JP2016015791A - 電力伝送システム - Google Patents

電力伝送システム Download PDF

Info

Publication number
JP2016015791A
JP2016015791A JP2014135235A JP2014135235A JP2016015791A JP 2016015791 A JP2016015791 A JP 2016015791A JP 2014135235 A JP2014135235 A JP 2014135235A JP 2014135235 A JP2014135235 A JP 2014135235A JP 2016015791 A JP2016015791 A JP 2016015791A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power
electrodes
power transmission
coupler
vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014135235A
Other languages
English (en)
Inventor
大輝 小原
Daiki Obara
大輝 小原
正弘 楠
Masahiro Kusunoki
正弘 楠
裕次郎 中山
Yujiro Nakayama
裕次郎 中山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Furukawa Automotive Systems Inc
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Furukawa Automotive Systems Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd, Furukawa Automotive Systems Inc filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Priority to JP2014135235A priority Critical patent/JP2016015791A/ja
Publication of JP2016015791A publication Critical patent/JP2016015791A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/70Energy storage systems for electromobility, e.g. batteries

Landscapes

  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)
  • Current-Collector Devices For Electrically Propelled Vehicles (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】電力を車両に効率良く伝送すること。
【解決手段】送電装置210は、所定の距離を隔てて配置され、当該所定の距離を含む合計幅が近傍界であるλ/2π以下の長さを有する1組の第1組電極211,212と、第1組電極に対して交流電力を供給する供給手段と、供給手段と第1組電極の少なくとも一方の間に挿入される第1インダクタ213,214と、を有し、受電装置220は、所定の距離を隔てて配置され、当該所定の距離を含む合計幅が近傍界であるλ/2π以下の長さを有する1組の第2組電極221,222と、第2組電極から車両が有する負荷に対して交流電力を出力する出力手段と、出力手段と第2組電極の少なくとも一方の間に挿入される第2インダクタ223,224と、を有し、送電装置は、車両の側面の一部に設けられた非導電性部材(表板201a)を介して交流電力を受電装置に送電する。
【選択図】図9

