JP2016010392A - 培養袋及び培養方法 - Google Patents

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藤 和 孝 齋
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中 正 義 田
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邉 寛 子 渡
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則 彦 大河内
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Abstract

【課題】培養液が漏れるおそれを低減した培養袋を提供する。【解決手段】培養袋10は、被培養物8aを含む培養液8を収容して被培養物を培養する。培養袋は、前後方向d1に対向して配置された一対の主面フィルム12、13と、一対の主面フィルム12、13の間で、上下方向d2に対向して配置された一対の他面フィルム14、15と、を備える。互いに重ねられたフィルム12〜15の周縁がヒートシールされてシール領域16、17が形成される。上他面フィルム14の周縁のうちの、表主面フィルム12とヒートシールされた第1部分14aと裏主面フィルム13とヒートシールされた第2部分14bとの境界となる境界部分14cに沿って、上他面フィルム14を折り畳んだときに、第1部分14aと第2部分14bとの重なり合う位置に、第1部分14aと第2部分14bとを固定する固定領域90が設けられている。【選択図】図10

Description

本発明は、被培養物を含む培養液を収容して被培養物を培養する培養袋及び当該培養袋を有する培養装置を用いて被培養物を培養する培養方法に関する。
抗体医薬やワクチンなどのバイオ医薬品の開発や製造において、シングルユース製品(使い捨て製品)が着実に浸透しつつある。シングルユース製品は洗浄や滅菌のバリデーション作業が必要ないこと、交叉汚染がないこと、簡易的に無菌環境が得られることなどのメリットがあるため、バイオ医薬品の開発コストを大幅に削減できる場合がある。
近年シングルユース製品として、被培養物を含む培養液を収容して培養を行う3D培養装置が注目されてきている(例えば特許文献1乃至4参照)。3D培養装置では、エアーを培養袋内に供給しながら撹拌器によって培養液を撹拌して被培養物を培養する。
典型的な培養液を収容する培養袋は、前後方向に対向する一対の主面フィルム本体と、一対の主面フィルム本体の間で上下方向に対向する一対の他面フィルム本体と、を有している。培養袋は、一対の主面フィルム本体及び一対の他面フィルム本体の重ねられた周縁をヒートシールすることにより製袋される。この場合、各他面フィルム本体の周縁に、一方の主面フィルム本体とヒートシールされた部分と、他方の主面フィルム本体とヒートシールされた部分と、の境界となる境界部分が規定される。したがって、この境界部分付近には、この境界部分を含む他面フィルム本体及び当該境界部分を挟んで対面する2つの主面フィルム本体の合計で3つのフィルムが集まることになる。
特開2012−170364号公報 特開2012−44943号公報 特許第5148718号明細書 特許第4986659号明細書
培養中に、培養袋内に供給されるエアーあるいは培養液圧送等、培養袋に加えられるなんらかの負荷によって培養袋に大きな応力が発生すると、前記境界部分周りに応力が集中してしまう場合がある。境界部分周りに応力が集中すると、当該境界部分を含む他面フィルム本体及び当該境界部分を挟んで対面する2つの主面フィルム本体が平面状に引き延ばされる。この結果、当該3つのフィルムの間に隙間が形成され、この隙間から培養袋内の培養液が漏れてしまうおそれがあった。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、培養液が漏れるおそれを低減した培養袋及び当該培養袋を有する培養装置を用いて被培養物を培養する培養方法を提供することを目的とする。
本発明による第1の培養袋は、被培養物を含む培養液を収容して被培養物を培養する培養袋であって、一方向に対向する一対の主面フィルム本体を含む主面フィルムと、前記一対の主面フィルム本体の間で、前記一方向に交差する他方向に対向して配置された一対の他面フィルム本体と、を備え、主面フィルム本体の周縁と他面フィルム本体の周縁とがヒートシールされて第1シール領域が形成され、主面フィルム同士がヒートシールされて第2シール領域が形成され、一方の他面フィルム本体の周縁のうちの、一方の主面フィルム本体とヒートシールされた第1部分と他方の主面フィルム本体とヒートシールされた第2部分との境界となる境界部分に沿って、前記一方の他面フィルム本体を折り畳んだときに、前記第1部分と前記第2部分との重なり合う位置に、前記第1部分と前記第2部分とを固定する固定領域が設けられている。
本発明による第1の培養袋において、前記第1部分と前記第2部分とを接合する接合材料によって、前記固定領域が形成されていてもよい。
本発明による第1の培養袋において、前記第1部分に孔が形成され、前記境界部分に沿って前記一方の他面フィルム本体を折り畳んだときに前記第1部分に形成された孔と重なり合う前記第2部分の位置に、孔が形成され、前記接合材料は、前記第1部分に形成された孔と、前記第2部分に形成された孔とに、充填されていてもよい。
本発明による第1の培養袋において、前記第1部分とヒートシールされた前記一方の主面フィルム本体の部分と、前記第2部分とヒートシールされた前記他方の主面フィルム本体の部分と、に亘って貼り付けられた接合テープによって前記第1部分と前記第2部分とが互いに固定され、前記固定領域が規定されていてもよい。
本発明による第1の培養袋において、前記第1部分とヒートシールされた前記一方の主面フィルム本体の部分と、前記第2部分とヒートシールされた前記他方の主面フィルム本体の部分と、を挟持するクリップ部材によって前記第1部分と前記第2部分とが互いに固定され、前記固定領域が規定されていてもよい。
本発明による第1の培養袋において、前記固定領域は、前記境界部分から前記他方向にずれた位置に配置されていてもよい。
