JP2016014584A - 車両用充電ケーブルの異常検知装置 - Google Patents

車両用充電ケーブルの異常検知装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016014584A
JP2016014584A JP2014136605A JP2014136605A JP2016014584A JP 2016014584 A JP2016014584 A JP 2016014584A JP 2014136605 A JP2014136605 A JP 2014136605A JP 2014136605 A JP2014136605 A JP 2014136605A JP 2016014584 A JP2016014584 A JP 2016014584A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power supply
charging cable
vehicle
abnormality detection
abnormality
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014136605A
Other languages
English (en)
Inventor
健太 小林
Kenta Kobayashi
健太 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP2014136605A priority Critical patent/JP2016014584A/ja
Publication of JP2016014584A publication Critical patent/JP2016014584A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/70Energy storage systems for electromobility, e.g. batteries

Landscapes

  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)

Abstract

【課題】車両用充電ケーブルの異常をなるべく早期に検知できるようにすることを目的とする。【解決手段】異常検知装置は、外部の給電装置から電動車両に向けて電力を供給するための車両用充電ケーブルの異常を検知する。異常検知装置は、車両用充電ケーブルの複数の電線のうち少なくとも2つの電線の芯線間の静電容量に応じた測定値を求める静電容量測定部と、静電容量測定部によって求められた測定値に基づいて車両用充電ケーブルの異常の有無を判定する異常検知制御部と、を備える。【選択図】図2

Description

この発明は、電動車両と外部の給電装置とを接続するための車両用充電ケーブルの異常を検知する技術に関する。
特許文献1は、電力を、電動車両のバッテリーへ供給する車両用給電装置を開示している。この車両用給電装置は、駐車スペースごとに設けられた複数の電力出力ポート各々に対応して、電源と複数の前記電力出力ポート各々との電気的な接続と遮断とを切り替える複数のスイッチを備えている。また、この車両用給電装置は、スイッチ各々を流れる電流を検出する電流検出部を備えており、その電流検出部による電流の検出値が、予め定められた正常範囲から逸脱していると判別された場合に、該当するスイッチを遮断状態へ切替えて、給電を中断する。
特開2011−250625号公報
しかしながら、特許文献1に開示の技術は、車両用充電ケーブルに流れる電流の検出値が実際に異常となった場合への対策を開示するに過ぎない。
そこで、本発明は、車両用充電ケーブルの異常をなるべく早期に検知できるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様は、束ねられた複数の電線を備えると共に外部の給電装置から電動車両に向けて電力を供給するための車両用充電ケーブルの異常を検知する車両用充電ケーブルの異常検知装置であって、前記複数の電線のうち少なくとも2つの電線の芯線間の静電容量に応じた測定値を求める静電容量測定部と、前記静電容量測定部によって求められた測定値に基づいて前記車両用充電ケーブルの異常の有無を判定する異常検知制御部と、を備える。
第2の態様は、第1の態様に係る車両用充電ケーブルの異常検知装置であって、前記異常検知制御部は、前記外部の給電装置から前記電動車両に向けて電力を供給開始する前に、前記車両用充電ケーブルの異常の有無を判定するものである。
第3の態様は、第1又は第2の態様に係る車両用充電ケーブルの異常検知装置であって、前記異常検知制御部は、前記外部の給電装置から前記電動車両に向けて電力を供給開始した後、供給終了前に、前記車両用充電ケーブルの異常の有無を判定するものである。
第4の態様は、第1〜第3のいずれか1つの態様に係る車両用充電ケーブルの異常検知装置であって、前記異常検知制御部は、前記車両用充電ケーブルの異常が有りと判定されたときに、前記外部の給電装置からの電力供給を行わないようにするものである。
第5の態様は、第3の態様に係る車両用充電ケーブルの異常検知装置であって、前記異常検知制御部は、前記外部の給電装置から前記電動車両に向けて電力を供給開始した後、供給終了前において、(a)前記静電容量測定部によって求められた測定値が第1基準範囲を外れたとときに、前記車両用充電ケーブルの異常の有と判定して前記外部の給電装置からの電力供給を停止させるための処理を実行し、前記処理(a)により前記外部の給電装置からの電力供給を停止した状態において、前記静電容量測定部によって求められた測定値が前記第1基準範囲を外れなくなったときに、前記車両用充電ケーブルの異常の有が解消されたと判定して前記外部の給電装置からの電力供給を再開させるための処理を実行するものである。
第6の態様は、第5の態様に係る車両用充電ケーブルの異常検知装置であって、前記異常検知制御部は、前記外部の給電装置から前記電動車両に向けて電力を供給開始した後、供給終了前において、(c)前記静電容量測定部によって求められた測定値が、前記第1基準範囲よりも広い第2基準範囲を外れたときに、前記車両用充電ケーブルの異常の有と判定して前記外部の給電装置からの電力供給を中止させるための処理を実行するものである。
