JP2009228426A - 電動オイルポンプ及びこれを用いたオイル供給構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気的な制御を不要とし、機械的に、かつ、確実に余分な消費電力を削減し得る電動オイルポンプ等を提供する。
【解決手段】 この電動オイルポンプ11は、電源12から常時電圧が印加される電動モータ13と、該電動モータによって回転駆動されることにより、オイルの吸入及び吐出を行うポンプ要素20と、電源と電動モータの間に介装されて、抵抗値を変化させることによって電源から電動モータに印加される電圧を変更する可変抵抗器14と、該可変抵抗器に連係されて、この可変抵抗器の抵抗値の変更量を制御する制御機構15と、を備えている。前記制御機構を機械式オイルポンプの吐出圧によって作動するように構成することで、該機械式オイルポンプの吐出圧に応じて電動モータへの印加電圧を制御可能とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、自動車用の内燃機関に搭載される可変動弁機構などのアクチュエータや当該機関の各摺動部へのオイル供給に用いる機械式オイルポンプの補助に供される電動オイルポンプ及びこれを用いたオイル供給構造に関する。
従来の自動車用の内燃機関に搭載される可変動弁機構など及び当該機関の各摺動部にオイルを供給するための機械式オイルポンプと該ポンプの補助に供される電動オイルポンプとを用いたオイル供給構造としては、例えば、以下の特許文献1に記載されたものが知られている。
概略を説明すれば、このオイル供給構造は、油圧によってカムシャフトの回転位相を変化させて該カムシャフトによって駆動されるバルブの開閉タイミングを調整するバルブタイミング制御機構と、クランクシャフト回転力によって駆動され、オイルパンから吸い上げたオイルをバルブタイミング制御機構に供給する機械式オイルポンプと、前記バルブタイミング制御機構と機械式オイルポンプとを連通する第1油路と、該第1油路上に機械式オイルポンプと直列に配置され、車両制御装置によって駆動制御された電動モータから動力を得て駆動する電動オイルポンプと、前記第1油路において前記電動オイルポンプと機械式オイルポンプの間から分岐してシリンダブロックの内部にオイルを供給するための第2油路と、から主として構成されている。
かかるオイル供給構造においては、機械式オイルポンプの吐出圧は機関の回転数に比例するため、機関の低回転域ではバルブタイミング制御装置の駆動に必要十分な油圧を確保できないことから、この油圧不足を電動オイルポンプによって補うこととしている。そして、機関の回転数が上昇して機械式オイルポンプの吐出圧のみによってバルブタイミング制御機構の駆動が可能になると、電動オイルポンプは車両制御装置からの信号に基づいて停止されて、機械式オイルポンプの吐出圧のみでバルブタイミング制御機構を駆動するようになっている。
特開2004−60572号公報
しかしながら、従来のオイルの供給構造にあっては、電動オイルポンプ自体を電気的に制御することによって当該電動オイルポンプの余分な仕事(消費電力)を削減することが可能となっているものの、かかる電気的な制御を行うには製造コストの高騰化が余儀なくされてしまうという技術的課題を招来していた。
本発明は、前記従来のオイルの供給構造の実情に鑑みて案出されたものであり、電気的な制御を不要とし、機械的に、かつ、確実に余分な消費電力を削減し得る電動オイルポンプ及びオイルの供給構造を提供することを目的としている。
本発明は、可変抵抗器に連係する制御機構を用いて機械式オイルポンプの吐出圧に応じて電動モータへの印加電圧を制御することを特徴としている。
以下、本発明に係る電動オイルポンプ及びこれを用いたオイル供給構造についての各実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の各実施の形態では、この電動オイルポンプ等を、従来と同様に、自動車用エンジンに対するオイルの供給に適用したものを示している。
