JP2016018154A - 画像形成装置及び取得装置 - Google Patents

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三浦 淳
Atsushi Miura
淳 三浦
高島 弘一郎
Koichiro Takashima
弘一郎 高島
吉田 雅弘
Masahiro Yoshida
雅弘 吉田
信雄 大嶋
Nobuo Oshima
信雄 大嶋
考平 松田
Kohei Matsuda
考平 松田
邦秋 玉垣
Kuniaki Tamagaki
邦秋 玉垣
正典 田中
Masanori Tanaka
正典 田中
向井 崇
Takashi Mukai
崇 向井
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Abstract

【課題】電極間の静電容量を測定して現像剤の残量を取得する場合において、電極間におけるインピーダンス変動が生じた場合においても、現像剤の残量値を高精度に取得可能な画像形成装置及び取得装置を提供する。
【解決手段】現像ローラとトナー供給ローラとの間に交流電圧を印加する交流電圧電源と、交流電圧電源によって交流電圧を印加した際のインピーダンスを検出するインピーダンス検出装置と、交流電圧電源によって第一の交流電圧が印加された際にインピーダンス検出装置によって検出された第一の検出値と、交流電圧電源によって第一の交流電圧よりも周波数が高い第二の交流電圧が印加された際にインピーダンス検出装置によって検出された第二の検出値とから現像容器内の現像剤の残量値を取得する取得装置と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、現像剤の残量値を取得可能な画像形成装置及び取得装置に関するものである。
画像形成装置における現像剤の残量値を取得する方法として、現像装置内に設けられた電極間の静電容量を検出し、その検出値に応じた電極間の現像剤の残量値を取得する方法が知られている。具体的には電極間に交流電圧を印加し、その電極間のインピーダンスを検出することで、その検出値に応じた電極間の現像剤の残量値を取得する。電極の材料としては、金属や導電性樹脂を用いて現像剤の残量値を取得することが可能である(特許文献1参照)。
また、現像ローラと、表層が発泡層で構成された現像剤供給ローラとを有する現像装置の場合、各ローラの芯金電極間の静電容量を測定することで、発泡層に含まれる現像剤量値を取得することもできる(特許文献2参照)。この発泡層に含まれる現像剤量は現像装置内全体の現像剤量と相関関係がある。従って、各ローラの芯金電極間の静電容量を測定することで、発泡層に含まれる現像剤量を求めて、現像装置内部全体の現像剤の残量値を取得することができる。
ただし、この場合、各ローラの芯金電極間のインピーダンスは、現像装置内の現像剤量のほか、現像装置内部の温湿度環境によっても変化する。これは、各ローラが温湿度環境によって抵抗変動することから生じるためである。そのため、画像形成装置に備えられている温湿度センサを用いて現像装置内部の温湿度を予測することで、インピーダンスの測定値に補正をかける必要がある(特許文献3参照)。
特開2002−40906号公報 特開2009−9035号公報 特開2002−132038号公報
上記の通り、現像ローラと現像剤供給ローラの芯金電極間の静電容量を測定する場合、現像装置内部の温湿度を予測して、上記インピーダンスの測定値に補正をかけることで、ある程度、正確なインピーダンスが得られる。しかしながら、画像形成装置本体に備えられる温湿度センサの測定値と、現像装置内の実際の温湿度は大きく異なる場合がある。例えば、印刷を繰り返した場合、現像装置内部の温湿度は大きく変化するが、現像装置から離れた位置では温湿度はあまり変化しない。そのため、現像装置から離れた位置に設置された温湿度センサでは、現像装置内部の温湿度を精度良く測定することができない場合がある。また、カラーレーザープリンタのように複数のカートリッジを有する画像形成装置においては、高温になる定着装置に近い位置に配置されたカートリッジほど、顕著に温湿度が変化する場合がある。さらに、画像形成装置を温湿度の異なる環境へ移動した場合、密閉された現像装置の内部と、温湿度センサが設置されている位置とで、外部の温湿度と等しくなるまでに時間差が生じる場合がある。
以上のような理由により、現像装置内部と温湿度センサが設けられた位置の温湿度が等しくなるまでは、現像装置内部の温湿度を正確に測定することはできない。従って、不正
確な温湿度情報に基づいて補正しても、正確なインピーダンスを得ることができない。これにより、取得される現像剤の残量値も不正確になってしまう。また、これに伴い、現像剤が無くなっていることを検知できずに、白抜け画像を印刷してしまう恐れがある。
ここで、電極の材料として金属を用いた場合は、抵抗の影響がほとんどないため、電極間のインピーダンス、すなわち静電容量を検出して、その検出値に応じた電極間の現像剤の残量値を取得することが可能である。しかしながら、近年、安価であるとともに自由な形状で精度良く電極を配置できることから、電極の材料として導電性樹脂が用いられるようになってきている。このように、電極の材料として導電性樹脂を用いた場合、導電性樹脂が経年劣化等することにより、電極の抵抗が上昇する場合がある。これは、樹脂中に分散させたカーボン自体の劣化や導電経路の切断などによるものである。そのため、電極間のインピーダンスは導電性樹脂の抵抗変動分によって変動することになる。
以上のような理由により、電極に導電性樹脂を用いて電極間のインピーダンスを検出した場合、導電性樹脂の抵抗分を含めたインピーダンスを検出することとなる。従って、現像剤の量とインピーダンスの相関関係が導電性樹脂の抵抗によって変化することから、取得される現像剤の残量値も不正確になってしまう。そのため、現像剤が無くなっていることを検知できずに、白抜け画像を印刷してしまう恐れがある。
本発明の目的は、電極間の静電容量を測定して現像剤の残量を取得する場合において、電極間におけるインピーダンス変動が生じた場合においても、現像剤の残量値を高精度に取得可能な画像形成装置及び取得装置を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
すなわち、本発明の画像形成装置は、
像担持体と、
該像担持体の表面に形成された静電潜像を現像剤によって現像する現像装置と、を備える画像形成装置であって、
前記現像装置は、
現像剤を収容する現像容器と、
該現像容器内に設けられる二つの電極と、
を備える画像形成装置において、
前記二つの電極間に交流電圧を印加する電源と、
該電源によって交流電圧を印加した際のインピーダンスを検出する検出装置と、
前記電源によって第一の交流電圧が印加された際に前記検出装置によって検出された第一の検出値と、前記電源によって第一の交流電圧とは周波数が異なる第二の交流電圧が印加された際に前記検出装置によって検出された第二の検出値とから前記現像容器内の現像剤の残量値を取得する取得装置と、
を備えることを特徴とする。
また、本発明の他の画像形成装置は、
記録材に画像を形成するための画像形成装置であって、
現像剤を担持する現像剤担持体を有する現像装置を有し、
前記現像装置は、
現像剤を収容する現像容器と、
該現像容器内に設けられる二つの電極と、を備え、
前記二つの電極のうちの少なくともいずれか一方が導電性樹脂を含み、
前記二つの電極間に第一の交流電圧を印加する際に検出される第一の検出値と、前記二つの電極間に前記第一の交流電圧と異なる第二の交流電圧を印加する際に検出される第二
の検出値とがあり、
前記第一の検出値と前記第二の検出値とをもとに前記現像容器内の現像剤量を検出することを特徴とする。
また、本発明の他の画像形成装置は、
像担持体と、
該像担持体の表面に形成された静電潜像を現像剤によって現像する現像装置と、を備える画像形成装置であって、
前記現像装置は、
現像剤を収容する現像容器と、
前記静電潜像まで現像剤を担持しながら搬送する現像剤担持体と、
該現像剤担持体の表面に摺動する発泡材からなる表層を有し、該現像剤担持体に前記現像容器内の現像剤を供給する現像剤供給部材と、
を備える画像形成装置において、
前記現像剤担持体における芯金電極と前記現像剤供給部材における芯金電極との間に交流電圧を印加する電源と、
該電源によって交流電圧を印加した際のインピーダンスを検出する検出装置と、
前記電源によって第一の交流電圧が印加された際に前記検出装置によって検出された第一の検出値と、前記電源によって第一の交流電圧よりも周波数が高い第二の交流電圧が印加された際に前記検出装置によって検出された第二の検出値とから前記現像容器内の現像剤の残量値を取得する取得装置と、
を備えることを特徴とする。
更に、本発明の他の画像形成装置は、
像担持体と、
該像担持体の表面に形成された静電潜像を現像剤によって現像する現像装置と、を備える画像形成装置であって、
前記現像装置は、
現像剤を収容する現像容器と、
該現像容器内に設けられる二つの電極と、
を備える画像形成装置において、
前記二つの電極のうちの少なくともいずれか一方が導電性樹脂により構成されると共に、
前記二つの電極間に交流電圧を印加する電源と、
該電源によって交流電圧を印加した際のインピーダンスを検出する検出装置と、
前記電源によって第一の交流電圧が印加された際に前記検出装置によって検出された第一の検出値と、前記電源によって第一の交流電圧とは周波数が異なる第二の交流電圧が印加された際に前記検出装置によって検出された第二の検出値とから前記現像容器内の現像剤の残量値を取得する取得装置と、
を備え、
第一の交流電圧の周波数は、導電性樹脂により構成される電極のインピーダンスを検出可能な周波数に設定されており、かつ第二の交流電圧の周波数は、前記現像容器内の現像剤の残量に応じたインピーダンスと導電性樹脂により構成される電極のインピーダンスの両者を合わせたインピーダンスを検出可能な周波数に設定されており、
前記取得装置は、第二の検出値から第一の検出値を引いた値から前記現像容器内の現像剤の残量値を取得することを特徴とする。
そして、本発明の取得装置は、
画像形成装置に備えられる現像装置が有する現像容器内の現像剤の残量を取得する取得装置であって、
前記現像装置には、
現像剤を収容する現像容器と、
前記画像形成装置に備えられる像担持体の表面に形成された静電潜像まで現像剤を担持しながら搬送する現像剤担持体と、
前記現像容器内に設けられる二つの電極と、が備えられており、
前記画像形成装置には、
前記二つの電極間に交流電圧を印加する電源と、