第1の態様に係る車両用充電ケーブルの異常検知装置によると、前記複数の電線のうち少なくとも2つの電線の芯線間の静電容量に応じた測定値を求め、この測定値に基づいて前記車両用充電ケーブルの異常の有無を判定するため、車両用充電ケーブルを通じた電力供給の有無、及び、当該車両用充電ケーブルを流れる電流値の異常の有無に拘らず、車両用充電ケーブルの異常を検知できる。このため、車両用充電ケーブルの異常をなるべく早期に検知できる。
第2の態様によると、前記電動車両に向けて電力を供給開始する前に、前記車両用充電ケーブルの異常の有無を判定することができる。
第3の態様によると、外部の給電装置から前記電動車両に向けて電力を供給する途中でも、前記車両用充電ケーブルの異常の有無を判定することができる。
第4の態様によると、前記静電容量測定部によって求められた測定値に基づいて、車両用充電ケーブルの異常が有りと判定されたときに、外部の給電装置からの電力供給を自動的に行わないようにすることができる。
第5の態様によると、静電容量に応じた測定値が第1基準範囲を外れたときには、一時的に電力供給を停止させ、その後、当該測定値が第1基準範囲を外れなくなったときに、電力供給を再開させることができる。
第6の態様によると、測定値が、前記第1基準範囲よりも広い第2基準範囲を外れたときには、車両用充電ケーブルの異常の有と判定して前記外部の給電装置からの電力供給を中止させることができる。
第1実施形態において電動車両と車両用給電装置とが車両用充電ケーブルを介して接続された状態を示すブロック図である。 電力供給制御部による異常検知処理を示すフローチャートである。 第2実施形態において電動車両と車両用給電装置とが車両用充電ケーブルを介して接続された状態を示すブロック図である。 車両用充電ケーブルを示す断面図である。 電力供給制御部による基準範囲の設定処理を示すフローチャートである。 電力供給制御部による異常検知処理を示すフローチャートである。
{第1実施形態}
以下、第1実施形態に係る車両用充電ケーブルの異常検知装置について説明する。図1は、電動車両10と車両用給電装置20とが車両用充電ケーブル30を介して接続された状態を示すブロック図である。本実施形態では、車両用充電ケーブル30の異常検知装置50は、車両用給電装置20に組込まれている。
上記電動車両10は、電気自動車或はハイブリッド自動車等、大容量のバッテリー12を備え、当該バッテリー12に蓄えられた電気エネルギーによってモータを回転駆動させて走行する車両である。バッテリー12としては、例えば、ニッケル水素電池又はリチウムイオン電池等が用いられる。
この電動車両10には、充電ポート14が設けられており、車両用給電装置20の車両用充電ケーブル30の先端部の充電用コネクタ31が本充電ポート14に接続される。これにより、車両用充電ケーブル30に含まれる電線32、33が、バッテリー12に電気的に接続される。
車両用給電装置20は、上記電動車両10に対して、バッテリー12を充電するための電力を供給するための装置である。車両用給電装置20は、電源22と、車両用充電ケーブル30と、スイッチング素子34とを備える。
電源22及びスイッチング素子34は、給電装置筐体21内に組込まれており、車両用充電ケーブル30は、当該給電装置筐体21から外方に延出している。
電源22は、電動車両10を充電するための電力源であり、ここでは、電源22として直流電源が想定されている。この電源22は、例えば、商用交流電力を整流する整流回路、交流電圧をバッテリー12の仕様に合った直流電圧へ変換するAC/DCコンバータ回路等を備えており、商用交流電力等をバッテリー12の仕様に合った直流電力へ変換する。電源22のプラス側端子はスイッチング素子34を介して車両用充電ケーブル30に含まれる電線32に接続されている。電源22のマイナス側端子は車両用充電ケーブル30に含まれる他の電線33接続されている。そして、電源22の直流電力が車両用充電ケーブル30を通じてバッテリー12に供給可能とされている。
車両用充電ケーブル30は、束ねられた複数の電線32、33を備える。電線32、33は、金属製の芯線周りに絶縁被覆が形成された構成とされている。電線32、33は、束ねられた状態で、外部絶縁被覆によって覆われている。電線32の一端部は、スイッチング素子34を介して電源22のプラス側端子に電気的に接続されている。電線33の一端部は、電源22のマイナス側端子に接続されている。また、車両用充電ケーブル30の先端部には、電線32、33にそれぞれ接続された端子を有する充電用コネクタ31が取付けられている。そして、本充電用コネクタ31が車両の充電ポート14に接続されることによって、各電線32、33が、電動車両10内配線を通じて、バッテリー12のプラス側端子及びマイナス側端子にそれぞれ電気的に接続される。つまり、車両用充電ケーブル30は、電動車両10の外部の車両用給電装置20から電動車両10に向けて電力を供給するための給電ラインとして用いられる。
スイッチング素子34としては、リレー又は半導体スイッチング素子等が用いられる。スイッチング素子34は、電源22のプラス側端子と電線32との間に介装され、プラス側の電源線をオンオフ可能に構成されている。このスイッチング素子34は、電力供給制御部60によってオンオフ制御される。
車両用充電ケーブル30の異常検知装置50は、本車両用給電装置20に組込まれている。
異常検知装置50は、静電容量測定部52と、異常検知制御部としての処理を実行可能な電力供給制御部60とを備える。
静電容量測定部52は、上記2つの電線32、33の芯線間の静電容量に応じた測定値(ここでは静電容量C)を求める。静電容量測定部52としては、LCRメータ等が用いられ、その測定端子が2つの電線32、33のそれぞれの芯線に接続されている。つまり、静電容量測定部52は、電源22と並列に接続されている。測定端子と各電線32、33の芯線との間には、分波器等、主として測定用の交流波を通すことができるフィルタを含む回路が介挿されていることが好ましい。なお、電力供給制御部60は、静電容量測定部52で求められた測定値をある基準値と比較評価することによって、車両用充電ケーブル30の異常を判定する。このため、上記測定値Cは、2つの電線32、33の芯線間の静電容量を正確に示す値として求められることは必要ではなく、当該電線32、33の芯線間の静電容量に応じて変化する値であれば、車両用充電ケーブル30の給電装置筐体21側での静電容量、電動車両10側での静電容量等の影響を受けた値として求められてもよい。
