JP2016016617A - プリンター - Google Patents

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勇一 有賀
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Abstract

【課題】排紙側の搬送ローラー対のレリース動作を、プラテンギャップ調整機構と共通の駆動源により、シンプルな機構で行うプリンターを提供する。
【解決手段】プリンター1のプラテンギャップ調整機構は、1本の回転軸を用いた同期回転機構で第1、第2ガイド軸57、58を同期回転させる。また、プリンター1は、紙送りローラー対21のニップ状態を解除する第1レリース機構、および第1、第2排紙ローラー対23、24のニップ状態を解除する第2レリース機構を備え、これらを同期させてレリース動作を行う。排紙側のレリースを行う第2レリース機構は、印刷ヘッド22に対して第1、第2排紙ローラー対23、24と同じ側に配置されている第2ガイド軸58の回転に基づいて第1、第2レリースレバーを揺動させ、従動ローラー23b、24bを支持する支持フレームを昇降させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、印刷ヘッドとプラテンの間を経由する媒体搬送路に沿って、搬送ローラー対で記録媒体を挟んで搬送する搬送機構を備えるプリンターに関する。
プリンター、例えばインクジェットプリンターでは、印刷位置を経由する媒体搬送路に沿って記録媒体を搬送する搬送機構として、駆動側のローラーである搬送ローラーと従動ローラーとの間に媒体を挟み込んで搬送するローラー対を用いるものがある。例えば、印刷ヘッドの上流側と下流側にそれぞれ搬送ローラー対を配置し、上流側のローラー対で印刷位置に記録媒体を供給し、下流側の搬送ローラー対で印刷位置を通過した記録媒体を搬送して排出する。
ここで、印刷ヘッドとプラテンとの間で紙ジャムが発生した場合などに、詰まった記録媒体を取り除くため、媒体搬送路を拡げる機構を設けることが望ましい。特許文献1には、印刷ヘッドを昇降させてプラテンとの距離(プラテンギャップ)を調節するプラテンギャップ調整機構(処理ギャップ調整機構)を備えるプリンターが開示されている。特許文献1のプリンターは、印刷ヘッドの上流側で紙送りローラーと従動ローラーとの間に用紙を挟んで搬送する第1搬送部と、印刷ヘッドの下流側で排紙ローラーと従動ローラーとの間に用紙を挟んで搬送する第2搬送部を備えており、第1搬送部と第2搬送部のレリース動作(従動ローラーを紙送りローラーから離す動作)を、プラテンギャップを拡げる動作に連動して、同一の駆動源(ギャップ調整モーター)によって行う。
特開2008−80649号公報
特許文献1の処理ギャップ調整機構は、印刷ヘッドを搭載したキャリッジを支持する2本のキャリッジガイド軸を備え、2本のキャリッジガイド軸を平歯車からなる歯車列によって連結して同期回転させる。処理ギャップ調整機構は、2本のキャリッジガイド軸のそれぞれに取り付けられた回転カムを備え、これらの回転カムが同期して回転すると、2本のキャリッジガイド軸が同期して昇降し、印刷ヘッドが昇降する。
しかしながら、2本のキャリッジガイド軸を平歯車からなる歯車列で連結して同期回転させる機構は、2本のキャリッジガイド軸の軸間距離の増加に伴って平歯車の枚数が増加する。また、ギャップ調整モーターの回転を減速して伝達するためには所定枚数以上の平歯車が必要である。さらに、多数の歯車を用いる場合、これらを取り付けるフレームも大きくなる。従って、同期回転機構の設置スペースが大きくなってしまう。また、平歯車からなる同期回転機構は、各歯車の噛み合いにバックラッシがあるので、バックラッシに起因する回転誤差が生じてしまう。従って、2本のキャリッジガイド軸を精度よく同期を取って回転させることは困難である。
また、特許文献1では、第1搬送部(紙送りローラー対)と第2搬送部(排紙ローラー対)の2箇所に設けられたレリース機構は、それぞれ、処理ギャップ調整機構の駆動源であるギャップ調整モーターの回転に基づいて動作するが、レリース機構への動力伝達は、ギャップ調整モーターによって回転する伝達ギヤを含む歯車列を介して行われる。
すなわち、特許文献1では、第1搬送部と第2搬送部のレリース動作をプラテンギャップを拡げる動作と連動して同一の駆動源で行うことができるものの、そのような機構を実現するために、多数の平歯車を用いた同期回転機構に加えて、さらに、レリース機構を構成する歯車列などの動力伝達機構を別途設置した複雑な構造となっている。特に、第2搬送部(排紙ローラー対)は、ギャップ調整モーターから遠いため、レリース機構への動力伝達機構が多数の歯車を用いた複雑な構成になってしまっている。このため、部品点数が多く、その設置スペースをさらに大きく確保する必要がある。また、レリース機構の歯車列においても、バックラッシに起因する回転誤差が生じるため、正確なタイミングでレリース動作を行うことが困難である。
本発明の課題は、このような点に鑑みて、プラテンギャップの調整動作と、搬送ローラー対のレリース動作を共通の駆動源の駆動力に基づいて行うことができ、さらに、これらの機構を従来よりも簡素な構成で実現でき、部品点数の削減、小型化および省スペース化に有利なプリンターを提案することにある。
上記の課題を解決するために、本発明のプリンターは、印刷ヘッドと、前記印刷ヘッドを搭載したヘッドキャリッジと、前記ヘッドキャリッジを支持し、相互に平行に延びる第1ガイド軸および第2ガイド軸と、前記印刷ヘッドに対峙したプラテンと、前記第1ガイド軸および前記第2ガイド軸に直交する方向に延びる回転軸の回転に基づいて前記第1ガイド軸および前記第2ガイド軸を同期回転させる同期回転機構、および、前記第1ガイド軸および前記第2ガイド軸のそれぞれに同軸に設けられた回転カムの回転に基づいて前記第1ガイド軸および前記第2ガイド軸を前記プラテンに対して接近および離間するギャップ調整方向に移動させるガイド軸移動機構を備えるプラテンギャップ調整機構と、前記印刷ヘッドに対して前記第2ガイド軸と同じ側で、記録媒体を挟んで搬送する搬送ローラーおよび従動ローラーと、前記第2ガイド軸の回転に基づき、前記搬送ローラーと前記従動ローラーとを離間させるレリース機構と、を有することを特徴とする。
本発明のプリンターは、このように、平行に延びる2本のキャリッジガイド軸(第1、第2ガイド軸)をギャップ調整方向に移動させるプラテンギャップ調整機構を有し、更に、これら2本のキャリッジガイド軸のうち、搬送ローラー対と同じ側にあるキャリッジガイド軸の回転に基づいて搬送ローラー対を離間させるレリース機構を有する。従って、搬送ローラー対のレリース動作をプラテンギャップ調整機構と共通の駆動源によって同期して行うことができる。特に、本発明では、1本の回転軸で駆動力を伝達して2本のキャリッジガイド軸を同期回転させており、レリース機構は、レリースされるローラー対の近くに配置されたキャリッジガイド軸の回転に基づいてレリース動作を行う。従って、部品点数の多い複雑な機構を用いることなく、簡単な制御で、ギャップ調整モーターの駆動力を効率良くレリース機構に伝達できる。よって、これらの機構の小型化およびコスト削減に有利であり、動作精度も高い。
本発明において、前記第2ガイド軸、前記搬送ローラー、および前記従動ローラーは、前記印刷ヘッドに対し、前記記録媒体の搬送方向の下流側に配置された構成とすることができる。このようにすると、印刷ヘッドに対し、上流側と下流側にキャリッジガイド軸が配置され、プラテンギャップ調整機構の駆動源であるモーターが上流側に配置されている場合に、排紙ローラー対のレリース機構への動力伝達を簡素な機構で行うことができる。
本発明において、さらに、前記従動ローラーを回転可能に支持する支持フレームを有し、当該支持フレームは、前記従動ローラーを前記搬送ローラーに押し付ける押圧位置、および、前記従動ローラーを前記搬送ローラーから離間させる離間位置に移動可能であり、前記レリース機構は、前記第2ガイド軸の回転に基づいて予め設定したレリース動作を行うレリース部材を備え、前記支持フレームは、前記レリース動作に基づき、前記離間位置側に移動するように構成することが望ましい。このようにすると、レリース部材および支持フレームを介して、第2ガイド軸の回転に基づいて搬送ローラー対をレリースできる。
本発明において、さらに、前記支持フレームを前記離間位置側に付勢する第1付勢部材と、前記第1付勢部材による付勢方向と逆方向から前記支持フレームに当接して、前記支持フレームを前記離間位置で位置決めする第1位置決め部と、前記レリース部材を介して、前記支持フレームを前記押圧位置側に付勢する第2付勢部材と、前記第2付勢部材による付勢方向と逆方向から前記支持フレームに当接して、前記支持フレームを前記押圧位置で位置決めする第2位置決め部と、を有し、当該第2付勢部材による付勢力は、前記第1付勢部材による付勢力よりも大きく、前記レリース動作は、前記第2付勢部材の付勢力から前記支持フレームを解放する動作であることが望ましい。このようにすると、レリース部材がレリース動作によって支持フレームから離れ、その結果、第1付勢部材の付勢力によって、支持フレームが離間位置に位置決めされる。また、レリース動作を行わないときは、第2付勢部材の付勢力によって、支持フレームを押圧位置に位置決めできる。従って、付勢部材を用いた簡素な構成でレリース機構を実現できる。また、レリース時だけ第2ガイド軸によってレリース部材に駆動力を伝達すればよく、搬送ローラー対で記録媒体をニップしている間はレリース部材に駆動力を伝達する必要がない。従って、第2ガイド軸にレリース部材からの反力が常に加わることを回避できる。よって、常に荷重が加わることによって第2ガイド軸の耐久性が低下することを抑制できる。
本発明において、前記レリース部材として、前記第2ガイド軸の一端側に配置された第1レリースレバー、および、前記第2ガイド軸の他端側に配置された第2レリースレバーを備え、前記第2付勢部材は、前記第1レリースレバーと前記第2レリースレバーのそれぞれに対応して2箇所に設けられ、前記レリース動作は、前記第2ガイド軸の回転に基づき、前記第1レリースレバーと前記第2レリースレバーが同期して揺動する動作であることが望ましい。このようにすると、第2ガイド軸の両端に配置した一対のレリースレバーで、キャリッジガイド軸に沿って延在する支持フレームの両端を同期して押圧できる。従って、簡単な機構により、支持フレームを安定して移動させることができる。
