JP2016009698A - 硬化性樹脂組成物、保護膜、液晶表示素子および固体撮像素子 - Google Patents

硬化性樹脂組成物、保護膜、液晶表示素子および固体撮像素子 Download PDF

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Abstract

【課題】透明性や耐溶剤性等の保護膜としての一般的な要求性能を満たし、かつ、昇華性の低い保護膜をより低温で形成することができ、LCDやCMOSイメージセンサー等の素子製造に好適に用いることができる硬化性樹脂組成物、該組成物から形成された保護膜および該保護膜の形成方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る硬化性樹脂組成物は、ラジカル重合性基、カチオン重合性基および加水分解シリル基よりなる群から選択される少なくとも1種を有する重合体(A)と、酸発生剤(B)と、を含有する硬化性樹脂組成物であって、前記酸発生剤(B)が、下記一般式(1)で表されるスルホニウム塩であり、液晶表示素子用保護膜または固体撮像素子用保護膜を形成する用途で用いられることを特徴とする。
Figure 2016009698

(上記式(1)中、Rは置換もしくは非置換のアリール基、Rは置換もしくは非置換のベンジル基、Rは炭素数1〜6のアルキル基を表す。Xは非求核性の対アニオンを表す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、液晶表示素子用保護膜あるいは固体撮像素子用保護膜の形成に用いられる硬化性樹脂組成物、該組成物から形成された保護膜、該保護膜を備えた液晶表示素子および固体撮像素子に関する。
液晶表示装置ディスプレイ(LCD)や相補性金属酸化膜半導体(CMOS)イメージセンサー等の素子は、その製造工程中に、溶剤、酸またはアルカリ溶液等による浸漬処理が行なわれ、またスパッタリングにより配線電極層を形成する際には、素子表面が局部的に高温に曝される。したがって、このような処理によって素子が劣化あるいは損傷することを防止するために、これらの処理に対して耐性を有する薄膜からなる保護膜を素子の表面に設けることが行なわれている。
このような保護膜は、当該保護膜を形成すべき基板または下層、さらに保護膜上に形成される層に対して密着性が高いものであること、膜自体が平滑で強靭であること、透明性を有するものであること、耐熱性および耐光性が高く、長期間にわたって着色、黄変、白化等の変質を起こさないものであること、耐水性、耐溶剤性および耐アルカリ性に優れたものであること等の性能が要求される。これらの諸特性を満たす保護膜を形成するための材料としては、例えばグリシジル基を有する重合体を含む樹脂組成物が知られている(特許文献1および特許文献2参照)。
近年、有機化合物を用いるLCDやCMOSイメージセンサーの開発が活発に行われている。例えばLCDの液晶セル製造工程においては、シリコン系TFTが用いられているが、これを有機TFTに置き換えようとする研究が進められている。この製造工程では、有機TFTに対するダメージを低減するために、低い温度での液晶セル製造プロセスが必要となる。
また、スマートフォンに用いられるLCD部材においては、タッチスクリーンパネルが設けられるが、液晶セル作製後にタッチスクリーンパネルを形成する製造工程がある。この製造工程では、液晶やカラーフィルターなどの有機成分に対するダメージを低減するために、低い温度でのタッチスクリーンパネル形成が望ましい。
また、フレキシブルタッチパネルの開発も進められており、この場合通常のガラスパネルではなく、PETのような有機高分子フィルムが導入されるので、低い温度でのタッチスクリーンパネル形成が必要となる。
一方、CMOSイメージセンサー開発においては、より好感度なセンサーを得るために、現状のシリコン系フォトダイオードを有機光電変換材料に置き換える検討が進められている。この有機光電変換材料は耐熱性に乏しく、一般に150℃以下でのデバイス作製が必要であるとされている(非特許文献1参照)。
特開平5−78453号公報 特開2001−91732号公報
相原聡、他1名、「有機撮像デバイスの研究動向」、NHK技研R&D、NHK放送技術研究所、No.132、2012年3月発行、p.4−11
しかしながら、有機材料を積極的に導入した高性能なLCDやCMOSイメージセンサー等の素子を製造するためには、透明性や耐薬品性等の保護膜としての一般的な要求性能を満たすだけでなく、その要求性能を満たし、かつ、昇華性の低い保護膜をより低温で形成する必要があるが、そのような材料は未だ知られていない。
そこで、本発明に係る幾つかの態様は、上記課題を解決することで、透明性や耐薬品性等の保護膜としての一般的な要求性能を満たし、かつ、昇華性の低い保護膜をより低温で形成することができ、LCDやCMOSイメージセンサー等の素子製造に好適に用いられる硬化性樹脂組成物、該組成物により形成された保護膜、該保護膜を備えた液晶表示素子および固体撮像素子を提供するものである。
本発明は上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することができる。
[適用例1]
本発明に係る硬化性樹脂組成物の一態様は、
ラジカル重合性基、カチオン重合性基および加水分解シリル基よりなる群から選択される少なくとも1種を有する重合体(A)と、酸発生剤(B)と、を含有する硬化性樹脂組成物であって、
前記酸発生剤(B)が、下記一般式(1)で表されるスルホニウム塩であり、
液晶表示素子用保護膜または固体撮像素子用保護膜を形成する用途で用いられることを特徴とする。
Figure 2016009698
(上記式(1)中、Rは置換もしくは非置換のアリール基、Rは置換もしくは非置換のベンジル基、Rは炭素数1〜6のアルキル基を表す。Xは非求核性の対アニオンであり、下記式(2)のいずれかを表す。)
Figure 2016009698
(上記式(2)中、Rfはフッ素置換アルキル基であり、nは0〜6の整数である。)
[適用例2]
適用例1の硬化性樹脂組成物において、
前記酸発生剤(B)が、下記一般式(3)で表される化合物および下記一般式(4)で表される化合物よりなる群から選択される少なくとも1種であることができる。
Figure 2016009698
(上記式(3)中、RおよびRはそれぞれ独立に、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐鎖状アルキル基を表す。Rは置換もしくは非置換のベンジル基を表す。)
Figure 2016009698
(上記式(4)中、Rは水素原子もしくはアルキルカルボニル基を表す。Rは炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐鎖状アルキル基を表す。Rは置換もしくは非置換のベンジル基を表す。Rfは炭素数1〜4のフッ素置換直鎖状アルキル基を表す。nは0〜6の整数を表す。)
[適用例3]
本発明に係る液晶表示素子用または固体撮像素子用の保護膜の一態様は、
適用例1または適用例2の硬化性樹脂組成物を用いて形成された塗膜を150℃以下の温度で加熱処理することにより得られることを特徴とする。
[適用例4]
本発明に係る液晶表示素子の一態様は、
透明基板と、
前記透明基板上に形成されたカラーフィルターと、
前記カラーフィルターと透明電極との間に形成された適用例3の保護膜と、
を含むことを特徴とする。
[適用例5]
本発明に係る固体撮像素子の一態様は、
信号読出し回路が形成された半導体基板上に形成された画素電極と、
前記画素電極上に形成された有機光電変換層と、
前記有機光電変換層上に形成された対向電極と、
前記対向電極上に形成された適用例3の保護膜と、
を含むことを特徴とする。
本発明に係る硬化性樹脂組成物によれば、透明性や耐薬品性などの保護膜としての一般的な要求特性を満たし、かつ、昇華性の低い保護膜をより低温で形成することができる。これにより、LCDやCMOSイメージセンサー等の素子製造において、有機TFT、液
晶、カラーフィルター、有機高分子フィルム等の有機材料に対するダメージを大幅に低減することが可能となる。
本実施の形態に係る液晶表示装置を示す模式的断面図である。 本実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法を工程順に示す模式的断面図である。 本実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法を工程順に示す模式的断面図である。 本実施の形態に係る固体撮像素子を示す模式的断面図である。
以下、本発明に係る好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は、下記に記載された実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形例も含むものとして理解されるべきである。なお、本明細書における「(メタ)アクリル酸〜」とは、「アクリル酸〜」および「メタクリル酸〜」の双方を包括する概念である。また、「〜(メタ)アクリレート」とは、「〜アクリレート」および「〜メタクリレート」の双方を包括する概念である。本明細書に記載されている「(メタ)」との用語はこれと同様に解釈すべきである。
1.硬化性樹脂組成物
本実施の形態に係る硬化性樹脂組成物(以下、単に「樹脂組成物」ともいう。)は、ラジカル重合性基、カチオン重合性基および加水分解シリル基よりなる群から選択される少なくとも1種を有する重合体(A)と、酸発生剤(B)と、を含有する硬化性樹脂組成物であって、前記酸発生剤(B)が、後述するような特定の酸発生剤であり、液晶表示素子用保護膜または固体撮像素子用保護膜を形成する用途で用いられることを特徴とする。
以下、本実施の形態に係る樹脂組成物の各成分について説明する。
1.1.重合体(A)
本実施の形態で用いられる重合体(A)は、ラジカル重合性基、カチオン重合性基および加水分解シリル基よりなる群から選択される少なくとも1種を有する単量体(以下、「化合物(a1)」という。)を重合する工程を経て製造された重合体である。
ラジカル重合性基を有する単量体としては、例えば、不飽和カルボン酸、不飽和多価カルボン酸無水物、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸脂環式アルキルエステル、水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸アリールエステル、不飽和ジカルボン酸ジエステル、ビシクロ不飽和化合物、マレイミド化合物、ビニル芳香族化合物、共役ジエン、カルボン酸のアセタール、カルボン酸のケタールまたはカルボン酸の1−アルキルシクロアルキルエステル構造を有する(メタ)アクリル酸エステル等を挙げることができる。これらのラジカル重合性基を有する単量体は、1種単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
不飽和カルボン酸または不飽和多価カルボン酸無水物の具体例としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、α−エチルアクリル酸、α−n−プロピルアクリル酸、α−n−ブチルアクリル酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、シス−1,2,3,4−テトラヒドロフタル酸無水物等を挙げることができる。これらの不飽和カルボン酸または不飽和多価カルボン酸無水物の中でも、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸が特に好ましい。