電力供給制御部60は、CPUと、RAMと、ROMと、入力回路部等を備える一般的なコンピューターによって構成されている。ROMは、フラッシュメモリ等の書換え可能な不揮発性半導体メモリ等によって構成されており、車両用充電ケーブル30の異常の有無を判定するための処理手順等を記述したプログラム、その判定に供される基準範囲等を格納している。そして、CPUがROMに格納されたプログラムを実行することにより、静電容量測定部52によって求められた測定値Cに基づいて車両用充電ケーブル30の異常の有無を判定する処理を含む諸処理を実行する。
図2は電力供給制御部60が実行する処理を示すフローチャートである。
利用者等によって車両用給電装置20の充電開始スイッチが押されると、本電力供給制御部60が図2に示す処理を順次実行する。なお、初期状態では、スイッチング素子34はオフ状態となっている。
電力供給制御部60は、ステップS1において、充電開始条件を満たすか否かを判定する。充電開始条件とは、例えば、充電用コネクタ31が充電ポート14に正しく接続されているか否かといった条件である。充電用コネクタ31が充電ポート14に正しく接続されているか否かについては、例えば、充電用コネクタ31又は充電ポート14に組込まれたマイクロスイッチ、充電用コネクタ31の端子と充電ポート14の端子とを介した通信の成否等によって判別することができる(第2実施形態参照)。ステップS1において、充電開始条件を満たさないと判断されると、ステップS1を繰返し、充電開始条件を満たすと判断されると、次ステップS2に進む。
次ステップS2では、電力供給制御部60は、静電容量測定部52に静電容量Cを測定するように指示を与える。これにより、静電容量測定部52は、電線32、33の芯線間の静電容量Cを測定し、測定された静電容量を電力供給制御部60に与える。
次ステップS3では、電力供給制御部60は、測定された静電容量Cに基づいて、車両用充電ケーブル30の異常の有無を判定する。ここでは、電力供給制御部60は、測定された静電容量Cが予め設定された基準範囲Csを外れるか否かを判定する。より具体的には、電力供給制御部60は、静電容量Cが基準範囲Csを外れない場合に車両用充電ケーブル30に異常が無いと判定し、静電容量Cが基準範囲Csを外れる場合に車両用充電ケーブル30に異常が有ると判定する。基準範囲Csは、上限値と下限値とで規定される範囲である。静電容量Cが上限値又は下限値と同じである場合、静電容量Cが基準範囲Csを外れると判断してもよいし、外れないと判断してもよい。
かかる基準範囲Csは、例えば、車両用充電ケーブル30の新品時において電線32、33の芯線間の静電容量Cを測定し、その初期の静電容量を基準にしてn%大きい値又は値nだけ大きい値が上限値として設定され、また、その初期の静電容量を基準にしてm%小さい値又は値mだけ小さい値が下限値として設定される。上記n、mについては、実験的又は経験的に適した値が選定される。
本ステップS3において、静電容量Cが基準範囲Csを外れると判断されると、処理を終了する。
一方、ステップS3において、静電容量Cが基準範囲Csを外れないと判断されると、ステップS4に進み、充電開始指令を出力する。充電開始指令は、スイッチング素子34に与えられ、これにより、スイッチング素子34がオン状態に切り替り、電源22から車両用充電ケーブル30を介して電動車両10のバッテリー12に向けて電力供給が開始される。
このように、ステップS2及びステップS3によって、電動車両10に向けて電力を供給開始する前に、車両用充電ケーブル30の異常の有無を判定することができる。
ステップS4の後、ステップS5に進み、上記ステップS2と同様に、静電容量が測定される。なお、ステップS5の静電容量の測定は、車両用充電ケーブル30を介した電力供給中に行われてもよいし、電力供給を一時的に中断して行われてもよい。
次ステップS6では、電力供給制御部60は、上記ステップS3と同様に、測定された静電容量Cに基づいて、車両用充電ケーブル30の異常の有無を判定する。ここでは、電力供給制御部60は、測定された静電容量Cが予め設定された基準範囲Csを外れるか否かを判定する。なお、ステップS6における基準範囲Csは、ステップS3における基準範囲Csと同じであっても、異なっていてもよい。
ステップS6において、静電容量Cが基準範囲Csを外れると判定されると、ステップS8に進み、静電容量Cが基準範囲Csを外れないと判定されると、ステップS7に進む。なお、ステップS5及びS6は、一定間隔毎に実行されてもよい。
ステップS7では、電力供給制御部60は、充電終了条件を満たすか否かを判定する。充電終了条件とは、例えば、バッテリー12が満充電状態となったか否か、充電開始からの経過時間が予め設定された所定時間を経過したか否かといった条件である。前者は、バッテリー12の充電電流に基づいて判断することができ、後者については、電力供給制御部60に内蔵されたタイマ回路によって充電開始後からの時間を計測することによって判断することができる。
ステップS7において、充電終了条件を満たさないと判定されると、ステップS5に戻り、ステップS5以下の処理を繰返し、充電終了条件を満たすと判定されると、ステップS8に進む。
ステップS8では、電力供給制御部60は、充電終了指令を出力する。充電終了指令は、スイッチング素子34に与えられ、これにより、スイッチング素子34がオフ状態に切り替り、電動車両10のバッテリー12に向けた電力供給が終了する。
このように、電力供給制御部60は、車両の外部の電源22から電動車両10に向けて電力を供給開始した後、供給終了前に、車両用充電ケーブル30の異常の有無を判定している。以上により処理が終了する。
