JP2021500886A - 可撓性バッグ - Google Patents

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Abstract

可撓性バイオプロセスバッグ(1)は、バッグが満たされたときに少なくともバッグの底部(7)およびバッグの側面(11)を形成するように互いにシールされた、いくつかの可撓性パネル(3a、3b、4a、4b)を含み、可撓性パネルのうちの1つは底部パネル(3a)と呼ばれ、バッグが満たされたときに、前記底部パネル(3a)は、バッグの底部(7)およびバッグの側面(11)の一部分を構成し、側面(11)の前記一部分は、底部パネル(3a)の曲げられた側面部分(10a、10b)である。

Description

本発明は、いくつかの可撓性パネルを含む可撓性バイオプロセスバッグに関する。特に、本発明は、円筒形のバイオリアクターまたはミキサー容器における使い捨てのライナーとして使用される大型の可撓性バイオプロセスバッグに関する。本発明はまた、円筒形のバイオリアクターまたはミキサー、可撓性バイオプロセスバッグを円筒形のバイオリアクターまたはミキサーに装填する方法、および、円筒形のバイオリアクター容器内で細胞を培養する方法に関する。
流体を保持し、場合によっては扱う可撓性バッグが、さまざまな方法で提供され得る。可撓性パネルは、互いにシールされて、適切な形態のバッグを作り上げることができる。例えばバイオリアクターでは、円筒形の容器がしばしば使用され、可撓性バッグが、使い捨てのライナーとして容器の内側に提供される。良好に容器の形態に一致しないライナーが容器内に提供されると、ライナーのしわ、または支持されない領域でフィルムを押す流体上部圧力による応力集中のエリアができ得る。しわは、流体がしわで滞る問題を生じ得る。さらに、例えばバイオリアクターでは、容器の形態とライナーとがぴったり合うことが、熱伝導の改善に適切である。
本発明の目的は、改善された可撓性バイオプロセスバッグを提供することである。
本発明のさらなる目的は、フィルムの折り目を最小限にする、円筒形の容器の内側にぴったり嵌まる可撓性バッグを提供することである。
これは、本願請求項1に記載の可撓性バッグにおいて達成される。
本発明の一態様によると、可撓性バイオプロセスバッグが提供され、これは、バッグが満たされたときに少なくともバッグの底部およびバッグの側面を形成するように互いにシールされた、いくつかの可撓性パネルを含み、可撓性パネルのうちの1つは底部パネルと呼ばれ、バッグが満たされたときに、前記底部パネルは、バッグの底部およびバッグの側面の一部分を構成し、側面の前記一部分は、底部パネルの曲げられた側面部分である。
ここで、可撓性バイオプロセスバッグは、頑丈なバッグに適切な幾何学的外形を与える、改善されたデザインによって達成される。本発明による可撓性バッグは、円筒形の容器の内側で使用するのに適切である。しわ、およびフィルムの折り目は、可撓性バッグが円筒形の容器の内側に提供されると最小限になり、これによって、停滞流体ゾーンが、排除されるか、または減少され得る。このような停滞流体ゾーンでは、浮遊した固体が、例えば混合バッグまたはバイオリアクターの中に蓄積し得る。これは、このように本発明によって避けることができる。さらに、本発明による可撓性バッグでは、フィルムの折り目から形成され得る封入空気のポケットなしで、フィルム層がプロセス流体と容器表面との間に薄く保たれることが確実とすることができる。これは、熱伝導を改善するのに適切である。さらに、本発明による可撓性バッグでは、排液中のバッグ内での流体の停滞が減少され得る。
本発明の別の態様によると、本発明による可撓性バイオプロセスバッグを含む、円筒形のバイオリアクターまたはミキサーが提供される。
本発明の別の態様によると、可撓性バイオプロセスバッグを円筒形のバイオリアクターまたはミキサーに装填する方法が提供される。この方法は、
円筒形のバイオリアクターまたはミキサー容器を提供するステップと、
前述したような可撓性バイオプロセスバッグを提供するステップと、
