JP2016011592A - 可変容量形オイルポンプ - Google Patents

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Tomoyuki Kittaka
伴幸 橘鷹
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善友 水田
壽 小野
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Abstract

【課題】オイル中の水が氷結した場合に、容量調整部材の作動性が悪化するのを抑制することが可能な可変容量形オイルポンプを提供する。【解決手段】オイルポンプ5は、調整リング53を含む容量可変機構を備える。調整リング53は、ハウジング50に設けられた収容部50aに収容されており、収容部50aの下側には、オイルに混入した水が溜められる水溜り部70と、水溜り部70を仕切る網状の仕切り部71とが設けられている。仕切り部71は、水溜り部70の水Wが氷結した場合に、その氷結した氷が水溜り部70に留まるように構成されている。【選択図】図5

Description

本発明は、可変容量形オイルポンプに関する。
従来、互いに噛み合うインナロータおよびアウタロータを備える内接歯車型のオイルポンプが知られている(たとえば、特許文献1参照)。このオイルポンプは、エンジンによって駆動され、インナロータおよびアウタロータが回転されることにより、吸入ポートから吸い込まれたオイルが吐出ポートから吐出される。
特許文献1のオイルポンプでは、アウタロータを外周から回転自在に保持する調節リングが設けられている。この調節リングは、加圧空間に導入される油圧を受けて変位するようになっている。そして、調節リングが変位されることにより、インナロータおよびアウタロータの吸入ポートおよび吐出ポートに対する相対的な位置が変化することによって、駆動軸の1回転あたりの吐出量が変化する。すなわち、特許文献1のオイルポンプは、ポンプ容量を変更可能に構成されている。
特開2013−100737号公報
ここで、オイルポンプによって圧送されるオイル中には水が混入する場合がある。たとえば、ブローバイガスに含まれる水蒸気が凝縮されることによりオイル中に水が混入する。なお、エンジンが暖機され、オイルの温度が上昇された場合には、オイル中の水が蒸発される。
そして、エンジンが停止された状態で、寒冷地などにおいて外気温が低くなったときには、オイルに混入した水が氷結する場合がある。この場合において、エンジンが始動され、オイルポンプが駆動されると、調節リングがオイル中の氷を噛み込むことにより、調節リングの作動性が悪化するおそれがある。なお、作動性の悪化とは、たとえば、氷の噛み込みにより、調節リングが動かなくなったり、調節リングが動きにくくなることである。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、オイル中の水が氷結した場合に、容量調整部材の作動性が悪化するのを抑制することが可能な可変容量形オイルポンプを提供することである。
本発明による可変容量形オイルポンプは、制御油圧室の容積を変更することで、入力軸の1回転あたりの吐出量を変更可能な容量可変機構を備える。容量可変機構は、制御油圧室に供給される制御油圧を受けて変位する容量調整部材と、制御油圧室の容積が小さくなる向きに容量調整部材を付勢する付勢手段とを備えており、容量調整部材が変位されることによって吐出量を変更するように構成されている。容量調整部材は、ハウジングに設けられた収容部に収容されており、収容部の下側には、オイルに混入した水が溜められる水溜り部と、水溜り部を仕切る網状の仕切り部とが設けられている。仕切り部は、水溜り部の水が氷結した場合に、その氷結した氷が水溜り部に留まるように構成されている。
このように構成することによって、可変容量形オイルポンプが停止され、オイルが圧送されていないときに、オイルと水との比重の関係から、オイル中において沈む水を、収容部の下側に配置された水溜り部に集めることができる。そして、水溜り部の水が氷結した場合には、網状の仕切り部により、氷を水溜り部に留めることができる。これにより、可変容量形オイルポンプが駆動され、オイルが圧送されても、氷が水溜り部から排出されるのを抑制することができるので、容量調整部材が氷を噛み込むのを抑制することができる。したがって、オイル中の水が氷結した場合に、容量調整部材の作動性が悪化するのを抑制することができる。