以上のように構成された車両用充電ケーブル30の異常検知装置50によると、2つの電線32、33の芯線間の静電容量に応じた測定値(ここでは静電容量C)を求め、この測定値に基づいて車両用充電ケーブル30の異常の有無を判定する。このため、車両用充電ケーブル30を通じた電力供給の有無、当該車両用充電ケーブル30を流れる電流値の異常の有無に拘らず、車両用充電ケーブル30の異常を検知できる。例えば、車両用充電ケーブル30が何らかの物又は人によって圧迫されているような場合、又は、車両用充電ケーブル30が強く引っ張られた場合等には、車両用充電ケーブル30に加えられた外力によって電線32、33の芯線の位置関係が変動するため、当該芯線間の静電容量が変動する。また、例えば、電線32、33の絶縁被覆に、漏電に至らない程度の亀裂等の損傷が生じた場合にも、電線32、33の芯線間の誘電体(つまり、絶縁被覆)の存在状態が変動するため、当該芯線間の静電容量が変動する。このため、実際に過電流が流れる前でも、車両用充電ケーブル30の電線32、33の芯線間の静電容量Cに異常が生じ、異常徴候が現れると早期に異常を検知することができ、車両用充電ケーブル30の異常の有無をなるべく早期に検知することが可能となる。勿論、芯線が断線したような場合でも当該異常を検知することができる。
特に、電動車両10に向けて電力供給を開始する前に、車両用充電ケーブル30の異常の有無を判定しているため、車両用充電ケーブル30に充電用の比較的大きい電力を供給する前に、車両用充電ケーブル30の異常の有無を検知することができ、有効である。この場合、電力供給を行わないようにすることが好ましい。
また、電力供給制御部60は、車両の外部の電源22から電動車両10に向けて電力を供給開始した後、供給終了前に、車両用充電ケーブル30の異常の有無を判定しているため、電力供給中においても、車両用充電ケーブル30の異常の有無を検知することができる。
また、上記異常検知時に、給電装置20からの電力供給を停止させているため、車両用充電ケーブル30の異常が有りと判定されたときに、電力供給を自動で停止させることができる。
{第2実施形態}
第2実施形態に係る車両用充電ケーブルの異常検知装置について説明する。図3は、電動車両110と車両用給電装置120とが車両用充電ケーブル130を介して接続された状態を示すブロック図である。なお、本実施の形態の説明において、第1実施形態で説明したものと同様構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。
上記電動車両110は、上記電動車両10と同様に、バッテリー12に蓄えられた電気エネルギーによってモータを回転駆動させて走行する車両である。
この電動車両110には、上記第1実施形態と同様に充電ポート114が設けられている。
また、電動車両110は、電子制御ユニット116を備えている。電子制御ユニット116は、電動車両110に設けられた各種センサの検出結果に基づいて各種の情報処理及びデバイスの制御を行う回路である。電子制御ユニット116は、CPUと、RAMと、ROMと、入力回路部等を備える一般的なコンピューターによって構成されている。ROMは、フラッシュメモリ等の書換え可能な不揮発性半導体メモリ等によって構成されており、各種情報処理を行うための処理手順等を記述したプログラム等を格納している。
この電子制御ユニット116は、例えば、バッテリー12に組込まれたセンサ等によって、充電電流、バッテリー12の温度等を監視し、もって、バッテリー12の充電状態の監視を行う。また、電子制御ユニット116は、通信インターフェースを備えており、上記充電ポート114、車両用充電ケーブル130を通じて、車両用給電装置120の電力供給制御部160との間で双方向通信を行う。
この電動車両110は、バッテリー12に接続された2つの電力線、電子制御ユニット116に接続された通信線、及びグランド線を備えており、これらの各線は、充電ポート114の各端子に接続されている。
車両用給電装置120は、上記電動車両110に対して、バッテリー12を充電するための電力を供給するための装置である。車両用給電装置120は、電源22と、車両用充電ケーブル130と、スイッチング素子34とを備える。
電源22及びスイッチング素子34は、上記第1実施形態と同様に、給電装置筐体21内に組込まれており、車両用充電ケーブル130は、当該給電装置筐体21から外方に延出している。
図4は車両用充電ケーブル130を示す断面図である。図3及び図4に示すように、車両用充電ケーブル130は、束ねられた複数の電線132、133、134、135を備える。電線132、133は、それぞれ金属製の芯線132a、133a周りに絶縁被覆132b、133bが形成された構成とされており、バッテリー12に対して電力を供給するための電力線として用いられる。電線132の一端部は、スイッチング素子34を介して電源22のプラス側端子に電気的に接続されている。電線133の一端部は、電源22のマイナス側端子に接続されている。
電線134、135も、それぞれ金属製の芯線134a、135a周りに絶縁被覆134b、135bが形成された構成とされている。電線134は、電力供給制御部60の通信インターフェースに接続されており、電力供給制御部160と電子制御ユニット116との間で有線通信を行うための通信線として用いられる。電線135は、車両用給電装置120のグランドレベルの部位に接続されている。
電線132、133、134、135は、束ねられた状態で、外部絶縁被覆136によって覆われている。また、車両用充電ケーブル130の先端部には、電線132、133、134、135にそれぞれ接続された端子を有する充電用コネクタ131が取付けられている。そして、本充電用コネクタ131が車両の充電ポート114に接続されることによって、各電線132、133が、電動車両110内の電力線を通じて、バッテリー12のプラス側端子及びマイナス側端子にそれぞれ電気的に接続される。つまり、車両用充電ケーブル130は、電動車両110の外部の車両用給電装置120から電動車両110に向けて電力を供給するための給電ラインとして用いられる。同時に、電線133は、電動車両110の通信線に接続され、これにより、電力供給制御部60と電子制御ユニット116との間で有線通信経路が確立可能となり、それらの間で有線通信が可能となる。また、電線134は、電動車両110のグランド線に接続される。これにより、電動車両110内のグランドレベルと車両用給電装置120のグランドレベルとが同電位に保たれる。
車両用充電ケーブル130の異常検知装置150は、車両用給電装置120に組込まれている。
異常検知装置150は、静電容量測定部52と、切替回路部158と、異常検知制御部としての処理を実行可能な電力供給制御部160と、指令受付部162と、を備える。
