JP2010000434A - タッチパネルの製造方法 - Google Patents

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JP2010000434A JP2008160382A JP2008160382A JP2010000434A JP 2010000434 A JP2010000434 A JP 2010000434A JP 2008160382 A JP2008160382 A JP 2008160382A JP 2008160382 A JP2008160382 A JP 2008160382A JP 2010000434 A JP2010000434 A JP 2010000434A
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Jiro Ueda
二郎 上田
Masayasu Fujioka
昌泰 藤岡
Kanako Tanimoto
加奈子 谷本
Hideaki Takase
英明 高瀬
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Abstract

【課題】モリブデン基板と保護膜との密着性が特にすぐれ、タッチパネルとしての耐久性に優れるタッチパネルの製造方法を提供する。
【解決手段】製造時に傷が付きにくくて歩留まりが高く、また寿命の長いタッチパネルの製造方法に関する。透明導電膜を有する基板の透明導電膜の表面に、シランカップリング剤を塗布した後に保護膜を形成する工程を含むことを特徴とするタッチパネルの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、タッチパネル、特に製造時に傷が付きにくくて歩留まりが高く、また寿命の長いタッチパネルの製造方法に関する。
タッチパネル製造工程において、搬送時のローラー等との接触や、輸送時に梱包材と擦れることによる傷・剥離が歩留まり低下の原因となっている。また、ATM(Automatic Teller Machine;自動預金支払機) 等のディスプレイ画面上に装着されるタッチパネルは、その利用者による指触が長期間にわたって繰り返されるのが一般的である。
したがって、このようなタッチパネルに使用される透明導電膜付き基板に対しては、優れた耐擦傷性、耐磨耗特性を具えることが強く要求される。
タッチパネルは、基板とこのガラス基板の表面にスパッタリング技術等により形成した透明導電膜、たとえばITO(Indium Tin Oxide) 膜と、このITO膜を湿気や機械的磨耗から守る保護膜とで構成されている。
この保護膜は、蒸着またはポリマー溶液を塗布し硬化して形成されるが、近年用いられているモリブデン基板は保護膜との密着性が悪く、歩留まり及びタッチパネルとしての耐久性に問題があった。
特開平6−195174号
本発明は上述した問題点を解決し、モリブデン基板と保護膜との密着性が特にすぐれ、タッチパネルとしての耐久性に優れるタッチパネルの製造方法を提供することである。
本願は、透明導電膜を有する基板の透明導電膜の表面に、シランカップリング剤を塗布した後に保護膜を形成する工程を含むことを特徴とするタッチパネルの製造方法を提供するものである。
本発明において、透明導電膜を有する基板における基板材料としては、ガラス、モリブデンなどがあり、透明導電膜としては酸化インジウムスズである。また、このような基板は部分的にシリカからなる場合もある。
本発明において、透明導電膜の表面には保護膜を形成するが、ここで透明導電膜にシランカップリング剤を塗布した後、保護膜を形成するための感放射線性樹脂組成物(以下、「保護膜形成用組成物」)という。
を塗布し、加熱することにより保護膜を形成する。
シランカップリング剤としては、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシランおよびβ−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどを挙げることができる。
これらのシランカップリング剤は、通常溶媒に溶解して用いるが、イソプロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル、ジアセトンアルコール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、(ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコール←この2つでは効果なし)などを挙げることができ、シランカップリング剤の濃度は0.05〜100重量%程度である。
シランカップリング剤は、キャスト方法、インクジェット方法、スピンコート法などにより塗布することができる。
本発明において保護膜形成用組成物は、反応性官能基を有するポリマー、多官能性アクリルモノマーおよび光開始剤を含むものである。
本発明において反応性官能基としては、例えばカルボキシル基、エポキシ基、(メタ)
アクリロイル基などを挙げることができ、これらの反応性官能基を有するラジカル重合性モノマーと、その他のラジカル重合性モノマーとを共重合することにより、反応性官能基を有するポリマーを得ることができる。(メタ)アクリロイル基は、水酸基含有ラジカル重合性モノマーとその他のラジカル重合性モノマーとを共重合した後、ポリマー中の水酸基に(メタ)アクリロイル基含有イソシアネート化合物を反応させることで得る事ができる。
カルボキシル基を有するラジカル重合性モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、2−アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸、2−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−メタクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸等のモノカルボン酸;
マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸等のジカルボン酸;
前記ジカルボン酸の酸無水物等を挙げることができる。
また、エポキシ基を有するラジカル重合性モノマーとしては、4−メタアクリロイルオキシメチル−2−シクロヘキシル−1,3−ジオキソランアクリル酸グリシジル、アクリル酸2−メチルグリシジル、アクリル酸3,4−エポキシブチル、アクリル酸6,7−エポキシヘプチル、アクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシル、アクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチル等のアクリル酸エポキシアルキルエステル;
メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸2−メチルグリシジル、メタクリル酸3,4−エポキシブチル、メタクリル酸6,7−エポキシヘプチル、メタクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシル、メタクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチル等のメタクリル酸エポキシアルキルエステル;
α−エチルアクリル酸グリシジル、α−n−プロピルアクリル酸グリシジル、α−n−ブチルアクリル酸グリシジル、α−エチルアクリル酸6,7−エポキシヘプチル等のα−アルキルアクリル酸エポキシアルキルエステル;
o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル;
3−(メタクリロイルオキシメチル)オキセタン、3−(メタクリロイルオキシメチル)−3−エチルオキセタン、3−(メタクリロイルオキシメチル)−2−メチルオキセタン、3−(メタクリロイルオキシメチル)−2−トリフロロメチルオキセタン、3−(メタクリロイルオキシメチル)−2−ペンタフロロエチルオキセタン、3−(メタクリロイルオキシメチル)−2−フェニルオキセタン、3−(メタクリロイルオキシメチル)−2,2−ジフロロオキセタン、3−(メタクリロイルオキシメチル)−2,2,4−トリフロロオキセタン、3−(メタクリロイルオキシメチル)−2,2,4,4−テトラフロロオキセタン、3−(メタクリロイルオキシエチル)オキセタン、3−(メタクリロイルオキシエチル)−3−エチルオキセタン、2−エチル−3−(メタクリロイルオキシエチル)オキセタン、3−(メタクリロイルオキシエチル)−2−トリフロロメチルオキセタン、3−(メタクリロイルオキシエチル)−2−ペンタフロロエチルオキセタン、3−(メタクリロイルオキシエチル)−2−フェニルオキセタン、2,2−ジフロロ−3−(メタクリロイルオキシエチル)オキセタン、3−(メタクリロイルオキシエチル)−2,2,4−トリフロロオキセタン、3−(メタクリロイルオキシエチル)−2,2,4,4−テトラフロロオキセタン等のオキセタニル基を有するメタクリル酸エステル;
