JP2012113943A - Led発光ユニット及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】放熱性が良好で高い信頼性を有する廉価なLED発光ユニットを提供することにある。
【解決手段】基台6に透光性を有するバルブ3を気密嵌合して気密空間4を形成し、気密空間4内に、光源となるLED5、LED5を実装して基台6上に載置されたマウントプレート11、基台6に支持固定されてLED5の点灯時の発熱を放散することによりLED5の温度上昇を抑制する複数の放熱板7を収容すると共に、所定量の冷却液9を充填してその冷却液9にLED5、マウントプレート11、基台6、放熱板7を浸漬するようにした。気密空間4内は冷却液9が充填されると共に大気圧に対して所定の負圧状態にある中空部10が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、LED発光ユニット及びその製造方法に関するものであり、詳しくは、発光源のLED素子に対して優れた放熱性能を有するLED発光ユニット及びその製造方法に関する。
従来、この種のLED発光ユニットとしては、例えば、以下のような構成からなるものが開示されている。
それは、図11に示すように、ガラス球80がガラスラッパ管81に溶接されて中空室82が形成され、中空室82内に、ガラスラッパ管81に固定された熱の良導体(例えば金属)からなる支持部品83及び支持部品83に載置されたLEDライト芯84が配置されている。
そして、中空室82内に注入された光乱反射樹脂85にLEDライト芯84が浸漬されると共に中空室82内に注入された透光性液体86に支持部品83が浸漬され、中空室82内の光乱反射樹脂85及び透光性液体86が注入された領域以外の領域を真空領域87とする構成としたものである。(例えば、特許文献1参照。)。
特開2009−231276号公報
ところで、上記特許文献1に開示されたLED電球88においては、LEDライト芯84による発熱はLEDライト芯84が載置された支持部品83に伝導されるか、あるいはLEDライト芯84が浸漬された光乱反射樹脂85に伝導される。
そのうち、熱良導体からなる支持部品83に伝導された熱は、ガラスラッパ管81に伝導されるか、或いは支持部品83が浸漬された透光性液体86に伝達される。
熱伝導性が例えば金属に対して非常に低いガラスラッパ管81に伝導された熱はその後ライトヘッド(口金)89に伝導され、ライトヘッド89を介して外部に放熱される。そのため、LEDライト芯84の発熱が良好な熱伝導によってライトヘッド89に伝わることはなく、ライトヘッド89による放熱効果は期待できない。
また、透光性液体86に伝達された熱は、対流により熱伝導性が例えば金属に対して非常に低いガラス球80に伝達され、ガラス球80を介して外部に放熱される。そのため、LEDライト芯84の発熱がガラス球80を介して効率的に外部に放熱されることはなく、透光性液体86及びガラス球80による熱経路での放熱効果は期待できない。
一方、発熱源であるLEDライト芯84が浸漬された光乱反射樹脂85に伝導された熱は、熱伝導性が例えば金属に対して非常に低い光乱反射樹脂85から熱伝導性が例えば金属に対して非常に低いガラス球80に伝導され、ガラス球80を介して外部に放出される。そのため、LEDライト芯84の発熱がガラス球80を介して効率的に外部に放熱されることはなく、光乱反射樹脂85及びガラス球80による熱経路での放熱効果は期待できない。
つまり、LED電球88全体がLEDライト芯84からの発熱を効率よく放熱することを期待できないものであり、LEDライト芯84はLEDライト芯84自体の自己発熱による温度上昇によって発光寿命が短縮すると共に発光効率が低下する。その結果、信頼性が低下すると共に照射光量が低減することは避けられないものである。
また、特許文献1の構成では、中空室82内に予め真空領域87を設けて、LEDライト芯84の点灯時の発熱による透光性液体86の温度上昇によって透光性液体86の体積が増加しても、真空領域87の容積が減少することにより、中空室82の内圧が大気圧を超えないようにしている。
但し、この場合、特許文献1で開示された製造方法によって中空室82内に予め真空領域87を設ける方法は、製造設備の増設や製造工程の増加、製造時間の増加などを招き、製造コストを上昇させる要因となる。
