JP2016012509A - 燃料電池 - Google Patents

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Takeshi Kato
豪士 加藤
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Tomokazu Sakamoto
友和 坂本
唯 桑原
Yui Kuwabara
唯 桑原
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正樹 鎌倉
卓也 小俣
Takuya Omata
卓也 小俣
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Abstract

【課題】耐久性の向上を図ることができながら、出力の向上を図ることができる燃料電池を提供すること。【解決手段】燃料電池3に、電解質膜16と、電解質膜16の積層方向の一方に隣接配置されるアノード電極17と、積層方向の他方に隣接配置されるカソード電極18と、アノード電極17に対して積層方向の一方に隣接配置されるアノード側拡散層15Aと、アノード側拡散層15Aに対して積層方向の一方に隣接配置され、アノード側拡散層15Aに液体燃料を供給するための燃料流路68が形成されるセパレータ14とを備える。そして、アノード側拡散層15Aを、カーボンペーパーまたはカーボンフェルトから形成し、アノード側拡散層15Aに、積層方向に貫通する複数の開口部20を備える。【選択図】図5

Description

本発明は、車両などに搭載される燃料電池に関する。
従来、固体高分子形の燃料電池として、メタノール、ジメチルエーテルまたはヒドラジンなどの液体燃料を使用する燃料電池が知られている。
例えば、膜・電極接合体と、膜・電極接合体の一方側に積層されるアノード側GDL一体型シールと、アノード側GDL一体型シールにおける膜・電極接合体の他方側に積層される第1セパレータと、膜・電極接合体の他方側に積層されるカソード側GDL一体型シールと、カソード側GDL一体型シールにおける膜・電極接合体の他方側に積層される第2セパレータとを備える燃料電池が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
このような燃料電池では、アノード側GDL一体型シールが、アノード側拡散層を備え、カソード側GDL一体型シールが、カソード側拡散層を備え、アノード側拡散層およびカソード側拡散層のそれぞれが、カーボンペーパーあるいはカーボンクロスなどから形成されている。
特開2013−51036号公報
しかるに、特許文献1に記載の燃料電池において、拡散層(アノード側拡散層およびカソード側拡散層)をカーボン繊維の織物であるカーボンクロスから形成すると、カーボン繊維が毛羽立ち、膜・電極接合体を傷つける場合がある。そのため、燃料電池の耐久性の向上を図るには限度がある。
一方、特許文献1に記載の燃料電池において、拡散層(アノード側拡散層およびカソード側拡散層)をカーボン繊維の不織布であるカーボンペーパーやカーボンフェルトから形成すると、膜・電極接合体を傷つけることを抑制できるが、アノード側拡散層において、液体燃料の透過性が不十分となり、膜・電極接合体のアノード電極に液体燃料を十分に供給できない場合がある。
また、アノード電極では発電反応においてガスが生じる場合があるが、アノード側拡散層がカーボンペーパーやカーボンフェルトから形成されていると、ガスがアノード側拡散層を十分に透過できずに、アノード側拡散層とアノード電極との間に滞留してしまう。
これらの場合、アノード電極と液体燃料との接触が阻害され、燃料電池の出力が低下するという不具合がある。
そこで、本発明の目的は、耐久性の向上を図ることができながら、出力の向上を図ることができる燃料電池を提供することにある。
本発明の燃料電池は、電解質層と、前記電解質層に対して、前記電解質層の厚み方向の一方に隣接配置される燃料側電極と、前記電解質層に対して、前記厚み方向の他方に隣接配置される酸素側電極と、前記燃料側電極に対して前記厚み方向の一方に隣接配置されるガス拡散層と、前記ガス拡散層に対して前記厚み方向の一方に隣接配置され、前記ガス拡散層に液体燃料を供給するための燃料流路が形成される燃料供給部材と、を備え、前記ガス拡散層は、カーボンペーパーまたはカーボンフェルトからなり、前記厚み方向に貫通する複数の開口部を有していることを特徴としている。
このような構成によれば、ガス拡散層がカーボンペーパーまたはカーボンフェルトからなるので、燃料側電極が傷つくことを抑制でき、ひいては、燃料電池の耐久性の向上を図ることができる。
また、ガス拡散層が複数の開口部を有しているので、ガス拡散層がカーボンペーパーまたはカーボンフェルトから形成されていても、液体燃料が、複数の開口部を介して、燃料側電極に確実に供給される。
また、発電反応において燃料側電極の表面にガスが発生しても、そのガスは、複数の開口部を介して、ガス拡散層と燃料側電極との間から円滑に排出される。
そのため、液体燃料と燃料側電極との接触を確実に確保することができ、燃料電池の出力の向上を図ることができる。その結果、燃料電池の耐久性の向上を図ることができながら、燃料電池の出力の向上を図ることができる。
