JP6475047B2 - 電動機付自転車 - Google Patents

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本発明は、車輪を駆動する駆動力を発生するモータを備えた電動機付自転車に関する。
所謂電動アシスト自転車等の電動機付自転車において、ハンドルの舵角を検出し、検出した舵角に基づいてモータによる補助駆動力を制御する技術が知られている。
特許文献1には、ハンドルの舵角を検出する舵角センサと、舵角センサの出力舵角が増大したときにバッテリ電源から電動モータに供給される電力を抑制し、補助動力を制限する制御ユニットとを備えた電動自転車が記載されている。
特開平9−95287号公報
電動機付自転車においては、モータを発電機として動作させ、走行時における運動エネルギーを電気エネルギーに変換して回生電流として回収することにより制動力を得る回生ブレーキシステムを搭載したものが知られている。
コーナーを曲がるときや方向転換をするときなどのハンドルに舵角がついているときに、回生制動による制動力が発生すると、ハンドルの軸まわりにモーメントが発生し、車両のバランスが崩れたり、スリップを誘発したりするおそれがある。このような事象は、モータによって前輪を駆動するとともに回生制動による制動力が前輪に作用する前輪駆動タイプの電動機付自転車においてより顕著となる。
本発明は、上記した点に鑑みてなされたものであり、モータから電力を回収する回生動作時における車両の不安定性を抑制することができる電動機付自転車を提供することを目的とする。
本発明に係る電動機付自転車は、車輪を駆動する駆動力を発生させるモータと、ハンドルの舵角を検出する検出手段と、前記モータから回生電流を回収する回生手段と、前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角が所定値θi以上である場合における前記回生電流の電流値が、前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角が前記所定値θiよりも小さい場合における前記回生電流の電流値よりも小さくなるように前記回生電流の電流値を制御する制御手段と、を含む。前記制御手段は、前記モータの回転数に応じて変化する前記回生電流の最大値I max と、前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角に対応した係数αとの積を、前記回生電流の電流値として導出する。
前記制御手段は、前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角が前記所定値θを含む所定範囲にある場合に、前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角が大きくなるに従って、前記回生電流の電流値が連続的または段階的に小さくなるように前記回生電流の電流値を制御してもよい。
前記制御手段は、前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角が前記所定範囲における最大値よりも大きい場合に、前記回生電流の電流値がゼロとなるように前記回生電流の電流値を制御してもよい。
前記制御手段は、前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角が前記所定範囲における最小値よりも小さい場合に、前記回生電流の電流値が最大となるように前記回生電流の電流値を制御してもよい。
前記制御手段は、前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角が所定範囲にある場合に、前記回生電流の電流値がゼロよりも大きい値となるように前記回生電流の電流値を制御し、前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角が前記所定値θに一致する前記所定範囲における最大値よりも大きい場合に、前記回生電流の電流値がゼロとなるように前記回生電流の電流値を制御してもよい。
前記制御手段は、前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角が所定範囲にある場合に、前記回生電流の電流値がゼロよりも大きい値となるように前記回生電流の電流値を制御し、前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角が前記所定値θに一致する前記所定範囲における最大値よりも大きい場合に、前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角が大きくなるに従って前記回生電流の電流値が小さくなるように前記回生電流の電流値を制御してもよい。
前記制御手段は、前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角が所定範囲にある場合に、前記回生電流の電流値が最大値よりも小さい値となるように前記回生電流の電流値を制御し、前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角が前記所定値θに一致する前記所定範囲における最小値よりも小さい場合に、前記回生電流の電流値が最大となるように前記回生電流の電流値を制御してもよい。
前記制御手段は、車両の走行速度が所定値V以下である場合に前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角に応じた前記回生電流の電流値の制御を行ってもよい。
本発明に係る電動機付自転車において、前記モータは前輪を駆動するように構成されていてもよい。
本発明によれば、モータから電力を回収する回生動作時における車両の不安定性を抑制することができる電動機付自転車が提供される。