すなわち、図1〜図5は本発明の第1の実施の形態を示すものであって、まず、本実施の形態に係るオイルの供給構造(油圧回路)について説明すれば、該油圧回路では、図4に示すように、図外のエンジンにおいてシリンダブロック1の下方側に配設されるオイルパン3に貯留されたオイルが機械式オイルポンプ10によって吸い上げられて、オイルフィルタ4を通過した後に、第1の油路である潤滑用油路5を介してシリンダブロック1内部の各摺動部に供給されると共に、前記潤滑用油路5の途中から分岐形成された作動用油路6を介して周知の可変動弁装置2に供給されるようになっている。
また、前記油圧回路においては、前記潤滑用油路5にさらにバイパス油路7が設けられていて、該バイパス油路7は、オイルフィルタ4の下流側であって潤滑用油路5における前記作動用油路6との分岐点よりも上流側から分岐して、前記作動用油路6の下流側と合流するように構成されている。そして、このバイパス油路7の途中には、前記機械式オイルポンプ10からの吐出圧を昇圧させて前記可変動弁装置2に供給するための電動オイルポンプ11が機械式オイルポンプ10に対して直列状態に配置されている。
なお、前記作動用油路6には、前記潤滑用油路5からの分岐点と前記バイパス油路7との合流点との間に、バイパス油路7から潤滑用油路5へのオイルの流入を防止する逆止弁8が配置されており、シリンダブロック1内の各摺動部には、機械式オイルポンプ10の吐出油のみが供給されるようになっている。さらに、前記電動オイルポンプ11の後述する吐出口29aにも逆止弁9が配置されており、作動用油路6から電動オイルポンプ11へのオイルの流入が防止されている。
前記可変動弁装置2は、前記エンジンのクランクシャフトの回転に対するカムシャフトの回転位相を前記機械式オイルポンプ10又は電動オイルポンプ11から吐出されるオイルの油圧により変化させることで、該カムシャフトによって駆動される機関弁の開閉タイミングを調整するようになっている。
前記電動オイルポンプ11は、図1に示すように、バッテリである電源12から常時電圧が印加される電動モータ13と、該電動モータ13によって回転駆動されることでオイルの吸入及び吐出を行うポンプ要素20と、電源12と電動モータ13との間に介装されて、抵抗値を変化させることによって電動モータ13への印加電圧を変更する可変抵抗器14と、該可変抵抗器14に連係されてこの可変抵抗器14の抵抗値の変更量を制御する制御機構15と、を備え、これらが一体的に構成されている。
前記ポンプ要素20は、前記電動モータ13と一体に構成されており、該電動モータ13の回転軸が突出する側(軸方向一端部側)に突き合わせ状態に配設されて、内部に横断面ほぼ円形状のロータ収容室22を有するポンプハウジング21と、前記回転軸の先端部に一体回転可能に固定されて、前記ポンプハウジング21の軸方向の両端部に回転自在に支持された駆動軸23と、前記ロータ収容室22内に収容配置された環状のアウターロータ24と、該アウターロータ24の内周側に配置されて、前記駆動軸23によって回転駆動されるインナーロータ25と、から構成されている。
前記ポンプハウジング21は、軸方向の一端側に前記ロータ収容室22が開口形成されて軸方向の他端部が電動モータ13に固定されるポンプボディ26と、該ポンプボディ26の一端開口部を閉塞するカバー部材27と、を突き合わせることによって構成されていて、前記カバー部材27は、図外の複数のボルトによって前記ポンプボディ26の一端面に取り付け固定されている。
前記ポンプボディ26は、アルミニウム合金等によって外形が矩形状を有するほぼ筒状に形成され、電動モータ13に接合される軸方向他端壁の中央位置には、前記駆動軸23の一端側を軸受けする軸受孔26aが貫通形成されている。一方、前記カバー部材27との接合面には、前記軸受孔26aに対して所定量だけ偏心した位置を中心として、前記ロータ収容室22が軸方向に沿って穿設されている。
