JP2016011985A - 撮像レンズ - Google Patents

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Abstract

【課題】F値が小さく、諸収差が良好な、広画角の小型化撮像レンズを提供する。【解決手段】物体側から順に、開口絞りSTと、物体側と像側に凸面を向けた正の屈折力の第1レンズL1と、像側に凹面を向けた負の屈折力の第2レンズL2と、像側に凸面を向けたメニスカス形状で正の屈折力の第3レンズL3と、像側に凹面を向けた負の屈折力の両面が非球面の第4レンズL4とから構成され、F値が2.4よりも小さく、以下の条件式(1)、(2)、(3)を満足する。(1)0.8<ih/f<0.95、(2)TLA/2ih<0.9、(3)−4.0<r3/r4<6.0、ただし、ih:最大像高、f:撮像レンズ全系の焦点距離、TLA:フィルタ類を取り外した際の最も物体側に位置する光学素子の物体側の面から像面までの光軸上の距離(光学全長)、r3:第2レンズの物体側の面の曲率半径、r4:第2レンズの像側の面の曲率半径【選択図】図1

Description

本発明は、小型の撮像装置に使用されるCCDセンサやC-MOSセンサの固体撮像素子上に被写体の像を結像させる撮像レンズに関し、特に、小型化、薄型化が進むスマートフォンや携帯電話機およびPDA(Personal Digital Assistant)などの携帯端末機器等、ゲーム機やPCなどの情報端末機器等、家電製品やウエアラブル機器等に搭載される撮像装置に内蔵する撮像レンズに関するものである。
近年、小型の撮像装置を取り巻く市場は、スマートフォンを始めとする携帯端末機器や様々な家電製品、近年ではウエアラブルと呼ばれる情報端末機器への搭載など、益々拡大する傾向にある。これら製品に搭載されるカメラの性能は、高画素に対応したものが要求されると同時に、様々な機器の仕様に適用が可能なように、更なる小型化、広画角化や、撮像素子の高画素化に対応した明るいレンズ系であることに加え、高解像であることが望まれている。
このような高性能化の流れに適応する撮像レンズとして、4枚構成の撮像レンズは比較的小型化と高性能化が望め、さらに低コスト化が容易なため、従来から多く提案されている。
例えば、特許文献1には、正の屈折力を有し両面が凸らんだ第1レンズ、負の屈折力を有し被写体側に凸らんだメニスカス形状の第2レンズ、正の屈折力を有し像側に凸らんだメニスカス形状の第3レンズ、および、負の屈折力を有する第4レンズとの構成を採り、全体光学系の光軸方向の寸法、および全体焦点距離に対する第1レンズの焦点距離比を適切な範囲に設定することで、小型化、高性能化を目指した撮像レンズが開示されている。
また、特許文献2には、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有する第1レンズと、光量の調節を行う開口絞りと、負の屈折力を有する第2レンズと、物体側に凹面を向けた正の屈折力を有する第3レンズと、負の屈折力を有する第4レンズとを物体側より順に配置し、レンズ全系の焦点距離と第2レンズの焦点距離との比、および第2レンズの焦点距離と第
2レンズの物体側の面の曲率半径との比を適切な範囲に設定することで、小型化、高性能化を目指した撮像レンズが開示されている。
特開2008−033327号公報 特開2009−265245号公報
特許文献1に記載の撮像レンズは、上記構成に加え、第2レンズにガラス材料を使用することで小型化と高性能化を実現している。また、光学全長と撮像素子の有効撮像面の対角線の長さとの比(以下、全長対角比という)が1.0前後であり、比較的小型化が実現されている。しかし、F値は3.0で暗く、高画素化が進む撮像素子に十分対応する明るさを確保しているとは言えない。また、半画角は31°から32°であり、近年要求される広画角化への対応は課題がある。