本発明の実施形態に係る電動機付自転車の側面図である。 本発明の実施形態に係る電動機付自転車のハンドル付近の構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る電動機付自転車の電気系統の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るバッテリ、モータ駆動回路およびモータの接続関係を詳細に示す図である。 本発明の実施形態に係る演算処理装置の機能的な構成を示す機能ブロック図である。 本発明の実施形態に係る回生モード時にモータ駆動回路において行われるPWM制御におけるローサイド側のトランジスタのオンデューティと、回生電流との関係の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係るハンドルの舵角θと係数αとの対応関係を示すデータDの内容の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る演算処理装置によって実行される回生電流制御プログラムにおける処理の流れを示すフローチャートである。 図9(a)〜図9(c)は、本発明の実施形態に係るハンドルの舵角θと係数αとの関係を示すデータDの内容の変形例を示す図である。 図10(a)〜図10(c)は、本発明の実施形態に係るハンドルの舵角θと係数αとの関係を示すデータDの内容の変形例を示す図である。 本発明の実施形態に係る演算処理装置によって実行される回生電流制御プログラムにおける処理の流れを示すフローチャートである。
以下、開示の技術の実施形態の一例を図面を参照しつつ説明する。なお、各図面において同一または等価な構成要素および部分には同一の参照符号を付与している。
図1は、本発明の実施形態に係る電動機付自転車1の側面図である。電動機付自転車1は、フロントフォーク11、ヘッドパイプ12、ダウンチューブ13、シートチューブ14、シートステー15、チェーンステー16からなるフレームを有している。前輪17はフロントフォーク11に回動自在に取り付けられ、後輪18はシートステー15とチェーンステー16との交点である回転軸19に回動自在に取り付けられている。ヘッドパイプ12には、ハンドルステム20が回動自在に挿通され、ハンドルステム20の上端にはハンドル21が取り付けられている。一方、シートチューブ14には、シートポスト22が嵌合されており、シートポスト22の上端にはサドル23が取り付けられている。チェーンステー16の一端にクランク軸24が支持されており、クランク軸24には、クランク25が取り付けられている。クランク25の先端には、ペダル26が回動自在に支持されている。
モータ160は、前輪17の回転軸29に装着され、前輪17を駆動する補助駆動力を発生させる。すなわち、モータ160は、前輪のハブに搭載されたハブマウント型である。モータ160の回転は、減速機構(図示せず)によって減速され、前輪17に伝達されるように構成されている。モータ160は、例えばブラシレスDCモータによって構成することができる。
モータ160を駆動するための電力は、シートチューブ14に沿って着脱可能に設けられたバッテリ110から供給される。バッテリ110は、例えばリチウムイオン二次電池により構成され、充電を行うことによって繰り返し使用することが可能となっている。なお、バッテリ110の取り付け位置は、シートチューブ以外の他の部位であってもよい。例えば、バッテリ110は、ダウンチューブ13に取り付けられていてもよい。
ヘッドパイプ12とハンドルステム20との連結部分には、ハンドル21の舵角θを検出する舵角センサ230が設けられている。舵角センサ230は、ロータリーエンコーダやポテンショメータ等を用いた公知の回転角度検出手段を用いて構成することができる。
図2は、電動機付自転車1のハンドル21付近の構成を示す図である。ハンドル21の左右のグリップ51の近傍には、リムブレーキやハブブレーキ等の機械式のブレーキ機構を有する前輪ブレーキおよび後輪ブレーキ(いずれも図示せず)を作動させるためのブレーキレバー61と、左右のブレーキレバー61の各々に対応して設けられ、対応するブレーキレバー61が操作されたことを検出するブレーキセンサ220が設けられている。
図3は、本発明の実施形態に係る電動機付自転車1の電気系統の構成を示すブロック図である。トルクセンサ200は、ペダル26に加えられた踏力による入力トルクの大きさを検出し、検出した入力トルクの大きさを示すトルク検出信号Sを出力する。トルクセンサ200から出力されたトルク検出信号Sは、演算処理装置100に供給される。トルクセンサ200は、例えば、磁歪効果を利用した公知のトルクセンサを用いることが可能である。
回転数センサ210は、モータ160の回転数を検出し、検出した回転数を示す回転数検出信号Sを出力する。回転数センサ210から出力された回転数検出信号Sは、演算処理装置100に供給される。演算処理装置100は、回転数検出信号Sからモータ160の回転数のみならず、電動機付自転車1の走行速度を認識することが可能である。回転数センサ210は、例えば、モータ160を構成するロータの角度位置を検出するホール素子によって構成することができる。
ブレーキセンサ220は、対応するブレーキレバー61(図2参照)が操作されたことを検出すると、ブレーキ操作検出信号Sを出力する。ブレーキセンサ220から出力されたブレーキ操作検出信号Sは、演算処理装置100に供給される。
舵角センサ230は、ハンドル21の舵角θを検出し、検出した舵角θの大きさを示す舵角検出信号Sθを出力する。舵角センサ230は、例えば、直進時におけるハンドル21の舵角を0°として検出し、ハンドル21が舵角0°の状態から右方向または左方向に回転した場合に0よりも大きい値を舵角検出信号Sθとして出力する。舵角センサ230から出力された舵角検出信号Sθは、演算処理装置100に供給される。
演算処理装置100は、例えば、単一の半導体チップにCPU(演算処理装置)、メモリ、入出力回路、タイマー回路などを含むコンピュータシステムを集積したLSI(Large Scale Integration)を含んで構成されている。
