JP6973971B2 - 消臭フィルター及びその製造方法 - Google Patents
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Description
(1)厚みが2.0〜20.0mmである。
(2)表裏地組織ともに開口部を有している。
(3)連結部を構成する連結糸の少なくとも一部にマルチフィラメント糸を用い、且つ、該マルチフィラメント糸は表裏の地組織に対して30〜80度で傾斜させて配置されている。
(4)前記表地組織における1つの前記開口部の面積が、前記裏地組織における1つの前記開口部の面積の0.7〜1倍である。
また、本発明の消臭フィルターの製造方法は、表裏地組織とそれらを連結する連結部からなるダブルラッセル編地を編成し、前記ダブルラッセル編地に消臭剤とバインダーを付与する消臭フィルターの製造方法であって、
前記ダブルラッセル編地の編成が次の(1)〜(4)の要件を満たす、消臭フィルターの製造方法である。
(1)厚みを2.0〜20.0mmとする。
(2)前記表裏地組織の両方に開口部を設ける。
(3)前記連結部を構成する連結糸の少なくとも一部であるマルチフィラメント糸を、ダブルラッセル編機における相対する編針の2〜7針間にアンダーラップさせて、前記表裏地組織を交互に連結する。
(4)前記表地組織における1つの前記開口部の面積を、前記裏地組織における1つの前記開口部の面積の0.7〜1倍とする。
(1)厚みが2.0〜20.0mmである。
(2)表裏地組織12、14ともに開口部13、15を有している。
(3)連結部を構成する連結糸16の少なくとも一部にマルチフィラメント糸を用い、且つ、該マルチフィラメント糸は表裏の地組織12、14に対して30〜80度で傾斜させて配置されている。なお、マルチフィラメント糸の表裏地組織12、14に対する傾斜角度を図5に符号θで示している。また図中の矢印は気流の向きを示している。
ダブルラッセル編地10の25.4mm四方あたりのニードルループ数(個)
=コース密度(コース/25.4mm)×ウエル密度(ウエル/25.4mm)
ダブルラッセル編地全体に占める異型断面糸の割合(%)
={(表裏地組織の地糸に用いられる異型断面糸の質量+連結糸に用いられる異型断面糸の質量)/ダブルラッセル編地全体の質量}×100
また、表裏地組織12、14を編成する繊維(単繊維)の繊度(単糸繊度)も特に限定されるものでなく、0.38〜9.17dtexであることが好ましい。単糸繊度が0.38dtex以上であることにより、繰り返し洗浄後の保型性が良好であるため、消臭性能の耐久性が向上する。単糸繊度が9.17dtex以下であることにより、消臭フィルターとして十分なごみ捕集性能を有することができる。さらに、十分な表面積が得られることにより、消臭剤を所望の量付与することができる。
地組織における開口率(%)
=柄1リピートあたりの開口の面積÷柄1リピートあたりの総面積×100
連結糸16に占めるマルチフィラメント糸の占有率は、10〜80%であることが好ましく、より好ましくは30〜70%である。マルチフィラメント糸の占有率が10%以上であることにより、におい成分と消臭剤との接触効率が上がり消臭性能が向上する。マルチフィラメント糸の占有率が80%以下であることにより、繰り返し洗浄後の保型性が良好で、消臭性能の耐久性が向上する。
同様の理由により、ダブルラッセル編地10に占めるマルチフィラメント糸の占有率は、30〜95%であることが好ましく、より好ましくは40〜95%である。
また、連結糸16の断面形状も特に限定されるものではなく、通常の丸型であっても、異型であってもよい。なかでも、表面積が大きく、消臭性能を向上させるという理由から、異型、特には星型や十字型の断面形状であることが好ましい。
