JP2016012467A - 気密封止形のledランプ - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、ヘリウム100%の冷却ガスを封入した気密封止形で、光束の低下を抑制したLEDランプを提供することを目的とする。
【解決手段】この気密封止形のLEDランプは、LED光源を覆う外球を有し、該外球内はヘリウム100%の冷却ガスが封入された気密封止形のLEDランプであって、前記LED光源は、LED素子を実装基板に半田付けされて形成されており、前記外球内に光触媒が配置され、気密封止後、半田フラックス残渣の揮発分が炭化水素に変質処理される。前記光触媒は、酸化チタンを塗布したガラス板を前記外球内に配置することにより行われる。更に、前記外球内に炭化水素吸着用のゲッターを配置し、前記半田フラックス残渣の揮発分から生じた炭化水素が、前記炭化水素吸着用のゲッターで吸着される。
【選択図】図5

Description

本発明は、気密封止形のLEDランプに関する。
照明用ランプは、概して、白熱電球、蛍光灯、HIDランプ、LEDランプと順次開発され、実用化されてきた。LEDランプは、発光ダイオード素子を光源として利用したランプである。LEDランプは、青色LED素子の開発により白色の発光が可能となり、最近、照明用ランプとして利用が拡がりつつある。
図1A〜図1Cは、現在広く販売されているLEDランプの一例を示す図である。これらのLEDランプ100は、一般に、出力が10W以下(典型的には7W程度)のランプである。ランプ形状は種々あるが、基本的に、口金102、放熱部104及びグローブ106から成っている。放熱部104は、アルミニウムのダイキャストから形成され、多くの場合、外周面に放熱フィンが形成されている。グローブ106は、透光性の樹脂から成る。
LED素子は、白熱電球、蛍光灯、HIDランプ等と異なり、半導体素子であるため真空雰囲気又は所定のガス雰囲気中に配置する必要性がない。従って、アルミダイキャスト部分104とグローブ106との間は適当な接着剤で固定され、内部空間は、ランプ外部との間で気密封止にはなってない(以下、「非気密封止形」又は「開放形」という。)。
本発明者等は、本発明に関連する次の先行特許文献が存在することを承知している。
特開2012-156036「LEDランプ」(公開日:2012/08/16)、出願人:岩崎電気株式会社 国際公開WO 2014/045489「照明用光源及び照明装置」(国際公開日:2014/03/27)出願人:パナソニック株式会社
LED素子は、半導体素子であり、半導体の接合部の温度と素子寿命が密接な関係にある。即ち、使用時の接合部の温度が比較的低い場合には素子寿命は長期間となるが、温度が高くなるにつれ素子寿命は急激に短くなる。従って、LEDランプでは、LED素子の温度が高いとランプ寿命が短縮化し、ランプ照度も劣化する。
そのため、本出願人は、前掲特許文献1により、気密封止されたランプ構成において、ランプ内に冷却ガスとしての低分子量ガス(例えば、ヘリウムガス)を封入するLEDランプの発明を提案した。ランプ内には、ランプ軸線方向に長い形状の銅製の光源支持体を配置し、その周囲に光源として複数個のLED素子を搭載する。光源支持体にはランプ軸線に沿って貫通孔を形成して冷却ガス流路とし、LED素子を裏面からも効率良く冷却する。この発明に関しては、一定の冷却効果が有ることが確認され、特許文献1の図6にその効果がグラフで示されている。
特許文献2では、「LEDモジュールを配置する筐体を機密封止して、その中に冷却効果の高いヘリウムガスを封入することが考えられる。しかしながら、筐体を機密封止するとLEDを封止する封止樹脂が劣化し、光束が低下するという問題がある。」(段落0006,0007)と問題点を指摘している。この問題点に対して、「機密封止されたグローブ10内に酸素(O)ガスを封入するという着想を得ることができた。このように、機密封止されたグローブ10内に酸素ガスを封入することで、封止部材23の内部に混入した有機物を酸化分解することができる。これにより、封止部材23が変色することを抑制して、光束の低下を抑制することができる。」(段落0138,0139)としている。