該電源によって交流電圧を印加した際のインピーダンスを検出する検出装置と、が備えられており、
前記電源によって第一の交流電圧が印加された際に前記検出装置によって検出された第一の検出値と、前記電源によって第一の交流電圧とは周波数が異なる第二の交流電圧が印加された際に前記検出装置によって検出された第二の検出値とから前記現像容器内の現像剤の残量値を取得することを特徴とする。
また、本発明の他の取得装置は、
画像形成装置に備えられる現像装置が有する現像容器内の現像剤の残量を取得する取得装置であって、
前記現像装置には、
現像剤を収容する前記現像容器と、
前記画像形成装置に備えられる像担持体の表面に形成された静電潜像まで現像剤を担持しながら搬送する現像剤担持体と、
該現像剤担持体の表面に摺動する発泡材からなる表層を有し、該現像剤担持体に前記現像容器内の現像剤を供給する現像剤供給部材と、が備えられており、
前記画像形成装置には、
前記現像剤担持体における芯金電極と前記現像剤供給部材における芯金電極との間に交流電圧を印加する電源と、
該電源によって交流電圧を印加した際のインピーダンスを検出する検出装置と、が備えられており、
前記電源によって第一の交流電圧が印加された際に前記検出装置によって検出された第一の検出値と、前記電源によって第一の交流電圧よりも周波数が高い第二の交流電圧が印加された際に前記検出装置によって検出された第二の検出値とから前記現像容器内の現像剤の残量値を取得することを特徴とする。
更に、本発明の他の取得装置は、
画像形成装置に備えられる現像装置が有する現像容器内の現像剤の残量を取得する取得装置であって、
前記現像装置には、
現像剤を収容する現像容器と、
前記画像形成装置に備えられる像担持体の表面に形成された静電潜像まで現像剤を担持しながら搬送する現像剤担持体と、
前記現像容器内に設けられ、少なくともいずれか一方が導電性樹脂により構成される二つの電極と、が備えられており、
前記画像形成装置には、
前記二つの電極間に交流電圧を印加する電源と、
該電源によって交流電圧を印加した際のインピーダンスを検出する検出装置と、が備えられており、
前記電源によって第一の交流電圧が印加された際に前記検出装置によって検出された第一の検出値と、前記電源によって第一の交流電圧とは周波数が異なる第二の交流電圧が印加された際に前記検出装置によって検出された第二の検出値とから前記現像容器内の現像剤の残量値を取得すると共に、
第一の交流電圧の周波数は、導電性樹脂により構成される電極のインピーダンスを検出可能な周波数に設定されており、かつ第二の交流電圧の周波数は、前記現像容器内の現像剤の残量に応じたインピーダンスと導電性樹脂により構成される電極のインピーダンスの両者を合わせたインピーダンスを検出可能な周波数に設定されており、
第二の検出値から第一の検出値を引いた値から前記現像容器内の現像剤の残量値を取得することを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、電極間におけるインピーダンス変動が生じた場合においても、現像剤の残量値を高精度に取得することができる。
実施例1に係る現像剤残量値の取得フローである。 実施例1に係る画像形成装置の概略構成図である。 実施例1に係るプロセスカートリッジの模式的断面図である。 実施例1に係る現像装置の模式的断面図である。 コンデンサの特性を示すグラフである。 実施例1に係る現像装置の特性を示すグラフである。 実施例1に係る現像装置の特性を示すグラフである。 実施例1に係る現像装置の特性を示すグラフである。 実施例1に係る現像装置の特性を示すグラフである。 実施例1に係る現像装置の特性を示すグラフである。 実施例1に係る取得装置のブロック図である。 インピーダンスの検出構成を説明する説明図である。 実施例1に係る現像剤残量値に関するテーブルである。 実施例1に係る現像装置の特性を示すグラフである。 トナー供給ローラと絶対湿度の関係を示すグラフである。 実施例2に係る画像形成装置の概略構成図である。 実施例2に係るプロセスカートリッジの模式的断面図である。 実施例2に係る等価回路を示す図である。 実施例2に係る周波数とインピーダンスの関係を示すグラフである。 実施例2に係る周波数とインピーダンスの関係を示すグラフである。 実施例2に係る周波数とインピーダンスの関係を示すグラフである。 実施例2に係る現像剤残量値の取得フローである。 実施例2に係るインピーダンスの検出構成を説明する説明図である。 実施例2に係る現像剤残量値に関するテーブルである。 実施例2に係るトナー残量に関する表とグラフである。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(実施例1)
図1〜図15を参照して、本発明の実施例1に係る画像形成装置及び取得装置について説明する。なお、本実施例においては、画像形成装置の一例として、フルカラーレーザプリンタの場合を例にして説明する。本実施例では温湿度環境が変動した場合において、電極間のインピーダンスが変化する場合のトナー残量補正方法を説明する。
<画像形成装置>
特に、図2及び図3を参照して、画像形成装置全体の構成について説明する。図2は本発明の実施例1に係る画像形成装置の概略構成を断面的に示したものである。なお、図2においては、各構成については簡略的に示している。図3は本発明の実施例1に係るプロセスカートリッジの模式的断面図である。
本実施例に係る画像形成装置100は、装置本体に対して着脱自在に構成される4つのプロセスカートリッジ10a,10b,10c,10d(以下、適宜、カートリッジ10と称する)を備えている。なお、カートリッジ10aはイエローカートリッジであり、カートリッジ10bはマゼンタカートリッジであり、カートリッジ10cはシアンカートリッジであり、カートリッジ10dはブラックカートリッジである。各カートリッジ10は、それぞれ、像担持体としての感光ドラム11を備えている。この感光ドラム11の周囲には、感光ドラム11の表面を帯電するための帯電ローラ12、及び感光ドラム11の表面をクリーニングするためのクリーニング装置14が設けられている。また、感光ドラム11の表面に形成された静電潜像を現像剤により現像する現像装置20も設けられている。なお、感光ドラム11の表面に照射されるレーザー光の通り道を確保するために開口部13も設けられている。
<画像形成プロセス>
次に画像形成のプロセスについて説明する。画像形成が始まると、感光ドラム11は図3中矢印A方向に回転し、帯電ローラ12は感光ドラム11の回転に従動して、矢印B方向に回転する。そして、感光ドラム11の表面は帯電ローラ12により一様に帯電される。その後、感光ドラム11の表面には、露光装置1からレーザー光が照射されて、静電潜像が形成される。一方、現像装置20においては、感光ドラム11の回転開始後に、感光ドラム11から離間していた現像剤担持体としての現像ローラ23が感光ドラム11と当接する方向に移動する。続いて、現像ローラ23は図3中矢印C方向に、現像剤供給部材としてのトナー供給ローラ24は矢印D方向にそれぞれ回転を始める。そして、感光ドラム11上に形成された静電潜像は現像装置20で現像される。現像された現像剤像は、1次転写ローラ3との電位差により、現像剤像と当接している中間転写体4に1次転写される。
以上のプロセスが、カートリッジ10a、カートリッジ10b、カートリッジ10c、カートリッジ10dにより順次行われ、中間転写体4上に全ての現像剤像が重ね合わされる。その後、現像剤像は、2次転写ローラ5との電位差により紙などの記録媒体(記録材)に転写される。現像剤像が転写された記録媒体は、定着装置6に搬送されて、加熱かつ加圧される。これにより、記録媒体上に現像剤像が定着される。その後、記録媒体は画像形成装置100の外部に排出される。なお、中間転写体4を通過した後、転写されずに感光ドラム11上に残った現像剤は、クリーニング装置14によって、掻き取られる。その後、再び、上記のプロセスが繰り返される。
<現像装置>
特に、図4を参照して、現像装置20について、より詳細に説明する。現像装置20は、感光ドラム11との対向位置に開口部を有する現像容器21を備えている。この現像容器21には、現像剤としてのトナー22が収容されている。また、現像装置20は、現像剤担持体としての現像ローラ23と、現像剤供給部材としてのトナー供給ローラ24とを備えている。現像ローラ23は、感光ドラム11上の静電潜像までトナーを担持しながら搬送する役割を担っている。トナー供給ローラ24は、現像剤担持体表面(現像ローラ23の表面)に摺動する発泡材からなる表層24bを有している。そして、このトナー供給ローラ24は、現像ローラ23に現像容器21内のトナーを供給する役割を担っている。また、現像装置20は、現像ローラ23に付着したトナーを、現像前に規制して付着量を
安定させるトナー規制部材25も備えている。なお、本実施例におけるトナー22は、非磁性1成分の重合トナーであり、負帯電性のトナーである。
現像ローラ23は、導電性支持体である直径6mmの芯金電極23aと、この芯金電極23aの外周に設けられる弾性体層23bとから構成される。本実施例における弾性体層23bは、芯金電極23aの外周に設けられる厚さ2.75mmのシリコンゴム層と、このシリコンゴム層の外周に設けられる厚さ10μmのウレタン樹脂層とから構成される。また、ローラ全体の直径は11.5mmである。さらに、本実施例における現像ローラ23は、23℃、湿度50%の環境下において、以下の方法で測定した際に、10Ωの抵抗値と、400pFの静電容量を示す。
現像ローラ23を直径30mmのアルミスリーブ上に荷重9.8Nで当接させる。そしてアルミスリーブを60rpmで回転させることで現像ローラ23を従動回転させる。次に、−50Vの直流電圧を、アルミスリーブを介して現像ローラ23の芯金電極23aに印加し、この時に流れる電流値により現像ローラ23の抵抗値を算出する。また、現像ローラ23を直径30mmのアルミスリーブ上に荷重9.8Nで当接させる。そして、静止状態における現像ローラ23の芯金電極とアルミスリーブ間の静電容量をLCRメータ(NFブロック社製)で測定する。静電容量の測定電圧条件は、5V,50kHzである。