前記カバー部材27は、ポンプボディ26と同じ外形を有するほぼ板状を呈し、該ポンプボディ26との接合面の中心位置に、前記軸受孔26aに対向して設けられて、駆動軸23の他端部を軸受けする段差径状の軸受孔27aが貫通形成されている。さらに、このカバー部材27の外側面には、図1中の上端部に、前記可変抵抗器14を取り付けるための凹部27bが切欠形成されている。
また、前記カバー部材27の外側面の中央位置の近傍には、前記軸受孔27aが開口すると共に該軸受孔27aを中心とした横断面ほぼ扇形状となるように、制御機構15の後述する回動部材31を回動自在に収容する凹状の収容室27cが穿設されている。さらに、前記カバー部材27の一側部には、制御機構15の後述するリテーナ部材33が螺着するねじ孔27dが前記収容室27cに臨むように貫通形成されている。
前記アウターロータ24は、図3に示すように、ほぼ円形状の外周面がロータ収容室22の内周面に摺動回転自在に嵌着され、内周側にはトロコイド曲線によって規定されたプロファイルを有する複数の内歯24aが一体に形成されている。一方、前記インナーロータ25は、外周側にアウターロータ24の内歯24aに噛合する外歯25aが一体に形成され、この外歯25aは前記内歯24aよりも一つ少ない歯数に設定されている。
かかる構成から、アウターロータ24とインナーロータ25とは各内外歯24a,25aを介して相互に偏心した状態で噛合するようになっており、インナーロータ25の回転に伴い、該インナーロータ25に追従するようにしてアウターロータ24が相対回転するようになっている。このとき、前記各内外歯24a,25aは複数の接触点で連続的に接触することとなり、これらの接触点間には、前記各ロータ24,25の相対回転により内部容積が増減変化する複数のポンプ室V1〜V9がそれぞれ画成されている。
これらのポンプ室V1〜V9のうち、前記両ロータ24,25の回転に伴って容積が漸次拡大する領域(図3中左半部)に位置する各ポンプ室V1〜V4は、アウターロータ24の外周側を通ってこれらのポンプ室V1〜V4の両側部に跨るように一体的に構成された縦断面ほぼコ字形状の吸入ポート28を介して前記各ポンプ室V1〜V4の容積の拡大に伴って発生する負圧によってオイルパン3から内部にオイルを吸入するようになっている。なお、前記ポンプボディ26には、前記吸入ポート28に開口し、該吸入ポート28内に外部からオイルを吸入するための吸入口28aが貫通形成されている。
一方、前記両ロータ24,25の回転に伴い容積が漸次縮小する領域(図3中右半部)においても、該容積縮小領域に位置する前記各ポンプ室V6〜V9の両側部に跨るようにして、前記吸入ポート28と同様に構成された吐出ポート29が設けられている。そして、前記吸入ポート28と同様、前記ポンプボディ26には、前記吐出ポート29に開口し、該吐出ポート29から外部にオイルを吐出するための吐出口29aが貫通形成されている。
前記可変抵抗器14は、図1に示すように、周知の巻線型可変抵抗器であって、軸方向一端面に、回動させることによって当該可変抵抗器14の抵抗値を調節するための回転軸14aが駆動軸23の軸方向に沿って突設されており、他端部がカバー部材27の前記凹部27bに固定されている。
前記制御機構15は、前記可変抵抗器14に連係され、作動用油路6の油圧に等しいバイパス油路7の下流側(電動オイルポンプ11よりも下流側)の油圧を受けて回動する回動部材31と、該回動部材31を前記バイパス油路7の下流側の油圧に抗して付勢する付勢部材32と、前記カバー部材27のねじ孔27dに螺着されて前記付勢部材32を保持するリテーナ部材33と、カバー部材27の前記収容室27cを閉塞する蓋部材34と、を備えている。
