JP2016007815A - インクジェットヘッド、および、インクジェットプリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】小型化が可能なインクジェットヘッド、および、インクジェットプリンタを提供する。【解決手段】ホルダー内流路が形成されたホルダーと、中間流路39が形成された流路プレート20と、を備えた記録ヘッドであって、中間流路39は、流路プレート20に形成された流路用溝81の周縁を第1の接着剤96で囲ってホルダーをくっつけることで形成される接合面内流路78を有し、接合面内流路78の外側を第2の接着剤97で囲って流路プレート20とホルダーとをくっつけることで接合面内流路78を含む接合空間82を形成し、接合空間82を大気開放する大気開放路90の少なくとも一部は、接合空間82内に形成された蛇道用溝40をフィルム41により封止することで形成する。【選択図】図10

Description

本発明は、インクジェット式記録ヘッドなどのインクジェットヘッド、および、これを備えたインクジェットプリンタに関し、特に、より小型化を図ることが可能なものである。
インクジェットプリンタはパーマネントヘッドを備え、このパーマネントヘッドから各種の液体を噴射(吐出)する装置である。インクジェットプリンタ(ink jet printer)とは、非衝撃式印字装置であって、文字が用紙上にインクの粒子又は小滴の噴射によって形成されるもの、である(JIS X0012−1990)。複数の点で表現される文字や画像を印字するプリンタ、である(JIS X0012−1990)ドットプリンタの一形態であり、インクの粒子又は小滴の噴射によって形成される複数の点で表現される文字や画像を印字する。また、パーマネントヘッド(permanent head)とは、インクの液滴を連続的又は断続的に生成する、プリンタ本体の機械部又は電気部、である(以下、「インクジェットヘッド」(Inkjet‐head)という)(JIS Z8123−1:2013)。このインクジェットプリンタは、画像記録装置として使用されるほか、ごく少量の液体を所定位置に正確に着弾させることができるという特長を活かして各種の製造装置にも応用されている。例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターを製造するディスプレイ製造装置,有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイやFED(面発光ディスプレイ)等の電極を形成する電極形成装置,バイオチップ(生物化学素子)を製造するチップ製造装置に応用されている。そして、画像記録装置用の記録ヘッドでは液状のインクを噴射し、ディスプレイ製造装置用の色材噴射ヘッドではR(Red)・G(Green)・B(Blue)の各色材の溶液を噴射する。また、電極形成装置用の電極材噴射ヘッドでは液状の電極材料を噴射し、チップ製造装置用の生体有機物噴射ヘッドでは生体有機物の溶液を噴射する。
上記のインクジェットヘッドは、複数の流路部材等が積層されて成り、各流路部材に形成された流路を介して圧力室に液体が供給される。そして、圧電素子(アクチュエーターの一種)の駆動により圧力室内の液体に圧力変動を生じさせることで、ノズルから液滴を噴射させている。このようなインクジェットヘッドには、第1の流路部材とこれに接合される第2の流路部材とが環状に形成されたエラストマー等の樹脂から成るシール部材を挟持することで接合面に空間を形成し、接合面方向に延在する水平流路を内包するように構成したものがある(例えば、特許文献1)。そして、この空間は、温度変化に応じた空気の膨張等によりシール部材が破壊されないように、当該シール部材に形成された大気開放路を介して外部と連通されている。
特開2013−119165号公報
しかしながら、上記のようにシール部材を介して第1の流路部材と第2の流路部材とを接合すると、シール部材の反発力(復元力)により、第1の流路部材または第2の流路部材が変形する虞がある。このため、剛性を確保する目的から、これらの流路部材の厚さを薄くすることができなかった。また、シール部材に大気開放路が形成されているため、シール部材自体の厚さも厚くなっていた。このため、インクジェットヘッドの厚さが厚くなり、インクジェットヘッドの小型化が困難になっていた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、小型化が可能なインクジェットヘッド、および、インクジェットプリンタを提供することにある。
本発明のインクジェットヘッドは、上記目的を達成するために提案されたものであり、第1の流路が形成された第1の流路部材と、
第2の流路が形成され、前記第1の流路部材がくっつく第2の流路部材と、を備えたインクジェットヘッドであって、
前記第2の流路は、前記第2の流路部材に形成された溝の周縁を第1の接着剤で囲って前記第1の流路部材をくっつけることで形成される接合面内流路を有し、
