JP2016008350A - 高強度鋼材およびその製造方法 - Google Patents

高強度鋼材およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2016008350A
JP2016008350A JP2014131576A JP2014131576A JP2016008350A JP 2016008350 A JP2016008350 A JP 2016008350A JP 2014131576 A JP2014131576 A JP 2014131576A JP 2014131576 A JP2014131576 A JP 2014131576A JP 2016008350 A JP2016008350 A JP 2016008350A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
less
steel
cooling
temperature range
heat treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014131576A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6303866B2 (ja
Inventor
河野 佳織
Yoshiori Kono
佳織 河野
顕吾 畑
Kengo Hata
顕吾 畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel and Sumitomo Metal Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel and Sumitomo Metal Corp filed Critical Nippon Steel and Sumitomo Metal Corp
Priority to JP2014131576A priority Critical patent/JP6303866B2/ja
Publication of JP2016008350A publication Critical patent/JP2016008350A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6303866B2 publication Critical patent/JP6303866B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Metal Rolling (AREA)
  • Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)

Abstract

【課題】高炭素鋼でありながら、耐遅れ破壊性に優れる高強度鋼材を提供する。【解決手段】化学組成が、質量%で、C:0.2%を超えて0.55%以下、Si:0.1〜0.3%、Mn:0.1〜0.3%、Mo:1〜4%、Ti:0.002〜0.008%、Al:0.01〜0.2%、B:0.001〜0.006%、N:0.001〜0.015%、V:0〜0.3%、Nb:0〜0.05%、残部:Feおよび不純物であり、旧オーステナイト粒径3μm以下のマルテンサイトまたは下部ベイナイトのいずれかの焼戻し組織からなる金属組織を有し、金属組織中に含まれるセメンタイトの球状化率が0.8以上であり、引張強度が1000〜1450MPaである、高強度鋼材。【選択図】 なし