そこで、本発明は上記問題に鑑みて創案なされたもので、その目的とするところは、LED素子及びLED素子に熱的に接続された放熱部材を冷却液に浸漬してLED素子の放熱効率を高めると共に、冷却液がLED素子の発熱による温度上昇に伴って熱膨張を生じたときにも、気密空間を構成する構成部材に変形が生じたり構成部材を破損したりすることのない廉価なLED発光ユニット及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載された発明は、金属製の基台と前記基台の一方の側に固定された透光性を有するバルブで気密空間が形成され、前記気密空間内に、大気圧に対して所定の負圧状態にある中空部を残して透明性を有する冷却液が充填されており、前記基台の中央部に載置されたLEDと、前記基台の前記LEDを囲む位置に固定支持されて該LEDの光軸に沿って且つ前記光軸に対して放射状に延びる複数の平板状の放熱板と、が前記冷却液に浸漬されていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2に記載された発明は、請求項1において、前記中空部は不活性ガスが封入されていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項3に記載された発明は、請求項1又は請求項2において、前記冷却液は絶縁性を有することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項4に記載された発明は、請求項1から請求項3のいずれかにおいて、前記放熱板の表面は鏡面反射面であることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項5に記載された発明は、請求項1から請求項4のいずれかにおいて、前記基台の前記バルブが固定された側と反対側に口金が固定されていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項6に記載された発明は、請求項1から請求項5のいずれかにおいて、前記口金の内部に前記LEDを点灯するためのLED点灯回路が収容されていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項7に記載された発明は、金属製の基台の一方の側の中央部にLEDを載置する工程と、前記基台の前記LEDを囲む位置に該LEDの光軸に沿って且つ前記光軸に対して放射状に延びる複数の平板状の放熱板を固定支持する工程と、前記基台に透光性を有するバルブを固定して前記基台と前記バルブで形成される閉空間内に前記LEDと前記複数の放熱板を収容する工程と、前記LEDの高温側の絶対最大定格温度近傍の温度環境の下で、前記閉空間内に大気圧に対して所定の負圧状態にある中空部を残して所定量の透明性を有する冷却液を充填する工程と、を有していることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項8に記載された発明は、請求項7において、前記冷却液は絶縁性を有することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項9に記載された発明は、請求項7又は請求項8において、前記放熱板の表面は鏡面反射面であることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項10に記載された発明は、請求項7から請求項9のいずれかにおいて、前記閉空間内に所定量の透明性を有する冷却液を充填する工程の後工程に、前記基台の前記バルブが固定された側と反対側に口金を固定する工程を設けたことを特徴とするものである。
本発明のLED発光ユニットは、金属製の基台と透光性を有するバルブで気密空間を形成し、前記気密空間内に、大気圧に対して所定の負圧状態にある中空部を残して透明性を有する冷却液を充填すると共に、基台の中央部に載置されたLEDと、基台のLEDを囲む位置に固定支持されてLEDの光軸に沿って且つ前記光軸に対して放射状に延びる複数の平板状の放熱板が冷却液に浸漬するようにした。
その結果、LEDから出射された出射光のほとんどが放熱板に光路を妨げられることなく外部に対する照射光として活用され、光の利用効率が高い光源として機能を発揮するものである。
