JP2016017587A - ケース仮保持構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】外ケース11に、最も幅の大きな大幅部24a、次に幅の大きな中幅部24b、最も幅の小さな小幅部24cを有する手前側係合部21hが少なくとも2つ設けられ、外ケース11に保持される内ケース12に、大幅部24aが挿入される大幅穴部36a、中幅部24bが挿入される中幅穴部36b、小幅部24cが挿入される小幅穴部36cからなる係合穴36が手前側係合部21hと同数設けられ、手前側係合部21hは、その先端部に向かって順に小幅部24c、中幅部24b、大幅部24aが配置され、係合穴36は、大幅穴部36aと中幅穴部36bとの間に小幅穴部36cが設けられる。
【選択図】図3
Description
第1のケースには爪部を備え、第2のケースには、第1のケースの爪部に引っ掛けられる切り欠きを備え、爪部に切り欠きを引っ掛けることで第2のケースが仮保持される。
また、爪部に切り欠きを引っ掛けた状態で、第2のケースの固定のため、ビスをねじ込むときに、第1のケースに対して第2のケースが回転することがあり、回転に対する対処が必要となる。また、第1のケース及び第2のケースの容量はより大きい方が望ましく、仮保持のための構造はより単純でかつ小型として狭いスペースに配置できる構造が良い。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、ケースの位置決め、回転止め、仮保持の機能を狭いスペースで且つ単純な構造で成立させることが可能なケース仮保持構造を提供することを目的としている。
これにより、第1のケースに第2のケースを固定するために第1のケース及び第2のケースにそれぞれビス挿通穴を設けた場合に、それらのビス挿通穴の位置を合致させることができ、ビス挿通穴にビスを容易に挿通させてねじ込むことができる。また、ビスをねじ込む際に、第1のケースに対する第2のケースの回転を防止することができる。上記した爪部及び穴部は単純な構造であり、また、穴部に爪部を挿入する構造であるために大きなスペースを必要としない。
このように、第1のケースに対する第2のケースの位置決め、回転止め、仮保持の機能を狭いスペースで且つ単純な構造で成立させることが可能となる。
また、上記構成において、前記爪部の前記中幅部及び前記小幅部の高さは、前記第2のケースの板厚以上であり、前記穴部の前記大幅穴部の長さは、前記第1のケースの板厚の2倍以上であり、前記穴部の前記中幅穴部の長さは、前記第1のケースの板厚以上であるので、穴部への爪部の挿入や、穴部へ爪部が挿入されているときの爪部と穴部との相対移動を容易にすることができる。
このように、第1のケースに対する第2のケースの位置決め、回転止め、仮保持の機能を狭いスペースで且つ単純な構造で成立させることが可能となる。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態のケース10を示す斜視図である。
ケース10は、プレートがコ字状に折り曲げられて形成された外ケース11に、CD、DVD等を駆動するドライブ機構が搭載される内ケース12を複数のビス13で組み付けたものである。
外ケース11と内ケース12とには、外ケース11に内ケース12を位置決め、回転止め及び仮保持可能とする仮保持構造が設けられている。この仮保持構造について、以下に詳述する。
外ケース11は、略平坦な上壁21と、上壁21の左右の縁部21a,21bから下方に延びる平板状の側壁22,23とからなるコ字形状を有する。ここで、側壁22側を外ケース11の左側、側壁23側を外ケース11の右側とする。また、外ケース11の手前側から奥側への方向又は奥側から手前側への方向を外ケース11の前後方向とする。
上壁21は、左右の縁部21a,21bにそれぞれ手前側係合固定部21c,21c及び奥側係合固定部21d,21dが形成されている。手前側係合固定部21c,21c及び奥側係合固定部21d,21dは、外ケース11に対する内ケース12の仮保持と固定の両方を行う部分である。
外ケース11を内ケース12の組付け時に作業台上に置いたときには、上壁21は略水平となる。
奥側係合固定部21dは、ビス13により内ケース12が固定される奥側固定部21jと、奥側固定部21jの手前側係合固定部21cとは反対側に近接配置された奥側係合部21kとから構成されている。
側壁22,23には、内ケース12以外の内蔵部品が取付けられる。なお、符号22a,23aは内蔵部品を固定するために側壁22,23にそれぞれ形成された部品固定部である。
左右の側壁34,35の上縁には、それぞれ前後方向に隔てて手前側被係合固定部34a,35aと奥側被係合固定部34b,35bとが側壁34,35から外側方に延びるように曲げ形成されている。