また、前記燃料供給部材は、前記厚み方向と直交する方向に延び、互いに間隔を空けて並列配置され、前記燃料流路を区画する複数の突条を備え、前記複数の開口部は、前記厚み方向に投影したときに、前記複数の突条のそれぞれの延びる方向に沿う端縁と重なるように、互いに間隔を空けて配置されていることが好適である。
しかるに、燃料電池の発電反応は、燃料側電極の表面、とりわけ、複数の突条のそれぞれと拡散層を挟んで向かい合う燃料側電極の部分において円滑に進行する。
この点、上記の構成によれば、複数の開口部が、厚み方向に投影したときに、複数の突条のそれぞれの延びる方向に沿う端縁と重なるように配置されているので、複数の突条のそれぞれと向かい合う燃料側電極の部分に、複数の開口部を介して、液体燃料をより一層確実に供給できる。
また、複数の突条のそれぞれと向かい合う燃料側電極の部分において、ガスが発生しても、複数の開口部を介して、ガス拡散層と燃料側電極との間から、ガスを確実に排出できる。
そのため、液体燃料と燃料側電極との接触をより一層確実に確保することができ、燃料電池の出力の向上を確実に図ることができる。
本発明の燃料電池によれば、耐久性の向上を図ることができながら、出力の向上を図ることができる。
図1は、本発明の燃料電池の一実施形態を搭載した電動車両の概略構成図を示す。 図2は、図1に示す燃料電池の斜視図を示す。 図3は、図2に示す単位セルの分解斜視図を示す。 図4は、図3に示すアノード側拡散層およびセパレータを積層方向の他方側から見た図を示す。 図5は、図4に示すアノード側拡散層およびセパレータのA−A断面である。
1.電動車両の全体構成
図1に示すように、電動車両1は、燃料電池3およびバッテリー53を選択的に動力源とするハイブリッド車両であって、燃料電池システム2を搭載している。
燃料電池システム2は、燃料電池3と、燃料給排部4と、空気給排部5と、制御部6と、動力部7とを備えている。
(1)燃料電池
燃料電池3は、液体燃料が直接供給される直接液体燃料形燃料電池であり、電動車両1の中央下側に配置されている。
(2)燃料給排部
燃料給排部4は、電動車両1において燃料電池3の後側に配置されている。燃料給排部4は、燃料タンク21と、燃料供給ライン23と、燃料還流ライン24と、排気ライン25とを備えている。
燃料タンク21は、燃料電池3の後側に間隔を隔てて配置されている。燃料タンク21は、略ボックス形状を有し、燃料成分を含む液体燃料を貯蔵するように構成されている。
燃料成分としては、例えば、分子中に水素原子を含有する含水素液体燃料が挙げられ、具体的には、メタノールなどのアルコール類、ジメチルエーテルなどのアルキル基を有するエーテル類、ヒドラジン類などが挙げられ、好ましくは、アルコール類およびヒドラジン類が挙げられ、さらに好ましくは、ヒドラジン類が挙げられる。
ヒドラジン類としては、例えば、ヒドラジン(NHNH)、水加ヒドラジン(NHNH・HO)、炭酸ヒドラジン((NHNHCO)、塩酸ヒドラジン(NHNH・HCl)、硫酸ヒドラジン(NHNH・HSO)、モノメチルヒドラジン(CHNHNH)、ジメチルヒドラジン((CHNNH、CHNHNHCH)、カルボンヒドラジド((NHNHCO)などが挙げられる。
このようなヒドラジン類のうち、好ましくは、炭素を含まないヒドラジン類、すなわち、ヒドラジン、水加ヒドラジン、硫酸ヒドラジンなどが挙げられる。ヒドラジン、水加ヒドラジン、硫酸ヒドラジンなどは、COおよびCOの生成がなく、触媒の被毒が生じないことから、耐久性の向上を図ることができ、実質的なゼロエミッションを実現することができる。
このような燃料成分は、単独または2種類以上組み合わせて用いることができる。
燃料供給ライン23は、燃料タンク21から燃料電池3へ液体燃料を供給するための配管である。燃料供給ライン23の供給方向上流端は、燃料タンク21の下端部に接続されている。燃料供給ライン23の供給方向下流端は、燃料電池3の燃料供給部81(後述、図2参照)に接続されている。燃料供給ライン23は、第1ポンプ26を備えている。
第1ポンプ26は、燃料供給ライン23の途中に介在されている。第1ポンプ26としては、例えば、ロータリーポンプ、ギヤポンプなどの回転式ポンプ、ピストンポンプ、ダイヤフラムポンプなどの往復式ポンプなど、公知の送液ポンプが挙げられる。第1ポンプ26は、駆動することにより、燃料タンク21内の液体燃料を燃料電池3に供給する。
燃料還流ライン24は、燃料電池3から燃料タンク21へ液体燃料を還流するための配管である。燃料還流ライン24の還流方向上流端は、燃料電池3の燃料排出部82(後述、図2参照)に接続されている。燃料還流ライン24の還流方向下流端は、燃料タンク21の上端部に接続されている。燃料還流ライン24は、気液分離器27を備えている。
気液分離器27は、燃料還流ライン24の途中に介在されている。気液分離器27は、液体燃料とガス(気体)とを分離する。