さらに、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸脂環式アルキルエステル、水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸アリールエステル、不飽和ジカルボン酸ジエステル、ビシクロ不飽和化合物、マレイミド化合物、ビニル芳香族化合物、共役ジエンの具体例としては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸シクロペンチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−メチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル(以下、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルを「ジシクロペンタニル」という。)、(メタ)アクリル酸2−ジシクロペンタニルオキシエチル、(メタ)アクリル酸イソボロニル等の(メタ)アクリル酸脂環式エステル;(メタ)アクリル酸ベンジル等の(メタ)アクリル酸アリールエステル;マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル等の不飽和ジカルボン酸ジエステル;N−フェニルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−スクシンイミジル−3−マレイミドベンゾエート、N−スクシンイミジル−4−マレイミドブチレート等の不飽和ジカルボニルイミド誘導体;スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−メトキシスチレン等の芳香族ビニル化合物;1,3−ブタジエン等の共役ジエンなどを挙げることができる。
また、カルボン酸のアセタール、ケタールまたは1−アルキルシクロアルキルエステル構造を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物の具体例としては、例えば1−エトキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル(メタ)アクリレート、1−(シクロヘキシルオキシ)エチル(メタ)アクリレート、1−(2−メチルプロポキシ)エチル(メタ)アクリレート、1−(1,1−ジメチル−エトキシ)エチル(メタ)アクリレート、1−(シクロヘキシルオキシ)エチル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロプロピル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロブチル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロヘプチル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロプロピル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロブチル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロオクチル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
これらのうち、ラジカル重合性基を有する単量体としては、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸t−ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ジシクロペンタニル、アクリル酸2−メチルシクロヘキシル、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、スチレン、p−メトキシスチレン、1−エトキシエチルメタクリレート、テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルメタクリレート、1−(シクロヘキシルオキシ)エチルメタクリレート、1−(2−メチルプロポキシ)エチルメタクリレート、1−(1,1−ジメチル−エトキシ)エチルメタクリレート、1−(シクロヘキシルオキシ)エチルメタクリレート、1−エチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘキシル(メタ)アクリレートを用いるのが好ましい。これらのラジカル重合性基を有する単量体は、共重合反応性が高く、また得られる保護膜の耐熱性や耐薬品性を高めるのに有効である。
カチオン重合性基を有する単量体としては、例えば(メタ)アクリル酸グリシジル、α−エチルアクリル酸グリシジル、α−n−プロピルアクリル酸グリシジル、α−n−ブチルアクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸3,4−エポキシブチル、α−エチルアクリル酸3,4−エポキシブチル、(メタ)アクリル酸6,7−エポキシヘプチル、α−エ
チルアクリル酸6,7−エポキシヘプチル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル、3−メチル−3−(メタ)アクロイロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(メタ)アクロイロキシメチルオキセタン等を挙げることができる。これらのカチオン重合性基を有する単量体は、1種単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
これらのカチオン重合性基を有する単量体のうち、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル、3−メチル−3−(メタ)アクロイロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(メタ)アクロイロキシメチルオキセタンなどが共重合反応性および得られる保護膜の耐熱性や耐薬品性を高める点から好ましく用いられる。
加水分解シリル基を有する単量体としては、例えばビニロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、p−トリメトキシシリルスチレン、(メタ)アクリル酸トリメトキシシラン、(メタ)アクリル酸トリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。これらの加水分解シリル基を有する単量体は、1種単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
化合物(a1)に由来する繰り返し単位の含有割合は、重合体(A)中の繰り返し単位の合計を100質量%とした場合に、好ましくは10〜100質量%、より好ましくは20〜90質量%である。化合物(a1)に由来する繰り返し単位の含有割合が前記範囲にあると、形成される保護膜の耐熱性や耐薬品性が良好となる。
次に、重合体(A)を製造する重合方法について説明する。
ラジカル重合性基を有する単量体および/またはカチオン重合性基を有する単量体に係る重合は、例えばラジカル重合性基を有する単量体および/またはカチオン重合性基を有する単量体を、溶媒中、分子量制御剤の存在下で、ラジカル重合開始剤を使用して重合することにより行うことができ、それにより分子量および分子量分布が制御された重合体(A)を得ることができる。
この重合に用いられる分子量制御剤としては、ビス(アルキルメルカプト−チオカルボニル)ジスルフィドまたはビス(ベンジルメルカプト−チオカルボニル)ジスルフィド構造を有するもの(以下、「特定分子量制御剤」ともいう。)が好ましい。前記分子量制御剤を用いて製造された重合体(A)は、保護膜の良好な昇華性を発現するのに有効である。また、前記分子量制御剤は、経時的に安定であり、重合体(A)を安定的に合成することができ、その結果樹脂組成物の品質を向上させることができる。
また、前記重合に際しては、他の分子量制御剤、例えばα−メチルスチレンダイマー、t−ドデシルメルカプタン等の1種以上を、特定分子量制御剤と併用することもできる。
また、分子量制御剤の存在下におけるラジカル重合性基を有する単量体および/またはカチオン重合性基を有する単量体に係る重合では、重合体鎖の成長末端に活性ラジカルが形成されるリビングラジカル重合の形態をとる場合がある。
前記重合がリビングラジカル重合の形態をとる場合、ラジカル重合性基を有する単量体および/またはカチオン重合性基を有する単量体がカルボキシル基等の活性ラジカルを失活させるおそれがある官能基を有する化合物を含有する場合、成長末端が失活しないようにするため、必要に応じて該官能基を例えばエステル化などにより保護して重合したのち、脱保護することにより、重合体(A)を得ることもできる。
前記ラジカル重合開始剤としては、使用される単量体の種類に応じて適宜選択されるが、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、4,4’−アゾビス(4―シアノバレリン酸)、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物等を挙げることができる。これらのラジカル重合開始剤の中でも、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等が好ましい。前記ラジカル重合開始剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
前記重合において、ラジカル重合開始剤の使用量は、単量体100質量部に対して、通常、0.1〜50質量部、好ましくは0.1〜20質量部である。
また、前記特定分子量制御剤の使用量は、単量体の合計100質量部に対して、通常、0.1〜50質量部、好ましくは0.2〜16質量部、より好ましくは0.4〜8質量部である。この場合、特定分子量制御剤の使用量が前記範囲未満では、分子量および分子量分布の制御効果が低下する傾向があり、一方前記範囲を超えると、低分子量成分が優先的に生成してしまうおそれがある。
また、前記特定分子量制御剤以外の分子量制御剤の使用割合は、特定分子量制御剤100質量部に対して、通常、200質量部以下、好ましくは40質量部以下である。この場合、他の分子量制御剤の使用割合が前記範囲を超えると、本発明の所期の効果が損なわれるおそれがある。また、溶媒の使用量は、単量体の合計100質量部に対して、通常、50〜1,000質量部、好ましくは100〜500質量部である。また、重合温度は、通常、0〜150℃、好ましくは50〜120℃であり、重合時間は、通常10分〜20時間、好ましくは30分〜6時間である。
ラジカル重合性基を有する単量体および/またはカチオン重合性基を有する単量体を重合して得られた重合体(A)のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定したポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は、好ましくは1,000〜100,000、より好ましくは2,000〜75,000であり、かつ、Mwとゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定したポリスチレン換算数平均分子量(Mn)との比、すなわち分散比(Mw/Mn)は、好ましくは4.5以下、より好ましくは4.0以下である。
このようなMwおよびMw/Mnを有する重合体(A)を使用することによって、耐熱性および耐薬品性の高い硬化膜を形成することができ、しかも、透明性および表面硬度が高く、耐熱耐圧性や耐アルカリ性等の各種の耐性に優れた保護膜を形成することができる。また、保存安定性に優れる樹脂組成物を得ることができる。
一方、加水分解シリル基を有する単量体に係る重合は、以下の方法等により行われる。すなわち、加水分解シリル基を有する単量体を有機溶媒に溶解させ、塩酸等の無機酸または酢酸、無水マレイン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸を添加してpHを1〜4に調整した後、イオン交換水を適量加え、30〜80℃で1〜8時間加水分解することによ
