JP2016013942A - 接合体及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】接合強度の向上及び接合信頼性の向上を図ることが可能な接合体及びその製造方法を提供する。
【解決手段】接合体1aは、セラミックス2と、銅により形成された金属部材3と、セラミックス2に形成されたメタライズ層4と、メタライズ層4と金属部材3との間に形成された接合部5と、を備える。接合部5は、メタライズ層4の厚さ方向への投影領域内にある第1接合部51と、第1接合部51及びメタライズ層4を囲む第2接合部52と、を備える。第1接合部51は、第1接合材料により形成されている。第2接合部52は、第1接合材料よりも熱膨張率の低い第2接合材料により形成されている。第2接合材料は、Ag系接合材料により形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、接合体及びその製造方法に関し、より詳細には、セラミックスと、銅により形成された金属部材と、の接合体及びその製造方法に関する。
従来、半導体モジュールの分野においては、セラミック基板に対しメタライズを行い、メタライズ層とベース金属とを無鉛はんだによって接合した接合体が知られている(特許文献1)。
また、近年、Pbフリーはんだに関しては、300〜400℃程度の融点を有するはんだ合金として、Znを主成分とするPbフリーはんだが知られている(特許文献2、3)
特許文献2には、Znを主成分とするPbフリーはんだ合金として、Zn−Al系合金にNiを含有させたはんだ合金が記載されている。
また、特許文献3には、Znを主成分とするPbフリーはんだ合金として、Zn−Al系合金にGeを含有させたはんだ合金が記載されている。
特開2013−151396号公報 特開2013−86102号公報 特開2013−81995号公報
セラミックスと、銅により形成された金属部材と、の接合体では、接合強度及び接合信頼性の更なる向上が求められている。
本発明の目的は、接合強度の向上及び接合信頼性の向上を図ることが可能な接合体及びその製造方法を提供することにある。
本発明の接合体は、セラミックスと、銅により形成された金属部材と、前記セラミックスに形成されたメタライズ層と、前記メタライズ層と前記金属部材との間に形成された接合部と、を備える。前記接合部は、前記メタライズ層の厚さ方向への投影領域内にある第1接合部と、前記第1接合部及び前記メタライズ層を囲む第2接合部と、を備える。前記第1接合部は、第1接合材料により形成されている。前記第2接合部は、前記第1接合材料よりも熱膨張率の低い第2接合材料により形成されている。前記第2接合材料は、Ag系接合材料により形成されている。
この接合体において、前記第1接合材料は、Zn−Al系はんだであるのが好ましい。
この接合体において、前記Ag系接合材料は、焼結銀であるのが好ましい。
この接合体において、前記第1接合部、前記金属部材及び前記メタライズ層と、前記第2接合部と、の間に、めっき層が介在しており、前記めっき層は、Ni層とAg層との積層構造を有し、前記Ag層が前記第2接合部側にあるのが好ましい。
この接合体において、前記金属部材は、前記第1接合部と接合されている領域を囲むように凹部が形成されており、前記第2接合部は、前記凹部を満たすように形成されているのが好ましい。
本発明の接合体の製造方法は、セラミックスに形成されたメタライズ層と銅により形成された金属部材とが接合された接合体の製造方法であって、前記セラミックスに形成された前記メタライズ層と前記金属部材とをZn−Al系はんだで接合することによって前記メタライズ層の厚さ方向への投影領域内にある第1接合部を形成する。本発明の接合体の製造方法は、前記第1接合部を形成した後、前記第1接合部と前記メタライズ層とを囲むように、銀粒子と揮発性のバインダと溶剤とを含むペーストを塗布してから、前記ペーストを加熱して焼結銀を形成することにより、前記第1接合部と前記メタライズ層とを囲む第2接合部を形成する。
この接合体の製造方法において、前記ペーストをディスペンサにより塗布するのが好ましい。
本発明の接合体においては、接合強度の向上及び接合信頼性の向上を図ることが可能となる。
本発明の接合体の製造方法においては、接合体の、接合強度の向上及び接合信頼性の向上を図ることが可能となる。