本発明による第2の培養袋は、被培養物を含む培養液を収容して被培養物を培養する培養袋であって、一方向に対向する一対の主面フィルム本体を含む主面フィルムと、前記一対の主面フィルム本体の間で、前記一方向に交差する他方向に対向して配置された一対の他面フィルム本体と、を備え、主面フィルム本体の周縁と他面フィルム本体の周縁とがヒートシールされて第1シール領域が形成され、主面フィルム同士がヒートシールされて第2シール領域が形成され、一方の主面フィルム本体の第1シール領域及び第2シール領域をなす部分以外の部分と、一方の他面フィルム本体の第1シール領域をなす部分以外の部分と、が重なる位置に、前記一方の主面フィルム本体と前記一方の他面フィルム本体とを固定する固定領域が設けられていて、前記固定領域は、前記一方の他面フィルム本体の周縁のうちの、前記一方の主面フィルム本体とヒートシールされた第1部分と他方の主面フィルム本体とヒートシールされた第2部分との境界となる境界部分よりも袋内方に位置している。
本発明による第2の培養袋において、前記一方の主面フィルム本体と前記一方の他面フィルム本体とがヒートシールされることにより、前記固定領域が形成されていてもよい。
本発明による第2の培養袋において、前記一方の主面フィルム本体と前記一方の他面フィルム本体との間に追加フィルム片が配置されていて、前記一方の主面フィルム本体と前記一方の他面フィルム本体と共に前記追加フィルム片がヒートシールされることにより、前記固定領域が形成されていてもよい。
本発明による第3の培養袋は、被培養物を含む培養液を収容して被培養物を培養する培養袋であって、一方向に対向する一対の主面フィルム本体を含む主面フィルムと、前記一対の主面フィルム本体の間で、前記一方向に交差する他方向に対向して配置された一対の他面フィルム本体と、を備え、主面フィルム本体の周縁と他面フィルム本体の周縁とがヒートシールされて第1シール領域が形成され、主面フィルム同士がヒートシールされて第2シール領域が形成され、一対の主面フィルム本体の第1シール領域及び第2シール領域をなす部分以外の部分が互いに重なる位置に、当該一対の主面フィルム本体を互いに固定する固定領域が設けられていて、前記固定領域は、一方の主面フィルム本体の周縁のうちの、他方の主面フィルム本体とヒートシールされた第3部分と一方の他面フィルム本体とヒートシールされた第4部分との境界となる境界部分よりも袋内方に位置している。
本発明による第3の培養袋において、前記一対の主面フィルム本体の互いに重なる部分がヒートシールされることにより、前記固定領域が形成されていてもよい。
本発明による第3の培養袋において、一対の主面フィルム本体の互いに重なる部分の間に追加フィルム片が配置されていて、一対の主面フィルム本体の互いに重なる部分と共に前記追加フィルム片がヒートシールされることにより、前記固定領域が形成されていてもよい。
本発明による培養方法は、前記いずれかの特徴をもつ培養袋を有する培養装置を用いて被培養物を培養する培養方法であって、前記培養袋内に加圧状態で培養液を注入する工程と、前記培養袋内にエアーを供給し前記培養袋内を加圧状態にして被培養物を培養する工程と、を備える。
本発明によれば、固定領域が境界部分の周りに応力が集中することを緩和するように機能する。これにより、境界部分を含む他面フィルム本体及び境界部分を挟んで対面する2つの主面フィルム本体が平面状に引き延ばされて形成され得る隙間から培養液が漏れるおそれを低減することができる。
本発明の第1の実施の形態による培養装置を示す正面図。 図1に示す培養装置の培養袋を示す斜視図。 図2に示す培養袋の分解斜視図。 図2に示す培養袋の表主面フィルム本体を示す正面図。 図2に示す培養袋の裏主面フィルム本体を示す正面図。 図2に示す培養袋の上他面フィルム本体を示す平面図。 図2に示す培養袋の下他面フィルム本体を示す平面図。 図2に示す培養袋を構成する各フィルムの層構成の一例を示す断面図。 図2に示す線IX−IXに沿った培養袋の断面を示す断面図。 図2に示す一点鎖線で囲まれた領域Aを拡大して示す部分斜視図。 図10に対応する図であって、固定領域の変形例を示す部分斜視図。 図10に対応する図であって、固定領域のさらなる変形例を示す部分斜視図。 図10に対応する図であって、本発明の第2の実施の形態による培養装置を示す部分斜視図。 図13に対応する図であって、固定領域の変形例を示す部分斜視図。 図9に対応する図であって、本発明の第3の実施の形態による培養装置を示す部分斜視図。 図15に対応する図であって、固定領域の変形例を示す部分斜視図。
≪第1の実施の形態≫
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺及び縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。図1乃至図10は、本発明による第1の実施の形態を説明するための図である。このうち図1は、本発明の第1の実施の形態による培養装置1を示す正面図であり、図2は、図1に示す培養装置1の培養袋10を示す斜視図である。
図1に示す培養装置1は、細胞、微生物、菌等の被培養物8aを含む培養液8を収容して被培養物8aを培養するためのものである。図1に示すように、培養装置1は、培養液8を収容する培養袋10と、培養袋10内で回転可能に設けられた攪拌器30と、を備えている。このうち、培養袋10は、図2に示すように、一方向d1に対向して配置された一対の主面フィルム本体12、13を含む主面フィルム11と、一対の主面フィルム本体12、13の間で、一方向d1に交差する他方向d2に対向して配置された一対の他面フィルム本体14、15と、を有している。培養装置1の設置状態において、一対の主面フィルム本体12、13は前後方向に対向し、一対の他面フィルム本体14、15は上下方向に対向する。したがって、培養装置1の設置状態において、一方向d1は前後方向に一致し、他方向d2は前後方向に直交する上下方向に一致する。以下では、培養装置1の設置状態を基準として、培養装置1を構成する各構成要素について説明していく。したがって、一方向を前後方向d1とし、他方向を上下方向d2とする。
攪拌器30は、培養袋10内で回転可能に設けられ、上下方向d2に延びる回転シャフト31と、回転シャフト31に設けられた複数の撹拌翼32と、を有している。回転シャフト31の上端部及び下端部は、培養袋10に回転可能に支持されている。すなわち、培養袋10の上面をなす上他面フィルム本体14には、回転シャフト31の上端部を回転可能に支持する上側軸受部33が設けられ、培養袋10の下面をなす下他面フィルム本体15には、回転シャフト31の下端部を回転可能に支持する下側軸受部34が設けられている。攪拌器30の回転シャフト31の上端部には、撹拌駆動装置6から磁気カップリング方式で駆動力が伝達されるようになっている。
