JP2016011975A - プロジェクタおよびヘッドアップディスプレイ - Google Patents

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Tetsuya Tamura
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【課題】結露の発生に起因して、振動ミラー素子により走査される画像の質および光量が低下するのを抑制することが可能なプロジェクタを提供する。【解決手段】この発明によるプロジェクタ1は、レーザ光源4〜6と、レーザ光源4〜6から照射された光を反射する反射面101aを有する第1ミラー部101を含み、第1ミラー部101を振動させる第1振動ミラー素子10とを備え、第1振動ミラー素子10の反射面101a側において、第1ミラー部101以外の部分には、レーザ光源4〜6から照射された光を吸収する光吸収層105が形成されている。【選択図】図3

Description

この発明は、プロジェクタおよびヘッドアップディスプレイに関し、特に、振動ミラー素子を備えるプロジェクタおよびヘッドアップディスプレイに関する。
従来、振動ミラー素子を備えるプロジェクタが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、光源と、振動ミラー素子とを備えたプロジェクタが開示されている。この振動ミラー素子は、光源から照射された光を反射する反射面を含むミラー部を含み、ミラー部を振動させるように構成されている。
特開2009−258569号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のプロジェクタでは、振動ミラー素子の動作に起因して、振動ミラー素子に接する部分(振動ミラー素子の近傍の部分)における空気の密度が、振動ミラー素子から離れた部分における空気の密度よりも疎になる。この状態では、ボイルシャルルの法則に基づき、振動ミラー素子に接する部分における空気の温度が、振動ミラー素子から離れた部分における空気の温度よりも低くなる。これに起因して、振動ミラー素子の温度(振動ミラー素子の表面温度)が、振動ミラー素子の周囲の空気の温度よりも相対的に低くなる。このため、振動ミラー素子の温度が周囲の空気の露点以下になった場合には、振動ミラー素子に結露が発生する。その結果、振動ミラー素子により走査される画像の質および光量が低下するという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、結露の発生に起因して、振動ミラー素子により走査される画像の質および光量が低下するのを抑制することが可能なプロジェクタおよびヘッドアップディスプレイを提供することである。
この発明の第1の局面によるプロジェクタは、光源と、光源から照射された光を反射する反射面を有するミラー部を含み、ミラー部を振動させる振動ミラー素子とを備え、振動ミラー素子の反射面側において、ミラー部以外の部分または振動ミラー素子の固定部材には、光源から照射された光を吸収する光吸収層が形成されている。
この発明の第1の局面によるプロジェクタでは、上記のように、振動ミラー素子の反射面側において、ミラー部以外の部分または振動ミラー素子の固定部材に、光源から照射された光を吸収する光吸収層を形成する。これにより、光吸収層に光を吸収させ、振動ミラー素子の温度(振動ミラー素子の表面温度)を上昇させることができる。その結果、振動ミラー素子の動作に起因して、振動ミラー素子の温度が周囲の空気の露点以下になるのを抑制することができる。これにより、振動ミラー素子に結露が発生するのを抑制することができる。したがって、結露の発生に起因して、振動ミラー素子により走査される画像の質および光量が低下するのを抑制することができる。
また、上記のように構成することにより、振動ミラー素子の動作に起因して、振動ミラー素子の温度が周囲の空気の露点以下になるのを抑制するために別途ヒータなどを設ける必要がない。その結果、別途ヒータなどを設ける場合と比べて、部品点数が増加しない。また、光源から振動ミラー素子に向けて照射された光を利用して、振動ミラー素子の温度が周囲の空気の露点以下になるのを抑制することができる。これにより、別途ヒータなどを設ける場合と比べて、消費電力が増大するのを抑制することができる。
上記第1の局面によるプロジェクタにおいて、好ましくは、光吸収層は、反射面の反射率よりも低い反射率を有する。これにより、光吸収層に光を効率よく吸収させることができるので、振動ミラー素子の温度を効率よく上昇させることができる。
上記第1の局面によるプロジェクタにおいて、好ましくは、振動ミラー素子は、光源から照射された光を反射する反射面を含む第1ミラー部を有し、第1ミラー部を振動させて走査領域の水平方向に所定の走査速度で光を走査するための第1振動ミラー素子と、第1ミラー部により反射された光を反射する反射面を含む第2ミラー部を有し、第2ミラー部を振動させて走査領域の垂直方向に所定の走査速度よりも遅い走査速度で光を走査するための第2振動ミラー素子とを含み、光吸収層は、少なくとも、第1振動ミラー素子の反射面側における第1ミラー部以外の部分、または、第1振動ミラー素子の固定部材に形成されている。これにより、高速の動作に起因して、周囲の空気の温度よりも相対的に低くなりやすい第1振動ミラー素子に結露が発生するのを抑制することができる。
上記第1の局面によるプロジェクタにおいて、好ましくは、振動ミラー素子と光源との間に配置され、入射した光のうち一部の光のみを透過させる絞り部材をさらに備え、絞り部材は、画像形成用の光をミラー部に照射させるように透過させる第1貫通孔と、加熱用の光を振動ミラー素子または固定部材に照射させるように透過させる第2貫通孔とを含む。これにより、第1貫通孔と第2貫通孔とによって、光源から照射された光を画像形成用の光と加熱用の光とに容易に分割することができる。その結果、振動ミラー素子または固定部材に加熱用の光を容易に照射させることができる。
この場合、好ましくは、第2貫通孔は、複数設けられ、複数の第2貫通孔は、それぞれ、振動ミラー素子または固定部材の異なる位置に加熱用の光を照射させるように構成されている。これにより、複数の第2貫通孔によって、振動ミラー素子または固定部材の異なる位置に加熱用の光を容易に照射させることができる。