3−(アクリロイルオキシメチル)オキセタン、3−(アクリロイルオキシメチル)−3−エチルオキセタン、3−(アクリロイルオキシメチル)−2−メチルオキセタン、3−(アクリロイルオキシメチル)−2−トリフロロメチルオキセタン、3−(アクリロイルオキシメチル)−2−ペンタフロロエチルオキセタン、3−(アクリロイルオキシメチル)−2−フェニルオキセタン、3−(アクリロイルオキシメチル)−2,2−ジフロロオキセタン、3−(アクリロイルオキシメチル)−2,2,4−トリフロロオキセタン、3−(アクリロイルオキシメチル)−2,2,4,4−テトラフロロオキセタン、3−(アクリロイルオキシエチル)オキセタン、3−(アクリロイルオキシエチル)−3−エチルオキセタン、2−エチル−3−(アクリロイルオキシエチル)オキセタン、3−(アクリロイルオキシエチル)−2−トリフロロメチルオキセタン、3−(アクリロイルオキシエチル)−2−ペンタフロロエチルオキセタン、3−(アクリロイルオキシエチル)−2−フェニルオキセタン、2,2−ジフロロ−3−(アクリロイルオキシエチル)オキセタン、3−(アクリロイルオキシエチル)−2,2,4−トリフロロオキセタン、3−(アクリロイルオキシエチル)−2,2,4,4−テトラフロロオキセタン等のオキセタニル基を有するアクリル酸エステル
などを挙げることができる。
また、水酸基を有するラジカル重合性モノマーとしては、例えば、アクリル酸2−ヒドロキシエチルエステル、アクリル酸3−ヒドロキシプロピルエステル、アクリル酸4−ヒドロキシブチルエステル、アクリル酸5−ヒドロキシペンチルエステル、アクリル酸6−ヒドロキシヘキシルエステル、アクリル酸7−ヒドロキシヘプチルエステル、アクリル酸8−ヒドロキシオクチルエステル、アクリル酸9−ヒドロキシノニルエステル、アクリル酸10−ヒドロキシデシルエステル、アクリル酸11−ヒドロキシウンデシルエステル、アクリル酸12−ヒドロキシドデシルエステルの如きアクリル酸ヒドロキシアルキルエステル;
メタクリル酸2−ヒドロキシエチルエステル、メタクリル酸3−ヒドロキシプロピルエステル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチルエステル、メタクリル酸5−ヒドロキシペンチルエステル、メタクリル酸6−ヒドロキシヘキシルエステル、メタクリル酸7−ヒドロキシヘプチルエステル、メタクリル酸8−ヒドロキシオクチルエステル、メタクリル酸9−ヒドロキシノニルエステル、メタクリル酸10−ヒドロキシデシルエステル、メタクリル酸11−ヒドロキシウンデシルエステル、メタクリル酸12−ヒドロキシドデシルエステルの如きメタクリル酸ヒドロキシアルキルエステル;
さらに、アクリル酸4−ヒドロキシ−シクロヘキシルエステル、アクリル酸4−ヒドロキシメチル−シクロヘキシルメチルエステル、アクリル酸4−ヒドロキシエチル−シクロヘキシルエチルエステル、アクリル酸3−ヒドロキシ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−イルエステル、アクリル酸3−ヒドロキシメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−イルメチルエステル、アクリル酸3−ヒドロキシエチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−イルエチルエステル、アクリル酸8−ヒドロキシ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−イルエステル、アクリル酸2−ヒドロキシ−オクタヒドロ−4,7−メタノ−インデン−5−イルエステル、アクリル酸2−ヒドロキシメチル−オクタヒドロ−4,7−メタノ−インデン−5−イルメチルエステル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル−オクタヒドロ−4,7−メタノ−インデン−5−イルエチルエステル、アクリル酸3−ヒドロキシ−アダマンタン−1−イルエステル、アクリル酸3−ヒドロキシメチル−アダマンタン−1−イルメチルエステル、アクリル酸3−ヒドロキシエチル−アダマンタン−1−イルエチルエステルの如き脂環式構造を有するアクリル酸ヒドロキシアルキルエステル;
メタクリル酸4−ヒドロキシ−シクロヘキシルエステル、メタクリル酸4−ヒドロキシメチル−シクロヘキシルメチルエステル、メタクリル酸4−ヒドロキシエチル−シクロヘキシルエチルエステル、メタクリル酸3−ヒドロキシ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−イルエステル、メタクリル酸3−ヒドロキシメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−イルメチルエステル、メタクリル酸3−ヒドロキシエチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−イルエチルエステル、メタクリル酸8−ヒドロキシ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−イルエステル、メタクリル酸2−ヒドロキシ−オクタヒドロ−4,7−メタノ−インデン−5−イルエステル、メタクリル酸2−ヒドロキシメチル−オクタヒドロ−4,7−メタノ−インデン−5−イルメチルエステル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル−オクタヒドロ−4,7−メタノ−インデン−5−イルエチルエステル、メタクリル酸3−ヒドロキシ−アダマンタン−1−イルエステル、メタクリル酸3−ヒドロキシメチル−アダマンタン−1−イルメチルエステル、メタクリル酸3−ヒドロキシエチル−アダマンタン−1−イルエチルエステルの如き脂環式構造を有するメタクリル酸ヒドロキシアルキルエステル;
アクリル酸1,2−ジヒドロキシエチルエステル、アクリル酸2,3−ジヒドロキシプロピルエステル、アクリル酸1,3−ジヒドロキシプロピルエステル、アクリル酸3,4−ジヒドロキシブチルエステル、アクリル酸3−[3−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−2−ヒドロキシプロポキシ]−2−ヒドロキシプロピルエステル等のアクリル酸ジヒドロキシアルキルエステル;
メタクリル酸1,2−ジヒドロキシエチルエステル、メタクリル酸2,3−ジヒドロキシプロピルエステル、メタクリル酸1,3−ジヒドロキシプロピルエステル、メタクリル酸3,4−ジヒドロキシブチルエステル、メタクリル酸3−[3−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−2−ヒドロキシプロポキシ]−2−ヒドロキシプロピルエステル等のメタクリル酸ジヒドロキシアルキルエステル等を挙げることができる。
これらの1分子中に1つ以上の水酸基を含有する不飽和化合物のうち、共重合反応性およびイソシアネート化合物との反応性の点から、アクリル酸2−ヒドロキシエチルエステル、アクリル酸3−ヒドロキシプロピルエステル、アクリル酸4−ヒドロキシブチルエステル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルエステル、メタクリル酸3−ヒドロキシプロピルエステル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチルエステル、アクリル酸4−ヒドロキシメチル−シクロヘキシルメチルエステル、メタクリル酸4−ヒドロキシメチル−シクロヘキシルメチルエステル、アクリル酸2,3−ジヒドロキシプロピルエステル、メタクリル酸2,3−ジヒドロキシプロピルエステル等が好ましい。
上記水酸基を含有する不飽和化合物と反応させるイソシアネート化合物としては、例えば、
