JP2016009613A - リチウムイオン二次電池の正極からの有価物の回収方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】アルミニウム箔の除去、回収と、正極活物質層からの有用金属の回収率向上の双方を実現し得るリチウムイオン二次電池の正極からの有価物の回収方法を提供する。【解決手段】リチウム二次電池の正極からの有価物の回収方法は、集電体としてのアルミニウム箔の少なくとも一方の面に形成された有用金属を含有する正極活物質層を有する正極を、アルミニウム箔が剥離するようにアルカリ処理液に浸漬し、次いで、剥離したアルミニウム箔と剥離した有用金属を含有する正極活物質層又は剥離した有用金属を含有する正極活物質層破砕片とをアルカリ処理液から取り出し、更に、取り出した有用金属を含有する正極活物質層又は取り出した有用金属を含有する正極活物質層破砕片を、有用金属が浸出するように酸処理液に浸漬し、しかる後、酸処理液をろ過し、有用金属を含有するろ液を得る。【選択図】図1
Description
本発明は、リチウムイオン二次電池の正極からの有価物の回収方法に関する。更に詳細には、本発明は、アルミニウム箔の除去、回収と、正極活物質層からの有用金属の回収率向上の双方を実現し得るリチウムイオン二次電池の正極からの有価物の回収方法に関する。
従来、廃リチウムイオン二次電池の処理方法としては、解体し、次いで、焼成し、更に、篩い分けし、しかる後、化学処理する方法が行われていた。この処理方法においては、焼成工程において有害ガスが発生するため環境負荷が大きいという問題があり、篩い分け工程においてニッケル(Ni)やコバルト(Co)などの有価物は、相対的にサイズの大きなアルミニウム集電箔や銅集電箔に付着してしまい、篩の下に落下する割合が低く、得られた焼却灰を化学処理しても、有価物の回収率は上がらなかった。
これに対して、リチウムイオン二次電池の正極から、コバルト、ニッケルなどの有価物を含む再利用原料を簡単かつ効率的に回収することができるリチウムイオン二次電池の正極からの有価物の回収方法が提案されている(特許文献1参照。)。
この回収方法は、集電体としてのアルミニウムと有価物とを含有するリチウムイオン二次電池の正極を、水酸化ナトリウムの濃度が2質量%〜40質量%の水酸化ナトリウム水溶液で処理する処理工程を含む。
特許文献1に記載されたリチウムイオン二次電池の正極からの有価物の回収方法においては、不純物としてのアルミニウム(Al)の含有量が1質量%以下であるコバルトやニッケルなどの有価物を回収することはできる。しかしながら、高温で高濃度の水酸化ナトリウム水溶液を用いてアルミニウムを除去する場合、アルミニウム箔から正極材が分離したものの、アルミニウムの溶解が発生してしまい、アルミニウムを金属のまま回収できないという問題点があった。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものである。そして、本発明は、アルミニウム箔の除去、回収と、正極活物質層からの有用金属の回収率向上の双方を実現し得るリチウムイオン二次電池の正極からの有価物の回収方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた。その結果、集電体としてのアルミニウム箔の少なくとも一方の面に形成された有用金属を含有する正極活物質層を有する正極を、アルミニウム箔が剥離するようにアルカリ処理液に浸漬する工程1と、工程1の後に実施され、剥離したアルミニウム箔と剥離した有用金属を含有する正極活物質層又は剥離した有用金属を含有する正極活物質層破砕片とをアルカリ処理液から取り出す工程2と、工程2の後に実施され、取り出した有用金属を含有する正極活物質層又は取り出した有用金属を含有する正極活物質層破砕片を、有用金属が浸出するように酸処理液に浸漬する工程3と、工程3の後に実施され、酸処理液をろ過し、有用金属を含有するろ液を得る工程4とを含む構成とすることにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のリチウム二次電池の正極からの有価物の回収方法は、下記の工程1〜工程4を含む方法である。
工程1:集電体としてのアルミニウム箔の少なくとも一方の面に形成された有用金属を含有する正極活物質層を有する正極を、アルミニウム箔が剥離するようにアルカリ処理液に浸漬する工程
工程2:工程1の後に実施され、剥離したアルミニウム箔と剥離した有用金属を含有する正極活物質層又は剥離した有用金属を含有する正極活物質層破砕片とをアルカリ処理液から取り出す工程
工程3:工程2の後に実施され、取り出した有用金属を含有する正極活物質層又は取り出した有用金属を含有する正極活物質層破砕片を、有用金属が浸出するように酸処理液に浸漬する工程
工程4:工程3の後に実施され、酸処理液をろ過し、有用金属を含有するろ液を得る工程
工程1:集電体としてのアルミニウム箔の少なくとも一方の面に形成された有用金属を含有する正極活物質層を有する正極を、アルミニウム箔が剥離するようにアルカリ処理液に浸漬する工程
工程2:工程1の後に実施され、剥離したアルミニウム箔と剥離した有用金属を含有する正極活物質層又は剥離した有用金属を含有する正極活物質層破砕片とをアルカリ処理液から取り出す工程
工程3:工程2の後に実施され、取り出した有用金属を含有する正極活物質層又は取り出した有用金属を含有する正極活物質層破砕片を、有用金属が浸出するように酸処理液に浸漬する工程
工程4:工程3の後に実施され、酸処理液をろ過し、有用金属を含有するろ液を得る工程
本発明によれば、集電体としてのアルミニウム箔の少なくとも一方の面に形成された有用金属を含有する正極活物質層を有する正極を、アルミニウム箔が剥離するようにアルカリ処理液に浸漬する工程1と、工程1の後に実施され、剥離したアルミニウム箔と剥離した有用金属を含有する正極活物質層又は剥離した有用金属を含有する正極活物質層破砕片とをアルカリ処理液から取り出す工程2と、工程2の後に実施され、取り出した有用金属を含有する正極活物質層又は取り出した有用金属を含有する正極活物質層破砕片を、有用金属が浸出するように酸処理液に浸漬する工程3と、工程3の後に実施され、酸処理液をろ過し、有用金属を含有するろ液を得る工程4とを含む構成とした。