り、アルコキシシラン縮合物を得る。その後、冷却し、エバポレーションすることにより、イオン交換水および加水分解縮合で発生したアルコールを除去する。こうして、加水分解シリル基を有する単量体を重合して得られた重合体(A)を得る。
加水分解シリル基を有する単量体を重合して得られた重合体(A)のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定したポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は、好ましくは300〜5,000、より好ましくは400〜2,000であり、かつ、Mwとゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定したポリスチレン換算数平均分子量(Mn)との比、すなわち分散比(Mw/Mn)は、好ましくは1.8以下、より好ましくは1.6以下である。
このようなMwおよびMw/Mnを有する重合体(A)を使用することによって、耐熱性および耐薬品性の高い硬化膜を形成することができ、しかも、透明性および表面硬度が高く、耐熱耐圧性や耐アルカリ性等の各種の耐性に優れた保護膜を形成することができる。また、保存安定性に優れる樹脂組成物を得ることができる。
1.2.酸発生剤(B)
本実施の形態で用いられる酸発生剤(B)としては、下記一般式(1)で表されるスルホニウム塩が挙げられる。このような酸発生剤(B)によれば、昇華性の低い保護膜をより低温(具体的には150℃以下の温度)で形成することが可能となる。すなわち、下記一般式(1)において、Rが置換もしくは非置換のアリール基であることにより、化合物自体の安定性を維持することができる。また、Rが置換もしくは非置換のベンジル基であることにより、化合物自体の安定性を確保すると共に、通常よりも少し高い温度で硬化させることが可能となる。さらに、Rが炭素数1〜6のアルキル基であることにより、より低温で硬化させることが可能となる。このような酸発生剤(B)を用いることで、LCDやCMOSイメージセンサー等の素子製造において、有機TFT、液晶、カラーフィルター、有機高分子フィルム等の有機材料に対するダメージを保護膜により大幅に低減することができ、また低温で保護膜を形成することができるため、該保護膜を形成する際の有機材料に与える熱的ダメージを大幅に低減することが可能となる。
Figure 2016009698
(上記式(1)中、Rは置換もしくは非置換のアリール基、Rは置換もしくは非置換のベンジル基、Rは炭素数1〜6のアルキル基を表す。Xは非求核性の対アニオンであり、下記式(2)のいずれかを表す。)
Figure 2016009698
(上記式(2)中、Rfはフッ素置換アルキル基であり、nは0〜6の整数である。)
上記一般式(1)で表されるスルホニウム塩において、Rは置換もしくは非置換のアリール基を表すが、その置換基としては、炭素数1〜6のアルキル基、シクロアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アセトキシ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルアルコキシ基、アルキルカルボニルアルコキシ基、アルケニル基、アルケニルオキシ基等が挙げられる。炭素数1〜6のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の直鎖状炭化水素基;イソプロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等の分岐状炭化水素基等が挙げられる。
は置換もしくは非置換のベンジル基を表すが、その置換基としては、炭素数1〜6のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキルカルボニル基等が挙げられる。
は炭素数1〜6のアルキル基を表すが、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の直鎖状炭化水素基;イソプロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等の分岐状炭化水素基等が挙げられる。
上記一般式(1)で表されるスルホニウム塩の具体例としては、ベンジルメチル(4−トリル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、ベンジルメチル(4−ヒドロキシフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、ベンジルメチル(4−アセトキシフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、ベンジルメチル(4−メトキシカルボニルオキシフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、メチル(4−ヒドロキシフェニル)(2−メチルベンジル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、メチル(4−アセトキシフェニル)(2−メチルベンジル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート等のスルホニウムヘキサフルオロホスフェートが挙げられる。
また、ベンジルメチル(4−トリル)スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ベンジルメチル(4−ヒドロキシフェニル)スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ベンジルメチル(4−アセトキシフェニル)スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ベンジルメチル(4−メトキシカルボニルオキシフェニル)スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、メチル(4−ヒドロキシフェニル)(2−メチルベンジル)スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、メチル(4−アセトキシフェニル)(2−メチルベンジル)スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等のスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートが挙げられる。
また、ベンジルメチル(4−トリル)スルホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ベンジルメチル(4−ヒドロキシフェニル)スルホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ベンジルメチル(4−アセトキシフェニル)スルホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ベンジルメチル(4−メトキシカルボニルオキシフェニル)スルホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、メチル(4−ヒドロキシフェニル)(2−メチルベンジル)ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、メチル(4−アセトキシフェニル)(2−メチルベンジル)スルホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド等のスルホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドが挙げられる。
上記例示した酸発生剤(B)の中でも、下記一般式(3)で表される化合物および下記一般式(4)で表される化合物よりなる群から選択される少なくとも1種の化合物であることが好ましい。
Figure 2016009698
(上記式(3)中、RおよびRはそれぞれ独立に、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐鎖状アルキル基を表す。Rは置換もしくは非置換のベンジル基を表す。)
Figure 2016009698
(上記式(4)中、Rは水素原子もしくはアルキルカルボニル基を表す。Rは炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐鎖状アルキル基を表す。Rは置換もしくは非置換のベンジル基を表す。Rfは炭素数1〜4のフッ素置換直鎖状アルキル基である。nは0〜6の整数を表す。)
上記式(3)および上記式(4)中のR、RおよびRは、それぞれ炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐鎖状アルキル基を表すが、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の直鎖状炭化水素基;イソプロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等の分岐状炭化水素基等が挙げられる。
上記式(3)および上記式(4)中のRおよびRは、それぞれ置換もしくは非置換のベンジル基を表すが、その置換基としては、炭素数1〜6のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキルカルボニル基等が挙げられる。
上記式(3)で表される化合物の具体例としては、ベンジルメチル(4−アセトキシフェニル)スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ベンジルメチル(4−メトキシカルボニルオキシフェニル)スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、メチル(4−アセトキシフェニル)(2−メチルベンジル)スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が挙げられる。
上記式(4)で表される化合物の具体例としては、ベンジルメチル(4−ヒドロキシフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、ベンジルメチル(4−アセトキシフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、ベンジルメチル(4−メトキシカルボニルオキシフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、メチル(4−ヒドロキシフェニル)(2−メチルベンジル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、メチル(4−アセトキシフェニル)(2−メチルベンジル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート等のスルホニウムヘキサフルオロホスフェート等が挙げられる。
酸発生剤(B)の使用割合は、重合体(A)100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは1質量部以上10質量部以下、特に好ましくは3質量部以上10質量部以下である。酸発生剤(B)の使用割合を1質量部以上とすることで、塗膜形成工程において耐熱性や耐薬性に優れると共に、昇華性の低い保護膜をより低温(具体的には150℃以下の温度)で形成することが可能となる。酸発生剤(B)の使用割合が1質量部以下の場合には、塗膜形成工程において十分に硬化せず、耐熱性や耐薬品性が損なわれる場合がある。
1.3.任意の添加成分