前記回動部材31は、一側面に前記バイパス油路7の下流側の油圧が作用すると共に他側面に前記付勢部材32の付勢力が作用するほぼ矩形板状の受圧部31aと、該受圧部31aの前記収容室27cの内端面と対向する一端面に駆動軸23と並行するように突設され、前記軸受孔27aによって回動自在に支持される一端側軸部31bと、前記受圧部31aの他端面に前記一端側軸部31bと反対側へ突設され、前記蓋部材34に貫通形成された軸受孔34aに回動自在に支持される他端側軸部31cと、を有している。
前記受圧部31aは、図2に示すように、回動時において先端面が収容室27cの円弧状の側壁に摺接すると共に両端面が収容室27cの内端面及び蓋部材34の内側面にそれぞれ摺接するように構成されており、当該受圧部31aによって前記収容室27cを二室に隔成するようになっている。すなわち、この受圧部31aによって前記収容室27cには、前記バイパス油路7の下流側の油圧が導入される圧力室S1と、前記付勢部材32が収容される背圧室S2と、が画成されている。
前記一端側軸部31bは、図1に示すように、前記軸受孔27aにおいて前記駆動軸23と一緒に軸受けされるように構成されていると共に、かかる軸受けに際して先端が駆動軸23の他端と接触しない程度に比較的短く形成されている。
前記他端側軸部31cは、前記蓋部材34を貫通するように比較的長く形成され、二つの平歯車35a,35bによって構成される減速機構35を介して可変抵抗器14の回転軸14aに連係されている。すなわち、この他端側軸部31cは、蓋部材34から外部へ露出する先端部外周に一方の平歯車である駆動ギヤ35aが取り付けられている一方、該駆動ギヤ35aに噛合する他方の平歯車である従動ギヤ35bが前記回転軸14aの先端部外周に取り付けられている。これによって、前記回動部材31の回動が前記減速機構35を介して可変抵抗器14の回転軸14aに伝達されるようになっている。
前記付勢部材32は、図2に示すように、いわゆるコイルスプリングであって、前記可変動弁装置2の駆動に必要な油圧とつり合うようなばね定数に設定されている。具体的には、前記回動部材31に可変動弁装置2の駆動に必要十分な油圧(以下、基準油圧という。)を超える油圧が作用すると該回動部材31が回動し始めて、前記基準油圧よりも若干大きな所定の設定圧が作用した際に回動部材31が最も大きく回動することができるような値に設定されている。
前記リテーナ部材33は、ほぼボルト形状を呈し、ねじ部の内周側に凹部33aが形成されており、該凹部33a内に付勢部材32の一端部が収容保持されるようになっている。そして、このリテーナ部材33は、進退移動させることで、付勢部材32の付勢力の調整が可能となっている。
前記蓋部材34は、図1中の上半側が厚肉に形成されたほぼ板状を呈し、この厚肉部34aには、回動部材31の一端側軸部31bが挿通する軸受孔34bが貫通形成されている。さらに、前記厚肉部34aの外側面には、前記軸受孔34bの孔縁に、前記一端側軸部31bの外周に嵌着されるほぼ円環状のシール部材36を収容保持する凹状のシール保持部34cが穿設されており、前記シール部材36により、前記軸受孔34bと前記一端側軸部31bの間のクリアランスを通じた前記収容室27c側から外部へのオイルの漏出が防止されている。
また、前記カバー部材27には、図2に示すように、前記圧力室S1と常時連通する位置に、該圧力室S1内に前記バイパス油路7の下流側の油圧を導入する導入油路27eが穿設されている。この導入油路27eは、図外の配管を介して前記バイパス油路7の下流側と連通するように構成され、当該導入油路27eによって前記圧力室S1内に前記バイパス油路7の下流側の油圧を常時導入するように構成されている。
さらに、前記カバー部材27には、前記背圧室S2と常時連通可能な位置に、前記回動部材31と前記収容室27cの内端面又は蓋部材34の内側面との間の各微小クリアランスを通じて前記圧力室S1から前記背圧室S2内に流入したオイルを外部へ排出する排出油路27fが穿設されている。この排出油路27fは、図外の配管を介してオイルパン3と連通するように構成され、当該排出油路27fによって前記背圧室S2内に流入したオイルをオイルパン3へ還流するようになっている。
