JP2017097203A - 光走査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】正規の走査光で照射対象領域を正確に走査することができる光走査装置を提供する。
【解決手段】光源からの光を走査する第1光走査素子が設けられており、第1光走査素子は、光が入射する反射面211と反対面212とを含み揺動軸C1周りに揺動される揺動部を有すると共に、反射面211の外周縁が反対面212の外周縁よりも光の入射方向から見て外側に形成されるように構成されたことを特徴とする光走査装置。
【選択図】図5

Description

本発明は、照射対象領域に照射される光スポットを移動させて前記光スポットで前記対象領域を走査する光走査装置に関するものである。
光走査装置は、光源からの光ビームを照射対処領域に反射する反射面を揺動させて光ビームで前記照射対象領域を走査する光デバイスを備えている。前記光デバイスとしては、例えば、特開2010−102157号公報に記載の光学デバイスがある。
特開2010−102157号公報に記載の光学デバイスは、光源からの光を反射する反射膜(反射面)を有する可動板が一対の弾性支持部(トーションバー)を介して支持枠に連結されている。これにより、可動板が回動軸周りに回動可能に支持される。そして、可動板の反射面と反対側の面に回動軸を挟んで極性が異なる一対の磁極を有するように磁石が取り付けられている。この磁石と対面するようにコイルが設けられており、コイルに交流電流を印加することで、前記弾性支持部をねじれ変形させながら、前記可動板が回動軸周りに揺動する。このような、光学デバイスでは、前記可動板を高速、大偏向角での駆動が可能となってきており、デバイスの小型化、軽量化が可能となっている。
また、特開2007−034029号公報には、両端を軸部で支持された可動ミラーを大偏向角(45°)で傾斜させる光学素子(光学デバイス)が記載されている。
特開2010−102157号公報 特開2007−034029号公報
しかしながら、特開2010−102157号公報の反射膜を有する可動板や特開2007−034029号公報の可動ミラーを大偏向角で駆動した場合、前記可動板や前記可動ミラーの側面に光が照射され、不要な反射光が発生する。その反射光の像が照射対象領域に形成され、走査の正確性が低下する恐れがある。
そこで、本発明は、正規の走査光で照射対象領域を正確に走査することができる光走査装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、光源から出射された光を走査する光学系を備えた光走査装置であって、前記光学系には、前記光源からの光を走査する第1光走査素子が設けられており、前記第1光走査素子は、前記光が入射する反射面と反対面とを含むとともに揺動軸周りに揺動される揺動部を有し、前記第1光走査素子は、前記反射面の外周縁が前記反対面の外周縁よりも前記光の入射方向から見て外側に形成されている。
この構成によると、光源からの光が反射面からずれたり、境界部分の光が反射面から漏れたりして前記反射面から外れた光が発生した場合、その反射面化外れた光は前記揺動部を通過して揺動部の背面側に進行する。これらの反射面から外れた光が前記揺動部の側面で反射された光(迷光)が、反射面で反射した光で走査を行う領域に入射するのを抑制し、光走査の精度の低下を抑制することができる。また、光の照射方向から見て反射面の外周縁が反対部の外周縁よりも外側にあるように形成するだけでよく、簡単な加工で光走査の精度の低下の原因である迷光の発生を抑制することができる。なお、第1光走査素子の背後に設けられる部材に、光の正反射を抑制する表面処理(例えば、表面を粗くする)や光を吸収する表面処理(例えば、黒色に着色する)を施すことで、反射面から外れた光が迷光になるのを抑制できる。
上記構成において、前記揺動部は、揺動によって前記反射面における前記光の入射角度が所定範囲にあるとき前記反射面の外周縁が前記反対面の外周縁よりも前記光の入射方向から見て外側になるように形成されていてもよい。このように構成することで、前記揺動部が揺動したときに光が反射面からずれても、迷光が発生しないように形成されている。これにより光の反射面に対する照射面積(スポット径)に対して、小さい揺動部を作製することができる。小型軽量であることから、モーメントが小さくなり、高周波の揺動が可能となる。これにより、揺動部の共振による揺動が容易になる。
上記構成において、前記反射面の面積が前記反対面の面積よりも大きく形成されていてもよい。
上記構成において、前記揺動部の前記反射面が前記揺動軸を基準として対称形状であるとともに、前記反対面も前記揺動軸を基準として対称形状であってもよい。このように構成することで、前記揺動部の揺動動作における重量バランスを前記揺動軸を挟んで均等に分けることができるため、前記揺動部の揺動動作を正確かつ安定させることができる。
上記構成において、前記第1光走査素子は光を第1方向に走査するものであり、前記光学系が、前記第1光走査素子で走査された光を前記第1方向と直交する第2方向に走査する第2光走査素子を備えており、前記第2光走査素子が、反射面と反対面とを備えた平板状の揺動部を有し、前記第2光走査素子の揺動部は、前記第1光走査素子の揺動部と異なる方向に伸びる揺動軸周りに揺動されるものであってもよい。このように構成することで、光の2次元走査が容易である。
上記構成において、前記第2光走査素子の前記揺動部が、前記第1光走査素子の前記揺動部と同じ構成を有していてもよい。この構成によると、前記第1光走査素子及び前記第2光走査素子の両方で迷光を抑制することができる。
上記構成において、前記第1光走査素子は揺動部を共振させて揺動させ、前記第2光走査素子は前記揺動部を非共振で揺動させるものであってもよい。