上記可変容量形オイルポンプにおいて、収容部の内部には、制御油圧室が形成されるとともに、吸入ポートに連通される低圧空間が形成され、容量調整部材は、制御油圧室と低圧空間とを仕切るように構成され、水溜り部および仕切り部は、低圧空間に配置されていてもよい。
このように構成すれば、低圧空間のオイル中の水が氷結した場合に、容量調整部材の作動性が悪化するのを抑制することができる。
上記可変容量形オイルポンプにおいて、入力軸により回転される外歯車のドライブロータと、これに噛み合って回転される内歯車のドリブンロータとを備え、容量調整部材は、ドリブンロータを外周から回転自在に保持するように構成されていてもよい。
このように構成すれば、容量調整部材により、ドライブロータおよびドリブンロータの吸入ポートおよび吐出ポートに対する相対的な位置を変化させることができるので、入力軸の1回転あたりの吐出量を変更することができる。
本発明の可変容量形オイルポンプによれば、オイル中の水が氷結した場合に、容量調整部材の作動性が悪化するのを抑制することができる。
本発明の一実施形態によるオイルポンプが設けられるエンジンの一例を示した概略構成図である。 本実施形態のオイルポンプにおいてポンプ容量が最大の状態を示した断面図である。 本実施形態のオイルポンプにおいてポンプ容量が最小の状態を示した断面図である。 本実施形態のオイルポンプのポンプ容量を制御するOCVを説明するための図である。 本実施形態のオイルポンプが停止された状態の一例を示した断面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、車両に搭載されるエンジン1のオイルポンプ5に本発明を適用した場合について説明する。
−エンジンの概略構成−
まず、図1を参照して、エンジン1の概略構成について説明する。なお、図1では、エンジン1の外形を仮想線で示した。
エンジン1は、たとえば、クランクシャフト13の長手方向(以下、前後方向という)に4つのシリンダ(図示省略)が設けられた直列4気筒ガソリンエンジンである。それぞれのシリンダにはピストン12(図には1つのみ示す)が収容され、コネクティングロッド12aを介してクランクシャフト13に連結されている。クランクシャフト13は、複数のクランクジャーナル13aによってエンジン1の下部(クランクケース)に回転自在に支持されている。
また、エンジン1の上部には、各シリンダの吸気バルブ12bおよび排気バルブ12cを駆動する動弁系のカムシャフト14および15が配設されている。一例として動弁系は、DOHCタイプのものであり、吸気側のカムシャフト14が複数のカムジャーナル14aによって回転自在に支持され、排気側のカムシャフト15が複数のカムジャーナル15aによって回転自在に支持されている。
カムシャフト14および15の前端部(図1の左側端部)には、それぞれカムスプロケット14bおよび15bが取り付けられ、クランクシャフト13の前端部には、クランクスプロケット(図示省略)が取り付けられている。そして、クランクスプロケット、カムスプロケット14bおよび15bには、タイミングチェーン3が巻き掛けられている。
クランクシャフト13には、クランクスプロケットの後側に隣接して、オイルポンプ5を駆動するためのスプロケット(図示省略)も取り付けられている。オイルポンプ5はクランクシャフト13の前端部の下方に配設され、その入力軸5aにはポンプスプロケット5bが取り付けられている。そして、そのポンプスプロケット5bとクランクシャフト13のスプロケットとの間にチェーン4が巻き掛けられている。
かかる構成により、クランクシャフト13の回転がチェーン4などを介して入力軸5aに伝達され、オイルポンプ5が動作するようになっている。このオイルポンプ5の動作によって、エンジン1の下部のオイルパン16内に貯留されているエンジンオイル(以下、単にオイルともいう)が、図示省略のオイルストレーナを介して吸い上げられ、そして、オイルポンプ5から吐出油路6aに吐出される。
こうしてオイルポンプ5から吐出されたオイルは、吐出油路6aを流通してオイルフィルタ6に至り、ここで異物や不純物などが濾過された後にオイル供給系2のメインギャラリ20に流入する。メインギャラリ20は、図1の例ではエンジン1の前後方向に延びていて、複数の分岐オイル通路21〜23にオイルを分配する。たとえば、メインギャラリ20から下方に延びる複数の分岐オイル通路21によって、クランクジャーナル13aにオイルが供給される。また、メインギャラリ20の両端からそれぞれ上方に延びる分岐オイル通路22および23によって、カムジャーナル14aおよび15aなどにオイルが供給される。
−オイルポンプ−
