JP2016007487A - 遊技機 - Google Patents

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恭浩 藤田
Takahiro Fujita
恭浩 藤田
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Abstract

【課題】従来よりも遊技者に対して有利な遊技価値を付与することができるようにする。【解決手段】遊技機1は、始動装置19,21への遊技球の入球を条件として遊技者に有利な特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定部203と、特別遊技において遊技球が入賞可能となる第1可変入賞装置22と、第1可変入賞装置22に隣接して設けられ、特別遊技において遊技球が入賞可能となる第2可変入賞装置23と、遊技盤10における遊技球の通過経路において第1可変入賞装置22及び第2可変入賞装置23の下流側に設けられ、遊技球の通過を検知するスルーゲート16bと、スルーゲート16bが遊技球の通過を検知することに伴い、始動装置21への遊技球の入球を補助する補助遊技を行うか否かの補助遊技判定を行う補助遊技判定部213と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、遊技盤面に遊技球を打ち出すパチンコ遊技機などの遊技機に関する。
従来、遊技盤面上に遊技球を打ち出して遊技を行う遊技機において、遊技盤面上の所定領域に遊技球が入球することを条件として遊技者にとって有利な遊技状態へと移行させるか否かを判定するものが多数存在する。このような遊技機においては、所定領域に遊技球が入球し易くなるように補助する補助遊技が行われることがある。
例えば、遊技盤面に打ち出された遊技球が始動装置に設けられた始動口に入球して始動条件が成立することにより遊技者に有利な特別遊技を行うか否かを判定する遊技機において、始動口の近辺に電動チューリップなどの補助部材を設け、遊技盤面上に設けられたスルーゲートを遊技球が通過することにより行われる普通図柄の抽選に当選すると補助部材を作動させて始動口に遊技球が入球しやすくなる補助遊技を行うものがある。この種の遊技機は、一般に、特別遊技が行われるまでの通常遊技状態のときには補助遊技における補助部材の作動時間を0.1秒程度の僅かな時間に設定するため、補助部材が作動しても始動口に遊技球が入球する可能性は低い。これに対し、特別遊技が行われた後の時短遊技状態や確変遊技状態のときには補助遊技における補助部材の作動時間を3秒程度の比較的長い時間に設定するため、補助遊技中に1つ又は複数の遊技球が始動口に入球する可能性がある。
一方、上記のような遊技機において、通常遊技状態のときであっても普通図柄抽選で特定の当たりに当選すると、補助遊技中の補助部材の作動時間を5.5秒程度の比較的長い時間に設定することにより、通常遊技状態においても1つ又は複数の遊技球を始動口に入球させることができるようにした補助遊技を行うものが提案されている(例えば特許文献1)。このような遊技機では、通常遊技状態であっても普通図柄抽選で特定の当たりに当選すれば、始動口に遊技球を連続入球させることができるため、特別遊技を行うか否かの判定機会を多数獲得することが可能である。
上記従来技術のように普通図柄抽選で特定の当たりに当選する遊技機では、特定の当たりに当選すると、例えば30秒程度の比較的長い普通図柄の変動時間が経過した後に、補助部材を5.5秒程度作動させて始動口に遊技球が入球しやすくなる補助遊技が開始される。また特定の当たりは、通常遊技状態だけでなく、特別遊技中においても当選することがあり、特別遊技の終了直前に特定の当たりに当選すると、特別遊技の終了後に時短遊技や確変遊技などの遊技者に有利な遊技状態に移行した状態であっても補助部材が長時間作動しないこともある。
特開2012−143402号公報
従来の技術は、遊技者が有利な遊技価値を速やかに享受することができないという不都合がある。
そこで本発明は、遊技者に対して有利な遊技価値を付与することができるようにした遊技機を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、遊技機(1)であって、遊技盤(10)に設けられる始動装置(19,21)への遊技球の入球を条件として遊技者に有利な特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定手段(203)と、前記遊技盤(10)に設けられ、前記特別遊技判定手段(203)により特別遊技を行うと判定された場合に前記特別遊技において閉鎖状態から開放状態に切り換えられ、遊技球が入賞可能となる第1可変入賞装置(22)と、前記遊技盤(10)において遊技球の通過経路に沿って前記第1可変入賞装置(22)に隣接して設けられ、前記特別遊技判定手段(203)により特別遊技を行うと判定された場合に前記特別遊技において閉鎖状態から開放状態に切り換えられ、遊技球が入賞可能となる第2可変入賞装置(23)と、前記遊技盤(10)における遊技球の通過経路において前記第1可変入賞装置(22)及び前記第2可変入賞装置(23)の下流側に設けられ、遊技球の通過を検知する検知手段(16b)と、前記検知手段(16b)が遊技球の通過を検知することに伴い、前記始動装置(21)への遊技球の入球を補助する補助遊技を行うか否かの補助遊技判定を行う補助遊技判定手段(213)と、を備えることを特徴とする構成である。
また上記発明の他、本明細書に開示される発明には、次の発明が含まれる。すなわち、遊技機(1)であって、遊技盤(10)に設けられる始動装置(19,21)への遊技球の入球を条件として遊技者に有利な特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定手段(203)と、前記遊技盤(10)に設けられ、前記特別遊技判定手段(203)により特別遊技を行うと判定された場合に前記特別遊技において閉鎖状態から開放状態に切り換えられ、遊技球が入賞可能となる第1可変入賞装置(22)と、前記遊技盤(10)において遊技球の通過経路に沿って前記第1可変入賞装置(23)に隣接して設けられ、前記特別遊技判定手段(203)により特別遊技を行うと判定された場合に前記特別遊技において閉鎖状態から開放状態に切り換えられ、遊技球が入賞可能となる第2可変入賞装置(23)と、前記特別遊技判定手段(203)により特別遊技を行うと判定された場合に前記第1可変入賞装置(22)と前記第2可変入賞装置(23)とを交互に閉鎖状態から開放状態に切り換えることにより前記特別遊技を行わせる特別遊技制御手段(205)と、前記始動装置(21)に遊技球が入球し難い第1態様と、前記始動装置(21)に遊技球が入球し易くなる第2態様とに切り換え可能な補助部材(20)と、前記遊技盤(10)における遊技球の通過経路において前記第1可変入賞装置(22)及び前記第2可変入賞装置(23)の下流側に設けられた特定の通過領域を遊技球が通過したことを検知する検知手段(16b)と、前記検知手段(16b)が遊技球の通過を検知することに伴い、前記始動装置(21)への遊技球の入球を補助する補助遊技を行うか否かの補助遊技判定を行う補助遊技判定手段(213)と、前記補助遊技判定手段(213)により前記補助遊技を行うと判定された場合に、前記補助部材(20)を前記第1態様から前記第2態様へと切り換えて前記始動装置(21)に遊技球が入球し易い状態を第1の時間継続させてから前記補助部材(20)を前記第1態様へと戻した状態を前記第1の時間よりも長い第2の時間継続させる動作を所定回数回行わせる第1の補助遊技と、前記補助部材(20)を前記第1態様から前記第2態様へと切り換えて前記始動装置(21)に遊技球が入球し易い状態を第1の時間よりも長い第3の時間継続させてから前記補助部材(20)を前記第1態様へと戻した状態を前記第2の時間よりも短い第4の時間継続させる動作を所定回数回行わせる第2の補助遊技とを行わせることが可能な補助遊技制御手段(215)と、を備え、前記補助遊技制御手段(215)は、前記特別遊技制御手段(205)による前記特別遊技が終了していないときには前記第1の補助遊技を行わせると共に、前記特別遊技制御手段(205)による前記特別遊技が終了した後には前記第2の補助遊技を行わせ、前記特別遊技制御手段(205)は、前記特別遊技において前記第1可変入賞装置(22)及び前記第2可変入賞装置(23)のいずれか一方による最後の開放状態を閉鎖状態へ戻したタイミングで前記特別遊技を終了させることを特徴とする発明が含まれる。
尚、本欄における符号は、本発明の説明に際して例示的に示したものであり、この符号により本発明が限定的に解釈されるものではない。
本発明に係る遊技機によれば、従来よりも遊技者に対して有利な遊技価値を付与することができるようになる。
本発明の一実施形態である遊技機の一例を示す正面図である。 遊技機に設けられる遊技盤の一例を示す正面図である。 第1始動装置及び第2始動装置の構成を拡大して示す図である。 遊技機の制御機構を示すブロック図である。 メイン制御基板における主たる機能構成を模式的に示したブロック図である。 第1遊技制御部による遊技状態の遷移の一例を示す図である。 遊技機における特別遊技の割合を示す図である。 特別遊技終了後の遊技状態の割合を示す図である。 乱数判定テーブル及び当たり種別テーブルの一例を示す図である。 補助遊技判定によって補助遊技が行われる場合のタイミングチャートである。 メイン制御基板による主要動作の処理手順の一例を示すフローチャートである。 第1始動口スイッチ処理及び第2始動口スイッチ処理の詳細を示すフローチャートである。 ゲートスイッチ処理の詳細を示すフローチャートである。 特別図柄処理の詳細を示すフローチャートである。 特別遊技判定処理の詳細を示すフローチャートである。 停止中処理の詳細を示すフローチャートである。 大入賞口処理の詳細を示す第1のフローチャートである。 大入賞口処理の詳細を示す第2のフローチャートである。 普通図柄処理の詳細を示すフローチャートである。 補助遊技判定処理の詳細を示すフローチャートである。 電動チューリップ処理の詳細を示すフローチャートである。 出力処理の詳細を示すフローチャートである。 第2補助遊技状態において第2始動口を開放する複数の開放パターンの例を示す図である。 第1大入賞口及び第2大入賞口の開放状態を示す図である。 特別遊技中の第1大入賞口及び第2大入賞口の開放タイミングを示す図である。 演出制御基板が画像制御基板を制御することにより画像表示器に表示される演出画像の一例を示す図である。 補助遊技演出の一例を示す図である。 第2の当たりに当選した場合に演出制御基板によって行われる演出のタイミングチャートである。 補助遊技演出が行われるタイミングを例示するタイミングチャートである。 図29のタイミングで行われる補助遊技演出の例を示す図である。 補助遊技演出が行われる別のタイミングを例示するタイミングチャートである。 図31のタイミングで行われる補助遊技演出の例を示す図である。 補助遊技演出が行われる更に別のタイミングを例示するタイミングチャートである。 図33のタイミングで行われる補助遊技演出の例を示す図である。 補助遊技演出が行われる更に別のタイミングを例示するタイミングチャートである。 図35のタイミングで行われる補助遊技演出の例を示す図である。 更に異なる補助遊技演出のタイミングを例示するタイミングチャートである。 図37のタイミングで行われる補助遊技演出の例を示す図である。 更に異なる補助遊技演出のタイミングを例示するタイミングチャートである。 図38のタイミングで行われる補助遊技演出の例を示す図である。 演出制御基板による主たる処理手順の一例を示すフローチャートである。 示唆演出制御処理の詳細を示すフローチャートである。 補助遊技演出制御処理の詳細を示すフローチャートである。 遊技盤において第1可変入賞装置及び第2可変入賞装置が設けられた部分を拡大した図である。 第2可変入賞装置が第2大入賞口を開放するときの動作態様の一例を示す図である。 第1特別遊技と第2特別遊技の開放パターンの一例を示す図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下に説明する実施形態において互いに共通する部材には同一符号を付しており、それらについて重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態における遊技機1の一例を示す正面図である。この遊技機1は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が各種入賞装置に設けられた入賞口に入球すると賞球を払い出すように構成された弾球式の遊技機である。また遊技機1は、遊技者による指示操作によって打ち出される遊技球が所定領域に入球することを条件として遊技者にとって有利な遊技状態へと移行させるか否かを判定するように構成され、しかも遊技の興趣性を高めるために所定条件下で所定領域に遊技球が入球し易くなるように補助する補助遊技を行うようにした遊技機である。以下、このような本実施形態の遊技機1について詳しく説明する。
図1に示すように、遊技機1は、透明ガラス板2aが嵌め込まれた窓部2を有する前枠部材3と、その前枠部材3の窓部2を介して視認可能に取り付けられた遊技盤10とを備えている。尚、遊技盤10は、前枠部材3の背面側に設けられる本体枠に対して着脱自在に取り付けられる。前枠部材3は窓部2の下部右側に遊技者が操作するハンドルレバー4を備えており、遊技者がこのハンドルレバー4を時計方向に回転操作すると、その操作角度に応じた打球力で遊技球が遊技盤10の盤面上に所定時間間隔で連続的に打ち出される。例えば本実施形態では遊技球が連続的に打ち出される時間間隔は0.6秒である。また前枠部材3は、窓部2の上部左右両側に設けられた一対のスピーカ5と、窓部2の上部および下部のそれぞれ中央に設けられた枠ランプ6とを備えている。スピーカ5は楽曲や音声、効果音などを発することで各種の演出を行い、枠ランプ6は様々なパターンで点灯点滅したり、発光色を変えたりすることなどで各種の演出を行うように構成される。
図2は、本実施形態における遊技盤10の一例を示す正面図である。遊技盤10は、正面側に相当する遊技盤面10aに、外側レール11と内側レール12とで囲まれた略円形の遊技領域13を有している。遊技者がハンドルレバー4を操作することによって打ち出される遊技球は、遊技領域13の左側に設けられた外側レール11と内側レール12の間の空隙から遊技領域13の上部に打ち出される。
遊技領域13の内側には、遊技盤10の略中央に位置するようにカラー液晶表示デバイスなどで構成された画像表示器8が設けられており、さらにその画像表示器8の周縁にはセンター役物などとも呼ばれる飾り枠体14が設けられている。画像表示器8は、演出のための各種の画像を表示するためのものであり、遊技の進行に伴い、例えば特別遊技判定(大当たり抽選)の結果を、1〜9などの数字を付した複数の装飾図柄の組み合わせによって報知したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による予告演出を表示したり、或いは、リーチ演出の一態様として各種動画像を表示したりする。また画像表示器8には、補助遊技判定(普通図柄抽選)の結果に応じた演出画像なども表示される。飾り枠体14は画像表示器8の画面枠を規定している。この飾り枠体14には種々のランプや可動物などの演出用役物が配置される。
遊技領域13の内側において飾り枠体14の周囲には、多数の釘15、スルーゲート16a,16b、風車17、普通入賞装置18、第1始動装置19、電動チューリップ20、第2始動装置21、第1可変入賞装置22、第2可変入賞装置23、アウト口24等の公知の部材が配置されている。遊技領域13の外側であって遊技盤面10aの右下部には、複数のLED表示素子で構成される表示器60が設けられる。この表示器60は、特別図柄の変動表示を行って特別遊技判定の結果に応じた特別図柄の表示を行ったり、普通図柄の変動表示を行って補助遊技判定(普通図柄抽選)の結果に応じた普通図柄の表示を行ったりするためのものである。また表示器60は、特別図柄の変動表示に関する保留数を表示したり、普通図柄の変動表示に関する保留数を表示したりすることもできる。
図2の例において、スルーゲート16aは遊技領域13の左側所定位置であって飾り枠体14の左方位置に設けられている。またスルーゲート16bは遊技領域13の右側所定位置であって第1可変入賞装置22及び第2可変入賞装置23の下方位置に設けられている。これらスルーゲート16a,16bは、遊技機1において補助遊技判定が行われる条件となるゲートであり、遊技球がこれらゲートを通過すると遊技機1において補助遊技判定が開始される。補助遊技判定とは、電動チューリップ20を開放する補助遊技を行うか否かを決定するための判定である。
普通入賞装置18は飾り枠体14の左下の複数箇所に設けられている。それら普通入賞装置18には、遊技球が入球可能な普通入賞口が設けられており、普通入賞口に遊技球が入球すると、所定球数の賞球が払い出される。
第1始動装置19は、飾り枠体14の中央下方の所定位置に設けられており、電動チューリップ20および第2始動装置21はその第1始動装置19の下方位置に設けられている。第1始動装置19は遊技球が入球可能な第1始動口19aを有している。また第2始動装置21も遊技球が入球可能な第2始動口21aを有している。電動チューリップ20は、第2始動装置21に設けられた第2始動口21aに対する遊技球の入球を補助するための補助部材であり、第2始動口21aに遊技球が入球し難い状態となる第1態様と、第2始動口21aに遊技球が入球し易い状態となる第2態様とに切り換え可能であり、第2態様に切り換えられたときに第2始動口21aへの遊技球の入球を補助する。この電動チューリップ20は、例えば左右方向に開閉動作する羽根部材を備えており、その羽根部材を開閉動作させることにより第1態様と第2態様とに切り換え可能である。すなわち、羽根部材が第2始動口21aを閉鎖しているときには第2始動口21aに遊技球が入球し難い第1態様となり、羽根部材が第2始動口21aを開放しているときには第2始動口21aに遊技球が入球し易い第2態様となる。電動チューリップ20は、通常状態において羽根部材が第2始動口21aを閉鎖した状態となっており、遊技球がスルーゲート16を通過したことに伴って行われる補助遊技判定に当選すると、そのときの遊技状態に応じて羽根部材を左右方向に回動させて第2始動口21aを開放することにより、第2始動口21aに遊技球が入球し易い状態となる補助遊技が行われる。
第1始動口19a及び第2始動口21aのそれぞれは、所定球数の賞球を払い出すための入賞口であると共に、遊技機1において遊技者に有利な特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定(大当たり抽選)が行われる条件となる入賞口である。つまり、第1始動口19a及び第2始動口21aに遊技球が入球すると、遊技機1において大当たり乱数を含む各種乱数が遊技データとして取得され、その取得した遊技データに基づいて特別遊技判定が行われる。遊技機1において特別遊技判定が行われると、表示器60における特別図柄の変動表示が所定時間行われると共に、画像表示器8においてそれに対応する演出として装飾図柄の変動表示が所定時間行われる。また画像表示器8においては装飾図柄の変動表示と共に、さまざまなキャラクタの出現などによる各種の予告演出なども行われる。尚、画像表示器8において表示される装飾図柄やキャラクタ、その他の画像は全て演出用の演出画像である。
第1可変入賞装置22は、遊技球が入球可能な第1大入賞口22aを有しており、遊技領域13の右側の下方所定位置に設けられる。この第1可変入賞装置22は、その下縁部に沿って設けられた回動軸周りに回動する蓋部材を備えており、通常は蓋部材が第1大入賞口22aを閉鎖した状態となっている。そして遊技球が第1始動口19a又は第2始動口21aに入球して行われる特別遊技判定において大当たりに当選すると、その大当たりの種類に応じて行われる特別遊技の所定ラウンドにおいて蓋部材が回動軸周りに回動して正面側に傾倒した状態となり、第1大入賞口22aを開放する。正面側に傾倒して第1大入賞口22aを開放した状態の蓋部材は、遊技球を下流側へ流すことなく捕球して第1大入賞口22aへと導く捕球部材として機能する。
第2可変入賞装置23は、遊技球が入球可能な第2大入賞口23aを有しており、遊技領域13の右側の下方所定位置において第1可変入賞装置22の下方に隣接して設けられる。この第2可変入賞装置23もまた下縁部に沿って設けられた回動軸周りに回動する蓋部材を備えており、通常は蓋部材が第2大入賞口23aを閉鎖した状態となっている。そして遊技球が第1始動口19a又は第2始動口21aに入球して行われる特別遊技判定において大当たりに当選すると、その大当たりの種類に応じて行われる特別遊技の第1大入賞口22aが開放するラウンドとは異なるラウンドにおいて蓋部材が回動軸周りに回動して正面側に傾倒した状態となり、第2大入賞口23aを開放する。この蓋部材もまた、正面側に傾倒して第2大入賞口23aを開放した状態のときには、遊技球を下流側へ流すことなく捕球して第2大入賞口23aへと導く捕球部材として機能する。尚、本実施形態の遊技機1は、特別遊技において第1大入賞口22aと第2大入賞口23aとを1ラウンドごとに交互に開放させるように構成される。
