JP2016007929A - 電動機付自転車 - Google Patents

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Abstract

【課題】走行時における乗り心地を維持しつつ、踏力が印加されていない状況に起因して生じる入力トルクに応じてモータが作動することを防止する。
【解決手段】電動機付自転車は、車速を検出する車速検出部と、ペダルに加えられた踏力によってペダルに連結されたクランク軸に生じる入力トルクを検出するトルク検出部と、クランク軸に生じる入力トルクを後輪に伝達する駆動機構と、前輪または後輪を駆動する補助駆動力を発生させるモータ40と、車速検出部112によって検出された車速が所定値よりも小さく且つトルク検出部114によって検出された入力トルクが所定値よりも小さい低速低トルク状態の場合には補助駆動力の発生を停止させるようにモータ40を制御し、所定の車速範囲内における低速低トルク状態以外の場合には補助駆動力を発生させるようにモータ40を制御する制御部と、を含む。
【選択図】図3

Description

本発明は、電動機付自転車に関する。
所謂電動アシスト自転車等の電動機付自転車は、補助駆動力を発生させるモータを備えている。モータの制御方式として、例えば、以下のものが提案されている。
特許文献1には、人力駆動系と電気駆動系とを並列に設け、人力による駆動力の変化に対応して電気駆動系の出力を制御する電動モータ付き自転車が記載されている。この電動モータ付き自転車は、踏力を検出する踏力検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、車速の増減に対応して増減する基準値を決める踏力基準値決定手段と、踏力を基準値と比較する比較手段と、踏力が基準値より小の時に電気駆動系が出力すべき駆動力を0とするモ−タ駆動力演算手段とを備えている。
特許文献2には、人力走行の補助にモータの動力を利用する電動補助自転車が記載されている。この電動補助自転車は、踏力を検出する踏力検出手段と、当該踏力が所定の基準値以上になったことに応じて、アシストの開始を判定するアシスト判定手段と、踏力に応じて、運転状態を判断する運転状態判断手段と、を備える。運転状態判断手段は、検出された踏力が予め設定した判定値以下の状態が、予め設定した判定時間継続したことを検出し、車両が運転されていないことを判別する。アシスト判定手段は、車両が運転されていないことが検出された場合に、所定の基準値を高くする。
特開平5−246378号公報 特開平8−58669号公報
ペダルに加えられた踏力を車輪に伝達する従来のチェーンに代えて、ベルトを使用したベルトドライブ方式の自転車が知られている。ベルトドライブ方式の自転車によれば、注油が不要であり、また、チェーンのように磨耗による伸びに起因するたるみが発生しないためメンテナンスが不要となる。更に、動作音がチェーンドライブと比較すると静かであるといった利点もある。
ベルトドライブ方式に用いられるベルトとして、心線にケブラー(アラミド繊維)を用いたものが知られている。このタイプのベルトでは、ペダルを踏み込んだ時にベルトが若干伸びるため、ソフトな乗り心地が得られる。一方、近年、踏力に対するよりダイレクトな応答性が求められるスポーツ用途にも適したカーボンファイバーを心線に用いたカーボンベルトが実用化されている。カーボンファイバーは、鉄よりも強度および弾性率が高く、更に、耐摩耗性、耐熱性、熱伸縮性などにも優れた素材である。カーボンベルトによれば、ケブラー等を心線として用いたベルトと比較して伸びが小さく、張力調整機構を用いることなく従来のチェーンにも匹敵する応答性能を得ることができる。
本発明者らは、ベルトドライブ方式の電動機付自転車において、以下の問題が生じることを発見した。一般的な電動機付自転車においては、クランクを介してしてペダルに連結されたクランク軸にトルクセンサが取り付けられており、トルクセンサによって検出されたトルクの大きさに応じた補助駆動力をモータによって発生させる。ベルトドライブ方式の自転車においては、ベルトが装着されるプーリーの幅はベルトの幅に対応しており、従来のチェーンドライブ方式におけるスプロケットの幅よりも広い。このため、ベルトとプーリーとの間に石、木の葉、ゴミ、雪などの異物が挟み込まれやすい。ベルトとプーリーとの間に異物が挟み込まれると、ベルトの張力が増大する。ベルトの張力が増大すると、ペダルに踏力が加えられていなくても、クランク軸にトルクが発生する。これにより、クランク軸に取り付けられたトルクセンサは、トルクを検出してしまう場合がある。