JP7056385B2 - 電動車両 - Google Patents

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Description

本開示は、車外の電源から電力の供給を受けて車載の蓄電装置を充電できるように構成された電動車両に関する。
特開2008-100646号公報(特許文献1)には、車外の充電器に接続可能に構成され、充電器から供給される電力によって車載の蓄電装置を充電する処理(以下「外部充電」ともいう)を実行可能に構成された電動車両が開示されている。この電動車両は、ナビゲーション装置などを用いてユーザが目的地において車載の蓄電装置の充電を行なうことを選択している場合に、目的地に到着したときにユーザに充電催促情報を報知する。これによって、目的地でユーザが蓄電装置を充電し忘れることを防止している。
特開2008-100646号公報
公共の充電ステーションなどに設置された充電器で外部充電を行なう場合、外部充電の開始当初の比較的短い期間(たとえば、数分から数十分程度の期間、以下においては「初期期間」ともいう)に、ある程度の量の電力を充電したいというユーザのニーズが存在し得る。そのためには、たとえば、電動車両が目的地(充電地)に向かって走行している間に、初期期間における充電効率を向上させるための対策がなされることが望ましい。
一方で、電動車両においては、走行時の走行効率を向上させることが望まれている。そこで、初期期間における充電効率を向上させること、および、走行時の走行効率を向上させることの双方を考慮して電動車両の充電制御を行なうことが重要となる。
本開示は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、充電効率の向上および走行効率の向上の双方を考慮した充電制御を行なうことである。
この開示に係る電動車両の電動車両は、車外の直流電源から充電ケーブルを介して供給される直流電力を受けて車載の蓄電装置を充電できるように構成された電動車両である。この電動車両は、地図情報を有するナビゲーション装置と、蓄電装置の充電を制御する制御装置とを備える。制御装置は、目的地において蓄電装置の充電が行なわれることが予定される場合には、充電効率を向上させるための充電準備を走行中に実行する。制御装置は、ナビゲーション装置から電動車両の現在位置を取得する。制御装置は、取得した現在位置が、目的地に到達するまでに充電準備を完了させることができる最短の地点に到達した場合に、充電準備を開始する。
上記構成によれば、電動車両の現在位置が、目的地に到達するまでに充電準備を完了させることができる最短の地点に到達した場合に初めて充電準備が開始される。これによって、車両の走行時に充電準備が行なわれる期間を可能な限り短くすることができる。ゆえに、走行時における充電準備の実行によって目的地での充電効率を向上させつつ、充電準備が電動車両の走行に与える影響を低減させることができる。
本開示によれば、充電効率の向上および走行効率の向上の双方を考慮した充電制御を行なうことができる。
実施の形態1に係る電動車両とDC充電器とを含む充電システムの全体構成図である。 並列状態で使用された蓄電装置をDC充電する場合におけるSOC、充電電流および充電量の時間変化を概略的に示す図である。 SOC調整処理を説明するための図である。 SOC調整処理を実行した後に蓄電装置をDC充電する場合におけるSOC、充電電流および充電量の時間変化を概略的に示す図である。 並列状態で組電池B1,B2が使用されるときのバッテリ損失L1と、SOC調整処理の実行時における組電池B1,B2のバッテリ損失L2とを比較した図である。 実施の形態1に係るECUで実行されるSOC調整処理の手順を示すフローチャートである。 図6のS200(DC充電)における詳細な処理を示すフローチャートである。 変形例1に係るECUで実行されるSOC調整処理の手順を示すフローチャートである。 変形例2に係るECUで実行される蓄電装置の冷却処理の手順を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る電動車両とDC充電器とを含む充電システムの全体構成図である。 車両インレットの冷却を説明するための図である。 実施の形態2に係るECUで実行される車両インレットの冷却の手順を示すフローチャートである。
以下、実施の形態1について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[実施の形態1]
図1は、実施の形態1に係る電動車両1とDC(Direct Current)充電器300とを含む充電システムの全体構成図である。電動車両1は、電気自動車およびプラグインハイブリッド自動車などの電動車両である。電動車両1は、DC充電器300に接続可能に構成される。電動車両1は、DC充電器300から供給される直流電力によって車載の蓄電装置を充電する「外部充電」を実行可能に構成される。以下においては、直流電力による外部充電を「DC充電」ともいう。
電動車両1は、蓄電装置10と、システムメインリレー装置20と、パワーコントロールユニット(以下「PCU(Power Control Unit)」ともいう)40と、モータジェネレータ50と、駆動輪60と、監視ユニット70と、ナビゲーション装置80と、車両インレット90と、ECU(Electronic Control Unit)100とを備える。以下においては、モータジェネレータ50および駆動輪60を総称して「駆動部」ともいう。さらに、電動車両1は、外部充電を行なうための構成として、充電リレー装置30と、車両インレット90とを備える。