2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート、3−アクリロイルオキシプロピルイソシアネート、4−アクリロイルオキシブチルイソシアネート、6−アクリロイルオキシヘキシルイソシアネート、8−アクリロイルオキシオクチルイソシアネート、10−アクリロイルオキシデシルイソシアネート等のアクリル酸誘導体;
2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、3−メタクリロイルオキシプロピルイソシアネート、4−メタクリロイルオキシブチルイソシアネート、6−メタクリロイルオキシヘキシルイソシアネート、8−メタクリロイルオキシオクチルイソシアネート、10−メタクリロイルオキシデシルイソシアネート等のメタクリル酸誘導体を挙げることができる。
また、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネートの市販品としては、商品名で、カレンズAOI(昭和電工(株)製)、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートの市販品としては、商品名で、カレンズMOI(昭和電工(株)製)を挙げることができる。
これらの不飽和イソシアネート化合物のうち、反応性の点から、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、4−メタクリロイルオキシブチルイソシアネート等が好ましい。
カルボキシル基またはエポキシ基を有するラジカル重合性モノマー以外のラジカル重合性モノマーとしては、
アクリル酸メチル、アクリル酸i−プロピル等のアクリル酸アルキルエステル;
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸sec−ブチル、メタクリル酸t−ブチル等のメタクリル酸アルキルエステル;
アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2−メチルシクロヘキシル、アクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル、アクリル酸2−(トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルオキシ)エチル、アクリル酸イソボロニル等のアクリル酸脂環式エステル;
メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸2−メチルシクロヘキシル、メタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル、メタクリル酸2−(トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルオキシ)エチル、メタクリル酸イソボロニル等のメタクリル酸脂環式エステル;
アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル等のアクリル酸のアリールエステルあるいはアラルキルエステル;
メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル等のメタクリル酸のアリールエステルあるいはアラルキルエステル;
マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジエチル等のジカルボン酸ジアルキルエステル;
メタクリル酸テトラヒドロフルフリル、メタクリル酸テトラヒドロフリル、メタクリル酸テトラヒドロフピラン−2−メチル等の酸素一原子を含む不飽和複素五及び六員環メタクリル酸エステル;
4−アクリロイルオキシメチル−2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン、4−アクリロイルオキシメチル−2−メチル−2−イソブチル−1,3−ジオキソラン、4−アクリロイルオキシメチル−2−シクロヘキシル−1,3−ジオキソラン、4−メタアクリロイルオキシメチル−2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン、4−メタアクリロイルオキシメチル−2−メチル−2−イソブチル−1,3−ジオキソラン等の酸素二原子を含む不飽和複素五員環メタクリル酸エステル;
4−アクリロイルオキシメチル−2、2−ジメチル−1,3−ジオキソラン、4−アクリロイルオキシメチル−2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン、4−アクリロイルオキシメチル−2、2−ジエチル−1,3−ジオキソラン、4−アクリロイルオキシメチル−2−メチル−2−イソブチル−1,3−ジオキソラン、4−アクリロイルオキシメチル−2−シクロペンチル−1,3−ジオキソラン、4−アクリロイルオキシメチル−2−シクロヘキシル−1,3−ジオキソラン、4−アクリロイルオキシエチル−2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン、4−アクリロイルオキシプロピル−2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン、4−メタアクリロイルオキシブチル−2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン等の酸素二原子を含む不飽和複素五員環アクリル酸エステル;
スチレン、α−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、4−イソプロペニルフェノール等のビニル芳香族化合物;
N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−スクシンイミジル−3−マレイミドベンゾエート、N−スクシンイミジル−4−マレイミドブチレート、N−スクシンイミジル−6−マレイミドカプロエート、N−スクシンイミジル−3−マレイミドプロピオネート、N−(9−アクリジニル)マレイミド等のN位−置換マレイミド;
アクリル酸2−ヒドロキシエチルエステル、アクリル酸3−ヒドロキシプロピルエステル、アクリル酸4−ヒドロキシブチルエステル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルエステル、メタクリル酸3−ヒドロキシプロピルエステル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチルエステル、アクリル酸4−ヒドロキシメチル−シクロヘキシルメチルエステル、メタクリル酸4−ヒドロキシメチル−シクロヘキシルメチルエステル、アクリル酸2,3−ジヒドロキシプロピルエステル、メタクリル酸2,3−ジヒドロキシプロピルエステル、アクリル酸2−(6−ヒドロキシヘキサノイルオキシ)エチルエステル、メタクリル酸2−(6−ヒドロキシヘキサノイルオキシ)エチルエステル等の水酸基含有不飽和化合物;
1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等の共役ジエン系化合物のほか、
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル
等を挙げることができる
これらのその他のラジカル重合性モノマーのうち、スチレン、4−イソプロペニルフェノール、メタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル(トリシクロデカニルメタクリレート)、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸2−メチルグリシジル、メタクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシル、メタクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチル、3−メチル−3−メタクリロイルオキシメチルオキセタン、3−エチル−3−メタクリロイルオキシメチルオキセタン、メタクリル酸テトラヒドロフルフリル、1,3−ブタジエン、アクリル酸2−ヒドロキシエチルエステル、メタクリル酸2−(6−ヒドロキシエチルヘキサノイルオキシ)エチルエステル、4−アクリロイルオキシメチル−2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン、シクロヘキシルマレイミド、フェニルマレイミド等が共重合反応性、現像性の点で好ましい。