静電容量測定部52としては、上記実施形態と同様に、LCRメータ等が用いられる。静電容量測定部52の2つの測定端子が、切替回路部158を介して、4つの電線132、133、134、135の芯線132a、133a、134a、135aに接続可能とされている。
切替回路部158は、一つの共通端子と複数(ここでは4つ)の選択端子とを含む切替スイッチ回路を2系統有している。そして、上記電力供給制御部160の指示に応じて、各切替スイッチ回路の切替動作を制御することで、一方の測定端子が、芯線132a、133a、134a、135aのうちの1つに選択的に接続され、他方の測定端子が芯線132a、133a、134a、135aのうちの他の1つに選択的に接続される。これにより、静電容量測定部52は、4つの芯線132a、133a、134a、135aから2つ選択した全ての組合わせに関する静電容量に応じた測定値(ここでは静電容量C)を順次求めることができるようになっている。なお、測定端子と切替回路部158との間には、分波器等、主として測定用の交流波を通すことができるフィルタを含む回路が介挿されていることが好ましい。
電力供給制御部160は、上記電力供給制御部60と同様に、CPUと、RAMと、ROMと、入力回路部等を備える一般的なコンピューターによって構成されている。この電力供給制御部160による処理動作については後述する。
指令受付部162は、利用者による指令を受付けるものであり、プッシュスイッチ、タッチパネル等によって構成されている。指令受付部162は、電力供給制御部160に接続されており、利用者が指令受付部162を操作することによって受付けられた指令が、電力供給制御部160に与えられる。
上記電力供給制御部160による処理動作について説明する。
図5は第1基準範囲Cs1及び第2基準範囲Cs2の設定動作に係る処理を示すフローチャートである。
すなわち、車両用給電装置120を運用するにあたっては、事前に第1基準範囲Cs1及び第2基準範囲Cs2を設定しておく。第1基準範囲Cs1及び第2基準範囲Cs2は、本異常検知装置50の製造者、運用者等が任意に設定した範囲であっても構わないが、車両用給電装置120に個体差等があることを考慮すると、第1基準範囲Cs1及び第2基準範囲Cs2は、車両用給電装置120に合わせた範囲として設定されることが好ましい。そこで、図5に示すようにして、第1基準範囲Cs1及び第2基準範囲Cs2を設定するとよい。
まず、本異常検知装置150において第1基準範囲Cs1及び第2基準範囲Cs2を設定しようとする者が、指令受付部162を通じて基準範囲設定する指令を与える。すると、ステップS11において、電力供給制御部160が基準範囲設定入力有りと判定し、次ステップS12に進む。なお、この時点で、充電用コネクタ131が車両の充電ポート114に接続されていると、静電容量Cは、より実際の充電状態に応じた値として取得され、第1基準範囲Cs1及び第2基準範囲Cs2も、実際の充電状態に適した範囲として設定される。また、この段階で、車両用充電ケーブル130が新しく損傷等が生じていないこと、及び、車両用充電ケーブル130が踏まれる等圧迫を受けていないことが確認されていることが好ましい。
次ステップS12では、電力供給制御部160は、静電容量測定部52に静電容量Cを測定するように指示を与える。この際、電力供給制御部160は、切替回路部158に対して、2つの測定端子を、4つの芯線132a、133a、134a、135aから2つを選ぶ全ての組合わせに順次接続していくように指令を与える。そして、静電容量測定部52は、4つの芯線132a、133a、134a、135aの組合わせが変る毎に、静電容量Cを測定する。これにより、4つの芯線132a、133a、134a、135aから2つを選ぶ全ての組合わせに関する静電容量Cを、取得することができる。
次ステップS13では、電力供給制御部160は、ステップS12で得られた静電容量Cに基づいて、第1基準範囲Cs1を設定し、これをフラッシュメモリ等の書換え可能な不揮発性半導体メモリ等によって構成されたROMに格納する。第1基準範囲Cs1としては、例えば、ステップS12で得られた静電容量Cを基準にしてn1%大きい値又は値n1だけ大きい値が上限値として設定され、また、その初期の静電容量を基準にしてm1%小さい値又は値m1だけ小さい値が下限値として設定された範囲とすることが好ましい。なお、第1基準範囲Cs1は、複数の132a、133a、134a、135aのうちから2つ選択する全ての組合わせに対応して別々に設定されることが好ましいが、これは必須ではない。
次ステップS14では、電力供給制御部160は、ステップS12で得られた静電容量Cに基づいて、第2基準範囲Cs2を設定し、これをフラッシュメモリ等の書換え可能な不揮発性半導体メモリ等によって構成されたROMに格納する。第2基準範囲Cs2としては、例えば、ステップS12で得られた静電容量Cを基準にしてn2%大きい値又は値n2だけ大きい値が上限値として設定され、また、その初期の静電容量を基準にしてm2%小さい値又は値m2だけ小さい値が下限値として設定された範囲とすることが好ましい。なお、n2はn1よりも大きく、また、m2はm1より大きく設定されていること、即ち、第2基準範囲Cs2は、第1基準範囲Cs1を含み、当該第1基準範囲Cs1よりも広い範囲(つまり、第2基準範囲Cs2の上限値が第1基準範囲Cs1の上限値よりも大きく、かつ、第2基準範囲Cs2の下限値が第1基準範囲Cs1の下限値よりも小さい)として設定されている。
なお、第2基準範囲Cs2は、複数の132a、133a、134a、135aのうちから2つ選択する全ての組合わせに対応して別々に設定されることが好ましいが、これは必須ではない。
以上により、第1基準範囲Cs1及び第2基準範囲Cs2の設定処理が終了する。
図6は異常判定処理を示すフローチャートである。
電力供給制御部160は、ステップS21において、充電開始条件を満たすか否かを判定する。充電開始条件とは、例えば、充電用コネクタ131が充電ポート114に正しく接続されているか否かといった条件である。充電用コネクタ131が充電ポート114に正しく接続されているか否かについては、例えば、電力供給制御部60が車両用充電ケーブル130、充電用コネクタ131、充電ポート114を通じて、電動車両110の電子制御ユニット116と通信が成立したか否か等によって判別することができる。ステップS21において、充電開始条件を満たさないと判断されると、ステップS21を繰返し、充電開始条件を満たすと判断されると、次ステップS22に進む。