手前側被係合固定部34a,35aは、外ケース11の手前側係合固定部21c,21cに係合又は固定され、奥側被係合固定部34b,35bは、外ケース11の奥側係合固定部21d,21dに係合又は固定される。
内ケース12を外ケース11に組付ける際に作業台上に置いたときには、手前側被係合固定部34a,35a及び奥側被係合固定部34b,35bは、略水平となる。また、内ケース12を外ケース11に組付けたときには、手前側被係合固定部34a,35a及び奥側被係合固定部34b,35bは、外ケース11の上壁21と略平行となる。
また、手前側係合固定部21c及び手前側被係合固定部34a(又は35a)は、上記した2つに限らず、少なくとも2つ設けられていれば良い。
手前側係合固定部21cの手前側固定部21gは、縁部21aにおける側辺21eを含む基準面21mに対して略すり鉢状に窪んだ手前側凹部21nと、手前側凹部21nの底部21pに開けられたビス挿通穴21qとを備える。
手前側凹部21nは、基準面21mから徐々に低くなる傾斜部21rと、傾斜部21rの下端部に位置する底部21pとからなる。
手前側係合部21hは、プレス装置により上壁21の縁部21aに切り曲げ加工が施されて形成された部分であり、手前側係合部21hを形成した後には、図2に示した窓部21yが出来ている。手前側係合部21hは、縁部21aに一体に形成されるため、例えば、別部材で縁部21aに設けるのに比べて部品数及び工数を削減することができ、コスト低減及び加工時間短縮を図ることができる。
手前側係合固定部21cの手前側係合部21hは、爪の先端部を構成する最も幅の広い大幅部24aと、大幅部24aの上端部に一体に大幅部24aより幅が狭く形成された中幅部24bと、中幅部24bの上端部に一体に中幅部24bより幅が狭く形成された小幅部24cと、小幅部24cの上端部から一体に奥側に延びて底部21pに繋がる上端部24eとからなる。
ここで、大幅部24aの幅をW1、中幅部24bの幅をW2、小幅部24cの幅をW3とし、大幅部24aの高さをH1、中幅部24bの高さをH2、小幅部24cの高さ(中幅部24bの上端から底部21pまでの高さ)をH3とする。
外ケース11の手前側係合固定部21cにおいて、手前側固定部21gの底部21pはほぼ水平であり、底部21pに対して手前側係合部21hの大部分は略直角に下方に屈曲している。手前側固定部21gの手前側凹部21nの深さは、ビス挿通穴21qに挿入されるビス13(図1参照)の頭部の高さより大きいか同じに形成されている。
外ケース11の奥側係合部21kは、プレス成型により切り曲げ加工されて断面L字のフック状に形成された部分である。なお、符号21wは奥側係合部21kを形成したときに縁部21aに開けられた窓部である。
図6及び図7に示すように、係合穴36は、ビス挿通穴37側から順に配置された大幅穴部36a、小幅穴部36c、中幅穴部36bからなり、平面視で略H字状に形成されている。
ここで、大幅穴部36aの幅をA1、中幅穴部36bの幅をA2、小幅穴部36cの幅をA3とする。また、大幅穴部36aの前後方向の長さをL1、中幅穴部36bの前後方向の長さをL2、小幅穴部36cの前後方向の長さをL3とする。
また、大幅部24aの幅W1より大幅穴部36aの幅A1が大きく(W1<A1)、且つ大幅部24aの幅W1は、中幅穴部36bの幅A2及び小幅穴部36cの幅A3より大きい(W1>A2、W1>A3)。また、中幅部24bの幅W2より中幅穴部36bの幅A2が大きく(W2<A2)、且つ中幅部24bの幅W2は、小幅穴部36cの幅A3より大きい(W2>A3)。また、小幅部24cの幅W3より小幅穴部36cの幅A3が大きい(W3<A3)。
手前側被係合固定部34aのビス挿通穴37に合致するように、手前側被係合固定部34aの下面に、バーリング加工によるねじ締結用形状26が設けられている。ねじ締結用形状26には、ビス挿通穴21q,37に通されたビス13(図1参照)がねじ込まれる。尚、ねじ締結用形状26の代わりに、ナットを溶接で取付けるようにしても良い。
仮保持状態では、内ケース12の奥側係合部21kに奥側被係合固定部34bが載置されて仮保持されているので、内ケース12の奥側が下方に撓む又は変位するのを防止することができる。
図8は、ケース10の組立要領を示す作用図である。図8(A)〜図8(D)は仮保持までの作用を示す作用図、図8(E)は固定状態を示す作用図である。
図8(A)に示すように、外ケース11の手前側係合部21hの下方に内ケース12の係合穴36の大幅穴部36aを配置する。このとき、係合穴36の位置の調整は、外ケース11の縁部21a,21bに形成された窓部21y,21y(手前側固定部21g,21gの手前に設けられた部分である。)を通して行う。