トナー供給ローラ24は、導電性支持体である直径5mmの芯金電極24aと、この芯金電極24aの外周に設けられる発泡材からなる表層24bとから構成される。本実施例における表層24bはウレタンフォームにより構成される。このウレタンフォームの発泡セルは、ウレタン内部へトナーが出入りできるよう連泡となっており、ウレタンフォームを含むローラ全体の直径は13mmである。トナー供給ローラ24の軸中心は、現像ローラ23から11.05mm離れた位置にある。そのため、トナー供給ローラ24は、現像ローラ23との当接部において現像ローラ23に沿って最大1.2mm圧縮変形をしながら、現像ローラ23の回転方向(矢印C)と同一方向(矢印D)に回転する。つまり、両ローラの当接部では互いに逆方向の速度をもち、摩擦が起きている。そのため、トナー供給ローラ24は、現像ローラ23との当接部で現像ローラ23の表面のトナーを掻き取り、かつ現像ローラ23との接触時にウレタンフォームが圧縮されることで現像ローラ23に向かってトナーを吐き出して供給する役割を担っている。
トナー供給ローラ24は、次の電気的特性を備えている。すなわち、温度23℃,湿度50%の環境下において、トナー供給ローラ24を、直径11.5mmの金属ローラに対して、軸中心を11.05mm離れた位置に配置して1.2mm圧縮変形させる。この際、金属ローラとトナー供給ローラ24の芯金電極間の抵抗値が2×10Ω、静電容量が10pFを示す。なお、トナー供給ローラ24は、イオン導電性を有しており、トナー供給ローラ24のインピーダンスは現像容器21内の湿度が高いほど小さくなる。
<現像剤の残量値の取得>
特に、図5〜図14を参照して、本実施例に係る画像形成装置100及び取得装置200における現像剤(トナー)の残量値を取得する手法について説明する。
<<概要>>
本実施例に係る取得装置200においては、現像ローラ23の芯金電極23aとトナー供給ローラ24の芯金電極24aとの間に、周波数の異なる第一の交流電圧及び第二の交流電圧を印加した際のインピーダンスをそれぞれ検出する。以下、現像ローラ23の芯金電極23aとトナー供給ローラ24の芯金電極24aとの間に交流電圧を印加した際のインピーダンスを、「ローラ間インピーダンス」と称する。また、第一の交流電圧を印加した際のローラ間インピーダンスの検出結果を「第一の検出値」、第二の交流電圧を印加し
た際のローラ間インピーダンスの検出結果を「第二の検出値」と称する。そして、取得装置200は、これら第一及び第二の検出値に基づいて、現像剤の残量値を取得することを特徴としている。このように、2種類の検出結果に基づいて、現像剤の残量値を取得することで、温湿度環境に拘わらず、現像剤の残量値を高精度に取得することができる。この理由について、簡単に説明する。
ローラ間インピーダンスは、印加する交流電圧の周波数が低いほど抵抗に近い特性を示し、印加する交流電圧の周波数が高いほどコンデンサに近い特性を示す。また、ローラ間インピーダンスは、印加する交流電圧の周波数が低いほど現像剤の残量の影響が小さく、印可する交流電圧の周波数が高いほど現像剤の残量の影響が大きくなる。更に、ローラ間インピーダンスは、印加する交流電圧の周波数の高低に拘わらず、温湿度環境(より具体的には絶対湿度)の影響が大きい。以上の性質を利用して、様々な温湿度環境下で現像剤の残量を色々と変えて、予め第一及び第二の検出値を測定し、これらの検出値と現像剤の残量との相関関係を求めておくことで、第一及び第二の検出値から現像剤の残量値を取得することができる。そして、取得される現像剤の残量値は、温湿度環境の影響が加味されている。これにより、温湿度環境に拘わらず、現像剤の残量値を高精度に取得することができる。
ここで、理論上、第一の交流電圧と第二の交流電圧の周波数が異なってさえいれば、第一及び第二の検出値に基づいて得られる現像剤の残量値は、温湿度環境の影響が加味されている。しかしながら、第一の交流電圧は、ローラ間インピーダンスが、より抵抗に近い特性を示すように設定するのが望ましく、第二の交流電圧は、ローラ間インピーダンスが、よりコンデンサに近い特性を示すように設定するのが望ましい。こうすることで、温湿度環境に拘わらず、現像剤の残量値をより一層高精度に取得することが可能となる。この理由は、以下の通りである。すなわち、ローラ間インピーダンスを、より抵抗に近い特性を示すように設定することで、絶対湿度に対する感度を高くすることができる。また、ローラ間インピーダンスを、よりコンデンサに近い特性を示すように設定することで、現像剤の残量に対する感度を高くすることができる。従って、第一の交流電圧及び第二の交流電圧を上記のように設定することにより、ノイズの割合を減らすことができ、現像剤の残量値をより一層高精度に取得することが可能となる。以下、現像剤の残量値の取得に関して、より詳細に説明する。
<<現像装置の電気的特性>>
特に、図5を参照して、本実施例に係る現像装置20の電気的特性について説明する。図5は、コンデンサに対する入力電圧と出力電流との関係を示すグラフである。
一般的に、回路素子としての抵抗の場合、入力電圧と出力電流との位相差(以下、電圧−電流の位相差と称する)は0°である。一方、静電容量を有するコンデンサの場合、電圧−電流の位相差は90°である。コンデンサは印加電圧に比例した電荷を保持して貯めることができ、電圧が変化した時には、変化した電圧に対応する電荷量だけ貯めるように電流が流れる。そのため、図5に示すように、コンデンサに正弦波の交流電圧を印加した場合、領域Xの様に電圧が増加している間(接線の傾きがプラスの間)は電流がプラス方向に流れる。そして、領域Yの様に電圧が減少している間(接線の傾きがマイナスの間)は電流がマイナス方向に流れる。また、電圧の変化が無い時(接線の傾きが0の時)は流れる電流は0であり、電圧の変化が最も大きい時(接線の傾きが最も大きい時)に流れる電流は最大になる。この電圧−電流特性より、コンデンサの電圧−電流の位相差は90°ずれる。
一般的な物質は、周波数が低いほど抵抗に近い特性を示すので電圧−電流の位相差は0°に近くなり、周波数が高いほどコンデンサに近い特性を示すので電圧−電流の位相差は
90°に近くなる。電圧−電流の位相差が0°と90°の間は抵抗とコンデンサの中間の様な特性を示すが、位相差は連続的に変化するので、位相差をみることでその物質が抵抗の特性を示すか、コンデンサの特性を示すかが分かる。
<<ローラ間インピーダンスの温湿度環境の影響>>
図6を参照して、ローラ間インピーダンスの温湿度環境の影響について説明する。図6は、様々な温湿度環境における周波数とローラ間インピーダンス(現像装置20のインピーダンス)との関係を示すグラフである。このグラフから、ローラ間インピーダンスは、任意の周波数において、より高温高湿環境になるほど小さくなることが分かる。つまり、本実施例に係る現像装置20は、低温低湿環境から高温高湿環境に変化すると、第一の検出値と第二の検出値のいずれも減少する特性を有している。また、このグラフから、周波数が高くなるにつれて、高温高湿環境に変化した際のローラ間インピーダンスの減少量は小さくなっていくことが分かる。つまり、本実施例に係る現像装置20は、低温低湿環境から高温高湿環境に変化すると、第一の検出値の減少量に比べて第二の検出値の減少量の方が小さくなる特性を有している。
<<ローラ間インピーダンスの温湿度環境及び現像剤の残量の影響>>
図7を参照して、ローラ間インピーダンスの温湿度環境及び現像剤としてのトナーの残量の影響について説明する。図7は2通りのトナー残量の場合について、ローラ間インピーダンス(現像装置20のインピーダンス)を、低温低湿環境下の場合と高温高湿環境下の場合についてそれぞれ示したものである。なお、2通りのトナー残量とは、新品の現像装置20でトナーの残量が最大の場合のトナー残量と、トナーを20g使用して、20g分だけ減った場合のトナー残量である。また、低温低湿環境は、温度15℃,湿度10%の環境であり、高温高湿環境は、温度30℃,湿度80%の環境である。また、図7(a)は現像ローラ23の芯金電極23aとトナー供給ローラ24の芯金電極24aとの間に、100Hzの交流電圧を印加した際のインピーダンスを示している。更に、図7(b)は現像ローラ23の芯金電極23aとトナー供給ローラ24の芯金電極24aとの間に、50kHzの交流電圧を印加した際のインピーダンスを示している。
図7(a)から、100Hzの交流電圧を印加した場合には、現像装置20内のトナー残量の影響は殆ど受けないが、温湿度環境の影響は大きいことが分かる。また、図7(b)から、50kHzの交流電圧を印加した場合には、現像装置20内のトナー残量と温湿度環境の影響が、いずれも大きいことが分かる。
<<現像装置における周波数と電圧−電流の位相差の関係>>
図8を参照して、現像装置20における周波数と電圧−電流の位相差の関係について説明する。図8は、様々な温湿度環境において、現像装置20における周波数と電圧−電流の位相差の関係を示すグラフである。
このグラフから、測定周波数が100Hz以上の範囲においては、周波数が大きくなるにつれて電圧−電流の位相差が90°に向かって大きくなり、現像装置20が抵抗とコンデンサの並列回路の特性を示していることが分かる。また、周波数が100Hzの場合、いずれの環境下においても電圧−電流の位相差が45°より小さく、現像装置20のインピーダンスは抵抗値が支配的であることが分かる。これに対して、周波数が50kHzの場合、いずれの環境下においても電圧−電流の位相差が45°より大きく、現像装置20のインピーダンスは静電容量が支配的であることが分かる。
<<ローラ間インピーダンスに対する現像ローラの影響>>
図9を参照して、ローラ間インピーダンスに対する現像ローラ23の影響について説明する。図9は、現像ローラ23をそのまま用いた場合と、現像ローラ23の代わりに金属
のみから構成されるローラに変えた場合における周波数とインピーダンスとの関係を示すグラフである。なお、金属のみから構成されるローラの形状及び寸法は、現像ローラ23と同一である。
図9から分かるように、現像ローラ23を金属ローラに変えても、ローラ間インピーダンスの周波数特性は変化しない。つまり、現像ローラ23の物性は、ローラ間インピーダンスに寄与していない。これは、トナー供給ローラ24に比べて、現像ローラ23は、抵抗値が低く、かつ静電容量が高いため、いずれの周波数においてもインピーダンスが小さいことによる。
<<ローラ間インピーダンスの現像剤の残量の影響>>
図10を参照して、ローラ間インピーダンスの現像剤としてのトナーの残量の影響について説明する。図10は、トナーが空の場合と、トナーが十分に有る場合における周波数とインピーダンスとの関係を示すグラフである。なお、図10は高温高湿環境(温度30℃,湿度80%)下における測定結果を示している。図10に示すグラフのような特性を示す理由を以下に説明する。
周波数が50Hzの場合、トナーが空の場合よりもトナーが有る場合の方が、ローラ間インピーダンス(現像装置20のインピーダンス)が大きくなっている。これは、トナー供給ローラ24と現像ローラ23の間に介在するトナー22により絶縁層が形成されているためである。
