JP2016011321A - 難燃消臭バックコーティング剤及びそれを用いた難燃消臭布帛 - Google Patents

難燃消臭バックコーティング剤及びそれを用いた難燃消臭布帛 Download PDF

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Abstract

【課題】
布帛に対して、布帛の風合いが粗硬になるのを防ぎながら、耐久性に優れた難燃性および消臭性を付与することが可能な難燃消臭バックコーティング剤及びそれを用いた難燃消臭布帛を提供する。
【解決手段】
リン系難燃剤と消臭剤と可塑剤とバインダーとを含んでなる難燃消臭バックコーティング剤であり、前記可塑剤がレゾルシノールビスジフェニルホスフェートである、難燃消臭バックコーティング剤。また、布帛の裏面に、前記難燃消臭バックコーティング剤を、乾燥質量として50〜120g/mとなるように付与した難燃消臭布帛。
【選択図】 なし

Description

本発明は、難燃消臭バックコーティング剤及びそれを用いた難燃消臭布帛に関する。
自動車や電車などにおける座席シート材や天井材などの車両内装材として用いられる布帛には、従来、難燃性が求められている。また、自動車や電車などにおける車室内空間は、閉鎖された空間であるため臭いがこもりやすい。そのため、座席シート材や天井材などの車両内装材として用いられる布帛には、生活臭やたばこ臭など、様々な臭いに対する消臭性も求められている。近年では、ペット愛好家の増加に伴い、生活臭やタバコ臭に加え、ペット臭を消臭することも強く求められている。ここで、生活臭の悪臭成分としては、アンモニア、トリメチルアミン、酢酸、硫化水素などがあり、タバコ臭の悪臭成分としては、ホルムアルデヒド、プロパナール(即ち、プロピオンアルデヒド)、ブタナール(即ち、ブチルアルデヒド)、酢酸、硫化水素などがあり、ペット臭の悪臭成分としては、アセトアルデヒド、イソバレルアルデヒド、酢酸、イソ吉草酸などがある。
布帛に難燃性と消臭性を付与する方法としては、消臭剤を機能付与剤として難燃剤と併用することが一般的であるが、単に、難燃剤と消臭剤を併用するだけでは、十分な効果を得ることはできていない。
特許文献1には、ハロゲンを含有しない難燃剤であって25℃の水の溶解度が2%以下である粒子状のジエチルホスフィン酸アルミニウムと、シリカ、シリカ・アルミナ複合体及び層状複水酸化物からなる群から選択される不活性な無機多孔質粒子からなる担体にアミン系化合物と亜鉛を含む金属化合物を別々に担持させてなる消臭剤とを、バインダーと共に混合分散し、pHを4〜7に調整することにより、消臭効果を備えた難燃剤組成物及び難燃性布帛が開示されている。しかしながら、用いる消臭剤と難燃剤が共に固体であるため、得られる布帛の風合いが粗硬になるという課題がある。
上記課題を解決すべく、特許文献2には、難燃剤、消臭剤、バインダー、架橋剤及び、クレジルジ2,6−キシレニルホスフェート、トリクレジルホスフェート及び2−エチルヘキシルジフェニルホスフェートから選ばれる0.04〜2質量%の風合い改良剤が混合分散されてなる消臭・難燃性布帛製造用後加工剤を、浴中防炎加工を行った布帛に用いることにより、風合いが硬くならずに、優れた消臭性及び難燃性を有する布帛の製造方法が開示されている。しかしながら、風合い改良剤であるクレジルジ2,6−キシレニルホスフェート、トリクレジルホスフェート及び2−エチルヘキシルジフェニルホスフェートは、空気中の水分により加水分解されやすく、加水分解により生じる強酸の1種であるリン酸により、バインダーが酸化・分解されるため、消臭性、難燃性の耐久性に劣るという課題がある。
特許第5058687号公報 特許第5207414号公報
本発明はこのような現状に鑑みてなされたものであり、布帛の風合いが粗硬になるのを防ぎながら、布帛に対して耐久性に優れた難燃性および消臭性を付与することが可能な難燃消臭バックコーティング剤及びそれを用いた難燃消臭布帛を提供することを目的とする。
本発明は第1に、リン系難燃剤と消臭剤と可塑剤とバインダーを含んでなる難燃消臭バックコーティング剤であり、前記可塑剤が、レゾルシノールビスジフェニルホスフェートである、難燃消臭バックコーティング剤である。
