JP2016018137A - 電気光学装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】表示品質を向上させることが可能な電気光学装置の製造方法を提供する。
【解決手段】少なくとも一層の層間絶縁膜(第4層間絶縁膜11e)に平坦化のための研磨処理がされてなる第1大型基板上に、枠状の複数の第1シール材を形成し、第1大型基板を第2大型基板と貼り合わせ、貼り合わされた第1大型基板及び第2大型基板をそれぞれ複数の第1シール材に沿って切断することにより、複数の液晶装置を製造する液晶装置の製造方法であって、第1大型基板に、研磨処理された層間絶縁膜(11e2)よりも下層にバリア膜50を形成する工程と、第1大型基板又は第2大型基板上に、バリア膜と重なるように、複数の第1シール材を囲む第2シール材を形成する工程と、を備える。
【選択図】図9
【解決手段】少なくとも一層の層間絶縁膜(第4層間絶縁膜11e)に平坦化のための研磨処理がされてなる第1大型基板上に、枠状の複数の第1シール材を形成し、第1大型基板を第2大型基板と貼り合わせ、貼り合わされた第1大型基板及び第2大型基板をそれぞれ複数の第1シール材に沿って切断することにより、複数の液晶装置を製造する液晶装置の製造方法であって、第1大型基板に、研磨処理された層間絶縁膜(11e2)よりも下層にバリア膜50を形成する工程と、第1大型基板又は第2大型基板上に、バリア膜と重なるように、複数の第1シール材を囲む第2シール材を形成する工程と、を備える。
【選択図】図9
Description
本発明は、電気光学装置の製造方法に関する。
上記電気光学装置の一つとして、例えば、画素電極をスイッチング制御する素子としてトランジスターを画素ごとに備えたアクティブ駆動方式の液晶装置が知られている。液晶装置は、例えば、直視型ディスプレイやプロジェクターのライトバルブなどにおいて用いられている。
液晶装置の製造方法は、例えば、まず第1大型基板に枠状の複数のシール材を形成し、第1大型基板を第2大型基板と貼り合わせる。次に、貼り合わされた第1大型基板及び第2大型基板をそれぞれ複数のシール材に沿って切断することにより、複数の液晶装置を製造する。
第1大型基板には、例えば、TFTや配線などが形成されていることから、層間絶縁膜上に凹凸が生じている。よって、第1大型基板を製造する工程の一部で、CMP(Chemical Mechanical Polishing)処理など層間絶縁膜に平坦化処理を施している。
しかし、積層された膜の密度が異なることから、平坦化処理を施しても、第1大型基板の中で段差が生じる。これにより、特許文献1、2に記載のように、段差が生じる部分にアルミニウムなどの金属膜を追加形成することにより、第1大型基板の全体に亘って均一に平坦化できるように形成する技術が知られている。
しかしながら、例えば、アルミニウムのような金属膜を形成した場合、金属膜と平面視で重なる部分にシール材を形成する際、紫外線などが金属膜を透過することができない。これにより、シール材に紫外線が照射されずに、シール材を硬化できないという課題がある。
本発明の態様は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る電気光学装置の製造方法は、少なくとも一層の層間絶縁膜に平坦化のための研磨処理がされてなる第1大型基板上に、枠状の複数の第1シール材を形成し、該第1大型基板を第2大型基板と貼り合わせ、該貼り合わされた第1大型基板及び第2大型基板をそれぞれ前記複数の第1シール材に沿って切断することにより、複数の電気光学装置を製造する電気光学装置の製造方法であって、前記第1大型基板に、前記研磨処理された層間絶縁膜よりも下層に透光性膜を形成する工程と、前記第1大型基板又は前記第2大型基板上に、前記透光性膜と重なるように、前記複数の第1シール材を囲む第2シール材を形成する工程と、を備えたことを特徴とする。
本適用例によれば、層間絶縁膜に研磨レートを調整する透光性膜を形成し、平坦化の際に層間絶縁膜の表面に段差が生じないようにした場合でも、透光性膜が光透過性を有するので、透光性膜と平面視で重なるように第2シール材を形成するとき、第2シール材に光(紫外線)を照射させることができる。よって、第2シール材を硬化させることが可能となり、第1大型基板と第2大型基板とを貼り付けると共に、隙間(セルギャップ)を同じ間隔にすることができる。その結果、信頼性の高い電気光学装置を形成することができる。
[適用例2]上記適用例に係る電気光学装置の製造方法において、前記透光性膜は、前記第1大型基板の前記複数の電気光学装置を構成する領域の外側に形成されることが好ましい。
本適用例によれば、複数の電気光学装置が形成される大型基板の領域と、その外側の領域において、膜密度の差が生じた場合でも、外側の領域に透光性膜を形成するので、層間絶縁膜の上面全体に亘って平坦化させることができる。
[適用例3]上記適用例に係る電気光学装置の製造方法において、前記複数の第1シール材の各々の内側に、電気光学物質を滴下する工程を備えたことが好ましい。
本適用例によれば、第1シール材で囲まれた中に電気光学物質を滴下するので、電気光学物質が封入された電気光学装置を提供することができる。
[適用例4]上記適用例に係る電気光学装置の製造方法において、前記透光性膜は、窒化シリコンであることが好ましい。
本適用例によれば、透光性膜に窒化シリコンを用いるので、紫外線などの光を通すことが可能となり、シール材を硬化させることができる。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。なお、使用する図面は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大または縮小して表示している。