そのため、アルミニウム箔の除去、回収と、正極活物質層からの有用金属の回収率向上の双方を実現し得るリチウムイオン二次電池の正極からの有価物の回収方法を提供することができる。
そのため、アルミニウム箔の除去、回収と、正極活物質層からの有用金属の回収率向上の双方を実現し得るリチウムイオン二次電池の正極からの有価物の回収方法を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の正極からの有価物の回収方法について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態に係るリチウムイオン二次電池の正極からの有価物の回収方法について詳細に説明する。
第1の実施形態のリチウムイオン二次電池の正極からの有価物の回収方法は、下記の工程1〜工程4を含む方法である。
まず、本発明の第1の実施形態に係るリチウムイオン二次電池の正極からの有価物の回収方法について詳細に説明する。
第1の実施形態のリチウムイオン二次電池の正極からの有価物の回収方法は、下記の工程1〜工程4を含む方法である。
工程1は、集電体としてのアルミニウム箔の少なくとも一方の面に形成された有用金属を含有する正極活物質層を有する正極を、アルミニウム箔が剥離するようにアルカリ処理液に浸漬する工程である。
工程2は、工程1の後に実施され、剥離したアルミニウム箔と剥離した有用金属を含有する正極活物質層又は剥離した有用金属を含有する正極活物質層破砕片とをアルカリ処理液から取り出す工程である。
工程3は、工程2の後に実施され、取り出した有用金属を含有する正極活物質層又は取り出した有用金属を含有する正極活物質層破砕片を、有用金属が浸出するように酸処理液に浸漬する工程である。
工程4は、工程3の後に実施され、酸処理液をろ過し、有用金属を含有するろ液を得る工程である。
工程2は、工程1の後に実施され、剥離したアルミニウム箔と剥離した有用金属を含有する正極活物質層又は剥離した有用金属を含有する正極活物質層破砕片とをアルカリ処理液から取り出す工程である。
工程3は、工程2の後に実施され、取り出した有用金属を含有する正極活物質層又は取り出した有用金属を含有する正極活物質層破砕片を、有用金属が浸出するように酸処理液に浸漬する工程である。
工程4は、工程3の後に実施され、酸処理液をろ過し、有用金属を含有するろ液を得る工程である。
このような工程を経ること、特に工程1において、アルミニウム箔が剥離するように正極をアルカリ処理液に浸漬し、工程2において、剥離したアルミニウム箔を取り出すことにより、アルミニウム箔の除去、回収と、正極活物質層からの有用金属の回収率向上の双方を実現することができる。
ここで、本発明において、「アルミニウム箔の除去、回収」とは、再利用可能なアルミニウム金属の状態で少なくとも20質量%以上、好ましくは50質量%以上、より好ましくは80質量%以上、特に好ましくは85質量%超の回収率を達成することをいう。
ここで、本発明において、「アルミニウム箔の除去、回収」とは、再利用可能なアルミニウム金属の状態で少なくとも20質量%以上、好ましくは50質量%以上、より好ましくは80質量%以上、特に好ましくは85質量%超の回収率を達成することをいう。
以下、各工程について更に詳細に説明する。
工程1は、集電体としてのアルミニウム箔の少なくとも一方の面に形成された有用金属を含有する正極活物質層を有する正極を、アルミニウム箔が剥離するようにアルカリ処理液に浸漬する工程であれば、特に限定されるものではない。
工程1における正極は、例えば、リチウムイオン二次電池の集電箔の少なくとも一方の面に形成された有用金属を含有する正極活物質層を有する正極及び集電箔の少なくとも一方の面に形成された負極活物質層を有する負極を備えた電極構造体を失活や水洗の工程を経て分解して、取り出されたものであることが好ましい。
失活工程を経ることにより、より安全に分解を行うことができ、また、水洗工程を経ることにより、不要な電解液を確実に除去することができるという利点がある。
更に、工程1において正極と共に負極をアルカリ処理液に浸漬しないことにより、負極の集電体としての銅箔を予め除去、回収することができ、詳しくは後述するが、酸処理液を中和・ろ過して、銅(Cu)を除去する必要が殆どないため、有用金属の回収率を向上させることができる。
失活工程を経ることにより、より安全に分解を行うことができ、また、水洗工程を経ることにより、不要な電解液を確実に除去することができるという利点がある。
更に、工程1において正極と共に負極をアルカリ処理液に浸漬しないことにより、負極の集電体としての銅箔を予め除去、回収することができ、詳しくは後述するが、酸処理液を中和・ろ過して、銅(Cu)を除去する必要が殆どないため、有用金属の回収率を向上させることができる。
また、工程1における正極は、例えば、集電体としてのアルミニウム箔の少なくとも一方の面に形成された有用金属としてニッケル(Ni)、コバルト(Co)及びマンガン(Mn)からなる群より選ばれた少なくとも1種を含有する正極活物質と、必要に応じて添加される導電材や結着材を含む正極活物質層を有するものであることが好ましい。
そして、導電材としては、例えば、グラファイトや炭素繊維などの炭素材料を挙げることができる。また、結着材としては、例えば、フッ素樹脂やスチレンブタジエンゴムなどを挙げることができる。
ここで、正極活物質層における有価金属は、上述したように、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)及びマンガン(Mn)を例示でき、更に好ましくは、リチウム(Li)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)及びマンガン(Mn)を挙げることができる。
そして、導電材としては、例えば、グラファイトや炭素繊維などの炭素材料を挙げることができる。また、結着材としては、例えば、フッ素樹脂やスチレンブタジエンゴムなどを挙げることができる。
ここで、正極活物質層における有価金属は、上述したように、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)及びマンガン(Mn)を例示でき、更に好ましくは、リチウム(Li)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)及びマンガン(Mn)を挙げることができる。