上記特許文献2に記載の撮像レンズも、全長対角比は1.0前後であり、比較的小型化が実現されている。しかし、F値は2.8であり、高画素化が進む撮像素子に十分対応する明るさを確保しているとは言えない。また、半画角は31°から32°であり、近年要求される広画角化への対応は課題がある。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、小型化に対応すると共にF値が小さくても諸収差が良好に補正された広画角の撮像レンズを提供することにある。
本発明でいう撮像レンズの小型化とは、撮像素子の有効撮像面の対角線の長さよりも光学全長が短いレベル、すなわち全長対角比が1.0よりも十分小さいレベルを指している。また、F値が小さいとは、F2.4以下のレベルを指し、広画角とは全画角で75°以上の被写体を撮影可能なレベルを指しているが、上述したように、従来の技術においては、これらの要求を同時に満足することは困難であった。
なお、本発明において、レンズの面形状についての凸面、凹面とは近軸(光軸近傍)における形状を指すものとする。また、非球面に形成される変極点とは、接平面が光軸と垂直に交わる非球面上の点を意味するものとする。
本発明の撮像レンズは、物体側から像側に向かって順に、開口絞りと、物体側と像側に凸面を向けた正の屈折力を有する第1レンズと、像側に凹面を向けた負の屈折力を有する第2レンズと、像側に凸面を向けたメニスカス形状で正の屈折力を有する第3レンズと、像側に凹面を向けた負の屈折力を有する両面が非球面の第4レンズとから構成され、F値が2.4よりも小さく、以下の条件式(1)、(2)、(3)を満足するよう構成されている。
(1) 0.8<ih/f<0.95
(2) TLA/2ih<0.9
(3) −4.0<r3/r4<6.0
ただし、
f:撮像レンズ全系の焦点距離
ih:最大像高
TLA:フィルタ類を取り外した際の最も物体側に位置する光学素子の物体側の面から像面までの光軸上の距離(光学全長)
r3:第2レンズの物体側の面の曲率半径
r4:第2レンズの像側の面の曲率半径
上記構成の撮像レンズは、物体側から順に、正、負、正、負の屈折力で配置されたテレフォトタイプであり、各レンズの屈折力を適切に配分し、全系の焦点距離を短くすることで広い画角が得られる構成になっている。また、各レンズ面を適切な形状に形成することで、テレフォト性を高めて小型化を図り、低F値でありながらも諸収差の補正が良好に行える構成になっている。
第1レンズは両凸形状に形成されており、正の屈折力を両側の凸面に適切に配分することで、レンズ面の曲率を小さくし、製造誤差感度の上昇を抑え、且つ光学全長の短縮化を図っている。また、第1レンズは両面に非球面を形成しても良く、その場合第1レンズで発生する球面収差の補正が可能となる。
第2レンズは、第1レンズで発生する色収差を補正すると共に、軸上付近で発生する球面収差および軸外の非点収差、コマ収差の発生を効果的に抑制する。また、第2レンズは両面に非球面を形成しても良く、その場合非球面形状によって、軸外におけるこれらの収差を補正、抑制する効果が高められる。
第3レンズおよび第4レンズは、軸外の非点収差の補正および非点隔差の縮小と歪曲収差等の補正を担っている。また、第4レンズの両面に形成した非球面形状によって撮像素子への主光線入射角度(以下、CRA:Chief Ray Angleという)の制御を容易にしている。また、第3レンズに非球面を形成しても良く、その場合、諸収差を補正する効果が高められる。
開口絞りは、第1レンズの物体側の面と光軸との交点位置と第1レンズの物体側の面の周縁部との間に配置している。開口絞りの位置をレンズ系の最も物体側に配置し、射出瞳位置を像面から遠ざけることでCRAを小さく抑制する。第4レンズに形成された非球面形状はCRA制御を担うが、開口絞りが光学系の最も物体側を配置されていることで、急激な形状変化を伴う非球面形状になることを防止する。その結果、第4レンズの内面反射が抑えられゴースト現象の抑制が容易になる。なお、開口絞りの位置は、第1レンズと空気間隔を設けてさらに物体側に配置すれば、CRAは小さく抑制されるが、その分光学全長が長くなるため、小型化を目指す観点からは好ましくない。