複数の撹拌翼32は、上下方向d2に沿って並べて配置されている。本実施の形態では、2つの撹拌翼32が上下方向d2に沿って間隔をあけて配置されている。撹拌器30が複数の撹拌翼32を有することにより、培養袋10内の培養液8をよりムラなく攪拌することができるようになっている。
撹拌器30によれば、撹拌駆動装置6から伝達される駆動力によって、攪拌器30の回転シャフト31および撹拌翼32が回転するようになっている。
次に、培養液8を収容する培養袋10について図3乃至図7も参照して説明する。図3は、培養袋10を示す分解斜視図である。上述のように、培養袋10は、前後方向d1に対向して配置された表主面フィルム本体12及び裏主面フィルム本体13を含む主面フィルム11と、表主面フィルム本体12と裏主面フィルム本体13との間で、上下方向d2に対向して配置された上他面フィルム本体14及び下他面フィルム本体15と、を有している。培養袋10は、各フィルム12〜15の縁部をヒートシールすることにより製袋されている。そして、各フィルム12〜15に囲まれる空間内に培養液8を収容する収容空間Sが形成されている。なお、図示する例では、主面フィルム11は、2つのフィルム材料からなり、各フィルム材料が1つの主面フィルム本体を構成する例を示しているが、このような例に限定されない。主面フィルム11は、単一のフィルム材料からなり、単一のフィルム材料が一方向d1に対向する一対の主面フィルム本体を含んでもよい。
図4乃至図7は、それぞれ、培養袋10の表主面フィルム本体12、裏主面フィルム本体13、上他面フィルム本体14及び下他面フィルム本体15を示す図である。図4及び図5に示すように、各主面フィルム本体12、13の周縁は、円弧状の上縁及び下縁と、上縁及び下縁の端部の間を延びる2つの側縁と、を有している。より詳細には、上縁は、上下方向d2における上方に凸となる半円弧状の形状をもち、下縁は、上下方向d2における下方に凸となる半円弧状の形状をもつ。各側縁は、上縁及び下縁の端部の間を上下方向d2に沿って延びる直線状の形状をもつ。一方、図6及び図7に示すように、上他面フィルム本体14及び下他面フィルム本体15の周縁は、略楕円形の形状を有している。図2に示すように、培養袋10が製袋された状態において、上他面フィルム本体14は、下方に凸となるように撓み、前後方向d1及び上下方向d2に直交する横方向d3に延びる折目線14fに沿って折り畳み可能になっている。同様に、下他面フィルム本体15は、上方に凸となるように撓み、前後方向d1及び上下方向d2に直交する横方向d3に延びる折目線15fに沿って折り畳み可能になっている。
上述のように、各フィルム12、13、14、15の縁部は、ヒートシールにより接合されている。ヒートシールとしては、例えばインパルスシールやバーシール、超音波溶着、振動溶着、高周波溶着、半導体レーザー溶着、スピン溶着が挙げられる。本実施の形態では、互いに重ねられた主面フィルム本体12、13の周縁と他面フィルム本体14、15の周縁とがヒートシールされて第1シール領域16が形成されている。とりわけ、表主面フィルム本体12の上縁と上他面フィルム本体14の周縁とがヒートシールにより接合された領域を、上表第1シール領域16aと呼び、裏主面フィルム本体13の上縁と上他面フィルム本体14の周縁とがヒートシールにより接合された領域を、上裏第1シール領域16bと呼ぶ。
上述のように、各主面フィルム本体12、13の上縁部は、上方に凸となるように湾曲状に形成されている。このことにより、上縁部に沿って形成される上表第1シール領域16a及び上裏第1シール領域16bは、上方に凸となるように湾曲状に形成されている。同様に、各主面フィルム本体12、13の下縁部は、下方に凸となるように湾曲状に形成されており、下縁部に沿って形成される各第1シール領域16は、下方に凸となるように湾曲状に形成されている。
また、互いに重ねられた一対の主面フィルム本体12、13の周縁がヒートシールされて第2シール領域17が形成されている。すなわち、表主面フィルム本体12の両側縁部と裏主面フィルム本体13の両側縁部とがヒートシールにより接合されて、第2シール領域17がそれぞれ形成されている。図2に示す例では、各第2シール領域17は、上下方向d2に沿って略直線状に延びている。
図4に示すように、表主面フィルム本体12には、複数の物性用開孔23が互いに間隔を空けて配置されている。図4に示す例では、3つの物性用開孔23が設けられており、図1に示す温度センサ56、pHセンサ57およびDo(溶存酸素)センサ58が、対応する物性用開孔23に挿入されている。温度センサ56は、培養袋10内の培養液8の温度を計測し、pHセンサ57は、培養袋10内の培養液8のpHを計測し、Doセンサ58は、培養袋10内の培養液8の溶存酸素量を計測するためのものである。
加えて、これら3つの物性用開孔23に並べてサンプリング用開孔24が配置されている。サンプリング用開孔24には、図1に示すサンプリングチューブ59が挿入されている。表主面フィルム本体12にサンプリングチューブ59が取り付けられていることにより、培養中の培養液8をサンプリングチューブ59から取り出し可能となる。
図6に示すように、上他面フィルム本体14には、前述の上側軸受部33を装置するための上側軸受開孔20が形成されている。また、培養袋10の上他面フィルム本体14には、図1に示す培養液注入チューブ50、気体排出部51及び気体供給チューブ53を取り付けるための上面開孔21が設けられている。培養液注入チューブ50は、不図示の培養液供給部から供給される被培養物8aを含む培養液8を、培養袋10内に注入するべく設けられている。
気体供給チューブ53は、気体供給部53aから培養袋10内の培養液8に空気9を供給するためのものである。気体供給チューブ53は、上面開孔21を通って裏主面フィルム本体13に沿って延び、培養袋10内に配置された気体導入部52に接続されている。ここで、図5に示すように、気体供給チューブ53を培養袋10内に固定するべく、裏主面フィルム本体13の内面に3つの保持バンド54が取付けられている。
気体供給チューブ53に接続された気体導入部52は、スパージャーとも呼ばれる。気体導入部52は、気体供給チューブ53から供給される空気9等の気体を、培養袋10内の培養液8に分散させて供給するためのものである。気体導入部52は、下他面フィルム本体15に沿って配置されている。