また、LEDからの発熱が基台を経て複数の放熱板に伝導され、放熱板から冷却液に伝達される。そして、受熱した冷却液は気密空間内の自然対流によりその熱がバルブに伝達され、バルブの外面から該表面に接する空気に伝達されて移動し、暖気が大気中に放散される。
そのため、LED素子からの発熱が複数の伝熱経路を経て効率よく放熱され、LED素子の発光時の自己発熱による温度上昇が抑制されて温度上昇に起因する発光寿命の短縮及び発光効率の低下が抑制され、高い信頼性及び適切な照射光量を確保することができる。
本発明の実施形態に係わるLED発光ユニットの構成図である。 LED発光ユニットの上面図である。 LED発光ユニットの側面図である。 LEDの説明図である。 配線の説明図である。 冷却液の状態を示す説明図である。 LED発光ユニットの製造工程図である。 LED発光ユニットの製造工程図である。 LED発光ユニットの製造工程図である。 LED発光ユニットの製造工程図である。 他の実施形態に係わるLED発光ユニットの上面図である。 LED発光ユニットの側面図である。 LED発光ユニットの使用例を示す説明図である。 従来例の説明図である。
以下、この発明の好適な実施形態を図1から図10を参照しながら、詳細に説明する(同一部分については同じ符号を付す)。尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの実施形態に限られるものではない。
図1は、本発明の実施形態に係わるLED発光ユニットの構成図、図2は上面図、図3は側面図、図4はLEDの説明図、図5は配線の説明図、図6は冷却液の状態を示す説明図、図7はLED発光ユニットの製造工程図である。
図1から図3より、LED発光ユニット1は、基台6に透光性を有するバルブ3が気密嵌合して気密空間4が形成され、気密空間4内に、光源となるLED5、LED5が実装されてなると共に基台6上に載置されたマウントプレート11、基台6に支持固定されてLED5の点灯時の発熱を放散することによりLED5の温度上昇を抑制する複数の放熱板7を収容し、基台6に固定されて内部にLED点灯回路8(図示せず)を備えた口金による構成となっている。
更に、気密空間4内には冷却媒体として、例えばパラフィン油等の透明で絶縁性を有する冷却液9が充填されており、その冷却液9に上記LED5、マウントプレート11、基台6、放熱板7が浸漬されている。
上記LED発光ユニット1の構成部材のうち、マウントプレート11は上面11aを平坦面とする金属部材からなり、基台6も上面6aを平坦面とする金属部材からなっている。マウントプレート11の上面11aの中央部には熱伝導性が良好な接着剤(図示せず)を介して光源となるLED5が載置されている。また、基台6は、口金2に物理的に接合固定されると同時に熱的にも接続状態となっている。
LED5は図4に示すように、ハウジング5a内にLED素子5bが実装されると共にLED素子5bの電極と電気的に接続された一対の電極5cがハウジング5aの側壁を貫通して側方に延びた構造を有する表面実装型である。電極5cはハンダ等による導電接合部材5dにより接続されたワイヤハーネス5eを介して後述するLED点灯回路8に電気的に接続されている。なお、LED素子5bは透光性樹脂5fで樹脂封止されている。
図1から図3に戻って、複数の放熱板7は平板状の金属部材からなり、基台6に物理的に支持固定されると同時に熱的にも接続状態となっており、口金2の中心軸と同一直線上に位置するLED5の光軸Xに対して、光軸Xの周方向の所定の角度間隔をおいた位置に、LED5の周囲を囲むように光軸Xに沿って基台6から上方に延びると共に光軸Xを中心軸とする放射方向に延びている。本実施例においては、6枚の放熱板7が等角度間隔で配置されている。
口金2は、金属部材からなり、例えば外周側に雄ねじが形成されており、LED発光ユニット1を光源として灯具に取り付けるときの取付部としての機能、外部電源からの電力を受電してLED5を点灯させるための外部接続電極としての機能も有している。
特に、灯具への取付部として口金2を用いることにより、灯具に対するLED発光ユニット1の位置決めを精度よく且つ再現性よく行うことができる。その結果、灯具からの照射光の配光特性(配光分布)を光学設計に基づき高精度で忠実に且つ良好な再現性をもって実現することができる。