Description

本発明は、高強度鋼材およびその製造方法に係り、特に、耐遅れ破壊性に優れた1000MPa級〜1400MPa超級の高強度鋼材およびその製造方法に関する。
近年、自動車等輸送機器の軽量化および安全性の向上、ならびに、建築物、道路、鉄道等の高架物の安全性の向上等の観点から、鉄鋼材料の高強度化および高寿命化がますます要求されている。一般に、鉄鋼材料の高強度化が図られると、延性および靭性が低下する傾向にあることから、そのバランスを改善することに主眼を置いた材料設計および組織制御が行われている。
鉄鋼材料の性質はミクロ組織の状態により大きく変化するため、化学組成およびプロセス条件を適切に選択することで、最適な組織設計を行うことができる。鉄鋼材料のミクロ組織を引張強度レベルで分類すると、フェライト組織で0.3〜0.8GPa、パーライト組織で0.8〜1.2GPa、ベイナイト組織で0.5〜1.6GPa、そして、マルテンサイト組織で0.6〜4.4GPaである。
鉄鋼材料の延性を向上させるため、これらの組織を複合化させた複相組織鋼が種々提案されている。フェライトとマルテンサイトとの二相組織を持つDP鋼、フェライト、ベイナイトおよび残留オーステナイトからなるTRIP鋼はその代表であり、良好な延性を示す。しかしながら、DP鋼およびTRIP鋼では、共に引張強度が1.2GPaを超える強度レベルを有するものは少ない。
近年、Q&P(Quench & Partitioning)プロセスまたはQ−P−T(Q&P+tempering)プロセス等、強度と延性とを両立させる組織制御が提案されており、組成の最適化と合わせ2GPa級の鋼も提案されている(非特許文献1および2を参照。)。
また、特許文献1には、TSが1.8GPa以上で靭性に優れる焼入れ部材用鋼板が開示されている。さらに、特許文献2には、1.8〜2.3%のVを含有させ、VCを析出物として分散させることで1.8GPa級のTSを有し、曲げ加工性に優れた高強度熱延鋼板が開示されている。
特開2007−302937号公報 特開2012−172237号公報
J. G. Speer, D. V. Edmonds, F. C. Riggo, D. K. Matlock, Curr. Opin. Solid State Mater. Sci. 8, p. 219 (2004) H. Y. Li, X. W. Lu, W. J. Li, X. J. Jin, Metall. Mater. Trans. 41A, p. 1284 (2010)
非特許文献1および2に記載されるQ&PプロセスまたはQ−P−Tプロセス等によって製造される鋼は、伸びが10%以下にとどまるという問題がある。また、オーステナイト化熱処理後の冷却において、マルテンサイト変態の開始温度(Ms点)と終了温度(Mf点)との間で焼入れを行い、そのまま再昇温して所定の温度で保持するなど、熱処理プロセスが複雑である。
さらに、鉄鋼材料の高強度化に際して、克服すべき課題が遅れ破壊の問題である。鉄鋼材料は高強度化するほど遅れ破壊の危険性が高くなり、特に、炭素を多く含む材料では、耐遅れ破壊性の向上が強く求められている。しかしながら、特許文献1および2には、遅れ破壊の問題について一切考慮されていない。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、高炭素鋼でありながら、耐遅れ破壊性に優れる高強度鋼材を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋼材の高強度化と耐遅れ破壊性を両立させる方法について鋭意検討を行った結果、以下の知見を得るに至った。
(a)高強度化のためには、炭素含有量を高める必要がある。
(b)高強度化と耐遅れ破壊性とを両立させるためには、降伏強度および降伏比(降伏強度/最大引張強度)を高めることが有効である。
(c)降伏強度の向上には、鋼の金属組織を下部ベイナイトまたはマルテンサイトの焼戻し組織とすることが有効である。
(d)耐遅れ破壊性の改善には、下部ベイナイト組織またはマルテンサイト組織からなる初期組織に所定の焼戻し処理を施し、セメンタイトを球状化および微細化することが有効である。
(e)球状化セメンタイトが微細分散した組織を実現するためには、初期組織における旧オーステナイト粒径が微細化されていることが望まれる。
(f)高強度を維持しながら初期組織の旧オーステナイト粒径を微細化するには、MoとBとを複合的に含有させることが有効である。
(g)MoおよびBはオーステナイト域で転位および結晶粒界の運動を抑制し、オーステナイト粒径の微細化に寄与する。これは、MoとBとによるホウ化物、または、Mo−Bの相互作用に起因する作用効果である。
(h)MoおよびBは焼入れ性の向上にも有効である。オーステナイト粒を微細化すると、焼入れ性が低下するため、冷却中にフェライトが生成し、マルテンサイト組織またはベイナイト組織が得られ難くなる。しかしながら、鋼にMoとBとを複合的に含有させることにより焼入れ性が向上し、旧オーステナイト粒径を微細化しつつも、マルテンサイト組織またはベイナイト組織からなる初期組織を得ることが可能となる。
(i)上記の初期組織を有する鋼に対して焼戻し処理を施すことによって、旧オーステナイト粒径が微細であるとともに、球状化セメンタイトが微細分散した下部ベイナイトまたはマルテンサイトの焼戻し組織である金属組織を有する高強度鋼材を得ることができる。
本発明は、上記の知見を基礎としてなされたものであり、下記の高強度鋼材およびその製造方法を要旨とする。
(1)化学組成が、質量%で、
C:0.2%を超えて0.55%以下、
Si:0.1〜0.3%、
Mn:0.1〜0.3%、
Mo:1〜4%、
Ti:0.002〜0.008%、
Al:0.01〜0.2%、
B:0.001〜0.006%、
N:0.001〜0.015%、
V:0〜0.3%、
Nb:0〜0.05%、
残部:Feおよび不純物であり、
旧オーステナイト粒径3μm以下のマルテンサイトまたは下部ベイナイトのいずれかの焼戻し組織からなる金属組織を有し、