図1は、実施形態1の接合体の概略断面図である。 図2は、実施形態1の接合体の製造方法の説明図である。 図3は、実施形態1の接合体の製造方法の説明図である。 図4は、比較例の接合体の概略断面図である。 図5は、実施形態2の接合体の概略断面図である。 図6は、実施形態2の接合体の製造方法の説明図である。 図7は、実施形態3の接合体の要部概略断面図である。 図8は、実施形態3の接合体の製造方法の説明図である。
(実施形態1)
以下では、本実施形態の接合体1aについて図1に基づいて説明する。
接合体1aは、セラミックス2と、銅により形成された金属部材3と、セラミックス2に形成されたメタライズ層4と、メタライズ層4と金属部材3との間に形成された接合部5と、を備える。接合部5は、メタライズ層4の厚さ方向への投影領域内にある第1接合部51と、第1接合部51及びメタライズ層4を囲む第2接合部52と、を備える。第1接合部51は、第1接合材料により形成されている。第2接合部52は、第1接合材料よりも熱膨張率の低い第2接合材料により形成されている。第2接合材料は、Ag系接合材料により形成されている。よって、接合体1aは、接合強度の向上及び接合信頼性の向上を図ることが可能となる。
接合体1aの各構成要素については、以下に詳細に説明する。
セラミックス2としては、平板状のアルミナセラミックスを採用している。セラミックス2は、外周形状が矩形(直角四辺形)状に形成されている。セラミックス2は、セラミック基板により構成されている。セラミック基板としては、例えば、アルミナの含有率が92%のアルミナ基板を採用することができる。アルミナ基板におけるアルミナの含有率は、92%に限らず、例えば、96%でもよい。
セラミック基板は、例えば、半導体素子などの機能素子を搭載するための基板として利用することができる。半導体素子としては、例えば、パワートランジスタ、IC素子、半導体発光素子等を挙げることができる。パワートランジスタとしては、例えば、パワーMOSFET、IGBT等を挙げることができる。半導体発光素子としては、例えば、LEDチップ、LDチップ等を挙げることができる。接合体1aは、半導体素子を収納するパッケージの一部を構成する部材として、利用することができる。
金属部材3は、平板状に形成されている。金属部材3は、外周形状が矩形状に形成されている。金属部材3は、銅基板により構成されている。接合体1aは、金属部材3の外形サイズが、セラミックス2の外形サイズよりも大きい。ここで、金属部材3及びセラミックス2それぞれの外形サイズは、平面視のサイズである。よって、金属部材3は、平面視においてセラミックス2よりも大きい。これにより、接合体1aは、平面視において、金属部材3が、セラミックス2の外周線の内側に配置されている。
メタライズ層4は、セラミックス2の第1面21に形成されている。メタライズ層4は、セラミックス2の第1面21とは反対の第2面22と、セラミックス2の側面23と、には形成されていない。
メタライズ層4は、セラミックス2の第1面21のを面状に覆うように形成されている。面状に覆うとは、セラミックス2の第1面21の略全面を覆うことを意味する。略全面とは、セラミックス2の第1面21の全面に限らず、第1面21の全面よりもやや狭い領域でもよい。第1面21の全面よりもやや狭い領域とは、例えば、第1面21の全面の90〜99%の領域である。接合体1aは、接合強度を向上させる観点から、メタライズ層4がセラミックス2の第1面21の全面に形成されているのが、より好ましい。これにより、接合体1aは、接合部5の一部により構成されるはんだフィレット50をより安定して形成することが可能となり、接合強度の向上及び接合信頼性の向上を図ることが可能となる。
メタライズ層4は、例えば、セラミックス2の第1面21側から順に、Mo層、Mn層及びNi層が積層された金属層により構成することができる。メタライズ層4は、例えば、CVD法、PVD法等により形成することができる。PVD法としては、例えば、スパッタ法、蒸着法等を採用することができる。また、メタライズ層4は、例えば、セラミックス2の表面側から順に、Mo−Mn層、Ni層が積層された金属層により構成してもよい。この場合、Mo−Mn層は、例えば、Moの微粉末とMnの微粉末と有機バインダとを混合して形成したメタライズ用ペーストを、セラミックス2の第1面21に塗布してから、1300〜1700℃の温度で加熱処理することにより形成することができる。また、Ni層は、例えば、めっき法により形成することができる。