条件式(1)は撮像レンズの画角を規定するものである。周知のように光学系の半画角ωは、諸収差の影響を無視した場合、最大像高をih、全系の焦点距離をfとしたときに、ω=tan−1(ih/f)で表わされる。条件式(1)の範囲は全画角で77°から87°の広い範囲の撮影に対応するものである。条件式(1)の上限値を上回る場合は、画角が広くなりすぎるため周辺部における収差補正が困難になる。一方、条件式(1)の下限値を下回る場合は、収差補正に有利になり、光学性能の向上が望めるが、近年要求される広い画角への対応ができない。
条件式(2)は、撮像素子のサイズに対する撮像レンズの光学全長の最大値を規定することで小型化を維持するための条件である。条件式(2)の上限値を下回ることで、全長対角比が小さく抑えられ、薄型の機器への適用が可能になる。なお、条件式(2)の最大像高ihは、撮像素子の有効撮像面の対角線の長さの半値と同じ距離として扱っている。
条件式(3)は第2レンズの形状を規定するものであり、第2レンズの製造誤差感度を抑え良好な収差補正を行うための条件である。条件式(3)の上限値を上回る両凹形状になると、第2レンズの屈折力が強くなり過ぎ、製造誤差感度が上昇する。一方、条件式(3)の下限値を下回るメニスカス形状になると、第2レンズの屈折力が弱くなり過ぎ、球面収差、および色収差の補正が困難になる。
上記構成の撮像レンズによれば、小型化を維持しながら、低F値および広画角化に伴って増大する周辺部の収差を抑制することが出来る。
また、上記構成の撮像レンズは、以下の条件式(4)を満足することが望ましい。
(4) 1.1<f1/f3<1.6
ただし、
f1:第1レンズの焦点距離
f3:第3レンズの焦点距離
条件式(4)は第3レンズの屈折力と第1レンズの屈折力との関係を規定するものであり、第1レンズの製造誤差感度の上昇を抑制し、かつ光学全長を短く抑制するためのものである。条件式(4)の上限値を上回る場合、第1レンズの正の屈折力が相対的に弱くなり過ぎ、光学全長の短縮化に不利になる。一方、条件式(4)の下限値を下回る場合、第1レンズの正の屈折力が相対的に強くなり過ぎ、製造誤差感度が上昇するため好ましくない。
また、上記構成の撮像レンズは、以下の条件式(5)を満足することが望ましい。
(5) 2.0<f2/f4<4.0
ただし、
f2:第2レンズの焦点距離
f4:第4レンズの焦点距離
条件式(5)は、第2レンズの屈折力と第4レンズの屈折力との関係を規定するものであり、第2レンズの製造誤差感度の上昇を抑制するための条件である。条件式(5)の上限値を上回ると、第2レンズの負の屈折力が相対的に弱まるため、第2レンズによる色収差補正が困難になる。一方、条件式(5)の下限値を下回ると、第2レンズの負の屈折力が相対的に強まるため、製造誤差感度が上昇する。
また、上記構成の撮像レンズは、以下の条件式(6)を満足することが望ましい。
(6) −4.5<r3/f<5.5
ただし、
r3:第2レンズの物体側の面の曲率半径
条件式(6)は第2レンズの物体側の面の曲率半径と全系の焦点距離との比を適切な範囲に規定するものであり、球面収差の抑制と第2レンズの製造誤差感度の上昇を抑制するためのものである。条件式(6)の上限値を上回る凸面になる場合、および条件式(6)の下限値を下回る凹面になる場合、第2レンズの物体側の面の屈折力が弱くなるため、第2レンズの負の屈折力は、像側の面で賄うことになるが、その場合、製造誤差感度が高いレンズになりやすい。条件式(6)の範囲内に規定することで、良好な球面収差の補正と製造誤差感度の抑制が図られる。
また、上記構成の撮像レンズは、以下の条件式(7)を満足することが望ましい。
(7) 2.8<r5/r6<5.0
ただし、
r5:第3レンズの物体側の面の曲率半径
r6:第3レンズの像側の面の曲率半径
条件式(7)は第3レンズの形状を規定するものであり、小型化とバックフォーカスを確保するための条件である。条件式(7)の上限値を上回ると、第3レンズの屈折力が強くなり過ぎ、バックフォーカスの確保が困難になる。一方、条件式(7)の下限値を下回ると第3レンズの屈折力が弱くなり過ぎ、光学全長を短く抑えることが困難になる。