金属組織中に含まれるセメンタイトの球状化率が0.8以上であり、
引張強度が1000〜1450MPaである、高強度鋼材。
(2)前記化学組成が、質量%で、
V:0.05〜0.3%、
Nb:0.01〜0.05%、
から選択される1種以上を含有する、上記(1)に記載の高強度鋼材。
(3)上記(1)または(2)に記載の化学組成を有し、
フェライト、パーライト、セメンタイトおよび焼戻しマルテンサイトから選択される1種の単相組織または2種以上が混在する複相組織で構成され、フェライトまたは旧オーステナイト粒径が10μm以下である金属組織を有する鋼を、
800〜900℃の温度域まで加熱した後、10℃/s以上の冷却速度で250〜450℃の温度域まで冷却し、その温度で10〜100s保持し、その後、冷却する熱処理工程と、
該熱処理工程後に、400〜680℃の温度域で10min〜1h保持する焼戻し処理工程とを備える、高強度鋼材の製造方法。
(4)上記(1)または(2)に記載の化学組成を有し、
フェライト、パーライト、セメンタイトおよび焼戻しマルテンサイトから選択される1種の単相組織または2種以上が混在する複相組織で構成され、フェライトまたは旧オーステナイト粒径が10μm以下である金属組織を有する鋼を、
500〜750℃の温度域において断面減少率が20%以上となるように温間加工を加えた後、800〜900℃の温度域まで加熱した後、10℃/s以上の冷却速度で250〜450℃の温度域まで冷却し、その温度で10〜100s保持し、その後、冷却する熱処理工程と、
該熱処理工程後に、400〜680℃の温度域で10min〜1h保持する焼戻し処理工程とを備える、高強度鋼材の製造方法。
(5)上記(1)または(2)に記載の化学組成を有し、
フェライト、パーライト、セメンタイトおよび焼戻しマルテンサイトから選択される1種の単相組織または2種以上が混在する複相組織で構成され、フェライトまたは旧オーステナイト粒径が10μm以下である金属組織を有する鋼を、
断面減少率が20%以上となるように冷間加工を加えた後、800〜900℃の温度域まで加熱した後、10℃/s以上の冷却速度で250〜450℃の温度域まで冷却し、その温度で10〜100s保持し、その後、冷却する熱処理工程と、
該熱処理工程後に、400〜680℃の温度域で10min〜1h保持する焼戻し処理工程とを備える、高強度鋼材の製造方法。
本発明によれば、本発明によれば、引張強度が1000〜1450MPaの高強度でありながら、良好な延性を有し、さらに耐遅れ破壊性に優れる高強度鋼材を得ることが可能となるので、材料の特性と安全性を飛躍的に高めることが可能となる。したがって、本発明に係る高強度鋼材は、自動車等輸送機器、建築部材、道路、鉄道等を支える構造材料として用いるのに好適である。
以下、本発明の各要件について詳しく説明する。
1.化学組成
各元素の限定理由は下記のとおりである。なお、以下の説明において含有量についての「%」は、「質量%」を意味する。
C:0.2%を超えて0.55%以下
Cは、鉄鋼材料の強度を向上させる基本的な元素である。Cは焼戻しマルテンサイトまたは焼戻しベイナイト中の炭化物を微細に分散させ、高強度化に寄与する。加えて、伸びおよび局部延性の向上に寄与する。しかしながら、C含有量が0.2%以下では、上記作用による効果を得ることが困難である。したがって、Cは0.2%を超えて含有させる必要がある。一方、C含有量が0.55%を超えると、セメンタイトが粗大化し、延性および靭性が低下する。したがって、C含有量は0.55%以下とする。C含有量は0.25%以上であるのが望ましく、0.35%以上であるのがより望ましい。また、C含有量は0.5%以下であるのが望ましく、0.45%以下であるのがより望ましい。
Si:0.1〜0.3%
Siは、脱酸効果により鋼中の介在物を抑制し、遅れ破壊を防止する効果を有する元素である。しかしながら、Si含有量が0.1%未満では、上記の効果を得ることが困難である。したがって、Si含有量は0.1%以上とする。一方、Si含有量が0.3%を超えると、焼戻しマルテンサイトまたは焼戻しベイナイト組織中の旧オーステナイト粒界が弱化し、かえって遅れ破壊が起こりやすくなる。したがって、Si含有量は0.1〜0.3%とする。Si含有量は0.15%以上であるのが望ましく、0.25%以下であるのが望ましい。
Mn:0.1〜0.3%
Mnは、焼入れ性を向上させ、マルテンサイト相およびベイナイト相の生成を容易にする。しかしながら、Mn含有量が0.1%未満では、上記の効果を得ることが困難である。したがって、Mn含有量は0.1%以上とする。一方、Mn含有量が0.3%を超えると、炭化物の球状化が抑制され、耐遅れ破壊性が劣化する。したがって、Mn含有量は、0.1〜0.3%とする。Mn含有量は0.15%以上であるのが望ましく、0.25%以下であるのが望ましい。
Mo:1〜4%
Moは、Bと複合的に含有させることにより、オーステナイト粒の微細化に寄与する元素である。しかしながら、Mo含有量が1%未満では、上記の効果を得ることが困難である。したがって、Mo含有量は1%以上とする。一方、Mo含有量が4%を超えると、旧オーステナイト粒界に粗大な炭化物が生成し、耐遅れ破壊性が低下する。したがって、Mo含有量は1〜4%とする。Mo含有量は1.5%以上であるのが望ましく、3.5%以下であるのが望ましい。
Ti:0.002〜0.008%
Tiは、TiC、TiN等の炭・窒化物を生成し、結晶粒の成長に対するピンニング効果により結晶粒の粗大化を抑制する効果を有する元素である。さらに、Tiは固溶Nを低減する効果を有する。後述のようにBを含有する鋼において、固溶Nが存在すると、BとNとが結合してBNを形成するため、Bを含有させることによる効果が発揮されない。したがって、TiはBの効果を間接的に発揮させるのに有効な元素である。しかしながら、Ti含有量が0.002%未満では、上記の効果を得ることが困難である。したがって、Ti含有量は0.002%以上とする。一方、Ti含有量が0.008%を超えると、粗大なTiNが生成し、耐遅れ破壊性が低下する。したがって、Ti含有量は0.002〜0.008%とする。Ti含有量は0.003%以上であるのが望ましく、0.006%以下であるのが望ましい。