前記可撓性バイオプロセスバッグを前記円筒形のバイオリアクターまたはミキサー容器に装填するステップと、を含む。
本発明の別の態様によると、円筒形のバイオリアクター容器内で細胞を培養する方法が提供される。前記方法は、
前述したような方法に従って可撓性バイオプロセスバッグを円筒形のバイオリアクター容器に装填するステップと、
細胞培地を前記可撓性バイオプロセスバッグの内部容積に提供するステップと、
細胞を前記可撓性バイオプロセスバッグの内部容積に提供するステップと、
内部容積内の細胞を、攪拌して培養するステップと、を含む。
本発明の一実施形態では、底部パネルの前記曲げられた側面部分は、バッグの側面の2つの本質的に三角形の部分である。
本発明の一実施形態では、底部パネルは、2つの向かい合った第1のサイドエッジを有する中央部分を含む細長いパネルであり、前記細長いパネルは、中央部分の第1のサイドエッジのそれぞれに1つずつ接続される2つの本質的に三角形の部分をさらに含む。2つの本質的に三角形の部分はそれぞれ、中央部分と一体的な基部と、頂部に向かって集まる2つのエッジと、を有し得る。
本発明の一実施形態では、前記中央部分は、バッグが満たされたときにバッグの側面の形態に実質的に一致する円筒の直径と実質的に同じ長さのサイドエッジを有する、本質的に四辺形であり、前記本質的に三角形の部分は、三角形の部分の頂部が互いから離れる方向を向く状態で、前記本質的に三角形の部分の基部に沿って中央部分の前記第1のサイドエッジのそれぞれに1つずつ接続される。
本発明の一実施形態では、本質的に三角形の部分の基部が接続される中央部分の2つの第1のサイドエッジは、中央部分の第2のサイドエッジと呼ばれる2つの残りのサイドエッジより短く、2つの第2のサイドエッジは、バッグが満たされたときにバッグの側面の形態に実質的に一致する円筒と同じ直径を有する円が、中央部分の内側に依然として嵌まるように、湾曲している。
本発明の一実施形態では、本質的に三角形の部分の頂部の角度は、75°〜105°の範囲内である。本発明の一実施形態では、本質的に三角形の部分の頂部の角度は、85°〜95°の範囲内である。
本発明の一実施形態では、バッグの可撓性パネルは、底部パネルと、2つのサイドエッジをそれぞれ含むさらに2つのサイドパネルと、を含み、サイドパネルは、そのサイドエッジに沿って互いにシールされ、底部パネルにシールされて、底部パネルの本質的に三角形の部分と共に本質的に円筒形の側面を形成する。
本発明の一実施形態では、バッグの可撓性パネルは、底部パネルと、互いにシールされた2つのサイドエッジを有するさらに1つの単一のサイドパネルと、を含み、前記単一のサイドパネルは、底部パネルにもシールされて、底部パネルの本質的に三角形の部分と共に本質的に円筒形の側面を形成する。
本発明の一実施形態では、バッグの可撓性パネルは、底部パネルと本質的に同じ形態の上部パネルと、1つまたは複数のサイドパネルと、をさらに含み、前記可撓性パネルは互いにシールされ、それによって、バッグが満たされたときに、本質的に円筒形の形態の閉じたバッグが達成される。
本発明の一実施形態では、少なくとも1つのコネクタが、流体をバッグの外部空間から内部空間へと交換する目的で、可撓性パネルのうちの任意の1つに提供される。
本発明の一実施形態では、少なくとも1つのインペラが、バッグの内側の内容物を混合する目的で、可撓性パネルのうちの任意の1つに提供される。
本発明の一実施形態では、少なくとも1つのセンサが、バッグの内容物の1つまたは複数の物理的または化学的特性を測定する目的で、可撓性パネルのうちの任意の1つに提供される。
本発明の一実施形態では、前記可撓性バッグは、円筒形のバイオリアクター容器またはミキサーのためのライナーである。