保護膜形成用組成物に用いられる多官能性アクリルモノマーとしては、例えば、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、ビスフェノキシエタノールフルオレンジアクリレート、ビスフェノキシエタノールフルオレンジメタクリレート、コハク酸モノ−[3−(3−アクリロイロキシ−2,2−ビス−アクリロイロキシメチル−プロポキシ)−2,2−ビス−アクリロイロキシメチル−プロピル]エステル等を挙げることができる。また市販品として、例えば、アロニックスM−210、同M−240、同M−6200(東亜合成(株)製)、KAYARAD HDDA、同HX−220、同R−604、同DPHA−40H(日本化薬(株)製)、ビスコート260、同312、同335HP(大阪有機化学工業(株)製)等の2官能(メタ)アクリル酸エステル、ならびにトリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、トリ(2−アクリロイルオキシエチル)フォスフェート、トリ(2−メタクリロイルオキシエチル)フォスフェート等の3官能以上の(メタ)アクリル酸エステルを挙げることができる。
保護膜形成用組成物において、多官能性アクリルモノマーの使用量は、反応性官能基を有するポリマー100重量部に対して、好ましくは50〜250重量部、さらに好ましくは60〜200重量部である。
重合開始剤
本発明において、保護膜形成用組成物に用いられる重合開始剤は、可視光線、紫外線、遠紫外線、荷電粒子線、X線などの放射線の露光により、重合性不飽和化合物の重合を開始しうる活性種を発生する成分からなる。このような感放射線性重合開始剤としては、例えば、感放射線ラジカル重合開始剤および感放射線カチオン重合開始剤を挙げることができる。感放射線ラジカル重合開始剤としては、例えばO−アシルオキシム系化合物、アセトフェノン系化合物、ビイミダゾール系化合物、ベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、α−ジケトン系化合物、多核キノン系化合物、キサントン系化合物、ホスフィン系化合物、トリアジン系化合物、感放射線カチオン重合開始剤としては、例えばオニウム塩、メタロセン化合物等を挙げることができる。
性重合開始剤の使用量は、多官能性アクリルモノマー100重量部に対して、好ましくは0.01〜120重量部、より好ましくは1〜100重量部である。
O−アシルオキシム系化合物としては、例えば、1−〔9−エチル−6−ベンゾイル−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−ノナン−1,2−ノナン−2−オキシム−O−ベンゾアート、1−〔9−エチル−6−ベンゾイル−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−ノナン−1,2−ノナン−2−オキシム−O−アセタート、1−〔9−エチル−6−ベンゾイル−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−ペンタン−1,2−ペンタン−2−オキシム−O−アセタート、1−〔9−エチル−6−ベンゾイル−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−オクタン−1−オンオキシム−O−アセタート、1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−エタン−1−オンオキシム−O−ベンゾアート、1−〔9−エチル−6−(1,3,5−トリメチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−エタン−1−オンオキシム−O−ベンゾアート、1−〔9−ブチル−6−(2−エチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−エタン−1−オンオキシム−O−ベンゾアート、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)、エタノン,1−[9−エチル−6−[2−メチル−4−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラニル)メトキシベンゾイル]−9.H.−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)、1,2−オクタジオン−1−〔4−(フェニルチオ)フェニル〕−2−(O−ベンゾイルオキシム)、1,2−ブタンジオン−1−〔4−(フェニルチオ)フェニル〕−2−(O−ベンゾイルオキシム)、1,2−ブタンジオン−1−〔4−(フェニルチオ)フェニル〕−2−(O−アセチルオキシム)、1,2−オクタジオン−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−(O−ベンゾイルオキシム)、1,2−オクタジオン−1−〔4−(フェニルチオ)フェニル〕−2−(O−(4―メチルベンゾイルオキシム))等を挙げることができる。
これらのO−アシルオキシム系化合物のうち、特に、1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−エタン−1−オンオキシム−O−アセタート、エタノン,1−〔9−エチル−6−〔2−メチル−4−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラニル)メトキシベンゾイル〕−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−,1−(O−オセチルオキシム)、1,2−オクタジオン−1−〔4−(フェニルチオ)フェニル〕−2−(O−ベンゾイルオキシム)が好ましい。
上記O−アシルオキシム系化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
前記アセトフェノン系化合物としては、例えば、α−ヒドロキシケトン系化合物、α−アミノケトン系化合物、これら以外の化合物を挙げることができる。
前記α−ヒドロキシケトン系化合物としては、例えば、1−フェニル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−i−プロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等を挙げることができ、また前記α−アミノケトン系化合物としては、例えば、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−(4−メチルベンジル)−2−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等を挙げることができる。これら以外の化合物として、例えば、2,2−ジメトキシアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン等を挙げることができる。
これらのアセトフェノン系化合物のうち、特に、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−(4−メチルベンジル)−2−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オンが好ましい。
これらのアセトフェノン系化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
前記ビイミダゾール系化合物の具体例としては、例えば、
2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、
2,2’−ビス(2−ブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、
2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、
2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、
2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、
2,2’−ビス(2−ブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、
