JP2016011444A - 蒸着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】蒸着材料の使用効率を上げることが可能な蒸着装置の提供。【解決手段】被処理基板Wに膜を蒸着法により形成する蒸着装置40であって、真空雰囲気の中で蒸着処理を行うための成膜室41と、成膜室41の中に配置された蒸着材料50を入れるための坩堝42と、蒸着材料50に電子ビームを照射させて蒸着材料50を昇華させるための電子銃43とを備えており、坩堝42の中に、断面形状が円錐形状、三角錐形状、角錐形状のいずれかの錐体形状である蒸着材料50を備える蒸着装置40。【選択図】図4

Description

本発明は、蒸着材料を蒸着させて膜を形成する蒸着装置に関する。
上記蒸着装置は、例えば、電気光学装置の一つである液晶装置の金属薄膜を蒸着により形成する際に用いられる。蒸着装置を用いた蒸着法は、特許文献1に記載のように、真空雰囲気の中で蒸着材料を坩堝に入れ、電子ビームを坩堝に照射して、坩堝に入れた蒸着材料を加熱蒸発させることにより、蒸発源の上部に配置した基板に薄膜を形成する。
特開2012−233211号公報
しかしながら、蒸着材料の中心部がよく溶けることから、図10に示すように、蒸着材料150の下側に行くに従って中心部が深くなった、すり鉢状のような形状になる(下側の周囲が溶けずに残る)。これにより、蒸着材料150の使用効率が悪いという課題がある。
本発明の態様は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る蒸着装置は、基板上に膜を蒸着法により形成する蒸着装置であって、坩堝の中に、少なくとも錐体形状の一部を有した形状の蒸着材料を備えることを特徴とする。
本適用例によれば、坩堝の中に少なくとも錐体形状の一部を有した形状の蒸着材料を配置するので、蒸着材料が溶け残りやすい坩堝の下側周囲の蒸着材料を予め少なくすることが可能となる。よって、蒸着材料に電子ビームを照射して蒸着材料を溶かした際、蒸着材料が溶け残る量を、例えば、円柱状の蒸着材料の場合と比較して、少なくすることができる。その結果、蒸着材料の使用効率を高めることができる。
[適用例2]上記適用例に係る蒸着装置において、前記蒸着材料は、前記坩堝の中に入れたとき、先が細くなる側が下側にくるように配置されることが好ましい。
本適用例によれば、先が細い側が下側になるように蒸着材料を配置するので、坩堝の下側に行くに従って周囲に蒸着材料が残る傾向にある場合でも、下側周囲の蒸着材料を予め少なくすることが可能となる。よって、効率よく蒸発させることが可能となり、坩堝の下側の周囲に溶け残る蒸着材料を少なくすることができる。その結果、材料の使用効率を高めることができる。
[適用例3]上記適用例に係る蒸着装置において、前記坩堝の形状は、前記蒸着材料が配置される凹部の溝の形状が、下側に行くに従って細くなることが好ましい。
本適用例によれば、坩堝の溝の形状が下側が細くなっているので、その中に先が細くなる側を下にした蒸着材料を配置した際、蒸着材料と坩堝との隙間を少なくすることができる。よって、安定しにくい蒸着材料を固定することが可能となり、蒸着材料を効率よく使用することができる。
[適用例4]上記適用例に係る蒸着装置において、前記蒸着材料の前記錐体形状は、円錐形状、三角錐形状、角錐形状のいずれかであることが好ましい。
本適用例によれば、上記形状の蒸着材料を用いるので、坩堝の中に残る蒸着材料を少なくすることが可能となり、材料の使用効率を向上させることができる。
液晶装置の構成を示す模式平面図。 図1に示す液晶装置のH−H’線に沿う模式断面図。 液晶装置のうち主に画素の構造を示す模式断面図。 蒸着装置の構成を示す模式図。 坩堝及び蒸着材料の構成を示す模式図。 使用後の蒸着材料の状態を示す模式断面図。 プロジェクターの構成を示す概略図。 変形例の蒸着材料及び坩堝の構成を示す模式断面図。 変形例の蒸着材料及び坩堝の構成を示す模式断面図。 従来の蒸着材料及び坩堝の構成を示す模式断面図。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。なお、使用する図面は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大または縮小して表示している。