次に、図2および図3を参照して、本実施形態のオイルポンプ5について説明する。オイルポンプ5は、たとえば内接歯車型であり、入力軸5aにより回転される外歯車のドライブロータ51と、これに噛み合って回転される内歯車のドリブンロータ52とを備える。ドリブンロータ52の外周は調整リング53によって保持されている。
オイルポンプ5のハウジング50には、ドライブロータ51、ドリブンロータ52、調整リング53などを収容する収容部50aが設けられている。この収容部50aは、ハウジング50に形成された凹状部50bと、凹状部50bの開放端を塞ぐように設けられたカバー(図示省略)とにより構成されている。凹状部50bには貫通孔(図示省略)が形成され、その貫通孔に入力軸5aが挿通されている。この入力軸5aにはドライブロータ51が取り付けられている。
ドライブロータ51には、外周にトロコイド曲線またはトロコイド曲線に近似した曲線(たとえばインボリュート、サイクロイドなど)を有する外歯51aが複数形成されている。一方、ドリブンロータ52は、リング状に形成され、その内周にドライブロータ51の外歯51aと噛み合う内歯52aが複数形成されている。本実施形態では、外歯51aが11個設けられるとともに、内歯52aが外歯51aよりも1つ多い12個設けられている。
また、ドリブンロータ52の中心はドライブロータ51の中心に対して所定量偏心しており、それらの中心を結ぶ偏心方向における一方側(図2では左上側)においてドライブロータ51の外歯51aとドリブンロータ52の内歯52aとが噛み合っている。
そして、ドライブロータ51とドリブンロータ52との間の空間には、円周方向に並んで複数の作動室Rが形成され、これらの作動室Rが、ドライブロータ51およびドリブンロータ52の回転に連れて円周方向に移動しながら、その容積が増減するようになっている。
より詳しくは、ドライブロータ51およびドリブンロータ52が互いに噛み合う位置(図2では左上の位置)から、図2に矢印で示すロータ回転方向に約180度に亘る範囲(図2では左下側の範囲)において、徐々に作動室Rの容積が増大する。一方、残りの約180度に亘る範囲(図2では右上側の範囲)では、徐々に作動室Rの容積が減少する。
そして、作動室Rの容積が増大する範囲が、吸入ポート50cからオイルが吸入される吸入範囲であり、作動室Rの容積が減少する範囲が、オイルが加圧されながら吐出ポート50dに送り出される吐出範囲である。なお、吸入ポート50cおよび吐出ポート50dは、ハウジング50の凹状部50bに設けられており、吸入ポート50cが吸入範囲に対応するように配置され、吐出ポート50dが吐出範囲に対応するように配置されている。
吸入ポート50cは、ハウジング50やカバーの内部に形成された油路(図示省略)を介してオイルストレーナの油路に連通されている。なお、吸入ポート50cの一部は、調整リング53の外側においても開口しており、後述する低圧空間TLに連通している。一方、吐出ポート50dは、ハウジング50の内部に形成された油路50eを介して吐出油路6aに連通されている。
このように構成されたオイルポンプ5は、クランクシャフト13の回転力を受けて入力軸5aが回転することにより、ドライブロータ51およびドリブンロータ52が互いに噛み合いながら回転し、それらの間に形成される作動室Rに吸入ポート50cからオイルを吸い込んで、吐出ポート50dから吐出する。
−容量可変機構−
本実施形態のオイルポンプ5は、制御空間TCの容積を変更することで、入力軸5aの1回転あたりの吐出量、すなわちポンプ容量を変更可能な容量可変機構を備えている。この容量可変機構は、ハウジング50の収容部50a内に形成した制御空間TCの油圧によって調整リング53を変位させるものである。この調整リング53の変位によって、ドライブロータ51およびドリブンロータ52の吸入ポート50cおよび吐出ポート50dに対する相対的な位置が変化し、ポンプ容量が変更される。なお、制御空間TCは本発明の「制御油圧室」の一例であり、調整リング53は本発明の「容量調整部材」の一例である。
詳しくは、調整リング53は、ドリブンロータ52を保持するリング状の本体部53aと、この本体部53aの外周から外方に張り出す張出部53bと、これよりも大きく外方に延びるアーム部53cとが一体に形成されたものである。そして、アーム部53cに作用するコイルバネ54の押圧力によって、調整リング53は、入力軸5aの周りを図2の時計回りに回動(変位)するように付勢されている。すなわち、コイルバネ54は、制御空間TCの容積が小さくなる向きに調整リング53を付勢している。なお、コイルバネ54は本発明の「付勢手段」の一例である。