本発明の一実施形態による満たされた可撓性バッグの概略正面図である。 図1aに示すのと同じ満たされた可撓性バッグの概略側面図である。 図1aおよび図1bに示す可撓性バッグの概略斜視図である。 図1a、図1b、および図1cに示す可撓性バッグの底部からの概略斜視図である。 本発明の一実施形態による可撓性バッグの底部パネルを概略的に示す。 本発明の一実施形態による可撓性バッグの底部パネルの概略図である。 本発明の一実施形態による可撓性バッグの上部パネルの概略図である。 本発明の一実施形態による可撓性バッグの第1のサイドパネルの概略図である。 本発明の一実施形態による可撓性バッグの第2のサイドパネルの概略図である。 本発明の一実施形態によるバッグを形成するためにパネルをシールする前の、可撓性バッグの可撓性パネルの概略図である。 本発明の別の実施形態による可撓性バッグの単一のサイドパネルの概略図である。
可撓性バッグが提供され、これは、バッグが満たされたときに、少なくともバッグの底部およびバッグの側面を形成するように互いにシールされた、いくつかの可撓性パネルを含む。本発明によると、可撓性パネルのうちの1つは底部パネルと呼ばれ、バッグが満たされたときに、前記底部パネルは、バッグの底部およびバッグの側面の一部分を構成する。バッグの側面の前記一部分は、底部パネルの曲げられた側面部分である。本発明のいくつかの実施形態では、底部パネルの前記曲げられた側面部分は、2つの本質的に三角形の部分である。本特許出願では、本質的に三角形の部分は、三角形を含むが、まっすぐな辺の代わりにいくらか湾曲した辺を有する三角形も含み、すなわち、本質的に三角形の部分は、1つの基部と、互いに合流するように集まる2つの辺と、を含み、基部および辺の両方は、いくらか湾曲されるか、またはまっすぐであってよい。曲げられた側面部分は、本発明の別の実施形態では、三角形ではなく四辺形であってよい。
図1aは、本発明の一実施形態による満たされた可撓性バッグ1の概略正面図であり、図1bは、図1aに示すのと同じ満たされた可撓性バッグの概略側面図である。図1cは、図1aおよび図1bに示すのと同じ可撓性バッグの概略斜視図である。図1dは、図1a、図1b、および図1cに示すのと同じ可撓性バッグの底部からの概略斜視図である。
本発明のこの実施形態による可撓性バッグ1は、4つの可撓性パネル3a、3b、4a、4bを含み、これらは、バッグが満たされたときに、バッグの底部7、バッグの上部9、およびバッグの側面11を形成するように、互いにシールされている。可撓性パネルのうちの1つは底部パネル3aと呼ばれ、バッグが満たされたときに、前記底部パネル3aは、バッグの底部7および側面11の一部分の両方を構成する。側面11の前記一部分は、底部パネル3aの曲げられた側面部分10a、10bである。底部パネル3aの2つの曲げられた側面部分10a、10bは、この実施形態では、本質的に三角形であり、本質的に三角形の部分10a、10bとも呼ばれる。三角形の部分10a、10bとも呼ばれる、これらの曲げられた側面部分は、図2でより良く見ることができる。曲げられた側面部分10a、10bは、底部7から曲げられて、側面11の一部分を形成する。この実施形態では、曲げられた側面部分10a、10bは、本質的に三角形の形態であるが、本発明の他の実施形態では、曲げられた側面部分10a、10bは、四辺形など、他の幾何学的外形を有し得る。図1a〜図1dに示す、本発明の実施形態では、底部パネル3aと同じ幾何学的外形および寸法を有する上部パネル3bもある。本発明の別の実施形態では、バッグの上部9が別様に設計され得る。例えば、サイドパネル4a、4bが、互いにシールされて、バッグの上部に閉鎖部を提供し得る。本発明のいくつかの実施形態による、底部パネル3a、および恐らくはまた上部パネル3bの幾何学的外形について、図2に関してさらに詳細に論じる。図3aは、本発明の一実施形態による可撓性バッグで使用され得る底部パネル3aの一例を示し、図3bは、本発明の一実施形態による可撓性バッグで使用され得る上部パネル3bの一例を示す。