遊技領域13の外側で遊技盤面10aの右下部に設けられる表示器60は、遊技球がスルーゲート16a,16bを通過することによって補助遊技判定が行われることに伴い、普通図柄の変動表示を所定時間行った後にその補助遊技判定の結果を表示する普通図柄表示器61と、補助遊技判定の保留数を表示する普通図柄保留表示器62と、遊技球が第1始動口19aに入球したことによって行われる特別遊技判定の結果に対応した第1特別図柄を表示する第1特別図柄表示器63と、第1始動口19aに入球した保留数を表示する第1特別図柄保留表示器64と、遊技球が第2始動口21aに入球したことによって行われる特別遊技判定の結果に対応した第2特別図柄を表示する第2特別図柄表示器65と、第2始動口21aに入球した保留数を表示する第2特別図柄保留表示器66とを備えている。
普通図柄表示器61は、普通図柄抽選において当選した場合には普通図柄の変動表示を行った後にその当たり種別に対応する当選図柄を表示し、ハズレの場合にはハズレ図柄を表示する。例えば普通図柄表示器61は、遊技機1において普通図柄抽選が行われると、当選図柄とハズレ図柄とを周期的に繰り返し点滅させる変動表示を所定時間行った後、普通図柄の抽選結果に応じて当選図柄又はハズレ図柄を表示する。そして普通図柄の抽選に当選した場合、普通図柄表示器61は当選図柄を表示した状態で停止し、当選図柄を表示したままでそのときの遊技状態に応じた補助遊技が行われる。
普通図柄保留表示器62は、普通図柄の変動表示中に遊技球がスルーゲート16a,16bを通過した場合に先の変動表示が終了するまで次の変動表示が保留されるので、その保留数を表示する。この普通図柄保留表示器62は、例えば複数のLED表示部の表示態様によって最大4つの保留数を表示することが可能である。
第1特別図柄表示器63は、第1始動口19aに入球したことにより特別遊技判定が行われると、第1特別図柄の変動表示を所定時間行った後、その特別遊技判定の結果を種々の態様で表示する。例えば、特別遊技判定の結果、大当たりに当選していれば、第1特別図柄表示器63は第1特別図柄の変動表示後にその大当たりに対応した特別図柄を表示した状態で停止し、遊技機1は第1大入賞口22a及び第2大入賞口23aを開放する特別遊技に移行する。その特別遊技では、大当たりの種類に応じて、第1大入賞口22a及び第2大入賞口23aが交互に開放状態となるラウンド遊技が所定回数行われる。また第1始動口19aに入球して行われた特別遊技判定の結果がハズレであれば、第1特別図柄表示器63は特別図柄の変動表示後に所定のハズレ図柄を表示した状態で停止する。
第2特別図柄表示器65は、第2始動口21aに入球したことにより特別遊技判定が行われると、第2特別図柄の変動表示を所定時間行った後、その特別遊技判定の結果を種々の態様で表示する。例えば、特別遊技判定の結果、大当たりに当選していれば、第2特別図柄表示器65は第2特別図柄の変動表示後にその大当たりに対応した特別図柄を表示した状態で停止し、遊技機1は第1大入賞口22a及び第2大入賞口23aを開放する特別遊技に移行する。また第2始動口21aに入球して行われた特別遊技判定の結果がハズレであれば、第2特別図柄表示器65は特別図柄の変動表示後に所定のハズレ図柄を表示した状態で停止する。
第1特別図柄保留表示器64は、遊技球が第1始動口19aに入球したとき、第1特別図柄表示器63において第1特別図柄の変動表示中である場合、その入球に伴う第1特別図柄の変動表示が保留されるので、その保留数を表示するものである。この第1特別図柄保留表示器64は、例えば複数のLED表示部の表示態様によって最大4つまで保留して表示することが可能である。
第2特別図柄保留表示器66は、遊技球が第2始動口21aに入球したとき、第2特別図柄表示器65において第2特別図柄の変動表示中である場合、その入球に伴う第2特別図柄の変動表示が保留されるので、その保留数を表示するものである。この第2特別図柄保留表示器66もまた、例えば複数のLED表示部の表示態様によって最大4つまで保留して表示することが可能である。
次に遊技領域13における遊技球の通過ルートおよびそれらの通過ルートとハンドルレバー4の操作態様との関係について説明する。遊技者によるハンドルレバー4の操作によって遊技領域13の上部に打ち出される遊技球は、飾り枠体14の左右いずれか一方のルートを通る。すなわち、遊技球は、図2に示すように、ルートF1およびルートF2のいずれか一方のルートを通って、各種入賞口が設けられた遊技領域13を下方に向かって転動していく。遊技球が飾り枠体14の左側に形成された第1のルートF1を通って遊技領域13を下方に向かって転動していくことを「左打ち」といい、ルートF1を通るように遊技者がハンドルレバー4を操作する(回転させる)ことを「左打操作」という。これに対し、遊技球が飾り枠体14の右側に形成された第2のルートF2を通って遊技領域13を下方に転動していくことを「右打ち」といい、ルートF2を通るように遊技者がハンドルレバー4を操作することを「右打操作」という。つまり、ハンドルレバー4の操作角度に応じた打球力で打ち出される遊技球が、遊技領域13の最上部に設けられた釘15aを超える場合、その遊技球は遊技領域13の右側の領域に進入して第2のルートF2を通って流下する。これに対し、遊技球が、遊技領域13の最上部に設けられた釘15aを超えない場合、その遊技球は遊技領域13の左側の領域に留まり、第1のルートF1を通って流下する。
ハンドルレバー4の操作角度は所定角度範囲内に規制されており、その角度範囲内でハンドルレバー4を時計回りに略最大角度回転させた状態において「右打操作」状態となるように、発射ソレノイド等の発射機構の調整を行っている。そのため、遊技者は、ハンドルレバー4の操作角度を調整することにより、第1のルートF1と第2のルートF2とのいずれのルートを通って遊技球を流下させるかを打ち分けることができる。
遊技球が第1のルートF1を通って流下するとき、スルーゲート16aを通過する可能性がある。また遊技球が第1のルートF1を通って流下するときには、第1始動口19aと第2始動口21aとの双方に入球する可能性がある。これに対し、第1のルートF1を流下する遊技球は、第1可変入賞装置22の第1大入賞口22a及び第2可変入賞装置23の第2大入賞口23aに入球する可能はなく、またスルーゲート16bを通過する可能性もない。
一方、遊技球が第2のルートF2を通って流下するとき、遊技球は第1可変入賞装置22の第1大入賞口22a及び第2可変入賞装置23の第2大入賞口23aに入球する可能性があり、また第2始動口21aにも入球する可能性がある。また遊技球が第2のルートF2を通って流下するときには、スルーゲート16bを通過する可能性もある。これに対し、第2のルートF2を流下する遊技球は、第1始動口19aに入球する可能性はなく、またスルーゲート16aを通過する可能性もない。
次に、図3は第1始動装置19及び第2始動装置21の構成を拡大して示す図である。図3に示すように第1始動装置19及び第2始動装置21は、例えば遊技盤面10aに取り付けられる一体的な盤面部品40として構成される。第1始動装置19は盤面部品40の上部に設けられ、第2始動装置21は盤面部品40の下部に設けられる。また第1始動装置19と第2始動装置21との間には、遊技球が転動する転動領域41が設けられている。
第1始動装置19は、遊技盤10を転動する遊技球がいつでも入球可能なように常時開放された第1始動口19aを有している。例えば、図3に示すように、遊技球B1が第1始動口19aに入球すると、その遊技球B1は盤面部品40の背面側に設けられた図示しない遊技球案内部材によって遊技盤面10aの背面側に案内される。そして遊技球B1は、遊技盤面10aの背面側で盤面部品40の近傍に設けられた第1始動口スイッチ43(図4参照)に導かれる。この遊技球B1は第1始動口スイッチ43を通過する際、第1始動口スイッチ43によって第1始動口19aへの入球として検知される。
転動領域41の正面側には装飾板41aが配置されている。転動領域41は、この装飾板41aと遊技盤面10aとの間に遊技球が転動可能な空間を形成することにより構成される。この転動領域41には装飾板41aの背面側に遊技球の転動方向を規制する規制壁42が設けられており、転動領域41に流入する遊技球B4は、規制壁42に沿って転動し、第2始動装置21に設けられた第2始動口21aの左上に流出する。
第2始動口21aは、図3に示すように左右方向に開閉する一対の電動チューリップ20の中央に形成されている。そのため、図3において破線で示すように電動チューリップ20が左右方向に開放している第2態様のときには、第2始動口21aの左右両側から転動してくる遊技球B2,B3が、その開放された電動チューリップ20に補助されて第2始動口21aに入球し易い状態となる。また電動チューリップ20が開放していれば、転動領域41から流出する遊技球B4についても、その開放された電動チューリップ20に補助されて第2始動口21aに入球し易い状態となる。これに対し、図3において実線で示すように電動チューリップ20が第2始動口21aを閉鎖した第1態様のときには、上述した各方向から転動してくる遊技球B2,B3,B4はいずれも第2始動口21aに入球し難い状態となる。尚、図3においては、電動チューリップ20が左右方向に開閉する場合を例示したが、これに限られるものではなく、遊技盤面10aに対して前後方向に開閉するものであっても良い。
電動チューリップ20が開放して第2始動口21aへの入球が補助されている状態で、遊技球が第2始動口21aに入球すると、その遊技球は、盤面部品40の背面側に設けられた遊技球案内通路を転動し、遊技盤面10aの背面側で盤面部品40の近傍に取り付けられた第2始動口スイッチ44(図4参照)を通って下方に排出される。そして遊技球が第2始動口スイッチ44を通過する際、第2始動口スイッチ44によって第2始動口21aへの入球として検知される。
上記のようにして第1始動口スイッチ43及び第2始動口スイッチ44のそれぞれで遊技球の入球が検知されると、遊技機1において、各種乱数が遊技データとして取得される。その後、第1始動口19a及び第2始動口21aのそれぞれに対して個別に設定された判定テーブルを参照して遊技データに基づく特別遊技判定が行われる。そして第1特別図柄表示器63及び第2特別図柄表示器65のそれぞれで特別図柄の変動表示が行われると共に、画像表示器8において装飾図柄による図柄変動演出が行われる。
図4は、遊技盤10の背面側に取り付けられる遊技機1の制御機構を示すブロック図である。遊技盤10の背面側には、遊技機1の主たる動作を制御するメイン制御基板100と、メイン制御基板100から出力される信号やコマンドに基づいて各部を制御するサブ制御基板200とが設けられている。サブ制御基板200は、払出制御基板120、演出制御基板130、画像制御基板140及びランプ制御基板150を含む構成である。尚、図示を省略しているが、サブ制御基板200には、ハンドルレバー4の操作角度に応じて遊技球を遊技盤面10aに発射する発射制御基板なども含まれる。
メイン制御基板100は、CPU101とROM102とRAM103とを備えている。このメイン制御基板100には、第1始動装置19の第1始動口19aに遊技球が入球したことを検知する第1始動口スイッチ43、第2始動装置21の第2始動口21aに遊技球が入球したことを検知する第2始動口スイッチ44、電動チューリップ20を第1態様(閉状態)から第2態様(開状態)へ、また第2態様(開状態)から第1態様(閉状態)へ切り換えることにより第2始動口21aを開閉させる電チューソレノイド91、遊技球がスルーゲート16aを通過したことを検知する第1ゲートスイッチ92a、遊技球がスルーゲート16bを通過したことを検知する第2ゲートスイッチ92b、遊技球が普通入賞装置18に設けられた普通入賞口に遊技球が入球したことを検知する普通入賞口スイッチ93、遊技球が第1大入賞口22aに入球したことを検知する第1大入賞口スイッチ94a、遊技球が第2大入賞口23aに入球したことを検知する第2大入賞口スイッチ94b、第1可変入賞装置22に設けられた蓋部材を駆動して第1大入賞口22aを開閉させる第1大入賞口ソレノイド95a、第2可変入賞装置23に設けられた蓋部材を駆動して第2大入賞口23aを開閉させる第2大入賞口ソレノイド95b、普通図柄表示器61、普通図柄保留表示器62、第1特別図柄表示器63、第1特別図柄保留表示器64、第2特別図柄表示器65及び第2特別図柄保留表示器66が接続されている。
メイン制御基板100は、第1始動口スイッチ43、第2始動口スイッチ44、普通入賞口スイッチ93、第1大入賞口スイッチ94a及び第2大入賞口スイッチ94bのそれぞれが遊技球の入球を検知した場合、払出制御基板120に対して賞球コマンドを送出する。払出制御基板120は、CPU121とROM122とRAM123とを備え、遊技盤10の背面側に設けられた払出モータ124を制御するように構成されており、メイン制御基板100から賞球コマンドを入力すると、遊技球が入球した入賞口に応じて所定球数の遊技球の払い出しを制御する。
またメイン制御基板100は、上述の補助遊技判定(普通図柄抽選)や特別遊技判定(大当たり抽選)を行う。例えば遊技球がスルーゲート16a,16bを通過したことを検知すると、メイン制御基板100は、電動チューリップ20を開放するか否かを判定する補助遊技判定を行い、その補助遊技判定に当選すれば電チューソレノイド91を所定時間及び所定回数駆動させて電動チューリップ20を開放させる。また遊技球が第1始動口19a又は第2始動口21aに入球したことを検知すると、メイン制御基板100は、その入球した始動口に応じた特別遊技判定を行い、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示を開始すると共に、その特別遊技判定の結果に応じた演出を行わせるべく、演出制御基板130に対して信号やコマンドを送出する。また遊技球が第1始動口19a又は第2始動口21aに入球したことを検知したとき、特別図柄が既に変動表示中である場合は、その入球に伴う特別図柄の変動表示を保留する。そして第1特別図柄及び第2特別図柄のいずれか一方を当選図柄で停止させた場合には、第1大入賞口ソレノイド95a及び第2大入賞口ソレノイド95bを駆動して第1大入賞口22a及び第2大入賞口23aが交互に開放状態となる特別遊技を行うと共に、その特別遊技に応じた演出を行わせるべく、演出制御基板130に対して信号やコマンドを送出する。
さらにメイン制御基板100は、補助遊技判定の結果に基づいて普通図柄の変動表示を行うとき、及び、電動チューリップ20を作動させて第2始動口21aに遊技球が入球し易い状態とする補助遊技を行うときにも、それらに対応する演出を行うことを可能にすべく、演出制御基板130に対して信号やコマンドを送出する。
演出制御基板130は、CPU131とROM132とRAM133とリアルタイムクロック(RTC)134とを備えており、メイン制御基板100からの信号やコマンドなどに基づいて具体的な演出内容を決定し、画像制御基板140とランプ制御基板150とを制御する。例えば、メイン制御基板100において特別図柄の変動表示が開始されることによる変動開始コマンドを受信した場合、演出制御基板130は、その特別図柄の変動時間に対応する演出パターンを決定し、その演出パターンに基づいて画像制御基板140及びランプ制御基板150を制御することにより特別図柄の変動時間に対応した図柄変動演出を行わせる。この図柄変動演出では、画像表示器8において装飾図柄の変動表示が行われると共に、キャラクタの登場やアイテムの出現による予告演出やリーチ演出などが行われる。そしてメイン制御基板100から変動停止コマンドを受信すると、演出制御基板130は、図柄変動演出を停止させて特別遊技判定の結果に対応した停止図柄を画像表示器8に表示させ、特別遊技判定の結果を遊技者に告知する。
また演出制御基板130は、メイン制御基板100によって普通図柄の変動表示が開始されることに伴い、又は、メイン制御基板100によって補助遊技が開始されることに伴い、所定条件下でそれらに対応した演出が行われるように画像制御基板140及びランプ制御基板150を制御する。
画像制御基板140は、CPU141と、ROM142と、RAM143と、VRAM144とを備えており、演出制御基板130からの指示に基づいて画像表示器8およびスピーカ5を制御することにより、装飾図柄の変動表示を行う演出や特別遊技中の大当たり演出、普通図柄変動中の演出、補助遊技中の補助遊技演出などの各種の演出を行う。VRAM144は、画像表示器8に表示するための画像を書き込むメモリである。CPU141はこのVRAM144に対して背景画像表示処理、装飾図柄表示処理、キャラクタ画像表示処理などの各種処理を実行することにより、画像表示器8に対して、背景画像、装飾図柄画像、キャラクタ画像などを重畳的に表示することができる。
ランプ制御基板150は、CPU151とROM152とRAM153とを備えており、演出制御基板130からの指示に基づいて上述した枠ランプ6などを含む各種ランプ97を点灯させると共に、演出用役物などを駆動するための役物駆動部98を制御するように構成されている。
次に図5は、メイン制御基板100における主たる機能構成を模式的に示したブロック図である。メイン制御基板100のCPU101は、所定のプログラムを実行することにより、遊技機1における動作全般を統括的に制御するように構成され、第1始動口19a又は第2始動口21aへの入球に基づいて特別遊技に関する制御を行う第1遊技制御部201、及び、スルーゲート16a,16bへの遊技球の通過に基づいて補助遊技に関する制御を行う第2遊技制御部211として機能する。
第1遊技制御部201は、第1始動口19a又は第2始動口21aに遊技球が入球して始動条件が成立することに伴い、特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行って遊技を進行させる。特別遊技判定において大当たりに当選して特別遊技を行うと判定した場合、第1遊技制御部201は、遊技機1において大当たり遊技となる特別遊技を実行する。また第1遊技制御部201は、特別遊技の終了後における遊技状態を制御する。
図6は、第1遊技制御部201による遊技状態の遷移の一例を示す図である。第1遊技制御部201は、遊技機1に電源が投入されたとき、通常遊技状態ST1として遊技機1を起動させる。通常遊技状態ST1は、特別遊技判定において大当たりとして特別遊技を行うと判定される確率(大当たり当選確率)が例えば1/399などの通常確率(低確率)となる遊技状態である。
通常遊技状態ST1のときに特別遊技判定で大当たりに当選すると、第1遊技制御部201は、通常遊技状態ST1から特別遊技状態ST2へと移行させ(矢印A1)、大当たり遊技として第1大入賞口22a及び第2大入賞口23aを交互に開放する特別遊技を行う。そして特別遊技が終了すると、第1遊技制御部201は、遊技機1の遊技状態を時短遊技状態ST3(矢印A2)又は確変遊技状態ST4(矢印A5)へと移行させる。
時短遊技状態ST3は、スルーゲート16a,16bを遊技球が通過して補助遊技判定(普通図柄抽選)が行われた場合に普通図柄表示器61で行われる普通図柄の変動表示の時間が通常遊技状態ST1よりも短くなる遊技状態である。例えば、通常遊技状態ST1では普通図柄の変動時間が29秒程度に設定されるのに対し、時短遊技状態ST3では普通図柄の変動時間が3秒程度に設定される。そのため、時短遊技状態ST3では、通常遊技状態ST1よりも補助遊技判定が行われる周期が短くなり、頻繁に補助遊技判定が行われるようになる。また時短遊技状態ST3では、電動チューリップ20が開放されるときの開放時間が通常遊技状態ST1よりも長くなる。
また本実施形態の時短遊技状態ST3では、特別遊技判定の結果が通常のハズレである場合、特別図柄の変動時間についても通常遊技状態ST1よりも短い時間に設定される。また時短遊技状態ST3では、特別遊技判定において特別遊技を行うと判定される確率(大当たり当選確率)が通常遊技状態ST1と同様の通常確率(低確率)である。
この時短遊技状態ST3は、特別遊技の終了後、特別遊技判定が所定回数(例えば100回)行われるまで継続する。特別遊技判定が所定回数行われるまでの間に再び大当たりに当選すると、第1遊技制御部201は、時短遊技状態ST3から特別遊技状態ST2へと移行させ(矢印A3)、第1大入賞口22a及び第2大入賞口23aを交互に開放する特別遊技を行う。これに対し、特別遊技が終了した後、大当たりに当選することなく、所定回数の特別遊技判定が行われると、第1遊技制御部201は、時短遊技状態ST3から通常遊技状態ST1へと移行させる(矢印A4)。
確変遊技状態ST4は、特別遊技判定において特別遊技を行うと判定される確率(大当たり当選確率)が通常遊技状態ST1における通常確率(低確率)とは異なる確率であって、通常確率よりも高い高確率(例えば1/43)となる遊技状態である。したがって、特別遊技の終了後に確変遊技状態ST4になると次回の大当たりに当選し易くなるため、確変遊技状態ST4は時短遊技状態ST3よりも遊技者に有利な遊技状態である。この確変遊技状態ST4は、特別遊技の終了後、特別遊技判定が所定回数(例えば10000回)行われるまで継続する。確変遊技状態ST4において特別遊技判定が所定回数行われるまでの間に再び大当たりに当選すると、第1遊技制御部201は、確変遊技状態ST4から特別遊技状態ST2へと移行させ(矢印A6)、第1大入賞口22a及び第2大入賞口23aを交互に開放する特別遊技を行う。これに対し、特別遊技が終了した後、大当たりに当選することなく、所定回数の特別遊技判定が終了すると、第1遊技制御部201は、確変遊技状態ST4から通常遊技状態ST1へと移行させる(矢印A7)。ただし、所定回数を例えば上記のように10000回などの比較的大きな値に設定することにより、確変遊技状態ST4は、実質的に次回の大当たりが発生するまで継続するようになる。