連結糸16に断面形状が異型の糸を用いる場合は、ダブルラッセル編地全体に占める異型断面糸の割合(質量比)が25%以上であることが好ましく、より好ましくは33%以上である。ダブルラッセル編地全体に占める異型断面糸の割合(質量比)が25%以上であることにより、糸の表面積が大きくなり、におい成分と消臭剤との接触効率が上がり消臭性能が向上する。なお、ダブルラッセル編地全体に占める異型断面糸の割合とは、前述した表裏地組織12、14の地糸と連結糸16とに用いられる異型断面糸の質量の合計がダブルラッセル編地全体の質量に占める割合のことである。ダブルラッセル編地全体に占める異型断面糸の割合は下記式から算出することができる。
ダブルラッセル編地全体に占める異型断面糸の割合(%)
={(表裏地組織の地糸に用いられる異型断面糸の質量+連結糸に用いられる異型断面糸の質量)/ダブルラッセル編地全体の質量}×100
また、連結糸16がマルチフィラメント糸である場合は、その単繊維の繊度(単糸繊度)は、0.38〜9.17dtexであることが好ましい。単糸繊度が0.38dtex以上であることにより、繰り返し洗浄後の保型性が良好で、消臭性能の耐久性が向上する。単糸繊度が9.17dtex以下であることにより、連結糸16の表面積が大きくなり、消臭性能が向上する。
各筬の開口に露出している連結糸のフィラメント数(本)
= (連結糸のアンダーラップ数−1)×連結糸のフィラメント数
×開口のコース数×2
アンモニア(生活臭)、アセトアルデヒド(ペット臭)、酢酸(生活臭、たばこ臭、ペット臭)に対する消臭性を評価した。
なお、測定ボックスとして1m3(1m×1m×1m)のアクリル樹脂製の密閉容器を用い、空気清浄機としてファン(商品名「SUN Ace」、山洋電機株式会社製)に大きさ120mm×120mmの試験片を取り付けたものを用いた。たばこ吸煙機としてファン(商品名「SUN Ace」、山洋電機株式会社製)に、たばこホルダを取り付け穴、粘着テープによって空気が漏れないように固定した。たばこは、メビウス(登録商標)(10mg)を使用した。撹拌機としてファン(商品名「SUN Ace」、山洋電機株式会社製)を用いた。また、残存ガス濃度測定は、空気清浄機の運転開始30分後に運転を中止して、測定した。
下記式により消臭率を算出した。消臭率50%以上、繰り返し洗浄後の消臭率40%以上で十分な消臭性能を有するといえる。
消臭率(%)=(初期濃度−消臭後の濃度)÷初期濃度×100
3L容器に液温25℃の水2Lを入れ、これに標準使用量となる割合で洗濯用合成洗剤(JIS K3371に規定する第1種(弱アルカリ性))を添加して溶解し、洗濯液とした。この洗濯液に、浴比1:300になるように試験片および負荷布を投入した。30分浸漬後、試験片および負荷布を取り出し、流水下で約1分すすいだ後、脱水し、直接日光の影響を受けない状態で平干しした。洗浄を5回実施した後、上述の方法に従い、消臭性能試験を実施した。
ファン(商品名「SUN Ace」、山洋電気株式会社製)の上部・中部・下部で風速を測定し、その平均値を初期風速(フィルターなし時の風速)とした。ファン(商品名「SUN Ace」、山洋電機株式会社製)に大きさ120mm×120mmの試験片を取り付けた状態で上部・中部・下部の風速を測定し、その平均値をフィルター取り付け時の風速とした。なお、風速測定は風速測定器(商品名「Air Velocity Meter TM412」、TENMARS社製)を用いた。
下記式により風速の減少率を算出した。
風速減少率(%)=(初期風速−フィルター取り付け時風速)÷初期風速×100
(A)成分の調製
下記組成の水溶液a〜dを調製した。
(水溶液a)
硫酸亜鉛・7水和物(純度:81質量%)19.8g(0.056mol)を水50mLに溶解させた。
(水溶液b)
ケイ酸ナトリウム(モル比Na2O/SiO2=1/3.2、Na2O含有量:7.0質量%、SiO2含有量:22質量%)50g(Na2O:0.056mol、SiO2:0.18mol)を水170mLに溶解させた。
(水溶液c)
硫酸亜鉛水溶液(0.67mmol/L)1Lを準備した。
(水溶液d)
ケイ酸ナトリウム(モル比Na2O/SiO2=1/3.2、Na2O含有量:7.0質量%、SiO2含有量:22質量%)0.18g(Na2O:0.20mmol、SiO2:0.66mmol)を水に溶解させて全量を1Lとした。