前記消臭剤が、不活性な無機多孔質体に担持させた金属化合物および/またはアミン系化合物であることが好ましい。
前記リン系難燃剤におけるリンの含有量が、固形分として9.5〜40質量%であり、且つ、前記リン系難燃剤の含有量が、固形分として10〜50質量%であることが好ましい。
前記消臭剤の含有量が、固形分として10〜35質量%であることが好ましい。
前記可塑剤の含有量が、固形分として5〜25質量%であることが好ましい。
本発明は第2に、布帛の裏面に、本発明の難燃消臭バックコーティング剤を、乾燥質量として50〜120g/mとなるようにコーティングした難燃消臭布帛である。
本発明によれば、布帛の風合いが粗硬になるのを防ぎながら、布帛に対して、耐久性に優れた難燃性および消臭性を付与することが可能な難燃消臭バックコーティング剤及びそれを用いた難燃消臭布帛を提供することができる。
本発明の難燃消臭バックコーティング剤は、リン系難燃剤と消臭剤と可塑剤とバインダーを含んでなるものであり、前記可塑剤が、レゾルシノールビスジフェニルホスフェートであるものである。なお、本発明において難燃消臭バックコーティング剤は、布帛の裏面(車両内装材として用いた場合に、車室内空間と接しない側の一面)にコーティングする剤のことをいう。
本発明によれば、バインダーを併用することにより、リン系難燃剤と消臭剤と可塑剤を布帛表面に固定することができるため、耐久性に優れた難燃性および消臭性を得ることができる。また、可塑剤を用いることにより、バインダー樹脂を柔らかくすることができ、布帛の風合いが粗硬になるのを防ぐことができる。
本発明に用いられるリン系難燃剤としては、特に限定されず、従来公知の繊維加工用の難燃剤を用いることができるが、消臭性の観点から、25℃の水への溶解度が1%以下のものを用いることが好ましい。このような難燃剤を用いることにより、バックコーティング剤中でイオン化した難燃剤成分が消臭剤に吸着することを防ぐことができるため、消臭性が低下することを防ぐことができる。このような難燃剤としては、例えば、シリカやメラミンで被覆したポリリン酸アンモニウム塩、ジエチルホスフィン酸アンモニウムなどが挙げられる。
リン系難燃剤におけるリンの含有量は、固形分として9.5〜40質量%であることが好ましく、より好ましくは12〜30質量%である。リンの含有量が9.5質量%以上であることにより、十分な難燃性を発揮させることができる。リンの含有量が40質量%以下であることにより、布帛の風合いが粗硬になることを防ぐことができる。
リン系難燃剤の融点は、180℃以上であることが好ましく、より好ましくは190〜265℃である。リン系難燃剤の融点が180℃以上であることにより、得られた布帛を温度変化の大きい過酷な状況で用いた場合でも、リン系難燃剤の形状が変化しないため、布帛の風合いが粗硬になることを防ぐことができる。
本発明の難燃消臭バックコーティング剤におけるリン系難燃剤の含有量は、固形分として10〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは20〜40質量%である。リン系難燃剤の含有量が10質量%以上であることにより、十分な難燃性を発揮させることができる。リン系難燃剤の含有量が50質量%以下であることにより、布帛の風合いが粗硬になることを防ぐことができる。
本発明に用いられる消臭剤としては、特に限定されず、従来公知の消臭剤を用いることができるが、消臭成分を不活性な無機多孔質体からなる担体に担持させたものを使用することが好ましい。消臭成分を不活性な無機多孔質体からなる担体に担持させることにより、消臭剤成分同士が直接作用したり、難燃剤により消臭性が阻害されたりすることを防ぐことができる。さらに、悪臭成分が不活性な無機多孔質体に物理吸着されることにより、より高い消臭効果を得ることができる。
消臭成分としては、金属化合物、アミン系化合物を用いることが好ましい。これらは、1種単独で、または2種を組み合せて用いることができる。