この確変遊技状態ST4では、スルーゲート16a,16bを遊技球が通過して補助遊技判定(普通図柄抽選)が行われた場合に普通図柄表示器61で行われる普通図柄の変動表示の時間が、時短遊技状態ST3と同様に、通常遊技状態ST1よりも短くなる。例えば、通常遊技状態ST1では普通図柄の変動時間が29秒程度に設定されるのに対し、確変遊技状態ST4では、時短遊技状態ST3と同様の3秒程度に設定される。そのため、確変遊技状態ST4では、通常遊技状態ST1よりも補助遊技判定が行われる周期が短くなり、頻繁に補助遊技判定が行われるようになる。また確変遊技状態ST4では、特別遊技判定の結果が通常のハズレである場合の特別図柄の変動時間についても、時短遊技状態ST3の場合と同様に通常遊技状態ST1よりも短い時間に設定される。さらに確変遊技状態ST4では、電動チューリップ20が開放されるときの開放時間が、時短遊技状態ST3と同様に通常遊技状態ST1よりも長くなる。
図5に戻り、上記のように遊技状態を制御する第1遊技制御部201は、遊技データ取得部202、特別遊技判定部203、特別図柄変動制御部204及び特別遊技制御部205を備えており、第1始動口19a又は第2始動口21aに遊技球が入球して始動条件が成立することに伴い、特別遊技判定を行ってその判定結果に応じた処理を行うように構成される。
遊技データ取得部202は、第1始動口スイッチ43及び第2始動口スイッチ44のそれぞれが遊技球の入球を検知することに伴い、RAM103の遊技データ格納部220に格納されている遊技データを取得する。遊技データ格納部220は、大当たり乱数や図柄乱数、リーチ乱数などの各種乱数を遊技データとして記憶する記憶領域である。遊技データ格納部220に格納された遊技データに含まれる各種乱数はその値が逐次更新されており、遊技データ取得部202は、第1始動口スイッチ43及び第2始動口スイッチ44のそれぞれが遊技球の入球を検知したタイミングの乱数値を取得する。そして遊技データ取得部202は、遊技データ格納部220から遊技データを取得すると、その遊技データをRAM103に設けられた保留記憶部221に格納する。
保留記憶部221は、第1保留記憶部222と、第2保留記憶部223との2つの記憶部を有している。第1保留記憶部222は、第1始動口19aに遊技球が入球して取得された遊技データを保留として記憶する記憶領域であり、例えば最大4つの遊技データを記憶することが可能である。また第2保留記憶部223は、第2始動口21aに遊技球が入球して取得された遊技データを保留として記憶する領域であり、例えば最大4つの遊技データを記憶することが可能である。遊技データ取得部202は、第1始動口スイッチ43が第1始動口19aへの遊技球の入球を検知して遊技データを取得したときには、その遊技データを第1保留記憶部222へ格納し、第2始動口スイッチ44が第2始動口21aへの遊技球の入球を検知して遊技データを取得したときにはその遊技データを第2保留記憶部223へ格納する。
特別遊技判定部203は、現在の遊技状態が特別図柄の変動表示中でなく、また特別遊技の実行中でもないときに、保留記憶部221に遊技データが保留として記憶されている場合、その遊技データを読み出して特別遊技判定を行う処理部である。例えば特別図柄の変動表示中に第1始動口19a又は第2始動口21aに遊技球が入球して取得された遊技データが保留として記憶されると、特別遊技判定部203は、その特別図柄の変動表示が終了して次の変動表示を行うことが可能となったタイミングで保留記憶部221から遊技データを読み出し、特別遊技判定を行う。ただし、先の特別図柄の変動表示が大当たりを示す図柄で停止して特別遊技が開始される場合、特別遊技判定部203は、その特別遊技が終了した後に保留記憶部221から遊技データを読み出して次の特別遊技判定を行う。
本実施形態における特別遊技判定部203は、第1保留記憶部222と第2保留記憶部223との双方に遊技データが記憶されている場合、第2保留記憶部223から優先的に遊技データを読み出して特別遊技判定を行う。そして第2保留記憶部223に遊技データが記憶されていない状態になると、次に第1保留記憶部222に記憶されている遊技データを読み出して特別遊技判定を行う。
特別遊技判定部203は、特別遊技判定を行うとき、ROM102に予め格納されている特別遊技判定テーブル224を読み出し、その特別遊技判定テーブル224に基づいて保留記憶部221から読み出した遊技データが大当たりとなるものであるか否かを判定する。特別遊技判定テーブル224には、第1テーブル225と第2テーブル226とがある。第1テーブル225は、第1始動口19aに遊技球が入球して取得された遊技データを判定するためのテーブルである。また第2テーブル226は、第2始動口21aに遊技球が入球して取得された遊技データを判定するためのテーブルである。そのため、特別遊技判定部203は、第1保留記憶部222から遊技データを読み出したときには、第1テーブル225に基づいてその遊技データが特別遊技を行うものであるか否かを判定する。これに対し、第2保留記憶部223から遊技データを読み出したときには、第2テーブル226に基づいてその遊技データが特別遊技を行うものであるか否かを判定する。
第1テーブル225及び第2テーブル226には、遊技データに含まれる大当たり乱数を判定するための大当たり乱数判定テーブルと、図柄乱数を判定するための図柄乱数テーブルと、リーチ乱数を判定するためのリーチ乱数判定テーブルとが含まれる。大当たり乱数判定テーブルは、第1テーブル225と第2テーブル226とで互いに共通するテーブルであり、通常遊技状態ST1又は時短遊技状態ST3のときに参照される通常確率テーブルと、確変遊技状態ST4のときに参照される高確率テーブルとを含んでいる。特別遊技判定部203は、遊技データに含まれる大当たり乱数に基づいて特別遊技を行うか否かを判定するとき、現在の遊技状態に応じて通常確率テーブル又は高確率テーブルを参照し、特別遊技を行うか否かを判定する。
図柄乱数テーブルは、遊技データに含まれる大当たり乱数が大当たりの当選値に一致する場合に特別遊技の種類を決定したり、或いは、特別遊技終了後の遊技状態を決定したりために参照されるテーブルである。この図柄乱数テーブルは、第1テーブル225と第2テーブル226とで異なるテーブルとなっており、第1テーブル225よりも第2テーブル226の方が遊技者にとって有利な遊技状態が付与される割合が高いテーブルとなっている。
図7は、本実施形態の遊技機1における特別遊技の割合を示す図である。図7(a)は、第1テーブル225に含まれる図柄乱数テーブルにおいて定められた特別遊技の割合を示しており、図7(b)は、第2テーブル226に含まれる図柄乱数テーブルにおいて定められた特別遊技の割合を示している。特別遊技判定部203において決定される特別遊技には、第1特別遊技241と第2特別遊技242とがある。第1特別遊技241は遊技者が実質的に賞球を獲得し得るラウンド数が4ラウンドである特別遊技であり、第2特別遊技242は遊技者が実質的に賞球を獲得し得るラウンド数が16ラウンドである特別遊技である。例えば第1特別遊技241は、全16ラウンドのうちの4ラウンドで第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aの開放時間が約30秒程度の長時間に設定されるのに対し、他の12ラウンドでは第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aの開放時間が約0.1秒程度の短時間に設定される特別遊技である。この第1特別遊技241では、遊技球が開放中の第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aに対して連続的に入球し得るラウンドが4ラウンド分しか存在しないため、遊技者が賞球を獲得し得るラウンド数が実質的に4ラウンドとなる。これに対し、第2特別遊技242は、全16ラウンドの全てにおいて第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aの開放時間が約30秒程度の長時間に設定され、約0.1秒程度の短い開放時間となるラウンドが存在しない特別遊技である。この第2特別遊技242では、全16ラウンドの全てにおいて遊技球が開放中の第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aに対して連続的に入球し得るため、遊技者が賞球を獲得し得るラウンド数が16ラウンドとなり、第1特別遊技241よりも多くの賞球を獲得することができる。
特別遊技判定部203は、第1始動口19aへの入球によって取得された遊技データに含まれる大当たり乱数が大当たりの当選値に一致すると判定した場合、更に第1テーブル225に含まれる図柄乱数テーブルに基づいて図柄乱数を判定することにより、特別遊技として第1特別遊技241と第2特別遊技242とのいずれを行うかを決定する。このとき参照される第1テーブル225の図柄乱数テーブルでは、図7(a)に示すように第2特別遊技242よりも第1特別遊技241の割合が高くなっている。そのため、第1始動口19aに入球して大当たりとなる場合には、遊技者が賞球を獲得し得るラウンド数が4ラウンドとなる可能性が高い。
また特別遊技判定部203は、第2始動口21aへの入球によって取得された遊技データに含まれる大当たり乱数が大当たりの当選値に一致すると判定した場合、更に第2テーブル226に含まれる図柄乱数テーブルに基づいて図柄乱数を判定することにより、特別遊技として第1特別遊技241と第2特別遊技242とのいずれを行うかを決定する。このとき参照される第2テーブル226の図柄乱数テーブルでは、図7(b)に示すように第1特別遊技241よりも第2特別遊技242の割合が高い。そのため、第2始動口21aに入球して大当たりとなる場合には、遊技者が賞球を獲得し得るラウンド数が16ラウンドとなる可能性が高くなる。したがって、第1始動口19aに入球して大当たりとなるよりも、第2始動口21aに入球して大当たりとなる方が、特別遊技として、より有利な遊技価値が遊技者に付与されることになる。
次に図8は、特別遊技終了後の遊技状態の割合を示す図である。図8(a)は、第1テーブル225に含まれる図柄乱数テーブルにおいて定められた特別遊技終了後の遊技状態の割合を示しており、図8(b)は、第2テーブル226に含まれる図柄乱数テーブルにおいて定められた特別遊技終了後の遊技状態の割合を示している。特別遊技判定部203において決定される特別遊技終了後の遊技状態には、上述したような時短遊技状態ST3と確変遊技状態ST4とがある。そのため、特別遊技判定部203は、特別遊技を行うと判定した場合には、特別遊技終了後の遊技状態として時短遊技状態ST3と確変遊技状態ST4とのいずれか一方を決定する。
特別遊技判定部203は、第1始動口19aへの入球によって取得された遊技データに含まれる大当たり乱数が大当たりの当選値に一致すると判定した場合、更に第1テーブル225に含まれる図柄乱数テーブルに基づいて図柄乱数を判定することにより、特別遊技終了後の遊技状態として時短遊技状態ST3と確変遊技状態ST4とのいずれに移行させるかを決定する。このとき参照される第1テーブル225の図柄乱数テーブルでは、図8(a)に示すように確変遊技状態ST4よりも時短遊技状態ST3の割合が高くなっている。そのため、第1始動口19aに入球して大当たりとなる場合には、特別遊技の終了後に時短遊技状態ST3へと移行する可能性が高い。
また特別遊技判定部203は、第2始動口21aへの入球によって取得された遊技データに含まれる大当たり乱数が大当たりの当選値に一致すると判定した場合、更に第2テーブル226に含まれる図柄乱数テーブルに基づいて図柄乱数を判定することにより、特別遊技終了後の遊技状態として時短遊技状態ST3と確変遊技状態ST4とのいずれに移行させるかを決定する。このとき参照される第2テーブル226の図柄乱数テーブルでは、図8(b)に示すように確変遊技状態ST4より時短遊技状態ST3の割合が高くなっている。つまり、第2テーブル226は、第1テーブル225と同様のテーブルであり、第1始動口19aに入球して大当たりとなった場合と、第2始動口21aに入球して大当たりとなった場合とで同じ割合で特別遊技終了後の遊技状態が確変遊技状態ST4へと移行する。
また特別遊技判定部203は、図柄乱数に基づいて特別図柄の変動時間を決定する。例えば大当たり乱数が大当たりの当選値に一致する大当たりのときには、図柄乱数に基づいて比較的長い時間を特別図柄の変動時間として決定する。また大当たり乱数が大当たりの当選値に一致しないハズレのとき、特別遊技判定部203は、リーチ乱数判定テーブルに基づいてリーチ乱数を判定することによりリーチ演出を行うか否かを決定し、リーチ演出を行うときには図柄乱数に基づいて比較的長い時間を特別図柄の変動時間として決定する。一方、リーチ演出を行わない通常のハズレである場合、特別遊技判定部203は、図柄乱数に基づいて比較的短い時間を特別図柄の変動時間として決定する。
ここでリーチ演出を行わない通常のハズレの場合、通常遊技状態ST1の方が時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4よりも相対的に長い変動時間が選ばれやすくなっている。つまり、リーチ演出を行わない通常のハズレの場合の変動時間は、そのときの遊技状態に応じて変化する。例えば時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4のときには、リーチ演出を行わない通常のハズレの場合には2秒程度の最も短い変動時間となる。これに対し、通常遊技状態ST1のときには、リーチ演出を行わない通常のハズレの場合、3秒以上の変動時間が決定される。そのため、リーチ演出を行わない通常のハズレの場合には、通常遊技状態ST1のときの変動時間よりも、時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4のときの変動時間の方が短くなる。ただし、通常遊技状態ST1であっても第1保留記憶部222又は第2保留記憶部223に最大数の保留が記憶されている状態で読み出した遊技データに基づいて変動時間を決定するときには、時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4の場合と同様、リーチ演出を行わない通常のハズレであれば、2秒程度の最も短い変動時間が決定される。
特別図柄変動制御部204は、特別遊技判定部203による特別遊技判定が行われることに伴い、特別図柄の変動表示を制御する。例えば特別遊技判定部203が第1保留記憶部222から遊技データを読み出して特別遊技判定を行った場合、特別図柄変動制御部204は、第1特別図柄表示器63において特別図柄の変動表示を開始する。また特別遊技判定部203が第2保留記憶部223から遊技データを読み出して特別遊技判定を行った場合、特別図柄変動制御部204は、第2特別図柄表示器65において特別図柄の変動表示を開始する。そして特別遊技判定部203において決定された変動時間の計測を開始し、変動時間が経過すると、特別遊技判定の結果に対応する図柄を停止させた状態に表示し、特別図柄の変動表示を終了する。また特別図柄変動制御部204は、特別図柄の変動開始時に演出制御基板130に対して変動開始コマンドを送出すると共に、特別図柄の変動停止時に変動停止コマンドを送出する。
特別遊技制御部205は、特別遊技判定部203における特別遊技判定で大当たりに当選し、特別遊技を行うと判定された場合、特別図柄変動制御部204による特別図柄の変動表示が終了した後に動作し、遊技機1における特別遊技を制御する。この特別遊技制御部205は、第1大入賞口ソレノイド95a及び第2大入賞口ソレノイド95bを交互に駆動させることにより、特別遊技中の各ラウンドで第1大入賞口22a及び第2大入賞口23aを交互に開放させる。また特別遊技制御部205は、特別遊技判定部203によって決定された特別遊技が第1特別遊技241と第2特別遊技242とのいずれであるかに基づき、第1大入賞口22a及び第2大入賞口23aのそれぞれの開放時間を制御する。そのため、第1特別遊技241のときには遊技者が賞球を獲得することができる実質的なラウンド数が4ラウンドとなり、第2特別遊技242のときには、遊技者が賞球を獲得することができるラウンド数が第1特別遊技241よりも多い16ラウンドとなる。
この特別遊技制御部205は、特別遊技を開始すると、所定のオープニング時間が経過するまで待機し、オープニング時間が経過すると、第1大入賞口22a及び第2大入賞口23aを択一的に開放させるラウンド遊技を開始する。このラウンド遊技では、開放状態の第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aが閉鎖されると、直ぐに次のラウンドが開始され、第2大入賞口23a又は第1大入賞口22aが開放状態となる。例えば特別遊技制御部205は、ラウンド遊技の開始後、第1大入賞口22a及び第2大入賞口23aの一方が閉鎖すると、ラウンド間のインターバル時間を設けることなく、その閉鎖直後に他方を開放させることによりラウンド遊技を進行させる。ただし、ラウンド間のインターバル時間は、必ずしも0である必要はなく、第1大入賞口22a及び第2大入賞口23aの一方を閉鎖した後、他方を開放するまでの間に遊技球が第1大入賞口22a及び第2大入賞口23aの設けられた位置を通過しない程度の短い時間のインターバル時間を設けても良い。このようなインターバル時間としては、例えば遊技球の打ち出し時間間隔と同程度若しくはそれよりも短い時間に設定することが好ましい。
そして最終ラウンドにおいて第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aが閉鎖すると、特別遊技制御部205は、エンディング時間を設けることなく、特別遊技を終了させて、時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4へと移行させる。ただし、この場合もエンディング時間は必ずしも0である必要はなく、上述したインターバル時間と同様に僅かな時間のエンディング時間を設けても良い。このようにエンディング時間を短くすることにより、特別遊技判定部203は、最終ラウンドの第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aが閉鎖した後、直ぐに保留記憶部221から保留として記憶された遊技データを読み出して次の特別遊技判定を行うことができるようになる。
次に補助遊技に関する制御を行う第2遊技制御部211について説明する。第2遊技制御部211は、補助遊技データ取得部212、補助遊技判定部213、普通図柄変動制御部214及び補助遊技制御部215を備えており、スルーゲート16a,16bを遊技球が通過して始動条件が成立することに伴い、補助遊技判定を行ってその判定結果に応じた処理を行うように構成される。
補助遊技データ取得部212は、第1ゲートスイッチ92a及び第2ゲートスイッチ92bのそれぞれが遊技球の通過を検知することに伴い、RAM103の補助遊技データ格納部230に格納されている補助遊技データを取得する。補助遊技データ格納部230は、普通図柄乱数と当たり種別乱数とを含む補助遊技データを記憶する記憶領域である。補助遊技データ格納部230に格納された普通図柄乱数及び当たり種別乱数はその値が逐次更新されており、補助遊技データ取得部212は、第1ゲートスイッチ92a及び第2ゲートスイッチ92bのそれぞれが遊技球の通過を検知したタイミングの乱数値を補助遊技データとして取得する。そして補助遊技データ取得部212は、補助遊技データ格納部230から補助遊技データを取得すると、その補助遊技データをRAM103に設けられた保留記憶部231に格納する。保留記憶部231は、補助遊技データを保留として記憶する記憶領域であり、例えば最大4つの補助遊技データを記憶することが可能である。
補助遊技判定部213は、現在の遊技状態が普通図柄の変動表示中でなく、また補助遊技の実行中でもないときに、保留記憶部231に補助遊技データが保留として記憶されている場合、その補助遊技データを読み出して普通図柄抽選、すなわち補助遊技判定を行う。例えば普通図柄の変動表示中にスルーゲート16a,16bを遊技球が通過して取得された補助遊技データが保留として記憶されると、補助遊技判定部213は、その普通図柄の変動表示が終了して次の変動表示を行うことが可能となったタイミングで保留記憶部231から次の補助遊技データを読み出し、補助遊技判定を行う。ただし、先の普通図柄の変動表示が当選図柄で停止して補助遊技が行われる場合、補助遊技判定部213は、その補助遊技が終了した後に保留記憶部231から補助遊技データを読み出して次の補助遊技判定を行う。
補助遊技判定部213は、補助遊技判定を行うとき、ROM102に予め格納されている補助遊技判定テーブル232を読み出し、その補助遊技判定テーブル232に基づいて保留記憶部231から読み出した補助遊技データが当たりであるか否かを判定すると共に、当たりである場合には更にその当たり種別を判定する。補助遊技判定テーブル232には、普通図柄乱数に基づいて当たりであるか否かを判定するための乱数判定テーブル232aと、当たり種別乱数に基づいて当たり種別を判定するための当たり種別テーブル232bとが含まれる。