この実施形態による可撓性バッグ1は、さらに2つのサイドパネル4a、4bを含む。前記2つのサイドパネル4a、4bは、形態および寸法が同一であり、それぞれ2つのサイドエッジ14a、15a、14b、15bを含む。図4aおよび図4bを参照のこと。前記サイドパネルの各サイドエッジは、他方のサイドパネルのサイドエッジのうちの1つにシールされ、それによって、バッグの封入側面11が達成される。さらに、サイドパネル4a、4bは、底部パネル3aにシールされて、底部パネル3aの本質的に三角形の部分10a、10bと共に本質的に円筒形の側面11を形成する。図4aおよび図4bでは、本発明の一実施形態によるサイドパネル4a、4bの2つの例が示されている。本発明の別の実施形態では、ただ1つの単一のサイドパネル4が設けられる。図6を参照のこと。本発明のその実施形態では、単一のサイドパネル4は、バッグの周囲に巻き付けられ、単一のサイドパネル4のサイドエッジは互いにシールされている。単一のサイドパネル4は、底部パネルにさらにシールされ、それによって、底部パネル3aの本質的に三角形の部分10a、10bと共に、本質的に円筒形の側面が形成される。本発明のさらに別の実施形態では、3つ以上のサイドパネルが設けられる。任意の数のサイドパネルが設けられ得る。前記サイドパネルは、本質的に図6に示すもののような、全体的な幾何学的外形を作るようにシールされる。
図1a〜図1dの可撓性バッグ1は、空の場合は折り畳むことができる。これは、輸送および/または保管に適切である。可撓性パネルのデザインにより、空の場合に可撓性パネルを平らに折り畳むことができる。サイドパネルおよび上部パネルまたは底部パネルが三角形の点へと集まることで、自然な折り目が3つの場所(三角形の点間にパネル4aもしくは4bに沿って水平に、また上部パネル3bもしくは底部パネル3aの水平中心軸に沿って)に提供され、それによって、上部パネルおよび底部パネルは、側面の上または下で平らに折り畳まれ得る。これは、剛性ポートおよびチューブがフィルムパネルに取り付けられ、ある方向に容易に折り畳まれる能力が制限される場合に、特に有利である。すべての継ぎ目は、このパネル構造のバッグが平坦な状態に圧縮されると、確実かつ容易にヒートシールのプロセスを通じて互いに接合され得、それによりバッグの頑丈な製造を可能にする。
図2は、本発明の一実施形態による底部パネル3aのデザインを概略的に示す。前述したように、上部パネル3bのデザインが同一であってよいが、図2を説明する本文では、底部パネル3aについて言及する。底部パネル3aは、中央部分21と、2つの本質的に三角形の部分10a、10bと、を含む細長いパネルである。中央部分21は、2つの向かい合った第1のサイドエッジ23a、23bを含み、三角形の部分10a、10bは、中央部分21の前記第1のサイドエッジ23a、23bのそれぞれに1つずつ接続される。前記中央部分21は、本質的に、4つのサイドエッジを有する四辺形である。サイドエッジのうちの2つは、前述した2つの第1のサイドエッジ23a、23bであり、残りの2つのサイドエッジは、第2のサイドエッジ24a、24bと呼ばれ、やはり互いに向かい合って位置付けられている。第1のサイドエッジ23a、23bおよび第2のサイドエッジ24a、24bはすべて、バッグが満たされたときにバッグの側面11の形態に実質的に一致する円筒の直径dと実質的に同じ長さである。前記本質的に三角形の部分10a、10bは、三角形の部分10a、10bの頂部111a、111bが互いから離れる方向を向いた状態で、本質的に三角形の部分の基部110a、110bに沿って、中央部分の2つの第1のサイドエッジ23a、23bのそれぞれに1つずつ接続される。
本発明のこの実施形態では、本質的に三角形の部分10a、10bの基部110a、110bが接続される、中央部分21の2つの第1のサイドエッジ23a、23bは、中央部分21の2つの第2のサイドエッジ24a、24bより短く、2つの第2のサイドエッジ24a、24bは、バッグが満たされたときにバッグ1の側面11の形態に実質的に一致する円筒と同じ直径dを有する円cが、依然として中央部分21の内側に嵌まるように、湾曲している。直径dの円筒が中央部分21の内側に嵌まるので、三角形の部分10aおよび10bは、膨張部分が上に延びたとき、タンクによって支持されない間、流体上部圧力によって及ぼされる力を支持する必要はない。このことは、三角形の部分10aおよび10bを容器表面と常に接触させることによって、3つの継ぎ目がある領域(tri-seam area)における過剰な応力を防ぐ。フィルムと容器との間の任意のギャップは、特にこの場所において、流体上部圧力に三角形の部分に対する力を及ぼさせることができ、これにより、3つの継ぎ目の1つのパネルが引き下げられ、漏れを生じ得る。このように、パネルの幾何学的外形は、しわをもたらし得る過剰なフィルムを使用することなく、フィルムと容器支持構造体との間の表面同士の接触量を最適化する。