演算処理装置100は、バッテリ110から電力を取り出してこれをモータ160に供給してモータ160を駆動することにより補助駆動力を得る力行モードと、モータ160の運動エネルギーを電気エネルギーとして回収する回生モードとの切り替えを制御する。演算処理装置100は、例えば、少なくとも1つのブレーキセンサ220からブレーキ操作検出信号Sが出力された場合、すなわち、左右のブレーキレバー61の少なくとも一方が操作された場合に回生モードに移行する。
電動機付自転車1は、回生モード時において、モータ160から回生電流を回収することでモータ160を減速させて制動力を発生させる。すなわち、電動機付自転車1は、走行中に左右のブレーキレバー61の少なくとも一方が操作されると回生モードに移行し、当該ブレーキレバーの操作に連動して作動する機械式の前輪ブレーキおよび/または後輪ブレーキ(図示せず)による制動力に加えて、回生制動による制動力によって減速する。モータ160から回収された回生電流は、バッテリ110に供給され、これによってバッテリ110の充電が行われるようになっている(回生充電)。なお、回生電流をバッテリ110に供給することなく抵抗素子等に流すことによりモータ160の運動エネルギーを熱エネルギーとして消費してもよい。
演算処理装置100は、力行モード時には、トルクセンサ200から出力されるトルク検出信号Sおよび回転数センサ210から出力される回転数検出信号Sに基づいて、モータ駆動指令値Cを生成する。一方、演算処理装置100は、回生モード時には、舵角センサ230から供給される舵角検出信号Sθおよび回転数センサ210から出力される回転数検出信号Sに基づいて、回生電流指令値Cを生成する。演算処理装置100は、モータ駆動指令値Cまたは回生電流指令値Cをモータ駆動回路120に供給する。
モータ駆動回路120は、力行モード時においては、演算処理装置100から供給されるモータ駆動指令値Cによって示されるトルク目標値に対応した駆動電力をバッテリ110から取り出してモータ160に供給する。一方、モータ駆動回路120は、回生モード時においては、演算処理装置100から供給される回生電流指令値Cによって示される大きさの回生電流をモータ160から回収し、回収した回生電流によってバッテリ110を充電する。
図4は、バッテリ110、モータ駆動回路120およびモータ160の接続関係を詳細に示す図である。モータ駆動回路120は、トランジスタT1〜T6を含むインバータ回路121と、インバータ回路121に接続されたトランジスタT7と、トランジスタT1〜T7を個別にオンオフするためのゲート信号を生成するインバータ制御回路122と、を含んでいる。
各トランジスタT1〜T6は、ドレイン側にカソードが接続され、ソース側にアノードが接続されたダイオードを有するnチャネルMOSFETによって構成されている。トランジスタT1〜T6は、オフ状態においてもダイオードを介して逆方向に電流を流すことが可能である。トランジスタT7は、ドレイン側にアノードが接続され、ソース側にカソードが接続されたダイオードを有するpチャネルMOSFETによって構成されている。トランジスタT7は、オフ状態においても、ダイオードを介して逆方向に電流を流すことが可能である。
モータ160は、インナーロータ型のブラシレスDCモータであり、永久磁石を含むロータと、モータ巻線Lを有するステータと、ロータの回転位置を検出するための3つのホール素子Hと、を含んでいる。なお、本実施形態において、ホール素子Hはモータ160の回転数を検出する回転数センサ210を兼ねている。
バッテリ110の正極側(ハイサイド側)に接続されたトランジスタT1、T3、T5と、バッテリ110の負極側(ローサイド側)に接続されたトランジスタT2、T4、T6との各接続点u、v、wは、モータ160を構成する3つのモータ巻線Lにそれぞれ接続されている。
インバータ制御回路122は、力行モード時には3つのホール素子Hからそれぞれ出力される検知信号によってロータの角度位置を検出し、検出したロータの角度位置に応じてトランジスタT1〜T6を一定の順序でオンさせる。これにより、モータ巻線Lに流れる電流の向きが順次切り替わりロータが回転する。インバータ制御回路122は、力行モード時においては、演算処理装置100から供給されるモータ駆動指令値Cによって示されるトルク目標値が得られるようにトランジスタT1〜T6のオンデューティを調整する。また、インバータ制御回路122は、力行モード時にはトランジスタT7をオフさせることによりモータ160からバッテリ110に向かう方向の電流を遮断する。バッテリ110からモータ160に向かう方向の電流はトランジスタT7に付随するダイオードを介して流れる。
一方、インバータ制御回路122は、回生モード時にはハイサイド側のトランジスタT1、T3およびT5を全てオフ状態に維持しつつローサイド側のトランジスタT2、T4およびT6を互いに同一のタイミングでオンオフするようにPWM制御し、且つトランジスタT7をオンさせる。上記PWM制御において、ローサイド側のトランジスタT2、T4およびT6がオン状態とされている期間においてはモータ巻線Lに短絡電流が流れてモータ巻線Lにエネルギーが蓄えられ、これによってモータ160が減速して回生制動による制動力が発生する。その後、ローサイド側のトランジスタT2、T4およびT6がオフ状態とされるとモータ巻線Lに電圧が誘起される。かかる誘起電圧がバッテリ電圧を超えると、各トランジスタに付随するダイオードおよびトランジスタT7を介してバッテリ110に向けて回生電流が流れ、モータ巻線Lに蓄えられたエネルギーが放出されるとともにバッテリ110が充電される。
回生制動による制動力は、回生電流の大きさが大きくなる程大きくなる。回生電流の大きさは、上記のPWM制御におけるローサイド側のトランジスタT2、T4およびT6のオンデューティによって制御される。インバータ制御回路122は、回生モード時においては、演算処理装置100から供給される回生電流指令値Cによって示される電流値の回生電流が得られるようにローサイド側のトランジスタT2、T4およびT6のオンデューティを調整する。
図5は、演算処理装置100の機能的な構成を示す機能ブロック図である。演算処理装置100は、記憶部101、駆動指令値導出部102、最大値導出部103、係数導出部104、回生電流指令値導出部105および選択部106を機能ブロックとして含んでいる。