上記第1の局面によるプロジェクタにおいて、好ましくは、振動ミラー素子と光源との間に配置されるとともに、光源から照射された光を画像形成用の光と加熱用の光とに分割し、加熱用の光を光吸収層に照射させる光学部材をさらに備える。これにより、光学部材によって光源から照射された光を画像形成用の光と加熱用の光とに容易に分割することができる。その結果、光吸収層に加熱用の光を容易に照射させることができる。
上記第1の局面によるプロジェクタにおいて、好ましくは、振動ミラー素子は、絞り部材を介さないことにより、光源から照射された光がミラー部の周囲の光吸収層が形成された領域と反射面とに照射されるように構成されている。これにより、1つのまとまったパターンの光をミラー部の周囲の光吸収層が形成された領域に照射することができる。その結果、複数に分割されたパターンの光を光吸収層が形成された領域に照射する場合とは異なり、光吸収層が形成された領域にまとまった光を照射することができるので、光吸収層に光を効率よく吸収させることができる。また、絞り部材を設けないので、その分、部品点数を削減することができる。
上記第1の局面によるプロジェクタにおいて、好ましくは、振動ミラー素子は、ミラー部に接続され、ミラー部を振動可能に支持するねじり変形可能な軸部と、軸部を駆動させることによりミラー部を振動させるための駆動部とをさらに含み、軸部は、静電気力に作用する櫛歯部を有し、駆動部は、櫛歯部に対応する形状の電極部を有し、光吸収層は、少なくとも、櫛歯部および電極部に形成されている。これにより、静電駆動型の振動ミラー素子において、結露が発生しやすい櫛歯部および電極部の温度を上昇させることができる。その結果、櫛歯部および電極部に結露が発生するのを効果的に抑制することができる。また、結露に起因して、櫛歯部または電極部で電気的にショートするのを抑制することができる。
上記第1の局面によるプロジェクタにおいて、好ましくは、振動ミラー素子は、画像が形成される画像形成領域と、画像形成領域の外側の領域であって画像が形成されない画像非形成領域とを含む走査領域に光を走査するように構成され、少なくとも光源および振動ミラー素子を制御する制御部をさらに備え、制御部は、振動ミラー素子が画像非形成領域を走査する際にも光源に光を照射させる制御を行うように構成されている。これにより、継続的に光吸収層に光を吸収させることができる。その結果、振動ミラー素子の温度が周囲の空気の露点以下になるのを効果的に抑制することができる。
この場合、好ましくは、制御部は、振動ミラー素子が画像形成領域を走査する際に光源から照射される光のエネルギと振動ミラー素子が画像非形成領域を走査する際に光源から照射される光のエネルギとの合計が略一定になるように、光源を制御するように構成されている。これにより、光吸収層に吸収させる光の量を略一定にすることができる。その結果、振動ミラー素子の温度が必要以上に高くなるのを抑制しながら、周囲の空気の露点以下になるのを抑制することができる。
上記少なくとも光源および振動ミラー素子を制御する制御部を備える構成において、好ましくは、光源と、振動ミラー素子とを収容するプロジェクタ本体をさらに備え、プロジェクタ本体は、振動ミラー素子が走査領域に向けて画像を投影するための開口部を含み、開口部は、画像形成領域にのみに画像が投影され、画像非形成領域に光が照射されない開口形状を有する。これによって、開口部を形成するプロジェクタ本体により、画像非形成領域に光が照射されるのを抑制することができる。その結果、画像形成領域の画像の視認性が低下するのを抑制しながら、継続的に光吸収層に光を吸収させることができる。
上記少なくとも光源および振動ミラー素子を制御する制御部を備える構成において、好ましくは、振動ミラー素子は、光反射性の素材からなるスクリーンの画像形成領域と、光吸収性の素材または光透過性の素材からなるスクリーンの画像非形成領域とに向けて画像を投影するように構成されている。これによって、画像非形成領域に照射された光がユーザに視認されるのを抑制することができる。その結果、画像形成領域の画像の視認性が低下するのを抑制しながら、継続的に光吸収層に光を吸収させることができる。
この発明の第2の局面によるヘッドアップディスプレイは、ユーザが視認する虚像に対応する画像の光を投影する光源と、光源から照射された光を反射する反射面を有するミラー部を含み、ミラー部を振動させる振動ミラー素子とを備え、振動ミラー素子の反射面側において、ミラー部以外の部分または振動ミラー素子の固定部材には、光源から照射された光を吸収する光吸収層が形成され、振動ミラー素子は、ユーザの前方に配置される走査領域である表示板に画像を投影するように構成されている。
この発明の第2の局面によるヘッドアップディスプレイでは、上記のように、振動ミラー素子の反射面側において、ミラー部以外の部分または振動ミラー素子の固定部材に、光源から照射された光を吸収する光吸収層を形成する。これにより、光吸収層に光を吸収させ、振動ミラー素子の温度(振動ミラー素子の表面温度)を上昇させることができる。その結果、振動ミラー素子の動作に起因して、振動ミラー素子の温度が周囲の空気の露点以下になるのを抑制することができる。これにより、振動ミラー素子に結露が発生するのを抑制することができる。したがって、結露の発生に起因して、振動ミラー素子により走査される画像の質および光量が低下するのを抑制することができる。
また、上記のように構成することにより、振動ミラー素子の動作に起因して、振動ミラー素子の温度が周囲の空気の露点以下になるのを抑制するために別途ヒータなどを設ける必要がない。その結果、別途ヒータなどを設ける場合と比べて、部品点数が増加しない。また、光源から振動ミラー素子に向けて照射された光を利用して、振動ミラー素子の温度が周囲の空気の露点以下になるのを抑制することができる。これにより、別途ヒータなどを設ける場合と比べて、消費電力が増大するのを抑制することができる。
本発明によれば、上記のように、結露の発生に起因して、振動ミラー素子により走査される画像の質および光量が低下するのを抑制することができる。