金属化合物としては、臭い成分を分解することができる消臭性の各種金属化合物を用いることができる。該金属化合物としては、例えば、亜鉛、銅、アルミニウム、チタン、鉛、鉄などの金属の酸化物、水酸化物、塩化物、硫酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、珪酸塩などが挙げられ、これらは1種単独で、または2種以上組み合せて用いることができる。これらの金属化合物の消臭メカニズムは、第一段階で化学吸着作用、第二段階で金属化合物の酸化力による分解作用である。
好ましい金属化合物の具体例としては、酸化亜鉛、酸化銅、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化鉄、水酸化銅、水酸化鉄、塩化亜鉛、塩化銅、ケイ酸亜鉛が挙げられる。これらの中でも金属酸化物が好ましく、酸化亜鉛がさらに好ましく用いられる。また、ペット臭に含まれる酸性臭気(例えば、酢酸や酪酸、イソ吉草酸など)に対する消臭効果の観点から、亜鉛又は銅を含む金属化合物、例えば、亜鉛又は銅の酸化物、水酸化物、塩化物、硫酸塩、酢酸塩、クエン酸塩が好ましく、特には酸化亜鉛が好ましい。酸化亜鉛を用いることで、アンモニア、トリメチルアミン(以上、生活臭)、酢酸(生活臭、たばこ臭、ペット臭)、硫化水素(生活臭、たばこ臭)、イソ吉草酸(ペット臭)などの悪臭成分に対する消臭効果が発揮される。
次に、もう一つの消臭成分であるアミン系化合物について説明する。アミン系化合物としては、ポリヒドラジド化合物を用いることが好ましい。ここで、ポリヒドラジド化合物とは、1分子中に2個以上のヒドラジド基(−NH−NH)を有する化合物をいう。ポリヒドラジド化合物を用いることで、ホルムアルデヒド、プロパナール、ブタナール(以上、たばこ臭)、アセトアルデヒド、イソバレルアルデヒド(以上、ペット臭)などの悪臭成分が、ポリヒドラジド化合物との脱水縮合反応により化学吸着され、消臭効果が発揮される。具体的には、ポリヒドラジド化合物のヒドラジド基と、アルデヒド類のアルデヒド基との間で、脱水縮合反応が起こる。前記の通り、酸化亜鉛(金属化合物として用いられる)では、アルデヒド類を悪臭成分とする臭いに対する消臭効果が期待できないが、ポリヒドラジド化合物を併用することにより、前記弱点を補い、生活臭、たばこ臭、ペット臭などの様々な悪臭成分に対して、広く効果を発揮することができる。
ポリヒドラジド化合物として具体的には、例えば、シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタン酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、ピメリン酸ジヒドラジド、スベリン酸ジヒドラジド、アゼライン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、酒石酸ジヒドラジド、リンゴ酸ジヒドラジド、イミノジ酢酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジド、ドデカンジヒドラジド、ヘキサデカンジヒドラジド、ナフトエジヒドラジド、ベンゼンジヒドラジド、ピリジンジヒドラジド、シクロヘキサンジヒドラジド、ピロメリット酸ジヒドラジド(以上、1分子中に2個のヒドラジド基を有するジヒドラジド化合物)、クエン酸トリヒドラジド、トリニトロ酢酸トリヒドラジド、ニトリロ酢酸トリヒドラジド、シクロヘキサントリカルボン酸トリヒドラジド、エチレンジアミン四酢酸テトラヒドラジド、ナフトエ酸テトラヒドラジド、ポリアクリル酸ヒドラジド(以上、1分子中に3個以上のヒドラジド基を有するポリヒドラジド化合物)などを挙げることができる。これらは、1種単独で、または2種以上組み合せて用いることができる。
前記ポリヒドラジド化合物のなかでも、単位質量当たりの反応するヒドラジド基の量が多く、高い消臭効果が得られるという観点から、シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタン酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、クエン酸トリヒドラジド、トリニトロ酢酸トリヒドラジド、およびナフトエ酸テトラヒドラジドからなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