接合部5は、メタライズ層4が形成されたセラミックス2と金属部材3とを接合している。より詳細には、接合部5は、セラミックス2に形成されたメタライズ層4と金属部材3とを接合している。
接合部5は、メタライズ層4の側面43側にある部位が、はんだフィレット50を構成している。より詳細には、接合部5は、第2接合部52のうち、平面視においてセラミックス2の外周線よりも外側にはみ出した部分が、はんだフィレット50を構成している。
第1接合材料は、融点が381〜600℃の範囲内にあるPbフリーはんだを採用するのが好ましい。Pbフリーはんだとは、鉛を含まないはんだを意味する。金属部材3の材料である銅の融点は、1084.5℃程度である。よって、第1接合材料の融点は、金属部材3の材料の融点よりも低い。
第1接合材料としては、例えば、Zn−Al系はんだ、AgCuSn系はんだ等を採用することができる。Zn−Al系はんだは、Znを主成分とするPbフリーはんだ合金である。Zn−Alはんだの共晶組成は、Zn:95質量%、Al:5質量%である。Znの融点が419℃であるのに対し、Zn−Alの共晶温度は、381℃である。Zn−Al系はんだにおけるAlの含有量は、例えば、1.0質量%以上9.0質量%以下であるのが好ましい。Zn−Al系はんだは、Zn及びAlの他に、例えば、Ni、Ge、Mg、Ag、P等の群から選択される少なくとも1種の金属を含有していてもよい。
第1接合材料は、AgCuSn系はんだよりも、Zn−Al系はんだであるのが、より好ましい。これにより、接合体1aは、第1接合材料として、AgCuSn系はんだを採用する場合に比べて、第1接合部51の靱性を向上させることが可能となり、接合強度を向上させることが可能となる。
第2接合材料のAg系接合材料としては、例えば、樹脂中に銀の微粉末が分散された導電性樹脂、Ag粒子同士が焼結により結合されたバルク状態の焼結銀(Ag焼結材)等が挙げられる。焼結銀は、銀粒子同士が結合された構造体である。より詳細には、焼結銀は、銀粒子同士が焼結により結合された焼結体である。焼結銀は、多孔質銀である。
Ag系接合材料は、焼結銀であるのが好ましい。これにより、接合体1aは、Ag系接合材料が導電性樹脂である場合に比べて、接合強度の向上及び耐熱性の向上を図ることが可能となる。更に、接合体1aは、導電性を向上させることが可能となる。
以下では、接合体1aの製造方法の一例について、図2A、2B、2C、3A、3B及び3Cに基づいて説明する。
接合体1aの製造方法では、まず、図2Aに示すように、メタライズ層4が形成されたセラミックス2と、第1接合材料により形成されたはんだ箔511と、銅により形成された金属部材3と、を準備する。接合体1aの製造方法では、第1接合部51が形成されたときに、メタライズ層4の周部と金属部材3との間に隙間10(図2C参照)が形成されるように、はんだ箔511の外形サイズをメタライズ層4の外形サイズよりも小さく設定してある。
接合体1aの製造方法では、図2Bに示すように、メタライズ層4が形成されたセラミックス2とはんだ箔511と金属部材3とを重ねた積層体6を加熱炉7(以下、「第1加熱炉7」ともいう。)内に入れる。そして、接合体1aの製造方法では、第1加熱炉7内にて還元雰囲気中で積層体6を第1所定温度に第1所定時間だけ加熱することによって、はんだ箔511を溶融させる。還元雰囲気は、例えば、フォーミングガス雰囲気であるのが好ましい。フォーミングガスは、例えば、水素ガスと窒素ガスとを混合したガスである。接合体1aの製造方法では、第1加熱炉7内において還元雰囲気中で積層体6を加熱することにより、Cu、Zn、Al等の酸化を抑制することが可能となる。第1所定温度は、はんだ箔511の材料である第1接合材料に応じて適宜設定すればよい。例えば、第1接合材料がZn−Al系はんだの場合、第1所定温度は、例えば、381〜450℃の範囲で設定するのが好ましく、390〜440℃の範囲で設定するのが、より好ましい。また、第1接合材料がAgCuSn系はんだの場合、第1所定温度は、例えば、480〜600℃の範囲で設定するのが好ましい。
