JP2016016433A - 増肉成形品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】スピニング加工機へのダメージを抑制し、不良率を抑制することができる増肉成形品の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明は、アルミニウム材Aから一部が増肉された増肉成形品を製造する増肉成形品の製造方法であって、アルミニウム材Aのうち少なくとも被成形部位A1を加熱するアルミ加熱工程S101、S202と、アルミニウム材を加工するスピニング加工機の成形ローラを加熱するローラ加熱工程S102、S203と、アルミニウム材をスピニング加工機にセットするセット工程S103、S201と、アルミ加熱工程で加熱されたアルミニウム材をスピニング加工機により回転させつつ、ローラ加熱工程で加熱された成形ローラにより、回転中に加熱することなしにアルミニウム材を増肉成形する増肉成形工程S104と、を含む。
【選択図】図2

Description

アルミニウム材をスピニング加工により増肉成形して増肉成形品を製造する増肉成形品の製造方法に関する。
金属製の素管を回転させ、ローラにより素管の先端部を絞るとともに増肉する増肉スピニング加工が行われている。この増肉スピニング加工において、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる素管を増肉成形することは、加熱による材料軟化なしでは困難であった。そこで、従来では、バーナー等でアルミニウム材を加熱しながら成形ローラによりスピニング加工をし、アルミニウム材を軟化させながら増肉成形を行っていた。局部増肉加工方法としては、例えば特開平7−39931号公報に記載されている。また、スピニング加工方法としては、例えば特開2005−194620号公報に記載されている。
特開平7−39931号公報 特開2005−194620号公報
しかしながら、上記のような増肉スピニング加工では、アルミニウム材を回転させ且つ加熱しながら増肉成形を行うため、スピニング加工機に熱が伝わりやすく、スピニング加工機が傷みやすい上、成形品毎に精度のバラつきが生じる問題がある。例えばバーナーで加熱する場合、回転により火が広がりやすく、スピニング加工機に熱が伝わりやすい。スピニング加工機は耐熱性が低く、高熱によりベアリング等の破損が発生する可能性が高い。
上記増肉スピニング加工では、加熱管理(温度管理)が困難であり、スピニング加工機に籠った熱によって悪影響が生じやすい。熱による悪影響としては、上記の他に、例えば、材料軟化による不良率(バラツキや座屈の発生)の増大が挙げられる。特にアルミニウム材は、軟化させることが必須であるため、熱による悪影響が発生しやすい。
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、スピニング加工機へのダメージを抑制し、不良率を抑制することができる増肉成形品の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の様相1に係る増肉成形品の製造方法は、アルミニウム又はアルミニウム合金であるアルミニウム材から一部が増肉された増肉成形品を製造する増肉成形品の製造方法であって、前記アルミニウム材のうち少なくとも被成形部位を加熱するアルミ加熱工程と、前記アルミニウム材を加工するスピニング加工機の成形ローラを加熱するローラ加熱工程と、前記アルミニウム材を前記スピニング加工機にセットするセット工程と、前記アルミ加熱工程で加熱された前記アルミニウム材を前記スピニング加工機により回転させつつ、前記ローラ加熱工程で加熱された前記成形ローラにより、成形中に加熱することなしに前記アルミニウム材を増肉成形する増肉成形工程と、を含むことを特徴とする。