図7に示すように、下他面フィルム本体15の内面には、気体導入部52を培養袋10内に固定するための3つの保持バンド55が取付けられている。加えて、下他面フィルム本体15には、前述の下側軸受部34を装置するための下側軸受開孔22が形成されている。
なお、培養袋10に取り付けられる上述した培養液注入部50、サンプリングチューブ59のような各チューブ類及び温度センサ56のような各種センサ類の配置は、図1に示すような配置に限られることはなく、仕様に応じて任意に設定可能である。例えば、培養袋10の仕様の一例として、200Lまで培養液を収容可能な200L用の培養袋と、50Lまで培養液を収容可能な50L用培養袋が知られている。典型的には、図示する200L用の培養袋では、裏主面フィルム本体13に気体導入部52を保持する3つの保持バンド54が設けられ、不図示の50L用の培養袋では、裏主面フィルム本体13に2つの保持バンド54が設けられ得る。
次に、培養袋10を構成する各フィルム12〜15の層構成について説明する。図8は、培養袋10を構成する各フィルム12〜15の層構成の一例を示す断面図である。図8に示すように、各フィルム12〜15をなす積層体60は、ポリエチレン層61、エチレンビニルアルコール層62、ナイロン層63及びポリエチレンテレフタレート層64をこの順で含んでいる。一例として、積層体60の厚みは、100μm〜350μm程度に設定される。
このうち、ポリエチレン層61は、主としてポリエチレン成分からなる層である。ポリエチレン層61は、ヒートシール性をもち、他のフィルム12〜15にヒートシールされる。ポリエチレン層61は、積層体60の一方の表面をなしている。したがって、積層体60からなる各フィルム12〜15は、ポリエチレン層61が配置された面が他のフィルム12〜15側に向くようにして配置される。
エチレンビニルアルコール層62は、主としてエチレンビニルアルコール共重合体成分からなる層である。エチレンビニルアルコール層62は、積層体60にガスバリア性を付与すべく設けられている。ナイロン層63は、主としてナイロン成分からなる層である。ナイロン層63は、積層体60に耐ピンホール性とりわけ耐突き刺し性、耐屈曲性及び耐摩耗性を付与するべく設けられている。ポリエチレンテレフタレート層64は、主としてポリエチレンテレフタレート成分からなる層である。ポリエチレンテレフタレート層64は、ポリエチレン層61、エチレンビニルアルコール層62及びナイロン層63を支持する基材として機能する。また、ポリエチレンテレフタレート層64は、積層体60に耐熱性を付与する機能をもつ。
さて、上述のように、各他面フィルム本体14、15は横方向d3に平行な折目線14f、15fに沿って折り畳み可能に構成されおり、折目線14f、15fに対して表側となる他面フィルム本体14、15の周縁は、表主面フィルム本体12にヒートシールされ、折目線14fに対して裏側となる他面フィルム本体14、15の周縁は、裏主面フィルム本体13にヒートシールされる。したがって、各他面フィルム本体14、15の周縁には、表主面フィルム本体12とヒートシールされた第1部分14aと、裏主面フィルム本体13とヒートシールされた第2部分14bと、第1部分14aと第2部分14bと境界となり且つ折目線14fが通過する境界部分14cと、が規定される。図9に、境界部分14c付近を拡大して示す。
図9に示すように、この境界部分14cの周りには、この境界部分14cを含む上他面フィルム本体14及び当該境界部分14cを挟んで対面する2つの主面フィルム本体12、13の合計で3つのフィルム12、13、14が集まることになる。前述のように、培養中に、培養袋10に大きな応力が負荷されると、境界部分14c周りに応力が集中し、当該境界部分14cを含む他面フィルム本体14及び当該境界部分14cを挟んで対面する2つの主面フィルム本体12、13が平面状に引き延ばされ得る。これら3つのフィルム12、13、14が平面状に引き延ばされた結果、当該3つのフィルム12、13、14の間に隙間が形成され、この隙間から培養袋10内の培養液8が漏れてしまうおそれがあった。そこで、図2に示すように、培養装置1は、境界部分14c周りに応力が集中することを緩和すべく、境界部分14cに沿って他面フィルム本体14を折り畳んだときに第1部分14aと第2部分14bとの重なり合う位置に、第1部分14aと第2部分14bとを固定する固定領域90が形成されている。このような形態によれば、固定領域90が境界部分14cの周りに集まる応力を緩和するように機能する。
なお、図2から理解されるように、このような境界部分は、上他面フィルム本体14の周縁に2箇所形成され、下他面フィルム本体15の周縁に2箇所形成され、合計で4つある。したがって、本実施の形態では、各境界部分にそれぞれ対応する固定領域90が配置され、合計で4つの固定領域が設けられている。以下の説明では、図2に一点鎖線で囲まれた領域Aに配置された固定領域90について説明するが、その他の3つの固定領域90についても略同様に構成することが可能である。
上述のように、固定領域90とは、第1部分14aと第2部分14bとを固定する領域をいう。図10に、図2に一点鎖線で囲まれた領域Aに配置された固定領域90を拡大して示す。図10に示すように、固定領域90は、境界部分14cから上下方向d2における上方にずれた位置に配置されている。言い換えると、固定領域90は、境界部分14cと上下方向d2に対面した位置に配置されている。また、固定領域90の輪郭は、第1部分14aの輪郭に囲まれる部分よりも内方に位置し、且つ、第2部分14bの輪郭に囲まれる部分よりも内方に位置する。
本実施の形態の固定領域90は、表主面フィルム本体12の正面方向からみて略円形の輪郭を有している。ただし、固定領域90の輪郭は、略円形の例に限定されず、種々の形状からなる例が想定され得る。
図10に示す例では、上他面フィルム14の周縁のうちの、表主面フィルム本体12とヒートシールされた第1部分14aに、孔14a1が形成され、上他面フィルム14の周縁のうちの、裏主面フィルム本体13とヒートシールされた第2部分14bに、孔14b1が形成されている。この第1部分14aに設けられた孔14a1と第2部分14bに設けられた孔14b1とは、境界部分14cに沿って上他面フィルム本体14を折り畳んだときに、重なり合うようになっている。そして、上他面フィルム本体14を折目線14fに沿って折り畳んで第1部分14aの孔14a1と第2部分14bの孔14b1とが重なり合った状態で、第1部分14aの孔14a1と第2部分14bの孔14b1とに、接合材料92が充填されている。したがって、接合材料92によって第1部分14aと第2部分14bとが固定されて、固定領域90が形成されることになる。