前記接合面内流路の外側を第2の接着剤で囲って前記第2の流路部材と前記第1の流路部材をくっつけることで当該接合面内流路を含む接合空間を形成し、
前記接合空間を大気開放する大気開放路の少なくとも一部は、当該接合空間内に形成された大気開放用溝をフィルムにより封止することで形成されたことを特徴とする。
本発明によれば、第1の流路部材と第2の流路部材との間に大気開放路が形成された他の部材を挟持する場合と比べて、インクジェットヘッドの厚さを薄くすることができる。また、他の部材を挟持することによる反発力が生じないため、第1の流路部材および第2の流路部材の厚さを薄くすることができる。その結果、インクジェットヘッドの小型化が可能になる。
上記構成において、前記第2の接着剤が硬化した第2の硬化物の気体透過度は、前記第1の接着剤が硬化した第1の硬化物の気体透過度より低いことが望ましい。
上記構成によれば、接合面内流路の水分が第1の接着剤を透過しても第2の接着剤を透過しにくいので、接合空間内の湿度を保持し易くなる。
また、上記各構成において、インクジェットヘッドは、ヘッド内流路を有し、
ヘッド内流路の少なくとも一部は、圧力変動に応じて撓む可撓部材により区画され、
可撓部材を間に介してヘッド内流路と隔てられたヘッド内空間が、接合空間に連通されたことが望ましい。
上記構成によれば、ヘッド内空間を大気開放する大気開放路を、接合空間を大気開放する大気開放路と共通にすることができる。その結果、インクジェットヘッドの構造が簡単になり、インクジェットヘッドの製造が容易になる。
そして、本発明のインクジェットプリンタは、上記各構成のインクジェットヘッドを備えたことを特徴とする。
プリンタの外観の構成を説明する斜視図である。 プリンタの内部構成を説明する平面図である。 図2におけるA−A線断面図である。 図2におけるB−B線断面図である。 記録ヘッドの構成を説明する分解斜視図である。 記録ヘッドの構成を説明する上面図である。 記録ヘッドの構成を説明する下面図である。 記録ヘッドの構成を説明する要部断面図である。 流路ユニットの構成を説明する分解斜視図である。 (a)はベースプレート接合前における流路プレートの平面図、(b)はベースプレート接合後における流路プレートの平面図である。 (a)は図10(b)におけるC−C線断面図、(b)は図10(b)におけるD−D線断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下に述べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、以下においては、本発明のインクジェットプリンタとして、インクジェット式画像記録装置(以下、プリンタ)を例に挙げて説明する。
図1は、このプリンタ1の外観構成を説明する斜視図であり、図2は、プリンタ1の内部構成を示す平面図である。また、図3は、図2におけるA−A線断面図であり、図4は、図2におけるB−B線断面図である。本実施形態におけるプリンタ1は、プリンタ本体の筐体2の内部にインクジェットヘッドの一種であるインクジェット式記録ヘッド(以下、記録ヘッド3)をキャリッジ10に搭載して備え、当該記録ヘッド3のノズル63からインク(液体の一種)を記録用紙やはがき等(記録媒体あるいは液体着弾対象の一種)に対して噴射することにより、当該記録用紙等に写真画像やテキスト等の印刷を行うように構成されている。筐体2の上面側には本体カバー4が、筐体2の前面側には前面カバー5が、それぞれ設けられている。これらの本体カバー4および前面カバー5は互いに連結されており、前面側の縁部を持ち上げることで筐体2の背面側の縁部を軸として背面側まで回動して、筐体2の上面を開放することができるように構成されている。この本体カバー4および前面カバー5を開いた状態では、これらのカバー4,5は、記録用紙等がセットされる給紙トレイとして機能する。また、カバーを開いた状態ではインクカートリッジ17の交換作業等が行える。
筐体2の内部は、記録用紙等をプラテン9側に給紙する図示しない給紙機構等が設けられた区画である給紙部8aと、プラテン9上に給紙された記録用紙等に対して記録ヘッド3により印刷(記録動作)が行われる区画である印刷部8bとに、金属製の本体フレーム7によって区画されている。本体フレーム7の印刷部8bの背面側と前面側には、それぞれガイドフレーム11a,11bが筐体2の長手方向に沿って互いに平行に設けられている。キャリッジ10は、その前後をガイドフレーム11a,11bによって支持されている。このキャリッジ10は、図示しない駆動モーターによる駆動力によってこれらのガイドフレーム11a,11bに沿って案内されて往復移動可能に構成されている。