すなわち、トルクセンサは、ベルトとプーリーとの間に異物が挟み込まれることによってクランク軸に生じる入力トルクを、通常走行時におけるペダルへの踏力の印加によってクランク軸に生じる入力トルクと同様に検出する。これにより、ペダルに踏力が加えられていない状態においてモータが補助駆動力を発生させる。すなわち、ユーザが意図しない補助駆動力が発生してしまうおそれがある。また、車両の停止状態においてもモータが駆動され、電力を無駄に消費してしまうおそれがある。特に、カーボンベルトを用いたベルトドライブ方式においては、異物の挟み込みによるベルト張力の増大が顕著であり、上記の問題が顕在化しやすい。この問題に対して、例えば、入力トルクが所定値以下の場合には、モータによる補助駆動力を停止させる方策が考えられるが、補助駆動力を停止させる入力トルクの範囲を単純に定めた場合には、本来必要とされる補助駆動力が得られず、走行時における乗り心地が損なわれてしまうおそれがある。
本発明は、上記した点に鑑みてなされたものであり、走行時における乗り心地を維持しつつ、踏力が印加されていない状況に起因して生じる入力トルクに応じてモータが作動することを防止することができる電動機付自転車を提供することを目的とする。
本発明による第1の観点によれば、車速を検出する車速検出部と、ペダルに加えられた踏力によって前記ペダルに連結されたクランク軸に生じる入力トルクを検出するトルク検出部と、前記クランク軸に生じる入力トルクを後輪に伝達する駆動機構と、前輪または後輪を駆動する補助駆動力を発生させるモータと、前記車速検出部によって検出された車速が所定値よりも小さく且つ前記トルク検出部によって検出された入力トルクが所定値よりも小さい低速低トルク状態の場合には前記補助駆動力の発生を停止させるように前記モータを制御し、所定の車速範囲内における前記低速低トルク状態以外の場合には前記補助駆動力を発生させるように前記モータを制御する制御部と、を含む電動機付自転車が提供される。
本発明による第2の観点によれば、前記トルク検出部によって検出された入力トルクの大きさに対する前記補助駆動力の比率であるアシスト比を車速および入力トルクに対応付けたアシスト比マップを記憶した記憶媒体を更に含み、前記制御部は、前記アシスト比マップに基づいて前記モータを制御する第1の観点による電動機付自転車が提供される。
本発明による第3の観点によれば、前記アシスト比マップにおいて、前記低速低トルク状態に対応する領域のアシスト比が0に設定されている第2の観点による電動機付自転車が提供される。
本発明による第4の観点によれば、前記駆動機構は、前記クランク軸とともに回転する駆動プーリーと、前記後輪とともに回転する従動プーリーと、前記駆動プーリーおよび前記従動プーリーに巻き掛けられた無端状のベルトと、を含む第1から第3のいずれかの観点による電動機付自転車が提供される。
本発明による第5の観点によれば、前記ベルトは、カーボンファイバーからなる心線を含んで構成されている第4の観点のよる電動機付自転車が提供される。
本発明による第6の観点によれば、前記トルク検出部は、磁歪式のトルクセンサを含んで構成されている第1から第5のいずれかの観点による電動機付自転車が提供される。
本発明によれば、走行時における乗り心地を維持しつつ、踏力が印加されていない状況に起因して生じる入力トルクに応じてモータが作動することを防止することができる電動機付自転車を提供することが可能となる。
本発明の実施形態に係る電動機付自転車の側面図である。 本発明の実施形態に係るベルトの構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る電動機付自転車の電気的構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るトルクセンサの構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るバッテリ、モータ駆動回路およびモータの接続関係を詳細に示す図である。 本発明の実施形態に係る電動機付自転車における駆動部分を示す図である。 本発明の実施形態に係るアシスト比マップを示す図である。 本実施形態に係る演算処理部がモータ駆動指令値を算出する処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る電動機付自転車における入力トルクと補助駆動力との関係を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る電動機付自転車1の側面図である。電動機付自転車1は、フロントフォーク11、ヘッドパイプ12、ダウンチューブ13、シートチューブ14、シートステー15、チェーンステー16からなるフレームを有している。