次に、以上のような構成からなる本実施の形態の培養装置1の使用方法について説明する。
まず、培養袋10内に加圧状態で培養液8を注入する工程を行う。具体的には、図1に示すように、上他面フィルム本体14に接続された培養液注入チューブ50から、培養袋10内に被培養物8aを含む培養液8が加圧状態で注入される。この際、上他面フィルム本体14に接続された気体排出部51から、培養袋10内の気体が排出される。加圧状態で培養液8を注入することにより、素早く培養液8を培養袋10内に注入することができる。
次に、培養袋10内に気体を供給し培養袋10内を加圧状態にして被培養物8aを培養する工程を行う。具体的には、撹拌駆動装置6から伝達される駆動力によって、攪拌器30の回転シャフト31および撹拌翼32を回転させる。これにより、培養袋10内の培養液8が撹拌されていく。培養を行っている間、培養装置1の気体供給部53aから気体供給チューブ53を通って気体導入部52に空気9が供給される。そして、気体導入部52から、対流している培養液8に空気9が供給され、培養袋10内が加圧状態にされる。培養袋10内が加圧状態となるように培養袋10内に空気9を供給することにより、培養液8に充分な酸素を行き渡せることが可能となる。
培養が終了すると、攪拌器30を停止させ、培養袋10内での培養液8の撹拌が止まる。その後、培養袋10から下側軸受部34を介して培養液8が排出される。なお、培養中に必要に応じて、サンプリングチューブ59から培養中の培養液8が取り出されて、培養状態の確認が行われてもよい。
以上のように、本実施の形態によれば、一方向d1に対向して配置された一対の主面フィルム本体12、13と、一対の主面フィルム本体12、13の間で、一方向d1に交差する他方向d2に対向して配置された一対の他面フィルム本体14、15と、を備え、主面フィルム本体12、13の周縁と他面フィルム本体14、15の周縁とがヒートシールされて第1シール領域16が形成され、主面フィルム11同士がヒートシールされて第2シール領域17が形成され、一方の他面フィルム本体14の周縁のうちの、一方の主面フィルム本体12とヒートシールされた第1部分14aと他方の主面フィルム本体13とヒートシールされた第2部分14bとの境界となる境界部分14cに沿って、一方の他面フィルム本体14を折り畳んだときに、第1部分14aと第2部分14bとの重なり合う位置に、第1部分14aと第2部分14bとを固定する固定領域90が設けられている。このような形態によれば、固定領域90が境界部分14cの周りに集まる応力を緩和するように機能する。これにより、境界部分14cを含む他面フィルム本体14及び境界部分14cを挟んで対面する2つの主面フィルム本体12、13が平面状に引き延ばされることを抑制することができる。この結果、3つのフィルム12、13、14が平面状に引き延ばされて形成され得る隙間から培養液8が漏れるおそれを低減することができる。この結果、培養袋10内に供給される気体あるいは培養袋10に加えられるなんらかの負荷によって培養袋10に大きな応力が発生しても、培養袋10が培養液8の漏れに対して充分な耐性を発揮することができる。
さらに、第1部分14aと第2部分14bとが重なる位置に固定領域90が設けられていることから、固定領域90を設けることに起因して培養液8を収容する収容空間Sを狭める、というおそれもない。
また、本実施の形態によれば、第1部分14aと第2部分14bとを接合する接合材料92によって固定領域90が形成されている。このような形態によれば、ヒートシールされた第1部分14aと、ヒートシールされた第2部分14bとを、互いに堅固に固定することができる。
とりわけ、本実施の形態によれば、第1部分14aに孔14a1が設けられ、境界部分14cに沿って一方の他面フィルム本体14を折り畳んだときに第1部分14aに設けられた孔14a1と重なり合う第2部分14bの位置に、孔14b1が設けられ、接合材料92は、第1部分14aに設けられた孔14a1と、第2部分14bに設けられた孔14b1とに、充填されている。一般に、第1部分14a及び第2部分14bに孔14a1、14b1を精度よく形成することは容易である。このことから、接合材料92を、第1部分14aの孔14a1と第2部分14bの孔14b1とに充填することにより、接合材料92を精度よく位置決めすることができる。結果として、第1部分14aと第2部分14bとを固定する固定領域90を精度よく形成することに寄与する。
また、本実施の形態によれば、固定領域90は、境界部分14cから他方向d2にずれた位置に配置されている。この場合、境界部分14cに相対的に近い位置に固定領域90を配置することができるため、収容空間Sを狭めることなく、境界部分14cの周りに集まる応力を効果的に緩和することができる。
≪変形例≫
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、図面を参照しながら、変形の一例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。
上述した実施の形態では、図10に示すように、第1部分14aと第2部分14bとを接合する接合材料92によって、固定領域90が形成された例を示したが、固定領域90の形態はこのような例に限定されない。図11及び図12に、固定領域90の変形例を示す。このうち、図11に示す例では、上表第1シール領域16aと上裏第1シール領域16bとに亘って、接合テープ93が貼り付けられている。言い換えると、第1部分14aとヒートシールされた一方の主面フィルム本体12の部分と、第2部分14bとヒートシールされた他方の主面フィルム本体13の部分と、に亘って接合テープ93が貼り付けられている。この接合テープ93によって、第1部分14aと第2部分14bとが互いに固定される。したがって、接合テープ93によって、第1部分14aと第2部分14bとを固定する固定領域90が実現される。図11に示す例では、固定領域90は、境界部分14cから上下方向d2にずれた位置に配置されている。このような形態によれば、固定領域90が境界部分14cの周りに集まる応力を緩和するように機能する。これにより、境界部分14cを含む他面フィルム本体14及び境界部分14cを挟んで対面する2つの主面フィルム本体12、13が平面状に引き延ばされることを抑制することができる。この結果、3つのフィルム12、13、14が平面状に引き延ばされて形成され得る隙間から培養液8が漏れるおそれを低減することができる。