キャリッジ10の移動範囲の一端側(図2中右側)には、記録ヘッド3の待機位置であり、走査の基点であるホームポジションが設定されている。このホームポジションには、図3に示すように、一端側(本体フレーム7の一端側側壁7′に近い方)から順にキャッピング機構13(キャッピング手段)および、ワイピング機構14(ワイピング手段)が設けられている。キャッピング機構13は、例えば、エラストマー等の弾性部材からなるキャップ15を有しており、当該キャップ15を、記録ヘッド3のノズル面の周囲を囲むように設けられたヘッドカバー26(図7および図8参照)に対して当接させて封止した状態(キャッピング状態)あるいは当該ヘッドカバー26から離隔した待避状態に変換可能に構成されている。キャッピング機構13は、上記キャッピング状態では、図示しないポンプによりキャップ15の内部を負圧化することができ、これにより、記録ヘッド3のノズル63からインクや気泡を排出するクリーニング動作を行うことができるように構成されている。キャリッジ10の移動範囲のホームポジション側とは反対側となる他端側(図2中左側)には、プラテン9上の記録用紙等の搬送に係る駆動部品12が、プラテン9に隣接させて設けられている。この駆動部品12は、具体的には、記録用紙搬送用のモーターの駆動力を搬送ローラー等に伝達する駆動ギア等からなる。
ワイピング機構14は、ワイパー16によって記録ヘッド3のノズル面を払拭するものであり、ワイパー16をノズル面に対して当接した状態あるいは当該ノズル面から離隔した待避状態に変換可能に構成されている。ワイパー16は、種々の構成のものを採用することができるが、例えば、樹脂等からなるブレード本体の表面に撥水膜を形成したものや、ノズル面との接触部が布からなる布ワイパー等を採用することができる。本実施形態においては、ワイパー16が記録ヘッド3のノズル面に当接した状態で、キャリッジ10が主走査方向に移動することで、ワイパー16がノズル面を摺動して払拭する。なお、記録ヘッド3が移動を停止した状態でワイパー16が自走することでノズル面を払拭する構成を採用することもできる。要するに、記録ヘッド3とワイパー16が相対的に移動してノズル面が払拭される構成であればよい。
図5は、上記記録ヘッド3の構成を示す分解斜視図である。また、図6は、記録ヘッド3の構成を示す上面図(平面図)であり、図7は、記録ヘッド3の構成を示す下面図である。さらに、図8は、記録ヘッド3の内部構成を説明する要部断面図である。なお、図8では、他方のノズル列64に対応する構成が省略されている。本実施形態における記録ヘッド3は、ヘッド構成部品として、ホルダー19(本発明における第1の流路部材に相当)、流路プレート20(本発明における第2の流路部材に相当)、回路基板21、および、ヘッドユニット22を備えている。また、ヘッドユニット22は、ヘッドユニット構成部品として、振動子ユニット23、ヘッドケース24、流路ユニット25、およびヘッドカバー26を備えている。
本実施形態におけるホルダー19は、合成樹脂により作製された部材であり、ベースプレート30、および、このベースプレート30の左右方向(キャリッジ10の走査方向)における両側および前後方向(記録用紙等の搬送方向)における後方の縁から上方に向けて立設された外壁28を備えている。また、ベースプレート30の上面は、外壁28の内側に設けられた仕切壁29により、ブラックインクカートリッジ17a用の配置領域(図6中、仕切壁29より左側の領域)、およびカラーインクカートリッジ17b用の配置領域(図6、仕切壁29より右側の領域)に区画されている。これらのカートリッジ配置領域にそれぞれインク導入部31が設けられている。このインク導入部31は、インクカートリッジ17のインク導出部32と接続される部分であり、インクの色毎に設けられている。本実施形態においては、ブラックインク、シアンインク、マゼンタインク、およびイエローインクの合計4色のインクに対応して、インク導入部31が合計4か所設けられている。このインク導入部31は、円筒部分の開口内に図示しないフィルターおよび多孔質部材(吸液材)を備えている。また、インクカートリッジ17のインク導出部32(図3および図4参照)内にも多孔質部材が設けられており、インク導出部32とインク導入部31とが接続されると、これらの多孔質部材同士が接触してインクの授受が行われる。また、ホルダー19の内部には、インク導入部31から導入されたインクを流路プレート20側に供給するホルダー内流路76(本発明における第1の流路に相当)が形成されている(図11(a)参照)。インク導入部31からインクが導入されると、フィルターにより濾過された後、ホルダー内流路76及び後述する流路プレート20の中間流路39を通じてヘッドユニット22側に供給される。
ホルダー19におけるベースプレート30の前面側の縁部には、図5及び図6に示すように、平面視略半円状の切欠33が形成されている。この切欠33は、図6に示すように、コイルバネからなる付勢部材34が配置される空部である。切欠33の下面は、流路プレート20によって塞がれ、この部分に付勢部材34が取り付けられる。この付勢部材34は、インクカートリッジ17がホルダー19に装着されて、インクカートリッジ17側の係止爪36がキャリッジ10側の被係止開口部37に係止した状態(図4参照)で、当該インクカートリッジ17を上方に付勢して上記係止状態を維持する部材である。インクカートリッジ17をホルダー19から取り外す際に被係止開口部37に対する係止爪36の係止状態を解除すると、付勢部材34による付勢力によりインクカートリッジ17が上方に持ち上げられ、インクカートリッジ17を取り外し易くするように構成されている。本実施形態においては、インクカートリッジ17aおよびインクカートリッジ17bにそれぞれ対応して切欠33がベースプレート30に2箇所設けられている。