本発明の第1実施形態によるHUDの使用状態を示した模式図である。 本発明の第1実施形態によるHUDの構成を示したブロック図である。 本発明の第1実施形態によるHUDのMEMSミラーに光が照射された状態を示した模式図である。 本発明の第1実施形態によるHUDのMEMSミラーを示した図である。 本発明の第1実施形態によるHUDのMEMSミラーの櫛歯部および電極部を拡大した図である。 本発明の第1実施形態によるHUDの走査領域を示した図である。 本発明の第2実施形態によるプロジェクタのMEMSミラーの固定部材に加熱用の光の照射位置を示した模式図である。 本発明の第3実施形態によるプロジェクタのMEMSミラーに光が照射された状態を示した模式図である。 本発明の第4実施形態によるプロジェクタのMEMSミラーに光が照射された状態を示した模式図である。 本発明の第5実施形態によるプロジェクタの構成を示したブロック図である。 本発明の第1実施形態によるHUDの絞り部材の変形例を示した図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
まず、図1〜図6を参照して、本発明の第1実施形態によるヘッドアップディスプレイ(以下、HUD(Head Up Display)という)1aの構成について説明する。
図1に示すように、本発明の第1実施形態によるHUD1aは、プロジェクタ1と、スクリーン2として機能する自動車のフロントガラスとにより構成されている。プロジェクタ1は、スクリーン2にレーザ光を照射する。これにより、プロジェクタ1は、ユーザの前方に配置されるスクリーン2に画像(ユーザが視認する虚像に対応する画像)を投影するように構成されている。なお、スクリーン2は、本発明の「表示板」の一例である。
図2に示すように、プロジェクタ1は、筺体であるプロジェクタ本体3に各種部品が設けられるように構成されている。
具体的には、プロジェクタ1は、レーザ光源4〜6と、偏光ビームスプリッタ7および8とを備えている。また、プロジェクタ1は、レンズ9aと、絞り部材9bとを備えている。また、プロジェクタ1は、第1振動ミラー素子10と、第2振動ミラー素子11と、操作部12とを備えている。また、プロジェクタ1は、メインCPU13と、表示制御部14とを備えている。また、プロジェクタ本体3は、第1振動ミラー素子10(第2振動ミラー素子11)が後述する走査領域Rに向けて画像を投影するための開口部3aを含んでいる。この開口部3aは、後述する画像形成領域R1にのみに画像が投影され、後述する画像非形成領域R2に光が照射されない開口形状(たとえば、矩形形状)を有している。なお、プロジェクタ本体3は、開口部3aの開口形状に対応する形状の開口縁部3bを開口部3aとの境界部分に有する。なお、レーザ光源4〜6は、本発明の「光源」の一例である。また、第1振動ミラー素子10は、本発明の「振動ミラー素子」の一例である。また、メインCPU13は、本発明の「制御部」の一例である。
レーザ光源4は、青色のレーザ光を照射するように構成されている。また、レーザ光源4は、レーザ光をビームスプリッタ7およびレンズ9aを通過させて、第1振動ミラー素子10および第2振動ミラー素子11に照射するように構成されている。
レーザ光源5(6)は、緑色(赤色)のレーザ光を照射するように構成されている。また、レーザ光源5(6)は、レーザ光をビームスプリッタ8および7と、レンズ9aとを通過させて第1振動ミラー素子10および第2振動ミラー素子11に照射するように構成されている。また、レーザ光源4〜6は、ユーザが視認する虚像に対応する画像の光を投影するように構成されている。
レンズ9aは、入射した光を平行光にするコリメータレンズである。
絞り部材9bは、第1振動ミラー素子10とレーザ光源4〜6およびレンズ9aとの間に配置されている。図3に示すように、絞り部材9bは、入射した光のうち一部の光のみを透過させる部材(たとえば、アパーチャ)により構成されている。また、絞り部材9bは、入射光の進行方向から見て、略円形に形成されている。また、絞り部材9bは、第1貫通孔91bと、第2貫通孔92bとを含んでいる。また、第1貫通孔91bおよび第2貫通孔92bは、入射光の進行方向から見て、略円形に形成されている。
第1貫通孔91bは、入射光の進行方向から見て、絞り部材9bの略中央に設けられている。また、第1貫通孔91bは、画像形成用の光を第1振動ミラー素子10の第1ミラー部101に照射させるように入射光を透過させるように構成されている。なお、第1ミラー部101は、本発明の「ミラー部」の一例である。
第2貫通孔92bは、加熱用の光を第1振動ミラー素子10に照射させるように入射光を透過させるように構成されている。また、第2貫通孔92bは、複数設けられている。また、第2貫通孔92bは、入射光の進行方向から見て、第1貫通孔91bの周囲に設けられている。複数の第2貫通孔92bにより、第1振動ミラー素子10の異なる位置に加熱用の光を照射させることが可能である。加熱用の光は、たとえば、第1振動ミラー素子10の軸部102、支持部103および駆動部104に照射される。
第1振動ミラー素子10および第2振動ミラー素子11は、MEMS(Micro Electro Mechanical System)ミラーである。詳細には、第1振動ミラー素子10および第2振動ミラー素子11は、静電駆動型の振動ミラー素子である。第1振動ミラー素子10および第2振動ミラー素子11は、シリコンにより形成されている。第1振動ミラー素子10および第2振動ミラー素子11は、画像が形成される画像形成領域R1と、画像形成領域R1の外側の領域であって画像が形成されない画像非形成領域R2とを含む走査領域R(図2参照)を走査するように構成されている。
図4に示すように、第1振動ミラー素子10は、第1ミラー部101と、軸部102と、支持部103と、駆動部104とを含んでいる。また、第1振動ミラー素子10における、第1ミラー部101の後述する反射面101a側の第1ミラー部101以外の部分には光吸収層105が形成されている。第1振動ミラー素子10は、固定部材106に固定されている。なお、図4および図5では、光吸収層105にハッチングを付して図示している。
第1ミラー部101は、レーザ光源4〜6から照射された光を反射する反射面101aを含んでいる。反射面101aは、第1ミラー部101のうちレンズ9a(図3参照)が配置される側に設けられている。また、反射面101aは、第1ミラー部101の表面にアルミニウムを蒸着することにより形成されている。
第1振動ミラー素子10は、第1ミラー部101を振動させて走査領域Rの水平方向(図6参照)に所定の走査速度でレーザ光を走査するように構成されている。第1振動ミラー素子10の走査速度(振動速度)は、たとえば、25kHzである。また、第1振動ミラー素子10は、共振駆動により、走査領域Rの水平方向(図6参照)にレーザ光を走査するように高速で動作する。