Al:0.01〜0.2%
Alは、脱酸効果により鋼中の介在物を抑制し、遅れ破壊を防止する効果がある。しかしながら、Al含有量が0.01%未満では、上記の効果を得ることが困難である。一方、Al含有量が0.2%を超えると、酸化物および窒化物を粗大化し、かえって遅れ破壊が助長される。したがって、Al含有量は0.01〜0.2%とする。Al含有量は0.02%以上であるのが望ましく、0.1%以下であるのが望ましい。
B:0.001〜0.006%
Bは、Moと複合的に含有させることにより、焼入れ性を向上させ、マルテンサイト相およびベイナイト相の生成を容易にする元素である。しかしながら、B含有量が0.001%未満では、上記の効果を得ることが困難である。したがって、B含有量は0.001%以上とする。一方、B含有量が0.006%を超えると、旧オーステナイト粒界に粗大な炭化物が生成し、局部延性および耐遅れ破壊性が低下する。したがって、B含有量は0.001〜0.006%とする。B含有量は0.003%以上であるのが望ましく、0.005%以下であるのが望ましい。
N:0.001〜0.015%
Nは、窒化物を生成することにより、オーステナイトおよびフェライトの粒成長を抑制し、遅れ破壊を抑制する効果を有する元素である。しかしながら、N含有量が0.001%未満では、上記の効果を得ることが困難である。一方、N含有量が0.015%を超えると窒化物が粗大化し、かえって遅れ破壊が助長される。したがって、N含有量は0.001〜0.015%とする。N含有量は0.002%以上であるのが望ましく、0.010%以下であるのが望ましい。
V:0〜0.3%
VはMoと同様、Bと複合的に含有させることにより、オーステナイト粒の微細化に寄与する元素である。したがって、必要に応じてVを含有させても良い。しかしながら、V含有量が0.3%を超えると、粗大なVCおよびVNが生成し、延性および耐遅れ破壊性が低下する。したがって、V含有量は、0〜0.3%とする。V含有量は0.25%以下であるのが望ましい。また、上記の効果を得たい場合は、V含有量を0.05%以上とすることが望ましい。
Nb:0〜0.05%
NbはMoと同様、Bと複合的に含有させることにより、オーステナイト粒の微細化に寄与する元素である。したがって、必要に応じてNbを含有させても良い。しかしながら、Nb含有量が0.05%を超えると、粗大なNbCおよびNbNが生成し、延性および耐遅れ破壊性が低下する。したがって、Nb含有量は0〜0.05%とする。Nb含有量は0.04%以下であるのが望ましい。また、上記の効果を得たい場合は、Nb含有量を0.01%以上とすることが望ましく、0.015%以上とすることがより望ましい。
P:0.02%以下
Pは、不純物として含有され、粒界を脆弱にし、遅れ破壊を招く。P含有量が0.02%を超えると耐遅れ破壊性の悪化が顕著となる。したがって、P含有量は0.02%以下とする。P含有量は0.015%以下であるのが望ましい。P含有量は少なければ少ないほど望ましいが、過剰な低減は著しいコスト上昇を招く。現実的な製造工程と製造コストとの観点から、P含有量は0.001%以上とすることが望ましい。
S:0.005%以下
Sは、不純物として含有され、粒界を脆弱にし、遅れ破壊を招く。S含有量が0.005%を超えると耐遅れ破壊性の劣化が顕著となる。したがって、S含有量は0.005%以下とする。S含有量は0.004%以下であるのが望ましい。S含有量は少なければ少ないほど望ましいが、過剰な低減は著しいコスト上昇を招く。現実的な製造工程と製造コストとの観点から、S含有量は0.0005%以上とすることが望ましい。
本発明の高強度鋼材は、上記のCからSまでの元素と、残部Feおよび不純物とからなる化学組成を有する。
ここで「不純物」とは、鋼板を工業的に製造する際に、鉱石、スクラップ等の原料、製造工程の種々の要因によって混入する成分であって、本発明に悪影響を与えない範囲で許容されるものを意味する。
2.金属組織
組織:マルテンサイトまたは下部ベイナイトのいずれかの焼戻し組織
本発明に係る高強度鋼材は、1000〜1450MPaの引張強度を有しつつ、延性と耐遅れ破壊性とを向上させるため、マルテンサイトまたは下部ベイナイトのいずれかの焼戻し組織からなる金属組織を有するものとする。マルテンサイトまたは下部ベイナイトの焼戻し組織は、方位関係から他の組織(フェライト、パーライト、上部ベイナイト等)と容易に峻別することができる。通常、走査型電子顕微鏡または透過型電子顕微鏡を用いた観察によって、解析することができる。
セメンタイトの球状化率:0.8以上
マルテンサイトまたは下部ベイナイトの焼戻し組織は、マルテンサイトまたは下部ベイナイトからなる初期組織に対して、後述の焼戻し処理を施すことによって得ることが可能である。そして、上記の焼戻し処理を行うことによって、球状のセメンタイトが分散した組織が得られる。セメンタイトの球状化率が0.8未満では、扁平化したセメンタイトの長径先端部に応力集中が起こりやすく、またその部分に水素が堆積しやすくなり、破壊の起点となりやすくなるため、耐遅れ破壊性が劣化する。したがって、金属組織中に含まれるセメンタイトの球状化率は0.8以上とする。
上記の初期組織がマルテンサイト組織単相または下部ベイナイト組織単相である場合には、焼戻し処理後に均一な炭化物球状化組織が得られやすい。一方、ベイナイト中に硬質マルテンサイトが混在する場合がある。すなわち、下部ベイナイト組織は、オーステナイト化熱処理後、ベイナイト変態温度域まで冷却し、所定の保持時間を経て生成させる。その時、ベイナイト変態に伴い、組織中で炭素の再分配が生じ、炭素の高い領域で硬質のマルテンサイト組織が生成する場合がある。上記の組織を焼戻すと、生成するセメンタイトが粒界に板状析出し、球状化率が0.8未満になりやすくなり、耐遅れ破壊性に悪影響を及ぼすおそれがある。したがって、焼戻し処理前の初期組織は、マルテンサイト組織単相または下部ベイナイト組織単相であるのが好ましい。
