JP2016015283A - カソード電極構造体及び膜・電極接合体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】触媒とアイオノマーとを含む層(A)と、触媒とアイオノマーとを含む層(B)とが積層された電極構造体であり、層(A)に含まれる触媒は70重量%以上が炭素触媒であり、層(B)に含まれる触媒は70重量%以上が白金担持カーボン触媒である、燃料電池用カソード電極構造体。
【選択図】なし
Description
1.触媒とアイオノマーとを含む層(A)と、触媒とアイオノマーとを含む層(B)とが積層された電極構造体であり、層(A)に含まれる触媒は70重量%以上が炭素触媒であり、層(B)に含まれる触媒は70重量%以上が白金担持カーボン触媒である、燃料電池用カソード電極構造体。
2.下記式(1)〜(2)を満たす、上記1記載の燃料電池用カソード電極構造体。
0.1≦X≦5 (1)
0.001≦Y≦0.5 (2)
(式中、Xは電極構造体中の炭素触媒の含有量(mg/cm2)を表し、Yは電極構造体の白金含有量(mg/cm2)を表す。)
3.炭素触媒中の窒素原子の含有量が炭素原子に対して0.1原子%以上10原子%以下である、上記1または2に記載の燃料電池用カソード電極構造体。
4.(a)電解質膜、(b)電解質膜の一方の表面上に積層された上記1〜3のいずれかに記載のカソード電極構造体、及び(c)電解質膜の他方の表面上に積層されたアノード、を有する膜・電極接合体。
5.電解質膜とカソード電極構造体の層(B)とが接するように積層されてなる、上記4記載の膜・電極接合体。
6.カソード及び/又はアノードの電解質膜を有していない表面上にガス拡散層を有する、上記4または5に記載の膜・電極接合体。
7.カソード及び/又はアノードとガス拡散層との間に、マイクロポーラス層を有する、上記6に記載の膜・電極接合体。
8.上記4〜7のいずれかに記載の膜・電極接合体の両面にセパレータを有する、燃料電池。
9.上記1〜3のいずれかに記載の燃料電池用カソード電極構造体とガス拡散層とからなるガス拡散層付電極。
10.ガス拡散層側と燃料電池用カソード電極構造体の層(A)とが接するように積層されてなる上記9記載のガス拡散層付電極。
11.上記1〜3のいずれか一項に記載の燃料電池用カソードとガス拡散層との間に、マイクロポーラス層を有する、上記9または10記載のガス拡散層付電極。
12.基材と上記1〜3のいずれか一項に記載の燃料電池用カソード電極構造体とから構成される、膜・電極接合体を製造するための転写シート。
13.基材と燃料電池用カソード電極構造体の層(A)が接するように積層されてなる、上記12に記載の転写シート。
14.基材がプラスチックスからなるフィルムまたは金属からなるフィルムから選ばれる、上記12または13記載の転写シート。
本発明のカソード電極構造体は、触媒とアイオノマーとを含む層(A)と、触媒とアイオノマーとを含む層(B)とが積層された電極構造体であり、層(A)に含まれる触媒は70重量%以上が炭素触媒であり、層(B)に含まれる触媒は70重量%以上が白金担持カーボン触媒である。
0.1≦X≦5 (1)
0.001≦Y≦0.5 (2)
(式中、Xは電極構造体中の炭素触媒の含有量(mg/cm2)を表し、Yは電極構造体の白金含有量(mg/cm2)を表す。)
本発明の電極構造体は、多層構造を有し、膜・電極構造体(MEA)のカソードを構成する。
本発明の電極構造体に用いられる炭素触媒は、窒素原子の含有量が炭素原子に対して0.1原子%以上10原子%以下であることが好ましい。窒素原子の含有量は、従来公知の技術により測定される元素比率を使用する。窒素原子の含有量が炭素原子に対して0.1原子%より大きい場合には、触媒作用を発揮し、有用な粒子状炭素触媒として使用することできる。
本発明で用いられる白金担持カーボン触媒は、直径1〜10nmの白金粒子がカーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、活性炭等の導電性を有する炭素材料に担持されたものである。白金担持カーボン触媒の白金の担持量は1〜80wt%であることが好ましく、さらに好ましくは5〜75wt%である。また本発明においては、白金にロジウム、ルテニウム、パラジウム、金等の貴金属類や、鉄、コバルトなどの遷移金属類を混合して用いることもできる。本発明の白金担持カーボン触媒は例えば、田中貴金属工業株式会社、石福金属工業株式会社、エレクトロケム社、ジョンソンマッセイ社等で取り扱う市販の触媒を用いることが出来る。