本発明において、さらに、前記第2ガイド軸の回転に基づき、前記第2ガイド軸に同軸に設けられた前記回転カムと一体に回転するレバー押圧部を有し、前記第1レリースレバーは、前記レバー押圧部によって揺動させられることが望ましい。このようにすると、ギャップ調整機構の回転カムと、第1レリースレバーを揺動させるレバー押圧部とを一体に形成できる。従って、部品点数を削減でき、小型化および省スペース化に有利である。
本発明において、前記第2ガイド軸は、前記同期回転機構によって、予め設定した第1回転角度範囲、および前記第1回転角度範囲と重ならない第2回転角度範囲を含む回転角度範囲で回転可能であり、前記回転カムは、前記第2ガイド軸が前記第1回転角度範囲を回転するときに、前記第2ガイド軸を前記ギャップ調整方向に移動させ、前記レリース機構は、前記第2ガイド軸が前記第2回転角度範囲を回転するときに、前記レリース動作を行うことが望ましい。このようにすると、第2ガイド軸がギャップ調整方向に移動している間は、レリース機構のレリース動作が行われることはない。従って、プラテンギャップ調整中にレリース動作が同時に行われてしまう、あるいは、レリース動作を行うとプラテンギャップが変化してしまうなどの事態を回避できる。
本発明において、さらに、
前記印刷ヘッドに対し、前記記録媒体の搬送方向の上流側に配置された上流側搬送ローラーおよび上流側従動ローラーと、前記印刷ヘッドに対し、前記上流側搬送ローラーおよび前記上流側従動ローラーと同じ側に配置された前記第1ガイド軸の回転に基づき、前記上流側搬送ローラーと前記上流側従動ローラーとを離間させる上流側レリース機構と、を有し、前記上流側レリース機構は、前記レリース機構と同期してレリース動作を行うことが望ましい。このようにすると、2組のレリース機構のレリース動作をプラテンギャップ調整機構と共通の駆動源によって同期して行うことができる。また、2組のレリース機構は、それぞれ、レリースされる搬送ローラー対の近くに配置されたキャリッジガイド軸の回転に基づいてレリース動作を行う。従って、複雑な機構を用いることなく、簡単な制御で、印刷ヘッドの上流側と下流側の2箇所で搬送ローラー対のレリース動作を精度良く同期して行うことができる。従って、媒体搬送路の印刷ヘッドとプラテンとの間に詰まった記録媒体を除去する作業が容易である。
本発明を適用したプリンターを示す前側斜視図である。 プリンターの概略縦断面図および部分断面図である。 プリンター機構部を示す平面図である。 プリンター機構部の主要部を示す後側斜視図である。 プリンター機構部の主要部を示す後側斜視図である。 プラテンギャップ調整機構を示す後側斜視図である。 プラテンギャップ調整機構を示す前側斜視図である。 プラテンギャップ調整機構の主要部を示す部分斜視図である。 プラテンギャップ調整機構の主要部を示す部分斜視図である。 プラテンギャップ調整機構の主要部を示す部分側面図である。 第2レリース機構を部分的に示す斜視図(第1レリースレバーのレリース状態)である。 第2レリース機構を部分的に示す斜視図(第1レリースレバーの非レリース状態)である。 第2レリース機構を部分的に示す斜視図(第2レリースレバーのレリース状態)である。 支持フレームの位置決め構造を示す斜視図である。 プラテンギャップ調整機構の基準位置検出部の分解斜視図である。 プラテンギャップ調整機構の基準位置検出部の説明図である。 複合歯車の基準位置の設定動作、プラテンギャップ調整動作、ならびにレリース動作のタイミングチャートである。
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の実施の形態は、本発明を、両面印刷可能な反転ユニットを備えたインクジェットプリンターに適用したものである。反転ユニットを備えていないインクジェットプリンター、インクジェットプリンター以外のプリンターに対しても本発明を同様に適用可能である。
[プリンターの全体構成]
図1は本実施の形態に係るインクジェットプリンター(以下、単に「プリンター」という。)を前方から見た場合の外観斜視図である。また、図2(a)はプリンターの内部構成を示す概略縦断面図であり、図2(b)は部分縦断面図である。以下、本明細書において、プリンター幅方向を符号Xで示し、プリンター前後方向を符号Yで示し、プリンター上下方向を符号Zで示す。X、Y、Zの3方向は互いに直交する。
図1、図2を主に参照して、プリンター1の全体形状を説明する。プリンター1は、プリンター本体部2と反転ユニット3を備える。プリンター本体部2は、全体としてプリンター幅方向Xに長い直方体形状をした本体ケース2Aによって覆われ、その背面の中央部分には凹部4が形成され、ここに反転ユニット3が装着されている。反転ユニット3は、シート状の記録媒体である印刷用紙P(以下、単に「用紙P」という。)の表裏を反転させた状態で当該用紙をプリンター本体部2に戻すためのユニットである。また、反転ユニット3は、そのプリンター上下方向の下端部分を中心として、プリンター前後方向Yの後方に開けることが可能である。
プリンター本体部2の前面には、給紙カセット装着部5が設けられている。給紙カセット装着部5は、プリンター本体部2の前面におけるプリンター上下方向Zの下側部分において、プリンター前後方向Yの前方に開口する。給紙カセット装着部5には、前方から給紙カセット6が着脱可能に装着される。給紙カセット装着部5の上側には排紙トレイ7が取り付けられる。排紙トレイ7は前方に略水平に突出する。排紙トレイ7の上側には、プリンター後方に延びる矩形の排紙口8が形成されている。
排紙口8の上側のプリンター前面部分は操作面9であり、ここに電源スイッチ9a、複数の状態表示ランプ9b等が配列されている。排紙トレイ7および排紙口8の両側のプリンター前面部分には、矩形の開閉蓋10a、10bが取り付けられている。これらの開閉蓋10a、10bを開けると、インクカートリッジ装着部(図示せず)が開口し、インクカートリッジ(図示せず)の交換等を行うことができる。プリンター上面部分の中央には、メンテナンス用の開閉蓋11が取り付けられている。
[プリンターの用紙搬送経路]
図2を参照して、プリンター1の内部構成、特に、用紙搬送経路を説明する。プリンター1の内部には、用紙供給路12、本体側搬送路13および反転用搬送路14が形成されている。用紙供給路12および本体側搬送路13は、プリンター本体部2の内部に形成され、反転用搬送路14は反転ユニット3の内部に形成されている。
用紙供給路12は、給紙カセット6に積層状態で収納された所定寸法の用紙Pを本体側搬送路13に供給する搬送経路である。用紙供給路12は、給紙カセット装着部5におけるプリンター前後方向Yの後端部分から、プリンター後方に向けて斜め上方に延び、プリンター前方に湾曲して、本体側搬送路13に繋がる。給紙カセット6に収納された用紙Pは、給紙ローラー15によって用紙供給路12に送り出される。送り出された用紙Pは、媒体分離ローラーであるリタードローラー16と搬送ローラー17のニップ部を介して1枚ずつ送り出され、搬送ローラー17と従動ローラー18のニップ部を介して、本体側搬送路13に向けて搬送される。
本体側搬送路13は、プリンター前後方向Yに略水平に延びて排紙口8に至る搬送経路である。本体側搬送路13に沿って、その用紙搬送方向の上流側から順に、用紙検知レバー20、紙送りローラー対21、印刷ヘッド22、第1排紙ローラー対23および第2排紙ローラー対24が配置される。印刷ヘッド22はインクジェットヘッドであり、そのノズル面に対して一定のギャップでプラテン25が対向する。
紙送りローラー対21は、紙送りローラー21aと従動ローラー21bを備える。用紙供給路12から本体側搬送路13に送り込まれた用紙Pは、搬送ローラー17によって、用紙検知レバー20を押し上げながら紙送りローラー対21に送り込まれ、紙送りローラー21aと従動ローラー21bのニップ部を介して、印刷ヘッド22とプラテン25の間の印刷位置に供給される。また、第1排紙ローラー対23は第1排紙ローラー23aと従動ローラー23bを備え、第2排紙ローラー対24は第2排紙ローラー24aと従動ローラー24bを備える。印刷位置を通過した用紙は、第1排紙ローラー23aと従動ローラー23bの間、および、第2排紙ローラー24aと従動ローラー24bの間を経由して、排紙口8から排紙トレイ7に排出される。
一方、反転ユニット3の内部に形成されている反転用搬送路14は、本体側搬送路13に対して、プリンター上下方向Zの下側に配置され、全体として、プリンター上下方向Zにループを描く搬送経路である。反転用搬送路14は、本体側搬送路13の上流端に連続して、プリンター前後方向Yの後方に略水平に延びる上側経路26、この上側経路26に連続してプリンター上下方向Zの下方に湾曲して直線状に延びる下向き経路27、この下向き経路27に連続してプリンター前後方向Yの前方に湾曲して延びる下側経路28、および、この下側経路28から上方に湾曲して延びる上向き経路29を備える。
上向き経路29は、その上側の部分がプリンター前方に斜めに湾曲して、上記の用紙供給路12の途中位置に合流している。したがって、上向き経路29と用紙供給路12の下流側の部分は、共通経路30(図2(b)参照)となっている。この共通経路30は、搬送ローラー17の外周面に沿って延びる湾曲経路である。
上側経路26と下向き経路27の間には、第1搬送ローラー31および従動ローラー32が配置され、下側経路28と上向き経路29の間には、第2搬送ローラー33および従動ローラー34が配置されている。本体側搬送路13から反転用搬送路14に送り込まれる用紙は、第1搬送ローラー31と従動ローラー32のニップ部に送り込まれ、第1搬送ローラー31によって、第2搬送ローラー33と従動ローラー34のニップ部に送り込まれ、第2搬送ローラー33によって、搬送ローラー17と従動ローラー18のニップ部に送り込まれる。この後は、用紙は、搬送ローラー17によって、再び本体側搬送路13に送り込まれる。
ここで、本体側搬送路13の下流端、反転用搬送路14の上流端、および共通経路30の下流端の合流部35には、経路切替フラップ36(図2(b)参照)が配置されている。本体側搬送路13の側からバックフィードされる用紙は、経路切替フラップ36によって反転用搬送路14の側に案内される。反転用搬送路14を経由した用紙が再び合流部35に戻るとき、合流部35に送り込まれる用紙によって経路切替フラップ36が押し上げられる。これにより、反転用搬送路14の下流端の共通経路30が本体側搬送路13に連通し、本体側搬送路13に用紙が送り込まれる。