Description

本発明は、電力伝送システムに関するものである。
特許文献1には、無線によって車両に電力を伝送し、車両の二次電池を充電する技術が開示されている。
特開2013−183596号公報
ところで、車両の底部には金属製の部材(例えば、シャーシ等)が存在するため、特許文献1に開示された技術では、このような金属製の部材の影響によって、電力の伝送効率が低下するという問題点がある。また、車両が移動している際には給電できないという問題点もある。
そこで、本発明は、電力を車両に効率良く伝送する電力伝送システムを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、車両の外部に配置された送電装置と、車両に搭載され、前記送電装置から送電される交流電力を受電する受電装置とを有する電力伝送システムにおいて、前記送電装置は、所定の距離を隔てて配置され、当該所定の距離を含む合計幅が近傍界であるλ/2π以下の長さを有する1組の第1組電極と、前記第1組電極に対して交流電力を供給する供給手段と、前記供給手段と前記第1組電極の少なくとも一方の間に挿入される第1インダクタと、を有し、前記受電装置は、所定の距離を隔てて配置され、当該所定の距離を含む合計幅が近傍界であるλ/2π以下の長さを有する1組の第2組電極と、前記第2組電極から前記車両が有する負荷に対して交流電力を出力する出力手段と、前記出力手段と前記第2組電極の少なくとも一方の間に挿入される第2インダクタと、を有し、前記送電装置は、前記車両の側面の一部に設けられた非導電性部材を介して前記交流電力を前記受電装置に送電する、ことを特徴とする。
このような構成によれば、電力を車両に効率良く伝送することができる。
また、本発明は、前記車両の側面は搭乗者が乗降する際に開閉されるドアであり、前記ドアの前記交流電力を通過する領域が非導電性部材である樹脂によって構成され、前記受電装置は、前記ドア内に配置されていることを特徴とする。
このような構成によれば、車両の物理的な強度を低下させることなく、電力を効率よく伝送することができる。
また、本発明は、所定の距離を隔てて配置され、当該所定の距離を含む合計幅が近傍界であるλ/2π以下の長さを有する1組の第3組電極と、前記第3組電極同士を接続する第3インダクタと、を有する中継装置をさらに有し、前記中継装置は、前記ドア内に配置され、前記車両の側面に設けられた非導電性部材を介して前記交流電力を受電し、前記受電装置に中継し、前記受電装置は、前記負荷に対して固定して配置されることを特徴とする。
このような構成によれば、中継装置を用いることにより、可動部を介した受電装置と負荷の接続が不要となり、接続機構を簡素化できるとともに、伝送効率を劣化させることなく、伝送距離を伸ばすことができる。
また、本発明は、前記送電装置は、道路と略直交する壁面またはガードレールに配置されることを特徴とする。
このような構成によれば、例えば、壁面の場合には壁面に沿って停車させるだけで電力を受電することができ、また、ガードレールの場合には走行中にも電力を受電することができる。
本発明によれば、電力を車両に効率良く伝送することが可能な電力伝送システムを提供することが可能となる。
本発明の実施形態の動作原理を説明するための図である。 図1に示す構成例の等価回路である。 図2に示す等価回路の伝送特性を示す図である。 本発明の実施形態の原理を説明する送電用カプラの構成例を示す図である。 本発明の原理を説明する送電用カプラと受電用カプラの構成例を示す図である。 図5に示す構成例の送電用カプラの入力インピーダンスのスミスチャートである。 図5に示す構成例のパラメータS11,S21,η21の周波数特性を示す図である。 本発明の実施形態の構成例を示す図である。 車両に配置されている受電用カプラの詳細な構成例を示す図である。 図8に示す送電用カプラと受電用カプラの詳細な構成例を示す図である。 ガードレールに送電用カプラを配置した構成例を示す図である。 ガードレールに送電用カプラを配置した構成例を示す図である。 中継用カプラを配置した場合の構成例を示す図である。
次に、本発明の実施形態について説明する。
(A)実施形態の動作原理の説明
まず、本発明の実施形態について説明する前に、本発明の動作原理について説明する。図1は、本発明の動作原理を説明するための図である。この図の例では、電力伝送システム1は、送電装置10、および、受電装置20を有している。
ここで、送電装置10は、電極11,12、インダクタ13,14、接続線15,16、および、交流電力発生部17を有している。また、受電装置20は、電極21,22、インダクタ23,24、接続線25,26、および、負荷27を有している。電極11,12およびインダクタ13,14は送電用カプラを構成する。電極21,22およびインダクタ23,24は受電用カプラを構成する。
ここで、電極11,12は、導電性を有する部材によって構成され、所定の距離d1を隔てて配置されている。図1の例では、電極11,12,21,22として、略同一のサイズを有する矩形形状を有する平板状の電極が例示されている。また、電極11と電極21は距離d2を隔てて対向するように平行に配置され、電極12と電極22も同じ距離d2を隔てて対向するように平行に配置されている。なお、電極11,12,21,22としては、図1に示す以外の形状の電極であってもよい。例えば、円形または楕円形状の平板電極であったり、球形等の立体形状であったり、平板ではなく湾曲した形状または屈曲した形状の電極であったりしてもよい。
電極11および電極12の距離d1を含む合計幅Dは、これらの電極から放射される電界の波長をλとした場合に、λ/2πで示される近傍界よりも狭くなるように設定されている。同様に、電極21および電極22の距離d1を含む合計幅Dは、λ/2πで示される近傍界よりも狭くなるように設定されている。また、電極11と電極21および電極12と電極22の間の距離d2についても、λ/2πで示される近傍界よりも短くなるように設定されている。