図9は、乱数判定テーブル232a及び当たり種別テーブル232bの一例を示す図である。まず乱数判定テーブル232aは、図9(a)に示すようなテーブルである。普通図柄乱数は、例えば0〜250の範囲内で逐次更新される乱数であり、遊技機1の遊技状態に応じて当たりとなる乱数値が予め定義されている。例えば通常遊技状態ST1のときには、保留記憶部231から読み出した補助遊技データに含まれる普通図柄乱数の乱数値が0〜224のいずれかであればハズレとなり、225〜250のいずれかであれば当たりとなる。また特別遊技状態ST2のときには、通常遊技状態ST1と同様、普通図柄乱数の乱数値が0〜224のいずれかであればハズレとなり、225〜250のいずれかであれば当たりとなる。すなわち、通常遊技状態ST1又は特別遊技状態ST2のときには普通図柄抽選に当選する確率は約1/10である。一方、時短遊技状態ST3のときには、保留記憶部231から読み出した補助遊技データに含まれる普通図柄乱数の乱数値が0〜24のいずれかであればハズレとなり、25〜250のいずれかであれば当たりとなる。また確変遊技状態ST4のときには、時短遊技状態ST3と同様、普通図柄乱数の乱数値が0〜24のいずれかであればハズレとなり、25〜250のいずれかであれば当たりとなる。すなわち、時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4のときには普通図柄抽選に当選する確率は約9/10であり、通常遊技状態ST1又は特別遊技状態ST2のときよりも高確率である。
次に当たり種別テーブル232bは、図9(b)に示すようなテーブルである。当たり種別乱数は、例えば0〜99の範囲内で逐次更新される乱数であり、遊技機1の遊技状態に応じて当たり種別が予め定義されている。例えば通常遊技状態ST1のときには、保留記憶部231から読み出した補助遊技データに含まれる当たり種別乱数の乱数値が5〜99のいずれかであれば第1の当たりとなり、0〜4のいずれかであれば第2の当たりとなる。また特別遊技状態ST2のときには、通常遊技状態ST1と同様、当たり種別乱数の乱数値が5〜99のいずれかであれば第1の当たりとなり、0〜4のいずれかであれば第2の当たりとなる。すなわち、通常遊技状態ST1又は特別遊技状態ST2のときに普通図柄抽選に当選すると、約19/20の確率で第1の当たりとなり、約1/20の確率で第2の当たりとなる。一方、時短遊技状態ST3のときには、保留記憶部231から読み出した補助遊技データに含まれる普通図柄乱数の乱数値が0〜99のいずれであっても第3の当たりとなる。また確変遊技状態ST4のときも同様であり、普通図柄乱数の乱数値が0〜99のいずれであっても第3の当たりとなる。すなわち、時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4のときには普通図柄抽選に当選すると、100%の割合で第3の当たりとなる。
このように補助遊技判定部213は、保留記憶部231から読み出した遊技データに基づき補助遊技を行うか否かの当否判定を行うと共に、当選である場合には更に遊技データに基づいてその当たりの当たり種別を判定する。
普通図柄変動制御部214は、補助遊技判定部213による補助遊技判定が行われることに伴い、普通図柄表示器61において普通図柄の変動表示が行われるように制御する。まず普通図柄変動制御部214は、遊技状態に応じて普通図柄の変動時間を決定する。例えば通常遊技状態ST1又は特別遊技状態ST2のときには29秒程度の比較的長い時間(第1の普通図柄変動時間)を普通図柄の変動時間として決定し、時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4のときには、通常遊技状態ST1又は特別遊技状態ST2のときよりも短い時間であって3秒程度の時間(第2の普通図柄変動時間)を普通図柄の変動時間として決定する。そして普通図柄変動制御部214は、普通図柄の変動表示を開始する。普通図柄変動制御部214は、普通図柄表示器61において普通図柄の変動表示を開始させると、変動時間の計測を開始し、変動開始からの経過時間が予め決定された変動時間を経過すると、補助遊技判定の結果に対応する図柄を表示させることにより、普通図柄の変動表示を終了する。また普通図柄変動制御部214は、普通図柄の変動開始時に演出制御基板130に対して普通図柄変動開始コマンドを送出する。
補助遊技制御部215は、補助遊技判定部213による補助遊技判定において当選し、補助遊技を行うと判定された場合、普通図柄変動制御部214による普通図柄の変動表示が終了した後に動作し、遊技機1における遊技状態を非補助遊技状態から補助遊技状態へと移行させ、補助遊技状態において行うべき補助遊技の動作を制御する。この補助遊技制御部215は、補助遊技状態において電チューソレノイド91を駆動することにより、電動チューリップ20を第1態様(閉状態)から第2態様(開状態)へと切り換えて第2始動口21aに遊技球が入球し易い状態にする。補助遊技制御部215は、電チューソレノイド91を駆動して補助遊技を行うとき、補助遊技判定部213によって判定された当たり種別に基づいて電チューソレノイド91を駆動し、当たり種別に応じた態様で第2始動口21aを開放する。
例えば補助遊技判定において当選した当たり種別が第1の当たりのとき、補助遊技制御部215は、29秒程度の普通図柄の変動表示が終了した後に、第1の当たりに対応した第1補助遊技状態へと移行させる。この第1補助遊技状態では、補助遊技制御部215は第2始動口21aの開放時間を0.2秒程度の短い時間に設定し、電チューソレノイド91を駆動する。そして0.2秒程度の僅かな時間だけ第2始動口21aを開放した後、第2始動口21aを閉鎖することにより補助遊技を終了する。この補助遊技が終了した時点で補助遊技制御部215は、第1補助遊技状態を終了させ、非補助遊技状態へと移行させる。したがって、第1の当たりに当選して行われる第1補助遊技状態では第2始動口21aの開放時間が0.2秒程度の僅かな時間で1回しか開放しないため、開放中の第2始動口21aに対して遊技球が入球する可能性は低い。
一方、補助遊技判定において当選した当たり種別が第2の当たりのとき、補助遊技制御部215は、29秒程度の普通図柄の変動表示が終了した後に、第2の当たりに対応した第2補助遊技状態へと移行させる。この第2補助遊技状態では、補助遊技制御部215は電チューソレノイド91を複数回駆動することにより、第2始動口21aを複数回開放させる。つまり、補助遊技制御部215は、電動チューリップ20を第1態様から第2態様に切り換え、更に第2態様の電動チューリップ20を第1態様へと戻す動作を複数回繰り返して第2始動口21aを複数回開放させることにより、第2補助遊技状態において複数回の補助遊技を行うように制御する。
ところで、1回の補助遊技状態において第2始動口21aに入球可能な球技球の数には上限が定められており、本実施形態の遊技機1では例えば10個が上限値として予め定められている。そのため、補助遊技判定において第2の当たりに当選して第2始動口21aを複数回開放させるとき、補助遊技制御部215は、複数回の合計した開放時間が所定時間(例えば6秒)以下若しくは所定時間(例えば6秒)未満となるように各回の開放時間を設定する。すなわち、遊技球は遊技領域13に対して0.6秒の間隔で連続的に打ち出されるため、開放状態の第2始動口21aに対して遊技球が連続入球する場合であっても、複数回の合計開放時間を6秒以下又は未満に設定しておけば、第2補助遊技状態が開始されてから終了するまでの間に、第2始動口21aへの入球個数を上限である10個以下に抑えることが可能となる。
これを一般的に表現すると、遊技球が連続的に発射されるときの発射時間間隔をH(秒)とし、第2始動口21aへの入球上限個数をN(個)としたとき、1回の補助遊技状態において第2始動口21aが複数回開放されるときの合計開放時間Topenは、Topen≦N・Hの関係を満たす時間に設定される。これにより、1回の補助遊技状態において第2始動口21aに入球する遊技球の数を上限未満に抑えることができるようになる。
ただし、第2始動口21aの合計開放時間をTopenに設定しても遊技領域13を転動する遊技球の転動速度にはバラツキが生じるため、開放状態の第2始動口21aに上限を超える遊技球が入球することもある。そのため、補助遊技制御部215は、非補助遊技状態から補助遊技状態へ移行させると、その補助遊技状態するまでの間に第2始動口21aへの入球個数をカウントし、その入球個数が上限値に達した場合には、そのタイミングで第2始動口21aを閉鎖し、それ以後、第2始動口21aを開放しないようにしても良い。
尚、第2の当たりに当選した場合の第2補助遊技状態における第2始動口21aの合計開放時間は、第1の当たりに当選した場合の第2始動口21aの開放時間(0.2秒)よりも長い時間に設定されることは言うまでもない。ただし、1回当たりの開放時間が第1の当たりに当選した場合の第2始動口21aの開放時間(0.2秒)と同程度となる開放(遊技球を入球させることが困難な開放)が複数回の開放に含まれていても良い。
第2の当たりに対応する第2補助遊技状態において第2始動口21aを複数回開放させる場合、その開放パターンには様々なパターンがある。そのため、補助遊技制御部215は、第2の当たりに対応する第2補助遊技状態において第2始動口21aを開放させるとき、予めROM102に格納されている複数の開放パターンのうちから一の開放パターンを選択し、その選択した開放パターンに基づいて電チューソレノイド91を複数回駆動することにより、第2始動口21aを複数回開放させる。したがって、第2の当たりに当選して第2始動口21aが複数回開放されるときには、毎回同じ開放パターンで電動チューリップ20が作動するのではなく、毎回異なる開放パターンで電動チューリップ20が作動することもある。そして複数回のうちの最後に開放した第2始動口21aを閉鎖させると、補助遊技制御部215は、第2補助遊技状態を終了させ、非補助遊技状態へと移行させる。
また補助遊技判定において当選した当たり種別が第3の当たりのとき、補助遊技制御部215は、3秒程度の普通図柄の変動表示が終了した後に、第3の当たりに対応した第3補助遊技状態へと移行させる。この第3補助遊技状態では、補助遊技制御部215は電チューソレノイド91を1回又は複数回駆動することにより、第2始動口21aを1回又は複数回開放させる。第3の当たりに対応する第3補助遊技状態においても、開放中の第2始動口21aへの入球個数を上限以下に抑えることが必要であるため、第2始動口21aの合計開放時間が6秒未満に設定される。ただし、第3の当たりに対応する第3補助遊技状態では、第2始動口21aを開放させる開放パターンは一つである。そのため、第3の当たりに当選した第3補助遊技状態において第2始動口21aが開放されるときには、毎回同じ開放パターンで電動チューリップ20が作動する。
図10は、補助遊技判定によって補助遊技が行われる場合のタイミングチャートである。まず図10(a)は、第1の当たりに当選して行われる補助遊技(補助部材開放動作)を示している。例えばタイミングT10で補助遊技判定が行われ、第1の当たりに当選したことが判定されると、タイミングT11で普通図柄の変動表示が開始される。第1の当たりは、通常遊技状態ST1又は特別遊技状態ST2において発生する当たりであるため、普通図柄の変動時間Taは29秒程度の比較的長い時間に設定される。そして変動時間Taが経過した後、非補助遊技状態から第1補助遊技状態へと移行する。すなわち、補助遊技制御部215は、普通図柄の変動時間Taが終了するタイミングT12で第1補助遊技状態へと移行させ、第1補助遊技状態に対応する補助遊技(補助部材開放動作)を開始する。第1補助遊技状態では、補助遊技制御部215は、タイミングT12で第2始動口21aを開放する。第1の当たりに対応する第1補助遊技状態では、補助遊技制御部215は、第2始動口21aを0.2秒程度の僅かな時間開放させる補助遊技(補助部材開放動作)を1回だけ行う。この第1の当たりに対応する補助遊技では、第2始動口21aの開放時間が短いため、第2始動口21aが開放している期間中に遊技球を入球させることは困難である。そして0.2秒程度の開放時間が経過すると、補助遊技制御部215は、第2始動口21aを閉鎖し、補助遊技(補助部材開放動作)を終了させる。このとき、第1補助遊技状態が終了する。したがって、第1の当たりに当選した場合の第1補助遊技状態の継続時間は、0.2秒程度の僅かな時間となる。
◆図10(b)は、第2の当たりに当選して行われる補助遊技(補助部材開放動作)の一例を示している。尚、第2の当たりに対応する補助遊技が行われるときには、上述したように様々な開放パターンに基づく補助遊技が行われることがあるが、図10(b)ではそのうちの一の開放パターンに基づく補助遊技を例示している。例えばタイミングT20で補助遊技判定が行われ、第2の当たりに当選したことが判定されると、タイミングT21で普通図柄の変動表示が開始される。第2の当たりは、通常遊技状態ST1又は特別遊技状態ST2において発生する当たりであるため、普通図柄の変動時間Tbは、第1の当たりの場合と同様、29秒程度の比較的長い時間に設定される。そして変動時間Tbが経過した後、タイミングT22で補助遊技制御部215が非補助遊技状態から第2補助遊技状態へと移行させる。補助遊技制御部215は、第2補助遊技状態へと移行させると、まず第2始動口21aを0.1秒程度開放させる初期動作を電動チューリップ20に行わせる。この初期動作では第2始動口21aの開放時間が短いため、初期動作が行われている期間中に遊技球が第2始動口21aへ入球する可能性は低い。この初期動作を行った後、補助遊技制御部215は、第2始動口21aを一旦閉鎖状態に戻し、閉鎖状態を所定時間継続させる。このとき、第2補助遊技状態は継続中である。そして所定時間経過後のタイミングT23で、補助遊技制御部215は、第1補助遊技(第1補助部材開放動作)を開始する。尚、初期動作が行われてから第1補助遊技(第1補助部材開放動作)が開始されるまでのインターバル時間は、所定時間(例えば3秒程度)に設定される。
第1補助遊技(第1補助部材開放動作)では、電動チューリップ20が第2態様(開状態)に切り換えられ、第2始動口21aに遊技球が入球し易い状態が所定時間継続される。第1補助遊技の継続時間は、初期動作の継続時間(0.1秒)よりも長い時間であり、少なくとも1つの遊技球が第2始動口21aに入球し得る時間である。例えば第1補助遊技の継続時間を遊技球の打ち出し時間間隔である0.6秒以上に設定すれば、理論上、第1補助遊技が行われている間に第2始動口21aに球技球が1つ以上入球する。また2.4秒以上に設定すれば、理論上、第1補助遊技が行われている間に第2始動口21aに球技球が4つ以上入球する。したがって、第1補助遊技の継続時間は、少なくとも遊技球の打ち出し時間間隔(発射間隔)以上の時間に設定される。
そして第1補助遊技の継続時間が経過すると、補助遊技制御部215は、タイミングT24で電動チューリップ20を再び第1態様(閉状態)に戻し、第2始動口21aに遊技球が入球し難い状態とする。そして補助遊技制御部215は、第2始動口21aに遊技球が入球し難い状態の非補助遊技を所定時間継続させる。このときも第2補助遊技状態は継続中である。この非補助遊技の継続時間は、例えば初期動作を行ってから第1補助遊技が開始されるまでのインターバル時間よりも長く設定され、第1補助遊技で第2始動口21aに遊技球が入球して記憶された保留に基づく特別図柄の変動表示が少なくとも1回行われるのに要する時間若しくはそれ以上の時間に設定される。例えば非補助遊技の継続時間を29秒程度の比較的長い時間に設定すれば、第1補助遊技において第2始動口21aに複数の遊技球が入球した場合でも、それら複数の入球に基づく複数の保留を非補助遊技の継続中に消化することができるようになる。
そして補助遊技制御部215は、非補助遊技の継続時間経過後のタイミングT25で第2補助遊技(第2補助部材開放動作)を開始する。第2補助遊技(第2補助部材開放動作)では、第1補助遊技(第1補助部材開放動作)と同様、電動チューリップ20が第2態様(開状態)に切り換えられ、第2始動口21aに遊技球が入球し易い状態が所定時間継続される。第2補助遊技の継続時間は、第1補助遊技と同様に初期動作の継続時間(0.1秒)よりも長い時間であり、少なくとも1つの遊技球が第2始動口21aに入球し得る時間である。つまり、第2補助遊技の継続時間は、少なくとも遊技球の打ち出し時間間隔(発射間隔)以上の時間に設定される。例えば第2補助遊技の継続時間を遊技球の打ち出し時間間隔である0.6秒以上に設定すれば、理論上、第2補助遊技が行われている間に第2始動口21aに球技球が1つ以上入球する。また2.4秒以上に設定すれば、理論上、第2補助遊技が行われている間に第2始動口21aに球技球が4つ以上入球する。この第2補助遊技が行われるときには、上述したように第1補助遊技において第2始動口21aに入球した保留が既に消化されている。そのため、第2補助遊技において第2始動口21aに遊技球が入球すると、その入球に伴う新たな保留が記憶されるため、遊技機1において特別遊技判定が行われる回数が増加する。すなわち、第2の当たりに対応する第2補助遊技状態では、第2始動口21aへの入球に伴う特別遊技判定が行われる機会を従来よりも多く付与することができるため、従来よりも遊技者に対して有利な遊技価値を与えることができる遊技状態である。そして第2補助遊技の継続時間が経過すると、補助遊技制御部215は、タイミングT26で電動チューリップ20を第1態様に戻し、第2始動口21aに遊技球が入球し難い状態とする。図10(b)に示す開放パターンでは、タイミングT26で第2始動口21aが閉鎖することに伴い、第2補助遊技状態が終了する。ただし、開放パターンによっては、タイミングT26で第2始動口21aを閉鎖した後にも、上記と同様の処理を更に何回か繰り返すパターンがあっても良い。
図10(c)は、第3の当たりに対応する補助遊技(補助部材開放動作)が行われる場合を示している。例えばタイミングT30で補助遊技判定が行われ、第3の当たりに当選したことが判定されると、タイミングT31で普通図柄の変動表示が開始される。第3の当たりは、時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4において発生する当たりであるため、普通図柄の変動時間Tcは3秒程度の比較的短い時間に設定される。そして変動時間Tcが経過した後、補助遊技制御部215は、非補助遊技状態から第3補助遊技状態へと移行させる。補助遊技制御部215は、タイミングT22で第3補助遊技状態へと移行させると、それと同時に電動チューリップ20を第2態様(開状態)に切り換え、第2始動口21aを開放する。この第3の当たりに対応する第3補助遊技状態では、3秒程度の比較的長い開放時間が設定される補助遊技(補助部材開放動作)が複数回行われる。すなわち、補助遊技制御部215は、タイミングT32で第2始動口21aを開放すると、3秒程度の開放時間が経過するまでその開放状態を保持する。このとき、複数の遊技球が第2始動口21aに入球し得る状態となる。そして開放時間が経過すると、補助遊技制御部215は、タイミングT33で第2始動口21aを閉鎖し、その閉鎖状態を1秒程度継続させる。そして1秒程度の時間が経過したタイミングT34で再び第2始動口21aを開放し、3秒程度の開放時間が経過するまでその開放状態を保持する。このときも複数の遊技球が第2始動口21aに入球し得る状態となる。そして開放時間が経過すると、補助遊技制御部215は、タイミングT35で第2始動口21aを閉鎖し、補助遊技を終了する。これに伴い、第3補助遊技状態も終了する。
時短遊技状態ST3及び確変遊技状態ST4では、補助遊技判定に当選する確率が通常遊技状態ST1及び特別遊技状態ST2よりも高い約9/10となっており、しかも当選すると毎回上記のような第3の当たりに対応する補助遊技が行われる。そのため、時短遊技状態ST3及び確変遊技状態ST4では、第2始動口21aに対して頻繁に遊技球を入球させることができ、第2始動口21aへの入球に基づく特別遊技判定が連続的に行われるようになる。尚、時短遊技状態ST3及び確変遊技状態ST4では第3の当たりに頻繁に当選するため、第3補助遊技状態において第2始動口21aが閉鎖状態となるインターバル時間(T33〜T34の時間)は、第2補助遊技状態において非補助遊技が継続する時間(T24〜T25)よりも短い時間に設定される。
次にメイン制御基板100における動作について説明する。図11は、メイン制御基板100による主要動作の処理手順の一例を示すフローチャートである。メイン制御基板100は、電源投入時や電源断時などの特殊な場合を除く通常の動作時において図11に示すフローチャートに基づく処理をタイマ割込処理として一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行する。タイマ割込によって処理を開始すると、メイン制御基板100は、乱数更新処理(ステップS101)、第1始動口スイッチ処理(ステップS102)、第2始動口スイッチ処理(ステップS103)、ゲートスイッチ処理(ステップS104)、各種スイッチ処理(ステップS105)、賞球処理(ステップS106)、特別図柄処理(ステップS107)、大入賞口処理(ステップS108)、普通図柄処理(ステップS109)、電動チューリップ(電チュー)処理(ステップS110)および出力処理(ステップS111)が順次実行され、それらが終了すると、その後は初期値乱数更新処理(ステップS112)が繰り返し実行される。そして一定時間が経過してタイマによる割込が再び発生すると、乱数更新処理(ステップS101)以降の処理が繰り返し実行される。