周波数が100Hzの場合、ローラ間インピーダンスは、トナーの有無に殆ど影響されない。これは50Hzよりも周波数が高くなることで、トナー22により形成される絶縁層にも電流が流れ易くなり、トナー供給ローラ24の抵抗のみの特性が表れているからである。なお、上記の通り、このトナー供給ローラ24の抵抗値は温湿度に応じて変化する。
周波数が50kHzの場合、トナーが空の場合よりもトナーが有る場合の方が、ローラ間インピーダンスが小さくなっている。これはトナー供給ローラ24に内包されるトナーがあるため、トナーの誘電率分の静電容量の増加があったためである。
以上より、次のことが分かる。すなわち、100Hzの周波数により得られるローラ間インピーダンスは、トナー供給ローラ24の抵抗値にほぼ等しい。そして、このローラ間インピーダンスは、トナーの有無の影響を殆ど受けず、かつ温湿度環境の影響を受ける。また、50kHzの周波数により得られるローラ間インピーダンスから、現像ローラ23の芯金電極23aとトナー供給ローラ24の芯金電極24aとの間の静電容量を得ることができる。なお、50kHzの周波数により得られるローラ間インピーダンスは、トナー残量の影響と温湿度環境の影響を受ける。
<<現像剤の残量値の取得手順>>
本実施例に係る現像装置20における現像容器21内の現像剤としてのトナーの残量値の取得手順について、図1及び図11〜図14を参照して説明する。図1は本発明の実施例1に係る取得装置によって現像剤の残量値を取得する手順を示すフローチャートである。図11は本発明の実施例1に係る取得装置のブロック図である。図12は本発明の実施例1に係る取得装置によってローラ間インピーダンスを検出する構成を説明する説明図である。図13は本発明の実施例1に係る取得装置によって現像剤の残量値を取得する際に参照するテーブルである。図14は第一及び第二の検出値と、現像剤の残量との対応関係を示すグラフである。
<<<取得装置の概略構成>>>
特に、図11を参照して、本実施例に係る取得装置200の概略構成について説明する。本実施例に係る取得装置200は、処理装置(CPU)210と、記憶装置(メモリ)220とを備えている。取得装置200においては、まず、処理装置210に対してインピーダンス検出装置51から第一及び第二の検出値が入力される。そして、処理装置210は、記憶装置220に記憶されているテーブルを参照して、第一及び第二の検出値に対応する現像剤(トナー)の残量値を取得して、取得結果(トナー残量値)を出力する。なお、取得結果については、例えば、画像形成装置本体に設けられた不図示の表示装置に表示させることができる。または、トナー残量値が予め定められた値以下、または0のときに、上記表示装置にトナーの補充を促したり、カートリッジの交換を促したりする旨のメッセージを表示させることもできる。
本実施例に係る取得装置200は、画像形成装置100の本体内部に備えられている。ただし、取得装置200については、画像形成装置100の本体外部、例えば、パーソナルコンピュータなどに設けてもよい。
<<<現像剤(トナー)残量値の取得手順>>>
特に、図1及び図12〜図14を参照して、本実施例に係る現像剤残量値の取得手順について説明する。
(前段階ステップS0)
画像形成動作終了後、現像装置20は感光ドラム11から離間する。そして、現像装置20における現像ローラ23及びトナー供給ローラ24の回転(駆動)が停止する。その後、これら現像ローラ23及びトナー供給ローラ24を2秒間静止させることにより、現像容器21内のトナーの動きを停止させる。
(第一の検出値の検出ステップS1)
内部にインバータを有し、複数種類の周波数の交流電圧を印加可能な交流電圧電源50によって、第一の交流電圧がトナー供給ローラ24の芯金電極24aに印加される。すると現像ローラ23の芯金電極23aに誘起された電圧により、現像ローラ23に電流が流れる。この電流は、インピーダンス検出装置51にて、ダイオードによって半波整流された後、電流−電圧変換機によって直流電圧に変換されて、ローラ間インピーダンスが得られる。この時得られるローラ間インピーダンスが第一の検出値である。その後、第一の交流電圧の印加が停止される。なお、電圧を印加するタイミングを、現像装置20が感光ドラム11から離間した後にすることで、現像ローラ23に担持されているトナー22が感光ドラム11へ飛翔することを防ぐことができる。また、現像ローラ23の付近に位置する感光ドラム11に電流がリークすることを防ぐこともできる。
ここで、本実施例においては、第一の交流電圧は、ローラ間インピーダンスが抵抗に近い特性を示すように設定されている。これにより、第一の検出値は、トナー供給ローラ24の抵抗値とほぼ等しくなる。より具体的には、第一の交流電圧として、ピーク間電圧Vpp=200V、周波数f=100Hzの電圧を用いた。測定周波数を100Hzにした理由を以下に説明する。
本実施例に係る現像装置20においては、温度15℃,湿度10%の環境下で電圧−電流の位相差が45°となるのは、測定周波数がおよそ150Hzのときである(図8参照)。また、温度15℃,湿度10%よりも高温高湿になるほど、電圧−電流の位相差は小さくなる傾向がある。即ち、150Hz以下の測定周波数を用いることで、温度15℃,湿度10%よりも高温高湿の環境であれば、ローラ間インピーダンス(現像装置20のインピーダンス)は抵抗値が支配的となる。つまり、トナー供給ローラ24の抵抗値の検出
が可能となる。
なお、測定周波数を例えば500Hzとしてもよいが、この場合には誤差が出てしまう。この理由について説明する。周波数が500Hzの場合、温度23℃,湿度50%のときは電圧−電流の位相差は45°より小さいが、温度15℃,湿度10%のときは電圧−電流の位相差は45°より大きくなる。つまり、温度23℃,湿度50%より高温高湿の環境下では、ローラ間インピーダンスは、トナー供給ローラ24の抵抗値にほぼ等しい。しかしながら、より低温低湿環境である温度15℃,湿度10%の場合には、ローラ間インピーダンスは、トナー供給ローラ24の抵抗値とは異なってしまう。従って、温湿度環境に拘わらず、ローラ間インピーダンスがトナー供給ローラ24の抵抗値にほぼ等しくなるような測定周波数を用いるのが望ましい。
さらに、測定周波数が低すぎると、前述したように、トナー供給ローラ24と現像ローラ23の間に介在するトナー22による絶縁層の影響が大きく表れる(図10参照)。この場合にも、ローラ間インピーダンスは、トナー供給ローラ24の抵抗値とは異なってしまう。以上のことを踏まえ、本実施例では、第一の交流電圧における測定周波数を100Hzとした。
(第二の検出値の検出ステップS2)
検出ステップS1の後、交流電圧電源50によって、第二の交流電圧がトナー供給ローラ24の芯金電極24aに印加される。これにより、検出ステップS1の場合と同様に、インピーダンス検出装置51により、ローラ間インピーダンスが得られる。この時得られるローラ間インピーダンスが第二の検出値である。その後、第二の交流電圧の印加が停止される。
ここで、本実施例においては、第二の交流電圧は、ローラ間インピーダンスがコンデンサに近い特性を示すように設定されている。これにより、第二の検出値から、現像ローラ23の芯金電極23aとトナー供給ローラ24の芯金電極24aとの間の静電容量を得ることができる。より具体的には、第二の交流電圧として、ピーク間電圧Vpp=200V、周波数f=50kHzの電圧を用いた。測定周波数を50kHzにした理由を以下に説明する。
本実施例に係る現像装置20においては、温度30℃,湿度80%の環境下で電圧−電流の位相差が45°となるのは、測定周波数がおよそ3kHzのときである(図8参照)。また、温度30℃,湿度80%よりも低温低湿になるほど、電圧−電流の位相差は大きくなる傾向がある。即ち、3kHz以上の測定周波数を用いることで、温度30℃,湿度80%よりも低温低湿の環境であれば、ローラ間インピーダンスはコンデンサに近い特性を示す。つまり、現像ローラ23の芯金電極23aとトナー供給ローラ24の芯金電極24aとの間の静電容量(現像装置20の静電容量)の検出が可能となる。
なお、測定周波数を例えば1kHzとしてもよいが、この場合には誤差が出てしまう。この理由について説明する。周波数が1kHzの場合、温度23℃,湿度50%のときは電圧−電流の位相差は45°より大きいが、温度30℃,湿度80%のときは電圧−電流の位相差は45°より小さくなる。つまり、温度23℃,湿度50%より低温低湿の環境下では、ローラ間インピーダンスから現像装置20の静電容量を得ることができる。しかしながら、より高温高湿環境である温度30℃,湿度80%の場合には、ローラ間インピーダンスは、コンデンサの特性を示さない。従って、温湿度環境に拘わらず、ローラ間インピーダンスがコンデンサの特性を示すような測定周波数を用いるのが望ましい。以上のことを踏まえ、本実施例では、第二の交流電圧における測定周波数を50kHzとした。
以上のように第一の検出値と第二の検出値が得られた後、上記の通り、処理装置210によって、記憶装置220に記憶されているテーブルが参照され、現像剤(トナー)の残量値が得られる。そして、本実施例においては、トナーアウト(トナー残量値が予め定められた値以下)の場合に、表示装置にトナーがないことを表示させたり、警告音を鳴らしたりすることで、ユーザーにトナーがないことを報知させる。また、トナーが残っている場合には、画像形成装置100は画像形成ジョブ信号の受信を待機する。
ここで、図13を参照して、記憶装置220に備えられるテーブルについて説明する。このテーブルは、様々な温湿度環境下で現像剤の残量を色々と変えて、予め第一及び第二の検出値を測定し、これらの検出値に対する現像剤の残量値の相関関係を求めた結果をまとめた表である。
図13に示すテーブル(表)においては、列が第一の検出値に対応し、行が第二の検出値に対応している。そして、列においては、左側から右側に向かうにつれて高温高湿環境から低温低湿環境に変化するように段階的に区切られている。より具体的には、最も左側の列が温度30℃,湿度80%に対応し、中央の列が一般的な使用環境である温度23℃,湿度50%に対応し、最も右側の列が温度15℃,湿度10%に対応している。また、行においては、各種環境条件下において、下側から上側に向かうにつれてトナー残量値が100%から0%(トナー無し)に変化するように段階的に区切られている。なお、未使用時のトナーの残量に対する測定時のトナーの残量の割合が10%毎に区切られている。