2つの本質的に三角形の部分10a、10bの頂部111a、111bの角度αは、75°〜105°の範囲内である。本発明の一実施形態では、この角度αは85°〜95°の範囲内であり、本発明の一実施形態では、角度αは90°である。
本発明による可撓性バッグ1の底部パネル3aのこのデザインは、円筒形の容器、例えばバイオリアクターの内側のライナーとして提供され得る可撓性バッグに、いくつかの重要な利点を与える。可撓性バッグのこのデザインの1つの利点は、バッグの底部7がバッグの側面11に合流する可撓性バッグの部分において、しわを回避することができる点である。底部から折り畳まれ、バッグの側面11の一部分を構成する底部パネル3aの三角形の部分10a、10bは、しわのリスクを減少させるのに寄与する。このデザインは、タンクの直径を固定するためにタンクの円周を増大させる、(バイオリアクター混合性能を高めるのに使用される)バッフルなどの突出部に適応することもできる。バッグの円周は、図2の円弧24aおよび24b(湾曲形態の第2のサイドエッジ24a、24b)によって形成された湾曲にわたってしわを生じるであろう、余分なフィルムを減少させると共に、パネル幅を増大させることによって、増大される。さらに、一実施形態では本質的に90°であるか、または75°〜105°の範囲内である三角形の部分10a、10bの頂部の角度は、バッグが満たされたときにバッグを垂直に向けるのを容易にする。これは、互いに接合されたときのまっすぐなサイドパネルの継ぎ目が、垂直な側壁がその底面に対して90°である状態で、円筒に挿入された際に上部パネルまたは底部パネルを座屈させないからである。
本発明のいくつかの実施形態では、1つまたは複数のコネクタが、流体をバッグ1の外部空間から内部空間へと交換する目的で、可撓性パネル3a、3b、4a、4bのうちの任意の1つに提供され得る。さらに、1つまたは複数のインペラが、バッグ1の内側の内容物を混合する目的で、可撓性パネル3a、3b、4a、4bのうちの任意の1つに提供され得る。さらに、1つまたは複数のセンサが、バッグ1の内容物の1つまたは複数の物理的または化学的特性を測定する目的で、可撓性パネル3a、3b、4a、4bのうちの任意の1つに提供され得る。
図3a、図3b、図4a、および図4bは、本発明の一実施形態による可撓性バッグの可撓性パネルを概略的に示す。図3aは底部パネル3aを示し、図3bは上部パネル3bを示し、図4aは第1のサイドパネル4aを示し、図4bは第2のサイドパネル4bを示す。本発明のこの実施形態では、底部パネル3aは、インペラ33、ならびにコネクタおよび/またはセンサ35を含む。上部パネル3bは、9個の異なるコネクタおよび/またはセンサ37a〜37iを含み、第1のサイドパネル4aは、11個の異なるコネクタおよび/またはセンサ39a〜39kを含む。コネクタ/センサの数は、当然変えることができる。コネクタ/センサは、第2のサイドパネル4bに提供されてもよい。
第1のサイドパネル4aおよび第2のサイドパネル4bは、前述したように、それぞれ2つの向かい合ったサイドエッジ14a、15a、14b、15bを含み、これらはそれぞれ、他方のサイドパネルの1つのサイドエッジにシールされて、可撓性バッグ1の封入側面11を形成する。サイドパネル4a、4bそれぞれの2つの残りのエッジは、底部パネルシールエッジ16a、16bおよび上部パネルシールエッジ17a、17bと呼ばれる。底部パネルシールエッジ16a、16bおよび上部パネルシールエッジ17a、17bは、三角形の部分10a、10bが折り畳まれて可撓性バッグ1の側面11の一部分を構成するときに底部パネル3aおよび上部パネル3bのデザインに一致するように形成される。