以下、本実施の形態に係る前記電動オイルポンプ11及びこれを用いたオイルの供給構造の具体的な作用について、図4及び図5に基づいて詳述する。
図5は、エンジンの回転数の変化に伴う前記各オイルポンプ10,11の吐出圧の変化を示すグラフであり、太線がエンジンの回転数に基づく機械式オイルポンプ10の回転数に応じた吐出圧P1を示していると共に、細線が電動オイルポンプ11の吐出圧P2を示しており、破線によって可変動弁装置2の駆動に必要な油圧である前記基準油圧P0を示している。
この図5に示すように、エンジン回転数が低い運転領域においては前記機械式ポンプ10の吐出圧P1は前記基準油圧P0に満たない状態となっていることから、前記制御機構15の回動部材31は回動せずに、可変抵抗器14の抵抗値が最も低い状態に維持される。これにより、電動モータ13は最大限の回転数をもって回転し、機械式オイルポンプ10の吐出圧P2は電動オイルポンプ11によって前記基準油圧P0まで昇圧されることとなる。
このように、エンジンの低回転運転時においては、機械式オイルポンプ10の吐出圧P1のみによっては可変動弁装置2を十分に駆動することができないことから、該機械式オイルポンプ10の吐出圧をP1昇圧させた電動オイルポンプ11の吐出圧P2をもって可変動弁装置2を駆動することとなり、この結果、該可変動弁装置2の駆動に必要な最低限の油圧が確実に確保されることとなる。
続いて、エンジンの回転数の上昇に伴い機械式オイルポンプ10の吐出圧P1が上昇することによって前記バイパス油路7の下流側の油圧が前記基準油圧P0を超えると、当該油圧に基づいて前記制御機構15の回動部材31が回動し始めることとなる。
すなわち、この回動部材31が回動することによって前記減速機構35を介して可変抵抗器14の回転軸14aが該可変抵抗器14の抵抗値の増大する方向へ回動することとなり、当該制御機構15により、電源12から電動モータ13に印加される電圧を低減させるように可変抵抗器14が制御される。
これによって、これまで高回転が維持された電動モータ13の回転数が低下し、電動オイルポンプ11による昇圧量が低減されることになり、電動オイルポンプ11の吐出圧P2が前記基準油圧P0を大幅に超えないように制御される。この結果、機械式オイルポンプ10の吐出量P1の増加に伴い電動オイルポンプ11の吐出量P2が過大となってしまうことが抑制される。
そして、最終的に前記バイパス油路7の下流側の油圧が前記設定圧に到達すると、前記回動部材31が最も大きく回動して、これによって可変抵抗器14内で絶縁されることになるため、電源12から電動モータ13への電源の供給が遮断される。この結果、電動モータ13が停止し、これに伴い電動オイルポンプ11の作動が停止される。
これにより、機械式オイルポンプ10の吐出圧P1が前記基準油圧P0を超えたことによって不要となった電動オイルポンプ11の駆動を停止させることができ、当該電動オイルポンプ11の余剰となる仕事を確実に削減することができる。
したがって、この実施の形態によれば、電源12と電動モータ13の間に可変抵抗器14を介装すると共に、この可変抵抗器14に機械式オイルポンプ10の吐出圧に応じて作動する制御機構15を連係させる構成を採用したことから、該制御機構15により、機械式オイルポンプ10の吐出圧に応じて電動モータ13への印加電圧を制御することが可能となっている。これによって、何ら電気的な制御を用いることなく、電動オイルポンプ11の回転数を機械的に、かつ確実に制御することができる。
そして、かかる機械的な制御において、機械式オイルポンプ10の吐出圧が前記設定圧に到達したところで、電動オイルポンプ11の駆動が完全に停止するように構成したことから、電動オイルポンプ11の無駄な仕事を極力抑制して、該電動オイルポンプ11の不要な駆動に要する消費電力を削減することができる。これによって、エンジンの燃費向上に寄与することができる。