前輪17はフロントフォーク11に回動自在に取り付けられ、後輪18はシートステー15とチェーンステー16との交点である回転軸19に回動自在に取り付けられている。ヘッドパイプ12には、ハンドルステム20が回動自在に挿通され、ハンドルステム20の上端にはハンドル21が取り付けられている。一方、シートチューブ14には、シートポスト22が嵌合されており、シートポスト22の上端にはサドル23が取り付けられている。チェーンステー16の一端にクランク軸24が支持されており、クランク軸24には、クランク25が取り付けられている。クランク25の先端には、ペダル26が回動自在に支持されている。また、クランク軸24には、クランク軸24と一体となって回転する駆動プーリー27が取り付けられている。チェーンステー16の他端には従動プーリー28が取り付けられている。従動プーリー28は、後輪18の回転軸19に支持されており、後輪18と一体となって回転する。
駆動プーリー27と従動プーリー28には、無端状のベルト30が巻き掛けられている。ベルト30の内周面には、複数の歯31(図2参照)が形成されており、これらの歯が、駆動プーリー27と従動プーリー28の周面に形成された複数の歯(図示せず)と噛合されている。ペダル26に踏力を加えることによってクランク25を矢印A方向(時計回り)に回転させると、クランク軸24とともに駆動プーリー27が矢印B方向(時計回り)に回転し、ベルト30が矢印C方向に周回移動する。ベルト30の周回移動により従動プーリー28が回転し、後輪18に動力が伝達される。このように、本実施形態に係る電動機付自転車1は、駆動プーリー27、従動プーリー28およびベルト30を含むベルト駆動機構を備えている。
モータ40は、前輪17の回転軸29に装着され、前輪17を駆動する補助駆動力を発生させる。すなわち、電動機付自転車1は、モータを前輪のハブに搭載したハブマウント型である。モータ40の回転は、減速機構(図示せず)によって減速され、前輪17に伝達されるように構成されている。モータ40は、例えばブラシレスDCモータによって構成することができる。
モータ40を駆動するための電力は、シートチューブ14に沿って着脱可能に設けられたバッテリ41から供給される。バッテリ41は、例えばリチウムイオン二次電池により構成され、充電を行うことによって繰り返し使用することが可能となっている。なお、バッテリの取り付け位置は、シートチューブ以外の他の部位であってもよい。例えば、バッテリ41は、ダウンチューブ13に取り付けられていてもよい。
図2は、ベルト30の内部構造を示す図である。ベルト30は、内周面に複数の歯31を有する。ベルト30は、一例としてポリウレタンを主体とする樹脂材料によって構成されており、ポリウレタンの内部にはベルト30の伸長方向に沿って伸びる複数の心線32が埋設されている。心線32は、カーボンファイバーによって構成されている。カーボンファイバーは、心線として従来から用いられているケブラーよりも高い弾性率を有する。ベルト30の心線としてカーボンファイバーを用いることにより、ケブラー等を心線として用いたベルトと比較して伸びを小さくすることができ、張力調整機構を用いることなく従来のチェーンにも匹敵する応答性能を得ることができる。ベルト30には、歯31の根元付近に埋設された例えば、ナイロン繊維により構成される補強布33が埋設されている。
図3は、電動機付自転車1の電気的構成を示すブロック図である。車速センサ112は、電動機付自転車1の走行スピード(車速)を検出し、検出した車速を示す車速検出信号Sを出力する。車速センサ112から出力された車速検出信号Sは、演算処理部116に供給される。車速センサ112は、例えば前輪17の回転軸29の周方向に沿って配列された複数の磁石片を備え、前輪17の回転速度に応じた周期のパルス信号を車速検出信号Sとして出力する公知の車速センサを用いることが可能である。
トルクセンサ114は、ペダル26に踏力が印加されることによりクランク軸24に生じるトルクの大きさを検出し、検出したトルクの大きさを示すトルク検出信号Sを出力する。トルクセンサ114から出力されたトルク検出信号Sは、演算処理部116に供給される。
図4は、トルクセンサ114の構成を示す図である。トルクセンサ114として、磁歪効果を利用する磁歪式のトルクセンサを好適に用いることができる。トルクセンサ114は、クランク軸24に取り付けられた磁歪材201を有する。磁歪材201は、クランク軸24の軸方向に沿って並べられた検出部202Aおよび202Bを有する。検出部202A、202Bは、磁歪効果を助長するための複数の溝(図示せず)を有する。なお、磁歪式のトルクセンサは公知であるので、上記の溝の形状や傾斜等の具体的な構成についての説明は省略する。検出部202A、202Bの近傍には、これらに対応して検出コイル203A、203Bが設けられている。検出コイル203Aおよび203Bは、磁歪材201に対して非接触とされている。