接合体1aの製造方法では、積層体6を第1加熱炉7内で所定時間だけ加熱した後、積層体6を冷却する。接合体1aの製造方法では、積層体6を常温まで冷却するのが好ましい。接合体1aの製造方法では、溶融していたZn−Al系はんだが、積層体6を冷却する過程の途中で固化することにより、第1接合部51が形成される。これにより、接合体1aの製造方法では、図2Cに示すように、セラミックス2のメタライズ層4と金属部材3とが第1接合部51を介して接合された異種材料接合体8が形成される。
接合体1aの製造方法では、第1接合部51を形成した後、図3Aに示すように、第1接合部51とメタライズ層4とを囲むように、銀粒子と揮発性のバインダと溶剤とを含むペースト521を塗布する。揮発性のバインダは、例えば、揮発性有機化合物である。ペースト521の塗布は、ディスペンサにより行うのが好ましい。これにより、接合体1aの製造方法では、ペースト521の塗布量の管理が容易になり、また、メタライズ層4の周部と金属部材3との間の隙間10(図2C参照)をペースト521により安定して埋めることが可能となる。ペースト521の塗布は、ディスペンサを用いる方法に限らず、例えば、印刷法、インクジェット法等により行うようにしてもよい。
接合体1aの製造方法では、図3Bに示すように、ペースト521が塗布された異種材料接合体8を加熱炉9(以下、「第2加熱炉9」ともいう。)内に入れる。そして、接合体1aの製造方法では、ペーストが塗布された異種材料接合体8を、第2加熱炉9内にて所定雰囲気中で第2所定温度に第2所定時間だけ加熱して焼結銀を形成することによって、バルク状態の焼結銀からなる第2接合部52(図3C参照)を形成する。所定雰囲気は、例えば、不活性ガス雰囲気又は空気雰囲気が好ましい。不活性ガス雰囲気としては、例えば、Nガス雰囲気、Arガス雰囲気、NガスとArガスとの混合ガス雰囲気等を採用することができる。第2所定温度は、第2接合材料に応じて適宜設定すればよい。第2所定温度は、例えば、150〜300℃の範囲で設定するのが好ましい。
接合体1aの製造方法では、第2接合部52を形成することにより接合体1aが完成するので、第2接合部52の形成後に、接合体1aを第2加熱炉9から取り出す。
以上説明した接合体1aの製造方法は、セラミックス2に形成されたメタライズ層4と銅により形成された金属部材3とが接合された接合体1aの製造方法である。この接合体1aの製造方法では、セラミックス2に形成されたメタライズ層4と金属部材3とをZn−Al系はんだで接合することによってメタライズ層4の厚さ方向への投影領域内にある第1接合部51を形成する。その後、接合体1aの製造方法では、第1接合部51とメタライズ層4とを囲むように、銀粒子と揮発性のバインダと溶剤とを含むペースト521を塗布してから、ペースト521を加熱して焼結銀を形成することにより、第1接合部51とメタライズ層4とを囲む第2接合部52を形成する。よって、接合体1aの製造方法では、接合体1aの、接合強度の向上及び接合信頼性の向上を図ることが可能となる。
ここで、接合体1aの製造方法では、ペースト521をディスペンサにより塗布するのが好ましい。これにより、接合体1aの製造方法では、接合強度の向上及び接合信頼性の向上を図ることが可能となる。ディスペンサにより塗布されるペースト521の形状は、例えば、ペースト521の粘度等を調整することで制御することも可能である。粘度の値は、例えば、円錐平板型回転粘度計を用いて常温下で測定した値を採用することができる。ディスペンサを利用するディスペンサシステムは、ペースト521が所望の粘度になるように加熱するヒータを備えていてもよい。これにより、ディスペンサシステムは、塗布形状の再現性を向上させることが可能となり、はんだフィレット50の形状の再現性を向上させることが可能となる。
図4は、比較例の接合体1rの概略断面図である。比較例の接合体1rは、接合部5を第1接合部51のみで形成してある点のみが、実施形態1の接合体1aと相違する。比較例の接合体1rでは、実施形態1の接合体1aと同様の構成要素に同一の符号を付してある。
比較例の接合体1rは、第1接合部51の材料として実施形態1の第1接合部51と同じZn−Al系はんだを採用している。比較例の接合体1rでは、製造時に、Zn−Al系はんだにより形成されたはんだ箔の外形サイズを大きくしても、Zn−Al系はんだのZn及びAlが酸素と反応しやすいため、はんだ箔の一部が溶融されないことがあり、はんだフィレットを形成するのが難しい。