駆動指令値導出部102は、力行モード時において、トルクセンサ200から出力されるトルク検出信号Sおよび回転数センサ210から出力される回転数検出信号Sに基づいて、走行状況に適したトルク目標値を導出し、導出したトルク目標値をモータ駆動指令値Cとして選択部106に供給する。例えば、モータ160の回転数が低く且つ入力トルク(踏力)が大きい場合には、発進直後の状態または上り坂を走行している状態等であると推測されるので、このような場合、駆動指令値導出部102は、比較的大きな補助駆動力が得られるように、モータ駆動指令値Cを導出する。駆動指令値導出部102は、ハンドル21に取り付けられた図示しないモード選択ボタンに対する入力操作によって選択されたアシストモードに応じたトルク目標値を導出する。本実施形態においては、アシスト比率の大きさが互いに異なる3つのアシストモード(エコ、標準、パワー)が予め定められており、これら3つのアシストモードのいずれかをモード選択ボタンを押下することによって選択することが可能となっている。記憶部101には、アシストモード毎に入力トルクおよびモータ160の回転数(自車両の走行速度)と、モータ160の出力トルクの目標値との対応関係を示したデータDが記憶されている。駆動指令値導出部102は、記憶部101に記憶されたデータDを参照することにより、入力トルクおよび車速に応じたモータ160の出力トルクの目標値を導出する。
最大値導出部103は、少なくとも1つブレーキセンサ220からブレーキ操作検出信号Sが出力された場合に(すなわち回生モードに移行した場合に)、モータ160から回収可能な、回生電流の最大値Imaxを導出する。ここで、モータ160から回収可能な回生電流の最大値Imaxは、モータ160の回転数が高い程大きく、モータ160の回転数が低下するにつれて小さくなる。回生制動による制動力が作用している間、モータ160の回転数は時間とともに低下していくので、モータ160から回収可能な回生電流の最大値Imaxも時間とともに低下する。最大値導出部103は、回生制動による制動力が作用している期間において、時々刻々と変化する回生電流の最大値Imaxを、モータ160の回転数変化に追従して導出する。
ここで、図6(a)は、回生モード時にモータ駆動回路120において行われるPWM制御におけるローサイド側のトランジスタT2、T4およびT6のオンデューティと、回生電流との関係の一例を示す図である。図6(a)において、モータ160の回転数が比較的高い場合(高速走行時)が実線で示され、モータ160の回転数が比較的低い場合(低速走行時)が破線で示され、モータ160の回転数が中程度の場合(中速走行時)が一点鎖線で示されている。図6(a)に示すように、回生電流は、あるオンデューティでピークを持つ。これは、回生モード時において、ローサイド側のトランジスタT2、T4およびT6のオンデューティが小さすぎるとモータ160のインダクタ(モータ巻線L)に蓄えられるエネルギーが小さくなる一方、オンデューティが大きすぎるとモータ160のインダクタ(モータ巻線)に蓄えられたエネルギーを放出する時間が不足するためである。また、回生電流の最大値はモータ160の回転数が高い程(走行速度が高い程)大きくなる。図6(a)においてラインAは、各回転数における回生電流のピークを結んだ線である。最大値導出部103は、回生モード時において、時々刻々と変化するモータ160の回転数を回転数センサ210から逐次取得し、取得したモータ160の回転数においてモータ160から回収可能な回生電流の最大値Imaxを導出する。
図6(b)は、モータ160の回転数とモータ160から回収可能な回生電流の最大値Imaxとの関係の一例を示す図である。図6(b)に示す特性カーブは、実測またはシミュレーション等によって取得することが可能である。記憶部101には、図6(b)に示す特性カーブに相当するデータ、すなわち、モータ160の回転数とモータ160から回収可能な回生電流の最大値Imaxとの関係を示したデータDが記憶されている。
最大値導出部103は、記憶部101に記憶されたデータDを参照することによって、回転数検出信号Sによって示されるモータ160の回転数に対応する回生電流の最大値Imaxを導出する。なお、モータ160の回転数とモータ160から回収可能な回生電流の最大値Imaxとの関係を示す関係式を記憶部101に記憶しておくこととしてもよい。この場合、最大値導出部103は、回転数センサ210から取得したモータ160の回転数を上記の関係式に代入することによって回生電流の最大値Imaxを導出してもよい。
係数導出部104は、少なくとも1つのブレーキセンサ220からブレーキ操作検出信号Sが出力された場合に(すなわち回生モードに移行した場合に)、舵角センサ230から出力された舵角検出信号Sθに基づいて、係数αを導出する。係数αは、回生電流指令値導出部105による回生電流指令値Cの導出に利用される数値であり、0≦α≦1の範囲内に設定される。
記憶部101には、ハンドル21の舵角θと係数αとの対応関係を示したデータDが記憶されている。係数導出部104は、記憶部101に記憶されたデータDを参照することによって、舵角検出信号Sθによって示されるハンドル21の舵角θに対応する係数αを導出する。データDの内容については後述する。なお、データDに代えて、ハンドル21の舵角θと係数αとの関係を示す関係式を記憶部101に記憶しておくこととしてもよい。この場合、係数導出部104は、舵角センサ230から取得したハンドル21の舵角θを上記の関係式に代入することによって係数αを導出してもよい。
回生電流指令値導出部105は、最大値導出部103によって導出された回生電流の最大値Imaxと、係数導出部104によって導出された係数αと、を乗算することに得られる値を、モータ160から回収すべき回生電流の電流値I(=α×Imax)として導出する。回生電流指令値導出部105は、このようにして導出された回生電流の電流値Iを、回生電流指令値Cとして選択部106に供給する。