排気ライン25は、気液分離器27で分離されたガスを電動車両1から外へ排気するための配管である。排気ライン25の排気方向上流端は、気液分離器27に接続されている。排気ライン25の排気方向下流端は、大気開放されている。なお、排気ライン25の途中には、ガスを無害化および無臭化するための図示しない浄化装置が介在されている。
(3)空気給排部
空気給排部5は、電動車両1において燃料電池3の前側に配置されている。空気給排部5は、空気供給ライン41と、空気排出ライン42とを備えている。
空気供給ライン41は、電動車両1の外から燃料電池3へ空気を供給するための配管である。空気供給ライン41の供給方向上流端は、大気開放されている。空気供給ライン41の供給方向下流端は、燃料電池3の空気供給部83(後述、図2参照)に接続されている。空気供給ライン41は、第2ポンプ43を備えている。
第2ポンプ43は、空気供給ライン41の途中に介在されている。第2ポンプ43としては、例えば、エアコンプレッサなどの公知の送気ポンプが挙げられる。第2ポンプ43は、駆動することにより、電動車両1外からの空気を燃料電池3に供給する。
空気排出ライン42は、燃料電池3から電動車両1の外へ空気を排出するための配管である。空気排出ライン42の排出方向上流端は、燃料電池3の空気排出部84(後述、図2参照)に接続されている。空気排出ライン42の排出方向下流端は、大気開放されている。
(4)制御部
制御部6は、ECU51を備えている。
ECU51は、電動車両1における電気的な制御を実行するコントロールユニット(すなわち、Electronic Control Unit)であり、CPU、ROMおよびRAMなどを備えるマイクロコンピュータから構成されている。
ECU51は、第1ポンプ26および第2ポンプ43のそれぞれと電気的に接続されている。
(5)動力部
動力部7は、電動車両1の前端部において、いわゆるエンジンルーム内に配置されている。動力部7は、モータ52と、バッテリー53とを備えている。
モータ52は、燃料電池3に電気的に接続されている。モータ52は、燃料電池3から出力される電気エネルギーを電動車両1の駆動力として機械エネルギーに変換する。モータ52としては、例えば、三相誘導電動機、三相同期電動機などの公知の三相電動機などが挙げられる。
バッテリー53は、燃料電池3とモータ52との間の配線に電気的に接続されている。バッテリー53としては、例えば、ニッケル水素電池や、リチウムイオン電池などの公知の二次電池などが挙げられる。
2.燃料電池の詳細
燃料電池3は、図2に示すように、セルスタック10と、1対のエンドプレート12とを備えている。
セルスタック10は、図2および図3に示すように、複数の単位セル11が積層されることにより構成されている。
なお、以下の説明において、複数の単位セル11の積層方向(図5における紙面上下方向)を、単に積層方向とし、積層方向および上下方向の両方向と直交する方向を幅方向とする。また、積層方向は、厚み方向の一例であり、積層方向の一方が、厚み方向の一方、積層方向の他方が、厚み方向の他方の一例である。
複数の単位セル11のそれぞれは、図3に示すように、膜電極接合体13と、1対のガス拡散層15と、燃料供給部材の一例としての1対のセパレータ14とを備えている。なお、複数の単位セル11のそれぞれは、図2および図5に示すように、互いに隣り合う単位セル11とセパレータ14を共有している。
膜電極接合体13は、図3に示すように、積層方向から見て、略矩形の平板形状に形成されている。膜電極接合体13は、電解質層の一例としての電解質膜16と、燃料側電極の一例としてのアノード電極17と、酸素側電極の一例としてのカソード電極18とを備えている。
電解質膜16は、アニオン交換形またはカチオン交換形の高分子電解質膜から形成されている。
アノード電極17は、電解質膜16の積層方向一方側(図5の紙面上側)の表面に、薄層として積層されている。つまり、アノード電極17は、電解質膜16に対して、積層方向の一方側に隣接配置されている。アノード電極17は、例えば、触媒を担持した触媒担体により形成されている。なお、アノード電極17は、触媒担体を用いずに、触媒から、直接形成することもできる。
カソード電極18は、電解質膜16の積層方向他方側(図5の紙面下側)の表面に、薄層として積層されている。つまり、カソード電極18は、電解質膜16に対して、積層方向の他方側に隣接配置されている。カソード電極18は、例えば、触媒を担持した触媒担体により形成されている。なお、カソード電極18は、触媒担体を用いずに、触媒から、直接形成することもできる。
1対のガス拡散層15は、膜電極接合体13を積層方向の両側から挟むように配置されており、アノード側拡散層15Aと、カソード側拡散層15Bとを備えている。
アノード側拡散層15Aおよびカソード側拡散層15Bのそれぞれは、カーボンペーパーまたはカーボンフェルトからなり、好ましくは、カーボンペーパーからなる。
カーボンペーパーは、カーボン繊維が2次元に配向された不織布であり、カーボンフェルトは、カーボン繊維が3次元に配向された不織布である。
アノード側拡散層15Aおよびカソード側拡散層15Bのそれぞれは、積層方向から見て、膜電極接合体13とほぼ同一の形状およびサイズを有する略平板形状に形成されている。