ループ状の反転用搬送路14を経由することで、用紙は、表裏が反転した状態で本体側搬送路13に戻る。従って、反転用搬送路14を経由させることで、用紙の両面印刷を行うことができる。また、反転ユニット3をプリンター前後方向Yの後方側に開けると、反転用搬送路14における下流側の上向き経路29および共通経路30が開放状態になる。従って、これらの経路における用紙詰まり等の不具合を簡単に処理できる。
[プリンター機構部]
図3は、プリンター1における本体ケース2Aによって覆われているプリンター機構部を示す平面図であり、プリンター1から本体ケース2Aおよび排紙トレイ7を取り外した状態を示す。また、図4、図5はプリンター機構部の主要部をプリンター前後方向Yの後方から見た後側斜視図である。なお、図5では、ヘッドキャリッジ59の図示を省略している。
図3〜図5に示すように、プリンター機構部50は板金製のプリンター本体フレーム51を備え、このプリンター本体フレーム51に各構成部品が組み付けられる。プリンター本体フレーム51は、ベースフレーム52と、ベースフレーム52におけるプリンター幅方向Xの両側の部位から垂直に起立するサイドフレーム53、54を備える。サイドフレーム53、54の間には、フロントフレーム55およびリアフレーム56がプリンター幅方向Xに架け渡されている。
フロントフレーム55およびリアフレーム56の間において、サイドフレーム53、54におけるプリンター上下方向Zの上端部の間には、2本のキャリッジガイド軸57、58がプリンター幅方向Xに平行に架け渡されている(図3参照)。以下の説明においては、リアフレーム56の側に位置するキャリッジガイド軸57を第1ガイド軸57、フロントフレーム55の側に位置するキャリッジガイド軸58を第2ガイド軸58と呼ぶ。第1、第2ガイド軸57、58には、ヘッドキャリッジ59が搭載されている。
ヘッドキャリッジ59は、第1、第2ガイド軸57、58に沿ってプリンター幅方向Xに移動可能である。ヘッドキャリッジ59は、第1ガイド軸57の近傍位置において、プリンター幅方向Xに架け渡されたタイミングベルト60(図3参照)に連結されている。タイミングベルト60はキャリッジ駆動モーター61(図3参照)によって駆動される。
ヘッドキャリッジ59には印刷ヘッド22が搭載されている。印刷ヘッド22は、そのノズル面22a(図2(a)参照)がプリンター下方に向く状態で、ヘッドキャリッジ59に搭載されている。印刷ヘッド22の下側にはプラテン25が配置されている。プラテン25は、印刷ヘッド22の移動方向であるプリンター幅方向Xに配列された複数の分割プラテン25a(図3参照)を備える。ヘッドキャリッジ59によって、印刷ヘッド22は、一方のサイドフレーム53の側のホームポジションHP(図3参照)から他方のサイドフレーム54の側のアウエイポジションまでの間を移動可能である。すなわち、印刷ヘッド22は、サイドフレーム53、54の間に形成されている本体側搬送路13の幅方向に往復移動可能である。
ここで、図5に示すように、一方のサイドフレーム53におけるプリンター幅方向Xの外側を向く外側表面53cには、本体側搬送路13で用紙を搬送する搬送ローラー対(紙送りローラー対21および第1排紙ローラー対23)の動力伝達機構140が組み付けられている。紙送りローラー対21および第1排紙ローラー対23は、印刷媒体搬送路である本体側搬送路13において、印刷ヘッド22の上流側のおよび下流側に配置されている。また、紙送りローラー対21および第1排紙ローラー対23は、第1、第2ガイド軸57、58に対してプリンター上下方向Zの下方側に位置する(図2参照)。
図5に示すように、サイドフレーム53のベースフレーム52側の部位には、紙送りモーター141が搭載されている。紙送りモーター141のモーター軸の先端には同軸にピニオン142が固定されている。紙送りローラー対21の駆動側のローラーである紙送りローラー21aと、第1排紙ローラー対23の駆動側のローラーである第1排紙ローラー23aは、それぞれのローラー軸の軸端部143、145がサイドフレーム53によって回転自在の状態で支持されている。軸端部143、145はサイドフレーム53からプリンター幅方向Xの外方に突出しており、ここに伝達歯車144、146が同軸に固定されている。紙送りモーター141の出力回転は、ピニオン142、伝達歯車144、146に架け渡されたタイミングベルト147を介して、紙送りローラー21aおよび第1排紙ローラー23aに伝達される。
[プラテンギャップ調整機構]
プリンター機構部50には、印刷ヘッド22とプラテン25の間のギャップを調整するプラテンギャップ調整機構70が搭載されている。印刷ヘッド22とプラテン25の間のギャップは、印刷ヘッド22のノズル面22aからプラテン25の表面までの距離、あるいは、ノズル面22aからプラテン25に沿って搬送される用紙の印刷面までの距離である。本明細書では、これらの距離を「プラテンギャップ」と呼ぶ。
本例では、プラテン25がプリンター本体フレーム51の側に搭載され、プリンター上下方向Zにおいて定まった位置に配置される。プラテンギャップ調整機構70は、プラテン25に対して、その上方に位置する2本の第1、第2ガイド軸57、58をプリンター上下方向Zに移動させ、これにより、ヘッドキャリッジ59に搭載された印刷ヘッド22をプリンター上下方向Zに移動させてプラテンギャップを増減する。したがって、プリンター上下方向Zがギャップ調整方向である。第1、第2ガイド軸57、58をプリンター本体フレーム51の側に固定し、プラテン25をプリンター上下方向Zに移動させて、プラテンギャップを調整することも可能である。
図6および図7は、プリンター機構部50からプラテンギャップ調整機構70の主要部を取り出して示す部分斜視図である。これらの図においては、プラテンギャップ調整機構70の主要部を異なる方向から示す。プラテンギャップ調整機構70は、プリンター本体フレーム51の側に搭載された固定側の構成部品を備えた固定側ユニット80と、第1、第2ガイド軸57、58と一体となってプリンター上下方向Zに移動可能な構成部品を備えた可動側ユニット100と、固定側ユニット80から可動側ユニット100に回転力を伝達する自在継手ユニット90と、回転カム機構110、120とを備える。
固定側ユニット80は、リアフレーム56の後側におけるサイドフレーム53の側の端部に配置される。可動側ユニット100はサイドフレーム53の内側表面53dに沿って配置される。可動側ユニット100は、第1、第2ガイド軸57、58に回転を伝達する回転伝達機構を備える。本例の回転伝達機構は、第1、第2ガイド軸57、58を同期回転させる同期回転機構である。また、回転カム機構110、120は、第1、第2ガイド軸57、58の回転を、第1、第2ガイド軸57、58のギャップ調整方向への移動に変換するガイド軸移動機構である。回転カム機構110は、第1ガイド軸57の両端において、サイドフレーム53の内側表面と、サイドフレーム54の内側表面の2箇所に配置されている。同様に、回転カム機構120は、第2ガイド軸58の両端において、サイドフレーム53の内側表面と、サイドフレーム54の内側表面の2箇所に配置されている。
次に、図8〜図10は、それぞれ、プラテンギャップ調整機構70の主要部をプリンター前側から見た場合の部分斜視図、プリンター後側から見た場合の部分斜視図、および、プリンター幅方向から見た場合の部分側面図である。以下、これらの図を参照して、プラテンギャップ調整機構70の構造を詳細に説明する。
(固定側ユニット)
プラテンギャップ調整機構70の固定側ユニット80は、回転駆動源であるモーター81、伝達歯車列82、および固定側回転軸83を備える。これらの各部は、不図示のユニットフレームを介してプリンター本体フレーム51に固定されている。モーター81は、その軸線方向をプリンター前後方向Yに向けて配置される。固定側回転軸83はモーター81の隣接位置において、その回転中心線83a(図3参照)がプリンター前後方向Yに水平に延びる状態に配置される。伝達歯車列82は、モーター81の出力軸に固定したピニオン84、このピニオン84にかみ合う中間伝達歯車85、および、この中間伝達歯車85にかみ合う軸側伝達歯車86を備える。軸側伝達歯車86は、固定側回転軸83の後側の軸端部に同軸に固定される。
固定側回転軸83における軸線方向の中間部分には、ウォーム87が同軸に形成される。ウォーム87の下側には、固定側回転軸83に直交するプリンター幅方向Xに回転中心線が延びる複合歯車130が配置される。複合歯車130は円筒状本体部131を備え、円筒状本体部131の外周面には、ウォーム87にかみ合うウォームホイール132、および、円周方向における所定の角度範囲に外歯が形成された間欠外歯歯車133が形成される。
複合歯車130には、円環状の検出フラグ板151が相対回転自在の状態で同軸に取り付けられる。検出フラグ板151は、後述する基準位置検出部150の構成部品である。基準位置検出部150は、プリンター1の初期動作等において、回転部材である複合歯車130の1回転内における基準位置を検出する。基準位置に基づき、モーター81を駆動制御して、プラテンギャップ調整が行われる。
複合歯車130の間欠外歯歯車133は、隣接配置された扇型の外歯歯車134にかみ合い可能である。扇型の外歯歯車134は、所定の角度を張る円弧面に外歯が形成された歯車である。間欠外歯歯車133は、複合歯車130の1回転内における所定の回転角度範囲において外歯歯車134にかみ合う。扇型の外歯歯車134は、第1ガイド軸57の後側においてプリンター幅方向Xに水平に延びる回動軸135の軸端部に固定される。
図6、図7に示すように、回動軸135には、その軸線方向に沿って、一定の間隔で、回動式のローラー支持板136が取り付けられている。ローラー支持板136は、搬送ローラー17に押圧される従動ローラー18を支持する(図2参照)。なお、図6、図7では、従動ローラー18の図示を省略している。複合歯車130が1回転内の範囲で正逆方向に回転すると、回動軸135は所定の角度範囲内で正逆方向に回動する。これにより、ローラー支持板136が揺動して、従動ローラー18が搬送ローラー17に対して接近あるいは離間される。
(自在継手ユニット)
