JP2016017159A - 熱伝導性シリコーン組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】厳しい信頼性試験条件下においても剥離の発生がない硬化物を与える熱伝導性シリコーン組成物を提供する。【解決手段】(A)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン:100質量部、(B)片末端3官能の加水分解性メチルポリシロキサン:50〜130質量部、(C)熱伝導性充填材:成分(A)と成分(B)の合計100質量部に対し800〜2,000質量部、(D)オルガノハイドロジェンポリシロキサン、(E)1分子中に平均2個のケイ素原子に直結した水素原子を含有する環状オルガノハイドロジェンシロキサン、(F)白金系触媒を含有してなり、成分(D)と成分(E)の合わせたSi−H基の個数/成分(A)のアルケニル基の個数が0.7〜1.5、成分(D)のSi−H基の個数/成分(E)のSi−H基の個数が0.6〜5.0である熱伝導性シリコーン組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、大きなそりを生ずる発熱素子に実装した際に、厳しいヒートサイクル試験環境下においても剥離することなく性能を維持できる熱伝導性シリコーン組成物に関する。
LSIやICチップ等の電子部品は使用中の発熱及びそれに伴う性能の低下が広く知られており、これを解決するための手段として様々な放熱技術が用いられている。例えば、発熱部の付近にヒートシンクなどの冷却用途の部材を配置し、両者を密接させたうえで冷却部材から効率的に伝熱して冷却部材を冷却することにより発熱部の放熱を効率的に行うことが知られている。その際、発熱部と冷却部材との間に隙間があると、熱伝導性の低い空気が介在することにより伝熱が効率的でなくなるために発熱部の温度が十分に下がらなくなってしまう。このような現象を防止するために発熱部と冷却部材の間の空気の介在を防ぐ目的として、熱伝導率がよく部材の表面に追随性のある放熱材料、放熱シートや放熱グリースが用いられる(特許第2938428号公報、特許第2938429号公報、特許第3952184号公報:特許文献1〜3)。
放熱グリースの中には半導体チップとヒートスプレッダーの間に挟み込んで加熱することによって硬化し、半導体チップとヒートスプレッダーを密着させるようにして用いるものがある。このような材料を用いることにより、硬化しないような放熱グリースを用いた際と比較して発熱⇔冷却を繰り返してもグリースの流れ出し、いわゆるポンプアウト現象が発生しづらくなる。これまでにこのように硬化することでポンプアウト現象を防ぐものとして各種材料が報告されている(特許第5047505号公報、特開2010−150399号公報、特開2012−102283号公報:特許文献4〜6)。しかし、これまでの材料は大面積チップにおける−55℃←→150℃のヒートサイクル試験といった厳しい信頼性試験条件下ではチップのそりが大きくなり、その結果として放熱部又は冷却部材からのグリースの剥離が発生してしまい、性能が低下してしまうことがあった。
特許第2938428号公報 特許第2938429号公報 特許第3952184号公報 特許第5047505号公報 特開2010−150399号公報 特開2012−102283号公報
本発明は、厳しい信頼性試験条件下においても剥離の発生がない硬化物を与える熱伝導性シリコーン組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため、架橋に関与する環状オルガノハイドロジェンシロキサンを適切に選択することにより厳しい信頼性試験条件下においても剥離が発生せず、熱抵抗が上昇しないような熱伝導性シリコーン組成物を開発したものである。
従って、本発明は、下記の熱伝導性シリコーン組成物を提供する。
〔1〕
(A)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有する25℃の動粘度が100〜100,000mm2/sのオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)下記一般式(1)
Figure 2016017159
(式中、aは5〜100の正数、R1は炭素数1〜6のアルキル基を示す。)
で表される片末端3官能の加水分解性メチルポリシロキサン:50〜130質量部、
(C)10W/m℃以上の熱伝導率を有する熱伝導性充填材:成分(A)と成分(B)の合計100質量部に対し800〜2,000質量部、
(D)下記一般式(2)
Figure 2016017159
(式中、bは5〜500の正数、R2は炭素数1〜6のアルキル基を示す。)
で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(E)1分子中に平均2個のケイ素原子に直結した水素原子を含有する環状オルガノハイドロジェンシロキサン、
(F)白金及び白金化合物からなる群より選択される触媒:白金原子として成分(A)の0.1〜500ppmとなる量