アノード側拡散層15Aは、図5に示すように、アノード電極17に対して、積層方向の一方側に隣接配置されている。アノード側拡散層15Aは、図3に示すように、複数の開口部20を有している。
複数の開口部20は、図4に示すように、1対の開口列20Aが、幅方向に間隔L1を空けて複数(複数対)配置されることにより構成されている。
幅方向に互いに隣り合う1対の開口列20Aの間の間隔L1は、例えば、0.25mm以上、好ましくは、0.55mm以上、例えば、1.45mm以下、好ましくは、1.15mm以下である。
1対の開口列20Aは、図5に示すように、後述する複数の第1リブ66のそれぞれに対応して設けられており、幅方向に互いに間隔L2を隔てて配置されている。
1対の開口列20Aの間の間隔L2は、例えば、0.25mm以上、好ましくは、0.55mm以上、例えば、1.45mm以下、好ましくは、1.15mm以下である。
また、各開口列20Aは、図4に示すように、上下方向に互いに間隔を隔てて並ぶ複数の開口部20から構成されている。
各開口列20Aにおける上下方向に互いに隣り合う開口部20の間の間隔L3は、例えば、0.25mm以上、好ましくは、0.55mm以上、例えば、1.45mm以下、好ましくは、1.15mm以下である。
なお、本実施形態では、間隔L1〜間隔L3は、互いに略同一である。そのため、複数の開口部20は、上下方向および幅方向のそれぞれにおいて、互いに等間隔を隔てて配置されている。
複数の開口部20のそれぞれは、積層方向から見て略円形状に形成されており、アノード側拡散層15Aを積層方向に貫通している。
各開口部20の径は、例えば、0.05mm以上、好ましくは、0.10mm以上、例えば、0.25mm以下、好ましくは、0.20mm以下である。
また、複数の開口部20の開口面積の総和は、アノード側拡散層15Aの面積に対して、例えば、0.08%以上、好ましくは、1.0%以上、例えば、20%以下、好ましくは、7.0%以下である。
複数の開口部20の開口面積の総和が、上記下限値以上であれば、後述する発電動作において、液体燃料をアノード電極17に円滑に供給できるとともに、発生するガスを後述する燃料流路68に確実に排出でき、上記上限値以下であれば、アノード側拡散層15Aの耐久性を確実に確保することができる。
アノード側拡散層15Aに複数の開口部20を形成する方法としては、特に制限されず、例えば、放電加工、打ち抜き加工などの公知の加工方法が挙げられる。
また、アノード側拡散層15Aの厚み(積層方向の寸法)は、例えば、0.05mm以上、好ましくは、0.10mm以上、例えば、0.50mm以下、好ましくは、0.25mm以下である。
カソード側拡散層15Bは、図5に示すように、カソード電極18に対して、積層方向の他方側に隣接配置されている。
また、カソード側拡散層15Bの厚み(積層方向の寸法)は、例えば、0.05mm以上、好ましくは、0.10mm以上、例えば、0.50mm以下、好ましくは、0.40mm以下である。
1対のセパレータ14は、1対のガス拡散層15を積層方向の外側から挟むように配置されている。各セパレータ14は、ガス不透過性の導電性材料(メタルセパレータなどの導電板を含む)からなり、図3に示すように、積層方向に投影したときに、膜電極接合体13を含む略平板形状に形成されている。
また、各セパレータ14には、燃料供給口60と、燃料排出口61と、空気供給口62と、空気排出口63と、燃料流路形成領域64と、空気流路形成領域65(図5参照)とが形成されている。
燃料供給口60は、セパレータ14の下端部における幅方向他方側部分に形成されている。燃料供給口60は、積層方向から見て矩形状に形成され、セパレータ14を積層方向に貫通している。
燃料排出口61は、セパレータ14の上端部における幅方向一方側部分に形成されている。燃料排出口61は、積層方向から見て矩形状に形成され、セパレータ14を積層方向に貫通している。
空気供給口62は、各セパレータ14の上端部における幅方向他方側部分に形成されており、燃料排出口61に対して、幅方向の他方に間隔を隔てて配置されている。空気供給口62は、積層方向から見て矩形状に形成され、セパレータ14を積層方向に貫通している。
空気排出口63は、各セパレータ14の下端部における幅方向一方側部分に形成されており、燃料供給口60に対して、幅方向の一方に間隔を隔てて配置されている。空気排出口63は、積層方向から見て矩形状に形成され、セパレータ14を積層方向に貫通している。
燃料流路形成領域64は、セパレータ14の積層方向他方面の略中央に配置されており、燃料供給口60および空気排出口63と、燃料排出口61および空気供給口62との上下方向の間に、それらと間隔を隔てて配置されている。
燃料流路形成領域64は、セパレータ14の積層方向他方面から積層方向一方へ凹むように、膜電極接合体13とほぼ同じ大きさの略矩形状に形成されている。燃料流路形成領域64には、複数の突条の一例としての複数の第1リブ66と、第1燃料通過口67と、第2燃料通過口69とが設けられている。