なお、以下の形態において、例えば「基板上に」と記載された場合、基板の上に接するように配置される場合、または基板の上に他の構成物を介して配置される場合、または基板の上に一部が接するように配置され、一部が他の構成物を介して配置される場合を表すものとする。
本実施形態では、電気光学装置の一例として、薄膜トランジスター(TFT:Thin Film Transistor)を画素のスイッチング素子として備えたアクティブマトリックス型の液晶装置を例に挙げて説明する。この液晶装置は、例えば、投射型表示装置(液晶プロジェクター)の光変調素子(液晶ライトバルブ)として好適に用いることができるものである。
<液晶装置の構成>
図1は、液晶装置の構成を示す模式平面図である。図2は、図1に示す液晶装置のH−H’線に沿う模式断面図である。以下、液晶装置の構成を、図1及び図2を参照しながら説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態の液晶装置100は、対向するように配置された素子基板10及び対向基板20と、これら一対の基板によって挟持された液晶層15とを有する。素子基板10を構成する第1基材10aは、例えば、ガラス基板、石英基板などの透明基板、あるいはシリコン基板が用いられ、対向基板20を構成する第2基材20aは、例えば、ガラス基板、石英基板などの透明基板が用いられている。
素子基板10は対向基板20よりも大きく、両基板10,20は、対向基板20の外周に沿って配置されたシール材14を介して接合されている。平面視で環状に設けられたシール材14の内側で、素子基板10は対向基板20の間に正または負の誘電異方性を有する液晶が封入されて液晶層15を構成している。シール材14は、例えば熱硬化性又は紫外線硬化性のエポキシ樹脂などの接着剤が採用されている。シール材14には、一対の基板の間隔を一定に保持するためのスペーサー(図示省略)が混入されている。
シール材14の内縁より内側には、複数の画素Pが配列した表示領域Eが設けられている。表示領域Eは、表示に寄与する複数の画素Pに加えて、複数の画素Pを囲むように配置されたダミー画素を含むとしてもよい。また、図1及び図2では図示を省略したが、表示領域Eにおいて複数の画素Pをそれぞれ平面的に区分する遮光膜(ブラックマトリックス:BM)が対向基板20に設けられている。
素子基板10の1辺部に沿ったシール材14と該1辺部との間に、データ線駆動回路22が設けられている。また、該1辺部に対向する他の1辺部に沿ったシール材14と表示領域Eとの間に、検査回路25が設けられている。さらに、該1辺部と直交し互いに対向する他の2辺部に沿ったシール材14と表示領域Eとの間に走査線駆動回路24が設けられている。該1辺部と対向する他の1辺部に沿ったシール材14と検査回路25との間には、2つの走査線駆動回路24を繋ぐ複数の配線29が設けられている。
対向基板20における環状に配置されたシール材14と表示領域Eとの間には、遮光部材としての遮光膜18(見切り部)が設けられている。遮光膜18は、例えば、遮光性の金属あるいは金属酸化物などからなり、遮光膜18の内側が複数の画素Pを有する表示領域Eとなっている。なお、図1では図示を省略したが、表示領域Eにおいても複数の画素Pを平面的に区分する遮光膜が設けられている。
これらデータ線駆動回路22、走査線駆動回路24に繋がる配線は、該1辺部に沿って配列した複数の外部接続用端子35に接続されている。以降、該1辺部に沿った方向をX方向とし、該1辺部と直交し互いに対向する他の2辺部に沿った方向をY方向として説明する。
図2に示すように、第1基材10aの液晶層15側の表面には、画素Pごとに設けられた透光性の画素電極27およびスイッチング素子である薄膜トランジスター(TFT:Thin Film Transistor、以降、「TFT30」と呼称する)と、信号配線と、これらを覆う無機配向膜28とが形成されている。