上記構成において、前記第1光走査素子が水平方向又は垂直方向の一方向に光を走査するとともに前記第2光走査素子が水平方向又は垂直方向の多方向に光を走査するものであってもよい。
上記構成において、前記第1光走査素子は前記直交する2個の揺動軸周りに揺動されるものであってもよい。なお、前記第1光走査素子が水平方向及び垂直方向に光を走査するものを挙げることができる。このように構成することで、1個の反射面で2次元走査が可能である。これにより、光走査装置を小型化することが可能である。
本発明によると、正規の走査光で照射対象領域を正確に走査することができる光走査装置を提供することができる。
本発明にかかる光走査装置を用いた画像表示装置の概略図である。 図1に示す光走査装置の要部を拡大した図である。 図2に示す光走査装置のブロック図である。 本発明にかかる光走査装置に用いられる第1光走査素子の平面図である。 図4に示す第1光走査素子の鏡体の側面図である。 図5に示す鏡体のVI−VI線で切断した断面図である。 本発明の光走査装置に用いられる第1光走査素子の他の例の鏡体の断面図である。 本発明の光走査装置に用いられる第2光走査素子を示す斜視図である。 図8に示す第2光走査素子に備えられる鏡体の揺動軸に垂直な面で切断した断面図である。 本発明にかかる光走査装置の第2光走査素子の鏡体を揺動軸に垂直な面で切断した断面図である。 本発明にかかる光学走査装置の第1光走査素子のさらに他の例の斜視図である。 図11に示す第1光走査素子の鏡体を光ビームの入射側から見た斜視図である。 図12に示す第1光走査素子の変形例の側面図である。 本発明にかかる光走査装置に用いられる第1光走査素子のさらに他の例の側面図である。
本発明にかかる実施形態について図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
図1は本発明にかかる光走査装置を用いた例である画像表示装置の使用状態を示す配置図であり、図2は図1に示す光走査装置の要部を拡大した図であり、図3は図2に示す光走査装置のブロック図である。図1に示すように光走査装置Aは、光ビームのスポットSptで照射対象領域であるスクリーンScを走査する、プロジェクタ(画像表示装置)に用いられる。なお、図1において、水平方向をh方向、水平方向と直交する鉛直方向をv方向、h方向及びv方向と直交する厚み方向をd方向としている。そして、h方向、v方向及びd方向は以下の説明でも同様の方向として説明する。
光走査装置Aは、光源部100と、第1光走査部200と、第2光走査部300とを備えている。光源部100は、光ビームを出射するものであり、光源部100から出射された光ビームは第1光走査部200に入射する。第1光走査部200は入射した光ビームを一方向(ここでは、h方向)移動(以下走査とする)させ、第2光走査部300に入射させる。第2光走査部300は、第1光走査部200でh方向に走査された光ビームを更にh方向と直交する方向(v方向)に移動(以下、走査とする)させる。第1光走査部200及び第2光走査部300が、光源部100からの光ビームを2次元方向に走査させ、光ビームのスポットSptでスクリーンScを走査する(ラスタスキャンする)。
図2、図3に示すように、光走査装置Aは、光源部100、第1光走査部200及び第2光走査部300と接続された処理部400を備えている。処理部400は外部からの情報を処理する処理装置であるとともに、光源部100、第1光走査部200及び第2光走査部300を制御する制御装置の役割も果たす。
処理部400は、CPU、MPU等の演算処理回路を含む構成であり、図3に示すように、走査光源制御部41、演算処理部42、駆動信号生成部43及び外部接続部44を備えている。
光走査装置Aは外部機器から取得した画像の情報に基づきスクリーンSc上に画像を表示する。そのため、処理部400は、光ディスク装置やパソコン等の外部機器と接続するための外部接続部44を備えている。外部接続44には、外部機器からスクリーン上に表示するための画像(静止画、動画等)の情報を取得し、演算処理部42に受け渡す。
演算処理部42は取得した情報に基づいてラスタスキャン用のマッピングデータを生成し、マッピングデータを駆動信号生成部43に供給する。駆動信号生成部43は光源部100の出光強度、タイミングの情報を含む出光信号と第1光走査部200の後述する鏡体21及び第2光走査部300の後述する鏡体31の揺動角度及び速度の情報を含む走査信号とを生成し、走査光源制御部41に送る。
走査光源制御部41は、光源部100からの光ビームの出射制御、第1光走査部200及び第2光走査部300による光ビームの走査速度、走査角度(走査範囲)等を光走査制御する制御部である。走査光源制御部41は、光源制御部411と、走査制御部412とを備えている。
光源制御部411は、光源部100の出射制御を行う制御部である。光源制御部411はモニタ用受光部14からモニタ信号を受信している。光源制御部411はモニタ信号と出光信号に基づいて、光源部100の光源11の出力、出光タイミング、出光時間等を制御する制御信号を生成して光源部100の後述するドライバ111に送信している。
走査制御部412は、第1光走査部200及び第2光走査部300の光走査制御を行う制御部である。走査制御部412は第1光走査部200に設けられた信号処理部202からの変位信号を受信する。そして、変位信号と走査信号に基づいて光ビームをh方向に適切な角度で走査させるための制御信号を生成してドライバ201に送信する。
また、走査制御部412は第2光走査部300に設けられた信号処理部302からの変位信号を受信する。そして、変位信号と走査信号に基づいて光ビームをv方向に適切な角度で走査させる制御信号を生成してドライバ301に送信する。
次に、光源部100の詳細について説明する。光源部100は、光源11と、ドライバ111と、レンズ12と、ビームスプリッタ13と、モニタ用受光素子14とを備えている。