蓄電装置10は、2個の組電池B1,B2と、切替リレーR1,R2とを含む。組電池B1は、複数の電池が積層されている。電池は、たとえば、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池等の二次電池である。また、電池は、正極と負極との間に液体電解質を有する電池であってもよいし、固体電解質を有する電池(全固体電池)であってもよい。実施の形態1においては、電池は、液体電解質を有するリチウムイオン二次電池である例について説明する。また、蓄電装置10は、組電池B1,B2に外気を送風するためのブロワ(図示せず)を含む。ブロワは、ECU100からの信号に従って駆動する。
組電池B1には、DC充電器300から供給されて車両インレット90から入力される電力の他、モータジェネレータ50において発電される電力が蓄えられる。組電池B2についても組電池B1と同様である。なお、実施の形態1においては、蓄電装置10には2個の組電池B1,B2が含まれる例について説明するが、蓄電装置10に含まれる組電池の数は2個に限られない。蓄電装置10に含まれる組電池の数は3個以上であってもよい。また、組電池は、複数の電池が積層されていることに限られるものではなく、1個の電池から構成されてもよい。また、組電池B1,B2としては、再充電可能な直流電源であればよく、大容量のキャパシタも採用可能である。
切替リレーR1,R2は、それぞれが個別に開閉状態を制御可能に構成されている。切替リレーR1は、システムメインリレー装置20のシステムメインリレー21と組電池B1の正極端子との間に設けられている。切替リレーR2は、システムメインリレー装置20のシステムメインリレー21と組電池B2の正極端子との間に設けられている。
実施の形態1においては、切替リレーR1,R2の双方が閉状態にされると、組電池B1,B2がシステムメインリレー装置20に対して並列に接続された状態となる。切替リレーR1を閉状態、かつ、切替リレーR2を開状態にすると、組電池B1の両端がシステムメインリレー装置20と電気的に接続され、かつ、組電池B2の両端がシステムメインリレー装置20と電気的に切り離された状態となる。切替リレーR1を開状態、かつ、切替リレーR2を閉状態にすると、組電池B1の両端がシステムメインリレー装置20と電気的に切り離され、かつ、組電池B2の両端がシステムメインリレー装置20と電気的に接続された状態となる。
切替リレーR1,R2には、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、および、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)等のトランジスタが用いられる。また、切替リレーR1,R2には、機械式リレーが用いられてもよい。
システムメインリレー装置20は、蓄電装置10とPCU40との間に設けられる。システムメインリレー装置20は、システムメインリレー21およびシステムメインリレー22を含む。システムメインリレー21およびシステムメインリレー22は、それぞれ正極線PLおよび負極線NLに設けられる。
システムメインリレー21,22が開状態であると、蓄電装置10から駆動部への電力の供給ができず、電動車両1の走行が不能であるREADY-OFF状態となる。システムメインリレー21,22が閉状態であると、蓄電装置10から駆動部への電力の供給が可能となり、電動車両1の走行が可能であるREADY-ON状態にすることができる。
PCU40は、蓄電装置10から電力を受けてモータジェネレータ50を駆動するための電力変換装置を総括して示したものである。たとえば、PCU40は、モータジェネレータ50を駆動するためのインバータ、および、蓄電装置10から出力される電力を昇圧してインバータへ供給するコンバータなどを含む。
モータジェネレータ(Motor Generator:MG)50は、交流回転電機であり、たとえば、永久磁石が埋設されたロータを備える永久磁石型同期電動機である。モータジェネレータ50のロータは、動力伝達ギア(図示せず)を介して駆動輪60に機械的に接続される。モータジェネレータ50は、電動車両1の回生制動動作時には、駆動輪60の回転力によって発電することができ、その発電された電力をPCU40へ出力する。なお、以下においては、PCU40およびモータジェネレータ50を総称して「電気負荷」ともいう。
監視ユニット70は、たとえば、電圧センサ、電流センサおよび温度センサなどを含む。電圧センサは、組電池B1の端子間電圧、および組電池B2の端子間電圧を検出し、それぞれの検出結果を示す信号VB1,VB2をECU100に出力する。電流センサは、蓄電装置10に入出力される電流、組電池B1に入出力される電流、および組電池B2に入出力される電流を検出し、それぞれの検出結果を示す信号IB,IB1,IB2をECU100に出力する。なお、以下においては、蓄電装置10に入力される電流IBを充電電流、蓄電装置10から出力される電流IBを放電電流ともいう。組電池B1,B2においても同様である。温度センサは、組電池B1の温度、組電池B2の温度を検出し、それぞれの検出結果を示す信号TB1,TB2をECU100に出力する。なお、監視ユニット70からECU100に出力される上記の信号を総称して「電池情報」ともいう。
ナビゲーション装置80は、地図情報を記憶している。地図情報には、公共の充電ステーションなどのDC充電器300が設置されている充電サイトの所在地の情報が含まれる。また、ナビゲーション装置80は、人工衛星からの電波に基づいて電動車両1の現在位置を特定するGPS(Global Positioning System)受信機を含む。ナビゲーション装置80は、ECU100からの要求に従って、GPS受信機により特定される現在位置を示す現在地情報をECU100へ出力する。