更に、工程1におけるアルカリ処理液への正極の浸漬は、例えば、アルミニウム箔自体の溶解量を可能な限り抑制しつつ、アルミニウム箔が正極活物質層から剥離するように上述した正極をアルカリ処理液に浸漬することが好ましい。
上記アルミニウム箔の剥離は、例えば、アルカリ処理液として水酸化ナトリウム(NaOH)の水溶液を適用した場合、アルミニウム箔との化学反応により発生する水素(H2)によって起こるものである。
具体的には、発生した水素(H2)の反力によりアルミニウム箔から正極活物質層が剥がれる。
また、浸漬するに当たり、アルカリ処理液を静置させたままとしておくか、撹拌させるかは適宜選択することができる。
ここで、アルカリ処理液としては、例えば、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の少なくとも一方を含有する水酸化物を水に溶解して成るアルカリ水溶液を適用することができる。上記アルカリ金属としては、例えば、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)などを挙げることができる。そして、これらの1種を含有する水酸化物を単独で水に溶解して成るアルカリ水溶液を適用してもよく、これらの1種を含有する水酸化物を任意に組み合わせて水に溶解して成るアルカリ水溶液を適用してもよい。
また、上記アルカリ土類金属としては、例えば、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)などを挙げることができる。そして、これらの1種を含有する水酸化物を単独で水に溶解して成るアルカリ水溶液を適用してもよく、これらの1種を含有する水酸化物を任意に組み合わせて水に溶解して成るアルカリ水溶液を適用してもよい。
例えば、水酸化物として水酸化ナトリウム(NaOH)及び水酸化カルシウム(Ca(OH)2)のいずれを適用した場合でも、水素(H2)が発生するが、水酸化ナトリウムの方が水酸化カルシウムに比べて2〜3桁大きい反応速度定数を有するため、水酸化ナトリウムを適用する方が水素(H2)を効率よく発生させるという観点から望ましい。また、水酸化リチウム(LiOH)や水酸化カリウム(KOH)を適用することも好適である。
また、アルカリ処理液は、アルミニウム箔と反応して水素(H2)が発生することを要するが、正極活物質と反応しない、換言すれば有用金属と反応しないものであることも重要である。
なお、複数のアルカリ金属や、複数のアルカリ土類金属、1種以上のアルカリ金属と1種以上のアルカリ土類金属とを含有する水酸化物を適用したアルカリ水溶液を適用することができることは言うまでもない。
また、水と反応して強塩基を生成する金属であれば、他の金属元素を適用してもよい。
上記アルミニウム箔の剥離は、例えば、アルカリ処理液として水酸化ナトリウム(NaOH)の水溶液を適用した場合、アルミニウム箔との化学反応により発生する水素(H2)によって起こるものである。
具体的には、発生した水素(H2)の反力によりアルミニウム箔から正極活物質層が剥がれる。
また、浸漬するに当たり、アルカリ処理液を静置させたままとしておくか、撹拌させるかは適宜選択することができる。
ここで、アルカリ処理液としては、例えば、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の少なくとも一方を含有する水酸化物を水に溶解して成るアルカリ水溶液を適用することができる。上記アルカリ金属としては、例えば、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)などを挙げることができる。そして、これらの1種を含有する水酸化物を単独で水に溶解して成るアルカリ水溶液を適用してもよく、これらの1種を含有する水酸化物を任意に組み合わせて水に溶解して成るアルカリ水溶液を適用してもよい。
また、上記アルカリ土類金属としては、例えば、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)などを挙げることができる。そして、これらの1種を含有する水酸化物を単独で水に溶解して成るアルカリ水溶液を適用してもよく、これらの1種を含有する水酸化物を任意に組み合わせて水に溶解して成るアルカリ水溶液を適用してもよい。
例えば、水酸化物として水酸化ナトリウム(NaOH)及び水酸化カルシウム(Ca(OH)2)のいずれを適用した場合でも、水素(H2)が発生するが、水酸化ナトリウムの方が水酸化カルシウムに比べて2〜3桁大きい反応速度定数を有するため、水酸化ナトリウムを適用する方が水素(H2)を効率よく発生させるという観点から望ましい。また、水酸化リチウム(LiOH)や水酸化カリウム(KOH)を適用することも好適である。
また、アルカリ処理液は、アルミニウム箔と反応して水素(H2)が発生することを要するが、正極活物質と反応しない、換言すれば有用金属と反応しないものであることも重要である。
なお、複数のアルカリ金属や、複数のアルカリ土類金属、1種以上のアルカリ金属と1種以上のアルカリ土類金属とを含有する水酸化物を適用したアルカリ水溶液を適用することができることは言うまでもない。
また、水と反応して強塩基を生成する金属であれば、他の金属元素を適用してもよい。
アルミニウム箔自体の溶解量を可能な限り抑制しつつ、アルミニウム箔が正極活物質層から剥離するという観点から、例えば、アルカリ処理液の液温を5℃以上25℃未満とすることが好ましく、10℃以上23℃以下とすることがより好ましい。アルカリ処理液の液温が5℃未満であると、例えば、アルミニウムと水酸化ナトリウムとの反応速度が遅くなり、アルミニウム箔から正極活物質層が剥離し難く、処理に長時間を要することとなる。一方、アルカリ処理液の液温が25℃以上であると、例えば、アルミニウムと水酸化ナトリウムとの反応が著しく促進されてアルミニウムがすぐに溶けてしまう傾向があるからである。これは、実施例のデータと、縦20mm×横20mm×厚み1.8mmのアルミニウム板を各温度の2mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液に浸漬した実験から得られる単位時間あたりの発生水素量に基づくものである。