本実施の形態に係る樹脂組成物には、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、重合体(A)及び酸発生剤(B)以外の任意添加成分、例えば多官能性化合物、ラジカル重合開始剤、硬化剤、界面活性剤、接着助剤、硬化促進剤等を添加することができる。
1.3.1.多官能性化合物
本実施の形態に係る樹脂組成物に添加し得る多官能性化合物としては、カチオン重合性化合物および/または多官能(メタ)アクリレート化合物が用いられる。カチオン重合性化合物は分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物(ただし前述の重合体(A)を除く。)である。上記分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物としては、例えば、分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物、あるいは3,4−エポキシシクロヘキシル基を有する化合物が挙げられる。
上記分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物としては、例えばビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールADジグリシジルエーテル;1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル類;エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンなどの脂肪族多価アルコールに1種または2種以上のアルキレンオキサイドを付加することにより得られるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル類;フェノールノボラック型エポキシ樹脂;クレゾールノボラック型エポキシ樹脂;ポリフェノール型エポキシ樹脂;脂肪族長鎖二塩基酸のジグリシジルエステル類;高級脂肪酸のグリシジルエステル類;エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油等を挙げることができる。
上記分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物の市販品としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂として、エピコート1001、同1002、同1003、同1004、同1007、同1009、同1010、同828(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)等;ビスフェノールF型エポキシ樹脂として、エピコート807(ジャパンエポキシレジン(株)製)等;フェノールノボラック型エポキシ樹脂として、エピコート
152、同154、同157S65(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)、EPPN201、同202(以上、日本化薬(株)製)等;クレゾールノボラック型エポキシ樹脂として、EOCN102、同103S、同104S、1020、1025、1027(以上、日本化薬(株)製)、エピコート180S75(ジャパンエポキシレジン(株)製)等;ポリフェノール型エポキシ樹脂として、エピコート1032H60、同XY−4000(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)等;環状脂肪族エポキシ樹脂として、CY−175、同177、同179、アラルダイトCY−182、同192、184(以上、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)、ERL−4234、4299、4221、4206(以上、U.C.C社製)、ショーダイン509(昭和電工(株)製)、エピクロン200、同400(以上、大日本インキ(株)製)、エピコート871、同872(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)、ED−5661、同5662(以上、セラニーズコーティング社製)等;脂肪族ポリグリシジルエーテルとしてエポライト100MF(共栄社化学(株)製)、エピオールTMP(日本油脂(株)製)等が挙げられる。
上記分子内に2個以上の3,4−エポキシシクロヘキシル基を有する化合物としては、例えば、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレングリコールのジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、ラクトン変性3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート等を挙げることができる。このようなカチオン重合性化合物のうち、フェノールノボラック型エポキシ樹脂およびポリフェノール型エポキシ樹脂が好ましい。
一方、多官能性(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオール(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノキシエタノールフルオレンジアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリ((メタ)アクリロイロキシエチル)フォスフェート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリアクリロイロキシペンタエリスリトールコハク酸{別名:3−アクリロイルオキシ−2,2−ビスアクリロイルオキシメチル−プロピル)エステル}、ジアクリロイロキシペンタエリスリトールコハク酸{別名:3−アクリロイルオキシ−2−アクリロイルオキシメチル−プロピル)エステル}、ペンタアクリオイロキシジペンタエリスリトールコハク酸{別名:[3−(3−アクリロイロキシ−2,2−ビス−アクリロイロキシメチル−プロピル)−2,2−ビス−アクリロイロキシメチル−プロピル]エステル}、テトラアクリオイロキシジペンタエリスリトールコハク酸{別名:[3−(3−アクリロイロキシ−2,2−ビス−アクリロイロキシメチル−プロピル)−2−アクリロイロキシメチル−プロピル]エステル}などが挙げられる。その市販品としては、例えば、アロニックスM−210、同M−240、同M−6200、同M−309、同M−400、同M−402、同M−405、同M−450、同M−7100、同M−8030、同M−8060(東亞合成工業(株)製)、KAYARAD HDDA、同HX−220、同R−604、同TMPTA、同DPHA、同DPCA−20、同DPCA−30、同DPCA−60、同DPCA−120(日本化薬(株)製)、ビスコート260、同312、同335HP、同295、同300、同360、同GPT、同3PA、同4
00(大阪有機工業(株)製)などが挙げられる。
これらは単独であるいは組み合わせて用いられる。これらの多官能性(メタ)アクリレート化合物の中でも、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートが好ましい。
多官能性化合物の使用割合は、重合体(A)100質量部に対して、好ましくは80質量部以下、より好ましくは60質量部以下である。多官能性化合物の使用割合が前記範囲にあると、耐熱性や耐溶剤性にすぐれた保護膜を形成することができる。
1.3.2.感放射線性ラジカル重合開始剤
本実施の形態に係る樹脂組成物にラジカル重合開始剤を添加することにより、感放射線性樹脂組成物とすることができる。特に、重合体(A)が加水分解シリル基を有する重合体である場合には、ラジカル重合開始剤を添加して感放射線性樹脂組成物とすることが好ましい。感放射線性樹脂組成物とすることで、容易に微細かつ精巧なパターンを形成することができる。
なお、本明細書にいう「感放射線性樹脂組成物」の「放射線」とは、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、荷電粒子線等を含む概念である。
感放射線性ラジカル重合開始剤としては、例えばO−アシルオキシム化合物、アセトフェノン化合物、ビイミダゾール化合物、ベンゾフェノン化合物等を使用することができる。
上記O−アシルオキシム化合物の具体例としては、1,2−オクタンジオン−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−2−(O−ベンゾイルオキシム)、エタノン−1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)、1−〔9−エチル−6−ベンゾイル−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−オクタン−1−オンオキシム−O−アセテート、1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−エタン−1−オンオキシム−O−ベンゾエート、1−〔9−n−ブチル−6−(2−エチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−エタン−1−オンオキシム−O−ベンゾエート、エタノン−1−[9−エチル−6−(2−メチル−4−テトラヒドロフラニルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル]−1−(O−アセチルオキシム)、エタノン−1−〔9−エチル−6−(2−メチル−4−テトラヒドロピラニルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)、エタノン−1−〔9−エチル−6−(2−メチル−5−テトラヒドロフラニルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)、エタノン−1−〔9−エチル−6−{2−メチル−4−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラニル)メトキシベンゾイル}−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)などを挙げることができる。
これらのうちで、好ましいO−アシルオキシム化合物としては、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン−1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)、エタノン−1−〔9−エチル−6−(2−メチル−4−テトラヒドロフラニルメトキシベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)またはエタノン−1−〔9−エチル−6−{2−メチル−4−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラニル)メトキシベンゾイル}−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)を挙げることができる。これらO
−アシルオキシム化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
上記アセトフェノン化合物としては、例えばα−アミノケトン化合物、α−ヒドロキシケトン化合物を挙げることができる。
α−アミノケトン化合物の具体例としては、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン等を挙げることができる。
α−ヒドロキシケトン化合物の具体例としては、1−フェニル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−i−プロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等を挙げることができる。