2,2’−ビス(2,4−ジブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、
2,2’−ビス(2,4,6−トリブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール
等を挙げることができる。
前記ビイミダゾール系化合物のうち、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール等が好ましく、特に好ましくは、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾールである。
アミノ系増感剤としては、例えば、N−メチルジエタノールアミン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸i−アミルなどを挙げることができる。
これらのアミノ系増感剤のうち、特に4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが好ましい。
本発明の樹脂組成物は任意で分子内に2個以上のオキシラニル基またはオキセタニル基を有する化合物を含有することができる。
分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物としては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールFジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールSジグリシジルエーテル等のビスフェノール化合物のジグリシジルエーテル;
1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル;
エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンなどの脂肪族多価アルコールに1種または2種以上のアルキレンオキサイドを付加することにより得られるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル;
フェノールノボラック型エポキシ樹脂;
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂;
ポリフェノール型エポキシ樹脂;
脂肪族長鎖二塩基酸のジグリシジルエステル;
高級脂肪酸のグリシジルエステル;
エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油等を挙げることができる。
上記分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物の市販品としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂として、エピコート1001、同1002、同1003、同1004、同1007、同1009、同1010、同828(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)等;
ビスフェノールF型エポキシ樹脂として、エピコート807(ジャパンエポキシレジン(株)製)等;
フェノールノボラック型エポキシ樹脂として、エピコート152、同154、同157S65(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)、EPPN201、同202(以上、日本化薬(株)製)等;
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂として、EOCN102、同103S、同104S、1020、1025、1027(以上、日本化薬(株)製)、エピコート180S75(ジャパンエポキシレジン(株)製)等;
ポリフェノール型エポキシ樹脂として、エピコート1032H60、同XY−4000(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)等;
環状脂肪族エポキシ樹脂として、CY−175、同177、同179、アラルダイトCY−182、同192、184(以上、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)、ERL−4234、4299、4221、4206(以上、U.C.C社製)、ショーダイン509(昭和電工(株)製)、エピクロン200、同400(以上、大日本インキ(株)製)、エピコート871、同872(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)、ED−5661、同5662(以上、セラニーズコーティング(株)製)等;
脂肪族ポリグリシジルエーテルとしてエポライト100MF(共栄社化学(株)製)、エピオールTMP(日本油脂(株)製)等が挙げられる。
分子内に2個以上の3,4−エポキシシクロヘキシル基を有する化合物としては、例えば、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレングリコールのジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、ラクトン変性3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート等を挙げることができる。
このようなエポキシ化合物のうち、フェノールノボラック型エポキシ樹脂およびポリフェノール型エポキシ樹脂が好ましい。
本発明の樹脂組成物は、形成される保護膜と基板との密着性を向上させるために〔D〕接着助剤を含有することができる。
このような〔D〕接着助剤としては、例えば、反応性置換基を有する官能性シランカップリング剤を使用することができる。上記反応性置換基としては、例えば、カルボキシル基、メタクリロイル基、イソシアネート基、エポキシ基等を挙げることができる。
〔D〕接着助剤の具体例としては、例えば、トリメトキシシリル安息香酸、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどが挙げられる。
このような〔D〕接着助剤は、共重合体〔A−1〕あるいは重合体〔A−2〕および〔重合体A−3〕の合計量100重量部当たり、好ましくは30重量部以下、より好ましくは25重量部以下の量で用いられる。〔D〕接着助剤の量が30重量部を超えると、得られる保護膜の耐熱性が不十分となる場合がある。
〔E〕界面活性剤
本発明の樹脂組成物は、塗布性能を向上させるために、さらに[E]界面活性剤を含有することができる。
このような界面活性剤としては例えば、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、その他の界面活性剤を挙げることができる。
上記フッ素系界面活性剤としては、例えば、BM CHEMIE社製 商品名:BM−1000、BM−1100、大日本インキ化学工業(株)製 商品名:メガファックF142D、同F172、同F173、同F183、住友スリーエム(株)製 商品名:フロラードFC−135、同FC−170C、同FC−430、同FC−431、旭硝子(株)製 商品名:サーフロンS−112、同S−113、同S−131、同S−141,同S−145、同S−382,同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106等の市販品を挙げることができる。
上記シリコーン系界面活性剤としては、例えば、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製 商品名:SH−28PA、SH−190、SH−193、SZ−6032、SF−8428、DC−57、DC−190、信越化学工業(株)製 商品名:KP341、新秋田化成(株)製 商品名:エフトップEF301、同EF303、同EF352等の市販品を挙げることができる。
上記ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアリールエーテル、ポリオキシエチレンジアルキルエステルなどが挙げられる。
上記ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等が挙げられ、ポリオキシエチレンアリールエーテルとしては、例えば、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルが挙げられ、ポリオキシエチレンジアルキルエステルとしては、例えば、ポリオキシエチレンジラウレート、ポリオキシエチレンジステアレート等が挙げられる。