図5は、可撓性パネル3a、3b、4a、4bが1枚の可撓性シートから切り出された本発明の一実施形態を示し、この実施形態では、パネルが、接合する円弧セグメントの隣接する接線エッジにおいて接合されているので、三次元のバッグを形成するのに必要なシールの数は減少する。エッジにおいて折り畳まれシールされるフィルムがただ1枚であるので、パネルの製造中の位置合わせ不良は低減される。
図6は、本発明の別の実施形態による可撓性バッグの単一のサイドパネル4の概略図である。本発明のこの実施形態では、1つの単一のサイドパネル4が、図4aおよび図4bに示すような2つのサイドパネル4a、4bの代わりに提供されている。
本発明の一実施形態では、満たされた際の可撓性バッグの内部容積は、少なくとも10L、例えば少なくとも50Lである。内部容積は、最大で1mまたはさらに2mであってよく、折り目/しわ形成の減少および応力集中が減少する利点が、例えば、50L〜2mの区間の大きなバッグで特に顕著である。本発明の一実施形態では、可撓性バッグは、例えばガンマ線照射によって、事前に滅菌される。
本発明による可撓性バッグは、円筒形の容器、例えばバイオリアクター容器のための、ライナーとして提供され得る。このようなライナーの寸法は、容器の寸法に適応しなければならず、特に、バッグの本質的に円筒形の側面の円周は、容器内の任意の数の突出内面、例えばバッフルを含む容器の円周にぴったり一致しなければならない。一例では、バッフルは、1つの辺が容器の側壁において接合され、タンク直径の1/10〜1/12の容器の内部領域内に延びる、三角形の突出部の形状をとることができる。これらのバッフルは、円筒形のタンクにおける混合性能を改善するのに一般的に使用される。
容器の内壁に可能な限り近くにとどまるライナー(可撓性バッグ)を提供することが、重要となり得る。これは、熱伝導に、また、可撓性バッグを支持し、可撓性バッグのシールへの張力を避けるために重要となり得る。さらに、前述したように、可撓性バッグにおけるしわを避けなければならない。本発明による可撓性バッグは、これらすべての点に関して適切である。本質的に円筒形の可撓性バッグが本発明に従って提供され、これは、円筒形の容器の内壁の近くにとどまることができ、また、特に可撓性バッグの底部が側面となるところでしわのリスクを減少させる。
本発明による可撓性バイオプロセスバッグを含む円筒形のバイオリアクターまたはミキサーも、提供される。このような円筒形のバイオリアクターまたはミキサーは、平坦な底部、または、いくらか長円形もしくは円錐形の底部を有し得る。底部は、例えば、円錐台状または球状のキャップ形状を有し得、オプションとして、インペラドライブ、排液チューブおよび/またはガスもしくは液体の供給ラインを取り付けるための1つまたは複数の開口部を備えている。
さらに、可撓性バイオプロセスバッグを円筒形のバイオリアクターまたはミキサーに装填する方法が提供される。この方法は、
円筒形のバイオリアクターまたはミキサー容器を提供するステップと、
前述した可撓性バイオプロセスバッグを提供するステップと、
前記可撓性バイオプロセスバッグを前記円筒形のバイオリアクターまたはミキサー容器に装填するステップと、を含む。
さらに、円筒形のバイオリアクター容器内で細胞を培養する方法が提供される。前記方法は、
前述した方法に従って可撓性バイオプロセスバッグを円筒形のバイオリアクター容器に装填するステップと、
細胞培地を前記可撓性バイオプロセスバッグの内部容積に提供するステップと、
細胞を前記可撓性バイオプロセスバッグの内部容積に提供するステップと、
内部容積内の細胞を、攪拌して培養するステップと、を含む。
1 可撓性バッグ
3a 底部パネル
3b 上部パネル
4a サイドパネル
4b サイドパネル
7 底部
9 上部
10a 曲げられた側面部分
10b 曲げられた側面部分
11 側面
14a サイドエッジ
14b サイドエッジ
15a サイドエッジ
15b サイドエッジ
16a 底部パネルシールエッジ
16b 底部パネルシールエッジ