また、同様の観点から、アルカリ処理液が具体的には水酸化ナトリウム水溶液であって、水溶液中の水酸化ナトリウムの濃度を0.5質量%以上2質量%未満とすることが好ましく、1質量%以上2質量%未満とすることがより好ましい。水酸化ナトリウム水溶液の濃度が0.5質量%未満であると、例えば、アルミニウムと水酸化ナトリウムとの反応速度が遅くなり、アルミニウム箔から正極活物質層が剥離し難く、処理に長時間を要することとなる。一方、水酸化ナトリウム水溶液の濃度が2質量%以上であると、例えば、アルミニウムと水酸化ナトリウムとの反応が著しく促進されてアルミニウムがすぐに溶けてしまう傾向があるからである。これも、実施例のデータと、縦20mm×横20mm×厚み1.8mmのアルミニウム板を所定の温度の各濃度の水酸化ナトリウム水溶液に浸漬した実験から得られる単位時間あたりの発生水素量に基づくものである。
更に、浸漬させておく時間は、これら液温や濃度、更にはスケールアップした際の条件により適宜設定すればよい。アルカリ処理液量が数百ml程度の実験室レベルであれば、例えば、5分間〜24時間、好ましくは5〜20分間程度を目安とすることができるが、これに限定されるものではない。
また、浸漬条件を変えることにより、電極分離後正極中に含まれた微量の銅(Cu)や、バインダー、電解液から由来するフッ素(F)のような他の不純物を除去することも可能である。これにより、詳しくは後述するが、酸処理液を中和・ろ過して、銅(Cu)を除去する必要が殆どないため、更に有用金属の回収率を向上させることができる。
工程2は、上述した工程1の後に実施され、剥離したアルミニウム箔と剥離した有用金属を含有する正極活物質層又は剥離した有用金属を含有する正極活物質層破砕片とをアルカリ処理液から取り出す工程であれば、特に限定されるものではない。
工程2においては、有用金属を含有する正極活物質層は、正極を浸漬するアルカリ処理液を静置させたままとしておくと、有用金属を含有する正極活物質層としてそのまま剥離する傾向があり、正極を浸漬するアルカリ処理液を撹拌させると、有用金属を含有する正極活物質層破砕片として剥離する傾向がある。また、アルカリ処理液とアルミニウム箔との化学反応により発生する水素(H2)の量が多くなると、有用金属を含有する正極活物質層破砕片が生じやすい傾向がある。
また、アルミニウム箔自体の溶解量を可能な限り抑制するという観点からは、剥離したアルミニウム箔と剥離した有用金属を含有する正極活物質層又は剥離した有用金属を含有する正極活物質層破砕片のうち、剥離したアルミニウム箔をアルカリ処理液から先に取り出すことが好ましい。
アルミニウム箔と正極活物質層(破砕片)とは区別が付き易く、また、アルミニウム箔は、正極活物質層(破砕片)と比較して破損し難いため、形状が大きく取り出しやすい。
例えば、これらの取り出しに際して、プラスチック製などの耐アルカリ性を有する容器内に、底部が正極活物質層(破砕片)の回収に適した目開きの網ないしメッシュである耐アルカリ性を有する第1の篩い分け容器を収容し、更に第1の篩い分け容器内に、底部がアルミニウム箔の回収に適した第1の篩い分け容器の目開きより大きい目開きの網ないしメッシュである耐アルカリ性を有する第2の篩い分け容器を収容したものを用いることができる。まず、容器内に所定量のアルカリ処理液を準備し、第2の篩い分け容器内のアルカリ処理液に正極を浸漬し、撹拌し、第2の篩い分け容器と第1の篩い分け容器を順次引き上げることにより、アルミニウム箔と正極活物質層(破砕片)とを順次回収することができる。しかしながら、このような取り出し方法に限定されるものではない。
また、アルカリ処理液中に残った正極活物質層(破砕片)はろ過により残渣として得やすいため、回収率を向上させることができる。
更に、アルカリ処理液中に溶解するアルミニウムの含有量も少ないため、アルミニウム金属であるアルミニウム箔として回収することができ、詳しくは後述するが、酸処理液を中和・ろ過して、アルミニウムを除去する必要が殆どないため、有用金属の回収率を向上させることができる。
もちろん、取り出す順序を逆にしてもよく、同時に取り出してもよい。
また、工程2においても、水洗工程を付加してよく、例えば、アルミニウム箔を水洗することにより、アルミニウム箔に残存した正極活物質層(破砕片)を確実に取り除くことができ、有用金属の回収率を向上させることができる。
アルミニウム箔と正極活物質層(破砕片)とは区別が付き易く、また、アルミニウム箔は、正極活物質層(破砕片)と比較して破損し難いため、形状が大きく取り出しやすい。
例えば、これらの取り出しに際して、プラスチック製などの耐アルカリ性を有する容器内に、底部が正極活物質層(破砕片)の回収に適した目開きの網ないしメッシュである耐アルカリ性を有する第1の篩い分け容器を収容し、更に第1の篩い分け容器内に、底部がアルミニウム箔の回収に適した第1の篩い分け容器の目開きより大きい目開きの網ないしメッシュである耐アルカリ性を有する第2の篩い分け容器を収容したものを用いることができる。まず、容器内に所定量のアルカリ処理液を準備し、第2の篩い分け容器内のアルカリ処理液に正極を浸漬し、撹拌し、第2の篩い分け容器と第1の篩い分け容器を順次引き上げることにより、アルミニウム箔と正極活物質層(破砕片)とを順次回収することができる。しかしながら、このような取り出し方法に限定されるものではない。
また、アルカリ処理液中に残った正極活物質層(破砕片)はろ過により残渣として得やすいため、回収率を向上させることができる。
更に、アルカリ処理液中に溶解するアルミニウムの含有量も少ないため、アルミニウム金属であるアルミニウム箔として回収することができ、詳しくは後述するが、酸処理液を中和・ろ過して、アルミニウムを除去する必要が殆どないため、有用金属の回収率を向上させることができる。
もちろん、取り出す順序を逆にしてもよく、同時に取り出してもよい。
また、工程2においても、水洗工程を付加してよく、例えば、アルミニウム箔を水洗することにより、アルミニウム箔に残存した正極活物質層(破砕片)を確実に取り除くことができ、有用金属の回収率を向上させることができる。
工程3は、上述した工程2の後に実施され、取り出した有用金属を含有する正極活物質層又は取り出した有用金属を含有する正極活物質層破砕片を、有用金属が浸出するように酸処理液に浸漬する工程であれば、特に限定されるものではない。