インダクタ13,14は、例えば、導電性の線材(例えば、銅線)を巻回して構成され、図1の例では、電極11,12の端部にそれぞれの一端が電気的に接続されている。接続線15はインダクタ13の他端と交流電力発生部17の出力端子の一端とを接続する導電性の線材(例えば、銅線)によって構成される。接続線16はインダクタ14の他端と交流電力発生部17の出力端子の他端とを接続する導電性の線材によって構成される。接続線15,16は、電極11および電極12に対して交流電力を供給する供給手段として機能する。なお、接続線15,16は、同軸ケーブルまたは平衡ケーブルによって構成される。
交流電力発生部17は、所定の周波数の交流電力を発生し、接続線15,16を介してインダクタ13,14に供給する。
電極21,22は、電極11,12と同様に、導電性を有する部材によって構成され、所定d1の距離を隔てて配置されている。
インダクタ23,24は、例えば、導電性の線材を巻回して構成され、図1の例では、電極21,22の端部にそれぞれの一端が電気的に接続されている。接続線25はインダクタ23の他端と負荷27の入力端子の一端とを接続する導電性の線材(例えば、銅線)によって構成される。接続線26はインダクタ24の他端と負荷27の入力端子の他端とを接続する導電性の線材によって構成される。接続線25,26は、電極21および電極22電極から負荷に対して交流電力を出力する出力手段として機能する。なお、接続線25,26は、同軸ケーブルまたは平衡ケーブルによって構成される。
負荷27は、交流電力発生部17から出力され、送電用カプラおよび受電用カプラを介して伝送された電力が供給される。なお、負荷27は、例えば、整流装置および二次電池等によって構成されている。もちろん、これ以外であってもよい。
図2は、図1に示す電力伝送システム1の等価回路を示す図である。この図2において、インピーダンス2は交流電力発生部17の出力インピーダンスを示し、インピーダンス27は負荷27の入力インピーダンスを示す。ここでは、ともにZ0の値を有するとして説明する。なお、等価回路に明示されない接続線15,16及び接続線25,26の特性インピーダンスもZ0とする。インダクタ3はインダクタ13,14に対応し、Lの素子値を有している。キャパシタ4は、電極11,12の間に生じる素子値Cのキャパシタから、電極11,12と電極21,22の間に生じる素子値Cmのキャパシタを減じた素子値(C−Cm)を有する。キャパシタ5は、電極11,12と電極21,22の間に生じるキャパシタを示し、Cmの素子値を有している。キャパシタ6は、電極21,22の間に生じる素子値Cのキャパシタから、電極11,12と電極21,22の間に生じる素子値Cmのキャパシタを減じた素子値(C−Cm)を有する。インダクタ7はインダクタ23,24に対応し、Lの素子値を有している。抵抗8は、送電用カプラの抵抗を示し、インダクタ13,14に付随する抵抗値である。抵抗9は、受電用カプラの抵抗を示し、インダクタ24,24に付随する抵抗値である。
図3は、送電装置10と受電装置20の間のSパラメータの周波数特性を示している。具体的には、図3の横軸は周波数を示し、縦軸は送電装置10から受電装置20への挿入損失(S21)を示している。ここでは簡易的に、送電用カプラ及び受電用カプラの抵抗値を0とおいている。この図3に示すように、送電装置10から受電装置20への挿入損失は、周波数fでインピーダンス極大値を有し、周波数fおよびfでインピーダンス整合点、すなわち、共振点を有している。ここで、周波数fは、図2に示すインダクタ3,7のインダクタンス値Lと、電極11,12または電極21,22によって形成されるキャパシタのキャパシタンス値Cによって定まる。また、周波数fおよびfは、図2に示すインダクタ3,7のインダクタンス値Lと、電極11,12および電極21,22によって形成されるキャパシタのキャパシタンス値Cmと、ならびに、電極11,12の間および電極21,22の間にそれぞれ生じるキャパシタのキャパシタンス値Cによって近似値として定まる。
交流電力発生部17が発生する交流電力の周波数は、図3に示すfからfの近傍、望ましくはfに設定する。交流電力の周波数がfもしくはfと一致していない場合でも、それらに近接していれば交流電力の周波数でのインピーダンスはZ0に近い値を有するので、整合回路を適用することで容易に整合を取り送電装置10から受電装置20への挿入損失を略0dBとすることが出来る。素子値Cmは送受電極の相対位置関係により変動し、その結果として図3に示すS21パラメータの周波数特性のグラフもCmの変化に応じて周波数シフトするが、交流電力の周波数が極値を取るfに設定されていれば、Cm変動の影響を緩和することができる。
図1に示す実施形態では、送電装置10の電極11,12と受電装置20の電極21,22は、電界共振結合されており、送電装置10の電極11,12から受電装置20の電極21,22に対して電界によって交流電力が伝送される。
つまり、図1に示す実施形態では、送電装置10の電極11,12と受電装置20の電極21,22は、近傍界であるλ/2πよりも短い距離d2だけ隔てて配置されているので、電極11,12から放射される電界成分が支配的である領域に電極21,22が配置される。また、電極11,12の間に形成されるキャパシタおよびインダクタ13,14による共振周波数と、電極21,22の間に形成されるキャパシタおよびインダクタ23,24による共振周波数とは略等しくなるように設定されている。このように、送電装置10の電極11,12と受電装置20の電極21,22は、電界共振結合されていることから、送電装置10の電極11,12から受電装置20の電極21,22に対して電界によって交流電力が効率よく伝送される。
図4および図5は、より具体的な構成例を示す斜視図である。ここで、図4は、送電用カプラ110の構成例を示している。また、図5は送電用カプラ110と受電用カプラ120とを配置した状態を示す斜視図である。