この方法によれば、加熱工程と増肉成形工程が別工程であり且つ増肉成形工程の前に加熱工程が行われる。つまり、本方法によれば、予め加熱工程が行われ、アルミニウム材の成形中すなわちスプリング加工機上で増肉スプリング加工中に、アルミニウム材及び成形ローラを加熱することはない。これにより、加熱によるスピニング加工機へのダメージが抑制される。また、成形前に加熱するため、アルミニウム材及び成形ローラの温度管理が容易となり、適切な温度状態で増肉成形することができる。このように、本方法によれば、温度管理性の向上及びダメージの抑制が実現され、不良率の抑制が可能となる。
本発明の様相2に係る増肉成形品の製造方法は、上記様相1において、セット工程が、アルミ加熱工程及びローラ加熱工程よりも後に行われる製造方法である。この方法によれば、予めアルミニウム材及び成形ローラをスピニング加工機とは別の場所で加熱することができ、両者の温度管理がより容易となる上、スピニング加工機へのダメージも確実に抑えることができる。
本発明の様相3に係る増肉成形品の製造方法は、上記様相1において、セット工程は、アルミ加熱工程及びローラ加熱工程よりも前に行われる工程であって、アルミニウム材をスピニング加工機にセットする工程と、アルミニウム材における被成形部位とスピニング加工機との間の部位に断熱材を取り付ける工程と、を含み、アルミ加熱工程が、被成形部位を加熱する工程である製造方法である。
この方法によれば、加熱の前に、アルミニウム材がスピニング加工機にセットされるとともに、アルミニウム材に断熱材がセットされる。セット工程の後、スピニング加工機上で、アルミニウム材の被成形部位が加熱される。セット後の加熱であっても、断熱材をセットすることで、スピニング加工機へのダメージは抑制される。そして、上記様相3の方法によっても、加熱しながら成形(加工)することがないため、上記様相1同様、ダメージ及び不良率を抑制することができる。
また、上記様相3の方法によれば、アルミニウム材をスピニング加工機にセットしてから加熱するため、加熱後のアルミニウム材を移動させることなくそのまま加工することができる。加熱後のアルミニウム材のセットというある程度慎重を要する作業が省かれるため、上記様相3の方法はより大量生産に適している。
本発明の様相4に係る増肉成形品の製造方法は、上記様相1〜3のうちの1つにおいて、荒成形工程以後のアルミニウム材が、増肉成形されていない本体部と、増肉成形され且つ外径が本体部より小径である先端部と、本体部と先端部とをつなぐコーナー部と、を備え、増肉成形工程が、荒成形工程と、目標形状に沿って荒成形工程での被成形部位の余剰部分をコーナー部に寄せ集める中仕上げ工程と、を含む製造方法である。
この方法によれば、コーナー部が確実に増肉されるため、座屈の発生が効果的に抑制される。中仕上げ工程は、加熱しながらスピニング加工する従来の方法で適用すると、熱のバラつき等により座屈が生じやすく、本方法で行われることで効果的となる。
第一実施形態の増肉成形品の製造方法で用いられるスピニング加工機の構成を示す構成図である。 第一実施形態の増肉成形品の製造方法を説明するためのフローチャートである。 第一実施形態の増肉成形品の製造方法の荒成形工程を説明するための説明図である。 第一実施形態の増肉成形品の製造方法の中仕上げ工程を説明するための説明図である。 第一実施形態の増肉成形品の製造方法の仕上げ工程を説明するための説明図である。 アルミパイプの形状例を表す概念図である。 第二実施形態の増肉成形品の製造方法を説明するためのフローチャートである。 第二実施形態の増肉成形品の製造方法で用いられるスピニング加工機の構成を示す構成図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。また、説明に用いる各図は概念図であり、各部の形状は必ずしも厳密なものではない場合がある。