これらのアセトフェノン化合物のうち、α−アミノケトン化合物が好ましく、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オンまたは2−ジメチルアミノ−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オンが特に好ましい。
上記ビイミダゾール化合物の具体例としては、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール等を挙げることができる。
これらビイミダゾール化合物のうち、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾールまたは2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾールが好ましく、特に2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾールが好ましい。
感放射線性ラジカル重合開始剤の使用割合は、重合体(A)100質量部に対して、好ましくは1〜40質量部、より好ましくは3〜30質量部である。前記ラジカル重合開始剤の使用割合が上記範囲であると、前記ラジカル重合開始剤が昇華することによるベーク炉やフォトマスク等の汚染を効果的に防止し、高い感度で密着性に優れた保護膜を形成することができる。
1.3.3.硬化剤
硬化剤は、形成される保護膜の耐熱性および硬度を向上させるために添加される。硬化剤としては、酸無水物基を有する重合性不飽和化合物とオレフィン性不飽和化合物との重合体(ただし、重合体(A)を除く。)、または多価カルボン酸無水物が挙げられる。
上記酸無水物基を有する重合性不飽和化合物としては、例えば、無水イタコン酸、無水
シトラコン酸、無水マレイン酸およびシス1,2,3,4−テトラヒドロフタル酸無水物等が挙げられる。
また、上記オレフィン性不飽和化合物としては、例えば、スチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、メチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、メタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル、2−メチルシクロヘキシルアクリレート、フェニルマレイミドおよびシクロヘキシル等が挙げられる。
酸無水物基を有する重合性不飽和化合物とオレフィン性不飽和化合物との共重合体100質量部中の酸無水物基を有する重合性不飽和化合物の共重合割合は、好ましくは1〜80質量部、より好ましくは10〜60質量部である。このような共重合体を使用することにより、より昇華性の低い保護膜を得ることができる。
酸無水物基を有する重合性不飽和化合物とオレフィン性不飽和化合物との共重合体の好ましい例としては、無水マレイン酸共重合体/スチレン、無水シトラコン酸/メタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル共重合体等が挙げられる。
また、上記酸無水物基を有する重合性不飽和化合物とオレフィン性不飽和化合物との共重合体のポリスチレン換算重量平均分子量は、好ましくは500〜50,000、より好ましくは500〜10,000である。このような分子量範囲の共重合体を使用することにより、より昇華性の低い保護膜を得ることができる。
前記多価カルボン酸無水物としては、例えば、無水イタコン酸、無水コハク酸、無水シトラコン酸、無水ドデセニルコハク酸、無水トリカルバニル酸、無水マレイン酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルテトラヒドロフタル酸、無水ハイミック酸の如き脂肪族ジカルボン酸無水物;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物の如き脂環族多価カルボン酸二無水物;無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無水トリメリット酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸の如き芳香族多価カルボン酸無水物;エチレングリコールビス無水トリメリテート、グリセリントリス無水トリメリテート等のエステル基含有酸無水物を挙げることができる。これらのうち、芳香族多価カルボン酸無水物、特に無水トリメリット酸、無水ヘキサヒドロフタル酸は耐熱性の高い硬化膜が得られる点で好ましい。
硬化剤の使用割合は、重合体(A)100質量部に対して、好ましくは40質量部以下、より好ましくは30質量部以下である。硬化剤の使用割合が30質量部以下であると、樹脂組成物の保存安定性が良好で、耐熱性や耐溶剤性に優れた保護膜を形成することができる。
1.3.4.界面活性剤
界面活性剤は、組成物の塗布性を向上させるために添加される。このような界面活性剤としては、例えばフッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤等が挙げられる。
前記フッ素系界面活性剤の市販品としては、例えば、BM−1000、BM−1100(以上、BM CHIMID社製);メガファックF142D、メガファックF172、メガファックF173、メガファックF183、メガファックR08−MH(以上、大日本インキ化学工業(株)製);フロラードFC−135、フロラードFC−170C、フロラードFC−430、フロラードFC−431(以上、住友スリーエム(株)製);フタージェント250、同251、同222F、FTX−218(以上、(株)ネオス社製)等が挙げられる。
また、シリコーン系界面活性剤としては、例えば、SH−28PA、SH−190、SH−193、SZ−6032、SF−8428、DC−57、DC−190(以上、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製);KP341(信越化学工業(株)製);エフトップDF301、エフトップDF303、エフトップDF352(以上、新秋田化成(株)製)等が挙げられる。
さらに、前記以外の界面活性剤の市販品としては、(メタ)アクリル酸系共重合体であるポリフローNo.57やポリフローNo.90(以上、共栄社化学(株)製)等が挙げられる。
界面活性剤の使用割合は、重合体(A)100質量部に対して、好ましくは5質量部以下、より好ましくは2質量部以下である。
1.3.5.接着助剤
接着助剤は、形成される保護膜と基板などとの密着性を向上させるために添加される。このような接着助剤としては、例えばカルボキシル基、メタクリロイル基、ビニル基、イソシアネート基、エポキシ基などの反応性基を有するシランカップリング剤が好ましい。
接着助剤の具体例としては、トリメトキシシリル安息香酸、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等が挙げられる。
接着助剤の使用割合は、重合体(A)100質量部に対して、好ましくは30質量部以下、より好ましくは25質量部以下である。
1.3.6.硬化促進剤
硬化促進剤としては、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−〔2’−メチルイミダゾリル−(1’)〕−エチル−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−〔2’−ウンデシルイミダゾリル−(1’)〕−エチル−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−〔2’−エチル−4’−メチルイミダゾリルウンデシルイミダゾリル−(1’)〕−エチル−S−トリアジン、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール等が挙げられる
硬化促進剤の使用割合は、耐熱性や保存安定性の観点から、重合体(A)100質量部に対して、好ましくは0.0001〜10質量部であり、好ましくは0.001〜1質量部である。
1.4.溶剤
本実施の形態に係る樹脂組成物は、前記の各成分を、好ましくは適当な溶媒中に均一に溶解または分散させることにより調製される。使用される溶媒としては、組成物の各成分を溶解または分散し、各成分と反応しないものが好ましく用いられる。
このような溶媒としては、プロピレングリコールアルキルエーテルアセテート、プロピレングリコールアルキルエーテルプロピオネート、ケトン等を挙げることができる。
前記プロピレングリコールアルキルエーテルアセテートとしては、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピ
レングリコールプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールブチルエーテルアセテート等が挙げられる。前記プロピレングリコールアルキルエーテルプロピオネートとしては、プロピレングリコールメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールエチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールプロピルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールブチルエーテルプロピオネート等が挙げられる。前記ケトンとしては、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、メチルイソアミルケトン等が挙げられる。
これらの中でも、プロピレングリコールアルキルアセテート、プロピレングリコールアルキルエーテルプロピオネートが好ましく、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、メチル−3−メトキシプロピオネート等がより好ましい。
溶媒の使用割合としては、本実施の形態に係る樹脂組成物中の全固形分(溶媒を含む組成物の総量から溶媒の量を除いた量)の含有量が、好ましくは1〜50質量%、より好ましくは5〜40質量%となる範囲である。
前記の溶媒とともに高沸点溶媒を併用することができる。ここで併用できる高沸点溶媒としては、例えばN−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。
高沸点溶媒を併用する際の使用量としては、全溶媒量を100質量%としたときに、好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下である。
前記のようにして調製された樹脂組成物は、好ましくは孔径0.2μm以下、より好ましくは孔径0.05μm以下のフィルターなどを用いて濾別した後、使用に供してもよい。
2.保護膜
本発明の一実施形態に係る保護膜は、液晶表示素子用または固体撮像素子用の保護膜であって、上記の硬化性樹脂組成物を用いて形成された塗膜を150℃以下の温度で加熱処理することにより得られることを特徴とする。
以下、本実施の形態に係る樹脂組成物を用いて形成された保護膜を備えた、液晶表示素子および固体撮像素子について具体的に説明する。
2.1.液晶表示素子
本実施の形態に係る液晶表示装置は、透明基板と、前記透明基板上に形成されたカラーフィルターと、前記カラーフィルターと透明電極との間に上記の樹脂組成物を用いて形成された保護膜と、を含むことを特徴とする。図1は、本実施の形態に係る液晶表示装置を示す模式的断面図である。図1に示すように、液晶表示装置100は、偏光板10を設けた透明基板12上に、透明電極18a、透明絶縁膜24およびTFT素子28を設け、その上から配向膜20を設けた背面基板と、偏光板10を設けた透明基板12上に、カラーフィルター14、保護膜16および透明電極18bを設け、その上から配向膜20を設け、前記背面基板と対向させた前面基板と、前記基板間に設けられたシール材30と、前面基板、背面基板およびシール材30に囲まれた封止領域に封入された液晶層22と、を備えている。