工程3における酸処理液への取り出した有用金属を含有する正極活物質層又は取り出した有用金属を含有する正極活物質層破砕片の浸漬は、特に限定されるものではないが、例えば、pH0〜3.0、好ましくはpH0〜1.5程度、60〜90℃で、5〜12時間程度行うことが好ましい。適宜選択することにより有用金属を95質量%以上浸出させることができる。
ここで、酸処理液としては、従来公知の酸処理液を適用することができるが、例えば、硝酸や硫酸、過酸化水素を適用することができる。
ここで、酸処理液としては、従来公知の酸処理液を適用することができるが、例えば、硝酸や硫酸、過酸化水素を適用することができる。
工程4は、上述した工程3の後に実施され、酸処理液をろ過し、有用金属を含有するろ液を得る工程であれば、特に限定されるものではない。
ろ過による残渣として正極活物質層に含有される導電材や結着材を回収することができる。一方、ろ過によるろ液には、有用金属としてのニッケル(Ni)やコバルト(Co)、マンガン(Mn)だけでなく、リチウム(Li)も含まれる。
アルミニウム箔の大部分を溶解してしまう従来の回収方法では、有用金属を含有するろ液を得るために、pHを3.0〜5.5程度に調整して、アルミニウム水酸化物(Al(OH)3)を沈殿させて、ろ過により残渣として除去する必要がある。その際に、有用金属が共沈殿することがあり、有用金属の回収率が上がらない原因となる。
しかしながら、アルミニウム箔の大部分をアルミニウム金属として予め取り除く本発明の回収方法においては、有用金属を含有するろ液を得るために、アルミニウム水酸化物を沈殿させて、ろ過により残渣として除去する必要が殆どないため、有用金属の回収率を向上させることができる。
また、正極と共に負極を化学処理させてしまう従来の回収方法では、有用金属を含有するろ液を得るために、アルミニウムや銅の水酸化物(Al(OH)3、Cu(OH)2)を沈殿させて、ろ過により残渣として除去する必要がある。その際に、有用金属が共沈殿することがあり、有用金属の回収率が上がらない原因となる。
しかしながら、負極の集電体としての銅箔を予め除去、回収し、アルミニウム箔の大部分をアルミニウム金属として予め取り除く本発明の回収方法においては、有用金属を含有するろ液を得るために、アルミニウムや銅の水酸化物を沈殿させて、ろ過により残渣として除去する必要が殆どないため、有用金属の回収率を向上させることができる。また、負極の集電体としての銅箔の大部分を銅金属として予め除去、回収することもできる。更に、上述したように、工程1における浸漬条件を調整することにより、正極に含まれる銅を予め除去することができるため、酸処理液を中和・ろ過して、銅(Cu)を除去する必要が殆どないため、有用金属の回収率を向上させることができる。
しかしながら、アルミニウム箔の大部分をアルミニウム金属として予め取り除く本発明の回収方法においては、有用金属を含有するろ液を得るために、アルミニウム水酸化物を沈殿させて、ろ過により残渣として除去する必要が殆どないため、有用金属の回収率を向上させることができる。
また、正極と共に負極を化学処理させてしまう従来の回収方法では、有用金属を含有するろ液を得るために、アルミニウムや銅の水酸化物(Al(OH)3、Cu(OH)2)を沈殿させて、ろ過により残渣として除去する必要がある。その際に、有用金属が共沈殿することがあり、有用金属の回収率が上がらない原因となる。
しかしながら、負極の集電体としての銅箔を予め除去、回収し、アルミニウム箔の大部分をアルミニウム金属として予め取り除く本発明の回収方法においては、有用金属を含有するろ液を得るために、アルミニウムや銅の水酸化物を沈殿させて、ろ過により残渣として除去する必要が殆どないため、有用金属の回収率を向上させることができる。また、負極の集電体としての銅箔の大部分を銅金属として予め除去、回収することもできる。更に、上述したように、工程1における浸漬条件を調整することにより、正極に含まれる銅を予め除去することができるため、酸処理液を中和・ろ過して、銅(Cu)を除去する必要が殆どないため、有用金属の回収率を向上させることができる。
ここで、本実施形態のリチウム二イオン次電池の正極からの有価物の回収方法の一例について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態のリチウムイオン二次電池の正極からの有価物の回収方法の一例を示す工程図である。
図1に示すように、まず、予めアルミニウム箔に形成された有用金属を含有する正極活物質層を有する正極を出発物として準備する。そして、工程1(図中においてはS1と記載する。以下同様。)においては、正極を、アルミニウム箔が剥離するようにアルカリ処理液に浸漬する。次いで、工程2においては、工程2−1において剥離したアルミニウム箔を取り出し、次に、工程2−2においてアルカリ処理液をろ過し、残渣として剥離した有用金属を含有する正極活物質層(破砕片)を回収する。なお、ろ液のアルカリ処理液に含まれるアルミニウムの含有量は少なく抑制されている。また、浸漬条件を調整することにより、正極中に含まれる銅(Cu)やフッ素(F)といった不純物をろ液に溶出することができる。更に、工程3においては、回収した有用金属を含有する正極活物質層(破砕片)を酸処理液に浸漬する。しかる後、工程4においては、酸処理液をろ過し、詳しくは後述するが破線で示す工程15において、中和・ろ過をして、アルミニウムや銅を除去することなく、有用金属を含有するろ液を得る。そして、ろ液には、有用金属としてのニッケル(Ni)やコバルト(Co)、マンガン(Mn)だけでなく、リチウム(Li)も含まれる。なお、残渣には正極活物質層(破砕片)に含まれる導電材や結着材が含まれる。
本例においては、各種の条件を調整することにより、有用金属としてのニッケル(Ni)の回収率を94質量%、コバルト(Co)の回収率を98質量%、マンガン(Mn)の回収率を95質量%とすることができ、アルミニウム金属であるアルミニウム箔の回収率を85質量%超とすることができる。
図1は、本実施形態のリチウムイオン二次電池の正極からの有価物の回収方法の一例を示す工程図である。