スピニング加工機1は、図1に示すように、主に、主軸部11と、成形ローラ12と、制御部13と、を備えている。主軸部11は、設置面に対して固定され、素管などのワークをチャック等で把持して、中心軸回りに回転させる機械である。成形ローラ12は、主軸部11が回転させるワークに当接し、ワークを成形するローラである。制御部13は、CPUやメモリを備える電子制御ユニットであって、設定された成形工程毎の加工条件に基づいて、成形ローラ12の位置(座標)を数値制御する。制御部13は、主軸部11及び成形ローラ12と通信可能に接続されている。
本発明では、ワークとしてアルミニウム材の素管Aを使用する。アルミニウム材は、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成されている。以下の実施形態の増肉成形品は、両端部分が絞られて且つ当該両端部分が増肉されたアルミパイプである。実施形態では、一端部(先端部)の成形について説明し、他端部(先端部)の成形の説明は、一端部と同様であるため省略する。
<第一実施形態>
第一実施形態の増肉成形品の製造方法は、図2に示すように、アルミ加熱工程S101と、ローラ加熱工程S102と、セット工程S103と、増肉成形工程S104と、を含んでいる。アルミ加熱工程S101は、アルミニウム材の素管Aの少なくとも被成形部位A1を加熱する工程である。第一実施形態のアルミ加熱工程S101では、被成形部位A1のみがターゲットとなり、被成形部位A1が局部加熱される。加熱は、ドライヤ又は電気ヒータにより被成形部位A1の周方向全体に対して行われる。このように本実施形態の加熱は、電気から熱を発生させる電気加熱手段を用いて行われる。
アルミ加熱工程S101では、被成形部位A1の温度が所定範囲となるように被成形部位A1が加熱される。所定範囲は、例えば成形に適した数十度範囲(例えば230〜260℃)で設定されている。第一実施形態では、素管Aがスピニング加工機1にセットされる前にアルミ加熱工程S101が行われる。つまり、この加熱はスピニング加工機1上では行われない。
ローラ加熱工程S102は、スピニング加工機1の成形ローラ12を加熱する工程である。第一実施形態のローラ加熱工程S102では、成形ローラ12の素管Aとの接触部位(ローラ面)に対して加熱が為される。加熱には、アルミ加熱工程S101と同様、電気加熱手段が用いられる。
ローラ加熱工程S102では、成形ローラ12の温度が所定範囲内となるように、成形ローラ12が加熱される。成形ローラ12は必ず1回は加熱されるが、アルミパイプが連続的に製造される場合、2つ目以降の製造において成形ローラ12の温度が所定範囲内である場合は、再度の加熱は不要となる。つまり、ローラ加熱工程S102は、成形ローラ12の温度を所定範囲内に維持する温度維持工程(又は温度管理工程)ともいえる。
第一実施形態のローラ加熱工程S102での温度の所定範囲は、成形ローラ12が被成形部位A1に当接した際に、成形ローラ12が被成形部位A1の熱を奪わないように、すなわち被成形部位A1が冷めないような範囲に設定されている。具体的に、第一実施形態のローラ加熱工程S102では、成形ローラ12の温度が被成形部位A1の温度の少し低い温度範囲(例えば200〜230℃)となるように、成形ローラ12を加熱(温度管理)している。
セット工程S103は、アルミ加熱工程S101で加熱された素管Aをスピニング加工機1の主軸部11にセットする工程である。セット工程S103により、素管Aは主軸部11に取り付けられて固定される。固定は、素管Aのうち被成形部位A1以外の部位A2で行われる。
増肉成形工程S104は、アルミ加熱工程S101で加熱された素管Aに対して、ローラ加熱工程S102で加熱された成形ローラ12を用いて、スピニング加工により増肉成形する工程である。増肉成形工程S104では、素管Aや成形ローラ12に対して加熱や冷却は行われない。つまり、増肉成形工程S104は、素管Aを主軸部11で回転させつつ、素管Aが回転している間に素管A及び成形ローラ12を加熱することなしに、成形ローラ12により素管Aを増肉成形する工程である。