ペダル26に踏力が印加されることによりクランク軸24に発生したトルクは、磁歪材201に伝わり逆磁歪効果によって磁歪材201の透磁率が変化する。磁歪材201に作用するトルクは、検出部202Aと、202Bとで異なるので、検出部202Aと、202Bとの間で透磁率に差が生じる。これにより、検出コイル203A、203Bに誘導される誘導起電力に差が生じる。検出コイル203Aと203Bとの間の誘導起電力の差の大きさは、クランク軸24に加えられたトルクの大きさに対応したものとなる。トルクセンサ114は、検出コイル203Aと203Bとの間の誘導起電力の差に応じた電気信号を、クランク軸24に加えられたトルク(入力トルク)の大きさを示すトルク検出信号Sとして出力する。
演算処理部116は、コンピュータシステムを集積したLSI(Large Scale Integration)を含んで構成されている。演算処理部116は、メモリ118を備えている。メモリ118には、アシスト比マップが記憶されている。演算処理部116は、アシスト比マップに基づいてモータ40の駆動制御を行う。演算処理部116は、メモリ118に記憶されたアシスト比マップに基づいてモータ40に発生させる補助駆動力(モータ出力トルク)の目標値を算出する。演算処理部116は、算出した補助駆動力(モータ出力トルク)の目標値を示すモータ駆動指令値Cをモータ駆動回路120に供給する。なお、アシスト比マップの詳細については後述する。
モータ駆動回路120は、演算処理部116から供給されるモータ駆動指令値Cによって示される補助駆動力(モータ出力トルク)の目標値に応じた大きさの駆動電力をバッテリ41から取り出してモータ40に供給する。
図5は、バッテリ41、モータ駆動回路120およびモータ40の接続関係を詳細に示す図である。モータ駆動回路120は、トランジスタQ1〜Q6を含むインバータ回路121と、トランジスタQ1〜Q6を個別にオンオフするためのゲート信号を生成するインバータ制御回路122と、バッテリ41からモータ40に向かう方向の電流を通過させる一方、モータ40からバッテリ41に向かう方向の電流を遮断するダイオードDと、を有する。
各トランジスタQ1〜Q6は、ドレイン側にカソードが接続され、ソース側にアノードが接続されたダイオードを有するnチャネルMOSFETによって構成されている。トランジスタQ1〜Q6は、オフ状態においてもダイオードを介して逆方向に電流を流すことが可能となっている。本実施形態において、モータ40は、インナーロータ型のブラシレスモータであり、永久磁石を含むロータと、モータ巻線Lを有するステータと、ロータの回転位置を検出するための3つのホール素子Hと、を含んでいる。バッテリ41の正極側(ハイサイド側)に接続されたトランジスタQ1、Q3、Q5と、バッテリ41の負極側(ローサイド側)に接続されたトランジスタQ2、Q4、Q6との各接続点u、v、wは、モータ40を構成する3つのモータ巻線Lにそれぞれ接続されている。
インバータ制御回路122は、3つのホール素子Hからそれぞれ出力される検知信号によってロータの角度位置を検出し、検出したロータの角度位置に応じてトランジスタQ1〜Q6のゲートに制御信号G1〜G6を供給することにより、トランジスタQ1〜Q6を一定の順序でオンさせる。これにより、モータ巻線Lに流れる電流の向きが順次切り替わりロータが回転する。インバータ制御回路122は、演算処理部116から供給されるモータ駆動指令値Cによって示される補助駆動力(モータ出力トルク)の目標値に基づいてトランジスタQ1〜Q6のオンデューティを調整する。
なお、車速センサ112は本発明における車速検出部の一例である。トルクセンサ114は本発明におけるトルク検出部の一例である。演算処理部116およびモータ駆動回路120は本発明における制御部の一例である。モータ40は本発明におけるモータの一例である。
本実施形態に係る電動機付自転車1においては、図6に示すように、従動プーリー28とベルト30との間に異物Xが挟み込まれた場合には、ベルト30に矢印E方向に張力が作用する。特にベルト30は、高弾性を有るカーボンベルトであり、殆ど伸びないため、異物の挟み込みによる張力の増大が顕著となる。ベルト30に張力が作用することにより駆動プーリー27には、矢印F方向(反時計回り)に回転力が作用し、クランク軸24にトルクが発生する。クランク軸24に発生したトルクは、クランク軸24に設けられたトルクセンサ114によって検出される。特にトルクセンサ114は磁歪式のトルクセンサであるため、機械式のトルクセンサと比較して低トルク域における応答性が高く、ベルト30の張力の増大に伴ってクランク軸24に生じる比較的小さいトルクも検出することが可能である。