しかも、電動オイルポンプ11によってエンジンの低回転運転時における機械式オイルポンプ10の吐出圧の不足分を補填することとしているため、該機械式オイルポンプ10の容量を必要以上に大きく設定する必要がなく、この機械式オイルポンプ10の駆動に要する消費電力の削減にも供されている。この観点からも、エンジンの燃費向上が図れる。
さらに、機械式オイルポンプ10と電動オイルポンプ11とを直列に配置する構成を採用したことから、前記制御機構15との有機的な関連構成によって機械式オイルポンプ10の吐出圧の増加に伴い電動オイルポンプ11による昇圧量を低減することが可能となっている。これにより、電動オイルポンプ11の吐出圧が過大となってしまうことにより生じる悪影響を抑制することができる。
図6及び図7は本発明の前記第2の実施の形態を示し、前記第1の実施の形態と同様の構成を有する電動オイルポンプ11を機械式オイルポンプ10と並列状態に配置して、単一の供給対象に対してオイルを供給するためのオイルの供給構造を構成したものである。具体的には、前記第1の実施の形態に係る電動オイルポンプ11を、自動車のオートマチック・トランスミッション(自動変速機)に対するオイルの供給手段として適用したものである。
すなわち、本実施の形態に係るオイルの供給構造(油圧回路)においては、図6に示すように、互いに並列状態に配置された前記機械式オイルポンプ10と電動オイルポンプ11がそれぞれ独立してオイルパン41に接続されていて、主として機械式オイルポンプ10によって第1の油路である潤滑用油路42を介して自動変速機40にオイルを供給することができるようになっていると共に、前記電動オイルポンプ11によっても、前記機械式オイルポンプ10の下流側において前記潤滑用油路42と合流するように構成された第2の油路である補助用油路43を介して前記自動変速機40にオイルを供給することが可能となっている。
なお、前記潤滑用油路42には、前記補助用油路43との合流点よりも下流側においてオイルフィルタ4が配置されていると共に、前記各油路42,43には、各ポンプ10,11の吐出口に逆止弁8,9がそれぞれ配置され、該各逆止弁8,9によって各ポンプ10,11に対してのオイルの逆流が防止されている。
そして、前記電動オイルポンプ11の制御機構15については、前記圧力室S1内に前記補助用油路43の下流側の油圧を導入するように構成され、当該制御機構15は、この補助用油路43の下流側の油圧によって作動するようになっている。
以下、本実施の形態に係るオイルの供給構造の具体的な作用について説明するが、前記電動オイルポンプ11の制御については前記第1の実施の形態と同様であるため、以下では電動オイルポンプ11を本実施の形態に係る油圧回路に適用した場合の特徴的な作用について、図6及び図7に基づいて説明する。
図7は、エンジンの停止前後の時間変化に伴う前記各オイルポンプ10,11の吐出圧の変化を示すグラフであり、太線が機械式オイルポンプ10の吐出圧P1を示していると共に、細線が電動オイルポンプ11の吐出圧P2を示しており、破線によって自動変速機40に対するオイル供給に必要十分な油圧である前記基準油圧P0を示している。
この図7に示すように、機械式オイルポンプ10の吐出圧P1が前記基準油圧P0よりも十分に大きい状態では、前記制御機構15の機械的な制御に基づき、電動オイルポンプ11は停止状態となっている。ここで、例えばアイドリング・ストップによってエンジンが停止したとすると、該エンジンの回転数に基づいて駆動する機械式オイルポンプ10の吐出圧P1は右肩下がりに低下することとなる。