選択部106は、少なくとも1つのブレーキセンサ220からブレーキ操作検出信号Sが出力されているものと判定した場合に、回生電流指令値導出部105から供給される回生電流指令値Cを選択してこれをモータ駆動回路120に供給する。一方、選択部106は、ブレーキセンサ220のいずれからもブレーキ操作検出信号Sが出力されていないものと判定した場合に、駆動指令値導出部102から供給されるモータ駆動指令値Cを選択してこれをモータ駆動回路120に供給する。このように選択部106がブレーキ操作検出信号Sの有無に基づいて(すなわち、ブレーキ操作の有無に基づいて)モータ駆動指令値Cおよび回生電流指令値Cのいずれか一方を選択することにより、力行モードと回生モードとの切り替えがなされる。
モータ駆動回路120は、選択部106からモータ駆動指令値Cが供給された場合には、当該モータ駆動指令値Cによって示される目標トルクに応じた補助駆動力が得られるようにモータ160を駆動する。一方、モータ駆動回路120は、選択部106から回生電流指令値Cが供給された場合には、当該回生電流指令値Cによって示される電流値の回生電流をモータ160から回収する。
記憶部101は、上記したデータD、DおよびDを記憶した不揮発性の記憶領域である。データDは、入力トルクおよびモータ160の回転数(自車両の走行速度)と、モータ160の出力トルクの目標値との対応関係を示したデータであり、力行モード時において駆動指令値導出部102によって参照されるデータである。データDは、モータ160の回転数とモータ160から回収可能な回生電流の最大値Imaxとの対応関係を示したデータであり、回生モード時において最大値導出部103によって参照されるデータである。データDは、ハンドル21の舵角θと係数αとの対応関係を示したデータであり、回生モード時において係数導出部104によって参照されるデータである。
上記したように、回生電流指令値Cとして出力される、モータ160から回収すべき回生電流の電流値Iは、モータ160から回収可能な回生電流の最大値Imaxと係数αとを乗算した値である(I=α×Imax)。換言すれば、係数αは、モータ160から回収可能な回生電流の最大値Imaxとモータ160から回収すべき回生電流の電流値Iとの比I/Imaxに相当する(α=I/Imax)。
図7は、記憶部101に記憶された、ハンドル21の舵角θと係数αとの対応関係を示すデータDの内容の一例を示す図である。図7において、横軸はハンドル21の舵角θを示し、縦軸は係数αを示す。図7に示す例では、舵角θの範囲が0≦θ<θである場合の舵角θに対応する係数αの値として“1”が設定されている。係数導出部104は、図7に示される内容のデータDに基づいて、舵角検出信号Sθによって示されるハンドル21の舵角θが、0≦θ<θのとき、係数αの値として1を導出する。この場合、モータ160から回収される回生電流の電流値I(=α×Imax)は、モータ160から回収可能な最大値Imaxに設定され、回生制動による制動力は最大となる。なお、データDにおいて、0≦θ<θである場合の舵角θに対応する係数αの値として1よりも小さい値が設定されていてもよい。
また、図7に示す例では、舵角θの範囲がθ≦θ≦θである場合に、係数αの値が、舵角θの増大に伴って連続的に小さくなるように設定されている。係数導出部104は、図7に示される内容のデータDに基づいて、舵角検出信号Sθによって示されるハンドル21の舵角θが、θ≦θ≦θのとき、舵角θが大きくなる程、小さい値の係数αを導出する。この場合、モータ160から回収される回生電流の電流値I(=α×Imax)は、ハンドル21の舵角θが大きくなる程小さくなるように設定される。従って、回生制動による制動力は、ハンドル21の舵角θが大きくなる程小さくなる。
また、図7に示す例では、舵角θの範囲がθ>θである場合の舵角θに対応する係数αの値として“0”が設定されている。係数導出部104は、図7に示される内容のデータDに基づいて、舵角検出信号Sθによって示されるハンドル21の舵角θが、θ>θのとき、係数αの値として0を導出する。この場合、モータ160から回収される回生電流の電流値I(=α×Imax)は、0に設定され、回生制動による制動力は発生しない。なお、データDにおいて、θ>θである場合の舵角θに対応する係数αの値として0よりも大きい値が設定されていてもよい。
図8は、演算処理装置100によって実行される回生電流制御プログラムにおける処理の流れを示すフローチャートである。この回生電流制御プログラムは、記憶部101に記憶されている。
演算処理装置100は、ステップS1において、少なくとも1つのブレーキセンサ220からブレーキ操作検出信号Sが出力されているか否かを判定することにより、ブレーキ操作が検出されたか否かを判定する。演算処理装置100は、少なくとも1つのブレーキセンサ220からブレーキ操作検出信号Sが出力されているものと判定した場合には、モータ160の動作モードを、力行モードから回生モードに移行し、処理をステップS2に移行する。
演算処理装置100は、ステップS2において、回転数センサ210から出力される回転数検出信号Sからモータ160の回転数を取得する。続いて、演算処理装置100は、ステップS3において、舵角センサ230から出力される舵角検出信号Sθからハンドル21の舵角θを取得する。
演算処理装置100は、ステップS4において、最大値導出部103として機能し、記憶部101に記憶された、モータ160の回転数とモータ160から回収可能な回生電流の最大値Imaxとの対応関係を示すデータDを参照し、データDに基づいて、ステップS2において取得したモータ160の回転数に対応する回生電流の最大値Imaxを導出する。
演算処理装置100は、ステップS5において、係数導出部104として機能し、記憶部101に記憶された、ハンドル21の舵角θと係数αとの対応関係を示すデータDを参照し、データDに基づいて、ステップS3において取得したハンドル21の舵角θに対応する係数αを導出する。
演算処理装置100は、ステップS6において、回生電流指令値導出部105として機能し、ステップS4において導出した回生電流の最大値ImaxとステップS5において導出した係数αとを乗算し、これによって得た回生電流の電流値I(=α×Imax)を回生電流指令値Cとして導出する。演算処理装置100は、導出した回生電流指令値Cをモータ駆動回路120に供給する。