また、上記構成の撮像レンズは、以下の条件式(8)を満足することが望ましい。
(8) −0.05<f12/f34<0.80
ただし、
f12:第1レンズと第2レンズの合成焦点距離
f34:第3レンズと第4レンズの合成焦点距離
条件式(8)は、第1レンズと第2レンズの合成焦点距離と第3レンズと第4レンズの合成焦点距離との比を適切な範囲に規定するものであり、色収差をはじめとする収差を良好な範囲内に抑制するためのものである。条件式(8)の上限値を上回る場合、第3レンズおよび第4レンズの合成焦点距離に対して第1レンズおよび第2レンズの合成焦点距離が相対的に長くなり、色収差等の補正が困難となり、良好な結像性能を得ることが困難となる。一方、条件式(8)の下限値を下回る場合、第3レンズおよび第4レンズの合成焦点距離に対して第1レンズおよび第2レンズの合成焦点距離が相対的に短くなり、第1レンズおよび第2レンズにレンズ系の屈折力が集中するため、製造誤差感度が高くなり好ましくない。
本発明により、小型化に対応すると共にF値が小さくても諸収差が良好に補正され、広画角の撮像レンズを得ることができる。
実施例1に係る撮像レンズの概略構成を示す図である。 実施例1に係る撮像レンズの球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。 実施例2に係る撮像レンズの概略構成を示す図である。 実施例2に係る撮像レンズの球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。 実施例3に係る撮像レンズの概略構成を示す図である。 実施例3に係る撮像レンズの球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。 実施例4に係る撮像レンズの概略構成を示す図である。 実施例4に係る撮像レンズの球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。 実施例5に係る撮像レンズの概略構成を示す図である。 実施例5に係る撮像レンズの球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。 実施例6に係る撮像レンズの概略構成を示す図である。 実施例6に係る撮像レンズの球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1、図3、図5、図7、図9、図11はそれぞれ、本実施形態の実施例1から6に係る撮像レンズの概略構成図を示している。いずれも基本的なレンズ構成は同様であるため、ここでは主に実施例1の概略構成図を参照しながら、本実施形態の撮像レンズ構成について説明する。
図1に示すように、本実施形態の撮像レンズは、物体側から像側に向かって順に、開口絞りSTと、物体側と像側に凸面を向けた正の屈折力を有する第1レンズL1と、像側に凹面を向けた負の屈折力を有する第2レンズL2と、像側に凸面を向けたメニスカス形状で正の屈折力を有する第3レンズL3と、像側に凹面を向けた負の屈折力を有する両面が非球面の第4レンズL4とから構成されている。このような屈折力の配列はいわゆるテレフォトタイプに近いものであり、光学全長を短縮しやすい構成である。なお、開口絞りSTの位置は第1レンズL1の物体側に配置されている。
また、第4レンズL4と像面IMとの間にはフィルタIRが配置されている。なお、このフィルタIRは省略することが可能である。本実施形態における光学全長やバックフォーカスはフィルタIRを空気換算した値としている。
上記4枚構成の撮像レンズにおいて、第1レンズL1は両凸形状に形成されており、正の屈折力を両側の凸面に適切に配分することで、レンズ面の曲率を小さくして製造誤差感度の上昇を抑えながら光学全長の短縮化を図っている。また、第1レンズL1は両面に適切な非球面形状が形成されており、第1レンズL1で発生する球面収差の補正が可能となっている。