ホルダー19の下面に接合される流路プレート20には、中間流路39(本発明における第2の流路に相当)がインクの色毎に合計4本形成されている。この中間流路39は、図5および図10に示すように、流路プレート20の上面(ホルダー19との接合面)に形成された当該面方向に沿って延在する接合面内流路78、及び、流路プレート20の厚さ方向に貫通して当該流路プレート20の下面(ヘッドユニット22側の面)に開口したプレート内流路79からなるインク流路である。プレート内流路79の下端は、ヘッドユニット22におけるヘッドケース24の流路接続部53を介してケース内部に設けられたケース流路51(図8参照)と連通する。また、流路プレート20の上面には、蛇道用溝40(本発明における大気開放用溝に相当)が、流路プレート20の上面内で蛇行するように形成されている。この蛇道用溝40の上部開口は、薄手のフィルム41が接合されることで、後述する蛇道93(大気開放路90の一部)を構成する。さらに、接合面内流路78および蛇道用溝40が形成されている領域から外れた部分には、流路プレート20の厚さ方向に貫通し、後述するヘッドケース24の大気開放接続部87を介して大気開放連通路52に連通するヘッド内大気開放用貫通孔88(図10参照)が形成されている。そして、これらの接合面内流路78、蛇道用溝40およびヘッド内大気開放用貫通孔88が形成された領域を囲むように接着剤(第2の接着剤97)が塗布され、流路プレート20とホルダー19とが接合された際に当該領域が封止されて接合面内流路78、蛇道用溝40およびヘッド内大気開放用貫通孔88の上端開口を内包する接合空間82(図11参照)が形成される。なお、これら接合面内流路78、蛇道93、ヘッド内大気開放用貫通孔88および接合空間82に関し、後で詳しく説明する。
流路プレート20とヘッドユニット22のヘッドケース24との間には、図5に示すように、回路基板21が配設される。この回路基板21は、プリンタ本体側から圧電素子48へ送られる駆動信号やその他の制御信号等を中継する基板である。この回路基板21は、後述するフレキシブルケーブル50の端子部と電気的に接続される端子部(図示せず)が形成されると共に、プリンタ本体側との接続のためのコネクター43やその他の電子部品等を実装している。コネクター43にはFFC(フレキシブルフラットケーブル)44が接続され(図2参照)、回路基板21は、このFFC44を介してプリンタ本体側から駆動信号等を受けるようになっている。回路基板21が記録ヘッド3に組み付けられ、当該記録ヘッド3がキャリッジ10に固定された状態では、コネクター43は、キャリッジ10内において、本体フレーム7の一端側側壁7′とはキャリッジ走査方向における反対側の収容スペースS内に配置される(図3参照)。
また、図5に示すように、回路基板21には、板厚方向を貫通した基板開口45が形成されている。この基板開口45は、一端が圧電素子48と接続されヘッドケース24の収納空部47側から引き出されたフレキシブルケーブル50(図8参照)の他端側が挿通されるとともに、ヘッドケース24のケース流路51の上流端である流路接続部53や大気開放連通路52の上流端である大気開放接続部87が挿通される逃げ穴である。回路基板21を間に介在させた状態でヘッドケース24と流路プレート20とを接合する際、ヘッドケース24の流路接続部53が、回路基板21の基板開口45を挿通して流路プレート20の中間流路39(プレート内流路79の下端)と接続される。また、大気開放接続部87が、回路基板21の基板開口45を挿通して流路プレート20のヘッド内大気開放用貫通孔88の下端と接続される。
ヘッドケース24は、主としてエポキシ系樹脂等の合成樹脂により作製された部材である。本実施形態におけるヘッドケース24は、流路ユニット25が接合される下側のケース本体部24aと、このケース本体部24aよりも上側のフランジ部24bとを有している。ケース本体部24aにおいて流路ユニット25が接合される部分(下端部分)は、例えばステンレス鋼等の金属により作製されている。また、ノズル列方向に直交する方向(キャリッジ走査方向)におけるフランジ部24bの寸法は、ケース本体部24aの同方向の寸法よりも大きく設定されている。このヘッドケース24の内部には振動子ユニット23を収納するための収納空部47が高さ方向を貫通する状態で形成されている。