なお、以下の形態において、例えば「基板上に」と記載された場合、基板の上に接するように配置される場合、または基板の上に他の構成物を介して配置される場合、または基板の上に一部が接するように配置され、一部が他の構成物を介して配置される場合を表すものとする。
本実施形態では、電気光学装置の一例として、薄膜トランジスター(TFT:Thin Film Transistor)を画素のスイッチング素子として備えたアクティブマトリックス型の液晶装置を例に挙げて説明する。この液晶装置は、例えば、投射型表示装置(液晶プロジェクター)の光変調素子(液晶ライトバルブ)として好適に用いることができるものである。
(第1実施形態)
<電気光学装置を含む大型基板の構成>
図1は、大型基板の構成を示す模式平面図である。図2は、図1に示す大型基板のA部を拡大して示す拡大平面図である。以下、大型基板の構成を、図1及び図2を参照しながら説明する。
<電気光学装置を含む大型基板の構成>
図1は、大型基板の構成を示す模式平面図である。図2は、図1に示す大型基板のA部を拡大して示す拡大平面図である。以下、大型基板の構成を、図1及び図2を参照しながら説明する。
図1に示すように、大型基板500は、例えば、液晶装置100を同時に複数製造することができる。大型基板500には、液晶装置100を構成する一対の基板が複数個分、マトリックス状に面付けされている。大型基板500の大きさは、例えば、8インチである。大型基板500のうち一方の基板(第1大型基板510)の厚みは、例えば、1.2mmである。他方の基板(第2大型基板)の厚みは、例えば、0.7mmである。大型基板500の材質は、例えば、石英である。
大型基板500は、液晶装置100のうち製品となる領域の有効チップ領域501と、有効チップ領域501の周囲の領域である、液晶装置100のうち製品とならない領域のダミーチップ領域502とを有する。
図2に示すように、各液晶装置100には、表示領域Eの周辺に、周辺回路としてのデータ線駆動回路22、走査線駆動回路24、及び外部接続用端子部35が形成されている。データ線駆動回路22及び走査線駆動回路24と外部接続用端子部35とは、互いに配線29によって、電気的に接続されている。
<電気光学装置としての液晶装置の構成>
図3は、液晶装置の構成を示す模式平面図である。図4は、図3に示す液晶装置のH−H’線に沿う模式断面図である。図5は、液晶装置の電気的な構成を示す等価回路図である。以下、液晶装置の構成を、図3〜図5を参照しながら説明する。
図3は、液晶装置の構成を示す模式平面図である。図4は、図3に示す液晶装置のH−H’線に沿う模式断面図である。図5は、液晶装置の電気的な構成を示す等価回路図である。以下、液晶装置の構成を、図3〜図5を参照しながら説明する。
図3及び図4に示すように、本実施形態の液晶装置100は、対向するように配置された素子基板10及び対向基板20と、これら一対の基板によって挟持された液晶層15とを有する。素子基板10を構成する第1基材10aは、例えば、ガラス基板、石英基板などの透明基板、あるいはシリコン基板が用いられ、対向基板20を構成する第2基材20aは、例えば、ガラス基板、石英基板などの透明基板が用いられている。
素子基板10は対向基板20よりも大きく、両基板10,20は、対向基板20の外周に沿って配置された第1シール材14aを介して接合されている。平面視で環状に設けられた第1シール材14aの内側で、素子基板10は対向基板20の間に正または負の誘電異方性を有する液晶が封入されて液晶層15を構成している。第1シール材14aは、例えば熱硬化性又は紫外線硬化性のエポキシ樹脂などの接着剤が採用されている。第1シール材14aには、一対の基板の間隔を一定に保持するためのスペーサー(図示省略)が混入されている。
第1シール材14aの内縁より内側には、複数の画素Pが配列した表示領域Eが設けられている。表示領域Eは、表示に寄与する複数の画素Pに加えて、複数の画素Pを囲むように配置されたダミー画素を含むとしてもよい。また、図3及び図4では図示を省略したが、表示領域Eにおいて複数の画素Pをそれぞれ平面的に区分する遮光膜(ブラックマトリックス:BM)が対向基板20に設けられている。
素子基板10の1辺部に沿った第1シール材14aと該1辺部との間に、データ線駆動回路22が設けられている。また、該1辺部に対向する他の1辺部に沿った第1シール材14aと表示領域Eとの間に、検査回路25が設けられている。さらに、該1辺部と直交し互いに対向する他の2辺部に沿った第1シール材14aと表示領域Eとの間に走査線駆動回路24が設けられている。該1辺部と対向する他の1辺部に沿った第1シール材14aと検査回路25との間には、2つの走査線駆動回路24を繋ぐ複数の配線29が設けられている。
対向基板20における環状に配置された第1シール材14aと表示領域Eとの間には、遮光部材としての遮光膜18(見切り部)が設けられている。遮光膜18は、例えば、遮光性の金属あるいは金属酸化物などからなり、遮光膜18の内側が複数の画素Pを有する表示領域Eとなっている。なお、図3では図示を省略したが、表示領域Eにおいても複数の画素Pを平面的に区分する遮光膜が設けられている。
これらデータ線駆動回路22、走査線駆動回路24に繋がる配線は、該1辺部に沿って配列した複数の外部接続用端子部35に接続されている。以降、該1辺部に沿った方向をX方向とし、該1辺部と直交し互いに対向する他の2辺部に沿った方向をY方向として説明する。
図4に示すように、第1基材10aの液晶層15側の表面には、画素Pごとに設けられた透光性の画素電極27およびスイッチング素子である薄膜トランジスター(TFT:Thin Film Transistor、以降、「TFT30」と呼称する)と、信号配線と、これらを覆う配向膜28とが形成されている。