本発明の電極構造体に用いられるアイオノマーはプロトン伝導性を有する電解質で、例えば、ナフィオン(登録商標)、フレミオン(登録商標)、アシプレックス(登録商標)、ダウ膜などのパーフルオロスルホン酸電解質ポリマー、スルホン化トリフルオロポリスチレンなどの部分フッ素化電解質ポリマー、ポリイミドやポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン等のエンジニアリングプラスチックのスルホン化体や、ポリベンズイミダゾールのリン酸ドープ体などの炭化水素系高分子電解質等のプロトン伝導性を有する電解質、この他、アンモニウム塩、ピリジニウム塩、を分子中に有する水酸化物イオン伝導性を有する電解質からなる群より選ばれる少なくとも1種を用いることができる。
本発明の電極構造体は炭素触媒とアイオノマーとを溶媒に分散あるいは溶解させた触媒インクを用い種々の基材に塗布することにより製造することが出来る。本発明の電極構造体は多層構造からなるため、炭素触媒とアイオノマーからなるインク、白金担持カーボン触媒とアイオノマーからなるインクをそれぞれ作製し、複数回、基材へ塗布する方法が好ましく用いられる。
塗布方法としてはスクリーン印刷、スピンコーティング、インクジェット印刷、スプレードライ法など従来公知の塗布技術を用いることが出来る。
塗布する基材としてはテフロン(登録商標)、ポリエステル、ポリイミド、ポリカーボネート等のプラスチックフィルムやアルミ、銅、鉄、ステンレス等の金属製のフィルム、ガス拡散層(GDL)やマイクロポーラス層(MPL)付ガス拡散層(GDL)、上述のアイオノマーからなるプロトン伝導性を有する膜などが挙げられる。
上述のようにして、テフロン(登録商標)、ポリエステル、ポリイミド、ポリカーボネート等のプラスチックフィルムやアルミ、銅、鉄、ステンレス等の金属製のフィルム等の基材に塗布した電極構造体はホットプレス等の公知の手段により電解質膜へ転写することで後述の膜・電極接合体(MEA)を作製することが出来る。
すなわち本発明は、基材と、基材の一方の面上に積層されたカソード電極構造体とを有する、膜・電極接合体(MEA)を製造するための転写シートを包含する。
カソード電極構造体と、アノードとを、イオン伝導性を有する電解質膜の両表面上に設けることにより、燃料電池用の膜・電極接合体(MEA)とすることができる。
膜・電極接合体(MEA)は、(a)電解質膜、(b)電解質膜の一方の表面上に積層されたカソード電極構造体、及び(c)電解質膜の他方の表面上に積層されたアノード、を有する。
電解質膜とカソード電極構造体の層(B)とは接するように積層されてなることが好ましい。このようになっていることで電極における酸素還元反応が促進されより高い発電特性が得られる。
膜・電極接合体(MEA)を構成する電解質膜は、前記のアイオノマーを用いて形成される、電解質膜を用いることが出来る。電解質膜は厚み0.1〜300μmからなる膜であればよいが、好ましくは1〜200μm、さらに好ましくは3〜50μmである。
また前記の層(A)、層(B)に用いるアイオノマーと、電解質膜に用いるアイモノマーとは、同じ素材の組み合わせ、異なる素材の組み合わせいずれも好ましく用いることが出来る。
アノードは、触媒金属及びアイオノマーを導電材に担持したものである。触媒金属としては、水素の酸化反応を促進する金属であればいずれのものでもよい。例えば、白金、金、銀、パラジウム、イリジウム、ロジウム、ルテニウム、あるいはそれらの合金からなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられる。特に白金が多くの場合用いられ、これらはカーボンブラック、活性炭、黒鉛等などの導電材に坦持された状態で用いられる。触媒金属の担持量は電極が成形された状態で0.01〜10mg/cm2が好ましい。