演算処理部116は、トルクセンサ114によって検出された入力トルクの大きさに応じた大きさの補助駆動力をモータ40に発生させるようにモータ40の駆動制御を行う。従って、上記のようなペダル26に対して踏力が印加されていない状況であってもクランク軸24に入力トルクが発生すると、これに応じてモータ40が作動する。ペダル26に対して踏力が印加されていない状況でのモータの作動は、ユーザが意図しない補助駆動力の発生を引き起こすのみならず、電力を無駄に消費してしまうため好ましくない。特に、本実施形態に係る電動機付自転車1のように、カーボンベルトおよび磁歪式のトルクセンサを備えている場合には、上記の問題が顕在化しやすい。本実施形態に係る電動機付自転車1においては、メモリ118に記憶されるアシスト比マップを以下のように構築することで、上記の問題に対処している。
図7は、本実施形態に係るアシスト比マップの一例を示す図である。アシスト比マップは、メモリ118に記憶されている。本実施形態に係るアシスト比マップは、アシスト比が車速および入力トルクに対応付けられた3次元マップとなっている。
本実施形態に係るアシスト比マップにおいて、車速VがV以下(0≦V≦V)となり且つ入力トルクTがT以下(0≦T≦T)となる低速低トルク状態において、アシスト比は0に設定されている。
アシスト比0を適用する上限の車速Vとして、例えば、通常走行時における車速より十分に小さい速度(例えば10Km/h程度)を適用することが好ましい。また、アシスト比0を適用する上限の入力トルクTとして、例えば、ベルト30と従動プーリー28との間に異物が挟み込まれた場合等の、踏力が印加されていない状況でクランク軸24に生じ得る入力トルクの大きさに相当する値であり且つ低速時での踏力に対応する入力トルクよりも十分に小さい値であることが好ましい。車速VがV以下となる低速域では、比較的大きい踏力がペダル26に印加され、クランク軸24に生じる入力トルクは比較的大きい値(数十N/m程度)となることが想定される。従って、Tとして、比較的大きい値(例えば15N/m)を設定することができる。
また、本実施形態に係るアシスト比マップによれば、所定の車速範囲内(V≦V)において、上記低速低トルク状態以外の場合のアシスト比が0よりも大きい値に設定されている。すなわち、車速VがV以下であっても入力トルクTがTよりも大きくなる領域において、アシスト比は0よりも大きい値に設定されている。また、車速VがVよりも大きいV以上となる領域において、アシスト比が車速の上昇とともにリニアに減少し、車速VがV(V>V)なったときに0となるように設定されている。
図8は、演算処理部116がアシスト比マップに基づいてモータ駆動指令値Cを算出する処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1において演算処理部116は、車速センサ112から出力される車速検出信号Sによって示される車速Vを参照する。
ステップS2において演算処理部116はトルクセンサ114から出力されるトルク検出信号Sによって示される入力トルクTを参照する。
ステップS3において演算処理部116は、メモリ118に記憶されたアシスト比マップを参照することによりステップS1およびS2において参照した車速Vおよび入力トルクTに対応するアシスト比Rを導出する。なお、ステップS1で参照した車速VがV以下(0≦V≦V)であり且つステップS2で参照した入力トルクTがT以下(0≦T≦T)である場合(低速低トルク状態の場合)には、アシスト比マップに基づいて、アシスト比Rとして0が導出されることとなる。
ステップS4において演算処理部116は、ステップS3において導出したアシスト比Rと、ステップS2において参照した入力トルクTについてR×Tを演算することによって補助駆動力の目標値α(α=R×T)を算出する。
ステップS5において演算処理部116は、ステップS4において算出した補助駆動力の目標値αについて所定の換算処理を行うことによってモータ駆動指令値Cを算出して本ルーチンを終了する。
図9は、本実施形態に係る電動機付自転車1における入力トルクと補助駆動力(モータ出力トルク)との関係を示す図である。図9において実線は、車速Va(0<Va<V)の場合に対応し、破線は、車速Vb(V<Vb<V)の場合に対応する。
演算処理部116は、上記したように、図7に示すアシスト比マップに基づいてモータ40に発生させる補助駆動力(モータ出力トルク)の目標値αを算出する。従って、車速Va(0<Va<V)の場合には、図9において実線で示されるように、入力トルクが0以上T以下の領域において補助駆動力(モータ出力トルク)は0となる。一方、入力トルクがTを超える領域において、補助駆動力(モータ出力トルク)は、入力トルクの大きさに応じた0よりも大きい大きさとなる。一方、車速Vb(V<Vb<V)の場合には、図9において破線で示されるように、補助駆動力(モータ出力トルク)は、全域において、入力トルクの大きさに応じた0よりも大きい大きさとなる。