第一実施形態の増肉成形工程S104は、具体的に、荒成形工程S104Aと、中仕上げ工程S104Bと、仕上げ工程S104Cと、を含んでいる。荒成形工程S104Aは、スピニング加工における一般的な荒加工を行う工程である。荒成形工程S104Aでは、例えば図3に示すように、成形ローラ12を、上下に移動させつつ、素管Aの先端側(図3の右側)から根元側(図3の左側)に向けて進行させる(図3の点線矢印参照)。図3に、成形ローラ12の軌跡を表す。
荒成形工程S104Aでは、ドーミングの後、後述する先端部A11に肉を集めつつ、後述するコーナー部A12にも肉を寄せる。これにより、素管Aの先端部A11の径が小さくなり、先端部A11及びコーナー部A12の板厚(肉厚)が大きくなる。荒成形工程S104Aにより、素管Aは目標形状(完成形状)に近づく。
本実施形態のアルミパイプ(増肉成形品)又は荒成形工程S104A以後の素管Aは、増肉成形されない本体部A2と、増肉成形され且つ外径が本体部A2より小径である先端部A11と、コーナー部A12と、を備えている。本体部A2は、被成形部位A1以外の部位である。コーナー部A12は、本体部A2と先端部A11とをつなぐ部分である。コーナー部A12は、本体部A13から先端部A11に向けて湾曲している。
中仕上げ工程S104Bは、増肉された先端部A11の余剰部分、すなわち余分な肉を、目標形状に沿って成形ローラ12によりコーナー部分A12(特に先端部A11側の湾曲部位A12a)に寄せ集める工程である。中仕上げ工程S104Bでは、図4に示すように、成形ローラ12が目標形状に沿ってコーナー部分A12を増肉するように移動する(図4の点線矢印参照)。これにより、先端部A11の板厚及び外径が目標形状になるとともに、コーナー部A12がさらに増肉される。中仕上げ工程S104Bでは、先端部A11の歪取りとコーナー部A12(湾曲部位A12a)の増肉とが同時に行われる。
仕上げ工程S104Cは、先端部A11及びコーナー部A12の表面を仕上げる工程である。仕上げ工程S104Cでは、主に、目標形状に沿って被成形部位A1の表面粗さを小さくする。仕上げ工程S104Cでは、図5に示すように、成形ローラ12が先端部A11及びコーナー部A12の表面上を往復加工し、先端部A11の芯出しが行われる。仕上げ工程S104Cは、表面の精度出し(形状面表面仕上げ)と先端部A11の歪取りの効果がある。
その後、図6に示すように、先端部A11の先端面中心に精度穴(又はタップ穴)Bが形成されて、アルミパイプ(増肉成形品)Xが製造される。なお、第一実施形態の加工条件について、中仕上げ工程S104B及び仕上げ工程S104Cでの主軸部11の回転数(rpm)は荒成形工程S104Aでの回転数より大きく、中仕上げ工程S104B及び仕上げ工程S104Cでの成形ローラ12の送り速度については荒成形工程S104Aでの送り速度より小さい。
第一実施形態の製造方法によれば、素管A及び成形ローラ12が予め加熱されて所望の温度になった後に、加熱することなく増肉スピニング加工が行われる。これにより、スピニング加工機1に熱が籠ることが抑制され、スピニング加工機1へのダメージを抑制することができるとともに、過度の材料軟化による不良率の増大も抑制することができる。このように第一実施形態によれば、座屈防止のためのバックアップローラ等の専用設備がなくとも、不良率を抑制することができる。
また、増肉スピニング加工(増肉成形工程S104)とは別に、素管A及び成形ローラ12が加熱されるため、素管A及び成形ローラ12の温度管理が容易となる。つまり、被成形部位A1の温度が適切に管理でき、適切な材料軟化により不良率を改善することができる。
また、中仕上げ工程S104Bによってコーナー部A12が確実に増肉されるため、湾曲部分が強化された、割れ等の不良になりにくい増肉成形品が製造される。中仕上げ工程S104Bは、加熱しながらスピニング加工する従来の方法で適用すると、温度状態(軟化程度)のバラツキから、本実施形態のようなコーナー部A12への適切な増肉が困難となる。従来の方法に無理に適用させると、軟化のバラツキ(軸方向の材料強度のバラツキ)により、自ら座屈を生じさせる可能性がある。つまり、中仕上げ工程S104Bは、温度管理可能な本発明に適用されることで、上記効果が発揮される。