を含有してなり、成分(D)と成分(E)の配合量が、(成分(D)と成分(E)の合わせたSi−H基の個数)/(成分(A)のアルケニル基の個数)が0.7〜1.5になる量であり、かつ(成分(D)由来のSi−H基の個数)/(成分(E)由来のSi−H基の個数)が0.6〜5.0になる割合であることを特徴とする熱伝導性シリコーン組成物。
〔2〕
更に、(G)アセチレン化合物、窒素化合物、有機りん化合物、オキシム化合物、有機クロロ化合物より選択される制御剤を成分(A)に対して0.1〜5質量%となる配合量で含有する〔1〕記載の熱伝導性シリコーン組成物。
本発明によれば、架橋剤[成分(D)、(E)]の種類を適切に選択したことで、大きなそりを生ずる発熱素子に実装した際に、厳しいヒートサイクル試験環境下においても基材から剥離することなく性能を維持できる。
本発明を構成する成分(A)のオルガノポリシロキサンは、ケイ素原子に直結したアルケニル基を1分子中に少なくとも2個有するもので、直鎖状でも分岐状でもよく、またこれら2種以上の異なる粘度の混合物でもよい。アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、1−ブテニル基、1−ヘキセニル基等が例示されるが、合成のし易さ、コストの面からビニル基が好ましい。ケイ素原子に結合する残余の有機基としては、メチル基、エチル基、プルピル基、ブチル基、ヘキシル基、ドデシル基等のアルキル基、フェニル基等のアリール基、2−フェニルエチル基、2−フェニルプロピル基等のアラルキル基が例示され、更にクロロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等の置換炭化水素基も例として挙げられる。これらのうち、合成のし易さ、コストの面からメチル基が好ましい。ケイ素原子に結合するアルケニル基は、オルガノポリシロキサンの分子鎖の末端、途中の何れに存在してもよいが、少なくとも末端に存在することが好ましい。オストワルド粘度計による25℃における動粘度は100〜100,000mm2/sの範囲、好ましくは100〜50,000mm2/sがよい。
この場合、成分(A)のオルガノポリシロキサンとしては、下記式で示されるものが好適に用いられる。
Figure 2016017159
(式中、yは50〜1,100である。)
成分(B)は、下記一般式(1)
Figure 2016017159
(式中、aは5〜100の正数、R1は炭素数1〜6のアルキル基を示す。)
で表される片末端3官能の加水分解性メチルポリシロキサンである。
成分(B)の一般式(1)で表される片末端3官能の加水分解性メチルポリシロキサンのaは5より小さいと組成物のオイルブリードがひどくなり信頼性が悪くなるし、100より大きいと濡れ性が十分でないため5〜100がよく、好ましくは10〜60の範囲がよい。この片末端3官能の加水分解性メチルポリシロキサンの添加量は50質量部より少ないと十分な濡れ性を発揮できないし、130質量部より多いとオイルブリードが激しくなり信頼性が悪くなるため、(A)成分100質量部に対し、50〜130質量部、好ましくは60〜120質量部の範囲がよい。
成分(C)は、10W/m℃以上の熱伝導率を有する熱伝導性充填材である。成分(C)の平均粒径は0.1〜100μmの範囲がよい。該平均粒径が0.1μmより小さいと得られる組成物がグリース状にならず伸展性に乏しいものになり、100μmより大きいと放熱グリースの熱抵抗が大きくなってしまい性能が低下するためである。なお、本発明において、平均粒径は日機装(株)製マイクロトラックMT330OEXにより測定でき、体積基準の体積平均径である。成分(C)の形状は、不定形でも球形でも如何なる形状でもよい。
成分(C)の充填量は、成分(A)と成分(B)の合計100質量部当たり800質量部より少ないと組成物の熱伝導率が低くなってしまうし、2,000質量部より多いと組成物の粘度が上昇し、伸展性の乏しいものになるため、800〜2,000質量部の範囲がよく、好ましくは800〜1,800質量部の範囲がよい。
成分(C)の熱伝導率を有する熱伝導性充填材としては、熱伝導率が10W/m℃以上のものが使用される。充填材のもつ熱伝導率が10W/m℃より小さいと、熱伝導性シリコーングリース組成物の熱伝導率そのものが小さくなるためである。かかる熱伝導性充填材としては、アルミニウム粉末、銅粉末、銀粉末、鉄粉末、ニッケル粉末、金粉末、錫粉末、金属ケイ素粉末、窒化アルミニウム粉末、窒化ホウ素粉末、アルミナ粉末、ダイヤモンド粉末、カーボン粉末、インジウム粉末、ガリウム粉末、酸化亜鉛粉末、酸化アルミニウム粉末などが挙げられるが、10W/m℃以上を有する充填材であれば如何なる充填材でもよく、1種類あるいは2種類以上を混ぜ合わせたものでもよい。
成分(D)は、下記一般式(2)
Figure 2016017159
(式中、bは5〜500の正数、R2は炭素数1〜6のアルキル基を示す。)
で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンである。