基台6とバルブ3で形成された気密空間4内は、LED5の消灯状態においては全てが完全に冷却液9によって満たされているわけではなく、一部に中空部10が設けられている。この中空部10は、LED5の点灯時に冷却液9の温度がLED5の高温側の絶対最大定格温度近傍の温度になったときを想定し、そのときの冷却液9の熱膨張による体積増加に対して内圧が大気圧を超えないように、予めLED5の消灯状態において所定の容積に且つ大気圧に対して所定の負圧状態となるように設定されている。
但し、その場合、中空部10の容積は冷却液9の容積に比べて極めて小さい。そのため、中空部10の内圧が大気圧に対して負圧状態であったとしても、冷却液9が充填された気密空間4の内圧としてはほぼ大気圧と同圧に保たれている。
そこで、口金2が外部電源からの電力を受電すると内部配線を通してLED点灯回路8に給電され、LED点灯回路8から出力されたLED駆動電圧がワイヤハーネス5eを介してLED5の一対の電極5c間に印加される。すると、LED素子5bに駆動電流が給電されて発光し、LED5が点灯する(図4及び図5参照)。
そこで、LED5からの出射光のうち、略光軸X方向に向かう光は遮蔽物がないためそのままバルブ3に到達し、バルブ3を透過して外部に向けて照射される。一方、光軸Xを中心軸とする放射方向の上斜め方向から水平方向の範囲の領域に向かう光は、バルブ3に到達するまでの光路中に複数の放熱板7が配置されているため、その一部が放熱板7によって遮蔽される。
但し、この場合、複数の放熱板7はいずれもLED5からの出射光と同様に光軸Xを中心軸とする放射状に延設されている。そのため、放熱板7で遮蔽される範囲は放熱板7の、LED5からの出射光が照射される側の端面7aの面積に相当する範囲のみであり、平板部7bの平面部7dではほとんど遮蔽されることはない。
そのため、放熱板7の平板部7bの平面部7dの面積に対する遮蔽される端面7aの面積の割合が極めて小さく、LED5から出射されて光軸Xを中心軸とする放射方向の上斜め方向から水平方向の範囲の領域に向かう光は、そのほとんどがバルブ3の斜め上方及び側方に到達し、バルブ3を透過して外部に向けて照射される。
つまり、LED5から出射された出射光のほとんどが放熱板7に光路を妨げられることなく外部に対する照射光として活用され、光の利用効率が高い光源として機能を発揮するものである。
また、LED5からの出射光は、光軸Xを中心軸とする放射状に照射され、LED5からの出射時の配光特性を保ったまま照射光として外部に照射される。そのため、外部への照射光は光軸Xを中心軸とする円周方向に偏りのない均一な配光分布を有するものとなる。そこで、このLED発光ユニット1を灯具に光源として組み込む場合、灯具の光学設計が容易になると共に設計の自由度が高く、光学設計に忠実で高精度な配光特性を得ることができる。
ところで、LED素子が発光すると、同時に熱も発生する。その場合、LED素子はLED素子自体の自己発熱による温度上昇によって発光寿命が短縮すると共に発光効率が低下する。その結果、信頼性が低下すると共に照射光量が低減することになる。
これに対し、上記構成のLED発光ユニット1においては、LED素子5bの発光時の熱はLED5が実装された金属製のマウントプレート11及びマウントプレート11が載置された金属製の基台6に順次伝導され、その一部は基台6から金属製の口金2に伝導されて口金2を介してLED発光ユニット1が取り付けられた灯具の側に移動する。
また、他の一部は金属製の複数の放熱板7に伝導され、放熱板7に伝導された熱はおもに放熱板7の平板部7bの表面から該表面に接する冷却液9に伝達される。そして、受熱した冷却液9は気密空間4内の自然対流により熱の一部がバルブ3に伝達され、バルブ3の外面から該表面に接する空気に伝達されて移動し、暖気が大気中に放散される。
それと同時に、冷却液9の自然対流により熱の一部は、基台6の、LED5が載置された位置から離れた、LED5からの発熱による温度上昇が少ない部分(バルブ3に近い部分)に伝達され、基台6から金属製の口金2に伝導されて口金2を介してLED発光ユニット1が取り付けられた灯具の側に移動する。