そのような調整リング53の変位の軌跡は、ハウジング50の凹状部50bに突設されたガイドピン55および56によって規定されている。すなわち、調整リング53の張出部53bには、入力軸5aの軸芯を中心とする円弧状の長穴53dおよび53eが形成されており、その内部にガイドピン55および56が遊嵌状態で収容されている。これにより、調整リング53が入力軸5aの周りを公転することが可能である。
また、調整リング53のアーム部53cは、ハウジング50の収容部50a内に周方向に並んで形成される制御空間TCと低圧空間TLとの間を仕切っている。このアーム部53cの先端側には第1のシール材57が配設され、その第1のシール材57が対向する凹状部50bの周壁と摺接するようになっている。この第1のシール材57によって、制御空間TCと低圧空間TLとの間のオイルの流通が制限されている。
低圧空間TLは、図2においては収容部50a内の左側から下側にかけて、調整リング53の本体部53aの外周と凹状部50bの周壁とによって囲まれる領域に形成されている。そして、上述したように低圧空間TLに臨んで吸入ポート50cの一部が開口しており、低圧空間TLは吸入ポート50cと連通している。低圧空間TLには、コイルバネ54が配置されている。また、低圧空間TLには、水溜り部70および仕切り部71が設けられている。なお、水溜り部70および仕切り部71の詳細については後述する。
一方、制御空間TCは、調整リング53の張出部53bの外周と凹状部50bの周壁とによって囲まれ、かつ、第1のシール材57と第2のシール材58とによってオイルの流れが制限される領域に形成されている。なお、第2のシール材58は、張出部53bの外周に配設され、対向する凹状部50bの周壁と摺接するようになっている。
また、凹状部50bの周壁と調整リング53との間には第3のシール材59が配設されている。これらのシール材57〜59は、たとえば、耐摩耗性に優れた樹脂材などによって形成されている。
そして、凹状部50bには制御空間TCに臨んで丸穴61aが形成され、その丸穴61aが制御油路61に連通されている。これにより、制御空間TCには、後述するOCV60から制御油圧が供給されるようになっている。この制御油圧によってアーム部53cには、調整リング53を反時計回りに回動させるような押圧力が作用し、この押圧力とコイルバネ54の押圧力(付勢力)との関係によって、調整リング53の位置が決まることになる。
そのような制御油圧の調整により、調整リング53を変位させて、オイルポンプ5の容量を制御することができる。すなわち、制御油圧が小さいときに調整リング53は、コイルバネ54の押圧力によって、図2に示す最大ポンプ容量位置に位置付けられる。制御油圧が大きくなると、これを受けた調整リング53は、コイルバネ54の押圧力に抗して反時計回りに回動(変位)する。これによりポンプ容量は小さくなってゆき、最終的には図3に示す最小ポンプ容量位置になる。
−OCV−
次に、図2〜図4を参照して、制御油圧を調整するためのOCV(Oil Control Valve)60について説明する。
OCV60は、電磁ソレノイド62によってスプール63を駆動するものであり、制御油路61に接続される制御ポート60aを備えている。また、OCV60は、オイルポンプ5の吐出油路6aから分岐する供給油路6bに接続される供給ポート60bと、オイルを排出するための排出ポート60cとを備えている。
そして、OCV60は、エンジン1のECU(図示省略)から電磁ソレノイド62に印加される電流値(OCV電流値)に応じて、スプール63の位置が変化する。これにより、OCV60は、供給ポート60bに供給されるオイルを制御ポート60aから送り出す供給位置(図4(a)参照)と、制御ポート60aに還流してきたオイルを排出ポート60cから排出する排出位置(図4(b)参照)とに切り換えられる。
具体的には、まず、OCV電流値が零であれば、電磁ソレノイド62は電磁力を発生しないので、図4(b)に示すようにコイルバネ64の押圧力によってスプール63が排出位置に配置され、OCV60の制御ポート60aと排出ポート60cとが連通される。このため、制御空間TCから制御油路61を介して制御ポート60aまで還流してきたオイルが、図4(b)に矢印で示すようにOCV60内の油路を流通して、排出ポート60cから排出(ドレン)されるようになる。