また、TFT30における半導体層に光が入射してスイッチング動作が不安定になることを防ぐ遮光構造が採用されている。本発明における素子基板10は、少なくとも画素電極27、TFT30、無機配向膜28を含むものである。
対向基板20の液晶層15側の表面には、遮光膜18と、これを覆うように成膜された絶縁膜33と、絶縁膜33を覆うように設けられた対向電極31と、対向電極31を覆う無機配向膜32とが設けられている。本発明における対向基板20は、少なくとも絶縁膜33、対向電極31、無機配向膜32を含むものである。
遮光膜18は、図1に示すように、表示領域Eを取り囲むと共に、平面的に走査線駆動回路24、検査回路25と重なる位置に設けられている(図示簡略)。これにより対向基板20側からこれらの駆動回路を含む周辺回路に入射する光を遮蔽して、周辺回路が光によって誤動作することを防止する役目を果たしている。また、不必要な迷光が表示領域Eに入射しないように遮蔽して、表示領域Eの表示における高いコントラストを確保している。
絶縁膜33は、例えば酸化シリコンなどの無機材料からなり、光透過性を有して遮光膜18を覆うように設けられている。このような絶縁膜33の形成方法としては、例えばプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法などを用いて成膜する方法が挙げられる。
対向電極31は、例えばITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電膜からなり、絶縁膜33を覆うと共に、図1に示すように対向基板20の四隅に設けられた上下導通部26により素子基板10側の配線に電気的に接続している。
画素電極27を覆う無機配向膜28、および対向電極31を覆う無機配向膜32は、液晶装置100の光学設計に基づいて選定される。無機配向膜28,32としては、気相成長法を用いてSiOx(酸化シリコン)などの無機材料を成膜して、負の誘電異方性を有する液晶分子に対して略垂直配向させた無機配向膜が挙げられる。
このような液晶装置100は透過型であって、電圧が印加されない時の画素Pの透過率が電圧印加時の透過率よりも大きいノーマリーホワイトや、電圧が印加されない時の画素Pの透過率が電圧印加時の透過率よりも小さいノーマリーブラックモードの光学設計が採用される。光の入射側と射出側とにそれぞれ偏光素子が光学設計に応じて配置されて用いられる。
<液晶装置を構成する画素の構成>
図3は、液晶装置のうち主に画素の構造を示す模式断面図である。以下、液晶装置のうち画素の構造を、図3を参照しながら説明する。なお、図3は、各構成要素の断面的な位置関係を示すものであり、明示可能な尺度で表されている。
図3に示すように、液晶装置100は、素子基板10と、これに対向配置される対向基板20とを備えている。素子基板10を構成する第1基材10aは、上記したように、例えば、石英基板等によって構成されている。
図3に示すように、第1基材10a上には、例えば、Al(アルミニウム)、Ti(チタン)、Cr(クロム)、W(タングステン)等の材料を含む下側遮光層3cが形成されている。下側遮光層3cは、平面的に格子状にパターニングされており、各画素Pの開口領域を規定している。なお、下側遮光層3cは、導電性を有し、走査線3aの一部として機能するようにしてもよい。第1基材10a及び下側遮光層3c上には、酸化シリコン等からなる下地絶縁層11aが形成されている。
下地絶縁層11a上には、TFT30及び走査線3a等が形成されている。TFT30は、例えば、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有しており、ポリシリコン(高純度の多結晶シリコン)等からなる半導体層30aと、半導体層30a上に形成されたゲート絶縁層11gと、ゲート絶縁層11g上に形成されたポリシリコン膜等からなるゲート電極30gとを有する。走査線3aは、ゲート電極30gとしても機能する。
半導体層30aは、例えば、リン(P)イオン等のN型の不純物イオンが注入されることにより、N型のTFT30として形成されている。具体的には、半導体層30aは、チャネル領域30cと、データ線側LDD領域30s1と、データ線側ソースドレイン領域30sと、画素電極側LDD領域30d1と、画素電極側ソースドレイン領域30dとを備えている。