乱数更新処理(ステップS101)では、RAM103の遊技データ格納部220に格納されている各種乱数の値を更新する処理が行われる。第1始動口スイッチ処理(ステップS102)では、上述の遊技データ取得部202が第1始動口スイッチ43の状態を監視し、第1始動口19aに遊技球が入球して第1始動口スイッチ43がオンとなった場合に遊技データ格納部220から遊技データを取得する処理が行われる。第2始動口スイッチ処理(ステップS103)では、上述の遊技データ取得部202が第2始動口スイッチ44の状態を監視し、第2始動口21aに遊技球が入球して第2始動口スイッチ44がオンとなった場合に遊技データ格納部220から遊技データを取得する処理が行われる。ゲートスイッチ処理(ステップS104)では、補助遊技データ取得部212が第1ゲートスイッチ92a及び第2ゲートスイッチ92bの状態を監視し、スルーゲート16a,16bを遊技球が通過してそれらのゲートスイッチ92a,92bがオンとなった場合に普通図柄抽選のために普通図柄乱数を含む補助遊技データを取得する処理が行われる。各種スイッチ処理(ステップS105)では、その他全てのスイッチ(例えば大入賞口スイッチなど)からの信号を入力する処理が行われる。賞球処理(ステップS106)では、各種入賞口への入球数を計数し、その計数値に基づいて賞球コマンドを設定する処理が行われる。特別図柄処理(ステップS107)では、特別遊技判定部203及び特別図柄変動制御部204による特別遊技判定、特別図柄の変動表示およびその特別図柄の変動表示に伴う処理が行われる。大入賞口処理(ステップS108)では、第1大入賞口22a及び第2大入賞口23aを開閉する特別遊技の動作が制御される。普通図柄処理(ステップS109)では、普通図柄の変動表示およびその普通図柄の変動に伴う処理が行われる。電動チューリップ処理(ステップS110)では、電動チューリップ20を作動させる補助遊技の制御が行われる。また出力処理(ステップS111)では、メイン制御基板100から払出制御基板120及び演出制御基板130に対して制御用コマンドや遊技データなどを出力する処理が行われる。各基板に出力するコマンドやデータは、ステップS102〜S110の各処理において生成され、予めRAM103にセットされている。そのため、この出力処理ではRAM103にセットされたコマンドやデータを読み出して出力する。そして初期値乱数更新処理(ステップS112)では、遊技データ格納部220に格納されている大当たり乱数などの各種乱数の初期値が更新される。ステップS101〜S111を実行した後の残余時間において、この初期値乱数更新処理(ステップS112)を繰り返し実行することにより、各種乱数の初期値をその都度更新することができる。そして、この残余時間は遊技機1の動作状態などに応じて長くなったり又は短くなったりするため、残余時間中において初期値乱数更新処理(ステップS112)を繰り返し実行する回数が毎回異なるものとなり、各種乱数の初期値の更新値を不規則な値にすることができる。それ故、大当たりを不正に発生させようとした場合でも大当たり乱数などの初期値が不明なため、大当たり乱数が大当たりの当選値となるタイミングを知ることができず、ひいては不正を防止することが可能である。
図12は、第1始動口スイッチ処理(図11のステップS102)及び第2始動口スイッチ処理(図11のステップS103)の詳細を示すフローチャートである。まず図12(a)に示すように、第1始動口スイッチ処理(ステップS102)では、第1始動口19aに遊技球が入球して第1始動口スイッチ43がオンになったか否かを判断する(ステップS201)。ここで第1始動口スイッチ43がオンになっていない場合には始動条件が成立していないので第1始動口スイッチ処理を終了する。第1始動口スイッチ43がオンになっていれば、始動条件が成立するため、保留記憶部221の第1保留記憶部222に記憶されている保留数U1が上限値未満であるか否かを判断する(ステップS202)。図例の場合、上限値を4個としている。そして保留数U1が上限値に達している場合には(ステップS202でNO)、それ以上保留数を増加させることができないので、第1始動口スイッチ処理を終了する。一方、保留数U1が上限値未満である場合(ステップS202でYES)、保留数U1の値を1加算する(ステップS203)。そして第1始動口19aへ入球したことによる遊技データを遊技データ格納部220から読み出し、その遊技データに含まれる各種乱数の値を保留記憶部221の第1保留記憶部222に格納する(ステップS204)。このとき読み出した遊技データに含まれる大当たり乱数の値によって、「大当たり」であるか又は「ハズレ」であるかが確定する。また「大当たり」である場合、遊技データに含まれる図柄乱数の値によって特別遊技の種類や特別遊技終了後の遊技状態などが確定する。また「ハズレ」である場合、遊技データに含まれるリーチ乱数の値によってリーチ演出が行われるか否かが確定する。そしてメイン制御基板100は、読み出した各種乱数を含む遊技データを演出制御基板130に送信するための送信用遊技データとしてセットする(ステップS205)。このときセットする送信用遊技データには、第1始動口19aへ入球したことによって取得した遊技データであることを示す情報が付与される。そして遊技データのセットが完了すれば、第1始動口スイッチ処理を終了する。
次に図12(b)に示すように、第2始動口スイッチ処理(図11のステップS103)では、第2始動口21aに遊技球が入球して第2始動口スイッチ44がオンになったか否かを判断する(ステップS301)。ここで第2始動口スイッチ44がオンになっていない場合には始動条件が成立していないので第2始動口スイッチ処理を終了する。第2始動口スイッチ44がオンになっていれば、始動条件が成立するため、保留記憶部221の第2保留記憶部223に記憶されている保留数U2が上限値未満か否かを判断する(ステップS302)。図例の場合、上限値を4個としている。そして保留数U2が上限値に達している場合には(ステップS302でNO)、それ以上保留数を増加させることができないので、第2始動口スイッチ処理を終了する。一方、保留数U2が上限値未満である場合(ステップS302でYES)、保留数U2の値を1加算する(ステップS303)。そして第2始動口21aに入球したことによる特別遊技判定のための遊技データを遊技データ格納部220から読み出し、その遊技データに含まれる各種乱数の値を保留記憶部221の第2保留記憶部223に格納する(ステップS304)。このとき読み出した各種乱数の値により、大当たりであるか否か、またハズレの場合はリーチ演出を行うか否かなどが確定する。そしてメイン制御基板100は、読み出した各種乱数を含む遊技データを演出制御基板130に送信するための送信用遊技データとしてセットする(ステップS305)。このときセットする送信用遊技データには、第2始動口21aへ入球したことによって取得した遊技データであることを示す情報が付与される。そして遊技データのセットが完了すれば、第2始動口スイッチ処理を終了する。
次に図13は、ゲートスイッチ処理(図11のステップS104)の詳細を示すフローチャートである。この処理ではまず、スルーゲート16a,16bを遊技球が通過して第1ゲートスイッチ92a又は第2ゲートスイッチ92bがオンになったか否かを判断する(ステップS401)。第1ゲートスイッチ92a及び第2ゲートスイッチ92bがいずれもオンになっていない場合には、普通図柄抽選の始動条件が成立していないため、ゲートスイッチ処理を終了する。一方、第1ゲートスイッチ92a及び第2ゲートスイッチ92bのいずれか一方がオンになっていれば、始動条件が成立するため、普通図柄抽選の保留数Gが上限値未満か否かを判断する(ステップS402)。図例の場合、上限値を4個としている。そして保留数Gが上限値に達している場合には(ステップS402でNO)、それ以上保留数を増加させることができないので、ゲートスイッチ処理を終了する。一方、保留数Gが上限値未満である場合(ステップS402でYES)、保留数Gの値を1加算する(ステップS403)。そして遊技球がスルーゲート16a,16bを通過したことによる補助遊技判定のために普通図柄乱数を含む補助遊技データを読み出し、その補助遊技データをRAM103の保留記憶部231に格納する(ステップS404)。尚、このとき読み出される普通図柄乱数の値により、補助遊技判定における当否が確定する。
次に図14は、特別図柄処理(図11のステップS107)の詳細を示すフローチャートである。この処理ではまず、遊技機1の現在の状態が特別遊技中であるか否かを判断する(ステップS501)。特別遊技中であれば、その特別遊技が終了するまで新たな特別図柄の変動表示を行うことができないため、特別図柄の変動処理を開始することなく特別図柄処理を終了する(ステップS501でYES)。これに対し、特別遊技中でない場合(ステップS501でNO)、メイン制御基板100は、遊技機1の現在の状態が特別図柄の変動表示中であるか否かを判断する(ステップS502)。特別図柄の変動表示中でない場合(ステップS502でNO)、保留数U2が1以上であるか否かを判断する(ステップS503)。保留数U2が1以上である場合(ステップS503でYES)、メイン制御基板100は、保留記憶部221の第2保留記憶部223において最も先に記憶された遊技データを読み出し(ステップS504)、その保留数U2の値を1減算する(ステップS505)。そして第2保留記憶部223に記憶されている他の保留の記憶領域を順にシフトさせる(ステップS506)。
一方、保留数U2が0である場合(ステップS503でNO)、メイン制御基板100は、保留数U1が1以上であるか否かを判断する(ステップS507)。保留数U1が1以上である場合(ステップS507でYES)、メイン制御基板100は、保留記憶部221の第1保留記憶部222において最も先に記憶された遊技データを読み出し(ステップS508)、その保留数U1の値を1減算する(ステップS509)。そして第1保留記憶部223に記憶されている他の保留の記憶領域をシフトさせる(ステップS510)。また保留数U1が0である場合(ステップS507でNO)は、始動条件となる第1始動口19a又は第2始動口21aへの入球に伴う保留が記憶されていないことを意味するため、特別図柄の変動表示を開始せずに処理を終了する。
ステップS504とステップS508のいずれか一方で遊技データの読み出しが行われた場合、その読み出した遊技データに基づく特別遊技判定のための処理(ステップS511〜S517)へと進む。すなわち、メイン制御基板100は、まず現在の遊技機1の遊技状態が高確率状態(確変遊技状態ST4)であるか否かを判断し(ステップS511)、高確率状態であれば特別遊技判定テーブル224に含まれる大当たり乱数判定テーブルの中から高確率テーブルを選択して読み出し(ステップS512)、高確率状態でなければ通常確率テーブルを選択して読み出す(ステップS513)。そしてメイン制御基板100は、遊技者に有利な特別遊技を行うかを判定するための特別遊技判定処理を実行する(ステップS514)。この特別遊技判定処理(ステップS514)では、ステップS504又はS508で読み出された遊技データに含まれる大当たり乱数に基づき大当たりの当否が判定されると共に、その判定結果に応じて特別図柄の変動表示を行う変動時間が決定される。尚、この特別遊技判定処理の詳細については後述する。
メイン制御基板100は、特別遊技判定処理(ステップS514)を行った後、その特別遊技判定処理で決定された特別図柄の変動時間に対応する装飾図柄の変動演出を演出制御基板130に行わせるための変動開始コマンドをRAM103にセットする(ステップS515)。そしてメイン制御基板100は、特別遊技判定処理で決定された特別図柄の変動時間に基づいて第1特別図柄表示器63又は第2特別図柄表示器65における特別図柄の変動表示を開始し(ステップS516)、その変動表示を変動時間が経過するまで継続させるために、変動時間の計測を開始する(ステップS517)。
一方、ステップS502において特別図柄の変動表示中であった場合(ステップS502でYES)、メイン制御基板100は、その変動時間が終了したか否かを判断する(ステップS518)。ここでは特別図柄の変動表示開始に伴いステップS517で計測が開始された変動時間が特別遊技判定処理(ステップS514)で決定された変動時間に達したか否かが判断される。そして変動時間が終了していなければ(ステップS518でNO)、特別図柄の変動表示が継続されるので、そのまま特別図柄処理を終了する。これに対し、変動時間が終了した場合には(ステップS518でYES)、メイン制御基板100は、演出制御基板130によって行われている装飾図柄の変動による演出を停止させるための変動停止コマンドをRAM103にセットする(ステップS519)。そして第1特別図柄表示器63又は第2特別図柄表示器65における特別図柄の変動表示を特別遊技判定の結果に対応する停止図柄で停止させ(ステップS520)、計測された変動時間をリセットする(ステップS521)。そしてメイン制御基板100は、停止中処理(ステップS522)を実行する。尚、停止中処理の詳細については後述する。
図15は、特別遊技判定処理(図14のステップS514)の詳細を示すフローチャートである。この処理を開始すると、メイン制御基板100は、ステップS512又はS513で選択したテーブルに基づき、遊技データに含まれる大当たり乱数が大当たりを示す値であるか否かの特別遊技判定を行う(ステップS541)。そして大当たりに当選していれば(ステップS542でYES)、図柄乱数に基づき大当たりの種類を判定する(ステップS543)。つまり、ここでは図柄乱数に基づき、特別遊技として行うべき特別遊技の種類が判定されると共に、特別遊技終了の遊技状態が判定される。図柄乱数の判定を行う際には、判定対象となる図柄乱数が第1始動口19aへの入球によって取得されたものであるか、或いは、第2始動口21aへの入球によって取得されたものであるかによって異なるテーブルが参照される。そして大当たり遊技の種類を判定すると、メイン制御基板100は、特別図柄の変動表示後に停止させる停止図柄として大当たりの種類に対応した特別図柄をセットする(ステップS544)。続いてメイン制御基板100は、ROM102に予め記憶されている変動パターンテーブルから大当たり用の変動パターンテーブルを参照し(ステップS545)、図柄乱数やリーチ乱数などに基づいて特別図柄の変動時間を決定する(ステップS546)。
また大当たりに当選していない場合(ステップS542でNO)、メイン制御基板100は、特別図柄の変動表示後に停止させる停止図柄として、図柄乱数に基づくハズレ図柄をセットする(ステップS547)。そして現在の遊技状態が確変遊技状態ST4であるか否かを判断し(ステップS548)、確変遊技状態ST4である場合、メイン制御基板100は、ROM102の変動パターンテーブルから確変遊技用の変動パターンテーブルを参照し(ステップS549)、図柄乱数やリーチ乱数などに基づいて特別図柄の変動時間を決定する(ステップS550)。
また確変遊技状態ST4でなかった場合(ステップS548でNO)、時短遊技状態ST3であるか否かを判断する(ステップS551)。時短遊技状態ST3である場合、メイン制御基板100は、ROM102の変動パターンテーブルから時短遊技用の変動パターンテーブルを参照し(ステップS552)、図柄乱数やリーチ乱数などに基づいて特別図柄の変動時間を決定する(ステップS553)。
更に時短遊技状態ST3でもなかった場合(ステップS551でNO)、メイン制御基板100は、ROM102の変動パターンテーブルから通常遊技用の変動パターンテーブルを参照すると共に(ステップS554)、保留記憶部221に記憶されている保留数(例えば第1保留記憶部222に記憶されている保留数U1の値)を確認する(ステップS555)。そしてメイン制御基板100は、図柄乱数とリーチ乱数と保留数とに基づいて通常遊技用の変動パターンテーブルに定められている特別図柄の変動時間を決定する(ステップS556)。例えば、保留数が上限数に達している場合には、特別図柄の変動表示を効率的に消化していくようにするため、リーチ演出を行わない通常のハズレであれば、保留数が上限数に達していない場合よりも短い変動時間を決定する。また保留数が上限数に達していないときには、リーチ演出を行わない通常のハズレにおいてステップS556で決定される変動時間は、ステップS550,S553で通常のハズレ時に決定される変動時間よりも長くなる。言い換えると、時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4のときには、効率的に保留を消化していくことができるようにするため、リーチ演出などを行う場合を除いて通常遊技状態ST1のときよりも相対的に短い変動時間が決定される。以上で、特別遊技判定処理(ステップS514)が終了する。
次に図16は、停止中処理(図14のステップS522)の詳細を示すフローチャートである。この処理では、特別図柄の変動表示が停止した後、遊技機1の遊技状態を特別遊技に移行させたり、時短遊技状態ST3を通常遊技状態ST1に移行させたり、確変遊技状態ST4を通常遊技状態ST1に移行させたりする処理を行う。この停止中処理を開始すると、メイン制御基板100は、特別遊技へと移行させる大当たりが発生したか否かを判断し(ステップS571)、大当たりが発生した場合(ステップS571でYES)、その大当たりの種類に対応する特別遊技(大当たり遊技)をセットする(ステップS572)。そして演出制御基板33に特別遊技に対応した演出を行わせるべく、大当たり開始コマンドをRAM103にセットする(ステップS573)。その後、メイン制御基板100は、特別遊技を開始する(ステップS574)。これにより、遊技機1の遊技状態は特別遊技状態ST2となる。
またメイン制御基板100は、大当たりが発生していないと判断した場合(ステップS571でNO)、現在の遊技状態が確変遊技状態ST4であるか否かを判断する(ステップS575)。その結果、確変遊技状態ST4である場合(ステップS575でYES)、メイン制御基板100は、確変遊技状態ST4での残り変動回数SCの値を1減算する(ステップS576)。尚、この残り変動回数SCは、特別遊技が終了して確変遊技状態ST4へと移行するときに所定値(例えば10000)に予めセットされるものである。メイン制御基板100は、この残り変動回数SCの値を1減算した後、残り変動回数SCが0になったか否かを判断し(ステップS577)、0になっていれば、それ以後の遊技状態として通常遊技状態ST1をセットする(ステップS578)。これにより、遊技機1の遊技状態は、通常遊技状態ST1へと移行する。
さらにメイン制御基板100は、現在の遊技状態が確変遊技状態ST4でないと判断した場合(ステップS575でNO)、現在の遊技状態が時短遊技状態ST3であるか否かを判断する(ステップS579)。その結果、時短遊技状態ST3である場合(ステップS579でYES)、メイン制御基板100は、時短遊技状態ST3での残り変動回数JCの値を1減算する(ステップS580)。尚、この残り変動回数JCは、特別遊技が終了して時短遊技状態ST3へと移行するときに所定値(例えば100)に予めセットされるものである。メイン制御基板100は、この残り変動回数JCの値を1減算した後、残り変動回数JCが0になったか否かを判断し(ステップS581)、0になっていれば、それ以後の遊技状態として通常遊技状態ST1をセットする(ステップS582)。これにより、遊技機1の遊技状態は、通常遊技状態ST1へと移行する。尚、現在の遊技状態が通常遊技状態であった場合(ステップS579でNO)、その後は特に何も行わない。以上で、停止中処理(ステップS522)が終了する。
次に図17および図18は、大入賞口処理(図11のステップS108)の詳細を示すフローチャートである。この処理では、特別遊技が開始された場合の第1大入賞口22a及び第2大入賞口23aの開閉動作が制御される。メイン制御基板100は、遊技機1の現在の遊技状態が特別遊技開始後の特別遊技中であるか否かを判断する(ステップS601)。特別遊技中でない場合(ステップS601でNO)、第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aの開閉動作は行わないため、大入賞口処理を終了する。これに対し、特別遊技中である場合(ステップS601でYES)、メイン制御基板100は、遊技機1が停止中処理(図16)で開始させた特別遊技のオープニング動作中であるか否かを判断する(ステップS602)。遊技機1がオープニング動作中である場合(ステップS602でYES)、メイン制御基板100は予め設定されたオープニング動作が行われるべき時間(オープニング時間)を経過したか否かを判断する(ステップS603)。オープニング時間を経過していない場合(ステップS603でNO)、オープニング動作が継続されるので大入賞口処理を終了する。つまり、オープニング動作が終了するまで第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aは開放されない。