軸部102は、一対設けられている。また、軸部102は、第1ミラー部101の両側に接続されている。また、軸部102は、第1ミラー部101を振動可能に支持するように構成されている。また、軸部102は、ねじり変形可能なように構成されている。
また、軸部102は、Y方向に延びる棒状に形成されている。図5に示すように、軸部102は、短手方向(X方向)の両端部に櫛歯部102aを含んでいる。櫛歯部102aは、軸部102の長手方向(Y方向)に沿って、所定の間隔を隔てて複数設けられている。
支持部103は、第1ミラー部101および軸部102の外側に設けられている。また、支持部103は、軸部102のY方向の端部に接続されるように構成されている。また、支持部103は、軸部102を支持するように構成されている。
また、駆動部104は、支持部103のうち、軸部102の近傍の位置に設けられている。駆動部104は、電極により構成されている。具体的には、駆動部104は、櫛歯部102aに対応する櫛歯形状の電極部104aを有している。駆動部104(電極部104a)は、軸部102の櫛歯部102aに対応する位置に設けられている。詳細には、電極部104aは、X方向およびY方向において、軸部102の複数の櫛歯部102aのそれぞれと所定の間隔を隔てて配置されている。駆動部104は、軸部102を駆動させることにより第1ミラー部101を振動させるように構成されている。なお、図4では、軸部102の櫛歯部102aと、駆動部104の櫛歯形状の電極部104aとを簡略化して図示している。
駆動部104は、図4に示すように、駆動用配線121を介してミラードライバ145(図2参照)に接続されている。駆動部104には、ミラードライバ145からの駆動信号に基づく所定電圧が印加されるように構成されている。これにより、駆動部104(電極部104a)と軸部102(櫛歯部102a)との間に静電引力および静電斥力が交互に生じる。その結果、軸部102および第1ミラー部101が、軸線900周りのA方向およびB方向に振動する。
第1実施形態では、光吸収層105は、第1振動ミラー素子10の反射面101a側における第1ミラー部101以外の部分に設けられている。具体的には、光吸収層105は、第1ミラー部101の反射面101a側における、櫛歯部102aを含む軸部102、支持部103、および、電極部104aを含む駆動部104の略全領域に形成されている。光吸収層105は、レーザ光源4〜6から照射された光を吸収するように構成されている。また、光吸収層105は、反射面101aの反射率よりも低い反射率を有している。また、光吸収層105は、黒色である。また、光吸収層105は、第1ミラー部101の厚みの0%より大きく略10%以下の厚みを有する。また、光吸収層105は、シリコンよりも光を吸収しやすい金属を蒸着して形成されている。言い換えると、光吸収層105の反射率は、シリコンの反射率よりも小さい。
固定部材106は、第1振動ミラー素子10と、枠状のフレキシブル配線基板120とを固定するように構成されている。また、固定部材106は、フレキシブル配線基板120の枠の内側の位置であって、かつ、フレキシブル配線基板120から所定の間隔を隔てた位置に第1振動ミラー素子10を固定するように構成されている。また、固定部材106は、黒色の樹脂により形成されている。
第2振動ミラー素子11は、第1振動ミラー素子10の第1ミラー部101により反射された光を反射する反射面111aを含む第2ミラー部111を含み、第2ミラー部111を振動させて走査領域Rの垂直方向に所定の走査速度よりも遅い走査速度でレーザ光を走査するように構成されている。第2振動ミラー素子11の走査速度(振動速度)は、たとえば、60Hzである。これにより、第2振動ミラー素子11は、直流駆動により、走査領域Rの垂直方向にレーザ光を走査するように第1振動ミラー素子10よりも低速で動作する。第2振動ミラー素子11は、走査速度が異なる点および光吸収層が形成されていない点を除いて、基本的に第1振動ミラー素子10と同様の構成を有している。このため、第2振動ミラー素子11の詳細な説明は、省略する。
図2に示すように、操作部12は、ユーザが入力したHUD1aを操作するための情報を受け付けるように構成されている。
メインCPU13は、所定の動作プログラムに基づいて、HUD1aの制御を行うように構成されている。
メインCPU13は、レーザ光源4〜6、第1振動ミラー素子10および第2振動ミラー素子11を制御するように構成されている。また、メインCPU13は、第1振動ミラー素子10(第2振動ミラー素子11)が画像非形成領域R2を走査する際にもレーザ光源4〜6に光を照射させる制御を行うように構成されている。この場合でも、画像形成領域R1にのみに画像が投影され、画像非形成領域R2に光が照射されない開口形状に開口部3aが形成されていることによって、スクリーン2の画像形成領域R1にのみに画像が投影される。すなわち、スクリーン2の画像非形成領域R2には光が照射されない。これにより、画像形成領域R1の画像の視認性が低下するのを抑制することができる。
また、メインCPU13は、1フレーム分の走査領域Rにおいて、第1振動ミラー素子10(第2振動ミラー素子11)が画像形成領域R1を走査する際にレーザ光源4〜6から照射される光のエネルギと第1振動ミラー素子10(第2振動ミラー素子11)が画像非形成領域R2を走査する際にレーザ光源4〜6から照射される光のエネルギとの合計が略一定になるように、レーザ光源4〜6を制御することが可能なように構成されている。すなわち、画像形成領域R1の画像が暗めの場合には、画像非形成領域R2に明るい光(階調数が大きい光)が投影される。一方、画像形成領域R1の画像が明るめの場合には、画像非形成領域R2に暗めの光(階調数が小さい光)が投影される。これにより、第1振動ミラー素子10の温度が上昇し過ぎるのを抑制しながら、第1振動ミラー素子10に結露が発生するのを抑制することができる。
表示制御部14は、図2に示すように、映像処理部141と、光源制御部142と、LD(レーザダイオード)ドライバ143と、ミラー制御部144と、ミラードライバ145とを含む。また、表示制御部14は、CPUにより構成されている。また、表示制御部14は、所定の動作プログラムに基づいて、表示に関する制御を行うように構成されている。