複数の第1リブ66のそれぞれは、積層方向から見て、上下方向に延びる略矩形状を有しており、図5に示すように、燃料流路形成領域64の底面(積層方向の他方面)から積層方向他方側へ突出するように形成されている。そして、複数の第1リブ66は、図3に示すように、燃料流路形成領域64において、幅方向に互いに間隔を隔てて複数並列配置されている。また、複数の第1リブ66のうち、幅方向の両端部に配置される第1リブ66のそれぞれは、燃料流路形成領域64の幅方向周縁64Aに対して内側に間隔を隔てて配置されている。
また、各第1リブ66の上端部は、燃料流路形成領域64の上側周縁64Bに対して下側に間隔を隔てて配置され、各第1リブ66の下端部は、燃料流路形成領域64の下側周縁64Cに対して上側に間隔を隔てて配置されている。
第1リブ66の幅方向の寸法L4は、図5に示すように、1対の開口列20Aの間の間隔L2よりも大きく、例えば、0.50mm以上、好ましくは、0.75mm以上、例えば、1.50mm以下、好ましくは、1.25mm以下である。
また、複数の第1リブ66のうち、互いに隣り合う第1リブ66の幅方向の間隔L5は、幅方向に互いに隣り合う1対の開口列20Aの間の間隔L1よりも大きく、例えば、0.50mm以上、好ましくは、0.75mm以上、例えば、1.50mm以下、好ましくは、1.25mm以下である。また、第1リブ66の積層方向の寸法は、例えば、0.25mm以上、好ましくは、0.50mm以上、例えば、1.50mm以下、好ましくは、1.25mm以下である。
また、複数の第1リブ66は、図3に示すように、燃料流路形成領域64において、アノード側拡散層15Aに液体燃料を供給するための燃料流路68を区画している。燃料流路68は、複数の分岐流路68Aと、上側合流部分68Bと、下側合流部分68Cとを有している。
複数の分岐流路68Aは、互いに隣り合う第1リブ66の間、および、幅方向の両端部に配置される第1リブ66と、燃料流路形成領域64の幅方向周縁64Aとの間に区画されている。つまり、複数の分岐流路68Aは、上下方向に延びており、幅方向に互いに間隔を空けて並列配置されている。
上側合流部分68Bは、複数の第1リブ66の上端部と、燃料流路形成領域64の上側周縁64Bとの間に区画されている。上側合流部分68Bは、複数の分岐流路68Aのそれぞれの上端部と連通しており、複数の分岐流路68Aの上端部を合流させている。
下側合流部分68Cは、複数の第1リブ66の下端部と、燃料流路形成領域64の下側周縁64Cとの間に区画されている。下側合流部分68Cは、複数の分岐流路68Aのそれぞれの下端部と連通しており、複数の分岐流路68Aの下端部を合流させている。
第1燃料通過口67は、燃料流路形成領域64の下側周縁64Cの幅方向他方側に形成されている。第1燃料通過口67は、平面視略矩形状に形成されており、下側周縁64Cを上下方向に貫通している。これにより、第1燃料通過口67は、燃料供給口60と、燃料流路形成領域64(燃料流路68の下側合流部分68C)とを上下方向に連通している。
第2燃料通過口69は、燃料流路形成領域64の上側周縁64Bの幅方向一方側に形成されている。第2燃料通過口69は、平面視略矩形状に形成されており、上側周縁64Bを上下方向に貫通している。これにより、第2燃料通過口69は、燃料排出口61と、燃料流路形成領域64(燃料流路68の上側合流部分68B)とを上下方向に連通している。
空気流路形成領域65は、図5に示すように、各セパレータ14の積層方向一方面の略中央に配置されており、積層方向に投影したときに、燃料流路形成領域64と一致するように形成されている。
空気流路形成領域65は、セパレータ14の積層方向一方面から積層方向他方へ凹むように、膜電極接合体13とほぼ同じ大きさの略矩形状に形成されている。空気流路形成領域65には、複数の第2リブ70と、第1空気通過口(図示せず)と、第2空気通過口(図示せず)とが設けられている。
複数の第2リブ70のそれぞれは、積層方向から見て、上下方向に延びる略矩形状を有しており、空気流路形成領域65の底面(積層方向の一方面)から積層方向一方側へ突出するように形成されている。そして、複数の第2リブ70は、空気流路形成領域65において、幅方向に互いに間隔を隔てて複数並列配置されており、積層方向に投影したときに、複数の第1リブ66と一致している。
第2リブ70の幅方向の寸法は、第1リブ66の幅方向の寸法L4と略同一である。複数の第2リブ70のうち、互いに隣り合う第2リブ70の幅方向の間隔は、互いに隣り合う第1リブ66の幅方向の間隔L5と略同一である。
また、複数の第2リブ70は、空気流路形成領域65において、カソード側拡散層15Bに空気(酸素)を供給するための空気流路71を区画している。空気流路71は、複数の分岐流路71Aと、上側合流部分(図示せず)と、下側合流部分(図示せず)とを有している。
複数の分岐流路71Aは、互いに隣り合う第2リブ70の間、および、幅方向の両端部に配置される第2リブ70と、空気流路形成領域65の幅方向周縁との間に区画されている。つまり、複数の分岐流路71Aは、上下方向に延びており、幅方向に互いに間隔を空けて並列配置されている。
上側合流部分(図示せず)は、複数の第2リブ70の上端部と、空気流路形成領域65の上側周縁との間に区画されており、複数の分岐流路71Aの上端部を合流させている。