第2レンズL2は、両凹形状に形成されており、第1レンズL1で発生した色収差を効果的に補正すると共に、軸上付近の球面収差および軸外の非点収差、コマ収差の発生を効果的に抑制している。また、第2レンズL2の両面には非球面が形成されており、軸外の諸収差をより良好に補正している。なお、第2レンズL2の形状は両凹形状に限定されるものではない。例えば、図7、図9、図11に示す実施例4、実施例5、実施例6は物体側の面が凸面で像側の面が凹面のメニスカス形状になる例である。
第3レンズL3は、像側に凸面を向けたメニスカス形状に形成されており、第4レンズL4は、像側に凹面を向けたメニスカス形状に形成されている。それぞれのレンズは、両面に適切な非球面形状が形成されており、軸外の非点収差の補正および非点隔差の縮小と歪曲収差等の補正をしている。また、第4レンズL4の像側の面は光軸X上以外の位置に変極点を有する非球面形状となっており、CRAの制御と像面湾曲を補正する機能を有している。第4レンズL4は上述した形状に限定されるものではなく、例えば図5に示す実施例3のように両凹形状であっても良い。
開口絞りSTは、第1レンズL1の物体側の面と光軸Xとの交点位置から第1レンズL1の物体側の面の周縁部との間に配置されている。開口絞りSTを光学系の最も物体側に配置し、射出瞳位置を像面IMから遠ざけることでCRAを小さく抑えている。
本実施の形態に係る撮像レンズは、全てのレンズにプラスチック材料を採用しているため、製造が容易であり、低コストでの大量生産が可能である。また、全てのレンズ面は、非球面で形成しているため、より好適な収差補正を可能にしている。
本実施形態に係る撮像レンズは、以下の条件式(1)から(8)を満足することで好ましい効果を奏するものである。
(1) 0.8<ih/f<0.95
(2) TLA/2ih<0.9
(3) −4.0<r3/r4<6.0
(4) 1.1<f1/f3<1.6
(5) 2.0<f2/f4<4.0
(6) −4.5<r3/f<5.5
(7) 2.8<r5/r6<5.0
(8)−0.05<f12/f34<0.80
ただし、
f:撮像レンズ全系の焦点距離
ih:最大像高
TLA:フィルタIRを取り外した際の最も物体側に位置する光学素子の物体側の面から像面IMまでの光軸上の距離(光学全長)
f1:第1レンズL1の焦点距離
f2:第2レンズL2の焦点距離
f3:第3レンズL3の焦点距離
f4:第4レンズL4の焦点距離
r3:第2レンズL2の物体側の面の曲率半径
r4:第2レンズL2の像側の面の曲率半径
r5:第3レンズL3の物体側の面の曲率半径
r6:第3レンズL3の像側の面の曲率半径
f12:第1レンズL1と第2レンズL2の合成焦点距離
f34:第3レンズL3と第4レンズL4の合成焦点距離
また、本実施形態に係る撮像レンズは、以下の条件式(1a)から(8a)を満足することでより好ましい効果を奏するものである。
(1a) 0.8<ih/f<0.90
(2a) TLA/2ih<0.8
(3a) −3.7<r3/r4<5.5
(4a) 1.2<f1/f3<1.6
(5a) 2.1<f2/f4<3.6
(6a) −3.9<r3/f<4.9
(7a) 3.1<r5/r6<4.5
(8a)−0.03<f12/f34<0.70
ただし、各条件式の符号は前の段落での説明と同様である。
また、本実施形態に係る撮像レンズは、以下の条件式(1b)から(8b)を満足することで特に好ましい効果を奏するものである。
(1b) 0.81≦ih/f≦0.86
(2b) TLA/2ih≦0.78
(3b) −3.37≦r3/r4≦5.04
(4b) 1.34≦f1/f3≦1.52
(5b) 2.31≦f2/f4≦3.28
(6b) −3.57≦r3/f≦4.47
(7b) 3.47≦r5/r6≦4.10
(8b)−0.01≦f12/f34≦0.60
ただし、各条件式の符号は前の段落での説明と同様である。