また、本発明の膜・電極接合体(MEA)において、電解質膜とカソード電極構造体の層(B)とが接するように積層されてなることが好ましい。このようになっていることで電極における酸素還元反応が促進されより高い発電特性が得られる。
本発明で用いられるガス拡散層(GDL)は燃料である水素や空気の電極への供給、電極での化学反応により生じた電子の集電、電解質膜の保湿などを担い、カーボンペーパー、カーボンクロスなどガス透過性、耐酸性、電気伝導性、機械強度に優れた従来公知の材料を用いることができる。またガス拡散層(GDL)の水の排出や保湿を促進するために電極側のガス拡散層(GDL)表面にマイクロポーラス層(MPL)を配することも好ましく利用できる。
本発明のガス拡散層(GDL)付電極構造体(GDE)はホットプレス法など従来公知の技術を用いてイオン電解質膜に接着させることでガス拡散層(GDL)付き膜・電極接合体(MEA)を作製することが出来る。すなわち本発明はGDL付きMEAを含む。
上述の電極構造体の製造方法で、ガス拡散層(GDL)やマイクロポーラス層(MPL)に触媒インクを塗布して得られる電極構造体を含有する成形品はガス拡散層(GDL)付電極構造体(GDE)を形成する。すなわち本発明は多層構造を有する電極構造体から構成されるGDL付GDEを含む。
この場合、ガス拡散層側と電極構造体の層(A)が接するように積層されてなることが好ましい。このようになっていることで電極における酸素還元反応が促進されより高い発電特性が得られる。
上述のような本発明の膜・電極接合体(MEA)の外側に、ガス拡散層(GDL)やセパレータを配したものを単セルとし、この様な単セル単独で用いるか、複数個を、冷却板等を介して積層して使用するなどして燃料電池とすることが可能である。
Perkin Elmer社製 2400IIを用い測定を行った。得られた炭素、水素、窒素の元素の組成から窒素原子の炭素原子に対するモル比率(窒素/炭素原子比率、又はN/C比と略記する場合がある)を百分率にて算出した。
該炭素触媒における炭素原子に対する鉄原子のモル比率を電子プローブマイクロアナライザ(EPMA、株式会社島津製作所製EPMA−1400)による元素分析結果から求めた。EPMAによる元素分析は、得られた粒子状炭素触媒の粉末を、バインダーを用いずにペレット状に加工したものを用いて行った。得られた炭素、鉄の元素の組成から鉄原子の炭素原子に対するモル比率(鉄/炭素原子比率、又はFe/C比と略記する場合がある)を百分率にて算出した。
溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を用いて調製したポリマー濃度0.5g/dLの試料溶液の30℃における相対粘度(溶液の粘度を溶媒の粘度で割った値:ηrel)を求め、これを基に下記式により還元粘度ηsp/Cを求めた。
ηsp/C=(ηrel−1)/C
(上記式中、ηsp/Cは還元粘度、ηrelは相対粘度、Cは溶液中ポリマー濃度を表す)
アノード側に水素、カソード側に酸素を供給し加湿条件下、大気圧に対し100kPa加圧した水素、空気をアノード、カソードにそれぞれ供給し、80℃にて発電試験を行なった。開回路電圧を5分間測定後、セル電圧を0.9Vから0.4Vまで0.05Vごとに各5分間保持して電流密度を測定し、IV曲線を得た。0.5Vにて観察される電流密度を燃料電池の特性の指標とした。
(ポリアクリロニトリルの合成)
窒素気流下、トルエン280mlが入ったフラスコにアクリロニトリル56.35質量部を加え溶解させた後、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.75質量部を加えた。60℃に昇温撹拌し、3.5時間反応させ、白色沈澱が発生したのを確認した後、反応を終了した。反応物にテトラヒドロフランを加え、ろ過し、ろ物をテトラヒドロフランにて洗浄、ろ過乾燥を行うことで、ポリアクリロニトリル粒子を得た。
得られたポリアクリロニトリルの濃度が0.5g/dLとなるようにNMPを加え、試料溶液を調製し、上記の方法で測定した特有粘度(ηinh)は1.34dL/gであった。
(炭素触媒の作製)