チャネル領域30cには、ボロン(B)イオン等のP型の不純物イオンがドープされている。その他の領域(30s1,30s,30d1,30d)には、リン(P)イオン等のN型の不純物イオンがドープされている。このように、TFT30は、N型のTFTとして形成されている。
ゲート電極30g及びゲート絶縁層11g上には、酸化シリコン等からなる第1層間絶縁層11bが形成されている。第1層間絶縁層11b上には、容量素子16が設けられている。具体的には、TFT30の画素電極側ソースドレイン領域30d及び画素電極27に電気的に接続された画素電位側容量電極としての第1容量電極16aと、固定電位側容量電極としての容量線3b(第2容量電極16b)の一部とが、誘電体膜16cを介して対向配置されることにより、容量素子16が形成されている。
誘電体膜16cは、例えば、シリコン窒化膜である。第2容量電極16b(容量線3b)は、例えば、Ti(チタン)、Cr(クロム)、W(タングステン)、Ta(タンタル)、Mo(モリブデン)等の高融点金属のうち少なくとも一つを含む、金属単体、合金、金属シリサイド、ポリシリサイド、これらを積層したもの等からなる。或いは、Al(アルミニウム)膜から形成することも可能である。
第1容量電極16aは、例えば、導電性のポリシリコン膜からなり容量素子16の画素電位側容量電極として機能する。ただし、第1容量電極16aは、容量線3bと同様に、金属又は合金を含む単一層膜又は多層膜から構成してもよい。第1容量電極16aは、画素電位側容量電極としての機能のほか、コンタクトホールCNT1,CNT3,CNT4を介して、画素電極27とTFT30の画素電極側ソースドレイン領域30d(ドレイン領域)とを中継接続する機能を有する。
容量素子16上には、第2層間絶縁層11cを介してデータ線6aが形成されている。データ線6aは、ゲート絶縁層11g、第1層間絶縁層11b、誘電体膜16c、及び第2層間絶縁層11cに開孔されたコンタクトホールCNT2を介して、半導体層30aのデータ線側ソースドレイン領域30s(ソース領域)に電気的に接続されている。
データ線6aの上層には、第3層間絶縁層11dを介して画素電極27が形成されている。第3層間絶縁層11dは、例えば、シリコンの酸化物や窒化物からなり、TFT30が設けられた領域を覆うことによって生じる表面の凸部を平坦化する平坦化処理が施される。平坦化処理の方法としては、例えば化学的機械的研磨処理(Chemical Mechanical Polishing:CMP処理)やスピンコート処理などが挙げられる。第3層間絶縁層11dには、コンタクトホールCNT4が形成されている。
画素電極27は、コンタクトホールCNT4,CNT3を介して第1容量電極16aに接続されることにより、半導体層30aの画素電極側ソースドレイン領域30d(ドレイン領域)に電気的に接続されている。なお、画素電極27は、例えば、ITO膜等の透明導電性膜から形成されている。
画素電極27及び隣り合う画素電極27間の第3層間絶縁層11d上には、酸化シリコン(SiO2)などの無機材料を斜方蒸着した無機配向膜28が設けられている。無機配向膜28の上には、シール材14(図1及び図2参照)により囲まれた空間に液晶等が封入された液晶層15が設けられている。
一方、第2基材20a上(液晶層15側)には、例えば、PSG膜(リンをドーピングした酸化シリコン)などからなる絶縁膜33が設けられている。絶縁膜33上には、その全面に渡って対向電極31が設けられている。対向電極31上には、酸化シリコン(SiO2)などの無機材料を斜方蒸着した無機配向膜32が設けられている。対向電極31は、上述の画素電極27と同様に、例えばITO膜等の透明導電性膜からなる。
液晶層15は、画素電極27と対向電極31との間で電界が生じていない状態で無機配向膜28,32によって所定の配向状態をとる。シール材14は、素子基板10及び対向基板20を貼り合わせるための、例えば光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂からなる接着剤であり、素子基板10と対向基板20の距離を所定値とするためのグラスファイバー或いはガラスビーズ等のスペーサーが混入されている。