ここで、上記の通り、第一の検出値は、現像剤(トナー)の残量の影響は殆ど受けず、温湿度(より正確には絶対湿度)の影響を受ける値である。これに対して、第二の検出値は、現像剤(トナー)の残量の影響と温湿度(より正確には絶対湿度)の影響を受ける値である。従って、テーブルにおいて、第一の検出値に対応する列と第二の検出値に対応する行が交わるマスの値(現像剤の残量値(%))は、温湿度環境が加味された値である。つまり、このテーブルを参照して、第一及び第二の検出値からトナーの残量値(%)を求めることで、温湿度環境に拘わらず、トナーの残量値を高精度に取得することができる。
なお、図14は、第一の検出値と第二の検出値から、トナーの残量値がいくつになるかが分かるようにグラフで示したものである。つまり、横軸が第一の検出値(測定周波数が100Hzにおける現像装置20のインピーダンス(MΩ))であり、縦軸が第二の検出値(測定周波数が50kHzにおける現像装置20のインピーダンス(MΩ))である。また、グラフ中には、トナー無しの場合における第一及び第二の検出値の対応関係を示す曲線と、トナー残量値が100%の場合における第一及び第二の検出値の対応関係を示す曲線が示されている。このグラフにおいて、第一の検出値と第二の検出値との交点が、縦軸に見て、2つの曲線間のどの位置にあるかで、トナー残量値が分かる。つまり、交点が、下の曲線に近いほどトナーの残量値が大きく、上の曲線に近いほどトナーの残量値が小さく、真ん中に位置すれば、トナー残量値は50%である。
ここで、本実施例においては、4つのプロセスカートリッジ10a,10b,10c,10dにおいて、それぞれ現像剤の残量値を取得するように構成されている。そのため、各カートリッジ10の温湿度環境を踏まえてトナー残量値が取得される。従って、各カートリッジによって現像装置内の温湿度環境が異なる場合においても、各現像容器内のトナーの残量値を精度よく取得することができる。これにより、白抜け画像の印刷を防止することができる。
なお、本実施例においては、第一の交流電圧として周波数100Hzの交流電圧を用い、第二の交流電圧として周波数50kHzの交流電圧を用いた。ただし、交流電圧の周波数の適正値については、現像装置のインピーダンスの周波数特性や、画像形成装置の使用
環境に応じて異なることは言うまでもない。
<絶対湿度の取得>
図15を参照して、本実施例に係る画像形成装置において、絶対湿度を取得する方法について説明する。図15は絶対湿度とトナー供給ローラ24の抵抗値との関係を示すグラフである。
上記の通り、本実施例においては、第一の検出値は、トナー供給ローラ24の抵抗値とほぼ等しい。そして、この第一の検出値は、現像剤(トナー)の残量の影響は殆ど受けず、温湿度(より正確には絶対湿度)の影響を受ける値である。そのため、図15に示すグラフは、トナーの残量の影響を殆ど受けないグラフである。従って、予め種々の絶対湿度環境においてトナー供給ローラ24の抵抗値(第一の検出値とほぼ等しい)を測定して図15に示すようなグラフを得ておくことで、第一の検出値から絶対湿度を取得することが可能となる。
より具体的には、例えば、図15に示すグラフを数式化またはテーブル化して、図10に示す記憶装置220に記憶させておく。つまり、取得装置200に備えられる記憶装置220に、第一の検出値と絶対湿度との相関関係を予め測定した結果に基づく数式またはテーブルを記憶させておく。そして、取得装置200に備えられる処理装置210は、インピーダンス検出装置51から入力された第一の検出値に基づいて、記憶装置220に記憶されている数式またはテーブルを用いて絶対湿度を取得することができる。このように、温湿度センサを備えずとも絶対湿度を求めることができる。
取得された絶対湿度は、画像形成装置100における各種制御を行う際の入力データとして用いることができる。例えば、現像条件の制御に用いることが可能である。すなわち、本実施例の画像形成方式は、負帯電性であるトナー22を用いた反転現像方式である。このトナー22の帯電性は現像容器21内の絶対湿度に依存する。つまり、現像容器21内の絶対湿度が上がるとトナー22の帯電性は下がり、非正規帯電のトナー22が増加することで、意図しない箇所への現像である所謂反転カブリが増える。反転カブリは、帯電ローラ12により帯電された感光ドラム11の表面と現像ローラ23との間の電位差を小さくすることで抑制することができる。従って、絶対湿度が上昇した場合には、現像ローラ23に印加する電圧の絶対値を大きくする(例えば−300Vから−330Vに変更する)ことで、反転カブリのない良好な画像形成を行うことができる。
<本実施例に係る画像形成装置及び取得装置の優れた点>
以上説明したように、本実施例に係る画像形成装置100及び取得装置200によれば、温湿度環境に拘わらず、現像剤の残量を高精度に取得することができる。また、本実施例においては、第一の交流電圧を、ローラ間インピーダンスが、より抵抗に近い特性を示すように設定し、第二の交流電圧を、ローラ間インピーダンスが、よりコンデンサに近い特性を示すように設定している。これにより、温湿度環境に拘わらず、現像剤の残量値をより一層高精度に取得することが可能となる。より具体的には、第一の交流電圧については、高温高湿度環境下であっても低温低湿度環境であっても、電圧−電流の位相差が45°未満となるように周波数を設定するとよい。つまり、本実施例の場合には、第一の交流電圧の周波数は、100数十Hz以下、好ましくは100Hz以下、更に好ましくは60Hz以上100Hz以下に設定するとよい。また、第二の交流電圧については、高温高湿度環境下であっても低温低湿度環境であっても、電圧−電流の位相差が45°以上、好ましくは70°以上となるように周波数を設定するとよい。つまり、本実施例の場合には、第二の交流電圧の周波数は、3kHz以上、好ましくは40kHz以上、更に好ましくは80kHz以上に設定するとよい。
(実施例2)
図16〜図26を参照して、本発明の実施例2に係る画像形成装置及び取得装置について説明する。なお、本実施例においては、画像形成装置の一例として、モノクロレーザプリンタの場合を例にして説明する。本実施例では、電極が導電性樹脂で形成され、導電性樹脂の抵抗が変動した場合において、電極間のインピーダンスが変化する場合のトナー残量補正方法を説明する。なお、導電性樹脂で形成される電極に関しては、電極全体が導電性樹脂で構成される場合の他、一部が導電性樹脂で構成される場合も適用可能である。また、説明の便宜上、上記実施例1と同一の構成部分(同一の機能や役割を担う部材)については同一の符号を付して、その説明は適宜省略する。
<画像形成装置>
特に、図16及び図17を参照して、画像形成装置全体の構成について説明する。図16は本発明の実施例2に係る画像形成装置の概略構成を断面的に示したものである。なお、図16においては、各構成については簡略的に示している。図17は本発明の実施例2に係るプロセスカートリッジの模式的断面図である。
本実施例に係る画像形成装置100は、装置本体に対して着脱自在に構成される1つのプロセスカートリッジ10を備えている。カートリッジ10は、像担持体としての感光ドラム11を備えている。この感光ドラム11の周囲には、感光ドラム11の表面を帯電するための帯電ローラ12、及び感光ドラム11の表面をクリーニングするためのクリーニング装置14が設けられている。また、感光ドラム11の表面に形成された静電潜像を現像剤により現像する現像装置20も設けられている。なお、感光ドラム11の表面に照射されるレーザー光の通り道を確保するために開口部13も設けられている。
<画像形成プロセス>
次に画像形成のプロセスについて説明する。画像形成が始まると、感光ドラム11は図16中矢印A方向に回転し、帯電ローラ12は感光ドラム11の回転に従動して、矢印B方向に回転する。そして、感光ドラム11の表面は帯電ローラ12により一様に帯電される。その後、感光ドラム11の表面には、露光装置1からレーザー光が照射されて、静電潜像が形成される。一方、現像装置20においては、感光ドラム11の回転開始とともに現像ローラ23が図16中矢印C方向に回転を始める。そして、感光ドラム11上に形成された静電潜像は現像装置20で現像される。現像された現像剤像は、転写ローラ3との電位差により、紙等の記録媒体上に転写される。現像剤像が転写された記録媒体は、定着装置6に搬送されて、加熱かつ加圧される。これにより、記録媒体上に現像剤像が定着される。その後、記録媒体は画像形成装置100の外部に排出される。なお、転写されずに感光ドラム11上に残った現像剤は、クリーニング装置14によって、掻き取られる。その後、再び、上記のプロセスが繰り返される。
<プロセスカートリッジ>
特に、図17を参照して、プロセスカートリッジ10について、より詳細に説明する。現像装置20は、感光ドラム11との対向位置に開口部を有する現像容器21を備えている。この現像容器21には、現像剤としてのトナー22が収容されている。また、現像装置20は、現像剤担持体としての現像ローラ23を備えている。この現像ローラ23は、ローラ内部にマグネットを内包し、磁力を用いて感光ドラム11上の静電潜像までトナー22を担持しながら搬送する役割を担っている。また、現像装置20は、現像ローラ23に付着したトナーを、現像前に規制して付着量を安定させるトナー規制部材25も備えている。なお、本実施例におけるトナー22は、磁性一成分のトナーであり、負帯電性のトナーである。
本実施例に係る現像ローラ23は、表面粗さRaが1.4μmのローラを用いることで
、トナー22のチャージアップ現象が抑えられている。より具体的には、直径16mmのアルミニウム素管をサンドブラストして粗面化した後、カーボンブラック微粒子とグラファイト微粒子を分散したフェノール樹脂をコーティングしたローラが用いられている。また、トナー規制部材25は、ウレタンゴムを支持板金に接着したものにより構成される。このトナー規制部材25は、その先端が現像ローラ23の回転に対して逆らう方向(カウンター方向)に向かうように配置され、現像ローラ23に対して圧20g/cmで当接するように設けられている。
ここで、現像ローラ23には直流電圧(Vdc=−400V)に交流電圧(ピーク間電圧=1500Vpp、周波数f=3000Hz)を重畳した現像バイアスが印加されるように構成されている。また、感光ドラム11は接地されている。感光ドラム11と現像ローラ23は300μmのギャップをもって対向支持され、その対向領域では電界が発生するため、前述の帯電されたトナー22によって感光ドラム11表面に形成された静電潜像が現像される。