自在継手ユニット90は、固定側自在継手部91と可動側自在継手部92を備える。固定側自在継手部91は、固定側ユニット80の固定側回転軸83のプリンター後側の軸端部に連結される。自在継手ユニット90の可動側自在継手部92は、リアフレーム56に形成した貫通穴を十分に遊びのある状態で貫通して、プリンター前方に位置する可動側ユニット100の側に突出する。
(可動側ユニット)
可動側ユニット100は、サイドフレーム53、54によってガイドされて、ギャップ調整方向(プリンター上下方向Z)に移動可能である。すなわち、サイドフレーム53、54には、ギャップ調整方向であるプリンター上下方向Zに平行に延びるガイド穴がそれぞれ2箇所に形成されている。第1、第2ガイド軸57、58の一方の軸端部57a、58aは、サイドフレーム53の内側表面53d(図4参照)に沿って配置された第1、第2ブラケット102、103の側板部分を貫通して、サイドフレーム53のガイド穴に配置されている。また、第1、第2ガイド軸57、58の他方の軸端部57b、58bは、同様に、サイドフレーム53のガイド穴に配置されている。
サイドフレーム53の外側表面53c(図5参照)には、動力伝達機構140の上方側の部位に、捩りコイルバネ62が固定されている。捩りコイルバネ62の両側のバネ端部は、サイドフレーム53のガイド穴を通り、第1、第2ブラケット102、103の上端側の部位に上側から係止される。従って、捩りコイルバネ62は、第1、第2ブラケット102、103を介して、第1、第2ガイド軸57、58の一方の軸端部を常にプリンター下方に向けて付勢する(図7参照)。また、第2ガイド軸57、58の他方の軸端部と、これより下側のサイドフレーム54の部位との間には、それぞれ、引張コイルバネ63、64(図4、図6等参照)が架け渡される。引張コイルバネ63、64は、第1、第2ガイド軸57、58の他方の軸端部を常にプリンター下方に向けて付勢する。
可動側ユニット100は、プリンター前後方向Yに水平に延びる可動側回転軸101を備える。可動側回転軸101は、第1、第2ガイド軸57、58におけるサイドフレーム53の側の軸端部の上方に位置し、サイドフレーム53の内側表面53d(図4参照)に沿ってプリンター前後方向Yに水平に配置される。すなわち、可動側回転軸101は、第1、第2ガイド軸57、58に直交する方向に延びている。可動側回転軸101は、その両側の軸端部101a、101bが、第1ブラケット102および第2ブラケット103によって回転自在の状態で支持される(図9参照)。第1、第2ブラケット102、103を介して、可動側回転軸101と、第1、第2ガイド軸57、58との軸間距離(位置関係)が保持されている。
可動側回転軸101におけるプリンター後側の軸端部101aは、自在継手ユニット90の可動側自在継手部92に連結される。可動側回転軸101には、自在継手ユニット90を介して、固定側回転軸83の回転が伝達される。可動側回転軸101は、自在継手ユニット90によって、固定側回転軸83に対してギャップ調整方向であるプリンター上下方向Zに所定の範囲内で移動可能に連結されている。また、可動側回転軸101は、固定側回転軸83に対して、プリンター幅方向Xにも所定の範囲内で移動可能である。本例では、図3から分かるように、可動側回転軸101は、固定側回転軸83に対して、プリンター幅方向Xの外側に僅かにオフセットした位置において、プリンター前後方向Yに沿って水平に配置されている。
(同期回転機構)
可動側回転軸101には、図8、図9から分かるように、プリンター後側の軸端部101aの側の外周面に、第1ウォーム104が一体に形成されている。また、他方の軸端部101bの側の外周面には、第2ウォーム105(第2駆動側歯車)が一体に形成されている。第1、第2ウォーム104、105は同一のウォームである。
第1ウォーム104は、第1ガイド軸57の軸端部57aに同軸に固定した第1ウォームホイール106にかみ合っている。同様に、第2ウォーム105は、第2ガイド軸58の軸端部58aに同軸に固定した第2ウォームホイール107にかみ合っている。第1、第2ウォームホイール106、107は同一のウォームホイールである。可動側回転軸101の回転は、第1、第2ウォーム104、105および第1、第2ウォームホイール106、107をそれぞれ介して、第1、第2ガイド軸57、58に伝達される。このように、可動側回転軸101と、第1、第2ウォーム104、105と、第1、第2ウォームホイール106、107によって、第1、第2ガイド軸57、58を同期して回転駆動させる同期回転機構が構成される。
(回転カム機構)
次に、図6、図7、図10に示すように、第1ガイド軸57の両側の軸端部57a、57bには、それぞれ、同一構成の回転カム機構110が組み付けられる。同様に第2ガイド軸58の両側の軸端部58a、58bにも、同一構成の回転カム機構120が組み付けられる。回転カム機構110は、第1ガイド軸57の回転を、当該第1ガイド軸57のプリンター上下方向Zであるギャップ調整方向の移動に変換する変換機構である。同様に、回転カム機構120は、第2ガイド軸58の回転を、当該第2ガイド軸58のギャップ調整方向の移動に変換する変換機構である。
第1ガイド軸57の軸端部57aの側の回転カム機構110は、軸端部57aに固定した回転カム111を備える。回転カム111には外周カム面112が形成されている。サイドフレーム53の内側表面53dには、外周カム面112に対して、下側から、摺動可能な状態で当接するカムフォロワー113が固定されている。外周カム面112とカムフォロワー113の当接位置が、回転カム111の回転に伴って、ギャップ調整方向(プリンター上下方向Z)に移動するように、外周カム面112の形状が設定される。
図10に示すように、外周カム面112は、その回転中心(第1ガイド軸57の回転中心)からの距離が、円周方向に沿って所定の角度範囲に亘って漸増する形状に設定されている。図10に示す回転位相の状態から回転カム111を図において時計回りに回転すると、外周カム面112がカムフォロワー113に当接する。さらに回転カム111が回転すると、回転に伴って、外周カム面112は固定側のカムフォロワー113によって押し上げられる。この結果、第1ガイド軸57の軸端部57aが上方に移動する。
図6、図7、図10に示すように、第2ガイド軸58の一方の軸端部58aの側に配置した回転カム機構120は、前述の回転カム機構110と同一構成であり、回転カム121と、この回転カム121に形成した外周カム面122と、カムフォロワー123を備えている。他方の軸端部58bの側に配置した回転カム機構120も同様に構成されている。
回転カム121およびカムフォロワー123は、回転カム機構110の回転カム111、カムフォロワー113と同一の回転位相の状態に配置されている。従って、第1、第2ガイド軸57、58が同期して回転駆動されると、回転カム機構110、120が同一の回転位相の状態で回転し、第1ガイド軸57の両側の軸端部57a、57bと、第2ガイド軸58の両側の軸端部58a、58bを、同一量だけ、ギャップ調整方向であるプリンター上下方向Zに移動させる。これにより、可動側ユニット100は全体として、水平な同一姿勢を維持したまま、プリンター上下方向Zに移動する。その結果、固定側のプラテン25に対して、可動側の印刷ヘッド22が移動して、プラテンギャップの調整が行われる。
[レリース機構]
本例のプリンター1は、本体側搬送路13で用紙を搬送する搬送ローラー対のニップ状態を解除するレリース機構として、印刷ヘッド22に対して搬送方向の上流側の第1搬送位置A1(図2参照)で用紙を搬送する紙送りローラー対21のニップ状態を解除する第1レリース機構(図示省略)を備える。また、印刷ヘッド22に対して搬送方向の下流側の第2搬送位置A2(図2参照)で用紙を搬送する第1排紙ローラー対23および第2排紙ローラー対24のニップ状態を解除する第2レリース機構200Bを備える。
本例では、第1レリース機構(上流側レリース機構)については、以下に説明する第2レリース機構200Bと同様に構成されているため、代表して第2レリース機構200Bの構成を説明し、第1レリース機構については説明および図示を省略する。第1レリース機構は第1ガイド軸57の回転に基づいてレリース動作を行い、第2レリース機構200Bは第2ガイド軸58の回転に基づいてレリース動作を行う。第1ガイド軸57と第2ガイド軸58は、既に説明した同期回転機構によって同期して回転されるため、第1レリース機構と第2レリース機構200Bは、同一の駆動源(プラテンギャップ調整機構70の駆動源であるモーター81)の駆動力に基づき、同期してレリース動作を行う。なお、第1レリース機構は、第1ガイド軸57の回転に基づいて同期してレリース動作を行う構成であることが望ましいが、第1ガイド軸57を介さずにモーター81の駆動力が伝達される構成でも良い。
また、本例のプリンター1は、用紙供給路12で用紙を搬送する搬送ローラー対(搬送ローラー17、従動ローラー18)のニップ状態を解除する第3レリース機構200Cを備える。第3レリース機構200Cのレリース動作は、第1レリース機構および第2レリース機構200Bのレリース動作と同期して、共通の駆動源(モーター81)の駆動力に基づいて行われる。
(第3レリース機構)
第3レリース機構200Cは、既に述べたように、プラテンギャップ調整機構70の固定側ユニット80の構成部材である複合歯車130に設けられた間欠外歯歯車133、外歯歯車134、回動軸135、ローラー支持板136等を備える。複合歯車130は、プラテンギャップ調整機構70の固定側回転軸83の回転に基づいて回転する。複合歯車130が1回転内の範囲で正逆方向に回転するとき、間欠外歯歯車133は所定の回転角度範囲において外歯歯車134と噛み合って回動軸135を回動させる。その結果、従動ローラー18を支持するローラー支持板136が揺動する。ローラー支持板136は、従動ローラー18が搬送ローラー17に押し付けられる押圧位置(非レリース位置)、および、従動ローラー18が搬送ローラー17から離れるレリース位置に移動可能である。
(第2レリース機構)
次に、図4、図5および図11〜図14を参照して、第1排紙ローラー対23および第2排紙ローラー対24のニップ状態を解除する第2レリース機構200Bの構成を説明する。図11〜13はそれぞれ、第2レリース機構200Bを部分的に示す斜視図であり、図11、図12は第2ガイド軸58の一方の軸端部58a側に設けられた機構部分を示し、図13は第2ガイド軸58の他方の軸端部58b側に設けられた機構部分を示す。第2レリース機構200Bは、第2ガイド軸58の一方の軸端部58a側に設けられた第1レリースレバー210(図4、図5、図11、図12参照)と、第2ガイド軸58の他方の軸端部58b側に設けられた第2レリースレバー220(図5、図13参照)を備える。