<蒸着装置の構成>
図4は、蒸着装置の構成を示す模式図である。図5(a)は、坩堝及び蒸着材料を上方から見た模式平面図である。図5(b)は、図5(a)に示す坩堝及び蒸着材料のA−A’線に沿う模式断面図である。図6は、使用後の蒸着材料の状態を示す模式断面図である。以下、蒸着装置の構成、坩堝及び蒸着材料の構成を、図4〜図6を参照しながら説明する。なお、蒸着処理が施される素子基板10や対向基板20を、被処理基板Wと称して説明する。
図4に示すように、蒸着装置40は、被処理基板Wに膜を蒸着させる装置であり、真空雰囲気の中で蒸着処理を行うための成膜室41と、成膜室41の中に配置された蒸着材料50を入れるための坩堝42と、蒸着材料50に電子ビームを照射させて(電子を放出させて)蒸着材料50を昇華させるための電子銃43と、を備えている。
成膜室41内の上方には、被処理基板Wが配置されている。被処理基板Wは、図示しない保持手段によって、所望の角度に保持される。なお、保持手段は、被処理基板Wの表面に対して、例えば、斜方蒸着又は垂直蒸着をすることができるように、被処理基板Wの角度を可変することが可能になっている。そして被処理基板Wの表面には、蒸着材料50が斜方蒸着されて無機配向膜28,32が形成される。
坩堝42は、略中央が凹状にくり抜かれた形状になっている。この坩堝42の中に、無機配向膜28,32なる蒸着材料50が配置されている。蒸着材料50は、例えば、無機配向膜28,32を形成する場合には、酸化シリコン(SiO2)である。
蒸着装置40には、図示しないが、減圧装置が設けられており、成膜室41内の気体を外部に排出して、成膜室41内の圧力を大気圧よりも低下させることができるように構成されている。減圧装置としては、例えば、コンプレッサー等を用いることができる。
図5に示すように、蒸着材料50は、円錐形状(錐体形状)に形成されている。具体的には、蒸着材料50の円錐の平面部50aが坩堝42の底部42aに接触するように配置されている。蒸着材料50の頂部50bは、坩堝42の縁42bより上方に突出していてもよいし、凹部の中に納まるような大きさでもよい。
蒸着装置40を用いた蒸着処理方法は、まず、坩堝42の中に、酸化シリコンからなる蒸着材料50を配置する。蒸着材料50の形状は、図5(b)に示すように、例えば、円錐形状である。次に、蒸着材料50に電子銃43を用いて電子ビームを照射する。これにより、蒸着材料50が蒸発を始める。
蒸着材料50への電子ビームの照射方法は、例えば、処理の開始から終了まで同じ領域に照射を繰り返す。蒸着材料50が蒸発することにより、蒸着材料50は、図6に示すように、略お椀型の形状に残っていく。図6に示す蒸着材料50cは、蒸着処理が終了した状態の形状である。
これによれば、凹状の坩堝42の中に円錐形状の蒸着材料50を配置するので、蒸着材料50が溶け残りやすい坩堝42の下側周囲の蒸着材料50を予め少なくすることが可能となる。よって、蒸着材料50に電子ビームを照射して蒸着材料50を溶かした際、蒸着材料50が溶け残る量を、例えば、円柱状の蒸着材料の場合と比較して、少なくすることができる。その結果、蒸着材料50の使用効率を高めることができる。
<電子機器の構成>
次に、上記液晶装置を備えたプロジェクターについて、図7を参照しながら説明する。図7は、プロジェクターの構成を示す概略図である。
図7に示すように、本実施形態のプロジェクター1000は、システム光軸Lに沿って配置された偏光照明装置1100と、光分離素子としての2つのダイクロイックミラー1104,1105と、3つの反射ミラー1106,1107,1108と、5つのリレーレンズ1201,1202,1203,1204,1205と、3つの光変調手段としての透過型の液晶ライトバルブ1210,1220,1230と、光合成素子としてのクロスダイクロイックプリズム1206と、投射レンズ1207とを備えている。
偏光照明装置1100は、超高圧水銀灯やハロゲンランプなどの白色光源からなる光源としてのランプユニット1101と、インテグレーターレンズ1102と、偏光変換素子1103とから概略構成されている。