図1に示すように、まず、予めアルミニウム箔に形成された有用金属を含有する正極活物質層を有する正極を出発物として準備する。そして、工程1(図中においてはS1と記載する。以下同様。)においては、正極を、アルミニウム箔が剥離するようにアルカリ処理液に浸漬する。次いで、工程2においては、工程2−1において剥離したアルミニウム箔を取り出し、次に、工程2−2においてアルカリ処理液をろ過し、残渣として剥離した有用金属を含有する正極活物質層(破砕片)を回収する。なお、ろ液のアルカリ処理液に含まれるアルミニウムの含有量は少なく抑制されている。また、浸漬条件を調整することにより、正極中に含まれる銅(Cu)やフッ素(F)といった不純物をろ液に溶出することができる。更に、工程3においては、回収した有用金属を含有する正極活物質層(破砕片)を酸処理液に浸漬する。しかる後、工程4においては、酸処理液をろ過し、詳しくは後述するが破線で示す工程15において、中和・ろ過をして、アルミニウムや銅を除去することなく、有用金属を含有するろ液を得る。そして、ろ液には、有用金属としてのニッケル(Ni)やコバルト(Co)、マンガン(Mn)だけでなく、リチウム(Li)も含まれる。なお、残渣には正極活物質層(破砕片)に含まれる導電材や結着材が含まれる。
本例においては、各種の条件を調整することにより、有用金属としてのニッケル(Ni)の回収率を94質量%、コバルト(Co)の回収率を98質量%、マンガン(Mn)の回収率を95質量%とすることができ、アルミニウム金属であるアルミニウム箔の回収率を85質量%超とすることができる。
一方、図2は、従来のリチウムイオン二次電池の正極からの有価物の回収方法の一例を示す工程図である。
図2に示すように、まず、予めアルミニウム箔に形成された有用金属を含有する正極活物質層を有する正極を出発物として準備する。そして、工程11(図中においてはS11と記載する。以下同様。)においては、正極を、アルミニウム箔が溶解するようにNaOH処理液に浸漬する。次いで、工程12においては、NaOH処理液をろ過し、残渣として剥離した有用金属を含有する正極活物質層(破砕片)を回収する。なお、正極からアルミニウム箔を溶解して取り除く方法を用いると、NaOH処理液に大量に溶出したアルミニウム(Al)が含まれ、有用金属を含有する正極活物質層は濃度の高いアルミニウム溶液の中に存在することになる。そのため、工程12でろ過を行っても、残渣にも比較的大量のアルミニウムが含まれることとなる。また、有用金属を含有する正極活物質層に含まれる銅(Cu)といった不純物などは、高濃度のNaOHと殆ど反応しないため、工程12における有用金属を含有する正極活物質層の残渣に銅(Cu)が残ることになる。更に、工程13においては、回収した有用金属を含有する正極活物質層(破砕片)を酸処理液に浸漬する。更に、工程14においては、酸処理液をろ過し、有用金属を含有するろ液を得る。そして、ろ液には、有用金属としてのニッケル(Ni)やコバルト(Co)、マンガン(Mn)、リチウム(Li)だけでなく、不純物となるアルミニウム(A1)や銅(Cu)も比較的大量に含まれる。なお、残渣には正極活物質層(破砕片)に含まれる導電材や結着材が含まれる。しかる後、工程15において、中和・ろ過をして、アルミニウム(Al)や銅(Cu)を除去して、有用金属を含有するろ液を得る。そして、ろ液には、有用金属としてのニッケル(Ni)やコバルト(Co)、マンガン(Mn)、リチウム(Li)が含まれる。
本例においては、各種の条件を調整することにより、有用金属としてのニッケル(Ni)の回収率を80質量%、コバルト(Co)の回収率を82質量%、マンガン(Mn)の回収率を85質量%とすることができるが、アルミニウム金属であるアルミニウム箔の回収率は10質量%未満である。
図2に示すように、まず、予めアルミニウム箔に形成された有用金属を含有する正極活物質層を有する正極を出発物として準備する。そして、工程11(図中においてはS11と記載する。以下同様。)においては、正極を、アルミニウム箔が溶解するようにNaOH処理液に浸漬する。次いで、工程12においては、NaOH処理液をろ過し、残渣として剥離した有用金属を含有する正極活物質層(破砕片)を回収する。なお、正極からアルミニウム箔を溶解して取り除く方法を用いると、NaOH処理液に大量に溶出したアルミニウム(Al)が含まれ、有用金属を含有する正極活物質層は濃度の高いアルミニウム溶液の中に存在することになる。そのため、工程12でろ過を行っても、残渣にも比較的大量のアルミニウムが含まれることとなる。また、有用金属を含有する正極活物質層に含まれる銅(Cu)といった不純物などは、高濃度のNaOHと殆ど反応しないため、工程12における有用金属を含有する正極活物質層の残渣に銅(Cu)が残ることになる。更に、工程13においては、回収した有用金属を含有する正極活物質層(破砕片)を酸処理液に浸漬する。更に、工程14においては、酸処理液をろ過し、有用金属を含有するろ液を得る。そして、ろ液には、有用金属としてのニッケル(Ni)やコバルト(Co)、マンガン(Mn)、リチウム(Li)だけでなく、不純物となるアルミニウム(A1)や銅(Cu)も比較的大量に含まれる。なお、残渣には正極活物質層(破砕片)に含まれる導電材や結着材が含まれる。しかる後、工程15において、中和・ろ過をして、アルミニウム(Al)や銅(Cu)を除去して、有用金属を含有するろ液を得る。そして、ろ液には、有用金属としてのニッケル(Ni)やコバルト(Co)、マンガン(Mn)、リチウム(Li)が含まれる。
本例においては、各種の条件を調整することにより、有用金属としてのニッケル(Ni)の回収率を80質量%、コバルト(Co)の回収率を82質量%、マンガン(Mn)の回収率を85質量%とすることができるが、アルミニウム金属であるアルミニウム箔の回収率は10質量%未満である。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係るリチウムイオン二次電池の正極からの有価物の回収方法について詳細に説明する。
第2の実施形態のリチウムイオン二次電池の正極からの有価物の回収方法は、上記の工程1〜工程4及び下記の工程5を含む方法である。
次に、本発明の第2の実施形態に係るリチウムイオン二次電池の正極からの有価物の回収方法について詳細に説明する。
第2の実施形態のリチウムイオン二次電池の正極からの有価物の回収方法は、上記の工程1〜工程4及び下記の工程5を含む方法である。
工程5は、上述した工程4の後に実施され、有用金属を含有するろ液を、有用金属を含有する沈殿物を形成するようにpH調整した後、ろ過して、有用金属を含有する沈殿物を得る工程である。