透明基板12は、実質的に透明であれば材質に特に限定はなく、ガラス、セラミックス、プラスチック等を使用することができる。プラスチック基板としてはセルロ−ス、トリアセチルセルロ−ス、ジアセチルセルロ−ス等のセルロ−ス誘導体、ポリシクロオレフィ
ン誘導体、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリエチレンナフタレ−ト等のポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリビニルアルコ−ル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミド、ポリイミド、ポリイミドアミド、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレ−ト、ポリエーテルサルホン、ポリアリレート、さらにガラス繊維−エポキシ樹脂、ガラス繊維−アクリル樹脂などの無機−有機複合材料などを用いることができる。
背面基板には、偏光板10を設けた透明基板12上に、TFT素子28および透明電極18aを設けている。これらは通常のアレイ工程にて製造される。この上に透明絶縁膜24および配向膜20を設けて背面基板が得られる。透明絶縁膜24はTFT素子28を保護するための膜で、通常は窒化膜(SiNx)、酸化膜(SiOx)等を化学的気相成長(CVD)技術等により形成する。
また、配向膜20は、液晶を配向させる機能を有する膜であり、通常ポリイミドのような高分子材料が用いられる。塗布液には、高分子材料と溶剤とからなる配向剤溶液が使われる。配向膜20はシール材との接着力を阻害する可能性があるため、封止領域内にパターン塗布する。塗布にはフレキソ印刷法のような印刷法、インクジェットのような液滴吐出法が用いられる。塗布された配向剤溶液は仮乾燥により溶剤が蒸発した後、ベーキングにより架橋硬化される。この後、配向機能を出すために、配向処理を行う。配向処理には通常ラビング法が用いられる。前述のように形成された高分子膜上を、レーヨンのような繊維から成るラビング布を用いて一方向に擦ることにより液晶配向能が生じる。
一方、前面基板は、偏光板10を設けた透明基板12上に、カラーフィルター14、保護膜16、透明電極18b、配向膜20を設けている。カラーフィルター14は、顔料分散法、電着法、印刷法あるいは染色法等にて作製する。顔料分散法を例にとると、(例えば赤色の)顔料を均一分散させたカラーレジン液を透明基板12上に塗布し、ベーキング硬化後、該上にフォトレジストを塗布しプリベークする。フォトレジストにマスクパターンを通して露光した後に現像を行い、パターニングする。この後フォトレジスト層を剥離し、再度ベーキングすることで、(赤色の)カラーフィルター14が完成する。作製する色順序に特に限定はない。同様にして、緑カラーフィルター14、青カラーフィルター14を形成する。
ここで、保護膜16は、一般に非感放射線性樹脂組成物から形成された保護膜と感放射線性樹脂組成物から形成された保護膜の2つに類別されるので、それぞれに対して具体的に説明する。
保護膜16が非感放射線性樹脂組成物から形成された保護膜である場合、まず、上述の樹脂組成物を透明基板12表面に塗布し、塗膜を形成する。塗布方法としては、例えばスプレー法、ロールコート法、回転塗布法、バー塗布法、インクジェット法等の適宜の方法を採用することができ、特にスピンコーター、スピンレスコーター、スリットダイコーターを用いた塗布が好適に使用できる。
次いで、塗膜を150℃以下の温度で加熱処理する。塗膜形成後の加熱処理は、ホットプレートやクリーンオーブンなどの適宜の加熱装置により実施することができる。処理温度としては、好ましくは150℃以下、より好ましくは130℃以下、特に好ましくは120℃以下である。上記の樹脂組成物を用いることにより、昇華性の低い保護膜を150℃以下の低温で形成することが可能となる。これにより、液晶表示素子の製造において、保護膜16を形成する際に、有機TFT、液晶、カラーフィルター、有機高分子フィルム等の有機材料に対するダメージを大幅に低減することが可能となる。加熱時間は、ホットプレート使用の場合は1〜30分間、オーブン使用の場合は、30〜90分間の処理時間
を採用することができる。
保護膜16の厚さは、好ましくは0.15〜8.5μm、より好ましくは0.15〜6.5μm、特に好ましくは0.15〜4.5μmとすることができる。なお、ここでいう保護膜の厚さとは、溶媒除去後の厚さとして理解されるべきである。
前記のようにして形成された保護膜16は、透明性、硬度、密着性、耐薬品性等の保護膜としての一般的な要求特性を満たし、かつ、昇華性にも優れたものとなる。
具体的には、本実施の形態に係る保護膜の昇華性は、好ましくは1.0μg以下、より好ましくは0.9μg以下、より好ましくは0.8μg以下とすることができる。なお、昇華性の測定方法は、後述する実施例に記載の方法((7)保護膜形成時の昇華物揮発量の評価)に準ずるものとする。
本実施の形態に係る保護膜は、熱のかかった状態でも、昇華性の低い液晶表示素子用保護膜として好適である。
一方、保護膜16が感放射線性樹脂組成物から形成された保護膜である場合、以下の工程(1)〜(4)を経ることにより保護膜を形成することができる。
(1)上述の樹脂組成物の塗膜を基板上に形成する工程、
(2)工程(1)で形成した塗膜の少なくとも一部に放射線を照射する工程、
(3)工程(2)で放射線を照射された塗膜を現像する工程、及び
(4)工程(3)で現像された塗膜を加熱する工程。
工程(1)においては、基板上に上述の樹脂組成物を塗布した後、好ましくは塗布面を加熱(プレベーク)することにより溶剤を除去して、塗膜を形成する。
樹脂組成物の塗布方法としては特に限定されず、例えばスプレー法、ロールコート法、回転塗布法(スピンコート法)、スリットダイ塗布法、バー塗布法などの適宜の方法を採用することができる。これらの塗布方法の中でも、特にスピンコート法またはスリットダイ塗布法が好ましい。プレベークの条件は、各成分の種類、配合割合などによっても異なるが、好ましくは50〜100℃で1〜10分間程度とすることができる。
工程(2)においては、工程(1)で形成された塗膜の少なくとも一部に露光する。通常、塗膜の一部に露光する際には、所定のパターンを有するフォトマスクを介して露光する。露光に使用される放射線としては、例えば可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等を使用できる。これらの放射線の中でも、波長が190〜450nmの範囲にある放射線が好ましく、特に365nmの紫外線を含む放射線が好ましい。
当該工程における露光量は、放射線の波長365nmにおける強度を照度計(OAI model356、OAI Optical Associates Inc.製)により測定した値として、好ましくは10〜1,000mJ/cm、より好ましくは20〜700mJ/cmである。
工程(3)においては、露光後の塗膜を現像することにより、不要な部分(放射線の非照射部分)を除去して、所定のパターンを形成する。このように、上述の樹脂組成物は、放射線の非照射部分が除去されるから、ネガ型の感放射線性組成物である。現像工程に使用される現像液としては、アルカリ(塩基性化合物)の水溶液が好ましい。アルカリの例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア等の無機アルカリ;テトラメチルアンモニウムヒドロキ
シド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の4級アンモニウム塩等を挙げることができる。
また、このようなアルカリ水溶液には、メタノール、エタノール等の水溶性有機溶媒や界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。現像方法としては、例えば、液盛り法、ディッピング法、揺動浸漬法、シャワー法等の適宜の方法を利用することができる。現像時間は、樹脂組成物の組成によって異なるが、好ましくは10〜180秒間程度である。このような現像処理に続いて、例えば流水洗浄を30〜90秒間行って、所望のパターンを形成することができる。
工程(4)においては、ホットプレート、オーブン等の加熱装置を用い、パターニングされた薄膜を加熱することによって、加水分解シリル基を有する重合体(A)の縮合反応を促進し、確実に硬化物を得ることができる。加熱温度は、好ましくは150℃以下、より好ましくは130℃以下、特に好ましくは120℃以下である。加熱時間は、加熱機器の種類により異なるが、例えば、ホットプレート上で加熱工程を行う場合には5〜30分間、オーブン中で加熱工程を行う場合には30〜90分間とすることができる。2回以上の加熱工程を行うステップベーク法等を用いることもできる。このようにして、目的とする保護膜又は層間絶縁膜に対応するパターン状薄膜を基板の表面上に形成することができる。
このように形成された保護膜16の膜厚は、好ましくは0.15〜8.5μm、より好ましくは0.15〜6.5μmである。
上述の樹脂組成物から形成された保護膜は、下記の実施例からも明らかにされるように、表面硬度、透明性、耐熱透明性、クラック耐性の諸特性が優れていると共に、高い解像性を有する精度の良いパターンを形成することができる。そのため、当該保護膜は、液晶表示素子のタッチパネル等の表示素子用として好適に用いられる。
次いで、透明電極18bは、前記保護膜16上に設ける。透明電極18bは透過率が高い方が好ましく、電気抵抗が小さいほうが好ましい。透明電極18bはITOなどの酸化膜をスパッタリング法などによって形成する。配向膜20は、前述の配向膜と同じものである。
次いで、前記シール材30を塗布し液晶を滴下した前面基板に、背面基板を貼り合わせる。具体的には、静電チャックのような基板を吸着させる機構を有するステージに前記前面基板と前記背面基板とを吸着させ、前面基板の配向膜20と背面基板の配向膜20とが向きあい、シール材30ともう一方の基板が接しない位置(距離)に配置する。この状態で系内を減圧する。減圧終了後、前面基板と背面基板との貼り合せ位置を確認しながら両基板位置を調整する(アライメント操作)。貼り合せ位置の調整が終了したら、前面基板上のシール材と背面基板とが接する位置まで基板を接近させる。この状態で系内に不活性ガスを充填させ、徐々に減圧を開放しながら常圧に戻す。このとき、大気圧により前面基板と背面基板が貼り合わされ、カラムスペーサの高さ位置でセルギャップが形成される。この状態でシール材30に紫外線を照射してシール材を硬化することによって液晶セルを形成する。この後、場合によって加熱工程を加え、シール材硬化を促進する。シール材の接着力強化や電気特性信頼性の向上のために、加熱工程を加えることが多い。
2.2.固体撮像素子
本実施の形態に係る固体撮像素子は、信号読出し回路が形成された半導体基板上に形成された画素電極と、前記画素電極上に形成された有機光電変換層と、前記有機光電変換層上に形成された対向電極と、前記対向電極上に形成された上述の保護膜と、を含むことを
特徴とする。以下、図面を参照しながら、本実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法について説明する。
図2(A)〜(C)は、本実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法を工程順に示す模式的断面図である。図3(A)および(B)は、本実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法を工程順に示す模式的断面図であり、図2(C)の後工程を示すものである。図4は、本実施の形態に係る固体撮像素子を示す模式的断面図である。