映像処理部141は、外部から入力される映像信号に基づいて、ミラー制御部144およびLDドライバ143を介して、第1振動ミラー素子10および第2振動ミラー素子11の駆動を制御するように構成されている。また、映像処理部141は、光源制御部142を介して、レーザ光源4〜6によるレーザ光の照射を制御するように構成されている。
光源制御部142は、第1振動ミラー素子10が走査するタイミングに合せて画像に対応する色のレーザ光をレーザ光源4〜6から照射させる制御を行うように構成されている。
ミラー制御部144は、映像処理部141による制御に基づいて、ミラードライバ145を制御して、第1振動ミラー素子10および第2振動ミラー素子11の駆動を制御するように構成されている。
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、第1振動ミラー素子10の反射面101a側において、第1ミラー部101以外の部分に、レーザ光源4〜6から照射された光を吸収する光吸収層105を形成する。これにより、光吸収層105に光を吸収させ、第1振動ミラー素子10の温度(第1振動ミラー素子10の表面温度)を上昇させることができる。その結果、第1振動ミラー素子10の動作に起因して、第1振動ミラー素子10の温度が周囲の空気の露点以下になるのを抑制することができる。これにより、第1振動ミラー素子10に結露が発生するのを抑制することができる。したがって、結露の発生に起因して、第1振動ミラー素子10により走査される画像の質および光量が低下するのを抑制することができる。
また、上記のように構成することにより、第1振動ミラー素子10の動作に起因して、第1振動ミラー素子10の温度が周囲の空気の露点以下になるのを抑制するために別途ヒータなどを設ける必要がない。その結果、別途ヒータなどを設ける場合と比べて、部品点数が増加しない。また、レーザ光源4〜6から第1振動ミラー素子10に向けて照射された光を利用して、第1振動ミラー素子10の温度が周囲の空気の露点以下になるのを抑制することができる。これにより、別途ヒータなどを設ける場合と比べて、消費電力が増大するのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、反射面101aの反射率よりも低い反射率を有するように光吸収層105を構成する。これにより、光吸収層105に光を効率よく吸収させることができるので、第1振動ミラー素子10の温度を効率よく上昇させることができる。
また、第1実施形態では、走査領域Rの水平方向に所定の走査速度で光を走査するための第1振動ミラー素子10と、走査領域Rの垂直方向に所定の走査速度よりも遅い走査速度で光を走査するための第2振動ミラー素子11とを設ける。また、光吸収層105を、第1振動ミラー素子10の反射面101a側における第1ミラー部101以外の部分に形成する。これにより、高速の動作に起因して、周囲の空気の温度よりも相対的に低くなりやすい第1振動ミラー素子10に結露が発生するのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、画像形成用の光を第1ミラー部101に照射させるように透過させる第1貫通孔91bと、加熱用の光を第1振動ミラー素子10に照射させるように透過させる第2貫通孔92bとを絞り部材9bに設ける。これにより、第1貫通孔91bと第2貫通孔92bとによって、レーザ光源4〜6から照射された光を画像形成用の光と加熱用の光とに容易に分割することができる。
また、第1実施形態では、複数の第2貫通孔92bを、それぞれ、第1振動ミラー素子10の異なる位置に加熱用の光を照射させるように構成する。これにより、複数の第2貫通孔92bによって、第1振動ミラー素子10または固定部材106の異なる位置に加熱用の光を容易に照射させることができる。
また、第1実施形態では、光吸収層105を、少なくとも櫛歯部102aおよび電極部104aに形成する。これにより、静電駆動型の第1振動ミラー素子10において、結露が発生しやすい櫛歯部102aおよび電極部104aの温度を上昇させることができる。その結果、櫛歯部102aおよび電極部104aに結露が発生するのを効果的に抑制することができる。また、結露に起因して、櫛歯部102aまたは電極部104aで電気的にショートするのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、第1振動ミラー素子10が画像非形成領域R2を走査する際にもレーザ光源4〜6に光を照射させる制御を行うようにメインCPU13を構成する。これにより、継続的に光吸収層105に光を吸収させることができる。その結果、第1振動ミラー素子10の温度が周囲の空気の露点以下になるのを効果的に抑制することができる。
また、第1実施形態では、第1振動ミラー素子10が画像形成領域R1を走査する際にレーザ光源4〜6から照射される光のエネルギと第1振動ミラー素子10が画像非形成領域R2を走査する際にレーザ光源4〜6から照射される光のエネルギとの合計が略一定になるように、レーザ光源4〜6を制御するようにメインCPU13を構成する。これにより、第1振動ミラー素子10の温度が必要以上に高くなるのを抑制しながら、周囲の空気の露点以下になるのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、画像形成領域R1にのみに画像が投影され、画像非形成領域R2に光が照射されない開口形状を有する開口部3aを設ける。これによって、開口部3aを形成するプロジェクタ本体3により、画像非形成領域R2に光が照射されるのを抑制することができる。その結果、画像形成領域R1の画像の視認性が低下するのを抑制しながら、継続的に光吸収層105に光を吸収させることができる。
(第2実施形態)
以下、図7を参照して、本発明の第2実施形態によるプロジェクタ100の構成について説明する。
この第2実施形態では、光吸収層105が第1振動ミラー素子10に形成されているプロジェクタ1について説明した第1実施形態と異なり、光吸収層が第1振動ミラー素子10に形成されていないプロジェクタ100について説明する。なお、上記第1実施形態と同様の構成については同じ符号を用いるとともに、説明を省略する。
絞り部材9b(図3参照)は、第1貫通孔91bと、複数の第2貫通孔92bとを含んでいる。第1貫通孔91bは、画像形成用の光を第1ミラー部101に照射させるように入射光を透過させるように構成されている。また、図7に示すように、複数の第2貫通孔92bは、それぞれ、固定部材106の異なる位置に加熱用の光を照射させるように構成されている。