次ステップS22では、電力供給制御部160は、静電容量測定部52に静電容量Cを測定するように指示を与える。これにより、静電容量測定部52は、電線132、133、134、135の芯線132a、133a、134a、135aを2つ組合わせる全ての場合に対する静電容量Cを順次測定し、測定された静電容量を電力供給制御部160に与える。例えば、静電容量測定部52は、電力供給制御部160の制御下、切替回路部158による切替動作に応じて、芯線132aと芯線133a間、芯線132aと芯線134a間、芯線132aと芯線135a間、芯線133aと芯線と芯線134a間、芯線133aと芯線135a間、芯線134aと芯線135a間の各静電容量を順次求める。
次ステップS23では、電力供給制御部160は、測定された各静電容量Cに基づいて、車両用充電ケーブル130の異常の有無を判定する。ここでは、電力供給制御部160は、測定された各静電容量Cが予め設定された各基準範囲Csを外れるか否かを判定する。より具体的には、電力供給制御部160は、芯線132a、133a、134a、135aの全ての組合わせに対応する全ての静電容量Cが第1基準範囲Cs1を外れない場合に車両用充電ケーブル130に異常が無いと判定する。一方、電力供給制御部160は、芯線132a、133a、134a、135aの全ての組合わせに対応する全ての静電容量Cのうちの少なくとも1つが第1基準範囲Cs1を外れる場合に車両用充電ケーブル130に異常が有ると判定する。第1基準範囲Cs1は、上記したように、上限値と下限値でもって規定される範囲であり、静電容量Cが上限値又は下限値と同じである場合、静電容量Cが第1基準範囲Cs1を外れると判定してもよいし、外れないと判断してもよい。
本ステップS23において、静電容量Cが第1基準範囲Cs1を外れると判断されると、処理を終了する。
一方、ステップS23において、静電容量Cが第1基準範囲Cs1を外れないと判断されると、ステップS24に進み、充電開始指令を出力する。充電開始指令は、スイッチング素子34に与えられ、これにより、スイッチング素子34がオン状態に切り替り、電源22から車両用充電ケーブル130を介して電動車両110のバッテリー12に向けて電力供給が開始される。
このように、ステップS22及びステップS23によって、電動車両110に向けて電力を供給開始する前に、車両用充電ケーブル130の異常の有無を判定することができる。
ステップS24の後、ステップS25に進み、上記ステップS22と同様に、静電容量が測定される。なお、ステップS25の静電容量の測定は、車両用充電ケーブル130を介した電力供給中に行われてもよいし、電力供給を一時的に中断して行われてもよい。
次ステップS26では、電力供給制御部160は、ステップS25で測定された静電容量Cに基づいて、車両用充電ケーブル130の異常の有無を判定する。ここでは、電力供給制御部160は、測定された各静電容量Cを予め設定された各第1基準範囲Cs1及び各第2基準範囲Cs2と比較する。測定された静電容量が第1基準範囲Cs1の上限値又は下限値と一致する場合、第1基準範囲Cs1を外れと判断してもよいし、外れないと判断してもよい。同様に、測定された静電容量が第2基準範囲Cs2の上限値又は下限値と一致する場合、第2基準範囲Cs2を外れと判断してもよいし、外れないと判断してもよい。なお、ステップS26における第1基準範囲Cs1は、ステップS23における第1基準範囲Cs1と基準範囲Csと同じであっても、異なっていてもよい。なお、ステップS25及びS26は一定時間毎に実行されてもよい。
ステップS26において、各静電容量Cが各第1基準範囲Cs1及び各第2基準範囲Cs2の両方を外れないと判断されると、ステップS27に進む。
ステップS27では、電力供給制御部160は、充電終了条件を満たすか否かを判定する。充電終了条件とは、例えば、バッテリー12が満充電状態となったか否か、充電開始からの経過時間が予め設定された所定時間を経過したか否かといった条件である。前者は、電動車両110の電子制御ユニット116を通じて取得されるバッテリー12の充電電流に基づいて判断することができ、後者については、電力供給制御部160に内蔵されたタイマ回路によって充電開始後からの時間を計測することによって判断することができる。
ステップS27において、充電終了条件を満たさないと判定されると、ステップS25に戻り、ステップS25以下の処理を繰返し、充電終了条件を満たすと判定されると、ステップS28に進む。
ステップS28では、電力供給制御部160は、充電終了指令を出力する。充電終了指令は、スイッチング素子34に与えられ、これにより、スイッチング素子34がオフ状態に切り替り、電動車両110のバッテリー12に向けた電力供給が終了する。
ステップS26に戻り、当該ステップS26において、各静電容量Cが各第1基準範囲Cs1を外れる(各第2基準範囲Cs2は外れない)と判定されると、ステップS29に進む。
ステップS29では、電力供給制御部160は、充電停止指令を出力する。充電停止指令は、スイッチング素子34に与えられ、これにより、スイッチング素子34がオフ状態に切り替り、電動車両110のバッテリー12に向けた電力供給が一時的に中断する。この後、ステップS30に進む。
ステップS30では、上記ステップS22と同様に、静電容量が測定され、次ステップS31に進む。
ステップS31では、電力供給制御部160は、各静電容量Cが各第1基準範囲Cs1を外れるか否かを判定する。各静電容量Cが各第1基準範囲Cs1を外れると判定されると、ステップS30に戻り、ステップS30以下の処理を繰返す。このため、各静電容量Cが各第1基準範囲Cs1を外れた状態のままであると、電力供給は中断された状態を継続する。
ステップS31で、各静電容量Cが各第1基準範囲Cs1を外れないと判定されると、ステップS32に進む。
ステップS32では、電力供給制御部160は充電再開指令を出力する。充電再開指令は、スイッチング素子34に与えられ、これにより、スイッチング素子34がオン状態に切り替り、電源22から車両用充電ケーブル130を介して電動車両110のバッテリー12に向けて電力供給が再開される。この後、ステップS25に進む。