また、シート状の導電性樹脂シート26が現像容器21の内壁に沿って現像ローラ23に対向するように配置されている。この導電性樹脂シート26と現像ローラ23が、現像容器21内のトナー残量を検出するための「二つの電極」である。なお、導電性樹脂シート26が、「導電性樹脂を含む電極」に相当する。導電性樹脂シート26は、現像容器21に対して相溶性を有するエチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)中にカーボンを分散させたもので構成されており、現像容器21に密着して配設されている。ここで、導電性樹脂シート26は、温度23℃、湿度50%の環境下において、LCRメータ(NFブロック社製)で測定すると、抵抗値が2×10Ω、静電容量が0.8pFを示す。静電容量の測定条件は1V、3kHzである。
<現像剤の残量値の取得>
特に、図18〜図25を参照して、本実施例に係る画像形成装置100及び取得装置200における現像剤(トナー)の残量値を取得する手法について説明する。なお、取得装置200の構成については、実施例1で用いた図11に示す構成と同様である。
<<概要>>
本実施例に係る取得装置200においては、「二つの電極」である現像ローラ23と導電性樹脂シート26との間に、周波数の異なる第一の交流電圧及び第二の交流電圧を印加した際のインピーダンスをそれぞれ検出する。以下、現像ローラ23と導電性樹脂シート26の間に交流電圧を印加した際のインピーダンスを、「電極間インピーダンス」と称する。また、第一の交流電圧を印加した際の電極間インピーダンスの検出結果を「第一の検出値」、第二の交流電圧を印加した際の電極間インピーダンスの検出結果を「第二の検出値」と称する。ここで、第一の交流電圧の周波数は、トナーの残量には殆ど依存せず、導電性樹脂シート26のインピーダンスを検出可能な周波数に設定されている。また、第二の交流電圧の周波数は、トナーの残量に応じて検出値が大きく変動する周波数に設定されている。更に、この第二の交流電圧は、トナーの残量に応じたインピーダンスと導電性樹脂シート26のインピーダンスの両者を合わせたインピーダンスを検出可能な周波数に設定されている。そして、取得装置200は、これら第一及び第二の検出値に基づいて、現像剤の残量値を取得することを特徴としている。このように、2種類の検出結果に基づいて、現像剤の残量値を取得することで、導電性樹脂シート26の抵抗に拘わらず、現像剤の残量値を高精度に取得することができる。この理由について、以下に説明する。
上記実施例1では第二の交流電圧の印加周波数よりも低い第一の交流電圧の印加周波数を印加することで、温湿度環境によるトナー供給ローラ24の抵抗変動を検知していた。これに対して本実施例では、第二の交流電圧の印加周波数よりも高い周波数をもった第一
の交流電圧を印加することで、導電性樹脂シート26の抵抗変動を検知することが特徴である。
図18に電極間の等価回路を示す。現像ローラ23はアルミの素管からなる金属なので抵抗は考える必要がなく、現像ローラ23と導電性樹脂シート26との間は空隙を有するコンデンサとみなすことができる。また、導電性樹脂シート26自体は抵抗とコンデンサの並列回路とみなすことができ、最終的にはそれぞれの直列回路だとみなすことができる。そのため、電極間インピーダンスZは、現像ローラ23と導電性樹脂シート26間のインピーダンスZ1と、導電性樹脂シート26自体のインピーダンスZ2の合成インピーダンスZ=Z1+Z2である。ここで、電極間の静電容量は、現像ローラ23と導電性樹脂シート26間に存在するトナー22の量に依存する。トナー22が満タンの時(100充填時)の静電容量は、LCRメータ(NFブロック社製)により、測定条件が電圧1V、周波数3kHzの下で測定した場合に15pFである。また、理想的には導電性樹脂シート26の抵抗はゼロに近ければ近いほど良いので、できるだけ抵抗は低い必要がある。本実施例における導電性樹脂シート26の抵抗値は2×10Ωである。また、導電性樹脂シート26の静電容量は、LCRメータ(NFブロック社製)により、測定条件が電圧1V、周波数3kHzの下で測定した場合に0.8pFである。
<<通常時(導電性樹脂シートが劣化していない時)のインピーダンス>>
通常時における周波数に対する電極間のインピーダンスZと、現像ローラ23と導電性樹脂シート26間のインピーダンスZ1と、導電性樹脂シート26自体のインピーダンスZ2とをそれぞれ図19に示す。図19(a)はトナー22が満タンの時(100充填時)を示しており、現像ローラ23と導電性樹脂シート26間の静電容量が15pF、導電性樹脂シート26の抵抗値が2×10Ω、静電容量が0.8pFの場合である。図19(b)はトナー22が空の時(0g)を示しており、現像ローラ23と導電性樹脂シート26間の静電容量が8pF、導電性樹脂シート26の抵抗値が2×10Ω、静電容量が0.8pFの場合である。つまり、導電性樹脂シート26の抵抗変動はなく、トナー充填量だけが異なる場合を示している。この場合、電極間インピーダンスZは、導電性樹脂シート26のインピーダンスZ2が小さいため、現像ローラ23と導電性樹脂シート26間のインピーダンスZ1にほぼ等しくなる。そのため、電極間インピーダンスZは、現像ローラ23と導電性樹脂シート26間にあるトナー22の量のみで変化する。以上のことから、電極間インピーダンスは、トナー量に応じた変化をするために、ある特定の周波数における交流電圧を印加することにより、電極間インピーダンスとトナー量の相関をとることでトナー残量を検知することが可能となる。例えば、本実施例においては、周波数3kHzの交流電圧を印加するとトナー量に応じて、インピーダンスは3.56MΩ(100g充填時)から6.65MΩ(0g時)まで変化する。そのため、トナー残量とインピーダンスの相関関係をとることでトナー残量を検出することが可能となる。
<<導電性樹脂シートの抵抗上昇時(劣化時)のインピーダンス>>
導電性樹脂シート26の抵抗が上昇した場合における周波数に対する電極間のインピーダンスZと、現像ローラ23と導電性樹脂シート26間のインピーダンスZ1と、導電性樹脂シート26自体のインピーダンスZ2とをそれぞれ図20に示す。図20(a)はト
ナー22が満タンの時(100充填時)を示しており、現像ローラ23と導電性樹脂シート26間の静電容量が15pF、導電性樹脂シート26の抵抗値が1×10Ω、静電容量が0.8pFの場合である。図20(b)はトナー22が空の時(0g)を示しており、現像ローラ23と導電性樹脂シート26間の静電容量が8pF、導電性樹脂シート26の抵抗値が1×10Ω、静電容量が0.8pFの場合である。この場合、導電性樹脂シート26自体のインピーダンスZ2が大きくなり、電極間インピーダンスZは、現像ローラ23と導電性樹脂シート26間のインピーダンスZ1よりも大きくなる。そのため、ある特定の周波数において交流電圧を印加して電極間インピーダンスを検出した場合、トナ
ー量に応じたインピーダンスを検出することができなくなることから、正確なトナー残量を検出することができなくなる。検出する周波数を上げれば、導電性樹脂シート26の抵抗変動の影響が小さくなるが、同時にトナー量に応じた電極間インピーダンスの変動も小さくなるために精度良くトナー残量を検出することができなくなってしまう。
<<第二の交流電圧の周波数>>
本実施例における第二の交流電圧の周波数は、トナーの残量に応じて検出値が大きく変動する周波数に設定されている。より具体的には、第二の交流電圧を印加する際の周波数は3kHzに設定されている。本実施例における第二の交流電圧は画像形成時と共通の交流電圧を使用するため、ライン幅、かぶり、濃度等の画像から決定されている。
<<第一の交流電圧の周波数>>
本実施例における第一の交流電圧の周波数は、トナーの残量には殆ど依存せず、導電性樹脂シート26のインピーダンスを検出可能な周波数に設定されている。導電性樹脂シート26の抵抗が上昇した場合における周波数に対する電極間のインピーダンスZと、現像ローラ23と導電性樹脂シート26間のインピーダンスZ1と、導電性樹脂シート26自体のインピーダンスZ2とをそれぞれ図21(a)に示す。なお、図21(a)はトナー
22が満タンの時(100充填時)を示しており、現像ローラ23と導電性樹脂シート26間の静電容量が15pF、導電性樹脂シート26の抵抗値が1×10Ω、静電容量が0.8pFの場合である。また、図21(a)のグラフ中に、本実施例における第一の交流電圧の周波数を点線にて示し、第二の交流電圧の周波数を一点鎖線にて示している。
第一の交流電圧の周波数は、現像ローラ23と導電性樹脂シート26間のインピーダンスZ1の影響がないように、かつ導電性樹脂シート26の抵抗成分のみが電極間インピーダンスZで検出できる周波数帯で決定される。第二の交流電圧の周波数(3kHz)においては、導電性樹脂シート26のインピーダンスZ2と現像ローラ23と導電性樹脂シート26間のインピーダンスZ1の二つのインピーダンスの影響を受ける。これに対して、第一の交流電圧の周波数(100kHz)の場合、導電性樹脂シート26のインピーダンスZ2と現像ローラ23と導電性樹脂シート26間のインピーダンスZ1が小さい。そのため、導電性樹脂シート26のインピーダンスZ2が電極間インピーダンスZと等しくなる。つまり、電極間インピーダンスZを検出することで、それが導電性樹脂シート26のインピーダンスZ2を検出していることになる。更に第一の交流電圧の周波数を上げると、導電性樹脂シート26のインピーダンスZ2は小さくなり、導電性樹脂シート26の抵抗成分のみを検出することができなくなる。これは、実施例1で示したように、周波数が高くなると、コンデンサ成分が支配的になるためである。以上のことから、第一の交流電圧の周波数は、電極間インピーダンスZにおいて、現像ローラ23と導電性樹脂シート26間のインピーダンスZ1の影響がなく、導電性樹脂シート26の抵抗成分のみが検出できる周波数帯で決定される。
ただし、第一の交流電圧の周波数については、ある程度精度よく、導電性樹脂シート26の抵抗成分が検出されればよい。例えば、電極間インピーダンスZに対する導電性樹脂シート26のインピーダンスZ2の割合が80%以上となり、かつ当該インピーダンスZ2が、抵抗成分のみのインピーダンスに対して、80%以上となるような周波数帯に設定すればよい。従って、本実施例においては、第一の交流電圧の周波数は、90kHz以上150kHz以下の範囲で適宜選択し得る。
導電性樹脂シート26のインピーダンスが、高周波数帯でも変化しにくい、つまりコンデンサ成分が現れにくいのは、導電性樹脂シート26の導電性が高く静電容量が小さいためである。ある物質におけるインピーダンスと周波数の関係を図21(b)に示す。抵抗値と静電容量の関係が異なる3種類の物質におけるインピーダンス変化を図21(b)中