光源11は予め決められた波長の光(光ビーム)を出射できるものであり、例えば、半導体発光素子を挙げることができる。また、放電を用いるもの等であってもよい。光源11としては安定した光を出射することができるものを広く採用することができる。本実施形態において光源11は、R波長(赤色の波長:約700nm)、G波長(緑色の波長:約546nm)、B波長(青色の波長:約435nm)のレーザ光を出射するレーザ発光素子(LD:Laser Diode)を採用している。そして、光源11は、R波長、G波長、B波長の光を適当な割合で混合した光を出射することができる構成を有している。光源11の構成は、従来公知のものと同じであるので詳細な説明は省略する。なお、光源11としては、RGBの光を出射するものに限定されず、一定の波長の光を出射する或いは異なる波長を切り替えて出射するような構成であってもよい。
光源11は、ドライバ111からの駆動信号(電力)で発光制御されており、ドライバ111は光源制御部411からの制御信号に基づいて、光源11を駆動するための駆動信号を生成する。これにより、光源11から出射される光の発光タイミング、強度(輝度)、色(RGBの比率)等が調整される。
光源11は点光源であり出射された光ビームは発散光である。そのため、光源部100は、光源11から出射された光をレンズ12に透過させて平行光又は略平行光の光ビームに変換している。なお、レンズ12は、ここでは、コリメータレンズであるが、これに限定されず、発散光を平行光に変換する光学素子を広く採用することができる。なお、図1、図2に示すように、光源部100から出射される光ビームは円柱状の光の束であり、スクリーンScに照射されたときのスポットSptや第1光走査部200、第2光走査部300の反射面21、31に入射した形状は円又は略円になる。
レンズ12から出射された光ビームは、ビームスプリッタ13に入射する。ビームスプリッタ13は光源11から出射される光に最適化されたものであり、入射した光のうち一部を反射して、残りを透過させる。ビームスプリッタ13で反射された光は、モニタ用受光部14に入射する。モニタ用受光部14は入射した光(光の強度)に基づいたモニタ信号を光源制御部411に送信する。
ビームスプリッタ13を透過した光ビームは、第1光走査部200に入射する。第1光走査部200は、図2、図3に示すように、第1光走査素子2と、ドライバ201と、信号処理部202とを備えている。以下に第1光走査素子2について図面を参照して説明する。図4は本発明にかかる光走査装置に用いられる第1光走査素子の平面図である。
第1光走査素子2は、MEMS(Micro Electro Mechanical System)ミラーと呼ばれる微小な構成のものである。第1光走査素子2は、反射面211を備えた鏡体21を揺動させることで、光源部100からの光ビームの反射方向を移動させて、光ビームを所定領域で走査する。
図4に示すように、第1光走査素子2は、鏡体21(揺動部)と、一対の弾性支持部22と、外枠23と、アクチュエータ24とを備えている。なお、第1光走査素子2は、1枚の基板に対して表面処理を施すことで成型されることが多い。その場合、鏡体21、弾性支持部22及び外枠23は一体成型体である。
外枠23は中央に貫通窓231を有する長方形状である。外枠23は第1光走査素子2の光走査装置Aのケース(不図示)のような光ビームの照射対象領域(ここでは、スクリーンSc)に対して移動が規制された構造部材に固定される。外枠23の貫通窓231の内壁より突出する一対の弾性支持部22を介して鏡体21が回動(揺動)可能に支持されている。
一対の弾性支持部22は同じ長さを有する長尺状の部材(平面視長方形状の板状の部材)である。弾性支持部22は、一方の端部が外枠23の貫通窓231の内壁と接続し、他方の端部が鏡体21と接続している。第1光走査素子2は、平面視において、外枠23、一対の弾性支持部22及び鏡体21の中心軸C1が一致するように配列されている。一対の弾性支持部22は中心軸C1周りに弾性的にねじれることができ、一対の弾性支持部22が弾性的にねじれることで、鏡体21が中心軸C1周りに回動(揺動する)。中心軸C1は揺動軸C1でもある。そのため、以下の説明では中心軸C1に替えて揺動軸C1として説明する。
鏡体21は、4角が丸められた正方形状の平板部材であり、2つの主面のうち一方の面が光源部100からの光ビームを反射する反射面211となっている。反射面211は、鏡体21の表面に反射膜を成膜したものであってもよいし、鏡体21自体が光を反射する材料であれば、表面を鏡面処理したものであってもよい。
第1光走査素子2では、鏡体21を揺動させるためアクチュエータ24を備えている。アクチュエータ24としては、PZTやPLZT等の圧電素子を用いた圧電型アクチュエータ、静電気力を利用する静電型アクチュエータ、磁石とコイルとを用いた磁気型アクチュエータ等がある。ここでは、アクチュエータ24として圧電型アクチュエータを採用している。アクチュエータ24は圧電素子に電圧(駆動信号)を印加することで曲げが発生する構成であり、曲げの力を利用する。
アクチュエータ24で鏡体21を揺動軸C1周りに回転させるため、アクチュエータ24は、外枠23の揺動軸C1方向の両方の端部232に、揺動軸C1を挟んで対称となるように配置されている。すなわち、アクチュエータ24は、外枠23の端部232のそれぞれに揺動軸C1を挟んで対称となるように、2個ずつ、合計4個配置されている。アクチュエータ24は外枠23の端部232の表面に配置されており、アクチュエータ24が駆動されて曲がることで、端部232に力が作用する。そして、4個のアクチュエータ24の動作の大きさ(強さ)及び(又は)タイミングを調整することで、端部232から弾性支持部22に揺動軸C1を中心とした回動方向に往復動、すなわち、揺動する力を付与する。この力によって弾性支持部22は弾性的にねじられるとともに、その反力を利用して、鏡体21を揺動軸C1周りに揺動する。