以上のように、本実施形態に係るアシスト比マップにおいて、車速が所定値V以下であり且つ入力トルクが所定値T以下である低速低トルク状態の場合のアシスト比が0に設定されている。従って、演算処理部116は、低速低トルク状態において、補助駆動力の発生を停止させるようにモータ40を制御する。これにより、例えば、ベルト30と従動プーリー28との間に異物が挟み込まれた場合等の踏力が印加されない状況に起因してクランク軸24に生じた入力トルクに応じてモータ40が作動することを防止することができる。これにより、モータ40による補助駆動力を必要としない状況、すなわちユーザが意図しない状況における補助駆動力の発生を防止することができる。また、電力が無駄に消費されてしまうことを回避できる。また、本実施形態に係るアシスト比マップにおいて、低速低トルク状態以外の場合のアシスト比が0よりも大きい値に設定されている。従って、演算処理部116は、低速低トルク状態以外の場合において、補助駆動力を発生させるようにモータ40を制御する。このように、低速低トルク状態以外の通常走行時において補助駆動力を発生させることで、ユーザがアシスト不足を感じることを防止することができる。
以上のように、本実施形態に係る電動機付自転車1によれば、低速低トルク状態において補助駆動力の発生が停止されるので、走行時における乗り心地を維持しつつ、踏力が印加されていない状況に起因して生じる入力トルクに応じてモータが作動することを防止することができる。
なお、本実施形態では、モータを前輪のハブに搭載したハブマウント型の電動機付自転車に本発明を適用する場合を例示したが、モータがペダル近傍に設けられ、モータの出力を後輪に伝達するセンターマウント型の電動機付自転車に本発明を適用することも可能である。
また、本実施形態では、カーボンファイバーによって構成される心線を有するカーボンベルトを適用した場合を例示したが、これに限定されるものではなく、カーボンベルト以外のベルトを用いたベルト駆動機構を備えた電動機付自転車に本発明を適用することも可能である。
1 電動機付自転車
17 前輪
18 後輪
24 クランク軸
27 駆動プーリー
28 従動プーリー
30 ベルト
40 モータ
112 車速センサ
114 トルクセンサ
116 演算処理部
118 メモリ
120 モータ駆動回路

Claims (6)

  1. 車速を検出する車速検出部と、
    ペダルに加えられた踏力によって前記ペダルに連結されたクランク軸に生じる入力トルクを検出するトルク検出部と、
    前記クランク軸に生じる入力トルクを後輪に伝達する駆動機構と、
    前輪または後輪を駆動する補助駆動力を発生させるモータと、
    前記車速検出部によって検出された車速が所定値よりも小さく且つ前記トルク検出部によって検出された入力トルクが所定値よりも小さい低速低トルク状態の場合には前記補助駆動力の発生を停止させるように前記モータを制御し、所定の車速範囲内における前記低速低トルク状態以外の場合には前記補助駆動力を発生させるように前記モータを制御する制御部と、
    を含む電動機付自転車。
  2. 前記トルク検出部によって検出された入力トルクの大きさに対する前記補助駆動力の比率であるアシスト比を車速および入力トルクに対応付けたアシスト比マップを記憶した記憶媒体を更に含み、
    前記制御部は、前記アシスト比マップに基づいて前記モータを制御する
    請求項1に記載の電動機付自転車。
  3. 前記アシスト比マップにおいて、前記低速低トルク状態に対応する領域のアシスト比が0に設定されている
    請求項2に記載の電動機付自転車。
  4. 前記駆動機構は、前記クランク軸とともに回転する駆動プーリーと、前記後輪とともに回転する従動プーリーと、前記駆動プーリーおよび前記従動プーリーに巻き掛けられた無端状のベルトと、を含む請求項1から3のいずれか1項に記載の電動機付自転車。
  5. 前記ベルトは、カーボンファイバーからなる心線を含んで構成されている請求項4に記載の電動機付自転車。
  6. 前記トルク検出部は、磁歪式のトルクセンサを含んで構成されている請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電動機付自転車。
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