このような工程を経ること、特に工程1において、アルミニウム箔が剥離するように正極をアルカリ処理液に浸漬し、工程2において、剥離したアルミニウム箔を取り出し、工程5において、ろ過により沈殿物を回収することによっても、アルミニウム箔の除去、回収と、正極活物質層からの有用金属の回収率向上の双方を実現することができる。また、本実施形態においては、有用金属であるニッケル(Ni)、コバルト(Co)及びマンガン(Mn)とリチウム(Li)とを分けて回収することができ、更に有用金属であるニッケル(Ni)、コバルト(Co)及びマンガン(Mn)を含有する共沈殿物はそのまま再利用原料として用いることができるという利点もある。
以下、工程5について更に詳細に説明する。
工程5は、上述した工程4の後に実施され、有用金属を含有するろ液を、有用金属を含有する沈殿物を形成するようにpH調整した後、ろ過して、有用金属を含有する沈殿物を得る工程であれば、特に限定されるものではない。
工程5においては、水酸化ナトリウム水溶液などでpHを6〜12程度に調整することにより、ニッケル(Ni)やコバルト(Co)、マンガン(Mn)などを含む共沈殿物(水酸化ニッケル(Ni(OH)2)、水酸化コバルト(Co(OH)2)水酸化マンガン(Mn(OH)2))を形成することができるため好ましい。また、これをろ過して、残渣を回収することにより、有用金属であるニッケル(Ni)やコバルト(Co)、マンガン(Mn)を得ることができる。また、ろ液を回収することにより、有用金属と言えるリチウム(Li)を得ることができる。
また、工程5においても、水洗工程を付加してよく、例えば、残渣を水洗することにより、ニッケル(Ni)やコバルト(Co)、マンガン(Mn)などを含む共沈殿物に残存するバインダーや電解液といった電池材料から由来のリン(P)や硫黄(S)、フッ素(F)を確実に取り除くことができ、不純物の濃度を低減させることができる。
また、工程5においても、水洗工程を付加してよく、例えば、残渣を水洗することにより、ニッケル(Ni)やコバルト(Co)、マンガン(Mn)などを含む共沈殿物に残存するバインダーや電解液といった電池材料から由来のリン(P)や硫黄(S)、フッ素(F)を確実に取り除くことができ、不純物の濃度を低減させることができる。
ここで、本実施形態のリチウムイオン二次電池の正極からの有価物の回収方法の一例について図面を参照しながら詳細に説明する。
図3は、本実施形態のリチウムイオン二次電池の正極からの有価物の回収方法の一例を示す工程図である。なお、上記の形態において説明したものと同等のものについては、それらと同一又は同様の符号を付して説明を省略する。例えば、図3中のS1〜S4は、S21〜S24と同等である。
そして、図3に示すように、上述した工程4と同等の工程24の後の工程25においては、工程25−1においてろ液のpHを調整して、有用金属としてのニッケル(Ni)やコバルト(Co)、マンガン(Mn)の水酸化物の共沈殿物を形成させ、次に、工程25−2において、ろ過することにより、残渣として有用金属としてのニッケル(Ni)やコバルト(Co)、マンガン(Mn)を含有する共沈殿物を得ることができる。また、有用金属としてのリチウム(Li)を含有するろ液を得ることができる。
図3は、本実施形態のリチウムイオン二次電池の正極からの有価物の回収方法の一例を示す工程図である。なお、上記の形態において説明したものと同等のものについては、それらと同一又は同様の符号を付して説明を省略する。例えば、図3中のS1〜S4は、S21〜S24と同等である。
そして、図3に示すように、上述した工程4と同等の工程24の後の工程25においては、工程25−1においてろ液のpHを調整して、有用金属としてのニッケル(Ni)やコバルト(Co)、マンガン(Mn)の水酸化物の共沈殿物を形成させ、次に、工程25−2において、ろ過することにより、残渣として有用金属としてのニッケル(Ni)やコバルト(Co)、マンガン(Mn)を含有する共沈殿物を得ることができる。また、有用金属としてのリチウム(Li)を含有するろ液を得ることができる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。
(実施例1)
廃リチウムイオン二次電池を分解して取り出された正極を準備した。この正極の集電体としてのアルミニウム箔、この正極の正極活物質層に含まれる各種有用金属及び不純物である銅(Cu)の含有量を元素定量分析によって予め計測した。
廃リチウムイオン二次電池を分解して取り出された正極を準備した。この正極の集電体としてのアルミニウム箔、この正極の正極活物質層に含まれる各種有用金属及び不純物である銅(Cu)の含有量を元素定量分析によって予め計測した。
<工程1>
まず、正極20gを液温20℃に保った20質量%水酸化ナトリウム水溶液300mL(アルカリ処理液)に浸漬し、15分間静置した。
まず、正極20gを液温20℃に保った20質量%水酸化ナトリウム水溶液300mL(アルカリ処理液)に浸漬し、15分間静置した。
<工程2>
次いで、剥離したアルミニウム箔を取り出し、更に剥離した正極活物質層(破砕片)をろ過による残渣として得た。なお、これらについては水洗した。得られたアルミニウム箔の重量を計測し、アルミニウム金属の回収率を算出した。
次いで、剥離したアルミニウム箔を取り出し、更に剥離した正極活物質層(破砕片)をろ過による残渣として得た。なお、これらについては水洗した。得られたアルミニウム箔の重量を計測し、アルミニウム金属の回収率を算出した。
<工程3>
更に、取り出した正極活物質層(破砕片)を液温90℃に保った3mol/L硫酸溶液と20体積%の過酸化水素溶液の混合溶液1000mL(酸処理液)に浸漬し、5時間静置した。
更に、取り出した正極活物質層(破砕片)を液温90℃に保った3mol/L硫酸溶液と20体積%の過酸化水素溶液の混合溶液1000mL(酸処理液)に浸漬し、5時間静置した。
<工程4>
しかる後、得られた酸処理液をろ過し、有用金属を含有するろ液を得て、本例の回収方法を実施した。得られたろ液から各種有用金属及び銅の含有量を元素定量分析によって計測し、各種有用金属の回収率及び銅の除去率を算出した。
工程1又は工程1におけるアルカリ処理液の条件と共に得られた結果を表1に示す。
しかる後、得られた酸処理液をろ過し、有用金属を含有するろ液を得て、本例の回収方法を実施した。得られたろ液から各種有用金属及び銅の含有量を元素定量分析によって計測し、各種有用金属の回収率及び銅の除去率を算出した。