また、従来のようにバーナーで加熱しながら行う増肉スピニング加工では、加熱管理が困難であるため、不良率増大対策として成形工程を増やすことが行われていた。しかし、第一実施形態の製造方法によれば、加熱管理が可能であるため、成形工程を増やす必要がなく、加工時間の短縮も可能となる。
また、第一実施形態では、セット工程S103の前に素管A及び成形ローラ12を加熱するため、スピニング加工機1に直接、加熱手段の発する熱が伝わらず、スピニング加工機1の保護に優れている。また、別途加熱が行われているため、スピニング加工機1への伝熱を抑制する部材を準備しなくともスピニング加工機1への伝熱は抑制され、部品点数が抑制される。特に第一実施形態では、被成形部位A1のみが加熱されている。
なお、本実施形態において、スピニング加工機1上で素管Aを回転させて加工し、その後(例えば1サイクル後)回転を一時停止し、停止状態で素管Aを再度加熱し、再び回転させて加工することは、「加熱しながらのスピニング加工すること」に相当する。したがって、本実施形態の増肉成形工程では、「回転を一時停止して加熱し、再度回転させて加工する」ということも行わない。
<第二実施形態>
第二実施形態の増肉成形品の製造方法は、セット工程がアルミ加熱工程及びローラ加熱工程の前に行われる点が第一実施形態と異なっている。したがって、異なっている部分について説明する。第一実施形態と同じ符号は、第一実施形態と同様の構成を示すものであって、先行する説明が参照される。
第二実施形態の増肉成形品の製造方法は、図7に示すように、セット工程S201と、アルミ加熱工程S202と、ローラ加熱工程S203と、増肉成形工程S104と、を含んでいる。
セット工程S201は、素管Aを主軸部11にセットする第一セット工程S201Aと、第二セット工程S201Bと、を含んでいる。第二セット工程S201Bは、図8に示すように、素管Aにおける被成形部位A1と主軸部11の間の部位Cに断熱材Zを取り付ける工程である。断熱材Zは、素管Aの形状に合わせた円筒状に形成されている。第二セット工程S201Bでは、断熱材Zを部位Cの全周に亘って当接するように配置する。なお、部位Cは予め設定することができ、第一セット工程S201Aと第二セット工程S201Bの順番は反対でも良い。
アルミ加熱工程S202は、素管Aが主軸部11にセットされた状態において、被成形部位A1を電気加熱手段(例えばドライヤ又は電気ヒータ)Yにより加熱する工程である。アルミ加熱工程S202では、第一実施形態同様、被成形部位A1の温度が所定範囲となるように被成形部位A1が全周に亘って加熱される。
ローラ加熱工程S203は、素管Aが主軸部11にセットされた状態において、成形ローラ12を電気加熱手段により加熱する工程である。ローラ加熱工程S203は、第一実施形態同様、成形ローラ12の温度を所定範囲内に維持する工程といえる。アルミ加熱工程S202及びローラ加熱工程S203は、セット工程S201の後に行われる点を除いて第一実施形態と同様である。増肉成形工程S104は、第一実施形態と同様である。
第二実施形態の製造方法によれば、素管Aを成形する前に、断熱材Zでスピニング加工機1から断熱された被成形部位A1が加熱される。これにより、スピニング加工機のダメージを抑制でき、成形前に加熱することで温度管理が容易となり、不良率を抑制することができる。
また、第二実施形態の製造方法は、他の場所で加熱した素管Aを移動させて主軸部11にセットさせる工程がないため、セット工程がより容易になり、第一実施形態よりも大量生産に適している。ただし、断熱材Zを取り付けた状態で加熱するため、部品点数及び温度管理の面では第一実施形態の方が優れているといえる。本発明は、増肉成形品の生産量や製品精度によって第一実施形態と第二実施形態とを選択することができる。