本実施の形態に係る固体撮像素子200の製造方法においては、まず、図2(A)に示すように、信号読出し回路140と対向電極電圧供給部142とが形成された基板112上に、第1の接続部144と第2の接続部146と、配線層148が設けられた絶縁層114が形成された回路基板111(CMOS基板)を用意する。この場合、上述のように第1の接続部144と信号読出し回路140とが接続されており、第2の接続部146と対向電極電圧供給部142とが接続されている。
この回路基板111の絶縁層114の表面114aに、例えばスパッタ法を用いて、酸化窒化チタン(TiNxOx)膜を形成する。次に、酸化窒化チタン膜を画素電極116のパターンにパターン形成し、画素電極116を形成する。
次に、電子ブロッキング層152の成膜室(図示せず)に所定の搬送経路で搬送し、図2(B)に示すように、第2の接続部146上を除き、かつ、全ての画素電極116を覆うように電子ブロッキング材料をメタルマスクを通して、例えば蒸着法を用いて所定の真空下で成膜し、電子ブロッキング層152を形成する。電子ブロッキング材料には、例えば、カルバゾール誘導体、さらに好ましくはビフルオレン誘導体が用いられる。
次に、有機光電変換層150の成膜室(図示せず)に所定の搬送経路で搬送し、図2(C)に示すように、電子ブロッキング層152の表面152aに、有機光電変換層150をメタルマスクを通して、例えば蒸着法を用いて所定の真空下で形成する。光電変換材料として、例えばp型有機半導体材料とフラーレンまたはフラーレン誘導体が用いられる。これにより、有機光電変換層150が形成されて、光電変換部118が形成される。
次に、対向電極120の成膜室(図示せず)に所定の搬送経路で搬送した後、図3(A)に示すように、光電変換部118を覆い、かつ、第2の接続部146上に形成されるパターンで対向電極120をメタルマスクを通して、例えばスパッタ法を用いて所定の真空下で形成する。対向電極120を形成する際、例えば透明導電酸化物として、ITOが用いられる。
次に、封止層122の成膜室(図示せず)に所定の搬送経路で搬送し、図3(B)に示すように、対向電極120を覆うようにして、絶縁層114の表面114aに、封止層122として、酸化窒化珪素膜、アルミナ膜、酸化窒化珪素膜の3層構造の積層膜を形成する。この場合、例えば酸化窒化珪素膜は、スパッタ法またはCVD法を用いて、アルミナ膜は、ALCVD法を用いて所定の真空下で成膜する。なお、封止層122は、単層膜であってもよい。
次に、封止層122の表面122aに、カラーフィルター126、隔壁128および遮光層129を、例えばフォトリソグラフィー法を用いて形成する。カラーフィルター126、隔壁128および遮光層129には、有機固体撮像素子に用いられる公知のものが用いられる。カラーフィルター126、隔壁128および遮光層129の形成工程は、所定の真空下でも、非真空下であってもよい。
次に、カラーフィルター126、隔壁128および遮光層129を覆うようにして、保護膜130を形成する。保護膜130は、上述の樹脂組成物を用いて形成する。保護膜130の形成工程は、所定の真空下でも、非真空下であってもよい。このようにして、本実施の形態に係る固体撮像素子200を形成することができる。なお、保護膜130の具体的な形成方法については、上述した液晶表示装置100の保護膜16と同様であるため、説明を省略する。
上記のようにして形成された保護膜は、透明性、硬度、密着性、耐薬品性等の保護膜としての一般的な要求特性を満たし、かつ、昇華性にも優れたものとなる。
具体的には、本実施の形態に係る保護膜の昇華性は、好ましくは1.0μg以下、より好ましくは0.9μg以下とすることができる。なお、昇華性の測定方法は、後述する実施例に記載の方法((7)保護膜形成時の昇華物揮発量の評価)に準ずるものとする。
本実施の形態に係る保護膜は、熱のかかった状態でも昇華性の低い性能に優れたCMOSイメージセンサー用保護膜として好適である。
3.実施例
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例、比較例中の「部」および「%」は、特に断らない限り質量基準である。
3.1.重合体(A)の製造
3.1.1.合成例1
冷却管と攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス−イソブチロニトリル0.8質量部、およびメチル−3−メトキシプロピオネート200質量部を仕込んだ。引き続きメタクリル酸グリシジル80質量部およびスチレン20質量部を仕込み、窒素置換した後ゆるやかに撹拌を始めた。溶液温度を95℃に上昇させ、この温度を5時間保持し重合体(A−1)を含む重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の固形分濃度は、31.8質量%であった。この重合体は、Mw=27,000、Mw/Mn=1.9であった。
3.1.2.合成例2
冷却管と攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス−イソブチロニトリル2質量部およびメチル−3−メトキシプロピオネート200質量部を仕込んだ。引き続きメタクリル酸グリシジル79質量部、メタクリル酸メチル1質量部、およびスチレン20質量部を仕込み、窒素置換した後ゆるやかに撹拌を始めた。溶液温度を95℃に上昇させ、この温度を5時間保持し重合体(A−2)を含む重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の固形分濃度は、30.5質量%であった。この重合体は、Mw=10,000、Mw/Mn=1.8であった。
3.1.3.合成例3
冷却管と攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス−イソブチロニトリル0.6質量部、およびメチル−3−メトキシプロピオネート200質量部を仕込んだ。引き続きメタクリル酸ジシクロペンタニル50質量部およびメタクリル酸グリシジル50質量部を仕込み、窒素置換した後ゆるやかに撹拌を始めた。溶液温度を95℃に上昇させ、この温度を5時間保持し重合体(A−3)を含む重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の固形分濃度は、38.7質量%であった。この重合体は、Mw=74,000、Mw/Mn=4.0であった。
3.1.4.合成例4
冷却管と攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス−イソブチロニトリル0.6質量部、およびメチル−3−メトキシプロピオネート200質量部を仕込んだ。引き続きt−ブチルメタクリレート38質量部およびメタクリル酸グリシジル62質量部を仕込み、窒素置換した後ゆるやかに撹拌を始めた。溶液温度を95℃に上昇させ、この温度を5時間保持し重合体(A−4)を含む重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の固形分濃度は、31.8質量%であった。この重合体は、Mw=63,000、Mw/Mn=3.3であった。
3.1.5.合成例5
撹拌機付の容器内に、プロピレングリコールモノメチルエーテル24質量部を仕込み、続いて、メチルトリメトキシシラン(MTMS)25質量部、p−トリメトキシシリルスチレン(StTMS)75質量部を仕込み、溶液温度が60℃になるまで加熱した。溶液温度が60℃に到達後、無水マレイン酸0.2質量部、イオン交換水19質量部を仕込み、75℃になるまで加熱し、2時間保持した。45℃に冷却後、エバポレーションすることにより、イオン交換水および加水分解縮合で発生したメタノールを除去した。以上により、ポリシロキサン(A−5)を得た。ポリシロキサン(A−5)は、固形分濃度が40質量%であり、重量平均分子量(Mw)が610であり、分散度(Mw/Mn)が1.1であった。
3.1.6.合成例6
撹拌機付の容器内に、プロピレングリコールモノメチルエーテル24質量部を仕込み、続いて、メチルトリメトキシシラン(MTMS)70質量部、p−トリメトキシシリルスチレン(StTMS)30質量部を仕込み、溶液温度が60℃になるまで加熱した。溶液温度が60℃に到達後、無水マレイン酸0.2質量部、イオン交換水19質量部を仕込み、75℃になるまで加熱し、2時間保持した。45℃に冷却後、エバポレーションすることにより、イオン交換水および加水分解縮合で発生したメタノールを除去した。以上により、ポリシロキサン(A−6)を得た。ポリシロキサン(A−6)は、固形分濃度が40質量%であり、重量平均分子量(Mw)が900であり、分散度(Mw/Mn)が1.3であった。
3.2.実施例1(非感放射線性保護膜の作製例)
3.2.1.樹脂組成物の調製
上記合成例1で得られた重合体(A−1)を含む溶液(重合体(A−1)100質量部(固形分)に相当する量)に対して、酸発生剤(B)としてメチル(4−アセトキシフェニル)(2−メチルベンジル)スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(表1中では「B−1」と表記)1質量部を加え、固形分濃度が12質量%になるようにメチル−3−メトキシプロピオネートを添加した後、孔径0.5μmのミリポアフィルターで濾過して樹脂組成物を調製した。
3.2.2.非感放射線性保護膜の作製
スピンコーターを用いて上記で得られた樹脂組成物を、シリコンウェハ上あるいはガラス基板上に塗布した後、ホットプレート上で140℃、5分間ベークして膜厚4.0μmの保護膜を形成した。
3.2.3.非感放射線性保護膜の評価
(1)透明性の評価
上記のようにして得られた非感放射線性保護膜を有するガラス基板について、分光光度計(株式会社日立製作所製、型式「150−20型ダブルビーム」)を用いて400〜800nmの透過率を測定した。表1には、400〜800nmの透過率の最小値を示した。この値が95%以上のとき、保護膜の透明性は良好と判断できる。
(2)鉛筆硬度の測定
上記のようにして得られた非感放射線性保護膜を有するガラス基板について、「JIS
K−5400−1990 8.4.1 鉛筆引っかき試験」に準じて非感放射線性保護膜の表面硬度を測定した。この値を表1に示す。この値が4Hまたはそれより硬いとき、表面硬度は良好と判断できる。
(3)密着性の評価
上記のようにして得られた非感放射線性保護膜を有するガラス基板について、プレッシャークッカー試験(120℃、湿度100%、4時間)を行った後、「JIS K−5400−1990 8.5.3 付着性碁盤目テープ法」に準じて非感放射線性保護膜の密着性(SiOに対する密着性)を評価した。碁盤目100個中、残った碁盤目の数を表1に示した。
(4)クラックの評価
上記のようにして得られた非感放射線性保護膜を有するガラス基板について、23℃で24時間放置し、非感放射線性保護膜の表面にクラックが発生しているか否かを以下の判定基準により、レーザー顕微鏡(キーエンス製VK−8500)を用いて評価した。
<判定基準>
◎:全くクラックがない。
○:1〜3個のクラックがある。
△:4〜10個のクラックがある。
×:10個以上のクラックがある。
(5)保護膜形成時の昇華物揮発量の評価
シリコン基板上に樹脂組成物をそれぞれスピンコーターにより塗布し、塗布膜厚が1.0μmの塗膜を形成した。この塗膜についてヘッドスペースガスクロマトグラフィ―/質量分析(ヘッドスペースサンプラ:日本分析工業(株)製、型式名「JHS−100A」;ガスクロマトグラフィー/質量分析装置:日本分析工業(株)製、「JEOL JMS−AX505W型質量分析計」)により分析を行った。パージ条件を100℃/10minとし、硬化膜の揮発成分の発生に関するピーク面積Aを求めた。標準物質としてn−オクタン(比重:0.701;注入量:0.02μL)を使用し、そのピーク面積を基準として、下記式からn−オクタン換算による昇華物揮発量を算出し、結果を表1に示した。
昇華物揮発量(μg)=A×(n−オクタンの量(μg))/(n−オクタンのピーク面積)
この昇華物揮発量が1.0μg以下のとき、保護膜からの昇華物が少ないといえる。昇華物が1.0μgよりも多くなると、ベーク炉の汚染や露光時のフォトマスクの汚染等の点で不都合が生じるため、使い難い材料といえる。