一方、オープニング時間を経過している場合(ステップS603でYES)、メイン制御基板100は、第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aを開放するラウンド値Rに対して1加算する(ステップS604)。このラウンド値Rは、大当たりの発生時点においては0に初期化されており、ステップS604で1を加算することによって今回行うべきラウンドの値となる。そしてメイン制御基板100は、特別遊技の種別を確認し(ステップS605)、今回のラウンドRにおける第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aの開放時間をセットする(ステップS606)。そして今回のラウンドRが奇数ラウンドであるか否かを判断し(ステップS607)、奇数ラウンドであれば場合(ステップS607でYES)、第1大入賞口22aを開放する(ステップS608)。また今回のラウンドRが奇数ラウンドではなく、偶数ラウンドである場合(ステップS607でNO)、メイン制御基板100は、第2大入賞口23aを開放する(ステップS609)。ステップS608又はS609で第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aを開放すると、メイン制御基板100は、開放時間の計測を開始する。そしてメイン制御基板100は、ステップS606でセットされた開放時間が経過したか否かを判断し(ステップS610)、開放時間が経過していない場合(ステップS610でNO)には、更に開放中の大入賞口に対して所定の上限個数の遊技球が入球したか否かを判断する(ステップS611)。その結果、開放時間が経過しておらず、しかも入球個数が上限値に達していない場合(ステップS611でNO)には、開放中の大入賞口を閉鎖する必要がないため、大入賞口処理を終了する。
一方、開放時間が経過している場合(ステップS610でYES)、又は、大入賞口への入球個数が上限値に達した場合(ステップS611でYES)、メイン制御基板100は、現在開放中の第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aを閉鎖する(ステップS612)。そして現在のラウンドRが最終ラウンドを示す値(例えば16)であるか否かを判断する(ステップS613)。最終ラウンドでない場合(ステップS613でNO)には特別遊技が継続するため、そのまま大入賞口処理を終了する。
現在のラウンドRが最終ラウンドであった場合(ステップS613でYES)、メイン制御基板100は、特別遊技を終了させるためのステップS614以降の処理を実行する。すなわち、メイン制御基板100は、現在のラウンド値Rを0にリセットし(ステップS614)、特別遊技終了後に確変遊技状態ST4へ移行させるか否かを判断する(ステップS615)。その結果、確変遊技状態ST4へ移行させる場合(ステップS615でYES)、メイン制御基板100は、その後の遊技状態として確変遊技状態ST4をセットし(ステップS616)、確変遊技状態ST4での残り変動回数SCの値を10000にセットする(ステップS617)。これにより、確変遊技状態ST4は、実質的に次回の大当たりに当選するまで継続するようになる。これに対し、特別遊技終了後の遊技状態を時短遊技状態ST3へ移行させる場合(ステップS615でNO)、メイン制御基板100は、その後の遊技状態として時短遊技状態ST3をセットし(ステップS618)、時短遊技状態ST3での残り変動回数JCの値を100にセットする(ステップS617)。
そしてメイン制御基板100は、全てのラウンド遊技が終了した後に特別遊技のエンディングを行うことなく、演出制御基板33に特別遊技中の演出を終了させるべく、大当たり終了コマンドをセットし(ステップS622)、特別遊技を終了させる(ステップS623)。
一方、ステップS602の判断において遊技機1がオープニング中でないと判断した場合(ステップS602でNO)、図18のフローチャートに進み、メイン制御基板100は、第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aが開放中であるか否かを判断する(ステップS651)。そして第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aが開放中である場合は(ステップS651でYES)、図17に示すステップS610以降の処理を実行する。また第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aが開放中でない場合は(ステップS651でNO)、ラウンド遊技の進行中に第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aが閉鎖したことを意味するため、メイン制御基板100は、ラウンド間のインターバル時間を設けることなく次のラウンドを実施すべく、図17に示すステップS604以降の処理を実行する。
上記のような大入賞口処理により、遊技機1において特別遊技が開始されると、まずオープニング動作が行われ、そのオープニング動作が終了すると、第1大入賞口22a及び第2大入賞口23aが共に閉鎖状態とならないように交互に開放しながらラウンド遊技が進行し、最終ラウンドにおいて第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aが閉鎖状態になると、特別遊技が終了する。したがって、最終ラウンドの第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aが閉鎖された直後に、遊技状態が時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4に移行する。
次に図19は、普通図柄処理(図11のステップS109)の詳細を示すフローチャートである。この処理ではまず、遊技機1の現在の状態が補助遊技状態であるか否かを判断する(ステップS701)。ここでの補助遊技状態とは、上述した第1補助遊技状態、第2補助遊技状態及び第3補助遊技状態のいずれかの遊技状態を意味している。その判断の結果、補助遊技状態である場合(ステップS701でYES)、メイン制御基板100は、普通図柄変動を開始することなく普通図柄処理を終了する。また補助遊技状態でない場合(ステップS701でNO)、遊技機1の現在の状態が普通図柄の変動表示中であるか否かを判断する(ステップS702)。普通図柄が変動表示中でない場合(ステップS702でNO)、メイン制御基板100は普通図柄抽選の保留数Gが1以上であるか否かを判断する(ステップS703)。保留数Gが0である場合には(ステップS703でNO)、普通図柄抽選の始動条件となるスルーゲート16a,16bを遊技球が通過していないことを意味するため、普通図柄の変動表示を開始せずに普通図柄処理を終了する。
これに対し、保留数Gが1以上である場合(ステップS703でYES)、メイン制御基板100は、保留記憶部231から最先の保留に対応する補助遊技データを読み出し(ステップS704)、保留数Gの値を1減算し(ステップS705)、他の保留を記憶している記憶領域をシフトさせる(ステップS706)。そしてメイン制御基板100は、保留から読み出した補助遊技データに基づく補助遊技判定処理を行う(ステップS707)。この補助遊技判定処理では、通常遊技状態ST1、特別遊技状態ST2、時短遊技状態ST3及び確変遊技状態ST4のいずれであるかに応じた補助遊技判定が行われ、遊技状態に応じた普通図柄の変動時間がセットされる。尚、補助遊技判定処理の詳細な処理手順については後述する。
メイン制御基板100は、補助遊技判定処理を行うと、次に演出制御基板130に対して送出するための普通図柄変動開始コマンドをRAM103にセットする(ステップS708)。そしてメイン制御基板100は、補助遊技判定処理(ステップS707)でセットした普通図柄の変動時間に基づき、普通図柄表示器61において普通図柄の変動表示を開始し(ステップS709)、その変動時間の計測動作を開始する(ステップS710)。
一方、普通図柄の変動表示中であった場合(ステップS702でYES)、メイン制御基板100は、普通図柄の変動時間が終了したか否かを判断する(ステップS711)。つまり、ステップS710で計測開始された変動時間が、ステップS707でセットされた変動時間に達したか否かが判断される。そして変動時間が終了していない場合(ステップS711でNO)、普通図柄変動が継続されるので、そのまま普通図柄処理を終了する。また変動時間が終了した場合(ステップS711でYES)、メイン制御基板100は、普通図柄の変動表示を停止させて補助遊技判定の結果を普通図柄表示器61において表示させ(ステップS712)、計測時間をリセットする(ステップS713)。そしてメイン制御基板100は、普通図柄抽選に当選したか否かを判断し(ステップS714)、当選していれば(ステップS714でYES)、その当選した当たりに対応する補助遊技状態へと移行させ(ステップS715)、演出制御基板130へ送出するための補助遊技開始コマンドをRAM103にセットする(ステップS716)。一方、普通図柄抽選に当選していなければ(ステップS716でNO)、補助遊技状態へと移行させることなく、遊技機1の現在の状態を保持したまま普通図柄処理を終了する。
図20は、補助遊技判定処理(図19のステップS707)の詳細を示すフローチャートである。この処理を開始すると、メイン制御基板100は、現在の遊技状態が通常遊技状態ST1であるか否かを判断し(ステップS750)、通常遊技状態ST1でない場合には更に特別遊技状態ST2であるか否かを判断する(ステップS751)。その結果、通常遊技状態ST1又は特別遊技状態ST2である場合(ステップS750又はS751でYES)、メイン制御基板100は、それらの遊技状態に応じて保留記憶部231から読み出した遊技データに基づく補助遊技判定を行う(ステップS752)。このとき、普通図柄乱数に基づいて普通図柄抽選の当否が判定される。そしてメイン制御基板100は、当たりであるか否かを判断し(ステップS753)、当たりであれば(ステップS753でYES)、更に当たり種別乱数に基づいて当たり種別を判定する(ステップS754)。そして当たり種別が第1の当たりである場合(ステップS755でYES)、メイン制御基板100は、普通図柄の変動表示を終了させて表示する停止図柄として第1の当選図柄をセットし(ステップS756)、第2始動口21aの開放パターンとして第1の当たりに対応する開放パターンをセットする(ステップS757)。これに対し、当たり種別が第2の当たりである場合(ステップS755でNO)、メイン制御基板100は、第2の当選図柄をセットし(ステップS758)、第2始動口21aの開放パターンとして第2の当たりに対応する複数の開放パターンの中から一のパターンを選択し、その選択した一の開放パターンをセットする(ステップS759)。また補助遊技判定の結果が当たりでなかった場合(ステップS753でNO)、メイン制御基板100は、普通図柄の変動表示を終了させて表示する停止図柄としてハズレ図柄をセットする(ステップS760)。そしてメイン制御基板100は、普通図柄の変動時間を長時間(図例の場合は29秒)に設定し(ステップS761)、補助遊技判定処理を終了する。
一方、現在の遊技状態が時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4であった場合(ステップS751でNO)、メイン制御基板100は、それらの遊技状態に応じて保留記憶部231から読み出した遊技データに基づく補助遊技判定を行う(ステップS762)。このとき、普通図柄乱数に基づいて普通図柄抽選の当否が判定される。そしてメイン制御基板100は、当たりであるか否かを判断し(ステップS763)、当たりであれば(ステップS763でYES)、普通図柄の変動表示を終了させて表示する停止図柄として第3の当選図柄をセットし(ステップS764)、第2始動口21aの開放パターンとして第3の当たりに対応する開放パターンをセットする(ステップS765)。また補助遊技判定の結果が当たりでなかった場合(ステップS763でNO)、メイン制御基板100は、普通図柄の変動表示を終了させて表示する停止図柄としてハズレ図柄をセットする(ステップS766)。そしてメイン制御基板100は、普通図柄の変動時間を短時間(図例の場合は3秒)に設定し(ステップS767)、補助遊技判定処理を終了する。
次に図21は、電動チューリップ処理(図11のステップS110(電チュー処理))の詳細を示すフローチャートである。この処理ではまず、遊技機1の現在の状態が補助遊技状態であるか否かを判断する(ステップS801)。補助遊技状態でない場合(ステップS801でNO)、電動チューリップ20を作動させないため、電動チューリップ処理を終了する。これに対し、補助遊技状態である場合(ステップS801でYES)、メイン制御基板100は、電動チューリップ20が第2始動口21aを開放しているか否かを判断し(ステップS802)、第2始動口21aを開放していない場合には(ステップS802でNO)、インターバル時間の計測中であるか否かを判断する(ステップS803)。インターバル時間とは、補助遊技状態において電動チューリップ20が第2始動口21aを複数回開放する場合に第2始動口21aの閉鎖状態を継続させる時間であって、先の開放状態を閉鎖状態に切り換えてから次の開放状態へ切り換えるまでのインターバルの時間である。インターバル時間の計測中であれば(ステップS803でYES)、メイン制御基板100は、インターバル時間が経過したか否かを判断する(ステップS804)。そしてインターバル時間が経過していないときには(ステップS804でNO)、第2始動口21aの閉鎖状態が継続するため、電動チューリップ処理を終了する。またインターバル時間を経過しているときには(ステップS804でYES)、電動チューリップ20を作動させて第2始動口21aを開放させるべく、ステップS805へ進む。またインターバル時間の計測中でなかった場合も(ステップS803でNO)、同様にステップS805へ進む。
ステップS805へ進むと、メイン制御基板100は、補助遊技判定処理(ステップS707)でセットされた開放パターンを確認し(ステップS805)、その開放パターンに基づいて第2始動口21aの開放時間をセットする(ステップS806)。そして電チューソレノイド91を駆動することにより、電動チューリップ20を第1態様(閉状態)から第2態様(開状態)へと作動させ、第2始動口21aを開放する(ステップS807)。メイン制御基板100は、第2始動口21aを開放させると、開放時間の計測を開始する(ステップS808)。そして第2始動口21aを開放してから、ステップS806でセットされた開放時間を経過したか否かを判断し(ステップS809)、開放時間が経過している場合には(ステップS809でYES)、電動チューリップ20を第2態様(開状態)から第1態様(閉状態)へ戻し、第2始動口21aを閉鎖する(ステップS810)。その後、メイン制御基板100は、開放パターンを再度確認し(ステップS811)、現在の補助遊技状態において第2始動口21aの次回開放があるか否かを判断する(ステップS812)。その結果、第2始動口21aが更に繰り返し開放される場合(ステップS812でYES)、メイン制御基板100は、その開放パターンに基づいて第2始動口21aの閉鎖状態を継続させるインターバル時間をセットし、そのインターバル時間の計測を開始する(ステップS814)。
一方、ステップS809において開放時間が経過していない場合(ステップS809でNO)、メイン制御基板100は、現在の補助遊技状態において第2始動口21aへの入球個数が所定の上限値(例えば10個)に達したか否かを判断する(ステップS815)。その結果、第2始動口21aへの入球個数が上限値に達していない場合(ステップS815でNO)には、第2始動口21aの開放状態を継続させても良いため、電動チューリップ処理を終了する。また第2始動口21aへの入球個数が上限値に達している場合(ステップS815でYES)、メイン制御基板100は、電動チューリップ20を第2態様(開状態)から第1態様(閉状態)へ戻し、第2始動口21aを閉鎖する(ステップS816)。その後、メイン制御基板100は、演出制御基板130へ送出するための補助遊技終了コマンドをRAM103にセットし(ステップS817)、現在の補助遊技状態を終了させる(ステップS818)。
またステップS812において第2始動口21aの次回開放がないと判断した場合にも(ステップS812でNO)、メイン制御基板100は、演出制御基板130へ送出するための補助遊技終了コマンドをRAM103にセットし(ステップS817)、現在の補助遊技状態を終了させる(ステップS818)。
次に図22は、出力処理(図11のステップS111)の詳細を示すフローチャートである。この処理では、メイン制御基板100からサブ制御基板200に対して各種データやコマンドなどが出力される。まずメイン制御基板100は、送信用遊技データがセットされている場合、それを演出制御基板130に送信する(ステップS901)。尚、送信用遊技データがセットされていなければ、ステップS901の送信処理は行われない。次に変動開始コマンドがセットされていれば、それを演出制御基板130に送信し、特別図柄の変動時間に対応する時間分の図柄変動演出を行うことを指示する(ステップS902)。これにより、演出制御基板130によって装飾図柄を変動させる変動演出が開始される。尚、変動開始コマンドがセットされていなければ、ステップS902の送信処理は行われない。次に変動停止コマンドがセットされていれば、それを演出制御基板130に送信し、演出制御基板130によって行われている変動演出を停止させて特別遊技判定の結果が大当たりとなるものであるか否かを遊技者に報知させる演出を行うことを指示する(ステップS903)。尚、変動停止コマンドがセットされていなければ、ステップS903の送信処理は行われない。次に大当たり開始コマンドがセットされていれば、それを演出制御基板130に送信し、特別遊技の開始に伴う演出動作の開始を指示する(ステップS904)。尚、大当たり開始コマンドがセットされていなければ、ステップS904の送信処理は行われない。次に大当たり終了コマンドがセットされていれば、それを演出制御基板130に送信し、特別遊技に対応した演出の終了を指示する(ステップS905)。尚、大当たり終了コマンドがセットされていなければ、ステップS905の送信処理は行われない。次に普通図柄変動開始コマンドがセットされていれば、それを演出制御基板130に送信し、普通図柄の変動開始に伴って演出制御基板130がそれに対応する演出を行うことができるようにする(ステップS906)。尚、普通図柄変動開始コマンドがセットされていなければ、ステップS906の送信処理は行われない。次に補助遊技開始コマンドがセットされていれば、それを演出制御基板130に送信し、補助遊技の開始に伴って演出制御基板130がそれに対応する演出を行うことができるようにする(ステップS907)。尚、補助遊技開始コマンドがセットされていなければ、ステップS907の送信処理は行われない。次に補助遊技終了コマンドがセットされていれば、それを演出制御基板130に送信する(ステップS908)。これにより、補助遊技の実行中にそれに対応する演出が演出制御基板130によって行われていれば、その演出を終了させることができるようになる。尚、補助遊技終了コマンドがセットされていなければ、ステップS908の送信処理は行われない。そして最後にその他各種コマンドがセットされていれば、それを演出制御基板130や払出制御基板120に送信することで、各部を制御する(ステップS909)。例えば遊技球が各種入賞口に入球したことに伴う賞球コマンドはこのとき払出制御基板120に対して送信され、払出制御基板120によって賞球の払い出しが行われる。以上で出力処理が終了する。
以上のように、メイン制御基板30は、遊技機1の遊技状態が通常遊技状態ST1又は特別遊技状態ST2であるときに補助遊技判定において第2の当たりに当選すると、それに伴う第2補助遊技状態において、第2始動口21aを遊技球の打ち出し間隔よりも長い時間開放して第2始動口21aに遊技球が入球し易くなる補助状態を複数回発生させるため、従来よりも興趣性の高い補助遊技が行うことができる。特に従来は、補助遊技中に電動チューリップを1度だけ5.5秒程度作動させて第2始動口を開放するものであるため、第2始動口の開放中に仮に5つ以上の遊技球を第2始動口へ入球させることができたとしても保留の上限数を超えてしまうことになる。そのため、従来の補助遊技では、第2始動口21aへの入球に基づく特別遊技判定が行われる機会を保留の上限数(4つ)までしか遊技者が享受できないという問題があった。これに対し、本実施形態の遊技機1では、第2始動口21aに遊技球が入球し易くなる補助遊技を複数回発生させるため、1回目の補助遊技で第2始動口21aに入球して記憶された保留を、2回目の補助遊技となるまでに消化させておくことができる。そのため、本実施形態の遊技機1は、補助遊技状態において第2始動口への入球に基づく特別遊技判定が行われる機会を従来よりも多くすることができるので、従来よりも遊技者に対して有利な遊技価値を付与することが可能であり、遊技の興趣性を高めることができる。
次に補助遊技判定において第2の当たりに当選した場合の第2始動口21aの開放パターンについて説明する。上述したように第2の当たりに対応する第2補助遊技状態において第2始動口21aを開放する開放パターンには複数のパターンがある。図23は、その開放パターンの幾つかを例示する図である。