しかし、ランプ内にヘリウム100%の冷却ガスを封入した場合に比較して、ヘリウムに酸素を混入した場合、混入の程度にもよるが、冷却効果が低下することは避けられない。LED素子の温度が高いとランプ寿命が短縮することにつながる。更に、封入された酸素が、点灯中の高温のLEDランプの構成要素(LED素子、金属等)に対して酸化作用をする懸念もある。
そこで、本発明は、ヘリウム100%の冷却ガスを封入した気密封止形で、光束の低下を抑制したLEDランプを提供することを目的とする。
本発明に係るLEDランプの一面では、LED光源を覆う外球を有し、該外球内はヘリウム100%の冷却ガスが封入された気密封止形のLEDランプであって、前記LED光源は、LED素子を実装基板に半田付けされて形成されており、前記実装基板は、加熱処理により半田フラックス残渣の揮発分が除去されている。
更に、上記LEDランプでは、前記実装基板は、真空雰囲気中で、加熱処理により半田フラックス残渣の揮発分が除去されていてもよい。
更に、本発明に係るLEDランプの一面では、LED光源を覆う外球を有し、該外球内はヘリウム100%の冷却ガスが封入された気密封止形のLEDランプであって、前記LED光源は、LED素子を実装基板に半田付けされて形成されており、前記実装基板は、前記外球に挿入前に、洗浄液中に浸漬して半田フラックス残渣が洗浄除去されている。
更に、上記LEDランプでは、前記実装基板は、前記外球に挿入前に、洗浄液中に浸漬して超音波洗浄し、半田フラックス残渣が洗浄除去されていてもよい。
更に、本発明に係るLEDランプの一面では、LED光源を覆う外球を有し、該外球内はヘリウム100%の冷却ガスが封入された気密封止形のLEDランプであって、前記LED光源は、LED素子を実装基板に半田付けされて形成されており、前記外球内に光触媒が配置され、気密封止後、半田フラックス残渣の揮発分が炭化水素に変質処理される。
更に、上記LEDランプでは、前記光触媒は、酸化チタンであってよい。
更に、上記LEDランプでは、前記光触媒は、前記外球の内周面の一部に酸化チタンを塗布することにより、配置されていてもよい。
更に、上記LEDランプでは、更に、前記外球内に炭化水素吸着用のゲッターが配置され、前記半田フラックス残渣の揮発分から生じた炭化水素が、前記炭化水素吸着用のゲッターで吸着されてもよい。
更に、上記LEDランプでは、前記炭化水素吸着用のゲッターは、Zr−Al合金ゲッターであってよい。
更に、本発明に係るLEDランプの一面では、LED光源を覆う外球を有し、該外球内はヘリウム100%の冷却ガスが封入された気密封止形のLEDランプであって、前記LED光源は、LED素子を実装基板に半田付けされて形成されており、前記外球内に有機化合物吸着用のゲッターが配置され、気密封止後、半田フラックス残渣の揮発分が該ゲッターにより吸着される。
更に、上記LEDランプでは、前記有機化合物吸着用のゲッターは活性炭であってよい。
本発明によれば、ヘリウム100%の冷却ガスを封入した気密封止形で、光束の低下を抑制したLEDランプを提供することが出来る。
図1Aは、現在広く販売されている非気密封止形のLEDランプの一例を示す図である。 図1Bは、同様に、現在広く販売されている非気密封止形のLEDランプの一例を示す図である。 図1Cは、同様に、現在広く販売されている非気密封止形のLEDランプの一例を示す図である。 図2Aは、本実施形態に係る気密封止形のLEDランプの一例を示す正面図である。 図2Bは、図2Aに示すLEDランプを、4枚の光源支持体の位置関係が分かるように斜め下方から見た斜視図である。 図3は、図2A及び図2Bに示すLEDランプで使用される光源支持体を説明する図である。 図4は、図2A及び図2Bに示すLEDランプで使用されるLED素子を説明する図である。 図5は、フラックス残渣の揮発分を変質・吸着する光触媒、ゲッターを配置する場所を説明する図である。 図6は、図2A及び図2Bに示すLEDランプの製造方法のフローを示す図である。