その結果、LED素子からの発熱が複数の伝熱経路を経て効率よく放熱され、LED素子の発光時の自己発熱による温度上昇が抑制されて温度上昇に起因する発光寿命の短縮及び発光効率の低下が抑制され、高い信頼性及び適切な照射光量を確保することができる。
このように、上記構成のLED発光ユニット1はLED発光ユニット1自体に優れた放熱手段を有している。そのため、このLED発光ユニット1を灯具に光源として組み込んだ場合、灯具側にヒートシンク等の放熱手段を設ける必要がない。そのため、LED発光ユニット1は光源として灯具に組み込むことにより灯具の低コスト化及び軽量化に大いに寄与するものとなる。
ところで、冷却液9はLED5の点灯時の発熱を受熱すると温度上昇によって膨張し、体積が増加する。すると、図6(b)のように、中空部10の容積が減少してその分中空部10の内圧が上昇する。ところが、中空部10は図6(a)のように予めLED5の消灯状態において所定の容積に且つ大気圧に対して所定の負圧状態となるように設定されており、少なくとも、LED5の温度が高温側の絶対最大定格温度を超えない範囲においては中空部10の内圧が大気圧を超えることはない。
中空部10の内圧が大気圧を超えないということは、冷却液9が充填された気密空間4の内圧も大気圧を超えることがないということであり、この状態においても、気密空間4の内圧はほぼ大気圧と同圧に保たれていることになる。
そしてその後、LED5が消灯して冷却液9の温度が下がると冷却液9の体積が減少する。すると、図6(a)のように、中空部10の容積が復元して予め設定された容積及び負圧状態に戻り、気密空間4の内圧も元の消灯時の内圧に戻る。
つまり、予めLED5の消灯状態において大気圧に対して所定の負圧状態に設定された中空部10が、LED5の点灯時の気密空間4の内圧緩和手段として機能することになり、それによりLED5の点灯時及び消灯時のいずれの場合においても冷却液9が充填された気密空間4の内圧がほぼ大気圧と同圧に保持される。その結果、冷却液9が充填された気密空間4を構成する構成部材(本実施形態においては、例えばバルブ3)に変形が生じたり構成部材を破損したりすることがなく、信頼性の高いLED発光ユニット1を実現することができる。
上記構成のLED発光ユニット1は、以下のような製造工程を経て作製される(図7参照)。
まず、図7(a)の基台の準備工程において、LED5を搭載する台座部6a、バルブ3を気密固定するフランジ部6b、LED5の電極5cとLED点灯回路8を接続するワイヤハーネス5eを通すハーネス挿通孔6c、バルブ3と基台6で形成された気密空間4に冷却液9を注入するときの注入口となる冷却液注入孔6dが設けられた金属製の基台6を準備する。
次に、図7(b)の放熱板の支持固定工程において、円弧状の連接部7cを介して上方に且つ放射方向に延びる2枚の平板部7bを備えた金属製の放熱板7を、台座部6aを囲むように基台6上に支持固定する。
次に、図7(c)のLED搭載工程において、基台6の中央部に、放熱板7の平板部7bに囲まれるように位置する台座部6a上に、金属製で平板状のマウントプレート11上に実装されたLED5を該マウントプレート11を介して載置し、LED5の電極5cに接続されたワイヤハーネス5eをハーネス挿通孔6cに挿通させ、その後ハーネス挿通孔6cとワイヤハーネス5eとの間の隙間をシール部材で塞ぐ。
次に、図7(d)のバルブ取付工程において、基台6のフランジ部6bにバルブ3の開口端部3aを当接させて気密に接合し、気密空間4を形成する。但し、この時点では冷却液注入孔6dを介して外気との通気はある。
次に、図7(e)の冷却液充填工程において、LED5の高温側の絶対最大定格温度近傍の温度環境下で、バルブ3を下に向けた状態で基台6の冷却液注入孔6dから所定量の冷却液9を気密空間4内に注入して中空部10を確保した状態に充填し、その後冷却液注入孔6dをネジや栓等で塞いで冷却液9の漏れを防止する。符号6eは空気孔であり、冷却液9注入時の空気の抜け孔となるものである。
この時点においては、気密空間4内が完全な気密状態とされると共に、冷却液9は熱膨張により常温時よりも体積が増大しているが、中空部10の内圧及び気密空間4全体の内圧はいずれも大気圧と同圧となっている。
最後に、図7(f)の基台と口金の一体化工程において、図示はしないが、一端がLED5の電極5cに接続されたワイヤハーネス5eの他端を、口金2内に配設されたLED点灯回路の出力端子に接続し、口金2の開口端部に該開口端部を塞ぐように基台6を取り付けて一体化してLED発光ユニット1が完成する。