なお、本発明において「マルテンサイトまたは下部ベイナイトのいずれかの焼戻し組織からなる金属組織」は、セメンタイト、フェライト、オーステナイト等の組織が、合計で5%未満の範囲において含まれることを許容するものとする。
旧オーステナイト結晶粒径:3μm以下
初期組織における旧オーステナイト粒径を3μm以下にすることによって、焼戻し後のマルテンサイトまたは下部ベイナイトの組織中の炭化物が球状化しやすくなる。なお、初期組織におけるマルテンサイトまたは下部ベイナイトの旧オーステナイト粒径は、焼戻し後においても変化することはない。したがって、初期組織における旧オーステナイト粒径を3μm以下にすることで、マルテンサイトまたは下部ベイナイトの焼戻し組織の旧オーステナイト結晶粒径も、3μm以下となる。
3.製造方法
本発明に係る高強度鋼材の製造方法について特に制限はないが、例えば、上記の化学組成を有する鋼に対して、以下に示す熱処理および焼戻し処理を施すことにより製造することができる。
3−1 熱処理前における鋼の金属組織
熱処理に供する鋼(以下、「熱処理用鋼」ともいう。)の金属組織は、フェライト、パーライト、セメンタイトおよび焼戻しマルテンサイトから選択される1種の単相組織または2種以上が混在する複相組織とすることが望ましい。その組織は細粒であるのが望ましく、フェライトとパーライトとの複合組織またはフェライトとセメンタイトとの複合組織の場合には、フェライト粒径は10μm以下に制御することが望ましい。また、焼戻しマルテンサイトの場合には、旧オーステナイト粒径を10μm以下とすることが望ましい。これらの結晶粒径は、5μm以下とすることがより望ましく、3μm以下とすることがさらに望ましい。上記の組織要件を満足する熱処理用鋼は熱間圧延、熱間鍛造、熱処理のいずれの工程で製造しても良い。
3−2 熱処理工程
上述のように、本発明においては、上記熱処理用鋼に対して、まず下記のステップを含む熱処理を施す。上記の金属組織を有する熱処理用鋼に対して、適切な条件における熱処理を施すことによってマルテンサイト組織単相または下部ベイナイト組織単相からなる初期組織を有する鋼を得ることができるようになる。熱処理工程における各ステップについて、以下に詳しく説明する。
a)加熱ステップ
本発明の熱処理工程においては、800〜900℃の温度域まで加熱する。組織をオーステナイト化するため、加熱温度は800℃以上とすることが望ましい。一方、加熱温度が900℃を超えると結晶粒が粗大化し延性および靭性に悪影響を及ぼす。したがって、加熱温度は800〜900℃の範囲にすることが望ましい。
b)冷却ステップ
加熱後、10℃/s以上の冷却速度で250〜450℃の温度域まで冷却した後、冷却を停止する。冷却速度が10℃/s未満であると、フェライトが析出し、マルテンサイト組織単相または下部ベイナイト組織単相とならなくなるおそれがある。また、冷却停止温度が450℃を超えると、ベイナイトまたはマルテンサイトの変態温度範囲とはならないず、フェライトが析出する場合がある。一方、冷却停止温度が250℃未満ではセメンタイトの球状化が抑制されるおそれがある。
c)保持ステップ
上記冷却停止温度まで冷却させた後、その温度で10〜100s保持する。この保持時間内で、ベイナイトまたはマルテンサイト変態させるが、保持時間が10s未満だと、ベイナイト変態が完了せず、延性および靭性が劣化するおそれがある。一方、保持時間が100sを超えると炭化物が粗大化し靭性に悪影響を及ぼすおそれがある。
3−3 焼戻し処理工程
上記の熱処理に続いて、焼戻し処理を施すことによって、初期組織を有する鋼から、マルテンサイトまたは下部ベイナイトの焼戻し組織を有する鋼が得られる。焼戻し処理工程においては、400〜680℃の温度域で10min〜1h保持する。焼戻し温度が400℃未満の場合にはセメンタイトが球状化せず、耐遅れ破壊特性に悪影響を及ぼすおそれがある。一方、680℃を超えると、オーステナイト相に逆変態する場合があり、下部ベイナイト組織またはマルテンサイト組織が崩れ、耐遅れ破壊特性に悪影響を及ぼすおそれがある。
また、焼戻し時間が10min未満であると、セメンタイトの球状化を十分に促進させることができなくなる。一方、焼戻し時間が1hを超えると、焼戻し軟化が進み、1000MPa以上の高強度が得られない場合がある。
3−4 温間加工工程
上記の鋼に対して熱処理を行う前に温間加工を施すと、その後の熱処理で、オーステナイト結晶粒の微細化が起こりやすくなり、旧オーステナイト粒径の微細な下部ベイナイト組織からなる金属組織を有する鋼材を得るのが容易になる。温間加工を熱処理前に施す場合には、500〜750℃の温度域で、断面減少率が20%以上となるような条件で行うことが望ましい。温間加工温度が750℃を超える場合または断面減少率が20%未満の場合には、温間加工の効果が発揮されないおそれがある。一方、温間加工温度は低い方が望ましいが、現実的には500℃以上とすることが望ましく、600℃以上とすることがより望ましい。また、断面減少率は高ければ高い方が望ましいが、設備の性能上、上限は50%とすることが望ましい。なお、温間加工は、板圧延、穴型圧延、温間プレス等の一般的な工程により行うことができる。
3−5 冷間加工工程
上記の鋼に対して熱処理を行う前に冷間加工を施すと、その後の熱処理で、オーステナイト結晶粒の微細化が起こりやすくなり、旧オーステナイト粒径の微細な下部ベイナイト組織からなる金属組織を有する鋼材を得るのが容易になる。冷間加工を熱処理前に施す場合には、断面減少率が20%以上となるような条件で行うことが望ましい。断面減少率は高ければ高い方が望ましいが、設備の性能上、上限は50%とすることが望ましい。なお、冷間加工は、圧延、プレス、曲げ加工等の一般的な工程により行うことができる。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1に示す化学組成を有する鋼を、150kgの溶鋼を真空溶製して鋳造した後、炉内温度1250℃で加熱し、950℃以上の温度で熱間鍛造を行い、さらにそれぞれ以下に示す処理を施すことで各熱処理用鋼を作製した。