図4に示すように、送電用カプラ110は、矩形の板状形状を有する絶縁部材によって構成される回路基板118の表(おもて)面118A上に、矩形形状を有する導電性部材によって構成される電極111,112が配置されて構成される。回路基板118の裏面118Bには、この図4の例では、電極等は配置されていない。具体的な構成例としては、例えば、ガラスエポキシ基板やガラスコンポジット基板等によって構成される回路基板118上に、銅等の導電性の薄膜によって電極111,112が形成される。電極111,112は、所定の距離d1だけ離れた位置に平行に配置されている。また、距離d1を含む電極111,112の幅Dは、これらの電極から放射される電界の波長をλとした場合に、λ/2πで示される近傍界よりも狭くなるように設定されている。なお、具体的なDの長さとしては、例えば、使用周波数が13.56MHzの場合には、50cm程度とし、また、これと直交する方向の長さLについても50cm程度とすることができる。
回路基板118の電極111,112の短手方向の端部には、インダクタ113,114の一端がそれぞれ接続されている。また、インダクタ113,114の他端は、接続線115,116の一端にそれぞれ接続されている。接続線115,116は、電極111,112の領域およびこれらに挟まれる領域を回避するように配置されるとともに、これらの領域から遠ざかる方向(図4の左下方向)に伸延するように配置されている。より詳細には、電極111,112のそれぞれの矩形領域と、これら2つの電極111,112によって挟まれた領域を回避して配置されるとともに、これらの領域から遠ざかる方向に伸延するように配置されている。このように配置することで、電極111,112と接続線115,116の間の干渉を少なくすることができるので、伝送効率の低下を防止できる。接続線115,116は、例えば、同軸ケーブルまたは平衡ケーブルによって構成されている。なお、接続線115,116の他端は、図示しない交流電力発生部の出力端子にそれぞれ接続されている。接続線115,116によって送電用カプラ110に交流電力発生部が接続されることにより、送電装置が構成される。
送電用カプラ110は、電極111,112が所定の距離d1を隔てて配置されることによって形成されるキャパシタのキャパシタンスCと、インダクタ113,114のインダクタンスLによる直列共振回路を構成するので、これらによる固有の共振周波数fを有している。
受電用カプラ120は、送電用カプラ110と同様の構成とされ、回路基板128の表面128A上に、矩形形状を有する導電性部材によって構成される電極121,122およびインダクタ123,124が配置され、インダクタ123,124の他端に接続線125,126が接続されて構成される。電極121,122によって形成されるキャパシタのキャパシタンスCと、インダクタ123,124のインダクタンスLによる直列共振回路の共振周波数fは送電用カプラ110と略同じに設定される。接続線125,126は、例えば、同軸ケーブルまたは平衡ケーブルによって構成されている。受電用カプラ120の接続線125,126の他端には、図示しない負荷が接続される。接続線125,126によって受電用カプラ120に負荷が接続されることにより、受電装置が構成される。
図5は、送電用カプラ110と受電用カプラ120を対向配置した状態を示す図である。この図に示すように、送電用カプラ110と受電用カプラ120は、回路基板118,128の表面118A,128Aが対向するように距離d2を隔て、回路基板118,128が平行になるように配置される。送電用カプラ110と受電用カプラ120は、送電用カプラ110の2枚の電極111と112の間に生じる電界と受電用カプラ120の2枚の電極121と122の間に生じる電界を略平行とし、送電用カプラ110の2枚の電極111と112のギャップのx方向の位置と受電用カプラ120の2枚の電極121と122のギャップのx方向の位置が略同じ場合に、最も効率良く電力伝送ができる。
つぎに、図5の動作について説明する。図6は、送電用カプラ110と受電用カプラ120を20cm隔てて対向配置した場合(d2=20cmの場合)における送電用カプラ110のインピーダンスS11のスミスチャートを示している。この場合、測定器のポートインピーダンスは接続線路の特性インピーダンスZ0(実数値)と等しい値に設定している。この図に示すように、本実施形態では、送電用カプラ110および受電用カプラ120のインピーダンスの軌跡は、スミスチャートの円の中心付近を通過することから、この付近において伝送を行うように設定することにより反射を抑えて効率良く電力を伝送することができる。
図7は、送電用カプラ110と受電用カプラ120を20cm隔てて対向配置した場合(d2=20cmの場合)における送電用カプラ110と受電用カプラ120の間のSパラメータの周波数特性を示す図である。この図において、実線は伝送効率η21(=|S21|)の周波数特性を示している。破線は反射損η11(=|S11|)の周波数特性を示している。ここで、パラメータS11は送電用カプラ110から入力した信号の反射を示し、パラメータS21は送電用カプラ110から受電用カプラ120への信号の通過を示し、伝送効率η21は送電用カプラ110から受電用カプラ120への信号の伝送効率を示す。この図7に示すように、周波数27.12MHzにおいて、送電用カプラ110に入力した信号の反射が最小になるとともに、送電用カプラ110から受電用カプラ120への通過が最大になる。これにより、送電用カプラ110から受電用カプラ120への信号の伝送効率η21が約95%で最大となる。つまり、20cmにおいて、この電力伝送システム1はインピーダンスが整合すると言える。
(B)実施形態の説明