17a 上部パネルシールエッジ
17b 上部パネルシールエッジ
21 中央部分
23a 第1のサイドエッジ
23b 第1のサイドエッジ
24a 第2のサイドエッジ
24b 第2のサイドエッジ
33 インペラ
35 コネクタおよび/またはセンサ
37a〜37i コネクタおよび/またはセンサ
39a〜39k コネクタおよび/またはセンサ
110a 基部
110b 基部
111a 頂部
111b 頂部
c 円
d 円筒の直径
α 角度

Claims (20)

  1. 可撓性バイオプロセスバッグ(1)であって、前記可撓性バイオプロセスバッグが満たされたときに少なくとも前記可撓性バイオプロセスバッグの底部(7)および前記可撓性バイオプロセスバッグの側面(11)を形成するように互いにシールされた、いくつかの可撓性パネル(3a、3b、4a、4b)を含み、前記可撓性パネルのうちの1つは底部パネル(3a)と呼ばれ、前記可撓性バイオプロセスバッグが満たされたときに、前記底部パネル(3a)は、前記可撓性バイオプロセスバッグの前記底部(7)および前記可撓性バイオプロセスバッグの前記側面(11)の一部分を構成し、前記側面(11)の前記一部分は、前記底部パネル(3a)の曲げられた側面部分(10a、10b)である、可撓性バイオプロセスバッグ。
  2. 前記底部パネル(3a)の前記曲げられた側面部分(10a、10b)は、2つの本質的に三角形の部分(10a、10b)である、請求項1に記載の可撓性バイオプロセスバッグ。
  3. 前記底部パネル(3a)は、2つの向かい合った第1のサイドエッジ(23a、23b)を有する中央部分(21)を含む細長いパネルであり、前記細長いパネルは、前記中央部分の前記第1のサイドエッジ(23a、23b)のそれぞれに1つずつ接続される2つの本質的に三角形の部分(10a、10b)をさらに含む、請求項1または2に記載の可撓性バイオプロセスバッグ。
  4. 前記中央部分(21)は、前記可撓性バイオプロセスバッグが満たされたときに前記可撓性バイオプロセスバッグ(1)の前記側面(11)の形態に実質的に一致する円筒の直径(d)と実質的に同じ長さのサイドエッジ(23a、23b、24a、24b)を有する、本質的に四辺形であり、前記本質的に三角形の部分(10a、10b)は、前記三角形の部分(10a、10b)の頂部(111a、111b)が互いから離れる方向を向く状態で、前記本質的に三角形の部分(10a、10b)の基部(110a、110b)に沿って前記中央部分(21)の前記第1のサイドエッジ(23a、23b)のそれぞれに1つずつ接続される、請求項3に記載の可撓性バイオプロセスバッグ。
  5. 前記本質的に三角形の部分(10a、10b)の前記基部(110a、110b)が接続される前記中央部分(21)の2つの前記第1のサイドエッジ(23a、23b)は、前記中央部分(21)の第2のサイドエッジ(24a、24b)と呼ばれる2つの残りのサイドエッジより短く、2つの前記第2のサイドエッジ(24a、24b)は、前記可撓性バイオプロセスバッグが満たされたときに前記可撓性バイオプロセスバッグ(1)の前記側面(11)の形態に実質的に一致する円筒と同じ直径(d)を有する円(c)が、前記中央部分(21)の内側に依然として嵌まるように、湾曲している、請求項4に記載の可撓性バイオプロセスバッグ。
  6. 前記本質的に三角形の部分(10a、10b)の頂部(111a、111b)の角度(α)が、75°〜105°の範囲内である、請求項2および請求項1から5のいずれか一項に記載の可撓性バイオプロセスバッグ。
  7. 前記本質的に三角形の部分(10a、10b)の頂部(111a、111b)の角度(α)が、85°〜95°の範囲内である、請求項2および請求項1から6のいずれか一項に記載の可撓性バイオプロセスバッグ。
  8. 前記可撓性バイオプロセスバッグの前記可撓性パネルは、前記底部パネル(3a)と、2つのサイドエッジ(14a、15a、14b、15b)をそれぞれ含むさらに2つのサイドパネル(4a、4b)と、を含み、前記サイドパネル(4a、4b)は、そのサイドエッジ(14a、15a、14b、15b)に沿って互いにシールされ、前記底部パネル(3a)にシールされて、前記底部パネル(3a)の前記曲げられた側面部分(10a、10b)と共に本質的に円筒形の側面(11)を形成する、請求項1から7のいずれか一項に記載の可撓性バイオプロセスバッグ。