また、第2実施形態では、第1実施形態とは異なり、光吸収層が第1振動ミラー素子10に形成されていない。また、第1振動ミラー素子10は、固定部材106に固定されている。また、固定部材106は、黒色の樹脂により形成されていることにより、光吸収層として機能する。これにより、固定部材106が照射された加熱用の光を吸収することによって、固定部材106の温度が上昇する。その結果、第1振動ミラー素子10の温度を上昇させることができる。したがって、第1振動ミラー素子10の構造および製造工程を簡素化しながら、第1振動ミラー素子10により走査される画像の質および光量が低下するのを抑制することができる。
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記のように、固定部材106を、レーザ光源4〜6から照射された光を吸収する光吸収層として機能するように構成する。これにより、第1振動ミラー素子10に結露が発生するのを抑制することができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
以下、図8を参照して、本発明の第3実施形態によるプロジェクタ200の構成について説明する。
この第3実施形態では、絞り部材9bにより入射光を画像形成用の光と加熱用の光とに分割したプロジェクタ1について説明した第1実施形態と異なり、光学部材9cにより入射光を画像形成用の光と加熱用の光とに分割するプロジェクタ200について説明する。なお、上記第1実施形態と同様の構成については同じ符号を用いるとともに、説明を省略する。
第3実施形態によるプロジェクタ200は、第1実施形態と同様に、レーザ光源4〜6、第1振動ミラー素子10および第2振動ミラー素子11などを備えている。図8に示すように、プロジェクタ200は、これらに加えて光学部材9cをさらに備えている。
光学部材9cは、レーザ光源4〜6およびレンズ9aと、第1振動ミラー素子10との間に配置されている。また、光学部材9cは、入射光(レーザ光源4〜6から照射された光)を画像形成用の光と2つの加熱用の光とに分割する光学部材(たとえば、回折格子やレンチキュラレンズなど)により構成されている。また、光学部材9cにより、第1振動ミラー素子10の異なる位置に加熱用の光を照射させることが可能である。具体的には、第1振動ミラー素子10の少なくとも、軸部102の櫛歯部102a(図5参照)および駆動部104の電極部104a(図5参照)に加熱用の光が照射される。
絞り部材209bは、第1振動ミラー素子10と光学部材9cとの間に配置されている。また、絞り部材209bは、貫通孔291bを含んでいる。また、貫通孔291bは、入射光の進行方向から見て、略円形に形成されている。貫通孔291bは、入射光の進行方向から見て、絞り部材209bの略中央に設けられている。また、絞り部材209bは、画像形成用の光が貫通孔291bに照射(入射)する位置に配置されている。また、絞り部材209bは、平面視において(上方から見て)、2つの加熱用の光の間の位置であって、2つの加熱用の光が照射されないように配置されている。
なお、第3実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
第3実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第3実施形態では、上記のように、第1振動ミラー素子10の反射面101a側において、第1ミラー部101以外の部分に、レーザ光源4〜6から照射された光を吸収する光吸収層105を形成する。これにより、第1振動ミラー素子10に結露が発生するのを抑制することができる。
また、第3実施形態では、レーザ光源4〜6から照射された光を画像形成用の光と加熱用の光とに分割し、加熱用の光を光吸収層105に照射させる光学部材9cを設ける。これにより、光学部材9cによってレーザ光源4〜6から照射された光を画像形成用の光と加熱用の光とに容易に分割することができる。その結果、光吸収層105に加熱用の光を容易に照射させることができる。
なお、第3実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第4実施形態)
以下、図9を参照して、本発明の第4実施形態によるプロジェクタ300の構成について説明する。
この第4実施形態では、レーザ光源4〜6から照射された光が絞り部材9bを介して第1振動ミラー素子10に照射されるプロジェクタ1について説明した第1実施形態と異なり、レーザ光源4〜6から照射された光が絞り部材9bを介さずに第1振動ミラー素子10に照射される(絞り部材が設けられていない)プロジェクタ300について説明する。なお、上記第1実施形態と同様の構成については同じ符号を用いるとともに、説明を省略する。
図9に示すように、第4実施形態によるプロジェクタ300は、第4実施形態では第1実施形態とは異なり、絞り部材9bが設けられていない。
第1振動ミラー素子10は、レーザ光源4〜6から照射された光が絞り部材を介さない状態で照射される。詳細には、1つの略円形状を有するスポットの光(複数個のスポットに分割されていない光)が、第1振動ミラー素子10に向けて照射される。これにより、第1振動ミラー素子10は、レーザ光源4〜6から照射された光が第1ミラー部101の周囲の領域と反射面101aとに照射されるように構成されている。具体的には、レーザ光源4〜6から照射された光が、軸部102(櫛歯部102a(図5参照))と、支持部103と、駆動部104(電極部104a(図5参照))と、反射面101aとに照射される。
この構成によれば、光吸収層105により光が吸収されるので、絞り部材を設けなくても第1振動ミラー素子10のうち第1ミラー部101以外の部分で光が反射されることよる不必要な画像(輝線)が投影されるのを抑制することが可能である。
なお、第4実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
第4実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第4実施形態では、上記のように、第1振動ミラー素子10の反射面101a側において、第1ミラー部101以外の部分に、レーザ光源4〜6から照射された光を吸収する光吸収層105を形成する。これにより、第1振動ミラー素子10に結露が発生するのを抑制することができる。