また、TFT30における半導体層に光が入射してスイッチング動作が不安定になることを防ぐ遮光構造が採用されている。本発明における素子基板10は、少なくとも画素電極27、TFT30、配向膜28を含むものである。
対向基板20の液晶層15側の表面には、遮光膜18と、これを覆うように成膜された絶縁膜33と、絶縁膜33を覆うように設けられた対向電極31と、対向電極31を覆う配向膜32とが設けられている。本発明における対向基板20は、少なくとも絶縁膜33、対向電極31、配向膜32を含むものである。
遮光膜18は、図3に示すように、表示領域Eを取り囲むと共に、平面的に走査線駆動回路24、検査回路25と重なる位置に設けられている(図示簡略)。これにより対向基板20側からこれらの駆動回路を含む周辺回路に入射する光を遮蔽して、周辺回路が光によって誤動作することを防止する役目を果たしている。また、不必要な迷光が表示領域Eに入射しないように遮蔽して、表示領域Eの表示における高いコントラストを確保している。
絶縁膜33は、例えば酸化シリコンなどの無機材料からなり、光透過性を有して遮光膜18を覆うように設けられている。このような絶縁膜33の形成方法としては、例えばプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法などを用いて成膜する方法が挙げられる。
対向電極31は、例えばITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電膜からなり、絶縁膜33を覆うと共に、図3に示すように対向基板20の四隅に設けられた上下導通端子部26により素子基板10側の配線に電気的に接続している。
画素電極27を覆う配向膜28、および対向電極31を覆う配向膜32は、液晶装置100の光学設計に基づいて選定される。配向膜28,32としては、気相成長法を用いてSiOx(酸化シリコン)などの無機材料を成膜して、負の誘電異方性を有する液晶分子に対して略垂直配向させた無機配向膜が挙げられる。
このような液晶装置100は透過型であって、電圧が印加されない時の画素Pの透過率が電圧印加時の透過率よりも大きいノーマリーホワイトや、電圧が印加されない時の画素Pの透過率が電圧印加時の透過率よりも小さいノーマリーブラックモードの光学設計が採用される。光の入射側と射出側とにそれぞれ偏光素子が光学設計に応じて配置されて用いられる。
図5に示すように、液晶装置100は、少なくとも表示領域Eにおいて互いに絶縁されて直交する複数の走査線3aおよび複数のデータ線6aと、共通電位配線としての容量線3bとを有する。走査線3aが延在する方向がX方向であり、データ線6aが延在する方向がY方向である。
走査線3aとデータ線6aならびに容量線3bと、これらの信号線類により区分された領域に、画素電極27と、TFT30と、容量素子16とが設けられ、これらが画素Pの画素回路を構成している。
走査線3aはTFT30のゲートに電気的に接続され、データ線6aはTFT30のデータ線側ソースドレイン領域(ソース領域)に電気的に接続されている。画素電極27は、TFT30の画素電極側ソースドレイン領域(ドレイン領域)に電気的に接続されている。
データ線6aは、データ線駆動回路22(図3参照)に接続されており、データ線駆動回路22から供給される画像信号D1,D2,…,Dnを画素Pに供給する。走査線3aは、走査線駆動回路24(図3参照)に接続されており、走査線駆動回路24から供給される走査信号SC1,SC2,…,SCmを各画素Pに供給する。
データ線駆動回路22からデータ線6aに供給される画像信号D1〜Dnは、この順に線順次で供給してもよく、互いに隣り合う複数のデータ線6a同士に対してグループごとに供給してもよい。走査線駆動回路24は、走査線3aに対して、走査信号SC1〜SCmを所定のタイミングで供給する。
液晶装置100は、スイッチング素子であるTFT30が走査信号SC1〜SCmの入力により一定期間だけオン状態とされることで、データ線6aから供給される画像信号D1〜Dnが所定のタイミングで画素電極27に書き込まれる構成となっている。そして、画素電極27を介して液晶層15に書き込まれた所定レベルの画像信号D1〜Dnは、画素電極27と液晶層15を介して対向配置された対向電極31との間で一定期間保持される。
保持された画像信号D1〜Dnがリークするのを防止するため、画素電極27と対向電極31との間に形成される液晶容量と並列に容量素子16が接続されている。容量素子16は、TFT30の画素電極側ソースドレイン領域と容量線3bとの間に設けられている。容量素子16は、2つの容量電極の間に誘電体層を有するものである。
<液晶装置を構成する画素の構造>
図6は、液晶装置のうち主に画素の構造を示す模式断面図である。以下、液晶装置の画素の構造を、図6を参照しながら説明する。なお、図6は、各構成要素の断面的な位置関係を示すものであり、明示可能な尺度で表されている。
図6は、液晶装置のうち主に画素の構造を示す模式断面図である。以下、液晶装置の画素の構造を、図6を参照しながら説明する。なお、図6は、各構成要素の断面的な位置関係を示すものであり、明示可能な尺度で表されている。
図6に示すように、液晶装置100は、素子基板10と、これに対向配置される対向基板20とを備えている。素子基板10を構成する第1基材10aは、上記したように、例えば、石英基板等によって構成されている。