図4、図5に示すように、第2ガイド軸58の下側には、第1、第2排紙ローラー対23、24の従動ローラー23b、24bを支持する板金製の支持フレーム201が配置されている。支持フレーム201はプリンター幅方向Xに延在しており、プリンター幅方向Xに配列された複数の従動ローラー23b、および複数の従動ローラー24bを回転可能に支持する。支持フレーム201は、プリンター幅方向Xの一方の端部が、第1レリースレバー210によって押圧可能となる位置まで延在し、他方の端部が第2レリースレバー220によって押圧可能となる位置まで延在する。
支持フレーム201は、以下に説明するように、第2レリース機構200Bの非レリース時には、これら第1、第2レリースレバー210、220を介してプリンター下方側に付勢され、押圧位置201A(図12参照)に位置決めされる。押圧位置201Aでは、支持フレーム201に支持された従動ローラー23b、24bは、それぞれ、第1、第2排紙ローラー23a、24aに押し付けられる。これにより、第1、第2排紙ローラー対23、24による用紙のニップ状態が形成される。第1、第2レリースレバー210、220が以下に説明するレリース動作を行うと、支持フレーム201が押圧位置201Aよりもプリンター上方の離間位置201B(図11、図13参照)に移動して、従動ローラー23b、24bが第1、第2排紙ローラー23a、24aから離れる。これにより、第1、第2排紙ローラー対23、24のニップ状態が解除される。
図11、図12に示すように、第1レリースレバー210は、プリンター本体フレーム51のフロントフレーム55によって回転可能に支持され、プリンター前後方向Yに延びる回転軸線回りに回転可能である。第1レリースレバー210の一方の端部211は、プリンター幅方向Xの内側に向けて延在しており、その先端には係合腕部211aが形成される。係合腕部211aとプリンター本体フレーム51との間には、引張コイルバネ212(第2付勢部材)が掛け渡されている。引張コイルバネ212は第1レリースレバー210の端部211を下向きに付勢する。第1レリースレバー210の端部211には、係合腕部211aと並んで押圧腕部211bが形成されている。押圧腕部211bの先端は支持フレーム201の側(下側)に屈曲して突出しており、支持フレーム201とプリンター上下方向Zに重なる。
図13に示すように、第2レリースレバー220は第1レリースレバー210と同一構成であり、第1レリースレバー210とプリンター幅方向Xに対称に配置されている。すなわち、第2レリースレバー220は、第1レリースレバー210と同一高さで、フロントフレーム55によって回転可能に支持される。第2レリースレバー220は、そのプリンター幅方向Xの内側に向けて延びる端部221に形成された係合腕部221aと押圧腕部221bを備える。係合腕部221aとプリンター本体フレーム51の間には引張コイルバネ222が掛け渡されている。引張コイルバネ222は第2レリースレバー220の端部221を下向きに付勢する。
第2レリース機構200Bは、非レリース時には、第1、第2レリースレバー210、220が引張コイルバネ212、222による付勢方向に回動し、押圧腕部211b、221bを介して、支持フレーム201の両側の側端縁を下向きに付勢する(図12参照)。このため、支持フレーム201は、押圧腕部211b、221bによって下方に押し下げられる。支持フレーム201は、非レリース時には、後述する位置決め構造によって、押圧位置201Aに位置決めされる。支持フレーム201が押圧位置201Aに位置決めされたとき、第1レリースレバー210は、図12に示す回動位置まで回動している。
ここで、第1レリースレバー210の他方の端部213は、プリンター幅方向Xの外側に向けて延在し、その先端は、第2ガイド軸58の一方の軸端部58a側に設けられた第1レバー押圧部230と係合可能な位置まで延びている。第1レバー押圧部230は、第2ガイド軸58の軸端部58aに固定された第2ウォームホイール107と一体に形成される。すなわち、第2ウォームホイール107には、その径方向の中央からプリンター幅方向Xの内側に向けて突出する筒状部107aが形成される。第1レバー押圧部230は、筒状部107aの外周面から径方向外側に突出する突出片である。
すでに述べたように、第2ウォームホイール107は、自在継手ユニット90の可動側回転軸101に設けられた第2ウォーム105の回転に基づき、プラテンギャップ調整機構70の回転カム機構120を構成する回転カム121と一体になって回転する。可動側回転軸101が、プラテンギャップを拡げるときの回転方向に回転するとき、第1レバー押圧部230は、第2ウォームホイール107および回転カム121と一体になって回転する。第1レバー押圧部230は、所定の回転位置で、第1レリースレバー210の端部211に上方から当接する。しかる後に、さらに第2ウォームホイール107を回転させると、第1レバー押圧部230によって第1レリースレバー210の端部213が押し下げられる。これにより、第1レリースレバー210は、引張コイルバネ212による付勢方向と逆向き(離間位置201B側)に回動する。これが、第1レリースレバー210のレリース動作である。
一方、第2レリースレバー220の他方の端部223は、プリンター幅方向Xの外側に向けて延在しており、その先端は、第2ガイド軸58の他方の軸端部58bに設けられた第2レバー押圧部241と係合可能な位置まで延びている。第2ガイド軸58の軸端部58bには環状部材240が装着される。環状部材240の外周面からは径方向外側に第2レバー押圧部241が突出し、環状部材240の内周面からは径方向内側に内側突起242が突出する。内側突起242は、第2ガイド軸58の軸線方向に延在するリブ状の突起である。第2ガイド軸58の軸端部58bの外周面には、内側突起242を収容可能な凹部(図示省略)が形成されている。この凹部は、円周方向において所定の回転角度範囲にわたって設けられている。
第2ガイド軸58の軸端部58bに形成された凹部と内側突起242は、環状部材240を第2ガイド軸58に対して所定の回転角度範囲で空回りさせる空回り機構を構成する。すなわち、第2ガイド軸58は、凹部の内側面に内側突起242が当接するまでは、環状部材240に対して空回りする。凹部の内側面に内側突起242が当たると、以降は環状部材240と第2ガイド軸58が一体になって回転する。第2レバー押圧部241は、第2ガイド軸58と一体に回転することにより、第2レリースレバー220の端部223を押し下げる。これにより、第2レリースレバー220は、引張コイルバネ222による付勢方向と逆向きに回動する。これが、第2レリースレバー220のレリース動作である。
ここで、軸端部58bに装着された環状部材240は、もう一方の軸端部58aに設けられた第1レバー押圧部230と同一位相で第2レバー押圧部241が回転するように構成される。すなわち、第2レバー押圧部241は、第1レバー押圧部230が第1レリースレバー210の端部211に上方から当接するのと同一の回転位置で、第2レリースレバー220の端部221に上方から当接する。すなわち、第2レリース機構200Bは、第1レリースレバー210のレリース動作と第2レリースレバー220のレリース動作を同期して行うように構成される。
支持フレーム201のプリンター幅方向Xの両端は、それぞれ、後述する圧縮コイルバネ207(第1付勢部材)によって、引張コイルバネ212、222による付勢方向(下向き)と逆方向(上向き)に付勢されている。第1、第2レリースレバー210、220のレリース動作が行われ、押圧腕部211b、221bが同期して上昇すると、圧縮コイルバネ207の付勢力によって、支持フレーム201が水平な姿勢を保ったまま上方に移動する。その結果、支持フレーム201は、以下に説明する位置決め構造によって、離間位置201B(図11、図13参照)に位置決めされる。
ここで、支持フレーム201を上側に付勢する圧縮コイルバネ207(第1付勢部材)の付勢力は、引張コイルバネ212、222(第2付勢部材)による下側への付勢力よりも小さい。このため、非レリース時に圧縮コイルバネ207の付勢力が支持フレーム201に加わっていても、引張コイルバネ212、222の付勢力の方が大きいため、支持フレーム201が押圧位置201Aに移動させられる。一方、レリース時には、支持フレーム201から第1、第2レリースレバー210、220が離れて、引張コイルバネ212、222の付勢力から解放される。その結果、圧縮コイルバネ207の付勢力で支持フレーム201が離間位置201Bに上方可能となる。
また、第1、第2レリースレバー210、220の端部213、223を押圧して回転させる駆動力(第2ガイド軸58の回転トルク)は、引張コイルバネ212、222の付勢力よりも大きい力となるように設定されている。これにより、第2ガイド軸58の回転に基づいて第1、第2レリースレバー210、220のレリース動作を行うことが可能である。
(支持フレームの位置決め構造)
図14は、第2レリース機構200Bにおける支持フレーム201の位置決め構造を示す斜視図である。なお、図14には第1レリースレバー210側における支持フレーム201の位置決め構造を示しているが、第2レリースレバー220側においても、同一の位置決め構造が設けられている。支持フレーム201のプリンター幅方向Xの両端は、それぞれ、ベースフレーム52から上方に立ち上がる一対の内部フレーム202、203の上端部分に、プリンター上下方向Zに移動可能な状態で係合されている。
図14に示すように、内部フレーム202の上端のプリンター後方側の端部には、プリンター幅方向Xの外側に向けて屈曲して水平に延在する屈曲片204が形成されている。屈曲片204は、プリンター幅方向Xの外側への延出寸法が小さい第1延出部204aと、第1延出部204aよりも延出寸法が大きい第2延出部204bを備える。一方、支持フレーム201には、第1レリースレバー210側の側端縁におけるプリンター後方側の角部に、下向きに屈曲して延びる係合片205、および、下向きに突出する凸部206が並んで形成されている。係合片205の先端(下端)にはプリンター幅方向Xの内側に屈曲して延びる係合腕部205aが形成されている。