また、第4実施形態では、絞り部材9bを介さないことにより、レーザ光源4〜6から照射された光が第1ミラー部101の周囲の光吸収層105が形成された領域と反射面101aとに照射されるように第1振動ミラー素子10を構成する。これにより、1つのまとまったパターンの光を第1ミラー部101の周囲の光吸収層105が形成された領域に照射することができる。その結果、複数に分割されたパターンの光を光吸収層105が形成された領域にまとまった光を照射することができるので、光吸収層105に光を効率よく吸収させることができる。また、絞り部材を設けないので、その分、部品点数を削減することができる。
なお、第4実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第5実施形態)
以下、図10を参照して、本発明の第5実施形態によるプロジェクタ400の構成について説明する。
この第5実施形態では、画像非形成領域R2に光が照射されない開口形状に形成された開口部3aを有するプロジェクタ1について説明した第1実施形態と異なり、画像非形成領域R2にも光が照射される開口部403aを有するプロジェクタ400について説明する。なお、上記第1実施形態と同様の構成については、同じ符号を用いるとともに説明を省略する。
図10に示すように、第5実施形態によるプロジェクタ400は、壁面などに設置されるスクリーン402に画像を投影するように構成されている。
スクリーン402は、画像形成領域R1に対応する部分が光反射性の素材からなるように構成されている。
また、スクリーン402は、画像非形成領域R2に対応する部分が光吸収性の素材からなるように構成されている。これにより、メインCPU13が、画像非形成領域R2を走査する際にレーザ光源4〜6に光を照射させる制御を行っても、スクリーン402の画像非形成領域R2に対応する部分では光が吸収される。すなわち、ユーザには、画像非形成領域R2に照射された光は視認されにくくなり、画像形成領域R1に投影された画像が容易に視認される。これにより、画像形成領域R1の画像の視認性が低下するのを抑制することができる。
なお、第5実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
第5実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第5実施形態では、上記のように、第1振動ミラー素子10の反射面101a側において、第1ミラー部101以外の部分に、レーザ光源4〜6から照射された光を吸収する光吸収層105を形成する。これにより、第1振動ミラー素子10に結露が発生するのを抑制することができる。
また、第5実施形態では、光反射性の素材からなるスクリーン402aの画像形成領域R1と、光吸収性の素材からなるスクリーン402aの画像非形成領域R2とに向けて画像を投影するように第1振動ミラー素子10を構成する。これによって、画像非形成領域R2に照射されたユーザに光が視認されるのを抑制することができる。その結果、画像形成領域R1の画像の視認性が低下するのを抑制しながら、継続的に光吸収層105に光を吸収させることができる。
なお、第5実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1実施形態では、HUDを自動車に搭載する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、航空機など、自動車以外の輸送用機器にHUDを搭載してもよい。
上記第1および第3〜第5実施形態では、蒸着により光吸収層を形成する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、光を吸収する機能を有するペースト状の材料を塗布することにより光吸収層を形成してもよい。また、薬品で処理したり、酸化させるなどの化学的な処理や、レーザを照射するなどの物理的な処理により表面粗さを大きくして光吸収層として機能するようにしてもよい。
また、上記第1および第3〜第5実施形態では、振動ミラー素子における反射面側のミラー部以外の全領域に光吸収層を形成する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、振動ミラー素子における反射面側のミラー部以外の少なくとも一部に光吸収層をしてもよい。
また、上記第2実施形態では、黒色の固定部材が光吸収層として機能する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、蒸着などにより固定部材の表面に光吸収層を形成してもよい。
また、上記第1〜第5実施形態では、振動ミラー素子が静電駆動型である例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、圧電駆動型など、静電駆動型以外の振動ミラー素子であってもよい。
また、上記第1および第3〜第5実施形態では、第1振動ミラー素子にのみ光吸収層を設けたが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1振動ミラー素子および第2振動ミラー素子の両方に光吸収層を設けてもよい。
また、上記第1〜第5実施形態では、画像形成領域に照射される光のエネルギおよび画像非形成領域に照射される光のエネルギが一定になるように、画像非形成領域に光を照射させる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、画像非形成領域に光を照射させなくてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、円形状の第2貫通孔を設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、図11に示すように、円弧形状など、円形状以外の形状の第2貫通孔192bを設けてもよい。
また、上記第5実施形態では、画像非形成領域に対応する部分が光吸収性の素材からなるようにスクリーンが構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、画像非形成領域に対応する部分が光透過性の素材からなるようにスクリーンが構成されていてもよい。これにより、ユーザには、画像非形成領域R2に照射された光は視認されず、画像形成領域R1に投影された画像のみが視認される。その結果、画像形成領域R1の画像の視認性が低下するのを抑制することができる。