上記その他の界面活性剤として、共栄社化学(株)製 商品名:(メタ)アクリル酸系共重合体ポリフローNo.57、同No.90等を挙げることができる。
本発明で用いられる保護膜形成用組成物は、反応性官能基を有するポリマー、多官能性アクリルモノマーおよび光開始剤を溶媒に混合してなるものである。上記溶媒のうち、各成分の溶解性、各成分との反応性、塗膜形成のし易さ等の点から、例えばアルコール、グリコールエーテル、エチレングリコールアルキルエーテルアセテート、エステルおよびジエチレングリコールが好ましく用いられる。これらのうち、例えばベンジルアルコール、2−フェニルエチルアルコール、3−フェニル−1−プロパノール、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、酢酸―3メトキシブチルが特に好ましく使用できる。
さらに前記溶媒とともに膜厚の面内均一性を高めるため、高沸点溶媒を併用することもできる。併用できる高沸点溶媒としては、例えばN−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアニリド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、アセトニルアセトン、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、フェニルセロソルブアセテートなどが挙げられる。これらのうち、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミドが好ましい。
本発明における保護膜の形成方法としては、塗布法またはドライフィルム法によることができる。
塗布法により被膜を形成する場合、上記透明導電膜の上に本発明の感放射線性樹脂組成物の溶液を塗布したのち、塗布面を加熱(プレベーク)することにより、被膜を形成することができる。塗布法に用いる組成物溶液の固形分濃度は、好ましくは5〜50重量%であり、より好ましくは10〜40重量%であり、さらに好ましくは15〜35重量%である。組成物溶液の塗布方法としては、特に限定されず、例えばスプレー法、ロールコート法、回転塗布法(スピンコート法)、スリットダイ塗布法、バー塗布法、インクジェット塗布法などの適宜の方法を採用することができ、特にスピンコート法またはスリットダイ塗布法が好ましい。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、スリットダイ塗布法に特に好適であり、スリットダイの移動速度を150mm/秒とした場合であっても、塗布ムラを発生させることはない。
一方、ドライフィルム法により被膜を形成する場合に使用されるドライフィルムは、ベースフィルム、好ましくは可とう性のベースフィルム上に、本発明の感放射線性樹脂組成物からなる感放射線性層を積層してなるもの(以下、「感放射線性ドライフィルム」という。)である。
上記感放射線性ドライフィルムは、ベースフィルム上に、本発明の感放射線性樹脂組成物を好ましくは組成物溶液として塗布した後に溶媒を除去することにより、感放射線性層を積層して形成することができる。感放射線性ドライフィルムの感放射線性層を積層するために用いられる組成物溶液の固形分濃度は、好ましくは5〜50重量%であり、より好ましくは10〜50重量%であり、さらに好ましくは20〜50重量%であり、特に30〜50重量%であることが好ましい。感放射線性ドライフィルムのベースフィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂のフィルムを使用することができる。ベースフィルムの厚さは、15〜125μmの範囲が適当である。感放射線性層の厚さは、1〜30μm程度が好ましい。
感放射線性ドライフィルムは、未使用時にその感放射線性層上にカバーフィルムを積層して保存することもできる。このカバーフィルムは、未使用時には剥がれず、使用時には容易に剥がすことができるように、適度な離型性を有する物であることが好ましい。このような条件を満たすカバーフィルムとしては、例えばPETフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリウレタンフィルムなどの合成樹脂フィルムの表面にシリコーン系離型剤を塗布しまたは焼き付けたフィルムを使用することができる。カバーフィルムの厚さは、5〜30μm程度が好ましい。これらカバーフィルムは、2層または3層を積層した積層型カバーフィルムとしてもよい。
かかるドライフィルムを透明基板の透明導電膜上に、熱圧着法などの適宜の方法でラミネートすることにより、被膜を形成することができる。
このようにして形成された被膜は、次いで好ましくはプレベークされる。プレベークの条件は、各成分の種類、配合割合などによっても異なるが、好ましくは70〜120℃で1〜15分間程度である。
被膜のプレベーク後の膜厚は、好ましくは0.5〜10μmであり、より好ましくは1.0〜7.0μm程度である。
−(ロ)工程−
次いで、形成された被膜の少なくとも一部に露光する。この場合、被膜の一部に露光する際には、通常、所定のパターンを有するフォトマスクを介して露光する。
露光に使用される放射線としては、例えば、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等を使用できるが、波長が190〜450nmの範囲にある放射線が好ましく、特に365nmの紫外線を含む放射線が好ましい。
露光量は、露光される放射線の波長365nmにおける強度を、照度計(OAI model 356 、OAI Optical Associates Inc. 製)により測定した値として、好ましくは100〜10,000J/m、より好ましくは500〜3,000J/mである。
−(ハ)工程−
次いで、露光後の被膜を現像することにより、不要な部分を除去して、所定のパターンを形成する。
現像に使用される現像液としては、アルカリ現像液が好ましく、その例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア等の無機アルカリ;エチルアミン、n−プロピルアミン等の脂肪族1級アミン;ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン等の脂肪族2級アミン;トリメチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエチルアミン、トリエチルアミン等の脂肪族3級アミン;ピロール、ピペリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン等の脂環族3級アミン;ピリジン、コリジン、ルチジン、キノリン等の芳香族3級アミン;エタノールジメチルアミン、メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の4級アンモニウム塩等のアルカリ性化合物の水溶液を挙げることができる。
また、前記アルカリ性化合物の水溶液には、メタノール、エタノール等の水溶性有機溶媒や界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
現像方法としては、液盛り法、ディッピング法、シャワー法等のいずれでもよく、現像時間は、好ましくは10〜180秒間程度である。
現像後、例えば流水洗浄を30〜90秒間行ったのち、例えば圧縮空気や圧縮窒素で風乾させることによって、所望のパターンが形成される。
実施例
以下に合成例、実施例を示して、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(共)重合体の製造
合成例1
冷却管と攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)5重量部とジエチレングリコールメチルエチルエーテル200重量部を仕込んだ。引き続きメタクリル酸グリシジル40重量部、スチレン10重量部、メタクリル酸30重量部およびシクロヘキシルマレイミド20重量部を仕込み窒素置換した後ゆるやかに撹拌を始めた。溶液温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持し共重合体(A−1)を含む重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の固形分濃度は、33.1重量%であった。得られた重合体の数平均分子量は、7,000であった(数平均分子量はGPC(ゲルパーミエイションクロマトグラフィー)HLC−8020(東ソー(株)製)を用いて測定したポリスチレン換算分子量である)。また、分子量分布(Mw/Mn)は2であった。