つぎに、図8を参照して、本発明の実施形態について説明する。この図8に示すように、本発明の実施形態に係る車両200は、例えば、助手席のドア201の表板201aが非伝導性部材(例えば、樹脂)によって構成されている。それ以外のドア(運転席および後部座席のドア)の表板については、金属製の部材によって構成される。なお、助手席のドア201以外のドアの表板についても非伝導性部材(例えば、樹脂)によって構成するようにしてもよい。
図9に示すように、ドア201内であって、表板201aの内側には、受電用カプラ220が配置されている。ここで、受電用カプラ220は、電極221,222、インダクタ223,224、接続線225,226を有し、インダクタ223,224の出力は、接続線225,226を介して負荷250に接続されている。電極221,222は間隔d1を隔てて配置され、電極221,222の距離d1を含む合計幅Dは、これらの電極から放射される電界の波長をλとした場合に、λ/2πで示される近傍界よりも狭くなるように設定されている。また、電極221,222の長さはLとされている。電極221,222の短手方向の端部には、インダクタ223,224の一端がそれぞれ接続されている。また、インダクタ223,224の他端は、接続線225,226の一端にそれぞれ接続されている。接続線225,226は、電極221,222の領域およびこれらに挟まれる領域を回避するように配置されるとともに、これらの領域から遠ざかる方向に伸延するように配置されている。より詳細には、電極221,222のそれぞれの矩形領域と、これら2つの電極221,222によって挟まれた領域を回避して配置されるとともに、これらの領域から遠ざかる方向に伸延するように配置されている。このように配置することで、電極221,222と接続線225,226の間の干渉を少なくすることができるので、伝送効率の低下を防止できる。接続線225,226は、例えば、同軸ケーブルまたは平衡ケーブルによって構成されている。なお、接続線225,226の他端は、負荷250に接続されている。負荷250としては、例えば、二次電池がある。もちろん、これら以外の負荷に電力を供給するようにしてもよい。
受電用カプラ220は、電極221,222が所定の距離d1を隔てて配置されることによって形成されるキャパシタのキャパシタンスCと、インダクタ223,224のインダクタンスLによる直列共振回路を構成するので、これらによる固有の共振周波数fを有している。
図10は、図9に示す車両200を前方から見た図である。車両200の助手席のドア201の表板201aを挟んで、受電用カプラ220と対向する位置には、送電用カプラ210が配置される。なお、送電用カプラ210の構成は、図5の場合と同様である。送電用カプラ210は、例えば、路面に対して直交する壁面に対して配置される。このような壁面としては、例えば、駐車場に設けられたコンクリート壁等がある。電極211,212は間隔d1を隔てて配置され、電極211,212の距離d1を含む合計幅Dは、これらの電極から放射される電界の波長をλとした場合に、λ/2πで示される近傍界よりも狭くなるように設定されている。また、電極211,212の長さはLとされている。電極211,212の短手方向の端部には、インダクタ213,214の一端がそれぞれ接続されている。また、インダクタ213,214の他端は、接続線215,216の一端にそれぞれ接続されている。接続線215,216は、電極211,212の領域およびこれらに挟まれる領域を回避するように配置されるとともに、これらの領域から遠ざかる方向に伸延するように配置されている。より詳細には、電極211,212のそれぞれの矩形領域と、これら2つの電極211,212によって挟まれた領域を回避して配置されるとともに、これらの領域から遠ざかる方向に伸延するように配置されている。このように配置することで、電極211,212と接続線215,216の間の干渉を少なくすることができるので、伝送効率の低下を防止できる。接続線215,216は、例えば、同軸ケーブルまたは平衡ケーブルによって構成されている。なお、接続線215,216の他端は、交流電源400に接続されている。
送電用カプラ210は、電極211,212が所定の距離d1を隔てて配置されることによって形成されるキャパシタのキャパシタンスCと、インダクタ213,214のインダクタンスLによる直列共振回路を構成するので、これらによる固有の共振周波数fを有している。
送電用カプラ210から受電用カプラ220へ電力を伝送する場合には、車両200の助手席のドア201が送電用カプラ210と対向する位置になるように停車する。なお、停車位置を決めるために、車種が決まっている場合には、その車種に応じた車止めを設け、この車止めによって、車両200が送電用カプラ210との位置関係が適切になるようにしてもよい。また、車種が決まっていない場合には、受電用カプラ220による受電効率量がピークになる位置に来たときに、例えば、音や画像で運転者に通知するようにしてもよい。
位置決めが終わると、送電用カプラ210に対して、交流電源400から前述した共振周波数fcの交流電力が印加される。送電用カプラ210の電極211,212と受電用カプラ220の電極221,222は、表板201aを介して電界共振結合されていることから、送電用カプラ210の電極211,212から受電用カプラ220の電極221,222に対して電界によって交流電力が効率よく伝送される。表板201aは非伝導性であるので、この表板201aが電力の伝送を阻害することはない。送電用カプラ210および受電用カプラ220の詳細な動作は前述した場合と同様である。
以上に説明したように、本発明の実施形態によれば、車両200の助手席のドア201の表板201aを非導電性部材によって構成するようにしたので、車両200の底部に配置する場合に比較すると、金属製部材の影響を少なくすることができるので、効率よく電力を伝送することができる。
また、車両200のドア201は、物理的な強度の要求が、例えば、バンパー部分等に比較すると低いため、樹脂等の表板201aを用いた場合でも、車両200の物理的な強度を低下させることなく、伝送効率を高めることができる。