下側合流部分(図示せず)は、複数の第2リブ70の下端部と、空気流路形成領域65の下側周縁との間に区画されており、複数の分岐流路71Aの下端部を合流させている。
第1空気通過口(図示せず)は、空気流路形成領域65の上側端縁の幅方向他方側に形成され、空気供給口62と空気流路形成領域65(空気流路71の上側合流部分(図示せず))とを上下方向に連通している。
第2空気通過口(図示せず)は、空気流路形成領域65の下側端縁の幅方向一方側に形成され、空気排出口63と空気流路形成領域65(空気流路71の下側合流部分(図示せず))とを上下方向に連通している。
そして、1対のセパレータ14のうち、積層方向一方側のセパレータ14の燃料流路形成領域64は、図5に示すように、アノード側拡散層15Aおよび膜電極接合体13の積層方向一方側部分を収容している。
また、燃料流路形成領域64の複数の第1リブ66は、アノード側拡散層15A、より具体的には、アノード側拡散層15Aにおける1対の開口列20Aの間の部分に接触しており、アノード側拡散層15Aは、複数の第1リブ66と、アノード電極17との間に挟まれている。
また、第1リブ66の幅方向端縁66Aは、図4に示すように、積層方向に投影したときに、対応する開口列20Aのすべての開口部20の中心を通過するように配置されている。
つまり、各開口列20Aのすべての開口部20は、対応する第1リブ66の幅方向端縁66A(第1リブ66の延びる方向に沿う端縁)と重なるように配置されており、それら開口部20の少なくとも一部(幅方向内側半分)は、積層方向に投影したときに、対応する第1リブ66と重なり、それら開口部20の他の部分(幅方向外側半分)は、互いに隣り合う第1リブ66の間(燃料流路68の複数の分岐流路68A)に配置されている。
また、1対のセパレータ14のうち、積層方向他方側のセパレータ14の空気流路形成領域65は、図5に示すように、カソード側拡散層15Bおよび膜電極接合体13の積層方向他方部分を収容している。
これによって、1対のセパレータ14は、1対のガス拡散層15および膜電極接合体13を、燃料流路形成領域64および空気流路形成領域65に収容するように、積層されている。なお、1対のセパレータ14の周縁部分間には、図示しないシール部材が介在されている。シール部材(図示せず)は、少なくとも、燃料供給口60、燃料排出口61、空気供給口62および空気排出口63を囲むように設けられている。
また、空気流路形成領域65の複数の第2リブ70は、カソード側拡散層15Bに接触しており、カソード側拡散層15Bは、複数の第2リブ70と、カソード電極18との間に挟まれている。
1対のエンドプレート12は、図2に示すように、セルスタック10を積層方向の外側から挟むように、燃料電池3の積層方向両端部に配置されている。各エンドプレート12は、絶縁性の樹脂などから略平板形状に形成されている。積層方向他方側のエンドプレート12には、燃料供給部81と、燃料排出部82と、空気供給部83と、空気排出部84とが設けられている。
燃料供給部81は、エンドプレート12の下端部における幅方向他方側部分に配置されている。燃料供給部81は、燃料供給開口81Aと、燃料供給筒部81Bとを有している。
燃料供給開口81Aは、積層方向に投影したときに、セパレータ14の燃料供給口60(図3参照)と重なるように配置されており、エンドプレート12を積層方向に貫通している。
燃料供給筒部81Bは、積層方向に延びる略円筒形状に形成されている。そして、燃料供給筒部81Bの積層方向一端部は、図示しないガスケットを介して、燃料供給開口81Aに挿通されている。これによって、燃料供給筒部81Bと、各セパレータ14の燃料供給口60(図3参照)とが連通している。また、燃料供給筒部81Bの積層方向他端部は、燃料供給ライン23(図1参照)に接続されている。
燃料排出部82は、エンドプレート12の上端部における幅方向一方側部分に配置されている。燃料排出部82は、燃料排出開口82Aと、燃料排出筒部82Bとを有している。
燃料排出開口82Aは、積層方向に投影したときに、セパレータ14の燃料排出口61(図3参照)と重なるように配置されており、エンドプレート12を積層方向に貫通している。
燃料排出筒部82Bは、積層方向に延びる略円筒形状に形成されている。そして、燃料排出筒部82Bの積層方向一端部は、図示しないガスケットを介して、燃料排出開口82Aに挿通されている。これによって、燃料排出筒部82Bと、各セパレータ14の燃料排出口61(図3参照)とが連通している。また、燃料排出筒部82Bの積層方向他端部は、燃料還流ライン24(図1参照)に接続されている。
空気供給部83は、エンドプレート12の上端部における幅方向他方側部分に配置されており、燃料排出部82に対して、幅方向他方側に間隔を空けて配置されている。空気供給部83は、空気供給開口83Aと、空気供給筒部83Bとを有している。
空気供給開口83Aは、積層方向に投影したときに、セパレータ14の空気供給口62と重なるように配置されており、エンドプレート12を積層方向に貫通している。