第1光走査素子2には、アクチュエータ24の圧電素子に駆動信号(電圧)を供給するための配線(不図示)が設けられており、配線はドライバ201に接続されている。ドライバ201は、走査制御部412からの制御信号に基づいて、アクチュエータ24を駆動するための駆動信号を生成し、各アクチュエータ24に供給する。また、信号処理部202は第1光走査素子2から出力されたセンサ信号に基づいて、反射面211の変位(角度)の情報を含む変位信号を生成し、変位信号を走査制御部412に送信する。
第2光走査部300は、第1光走査部200と基本的に同じ構造を有している。すなわち、第2光走査部300は、第2光走査素子3と、ドライバ301と、信号処理部302とを備えている(図2、図3参照)。そして、第2光走査素子3は、図2に示すように、第2光走査素子3は、鏡体31(揺動部)と、一対の弾性支持部32と、外枠33と、アクチュエータ(不図示)とを備えている。なお、第2光走査素子3の鏡体31、弾性支持部32、外枠33及びアクチュエータ(不図示)は、第1光走査素子2の鏡体21、弾性支持部22、外枠23及びアクチュエータ24と同様の構成を有している。 第2光走査部300は、揺動軸C2周りに鏡体31が揺動可能な構成となっている。
光走査装置Aでは、揺動軸C1がv方向に沿うように第1光走査素子2を配置し、揺動軸C2がh方向に沿うように第2光走査素子3を配置している。光走査装置Aは、第1光走査素子2で光ビームをh方向に走査し、第2光走査素子3でh方向に走査された光ビームを更にv方向に走査する。
図2に示すように、本発明にかかる光走査装置Aは、光源部100から出射された光が第1光走査部200、第2光走査部300に順次入射し、外部に出射される光学系を有している。そして、第1光走査素子2及び第2光走査素子3は、光走査装置A内の光学系の内部に光を反射及び走査するように配置されている。
図2に示すように、光ビームは一定の大きさ(例えば円柱状)の光束であり、反射面211に入射した形状(以下、入射形状と称する)が円形状である。そして、鏡体21は、反射面211が光ビームの入射形状が内接する大きさになるように形成されている。一方で、図2に示すように、第2光走査素子3の鏡体31は、第1光走査素子2の鏡体21によってh方向に走査された光が入射する構成である。そして、鏡体31の反射面311はh方向に長い長方形状であるとともに、v方向に光ビームの径よりも大きな幅を有している。
光走査装置Aでは光ビームのスポットSptをh方向に移動させてスクリーンScに走査線を表示する。そして、その走査線を数百本(例えば、400本)スクリーンSc上にv方向(例えば、上から下)並べて1画面を表示する。つまり、光走査装置Aでは光ビームをh方向に数百回走査する間に、v方向に1回走査している。つまり、光走査装置Aでは、h方向の光ビームの走査周波数がv方向の走査周波数に比べて高い(例えば、h方向の走査周波数が24kHz、v方向の走査周波数が60Hz等)。
上述のとおり、光ビームをh方向に走査する第1光走査素子2は高い周波数で鏡体21を揺動する。そのため、第1光走査素子2ではアクチュエータ24から共振周波数の振動を鏡体21に印加し、共振で鏡体21を揺動する共振駆動が行われる。一方、光ビームをv方向に走査する第2光走査素子3は第1光走査素子2に比べて低い周波数で鏡体31を揺動する。そのため、第2光走査素子3ではアクチュエータの駆動力で鏡体31を変位させる非共振駆動(DC駆動)が行われる。
上述のように、鏡体21は高い共振周波数で揺動するものであり、共振を発生させやすくするために可能な限り小型軽量であることが好ましい。そのため、鏡体21は光ビームの反射面211への入射形状が反射面211に内接する形状とすることで、光ビームの光束に対して最も小型軽量に形成している。
鏡体31の揺動の周波数が低く共振が不要である。一方で、第2光走査素子3の鏡体31はDC駆動されており、鏡体31を小型軽量化することで消費電力を減らすことができる。つまり、鏡体31は、鏡体21ほどではないが、小型軽量であることが好ましい。そのため、鏡体31は鏡体21で走査された光ビームが確実に入射することを優先し、さらに軽量化できるように長方形状の反射面311を有している。
次に本発明にかかる光走査素子の詳細について図面を参照して説明する。図5は図4に示す第1光走査素子の鏡体の側面図であり、図6は図5に示す鏡体のVI−VI線で切断した断面図である。なお、図5では鏡体21と弾性支持部22の一部を図示している。また、図5、図6では、反射面に211に入射する光ビームにドットハッチングを施して表示している。図5には、従来の鏡体を点線で示している。なお、本実施形態では、小型化の要求が高く、光ビームの一部が反射面211から外れやすい第1光走査素子2について主に説明している。
光走査装置Aにおいて、光ビームを走査する第1光走査素子2は、鏡体21の反射面211で光ビームを反射し、鏡体21を揺動させることで光ビームを走査するようになっている。光源部100からの光ビーム進行方向の反射面211に対する角度90°(入射角0°)の場合、反射した光ビームが光源部100に戻り、光源部100が走査の邪魔になる。そのため、光走査装置Aでは、図2、図5に示すように、第1光走査素子2の反射面211に入射する光ビームは、中心軸が揺動軸C1に沿う方向であるとともに、静止時の反射面211に対してθ1傾けて照射される。
光ビームの光束は、境界線が明確ではなく、周囲は強度の弱い光が存在し、光束の境界(円柱状の側面)からはみ出す(漏れた)光も存在する。反射面211を上述のような形状とした場合、円柱状の側面から漏れた光は、反射面211に入射せず、反射面211から外れた光となる。また、光走査装置Aでは、光ビームの中心軸が反射面211の所定の位置(例えば、中心)と重なるように光ビームを照射する。光源部100と第1光走査素子2との相対位置のずれ等によって、光ビームの中心軸がずれる場合もあり、この場合、光ビームの一部は、反射面211から外れた光となる。