そして、機械式オイルポンプ10の吐出圧P1が前記設定圧を下回った場合には、前記制御機構15において回動部材31が付勢部材32の付勢力によって押し戻されることから、前記可変抵抗器14の抵抗値が低下して、電動モータ13への印加電圧が上昇する。これによって、電動オイルポンプ11の吐出圧P2は前記基準油圧P0と同等の最大吐出圧まで急激に上昇し、当該電動オイルポンプ11の吐出圧P2によって機械式オイルポンプ10の吐出圧P1のみでは不足してしまう油圧を補助することとなる。
その後、電動オイルポンプ11の吐出圧P2は前記基準油圧P0に維持され、エンジンが再始動して機械式オイルポンプ10の吐出圧P1が前記設定圧を超えるまで再度上昇すると、前記制御機構15の機械的な制御によって電動オイルポンプ11は停止することとなり、再び機械式オイルポンプ10の吐出圧P1のみをもって前記自動変速機40にオイルの供給を行うことになる。
したがって、この実施の形態によれば、機械式オイルポンプ10と電動オイルポンプ11とを並列状態に配置することにより、該両ポンプ10,11を選択的に駆動させることが可能となる。すなわち、エンジン運転状態では機械式オイルポンプ10によってオイルを供給し、アイドリング・ストップなどエンジン停止状態、つまり機械式オイルポンプ10を駆動できない状態におけるオイルの供給のみを電動オイルポンプ11によって賄う、といった選択的な使用が可能となる。
このように、前記両オイルポンプ10,11を選択的に使用することで、前記自動変速機40に対して常時一定の油圧を供給することが可能となるため、エンジンの再始動時において機械式オイルポンプ10の油圧が急激に上昇することに伴う振動の発生を抑制することができる。
換言すれば、上述のようなオイルの供給構造は、アイドリング・ストップ機能を有する自動車やハイブリッド自動車の自動変速機にオイルを供給するための手段として利用する場合に特に有効である。
なお、本実施形態のように前記両オイルポンプ10,11を互いに並列状態に配置したオイルの供給構造においても、前記第1の実施の形態において詳述した前記制御機構15の特異な作用効果によって電動オイルポンプ11の消費電力の削減などの有利な効果が奏せられるのはいうまでもない。
本発明は、前記各実施の形態の構成に限定されるものではなく、例えば、前記電動オイルポンプ11と制御機構15とは別体に構成し、これらを分離して前記各油圧回路上に配置することも可能であり、この場合であっても、前記各実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
また、前記第1の実施の形態に係るオイルの供給構造については、油圧の供給対象は前記可変動弁装置2に限定されるものではなく、油圧の供給を必要とする装置又は負荷であればどんなものにも適用可能であり、前記第1の実施の形態と同様の作用効果が奏せられる。これは、前記第2の実施の形態においても、同様のことがいえる。
さらに、前記第2の実施の形態に係るオイルの供給構造ついては、単に選択的に油圧供給を行う場合のみならず、前記電動オイルポンプ11を補助的なものとして前記両オイルポンプ10,11を同時に使用することも可能である。この場合であっても、前記第1の実施の形態において詳述した前記制御機構15の機械的な制御によって得られる利益については享受することができる。
本発明の第1の実施の形態を示し、当該発明に係る電動オイルポンプの全体を説明するポンプの要部断面図である。 図1のA−A線断面図である。 カバー部材を取り外した状態でポンプボディを接合面側から見た図である。 本発明の第1の実施の形態に係る油圧回路図である。 エンジン回転数の変化に伴う機械式オイルポンプと電動オイルポンプの各吐出圧の変化を示すグラフである。 本発明の第2の実施の形態に係る油圧回路図である。 エンジンの停止前後の時間変化に伴う機械式オイルポンプと電動オイルポンプの各吐出圧の変化を示すグラフである。
符号の説明
11…電動オイルポンプ
12…電源
13…電動モータ
14…可変抵抗器
15…制御機構
20…ポンプ要素

Claims (7)

  1. 機械式オイルポンプの下流側に直列に配置して使用される電動オイルポンプであって、