  9. 前記可撓性バイオプロセスバッグの前記可撓性パネルは、前記底部パネル(3a)と、互いにシールされた2つのサイドエッジを有するさらに1つの単一のサイドパネル(4)と、を含み、前記単一のサイドパネルは、前記底部パネルにもシールされて、前記底部パネルの前記曲げられた側面部分と共に本質的に円筒形の側面を形成する、請求項1から7のいずれか一項に記載の可撓性バイオプロセスバッグ。
  10. 前記可撓性バイオプロセスバッグの前記可撓性パネルは、前記底部パネル(3a)と本質的に同じ形態の上部パネル(3b)と、1つまたは複数のサイドパネル(4a、4b)と、をさらに含み、前記可撓性パネルは互いにシールされ、それによって、前記可撓性バイオプロセスバッグが満たされたときに、本質的に円筒形の形態の閉じたバッグが達成される、請求項1から9のいずれか一項に記載の可撓性バイオプロセスバッグ。
  11. 少なくとも1つのコネクタ(35、37a〜37i、39a〜39k)が、流体を前記バッグの外部空間から内部空間へと交換する目的で、前記可撓性パネル(3a、3b、4a、4b)のうちの任意の1つに提供される、請求項1から10のいずれか一項に記載の可撓性バイオプロセスバッグ。
  12. 少なくとも1つのインペラ(33)が、前記可撓性バイオプロセスバッグの内側の内容物を混合する目的で、前記可撓性パネル(3a、3b、4a、4b)のうちの任意の1つに提供される、請求項1から11のいずれか一項に記載の可撓性バイオプロセスバッグ。
  13. 前記インペラ(33)は、前記底部パネル(3a)に提供される、請求項12に記載の可撓性バイオプロセスバッグ。
  14. 少なくとも1つのセンサ(35、37a〜37i、39a〜39k)が、前記可撓性バイオプロセスバッグの内容物の物理的特性を測定する目的で、前記可撓性パネル(3a、3b、4a、4b)のうちの任意の1つに提供される、請求項1から13のいずれか一項に記載の可撓性バイオプロセスバッグ。
  15. 前記可撓性バイオプロセスバッグは、満たされた際に少なくとも10Lの内部容積を有する、請求項1から14のいずれか一項に記載の可撓性バイオプロセスバッグ。
  16. 前記可撓性バイオプロセスバッグは、例えばガンマ線照射によって、事前に滅菌される、請求項1から15のいずれか一項に記載の可撓性バイオプロセスバッグ。
  17. 前記可撓性バイオプロセスバッグ(1)は、円筒形のバイオリアクター容器またはミキサーのためのライナーである、請求項1から16のいずれか一項に記載の可撓性バイオプロセスバッグ。
  18. 請求項1から17のいずれか一項に記載の可撓性バイオプロセスバッグを含む、円筒形のバイオリアクターまたはミキサー。
  19. 可撓性バイオプロセスバッグを円筒形のバイオリアクターまたはミキサーに装填する方法であって、
    円筒形のバイオリアクターまたはミキサー容器を提供するステップと、
    請求項1から18のいずれか一項に記載の可撓性バイオプロセスバッグを提供するステップと、
    前記可撓性バイオプロセスバッグを前記円筒形のバイオリアクターまたはミキサー容器に装填するステップと、
    を含む、方法。
  20. 円筒形のバイオリアクター容器内で細胞を培養する方法であって、
    請求項19に記載の方法に従って可撓性バイオプロセスバッグを円筒形のバイオリアクター容器に装填するステップと、
    細胞培地を前記可撓性バイオプロセスバッグの内部容積に提供するステップと、
    細胞を前記可撓性バイオプロセスバッグの前記内部容積に提供するステップと、
    前記内部容積内の前記細胞を、攪拌して培養するステップと、
    を含む、方法。
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