参考例1で得られたポリアクリロニトリル粒子を190℃から徐々に昇温し、230℃で、1時間空気中で熱処理することにより、ポリアクリロニトリル粒子の不融化体を得た。得られた不融化体に対し、鉄原子が0.3質量%の組成になるよう塩化鉄(II)4水和物を担持し、得られたポリアクリロニトリルの不融化体−塩化鉄(II)4水和物組成物を窒素気流下600℃で5時間熱処理を行った後、ボールミルによる分散処理を施した。次に、アンモニア気流下800℃で1時間、1000℃で1時間アンモニア気流下、熱処理(賦活処理)を行うことで粒子状の炭素触媒を得た。
得られた粒子状の炭素触媒の元素分析による窒素/炭素原子比率(N/C比)は3.22%、EPMA測定による鉄/原子比率(Fe/C)は0.24%であった。
(触媒インク−1:炭素触媒からなる触媒インクの作製)
参考例2で得られた炭素触媒を秤量し、エタノールを加え、そこにアイオノマー(Aldrich社、「Nafion」)の分散液を、炭素触媒と「Nafion」の質量比が2となるように加え、超音波で分散させることにより、触媒インク−1を作製した。
(触媒インク−2:白金担持カーボン触媒からなる触媒インクの作製)
市販の白金担持カーボン触媒を秤量し、エタノールを加え、そこにアイオノマー(Aldrich社、「Nafion」)の分散液を、白金と「Nafion」との質量比が0.9となるように加え、超音波で分散させることにより、触媒インク−2を作製した。
マイクロポーラス層付ガス拡散層(SGLカーボン社製)のマイクロポーラス層側の表面に、参考例3−1で製造した触媒インク−1を炭素触媒の担持量が1.0mg/cm2となるように塗布し、熱風乾燥器にて溶媒を除去した。
さらにその上から参考例3−2で製造した触媒インク−2を白金の担持量が0.06mg/cm2となるように塗布し熱風乾燥器にて溶媒を除去することで、炭素触媒と白金担持カーボン触媒の多層構造を有する電極を含むガス拡散電極(GDE)を得た。このGDEをカソードとして用いた。
マイクロポーラス層付ガス拡散層(SGLカーボン社製)のマイクロポーラス層側の表面に、参考例3−1で製造した触媒インク−1を炭素触媒の担持量が2.0mg/cm2となるように塗布し、熱風乾燥器にて溶媒を除去した。
さらにその上から参考例3−2で製造した触媒インク−2を白金の担持量が0.06mg/cm2となるように塗布し熱風乾燥器にて溶媒を除去することで、炭素触媒と白金担持カーボン触媒の多層構造を有する電極を含むガス拡散電極(GDE)を得た。このGDEをカソードとして用いた。
マイクロポーラス層付ガス拡散層(SGLカーボン社製)のマイクロポーラス層側の表面に、参考例3−1で製造した触媒インク−1を炭素触媒の担持量が1.0mg/cm2となるように塗布し、熱風乾燥器にて溶媒を除去し、熱風乾燥器にて溶媒を除去することで、炭素触媒からなる電極を含むガス拡散電極(GDE)を得た。このGDEをカソードとして用いた。
マイクロポーラス層付ガス拡散層(SGLカーボン社製)のマイクロポーラス層側の表面に、参考例3−1で製造した触媒インク−1を炭素触媒の担持量が1.0mg/cm2となるように塗布し、熱風乾燥器にて溶媒を除去し、熱風乾燥器にて溶媒を除去することで、白金担持カーボン触媒からなる電極を含むガス拡散電極(GDE)を得た。このGDEをカソードとして用いた。
マイクロポーラス層付ガス拡散層(SGLカーボン社製)のマイクロポーラス層側の表面に、参考例3−2で製造した触媒インク−2を白金の担持量が0.06mg/cm2となるように塗布し、熱風乾燥器にて溶媒を除去し、熱風乾燥器にて溶媒を除去することで、白金担持カーボン触媒からなる電極を含むガス拡散電極(GDE)を得た。このGDEをカソードとして用いた。
(アノード側ガス拡散層電極の作製)
マイクロポーラス層付ガス拡散層(SGLカーボン社製)のマイクロポーラス層側の表面に、白金担持カーボンの分散液を塗布し、熱風乾燥器にて溶媒を除去し、アノード側ガス拡散層電極(GDE)を作製した。
(膜・電極接合体(MEA)、燃料電池の作製及び発電特性評価)
実施例1−1で作製したカソード側ガス拡散電極(GDE)及び参考例4で作製したアノード側ガス拡散層電極(GDE)を、それぞれ2cm角に切り出し、プロトン伝導性電解質膜(DuPont社製、「Nafion」NR211)の両面にガス拡散層が外側になるように配置し、ホットプレスにて貼り付けることで、GDL付きMEAを得た。得られたGDL付きMEAの両面をカーボン製セパレータで挟み、燃料電池セルを作製した。