車両インレット90は、電動車両1に直流電力を供給するためのDC充電器300の充電コネクタ200と接続可能に構成される。車両インレット90は、充電コネクタ200が接続されていない場合には、充電リッド95に覆われている。電動車両1のDC充電が行なわれる場合には、充電リッド95が開かれて車両インレット90に充電コネクタ200が接続される。そして、車両インレット90は、DC充電器300から供給される電力を受ける。
充電リレー装置30は、充電リレー31および充電リレー32を含む。充電リレー31の一端は、正極線CPLを介して車両インレット90と電気的に接続され、他端は、正極線PLを介してシステムメインリレー21と電気的に接続される。充電リレー32の一端は、負極線CNLを介して車両インレット90と電気的に接続され、他端は、負極線NLを介してシステムメインリレー22と電気的に接続される。
蓄電装置10のDC充電時には、システムメインリレー装置20および充電リレー装置30の双方が閉状態に制御される。
ECU100は、いずれも図示しないがCPU(Central Processing Unit)、メモリおよび入出力バッファを含み、各センサ等からの信号の入力および各機器への制御信号の出力を行なうとともに、各機器の制御を行なう。なお、これらの制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で構築して処理することも可能である。
ECU100は、切替リレーR1,R2、システムメインリレー装置20に含まれるシステムメインリレー21,22および充電リレー装置30に含まれる充電リレー31,32の開閉状態を制御する。また、ECU100は、蓄電装置10に含まれるブロワの駆動状態および駆動時間を制御する。
ECU100は、監視ユニット70から電池情報を取得し、組電池B1,B2のそれぞれのSOC(State Of Charge)を推定する。SOCの推定手法としては、予め取得されたSOC-OCV(Open Circuit Voltage)カーブを参照する手法または電流積算法など、各種公知の手法を採用することができる。
ECU100は、蓄電装置10の充電を制御する。具体的には、ECU100は、組電池B1,B2のSOCが高い場合にDC充電器300から供給される充電電力を制限する制限制御を行なう。本実施の形態においては、DC充電時にDC充電器300から一定の充電電圧が印加される。ECU100は、DC充電器300から供給される充電電流を制御することによって、充電電力を制限する。このような制限制御を行なうのは、以下の理由による。組電池のSOCが高いと、電池の負極表面に金属リチウムを析出させるリチウム析出電圧と電池の開放電圧(OCV)とが近くなる。そのため、たとえば、充電電圧が一定の場合において、充電電流を制限制御することなく常に一定の充電電流でDC充電を行なった場合、各電池のOCVがリチウム析出電圧を超えてしまうことが懸念される。そこで、制限制御を行ない、組電池B1,B2のSOCが高い場合には、各電池のOCVがリチウム析出電圧を超えないように制御を行なう。
また、ECU100は、組電池B1,B2の温度TB1,TB2の温度が高い場合にDC充電器300から供給される充電電力を制限する制限制御を行なう。組電池B1,B2を構成する電池は、過度に温度が高くなるとその劣化が進行することが知られている。組電池B1,B2は、その充放電の過程で発熱する。この発熱に起因してその温度が所定温度以上になると劣化が進行してしまう恐れがある。そのため、ECU100は、電池温度TB1,TB2を用いた制限制御を行なう。
ECU100は、DC充電器300に要求する電流値を示す充電電流指令値を、DC充電器300に送信する。DC充電器300は、電動車両1から受信した充電電流指令値に応じた充電電流を出力する。電動車両1のDC充電時においては、一定の周期で電動車両1から充電電流指令値が送信される。ECU100は、充電電流指令値を変化させることによって、充電電流を制御する。
(電動車両のDC充電について)
ここで、公共の充電ステーションなどに設置されたDC充電器300でDC充電を行なう場合には、DC充電の開始当初の比較的短い期間(たとえば、数分から数十分程度の期間)である「初期期間」に、ある程度の量の電力を充電したいというユーザのニーズが存在し得る。電動車両1に搭載された蓄電装置10に含まれる組電池B1,B2は、航続距離を長くするために、電動車両1の電気負荷に対して並列に接続して使用されることが想定される。なお、以下においては、組電池B1,B2が電気負荷に対して並列に接続して使用される状態を「並列状態」ともいう。
たとえば、組電池B1,B2が満充電(SOC100%)の状態から並列状態にされて使用された場合には、組電池B1,B2のSOCは同程度に減少する。この後にDC充電が開始される場合、組電池B1,B2のSOCが比較的高いときは、上述の制限制御が行なわれるため、初期期間に充電できる充電量が小さくなってしまう可能性がある。
図2は、並列状態で使用された蓄電装置10をDC充電する場合におけるSOC、充電電流および充電量の時間変化を概略的に示す図である。図2においては、組電池B1,B2が並列状態にされており、組電池B1,B2のSOCがともに80%の状態でDC充電が開始される例について説明する。
上述したとおり、ECU100は、蓄電装置10(組電池B1,B2)のDC充電時に制限制御を行なう。そのため、組電池B1,B2のSOCが比較的高いSOCである80%の場合には、充電電流IB1,IB2がECU100によって制限され、小さい充電電流IB1,IB2でDC充電が開始される。そして、図2に示されるように、組電池B1,B2のSOCが80%から満充電(たとえば100%)に近づくにつれて充電電流IB1,IB2がさらに小さくなるように制御される。それゆえに、初期期間に充電できる充電量が小さくなってしまう可能性がある。