また、支持フレーム201の一方の側端縁と内部フレーム202の上端との間には、圧縮コイルバネ207が配置されている。圧縮コイルバネ207の下端は内部フレーム202に係合され、圧縮コイルバネ207の上端は支持フレーム201の側端縁に下側から当接する。圧縮コイルバネ207は、支持フレーム201の側端縁を上方に付勢する。
支持フレーム201の他方の側端縁とその下側の内部フレーム203の上端部には、同様の構造(屈曲片204、係合片205、および凸部206)が形成され、同様に圧縮コイルバネ207が配置されている。すなわち、支持フレーム201のプリンター幅方向Xの両端は、一対の圧縮コイルバネ207によって上方に付勢されている。また、支持フレーム201のプリンター幅方向Xの両端には一対の係合片205が設けられている。支持フレーム201のプリンター幅方向Xの両端において、一対の係合腕部205aは、それぞれ、内部フレーム202、203の上端に形成された第1延出部204aの下側に係合する。支持フレーム201は、レリース時には圧縮コイルバネ207の付勢力によって上昇するが、係合腕部205aが第1延出部204aに下側から当接することによって、離間位置201Bに位置決めされる。
支持フレーム201は、離間位置201Bでは、凸部206と第2延出部204bとの間に隙間が開いている(図14参照)。従って、この隙間の寸法分だけ、支持フレーム201は下側に移動可能である。第2レリース機構200Bがレリース状態から非レリース状態に戻るとき、第1、第2レリースレバー210、220を介して、引張コイルバネ212、222の付勢力によって支持フレーム201が下向きに押圧移動させられる。支持フレーム201は、凸部206と第2延出部204bが当接するまでは、引張コイルバネ212、222の付勢力によって下降する。そして、凸部206が第2延出部204bに上側から当接することによって、押圧位置201Aに位置決めされる。
以上のように、第2レリース機構200Bは、押圧位置201Aで支持フレーム201に当接して位置決めする当接部として、2箇所の第1延出部204aを備える。また、離間位置201Bで支持フレーム201に当接して位置決めする位置決め部として、2箇所の第2延出部204bを備える。第1延出部204a(第1位置決め部)は、圧縮コイルバネ207による付勢方向(上向き)と逆方向(下向き)に支持フレーム201に当接する。また、第2延出部204b(第2位置決め部)は、引張コイルバネ212、222による付勢方向(下向き)と逆方向(上向き)に支持フレーム201に当接する。このように、押圧位置201Aと離間位置201Bのいずれの位置でも、複数の当接部を支持フレーム201に当接させて位置決めすることで、安定した位置決めが可能である。
また、本例では、図示および説明を省略するが、支持フレーム201を引張コイルバネ212、222や圧縮コイルバネ207の付勢力に抗して位置決めするための当接部を、上記の2箇所だけでなく他にも設けている。すなわち、支持フレーム201のプリンター前方側の端縁に対して、押圧位置201Aで下側から当接する当接部、および、離間位置201Bで下側から当接する当接部を設けている。このように、位置決めのための当接部は、少なくとも3箇所、可能であれば4箇所以上設けることが望ましい。
[基準位置検出部]
次に、図15〜図17を主に参照して、プラテンギャップ調整機構70の基準位置検出部150の構成を説明する。図15は基準位置検出部150の分解斜視図であり、図16は基準位置検出部150を含む回転機構の基準位置検出装置を示す説明図である。
基準位置検出部150は、複合歯車130の1回転内における制御の基準となる回転角度位置である基準位置を検出するためのものである。複合歯車130は、図15から分かるように、固定側ユニット80のユニットケース88のケース本体板88aおよびケースカバー88bに架け渡した支軸89によって回転可能な状態に支持されている。複合歯車130におけるプリンター幅方向Xの内側の端部には、内側に突出した円筒部131aが形成されている。円筒部131aの円形外周面には、検出フラグ板151が、正逆方向に回転可能な状態で同軸に装着される。以下の説明において、図16で矢印CWで示す回転方向を「第1回転方向CW」、矢印CCWで示す回転方向を「第2回転方向CCW」とする。
検出フラグ板151は、円環状本体部152と、この円形外周面に形成した当接用突起153および検出用突起であるフラグ154とを備える。当接用突起153は円環状本体部152の円形外周面から外方に台形状に突出した一定厚さの板状突起である。フラグ154は円環状本体部152の円形外周面から外方に略一定幅で突出した一定厚さの板状のものである。フラグ154は、当接用突起153に対して、円環状本体部152における直径方向のほぼ反対側の部位に配置されている。
フラグ154における第1回転方向CWの側のエッジ155は、円環状本体部152の半径方向に延びる直線状のエッジである。検出用フラグ板151における反対側の端部には、バネ掛け穴156が形成される。バネ掛け穴156には、付勢部材である引張コイルバネ160の一端が係合される。引張コイルバネ160の他端は、ユニットケース88におけるプリンター幅方向Xの外側の部位(図示せず)に係合される。付勢部材である引張コイルバネ160によって、検出フラグ板151は、その回転中心線150aを中心として、第2回転方向CCWに向かう付勢力が常に加わる。
図15、図16に示すように、ユニットケース88のケースカバー88bには、当接用突起153が当接可能な移動規制部161が形成されている。検出フラグ板151は、当接用突起153が移動規制部161に対して、第1回転方向CWの側に位置する状態に配置されている。したがって、検出フラグ板151が第2回転方向CCWの方向に回転すると、当接用突起153が移動規制部161に当接する。
当接用突起153が移動規制部161に当接した状態における検出フラグ板151の回転位置を第1位置151A(図16参照)と呼ぶ。移動規制部161によって、検出フラグ板151は、それ以上の第2回転方向CCWの方向への回転が阻止される。逆方向の第1回転方向CWには、引張コイルバネ160の付勢力に逆らって回転させることが可能である。
次に、検出フラグ板151の円環状本体部152において、その内周面にはフラグ側係合突起157が形成される。複合歯車130の円筒状本体部131の側には、フラグ側係合突起157に係合可能な歯車側係合突起158が形成されている。歯車側係合突起158は、円筒状本体部131における一定角度を張る円弧部分158aと、これに繋がっている半径方向に延びるリブ部分158bとが、回転中心線の方向に一定量だけ突出したものである。複合歯車130および検出フラグ板151が回転中心線150aを中心として相対的に回転すると、歯車側係合突起158とフラグ側係合突起157が係合する。
一方、検出フラグ板151の下側には、フラグ154を検出する検出器162が配置されている。検出器162は本例ではホトカプラーである。図16において一点鎖線で示すように、検出器162による検出位置163は、回転中心線150aを通る直線上に位置する。検出器162は、例えば、検出位置163上にフラグ154が位置している状態では、フラグ154を検出していることを示すオン状態の検出信号を出力し、そうでない状態ではオフ状態の検出信号を出力する。検出フラグ板151が第1回転方向CWに回転すると、そのエッジ155が検出位置163を通過する時点で、検出信号がオフ状態からオン状態に切り替わる。しかる後に、検出フラグ板151を逆方向である第2回転方向CCWに回転すると、そのエッジ155が検出位置163を通過する時点で、検出信号がオン状態からオフ状態に切り替わる。
図16に示すように、上記構成の基準位置検出部150と、プリンター1の制御部164とによって、複合歯車130の基準位置検出装置170が構成される。制御部164は、プリンターの初期設定動作時等において、プラテンギャップ調整機構70の回転機構を駆動し、その基準位置を設定する。すなわち、モーター81を駆動して複合歯車130を回転し、モーター81に付設されているモーターエンコーダー81aの出力および検出器162の検出信号に基づき、複合歯車130の1回転内の基準位置を設定する。基準位置を設定した後は、外部からの指令等に基づき、設定した基準位置に基づき、モーター81を駆動制御して、プラテンギャップを指定されたギャップとなるように調整する動作を行う。
(プラテンギャップ調整機構およびレリース機構の動作)
図17は複合歯車130の基準位置の設定動作、プラテンギャップ調整動作、ならびにレリース動作を示すタイミングチャートである。以下、この図を参照して、各動作について説明する。
(基準位置の設定動作)
プラテンギャップ調整機構70の複合歯車130は、図17(b5)に示す第1回転位置から、図17(b3)に示す第2回転位置および図17(b2)に示す基準位置を経由して、図17(b1)に示す第3回転位置までの1回転内の角度範囲内を第1、第2回転方向CW、CCWに回転可能である。
検出フラグ板151は、図17(b5)に示す第1位置から図17(b1)に示す第2位置までの角度範囲内を、複合歯車130の回転に伴って回転する。すなわち、図17(b3)に示す第2回転位置から図17(b1)に示す第3回転位置まで回転する複合歯車130に係合して、検出フラグ板151は図17(b3)に示す第1位置から図17(b1)に示す第2位置まで回転する。また、図17(b1)に示す第3回転位置から図17(b3)に示す第2回転位置まで回転する複合歯車130に追従して、検出フラグ板151は、図17(b1)に示す第2位置から図17(b3)に示す第1位置まで回転する。さらに、複合歯車130が図17(b2)に示す基準位置を通過する時点における検出フラグ板151の回転位置が当該検出フラグ板151の検出位置であり、そのフラグ154のエッジ155が検出器162の検出位置を通過する位置である。
また、このように複合歯車130の回転に伴って検出フラグ板151を回転させるフラグ移動機構は、検出フラグ板151の第1位置を規定する移動規制部161、検出フラグ板151を第2位置の側から第1位置に向けて付勢している引張コイルバネ160、複合歯車130に形成した歯車側係合突起158、および、検出フラグ板151に形成したフラグ側係合突起157から構成される。