一方、図12に示す例では、上表第1シール領域16aと上裏第1シール領域16bとを、クリップ部材94が挟持している。言い換えると、第1部分14aとヒートシールされた一方の主面フィルム本体12の部分と、第2部分14bとヒートシールされた他方の主面フィルム本体13の部分と、をクリップ部材94が挟持している。このクリップ部材94によって、第1部分14aと第2部分14bとが互いに固定される。したがって、クリップ部材94によって、第1部分14aと第2部分14bとを固定する固定領域90が実現される。図12に示す例では、固定領域90は、境界部分14cから上下方向d2にずれた位置に配置されている。このような形態によれば、固定領域90が境界部分14cの周りに集まる応力を緩和するように機能する。これにより、境界部分14cを含む他面フィルム本体14及び境界部分14cを挟んで対面する2つの主面フィルム本体12、13が平面状に引き延ばされることを抑制することができる。この結果、3つのフィルム12、13、14が平面状に引き延ばされて形成され得る隙間から培養液8が漏れるおそれを低減することができる。
≪第2の実施の形態≫
次に、図13を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。図13は、本発明の第2の実施の形態における培養装置1の要部を示す部分斜視図である。図13を参照して説明する第2の実施の形態は、固定領域90の形態が異なるが、その他の構成は第1の実施形態と同様に構成することができる。第2の実施の形態に関する以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した第1の実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の第1の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。
図13に示すように、表主面フィルム本体12の第1シール領域16及び第2シール領域17をなす部分以外の部分と、上他面フィルム本体14の第1シール領域16をなす部分以外の部分と、が重なる位置に、表主面フィルム本体12と上他面フィルム本体14とを固定する固定領域90が設けられている。固定領域90は、上他面フィルム本体14の境界部分14cよりも袋内方に位置している。本実施の形態では、固定領域90は、境界部分14cの周りに配置されている。つまり、固定領域90は、境界部分14cの周りに集まる応力を有効に緩和するように機能するような位置に配置されている。
上述のように、各フィルム12、14をなす積層体60は、ヒートシール性をもつポリエチレン層61が他のフィルム12、14に面するように配置されている。したがって、表主面フィルム本体12と上他面フィルム本体14の互いに重なる部分をヒートシールすることにより、当該表主面フィルム本体12と上他面フィルム本体14とを互いに固定することができる。つまり、固定領域90は、表主面フィルム本体12と上他面フィルム本体14とがヒートシールされることにより、形成されている。
以上のように、本実施の形態によれば、一方の主面フィルム本体12の第1シール領域16及び第2シール領域17をなす部分以外の部分と、一方の他面フィルム本体14の第1シール領域16をなす部分以外の部分と、が重なる位置に、一方の主面フィルム本体12と一方の他面フィルム本体14とを固定する固定領域90が設けられていて、固定領域90は、一方の他面フィルム本体14の周縁のうちの、一方の主面フィルム本体12とヒートシールされた第1部分14aと他方の主面フィルム本体13とヒートシールされた第2部分14bとの境界となる境界部分14cよりも袋内方に位置している。このような形態によれば、固定領域90が境界部分14cの周りに集まる応力を緩和するように機能する。これにより、境界部分14cを含む他面フィルム本体14及び境界部分14cを挟んで対面する2つの主面フィルム本体12、13が平面状に引き延ばされることを抑制することができる。この結果、3つのフィルム12、13、14が平面状に引き延ばされて形成され得る隙間から培養液8が漏れるおそれを低減することができる。
また、固定領域90は、一方の主面フィルム本体12と一方の他面フィルム本体14とをヒートシールすることにより、形成されている。この場合、培養袋10を製袋するために設けられたヒートシール性をもつ層61を利用して、固定領域90を実現することができる。このため、固定領域90を設けるために別個の材料を準備する必要がなく、材料コストを抑えることができる。
ただし、固定領域90は、ヒートシールを利用して形成される例に限定されない。別の例として、表主面フィルム本体12の第1シール領域16及び第2シール領域17をなす部分以外の部分と、上他面フィルム本体14の第1シール領域16をなす部分以外の部分と、をクリップ部材で挟持してもよい。クリップ部材が表主面フィルム本体12と上他面フィルム本体14とを挟持することによって、表主面フィルム本体12と上他面フィルム本体14とを固定し、この結果、固定領域90が実現される。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。例えば、図14は、表主面フィルム本体12と上他面フィルム本体14との間に追加フィルム95をさらに設けた例を示す部分斜視図である。図14に示す例では、表主面フィルム本体12と上他面フィルム本体14との間に帯状の追加フィルム片95が配置されている。追加フィルム片95は、表主面フィルム本体12及び上他面フィルム本体14と共にヒートシールされている。これにより、表主面フィルム本体12と上他面フィルム本体14とを互いに固定する固定領域90が実現されている。このような形態によれば、一方の主面フィルム本体12と一方の他面フィルム本体14とをヒートシールすることにより生じる各フィルム12、14の厚みの減少を、追加フィルム片95によって補償することが可能となる。これにより、各フィルム12、14の厚みの減少に伴い起こり得る耐圧の減少等を抑制することができる。
≪第3の実施の形態≫
次に、図15を参照して、本発明の第3の実施の形態について説明する。図15は、本発明の第3の実施の形態における培養装置1の要部を示す部分斜視図である。図15を参照して説明する第3の実施の形態は、固定領域90の形態が異なるが、その他の構成は第1の実施形態と同様に構成することができる。