ポリヒドラジド化合物は、金属と配位結合して金属錯体を形成していてもよい。金属錯体とすることにより、広範囲の悪臭成分に対し消臭効果を発揮させることができる。金属錯体を形成する金属としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属などを挙げることができ、目的とする悪臭成分に応じて適宜選択すればよい。なかでも、消臭効果の観点から、銀、銅、亜鉛、鉛、鉄、アルミニウム、インジウム、スズ、チタン、マンガン、ニッケル、コバルト、白金、およびパラジウムからなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
ポリヒドラジド化合物の金属錯体は、公知の方法、例えば、溶液法などにより製造することができる。具体的には、例えば所望の金属の塩化物などとポリヒドラジド化合物とを溶媒に溶解、撹拌することにより、所望の金属とポリヒドラジド化合物との錯体を得ることができる。
上記の消臭成分の担体である不活性な無機多孔質体としては、例えば、シリカゲル、エアロゾル、コロイダルシリカ等のシリカ系無機多孔質体;活性アルミナ等のアルミナ系無機多孔質体;アルミノシリケートゼオライト、メタロシリケートゼオライト、アルミノリン酸塩ゼオライト等のゼオライト系無機多孔質体;カオリナイト、モンモリロナイト、雲母等のケイ酸塩化合物系無機多孔質体;メソポーラスシリカ等のメソポーラス系無機多孔質体;ヒドロキシアパタイト、層状リン酸ジルコニウム、ヘテロポリ酸塩、多孔性酸化マンガンをはじめとする金属酸化物や水酸化物等の無機多孔質体などを挙げることができる。これらは1種単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。なかでも、消臭効果、安全性の観点から、シリカ系無機多孔質体、ゼオライト系無機多孔質体が好ましい。
本発明における消臭成分を不活性な無機多孔質体に担持させる方法としては、公知の方法、例えば、溶液含浸法などを挙げることができる。
本発明の難燃消臭バックコーティング剤における消臭剤の含有量は、固形分として10〜35質量%であることが好ましく、より好ましくは20〜30質量%である。消臭剤の含有量が10質量%以上であることにより、十分な消臭性を発揮させることができる。消臭剤の含有量が35質量%以下であることにより、布帛の難燃性の低下を防ぐことができる。
本発明に用いられる可塑剤としては、レゾルシノールビスジフェニルホスフェートであることが肝要である。ここで、レゾルシノールビスジフェニルホスフェートは、縮合リン酸エステル型である。そのため、空気中の水分により加水分解されにくく、強酸の1種であるリン酸は発生しない。したがって、可塑剤がバインダーを酸化したり分解したりすることがないため、リン系難燃剤および消臭剤の脱落を防ぐことができ、耐久性に優れた難燃性および消臭性を有する布帛を得ることができる。また、可塑剤を用いることで、布帛の風合いが粗硬になるのを防ぐことができる。
本発明の難燃消臭バックコーティング剤における可塑剤の含有量は、固形分として5〜25質量%であることが好ましく、より好ましくは10〜20質量%である。可塑剤の含有量が5質量%以上であることにより、布帛の風合いが粗硬になることを防ぐ。可塑剤の含有量が25質量%以下であることにより、布帛の消臭性を阻害することがない。
本発明に用いられるバインダーとしては、上記リン系難燃剤、消臭剤、および可塑剤を布帛表面に付着させるためのバインダーとして機能するものであれば特に限定されるものでなく、従来公知の繊維加工用のバインダーを用いることができる。例えば、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂などを挙げることができる。なかでも、布帛の風合いへの影響が少なく、耐久性、難燃性に優れるという理由により、ウレタン樹脂が好ましい。
本発明の難燃消臭バックコーティング剤におけるバインダーの含有量は、固形分として5〜30質量%であることが好ましく、より好ましくは7〜20質量%である。バインダーの含有量が5質量%以上であることにより、リン系難燃剤および消臭剤を十分に固着することができ、リン系難燃剤および消臭剤の脱落を防ぐ。バインダーの含有量が30質量%以下であることにより、布帛の風合いが粗硬になることを防ぐことができる。