つまり、光走査装置Aでは、光ビームの光束の境界から漏れる光や中心軸のずれによって、反射面211から外れた光が存在する場合がある。鏡体21はそれ自体光を反射する部材であるため、反射面211と隣り合う側面も反射率が高い場合が多い。図5に点線で示す従来形状の鏡体の場合、反射面211から外れた光ビームは、側面に入射し、側面で反射される。側面で反射された光がスクリーンSc(照射対象領域)に照射される場合がある。側面で反射された光はスクリーンScに画像を表示するときに邪魔をする(不要な)光(迷光)であり、表示画像の品質が低下する原因となる。すなわち、光走査装置Aにおいて、迷光は正規の光(ここでは、光ビームのスポットSpt)で照射対象領域(ここでは、スクリーンSc)を走査するときの走査精度の低下の原因となる。
一方、反射面211から外れた光のうち、側面に当たらない光のほとんどは、第1光走査素子2の背後に設けられた支持部材等の構造物に当たる。このような構造物は、一般的に反射率(鏡面反射率)を低くする表面処理(表面粗度を高める、表面を黒色等の光を吸収する色にする等)が施されている。そのため、反射面から外れた光がこのような構造物に入射しても、迷光が生じにくい。つまり、反射面211から外れた光が側面で反射されずに第1光走査素子2の背後の構造物に照射されるようにすることで、迷光を抑制することができる。
そこで、本発明にかかる第1光走査素子2では、迷光を抑制するために、図5、図6に示す鏡体21を採用している。図5、図6に示す鏡体21は、d方向に厚みを有する板状の部材である。鏡体21は、反射面211と、反射面211の反対側の反対面212とを有している。そして、鏡体21の光ビームが入射する側の側面213が反射面211に対してθ2傾いた形状となっている。図5に示すように、側面213は反射面211よりも反対面212側が内側になる傾斜を有している。また、鏡体21の側面213と反対側の側面214は、反射面211に対して直交する面を有している。
なお、側面213の反射面211に対する角度θ2は、光ビームの傾き角度θ1と同じかそれよりも小さい、すなわち、θ2≦θ1であることが好ましい。このように、側面213の角度を決定することで、光ビームが反射面211の端部からはみ出しても側面213に入射するのを抑制され、側面213で光が反射されて迷光が発生するのを抑制することができる。
第1光走査素子2において、鏡体21は揺動軸C1を中心として往復回動(揺動)している。そのため、鏡体21の揺動軸C1と直交する方向の端部の側面は、揺動によって光ビームの入射側から見えるようになる場合がある。そこで、図6に示すように、第1光走査素子2では、揺動軸C1と直交する方向の端部の側面215も側面213と同様、反射面212側が内側になる傾斜を有している。そして、鏡体21の揺動軸C1周りの揺動角度の半分(静止位置から、揺動軸C1周りの一方向の揺動角度)をγ1とし、側面215の反射面211に対する角度をγ2とすると、γ1とγ2は以下の関係となっている。
γ2≦90°−γ1
鏡体21は揺動軸C1回りの両方向(図6中、右方向:時計回り方向及び左方向:反時計回り方向)に、揺動していない状態に対してそれぞれ角度γ1で揺動される。そして、側面215と反射面211との角度γ2を上述のように設定することで、鏡体21が揺動軸C1回りの両方向に角度γ1の範囲で揺動しても、反射面211の端部からはみ出した光ビームの側面215への照射が抑制される。
このことを光ビームと反射面211との関係で説明すると次のようになる。図6に示すように、光ビームを揺動軸C1方向に見たときに、揺動していない状態のときの反射面211に対する光ビームの入射角度が0°である。そのため、鏡体21が角度γ1で揺動されているときの反射面211に対する光ビームの入射角度は角度γ1となる。
ここで、鏡体21が揺動していない状態のときの鏡体21の角度を角度0°とし、右方向に揺動したときの角度を「+」、左方向に揺動したときの角度を「−」で示すと、鏡体21は、角度(−γ1〜+γ1)の範囲で揺動される。鏡体21が、角度(−γ1〜+γ1)の範囲で揺動されるとき、光ビームの反射面211への入射角度は角度(−γ1〜+γ1)の範囲(すなわち、所定の範囲)で変化する。
揺動していない状態の鏡体21の反射面211に対して入射角度0°の光ビームが入射している場合において、鏡体21が角度(−γ1〜+γ1)の範囲で揺動されるとき、反射面211に対する光ビームは角度(−γ1〜+γ1)の範囲で入射する。
側面215は反射面211の外周縁と反対面212の外周縁とを繋ぐ面である。そして、反射面211の端部からはみ出した光が側面215に照射されない状態のとき、光ビームの照射方向に見て、反射面211の外周縁が反対面212の外周縁よりも外側であるといえる。
以上のことから、第1光走査素子2では、反射面211に対する光ビームの入射角度が角度(−γ1〜+γ1)の範囲にあるときに、反射面211の外周縁が反対面212の外周縁よりも光ビームの入射方向から見て外側になる。γ1の値はスクリーンScの大きさやスクリーンScに対する光走査装置Aの位置等の条件で変動する。そのため、本発明にかかる第1光走査素子2では、反射面に対する光ビームの入射角度が所定の範囲内にあるときに、反射面211の外周縁が反対面212の外周面よりも光ビームの入射方向から見て外側である。
側面213及び側面215を以上のように傾斜した面とすることで、反射面211の端部から外れた光が側面で反射されるのを抑制することができる。これにより、迷光の発生を抑制することが可能である。