成分(D)の一般式(2)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンのbは、5より小さいと揮発成分となるため電子部品の使用上好ましくなく、500より大きいと粘度が高くなり取り扱いが困難となるため5〜500の範囲がよく、好ましくは5〜100の範囲がよい。R2としてはメチル基、エチル基、プルピル基、ブチル基、ヘキシル基等から選択されるアルキル基でこれらのうち、合成のし易さ、コストの面からメチル基が好ましい。
成分(E)のSi−H基を有する環状オルガノハイドロジェンシロキサンは、Si−H基を平均して1分子中に2個有する。Si−H基を1個しか有さないと、十分に組成物を網状化できないためグリースが信頼性試験中にポンプアウトしてしまうし、Si−H基を3個以上有する場合には材料が硬くなる結果、追従性がなくなり剥離が発生し易くなってしまう。また、ここで、1分子中にSi−H基を平均2個有するとは、1個又は3個以上有する分子との混合物であってもよい。但し、成分(E)中に2個のSi−H基を有する化合物の比率は50質量%以上が好ましい。
ここで、環状オルガノハイドロジェンシロキサンにおいて、環状構造を構成するケイ素原子数は、3〜10個、特に4〜6個であることが好ましい。オルガノハイドロジェンシロキサンが環状であると、直鎖状である場合と比較して架橋点と架橋点の間の距離が均一となり易く組成物が網状化した際に均一な構造となるため好ましい。
ケイ素原子に結合する水素原子以外の有機基としては、炭素数1〜10、特に1〜8の非置換又は置換一価炭化水素基が挙げられる。具体的には、メチル基、エチル基等のアルキル基、フェニル基等のアリール基等の非置換一価炭化水素基や、ハロゲン原子、エポキシ基、アルコキシ基、アルコキシシリル基等で置換された置換一価炭化水素基が挙げられるが、少なくとも1個は、2−グリシドキシエチル基、3−グリシドキシプロピル基、4−グリシドキシブチル基等のエポキシ環含有アルキル基又はトリメトキシシリルエチル基等のトリアルコキシシリル基含有アルキル基であることが接着性等の点で好ましい。
成分(D)と成分(E)の配合量は、(成分(D)と成分(E)の合わせたSi−H基の個数)/(成分(A)のアルケニル基の個数)が0.7より小さいと十分に組成を網状化できないため信頼性試験中にグリースがポンプアウトしてしまうし、1.5より大きいと架橋密度が高くなりすぎてしまい材料が硬くなった結果、追従性がなくなり剥離が発生してしまうため、0.7〜1.5の範囲がよく、好ましくは0.7〜1.3の範囲がよい。
また、(成分(D)由来のSi−H基の個数)/(成分(E)由来のSi−H基の個数)が0.6より小さいと硬化後の材料の伸展性が乏しくなった結果、基材への追従性がなくなり剥離が発生し易くなってしまうし、5.0より大きいとグリースがポンプアウトしてしまい、信頼性が悪くなるため、0.6〜5.0の範囲がよい。好ましくは0.6〜4.0の範囲がよい。
成分(F)の白金及び白金化合物から選択される触媒は、成分(A)のアルケニル基と成分(D)、(E)のSi−H基との間の付加反応の促進成分である。この成分(F)は、例えば白金の単体、塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−アルコール錯体、白金配位化合物などが挙げられる。成分(F)の配合量は、白金原子として成分(A)の質量に対し0.1〜500ppmの範囲がよい。
成分(G)の制御剤は、室温でのヒドロシリル化反応の進行を抑え、シェルフライフ、ポットライフを延長させるものである。反応制御剤としては公知のものを使用することができ、アセチレン化合物、窒素化合物、有機りん化合物、オキシム化合物、有機クロロ化合物等が利用できる。成分(G)の配合量は成分(A)に対して0.1〜5質量%となる範囲がよい。これらはシリコーン樹脂への分散性をよくするためにトルエン等で希釈して使用してもよい。
また、本発明には、上記した成分(A)〜(G)以外に、必要に応じて、劣化を防ぐために酸化防止剤等を配合してもよい。
本発明の熱伝導性シリコーン組成物を製造するには、成分(A)〜(G)をトリミックス、ツウィンミックス、プラネタリミキサー(何れも(株)井上製作所製混合機の登録商標)ウルトラミキサー(みずほ工業(株)製混合機の登録商標)、ハイビスディスパーミックス(特殊機化工業(株)製混合機の登録商標)等の混合機にて混合する方法を採用し得る。
本発明の熱伝導性シリコーン組成物を使用する場合は、発熱部にディスペンスやスクリーンプリントで塗布した後に60℃以上で60分以上加熱して使用されるが、これに限定されるものではない。
以下、実施例と比較例を示し、本発明を更に詳述するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
本発明組成物を形成する以下の各成分を用意した。
成分(A)
A−1:両末端がジメチルビニルシリル基で封鎖され、25℃における動粘度が600mm2/sのジメチルポリシロキサン
成分(B)
B−1:
Figure 2016017159
成分(C)
C−1:5リットルプラネタリーミキサー((株)井上製作所製)を用い、平均粒径12.0μmのアルミニウム粉末1,960g、平均粒径1.0μmの酸化亜鉛粉末430gの混合比で室温にて15分間混合してC−1を得た。