そこで、実施の形態1においては、蓄電装置10のDC充電が行なわれていない場合には、組電池B1,B2のうち、組電池B1のSOC1を組電池B2のSOC2よりも意図的に小さくする「SOC調整処理」が実行される。具体的には、SOC調整処理は、組電池B1のSOC1を組電池B2のSOC2よりも後述する所定量以上小さい蓄電量にする処理である。なお、SOC調整処理は、組電池B1のSOC1を小さくし、かつ、組電池B2のSOC2を高くすることに限られるのもでなはい。SOC調整処理は、組電池B1のSOC1を高くし、かつ、組電池B2のSOC2を低くしてもよい。なお、SOC調整処理は、本開示に係る「充電準備」の一例に相当する。
図3は、SOC調整処理を説明するための図である。図3には、SOC調整処理が実行される場合において、モータジェネレータ50の力行制御時、回生制御時、および充電時における組電池B1,B2のそれぞれのSOCの時間変化が概略的に示されている。力行制御時および回生制御時に実行される処理がSOC調整処理である。
力行制御時においては、ECU100は、切替リレーR1,R2を制御して、組電池B1を電気負荷と電気的に接続し、かつ、組電池B2を電気負荷から電気的に切り離す。これによって、電動車両1(モータジェネレータ50)の力行に用いられる電力を組電池B1から供給する。そのため、図3に示されるように、組電池B1のSOC1が時刻T0から時刻T1にかけて減少している。組電池B2のSOC2は、組電池B2が電気負荷から電気的に切り離されているため、時刻T0から時刻T1において変化していない。
回生制御時においては、ECU100は、切替リレーR1,R2を制御して、組電池B1を電気負荷から電気的に切り離し、かつ、組電池B2を電気負荷と電気的に接続する。これによって、モータジェネレータ50の回生電力を組電池B2に供給する。そのため、図3に示されるように、組電池B2のSOCが時刻T1からT2にかけて増加している。組電池B1のSOC1は、組電池B1が電気負荷から電気的に切り離されているため、時刻T1からT2において変化していない。
このように、ECU100は、力行制御時にはモータジェネレータ50の力行に組電池B1の電力を用いるように制御し、回生制御時にはモータジェネレータ50の回生による電力が組電池B2に供給されるように制御することにより、組電池B1のSOC1と組電池B2のSOC2との差が大きくなるように調整する。
そして、DC充電時においては、ECU100は、切替リレーR1,R2を制御して、組電池B1を車両インレット90と電気的に接続し、かつ、組電池B2を車両インレット90から電気的に切り離す。このように、SOC調整処理によってSOCが低い状態にされた組電池B1のみをDC充電することによって、初期期間において制限制御により充電電流が制限される程度を小さくできる。ゆえに、SOC調整処理が実行されない場合と比べ、充電開始(時刻T2)後の初期期間において充電量を増加させることができるため、図3に示されるように、初期期間において組電池B1のSOC1の増加量を大きくすることができる。
図4は、SOC調整処理を実行した後に蓄電装置10をDC充電する場合におけるSOC、充電電流および充電量の時間変化を概略的に示す図である。図4では、DC充電が開始される前に電動車両1において図2における場合と同様の電力が使用された場合を想定する。図4においては、組電池B1のSOCが60%、組電池B2のSOCが100%の状態で組電池B1のみのDC充電が開始される。
組電池B1のSOCは60%であるので、図2で説明した組電池B1,B2のSOCが80%である場合よりも、大きな充電電流IBでDC充電が開始される。具体的には、図2における充電電流IB(=IB1+IB2)よりも大きな図4における充電電流IB(=IB1)でDC充電が行なわれる。このように、DC充電が行なわれる前にSOC調整処理が実行されることによって、DC充電が行なわれる前にSOC調整処理が実行されない場合と比べて、初期期間に充電できる充電量を大きくすることができる。
(SOC調整処理が電動車両の走行に与える影響)
しかしながら、SOC調整処理の実行時における組電池B1,B2のバッテリ損失と、並列状態における組電池B1,B2のバッテリ損失(SOC調整処理を実行していないときのバッテリ損失)とを比較すると、SOC調整処理の実行時における組電池B1,B2のバッテリ損失の方が大きくなる。そのため、電動車両1の走行時にSOC調整処理が常時実行されると、蓄電装置10の損失が大きくなってしまい、電動車両1の走行効率が低下してしまう。つまり、SOC調整処理の実行は、初期期間における充電効率を向上させることができる反面、電動車両1の走行効率を低下させてしまうという背反を有する。
図5は、並列状態で組電池B1,B2が使用されるときのバッテリ損失L1と、SOC調整処理の実行時における組電池B1,B2のバッテリ損失L2とを比較した図である。図5においては、電力一定のもとで、並列状態で組電池B1,B2が使用されるときのバッテリ損失L1およびSOC調整処理の実行時における組電池B1,B2のバッテリ損失L2の計算式が示されている。
並列状態においては、たとえば、モータジェネレータ50の力行時において、組電池B1,B2のそれぞれの内部抵抗を「r」、蓄電装置10からの放電電流を「IB」とすると、バッテリ損失L1は下記の式(1)となる。
L1=2×r×(IB/2)…(1)
SOC調整処理の実行時においては、たとえば、モータジェネレータ50の力行時において、組電池B1,B2のそれぞれの内部抵抗を「r」、蓄電装置10からの放電電流を「IB」とすると、バッテリ損失L2は下記の式(2)となる。
L2=r×(IB)…(2)