試験番号1〜8については、熱間鍛造後、空冷させ熱処理用鋼とした。試験番号9〜22については、熱間鍛造後に空冷させ、その後1050℃まで再加熱し、6パスの多パス圧延により熱間圧延を行い、920℃で総圧下率43%の仕上圧延を加えた後、空冷させ熱処理用鋼とした。試験番号23〜26については、熱間鍛造後に水冷させ、その後600℃で10minの焼き戻し処理を行い熱処理用鋼とした。
試験番号27〜29については、熱間鍛造後に水冷させ、その後600℃で10minの焼き戻し処理を行った。引き続き、600℃にて多パス圧延により総圧下率40%の温間圧延を行った後、空冷させ熱処理用鋼とした。試験番号30〜33については、熱間鍛造後に空冷させ、その後1250℃まで再加熱し、6パスの多パス圧延により熱間圧延を行い、920℃で総圧下率33%の仕上圧延を加えた後、空冷させて室温まで冷却した後、総圧下40%の冷間圧延を加え熱処理用鋼とした。
試験番号34については、熱間鍛造後に空冷させ、その後1050℃まで再加熱し、6パスの多パス圧延により熱間圧延を行い、920℃で総圧下率43%の仕上圧延を加えた後、空冷させて室温まで冷却した後、総圧下40%の冷間圧延を加え熱処理用鋼とした。試験番号35および36については、熱間鍛造後に空冷させ、その後1050℃まで再加熱し、6パスの多パス圧延により熱間圧延を行い、920℃で総圧下率43%の仕上圧延を加えた後、空冷させ、さらにその後、600℃にて多パス圧延により総圧下率30または40%の温間圧延を行った後、空冷させ熱処理用鋼とした。
試験番号37については、熱間鍛造後に水冷させ、その後600℃で10minの焼き戻し処理を行い、引き続き600℃にて多パス圧延により総圧下率40%の温間圧延を行った後、空冷させ熱処理用鋼とした。試験番号38については、熱間鍛造後に空冷させ、その後1050℃まで再加熱し、6パスの多パス圧延により熱間圧延を行い、920℃で総圧下率43%の仕上圧延を加えた後、空冷し室温まで冷却し、そのまま次工程であるオーステナイト化熱処理に供試した。
さらもその後、試験番号27〜29、35および36については、熱処理用鋼に30〜40%の温間加工を加え、試験番号30〜34については、熱処理用鋼に40%の冷間加工を加えた。
上記の熱処理用鋼からそれぞれ試験片を切り出した後、鏡面研磨した。その後、ナイタール腐食、またはピクリン酸腐食し、走査型電子顕微鏡(倍率3000倍)を用いて、各試料5視野について観察し、金属組織の同定および平均粒径の測定を行った。ここで平均粒径とは、ASTM−E112に準拠して求めたASTM公称粒径を意味する。なお、ASTM公称粒径は、平均粒切片を1.13倍することにより算出することができる。
上記の工程で得た熱処理用鋼の板厚は、いずれも2mmである。各熱処理用鋼に対して熱処理および焼戻し処理を施し、鋼材を製造した。前記熱処理は、加熱ステップ、冷却ステップおよび保持ステップを含むものである。各処理条件は表2に示すとおりである。その後、各鋼材の特性の評価を行った。特性の評価項目は、引張特性、靭性(シャルピー衝撃特性)および曲げ特性である。特性の評価方法について以下に説明する。
<引張特性>
JIS13号引張試験片を採取して引張試験を行うことにより、0.2%耐力(MPa)、最大引張応力(MPa)、降伏比、伸び(%)および幅絞り(%)の値を測定した。
<耐遅れ破壊特性>
水素チャージ下の低荷重試験で評価した。水素チャージ条件は3%食塩水中でAg/AgCl電極に対して−1.2Vの分極とした。水素チャージ下で荷重を100MPaずつ変化させ、試験時間200h経過後の割れの発生を調査し、破断する最小付加応力と破断しない最大付加応力との平均を最小下限応力とした。その最小下限応力を大気中の引張強さで除した値を遅れ破壊強度比として耐遅れ破壊性の指標とした。試験片のサイズは、板厚2mm、ゲージ長25mm、ゲージ幅6mmの板状引張試験片である。
局部延性および耐遅れ破壊特性の評価においては、それぞれ幅絞り値が10%以上であり、遅れ破壊強度比が0.8以上であるものを良好であると判断した。
表2から分かるように、比較例である試験番号1、5、9、13、16、19および23は、焼戻し処理を施していないため、鋼材の金属組織がマルテンサイトまたは下部ベイナイトの焼戻し組織とならず、耐遅れ破壊特性が劣る結果となった。試験番号2〜4、6〜8および24〜26は、旧オーステナイト粒径が粗粒であるためセメンタイト球状化率が0.8未満となり、その結果、耐遅れ破壊特性が悪かった。さらに、試験番号17および20は、製造方法が不適切であったことに起因してセメンタイト球状化率が0.8未満となり、その結果、耐遅れ破壊特性が悪かった。
また、試験番号35は、SiおよびMoの含有量が規定の範囲から外れており、また旧オーステナイト粒径およびセメンタイト球状化率も本発明の規定を満足しないため、耐遅れ破壊特性が著しく劣る結果となった。試験番号36は、MnおよびMoの含有量が規定の範囲から外れており、旧オーステナイト粒径も本発明の規定を満足しないため、耐遅れ破壊特性が著しく劣る結果となった。さらに、試験番号37および38は、B含有量が規定の範囲から外れており、鋼材の金属組織がマルテンサイトまたは下部ベイナイトの焼戻し組織でないため、耐遅れ破壊特性が劣る結果となった。
一方、本発明例である試験番号10〜12、14、15、18、21、22および27〜34は、引張強度が1000〜1450MPa以上と高い。そして幅絞り値が10%以上を示し局部延性に優れ、さらに遅れ破壊強度比も0.8以上と耐遅れ破壊特性に優れる結果となった。
本発明によれば、本発明によれば、引張強度が1000〜1450MPaの高強度でありながら、良好な延性を有し、さらに耐遅れ破壊性に優れる高強度鋼材を得ることが可能となるので、材料の特性と安全性を飛躍的に高めることが可能となる。したがって、本発明に係る高強度鋼材は、自動車等輸送機器、建築部材、道路、鉄道等を支える構造材料として用いるのに好適である。