以下、本発明に係るLEDランプの実施形態に付いて、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中、同じ要素に対しては同じ参照符号を付して、重複した説明を省略する。
(LEDランプの構成)
図2A及び図2Bは、本発明の本実施形態に係るLEDランプの一例を示す図である。ここで、図2AはLEDランプの正面図であり、図2Bは4個の光源支持体の位置関係が分かるように斜め下方から見た斜視図である。このLEDランプ10は、図1A〜図1Cで説明した現在広く宣伝・販売されている7W程度の低出力LEDランプより比較的高出力のLEDランプ(例えば、12W程度)を対象としている。
図2Aに示すLEDランプ10の外球6は、気密封止され、ヘリウム100%の冷却ガスが封入されている。
外球6の内部に、複数個のLED素子18が配置されている。複数個のLED素子18は、実装基板16に適当な間隔で搭載され、実装基板16は、光源支持体14に固定されている。この光源支持体14は、外球6の一端に固着されたステム8から延在する支柱20によって、外球6の内部の適当な箇所に位置決め支持されている。
更に、口金2に近い外球6の内部には、熱遮蔽部材24が設けられていてもよい。熱遮蔽部材24は、例えば、セラミック、金属板、マイカ板等で形成されている。熱遮蔽部材24の機能に関しては、後で説明する。
(各構成要素の説明)
図2A及び図2Bに示すLEDランプ10の各要素に関して簡単に説明する。
口金2は、白熱電球やHIDランプで使用されているねじ込みタイプ(E型)や差し込みタイプであってよい。外球6は、例えば、ホウケイ酸ガラス等の透光性の硬質ガラスから成るBT管である。しかし、任意の形状であってよい。外球6は、透明タイプ又は拡散タイプ(曇りガラスのタイプ)のいずれであってもよい。公知の白熱電球やHIDランプと同様に、外球6は、口金2の内部にある端部で封止され、外球内部空間と外部空間との間は気密封止状態となっている。
図2Bに示すように、このLEDランプ10では、4枚の光源支持体14−1〜14−4から成る光源支持体を備えている。各光源支持体14−1〜14−4の外周面には、実装基板16が固定され、各実装基板16には4個のLED素子18が実装されている。
図3は、この光源支持体14を説明する図である。光源支持体14−1〜14−4の外形は、板状体であり、熱伝導性の良好な材質から成り、例えば、銅、アルミニウム、熱伝導樹脂等から成る。4枚の光源支持体14−1〜14−4は、軸方向断面で見ると、概して矩形を形成するように配置され、冷却流が流れる矩形の流路を形成している。更に、隣接する光源支持体の間は接続されてなく、冷却流が通過するようにスリット(間隙)26を空けて配置されている。
各LED素子18は、電気的に直列接続され、給電されている。即ち、隣接する実装基板16の間を直列に接続するリード線(図示せず。)、実装基板上のLED素子18を直列に接続する実装基板16に形成されたプリントパターン(図示せず。)、及び口金2と実装基板16間を接続するリード線(図示せず。)により、給電される。
実装基板16は、プリント配線板から成る。LED素子18の放熱・冷却効果を高めるため、実装基板16は、板厚を比較的薄くするか、或いはメタルコア基板(金属コア基板)として形成することが好ましい。
(LED素子の変色)
図2A及び図2Bに示すLEDランプに於いて、外球内に封入するガスとして、冷却性能が高い観点から、100%のヘリウムガスHeを使用している。しかし、点灯後、比較的短時間でLED素子が茶色に変色し、その結果、光束が劣化する現象(照度の低下)が発生した。
図4は、LED素子18の概略断面図である。LED素子18は、窒化アルミニウムAlN基板30の上に、白色の窒化ガリウムGaN系チップ32が搭載され、窒化ガリウム系チップの表面に透明なシリコーン密着層36が形成されている。窒化ガリウム系チップ32とシリコーン密着層36の側面には、シリコーン封止剤34が形成され、これらを保護している。シリコーン密着層36及びシリコーン封止剤34の上には、薄黄色の蛍光体シート38,40が、形成されている。シリコーン密着層36の上にある蛍光体シートは、シリコーンに無機蛍光体を混入した蛍光体シート蛍光体層40を形成し、シリコーン封止剤34の上にある蛍光体シートは、シリコーンから成る蛍光体シート散乱層38を形成している。蛍光体シート蛍光体層40の上を、ほぼ半球形状のシリコーンレンズ42が覆っている。