例えば、図17(b3)に示すように、検出フラグ板151が引張コイルバネ160によって移動規制部161に当接した第1位置の状態にあるとする。この状態において、制御部164は、プリンター1の電源がオンされると、プラテンギャップ調整機構70の基準位置の設定動作を開始する。まず、検出器162の検出信号がオン(遮光)であるか否かを確認する。図17(b3)に示すように、検出フラグ板151が移動規制部161に当接した第1位置にある状態では、フラグ154のエッジ155は検出位置163に対して第2回転方向CCWの方向に外れた位置にあり、検出信号はオフの状態にある。また、検出フラグ板151は引張コイルバネ160によって第2回転方向CCWに向けて常に付勢されている。
制御部164は、モーター81を駆動して、複合歯車130を第1回転方向CWに回転させる。このとき、複合歯車130に係合している検出フラグ板151も連動して第1回転方向CWに回転する。その結果、検出フラグ板151のフラグ154のエッジ155が検出器162の検出位置163を通過する。図17(b2)は検出フラグ板151が検出位置にある状態であり、この状態は、エッジ155が検出位置163を通過する時点である。この時点において、検出信号がオフからオンに切り替わる。したがって、制御部164は、この時点における複合歯車130の回転位置を、プラテンギャップ調整機構70における回転機構の基準位置(ホームポジション)に設定する。
一方、電源オン時に検出器162の検出信号がオン状態の場合には、次のようにして基準位置が設定される。例えば、図17(b1)に示すように、検出フラグ板151が移動規制部161から第1回転方向CWに所定角度回転した第2位置にあるとする。この場合には、検出フラグ板151のフラグ154における回転方向の途中位置が検出器162の検出位置163に掛かっている。なお、この場合においても、検出フラグ板151は、引張コイルバネ160によって複合歯車130に係合した状態に保持されている。
この場合には、制御部164は、モーター81を駆動して、複合歯車130を第2回転方向CCWに回転させる。このとき、引張コイルバネ160のバネ力によって複合歯車130に係合している検出フラグ板151は、複合歯車130に追従して第2回転方向CCWに回転する。その結果、検出フラグ板151が図17(b2)に示すように検出位置を通過し、フラグ154のエッジ155が検出器162の検出位置163を通過する。この時点において、検出信号がオンからオフに切り替わる。したがって、制御部164は、この時点における複合歯車130の回転位置を、プラテンギャップ調整機構70における回転機構の基準位置(ホームポジション)に設定する。
(プラテンギャップ調整動作)
次に、上記のように基準位置が設定された後においては、外部からの指示等に応じて、制御部164はプラテンギャップ調整を行うことができる。図17(a)に示すように、基準位置b2を基準として、複合歯車130を第1回転位置に向かう第1回転方向CWに回転させる。複合歯車130を第1回転方向CWに回転駆動する固定側回転軸83の回転が、可動側ユニット100の側に伝達されて、ガイド軸57、58をプラテン25から離す方向に移動させる。基準位置からの第1回転方向CWへの回転角度に応じて、プラテンギャップは、例えば図17(a)に示すように、4段階のギャップPG1〜PG4に切り替わる。
ここで、複合歯車130を第1回転方向CWに回転させると、検出フラグ板151は、移動規制部161に当る第1位置までは、引張コイルバネ160の付勢力によって複合歯車130と一体となって同一方向に回転する。移動規制部161に当接すると、第1回転方向CWへの回転が阻止される。この後は、複合歯車130のみが第1回転方向CWに回転し、検出フラグ板151は第1位置に保持され、複合歯車130との係合が解除される。
複合歯車130を、図17(b5)に示すように、第1回転方向CWの限界位置である第1位置まで回転させると、その歯車側係合突起158が、検出フラグ板151のフラグ側係合突起157に対して、回転方向の反対側から当接する。このように、複合歯車130は、図17(b1)に示す回転位置から図17(b5)に示す回転位置までの1回転未満の角度範囲内において回転し、これに応じて、プラテンギャップが増減する。
(レリース動作)
続いて、プラテンギャップ調整機構70と同一の駆動源(モーター81)によって駆動される第1〜第3レリース機構の動作タイミングについて説明する。
既に述べたように、用紙供給路12で用紙を搬送する搬送ローラー対(搬送ローラー17、従動ローラー18)のニップ状態を解除する第3レリース機構200Cのレリース動作は、複合歯車130の回転に基づいて行われる。図17(a)に示すように、複合歯車130が基準位置から第1回転方向CWに所定角度回転すると、時点cで回動軸135が回転を開始して、従動ローラー18を支持するローラー支持板136が揺動する。本例では、プラテンギャップ調整機構70がプラテンギャップ調整動作を行う範囲は、図17(a)における時点b1から時点cまでの角度範囲である。そして、第3レリース機構200Cは、時点c以後の複合歯車130の回転に基づき、従動ローラー18と搬送ローラー17とのレリースを行う。
また、本体側搬送路13で用紙を搬送する第1排紙ローラー対23および第2排紙ローラー対24のニップ状態を解除する第2レリース機構200Bのレリース動作は、第2ガイド軸58の回転に基づいて行われる。ここで、第2ガイド軸58と複合歯車130は、いずれも、固定側回転軸83の回転がウォームホイール等を介して伝達されるものであり、第2ガイド軸58と複合歯車130は同期して回転する。第2レリース機構200Bは、第3レリース機構200Cと同様に、時点c以後の第2ガイド軸58の回転に基づき、第1排紙ローラー対23および第2排紙ローラー対24のレリースを行う。
この点を、より詳細に説明すると、第2ガイド軸58は、時点b1から時点cまでの間に、予め設定した第1回転角度範囲で回転する。第1回転角度範囲では、第1、第2ガイド軸57、58の回転が回転カム機構110、120によって第1、第2ガイド軸57、58の昇降動作に変換されるので、プラテンギャップの調整動作が行われる。また、この第1回転角度範囲では、第2レリース機構200Bの第1、第2レバー押圧部230、241は第2レリースレバー210、220を押圧しない回転位置にある。従って、レリース動作は行われない。
続いて、時点c以降は、第2ガイド軸58は、第1回転角度範囲と重ならない第2回転角度範囲で回転する。このとき、回転カム機構110、120は、第1、第2ガイド軸57、58が回転していても、第1、第2ガイド軸57、58を同じ高さに保っている。また、この第2回転角度範囲では、第2レリース機構200Bの第1、第2レバー押圧部230、241は、第2レリースレバー210、220を押圧して揺動させる。従って、第2レリース機構200Bによるレリース動作が行われる。このように、第2レリース機構200Bは、第2ガイド軸58がプラテンギャップを変化させる回転角度範囲と重ならない回転角度範囲で回転する間に、レリース動作を行う。
さらに、本体側搬送路13で紙送りローラー対21のニップ状態を解除する第1レリース機構のレリース動作は、第1ガイド軸57が第2ガイド軸58と同期回転されるため、第2、第3レリース機構200B、200Cと同様に、時点c以後の第1ガイド軸57の回転に基づいて行われる。
以上の3つのレリース機構は、同一タイミング(例えば、時点c)でレリース動作を開始するように構成してもよいし、時点c以降で予め設定した時間だけずらしてレリース動作を行うように構成してもよい。
(作用効果)
以上のように、本例のプリンター1は、平行延びる2本のキャリッジガイド軸(第1、第2ガイド軸57、58)をギャップ調整方向に移動させるプラテンギャップ調整機構70を有し、更に、これら第1、第2ガイド軸57、58の回転に基づいて複数の搬送ローラー対(紙送りローラー対21、第1、第2排紙ローラー対23、24)を離間させる2組のレリース機構(第1レリース機構、第2レリース機構200B)を有する。従って、2組のレリース機構のレリース動作をプラテンギャップ調整機構70と共通の駆動源であるモーター81によって同期して行うことができる。よって、共通の駆動源および共通の制御で、プラテンギャップの調整と複数の搬送ローラー対のレリースを行うことができる。
特に、本例では、1本の回転軸(可動側回転軸101、自在継手ユニット90、固定側回転軸83)で駆動力を伝達して第1、第2ガイド軸57、58を同期回転させるため、部品点数の多い複雑な機構を用いることなく、プラテンギャップ調整機構70のモーター81の駆動力を精度良く第1、第2ガイド軸57、58に同期して伝達できる。また、このような構成は、駆動力の伝達ロスが少ないという利点もある。さらに、第1レリース機構と第2レリース機構200Bは、それぞれ、レリースする搬送ローラー対(紙送りローラー対21、第1、第2排紙ローラー対23、24)の近傍にあるキャリッジガイド軸(第1、第2ガイド軸57、58)を利用して、その回転に基づいてレリース動作を行う。従って、動力伝達のために複雑な機構を用いることなく、複数の搬送ローラー対のレリース動作を精度良く同期して行うことができる。特に、印刷ヘッド22に対し、上流側と下流側にキャリッジガイド軸(第1、第2ガイド軸57、58)が配置され、プラテンギャップ調整機構70の駆動源であるモーター81が上流側に配置されている場合に、第1、第2排紙ローラー対23、24をレリースするレリース機構200Bへの動力伝達を簡素な機構で行うことができるという利点がある。従って、プラテンギャップ調整機構70およびレリース機構の小型化および省スペース化に有利であり、コスト削減にも有利である。
また、本例の第2レリース機構200Bは、複数の従動ローラー(従動ローラー23b、従動ローラー24b)を支持する支持フレーム201を一対の第1、第2レリースレバー210、220を揺動させて動かす構成であり、第1、第2レリースレバー210、220は、第2ガイド軸58と一体に回転する第1、第2レバー押圧部230、241によって揺動させられる。従って、部品点数が少なくシンプルで省スペースな構成で、支持フレーム201を安定して昇降させることができる。