鏡体21は、光ビームの入射方向から見た場合、反射面211の外周縁が反対面212の外周縁よりも外側に形成されていることがわかる。例えば、側面213、側面215は反射面211に対して傾斜した側面であるため、側面213、側面215と隣接する部分の反射面211の外周縁が反対面212の外周縁よりも外側に形成されていることがわかる。また、側面214と隣接する部分は、反射面211に対して直交するように設けられているが、光ビームが入射する方向から見ると、側面213、側面215と同様に、反射面211の外周縁が反対面212の外周縁よりも外側に形成されている。
このような構成の鏡体21を備えた第1光走査素子2を利用することで、迷光の発生を抑制するとともに、光束の大きさに対する鏡体21を極限まで小型軽量に作ることが可能である。これにより、鏡体21の高周波の共振周波数を容易に発生させることが可能である。また、鏡体21を小型化することができ、第1光走査素子2全体として小型化することができる。また、鏡体21の慣性モーメントが小さくなるので、揺動制御を簡略化することができる。
なお、衝撃や振動等で第1光走査素子2の光ビームに対する角度が変化する場合がある。このような場合に備えて、鏡体21の側面213、215には、迷光を抑制するような表面処理が施されていてもよい。このような表面処理としては、例えば、黒色等の光を吸収する色にする処理や光が散乱するように表面を粗くする処理等を挙げることができるが、これに限定されない。
なお、図2に示しているように、第2光走査素子3の鏡体31の反射面311は、光の入射方向(図2ではv方向)の幅が光ビームの入射形状よりも大きく形成されているため、反射面311から光ビームが反射面311から外れにくい。そのため、第2光走査素子3の鏡体31は、従来と同じ、すなわち、反射面311と直交する側面を有する構成であってもよいし、第1光走査素子2のように、光が側面で反射されないように側面が傾斜していてもよい。
<第2実施形態>
本発明にかかる光走査装置に用いられる光走査素子の他の例について図面を参照して説明する。図7は本発明の光走査装置に用いられる第1光走査素子の他の例の鏡体の断面図である。本実施形態の第1光走査素子は、鏡体21aの端面の形状が異なる以外、第1実施形態の第1光走査素子2と同じ構成を有している。そのため、実質上同じ部分には、同じ符号を付すと共に、詳細な説明は省略する。
図7に示すように、鏡体21aの側面215aは、反対面212側の側面を切り欠いた形状となっている。このような形状とすることでも、反射面211からずれた光ビームが側面215aで反射されにくく、迷光の発生を抑制することができる。なお、図7では、揺動軸C1と交差する方向の側面215aの形状を示しているが、光ビームの入射側の側面についても同様の形状とすることが可能である。
これ以外の特徴は、第1実施形態と同じである。
<第3実施形態>
本発明にかかる光走査装置に用いられる光走査素子の他の例について図面を参照して説明する。図8は本発明の光走査装置に用いられる第2光走査素子を示す斜視図であり、図9は図8に示す第2光走査素子に備えられる鏡体の揺動軸に垂直な面で切断した断面図である。
上述したように第2光走査素子3の鏡体31は第1光走査素子2の鏡体21に対して、軽量化の要求が高くないが、軽量化することで、揺動に要する消費電力を低減することが可能である。そのため、図8に示す第2光走査素子3bでは、図2に示す第2光走査素子3の鏡体31に比べて鏡体31bの短手方向の幅を狭くすることで、鏡体31bを軽量化している。
図8に示すように、鏡体31bの反射面311に対する入射方向は、鏡体31bが揺動する方向に傾いている。光ビームがこのような角度で入射する鏡体31bでは、迷光を防止するため、鏡体31bの揺動軸と直交する端部の側面のうち、光ビームが入射する側の側面315を傾斜させている。反対面312側の端部が反射面311の端部よりも光ビームの入射方向から見て内側になるように側面315を傾斜して形成している。このように形成することで、鏡体31bが揺動し、光ビームの光束のうち反射面311から外れた光が発生した場合でも、光ビームが側面315に照射されにくく、迷光の発生を抑制することができる。
鏡体31bが揺動していない状態の反射面311に対する光ビームの進行方向の傾斜角度をε1、鏡体31bの揺動角度の半分をε2、側面315の反射面311に対する角度をε3とすると、ε3≦180°−ε1+ε2とすることで、迷光の発生を防ぐことができる。すなわち、ε3をこの条件で決定した場合において、鏡体31bを揺動していない状態に対して、揺動軸C2回りの両方向(上方向:図9中反時計回り方向、下方向:図9中時計回り方向)に揺動しても、光ビームの側面315への照射を抑制できる。
このことを光ビームと反射面311との関係で説明すると次のようになる。鏡体31bが上方向に角度ε2で揺動したときの光ビームの反射面311に対する入射角度は90°−ε1+ε2である。一方、鏡体31bが下方向に角度ε2で揺動したときの光ビームの反射面に対する入射角度は、90°−ε1−ε2である。つまり、鏡体31bが上下にそれぞれ角度ε2揺動したとき、光ビームの反射面311に対する入射角度は、90°−ε1−ε2から90°−ε1+ε2の範囲で変動し、その範囲において、光ビームの側面315への照射が抑制される。第2光走査素子3bでは、鏡体31bに対する光ビームの入射角度が90°−ε1−ε2〜90°−ε1+ε2の範囲にあるときに、反射面311の外周縁が反対面312の外周縁よりも光ビームの入射方向から見て外側になる。
ε1は、光走査装置の構造上決められる定数であり、ε2の値はスクリーンScの大きさやスクリーンScに対する光走査装置Aの位置等の条件で変動する。そのため、本発明にかかる第1光走査素子3bでは、反射面311に対する光ビームの入射角度が所定の範囲内にあるときに、反射面311の外周縁が反対面312の外周面よりも光ビームの入射方向から見て外側にある。
これ以外の特徴は、第1実施形態と同じである。
<第4実施形態>