本発明者等は、茶色に変色したLED素子18の各構成要素を分析した結果、元々透明であったシリコーン密着層36が、茶色に変色していることを確認した。更に、シリコーン密着層36以外の各要素に関しては、変色は見られないことも確認した。茶色に変色したシリコーン密着層36が、薄黄色の半透明の蛍光体シート蛍光体層40を透して見えるので、LED素子全体が変色しているように見える。
シリコーン密着層36を分析した結果、変色の原因は、シリコーン密着層が変質したのではなく、シリコーン密着層の上に、何らかの物質が沈積したものと推定された。更に、ランプ内に封入された物質のうちで、半田フラックスの残渣からの揮発成分が、少なくとも原因の1つであると推定された。現在使用している鉛フリーのクリーム半田の場合、フラックス分として樹脂や強い活性剤が含まれていることも、推定要因の一つである。
これを確認するため、通常工程で製造したLEDランプと、過剰な半田フラックス(おおよそ、通常の3倍程度のフラックス量)を使ってLED素子を実装基板に半田付けしたLEDランプとを作成し、照度維持率の比較実験を行った。この結果、過剰な半田フラックスを使用したLEDランプでは、通常工程で製造したLEDランプより急速に照度が低下した。このランプを解析すると、同じようにシリコーン密着層36が変色していることが判明した。従って、半田フラックスの残渣からの揮発成分が、少なくとも大きな原因の1つであることが確認された。
(フラックス残渣の影響除去)
そこで、本発明者等は、半田フラックスの残渣の影響を除去するため、表1に記載した手段を逐次検討した。
各手段について、検討結果を説明する。
手段A〜手段C−1は、ランプを気密封止する前に、フラックス残渣の影響を減少・除去する手段である。
手段Aは、フラックス残渣を、清浄な布等で拭き取る方法である。手段Aは、光源支持体14の相互間を電気的に接続するリード線の半田付け部分に対しては、これが露出しているため有効な手段であった。しかし、LED素子18は、実装基板16に表面実装されており、LED素子18と実装基板16の間の露出していない半田付け部分のフラックス残渣を減少・除去することは出来なかった。
手段A−1は、手段Aの拭き取りの際に、清浄な布に、フラックス残渣を溶かす適当な溶剤(例えば、フラックス洗浄剤等)を浸み込ませて行う方法である。
手段Bは、LED素子を実装した実装基板16に対し、ベーキング(加熱)処理を行って、フラックスの揮発分を予め除去する方法である。LED素子18の接合部の許容温度(ジャンクション許容温度)は、最高135°Cであるが、この許容温度よりも高い150℃で行った。高温で加熱処理することでフラックス除去効果を高めることができる。尚、加熱は一時的なものであるため、LED素子への悪影響はほとんどない。
手段B−1は、真空雰囲気中で、手段Bを行う方法である。フラックスの揮発分を除去するには、大気中で行うより、効果が期待できる。
尚、手段B、手段B−1は、ステム8を外球6に溶着し光源支持体14が外球6の中に設置された状態で行うこともできる。この場合、排気管を通じて外球6の内部を真空状態とすることが容易である。
手段Cは、LED素子を実装した光源支持体14を適当な洗浄液中に浸漬して、フラックス残渣を除去する方法である。素子実装後のプリント基板を洗浄する洗浄液として、各種の洗浄液が市場にて入手できる。例えば、水系、準水系、無水系等があり、露出していない箇所のフラックス残渣除去に有効である。
手段C−1は、手段Cに超音波洗浄を併用する方法である。単に洗浄液中に浸漬してラックス残渣を除去するより、超音波洗浄を併用することは、更に洗浄効果が期待できる。
手段D〜手段Eは、ランプ気密封止後に、フラックス残渣の揮発分を変質・吸着する手段である。