また、第二実施形態によれば、加熱の際、セット状態であるため被成形部位A1と成形ローラ12とが比較的近接した位置にあり、両者を同時に加熱することができる。同時加熱により両者を同じような温度状態に管理し、被成形部位A1が冷めることを効果的に抑制することができる。
<その他変形態様>
本発明は、上記実施形態に限られない。例えば、ワークは、素管Aに限らず、板状部材であっても良い。また、アルミ加熱工程S101は、局部加熱でなく素管A全体を加熱するようにしても良い。また、アルミ加熱工程S101、S202とローラ加熱工程S102、S203とは、順番が反対であっても同時であっても良い。
また、各加熱工程S101、S102、S202、S203は、ドライヤや電気ヒータのような、火を使用しない電気加熱手段を用いて加熱することが好ましい。特に第二実施形態では、セット状態での加熱であるため、電気加熱手段が好ましい。電気加熱手段として、例えば内側を加熱可能な環状、半環状、又は部分環状の電気ヒータを用いても良い。この場合、素管A又は成形ローラ12の温度状態を容易に均一にすることができる。
また、アルミ加熱工程S202において、周方向の一か所を加熱するタイプの電気加熱手段で加熱する場合、主軸部11を低速で回転させながら加熱しても良い。この場合も、均一の温度状態を容易に実現することができる。
また、増肉成形工程S104は、中仕上げ工程S104Bを含まなくても良い。例えば、増肉成形工程S104は、荒成形工程S104Aと、複数回の仕上げ工程S104Cと、で構成されても良い。ただし、中仕上げ工程S104Bが行われることで、コーナー部A12が肉厚となり、より精度・強度に優れた増肉成形品が製造可能となる。
1:スピニング加工機、 11:主軸部、 12:成形ローラ、 13:制御部、
A:素管(アルミニウム材)、 A1:被成形部位、 A11:先端部、
A12:コーナー部、 A2:本体部、 Z:断熱材

Claims (4)

  1. アルミニウム又はアルミニウム合金であるアルミニウム材から一部が増肉された増肉成形品を製造する増肉成形品の製造方法であって、
    前記アルミニウム材のうち少なくとも被成形部位を加熱するアルミ加熱工程と、
    前記アルミニウム材を加工するスピニング加工機の成形ローラを加熱するローラ加熱工程と、
    前記アルミニウム材を前記スピニング加工機にセットするセット工程と、
    前記アルミ加熱工程で加熱された前記アルミニウム材を前記スピニング加工機により回転させつつ、前記ローラ加熱工程で加熱された前記成形ローラにより、成形中に加熱することなしに前記アルミニウム材を増肉成形する増肉成形工程と、
    を含むことを特徴とする増肉成形品の製造方法。
  2. 前記セット工程は、前記アルミ加熱工程及び前記ローラ加熱工程よりも後に行われる請求項1に記載の増肉成形品の製造方法。
  3. 前記セット工程は、前記アルミ加熱工程及び前記ローラ加熱工程よりも前に行われる工程であって、前記アルミニウム材を前記スピニング加工機にセットする工程と、前記アルミニウム材における前記被成形部位と前記スピニング加工機との間の部位に断熱材を取り付ける工程と、を含み、
    前記アルミ加熱工程は、前記被成形部位を加熱する工程である請求項1に記載の増肉成形品の製造方法。
  4. 前記荒成形工程以後の前記アルミニウム材は、増肉成形されていない本体部と、増肉成形され且つ外径が前記本体部より小径である先端部と、前記本体部と前記先端部とをつなぐコーナー部と、を備え、
    前記増肉成形工程は、荒成形工程と、目標形状に沿って前記荒成形工程での前記被成形部位の余剰部分を前記コーナー部に寄せ集める中仕上げ工程と、を含む請求項1〜3の何れか一項に記載の増肉成形品の製造方法。
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