平均粒径10μmの酸化ケイ素180質量部と、ポリアミン化合物20質量部と、水200質量部を加え、よく攪拌してから120℃×30分乾燥しポリアミン化合物を坦持した無機ケイ素化合物((B)成分)を得た。
前記で得られた(A)成分および(B)成分とともに、(C)バインダー樹脂としてウレタン樹脂(第一工業製薬株式会社製、スーパーフレックスE2000、固形分:50質量%)、および水を、処方1に示すように以下の組成で混合して、分散液を調製した。
[処方1]
(A)成分:A 25質量部
(B)成分:B 4.5質量部
(C)バインダー樹脂 9質量部
水 61.5質量部
ダブルラッセル編機RD−6DPLM(カールマイヤー製)を使用して、図8に示すように、筬L−1、筬L−2に導糸した地糸により裏地組織14を編成し、筬L−5、筬L−6に導糸した地糸により表地組織12を編成し、筬L−3、筬L−4に導糸した連結糸16により表裏地組織12、14を連結してダブルラッセル編地10を編成した。得られたダブルラッセル編地10をヒートセッターにて150℃で2分間プレセットして、消臭フィルターの基材であるダブルラッセル編地10を得た。得られたダブルラッセル編地10に、前記で得られた処理液をマングルパッド法にて付与した。次いで、ヒートセッターにて150℃で3分間熱処理することにより乾燥およびキュアして、本発明の消臭フィルターを得た。ダブルラッセル編地10の厚みは5mm、表裏地組織12、14に対するマルチフィラメントの角度は60度であった。このとき、(A)〜(C)成分の付与量(乾燥質量)は、それぞれ、120g/m2、21.6g/m2、21.6g/m2であり、その合計量は163.2g/m2であった。また、初期の消臭率はアンモニア85%、アセトアルデヒド55%、酢酸100%であり、繰り返し洗浄後の消臭率はアンモニア80%、アセトアルデヒド50%、酢酸90%であり、風速の減少率は58%であった。
表1〜4および図8〜17に従い、実施例1と同様の手順でダブルラッセル編地を得たこと、および表3、4に従い処理液を調製したこと以外は全て実施例1と同様にして、消臭フィルターを得た。
評価結果は表5、6の通りであった。
Claims (5)
- 表裏地組織とそれらを連結する連結部からなるダブルラッセル編地に、消臭剤とバインダーを付与してなる消臭フィルターであって、
前記ダブルラッセル編地が次の(1)〜(4)の要件を満たす消臭フィルター。
(1)厚みが2.0〜20.0mmである。
(2)前記表裏地組織の両方に開口部を有している。
(3)前記連結部を構成する連結糸の少なくとも一部にマルチフィラメント糸を用い、且つ、前記マルチフィラメント糸が前記表裏地組織に対して30〜80度で傾斜して配置されている。
(4)前記表地組織における1つの前記開口部の面積が、前記裏地組織における1つの前記開口部の面積の0.7〜1倍である。 - 前記表地組織における開口率が前記裏地組織における開口率の1〜4倍である、請求項1に記載の消臭フィルター。
- 前記開口部に前記連結糸が露出している、請求項1又は2のいずれか1項に記載の消臭フィルター。
- 前記開口部における前記連結糸の占有率が15〜70%である、請求項3に記載の消臭フィルター。
- 表裏地組織とそれらを連結する連結部からなるダブルラッセル編地を編成し、前記ダブルラッセル編地に消臭剤とバインダーを付与する消臭フィルターの製造方法であって、
前記ダブルラッセル編地の編成が次の(1)〜(4)の要件を満たす、消臭フィルターの製造方法。
(1)厚みを2.0〜20.0mmとする。
(2)前記表裏地組織の両方に開口部を設ける。
(3)前記連結部を構成する連結糸の少なくとも一部であるマルチフィラメント糸を、ダブルラッセル編機における相対する編針の2〜7針間にアンダーラップさせて、前記表裏地組織を交互に連結する。
(4)前記表地組織における1つの前記開口部の面積を、前記裏地組織における1つの前記開口部の面積の0.7〜1倍とする。
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