図23(a)は、第1の開放パターンを示している。第1の開放パターンは、図10(b)に示した開放パターンと同様のパターンである。すなわち、補助遊技判定部213による補助遊技判定が行われ、第2の当たりに当選すると、タイミングT21で普通図柄変動制御部214が普通図柄の変動表示を開始する。そして29秒程度の変動時間Tbが経過したタイミングT22で補助遊技制御部215による第2補助遊技状態の制御が開始される。補助遊技制御部215は、第2補助遊技状態の制御を開始すると、上述したように第2始動口21aを0.1秒程度開放させる初期動作250を行う。そして初期動作250を行った後、所定のインターバル時間T0が経過するまで第2始動口21aを閉鎖する。このインターバル時間T0は、遊技者が遊技球の発射操作を開始してから最初に打ち出される遊技球が第2始動口21aの近傍位置まで到達するのに要する時間に設定され、本実施形態では例えば3秒程度に設定される。このインターバル時間T0の間に、演出制御基板130は、遊技者に対して第2始動口21aが開放されることを知らせる演出を行うことができる。
初期動作250の後にインターバル時間T0が経過すると、補助遊技制御部215は、タイミングT23で第1補助遊技251を開始し、第2始動口21aを再び開放する。この第1補助遊技251は例えば2.7秒程度継続する。そのため、第1補助遊技251では第2始動口21aに対して4つ以上の遊技球が連続入球することもある。その場合、第2保留記憶部223には保留数の上限値まで遊技データが格納される。
そしてタイミングT24で第1補助遊技251が終了すると、補助遊技制御部215は、所定のインターバル時間T1が経過するまで第2始動口21aを閉鎖し、第2始動口21aへの入球を補助しない非補助状態とする。このインターバル時間T1は、初期動作250の後に第1補助遊技251が開始されるまでのインターバル時間T0よりも長い時間であって、第1補助遊技251が行われている間に第2始動口21aへ入球して記憶された保留が少なくとも1つ消化されるのに要する時間に設定される。より好ましくは、複数の保留を消化することができる時間に設定される。例えば、このインターバル時間T1は、普通図柄の変動表示が開始されてから第1補助遊技251が開始されるまでの時間Txと略同一の時間に設定しても良い。インターバル時間T1を時間Txと略同一の時間に設定することにより、演出制御基板130は、インターバル時間T1において普通図柄の変動表示が開始されてから第1補助遊技251が開始されるまでの間(時間Txの間)に行う演出と同様の演出を行うことができるようになる。また第1補助遊技251が行われている間に第2始動口21aに仮に4つの遊技球が入球して4つの保留が記憶されたとしても、インターバル時間T1を時間Txと同様の比較的長い時間に設定することにより、そのインターバル時間T1の間に4つの保留を消化することができるようになる。
そしてインターバル時間T1が経過すると、補助遊技制御部215は、タイミングT25で第2補助遊技252を開始し、第2始動口21aを再び開放する。この第2補助遊技252は例えば2.7秒程度継続する。そのため、第2補助遊技252でも第2始動口21aに対して4つ以上の遊技球が連続入球することもある。このとき、それら入球に伴う新たな保留を第2保留記憶部223に記憶させることができる。そしてタイミングT26で第2補助遊技252が終了すると、第2補助遊技状態が終了する。図23(a)に示す第1の開放パターンでは、例えば第1補助遊技250が行われているときに4つの保留を第2保留記憶部223に記憶させ、更に第2補助遊技251が行われているときに新たに4つの保留を第2保留記憶部223に記憶させることもできる。この場合、1回の第2補助遊技状態が継続している間に、遊技者は8回の特別遊技判定が行われる機会を獲得することができる。
図23(b)は、第2の開放パターンを示している。第2の開放パターンは、初期動作250の後に少なくとも1つの遊技球が第2始動口21aへ入球可能となる補助遊技が3回以上行われる場合の開放パターンである。すなわち、補助遊技制御部215は、初期動作250を行った後、インターバル時間T0が経過してから第1補助遊技251を行い、第1補助遊技251の終了後、インターバル時間T1が経過してから第2補助遊技252を行う。第2補助遊技252の終了後、更にインターバル時間T2が経過すると、第3補助遊技253を行う。以下、同様の動作を繰り返し、最終的にn回目(ただし、nは3以上)の第n補助遊技25nを行う。尚、第1補助遊技251、第2補助遊技252、第3補助遊技253及び第n補助遊技25nはいずれも、理論上、第2始動口21aの開放中に少なくとも1つの遊技球を入球させることが可能な開放時間(例えば0.6秒以上)に設定される。この第2の開放パターンにおけるインターバル時間T0,T1,T2,…は、第1の開放パターンと同様の時間に設定されても良いし、また異なる時間に設定されても構わない。さらにインターバル時間T0,T1,T2,…がそれぞれ異なる複数のパターンが予め用意されていても良い。
図23(c)は、第3の開放パターンを示している。第3の開放パターンは、初期動作250の後に少なくとも1つの遊技球が第2始動口21aへ入球可能となる補助遊技が複数回行われるパターンであって、それら複数回の補助遊技の間において適宜に遊技球を第2始動口21aへ入球させることが困難な態様で第2始動口21aを開放させるパターンである。例えば、図23(c)の例では、第1補助遊技251が行われた後、インターバル時間T1が経過すると、第2始動口21aが0.1秒程度の僅か時間開放する。開放時間が0.1秒程度であれば、0.6秒間隔で打ち出される遊技球を確実に第2始動口21aに入球させることは困難である。そのため、遊技球を入球させることが可能な第1補助遊技251や第2補助遊技での第2始動口21aの開閉態様を第1補助態様とすると、第2始動口21aが0.1秒程度の僅か時間だけ開放する開閉態様は、第1補助態様とは異なる第2補助態様である。つまり、補助遊技制御部215は、第1補助態様の第1補助遊技251を行った後にインターバル時間T1が経過すると、第2補助態様の補助遊技261を行う。この第2補助態様の補助遊技261では、第2始動口21aが初期動作250とほぼ同じ態様で開閉されるため、開放中の第2始動口21aに遊技球を入球させることが困難である。そして第2補助態様の補助遊技261を終了した後、インターバル時間T2が経過すると、補助遊技制御部215は、第1補助態様の第2補助遊技252を行う。この第2補助遊技252では、第2始動口21aの開放時間が少なくとも1つの遊技球を入球させることが可能な時間(例えば0.6秒以上)に設定されるため、第2補助遊技252が行われている期間中に第2始動口21aに遊技球を入球させることが可能である。そして第2補助遊技252が行われた後、インターバル時間T3が経過すると、補助遊技制御部215は、再び第2補助態様の補助遊技262を行う。このように第3の開放パターンでは、遊技球を入球させることが可能な第1補助態様の補助遊技が複数回行われる間に、遊技球を入球させることが困難な第2補助態様の補助遊技が発生する。尚、第2補助態様の補助遊技が発生する回数及びタイミングは適宜設定可能であり、回数やタイミングが異なる複数のパターンが予め用意されていても良い。
そして補助遊技制御部215は、補助遊技判定において第2の当たりに当選すると、上述したような複数の開放パターンの中から一の開放パターンを選択して第2補助遊技状態の制御を開始する。その第2補助遊技状態においては、選択した一の開放パターンに基づいて電動チューリップ20を作動させることにより、第2始動口21aが開閉動作を繰り返す。尚、補助遊技制御部215は、第2補助遊技状態への移行時に補助遊技開始コマンドをセットするとき、選択した一の開放パターンを特定することができる情報を補助遊技開始コマンドに含めてセットする。これにより、演出制御基板130では、第2補助遊技状態に対応する補助遊技の開始に伴い、その補助遊技に対応する補助遊技演出を行うことができるようになり、更にその補助遊技演出において開放パターンに対応した演出を行うことができるようになる。
◇ところで、上記のような第2の当たりは特別遊技状態ST2においても発生する。例えば、特別遊技の終了間際に補助遊技判定が行われて第2の当たりに当選し、上記のような第2補助遊技状態に対応する補助遊技制御が開始されると、特別遊技が終了して時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4に移行した後にもその補助遊技制御が継続することがある。そのような場合、遊技機1の遊技状態が時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4に既に移行しているにもかかわらず、上述した第3の当たりに対応する補助遊技が速やかに開始されない。そのため、第1保留記憶部222に保留が記憶されている場合には、上述したインターバル時間T1,T2,…の間に、第1保留記憶部222に保留として記憶されている遊技データが読み出されて特別遊技判定が行われてしまうことがあり、遊技者に対して不測の不利益を与える可能性がある。なぜなら、上述したように第1始動口19aに入球して特別遊技判定が行われるよりも、第2始動口21aに入球して特別遊技判定が行われる方が遊技者にとって有利な遊技価値が付与されるため、遊技者は第2始動口21aへの入球に基づく特別遊技判定が行われることを期待しているにもかかわらず、第1始動口19aへの入球に基づく特別遊技判定が行われるからである。また特別遊技中の低確率状態における普通図柄の変動時間は例えば29秒が選択されるようになっているため、特別遊技中に補助遊技判定が行われた場合には判定結果がハズレであっても、普通図柄の変動表示が長時間に亘って行われることになり、特別遊技が終了した後にもその変動表示が継続することもある。このようなことから、特別遊技終了後は速やかに補助遊技判定において参照するテーブルを時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4に対応する短変動用のテーブルに切り換えることが望ましい。
そこで本実施形態の遊技機1は、特別遊技状態ST2において遊技球が通過するルートF2に第1大入賞口22a及び第2大入賞口23aを隣接して配置し、同じルートF2において第2スルーゲート16bをそれら第1大入賞口22a及び第2大入賞口23aよりも下流側に配置している。そして特別遊技中においてはラウンド間にインターバルを設けることなく、又はインターバル時間を短くして第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aを交互に開放させる。そして最終ラウンドにおいて開放している第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aを閉鎖状態へ戻したときには速やかに特別遊技を終了させ、速やかに時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4へと移行させる構成である。
このような構成によれば、例えば図24(a)に示すように第1大入賞口22aが開放しているときには、ルートF2を転送する遊技球は第1大入賞口22aに入球し、第2スルーゲート16bを通過しない。また図24(b)に示すように第2大入賞口23aが開放しているときには、ルートF2を転送する遊技球は第2大入賞口23aに入球し、第2スルーゲート16bを通過しない。そのため、特別遊技中において第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aが開放しているときには、第2スルーゲート16bを遊技球が通過することがないため、保留記憶部231に記憶されている保留を特別遊技中に全て消化することができる。そして保留消化後は、特別遊技中において補助遊技判定が行われない構成が実現されている。そして図25のタイミングチャートに示すように、最終ラウンドで第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aが閉鎖したタイミングで特別遊技が終了し、遊技状態が時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4へ移行するため、特別遊技の終了間際に補助遊技判定が行われて第2の当たりに当選してしまうことを未然に防止することができる。また最終ラウンドにおいて開放していた第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aが閉鎖された後に、遊技球が第2スルーゲート16bを通過するときには既に時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4に移行しているため、それに伴う補助遊技判定において第3の当たりを発生させることができ、第3の当たりに対応する補助遊技を速やかに開始することができる。したがって、上記構成によれば、遊技者に不測の不利益を与えてしまうことを抑制できるという効果がある。
尚、図25において特別遊技が開始されてから第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aが開放されるまでのオープニング時間が経過するまでの間(タイミングT100〜T101の間)には、第2スルーゲート16bを遊技球が通過する可能性はある。しかし、そのような遊技球通過に伴う補助遊技判定で第2の当たりに当選したとしても、第1大入賞口22a及び第2大入賞口23aが交互に開放されている間(タイミングT101〜T102の間)に第2の当たりに対応する補助遊技を終了させておくことが可能である。
次に演出制御基板130について説明する。演出制御基板130は、メイン制御基板100から受信するコマンドに基づいて様々な演出を行う。例えば、演出制御基板130は、メイン制御基板100から特別図柄の変動開始に伴う変動開始コマンドを受信した場合、画像表示器8において装飾図柄の変動表示を開始し、特別遊技判定の結果が大当たり又はハズレのいずれであるかを示唆する図柄変動演出を所定時間行い、所定時間経過後に装飾図柄を特別遊技判定の結果に対応する停止図柄で停止させ、特別遊技判定の結果を報知する。また演出制御基板130は、メイン制御基板100から大当たり開始コマンドを受信した場合、遊技機1において行われる特別遊技の種類に対応する特別遊技演出(大当たり演出)を行う。
また演出制御基板130は、通常遊技状態ST1においてメイン制御基板100により補助遊技判定が行われることに伴い、第2始動口21aに遊技球が入球し易い状態となるか否かを示唆する示唆演出を行わせることが可能であり、またメイン制御基板100により補助遊技状態に移行して補助遊技が行われることに伴い、その補助遊技に対応した補助遊技演出を行わせることが可能である。以下、このような演出制御基板130による演出制御について詳しく説明する。
図26は、演出制御基板130が画像制御基板140を制御することにより画像表示器8に表示される演出画像の一例を示す図である。画像表示器8には、図26(a)に示すように例えば1〜9などの数字が付された3つ装飾図柄8a,8b,8cが表示されており、演出制御基板130がメイン制御基板100から変動開始コマンドを受信すると、それら3つの装飾図柄8a,8b,8cが例えば上下方向などの所定方向に所定時間変動し、所定時間経過後に特別遊技判定の結果に応じた組み合わせで3つの装飾図柄8a,8b,8cが停止する。例えば大当たりの場合には、3つの装飾図柄8a,8b,8cが全て揃った状態で停止し、遊技者に大当たりとなったことが報知される。またハズレの場合には、3つの装飾図柄8a,8b,8cのうちの少なくとも1つが他の図柄と揃わない状態で停止し、遊技者にハズレとなったことが報知される。
また画像表示器8の中央下部には、第2始動口21aに遊技球が入球し易い状態となるか否かを示唆する示唆演出や補助遊技演出を行うための普通図柄演出領域8Rが設けられる。この普通図柄演出領域8Rは、常に画像表示器8の一部に表示されているものではなく、普通図柄の変動表示に伴う演出を行う場合に表示されるものである。すなわち、演出制御基板130は、メイン制御基板100から普通図柄変動開始コマンドを受信し、第2始動口21aに遊技球が入球し易い状態となるか否かを示唆する示唆演出を行う場合には、画像表示器8の中央下部の一部の領域に普通図柄演出領域8Rを表示し、その普通図柄演出領域8Rにおいて示唆演出310を行う。尚、普通図柄演出領域8Rにおいて示唆演出310が行われるのは、遊技状態が通常遊技状態ST1であるときである。
示唆演出310は、図26(b)に示すように例えばルーレットが所定時間回転して補助遊技判定の結果を表示する演出となっており、始めにルーレットがスタートすることを示す初期画像311が1秒程度表示され、次にルーレットが回転して変動している態様の変動画像312が表示される。この変動画像312は、通常遊技状態ST1における普通図柄の変動時間に対応する時間(例えば27秒程度)の間、普通図柄演出領域8Rに表示される。このとき、普通図柄演出領域8Rに特定のキャラクタを出現させるなど様々な予告演出を合わせて行うようにしても良い。そして最後に補助遊技判定の結果に応じて当選画像313を表示したり、ハズレ画像314を表示したりする演出が1秒程度行われる。当選画像313は補助遊技判定において第2の当たりに当選した場合に表示され、ハズレ画像314はその他の場合(第1の当たり及びハズレの場合)に表示される。したがって、示唆演出310が最終的に当選画像313で停止すると、第2の当たりに当選したことが報知される。このとき、メイン制御基板100において普通図柄の変動表示が終了し、普通図柄表示器61において第2の当たりに対応する当選図柄が表示される。
尚、ルーレット演出は、他に例えばキャラクタが羽根つきを10往復出来たら当りというようなチャレンジに成功すると当たりになるミッション演出や、宝箱から所定のキャラクタが出現すると当たりになる宝箱演出など、所定の抽選を行う示唆演出(ルーレット、ミッション、宝箱、インターバル演出)が複数種類ある。
示唆演出310が当選画像313で停止し、第2の当たりに当選したことが報知されると、普通図柄演出領域8Rにおいて補助遊技演出が開始される。図27は、補助遊技演出320の一例を示す図である。すなわち、遊技機1において非補助遊技状態から第2補助遊技状態に移行して補助遊技が開始されることに伴い、普通図柄演出領域8Rには、第2始動口21aが開放することを遊技者に知らせることが可能であり、遊技者にとって遊技球の発射操作に参考となる画像や情報などを表示する演出が補助遊技演出320として行われる。またその際、第2始動口21aが長時間開放される前に、或いは、第2始動口21aが長時間開放されているときに、第2始動口21aに内蔵された装飾ランプをフラッシュ発光させ、遊技者に対して遊技球を発射して狙う場所を具体的に報知しても良い。このような補助遊技演出320により、遊技者が仮に遊技球の発射操作を中断していたとしても、第2始動口21aへの入球を狙って遊技球の発射操作を再開するようになる。
◆図28は、第2の当たりに当選した場合に演出制御基板130によって行われる演出のタイミングチャートである。メイン制御基板100において補助遊技判定が行われ、第2の当たりに当選すると、演出制御基板130は、メイン制御基板100において普通図柄の変動表示が開始されることに伴い、第2始動口21aに遊技球が入球し易い状態となるか否かを示唆する示唆演出310を行う。この示唆演出310は、通常遊技状態ST1における普通図柄の変動時間(29秒)とほぼ同じ時間行われ、最終的に当選画像313が表示される。その後、メイン制御基板100によって第2補助遊技状態における補助遊技の制御が開始されることに伴い、演出制御基板130は補助遊技演出320を開始する。この補助遊技演出320は、メイン制御基板100による第2補助遊技状態での補助遊技の制御が全て終了するまで継続し、第2補助遊技状態が終了することに伴って終了する。演出制御基板130は、補助遊技演出320を行うとき、複数の演出のうちから第2始動口21aの開放パターンに対応する演出を選択し、その選択した演出を行うことが可能である。
◆図29及び図30は、図23(a)又は(b)に示した第1又は第2の開放パターンに基づく補助遊技演出320の一例を示す図である。第1又は第2の開放パターンに基づく補助遊技では、初期動作250が行われた後、遊技者が遊技球の発射操作を開始してから最初に打ち出される遊技球が第2始動口21aの近傍位置まで到達するのに要するインターバル時間T0が経過してから第1補助遊技251が行われる。そして第1補助遊技251が終了した後、インターバル時間T1が経過した後に第2補助遊技252が行われる。演出制御基板130は、そのような第1又は第2の開放パターンに基づく補助遊技の制御開始に伴い、図30(a)に示すように第2始動口21aが開放することを予告し、第2遊技球の発射操作を行うべきことを遊技者に案内するための開放予告情報321を普通図柄演出領域8Rに表示させる。尚、図30(a)では、第2始動口21aが開放することを画像で表現した情報となっているが、これに限られるものではなく、文字などで表現した情報であっても構わない。この開放予告情報321は、図29に示すように初期動作250が開始されてから第1補助遊技251が開始されるまでの期間中において継続的に表示される。そのため、遊技者は、開放予告情報321に基づいて遊技球の発射操作を開始した場合、その発射操作を継続させるようになる。
そして第1補助遊技251が開始されると、演出制御基板130は、図30(b)に示すように開放予告情報321とは異なる内容の情報であって、遊技者に第2始動口21aが開放していることを案内する開放報知情報322を普通図柄演出領域8Rに表示させる。尚、図30(b)では、第2始動口21aが開放していることを画像と文字とで表現した情報となっているが、これに限られるものではなく、画像のみの情報或いは文字のみの情報であっても構わない。この開放報知情報322は、図29に示すように第1補助遊技251が開始されてから終了するまでの期間中、継続的に表示される。