(6)耐薬品性の評価
上記のようにして得られた非感放射線性保護膜を有するシリコン基板について、室温で表1記載の薬品に5分間浸漬させた後、スピンコーター上で十分回転乾燥させた後の膜厚を光干渉式膜厚測定装置(大日本スクリーン社製、型式「VM−2200」)を用いて測定した。耐薬品性は、下記式に基づいて算出された非感放射線性保護膜の残存率によって評価した。その値を表1に示した。
耐薬品性=((薬品浸漬後の膜厚)/(薬品浸漬前の膜厚))×100(%)
3.3.実施例2〜14および比較例1〜4
樹脂組成物の各成分の種類および量を表1に記載の通りとした以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物を調製した。また、このようにして得られた樹脂組成物を使用した以外
は、実施例1と同様に非感放射線性保護膜を形成し評価した。その結果を表1に示した。
3.4.実施例15(感放射線性保護膜の作製例)
3.4.1.樹脂組成物の調製
合成例5で得られたポリシロキサン(A−5)を含む溶液(ポリシロキサン(A−5)100質量部(固形分)に相当する量)に、酸発生剤(B)としてメチル(4−アセトキシフェニル)(2−メチルベンジル)スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート5質量部、感放射線性ラジカル重合開始剤(C)として1,2−オクタンジオン−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−2−(o−ベンゾイルオキシム)10質量部、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート(成分(D))10質量部、ノニオン系界面活性剤(E)として含フッ素ノニオン系界面活性剤(株式会社ネオス社製、FX−218)0.1質量部を混合して感放射線性ポリシロキサン組成物を固形分濃度12質量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルを添加した後、孔径0.5μmのミリポアフィルターで濾過して樹脂組成物を調製した。
3.4.2.感放射線性保護膜の作製
上記で得られた感放射線性ポリシロキサン組成物を、東京エレクトロン製クリーントラックを用いてSi基板に塗布した後、ホットプレート上で50℃、1分間プレベークして塗膜を形成した。次いで、ニコン製i線ステッパを用いて、得られた塗膜にパターン形成用マスクを介し、100−1,000mJ/cmの露光量で露光した。続いて、2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液により、25℃で60秒現像した後、純水で1分間洗浄し、更に230℃のオーブン中で2分間加熱することにより、1.5μm膜厚のポリシロキサンパターンを形成した。
3.4.3.感放射線性保護膜の評価
透明性、鉛筆硬度、密着性、クラック、保護膜形成時の昇華物揮発量、耐薬品性については、上記の非感放射線性保護膜の評価と同様に行った。感放射線性保護膜では、これらの評価に加えて「パターニング性」および「現像残渣」についても評価した。
(1)パターニング性の評価
上記で露光現像処理した基板について、そのパターニング性を以下の判定基準により、測長SEM(日立 S−9260)を用いて確認した。
<判定基準>
◎:5μmLS未満のパターンが良好に解像される。
○:5μmLS以上のパターンが良好に解像される。
△:パターンは解像するが、形状は良好ではない。
×:パターンが解像しない。
(2)未露光部の現像性の評価
上記で露光現像処理した基板について、所定の未露光部の現像性を以下の判定基準により、目視およびレーザー顕微鏡(キーエンス製VK−8500)で確認した。
<判定基準>
○:未露光部上は完全に現像されて塗布膜成分が観察されない。
×:未露光部上に塗布膜成分が観察される。
3.5.実施例15〜20および比較例5〜8
樹脂組成物の各成分の種類および量を表2に記載の通りとした以外は、実施例15と同様にして樹脂組成物を調製した。また、このようにして得られた樹脂組成物を使用した以外は、実施例15と同様に感放射線性保護膜を形成し評価した。その結果を表2に示した。
3.6.評価結果
表1に、実施例1〜14および比較例1〜4で使用した樹脂組成物の組成、ならびに各評価試験の結果を示す。表2に、実施例15〜20および比較例5〜8で使用した樹脂組成物の組成、ならびに各評価試験の結果を示す。
Figure 2016009698
Figure 2016009698
なお、表1および表2における各成分の略称は、それぞれ以下のものを表す。
<重合体(A)>
・A−1:上記合成例1で得られた重合体
・A−2:上記合成例2で得られた重合体
・A−3:上記合成例3で得られた重合体
・A−4:上記合成例4で得られた重合体
・A−5:上記合成例5で得られた重合体
・A−6:上記合成例6で得られた重合体
<酸発生剤(B)>
・B−1:メチル(4−アセトキシフェニル)(2−メチルベンジル)スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
・B−2:ベンジルメチル(4−アセトキシフェニル)スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
・B−3:ベンジルメチル(4−ヒドロキシフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート
・B−4:ベンジルメチル(4−ヒドロキシフェニル)スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
・B−5:ジメチル(4−ヒドロキシフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート
・B−6:ベンジルメチル(4−ヒドロキシフェニル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホネート
・B−7:ジメチル(4−アセトキシフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート
・B−8:ジメチル(4−ヒドロキシフェニル)スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
なお、上記酸発生剤は、活性温度が低い順から、B−1、B−2、B−3、B−4、B−5、B−6、B−7、B−8である。
<ラジカル重合開始剤>
・C−1:1,2−オクタンジオン−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−2−(o−ベンゾイルオキシム)
<多官能性化合物(D)>
・D−1:ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート
<ノニオン系界面活性剤(E)>
・E−1:含フッ素ノニオン系界面活性剤(株式会社ネオス社製、FX−218)
<耐薬品性に用いた薬品>
・TMAH:水酸化テトラメチルアンモニウム
・PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
・EL:乳酸エチル
・GBL:γ−ブチロラクトン
実施例1〜14の樹脂組成物によれば、透明性、硬度、密着性、耐薬品性等の非感放射線性保護膜としての一般的な要求性能を満たし、かつ、昇華性の低い保護膜をより低温で形成することができることが判明した。一方、比較例1〜4の樹脂組成物では、酸発生剤の活性温度が高いため、焼成温度である140℃により近い温度で硬化が進み、焼成後の膜の硬化収縮が大きいことが原因と考えられる膜の密着性不良が発生することが判明した。
実施例15〜20の樹脂組成物によれば、パターニング性、未露光部の現像性、クラック耐性等の感放射線性保護膜としての一般的な要求性能を満たすことが判明した。一方、比較例5〜8の樹脂組成物では、酸発生剤の活性温度が高いため、焼成温度である140度により近い温度で硬化が進み、焼成後の膜の硬化収縮が大きいことが原因と考えられる膜のクラックが発生することが判明した。
以上のように、本発明の樹脂組成物は、非感放射線性、感放射線性を問わず、保護膜としての一般的な要求性能を満たすため、LCDやCMOSイメージセンサー等の有機材料を用いる素子製造に好適に使用できることが判明した。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
10…偏光板、12…透明基板、14…カラーフィルター、16…保護膜、18a…透明電極(ITO電極)、18b…透明電極(ITO電極)、20…配向膜、22…液晶層、24…透明絶縁膜、26…樹脂スペーサー、28…TFT素子、30…シール材、100…液晶表示素子、111…回路基板(CMOS基板)、112…基板、114…絶縁層、114a…(絶縁層の)表面、116…画素電極、118…光電変換部、120…対向電極、122…封止層、122a…(封止層の)表面、126…カラーフィルター、128…隔壁、129…遮光層、130…保護膜、140…信号読出し回路、142…対向電極電圧供給部、144…第1の接続部、146…第2の接続部、148…配線層、150…有機光電変換層、152…電子ブロッキング層、152a…(電子ブロッキング層の)表面、200…固体撮像素子

Claims (5)

  1. ラジカル重合性基、カチオン重合性基および加水分解シリル基よりなる群から選択される少なくとも1種を有する重合体(A)と、酸発生剤(B)と、を含有する硬化性樹脂組成物であって、
    前記酸発生剤(B)が、下記一般式(1)で表されるスルホニウム塩であり、
    液晶表示素子用保護膜または固体撮像素子用保護膜を形成する用途で用いられることを特徴とする、硬化性樹脂組成物。
    Figure 2016009698
    (上記式(1)中、Rは置換もしくは非置換のアリール基、Rは置換もしくは非置換のベンジル基、Rは炭素数1〜6のアルキル基を表す。Xは非求核性の対アニオンであり、下記式(2)のいずれかを表す。)
    Figure 2016009698
    (上記式(2)中、Rfはフッ素置換アルキル基であり、nは0〜6の整数である。)
  2. 前記酸発生剤(B)が、下記一般式(3)で表される化合物および下記一般式(4)で表される化合物よりなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
    Figure 2016009698
    (上記式(3)中、RおよびRはそれぞれ独立に、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐鎖状アルキル基を表す。Rは置換もしくは非置換のベンジル基を表す。)
    Figure 2016009698
    (上記式(4)中、Rは水素原子もしくはアルキルカルボニル基を表す。Rは炭素数
    1〜6の直鎖もしくは分岐鎖状アルキル基を表す。Rは置換もしくは非置換のベンジル基を表す。Rfは炭素数1〜4のフッ素置換直鎖状アルキル基を表す。nは0〜6の整数を表す。)
  3. 請求項1または請求項2に記載の硬化性樹脂組成物を用いて形成された塗膜を150℃以下の温度で加熱処理することにより得られる、液晶表示素子用または固体撮像素子用の保護膜。
  4. 透明基板と、
    前記透明基板上に形成されたカラーフィルターと、
    前記カラーフィルターと透明電極との間に形成された請求項3に記載の保護膜と、
    を含む、液晶表示素子。
  5. 信号読出し回路が形成された半導体基板上に形成された画素電極と、
    前記画素電極上に形成された有機光電変換層と、
    前記有機光電変換層上に形成された対向電極と、
    前記対向電極上に形成された請求項3に記載の保護膜と、
    を含む、固体撮像素子。
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