第1基材10a上には、例えば、Al(アルミニウム)、Ti(チタン)、Cr(クロム)、W(タングステン)等の材料を含む下側遮光膜3cが形成されている。下側遮光膜3cは、平面的に格子状にパターニングされており、各画素Pの開口領域を規定している。なお、下側遮光膜3cは、導電性を有し、走査線3aの一部として機能するようにしてもよい。第1基材10a及び下側遮光膜3c上には、酸化シリコン等からなる下地絶縁膜11aが形成されている。
下地絶縁膜11a上には、TFT30及び走査線3a等が形成されている。TFT30は、例えば、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有しており、ポリシリコン(高純度の多結晶シリコン)等からなる半導体層30aと、半導体層30a上に形成されたゲート絶縁膜11gと、ゲート絶縁膜11g上に形成されたポリシリコン膜等からなるゲート電極30gとを有する。走査線3aは、ゲート電極30gとしても機能する。また、下地絶縁膜11a上には、ゲート電極30gと同一膜として中継電極41が形成されている。
半導体層30aは、例えば、リン(P)イオン等のN型の不純物イオンが注入されることにより、N型のTFT30として形成されている。具体的には、半導体層30aは、チャネル領域30cと、データ線側LDD領域30s1と、データ線側ソースドレイン領域30sと、画素電極側LDD領域30d1と、画素電極側ソースドレイン領域30dとを備えている。
チャネル領域30cには、ボロン(B)イオン等のP型の不純物イオンがドープされている。その他の領域(30s1,30s,30d1,30d)には、リン(P)イオン等のN型の不純物イオンがドープされている。このように、TFT30は、N型のTFTとして形成されている。
ゲート電極30g及びゲート絶縁膜11g上には、酸化シリコン等からなる第1層間絶縁膜11bが形成されている。第1層間絶縁膜11b上には、容量素子16が設けられている。具体的には、TFT30の画素電極側ソースドレイン領域30d及び画素電極27に電気的に接続された画素電位側容量電極としての第1容量電極16aと、固定電位側容量電極としての容量線3b(第2容量電極16b)の一部とが、誘電体膜16cを介して対向配置されることにより、容量素子16が形成されている。
誘電体膜16cは、例えば、シリコン窒化膜である。第2容量電極16b(容量線3b)は、例えば、Ti(チタン)、Cr(クロム)、W(タングステン)、Ta(タンタル)、Mo(モリブデン)等の高融点金属のうち少なくとも一つを含む、金属単体、合金、金属シリサイド、ポリシリサイド、これらを積層したもの等からなる。或いは、Al(アルミニウム)膜から形成することも可能である。
第1容量電極16aは、例えば、導電性のポリシリコン膜からなり容量素子16の画素電位側容量電極として機能する。ただし、第1容量電極16aは、容量線3bと同様に、金属又は合金を含む単一層膜又は多層膜から構成してもよい。第1容量電極16aは、画素電位側容量電極としての機能のほか、コンタクトホールCNT1を介して、画素電極27とTFT30の画素電極側ソースドレイン領域30d(ドレイン領域)とを中継接続する機能を有する。
第2容量電極16bは、固定電位とするために、固定電位とされた容量配線40と電気的に接続されている。第2容量電極16bは、TFT30に上側から入射しようとする光を遮る機能を有している。
容量素子16上には、第2層間絶縁膜11cを介してデータ線6aが形成されている。データ線6aは、ゲート絶縁膜11g、第1層間絶縁膜11b、及び第2層間絶縁膜11cに開孔されたコンタクトホールCNT2を介して、半導体層30aのデータ線側ソースドレイン領域30s(ソース領域)に電気的に接続されている。
このデータ線6aは、下層より順に、例えば、アルミニウム層、窒化チタン層、窒化シリコン層の三層構造を有する膜として形成されている。また、第2層間絶縁膜11c上には、データ線6aと同一膜として、中継電極42及び中継電極43が形成されている。
データ線6aの上層には、第3層間絶縁膜11dを介して容量配線40が形成されている。容量配線40は、例えば、画素電極27が配置された表示領域Eからその周囲に延設され、定電位源と電気的に接続されることで、固定電位とされている。
また、第3層間絶縁膜11d上には、容量配線40と同一膜として、中継電極44が形成されている。中継電極44は、コンタクトホールCNT5を介して、中継電極43と画素電極27とを電気的に接続する機能を有する。
容量配線40及び中継電極44は、例えば、下層にアルミニウムからなる層、上層に窒化チタンからなる層の二層構造を有している。
容量配線40の上層には、酸化シリコン膜等からなる第4層間絶縁膜11eが形成されている。第4層間絶縁膜11eの上側表面は、TFT30等が設けられた領域を覆うことによって生じる表面の凸部を平坦化する平坦化処理が施される。平坦化処理の方法としては、例えば化学的機械的研磨処理(Chemical Mechanical Polishing:CMP処理)などが挙げられる。詳細は後述するが、第4層間絶縁膜11eには、第4層間絶縁膜11eの膜厚を均一に研磨するための透光性膜としてのバリア膜50(図7参照)が配置されている。
第4層間絶縁膜11e上には、ITO膜などの透明導電性膜からなる画素電極27が、マトリックス状に形成されている。画素電極27は、第4層間絶縁膜11eに形成されたコンタクトホールCNT6を介して、中継電極44と電気的に接続されている。つまり、画素電極27は、コンタクトホールCNT1,3,4〜6、容量素子16、及び中継電極41,43,44を介して半導体層30aの画素電極側ソースドレイン領域30d(ドレイン領域)に電気的に接続されている。