空気供給筒部83Bは、積層方向に延びる略円筒形状に形成されている。そして、空気供給筒部83Bの積層方向一端部は、図示しないガスケットを介して、空気供給開口83Aに挿通されている。これによって、空気供給筒部83Bと、各セパレータ14の空気供給口62とが連通している。また、空気供給筒部83Bの積層方向他端部は、空気供給ライン41(図1参照)に接続されている。
空気排出部84は、エンドプレート12の下端部における幅方向一方側部分に配置されており、燃料供給部81に対して、幅方向一方側に間隔を空けて配置されている。空気排出部84は、空気排出開口84Aと、空気排出筒部84Bとを有している。
空気排出開口84Aは、積層方向に投影したときに、セパレータ14の空気排出口63と重なるように配置されており、エンドプレート12を積層方向に貫通している。
空気排出筒部84Bは、積層方向に延びる略円筒形状に形成されている。そして、空気排出筒部84Bの積層方向一端部は、図示しないガスケットを介して、空気排出開口84Aに挿通されている。これによって、空気排出筒部84Bと、各セパレータ14の空気排出口63とが連通している。また、空気排出筒部84Bの積層方向他端部は、空気排出ライン42(図1参照)に接続されている。
3.発電動作
次いで、燃料電池3の発電動作について説明する。
電動車両1が作動されると、図1に示すように、ECU51の制御により、燃料供給ライン23の第1ポンプ26、および、空気供給ライン41の第2ポンプ43が駆動される。
燃料供給ライン23の第1ポンプ26が駆動すると、燃料タンク21内の液体燃料は、燃料供給ライン23を介して、図2に示すように、燃料電池3の燃料供給部81に供給される。
燃料供給部81に供給された液体燃料は、燃料供給筒部81Bを介して、図3に示すように、セパレータ14の燃料供給口60に流入した後、第1燃料通過口67から、燃料流路68の下側合流部分68Cに流入する。そして、液体燃料は、アノード側拡散層15Aの積層方向一方面(図5参照)と接触しながら、燃料流路68の複数の分岐流路68Aを下側から上側へ向かって流れる。
このとき、液体燃料は、アノード側拡散層15Aに浸透するとともに、アノード側拡散層15Aの複数の開口部20を通過して、アノード電極17に供給される。とりわけ、液体燃料は、第1リブ66とアノード電極17との間に挟まれる、アノード側拡散層15Aの部分に円滑に浸透する。
その後、液体燃料は、燃料流路68の上側合流部分68B、第2燃料通過口69、および燃料排出口61を順次通過して、図2に示すように、燃料排出部82から燃料還流ライン24(図1参照)へ排出される。
また、図1に示すように、空気供給ライン41の第2ポンプ43が駆動すると、電動車両1の外部から空気が取り込まれ、空気供給ライン41を介して、図2に示すように、燃料電池3の空気供給部83に供給される。
空気供給部83に供給された空気は、空気供給筒部83Bを介して、図3に示すように、セパレータ14の空気供給口62に流入した後、第1空気通過口(図示せず)から、図5に示すように、空気流路71の下側合流部分(図示せず)に流入する。そして、空気は、カソード側拡散層15Bの積層方向他方面(図5参照)と接触しながら、空気流路71の複数の分岐流路71Aを上側から下側へ向かって流れる。このとき、空気は、カソード側拡散層15Bに浸透して、カソード電極18に供給される。
その後、空気は、空気流路71の上側合流部分(図示せず)、第2空気通過口(図示せず)および空気排出口63を順次通過して、図2に示すように、空気排出部84から空気排出ライン42(図1参照)へ排出される。
すると、燃料電池3では、燃料成分がヒドラジンである場合には、下記反応式(1)〜(3)で表される反応が生じ、発電が行なわれる。
(1) N+4OH→N+4HO+4e (アノード電極17での反応)
(2) O+2HO+4e→4OH (カソード電極18での反応)
(3) N+O→N+2HO (単位セル11全体での反応)
これらの反応により、ヒドラジン(N)が消費されるとともに、水(HO)および窒素ガス(N)が生成され、起電力が発生される。
また、燃料電池3では、燃料成分がメタノールである場合には、下記反応式(4)〜(6)で表される反応が生じ、発電が行なわれる。
(4) CHOH+6OH→CO+5HO+6e (アノード電極17での反応)
(5) O+2HO+4e→4OH (カソード電極18での反応)
(6) CHOH+3/2O→CO+2HO (単位セル11全体での反応)
これらの反応により、メタノール(CHOH)が消費されるとともに、水(HO)および二酸化炭素ガス(CO)が生成され、起電力が発生される。
発生した起電力は、図1に示すように、セルスタック10から取り出され、図示しないインバータにより三相交流電力に変換された後、モータ52に供給され、電動車両1の車輪を駆動させる機械エネルギーに変換される。なお、機械エネルギーに変換されなかった余剰の電力は、バッテリー53に蓄電される。
このように上記の発電では、アノード電極17において、ガス(反応式(1)において生成する窒素ガス(N)や、反応式(4)において生成する二酸化炭素ガス(CO))が発生する。
このようなガスは、図5に示すように、アノード電極17の表面から、複数の開口部20を介して、燃料流路68に排出され、ガスの浮力および液体燃料の流れにより、図2および図3に示すように、第2燃料通過口69および燃料排出口61を順次介して、燃料排出部82から燃料還流ライン24(図1参照)へ排出される。