工程1又は工程1におけるアルカリ処理液の条件と共に得られた結果を表1に示す。
(実施例2〜実施例12、比較例1〜比較例3)
工程1又は工程1におけるアルカリ処理液の条件を表1に示すように変えたこと以外は、実施例1と同様の操作を繰り返して、各例の回収方法を実施した。
工程1又は工程1におけるアルカリ処理液の条件と共に得られた結果を表1に示す。なお、表1中の実施例3において、「>85」は85より大きいこと、換言すれば85超を意味し、比較例1において「<10」は10より小さいこと、換言すれば10未満を意味する。
工程1又は工程1におけるアルカリ処理液の条件を表1に示すように変えたこと以外は、実施例1と同様の操作を繰り返して、各例の回収方法を実施した。
工程1又は工程1におけるアルカリ処理液の条件と共に得られた結果を表1に示す。なお、表1中の実施例3において、「>85」は85より大きいこと、換言すれば85超を意味し、比較例1において「<10」は10より小さいこと、換言すれば10未満を意味する。
表1より、工程1において正極をアルミニウム箔が剥離するようにアルカリ処理液に浸漬、工程2において剥離したアルミニウム箔を取り出すことにより、再利用可能なアルミニウム金属の状態で少なくとも20%以上の回収率を達成した本発明の範囲に属する実施例1〜実施例12は、本発明外の比較例1〜比較例3と比較して、アルミニウム箔の除去、回収と、正極活物質層からの有用金属の回収率向上の双方を実現できることが分かる。
また、表1より、アルカリ処理液の液温を5℃以上25℃未満とすると、実施例9、実施例10、実施例12などと、実施例3とを比較することにより、アルミニウム金属の状態での回収率を更に向上させることが可能であることが分かる。
更に、表1より、アルカリ処理液の水酸化物の濃度を0.5質量%以上2質量%未満とすると、実施例1、実施例2、実施例4などと実施例3とを比較することにより、有用金属の回収率、アルミニウム金属の状態での回収率を更に向上させることが可能であることが分かる。
また、表1より、アルカリ処理液の液温が5℃以上25℃未満でなく、水酸化物の濃度が0.5質量%以上2質量%未満でないと、銅除去率が低いことが分かる。
更に、表1より、実施例3、実施例5〜実施例8は、有用金属の回収率やアルミニウム金属の回収率、銅除去率の観点から好ましいが、現時点においては、有用金属の回収率やアルミニウム金属の回収率、銅除去率の観点から実施例3が特に好ましい。
また、表1より、アルカリ処理液の液温を5℃以上25℃未満とすると、実施例9、実施例10、実施例12などと、実施例3とを比較することにより、アルミニウム金属の状態での回収率を更に向上させることが可能であることが分かる。
更に、表1より、アルカリ処理液の水酸化物の濃度を0.5質量%以上2質量%未満とすると、実施例1、実施例2、実施例4などと実施例3とを比較することにより、有用金属の回収率、アルミニウム金属の状態での回収率を更に向上させることが可能であることが分かる。
また、表1より、アルカリ処理液の液温が5℃以上25℃未満でなく、水酸化物の濃度が0.5質量%以上2質量%未満でないと、銅除去率が低いことが分かる。
更に、表1より、実施例3、実施例5〜実施例8は、有用金属の回収率やアルミニウム金属の回収率、銅除去率の観点から好ましいが、現時点においては、有用金属の回収率やアルミニウム金属の回収率、銅除去率の観点から実施例3が特に好ましい。
以上、本発明を若干の実施形態及び実施例によって説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、本発明に適用されるリチウムイオン二次電池としては、集電体としてのアルミニウム箔と、有用金属を含有する正極活物質層とを有する正極を備えたものであれば、特に限定されるものではなく、ラミネート型電池やコイン型電池、ボタン型電池、角形や円筒形などの缶型電池など従来公知の形態・構造のリチウムイオン二次電池を適用することができる。
また、例えば、本発明に適用されるリチウムイオン二次電池の正極及び負極を備えた電極構造体についても、電極積層型(扁平型)や巻回型(円筒型)など従来公知の形態・構造のものに適用することができる。
Claims (4)
- リチウムイオン二次電池の正極からの有価物の回収方法であって、
下記の工程1〜工程4を含むことを特徴とするリチウムイオン二次電池の正極からの有価物の回収方法。
工程1:集電体としてのアルミニウム箔の少なくとも一方の面に形成された有用金属を含有する正極活物質層を有する正極を、該アルミニウム箔が剥離するようにアルカリ処理液に浸漬する工程
工程2:上記工程1の後に実施され、剥離したアルミニウム箔と剥離した有用金属を含有する正極活物質層又は剥離した有用金属を含有する正極活物質層破砕片とを上記アルカリ処理液から取り出す工程
工程3:上記工程2の後に実施され、取り出した有用金属を含有する正極活物質層又は取り出した有用金属を含有する正極活物質層破砕片を、上記有用金属が浸出するように酸処理液に浸漬する工程
工程4:上記工程3の後に実施され、上記酸処理液をろ過し、上記有用金属を含有するろ液を得る工程 - 上記工程1におけるアルカリ処理液の液温が5℃以上25℃未満であることを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン二次電池の正極からの有価物の回収方法。
- 上記工程1におけるアルカリ処理液が、水酸化ナトリウムの濃度が0.5質量%以上2質量%未満である水酸化ナトリウム水溶液であることを特徴とする請求項1又は2に記載のリチウムイオン二次電池の正極からの有価物の回収方法。
- 下記の工程5を更に含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載のリチウムイオン二次電池の正極からの有価物の回収方法。
工程5:上記工程4の後に実施され、上記有用金属を含有するろ液を、該有用金属を含有する沈殿物を形成するようにpH調整した後、ろ過して、該有用金属を含有する沈殿物を得る工程
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-
2014
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