また、ヘッドケース24において、収納空部47に対してキャリッジ走査方向の外側に外れた位置には、図8に示すように、ケース流路51が、高さ方向を貫通する状態で形成されている。本実施形態では、4色のインクに対応して、4つのケース流路51がヘッドユニット22の略中央においてノズル列方向に列設されている。このケース流路51の上流端は、ヘッドケース24の上面(フランジ部24bの上面)に形成された流路接続部53に開口し、流路プレート20の中間流路39(プレート内流路79)と連通する。また、ケース流路51の下流端は、ヘッドケース24の下面(ケース本体部24aの下面)に開口し、後述する振動板57に開口した振動板貫通孔58を介して流路ユニット25における共通液室59と連通する。さらに、ヘッドケース24において、ケース流路51に対してノズル列方向に外れた位置には、後述するコンプライアンス空間73を大気開放するための大気開放連通路52が形成されている。大気開放連通路52の一端は、ヘッドケース24の上面に形成された大気開放接続部87に開口し、流路プレート20のヘッド内大気開放用貫通孔88と連通する。また、大気開放連通路52の他端は、ヘッドケース24の下面に開口し、コンプライアンス空間73と連通する。なお、本実施形態の大気開放連通路52の下端部は、複数のコンプライアンス空間73と連通されている。すなわち、各コンプライアンス空間73に共通する大気開放連通路52が1つ設けられている。この大気開放連通路52は、ケース流路51の列設方向に沿って、当該ケース流路51の外側に配置されている。
振動子ユニット23は、アクチュエーターの一種として機能する圧電素子48と、この圧電素子48が接合される固定板49と、圧電素子48に駆動信号等を供給するためのフレキシブルケーブル50と、を備えている。圧電素子48は、圧電体層と電極層とを交互に積層した圧電板を櫛歯状に切り分けることで作製された積層型であって、積層方向(電界方向)に直交する方向に伸縮可能(電界横効果型)な縦振動モードの圧電素子である。
図9は、流路ユニット25の構成を説明する分解斜視図である。流路ユニット25は、流路基板55の一方の面にノズル基板56を、流路基板55の他方の面に振動板57をそれぞれ接合して構成されている。すなわち、流路基板55、ノズル基板56、および、振動板57は、流路ユニット構成部材(構成部品)である。この流路ユニット25には、図8及び図9に示すように、共通液室59(リザーバー)と、インク供給口60と、圧力室61と、ノズル63とを設けている。そして、インク供給口60から圧力室61を経てノズル63に至る一連のインク流路が、各ノズル63に対応して形成されている。また、流路ユニット構成部材は、いずれもノズル列方向に長尺な板材から構成されている。
流路ユニット構成部材のうち最下層に配置されるノズル基板56は、ドット形成密度に対応したピッチ(例えば180dpi)で複数のノズル63が穿設された板材である。ノズル基板56の材料としては、ステンレス鋼等の金属板、或は、後述する流路基板55と同様にシリコン単結晶基板等を採用することができる。このノズル基板56には、複数のノズル63を列設してなるノズル列64(ノズル群)が2列設けられており、1つのノズル列64は、例えば180個のノズル63によって構成される。このノズル基板56の下面(ノズル63からインクが噴射される側の面)がノズル面である。なお、ノズル基板56に形成されるノズル列64の本数や、ノズル列64を構成するノズル63の数およびピッチについては、本実施形態で例示したものには限られず、種々の構成のものを採用することができる。
流路ユニット構成部材のうちの最上層である振動板57は、図8に示すように、支持板66の表面(下面)に弾性膜67(本発明における可撓部材)を積層した二重構造である。本実施形態では、ステンレス鋼等の金属板を支持板66とし、この支持板66の表面に樹脂フィルムが弾性膜67としてラミネートされた複合板材により振動板57が構成されている。この振動板57には、圧力室61の容積を変化させるダイヤフラム68が設けられている。上記のダイヤフラム68は、エッチング加工等によって支持板66を部分的に除去することで作製される。即ち、このダイヤフラム68は、圧電素子48の自由端部の先端面が接合される島部69と、この島部69の周囲に設けられた可撓部70とからなる。島部69には圧電素子48の先端面が接合される。そして、この圧電素子48の自由端部を伸縮させることでダイヤフラム68を変位させて圧力室61の容積を変動させることができる。
また、この振動板57において、流路基板55の共通液室59に対応する部分には、当該共通液室59を封止(区画)するコンプライアンス部72が設けられている。このコンプライアンス部72は、共通液室59の開口面に相対する領域の支持板66を、エッチング加工等によって除去して当該部分を弾性膜67のみとすることにより作製される。そして、コンプライアンス部72は、共通液室59に貯留された液体の圧力変動を吸収するダンパーとして機能する。このコンプライアンス部72の上部開口(ヘッドケース24側の開口)は、流路ユニット25がヘッドケース24の下面に接合されると当該ヘッドケース24の下面によって封止されてコンプライアンス空間73(本発明におけるヘッド内空間に相当)が画成される。このコンプライアンス空間73は、弾性膜67を介して共通液室59と隔てられており、共通液室59内の圧力変化に応じた弾性膜67の変形を許容する空間である。このコンプライアンス空間73には、ヘッドケース24の上記大気開放連通路52の下端が連通される。すなわち、このコンプライアンス空間73は、大気開放連通路52およびヘッド内大気開放用貫通孔88を介して接合空間82と連通されている。なお、振動板57の略中央には、共通液室59とケース流路51との間を連通する振動板貫通孔58が、ケース流路51に対応してノズル列方向に4つ列設されている。