式(1),(2)から理解し得るように、SOC調整処理の実行時における組電池B1,B2のバッテリ損失L2は、並列状態で組電池B1,B2が使用されるときのバッテリ損失L1よりも大きくなる。このため、SOC調整処理が常時実行されると蓄電装置10の損失が大きくなってしまう可能性がある。
(SOC調整処理の実行タイミング)
そこで、本実施の形態に係るECU100は、第1条件および第2条件を満たした場合に限ってSOC調整処理を実行する。概略的には、ECU100は、目的地でDC充電が行なわれることが予定されている場合(第1条件)において、電動車両1の現在地が、目的地に到達するまでにSOC調整処理を完了させることができる最短の地点に到達したとき(第2条件)に、ECU100は、SOC調整処理を開始する。「SOC調整処理の完了」とは、組電池B1のSOC1を組電池B2のSOC2より所定量以上小さくすることである。
第1条件とは、具体的には、電動車両1の目的地に充電サイトが設定されていることである。ECU100は、たとえば、ナビゲーション装置80に設定された目的地が、ナビゲーション装置80に予め登録されている充電サイトのいずれかであるか否かを判定する。これによって、目的地で蓄電装置10がDC充電されない場合にまでSOC調整処理が実行されることを防止する。ゆえに、走行効率の低下を抑制することができる。
第2条件とは、具体的には、電動車両1の現在地が、目的地に到達するまでにSOC調整処理を完了させることができる最短の地点に到達したことである。第2条件の判定には、たとえば距離が用いられる。ECU100は、ナビゲーション装置80から現在地を取得し、当該現在地から目的地までの距離が、予め定められた所定距離以下となった場合に第2条件を満たすと判定する。所定距離は、たとえば、組電池B1,B2の現在のSOCと、距離と組電池B1,B2間のSOC差分の増加量との関係を定めた距離マップとを用いて決定される。距離マップは予め実験などによって算出されて、ECU100のメモリに記憶されている。なお、第2条件の判定には、距離に代えて、現在地から目的地までの到着予想時間が用いられてもよい。この場合には、時間と組電池B1,B2間のSOC差分の増加量との関係を定めた時間マップがECU100のメモリに記憶される。
なお、本明細書における「最短の地点」とは、必ずしも最短となる1点を示すものではなく、一定の範囲をもつものである。たとえば、現在地から目的地までの到着予想時間は、その時々の交通量などによって変化し得るものである。そのため、電動車両1の現在地が、目的地に到達するまでにSOC調整処理を完了させることができると算出された地点から一定のマージンを持たせて「最短の地点」が設定されてもよい。
(ECUで実行される処理)
図6は、実施の形態1に係るECU100で実行されるSOC調整処理の手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される各ステップは、電動車両1が作動中である場合においてECU100により繰り返し実行される。図6に示すフローチャートの各ステップは、ECU100によるソフトウェア処理によって実現される場合について説明するが、その一部あるいは全部がECU100内に作製されたハードウェア(電気回路)によって実現されてもよい。図7、図8、図9および図12においても同様である。
ECU100は、DC充電開始操作がなされたか否かを判定する(ステップ100、以下ステップを「S」と略す)。DC充電開始操作とは、たとえば、車両インレット90に充電コネクタ200を接続する操作あるいは車両インレット90を覆う充電リッドを開く操作などである。
ECU100は、DC充電開始操作がなされていない場合(S100においてNO)、設定されている目的地が充電サイトであるか否かを判定する(S110)。ECU100は、設定されている目的地が充電サイトではない場合(S110においてNO)、目的地でDC充電が行なわれないと予測できるため、SOC調整処理を実行せずに、組電池B1,B2を並列状態にする(S130)。
ECU100は、設定されている目的地が充電サイトである場合(S110においてYES)、目的地に到達するまでにSOC調整処理を完了させることができる最短の地点に到達したか否かを判定する(S120)。
ECU100は、最短の地点に到達していない場合(S120においてNO)、SOC調整処理を実行せずに、組電池B1,B2を並列状態にする(S130)。これによって、SOC調整処理が実行されることによって走行時の効率を低下させてしまうことを回避する。
ECU100は、最短の地点に到達した場合(S120においてYES)、SOC調整処理を実行する。SOC調整処理は、具体的にはS140~S170の処理である。ECU100は、モータジェネレータ50が力行制御されているか否かを判定する(S140)。
ECU100は、モータジェネレータ50が力行制御されている場合(S140においてYES)、組電池B1を電気負荷と電気的に接続し、組電池B2を電気負荷から電気的に切り離す(S150)。具体的には、ECU100は、切替リレーR1を閉状態にし、かつ、切替リレーR2を開状態にする。これによって、モータジェネレータ50の力行に用いられる電力を組電池B1から供給する。
ECU100は、モータジェネレータ50が力行制御されていない場合(S140においてNO)、モータジェネレータ50が回生制御されているか否かを判定する(S160)。
ECU100は、モータジェネレータ50が回生制御されている場合(S160においてYES)、組電池B1を電気負荷から電気的に切り離し、組電池B2を電気負荷と電気的に接続する(S170)。具体的には、ECU100は、切替リレーR1を開状態にし、かつ、切替リレーR2を閉状態にする。これによって、モータジェネレータ50の回生電力を組電池B2に供給する。