また、有線接続によって電力を伝送する場合には、接続ケーブルを引き回して車両200のコネクタに接続する必要があるが、本実施形態では無線接続であるので、そのような煩雑な作業を省略することができる。
(C)変形実施形態の説明
以上の実施形態は一例であって、本発明が上述したような場合のみに限定されるものでないことはいうまでもない。例えば、以上の実施形態では、送電用カプラ210および受電用カプラ220の各電極211,212,221,222が同じサイズを有するようにしたが、これらが異なるサイズを有するようにしてもよい。
また、以上に示す実施形態では、送電用カプラ210は、壁面に取り付けるようにしたが、例えば、キャスター等を備えた可動式の取り付け台に取り付けるようにしてもよい。そのような構成によれば、取り付け台を移動させることで、適切な位置に送信用カプラ210を配置することができる。
また、図11および図12に示すように、ガードレール300に送電用カプラ210を配置するようにしてもよい。図11および図12に示す例では、ガードレール300の内側に送電用カプラ210が配置されている。なお、ガードレール300を構成する部材としては、非伝導性の樹脂(例えば、FRP(Fiber Reinforced Plastics))を用いることができる。また、送電用カプラ210の取り付け位置としては、図11に示すように、車両200に配置されている電極211と電極221が対向し、電極212と電極222が対向するように配置することが望ましい。なお、上下方向の多少のずれは許容される。また、図11および図12の例では、電極211,212はガードレール300に沿った長い形状を有するようにしたが、短い電極を複数配置するようにしてもよい。このように、ガードレール300に送電用カプラ210を配置するようにすれば、車両200が走行中であっても、電力を伝送することができる。
また、以上の実施形態では、送電用カプラ210と受電用カプラ220のみを用いるようにしたが、例えば、送電用カプラ210と受電用カプラ220の間に、送電用カプラ210または受電用カプラ220の電極と同様の形状の電極を有し、インダクタを短絡させた中継用カプラを配置するようにしてもよい。図13は、中継用カプラ230を配置した実施形態を示している。図13の例では、ドア201の内側には、中継用カプラ230が配置されている。この中継用カプラ230は、電極211,212または電極221,222と同様の形状を有する電極231,232を有し、これらの電極231,232にそれぞれの一端が接続された2つのインダクタ233,234の他端が接続線235によって相互に接続されて構成されている。そして、受電用カプラ220は、図13の例では、車両200の底部に配置されている。このように、中継用カプラ230を配置することで、伝送効率を低下させることなく、伝送距離を伸ばすことができる。また、中継用カプラ230を用いることで、送電用カプラ210と受電用カプラ220が対向する配置状態から、図13に示すように、直交する配置状態にした場合でも電力の伝送が可能になる。また、図9に記載した実施形態においては、ドア201の内に受電用カプラ220が配置されており、負荷250に電力を供給するためには、ドアの可動部を介して受電用カプラ220と負荷250を接続する必要がある。これに対し、本実施形態においては、受電用カプラ220は車両200の底部に配置されているので、負荷250に電力を供給するために、ドアの可動部を介して受電用カプラ220と負荷250を接続する必要がない。そのため、接続のための機構を簡素化できる。なお、図13の例では、受電用カプラ220は、車両200の底部に配置するようにしたが、車両200の固定部位であれば、底部でなくとも同様の効果を得ることができる。
また、以上の各実施形態では、受電用カプラ220は、助手席のドア201に配置するようにしたが、運転席のドア、または、左右の後部座席のドアに配置するようにしてもよい。また、ハッチバックのドアに配置するようにしてもよい。また、助手席のドアおよび助手席の後部座席のドアの双方に配置するようにしたり、運転席のドアおよび運転席の後部座席のドアの双方に配置するようにしたりしてもよい。さらに、全てのドアに受電用カプラを配置し、これらの受電用カプラのうち送電用カプラ210が対向している受電用カプラが電力を受電するようにしてもよい。また、バスやトラックのように、車両の前面が略垂直の壁面を有する場合には、当該壁面に対して受電用カプラ220または中継用カプラ230を設けるようにしてもよい。
また、以上の各実施形態では、インダクタは電極と接続線の間に1つずつ合計2つ挿入するようにしたが、電極と接続線の少なくとも一方に挿入するようにすればよい。
また、以上の実施形態では、インダクタとしては、導体線を円柱状に巻回して構成するようにしたが、例えば、マイクロストリップラインで使用されるような、平面上を蛇行する形状を有するものや、平面上で螺旋形状を有するものによって構成するようにしてもよい。
また、以上の実施形態では、送電用カプラ210と受電用カプラ220を直接車両に配置するようにしたが、例えば、これらを囲む導電性の筐体によって構成される遮蔽ボックスに電極を収容した状態で配置するようにしてもよい。
1 電力伝送システム
10 送電装置
11,12 電極
13,14 インダクタ
15,16 接続線
17 交流電力発生部
20 受電装置
21,22 電極
23,24 インダクタ
25,26 接続線
27 負荷
110,210 送電用カプラ
111,112,211,212,221,222,231,232 電極
113,114,213,214,223,224,233,234 インダクタ
115,116,215,216,225,226,235,236 接続線
118,128 回路基板
120,220 受電用カプラ
200 車両
201 ドア
201a 表板
230 中継用カプラ
250 負荷
300 ガードレール
400 交流電源