この時点においては、LED発光ユニット1は常温環境下にある。そのため、冷却液充填工程時に比べて気密空間4内に充填された冷却液9の体積は減少し、中空部10の容積は増えている。その結果、中空部10の内圧は却液充填工程時に比べて減圧となっており、大気圧に対して負圧状態となっている。
但し、気密空間4全体の内圧は上述したように、中空部10の容積が冷却液9の容積に比べて極めて小さいため、中空部10の内圧が大気圧に対して負圧状態であったとしても、はほぼ大気圧と同圧に保たれている。
中空部10は、冷却液9の特性に悪影響を及ぼさないように、窒素ガスなどの不活性ガスで形成することも有効である。
図8(上面図)及び図9(側面図)のLED発光ユニット1は、上記構成のLED発光ユニットを基本構成として、更に配光制御手段を付加した構成としたものである。
具体的には、LED5の上方に、LED5に対向する面を、頂点がLED5の光軸X上に位置し光軸Xに対してLED5と反対方向に向かって開く直円錐形状の鏡面反射面12aとするリフレクタ12を配置したものである。
これにより、LED5からの出射光のうち、リフレクタ12の鏡面反射面12aに向かう光L1は、鏡面反射面12aで反射されて反射光が光軸Xを中心軸とする放射方向に照射される。
このとき照射光が、中心軸に対する放射方向の、上斜め方向から水平方向を経て下斜め方向に至る範囲のうちのどの領域に照射されるかは、直円錐形状の鏡面反射面12aの、光軸Xに対して開く傾斜角度を適宜な角度に設定することにより決められる。
一方、LED5からの出射光のうちリフレクタ12の鏡面反射面12aに反射されることのない直射光L2は、光軸Xを中心軸とする放射方向の上斜め方向に照射される。
このとき、LED5からの直射光L2及びLED5から出射されてリフレクタ12の鏡面反射面12aで反射された反射光L1が、外部に照射されるまでの光路中に放熱板7の複数の平板部7bが配置されているが、複数の平板部7bはいずれも直射光L2及び反射光L1と同様に光軸Xを中心軸とする放射状に配置されている。そのため、直射光L2及び反射光L1のうち放熱板7の平板部7bで遮蔽される範囲は平板部7bの、直射光L2及び反射光L1が照射される側の端面7aの面積に相当する範囲のみであり、平面部7dではほとんど遮蔽されることはない。
そのため、放熱板7の平板部7bの平面部7dの面積に対する遮蔽される端面7aの面積の割合が極めて小さく、LED5からの出射光のほとんどが照射光として使用される。つまり、光の利用効率が高い光源として機能を発揮するものである。
また、LED5からの出射光が、直射光として及びLED5の光軸Xを頂点とする直円錐形状の鏡面反射面12aで反射された反射光として、光軸Xを中心軸とする放射状に照射される。そのため、照射光は光軸Xを中心軸とする円周方向に偏りのない均一な配光分布を有するものとなる。そこで、このLED発光ユニット1を灯具に光源として組み込む場合、灯具の光学設計が容易になると共に設計の自由度が高く、光学設計に忠実で高精度な配光を得ることができる。
なお、LED発光ユニットは、口金2を取り付けない状態においてもLED発光ユニットとしての機能を果たすことができる。つまり、上述の製造工程において、図7(e)の冷却液充填工程が完了した段階のものをLED発光ユニットとするものである。
具体的な構成としては、基台6に透光性を有するバルブ3が気密嵌合して気密空間4が形成され、気密空間4内に、光源となるLED5、LED5が実装されてなると共に基台6上に載置されたマウントプレート11、基台6に支持固定されてLED5の点灯時の発熱を放散することによりLED5の温度上昇を抑制する複数の放熱板7が収容され、同時に、気密空間4内に所定の量の冷却液9を充填してLED5、マウントプレート11、基台6、放熱板7を浸漬する構成としたものである(図7(e)参照)。
図10は、このような構成のLED発光ユニット1の使用例を示したものであり、複数のLED発光ユニット1を所定の間隔で基板13に取り付けたものである。これは例えば、電光表示板のような大型表示板の表示部として用いることができ、組み立てにおける実装性及び確実性が良好であり、口金がない分、薄型化が可能となる。また、複数のLED発光ユニット1のLED点灯回路も1つにまとめられるため、全体として小型化及び低コスト化を図ることができる。