本実施形態における流路基板55は、インク流路を区画する空部、具体的には、共通液室59となる空部、インク供給口60となる空部、及び、圧力室61となる空部が区画形成された板状の部材である(以下、これらの空部をそれぞれ単に共通液室59、インク供給口60、および圧力室61と称する)。この流路基板55は、例えば、結晶性基材の一種であるシリコンウェハーを異方性エッチング処理することによって作製されている。なお、本実施形態の流路基板55には、一側(図9における左側)のノズル列に対して1つの共通液室59が形成されると共に、他側(図9における右側)のノズル列に対して同ノズル列方向に3つの共通液室59が形成されている。そして、一側の共通液室59にブラックインクが導入され、他側の各共通液室59にシアンインク、マゼンタインク、イエローインクの各色がそれぞれ導入される。
そして、インクカートリッジ17から、インク導入部31、ホルダー内流路76、中間流路39を介してヘッドユニット22内に導入されたインクは、ケース流路51、共通液室59、インク供給口60及び圧力室61からなる一連の流路(本発明におけるヘッド内流路に相当)を通じてノズル63内に供給される。そして、この状態で圧電素子48を駆動させて圧力室61内に圧力変動を生じさせる。この圧力変動を利用することでノズル63からインク滴を噴射させている。
なお、記録ヘッド3の構成部材のノズル列に直交する方向(キャリッジ走査方向)の寸法に関し、図7に示すように、ヘッドユニット22の同方向の寸法よりも流路プレート20およびホルダー19の同方向の寸法の方が大きく設定されている。また、流路プレート20およびホルダー19のキャリッジ走査方向(図中左右方向)の中心線C′に対し、ヘッドユニット22の同方向における中心線Chが、同方向の一側(キャリッジ10に搭載された状態で、本体フレーム7の一端側側壁7′側)に偏っている。なお、本実施形態では、ヘッドユニット22の中心線Chは、ノズル基板56の同方向の中心を通る仮想線である。また、本実施形態では、流路プレート20およびホルダー19のキャリッジ走査方向の中心線C′は、キャリッジのキャリッジ走査方向の中心線Cc(図3参照)と略同じ位置になっている。すなわち、ヘッドユニット22は、図3に示すように、キャリッジ走査方向におけるキャリッジの中心線Ccよりも一側に偏心している。これにより、キャリッジ10の下方において、ヘッドユニット22とは反対側に、収容スペースSが形成される。そして、図3に示すように、この収容スペースS内に、回路基板21のコネクター43や紙幅センサー85等が配置されている。
次に、ホルダー19と流路プレート20との接合面に形成される接合空間82について詳しく説明する。図10(a)はベースプレート接合前における流路プレートの平面図であり、図10(b)はベースプレート接合後における流路プレートの平面図である。また、図11(a)は図10(b)におけるC−C線断面図であり、図11(b)は図10(b)におけるD−D線断面図である。なお、図10(a)において、接着剤が塗布される位置を破線で表している。
接合空間82内には、上記したように、中間流路39の上流側を構成する接合面内流路78が形成されている。この接合面内流路78は、図11に示すように、流路プレート20の上面(接合面)に形成された凹状の流路用溝81(本発明における溝に相当)の周縁を第1の接着剤96で囲って、ホルダー19(ベースプレート30)の下面によって封止することで形成される。すなわち、各接合面内流路78は、流路プレート20とホルダー19との間において、流路用溝81と第1の接着剤96とによって区画されている。本実施形態では、図10(b)に示すように、4色のインクに対応して4つの中間流路39が形成されている。各接合面内流路78は、ホルダー内流路76の下端側の開口に対応する位置から中間流路39の下流側を構成するプレート内流路79の上流側開口まで延在し、両者を連通する。プレート内流路79は、ヘッドユニット22の略中央に列設されたケース流路51に対応して、4つ列設されている。本実施形態では、上記したように、流路プレート20のキャリッジ走査方向における中心線C′に対し、ヘッドユニット22の同方向における中心線Chが同方向の一側に偏心しているため、プレート内流路79の列も同方向の一側に偏心して形成されている。このため、ホルダー内流路76と対応するプレート内流路79とを接続する接合面内流路78は、それぞれ異なる長さに形成されている。本実施形態では、ブラックインクに対応する接合面内流路78が最も長くなっている。