のグラフに示す。グラフX1は導電性が高く静電容量が低い物質の場合を示し、グラフX3は導電性が低く静電容量が高い物質の場合を示している。また、グラフX2は、導電性がグラフX1に示す物質の場合よりも低く、グラフX3に示す物質の場合よりも高く、静電容量がグラフX1に示す物質の場合よりも高く、グラフX3に示す物質の場合よりも低い物質の場合を示している。導電性が高く静電容量が殆どなければ、高周波数帯においても一定のインピーダンスを示す(グラフX1参照)。極端な例として、静電容量が無視できる金属に関しては、全ての周波数帯において一定のインピーダンスを示す。逆に抵抗が上昇して、導電性が失われると絶縁性が大きくなりコンデンサ成分が大きくなることからインピーダンスの減少は低周波数帯域でも起こりうることになる(グラフX3参照)。ただし、そういった場合においては電極間インピーダンスが大きくなることから、そもそも検出値が得られなくなり、第二の交流電圧での検出値も得られなくなることからトナー残量検出が不可能となってしまう。
以上のことから、トナー残量の検出ができ、かつ電極間インピーダンスを検出することで、導電性樹脂シート26の抵抗のみを検出することが可能となる周波数帯が存在する導電性樹脂シート26の抵抗と静電容量には、上限値が存在する。本実施例においては、この上限値は、静電容量が2pF、抵抗値が1.5×10Ωであった。ただし、この値は、導電性樹脂シート26の材料や周波数特性、また、電極間の静電容量などで決まる値であり、この範囲に限定するものではない。また、高周波数の交流電圧を使用すると外乱の影響を受けやすくなるが、金属枠体で形成された画像形成装置本体内であれば、静電的に遮蔽されているのでその影響は小さい。
<<現像剤の残量値の取得手順>>
本実施例に係る現像装置20における現像容器21内の現像剤としてのトナーの残量値の取得手順について、図11、及び図22〜図24を参照して説明する。図22は本発明の実施例2に係る取得装置によって現像剤の残量値を取得する手順を示すフローチャートである。図23は本発明の実施例2に係る取得装置によって電極間インピーダンスを検出する構成を説明する説明図である。図24は本発明の実施例2に係る取得装置によって現像剤の残量値を取得する際に参照するテーブルである。
<<<取得装置の概略構成>>>
図11に示すように、実施例1の場合と同様に、本実施例に係る取得装置200は、処理装置(CPU)210と、記憶装置(メモリ)220とを備えている。取得装置200においては、まず、処理装置210に対してインピーダンス検出装置51から第一及び第二の検出値が入力される。そして、処理装置210は、記憶装置220に記憶されているテーブルを参照して、第一及び第二の検出値に対応する現像剤(トナー)の残量値を取得して、取得結果(トナー残量値)を出力する。なお、取得結果については、例えば、画像形成装置本体に設けられた不図示の表示装置に表示させることができる。または、トナー残量値が予め定められた値以下、または0のときに、上記表示装置にトナーの補充を促したり、カートリッジの交換を促したりする旨のメッセージを表示させることもできる。
本実施例に係る取得装置200は、画像形成装置100の本体内部に備えられている。ただし、取得装置200については、画像形成装置100の本体外部、例えば、パーソナルコンピュータなどに設けてもよい。
<<<現像剤(トナー)残量値の取得手順>>>
特に、図22〜図24を参照して、本実施例に係る現像剤残量値の取得手順について説明する。
ユーザーからのプリント信号が画像形成装置に送られると、画像形成動作とともに感光
ドラムが回転し、ギアを介して現像ローラ23も同時に回転駆動する(S01)。回転駆動し始めると、レーザーや定着装置が安定駆動して画像形成可能になるまでの画像形成前準備動作を開始する。その後、内部にインバータを有し、複数種類の周波数の交流電圧を印加可能な交流電圧電源50によって、第二の交流電圧を現像ローラ23に印加し(S02)、画像形成を開始する(S03)。このときの第二の交流電圧はピーク間電圧Vpp=1500V、周波数f=3kHzである。現像ローラ23に第二の交流電圧が印加されると、導電性樹脂シート26に誘起された電圧により、導電性樹脂シート26に電流が流れる。この電流は、インピーダンス検出装置51にて、ダイオードによって半波整流された後、電流−電圧変換機によって直流電圧に変換されて、電極間インピーダンスが得られる。この時得られる電極間インピーダンスが第二の検出値である。画像形成中に現像装置20のインピーダンス(第二の検出値)を取得し(S04)、画像形成終了後(S05)、クリーニング動作などを行う。その間、第二の交流電圧の印加を停止し(S06)、第一の交流電圧を現像ローラ23に印加し(S07)、現像装置20のインピーダンス(第一の検出値)を取得する(S08)。このときの第一の交流電圧はピーク間電圧Vpp=1500V、周波数f=100kHzである。この第一の検出値を取得した後に、第一の交流電圧の印加を停止し(S09)、画像形成後動作を終了する。
その後、第一の検出値と第二の検出値から、処理装置210によって、記憶装置220に記憶されているテーブルが参照され、現像剤(トナー)の残量値が得られる。そして、本実施例においては、トナーアウト(トナー残量値が予め定められた値以下)の場合に、表示装置にトナーがないことを表示させたり、警告音を鳴らしたりすることで、ユーザーにトナーがないことを報知させる(S12)。また、トナーが残っている場合には、画像形成装置100は画像形成ジョブ信号の受信を待機し(S13)、全ての動作を終了する(S14)。
ここで、図24を参照して、記憶装置220に備えられるテーブルについて説明する。このテーブルは、導電性樹脂シート26の抵抗が電極間インピーダンスに殆ど影響しない抵抗時(20kΩ)における第二の検出値とトナー残量との相関関係をまとめた表である。この相関関係は、現像剤の残量を色々と変えた状態で、予めそれぞれ第二の検出値を測定しておくことにより得られる。
<<<トナー残量の補正方法>>>
本実施例においては、第一の検出値により得られた導電性樹脂シート26のインピーダンスを用いて、第二の検出値のインピーダンスに補正が加えられる。具体的には、第二の検出値と第一の検出値との差分を取ることで、その差分値が[補正第二の検出値]となる。つまり、[補正第二の検出値]=[第二の検出値]−[第一の検出値](式1)である。
この(式1)により[補正第二の検出値]が取得される。第一の検出値は、トナーの量に殆ど依存せず、導電性樹脂シート26自体のインピーダンスに基づく検出値であり、第二の検出値は、トナーの量と導電性樹脂シート26の抵抗に依存する値である。そのため、第二の検出値から第一の検出値が差し引かれることにより得られた[補正第二の検出値]は、導電性樹脂シート26の抵抗に関係ない、トナー残量に応じた検出値となる。この[補正第二の検出値]を用いて、図25に示したテーブルを参照することにより、トナー残量が取得される。なお、図25に示したテーブルにおいて、左から2列目と3列目と5列目の各インピーダンスは下限値を示している。例えば、左から5列目の「補正有り時のインピーダンス」において、上から3行目には「3.63」と表示されているが、これは、インピーダンスが3.63以上3.76未満であることを意味する。従って、補正有り時のインピーダンス(つまり、補正第二の検出値)が、3.63以上3.76未満の場合には、例えば、不図示の表示装置に、左から6列目の「補正有り時のトナー残量表示」に
基づき「90」が表示される。
<<<検証実験>>>
導電性樹脂シート26の抵抗値が20kΩから1MΩに上昇した場合において、導電性樹脂シート26の抵抗値を検知して補正を行う場合と、行わない場合のトナー残量がどのようにユーザーに報知されるかを検証する。図25(a)に示すように、導電性樹脂シート26の抵抗値が1MΩの場合には、当該抵抗値が20kΩの場合よりも、導電性樹脂シート26のインピーダンス分だけ電極間インピーダンスは増加している。そのため、補正なしの場合には、実際のトナー残量に対して大きく異なるトナー残量をユーザーに報知してしまうことになる。一方、導電性樹脂シート26のインピーダンスを検出して、電極間インピーダンスを補正することで、実際のトナー残量に近いトナー残量をユーザーに報知することが可能となる。
図25(a)に示すテーブルを用いる場合、トナー残量を10%刻みで表示するようにしているために、トナー残量に多少のずれ生じている。しかしながら、トナー残量の報知刻みを小さくすればするほど、より高精度にトナー残量をユーザーに報知することが可能となることは言うまでもない。図26(b)に、導電性樹脂シート26の抵抗値が、20kΩ時、1MΩ補正前、1MΩ補正後のそれぞれにおける実際のトナー残量と電極間インピーダンスの関係をグラフに示す。本実施例の方法を用いて導電性樹脂シート26の抵抗変動を補正することによって、1MΩ時でも20kΩ時と殆ど同じトナー残量とインピーダンスの関係を示すことが分かる。本検証では簡単のために、最初から導電性樹脂シート26の抵抗値が上昇した場合を示しているが、実際は導電性樹脂シート26の劣化により抵抗値が変動する。そのため、長期使用により、導電性樹脂シート26の抵抗値が上昇した場合においても、同様の補正を行うことで精度良くトナー残量をユーザーに報知することが可能となる。
以上より、導電性樹脂シート26の抵抗値の変動に拘わらず、現像容器内23のトナー残量値を精度良く取得することが可能となる。これにより、白抜け画像の印刷を防止することができる。
なお、本実施例においては、第一の交流電圧として周波数100kHzの交流電圧を用い、第二の交流電圧として周波数3kHzの交流電圧を用いた。ただし、交流電圧の周波数の適正値については、現像装置、導電性樹脂シートのインピーダンスの周波数特性に応じて異なることは言うまでもない。
11・・・感光ドラム,20・・・現像装置,21・・・現像容器,22・・・トナー,23・・・現像ローラ,23a・・・芯金電極,24a・・・芯金電極,50・・・交流電圧電源,51・・・インピーダンス検出装置,100・・・画像形成装置,200・・・取得装置

Claims (17)

  1. 像担持体と、
    該像担持体の表面に形成された静電潜像を現像剤によって現像する現像装置と、を備える画像形成装置であって、
    前記現像装置は、
    現像剤を収容する現像容器と、
    該現像容器内に設けられる二つの電極と、
    を備える画像形成装置において、
    前記二つの電極間に交流電圧を印加する電源と、
    該電源によって交流電圧を印加した際のインピーダンスを検出する検出装置と、