ダイクロイックミラー1104は、偏光照明装置1100から射出された偏光光束のうち、赤色光(R)を反射させ、緑色光(G)と青色光(B)とを透過させる。もう1つのダイクロイックミラー1105は、ダイクロイックミラー1104を透過した緑色光(G)を反射させ、青色光(B)を透過させる。
ダイクロイックミラー1104で反射した赤色光(R)は、反射ミラー1106で反射した後にリレーレンズ1205を経由して液晶ライトバルブ1210に入射する。ダイクロイックミラー1105で反射した緑色光(G)は、リレーレンズ1204を経由して液晶ライトバルブ1220に入射する。ダイクロイックミラー1105を透過した青色光(B)は、3つのリレーレンズ1201,1202,1203と2つの反射ミラー1107,1108とからなる導光系を経由して液晶ライトバルブ1230に入射する。
液晶ライトバルブ1210,1220,1230は、クロスダイクロイックプリズム1206の色光ごとの入射面に対してそれぞれ対向配置されている。液晶ライトバルブ1210,1220,1230に入射した色光は、映像情報(映像信号)に基づいて変調されクロスダイクロイックプリズム1206に向けて射出される。
このプリズムは、4つの直角プリズムが貼り合わされ、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成されて、カラー画像を表す光が合成される。合成された光は、投射光学系である投射レンズ1207によってスクリーン1300上に投射され、画像が拡大されて表示される。
液晶ライトバルブ1210は、上述した液晶装置100が適用されたものである。液晶装置100は、色光の入射側と射出側とにおいてクロスニコルに配置された一対の偏光素子の間に隙間を置いて配置されている。他の液晶ライトバルブ1220,1230も同様である。
このようなプロジェクター1000に、液晶ライトバルブ1210,1220,1230を用いているので、高い信頼性を得ることができる。
なお、液晶装置100が搭載される電子機器としては、プロジェクター1000の他、ヘッドアップディスプレイ(HUD)、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)、スマートフォン、EVF(Electrical View Finder)、モバイルミニプロジェクター、電子ブック、携帯電話、モバイルコンピューター、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、ディスプレイ、車載機器、オーディオ機器、露光装置や照明機器など各種電子機器に用いることができる。
以上詳述したように、本実施形態の蒸着装置40によれば、以下に示す効果が得られる。
(1)本実施形態の蒸着装置40によれば、凹状の坩堝42の中に円錐形状の蒸着材料50を配置するので、蒸着材料50が溶け残りやすい坩堝42の下側周囲の蒸着材料を予め少なくすることが可能となる。よって、蒸着材料50に電子ビームを照射して蒸着材料50を溶かした際、蒸着材料50が残る量を、例えば、円柱状の蒸着材料の場合と比較して、少なくすることができる。その結果、蒸着材料50の使用効率を高めることができる。
なお、本発明の態様は、上記した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、本発明の態様の技術範囲に含まれるものである。また、以下のような形態で実施することもできる。
(変形例1)
上記したように、坩堝42の底部42aに円錐形状の平面部50aを接触させるように蒸着材料50を配置することに限定されず、例えば、図8に示すように、円錐形状の平面部50aが上側になるように配置(円錐形状の頂部50bが下側になるように配置)してもよい。これによれば、坩堝42の下側に行くに従って蒸着材料50が細くなっているので、蒸着材料50を溶かしていった際に、溶け残る恐れがある部分を予め無くすことが可能となり、蒸着材料50の残る量を少なくできる。これにより、材料の使用効率を高めることができる。