このように電力供給制御部160は、給電装置120から電動車両110に向けて電力を供給開始した後、供給終了前において、静電容量測定部52によって求められた静電容量Cが第1基準範囲Cs1を外れたと判断したときに、車両用充電ケーブル130の異常の有と判定して電力供給を停止させるための処理を実行する。そして、この処理により、電力供給を停止した状態において、静電容量測定部52によって求められた静電容量Cが第1基準範囲Cs1を外れないと判断したときに、車両用充電ケーブル130の異常が解消されと判定して電力供給を再開させるための処理を実行する。
ステップS26に戻り、当該ステップS26において、各静電容量Cが各第2基準範囲Cs2を外れる(もちろん、各第1基準範囲Cs1も外れる)と判定されると、ステップS28に進む。そして、電力供給が終了した後、処理を終了する。
このように、電力供給制御部160は、電力を供給開始した後、供給終了前において、静電容量測定部52によって求められた静電容量Cが、第1基準範囲Cs1よりも広い第2基準範囲Cs2を外れたと判断したときに、車両用充電ケーブル130の異常の有と判定して電力供給を中止させるための処理を実行する。
以上により処理が終了する。
以上のように構成された車両用充電ケーブル130の異常検知装置150によると、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
加えて、静電容量Cが第1基準範囲Cs1を外れない場合には、一時的に電力供給を停止させ、その後、当該静電容量Cが第1基準範囲Cs1を外れなくなった場合には、電力供給を再開させることができる。例えば、車両用充電ケーブル130が踏まれた場合等のように圧迫を受けた場合には、芯線132a、133a、134a、135a間の静電容量の変化は比較的小さい。そして、車両用充電ケーブル130に対する圧迫が解除されると、芯線132a、133a、134a、135a間の静電容量Cは初期値に近い値に戻ると考えられる。そこで、そのような場合には、電力供給を一時的に停止し、その後、車両用充電ケーブル130に対する圧迫が解除された場合に、電力供給を再開することができる。
また、静電容量Cが第1基準範囲Cs1よりも広い第2基準範囲Cs2を外れたと判断された場合には、車両用充電ケーブル130の異常有りと判断して、電力供給を中止させることができる。例えば、絶縁被覆132b、133b、134b、135bに亀裂等の異常が生じた場合には、芯線132a、133a、134a、135a間の静電容量の変化は比較的大きいと考えられる。そこで、このような場合には、電力供給を中止してその後の電力供給の再開をなくすることができる。
{変形例}
なお、上記各実施形態では、異常検知装置50、150が車両用給電装置20、120に組込まれた例で説明したが、電動車両10、110に組込まれていてもよい。この場合、異常検知装置は、ケーブルに組込まれた通信線を介して車両用給電装置20、120に充電開始指令及び充電終了指令等を与えるとよい。
また、上記各実施形態では、電源22が直流電源である場合で説明したが、交流電源であってもよい。この場合であっても、静電容量測定部52の測定端子を、主として測定用の交流波を通す分波器等を通じて電線32、33等に接続することで、静電容量Cを検出することができる。
また、上記各実施形態では、車両用充電ケーブル30、130に異常があると判定された場合に、一時的に電力供給を停止し、又は、電力供給を終了しているが、これらに加えて又は代えて、車両用充電ケーブル30、130に異常があると判定された場合に、警告表示及び警告音の少なくとも一方を発するようにしてもよい。
なお、上記各実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組合わせることができる。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
C 測定値,静電容量
Cs 基準範囲
Cs1 第1基準範囲
Cs2 第2基準範囲
10,110 電動車両
12 バッテリー
20,120 車両用給電装置
22 電源
30,130 車両用充電ケーブル
32,33,132,133,134,135 電線
34 スイッチング素子
50,150 検知装置
52 静電容量測定部
60,160 電力供給制御部
132a,133a,134a,135a 芯線
132b,133b,134b,135b 絶縁被覆
136 外部絶縁被覆

Claims (6)

  1. 束ねられた複数の電線を備えると共に外部の給電装置から電動車両に向けて電力を供給するための車両用充電ケーブルの異常を検知する車両用充電ケーブルの異常検知装置であって、
    前記複数の電線のうち少なくとも2つの電線の芯線間の静電容量に応じた測定値を求める静電容量測定部と、
    前記静電容量測定部によって求められた測定値に基づいて前記車両用充電ケーブルの異常の有無を判定する異常検知制御部と、
    を備える車両用充電ケーブルの異常検知装置。
  2. 請求項1に記載の車両用充電ケーブルの異常検知装置であって、
    前記異常検知制御部は、前記外部の給電装置から前記電動車両に向けて電力を供給開始する前に、前記車両用充電ケーブルの異常の有無を判定する、車両用充電ケーブルの異常検知装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の車両用充電ケーブルの異常検知装置であって、
    前記異常検知制御部は、前記外部の給電装置から前記電動車両に向けて電力を供給開始した後、供給終了前に、前記車両用充電ケーブルの異常の有無を判定する、車両用充電ケーブルの異常検知装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の車両用充電ケーブルの異常検知装置であって、
    前記異常検知制御部は、前記車両用充電ケーブルの異常が有りと判定されたときに、前記外部の給電装置からの電力供給を行わないようにする、車両用充電ケーブルの異常検知装置。
  5. 請求項3に記載の車両用充電ケーブルの異常検知装置であって、