合成例2
冷却管と攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル5重量部とジエチレングリコールメチルエチルエーテル200重量部を仕込んだ。引き続きメタクリル酸グリシジル40重量部、メタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル35重量部、メタクリル酸20重量部およびブタジエン5重量部を仕込み窒素置換した後ゆるやかに撹拌を始めた。溶液温度を80℃に上昇させ、この温度を5時間保持し共重合体(A−2)を含む重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の固形分濃度は、33.3重量%であった。得られた重合体の数平均分子量は、6,500であった。また、分子量分布(Mw/Mn)は2であった。
合成例3
冷却管と攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)5重量部とジエチレングリコールメチルエチルエーテル200重量部を仕込んだ。引き続き3−(メタクリロイルオキシエチル)オキセタン40重量部、スチレン10重量部、メタクリル酸30重量部およびシクロヘキシルマレイミド20重量部を仕込み窒素置換した後ゆるやかに撹拌を始めた。溶液温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持し共重合体(A−3)を含む重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の固形分濃度は、33.1重量%であった。得られた重合体の数平均分子量は、7,300であった。また、分子量分布(Mw/Mn)は2であった。
合成例4
冷却管と攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル5重量部とジエチレングリコールメチルエチルエーテル200重量部を仕込んだ。引き続きメタクリル酸グリシジル50重量部、スチレン50重量部を仕込み窒素置換した後ゆるやかに撹拌を始めた。溶液温度を80℃に上昇させ、この温度を5時間保持し共重合体(A−4)を含む重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の固形分濃度は、32.8重量%であった。得られた重合体の数平均分子量は、7,000であった。また、分子量分布(Mw/Mn)は2であった。
合成例5
冷却管と攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)5重量部とジエチレングリコールメチルエチルエーテル200重量部を仕込んだ。引き続きベンジルメタクリレート40重量部、スチレン10重量部、フェニルマレイミド30重量部およびメタクリル酸2―ヒドロキシエチルエステル20重量部、メタクリル酸10重量部を仕込み窒素置換した後ゆるやかに撹拌を始めた。溶液温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持し共重合体(A−5)を含む重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の固形分濃度は、33.1重量%であった。得られた重合体の数平均分子量は、7,000であった。また、分子量分布(Mw/Mn)は2であった。
合成例6
冷却管と撹拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル5部および酢酸3−メトキシブチル250部を仕込み、引き続いてメタクリル酸18部、メタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル25部、スチレン5部、メタクリル酸2―ヒドロキシエチルエステル30部およびメタクリル酸ベンジル22部を仕込んで、窒素置換したのち、緩やかに攪拌しつつ、溶液の温度を80℃に上昇させ、この温度を5時間保持して重合することにより、固形分濃度28.8%の共重合体〔β−1〕溶液を得た。得られた共重合体〔β−1〕得られた重合体の数平均分子量は、7,000であった。また、分子量分布(Mw/Mn)は2であった。
次いで、前記共重合体〔β−1〕溶液に、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(商品名カレンズMOI、昭和電工(株)製)14部と4−メトキシフェノール0.1部を添加したのち、40℃で1時間、さらに60℃で2時間攪拌して反応させた。2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート由来のイソシアネート基と共重合体〔β−1〕の水酸基の反応の進行は、IR(赤外線吸収)スペクトルにより確認した。重合体溶液〔β−1〕、1時間反応後の溶液および40℃で1時間さらに60℃で2時間反応後の溶液それぞれのIRスペクトルで、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートのイソシアネート基に由来する2270cm−1付近のピークが減少している様子を確認した。固形分濃度30.0%の〔A−6〕重合体溶液を得た。
比較合成例1
冷却管と攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)5重量部とジエチレングリコールメチルエチルエーテル200重量部を仕込んだ。引き続きメタクリル酸メチル40重量部、スチレン10重量部、シクロヘキシルマレイミド30重量部を仕込み窒素置換した後ゆるやかに撹拌を始めた。溶液温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持し共重合体(a−1)を含む重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の固形分濃度は、32.6重量%であった。得られた重合体の数平均分子量は、6,400であった。また、分子量分布(Mw/Mn)は2であった。
樹脂組成物の調製および評価
実施例1
上記合成例1で得られた共重合体(A−1)を含む溶液(共重合体(A−1)100重量部(固形分)に相当する量)と(B−1)コハク酸モノ−[3−(3−アクリロイロキシ−2,2−ビス−アクリロイロキシメチル−プロポキシ)−2,2−ビス−アクリロイロキシメチル−プロピル]エステル200重量部と(C)2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノプロパン−1−オン(商品名イルガキュア907、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製)10重量部、(D−1)ノボラック型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製 商品名:エピコート152)30重量部、(F)γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン30.0重量部、(G−1)界面活性剤としてFTX−218((株)ネオス製)0.2重量部を加え、さらに固形分濃度が22重量%になるように(H)ジエチレングリコールメチルエチルエーテルを加えた後、孔径0.5μmのミリポアフィルタで濾過して樹脂組成物(α―1)を調製した。
保護膜の評価
密着の評価
基板を純水で洗浄して乾燥させた後、基板上にプライマーとしてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランをスピンコーターを用いて2000rpm、10秒で塗工し、ホットプレート上で80℃、1分間ベークすることで処理を行った。プライマー処理後、基板上に上記樹脂組成物をスピンコーターを用いて、硬化膜厚が2.0μmとなるように塗工し、ホットプレート上で80℃、2分間プレベークを実施した後、得られた被膜に1000J/m露光した。その後、水酸化カリウム0.05重量%水溶液により、25℃で現像したのち、純水で1分間洗浄し、さらに230℃のオーブン中で30分間加熱することにより、保護膜を形成した。