演算処理装置100は、ステップS7において、少なくとも1つのブレーキセンサ220からブレーキ操作検出信号Sが出力されているか否かを判定することにより、ブレーキ操作が継続しているか否かを判定する。演算処理装置100は、ブレーキ操作が継続していると判定した場合には、処理をステップS2に戻し、ステップS2からステップS7までの処理を繰り返し実行する。一方、演算処理装置100は、ブレーキ操作が継続していないと判定した場合には、処理をステップS8に移行する。
演算処理装置100は、ステップS8において回生電流の電流値Iを0とするべく回生電流指令値Cを生成し、これをモータ駆動回路120に供給して本ルーチンを終了させる。回生電流の電流値Iが0となることで回生制動による制動力は発生しなくなる。
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係る電動機付自転車1によれば、ハンドル21の舵角θが大きくなるに従って、モータ160から回収される回生電流の電流値Iが小さくなるように制御される。より具体的には、ハンドル21の舵角θが、所定範囲(θ≦θ≦θ)にある場合には、舵角θが大きくなるに従って、回生電流の電流値Iが連続的に小さくなるように制御される。換言すれば、ハンドル21の舵角θが、所定範囲(θ≦θ≦θ)にある場合には、舵角θが所定値θ以上である場合の回生電流の電流値Iが、舵角θが上記所定値θよりも小さい場合における回生電流の電流値Iよりも小さくなるように回生電流の電流値Iが制御される。従って、回生制動による制動力は、舵角θが大きくなるに従って連続的に小さくなる。また、ハンドル21の舵角θが、所定範囲(θ≦θ≦θ)における最大値θより大きい場合(θ>θの場合)には、回生電流の電流値Iは0に設定され、回生制動による制動力は発生しなくなる。
本実施形態に係る電動機付自転車1によれば、ハンドル21の舵角θが大きくなる程、回生制動による制動力は小さくなるので、コーナー走行時や方向転換時に回生モードに移行した場合でも、車両バランスの低下やスリップの誘発を抑制することができる。すなわち、本実施形態に係る電動機付自転車1によれば、回生動作時における車両の不安定性を抑制することが可能となる。
また、本実施形態に係る電動機付自転車1によれば、ハンドル21の舵角θが、所定範囲(θ≦θ≦θ)における最小値θより小さい場合(0≦θ<θの場合)には、回生電流の電流値Iは、最大値Imaxに設定される。ハンドル21の舵角θが小さい場合には、回生制動による制動力を最大限に作用させても、車両のバランスが崩れたり、スリップが誘発されるおそれはないものと考えられる。ハンドル21の舵角θが、0≦θ<θの場合に回生電流の電流値Iを最大値Imaxに設定することで、バッテリ110の充電を効率的に行うことが可能となる。
図9(a)〜図9(c)および図10(a)〜図10(c)に記憶部101にデータDとして記憶されるハンドル21の舵角θと係数αとの対応関係の変形例を示す。
図9(a)に示す例によれば、ハンドル21の舵角θが所定範囲(θ≦θ≦θ)にある場合に、舵角θの増大に伴って係数αの値は、段階的に小さくなる。従って、舵角θの増大に伴って回生電流の電流値Iは段階的に小さくなり、回生制動による制動力も段階的に小さくなる。図9(a)に示す例において、舵角θが、上記の所定範囲(θ≦θ≦θ)における最小値θよりも小さい場合(0≦θ<θの場合)に係数αの値が1に設定され、舵角θが上記の所定範囲(θ≦θ≦θ)における最大値θよりも大きい場合(θ>θの場合)に係数αの値が0に設定される点は、図7に例示したものと同様である。
図9(b)に示す例によれば、ハンドル21の舵角θが所定範囲(θ≦θ≦θ)にある場合において、係数αの値は、所定の固定値a(0<a<1)に設定される。舵角θが上記の所定範囲(θ≦θ≦θ)における最小値θよりも小さい場合(0≦θ<θの場合)に係数αの値が1に設定され、舵角θが上記の所定範囲(θ≦θ≦θ)における最大値θよりも大きい場合(θ>θの場合)に係数αの値が0に設定される点は、図7に例示したものと同様である。図9(b)に示す係数αの設定によれば、回生電流の電流値Iは、0≦θ<θの場合に最大値Imaxに設定され、θ≦θ≦θの場合にa×Imaxに設定され、θ>θの場合に0に設定される。回生制動による制動力は、回生電流の大きさに応じた大きさとなる。
図9(c)に示す例によれば、ハンドル21の舵角θが所定範囲(θ≦θ≦θ)にある場合において、係数αの値は、所定の固定値a(0<a<1)に設定される。また、舵角θが上記の所定範囲(θ≦θ≦θ)における最小値θよりも小さい場合(0≦θ<θの場合)に係数αの値が1に設定される。また、舵角θが上記の所定範囲(θ≦θ≦θ)における最大値θよりも大きい場合(θ>θの場合)に、舵角θの増大に伴って係数αの値は、連続的に小さくなり、舵角θが最大値θmaxとなる場合に係数αの値は0となる。図9(c)に示す係数αの設定によれば、回生電流の電流値Iは、0≦θ<θの場合に最大値Imaxに設定され、θ≦θ≦θの場合にa×Imaxに設定され、θ>θの場合に舵角θの増大に伴って連続的に小さくなる。回生制動による制動力は、回生電流の大きさに応じた大きさとなる。なお、舵角θが上記の所定範囲(θ≦θ≦θ)における最大値θよりも大きい場合(θ>θの場合)に、舵角θの増大に伴って係数αの値を、段階的に小さくし、舵角θが最大値θmaxとなる場合に係数αの値を0としてもよい。この場合、回生電流の電流値Iは、θ>θの場合に舵角θの増大に伴って段階的に小さくなる。
図10(a)に示す例によれば、ハンドル21の舵角θが0≦θ<θの範囲にある場合に係数αの値は1に設定される。また、舵角θがθ≦θ≦θmaxの範囲にある場合に舵角θの増大に伴って係数αの値は、連続的に小さくなり、舵角θが最大値θmaxとなる場合に係数αの値は0となる。図10(a)に示す係数αの設定によれば、回生電流の電流値Iは、0≦θ<θの場合に最大値Imaxに設定され、θ≦θ≦θmaxの場合に舵角θの増大に伴って連続的に小さくなる。回生制動による制動力は、回生電流の大きさに応じた大きさとなる。