1、100、200、300、400 プロジェクタ
1a HUD
2 スクリーン(表示板)
3a、403a 開口部
4、5、6 レーザ光源(光源)
9b、209b 絞り部材
9c 光学部材
10 第1振動ミラー素子(振動ミラー素子)
11 第2振動ミラー素子
13 メインCPU(制御部)
91b、209b 第1貫通孔
92b、192b 第2貫通孔
101 第1ミラー部(ミラー部)
101a 反射面
102a 櫛歯部
104a 電極部
105 光吸収層
106 固定部材
111 第2ミラー部
111a 反射面
402 スクリーン
R 走査領域
R1 画像形成領域
R2 画像非形成領域

Claims (13)

  1. 光源と、
    前記光源から照射された光を反射する反射面を有するミラー部を含み、前記ミラー部を振動させる振動ミラー素子とを備え、
    前記振動ミラー素子の前記反射面側において、前記ミラー部以外の部分または前記振動ミラー素子の固定部材には、前記光源から照射された光を吸収する光吸収層が形成されている、プロジェクタ。
  2. 前記光吸収層は、前記反射面の反射率よりも低い反射率を有する、請求項1に記載のプロジェクタ。
  3. 前記振動ミラー素子は、前記光源から照射された光を反射する反射面を含む第1ミラー部を有し、前記第1ミラー部を振動させて走査領域の水平方向に所定の走査速度で光を走査するための第1振動ミラー素子と、前記第1ミラー部により反射された光を反射する反射面を含む第2ミラー部を有し、前記第2ミラー部を振動させて前記走査領域の垂直方向に前記所定の走査速度よりも遅い走査速度で光を走査するための第2振動ミラー素子とを含み、
    前記光吸収層は、少なくとも、前記第1振動ミラー素子の前記反射面側における前記第1ミラー部以外の部分、または、前記第1振動ミラー素子の固定部材に形成されている、請求項1または2に記載のプロジェクタ。
  4. 前記振動ミラー素子と前記光源との間に配置され、入射した光のうち一部の光のみを透過させる絞り部材をさらに備え、
    前記絞り部材は、画像形成用の光を前記ミラー部に照射させるように透過させる第1貫通孔と、加熱用の光を前記振動ミラー素子または前記固定部材に照射させるように透過させる第2貫通孔とを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のプロジェクタ。
  5. 前記第2貫通孔は、複数設けられ、
    複数の前記第2貫通孔は、それぞれ、前記振動ミラー素子または前記固定部材の異なる位置に前記加熱用の光を照射させるように構成されている、請求項4に記載のプロジェクタ。
  6. 前記振動ミラー素子と前記光源との間に配置されるとともに、前記光源から照射された光を画像形成用の光と加熱用の光とに分割し、前記加熱用の光を前記光吸収層に照射させる光学部材をさらに備える、請求項1〜3のいずれか1項に記載のプロジェクタ。
  7. 前記振動ミラー素子は、絞り部材を介さないことにより、前記光源から照射された光が前記ミラー部の周囲の前記光吸収層が形成された領域と前記反射面とに照射されるように構成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載のプロジェクタ。
  8. 前記振動ミラー素子は、前記ミラー部に接続され、前記ミラー部を振動可能に支持するねじり変形可能な軸部と、前記軸部を駆動させることにより前記ミラー部を振動させるための駆動部とをさらに含み、
    前記軸部は、静電気力に作用する櫛歯部を有し、
    前記駆動部は、前記櫛歯部に対応する形状の電極部を有し、
    前記光吸収層は、少なくとも、前記櫛歯部および前記電極部に形成されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載のプロジェクタ。
  9. 前記振動ミラー素子は、画像が形成される画像形成領域と、前記画像形成領域の外側の領域であって画像が形成されない画像非形成領域とを含む走査領域に光を走査するように構成され、
    少なくとも前記光源および前記振動ミラー素子を制御する制御部をさらに備え、
    前記制御部は、前記振動ミラー素子が前記画像非形成領域を走査する際にも前記光源に光を照射させる制御を行うように構成されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載のプロジェクタ。
  10. 前記制御部は、前記振動ミラー素子が前記画像形成領域を走査する際に前記光源から照射される光のエネルギと前記振動ミラー素子が前記画像非形成領域を走査する際に前記光源から照射される光のエネルギとの合計が略一定になるように、前記光源を制御するように構成されている、請求項9に記載のプロジェクタ。
  11. 前記光源と、前記振動ミラー素子とを収容するプロジェクタ本体をさらに備え、
    前記プロジェクタ本体は、前記振動ミラー素子が走査領域に向けて画像を投影するための開口部を含み、
    前記開口部は、前記画像形成領域にのみ画像が投影され、前記画像非形成領域に光が照射されない開口形状を有する、請求項9または10に記載のプロジェクタ。
  12. 前記振動ミラー素子は、光反射性の素材からなるスクリーンの前記画像形成領域と、光吸収性の素材または光透過性の素材からなるスクリーンの前記画像非形成領域とに向けて画像を投影するように構成されている、請求項9または10に記載のプロジェクタ。
  13. ユーザが視認する虚像に対応する画像の光を投影する光源と、
    前記光源から照射された光を反射する反射面を有するミラー部を含み、前記ミラー部を振動させる振動ミラー素子とを備え、
    前記振動ミラー素子の前記反射面側において、前記ミラー部以外の部分または前記振動ミラー素子の固定部材には、前記光源から照射された光を吸収する光吸収層が形成され、
    前記振動ミラー素子は、ユーザの前方に配置される走査領域である表示板に画像を投影するように構成されている、ヘッドアップディスプレイ。
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