上記のようにして形成した保護膜を有する基板について、JIS K−5400−1990の8.5.3付着性碁盤目テープ法により保護膜の密着性を評価した。碁盤目100個中、残った碁盤目の数を表1に示した。

実施例2〜17および比較例1
プライマーの種類及び量と、希釈溶剤の種類および量を表1および2に記載のとおりとした他は、実施例1と同様にして密着性を評価した。結果を表1および表2に示した。
比較例2
プライマー処理を実施しないこと以外は実施例1と同様にして密着性を評価した。結果を表2に示した。
Figure 2010000434
Figure 2010000434
表2中、PGMEはプロピレングリコールモノメチルエーテルを、PGMEAはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを示す
実施例18
実施例1で調製した樹脂組成物(A−1)を用いて以下の評価を実施した。
(2)透明性評価
上記組成物を
スピンナーを用いて上記組成物を、SiOディップガラス基板上に塗布した後、ホットプレート上で80℃、2分間プレベークして塗膜を形成し、得られた被膜に1000J/m露光した。その後、水酸化カリウム0.05重量%水溶液により、25℃で現像したのち、純水で1分間洗浄し、さらに230℃のオーブン中で30分間加熱することにより、膜厚2.0μmの保護膜を形成した。
上記のようにして形成した保護膜を有する基板について、分光光度計(150−20型ダブルビーム(日立製作所(株)製))を用いて400〜800nmの透過率を測定した。400〜800nmの透過率の最小値を表2に示した。この値が95%以上のとき、保護膜の透明性は良好といえる。
(3)鉛筆硬度評価
透明性評価の際と同様な方法で保護膜を形成し、JIS K−5400−1990の8.4.1鉛筆引っかき試験により保護膜の表面硬度を測定した。この値を表1に示す。この値が4Hまたはそれより硬いとき、鉛筆硬度は良好といえる。
(4)微小硬度評価
透明性評価の際と同様な方法で保護膜を形成し、微小圧縮試験機(商品名フィッシャースコープHC−110、(株)フィッシャーイントルメンツ製)を用い、ビッカース圧子により、負荷速度および徐荷速度をともに5mN/秒として、50mNまでの荷重を負荷して10秒間保持したのち除荷することによって、マルテンス硬度を測定した。この値を表2に示す。この値が650N/mm2以上であれば、微小硬度は良好といえる。
(5)耐擦傷性試験
透明性評価の際と同様な方法で保護膜を形成し、学振型磨耗試験機を用いてスチールウール#0000の上に200gの荷重をかけて10往復させた。擦傷の状況を肉眼で判定した。
判定基準
◎:全く傷がつかない
○:1〜3本の傷がつく
△:4〜10本の傷がつく
×:10本以上の傷がつく
◎〜△であれば、良好な耐擦傷性を有すると言える。
(6)密着性試験
プライマー処理なし
4インチガラスウエハーおよびモリブデン基板を純水で洗浄して乾燥させた後、スピンナーを用いて上記組成物を、それぞれの基板上に塗布した後、ホットプレート上で80℃、2分間プレベークして塗膜を形成し、得られた被膜に1000J/m露光した。その後、水酸化カリウム0.05重量%水溶液により、25℃で現像したのち、純水で1分間洗浄し、さらに230℃のオーブン中で30分間加熱することにより、膜厚2.0μmの保護膜を形成した。
上記のようにして形成した保護膜を有する基板について、JIS K−5400−1990の8.5.3付着性碁盤目テープ法により保護膜の密着性を評価した。碁盤目100個中、残った碁盤目の数を表3に示した。
プライマー処理あり
基板を純水で洗浄して乾燥させた後、基板上にプライマーとしてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランの1%IPA希釈溶液をスピンコーターを用いて2000rpm、10秒で塗工し、ホットプレート上で80℃、1分間ベークすることで処理を行った。プライマー処理後、基板上に上記樹脂組成物をスピンコーターを用いて、硬化膜厚が2.0μmとなるように塗工し、ホットプレート上で80℃、2分間プレベークを実施した後、得られた被膜に1000J/m露光した。その後、水酸化カリウム0.05重量%水溶液により、25℃で現像したのち、純水で1分間洗浄し、さらに230℃のオーブン中で30分間加熱することにより、保護膜を形成した。
上記のようにして形成した保護膜を有する基板について、JIS K−5400−1990の8.5.3付着性碁盤目テープ法により保護膜の密着性を評価した。碁盤目100個中、残った碁盤目の数を示した。
実施例18〜31
組成物の各成分の種類および量を表3および表4に記載のとおりとし、表3および表4に記載の溶媒を使用して表3および表4記載の固形分濃度に合わせた他は、実施例18と同様にして樹脂組成物を調製した。
上記のように調製した保護膜形成用の樹脂組成物を使用し、実施例18と同様に保護膜を形成し、評価した。
上記評価の結果を表3および表4に示した。
Figure 2010000434














Figure 2010000434
なお、表1〜4において、〔α〕シランカップリング剤〔B〕多官能アクリレート、〔C〕光開始剤、〔D〕エポキシ化合物、〔E〕硬化剤、〔F〕接着助剤、〔G〕界面活性剤、〔S〕溶剤の略称は、それぞれ以下のものを表す。
α−1:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
α−2:γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
α−3:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
α−4:γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン
α−5:γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン
α−6:β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン
B−1:コハク酸モノ−[3−(3−アクリロイロキシ−2,2−ビス−アクリロイロキシメチル−プロポキシ)−2,2−ビス−アクリロイロキシメチル−プロピル]エステル
B−2:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製 商品名:KAYARAD DPHA)
C−1: 2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノプロパン−1−オン(商品名イルガキュア907、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製)
D−1:ノボラック型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製 商品名:エピコート152)
E−1:無水トリメリット酸
F−1:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
G−1:フッ素系界面活性剤((株)ネオス製 商品名:FTX−218)
S−1:ジエチレングリコールエチルメチルエーテル

Claims (5)

  1. 透明導電膜を有する基板の透明導電膜の表面に、シランカップリング剤を塗布した後に保護膜を形成する工程を含むことを特徴とするタッチパネルの製造方法。
  2. 基板がモリブデン基板であることを特徴とする請求項1記載のタッチパネルの製造方法。
  3. シランカップリング剤がγ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシランおよびβ−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランから選ばれることを特徴とする請求項1記載のタッチパネルの製造方法。
  4. 保護膜が反応性官能基を有するポリマー、多官能性アクリルモノマーおよび光開始剤を含む組成物から形成されることを特徴とする請求項1記載のタッチパネルの製造方法。
  5. 請求項1記載の方法における保護膜を形成するための感放射線性樹脂組成物。
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