また、OCV電流値が大きくなって、電磁ソレノイド62の発生する電磁力が大きくなると、図4(a)に示すようにコイルバネ64の押圧力に抗してスプール63が供給位置に移動され、OCV60の制御ポート60aと供給ポート60bとが連通される。こうなると、オイルポンプ5から供給油路6bを介して供給ポート60bに供給されてきたオイルが、図4(a)に矢印で示すようにOCV60内の油路を流通して、制御ポート60aから制御油路61へ送り出されるようになる。
そして、供給位置においてOCV電流値を徐々に大きくすると、電磁ソレノイド62の発生する電磁力も徐々に大きくなり、スプール63の位置が連続的に変化される。このため、制御ポート60aと供給ポート60bとを連通する油路の断面積が連続的に変化するため、制御ポート60aから送り出されるオイルの圧力、すなわち制御油圧が連続的に変化される。
−オイルポンプの動作−
オイルポンプ5は、ハウジング50の収容部50a内に形成した制御空間TCの制御油圧によって調整リング53を変位させ、ポンプ容量を変更することができる。これにより、エンジン1の運転状態が変化し、その回転数、すなわちオイルポンプ5の入力軸5aの回転数が変化しても、オイルポンプ5の吐出圧(ポンプ吐出圧)、ひいてはオイル供給系2のメインギャラリ20の油圧を好適な状態に維持することができる。
具体的には、ポンプ容量を小さくするときには、OCV電流値を大きくすることにより、OCV60から制御空間TCへのオイルの供給量を増やして、制御空間TCの容積が大きくなる向き(反時計回り)に調整リング53を回動させる。その一方、ポンプ容量を大きくするときには、OCV電流値を小さくすることにより、制御空間TCのオイルをドレンして、制御空間TCの容積が小さくなる向き(時計回り)に調整リング53を回動させる。
−水溜り部および仕切り部−
次に、図5を参照して、本実施形態の特徴部分である水溜り部70および仕切り部71について説明する。なお、図5は、オイルポンプ5が停止され、水溜り部70に水Wが集められた状態を示した。
ここで、オイルポンプ5によって圧送されるオイル中には水が混入する場合がある。たとえば、ブローバイガスに含まれる水蒸気が凝縮されることによりオイル中に水が混入する。なお、エンジン1が暖機され、オイルの温度が上昇された場合には、オイル中の水が蒸発される。
そして、車両の停止時にエンジン1が停止された状態で、寒冷地などにおいて外気温が低くなったときには、オイルに混入した水が氷結することがある。そこで、本実施形態では、オイルに混入した水の氷結対策として、収容部50aの下側に水溜り部70および仕切り部71が設けられている。
具体的には、水溜り部70は、ハウジング50の収容部50aの下側に設けられており、低圧空間TLに配置されている。この水溜り部70は、凹状部50bの周壁の下端に形成されるとともに、下方に窪むように形成されている。これにより、水溜り部70は、オイルに混入した水が溜められるようになっている。また、水溜り部70は、調整リング53よりも下方に配置されるとともに、吸入ポート50cよりも下方に配置されている。
仕切り部71は、網状に形成され、水溜り部70を仕切るように設けられている。この仕切り部71は、窪んだ水溜り部70の開放端側を覆うように配置されている。そして、仕切り部71は、網目が小さく形成されており、オイル中の水が通過可能であるとともに、水溜り部70において氷結した氷の通過を遮るように構成されている。これにより、水溜り部70で氷結した氷が、仕切り部71により、水溜り部70内に留まるようになっている。
そして、車両が停止され、エンジン1が停止されると、オイルポンプ5が停止される。これにより、オイルポンプ5によるオイルの圧送が停止される。このとき、オイルポンプ5の低圧空間TLにはオイルが残っており、オイルと水との比重の関係(オイルの比重が1よりも小さいこと)から、そのオイル中の水が沈む。すなわち、低圧空間TLに残ったオイル内において水が下方に移動する。これにより、オイル中の水が仕切り部71を通過し、図5に示すように、その水Wが水溜り部70に集められる。
その後、寒冷地などにおいて外気温が低くなった場合には、水溜り部70に集められた水Wが氷結する。このとき、網状の仕切り部71により、氷を水溜り部70に留めることができる。そして、車両が起動され、エンジン1が始動されると、オイルポンプ5が駆動される。このため、オイルポンプ5によりオイルが圧送される。このとき、仕切り部71により氷が水溜り部70から排出されるのを抑制することができるので、調整リング53が氷を噛み込むのを抑制することができる。したがって、オイル中の水が氷結した場合に、調整リング53の作動性が悪化するのを抑制することができる。その結果、オイルポンプ5のポンプ容量を適切に制御することができる。