ECU100は、S150においてモータジェネレータ50が回生制御されていない場合(S150においてNO)、処理を終了する。
このように、第1条件(S110)および第2条件(S120)が満たされた場合に、ECU100は、切替リレーR1,R2を制御することによってSOC調整処理を実行する。そして、ECU100は、組電池B1のSOCを低くし、かつ、組電池B2のSOCを高くすることにより、組電池B1と組電池B2とのSOCの差が大きくなるように調整する。
ECU100は、S100において、DC充電開始操作がなされたと判定すると(S100においてYES)、DC充電を開始する(S200)。DC充電の処理の詳細については、図7を用いて説明する。図7は、図6のS200(DC充電)における詳細な処理を示すフローチャートである。
ECU100は、組電池B1のSOC1と組電池B2のSOC2との差分が所定量以上であるか否かを判定する(S210)。所定量は、組電池B1,B2を並列状態にしてDC充電を行なうよりも、組電池B2よりもSOCが低くなっている組電池B1のみのDC充電を行なうほうが初期期間に大きな充電電力でDC充電を行なうことができることを判定するための閾値として設定される。つまり、組電池B1のSOC1と組電池B2のSOC2との差分が所定量以上である場合は、組電池B1のみDC充電を行なう方が初期期間に充電できる充電量が増加する。一方、組電池B1のSOC1と組電池B2のSOC2との差分が所定量より小さい場合は、組電池B1,B2を並列状態にしてDC充電を行なう方が初期期間に充電できる充電量が増加する。
ECU100は、組電池B1のSOC1と組電池B2のSOC2との差分が所定量以上である場合(S210においてYES)、切替リレーR1を閉状態、かつ、切替リレーR2を開状態にして、組電池B1を車両インレット90と電気的に接続する(S220)。そして、ECU100は、組電池B1のDC充電を行なう(S240)。
ECU100は、組電池B1のSOC1と組電池B2のSOC2との差分が所定量より小さい場合(S210においてNO)、切替リレーR1,R2の双方閉状態にして、組電池B1,B2を並列状態にする(S230)。そして、ECU100は、組電池B1および組電池B2のDC充電を行なう(S240)。
以上のように、実施の形態1に係る電動車両1は、電動車両1の現在位置が、目的地に到達するまでに充電準備を完了させることができる最短の地点に到達した場合に初めてSOC調整処理が開始される。これによって、電動車両1の走行時にSOC調整処理が行なわれる期間を可能な限り短くすることができる。ゆえに、走行時におけるSOC調整処理の実行によって目的地での充電効率を向上させつつ、SOC調整処理の実行が電動車両の走行に与える走行効率の低下という影響を低減させることができる。
<変形例1>
実施の形態1においては、目的地でDC充電が行なわれることが予定されている場合(第1条件)において、電動車両1の現在地が、目的地に到達するまでにSOC調整処理を完了させることができる最短の地点に到達したとき(第2条件)に、ECU100は、SOC調整処理を開始する例について説明した。しかしながら、第1条件および第2条件が満たされた場合であっても、ユーザがSOC調整処理の実行を望まないような場合も考えられる。たとえば、ユーザが目的地(充電サイト)付近に長時間滞在するような場合には、走行効率を低下させてまで、初期期間における充電効率を向上させることを望まないことも考えられる。
そこで、変形例1においては、第1条件および第2条件が満たされた場合に、SOC調整処理を実行するか否かをユーザに意思確認する例について説明する。具体的には、ECU100は、第1条件および第2条件が満たされた場合に、ナビゲーション装置80の画面にSOC調整処理を実行するか否かの画面を表示させる。そして、SOC調整処理を実行する選択がされた場合には、ECU100は、SOC調整処理を実行する。SOC調整処理を実行しない選択がされた場合には、ECU100は、SOC調整処理を実行しない。
図8は、変形例1に係るECU100で実行されるSOC調整処理の手順を示すフローチャートである。図8に示すフローチャートは、図6のフローチャートに対して、S300およびS310が追加されたものとなっている。その他の各ステップについては、図6のフローチャートにおける各ステップと同様であるため同一の符号を付し、繰り返し説明しない。
ECU100は、第1条件および第2条件が満たされた場合(S110,120においてYES)、ナビゲーション装置80の画面にSOC調整処理を実行するか否かの画面を表示させる(300)。
ECU100は、SOC調整処理を実行する選択がされたか否かを判定する(S310)。ECU100は、SOC調整処理を実行する選択がされた場合(S310においてYES)、SOC調整処理を実行する(S140~S170)。
ECU100は、SOC調整処理を実行しない選択がされた場合(S310においてNO)、SOC調整処理を実行せずに、組電池B1,B2を並列状態にする(S130)。
以上のように、第1条件および第2条件が満たされた場合に、SOC調整処理を実行するか否かの意思確認をユーザに行なう。これによって、SOC調整処理の実行にユーザの意思を反映させることができる。
なお、変形例1においては、ナビゲーション装置80の画面にSOC調整処理を実行するか否かの画面を表示させ、ユーザが当該画面に対して操作を行なう例を説明したが、別途、たとえば、プッシュ式の機械スイッチなどで構成される実行スイッチが設けられてもよい。この場合、たとえば、ナビゲーション装置80の画面にSOC調整処理を実行するか否かの選択を促す表示をし、ユーザがSOC調整処理の実行を望む場合には、実行スイッチをプッシュするように構成してもよい。