接合面におけるこれらの接合面内流路78の外側の空間は、接合面内流路78内のインクの水分が第1の接着剤96を通過して大気中に放出されることを抑制するために、第2の接着剤97によって封止されている。すなわち、図10(b)に示すように、接合面内流路78の第1の接着剤96の外側を第2の接着剤97で囲って流路プレート20とホルダー19との間の空隙を封止することで当該接合面内流路78を内包する接合空間82が形成されている。これにより、接合空間82内の湿度を保持し易くなり、接合面内流路78内のインクから水分が蒸発することを抑制できる。本実施形態では、第2の接着剤97(詳しくは、第2の接着剤97が硬化した第2の硬化物)の気体透過度が、第1の接着剤96(詳しくは、第1の接着剤96が硬化した第1の硬化物)の気体透過度よりも低くなるように構成している。このようにすることで、接合面内流路78のインクの水分が第1の接着剤96を通過したとしても、当該水分を接合空間82内に保持して当該接合空間82内の湿度をより保持し易くなり、接合面内流路78内のインクの蒸発をより一層抑制できる。なお、第1の接着剤96および第2の接着剤97は、ディスペーサーや転写印刷等の方法を用いて、流路プレート20上に塗布される。また、本実施形態では、第1の接着剤96および第2の接着剤97が塗布される領域は、図11に示すように、流路プレート20の上面から凸状に僅かに隆起している。
ここで、この接合空間82を完全に密封すると、温度変化によって接合空間82内の気体が膨張等することにより第1の接着剤96または第2の接着剤97が破壊される虞がある。このため、接合空間82内を大気開放するための大気開放路90が形成されている。この大気開放路90は、水分(水蒸気)の通過を阻害するように、換言すると、水分の通過に対して抵抗となるように、通路断面積および全長が定められている。これにより、接合空間82の内部の水分が大気開放路90を通過することを抑制しつつ大気開放することができる。本実施形態の大気開放路90は、記録ヘッド3に設けられたインク用の流路よりも十分に細い蛇道93と、当該蛇道93を大気に開放する大気開放貫通孔91とから構成されている。
蛇道93は、上記したように、流路プレート20の接合面方向に形成された蛇道用溝40の上部開口を薄手のフィルム41で封止することで形成される。この蛇道用溝40は、接合空間82の内側に形成された凹状の蛇道形成空間98内において、接合面方向に蛇行するように形成されている。具体的には、本実施形態の蛇道用溝40は、蛇道形成空間98内の一側端部からノズル列方向(プレート内流路79の列設方向)に対して直交する方向に沿って延伸し、他側端部で当該延伸方向とは反対側に折り返されると、再びノズル列方向に対して直交する方向に沿って延伸している。このような延伸および折り返しを複数回繰り返すことで、蛇行した蛇道用溝40が形成されている。この蛇道用溝40の一側の端部は、図10(a)に示すように、蛇道形成空間98内に開放されている。一方、蛇道用溝40の他側の端部は、蛇道形成空間98内に開放されず、接合面方向に閉じている(つまり、溝の延在方向において行き止まりとなっている。)。この蛇道用溝40の他側の端部に、大気開放貫通孔91の上端が開口している。そして、図10(b)に示すように、蛇道形成空間98の上面開口を塞ぐように、流路プレート20の上面にフィルム41を、例えば熱溶着等により接合することで、蛇道用溝40の上部開口が封止されている。これにより、蛇道93が画成される。この際、蛇道形成空間98の上面開口をフィルム41で完全に封止せずに、蛇道形成空間98の一側(図10(b)における左側)の端部を開放させている。このように構成することで、この開放部分を介して蛇道用溝40の一側の端部が、接合空間82と連通する。
大気開放貫通孔91は、流路プレート20の板厚方向に貫通し、蛇道93と記録ヘッド3の外側とを連通している。この大気開放貫通孔91の一側(下側)の端部は、流路プレート20の下面に開口し、他側(上側)の端部は、蛇道93の他側の端部内に開口している。これにより、大気開放貫通孔91および蛇道93からなる大気開放路90を介して、接合空間82が記録ヘッド3の外側の大気に開放される。なお、本実施形態における大気開放貫通孔91の一側の端部は、収容スペースS内における流路プレート20の下面に開口している。
また、本実施形態では、図10に示すように、接合空間82内においてプレート内流路79の列設方向における接合面内流路78から外れた位置に、流路プレート20を板厚方向に貫通したヘッド内大気開放用貫通孔88の上端が開口している。このヘッド内大気開放用貫通孔88は、ヘッドケース24の大気開放接続部87を介して大気開放連通路52と連通している。すなわち、コンプライアンス空間73が接合空間82と連通している。そして、上記したように、接合空間82が大気開放されているため、コンプライアンス空間73も大気開放されている。すなわち、コンプライアンス空間73は、大気開放連通路52、大気開放接続部87、ヘッド内大気開放用貫通孔88、接合空間82および大気開放路90を介して大気開放されている。また、上記のように蛇道用溝40により接合空間82内の湿度が保たれるので、コンプライアンス空間73の水分が放出されることも抑制される。これにより、共通液室59内のインクの水分が蒸発することが抑制される。