Claims (5)

  1. 化学組成が、質量%で、
    C:0.2%を超えて0.55%以下、
    Si:0.1〜0.3%、
    Mn:0.1〜0.3%、
    Mo:1〜4%、
    Ti:0.002〜0.008%、
    Al:0.01〜0.2%、
    B:0.001〜0.006%、
    N:0.001〜0.015%、
    V:0〜0.3%、
    Nb:0〜0.05%、
    残部:Feおよび不純物であり、
    旧オーステナイト粒径3μm以下のマルテンサイトまたは下部ベイナイトのいずれかの焼戻し組織からなる金属組織を有し、
    金属組織中に含まれるセメンタイトの球状化率が0.8以上であり、
    引張強度が1000〜1450MPaである、高強度鋼材。
  2. 前記化学組成が、質量%で、
    V:0.05〜0.3%、
    Nb:0.01〜0.05%、
    から選択される1種以上を含有する、請求項1に記載の高強度鋼材。
  3. 請求項1または請求項2に記載の化学組成を有し、
    フェライト、パーライト、セメンタイトおよび焼戻しマルテンサイトから選択される1種の単相組織または2種以上が混在する複相組織で構成され、フェライトまたは旧オーステナイト粒径が10μm以下である金属組織を有する鋼を、
    800〜900℃の温度域まで加熱した後、10℃/s以上の冷却速度で250〜450℃の温度域まで冷却し、その温度で10〜100s保持し、その後、冷却する熱処理工程と、
    該熱処理工程後に、400〜680℃の温度域で10min〜1h保持する焼戻し処理工程とを備える、高強度鋼材の製造方法。
  4. 請求項1または請求項2に記載の化学組成を有し、
    フェライト、パーライト、セメンタイトおよび焼戻しマルテンサイトから選択される1種の単相組織または2種以上が混在する複相組織で構成され、フェライトまたは旧オーステナイト粒径が10μm以下である金属組織を有する鋼を、
    500〜750℃の温度域において断面減少率が20%以上となるように温間加工を加えた後、800〜900℃の温度域まで加熱した後、10℃/s以上の冷却速度で250〜450℃の温度域まで冷却し、その温度で10〜100s保持し、その後、冷却する熱処理工程と、
    該熱処理工程後に、400〜680℃の温度域で10min〜1h保持する焼戻し処理工程とを備える、高強度鋼材の製造方法。
  5. 請求項1または請求項2に記載の化学組成を有し、
    フェライト、パーライト、セメンタイトおよび焼戻しマルテンサイトから選択される1種の単相組織または2種以上が混在する複相組織で構成され、フェライトまたは旧オーステナイト粒径が10μm以下である金属組織を有する鋼を、
    断面減少率が20%以上となるように冷間加工を加えた後、800〜900℃の温度域まで加熱した後、10℃/s以上の冷却速度で250〜450℃の温度域まで冷却し、その温度で10〜100s保持し、その後、冷却する熱処理工程と、
    該熱処理工程後に、400〜680℃の温度域で10min〜1h保持する焼戻し処理工程とを備える、高強度鋼材の製造方法。
JP2014131576A 2014-06-26 2014-06-26 高強度鋼材およびその製造方法 Active JP6303866B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014131576A JP6303866B2 (ja) 2014-06-26 2014-06-26 高強度鋼材およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014131576A JP6303866B2 (ja) 2014-06-26 2014-06-26 高強度鋼材およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016008350A true JP2016008350A (ja) 2016-01-18
JP6303866B2 JP6303866B2 (ja) 2018-04-04