図10(b)に示す例によれば、ハンドルの舵角θが0°のとき係数αの値は1に設定され、舵角θの増大に伴って係数αの値は連続的に小さくなり、舵角θが最大値θmaxのとき係数αの値は0となる。図10(b)に示す係数αの設定によれば、回生電流の電流値Iは、舵角θが0°のとき最大値Imaxに設定され、舵角θの増大に伴って連続的に小さくなり、舵角θがθmaxのとき0となる。回生制動による制動力は、回生電流の大きさに応じた大きさとなる。
図10(c)に示す例によれば、ハンドルの舵角θが0°のとき係数αの値は1に設定され、舵角θの増大に伴って係数αの値は段階的に小さくなり、舵角θが最大値θmaxのとき係数αの値は0となる。図10(b)に示す係数αの設定によれば、回生電流の電流値Iは、舵角θが0°のとき最大値Imaxに設定され、舵角θの増大に伴って段階的に小さくなり、舵角θがθmaxのとき0となる。回生制動による制動力は、回生電流の大きさに応じた大きさとなる。
なお、上記の実施形態では、少なくとも1つのブレーキセンサ220からブレーキ操作検出信号Sが出力された場合、すなわち、左右のブレーキレバー61の少なくとも一方に対する操作を検出した場合に回生モードに移行する場合を例示したが、回生モードへの移行条件は、これに限定されるものではない。例えば、演算処理装置100は、図8に示すフローチャートのステップS1において、トルク検出信号Sの信号値が0であり(すなわち、入力トルクなし)且つ回転数検出信号Sの信号値が増加している場合に回生モードへの移行条件が満たされたものとして判定してもよい。これは、下り坂走行中に回生モードに移行することを想定したものである。他の例として、演算処理装置100は、図8に示すフローチャートのステップS1において、トルク検出信号Sの信号値が0であり(すなわち、入力トルクなし)且つ回転数検出信号Sの信号値が所定値よりも大きい場合に回生モードへの移行条件が満たされたものとして判定してもよい。これは、惰性走行中に回生モードに移行することを想定したものである。
また、電動機付自転車1の走行速度が所定値V以下の場合にのみ上記したハンドル21の舵角θに応じた回生電流の電流値制御を行ってもよい。電動機付自転車1の走行速度が上記の所定値Vよりも大きい場合には、ハンドル21の舵角θにかかわらず、回生電流の電流値を例えば最大値Imaxに設定してもよい。
図11は、電動機付自転車1の走行速度が所定値V以下の場合にのみハンドル21の舵角θに応じた回生電流の電流値制御を行う場合のフローチャートである。なお、図11において、図8に示すフローチャートと同じ処理については同一の参照符号を付与し、重複する説明は省略する。
図11に示すフローチャートは、図8に示すフローチャートに対してステップS11およびステップS12が追加されたものである。ステップS4における処理の終了後、ステップS11において、演算処理装置100は、電動機付自転車1の走行速度が所定値V以下であるか否かを判定する。電動機付自転車1の走行速度は、回転数センサ210から出力される回転数検出信号Sから取得することが可能である。
演算処理装置100は、ステップS11において、電動機付自転車1の走行速度が所定値V以下であると判定した場合には、処理をステップS5に移行する。その後、ハンドル21の舵角θに応じた回生電流制御が行われる。一方、演算処理装置100は、ステップS11において、電動機付自転車1の走行速度が所定値V以下ではないと判定した場合には、処理をステップS12に移行し、ステップS12において回生電流の電流値Iを、ハンドル21の舵角θにかかわらず最大値Imaxに設定する。演算処理装置100は、その後処理をステップS7に移行する。
高速走行時においては、車両のバランスは比較的安定しているので、ハンドル21の舵角θにかかわらず、回生電流を最大値Imaxに設定して回生制動による制動力を最大としても問題はない。回生電流を最大値Imaxに設定することで、バッテリ110の充電を効率的に行うことが可能である。
また、上記の実施形態では、モータによって前輪を駆動する前輪駆動タイプの電動機付自転車に本発明を適用する場合を例示したが、モータによって後輪を駆動する後輪駆動タイプの電動機付自転車に本発明を適用してもよい。
1 電動機付自転車
21 ハンドル
100 演算処理装置
101 記憶部
102 駆動指令値導出部
103 最大値導出部
104 係数導出部
105 回生電流指令値導出部
106 選択部
110 バッテリ
120 モータ駆動回路
160 モータ
100 演算処理装置
200 トルクセンサ
210 回転数センサ
220 ブレーキセンサ
230 舵角センサ

Claims (9)

  1. 車輪を駆動する駆動力を発生させるモータと、
    ハンドルの舵角を検出する検出手段と、
    前記モータから回生電流を回収する回生手段と、
    前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角が所定値θ以上である場合における前記回生電流の電流値が、前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角が前記所定値θよりも小さい場合における前記回生電流の電流値よりも小さくなるように前記回生電流の電流値を制御する制御手段と、
    を含み、
    前記制御手段は、前記モータの回転数に応じて変化する前記回生電流の最大値I max と、前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角に対応した係数αとの積を、前記回生電流の電流値として導出する
    電動機付自転車。
  2. 前記制御手段は、前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角が前記所定値θを含む所定範囲にある場合に、前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角が大きくなるに従って、前記回生電流の電流値が連続的または段階的に小さくなるように前記回生電流の電流値を制御する
    請求項1に記載の電動機付自転車。