得られた燃料電池セルにて上記の方法で発電特性の評価を行った。得られたGDL付きMEAの構成と、発電特性としてセル電圧0.5Vにおける電流密度を下記表1に示す。また、発電試験で得られたIV曲線を図1に示す。
実施例2−1で作製したカソード側ガス拡散電極(GDE)及び参考例4で作製したアノード側のGDEを用いて実施例1−2と同様の操作を行った。得られたGDL付きMEAの構成と、発電特性としてセル電圧0.5Vにおける電流密度を下記表1に示す。また、発電試験で得られたIV曲線を図1に示す。
比較例1−1で作製したカソード側ガス拡散電極(GDE)及び参考例4で作製したアノード側のGDEを用いて実施例1−2と同様の操作を行った。得られたGDL付きMEAの構成と、発電特性としてセル電圧0.5Vにおける電流密度を下記表1に示す。また、発電試験で得られたIV曲線を図1に示す。
比較例2−1で作製したカソード側ガス拡散電極(GDE)及び参考例4で作製したアノード側のGDEを用いて実施例1−2と同様の操作を行った。得られたGDL付きMEAの構成と、発電特性としてセル電圧0.5Vにおける電流密度を下記表1に示す。また、発電試験で得られたIV曲線を図1に示す。
比較例3−1で作製したカソード側ガス拡散電極(GDE)及び参考例4で作製したアノード側GDEを用いて実施例1−2と同様の操作を行った。得られたGDL付きMEAの構成と、発電特性としてセル電圧0.5Vにおける電流密度を下記表1に示す。また、発電試験で得られたIV曲線を図1に示す。
Claims (14)
- 触媒とアイオノマーとを含む層(A)と、触媒とアイオノマーとを含む層(B)とが積層された電極構造体であり、層(A)に含まれる触媒は70重量%以上が炭素触媒であり、層(B)に含まれる触媒は70重量%以上が白金担持カーボン触媒である、燃料電池用カソード電極構造体。
- 下記式(1)〜(2)を満たす、請求項1記載の燃料電池用カソード電極構造体。
0.1≦X≦5 (1)
0.001≦Y≦0.5 (2)
(式中、Xは電極構造体中の炭素触媒の含有量(mg/cm2)を表し、Yは電極構造体の白金含有量(mg/cm2)を表す。) - 炭素触媒中の窒素原子の含有量が炭素原子に対して0.1原子%以上10原子%以下である、請求項1または2に記載の燃料電池用カソード電極構造体。
- (a)電解質膜、(b)電解質膜の一方の表面上に積層された請求項1〜3のいずれかに記載のカソード電極構造体、及び(c)電解質膜の他方の表面上に積層されたアノード、を有する膜・電極接合体。
- 電解質膜とカソード電極構造体の層(B)とが接するように積層されてなる、請求項4記載の膜・電極接合体。
- カソード及び/又はアノードの電解質膜を有していない表面上にガス拡散層を有する、請求項4または5に記載の膜・電極接合体。
- カソード及び/又はアノードとガス拡散層との間に、マイクロポーラス層を有する、請求項6に記載の膜・電極接合体。
- 請求項4〜7のいずれかに記載の膜・電極接合体の両面にセパレータを有する、燃料電池。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の燃料電池用カソード電極構造体とガス拡散層とからなるガス拡散層付電極。
- ガス拡散層側と燃料電池用カソード電極構造体の層(A)とが接するように積層されてなる請求項9記載のガス拡散層付電極。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の燃料電池用カソードとガス拡散層との間に、マイクロポーラス層を有する、請求項9または10記載のガス拡散層付電極。
- 基材と請求項1〜3のいずれか一項に記載の燃料電池用カソード電極構造体とから構成される、膜・電極接合体を製造するための転写シート。
- 基材と燃料電池用カソード電極構造体の層(A)が接するように積層されてなる、請求項12に記載の転写シート。
- 基材がプラスチックスからなるフィルムまたは金属からなるフィルムから選ばれる、請求項12または13記載の転写シート。
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