本実施形態では、すべてのレンズ面を非球面で形成している。これらのレンズ面に採用する非球面形状は光軸方向の軸をZ、光軸に直交する方向の高さをH、円錐係数をk、非球面係数をA4、A6、A8、A10、A12、A14、A16としたとき次式により表わされる。
Figure 2016011985
次に本実施形態に係る撮像レンズの実施例を示す。各実施例において、fは撮像レンズ全系の焦点距離を、FnoはFナンバーを、ωは半画角を、ihは最大像高を、TLAはフィルタIRを取り外した際の光学全長をそれぞれ示す。また、iは物体側から数えた面番号、rは曲率半径、dは光軸上のレンズ面間の距離(面間隔)、Ndはd線(基準波長)の屈折率、νdはd線に対するアッベ数をそれぞれ示す。なお、非球面に関しては、面番号iの後に*(アスタリスク)の符号を付加して示す。
基本的なレンズデータを以下の表1に示す。
Figure 2016011985
実施例1の撮像レンズは、表7に示すように条件式(1)から(8)の全てを満たしている。
図2は実施例1の撮像レンズについて、球面収差(mm)、非点収差(mm)、歪曲収差(%)を示したものである。球面収差図には、F線(486nm)、d線(588nm)、C線(656nm)の各波長に対する収差量を示している。また、非点収差図にはサジタル像面S、タンジェンシャル像面Tにおけるd線の収差量をそれぞれ示している(図4、図6、図8、図10、図12においても同じ)。図2に示すように、各収差は良好に補正されていることが分かる。
また、光学全長TLAは3.40mmで、小型化が実現されている。さらに、全画角で約78°の広い画角を達成し、F値が2.3の明るい撮像レンズ系が実現されている。
基本的なレンズデータを以下の表2に示す。
Figure 2016011985
実施例2の撮像レンズは、表7に示すように条件式(1)から(8)の全てを満たしている。
図4は実施例2の撮像レンズについて、球面収差(mm)、非点収差(mm)、歪曲収差(%)を示したものである。図4に示すように、各収差は良好に補正されていることが分かる。
また、光学全長TLAは3.30mmであり、小型化が実現されている。さらに、全画角で約81°の広い画角を達成し、F値が2.3の明るい撮像レンズ系が実現されている。
基本的なレンズデータを以下の表3に示す。
Figure 2016011985
実施例3の撮像レンズは、表7に示すように条件式(1)から(8)の全てを満たしている。
図6は実施例3の撮像レンズについて、球面収差(mm)、非点収差(mm)、歪曲収差(%)を示したものである。図6に示すように、各収差は良好に補正されていることが分かる。
また、光学全長TLAは3.40mmで、小型化が実現されている。さらに、全画角で約77°の広い画角を達成し、F値が2.3の明るい撮像レンズ系が実現されている。
基本的なレンズデータを以下の表4に示す。
Figure 2016011985
実施例4の撮像レンズは、表7に示すように条件式(1)から(8)の全てを満たしている。
図8は実施例4の撮像レンズについて、球面収差(mm)、非点収差(mm)、歪曲収差(%)を示したものである。図8に示すように、各収差は良好に補正されていることが分かる。
また、光学全長TLAは3.58mmで、小型化が実現されている。さらに、全画角で約80°の広い画角を達成し、F値が2.3の明るい撮像レンズ系が実現されている。
基本的なレンズデータを以下の表5に示す。
Figure 2016011985
実施例5の撮像レンズは、表7に示すように条件式(1)から(8)の全てを満たしている。
図10は実施例5の撮像レンズについて、球面収差(mm)、非点収差(mm)、歪曲収差(%)を示したものである。図10に示すように、各収差は良好に補正されていることが分かる。
また、光学全長TLAは3.41mmで、小型化が実現されている。さらに、全画角で約80°の広い画角を達成し、F値が2.3の明るい撮像レンズ系が実現されている。
基本的なレンズデータを以下の表6に示す。
Figure 2016011985
実施例6の撮像レンズは、表7に示すように条件式(1)から(8)の全てを満たしている。