4.作用効果
このような燃料電池3では、図5に示すように、アノード側拡散層15Aがカーボンペーパーまたはカーボンフェルトから形成されている。そのため、膜電極接合体13のアノード電極17が傷つくことを抑制でき、ひいては、燃料電池3の耐久性の向上を図ることができる。
また、アノード側拡散層15Aは、複数の開口部20を有している。そのため、アノード側拡散層15Aがカーボンペーパーまたはカーボンフェルトから形成されていても、液体燃料が、複数の開口部20を介して、アノード電極17に確実に供給される。
また、発電反応においてアノード電極17の表面にガスが発生しても、そのガスは、複数の開口部20を介して、アノード側拡散層15Aとアノード電極17との間から円滑に排出される。
その結果、液体燃料とアノード電極17との接触を確実に確保することができ、燃料電池3の出力の向上を図ることができる。
複数の開口部20は、図4に示すように、積層方向に投影したときに、複数の第1リブ66のそれぞれの幅方向両端縁66A(第1リブ66の延びる方向に沿う端縁)と重なるように配置されている。そのため、図5に示すように、複数の第1リブ66のそれぞれと、アノード側拡散層15Aを挟んで向かい合うアノード電極17の部分に、液体燃料を、複数の開口部20を介して、より一層確実に供給できる。
また、複数の第1リブ66のそれぞれと向かい合うアノード電極17の部分において、ガスが発生しても、複数の開口部20を介して、アノード側拡散層15Aとアノード電極17との間から、ガスを確実に排出できる。
その結果、液体燃料とアノード電極17との接触をより一層確実に確保することができ、燃料電池3の出力の向上を確実に図ることができる。
また、各開口列20Aのすべての開口部20は、図4に示すように、積層方向に投影したときに、それら開口部20の少なくとも一部が対応する第1リブ66と重なり、それら開口部20の他の部分が互いに隣り合う第1リブ66の間(燃料流路68の複数の分岐流路68A)に配置されている。
しかるに、開口部20の全体が、積層方向に投影したときに、対応する第1リブ66と重なるように配置された場合、第1リブ66とアノード電極17との間の電気抵抗が大きくなり、起電力のセルスタック10からの取り出しが阻害される場合がある。
この点、上記の構成によれば、開口部20の少なくとも一部が、積層方向に投影したときに、対応する第1リブ66と重なり、開口部20の他の部分が、互いに隣り合う第1リブ66の間、つまり、対応する第1リブ66と重ならないように配置されているので、第1リブ66とアノード電極17との間の電気抵抗が大きくなることを抑制できる。そのため、起電力のセルスタック10からの円滑な取り出しを確保することができる。
5.変形例
上記実施形態では、複数の開口部20は、積層方向に投影したときに、対応する第1リブ66の幅方向端縁66Aと重なるように配置されているが、複数の開口部20の配置は特に制限されず、アノード側拡散層15Aにおいて、ランダムに配置されてもよい。
また、上記実施形態では、複数の第1リブ66のそれぞれは、上下方向に延びるように形成されているが、これに限定されず、複数の第1リブ66のそれぞれは、上下方向と交差する方向に延びていてもよい。
また、上記実施形態では、複数の開口部20のそれぞれは、積層方向から見て、略円形状に形成されるが、開口部20の形状は特に制限されず、例えば、矩形状などであってもよい。
このような変形例においても、上記の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
3 燃料電池
14 セパレータ
15 ガス拡散層
16 電解質膜
17 アノード電極
18 カソード電極
20 開口部
66 第1リブ
66A 第1リブの幅方向端縁
68 燃料流路

Claims (2)

  1. 電解質層と、
    前記電解質層に対して、前記電解質層の厚み方向の一方に隣接配置される燃料側電極と、
    前記電解質層に対して、前記厚み方向の他方に隣接配置される酸素側電極と、
    前記燃料側電極に対して前記厚み方向の一方に隣接配置されるガス拡散層と、
    前記ガス拡散層に対して前記厚み方向の一方に隣接配置され、前記ガス拡散層に液体燃料を供給するための燃料流路が形成される燃料供給部材と、を備え、
    前記ガス拡散層は、
    カーボンペーパーまたはカーボンフェルトからなり、
    前記厚み方向に貫通する複数の開口部を有していることを特徴とする、燃料電池。
  2. 前記燃料供給部材は、前記厚み方向と直交する方向に延び、互いに間隔を空けて並列配置され、前記燃料流路を区画する複数の突条を備え、
    前記複数の開口部は、前記厚み方向に投影したときに、前記複数の突条のそれぞれの延びる方向に沿う端縁と重なるように、互いに間隔を空けて配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の燃料電池。
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