また、本例では、支持フレーム201を上側に付勢する圧縮コイルバネ207と、第1、第2レリースレバー210、220を介して支持フレーム201を下側に付勢する引張コイルバネ212、222を備え、これら付勢部材(コイルバネ)のそれぞれに対応して、付勢方向と逆方向から支持フレーム201に当接する複数の位置決め部(第1延出部204a、第2延出部204b)を備える。これにより、付勢部材(コイルバネ)と位置決め部を用いた簡素な構成で、押圧位置201Aと離間位置201Bの間で支持フレーム201を動かすことのできる構成を実現している。特に、本例では、圧縮コイルバネ207の付勢力を引張コイルバネ212、222の付勢力よりも小さく設定している、その結果、レリース動作時のみ第1、第2レリースレバー210、220に駆動力を伝達すればよく、用紙をニップしている間は第1、第2レリースレバー210、220に駆動力を伝達する必要がない。従って、第1、第2レバー押圧部230、241を介して、第2ガイド軸58に第1、第2レリースレバー210、220からの反力が常に加わることを回避できる。よって、常に荷重が加わることによって第2ガイド軸58等の耐久性が低下することを抑制できる。
また、本発明では、第2ガイド軸58の回転が、回転カム機構110によってギャップ調整方向(プリンター上下方向Z)への移動に変換される回転角度範囲、すなわち、プラテンギャップが変化する回転角度範囲では、第1レリースレバー210が揺動させられることはなく、レリース動作が行われることはない。そして、プラテンギャップが変化しない回転角度範囲で、レリース動作が行われる。従って、プラテンギャップ調整中にレリース動作が同時に行われてしまう、あるいは、レリース動作を行うとプラテンギャップが変化してしまうなどの事態を回避できる。すなわち、レリース動作とプラテンギャップ調整動作を別々に行うことが可能である。
1…プリンター、2…プリンター本体部、2A…本体ケース、3…反転ユニット、4…凹部、5…給紙カセット装着部、6…給紙カセット、7…排紙トレイ、8…排紙口、9…操作面、9a…電源スイッチ、9b…状態表示ランプ、10a、10b…開閉蓋、11…開閉蓋、12…用紙供給路、13…本体側搬送路、14…反転用搬送路、15…給紙ローラー、16…リタードローラー、17…搬送ローラー、18…従動ローラー、20…用紙検知レバー、21…紙送りローラー対、21a…紙送りローラー(上流側搬送ローラー)、21b…従動ローラー(上流側従動ローラー)、22…印刷ヘッド、22a…ノズル面、23…排紙ローラー対、23a…排紙ローラー(搬送ローラー)、23b…従動ローラー(従動ローラー)、24…排紙ローラー対、24a…排紙ローラー、24b…従動ローラー、25…プラテン、25a…分割プラテン、26…上側経路、27…下向き経路、28…下側経路、29…上向き経路、30…共通経路、31…第1搬送ローラー、32…従動ローラー、33…第2搬送ローラー、34…従動ローラー、35…合流部、36…経路切替フラップ、50…プリンター機構部、51…プリンター本体フレーム、52…ベースフレーム、53…サイドフレーム、53c…外側表面、53d…内側表面、54…サイドフレーム、55…フロントフレーム、56…リアフレーム、57…第1ガイド軸、57a…軸端部、57b…軸端部、58…第2ガイド軸、58a…軸端部、58b…軸端部、59…ヘッドキャリッジ、60…タイミングベルト、61…キャリッジ駆動モーター、62…コイルバネ、63…引張コイルバネ、70…プラテンギャップ調整機構、80…固定側ユニット、81…モーター、81a…モーターエンコーダー、82…伝達歯車列、83…固定側回転軸、83a…回転中心線、84…ピニオン、85…中間伝達歯車、86…軸側伝達歯車、87…ウォーム、88…ユニットケース、88b…ケースカバー、88a…ケース本体板、89…支軸、90…自在継手ユニット、91…固定側自在継手部、92…可動側自在継手部、100…可動側ユニット、101…可動側回転軸、101a…軸端部、101b…軸端部、102…第1ブラケット、103…第2ブラケット、104…第1ウォーム、105…第2ウォーム、106…第1ウォームホイール、107…第2ウォームホイール、107a…筒状部、110…回転カム機構(ガイド軸移動機構)、111…回転カム、112…外周カム面、113…カムフォロワー、120…回転カム機構(ガイド軸移動機構)、121…回転カム、122…外周カム面、123…カムフォロワー、130…複合歯車、131…円筒状本体部、131a…円筒部、132…ウォームホイール、133…間欠外歯歯車、134…外歯歯車、135…回動軸、136…ローラー支持板、140…動力伝達機構、141…モーター、142…ピニオン、143、145…軸端部、144、146…伝達歯車、147…タイミングベルト、150a…回転中心線、150…基準位置検出部、151…検出フラグ板、151A…第1位置、152…円環状本体部、153…当接用突起、154…フラグ、155…エッジ、156…バネ掛け穴、157…フラグ側係合突起、158…歯車側係合突起、158a…円弧部分、158b…リブ部分、160…引張コイルバネ、161…移動規制部、162…検出器、163…検出位置、164…制御部、170…基準位置検出装置、200B…第2レリース機構、200C…第3レリース機構、201…支持フレーム、201A…押圧位置、201B…離間位置、202、203…内部フレーム、204a…第1延出部(第1位置決め部)、204b…第2延出部(第2位置決め部)、204…屈曲片、205…係合片、205a…係合腕部、206…凸部、207…圧縮コイルバネ(第1付勢部材)、210…第1レリースレバー(レリース部材)、211…端部、211a…係合腕部、211b…押圧腕部、212…引張コイルバネ(第2付勢部材)、213…端部、220…第2レリースレバー(レリース部材)、221a…係合腕部、221b…押圧腕部、221…端部、222…引張コイルバネ(第2付勢部材)、223…端部、230…第1レバー押圧部、240…環状部材、241…第2レバー押圧部、242…内側突起、A1…第1搬送位置、A2…第2搬送位置、X…プリンター幅方向、Y…プリンター前後方向、Z…プリンター上下方向

Claims (8)

  1. 印刷ヘッドと、
    前記印刷ヘッドを搭載したヘッドキャリッジと、
    前記ヘッドキャリッジを支持し、相互に平行に延びる第1ガイド軸および第2ガイド軸と、
    前記印刷ヘッドに対峙したプラテンと、
    前記第1ガイド軸および前記第2ガイド軸に直交する方向に延びる回転軸の回転に基づいて前記第1ガイド軸および前記第2ガイド軸を同期回転させる同期回転機構、および、前記第1ガイド軸および前記第2ガイド軸のそれぞれに同軸に設けられた回転カムの回転に基づいて前記第1ガイド軸および前記第2ガイド軸を前記プラテンに対して接近および離間するギャップ調整方向に移動させるガイド軸移動機構を備えるプラテンギャップ調整機構と、
    前記印刷ヘッドに対して前記第2ガイド軸と同じ側で、記録媒体を挟んで搬送する搬送ローラーおよび従動ローラーと、
    前記第2ガイド軸の回転に基づき、前記搬送ローラーと前記従動ローラーとを離間させるレリース機構と、
    を有することを特徴とするプリンター。
  2. 前記第2ガイド軸、前記搬送ローラー、および前記従動ローラーは、前記印刷ヘッドに対し、前記記録媒体の搬送方向の下流側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のプリンター。
  3. さらに、
    前記従動ローラーを回転可能に支持する支持フレームを有し、
    当該支持フレームは、前記従動ローラーを前記搬送ローラーに押し付ける押圧位置、および、前記従動ローラーを前記搬送ローラーから離間させる離間位置に移動可能であり、
    前記レリース機構は、前記第2ガイド軸の回転に基づいて予め設定したレリース動作を行うレリース部材を備え、
    前記支持フレームは、前記レリース動作に基づき、前記離間位置側に移動することを特徴とする請求項1または2に記載のプリンター。
  4. さらに、
    前記支持フレームを前記離間位置側に付勢する第1付勢部材と、
    前記第1付勢部材による付勢方向と逆方向から前記支持フレームに当接して、前記支持フレームを前記離間位置で位置決めする第1位置決め部と、
    前記レリース部材を介して、前記支持フレームを前記押圧位置側に付勢する第2付勢部材と、
    前記第2付勢部材による付勢方向と逆方向から前記支持フレームに当接して、前記支持フレームを前記押圧位置で位置決めする第2位置決め部と、を有し、
    当該第2付勢部材による付勢力は、前記第1付勢部材による付勢力よりも大きく、
    前記レリース動作は、前記第2付勢部材の付勢力から前記支持フレームを解放する動作であることを特徴とする請求項3に記載のプリンター。
  5. 前記レリース部材として、前記第2ガイド軸の一端側に配置された第1レリースレバー、および、前記第2ガイド軸の他端側に配置された第2レリースレバーを備え、
    前記第2付勢部材は、前記第1レリースレバーと前記第2レリースレバーのそれぞれに対応して2箇所に設けられ、
    前記レリース動作は、前記第2ガイド軸の回転に基づき、前記第1レリースレバーと前記第2レリースレバーが同期して揺動する動作であることを特徴とする請求項4に記載のプリンター。
  6. さらに、
    前記第2ガイド軸の回転に基づき、前記第2ガイド軸に同軸に設けられた前記回転カムと一体に回転するレバー押圧部を有し、
    前記第1レリースレバーは、前記レバー押圧部によって揺動させられることを特徴とする請求項5に記載のプリンター。
  7. 前記第2ガイド軸は、前記同期回転機構によって、予め設定した第1回転角度範囲、および前記第1回転角度範囲と重ならない第2回転角度範囲を含む回転角度範囲で回転可能であり、
    前記回転カムは、前記第2ガイド軸が前記第1回転角度範囲を回転するときに、前記第2ガイド軸を前記ギャップ調整方向に移動させ、
    前記レリース機構は、前記第2ガイド軸が前記第2回転角度範囲を回転するときに、前記レリース動作を行うことを特徴とする請求項3ないし6のいずれかの項に記載のプリンター。
  8. さらに、
    前記印刷ヘッドに対し、前記記録媒体の搬送方向の上流側に配置された第2の搬送ローラーおよび第2の従動ローラーと、
    前記印刷ヘッドに対し、第2の搬送ローラーおよび第2の従動ローラーと同じ側に配置された前記第1ガイド軸の回転に基づき、前記搬送ローラーと前記従動ローラーとを離間させる上流側レリース機構と、を有し、
    前記上流側レリース機構は、前記レリース機構と同期してレリース動作を行うことを特徴とする請求項2ないし7のいずれかの項に記載のプリンター。

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