本発明の難燃消臭バックコーティング剤におけるリン系難燃剤(固形分)と消臭剤(固形分)と可塑剤(固形分)との合計量に対するバインダーの付与量(固形分)の割合(即ち、バインダーの固形分÷(リン系難燃剤の固形分+消臭剤の固形分+可塑剤の固形分)×100(%))は、5〜45質量%であることが好ましく、より好ましくは10〜35質量%である。バインダー樹脂の含有量とともに、その割合も小さく設定することにより、リン系難燃剤、消臭剤および可塑剤がバインダーに埋没することを抑制することができ、バインダーを介して布帛に保持されることになる。この割合が5質量%以上であることにより、リン系難燃剤および消臭剤の脱落を防ぐ。この割合が45質量%以下であることにより、リン系難燃剤および消臭剤がバインダーに完全に埋没することを防ぎ、十分な難燃性および消臭性を発揮することができる。
なお、難燃消臭バックコーティング剤には、本発明の効果を損なわない範囲内で、増粘剤、架橋剤、他の機能性成分を添加してもよい。また、必要に応じて溶媒を含有させてもよく、環境負荷の観点から、好ましくは水が用いられる。
本発明の難燃消臭布帛は、上述した難燃消臭バックコーティング剤を布帛の裏面に付与し、次いで、熱処理により、乾燥及びキュアすることにより製造できる。なお、本発明において布帛の裏面とは、車両内装材として用いた場合に、車室内空間と接しない側の一面をさすものとする。本発明において、上述した難燃消臭バックコーティング剤が布帛の裏面にのみ付与されることにより、車両内装材として用いた場合、オモテ面、すなわち車室内空間と接する側(人体と接する側)の一面は布帛本来の触感や外観が維持されているため、使用感に優れたものとなる。
本発明においてベース基材となる布帛としては、特に限定されず、車両内装材として使用されている各種の繊維質布帛を用いることができる。布帛の形態としては、例えば、織物、編物、不織布などを挙げることができる。
該布帛を構成する繊維としては、特に限定されず、例えば、ポリエステル、ポリアミド、アクリル等の合成繊維、アセテート、トリアセテート等の半合成繊維、レーヨン、キュプラ等の再生繊維、羊毛、絹、木綿、麻等の天然繊維等が挙げられ、これらのいずれか1種または2種以上を混紡、混繊、交撚、交織、交編などの手法により組み合わせたものであっても構わない。好ましくは、ポリエステル繊維布帛(すなわち、ポリエステル繊維の単独、又はその物性に影響を及ぼさない範囲で他の繊維を組み合わせてなる、ポリエステル繊維を主体とした布帛)を用いることである。なお、ポリエステル繊維としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレートなどを挙げることができるが、これに限定されるものでなく、第3成分として、例えば、イソフタル酸スルホネート、アジピン酸、イソフタル酸、ポリエチレングリコールなどを共重合して得られる繊維、またはこれらの共重合体やポリエチレングリコールをブレンドして得られる繊維であってもよい。布帛は、必要に応じて、染料や顔料により着色されたものであってもよい。
難燃消臭バックコーティング剤を布帛の裏面に付与する方法としては、特に限定されるものでなく、スプレー法、グラビア法、コーティング法などを挙げることができる。なかでも、得られる布帛の風合いの観点から、グラビア法が好ましい。
布帛に対する難燃消臭バックコーティング剤の付与量は、乾燥質量として50〜120g/mが好ましく、より好ましくは65〜100g/mである。付与量が50g/m以上であることにより、十分な難燃性および消臭性を発揮することができる。付与量が120g/m以下であることにより、得られる難燃消臭布帛の風合いが粗硬になることを防ぐことができる。
次いで、難燃消臭バックコーティング剤を付与した布帛を乾燥する。乾燥は、媒体が残存しない程度になされていればよく、条件は特に限定されない。媒体の沸点や生産効率を考慮し、適宜設定すればよい。
さらに、高温によるキュアを行ってもよい。これにより、バインダーの強固な被膜が形成され、耐久性を向上させることができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。また、得られた難燃消臭布帛の評価は以下の方法に従った。