そして、上記のように構成することで、従来の構成のように、エラストマー等の樹脂から成るシール部材等のような大気開放路が形成された他の部材を流路プレートとホルダーとの間に挟持する場合と比べて、記録ヘッド3の厚さ(構成部材積層方向の寸法)を薄くすることができる。また、他の部材を挟持することによる反発力が生じにくいため、流路プレート20とホルダー19の厚さを薄くすることができる。その結果、記録ヘッド3の小型化が可能になる。さらに、蛇道用溝40をフィルム41により封止することで接合空間82を大気開放する蛇道93が形成されるため、大気開放路90が形成された他の部材を別途取り付ける必要が無い。これにより、記録ヘッド3の組立性が改善し、記録ヘッド3の製造が容易になる。また、流路プレート20とホルダー19との間にフィルム41が配置されるため、当該フィルム41を外力等から保護することができる。
ところで、本実施形態では、本発明におけるアクチュエーターとして、所謂縦振動型の圧電素子を例示したが、これには限られず、静電気力によって圧力室の一部を変位させる所謂静電方式のアクチュエーターや、加熱により液体内に生じる気泡により圧力室内に圧力変動を生じさせる発熱素子等の他のアクチュエーターを採用することが可能である。
そして、以上では、インクジェットプリンタとして、インクジェットヘッドの一種である記録ヘッド3をキャリッジ10に搭載したプリンタ1を例に挙げて説明したが、これには限られず、複数の構成部材を位置決めした状態で組み付けて構成されるインクジェットヘッドをキャリッジに相当する部材に搭載する他のインクジェットプリンタにも適用することができる。例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターを製造するディスプレイ製造用プリンタに搭載される色材噴射ヘッド,有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイやFED(面発光ディスプレイ)等の電極を形成する電極製造用プリンタに搭載される電極材噴射ヘッド等にも適用することができる。
1…プリンタ,3…記録ヘッド,7…本体フレーム,10…キャリッジ,12…駆動部品,13…キャッピング機構,14…ワイピング機構,15…キャップ,16…ワイパー,17…インクカートリッジ,19…ホルダー,20…流路プレート,21…回路基板,22…ヘッドユニット,23…振動子ユニット,24…ヘッドケース,25…流路ユニット,39…中間流路,40…蛇道用溝,43…コネクター,48…圧電素子,51…ケース流路,52…大気開放連通路,55…流路基板,56…ノズル基板,57…振動板,61…圧力室,63…ノズル,64…ノズル列,72…コンプライアンス部,73…コンプライアンス空間,78…接合面内流路,79…プレート内流路,81…流路用溝,82…接合空間,87…大気開放接続部,88…ヘッド内大気開放用貫通孔,90…大気開放路,91…大気開放貫通孔,93…蛇道,96…第1の接着剤,97…第2の接着剤,98…蛇道形成空間

Claims (4)

  1. 第1の流路が形成された第1の流路部材と、
    第2の流路が形成され、前記第1の流路部材がくっつく第2の流路部材と、を備えたインクジェットヘッドであって、
    前記第2の流路は、前記第2の流路部材に形成された溝の周縁を第1の接着剤で囲って前記第1の流路部材をくっつけることで形成される接合面内流路を有し、
    前記接合面内流路の外側を第2の接着剤で囲って前記第2の流路部材と前記第1の流路部材をくっつけることで当該接合面内流路を含む接合空間を形成し、
    前記接合空間を大気開放する大気開放路の少なくとも一部は、当該接合空間内に形成された大気開放用溝をフィルムにより封止することで形成されたことを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 前記第2の接着剤が硬化した第2の硬化物の気体透過度は、前記第1の接着剤が硬化した第1の硬化物の気体透過度より低いことを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  3. ヘッド内流路を有し、
    前記ヘッド内流路の少なくとも一部は、圧力変動に応じて撓む可撓部材により区画され、
    可撓部材を間に介して前記ヘッド内流路と隔てられたヘッド内空間が、接合空間に連通されたことを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェットヘッド。
  4. 請求項1から3の何れか一項に記載のインクジェットヘッドを備えたことを特徴とするインクジェットプリンタ。
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