なお、口金を備えたLED発光ユニットは、必ずしも口金内にLED点灯回路を内蔵する必要はなく、口金の大きさ等の諸条件によっては外部に設けることも可能である。
また、放熱板は、少なくとも平板部の表面を鏡面反射面とすることも可能である。これにより、LEDからの乱反射光を有効に外部に取り出すことができ、照射光としての光の利用効率を高めることができる。
1… LED発光ユニット
2… 口金
3… バルブ
3a… 開口端部
4… 気密空間
5… LED
5a… ハウジング
5b… LED素子
5c… 電極
5d… 導電接合部材
5e… ワイヤハーネス
5f… 透光性樹脂
6… 基台
6a… 台座部
6b… フランジ部
6c… ハーネス挿通孔
6d… 冷却液注入孔
6e… 空気孔
7… 放熱板
7a… 端面
7b… 平板部
7c… 連接部
7d… 平面部
8… LED点灯回路
9… 冷却液
10… 中空部
11… マウントプレート
11a… 上面
12… リフレクタ
12a… 鏡面反射面
13… 基板

Claims (10)

  1. 金属製の基台と前記基台の一方の側に固定された透光性を有するバルブで気密空間が形成され、
    前記気密空間内に、大気圧に対して所定の負圧状態にある中空部を残して透明性を有する冷却液が充填されており、
    前記基台の中央部に載置されたLEDと、前記基台の前記LEDを囲む位置に固定支持されて該LEDの光軸に沿って且つ前記光軸に対して放射状に延びる複数の平板状の放熱板と、が前記冷却液に浸漬されていることを特徴とするLED発光ユニット。
  2. 前記中空部は不活性ガスが封入されていることを特徴とする請求項1に記載のLED発光ユニット。
  3. 前記冷却液は絶縁性を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のLED発光ユニット。
  4. 前記放熱板の表面は鏡面反射面であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のLED発光ユニット。
  5. 前記基台の前記バルブが固定された側と反対側に口金が固定されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のLED発光ユニット。
  6. 前記口金の内部に前記LEDを点灯するためのLED点灯回路が収容されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のLED発光ユニット。
  7. 金属製の基台の一方の側の中央部にLEDを載置する工程と、
    前記基台の前記LEDを囲む位置に該LEDの光軸に沿って且つ前記光軸に対して放射状に延びる複数の平板状の放熱板を固定支持する工程と、
    前記基台に透光性を有するバルブを固定して前記基台と前記バルブで形成される閉空間内に前記LEDと前記複数の放熱板を収容する工程と、
    前記LEDの高温側の絶対最大定格温度近傍の温度環境の下で、前記閉空間内に大気圧に対して所定の負圧状態にある中空部を残して所定量の透明性を有する冷却液を充填する工程と、を有していることを特徴とするLED発光ユニットの製造方法。
  8. 前記冷却液は絶縁性を有することを特徴とする請求項7に記載のLED発光ユニットの製造方法。
  9. 前記放熱板の表面は鏡面反射面であることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載のLED発光ユニットの製造方法。
  10. 前記閉空間内に所定量の透明性を有する冷却液を充填する工程の後工程に、前記基台の前記バルブが固定された側と反対側に口金を固定する工程を設けたことを特徴とする請求項7から請求項9のいずれかに記載のLED発光ユニットの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102777791A (zh) * 2012-07-12 2012-11-14 深圳和而泰照明科技有限公司 灯具及其全光角led灯泡
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