手段Dは、フラックス残渣に含まれる炭化水素(炭素と水素からなる化合物)を光触媒で酸化させてCO、CO、HOなどに変質処理する方法である。この方法は、予め、外球内に、酸化チタンを塗布したガラス板を設置又は外球の内周面の一部に酸化チタンを塗布して行われる。酸化チタンは、既に、酸化作用を利用した有害物質の分解に利用されている。例えば、病院の手術室の壁・床を酸化チタンでコーティングすることで、ブラックライト(紫外光ランプ)を照らすだけの容易な殺菌処理が可能となる。これと同様に、酸化チタンを外球内に封入し、LED素子からの発光又は外部からの紫外光の照射により、フラックス残渣に含まれる炭化水素をCO、CO、HOなどに変質処理する。
手段D−1は、手段Dで発生したCO、CO、HOなどを、予め外球内に設置したゲッターで吸着する方法である。ゲッターとして、例えば、Zr−Al合金ゲッターが利用できる。
手段Eは、フラックス残渣からの揮発分を直接吸着処理する方法である。予め、ゲッターとして、外球内に有機化合物吸着用のゲッター、典型的には活性炭を封入する。この活性炭で、フラックス残渣からの揮発分を、直接吸着する方法である。活性炭の種類としては、酸性ガス吸着用、脱臭用、溶剤回収用等のものが利用できる。形状としてはペレットに成形したものや顆粒状のものがあり、所望の形態にて外球内に設置することができる。
以上説明した手段A〜手段Eは、それぞれ、一定の効果があることを確認している。従って、手段A〜手段Eの中から選択的に1つを用いてもよい。或いは、手段A〜手段Eの内の複数の手段を適宜組み合わせて使用してもよい。
いずれの手段を採用するかは、LEDランプの照度維持率の程度、LEDランプの量産工程における作業性、採用した手段によるコストアップ等を総合的に勘案して、決定される。
図5は、フラックス残渣の揮発分を変質・吸着する光触媒、ゲッターを配置する場所を説明する図である。4枚の光源支持体が形成する冷却流路を流れる冷却流50付近に、光触媒、ゲッターを配置することが好ましい。
(LEDランプの製造方法)
図6は、図2A及び図2Bに示すLEDランプの製造方法のフローを示す図である。
ステップS1のLED素子実装工程で、実装基板16にLED素子を実装する。具体的には、実装基板16の実装箇所にフラックス含有のクリーム半田をスクリーン印刷し、LED素子を位置決め固定し、リフロー処理にて半田付けする。この段階で、必要に応じて、外部に露出しているフラックス残渣は、手段A又は手段A−1の拭き取りにより、減少・除去する。更に、必要に応じて、手段Bの実装基板のベーキング(加熱)処理を行い、フラックス残渣の揮発成分を除去する。
ステップS2のマウント組立工程で、実装基板16を固定した光源支持体14を支柱20に取り付けてマウントを形成、ステム8を取り付ける。隣接する実装基板16の間のリード線等を半田付けする。必要に応じて、リード線接続部のフラックス残渣は、手段A又は手段A−1の拭き取りにより、減少・除去する。
ステップS3の封止工程で、マウントを外球6の外球内部に挿入する。この際、必要に応じて、手段Dの光触媒、手段D−1又は手段Eのゲッターも外球内部に配置する。その後、マウントが取り付けられたステム8と外球6とをバーナーで熱して封着する。ステム8と外球6とを封着した後、手段B、手段B−1のベーキング(加熱)処理により、フラックス残渣の揮発成分を除去しても良い。
ステップS4の排気行程で、封止済みの外球内部から排気管を通じて一度真空状態に排気する。その後、ヘリウム100%の冷却ガスを封入し、チップオフ(排気管をバーナーで溶かして封着)して気密封止する。
ステップS5の口金付け工程で、口金2のトップ部及びサイド部を半田付けする。ここで、ステップS3〜S5では、外球の取り付け部、ステム等がバーナーによって1000℃近くの高温に熱せられる。この熱が、外球内部のLED素子18に伝わって損傷しないようにするため、熱遮蔽部材24(図2A,図2B参照)が、外球の口金取り付け部分とLED素子18との間に設けられている。
その後、必要に応じて、手段Dの光触媒でフラックス残渣の揮発分に含まれる炭化水素をCO、CO、HOなどに変質処理する。更に、手段D−1の発生したCO、CO、HOなどをゲッターにて吸着する。或いは、手段Eの揮発分を直接吸着する。
ステップS6の点灯試験、検査を経て、LEDランプ10が完成する。
[まとめ]