    電源から常時電圧が印加される電動モータと、
    該電動モータによって回転駆動されることにより、オイルの吸入及び吐出を行うポンプ要素と、
    前記電源と電動モータとの間に介装されて、抵抗値を変化させることによって前記電動モータへの印加電圧を変更する可変抵抗器と、
    該可変抵抗器に連係されて、前記可変抵抗器の抵抗値の変更量を制御する制御機構と、を備え、
    前記制御機構は、前記機械式オイルポンプの吐出圧に応じて作動し、前記可変抵抗器を介して前記電動モータへの印加電圧を制御することを特徴とする電動オイルポンプ。
  2. 機械式オイルポンプと並列に配置して使用される電動オイルポンプであって、
    電源から常時電圧が印加される電動モータと、
    該電動モータによって回転駆動されることにより、オイルの吸入及び吐出を行うポンプ要素と、
    前記電源と電動モータとの間に介装されて、抵抗値を変化させることによって前記電動モータへの印加電圧を変更する可変抵抗器と、
    該可変抵抗器に連係されて、前記可変抵抗器の抵抗値の変更量を制御する制御機構と、を備え、
    前記制御機構は、前記機械式オイルポンプの吐出圧に応じて作動し、前記可変抵抗器を介して前記電動モータへの印加電圧を制御することを特徴とする電動オイルポンプ。
  3. 前記機械式オイルポンプの吐出圧が設定圧より低ければ作動し、前記機械式オイルポンプの吐出圧が前記設定圧を超えると停止するように制御されることを特徴とする請求項1又は2に記載の電動オイルポンプ。
  4. 前記制御機構は、前記可変抵抗器に連係されて前記機械式オイルポンプの吐出圧に応じて回動する回動部材と、
    該回動部材を前記吐出圧に抗して付勢する付勢部材と、を備え、
    前記回動部材が前記吐出圧に応じて前記付勢部材の付勢力に抗して回動することにより、前記電動モータへの印加電圧が小さくなるように前記可変抵抗器を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電動オイルポンプ。
  5. 油圧の供給を要する装置又は負荷にオイルを供給する機械式オイルポンプと、
    該機械式オイルポンプの下流側に直列状態に配置され、電動モータによって駆動される電動オイルポンプと、
    電源と前記電動モータとの間に介装されて、抵抗値を変化させることによって前記電動モータへの印加電圧を変更する可変抵抗器と、
    該可変機構に連係されて、前記機械式オイルポンプの吐出圧に応じて作動することによって前記可変抵抗器の抵抗値の変更量を制御する制御機構と、を備え、
    前記制御機構により、前記可変抵抗器を介して前記機械式オイルポンプの吐出圧に応じて前記電動モータへの印加電圧が制御されることを特徴とするオイルの供給構造。
  6. 油圧の供給を要する装置又は負荷にオイルを供給する機械式オイルポンプと、
    該機械式オイルポンプと並列状態に配置され、電動モータによって駆動される電動オイルポンプと、
    電源と前記電動モータとの間に介装されて、抵抗値を変化させることによって前記電動モータへの印加電圧を変更する可変抵抗器と、
    該可変機構に連係されて、前記機械式オイルポンプの吐出圧に応じて作動することによって前記可変抵抗器の抵抗値の変更量を制御する制御機構と、を備え、
    前記制御機構により、前記可変抵抗器を介して前記機械式オイルポンプの吐出圧に応じて前記電動モータへの印加電圧が制御されることを特徴とするオイルの供給構造。
  7. 前記機械式オイルポンプの吐出圧が設定圧より低ければ前記電動オイルポンプを作動させて、前記機械式オイルポンプの吐出圧が前記設定圧を超えると前記電動オイルポンプを停止させるように制御されることを特徴とする請求項5又は6に記載のオイルの供給構造。
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