本発明にかかる光走査装置に用いられる光走査素子の他の例について図面を参照して説明する。図10は本発明にかかる光走査装置の第2光走査素子の鏡体を揺動軸に垂直な面で切断した断面図である。第2光走査素子3cの鏡体31cは、光ビームの入射側と反対側の側面316も入射側の側面315と同様の傾斜を形成している。
光ビームの入射側と反対側の側面316を傾斜した形状とすることで、鏡体31cの重量バランスを揺動軸C2を挟んで均等又は略均等とすることができる。これにより、重量バランスを正確にとることで、揺動方向による揺動速度、揺動角度のばらつきを抑制することができる。そして、鏡体31cを精度よく揺動制御(揺動角度、揺動速度の制御)することが可能である。
これ以外の特徴は、第3実施形態と同じである。
<第5実施形態>
本発明にかかる光走査装置に用いられる光走査素子のさらに他の例について図面を参照して説明する。図11は本発明にかかる光学走査装置の第1光走査素子のさらに他の例の斜視図であり、図12は図11に示す第1光走査素子の鏡体を光ビームの入射側から見た斜視図である。
図11は第1光走査部に備えられる第1光走査素子2cの斜視図を示している。第1光走査素子2cは、鏡体21cが円板形状である以外は、第1実施形態に示す第1光走査素子2と同じ構成であり、実質上同じ部分には同じ符号を付してある。
通常、レーザ発光素子から出射される光ビーム(レーザ光)は、断面円形状の光ビームである。このような断面円形状の光ビームが用いられる場合、反射面211cを円形状とすることで、鏡体21cの光ビームの反射に用いられない部分、すなわち、無駄な部分を減らすことができる。これにより、鏡体21cを小型軽量に形成することが可能であり、共振が発生しやすい。
このような構成であっても、第1実施形態の第1光走査素子2と同様に、揺動時に光ビームの照射側から見たときに側面が見えないように、傾斜した側面217を備えている。図12に示すように、側面217は、反対面側の端部が反射面側の端部よりも内側となるように形成されている。このような構成とすることで、迷光の発生を抑制することができる。また、鏡体21cを無駄のない或いは無駄の少ない形状とすることができるため、鏡体21cを軽量化することができ、鏡体21cを容易に共振させることができる。
図12に示す第1光走査素子2cにおいて側面217は全ての場所で、反射面c側から反対面212c側に向かって等しく傾斜しているものとしている。しかしながら、光ビームが入射する側と反対側は、揺動時に光ビームの入射方向から見えにくく、すなわち、光ビームが側面に照射しにくくなっている。このことを利用して、図13に示す鏡体21cのように、光ビームが入射する側と反対側は、反射面211cに対して直交するように形成されていてもよい。
なお、全ての場所で同じ角度で傾斜するように形成されている場合だけでなく、光ビームが入射する側の側面だけが傾斜する構成(図13に示す構成)の場合も、反射面211c及び反対面212cの形状は、揺動軸C1を基準として対称であることが好ましい。
<第6実施形態>
本発明にかかる光走査装置に用いられる第1光走査素子のさらに他の例について図面を参照して説明する。図14は本発明にかかる光走査装置に用いられる第1光走査素子のさらに他の例の側面図である。図14に示す第1光走査素子2dは、鏡体21dと、鏡体21dを支持する弾性支持部22dを示している。第1光走査素子2dの構成は、光ビームの照射側の側面213dの反射面211に対する角度が異なる以外、図5に示す第1光走査素子2と同じ構成である。そのため、第1光走査素子2dの第1光走査素子2と実質上同じ部分には同じ符号を付すとともに、同じ部分の詳細な説明は省略する。
図14に示す第1光走査素子2dは、1個の素子で1軸又は直交する2軸周りに揺動することが可能な構成を有している。すなわち、第1光走査素子2dは、鏡体21dをv方向に伸びる揺動軸C1周りに揺動できるとともに、h方向に伸びる揺動軸C2周りに揺動できる構成を有している。なお、揺動軸C1と揺動軸C2との交点は、反射面211の中心をとおり反射面211と垂直な垂線と重っている。光走査装置において、第1光走査素子2dを利用する場合、第2光走査素子を省略することが可能である。
第1光走査素子2dを備えた光走査装置では、鏡体21dを揺動軸C1周りに揺動させることで光ビームをh方向に走査する。また、鏡体21dを揺動軸C2周りに揺動することで光ビームをv方向に走査する。さらに、揺動軸C1周り及び揺動軸C2周りに同期して揺動することで光ビームをh方向及びv方向に走査する(ラスタスキャンする)。
図14に示すように第1光走査素子2dに入射する光ビームは、中心軸が揺動軸C1に沿う方向であるとともに、静止時の反射面211に対してθ1傾けて照射される。第1光走査素子2dを揺動軸C1周りに揺動する場合について説明する。鏡体21の光ビームが入射する側の側面213dの揺動軸C1に対する傾きをθ3とする。上述したように、光ビームは光束の一部が反射面211から外れる場合がある。側面213dの傾きθ3を光ビームの傾きθ1よりも小さくすることで、反射面211から外れた光が側面213dで反射されるのを抑制し、迷光の発生を抑えることができる。つまり、揺動軸C1周りにy応動して光ビームを走査する場合には、側面213dの揺動軸C1に対する傾き角度θ3は以下の条件を満たせばよい。
θ3≦θ1
また、鏡体21dは揺動軸C2周りにも揺動する。鏡体21dが揺動軸C2周りに揺動する場合、図14に示す状態で揺動軸C2を中心に反時計回りにに揺動したときに側面213dに光ビームが当たり、迷光が発生しやすくなる。鏡体21dの揺動軸C2周りの最大揺動角度の半分(静止位置から、揺動軸C2を中心に反時計回りに最大揺動した角度)をδ1とすると、側面213dの傾き角度θ3を以下とすることで反射面から外れた光が側面213dで反射されるのを抑制できる。
θ3≦θ1−δ1
揺動軸C1周りに鏡体21dを揺動させたときと揺動軸C2周りに鏡体21dを揺動させたときの両方で側面213dで反射面211を外れた光が反射されて発生する迷光を抑制するため、側面213dの傾き角度θ3は以下の条件を満たす。