    前記異常検知制御部は、前記外部の給電装置から前記電動車両に向けて電力を供給開始した後、供給終了前において、
    (a)前記静電容量測定部によって求められた測定値が第1基準範囲を外れたとときに、前記車両用充電ケーブルの異常の有と判定して前記外部の給電装置からの電力供給を停止させるための処理を実行し、
    前記処理(a)により前記外部の給電装置からの電力供給を停止した状態において、前記静電容量測定部によって求められた測定値が前記第1基準範囲を外れなくなったときに、前記車両用充電ケーブルの異常の有が解消されたと判定して前記外部の給電装置からの電力供給を再開させるための処理を実行する、車両用充電ケーブルの異常検知装置。
  6. 請求項5に記載の車両用充電ケーブルの異常検知装置であって、
    前記異常検知制御部は、前記外部の給電装置から前記電動車両に向けて電力を供給開始した後、供給終了前において、
    (c)前記静電容量測定部によって求められた測定値が、前記第1基準範囲よりも広い第2基準範囲を外れたときに、前記車両用充電ケーブルの異常の有と判定して前記外部の給電装置からの電力供給を中止させるための処理を実行する、車両用充電ケーブルの異常検知装置。
JP2014136605A 2014-07-02 2014-07-02 車両用充電ケーブルの異常検知装置 Pending JP2016014584A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014136605A JP2016014584A (ja) 2014-07-02 2014-07-02 車両用充電ケーブルの異常検知装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014136605A JP2016014584A (ja) 2014-07-02 2014-07-02 車両用充電ケーブルの異常検知装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016014584A true JP2016014584A (ja) 2016-01-28

Family

ID=55230888

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014136605A Pending JP2016014584A (ja) 2014-07-02 2014-07-02 車両用充電ケーブルの異常検知装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016014584A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019009942A (ja) * 2017-06-27 2019-01-17 株式会社デンソー 電子装置
JP2019213277A (ja) * 2018-05-31 2019-12-12 トヨタ自動車株式会社 電動車両
JP2021025895A (ja) * 2019-08-06 2021-02-22 日東工業株式会社 断線判定手段

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019009942A (ja) * 2017-06-27 2019-01-17 株式会社デンソー 電子装置
JP7225524B2 (ja) 2017-06-27 2023-02-21 株式会社デンソー 電子装置
JP2019213277A (ja) * 2018-05-31 2019-12-12 トヨタ自動車株式会社 電動車両
JP7056385B2 (ja) 2018-05-31 2022-04-19 トヨタ自動車株式会社 電動車両
JP2021025895A (ja) * 2019-08-06 2021-02-22 日東工業株式会社 断線判定手段
JP7330622B2 (ja) 2019-08-06 2023-08-22 日東工業株式会社 断線判定手段

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9620981B2 (en) Method and system for controlling charging of an energy storage device
CN110034593B (zh) 充电管理装置
EP2437366A2 (en) Electric device and method to detect arc fault in the same
CN106494239B (zh) 用于电动车辆的充电器
US20130207608A1 (en) Vehicle charging system
WO2015181847A1 (ja) バッテリ充電装置
WO2012139778A2 (en) Improvements in electrical connections
JP6146332B2 (ja) リレーの固着判別システム
EP3270171B1 (en) Battery managing device, battery monitoring circuit, control system
JP2013530667A (ja) 切換装置
JP5219145B2 (ja) 検知装置および方法
JP2016014584A (ja) 車両用充電ケーブルの異常検知装置
CN105099280A (zh) 电动机驱动装置
WO2011018910A1 (ja) 電気自動車用急速充電器の充電ケーブル絶縁試験装置
JP5104520B2 (ja) 電動車両の充電装置
WO2014102955A1 (ja) 充電装置、および、停電時充電復帰方法
JP2013225400A (ja) 異常検出装置、プログラム、および異常検出方法
JP2020078183A (ja) 異常解析装置
US20150207353A1 (en) Electronic device
JP6717388B2 (ja) リレー装置
JPWO2020084689A1 (ja) 充電制御装置
JP2016082826A (ja) 充電装置及び充電コネクタ抜脱判別方法
JP6390682B2 (ja) 充電システム
JP6482503B2 (ja) 漏水検知システム
JP5745946B2 (ja) 断線検出装置