Claims (4)

  1. 車両の外部に配置された送電装置と、車両に搭載され、前記送電装置から送電される交流電力を受電する受電装置とを有する電力伝送システムにおいて、
    前記送電装置は、
    所定の距離を隔てて配置され、当該所定の距離を含む合計幅が近傍界であるλ/2π以下の長さを有する1組の第1組電極と、
    前記第1組電極に対して交流電力を供給する供給手段と、
    前記供給手段と前記第1組電極の少なくとも一方の間に挿入される第1インダクタと、を有し、
    前記受電装置は、
    所定の距離を隔てて配置され、当該所定の距離を含む合計幅が近傍界であるλ/2π以下の長さを有する1組の第2組電極と、
    前記第2組電極から前記車両が有する負荷に対して交流電力を出力する出力手段と、
    前記出力手段と前記第2組電極の少なくとも一方の間に挿入される第2インダクタと、を有し、
    前記送電装置は、前記車両の側面の一部に設けられた非導電性部材を介して前記交流電力を前記受電装置に送電する、
    ことを特徴とする電力伝送システム。
  2. 前記車両の側面は搭乗者が乗降する際に開閉されるドアであり、前記ドアの前記交流電力を通過する領域が非導電性部材である樹脂によって構成され、前記受電装置は、前記ドア内に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の電力伝送システム。
  3. 所定の距離を隔てて配置され、当該所定の距離を含む合計幅が近傍界であるλ/2π以下の長さを有する1組の第3組電極と、前記第3組電極同士を接続する第3インダクタと、を有する中継装置をさらに有し、
    前記中継装置は、前記ドア内に配置され、前記車両の側面に設けられた非導電性部材を介して前記交流電力を受電し、前記受電装置に中継し、
    前記受電装置は、前記負荷に対して固定して配置されることを特徴とする請求項1に記載の電力伝送システム。
  4. 前記送電装置は、道路と略直交する壁面またはガードレールに配置されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電力伝送システム。
JP2014135235A 2014-06-30 2014-06-30 電力伝送システム Pending JP2016015791A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014135235A JP2016015791A (ja) 2014-06-30 2014-06-30 電力伝送システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014135235A JP2016015791A (ja) 2014-06-30 2014-06-30 電力伝送システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016015791A true JP2016015791A (ja) 2016-01-28