画素電極27及び隣り合う画素電極27間の第4層間絶縁膜11e上には、酸化シリコン(SiO2)などの無機材料を斜方蒸着した配向膜28が設けられている。配向膜28の上には、第1シール材14a(図3及び図4参照)により囲まれた空間に液晶等が封入された液晶層15が設けられている。
対向基板20の第2基材20a上(液晶層15側)には、例えば、PSG膜(リンをドーピングした酸化シリコン)などからなる絶縁膜33(図4参照)が設けられている。絶縁膜33上には、その全面に渡って対向電極31が設けられている。対向電極31上には、酸化シリコン(SiO2)などの無機材料を斜方蒸着した配向膜32が設けられている。対向電極31は、上述の画素電極27と同様に、例えばITO膜等の透明導電性膜からなる。
液晶層15は、画素電極27と対向電極31との間で電界が生じていない状態で配向膜28,32によって所定の配向状態をとる。第1シール材14aは、素子基板10及び対向基板20を貼り合わせるための、例えば光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂からなる接着剤であり、素子基板10と対向基板20の距離を所定値とするためのグラスファイバー或いはガラスビーズ等のスペーサーが混入されている。
<大型基板(第1大型基板)の構造>
図7は、第1大型基板の構造を示す模式図である。(a)は、第1大型基板を上方から見た模式平面図である。(b)は、(a)の第1大型基板のA−A’線に沿う模式断面図である。以下、第1大型基板の構造を、図7を参照しながら説明する。
図7は、第1大型基板の構造を示す模式図である。(a)は、第1大型基板を上方から見た模式平面図である。(b)は、(a)の第1大型基板のA−A’線に沿う模式断面図である。以下、第1大型基板の構造を、図7を参照しながら説明する。
図7に示すように、第1大型基板510は、複数の液晶装置100が形成される有効チップ領域501と、製品とならない領域のダミーチップ領域502と、を有する。
ダミーチップ領域502の第4層間絶縁膜11e上には、バリア膜50が形成されている。有効チップ領域501の第4層間絶縁膜11e上には、バリア膜50が形成されていない。
バリア膜50は、例えば、窒化シリコン(SiN)である。また、窒化ホウ素(BN)を用いるようにしてもよい。
平坦化処理する前の第4層間絶縁膜11eが上下2層で構成される場合、バリア膜50は、ダミーチップ領域502における下側層間絶縁膜11e1の上に形成される。そして、バリア膜50の上面まで平坦になるよう、上側層間絶縁膜11e2を研磨する。
言い換えれば、平坦化処理された上側層間絶縁膜11e2よりも下層に、バリア膜50を形成する。そして、下側層間絶縁膜11e1の凹部を埋めるようにして、上側層間絶縁膜11e2が平坦化される。
また、形成されたバリア膜50と平面視で重なるように、第2シール材14b(ダミーシール)を形成し、第1大型基板510と第2大型基板520とを貼り合せる。第2シール材14bは、有効チップ領域501に形成された複数の第1シール材14aを囲むように配置される。
このように、表面が平坦化された一対の基板間に第1シール材14a及び第2シール材14bが配置されるので、大型基板500の全体に亘ってセルギャップを均一にすることができる。また、バリア膜50が透光性の材料で形成されているので、バリア膜50が第2シール材14bと平面視で重なったとしても、バリア膜50を透過した光(紫外線)によって第2シール材14bを硬化させることが可能となる。
<液晶装置の製造方法>
図8は、液晶装置の製造方法を工程順に示すフローチャートである。図9は、液晶装置の製造方法のうち一部の工程の製造方法を示す模式図である。以下、液晶装置の製造方法を、図8及び図9を参照しながら説明する。なお、CMP処理を行う膜周辺を重点的に説明し、それ以外の部分は一部説明を省略する。
図8は、液晶装置の製造方法を工程順に示すフローチャートである。図9は、液晶装置の製造方法のうち一部の工程の製造方法を示す模式図である。以下、液晶装置の製造方法を、図8及び図9を参照しながら説明する。なお、CMP処理を行う膜周辺を重点的に説明し、それ以外の部分は一部説明を省略する。
最初に、素子基板10側の製造方法を説明する。まず、ステップS11では、石英基板などからなる第1基材10a上にTFT30を形成する。具体的には、まず、第1基材10a上に、アルミニウムなどからなる下側遮光膜3c(走査線)を成膜する。その後、周知の成膜技術を用いて、酸化シリコンなどからなる下地絶縁膜11aを成膜する。
次に、下地絶縁膜11a上に、TFT30を形成する。具体的には、周知の成膜技術、フォトリソグラフィ技術、及びエッチング技術を用いて、TFT30を形成する。
ステップS12では、下側層間絶縁膜11e1を形成する。まず、TFT30の上に、図6に示すような配線や電極などを形成する。その後、第4層間絶縁膜11eを、例えば、CVD法を用いて形成する。具体的には、第4層間絶縁膜11eのうち下側層間絶縁膜11e1を形成する。図9(a)に示すように、下側層間絶縁膜11e1の上面は、下層で形成したTFT30などの凹凸に倣って、凹凸状になっている。
ステップS13では、バリア膜50を形成する。具体的には、図9(b)に示すように、下側層間絶縁膜11e1上におけるダミーチップ領域502に、例えば、窒化シリコンからなるバリア膜50を形成する。
ステップS14では、上側層間絶縁膜11e2を形成する。具体的には、図9(c)に示すように、下側層間絶縁膜11e1及びバリア膜50を覆うように、CVD法などを用いて上側層間絶縁膜11e2を形成する。上側層間絶縁膜11e2の上面は、下層の下側層間絶縁膜11e1の起伏に倣って、凹凸になっている。
ステップS15では、上側層間絶縁膜11e2)及び下側層間絶縁膜11e1を含む第4層間絶縁膜11eに、平坦化処理を施す。具体的には、図9(d)に示すように、第4層間絶縁膜11eの厚みが所望の厚みになるように、CMP処理を行う。