以上により、本発明に係る気密封止形のLEDランプの実施形態に付いて説明したが、これらは例示であって、本発明を限定するものではない。本発明の技術的範囲は、添付の特許請求の範囲の記載によって定められる。
2:口金、 6:外球、 8:ステム、 10:LEDランプ、 14,14−1,14−2,14−3,14−4:光源支持体、 16:実装基板、 18:LED素子、 20:支柱、 23:封止部材、 24:熱遮蔽部材、 30:酸化アルミニウムAlN基板、 32:窒化ガリウムGaN系チップ、 34:シリコーン封止剤、 36:シリコーン密着層、 38:蛍光体シート、 38:蛍光体シート散乱層、 40:蛍光体シート蛍光体層、 42:シリコーンレンズ、 50:冷却流、 52,54:箇所、 100:LEDランプ、 102:口金、 104:アルミダイキャスト部分,放熱部、 106:グローブ

Claims (11)

  1. LED光源を覆う外球を有し、該外球内はヘリウム100%の冷却ガスが封入された気密封止形のLEDランプにおいて、
    前記LED光源は、LED素子を実装基板に半田付けされて形成されており、
    前記実装基板は、加熱処理により半田フラックス残渣の揮発分が除去されている、LEDランプ。
  2. 請求項1に記載の気密封止形のLEDランプにおいて、
    前記実装基板は、真空雰囲気中で、加熱処理により半田フラックス残渣の揮発分が除去されている、LEDランプ。
  3. LED光源を覆う外球を有し、該外球内はヘリウム100%の冷却ガスが封入された気密封止形のLEDランプにおいて、
    前記LED光源は、LED素子を実装基板に半田付けされて形成されており、
    前記実装基板は、前記外球に挿入前に、洗浄液中に浸漬して半田フラックス残渣が洗浄除去されている、LEDランプ。
  4. 請求項3に記載の気密封止形のLEDランプにおいて、
    前記実装基板は、前記外球に挿入前に、洗浄液中に浸漬して超音波洗浄し、半田フラックス残渣が洗浄除去されている、気密封止形のLEDランプ。
  5. LED光源を覆う外球を有し、該外球内はヘリウム100%の冷却ガスが封入された気密封止形のLEDランプにおいて、
    前記LED光源は、LED素子を実装基板に半田付けされて形成されており、
    前記外球内に光触媒が配置され、気密封止後、半田フラックス残渣の揮発分が炭化水素に変質処理される、LEDランプ。
  6. 請求項5に記載の気密封止形のLEDランプにおいて、
    前記光触媒は、酸化チタンである、LEDランプ。
  7. 請求項6に記載の気密封止形のLEDランプにおいて、
    前記光触媒は、前記外球の内周面の一部に酸化チタンを塗布することにより、配置される、LEDランプ。
  8. 請求項5〜7のいずれか一項に記載の気密封止形のLEDランプにおいて、
    前記半田フラックス残渣の揮発分に含まれる炭化水素を前記光触媒で酸化させ、
    生成した酸化物を吸着するゲッターが配置される、LEDランプ。
  9. 請求項8に記載の気密封止形のLEDランプにおいて、
    前記ゲッターは、Zr−Al合金ゲッターである、LEDランプ。
  10. LED光源を覆う外球を有し、該外球内はヘリウム100%の冷却ガスが封入された気密封止形のLEDランプにおいて、
    前記LED光源は、LED素子を実装基板に半田付けされて形成されており、
    前記外球内に有機化合物吸着用のゲッターが配置され、気密封止後、半田フラックス残渣の揮発分が該ゲッターにより吸着される、LEDランプ。
  11. 請求項10に記載の気密封止形のLEDランプにおいて、
    前記有機化合物吸着用のゲッターは活性炭である、LEDランプ。
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WO2018205223A1 (en) * 2017-05-11 2018-11-15 General Electric Company Glass led assembly

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