<変形例2>
実施の形態1においては、一例として、本開示に係る「充電準備」がSOC調整処理である例について説明した。しかしながら、充電準備は、他の処理であってもよい。実施の形態2においては、一例として、充電準備が蓄電装置10(組電池B1,B2)の冷却処理である例について説明する。
上述したとおり、ECU100は、組電池B1,B2の温度TB1,TB2の温度が高い場合にDC充電器300から供給される充電電力を制限する制限制御を行なう。そこで、変形例2に係るECU100は、第1条件および第2条件が満たされた場合に、充電準備として蓄電装置10の冷却処理を行なう。蓄電装置10の冷却処理が開始されると、ECU100は、ブロワを常時駆動させて、蓄電装置10の冷却を行なう。これによって、蓄電装置10の冷却処理が行なわれない場合と比べて、DC充電が開始される時点における蓄電装置10の温度を低くすることができる。そのため、DC充電の初期期間において、組電池B1,B2の温度TB1,TB2に起因した制限制御によって充電電力が制限される程度を小さくすることができる。つまり、蓄電装置10の冷却処理が行われない場合と比べて、初期期間に充電できる充電量を大きくすることができる。
なお、常時、蓄電装置10の冷却処理が実行されると、外気の送風とともに蓄電装置10内に異物が入り込む可能性がある。そのため、蓄電装置10の冷却処理においても、実施の形態1に係るSOC調整処理と同様に第1条件および第2条件が満たされた場合に限り開始する。
図9は、変形例2に係るECU100で実行される蓄電装置10の冷却処理の手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される各ステップは、電動車両1が作動中である場合においてECU100Aにより繰り返し実行される。図9に示すフローチャートは、図6のフローチャートに対して、S140~S170のSOC調整処理に代えて、S400の蓄電装置10の冷却処理が追加されたものとなっている。その他の各ステップについては、図6のフローチャートにおける各ステップと同様であるため同一の符号を付し、繰り返し説明しない。
ECU100は、第1条件および第2条件が満たされた場合(S110,120においてYES)、ブロワを駆動させて蓄電装置10の冷却処理を開始する(S400)。
以上のように、電動車両の現在位置が、目的地に到達するまでに充電準備を完了させることができる最短の地点に到達した場合に初めて蓄電装置10の冷却処理が開始される。これによって、蓄電装置10の冷却が必要となる場合にのみ蓄電装置10の冷却処理が実行されるようにすることができる。ゆえに、走行時における蓄電装置10の冷却処理の実行によって目的地での充電効率を向上させつつ、蓄電装置10に異物が堆積することを抑制することができる。
[実施の形態2]
実施の形態1においては、一例として、本開示に係る「充電準備」がSOC調整処理である例について説明した。また、変形例2においては、一例として、本開示に係る「充電準備」が蓄電装置10の冷却処理である例について説明した。しかしながら、充電準備は、他の処理であってもよい。実施の形態2においては、一例として、充電準備が車両インレット90の冷却である例について説明する。
図10は、実施の形態2に係る電動車両1AとDC充電器300とを含む充電システムの全体構成図である。実施の形態2に係る電動車両1Aは、実施の形態1の電動車両1に対して、温度センサ500をさらに備える。その他の電動車両1Aの構成は、蓄電装置10AおよびECU100Aを除き、電動車両1と同様であるため繰り返し説明しない。
蓄電装置10Aは、組電池B1を含む。なお、蓄電装置10Aは、実施の形態1と同様に複数の組電池を含んで構成されてもよい。
温度センサ500は、車両インレット90の温度を検出し、その検出結果を示す信号TcをECU100Aに出力する。
ECU100Aは、車両インレット90の温度が高い場合にDC充電器300から供給される充電電力を制限する制限制御を行なう。DC充電においては、充電経路に大きな電流が流れるため、発熱量が大きい。そのため、車両インレット90およびその周辺部品などが所定温度以上に発熱すると破損および変形などを引き起こす可能性がある。そのために、車両インレット90の温度を用いた制限制御を行なう。
図11は、車両インレット90の冷却を説明するための図である。図11には、車両インレット90に外気を送風して、車両インレット90の冷却を行なうための冷却機構400が示されている。冷却機構400は、ダクト410と、バルブ420とを備える。
ダクト410の一端側には、車外から外気を取り込むための吸気口415が設けられている。ダクト410の他端側は、吸気口415から取り込んだ外気を車両インレット90に送風できるように構成されている。
バルブ420は、吸気口415の付近に設けられ、ECU100からの信号に従ってその開閉状態が切り替わるように構成される。バルブ420が閉状態であると、ダクト410を介して外気を車両インレット90に送風できず、車両インレット90の冷却がなされない。バルブ420が開状態であると、ダクト410を介して外気を車両インレット90に送風することができ、車両インレット90の冷却がなされる。
ECU100は、実施の形態1で説明した第1条件および第2条件が満たされた場合に、車両インレット90の冷却処理を実行する。具体的には、ECU100は、バルブ420を閉状態から開状態に切り替えて、車両インレット90の冷却を実行する。これによって、車両インレット90の冷却処理が行なわれない場合と比べて、DC充電が開始される時点における車両インレット90の温度を低くすることができる。そのため、DC充電の初期期間において、車両インレット90の温度Tcに起因した制限制御によって充電電力が制限される程度を小さくすることができる。つまり、車両インレット90の冷却処理が行われない場合と比べて、初期期間に充電できる充電量を大きくすることができる。