図12は実施例6の撮像レンズについて、球面収差(mm)、非点収差(mm)、歪曲収差(%)を示したものである。図12に示すように、各収差は良好に補正されていることが分かる。
また、光学全長TLAは3.58mmで、小型化が実現されている。さらに、全画角で約80°の広い画角を達成し、F値が2.3の明るい撮像レンズ系が実現されている。
表7に実施例1から8に係る条件式(1)から(8)の値を示す。
Figure 2016011985
以上、説明したように、本発明の実施形態に係る撮像レンズは、光学全長TLAが3.5mm前後と小型で、77°以上の広い画角と、F値2.4以下の明るさに対応しながら、諸収差が良好に補正された光学系の実現を可能にする。
上述したように、各実施の形態に係る撮像レンズを、小型化、薄型化が進むスマートフォンや携帯電話機およびPDA(Personal Digital Assistant)などの携帯端末機器等、さらには、ゲーム機やPCなどの情報端末機器等、家電製品やウエアラブル機器等に搭載される撮像装置に内蔵する光学系に適用した場合、当該カメラの小型化と高性能化を図ることができる。
ST 開口絞り
L1 第1レンズ
L2 第2レンズ
L3 第3レンズ
L4 第4レンズ
IR フィルタ
IM 像面
ih 最大像高

Claims (6)

  1. 物体側から像側に向かって順に、開口絞りと、物体側と像側に凸面を向けた正の屈折力を有する第1レンズと、像側に凹面を向けた負の屈折力を有する第2レンズと、像側に凸面を向けたメニスカス形状で正の屈折力を有する第3レンズと、像側に凹面を向けた負の屈折力を有する両面が非球面の第4レンズとから構成され、F値が2.4よりも小さく、以下の条件式(1)、(2)、(3)を満足することを特徴とする撮像レンズ。
    (1) 0.8<ih/f<0.95
    (2) TLA/2ih<0.9
    (3) −4.0<r3/r4<6.0
    ただし、
    ih:最大像高
    f:撮像レンズ全系の焦点距離
    TLA:フィルタ類を取り外した際の最も物体側に位置する光学素子の物体側の面から像面までの光軸上の距離(光学全長)
    r3:第2レンズの物体側の面の曲率半径
    r4:第2レンズの像側の面の曲率半径
  2. 以下の条件式(4)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像レンズ。
    (4) 1.1<f1/f3<1.6
    ただし、
    f1:第1レンズの焦点距離
    f3:第3レンズの焦点距離
  3. 以下の条件式(5)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像レンズ。
    (5) 2.0<f2/f4<4.0
    ただし、
    f2:第2レンズの焦点距離
    f4:第4レンズの焦点距離
  4. 以下の条件式(6)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像レンズ。
    (6) −4.5<r3/f<5.5
    ただし、
    r3:第2レンズの物体側の面の曲率半径
  5. 以下の条件式(7)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像レンズ。
    (7) 2.8<r5/r6<5.0
    ただし、
    r5:第3レンズの物体側の面の曲率半径
    r6:第3レンズの像側の面の曲率半径
  6. 以下の条件式(8)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像レンズ。
    (8) −0.05<f12/f34<0.80
    ただし、
    f12:第1レンズと第2レンズの合成焦点距離
    f34:第3レンズと第4レンズの合成焦点距離
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