また、比較例の接合体1rは、Zn−Al系はんだの熱膨張率が、セラミックス2及び金属部材3それぞれの材料の熱膨張率に比べて大きいため、熱衝撃試験後を行った場合に、熱膨張率差に起因して接合部5の接合強度が低下してしまう。接合強度については、シェア強度により評価している。Zn、Cu及びアルミナ(Al)の熱膨張率は、それぞれ、30.2×10−6/℃、16.8×10−6及び7.1×10−6/℃である。
接合体1aでは、接合部5が、第1接合材料により形成された第1接合部51と第1接合材料よりも熱膨張率の低い第2接合材料により形成された第2接合部52と、を備えるので、接合部5の膨張、収縮に起因した接合強度の低下を抑制することが可能となる。よって、接合体1aでは、比較例の接合体1rに比べて、接合信頼性を向上させることが可能となる。接合体1a及び比較例の接合体1rの接合信頼性は、例えば、IEC 60068−2−14で規格化されている熱衝撃試験により評価することができる。また、本実施形態の接合体1aでは、はんだフィレット50が形成されているので、比較例の接合体1rに比べて、接合強度を向上させることが可能となる。
接合体1aの製造方法では、ペースト521の代わりに、上述の導電性樹脂を塗布してから、硬化させることにより第2接合部52を形成するようにしてもよい。
(実施形態2)
以下では、本実施形態の接合体1bについて、図5に基づいて説明する。接合体1bは、第1接合部51、金属部材3及びメタライズ層4と、第2接合部52と、の間に、めっき層34が介在しており、めっき層34が、Ni層とAg層との積層構造を有し、Ag層が第2接合部52側にある点が、実施形態1の接合体1aと相違する。なお、実施形態1の接合体1aと同様の構成要素については、同様の符号を付して説明を省略する。
本実施形態の接合体1bの製造方法は、実施形態1の接合体1aの製造方法と略同じであり、第1接合部51を形成した後で、めっき層34を電気めっきにより形成することにより、図6に示すような構造を得てから、第2接合部52を形成する点が相違する。めっき層34は、電気めっきにより形成している。よって、めっき層34は、金属部材3の露出表面、第1接合部51の側面51b、メタライズ層4の表面41のうち第1接合部51が形成されていない部位及びメタライズ層4の側面43に形成されるが、不導体であるセラミックス2には形成されない。要するに、めっき層34は、それぞれ導電体である金属部材3、第1接合部51及びメタライズ層4に選択的に形成することができる。
本実施形態の接合体1bは、上述のめっき層34を備えることにより、第2接合部52による接合強度を向上させることが可能となる。
(実施形態3)
以下では、本実施形態の接合体1cについて、図7に基づいて説明する。接合体1cは、金属部材3の形状及び接合部5の形状が実施形態1の接合体1aと相違する。なお、実施形態1の接合体1aと同様の構成要素については、同様の符号を付して説明を省略する。
本実施形態の接合体1cにおける金属部材3は、第1接合部5と接合されている領域を囲むように凹部35が形成されている。また、第2接合部52は、凹部35を満たすように形成されている。
本実施形態の接合体1cの製造方法は、実施形態1の接合体1aの製造方法と略同じである。接合体1bの製造方法では、第1接合部51を形成した後で、ペースト521を、凹部35が埋め込まれ且つ金属部材3の表面を含む仮想面VRよりも盛り上がるように塗布することにより、図8に示すような構造を得てから、第2接合部52を形成する。
本実施形態の接合体1cは、金属部材3に、第1接合部5と接合されている領域を囲むように凹部35が形成され、第2接合部52が、凹部35を満たすように形成されているので、はんだフィレット50をより安定して形成することが可能となる。よって、本実施形態の接合体1cは、接合強度及び接合信頼性の更なる向上を図ることが可能となる。