また、従来のように、外ケースをひっくり返して内ケースを組付けるような組付方法を採用しなくても良く、ケース10の組立作業性を向上させることができる。
図9は、第2実施形態の手前側被係合固定部41を示す平面図である。図7に示した第1実施形態と同一構成については同一符号を付け、詳細説明は省略する。
内ケースの手前側被係合固定部41は、係合穴42及びビス挿通穴37を備える。
係合穴42は、大幅穴部36aと、大幅穴部36aに隣り合うように且つ大幅穴部36aから離れるにつれて次第に幅が狭くなるように形成されたテーパ穴部42dと、テーパ穴部42dに隣り合うように大幅穴部36aより幅が狭く形成された小幅穴部42cと、小幅穴部42cに隣り合うように小幅穴部42cより幅が広く且つ大幅穴部36aより幅が狭く形成された中幅穴部36bとからなる。
図10は、第3実施形態の手前側係合固定部53及び手前側被係合固定部54を示す斜視図である。図3に示した第1実施形態と同一構成については同一符号を付け、詳細説明は省略する。
外ケース51の手前側係合固定部53は、ビス13(図1参照)により内ケース52が固定される手前側固定部21gと、手前側固定部21gから延びる手前側係合部56とから構成されている。
内ケース52の手前側被係合固定部54は、係合穴61及びビス挿通穴37を備える。
手前側係合部56は、大幅部24aと、大幅部24aから一体に大幅部24aより幅が狭く形成された小幅部56cと、小幅部56cの上端部から一体に奥側に延びて底部21pに繋がる上端部24eとからなる。
ここで、大幅部24aの幅はW1、小幅部24cの幅はW3であり、大幅部24aの高さはH1である。小幅部24cの高さ(大幅部24aの上端から底部21pまでの高さ)をH4とすると、H4=H2(図4参照)+H3(図4参照)となる。
係合穴61は、大幅穴部36aと、大幅穴部36aに隣り合うように大幅穴部36aより幅が狭く形成された小幅穴部61cとからなり、平面視でT字状に形成されている。なお、符号61dは小幅穴部61cの手前側端面である。
ここで、大幅穴部36aの幅はA1、小幅穴部61cの幅はA3である。また、大幅穴部36aの前後方向の長さはL1である。小幅穴部61cの前後方向の長さをL4とすると、L4=L2(図7参照)+L3(図7参照)となる。
図10〜図12において、外ケース51の手前側係合部56の下方に内ケース52の係合穴61の大幅穴部36aを配置する。このとき、係合穴61の位置の調整は、外ケース51の縁部21a,21b(図2参照)に形成された窓部21y,21y(図2参照)を通して行う。
例えば、上記した各実施形態では、外ケースに爪部である手前側係止部を設け、内ケースに穴部である係合穴を設けたが、これに限らず、外ケースに穴部を設け、内ケースに爪部を設けても良い。
12 内ケース(第2のケース)
21h 手前側係合部(爪部)
24a 大幅部
24b 中幅部
24c 小幅部
36,42 係合穴(穴部)
36a 大幅穴部
36b 中幅穴部
36c,42c 小幅穴部
42d テーパ穴部
H2 中幅部の高さ
H3 小幅部の高さ
L1 大幅穴部の長さ
L2 中幅穴部の長さ
T1 外ケースの板厚(第1のケースの板厚)
T2 内ケースの板厚(第2のケースの板厚)
Claims (4)
- 第1のケースに、最も幅の大きな大幅部、次に幅の大きな中幅部、最も幅の小さな小幅部を有する爪部が少なくとも2つ設けられ、
前記第1のケースに保持される第2のケースに、前記大幅部が挿入される大幅穴部、前記中幅部が挿入される中幅穴部、前記小幅部が挿入される小幅穴部からなる穴部が前記爪部と同数設けられ、
前記爪部は、その先端部に向かって順に前記小幅部、前記中幅部、前記大幅部が配置され、前記穴部は、前記大幅穴部と前記中幅穴部との間に前記小幅穴部が設けられることを特徴とするケース仮保持構造。 - 前記穴部は略水平面に形成され、前記爪部は上下方向に延びていることを特徴とする請求項1に記載のケース仮保持構造。
- 前記爪部の前記中幅部及び前記小幅部の高さは、前記第2のケースの板厚以上であり、前記穴部の前記大幅穴部の長さは、前記第1のケースの板厚の2倍以上であり、前記穴部の前記中幅穴部の長さは、前記第1のケースの板厚以上であることを特徴とする請求項2に記載のケース仮保持構造。
- 前記穴部は、前記大幅穴部と前記小幅穴部との間に、前記大幅穴部から前記小幅穴部へ向かうにつれて次第に幅が狭くなるテーパ穴部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のケース仮保持構造。
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