CMP処理のように、大型基板500の外周に圧力が大きくかかる場合、層間絶縁膜(例えば、第4層間絶縁膜11e)の外周側が多く削れる。本実施形態のように、大型基板500における下側層間絶縁膜11e1の外周領域に、薬液に対して、酸化シリコンより研磨レートの低い窒化シリコンを形成して、その上から上側層間絶縁膜11e2を研磨する。これにより、研磨レートの差から外周領域が削れ過ぎない。言い換えれば、削れにくい。
よって、研磨レートの差によって第4層間絶縁膜11eの表面が平らに研磨される。具体的には、第1大型基板510及び第2大型基板520の外周に、選択比のある窒化シリコンや窒化ホウ素を形成することによって、大型基板500の外周に、例えば、1.5倍の圧力がかかった場合でも、第4層間絶縁膜11eの全体に亘って平坦にすることができる。
また、有効チップ領域501と比較してダミーチップ領域502は、パターン密度が小さいために凹みやすい。このような部分にバリア膜50を形成することにより、大型基板500の全体を平坦化することができる。よって、セルギャップを均一にすることができる。
ステップS16では、画素電極27を形成する。製造方法としては、周知の成膜技術、フォトリソグラフィ技術、及びエッチング技術を用いて、第4層間絶縁膜11eの上に画素電極27を形成する。
ステップS17では、配向膜28を形成する。具体的には、画素電極27などを覆うように配向膜28を斜方蒸着法により形成する。これにより、素子基板10の表面に、所定の角度に傾くように柱状に積み重ねられたカラム(図示省略)を有する配向膜28が形成される。以上により、素子基板10側が完成する。
次に、対向基板20側の製造方法を説明する。まず、ステップS21では、ガラス基板等の透光性材料からなる第2基材20a上に、周知の成膜技術、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて、対向電極31を形成する。
ステップS22では、対向電極31上に配向膜32を形成する。配向膜32の製造方法は、上記した配向膜28の場合と同様であり、例えば、斜方蒸着法を用いて形成する。以上により、対向基板20側が完成する。次に、素子基板10と対向基板20とを貼り合わせる方法を説明する。
ステップS31では、素子基板10上にシール材14(第1シール材14a及び第2シール材14b)を塗布する。具体的には、例えば、素子基板10とディスペンサー(吐出装置でも可能)との相対的な位置関係を変化させて、素子基板10における表示領域Eの周縁部に(表示領域Eを囲むように)シール材14を塗布する。
シール材14としては、例えば、紫外線硬化型エポキシ樹脂が挙げられる。なお、紫外線などの光硬化型樹脂に限定されず、熱硬化型樹脂などを用いるようにしてもよい。また、シール材14には、例えば、素子基板10と対向基板20との間隔(ギャップ或いはセルギャップ)を所定値とするためのスペーサー等のギャップ材が含まれている。
ステップS32では、シール材14で囲まれた中に液晶を滴下する。詳しくは、シール材14で囲まれた領域に液晶を滴下する(ODF(One Drop Fill)方式)。滴下する方法としては、例えば、インクジェットヘッドなどを用いることができる。また、液晶は、シール材14によって囲まれた領域(表示領域E)の中央部に滴下することが望ましい。
ステップS33では、素子基板10と対向基板20とを貼り合わせる。具体的には、図7に示すように、第1大型基板510に塗布されたシール材14を介して第1大型基板510と第2大型基板520とを貼り合わせる。
ステップS34では、大型基板500を切断する。具体的には、ダイシング処理を行ってスクライブし、その後に応力を加えてブレイクして、複数の液晶装置100を形成する。以上により、液晶装置100が完成する。
<電子機器の構成>
次に、上記液晶装置を備えた電子機器としてのプロジェクターについて、図10を参照しながら説明する。図10は、プロジェクターの構成を示す概略図である。
次に、上記液晶装置を備えた電子機器としてのプロジェクターについて、図10を参照しながら説明する。図10は、プロジェクターの構成を示す概略図である。
図10に示すように、本実施形態のプロジェクター1000は、システム光軸Lに沿って配置された偏光照明装置1100と、光分離素子としての2つのダイクロイックミラー1104,1105と、3つの反射ミラー1106,1107,1108と、5つのリレーレンズ1201,1202,1203,1204,1205と、3つの光変調手段としての透過型の液晶ライトバルブ1210,1220,1230と、光合成素子としてのクロスダイクロイックプリズム1206と、投射レンズ1207とを備えている。
偏光照明装置1100は、超高圧水銀灯やハロゲンランプなどの白色光源からなる光源としてのランプユニット1101と、インテグレーターレンズ1102と、偏光変換素子1103とから概略構成されている。
ダイクロイックミラー1104は、偏光照明装置1100から射出された偏光光束のうち、赤色光(R)を反射させ、緑色光(G)と青色光(B)とを透過させる。もう1つのダイクロイックミラー1105は、ダイクロイックミラー1104を透過した緑色光(G)を反射させ、青色光(B)を透過させる。
ダイクロイックミラー1104で反射した赤色光(R)は、反射ミラー1106で反射した後にリレーレンズ1205を経由して液晶ライトバルブ1210に入射する。ダイクロイックミラー1105で反射した緑色光(G)は、リレーレンズ1204を経由して液晶ライトバルブ1220に入射する。ダイクロイックミラー1105を透過した青色光(B)は、3つのリレーレンズ1201,1202,1203と2つの反射ミラー1107,1108とからなる導光系を経由して液晶ライトバルブ1230に入射する。