成分(D)
D−1:下記式で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン
Figure 2016017159
成分(E)
E−1:
Figure 2016017159
E−2:
Figure 2016017159
E−3:
Figure 2016017159
E−4(比較例)
Figure 2016017159
E−5(比較例)
Figure 2016017159
成分(F)
F−1:白金−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体の溶液、白金原子として1質量%含有
成分(G)
G−1:1−エチニル−1−シクロヘキサノールの50質量%トルエン溶液
成分(A)〜(G)を以下のように混合して実施例1〜6及び比較例1〜6を得た。
即ち、5リットルプラネタリーミキサー((株)井上製作所製)に成分(A)を取り、表1及び表2に示す配合量で成分(B)、(C)を加え、170℃で1時間混合した。常温になるまで冷却し、次に成分(D)、(E)、(F)、(G)を表1及び表2に示す配合量で加えて均一になるように混合した。
得られた実施例1〜6及び比較例1〜6の組成物を用いて、本発明に係わる効果に関する試験を次のように行った。その結果を表1及び表2に併記する。
〔粘度〕
熱伝導性シリコーン組成物の絶対粘度は、マルコム粘度計(タイプPC−1TL)を用いて25℃で測定した。
〔熱伝導率〕
各組成物を3cm厚の型に流し込み、キッチン用ラップをかぶせて京都電子工業(株)製のModel QTM−500で測定した。
〔弾性率評価〕
直径2.5cmの2枚のパラレルプレートの間に、熱伝導性シリコーン組成物を厚み2mmで塗布した。塗布したプレートを25℃から5℃/分にて昇温後、150℃において120分間温度を維持するようにプログラムを作成し、貯蔵弾性率G’の測定を行った。測定は、粘弾性測定装置(レオメトリック・サイエンティフィック社製、タイプRDAIII)を用いて行い、昇温開始後7,200秒後の数値を採用した。
〔熱抵抗測定〕
15mm角のシリコンチップと15mm角のアルミニウム板の間に、熱伝導性シリコーン組成物を挟み込み、150℃のオーブンに90分間装入して熱伝導性シリコーン組成物を加熱硬化させ、熱抵抗測定用の試験片を作製し、熱抵抗を測定した。更にその後(−55℃←→150℃)ヒートサイクル試験を1,000時間実施して熱抵抗の変化を観察した。なお、この熱抵抗測定はナノフラッシュ(ニッチェ社製、LFA447)により行った。
Figure 2016017159
Figure 2016017159
本発明は、大きなそりを生ずる発熱素子に実装した際に厳しいヒートサイクル試験環境下においても基材から剥離することなく性能を維持できる熱伝導性シリコーン組成物である。本発明以外の従来技術を用いた際には厳しい環境においては剥離が発生してしまっていた。本発明では架橋剤の種類を適切に選択することにより目的を達成した。

Claims (2)

  1. (A)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有する25℃の動粘度が100〜100,000mm2/sのオルガノポリシロキサン:100質量部、
    (B)下記一般式(1)
    Figure 2016017159
    (式中、aは5〜100の正数、R1は炭素数1〜6のアルキル基を示す。)
    で表される片末端3官能の加水分解性メチルポリシロキサン:50〜130質量部、
    (C)10W/m℃以上の熱伝導率を有する熱伝導性充填材:成分(A)と成分(B)の合計100質量部に対し800〜2,000質量部、
    (D)下記一般式(2)
    Figure 2016017159
    (式中、bは5〜500の正数、R2は炭素数1〜6のアルキル基を示す。)
    で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
    (E)1分子中に平均2個のケイ素原子に直結した水素原子を含有する環状オルガノハイドロジェンシロキサン、
    (F)白金及び白金化合物からなる群より選択される触媒:白金原子として成分(A)の0.1〜500ppmとなる量
    を含有してなり、成分(D)と成分(E)の配合量が、(成分(D)と成分(E)の合わせたSi−H基の個数)/(成分(A)のアルケニル基の個数)が0.7〜1.5になる量であり、かつ(成分(D)由来のSi−H基の個数)/(成分(E)由来のSi−H基の個数)が0.6〜5.0になる割合であることを特徴とする熱伝導性シリコーン組成物。
  2. 更に、(G)アセチレン化合物、窒素化合物、有機りん化合物、オキシム化合物、有機クロロ化合物より選択される制御剤を成分(A)に対して0.1〜5質量%となる配合量で含有する請求項1記載の熱伝導性シリコーン組成物。
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