なお、常時、車両インレット90の冷却が実行されると、ダクト410を介して外気とともに異物が入り込む可能性がある。そのため、車両インレット90の冷却においても、実施の形態1に係るSOC調整処理と同様に第1条件および第2条件が満たされた場合に限り開始する。
図12は、実施の形態2に係るECU100Aで実行される車両インレット90の冷却の手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される各ステップは、電動車両1Aが作動中である場合においてECU100Aにより繰り返し実行される。図12に示すフローチャートは、図6のフローチャートに対して、S140~S170のSOC調整処理に代えて、S500の車両インレット90の冷却処理が追加されたものとなっている。その他の各ステップについては、図6のフローチャートにおける各ステップと同様であるため同一の符号を付し、繰り返し説明しない。
ECU100は、第1条件および第2条件が満たされた場合(S110,120においてYES)、バルブ420を開状態にし、車両インレット90の冷却を開始する(S500)。
以上のように、電動車両の現在位置が、目的地に到達するまでに充電準備を完了させることができる最短の地点に到達した場合に初めて車両インレット90の冷却が開始される。これによって、車両インレット90の冷却が必要となる場合にのみ車両インレット90の冷却が実行されるようにすることができる。ゆえに、走行時における車両インレット90の冷却の実行によって目的地での充電効率を向上させつつ、車両インレット90に異物が堆積することを抑制することができる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,1A 電動車両、10,10A 蓄電装置、20 システムメインリレー装置、21,22 システムメインリレー、30 充電リレー装置、31,32 充電リレー、50 モータジェネレータ、60 駆動輪、70 監視ユニット、80 ナビゲーション装置、90 車両インレット、95 充電リッド、100 ECU、200 充電コネクタ、300 充電器、400 冷却機構、410 ダクト、415 吸気口、420 バルブ、500 温度センサ、B1,B2 組電池、CNL 負極線、CPL 正極線、NL 負極線、PL 正極線、R1,R2 切替リレー。

Claims (5)

  1. 車外の直流電源から充電ケーブルを介して供給される直流電力を受けて車載の蓄電装置を充電できるように構成された電動車両であって、
    走行用モータと、
    前記蓄電装置と前記走行用モータとを電気的に接続する電力線と、
    地図情報を有するナビゲーション装置と、
    前記蓄電装置の充電を制御する制御装置とを備え、
    前記蓄電装置は、第1の蓄電体および第2の蓄電体を含み、
    前記制御装置は、目的地において前記蓄電装置の充電が行なわれることが予定される場合には、充電効率を上げるための充電準備を走行中に実行し、
    前記充電準備は、前記第1の蓄電体の蓄電量を、前記第2の蓄電体の蓄電量よりも所定量以上小さい蓄電量にする処理であり、
    前記制御装置は、
    前記ナビゲーション装置から前記電動車両の現在位置を取得し、
    前記取得した現在位置と前記目的地との距離が所定距離以下となった場合に、前記処理を開始し、
    前記所定距離は、前記第1の蓄電体の蓄電量および前記第2の蓄電体の蓄電量と、前記所定量とから定まる距離である、電動車両。
  2. 前記制御装置は、前記蓄電装置の充電の実行時において、
    前記蓄電装置の蓄電量が高いほど、前記直流電源による充電電力を制限する制限制御を実行するように構成され、
    前記第1の蓄電体の蓄電量と前記第2の蓄電体の蓄電量との差分が前記所定量以上である場合には、前記第1の蓄電体を充電し、かつ、前記第2の蓄電体を充電しない、請求項1に記載の電動車両。
  3. 前記蓄電装置は、さらに、
    前記第1の蓄電体と前記電力線との電気的な接続および切断を切り替える第1リレーと、
    前記第2の蓄電体と前記電力線との電気的な接続および切断を切り替える第2リレーとを含み、
    前記制御装置は、前記処理の実行中において、
    前記走行用モータが力行制御されている場合には、前記第1の蓄電体と前記電力線とが電気的に接続されるように前記第1リレーを制御し、かつ、前記第2の蓄電体と前記電力線とが電気的に切り離されるように前記第2リレーを制御する、請求項1または請求項2に記載の電動車両。
  4. 前記制御装置は、前記処理の実行中において、
    前記走行用モータが回生制御されている場合には、前記第1の蓄電体と前記電力線とが電気的に切り離されるように前記第1リレーを制御し、かつ、前記第2の蓄電体と前記電力線とが電気的に接続されるように前記第2リレーを制御する、請求項3に記載の電動車両。
  5. 前記制御装置は、前記取得した現在位置と前記目的地との距離が前記所定距離以下となった場合において、前記処理を開始する前に、前記ナビゲーション装置の表示画面に前記処理を実行するか否かを選択するための選択画面を表示させ、
    前記選択画面に対するユーザ操作に基づいて、前記処理を実行するか否かを判断する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電動車両。
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