以上、本発明の構成を、実施形態1〜3等に基づいて説明したが、本発明は、実施形態1〜3等の構成に限らず、例えば、実施形態1〜3等の部分的な構成を、適宜組み合わせてある構成であってもよい。本願発明は、その技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で、構成に適宜変更を加えることが可能である。また、実施形態1〜3等に記載した材料、数値等は、好ましい例を挙げているだけであり、それに限定する主旨ではない。更に、本発明は、その技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で、構成に適宜変更を加えることが可能である。また、実施形態1〜3等において説明した各図は、模式的な図であり、各構成要素の大きさや厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
セラミックス2の外周形状は、矩形状に限らず、例えば、円形状、楕円形状、矩形状以外の多角形状でもよい。セラミックス2は、平板状の形状に限らず、例えば、一面が開放された箱状の形状であり、底面が第1面21を構成してもよい。
セラミックス2の第1面21は、平面に限らず、例えば、粗面でもよいし、曲面でもよい。
セラミックス2は、アルミナセラミックスに限らず、例えば、窒化アルミニウムセラミックス等でもよい。
また、金属部材3の外周形状は、矩形状に限らず、例えば、円形状、楕円形状、矩形状以外の多角形状でもよい。
また、金属部材3は、銅基板に限らず、例えば、銅製のリードフレームでもよい。
1a、1b、1c 接合体
2 セラミックス
3 金属部材
4 メタライズ層
5 接合部
34 めっき層
35 凹部
51 第1接合部
52 第2接合部
521 ペースト

Claims (7)

  1. セラミックスと、銅により形成された金属部材と、前記セラミックスに形成されたメタライズ層と、前記メタライズ層と前記金属部材との間に形成された接合部と、を備え、
    前記接合部は、前記メタライズ層の厚さ方向への投影領域内にある第1接合部と、前記第1接合部及び前記メタライズ層を囲む第2接合部と、を備え、
    前記第1接合部は、第1接合材料により形成され、
    前記第2接合部は、前記第1接合材料よりも熱膨張率の低い第2接合材料により形成され、
    前記第2接合材料は、Ag系接合材料により形成されている、
    ことを特徴とする接合体。
  2. 前記第1接合材料は、Zn−Al系はんだである、
    ことを特徴とする請求項1記載の接合体。
  3. 前記Ag系接合材料は、焼結銀である、
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の接合体。
  4. 前記第1接合部、前記金属部材及び前記メタライズ層と、前記第2接合部と、の間に、めっき層が介在しており、
    前記めっき層は、Ni層とAg層との積層構造を有し、前記Ag層が前記第2接合部側にある、
    ことを特徴とする請求項1記載の接合体。
  5. 前記金属部材は、前記第1接合部と接合されている領域を囲むように凹部が形成されており、
    前記第2接合部は、前記凹部を満たすように形成されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の接合体。
  6. セラミックスに形成されたメタライズ層と銅により形成された金属部材とが接合された接合体の製造方法であって、
    前記セラミックスに形成された前記メタライズ層と前記金属部材とをZn−Al系はんだで接合することによって前記メタライズ層の厚さ方向への投影領域内にある第1接合部を形成し、
    その後、前記第1接合部と前記メタライズ層とを囲むように、銀粒子と揮発性のバインダと溶剤とを含むペーストを塗布してから、前記ペーストを加熱して焼結銀を形成することにより、前記第1接合部と前記メタライズ層とを囲む第2接合部を形成する、
    ことを特徴とする接合体の製造方法。
  7. 前記ペーストをディスペンサにより塗布する、
    ことを特徴とする請求項6記載の接合体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018011020A (ja) * 2016-07-15 2018-01-18 京セラ株式会社 複合基板および電子装置

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