θ3≦θ1−δ1
以上のように、直交する2軸周りに揺動する鏡体21dを有する場合であっても、側面213dの傾き角度を調整することで、迷光の発生を効果的に抑えることが可能である。なお、本実施形態の第1光走査素子2dは、光ビームの進行方向と直交する軸周りにも揺動する構成であるため、光ビームの進行方向に沿う揺動軸周りに揺動する第1光走査素子2に比べて、側面の揺動軸C1に対する角度が小さくなる。また、鏡体21dの側面213dの反対面214及びこれらと隣り合う側面215は、鏡体21と同じ構成である。
なお、図14に示す第1光走査素子2dの鏡体21dの反射面211及び反対面212が、少なくとも揺動軸C1又は揺動軸C2を基準として対称な形状であることが好ましい。そして、共振による揺動の中心となる揺動軸C1を基準として対称な形状であることがより好ましい。揺動軸C1及び揺動軸C2の両方を基準として対称な形状であることがさらに好ましい。
上述した各実施形態において、本発明にかかる光走査装置を利用した装置として、プロジェクタ(画像表示装置)を挙げているが、これに限定されない。二次元に光ビームを走査するものとしては、例えば、空中像で機器の操作入力を行う操作入力装置の指示体検出用の光スキャナとして利用することが可能である。また、光走査素子を1個備えた光走査装置を利用して、一次元に光ビームを走査するものとしてもよい。このような、一次元に光ビームを走査する走査装置を利用するものとして、例えば、画像形成装置の露光装置、バーコードリーダ、測距センサ等の光スキャナを挙げることができる。また、これら以外にも一次元又は二次元に光ビームを走査する装置に広く採用することが可能である。
なお、第1実施形態、第2実施形態及び第5実施形態では第1光走査素子2、第3実施形態及び第4実施形態では第2光走査素子3を対象としている。これは、光ビームの入射方向及び角度で決定しているが、光ビームの入射方向によってはこれに限定されない。例えば、光ビームの入射方向によっては、第1実施形態、第2実施形態又は第5実施形態の構造を第2光走査素子3に適用してもよいし、第3実施形態又は第4実施形態の構造を第1光走査素子2に適用してもよい。また、第6実施形態のように、1つの素子で2方向の両方に光を走査することができる光走査素子を用いる場合、光走査部が1つでよく、光走査装置を小型化することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこの内容に限定されるものではない。また本発明の実施形態は、発明の趣旨を逸脱しない限り、種々の改変を加えることが可能である。また、上記各実施形態は適宜組み合わせて実施することも可能である。
A 光走査装置
100 光源部
11 光源(LD)
111 ドライバ
12 レンズ
13 ビームスプリッタ
14 モニタ用受光素子
200 第1光走査部
2 第1光走査素子
21 鏡体
211 反射面
212 反対面
22 弾性支持部
23 外枠
231 開口窓
24 アクチュエータ
201 ドライバ
202 信号処理部
300 第2光走査部
3 第2光走査素子
31 鏡体
311 反射面
312 反対面
32 弾性支持部
33 外枠
201 ドライバ
202 信号処理部
400 処理部
41 走査光源制御部
411 光源制御部
412 走査制御部
42 演算処理部
43 駆動信号生成部
44 外部接続部

Claims (10)

  1. 光源から出射された光を走査する光学系を備えた光走査装置であって、
    前記光学系には、前記光源からの光を走査する第1光走査素子が設けられており、
    前記第1光走査素子は、前記光が入射する反射面と反対面とを含み揺動軸周りに揺動される揺動部を有し、
    前記第1光走査素子は、前記反射面の外周縁が前記反対面の外周縁よりも前記光の入射方向から見て外側に形成されている光走査装置。
  2. 前記揺動部は、揺動によって前記反射面に対する前記光の入射角度が所定の範囲にあるときに前記反射面の外周縁が前記反対面の外周縁よりも前記光の入射方向から見て外側になるように形成されている請求項1に記載の光走査装置。
  3. 前記反射面の面積が前記反対面の面積よりも大きい請求項1又は請求項2に記載の光走査装置。
  4. 前記揺動部の前記反射面が前記揺動軸を基準として対称形状であるとともに、前記反対面も前記揺動軸を基準として対称形状である請求項1から請求項3のいずれかに記載の光走査装置。
  5. 前記第1光走査素子は光を第1方向に走査するものであり、
    前記光学系が、前記第1光走査素子で走査された光を前記第1方向と直交する第2方向に走査する第2光走査素子を備えており、
    前記第2光走査素子が、反射面と反対面とを備えた平板状の揺動部を有し、
    前記第2光走査素子の揺動部は、前記第1光走査素子の揺動部と異なる方向に伸びる揺動軸周りに揺動される請求項1から請求項4のいずれかに記載の光走査装置。
  6. 前記第2光走査素子の前記揺動部が、前記第1光走査素子の前記揺動部と同じ構成を有している請求項5に記載の光走査装置。
  7. 前記第1光走査素子は揺動部を共振させて揺動させ、前記第2光走査素子は前記揺動部を非共振で揺動させる請求項5又は請求項6に記載の光走査装置。
  8. 前記第1光走査素子が水平方向又は垂直方向の一方向に光を走査するとともに前記第2光走査素子が水平方向又は垂直方向の他方向に光を走査する請求項5から請求項7のいずれかに記載の光走査装置。
  9. 前記第1光走査素子は前記直交する2個の揺動軸周りに揺動される請求項1から請求項5のいずれかに記載の光走査装置。
  10. 前記第1光走査素子が水平方向及び垂直方向に光を走査する請求項9に記載の光走査装置。
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