図15に示すように、一対の主面フィルム本体12,13の第1シール領域16及び第2シール領域17をなす部分以外の部分が互いに重なる位置に、当該一対の主面フィルム本体12、13を互いに固定する固定領域90が設けられている。
ここで、図9に示すように、表主面フィルム本体12の周縁は、裏主面フィルム本体13とヒートシールされた第3部分12aと、上他面フィルム本体14とヒートシールされた第4部分12bと、第3部分12aと第4部分12bとの境界となる境界部分12cを含んでいる。そして、固定領域90は、この境界部分12cよりも袋内方に位置している。本実施の形態では、固定領域90は、境界部分12cの周りに配置されている。つまり、固定領域90は、境界部分12cの周りに集まる応力を有効に緩和するように機能するような位置に配置されている。
上述のように、各主面フィルム本体12、13をなす積層体60は、ヒートシール性をもつポリエチレン層61が他方の主面フィルム本体12、13に面するように配置されている。したがって、一対の主面フィルム本体12、13の互いに重なる部分をヒートシールすることにより、当該一対の主面フィルム本体12、13を互いに固定することができる。つまり、固定領域90は、一対の主面フィルム本体12、13の互いに重なる部分がヒートシールされることにより、形成されている。
以上のように、本実施の形態によれば、一対の主面フィルム本体12、13の第1シール領域16及び第2シール領域17をなす部分以外の部分が互いに重なる位置に、当該一対の主面フィルム本体12、13を互いに固定する固定領域90が設けられていて、固定領域90は、一方の主面フィルム本体12の周縁のうちの、他方の主面フィルム本体13とヒートシールされた第3部分12aと一方の他面フィルム本体14とヒートシールされた第4部分12bとの境界となる境界部分12cよりも袋内方に位置している。このような形態によれば、固定領域90が境界部分12cの周りに集まる応力を緩和するように機能する。これにより、境界部分12cを含む表主面フィルム本体12及び境界部分14cの周りに位置する裏主面フィルム本体13及び上他面フィルム本体14が平面状に引き延ばされることを抑制することができる。この結果、3つのフィルム12、13、14が平面状に引き延ばされて形成され得る隙間から培養液8が漏れるおそれを低減することができる。
また、固定領域90は、一対の主面フィルム本体12、13の互いに重なる部分をヒートシールすることにより、形成されている。この場合、培養袋10を製袋するために設けられたヒートシール性をもつ層61を利用して、固定領域90を実現することができる。このため、固定領域90を設けるために別個の材料を準備する必要がなく、材料コストを抑えることができる。
ただし、固定領域90は、ヒートシールを利用して形成される例に限定されない。別の例として、一対の主面フィルム本体12,13の第1シール領域16及び第2シール領域17をなす部分以外の部分をクリップ部材で挟持してもよい。クリップ部材が一対の主面フィルム本体12、13を挟持することによって、一対の主面フィルム本体12、13を互いに固定し、この結果、固定領域90が実現される。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。例えば、図16は、一対の主面フィルム本体12、13の間に追加フィルム95をさらに設けた例を示す部分斜視図である。図16に示す例では、一対の主面フィルム本体12、13の互いに重なる部分の間に帯状の追加フィルム片95が配置されている。追加フィルム片95は、一対の主面フィルム本体12、13の互いに重なる部分と共にヒートシールされている。これにより、一対の主面フィルム本体12、13を互いに固定する固定領域90が実現されている。このような形態によれば、一対の主面フィルム本体12、13をヒートシールすることにより生じる各主面フィルム本体12、13の厚みの減少を、追加フィルム片95によって補償することが可能となる。これにより、各主面フィルム本体12、13の厚みの減少に伴い起こり得る耐圧の減少等を抑制することができる。
なお、以上、複数の変形例について説明してきたが、当然に複数の変形例を組み合わせることも可能である。
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。以下に説明するようにして、実施例及び比較例に係る培養袋を作製し、各培養袋の耐圧性を評価した。
〔実施例1〕
実施例1は、図2に示す培養袋に対応している。先ず、図8に示す積層体、すなわち、ポリエチレン層、エチレンビニルアルコール層、ナイロン層及びポリエチレンテレフタレート層をこの順で含む積層体を用いて、各フィルムを作製した。作製された各フィルムの周縁同士をヒートシールして50L用の培養袋を製袋した。次に、他面フィルムの周縁のうちの、一方の主面フィルム本体とヒートシールされた第1部分に、孔を形成した。続いて、第1部分に設けられた孔に合わせて、他面フィルムの周縁のうちの、他方の主面フィルム本体とヒートシールされた第2部分に、孔を形成した。次に、他面フィルム本体を折目線に沿って折り畳み、第1部分に設けられた孔と第2部分に設けられた孔とに、接合材料を充填した。その後、硬化した接合材料が第1部分と第2部分とを接合することにより、第1部分と第2部分とを固定する固定領域を形成した。なお、固定領域は、折目線と一致する上述の境界部分から上下方向に約10mmずれた位置に配置した。
〔比較例1〕
比較例1は、実施例1に係る培養袋において固定領域を設けなかった形態に対応している。
(評価結果)
上記で得られた実施例1及び比較例1に係る培養袋について、耐圧性を評価した。実施例1及び比較例1に係る培養袋に2kPaのエアーを充填していく毎に、1分間放置して圧力が低下しないかを確認した。確認した結果を表1に示す。なお、表1において、各加圧状態において1分間放置して圧力が低下しなかった場合を○とし、各加圧状態において1分間放置して圧力が低下した場合を×とした。
Figure 2016010392
表1に示すように、実施例1に係る培養袋は、12KPaの圧力をかけても圧力が低下しなかった。一方、比較例1に係る培養袋は、8KPaの圧力をかけたときに培養袋内からエアーが漏れて、圧力が低下することが確認された。このとき、他面フィルム本体の境界部分の周りから、当該他面フィルム本体と各主面フィルム本体とがヒートシールされた領域がシール後退していく、言い換えると、剥離していくことが確認された。
以上のことから、実施例1に係る培養袋は、比較例1に係る培養袋よりも、培養袋内に収容された培養液の漏れを防止する優れた機能を発揮するとみなすことができる。