Family

ID=55231602

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014135235A Pending JP2016015791A (ja) 2014-06-30 2014-06-30 電力伝送システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016015791A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6164709B1 (ja) * 2016-05-30 2017-07-19 株式会社amuse oneself 構造物点検方法
JP2020099158A (ja) * 2018-12-19 2020-06-25 株式会社デンソー 搬送システム

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07236204A (ja) * 1994-02-22 1995-09-05 Hitachi Ltd 電気自動車の充電システムおよび充電方法
JP2004229421A (ja) * 2003-01-23 2004-08-12 Toyota Motor Corp 車両
JP2013121261A (ja) * 2011-12-07 2013-06-17 Ihi Corp 非接触給電システム
JP2013223303A (ja) * 2012-04-13 2013-10-28 Furukawa Electric Co Ltd:The 電力伝送システム

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07236204A (ja) * 1994-02-22 1995-09-05 Hitachi Ltd 電気自動車の充電システムおよび充電方法
JP2004229421A (ja) * 2003-01-23 2004-08-12 Toyota Motor Corp 車両
JP2013121261A (ja) * 2011-12-07 2013-06-17 Ihi Corp 非接触給電システム
JP2013223303A (ja) * 2012-04-13 2013-10-28 Furukawa Electric Co Ltd:The 電力伝送システム

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6164709B1 (ja) * 2016-05-30 2017-07-19 株式会社amuse oneself 構造物点検方法
JP2017215663A (ja) * 2016-05-30 2017-12-07 株式会社amuse oneself 構造物点検方法
JP2020099158A (ja) * 2018-12-19 2020-06-25 株式会社デンソー 搬送システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5981202B2 (ja) 電力伝送システム
JP6182551B2 (ja) 無線電力伝送システム
TWI492556B (zh) 通訊裝置與通訊系統
JP5867511B2 (ja) 送電装置、受電装置および電力伝送システム
JP5747446B2 (ja) 給電部付無線送電用コイル及び無線給電システム
US10097039B2 (en) Wireless power transmission system for transmitting alternating-current power wirelessly
JP7155107B2 (ja) 回路モジュール、ネットワークモジュール、及び車載電子機器
EP2854146B1 (en) Non-contact power supply transformer
JP2011023775A (ja) 高周波結合器並びに通信装置
JP2016015791A (ja) 電力伝送システム
JP5636957B2 (ja) 無線通信装置
JP5730840B2 (ja) 無線電力伝送システム、送電装置、および、受電装置
JP6360657B2 (ja) 非接触電力伝送方法及び非接触電力伝送システム
US10930989B2 (en) Structural body, laminated structure of structural body, and antenna structure
JP2016013042A (ja) 電力伝送システム
JP5981203B2 (ja) 電力伝送システム
JP6088814B2 (ja) 無線電力伝送システム
JP6016654B2 (ja) 無線電力伝送システム
JP2011072176A (ja) 無接触電力伝送装置
US8963366B2 (en) System for power transmission
JP2016015792A (ja) 車両ドア用電界共鳴型ワイヤレス給電装置
JP2021072735A (ja) 電力伝送システムおよび送電装置
WO2017013818A1 (ja) アンテナ、無線機、装着装置、および充電装置
JP6088832B2 (ja) 無線電力伝送システム
JP6116924B2 (ja) 無線電力伝送システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170313

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180206

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180815