液晶ライトバルブ1210,1220,1230は、クロスダイクロイックプリズム1206の色光ごとの入射面に対してそれぞれ対向配置されている。液晶ライトバルブ1210,1220,1230に入射した色光は、映像情報(映像信号)に基づいて変調されクロスダイクロイックプリズム1206に向けて射出される。
このプリズムは、4つの直角プリズムが貼り合わされ、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成されて、カラー画像を表す光が合成される。合成された光は、投射光学系である投射レンズ1207によってスクリーン1300上に投射され、画像が拡大されて表示される。
液晶ライトバルブ1210は、上述した液晶装置100が適用されたものである。液晶装置100は、色光の入射側と射出側とにおいてクロスニコルに配置された一対の偏光素子の間に隙間を置いて配置されている。他の液晶ライトバルブ1220,1230も同様である。
このようなプロジェクター1000に、液晶ライトバルブ1210,1220,1230を用いているので、高い信頼性を得ることができる。
なお、液晶装置100が搭載される電子機器としては、プロジェクター1000の他、ヘッドアップディスプレイ(HUD)、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)、スマートフォン、EVF(Electrical View Finder)、モバイルミニプロジェクター、電子ブック、携帯電話、モバイルコンピューター、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、ディスプレイ、車載機器、オーディオ機器、露光装置や照明機器など各種電子機器に用いることができる。
以上詳述したように、第1実施形態の液晶装置100の製造方法、及び電子機器によれば、以下に示す効果が得られる。
(1)第1実施形態の液晶装置100の製造方法によれば、第4層間絶縁膜11eに研磨レートを調整するバリア膜50を形成し、平坦化処理の際に第4層間絶縁膜11eの表面に段差が生じないようにした場合でも、バリア膜50が透光性の膜で形成されているので、バリア膜50と平面視で重なるように第2シール材14bを形成するとき、第2シール材14bに光(紫外線)を照射させることができる。よって、第2シール材14bを硬化させることができると共に、第1大型基板510と第2大型基板520との隙間(セルギャップ)を同じ間隔にすることができる。その結果、信頼性の高い液晶装置100を形成することができる。
(2)第1実施形態の液晶装置100の製造方法によれば、バリア膜50として窒化シリコン(SiN)や窒化ホウ素(BN)を用いるので、バリア膜として金属材料を用いる場合と比較して、静電破壊する恐れがない。また、透過性を有する膜を用いるので、大型基板500に形成されたアライメントマークを確認することが可能となり、第1大型基板510と第2大型基板520との位置合わせを行うことができる。
(第2実施形態)
<大型基板の構成>
図11は、第2実施形態の大型基板(第1大型基板)の構成を示す模式断面図である。以下、第2実施形態の第1大型基板の構成を、図11を参照しながら説明する。
<大型基板の構成>
図11は、第2実施形態の大型基板(第1大型基板)の構成を示す模式断面図である。以下、第2実施形態の第1大型基板の構成を、図11を参照しながら説明する。
第2実施形態の第1大型基板511は、上述の第1実施形態と比べて、液晶装置100の領域にもバリア膜50を配置している部分が異なり、その他の構成については概ね同様である。このため第2実施形態では、第1実施形態と異なる部分について詳細に説明し、その他の重複する部分については適宜説明を省略する。
図11に示すように、第1大型基板511は、ダミーチップ領域502にバリア膜50を形成することに加えて、有効チップ領域501にもバリア膜51が配置されている。有効チップ領域501の素子基板10は、図6に示す画素の構造に加えて、図11に示す外部接続用端子部35、及び上下導通端子部26などを有する。
第2実施形態のバリア膜51は、平面視で、TFT30や配線など金属膜が成膜された層のうち膜の少ない領域(膜密度が低い領域)の第4層間絶縁膜11eに形成されている。具体的には、図11に示すように、TFT30が形成された領域と上下導通端子部26との間や、TFT30が形成された領域と外部接続用端子部35との間の領域である。
これによれば、液晶装置100の中で膜の積層数の違いから膜密度に差が生じた場合、CMP処理を行っても、液晶装置100の中の第4層間絶縁膜11e上に凹凸が発生する場合がある。しかしながら、凹みやすい第4層間絶縁膜11eの領域にバリア膜51を形成するので、液晶装置100の中の第4層間絶縁膜11e上に凹凸が生じることを抑えることができる。
なお、画素電極27の下の第4層間絶縁膜11eにバリア膜50を形成することに限定されず、CMP処理などを行う層間絶縁膜(例えば、第3層間絶縁膜11d)などにもバリア膜50を配置することが好ましい。
以上詳述したように、第2実施形態の液晶装置100の製造方法によれば、以下に示す効果が得られる。
(3)第2実施形態の液晶装置100の製造方法によれば、第1実施形態のように、大型基板500での凹凸の発生を抑えることに加えて、液晶装置100の中の局所的な部分での凹凸の発生を抑えることができる。これにより、素子基板10と対向基板20との隙間を同じ間隔にすることが可能となり、信頼性の高い液晶装置100を形成することができる。