[難燃性]
米国自動車安全基準FMVSS302の試験方法に準拠して評価した。幅100mm、長さ350mmに裁断した試験片の端部に、ガスバーナーで15秒間接炎させて着火操作を行い、着火した炎が端部から38mmの位置に設けた標線を越えてから消火するまでの距離と時間を測定した。タテ方向、ヨコ方向でそれぞれ5点ずつ測定し、燃焼速度を算出し、以下の基準に従って判定した。
○ : 試験片に着火しなかったもの、または、着火した炎が標線前に消火したもの
△ : 燃焼速度の最大値が80mm/分以下のもの
× : 燃焼速度の最大値が80mm/分を超えるもの
[消臭性]
アンモニア(生活臭)、酢酸(生活臭、タバコ臭、ペット臭)、アセトアルデヒド(ペット臭)の各悪臭成分に対する消臭性を評価した。
アンモニアに対する消臭率
20cm×25cmにカットした試験片の裏面を内側にして半分に折り、端をステープラーで留めた。アクリル板でつくられた25cm×25cm×40cm(高さ)の箱の内壁に貼り付け、密封した。
箱上部のアクリル板に設けられた小さな開口部より、臭源としてアンモニア水溶液(28質量%)を、箱内のアンモニア濃度が80ppmとなるように適量を滴下した後、20℃×65%Rhの雰囲気に放置した。
アンモニア水溶液を滴下してから240分間経過後、箱内の残留アンモニア濃度を検知管(光明理化学工業株式会社製、北川式Tube No.105SC)を用いて測定した。このとき得られる測定値をA(ppm)とした。
また、ブランクとして、試験片を入れないで同様に操作し、残留アンモニア濃度を測定した。このとき得られる測定値をB(ppm)とした。下記式により消臭率(%)を算出し、以下の基準に従って判定した。
消臭率(%)=(B−A)/B×100
○ : 80%以上
△ : 50%以上80%未満
× : 50%未満
酢酸、アセトアルデヒドに対する消臭率
アンモニアに対する消臭率の算出と同様にして、各悪臭成分に対する消臭率を算出し、アンモニアに対する消臭率の判定基準に基づいて、各悪臭成分に対する消臭性を判定した。悪臭成分の初期濃度は20ppm、用いた検知管の種類は酢酸(光明理化学工業株式会社製、北川Tube No.216S)、アセトアルデヒド(株式会社ガステック製、ガステック92L)である。
[繰り返し消臭性]
上記消臭性の評価試験を、同一の試験片で繰り返し3回実施した。なお吸着量は、各悪臭成分の初期濃度と消臭率から、下記式により試験片単位面積あたりの吸着量を算出する。
吸着量(mg/m)=0.021×D×W
D : 消臭量(試験前の悪臭成分の濃度−試験後の悪臭成分の濃度)(ppm)
W : 悪臭成分のモル質量(g/mol)
そして、下記式により各悪臭成分の総吸着量を算出し、以下の基準を満たしたものを合格とした。
総吸着量(mg/m)=1回目の吸着量+2回目の吸着量+3回目吸着量
アンモニア ○ : 70mg/m以上
△ : 44mg/m以上70mg/m未満
× : 44mg/m未満
酢酸 ○ : 60mg/m以上
△ : 38mg/m以上60 mg/m未満
× : 38mg/m未満
アセトアルデヒド ○ : 40mg/m以上
△ : 25mg/m以上40mg/m未満
× : 25mg/m未満
[耐久性]
難燃性、消臭性の評価試験と同様の大きさの試験片を採取し、採取した試験片を80℃に調節された乾燥機の中へ他物と触れないようにつるし、100時間熱処理した。熱処理後、試験片を取り出して、室温まで冷却した。熱処理前後の試験片について、上述の難燃性、消臭性、繰り返し消臭性の評価試験を実施した。
[風合い]
JIS L1079に定めるカンチレバー法に準拠して評価した。この数値が大きいほど、風合いが硬いことを意味する。なお、以下の基準に従って判定した。
○ : 150mm未満
△ : 150mm以上、180mm未満
× : 180mm以上
[実施例1]
難燃消臭バックコーティング剤の調製
処方A1
リン系難燃剤:リン酸トリフェニル :13.6質量%
(IRGALUBE211、BASF株式会社製、固形分100%、
溶解度 0.001%以下、リン含有量9.5質量%、融点50℃)