なお、エンジン1が暖機され、オイルの温度が上昇した場合に、水溜り部70の氷が融解され、圧送されるオイルに戻される。また、オイルの温度がさらに上昇した場合に、オイル中の水が蒸発され、ブローバイガスに戻される。
ここで、ハイブリッド車両では、エンジンが間欠運転されることから、オイル中の水が蒸発されにくく、オイル中の水が多くなりやすい。このため、本実施形態のオイルポンプ5を、ハイブリッド車両に搭載されるエンジンのオイルポンプに適用すれば特に有効である。
−他の実施形態−
なお、今回開示した実施形態は、すべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、本発明の技術的範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、本実施形態では、車両に搭載される直列4気筒ガソリンエンジンのオイルポンプ5に本発明を適用する例を示したが、これに限らず、車両以外に搭載されるエンジンのオイルポンプに本発明を適用してもよい。また、エンジンの気筒数や形式(V型や水平対向型等)はどのようなものであってもよい。さらに、ディーゼルエンジンやガスエンジンのオイルポンプに本発明を適用してもよいし、トランスミッションのオイルポンプに本発明を適用してもよい。
また、本実施形態では、制御空間TCの下側に低圧空間TLが配置され、その低圧空間TLに水溜り部70および仕切り部71が配置される例を示したが、これに限らず、低圧空間の下側に制御空間が配置されている場合には、その制御空間に水溜り部および仕切り部が配置されていてもよい。
また、本実施形態では、コイルバネ54により調整リング53を付勢する例を示したが、これに限らず、板バネなどの弾性部材により調整リングを付勢するようにしてもよい。また、油圧やガス圧などによって、調整リングを付勢するようにしてもよい。
また、本実施形態では、オイルポンプ5が内接歯車型である例を示したが、これに限らず、オイルポンプがベーンポンプやピストンポンプなどであってもよい。
また、本実施形態では、吸入ポート50cおよび吐出ポート50dがハウジング50に形成される例を示したが、これに限らず、同様の形状の吸入ポートおよび吐出ポートが、ハウジングに重ね合わされるカバーに形成されていてもよいし、このカバーおよびハウジングの両方に形成されていてもよい。
本発明は、制御油圧室の容積を変更することで、入力軸の1回転あたりの吐出量を変更可能な容量可変機構を備えた可変容量形オイルポンプに利用可能である。
5 オイルポンプ(可変容量形オイルポンプ)
5a 入力軸
50 ハウジング
50a 収容部
50c 吸入ポート
51 ドライブロータ
52 ドリブンロータ
53 調整リング(容量調整部材)
54 コイルバネ(付勢手段)
70 水溜り部
71 仕切り部
TC 制御空間(制御油圧室)
TL 低圧空間

Claims (3)

  1. 制御油圧室の容積を変更することで、入力軸の1回転あたりの吐出量を変更可能な容量可変機構を備えた可変容量形オイルポンプであって、
    前記容量可変機構は、前記制御油圧室に供給される制御油圧を受けて変位する容量調整部材と、前記制御油圧室の容積が小さくなる向きに前記容量調整部材を付勢する付勢手段とを備えており、前記容量調整部材が変位されることによって吐出量を変更するように構成され、
    前記容量調整部材は、ハウジングに設けられた収容部に収容されており、
    前記収容部の下側には、オイルに混入した水が溜められる水溜り部と、前記水溜り部を仕切る網状の仕切り部とが設けられ、
    前記仕切り部は、前記水溜り部の水が氷結した場合に、その氷結した氷が前記水溜り部に留まるように構成されていることを特徴とする可変容量形オイルポンプ。
  2. 請求項1に記載の可変容量形オイルポンプにおいて、
    前記収容部の内部には、前記制御油圧室が形成されるとともに、吸入ポートに連通される低圧空間が形成され、
    前記容量調整部材は、前記制御油圧室と前記低圧空間とを仕切るように構成され、
    前記水溜り部および前記仕切り部は、前記低圧空間に配置されていることを特徴とする可変容量形オイルポンプ。
  3. 請求項1または2に記載の可変容量形オイルポンプにおいて、
    前記入力軸により回転される外歯車のドライブロータと、これに噛み合って回転される内歯車のドリブンロータとを備え、
    前記容量調整部材は、前記ドリブンロータを外周から回転自在に保持するように構成されていることを特徴とする可変容量形オイルポンプ。
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