なお、本発明の態様は、上記した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、本発明の態様の技術範囲に含まれるものである。また、以下のような形態で実施することもできる。
(変形例1)
上記した第1実施形態のように、ダミーチップ領域502にベタ状にバリア膜50を形成することに限定されず、例えば、図12に示すようにしてもよい。図12は、第1大型基板510の構成を示す模式平面図である。
上記した第1実施形態のように、ダミーチップ領域502にベタ状にバリア膜50を形成することに限定されず、例えば、図12に示すようにしてもよい。図12は、第1大型基板510の構成を示す模式平面図である。
図12に示すように、第1大型基板512には、例えば、4つの領域に区分けされたバリア膜52a〜52dが配置されている。これによれば、ベタ状ではないものの、膜の密度が小さい部分にバリア膜52a〜52dが配置されているので、第1大型基板512の全面に亘って段差が大きくなることを抑えることができる。また、用いる材料が少ないので、かかるコストを抑えることができる。
(変形例2)
上記したように、バリア膜50は、ダミーチップ領域502の全面にベタ状に形成したり、4つに区分けされた領域に形成したりすることに限定されず、図13に示すようにしてもよい。図13は、バリア膜53を上方から見た模式平面図である。
上記したように、バリア膜50は、ダミーチップ領域502の全面にベタ状に形成したり、4つに区分けされた領域に形成したりすることに限定されず、図13に示すようにしてもよい。図13は、バリア膜53を上方から見た模式平面図である。
図13に示すように、バリア膜53は、ストライプ状に形成されている。なお、ライン(W1)アンドスペース(W2)が2mm以下であることが好ましい。これによれば、ライアンドスペースの寸法を変えることにより、任意の膜密度に設定することが可能となり、研磨レートを調整することができる。
(変形例3)
上記したように、電気光学装置として液晶装置100を適用することに限定されず、例えば、有機EL装置、プラズマディスプレイ、電子ペーパー(EPD)等に適用するようにしてもよい。
上記したように、電気光学装置として液晶装置100を適用することに限定されず、例えば、有機EL装置、プラズマディスプレイ、電子ペーパー(EPD)等に適用するようにしてもよい。
3a…走査線、3b…容量線、3c…下側遮光膜、CNT1〜CNT6…コンタクトホール、6a…データ線、10…素子基板、10a…第1基材、11a…下地絶縁膜、11b…第1層間絶縁膜、11c…第2層間絶縁膜、11d…第3層間絶縁膜、11e1…下側層間絶縁膜、11e2…上側層間絶縁膜、11g…ゲート絶縁膜、14…シール材、14a…第1シール材、14b…第2シール材、15…液晶層、16…容量素子、16a…第1容量電極、16b…第2容量電極、16c…誘電体膜、18…遮光膜、20…対向基板、20a…第2基材、22…データ線駆動回路、24…走査線駆動回路、25…検査回路、26…上下導通端子部、27…画素電極、28,32…配向膜、29…配線、30…TFT、30a…半導体層、30c…チャネル領域、30d…画素電極側ソースドレイン領域、30d1…画素電極側LDD領域、30g…ゲート電極、30s…データ線側ソースドレイン領域、30s1…データ線側LDD領域、31…対向電極、33…絶縁膜、35…外部接続用端子部、40…容量配線、41〜44…中継電極、50〜51,53…透光性膜としてのバリア膜、52a〜52d…バリア膜、100…液晶装置、500…大型基板、501…有効チップ領域、502…ダミーチップ領域、510,511,512…第1大型基板、1000…プロジェクター、1100…偏光照明装置、1101…ランプユニット、1102…インテグレーターレンズ、1103…偏光変換素子、1104,1105…ダイクロイックミラー、1106,1107,1108…反射ミラー、1201,1202,1203,1204,1205…リレーレンズ、1206…クロスダイクロイックプリズム、1207…投射レンズ、1210,1220,1230…液晶ライトバルブ、1300…スクリーン。
Claims (4)
- 少なくとも一層の層間絶縁膜に平坦化のための研磨処理がされてなる第1大型基板上に、枠状の複数の第1シール材を形成し、該第1大型基板を第2大型基板と貼り合わせ、該貼り合わされた第1大型基板及び第2大型基板をそれぞれ前記複数の第1シール材に沿って切断することにより、複数の電気光学装置を製造する電気光学装置の製造方法であって、
前記第1大型基板に、前記研磨処理された層間絶縁膜よりも下層に透光性膜を形成する工程と、
前記第1大型基板又は前記第2大型基板上に、前記透光性膜と重なるように、前記複数の第1シール材を囲む第2シール材を形成する工程と、
を備えたことを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 請求項1に記載の電気光学装置の製造方法であって、
前記透光性膜は、前記第1大型基板の前記複数の電気光学装置を構成する領域の外側に形成されることを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 請求項1に記載の電気光学装置の製造方法であって、
前記複数の第1シール材の各々の内側に、電気光学物質を滴下する工程を備えたことを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法であって、
前記透光性膜は、窒化シリコンであることを特徴とする電気光学装置の製造方法。
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