1 培養装置
10 培養袋
8a 被培養物
8 培養液
12、13 主面フィルム本体
12a 第3部分
12b 第4部分
12c 境界部分
14、15 他面フィルム本体
14a 第1部分
14a1 孔
14b 第2部分
14b1 孔
14c 境界部分
14f、15f 折目線
16 第1シール領域
17 第2シール領域
30 撹拌器
50 培養液注入チューブ
51 気体排出部
52 気体導入部
53 気体供給チューブ
90 固定領域
92 接合材料
93 接合テープ
94 クリップ部材
95 追加フィルム片
d1 前後方向
d2 上下方向

Claims (13)

  1. 被培養物を含む培養液を収容して被培養物を培養する培養袋であって、
    一方向に対向する一対の主面フィルム本体を含む主面フィルムと、
    前記一対の主面フィルム本体の間で、前記一方向に交差する他方向に対向して配置された一対の他面フィルム本体と、
    を備え、
    主面フィルム本体の周縁と他面フィルム本体の周縁とがヒートシールされて第1シール領域が形成され、
    主面フィルム同士がヒートシールされて第2シール領域が形成され、
    一方の他面フィルム本体の周縁のうちの、一方の主面フィルム本体とヒートシールされた第1部分と他方の主面フィルム本体とヒートシールされた第2部分との境界となる境界部分に沿って、前記一方の他面フィルム本体を折り畳んだときに、前記第1部分と前記第2部分との重なり合う位置に、前記第1部分と前記第2部分とを固定する固定領域が設けられている、培養袋。
  2. 前記第1部分と前記第2部分とを接合する接合材料によって、前記固定領域が形成されている、請求項1に記載の培養袋。
  3. 前記第1部分に孔が形成され、
    前記境界部分に沿って前記一方の他面フィルム本体を折り畳んだときに前記第1部分に設けられた孔と重なり合う前記第2部分の位置に、孔が形成され、
    前記接合材料は、前記第1部分に形成された孔と、前記第2部分に形成された孔とに、充填されている、請求項2に記載の培養袋。
  4. 前記第1部分とヒートシールされた前記一方の主面フィルム本体の部分と、前記第2部分とヒートシールされた前記他方の主面フィルム本体の部分と、に亘って貼り付けられた接合テープによって前記第1部分と前記第2部分とが互いに固定され、前記固定領域が規定されている、請求項1に記載の培養袋。
  5. 前記第1部分とヒートシールされた前記一方の主面フィルム本体の部分と、前記第2部分とヒートシールされた前記他方の主面フィルム本体の部分と、を挟持するクリップ部材によって前記第1部分と前記第2部分とが互いに固定され、前記固定領域が規定されている、請求項1に記載の培養袋。
  6. 前記固定領域は、前記境界部分から前記他方向にずれた位置に配置されている、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の培養袋。
  7. 被培養物を含む培養液を収容して被培養物を培養する培養袋であって、
    一方向に対向する一対の主面フィルム本体を有する主面フィルムと、
    前記一対の主面フィルム本体の間で、前記一方向に交差する他方向に対向して配置された一対の他面フィルム本体と、
    を備え、
    主面フィルム本体の周縁と他面フィルム本体の周縁とがヒートシールされて第1シール領域が形成され、
    主面フィルム同士がヒートシールされて第2シール領域が形成され、
    一方の主面フィルム本体の第1シール領域及び第2シール領域をなす部分以外の部分と、一方の他面フィルム本体の第1シール領域をなす部分以外の部分と、が重なる位置に、前記一方の主面フィルム本体と前記一方の他面フィルム本体とを固定する固定領域が設けられていて、
    前記固定領域は、前記一方の他面フィルム本体の周縁のうちの、前記一方の主面フィルム本体とヒートシールされた第1部分と他方の主面フィルム本体とヒートシールされた第2部分との境界となる境界部分よりも袋内方に位置している、培養袋。
  8. 前記一方の主面フィルム本体と前記一方の他面フィルム本体とがヒートシールされることにより、前記固定領域が形成されている、請求項7に記載の培養袋。
  9. 前記一方の主面フィルム本体と前記一方の他面フィルム本体との間に追加フィルム片が配置されていて、
    前記一方の主面フィルム本体と前記一方の他面フィルム本体と共に前記追加フィルム片がヒートシールされることにより、前記固定領域が形成されている、請求項8に記載の培養袋。
  10. 被培養物を含む培養液を収容して被培養物を培養する培養袋であって、
    一方向に対向する一対の主面フィルム本体を含む主面フィルムと、
    前記一対の主面フィルム本体の間で、前記一方向に交差する他方向に対向して配置された一対の他面フィルム本体と、
    を備え、
    主面フィルム本体の周縁と他面フィルム本体の周縁とがヒートシールされて第1シール領域が形成され、
    主面フィルム同士がヒートシールされて第2シール領域が形成され、
    一対の主面フィルム本体の第1シール領域及び第2シール領域をなす部分以外の部分が互いに重なる位置に、当該一対の主面フィルム本体を互いに固定する固定領域が設けられていて、
    前記固定領域は、一方の主面フィルム本体の周縁のうちの、他方の主面フィルム本体とヒートシールされた第3部分と一方の他面フィルム本体とヒートシールされた第4部分との境界となる境界部分よりも袋内方に位置している、培養袋。
  11. 前記一対の主面フィルム本体の互いに重なる部分がヒートシールされることにより、前記固定領域が形成されている、請求項10に記載の培養袋。
  12. 前記一対の主面フィルム本体の互いに重なる部分の間に追加フィルム片が配置されていて、
    前記一対の主面フィルム本体の互いに重なる部分と共に前記追加フィルム片がヒートシールされることにより、前記固定領域が形成されている、請求項11に記載の培養袋。
  13. 請求項1乃至12のいずれか一項に記載の培養袋を有する培養装置を用いて被培養物を培養する培養方法であって、
    前記培養袋内に加圧状態で培養液を注入する工程と、
    前記培養袋内にエアーを供給し前記培養袋内を加圧状態にして被培養物を培養する工程と、
    を備える、培養方法。
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