消臭剤:酸化亜鉛担持シリカ :29.2質量%
(キラクルDA−12、日華化学株式会社製、固形分28%)
消臭剤:アジピン酸ジヒドラジド担持ゼオライト :4.5質量%
(ケスモンNS−103、東亜合成株式会社製、固形分100%)
可塑剤:レゾルシノールビスジフェニルホスフェート :8.2質量%
(CR733S、大八化学株式会社製、固形分100%)
バインダー:エステル系ウレタン樹脂 :12.0質量%
(ハイドランHW−940、DIC株式会社製、固形分50%)
水 :25.8質量%
pH調整剤:アンモニア水 :0.7質量%
(高杉製薬株式会社製、固形分12.5%)
増粘剤:アクリル酸エステル :6.0質量%
(ボンコートHV−E、DIC株式会社製、固形分30%)
調製法:上記処方にて、混合して、難燃消臭バックコーティング剤を調製した。
難燃消臭バックコーティング剤におけるリン系難燃剤の含有量は固形分として32.2質量%、消臭剤の含有量は29.9質量%、可塑剤の含有量は19.4質量%、バインダーの含有量は14.2質量%であった。
難燃消臭布帛の調製
ポリエステル繊維からなるダブルラッセル立体編物(目付:303g/m)の裏面に、前記で得られた難燃消臭バックコーティング剤を、付与量が湿潤状態で189g/mとなるようにナイフコーティング法にて付与し、次いで、ヒートセッターにて150℃で3分間熱処理して乾燥およびキュアして、難燃消臭布帛を得た。このとき、バックコーティング剤の付与量(乾燥質量)は80.0g/mであった。
[実施例2〜16および比較例1]
難燃消臭バックコーティング剤を表1および表2に従って作製した以外は、全て実施例1と同様にして難燃消臭布帛を作製した。なお、表中の原料の詳細を以下に示す。
リン系難燃剤:ポリリン酸メラミン
(PHOSMEL−200、日産化学株式会社製、固形分100%、
溶解度0.02%、リン含有量9.0質量%、融点300℃)
リン系難燃剤:メラミン被覆型ポリリン酸アンモニウム塩
(FR CROS 487、ブーデンハイム社製、固形分100%、
溶解度0.3%、リン含有量26.2質量%、融点193℃)
リン系難燃剤:赤燐
(ノーバクエルST−100、燐化学工業株式会社製、固形分100%、
溶解度0%、リン含有量42.5質量%、融点590℃)
消臭剤:活性炭
(粒状白鷺GM2、日本エンバイロケミカルズ株式会社製、固形分100%)
消臭剤:ゼオライト
(ゼオラムA−4、東ソー株式会社製、固形分100%)
可塑剤:ビスフェノールAビスジフェニルホスフェート
(CR741、大八化学株式会社製、固形分100%)
作製された難燃消臭布帛について、難燃性、消臭性、耐久性、および風合いの評価を前述の方法を用いて行い、結果を表1および表2に記載した。
Figure 2016011321
Figure 2016011321

Claims (6)

  1. リン系難燃剤と消臭剤と可塑剤とバインダーを含んでなる難燃消臭バックコーティング剤であり、前記可塑剤がレゾルシノールビスジフェニルホスフェートである、難燃消臭バックコーティング剤。
  2. 前記消臭剤が、不活性な無機多孔質体に担持させた金属化合物および/またはアミン系化合物である、請求項1に記載の難燃消臭バックコーティング剤。
  3. 前記リン系難燃剤におけるリンの含有量が、固形分として9.5〜40質量%であり、且つ、前記リン系難燃剤の含有量が、10〜50質量%である、請求項1または2に記載の難燃消臭バックコーティング剤。
  4. 前記消臭剤の含有量が、固形分として10〜35質量%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の難燃消臭バックコーティング剤。
  5. 前記可塑剤の含有量が、固形分として5〜25質量%である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の難燃消臭バックコーティング剤。
  6. 布帛の裏面に、請求項1〜5のいずれか1項に記載の難燃消臭バックコーティング剤を、乾燥質量として50〜120g/mとなるように付与したものである、難燃消臭布帛。
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