また、上記実施形態に記載の蒸着材料50(円錐形状の頂部50bが上側)は、処理の最初と最後のところで蒸着材料50の溶け方が変わってしまう恐れがある。具体的には、最後になるほど、蒸着材料50の面積が大きくなるので、熱伝導率が変わって溶け方に差が生じる恐れがある。しかしながら、変形例1に記載のように蒸着材料50を配置することによって、蒸着材料50を略一様に溶かすことができる。
なお、この場合、円錐形状の頂部50bが鋭角ではなく、図8に示すように、平坦な部分50dを有する台形状であることが好ましい。これによれば、坩堝42の形状が円柱状にくり抜かれた凹状の場合でも、坩堝42の中に蒸着材料50を安定させて配置することができる。
(変形例2)
上記した変形例1に記載のように、坩堝42の形状は、円柱状にくり抜かれた凹部の溝に形成されていることに限定されず、図9に示すように、配置する蒸着材料50(平面部50aが上側)の形状に沿うように溝が形成されていてもよい。これによれば、逆円錐形状の蒸着材料50を、安定して支持させることができる。また、坩堝52の形状に沿って蒸着材料50を無くならせることが可能となり、材料の使用効率を高めることができる。
(変形例3)
上記したように、蒸着材料50の形状は、円錐形状であることに限定されず、細くなっていく形状であればよく、例えば、三角錐形状や四角錐形状などの角錐形状であってもよいし、山状の形状でもよい。
(変形例4)
上記したように、電気光学装置として液晶装置100を適用することに限定されず、蒸着装置40を用いて薄膜を形成するものであればよく、例えば、有機EL装置、プラズマディスプレイ、電子ペーパー(EPD)等に適用するようにしてもよい。
3a…走査線、3b…容量線、3c…下側遮光層、CNT1〜CNT4…コンタクトホール、6a…データ線、10…素子基板、10a…第1基材、11a…下地絶縁層、11b…第1層間絶縁層、11c…第2層間絶縁層、11d…第3層間絶縁層、11g…ゲート絶縁層、14…シール材、15…液晶層、16…容量素子、16a…第1容量電極、16b…第2容量電極、16c…誘電体膜、18…遮光膜、20…対向基板、20a…第2基材、22…データ線駆動回路、24…走査線駆動回路、25…検査回路、26…上下導通部、27…画素電極、28,32…無機配向膜、29…配線、30…TFT、30a…半導体層、30c…チャネル領域、30d…画素電極側ソースドレイン領域、30d1…画素電極側LDD領域、30g…ゲート電極、30s…データ線側ソースドレイン領域、30s1…データ線側LDD領域、31…対向電極、33…絶縁膜、35…外部接続用端子、40…蒸着装置、41…成膜室、42…坩堝、42a…底部、42b…縁、43…電子銃、50…蒸着材料、50a…平面部、50b…頂部、50c…蒸着材料、50d…平坦な部分、52…坩堝、100…液晶装置、1000…プロジェクター、1100…偏光照明装置、1101…ランプユニット、1102…インテグレーターレンズ、1103…偏光変換素子、1104,1105…ダイクロイックミラー、1106,1107,1108…反射ミラー、1201,1202,1203,1204,1205…リレーレンズ、1206…クロスダイクロイックプリズム、1207…投射レンズ、1210,1220,1230…液晶ライトバルブ、1300…スクリーン。

Claims (4)

  1. 基板上に膜を蒸着法により形成する蒸着装置であって、
    坩堝の中に、少なくとも錐体形状の一部を有した形状の蒸着材料を備えることを特徴とする蒸着装置。
  2. 請求項1に記載の蒸着装置であって、
    前記蒸着材料は、前記坩堝の中に入れたとき、先が細くなる側が下側にくるように配置されることを特徴とする蒸着装置。
  3. 請求項2に記載の蒸着装置であって、
    前記坩堝の形状は、前記蒸着材料が配置される凹部の溝の形状が、下側に行くに従って細くなることを特徴とする蒸着装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の蒸着装置であって、
    前記蒸着材料の前記錐体形状は、円錐形状、三角錐形状、角錐形状のいずれかであることを特徴とする蒸着装置。
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