    前記電源によって第一の交流電圧が印加された際に前記検出装置によって検出された第一の検出値と、前記電源によって第一の交流電圧とは周波数が異なる第二の交流電圧が印加された際に前記検出装置によって検出された第二の検出値とから前記現像容器内の現像剤の残量値を取得する取得装置と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 記録材に画像を形成するための画像形成装置であって、
    現像剤を担持する現像剤担持体を有する現像装置を有し、
    前記現像装置は、
    現像剤を収容する現像容器と、
    該現像容器内に設けられる二つの電極と、を備え、
    前記二つの電極のうちの少なくともいずれか一方が導電性樹脂を含み、
    前記二つの電極間に第一の交流電圧を印加する際に検出される第一の検出値と、前記二つの電極間に前記第一の交流電圧と異なる第二の交流電圧を印加する際に検出される第二の検出値とがあり、
    前記第一の検出値と前記第二の検出値とをもとに前記現像容器内の現像剤の量を検出することを特徴とする画像形成装置。
  3. 像担持体と、
    該像担持体の表面に形成された静電潜像を現像剤によって現像する現像装置と、を備える画像形成装置であって、
    前記現像装置は、
    現像剤を収容する現像容器と、
    前記静電潜像まで現像剤を担持しながら搬送する現像剤担持体と、
    該現像剤担持体の表面に摺動する発泡材からなる表層を有し、該現像剤担持体に前記現像容器内の現像剤を供給する現像剤供給部材と、
    を備える画像形成装置において、
    前記現像剤担持体における芯金電極と前記現像剤供給部材における芯金電極との間に交流電圧を印加する電源と、
    該電源によって交流電圧を印加した際のインピーダンスを検出する検出装置と、
    前記電源によって第一の交流電圧が印加された際に前記検出装置によって検出された第一の検出値と、前記電源によって第一の交流電圧よりも周波数が高い第二の交流電圧が印加された際に前記検出装置によって検出された第二の検出値とから前記現像容器内の現像剤の残量値を取得する取得装置と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  4. 前記取得装置は、
    第一の検出値及び第二の検出値に対する現像剤の残量値の相関関係を、様々な温湿度環境下で予め測定したテーブルを記憶している記憶装置を備えており、
    前記検出装置によって検出された第一の検出値及び第二の検出値から前記テーブルを参照して前記現像容器内の現像剤の残量値を取得することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記現像装置は、
    低温低湿環境から高温高湿環境に変化すると、第一の検出値と第二の検出値のいずれも減少し、かつ第一の検出値の減少量に比べて第二の検出値の減少量の方が小さくなる特性を有することを特徴とする請求項3または4に記載の画像形成装置。
  6. 第一の交流電圧及び第二の交流電圧は、第一の交流電圧を印加した場合よりも第二の交流電圧を印加した場合の方が、入力電圧に対する出力電流の位相差が大きくなるように設定されていることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 第一の交流電圧を印加した場合の入力電圧に対する出力電流の位相差は45°未満であり、第二の交流電圧を印加した場合の入力電圧に対する出力電流の位相差は45°よりも大きいことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記取得装置は、
    第一の検出値と絶対湿度との相関関係を予め測定した結果に基づく数式またはテーブルを記憶している記憶装置を備えており、
    前記検出装置によって検出された第一の検出値から前記数式またはテーブルを用いて絶対湿度を取得することを特徴とする請求項3〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 像担持体と、
    該像担持体の表面に形成された静電潜像を現像剤によって現像する現像装置と、を備える画像形成装置であって、
    前記現像装置は、
    現像剤を収容する現像容器と、
    該現像容器内に設けられる二つの電極と、
    を備える画像形成装置において、
    前記二つの電極のうちの少なくともいずれか一方が導電性樹脂を含むと共に、
    前記二つの電極間に交流電圧を印加する電源と、
    該電源によって交流電圧を印加した際のインピーダンスを検出する検出装置と、
    前記電源によって第一の交流電圧が印加された際に前記検出装置によって検出された第一の検出値と、前記電源によって第一の交流電圧とは周波数が異なる第二の交流電圧が印加された際に前記検出装置によって検出された第二の検出値とから前記現像容器内の現像剤の残量値を取得する取得装置と、
    を備え、
    第一の交流電圧の周波数は、導電性樹脂を含む電極のインピーダンスを検出可能な周波数に設定されており、かつ第二の交流電圧の周波数は、前記現像容器内の現像剤の残量に応じたインピーダンスと導電性樹脂を含む電極のインピーダンスの両者を合わせたインピーダンスを検出可能な周波数に設定されており、
    前記取得装置は、第二の検出値から第一の検出値を引いた値から前記現像容器内の現像剤の残量値を取得することを特徴とする画像形成装置。
  10. 画像形成装置に備えられる現像装置が有する現像容器内の現像剤の残量を取得する取得装置であって、
    前記現像装置には、
    現像剤を収容する現像容器と、
    前記画像形成装置に備えられる像担持体の表面に形成された静電潜像まで現像剤を担持
    しながら搬送する現像剤担持体と、
    前記現像容器内に設けられる二つの電極と、が備えられており、
    前記画像形成装置には、
    前記二つの電極間に交流電圧を印加する電源と、
    該電源によって交流電圧を印加した際のインピーダンスを検出する検出装置と、が備えられており、
    前記電源によって第一の交流電圧が印加された際に前記検出装置によって検出された第一の検出値と、前記電源によって第一の交流電圧とは周波数が異なる第二の交流電圧が印加された際に前記検出装置によって検出された第二の検出値とから前記現像容器内の現像剤の残量値を取得することを特徴とする取得装置。
  11. 画像形成装置に備えられる現像装置が有する現像容器内の現像剤の残量を取得する取得装置であって、
    前記現像装置には、
    現像剤を収容する前記現像容器と、
    前記画像形成装置に備えられる像担持体の表面に形成された静電潜像まで現像剤を担持しながら搬送する現像剤担持体と、
    該現像剤担持体の表面に摺動する発泡材からなる表層を有し、該現像剤担持体に前記現像容器内の現像剤を供給する現像剤供給部材と、が備えられており、
    前記画像形成装置には、
    前記現像剤担持体における芯金電極と前記現像剤供給部材における芯金電極との間に交流電圧を印加する電源と、
    該電源によって交流電圧を印加した際のインピーダンスを検出する検出装置と、が備えられており、
    前記電源によって第一の交流電圧が印加された際に前記検出装置によって検出された第一の検出値と、前記電源によって第一の交流電圧よりも周波数が高い第二の交流電圧が印加された際に前記検出装置によって検出された第二の検出値とから前記現像容器内の現像剤の残量値を取得することを特徴とする取得装置。
  12. 第一の検出値及び第二の検出値に対する現像剤の残量値の相関関係を、様々な温湿度環境下で予め測定したテーブルを記憶している記憶装置を備えており、
    前記検出装置によって検出された第一の検出値及び第二の検出値から前記テーブルを参照して前記現像容器内の現像剤の残量値を取得することを特徴とする請求項11に記載の取得装置。
  13. 前記現像装置は、
    低温低湿環境から高温高湿環境に変化すると、第一の検出値と第二の検出値のいずれも減少し、かつ第一の検出値の減少量に比べて第二の検出値の減少量の方が小さくなる特性を有することを特徴とする請求項11または12に記載の取得装置。
  14. 第一の交流電圧及び第二の交流電圧は、第一の交流電圧を印加した場合よりも第二の交流電圧を印加した場合の方が、入力電圧に対する出力電流の位相差が大きくなるように設定されていることを特徴とする請求項11〜13のいずれか1項に記載の取得装置。
  15. 第一の交流電圧を印加した場合の入力電圧に対する出力電流の位相差は45°未満であり、第二の交流電圧を印加した場合の入力電圧に対する出力電流の位相差は45°よりも大きいことを特徴とする請求項14に記載の取得装置。
  16. 第一の検出値と絶対湿度との相関関係を予め測定した結果に基づく数式またはテーブルを記憶している記憶装置を備えており、
    前記検出装置によって検出された第一の検出値から前記数式またはテーブルを用いて絶対湿度を取得することを特徴とする請求項11〜15のいずれか1項に記載の取得装置。
  17. 画像形成装置に備えられる現像装置が有する現像容器内の現像剤の残量を取得する取得装置であって、
    前記現像装置には、
    現像剤を収容する現像容器と、
    前記画像形成装置に備えられる像担持体の表面に形成された静電潜像まで現像剤を担持しながら搬送する現像剤担持体と、
    前記現像容器内に設けられ、少なくともいずれか一方が導電性樹脂により構成される二つの電極と、が備えられており、
    前記画像形成装置には、
    前記二つの電極間に交流電圧を印加する電源と、
    該電源によって交流電圧を印加した際のインピーダンスを検出する検出装置と、が備えられており、
    前記電源によって第一の交流電圧が印加された際に前記検出装置によって検出された第一の検出値と、前記電源によって第一の交流電圧とは周波数が異なる第二の交流電圧が印加された際に前記検出装置によって検出された第二の検出値とから前記現像容器内の現像剤の残量値を取得すると共に、
    第一の交流電圧の周波数は、導電性樹脂により構成される電極のインピーダンスを検出可能な周波数に設定されており、かつ第二の交流電圧の周波数は、前記現像容器内の現像剤の残量に応じたインピーダンスと導電性樹脂により構成される電極のインピーダンスの両者を合わせたインピーダンスを検出可能な周波数に設定されており、
    第二の検出値から第一の検出値を引いた値から前記現像容器内の現像剤の残量値を取得することを特徴とする取得装置。
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