Family

ID=55226134

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014131576A Active JP6303866B2 (ja) 2014-06-26 2014-06-26 高強度鋼材およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6303866B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109540635A (zh) * 2018-11-22 2019-03-29 大唐东北电力试验研究院有限公司 一种12Cr1MoV钢严重球化和正常金相组织的鉴别方法
CN112501418A (zh) * 2020-11-16 2021-03-16 攀钢集团攀枝花钢铁研究院有限公司 一种重载铁路用钢轨及其制备方法

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10287957A (ja) * 1997-04-17 1998-10-27 Nippon Steel Corp 高強度pc鋼棒およびその製造方法
JPH11270531A (ja) * 1998-03-19 1999-10-05 Nippon Steel Corp 遅れ破壊特性の優れた高強度ボルトおよびその製造方法
JP2007270293A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Nippon Steel Corp 耐遅れ破壊特性に優れた高強度支圧接合部品及びその製造方法並びに高強度支圧接合部品用鋼
JP2008013812A (ja) * 2006-07-06 2008-01-24 Jfe Steel Kk 高靭性高張力厚鋼板およびその製造方法
JP2008075107A (ja) * 2006-09-20 2008-04-03 Jfe Steel Kk 高強度・高靭性鋼の製造方法
JP2009074122A (ja) * 2007-09-19 2009-04-09 Sumitomo Metal Ind Ltd 高圧水素ガス環境用低合金鋼および高圧水素用容器
JP2010001525A (ja) * 2008-06-19 2010-01-07 Kobe Steel Ltd 熱処理用鋼
JP2010018863A (ja) * 2008-07-11 2010-01-28 Kobe Steel Ltd 耐水素脆化特性および加工性に優れた高強度冷延鋼板
US20130133792A1 (en) * 2010-08-12 2013-05-30 Jfe Steel Corporation High-strength cold rolled sheet having excellent formability and crashworthiness and method for manufacturing the same

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10287957A (ja) * 1997-04-17 1998-10-27 Nippon Steel Corp 高強度pc鋼棒およびその製造方法
JPH11270531A (ja) * 1998-03-19 1999-10-05 Nippon Steel Corp 遅れ破壊特性の優れた高強度ボルトおよびその製造方法
JP2007270293A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Nippon Steel Corp 耐遅れ破壊特性に優れた高強度支圧接合部品及びその製造方法並びに高強度支圧接合部品用鋼
JP2008013812A (ja) * 2006-07-06 2008-01-24 Jfe Steel Kk 高靭性高張力厚鋼板およびその製造方法
JP2008075107A (ja) * 2006-09-20 2008-04-03 Jfe Steel Kk 高強度・高靭性鋼の製造方法
JP2009074122A (ja) * 2007-09-19 2009-04-09 Sumitomo Metal Ind Ltd 高圧水素ガス環境用低合金鋼および高圧水素用容器
JP2010001525A (ja) * 2008-06-19 2010-01-07 Kobe Steel Ltd 熱処理用鋼
JP2010018863A (ja) * 2008-07-11 2010-01-28 Kobe Steel Ltd 耐水素脆化特性および加工性に優れた高強度冷延鋼板
US20130133792A1 (en) * 2010-08-12 2013-05-30 Jfe Steel Corporation High-strength cold rolled sheet having excellent formability and crashworthiness and method for manufacturing the same

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109540635A (zh) * 2018-11-22 2019-03-29 大唐东北电力试验研究院有限公司 一种12Cr1MoV钢严重球化和正常金相组织的鉴别方法
CN112501418A (zh) * 2020-11-16 2021-03-16 攀钢集团攀枝花钢铁研究院有限公司 一种重载铁路用钢轨及其制备方法
CN112501418B (zh) * 2020-11-16 2022-07-19 攀钢集团攀枝花钢铁研究院有限公司 一种重载铁路用钢轨及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6303866B2 (ja) 2018-04-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10577671B2 (en) High-hardness hot-rolled steel product, and a method of manufacturing the same
US10563793B2 (en) Low alloy oil-well steel pipe
US10837080B2 (en) Rolled steel bar or rolled wire rod for cold-forged component
JPWO2018230717A1 (ja) ばね鋼用圧延線材
JP2018523012A (ja) 超高強度超高靱性ケーシング鋼、オイルケーシング及びその製造方法
US10829842B2 (en) Rolled steel bar or rolled wire rod for cold-forged component
WO2015146141A1 (ja) 高強度で耐食性に優れたスタビライザー用鋼と、それを用いた車両用スタビライザーおよびその製造方法
WO2015146331A1 (ja) 耐遅れ破壊性に優れた高強度ボルト用鋼および高強度ボルト
JP5302840B2 (ja) 伸びと伸びフランジ性のバランスに優れた高強度冷延鋼板
WO2007123164A1 (ja) 内燃機関用ピストンリング材
JP5668547B2 (ja) 継目無鋼管の製造方法
JP6798557B2 (ja)
JP2011246784A (ja) 強度および靭性に優れた圧延非調質棒鋼ならびにその製造方法
JP2009256771A (ja) 耐遅れ破壊特性に優れた高強度ばね用鋼およびその製造方法
JP5549450B2 (ja) ファインブランキング性に優れた高炭素熱延鋼板およびその製造方法
JP2011241466A (ja) 高周波焼入れ用圧延鋼材およびその製造方法
JP6303866B2 (ja) 高強度鋼材およびその製造方法
US11098394B2 (en) Rolled wire rod
JP6390685B2 (ja) 非調質鋼およびその製造方法
JP2012077371A (ja) 熱間鍛造用圧延鋼材およびその製造方法
JP2007513259A (ja) 優れた低温衝撃特性を有する冷間圧造用鋼線及びその製造方法
JP6347153B2 (ja) 鋼材およびその製造方法
JP6728816B2 (ja) 高強度ばね用鋼、ばね及び高強度ばね用鋼の製造方法
JP2004003009A (ja) 冷間鍛造用棒鋼、冷間鍛造品および製造方法
KR102318035B1 (ko) 신선가공성 및 충격인성이 우수한 비조질 선재 및 그 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170203

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171212

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171219

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180119

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20180119

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180206

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180219

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6303866

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350