  3. 車輪を駆動する駆動力を発生させるモータと、
    ハンドルの舵角を検出する検出手段と、
    前記モータから回生電流を回収する回生手段と、
    前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角が所定値θ 以上である場合における前記回生電流の電流値が、前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角が前記所定値θ よりも小さい場合における前記回生電流の電流値よりも小さくなるように前記回生電流の電流値を制御する制御手段と、
    を含み、
    前記制御手段は、前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角が前記所定値θ を含む所定範囲にある場合に、前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角が大きくなるに従って、前記回生電流の電流値が連続的または段階的に小さくなるように前記回生電流の電流値を制御し、前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角が前記所定範囲における最大値よりも大きい場合に、前記回生電流の電流値がゼロとなるように前記回生電流の電流値を制御す
    動機付自転車。
  4. 車輪を駆動する駆動力を発生させるモータと、
    ハンドルの舵角を検出する検出手段と、
    前記モータから回生電流を回収する回生手段と、
    前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角が所定値θ 以上である場合における前記回生電流の電流値が、前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角が前記所定値θ よりも小さい場合における前記回生電流の電流値よりも小さくなるように前記回生電流の電流値を制御する制御手段と、
    を含み
    前記制御手段は、前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角が前記所定値θ を含む所定範囲にある場合に、前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角が大きくなるに従って、前記回生電流の電流値が連続的または段階的に小さくなるように前記回生電流の電流値を制御し、前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角が前記所定範囲における最小値よりも小さい場合に、前記回生電流の電流値が最大となるように前記回生電流の電流値を制御す
    動機付自転車。
  5. 車輪を駆動する駆動力を発生させるモータと、
    ハンドルの舵角を検出する検出手段と、
    前記モータから回生電流を回収する回生手段と、
    前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角が所定値θ 以上である場合における前記回生電流の電流値が、前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角が前記所定値θ よりも小さい場合における前記回生電流の電流値よりも小さくなるように前記回生電流の電流値を制御する制御手段と、
    を含み、
    前記制御手段は、前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角が所定範囲にある場合に、前記回生電流の電流値がゼロよりも大きい値となるように前記回生電流の電流値を制御し、前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角が前記所定値θに一致する前記所定範囲における最大値よりも大きい場合に、前記回生電流の電流値がゼロとなるように前記回生電流の電流値を制御す
    動機付自転車。
  6. 前記制御手段は、前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角が所定範囲にある場合に、前記回生電流の電流値がゼロよりも大きい値となるように前記回生電流の電流値を制御し、前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角が前記所定値θに一致する前記所定範囲における最大値よりも大きい場合に、前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角が大きくなるに従って前記回生電流の電流値が小さくなるように前記回生電流の電流値を制御する
    請求項1に記載の電動機付自転車。
  7. 前記制御手段は、前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角が所定範囲にある場合に、前記回生電流の電流値が最大値よりも小さい値となるように前記回生電流の電流値を制御し、前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角が前記所定値θに一致する前記所定範囲における最小値よりも小さい場合に、前記回生電流の電流値が最大となるように前記回生電流の電流値を制御する
    請求項1、請求項5および請求項6のいずれか1項に記載の電動機付自転車。
  8. 前記制御手段は、車両の走行速度が所定値V以下である場合に前記検出手段によって検出されたハンドルの舵角に応じた前記回生電流の電流値の制御を行う
    請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の電動機付自転車。
  9. 前記モータは前輪を駆動する
    請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の電動機付自転車。
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