そして第1補助遊技251が終了すると、インターバル時間T1が経過するまで第2始動口21aが閉鎖状態となる。このインターバル時間T1は、例えば普通図柄の変動表示が開始されてから第1補助遊技251が開始されるまでの時間Txとほぼ同じ時間に設定される。そして演出制御基板130は、第1補助遊技251が終了した後、第2補助遊技252が開始されるまでのインターバル時間T1において示唆演出310と同じ態様の演出をインターバル演出323として実行する。すなわち、図30(c)に示すように、演出制御基板130は、インターバル時間T1において、始めにルーレットがスタートすることを示す初期画像311を1秒程度表示し、次にルーレットが回転して変動している態様の変動画像312を表示する。そして最後に当選画像313を表示する演出を1秒程度行う。その後、演出制御基板130は、第1補助遊技251の開始前と同様の開放予告情報321を第2補助遊技252が開始されるまでの所定時間表示する。そして第2補助遊技252が開始されると、第1補助遊技251のときと同様に、開放報知情報322を表示する。このように第1補助遊技251と第2補助遊技252との間のインターバル時間T1において普通図柄の変動表示中に行われる演出と同様の演出をインターバル演出323として行うことにより、普通図柄抽選において連続的に複数回当選したかのような印象を与える演出を行うことが可能であり、興趣性の高い演出となる。
なお、インターバル演出323を示唆演出310と同じ態様の演出として説明したが、例えばインターバル演出323は、前回の示唆演出310と全体的には同様な演出を行い、抽選箇所だけ高確率で抽選に当選するような抽選演出(回数が進むにつれて確率が上がるような抽選演出)とすることで連続当たりを期待させるようにしてもよい。また前回の示唆演出(ミッションやルーレット、宝箱)に追加して連続当たりを期待させるようなインターバル演出323を行ってもよい。また、当り抽選を行う示唆演出310、インターバル演出323(ルーレット演出、ミッション演出、宝箱演出)は、所定の連続性(所定の順序、一定の規則など)に沿った順序で演出を行うようにしてもよい。このように、所定の連続性に基づいて示唆演出とインターバル演出を行うことで、普通図柄抽選における1回の当たりで複数回の電チュー開放が行われていることを暗に示唆するようにしてもよい。暗に示唆された内容を遊技者が経験則で学習する事により次も連続当たりが来ることを覚えたとき満足感や遊技に対する高揚感を高めることができる。
◆図31及び図32は、図23(c)に示した第3の開放パターンに基づく補助遊技演出320の一例を示す図である。この第3の開放パターンに基づく補助遊技でも、初期動作250が行われた後、遊技者が遊技球の発射操作を開始してから最初に打ち出される遊技球が第2始動口21aの近傍位置まで到達するのに要するインターバル時間T0が経過してから第1補助遊技251が行われる。そして第1補助遊技251が終了した後、インターバル時間T1が経過した後に第2始動口21aに遊技球を入球させることが困難な第2補助態様の補助遊技261が行われ、その後、インターバル時間T2が経過した後に第2始動口21aに遊技球を入球させることが可能な第2補助遊技252が行われる。演出制御基板130は、このような第3の開放パターンに基づく補助遊技の制御開始に伴い、図32(a)に示すように第2始動口21aが開放することを予告し、遊技球の発射操作を行うべきことを遊技者に案内するための開放予告情報321を普通図柄演出領域8Rに表示させる。この開放予告情報321は、図31に示すように初期動作250が開始されてから第1補助遊技251が開始されるまでの間、継続的に表示される。そして第1の補助遊技251が開始されると、演出制御基板130は、図32(b)に示すように開放予告情報321とは異なる内容の情報であって、遊技者に第2始動口21aが開放していることを案内する開放報知情報322を普通図柄演出領域8Rに表示させる。この開放報知情報322は、図31に示すように第1補助遊技251が開始されてから終了するまで間継続的に表示される。そして第1補助遊技251が終了すると、演出制御基板130は、第2補助態様の補助遊技261が開始されるまでのインターバル時間T1において示唆演出310と同じ態様の演出をインターバル演出324として実行する。すなわち、図32(c)に示すように、演出制御基板130は、インターバル時間T1において、始めにルーレットがスタートすることを示す初期画像311を1秒程度表示し、次にルーレットが回転して変動している態様の変動画像312を表示する。そして最後にハズレ画像314を表示する演出を1秒程度行う。つまり、第1補助遊技251の後に行われる第2補助態様の補助遊技261は、第2始動口21aに遊技球を入球させることが困難な程に第2始動口21aの開放時間が短いため、インターバル時間T1においては示唆演出310と同じ態様の演出が最終的にハズレとなるインターバル演出324が行われる。そしてインターバル演出324の後、演出制御基板130は、更にインターバル時間T2においてインターバル演出323を実行する。このインターバル演出323においては、示唆演出310と同じ態様の演出が最終的に当たりとなる演出が行われる。そして演出制御基板130は、第1補助遊技251の開始前と同様の開放予告情報321を第2補助遊技252が開始されるまでの所定時間表示する。そして第2補助遊技252が開始されると、第1補助遊技251のときと同様に、開放報知情報322を表示する。このように第1補助遊技251と第2補助遊技252との間のインターバル時間T1,T2において普通図柄の変動表示中に行われる演出と同様の演出を、第2始動口21aの開放パターンに応じて当たりとして表示したり、ハズレとして表示したりすることにより、1回の補助遊技中に複数回の普通図柄抽選が行われているかのような演出を行うことができるため、従来よりも興趣性の高い補助遊技を行うことが可能である。
上記においては、第2補助遊技状態へ移行することに伴う補助遊技演出320として、普通図柄の変動表示中に行う示唆演出310と同様の演出を行う場合を例示した。しかし、補助遊技演出320には、示唆演出310と同様の演出だけでなく、様々な演出が含まれる。
◆図33及び図34は、上記とは異なる補助遊技演出320の例を示す図である。図33に示す開放パターンでは、例えば初期動作250が行われた後、第2始動口21aに遊技球を入球させることが可能な第1補助遊技251、第2補助遊技252、第3補助遊技253、第3補助遊技254、第5補助遊技255が順次行われる。各補助遊技251〜255では、例えば第2始動口21aに対して遊技球が入球可能となる開放時間(すなわち、遊技球の発射時間間隔よりも長い開放時間)が設定される。また第1補助遊技251と第2補助遊技252との間のインターバル時間は、例えば3、4秒程度の時間であり、上述した第1の開放パターンなどと比較すると短い時間に設定される。第2補助遊技252と第3補助遊技253との間など他のインターバル時間についても同様である。このような開放パターンでは、インターバル時間が複数の保留を消化するのに要する時間よりも短いため、第1補助遊技251が行われているのときに第2始動口21aへ遊技球が入球すると、次の第2補助遊技252が行われるまでのインターバル時間中に第2保留記憶部223の保留を全て消化することができず、補助遊技の進行に伴って第2保留記憶部223に記憶される保留の数が逐次増加していくことがある。そのような場合、各補助遊技251〜255が順次行われていく間に、第2保留記憶部223の保留記憶数が上限値を超えてしまう可能性がある。保留数が上限値を超えてしまうと、それ以降は第2始動口21aに遊技球が入球しても新たな保留として記憶されなくなるため、遊技者にとって有利な第2始動口21aへの入球に基づく特別遊技判定が行われる回数が第2始動口21aへの入球数よりも少なくなる。
そこで演出制御基板130は、図33に示すような開放パターンのときには第2始動口21aへの入球に基づく特別遊技判定が行われる回数が第2始動口21aへの入球個数よりもなるべく少なくならないようにするため、補助遊技演出320として、遊技者にとって遊技球の発射操作のために参考となる演出を行う。例えば、初期動作251が開始されてから第1補助遊技251が終了するまでの期間中には、遊技者に対して遊技球の発射操作を行うべきことを積極的に案内する第1案内情報325を普通図柄演出領域8Rに表示させる演出を行う。この第1案内情報325は、例えば図34(a)に示すように第2始動口21aが開放することを予告し、遊技球の発射操作を行うべきことを遊技者に案内するための情報である。尚、図34(a)に示す第1案内情報325は、図32(a)に示した開放予告情報321と同じ情報である場合を例示しているが、図32(a)の開放予告情報321とは異なる情報を表示しても良い。そして第1補助遊技251が終了すると、第1補助遊技251において第2始動口21aに遊技球が入球して記憶された1つ又は複数の保留が消化されるまでの所定時間が経過するまでの期間中において、演出制御基板130は、遊技者に対して遊技球の発射操作を行うべきことを積極的には案内しない態様の第2案内情報326を普通図柄演出領域8Rに表示させる演出を行う。この第2案内情報326は、例えば図34(b)に示すように次に第1案内情報325が表示されるまでのカウントダウンを行う演出として行われる。図34(b)の例では、「5」→「4」→「3」→「2」→「1」の順でカウントダウンが行われる演出が所定時間行われる。そして第2案内情報326のカウントダウン値が「1」となって所定時間が経過すると、演出制御基板130は、再び遊技者に対して遊技球の発射操作を行うべきことを積極的に案内する第1案内情報325を普通図柄演出領域8Rに表示させる演出を行う。つまり、演出制御基板130は、第1案内情報325と第2案内情報326とを所定のタイミングで交互に切り換えて表示させることにより、第2始動口21aへの入球に基づく保留数が上限値を超えないような遊技球の発射操作を行うために参考となる情報を遊技者に与えるのである。
例えば図33に示すように第1案内情報325は、初期動作250が開始されてから第1補助遊技251が終了するまで継続して表示される。第1補助遊技251が行われている間に1つ又は複数の遊技球が第2始動口21aに入球し、第2保留記憶部223に保留が記憶される。第2保留記憶部223に記憶された保留が消化されるまでには一定の時間を要するため、第2案内情報326は、第1補助遊技251が終了してから所定時間が経過するまで継続的に表示される。図33の例では、第2案内情報326は、第1補助遊技251が終了してから第4補助遊技254が開始されるタイミングの所定時間Tz前まで継続して表示される。この所定時間Tzは、例えば遊技者が遊技球の発射操作を再開してから打ち出される遊技球が第2始動口21aの近傍位置まで到達するのに要する時間に設定され、例えば3秒程度の時間である。その後、第2案内情報326に代わって第1案内情報325が再び表示され、第1案内情報325は、第4補助遊技254が終了するまで継続的に表示される。そして第4補助遊技254が終了すると、再び第2案内情報326が所定時間表示される。
上記のような補助遊技演出320が行われることにより、遊技者は、例えば第1案内情報325が表示されているときには遊技球の発射操作を行い、第2案内情報326が表示されているときには一時的に遊技球の発射操作を中断させることができるようになり、第2補助遊技状態において保留数が上限を超えないように断続的な遊技球の発射操作を行うことができるようになる。例えば図33のような補助遊技演出320に基づいて遊技者が第1案内情報325及び第2案内情報326に応じた遊技球の発射操作を行うと、第1補助遊技251が行われるときには第2始動口21aへ遊技球を入球させることができ、第2補助遊技252及び第3補助遊技253が行われるときには第2始動口21aへ遊技球を入球させず、第1補助遊技251で第2保留記憶部223に記憶された保留を消化させることができる。そのため、第1補助遊技251のときに仮に保留上限数となる4つの遊技球を第2始動口21aへ入球した場合でも、その後の第2補助遊技252及び第3補助遊技253が行われている間にそれらの保留を消化させ、第2保留記憶部223において新たな保留を記憶可能な状態にすることができる。そして第4補助遊技254が開始される所定時間Tz前から遊技者が遊技球の発射操作を再開すると第4補助遊技254が行われているときに第2始動口21aへ遊技球を入球させることができ、その入球に伴う保留を第2保留記憶部223に記憶させることができる。したがって、遊技者は、第2始動口21aへの入球に基づいて特別遊技判定が行われる機会を、第2補助遊技状態における第2始動口21aへの入球個数と同じ回数だけ享受することができるようになり、従来よりも有利な遊技価値を獲得することができる。
◆次に図35及び図36は、上記とは更に異なる補助遊技演出320の例を示す図である。図35に示す開放パターンは、例えば図33に示した開放パターンと同様である。そして初期動作250が行われて補助遊技が開始されると、演出制御基板130は、補助遊技演出320として、図32(a)に示したものと同様の開放予告情報321を普通図柄演出領域8Rに表示させる。この開放予告情報321は、初期動作250が開始されてから第1補助遊技251が開始されるまでの間継続して表示される。そして第1補助遊技251が開始されると、演出制御基板130は、入球カウント演出327を行う。この入球カウント演出327は、第1補助遊技251が開始されてから第2補助遊技状態が終了するまで継続する。
図36は補助遊技演出320として行われる入球カウント演出327の一例を示す図である。演出制御基板130は、第2始動口21aへ遊技球が入球可能となる第1補助遊技251が開始されると、画像表示器8の普通図柄演出領域8Rに対して第2始動口21aへの入球個数を表示するためのカウント表示画像を表示する。このカウント表示画像は、例えば図36に示すように第2補助遊技状態における第2始動口21aへの最大入球個数分(10個分)の入球画像を表示可能となっており、第2始動口21aへ遊技球が入球する度に1つずつ入球画像を表示させていく。このような入球カウント演出327により、遊技者は、第2始動口21aへ入球させることができた遊技球の個数を確認しながら補助遊技を進行させることができるようになり、従来にはない興趣性がある。尚、図36の例では、はじめに最大入球個数分の入球画像が空欄状態で表示され、その後、第2始動口21aへの入球に応じて入球画像の内側の空欄部分が所定の色や画像などで埋められた状態に表示更新される場合を例示しているが、カウント表示画像の表示態様はこれに限られるものではなく、他の表示態様を採用しても良い。
◆次に図37及び図38は、上記とは更に異なる補助遊技演出320の例を示す図である。この補助遊技演出320では、補助遊技制御部215によって第2始動口21aが開状態から閉状態へと戻されてから次に開状態へと切り換えられるまでのインターバル期間において第2始動口21aが開状態へと切り換えられることを遊技者に対して報知する演出を行う。例えば図37に示すように初期動作250が行われて補助遊技が開始されると、演出制御基板130は、補助遊技演出320として、まず始めに図32(a)に示したものと同様の開放予告情報321を普通図柄演出領域8Rに表示させる。この開放予告情報321は、初期動作250が開始されてから第1補助遊技251が終了するまでの間継続して表示される。そして第1補助遊技251が終了すると、演出制御基板130は、図38に示すようなバトル演出328を行う。このバトル演出328では、例えば第1のキャラクタと第2のキャラクタとが出現してバトルを行い、第1のキャラクタが勝利して2ラウンド目を獲得したことを表示する演出が行われる。つまり、バトル演出328において第1のキャラクタが勝利することにより、第2始動口21aが更に開状態へ切り換えられることを遊技者に報知する。このようなバトル演出328は、第1補助遊技251が終了してから次の補助遊技である第2補助遊技251が開始されるタイミングの所定時間Tz前まで継続して表示される。この所定時間Tzは、例えば遊技者が遊技球の発射操作を再開してから打ち出される遊技球が第2始動口21aの近傍位置まで到達するのに要する時間に設定され、例えば3秒程度の時間である。そしてバトル演出終了後、演出制御基板130は、再び図32(a)に示したものと同様の開放予告情報321を普通図柄演出領域8Rに表示させる。第2始動口21aが複数回開放される第2補助遊技状態において、このようなバトル演出328が行われることにより、遊技者は、特別図柄の変動表示に対応した装飾図柄の変動表示だけでなく、バトル演出328にも注目しながら遊技を進行させることができるようになり、従来にはない興趣性がある。
上記バトル演出328において第1のキャラクタが勝利するのは、次に第2始動口21aが開状態となるときの開放時間が例えば0.6秒以上に設定され、少なくとも1つの遊技球が第2始動口21aへ入球可能となる場合、すなわち第1補助態様で第2始動口21aが開放される場合である。一方、第2補助遊技状態において第2始動口21aが開状態となるパターンには様々なパターンがあり、例えば上述したように第2始動口21aの開放時間が0.1秒程度の僅か時間となる第2補助態様の補助遊技261が行われることもある(図23(c)参照)。第2補助遊技状態において第2補助態様の補助遊技261が行われるとき、その第2補助態様の補助遊技261の直前のインターバル期間において行われるバトル演出328では、第1のキャラクタが勝利するとは限らない。
◆図39及び図40は、補助遊技演出320として図37及び図38とは異なるバトル演出の一態様を例示する図である。この補助遊技演出320では、補助遊技制御部215によって第2始動口21aが開状態から閉状態へと戻されてから次に開状態へと切り換えられるまでのインターバル期間において第2始動口21aが開状態へと切り換えられないことを遊技者に対して報知する演出を行う。例えば図39に示すように初期動作250が行われて補助遊技が開始されると、演出制御基板130は、補助遊技演出320として、まず始めに図32(a)に示したものと同様の開放予告情報321を普通図柄演出領域8Rに表示させる。この開放予告情報321は、初期動作250が開始されてから第1補助遊技251が終了するまでの間継続して表示される。そして第1補助遊技251が終了すると、演出制御基板130は、図40(a)に示すようなバトル演出329を行う。このバトル演出329では、例えば第1のキャラクタと第2のキャラクタとが出現してバトルを行い、第1のキャラクタが敗北する演出が行われる。つまり、バトル演出329において第1のキャラクタが敗北することにより、第2始動口21aが開状態へ切り換えられないことを遊技者に報知する。このようなバトル演出329は、第2補助態様の補助遊技261が終了するまで継続的に行われる。このように第2補助遊技状態において、第1のキャラクタが勝利するバトル演出328だけでなく、第1のキャラクタが敗北するバトル演出329が行われることにより、補助遊技状態における興趣性を従来よりも高めることができる。
尚、図39において第2補助態様の補助遊技261が終了した後、その次に第2始動口21aが第1補助態様で開放状態となる場合、その第1補助態様の補助遊技が開始されるまでのインターバル期間において図38と同様のバトル演出328を行っても良いし、図38のバトル演出328とは異なる演出を行っても良い。例えば図40(a)に示したようにバトル演出329で第1のキャラクタが敗北する演出が行われ、第2補助態様の補助遊技261が終了した後に更にインターバル時間が設けられ、そのインターバル時間の後に第2始動口21aが第1補助態様で開放状態となる場合、そのインターバル時間において図40(b)に示すように第1のキャラクタが復活する復活演出を行うようにしても良い。この場合、例えば第2補助態様の補助遊技261が終了した後のインターバル時間を通常よりも若干長い時間に設定し、第1のキャラクタが敗北状態から復活状態に至るまでの演出を行うことが可能な時間を確保する。そして図40(b)に示すように第1のキャラクタが復活すると、その復活演出によって次のラウンドを獲得したことが報知され、インターバル時間の経過後に第2始動口21aが第2補助態様で開状態へと切り換えられようになる。このようにバトル演出329では、第1のキャラクタの勝利、敗北及び復活を組み合わせることにより、様々な開放パターンに対応した演出を行うことができるようになる。
次に演出制御基板130によって行われる具体的な動作の手順について説明する。図41は、演出制御基板130による主たる処理手順の一例を示すフローチャートである。演出制御基板130は、電源投入時や電源断時などの特殊な場合を除く通常の動作時において図40に示すフローチャートに基づく処理をタイマ割込処理として一定時間ごとに繰り返し実行する。タイマ割込によって処理を開始すると、演出制御基板130は、メイン制御基板100からコマンドを受信したか否かを判断する(ステップS1001)。メイン制御基板100からコマンドを受信していない場合(ステップS1001でNO)、この処理は終了する。またメイン制御基板100からコマンドを受信している場合(ステップS1001でYES)、演出制御基板130は、受信コマンドが普通図柄変動開始コマンドであるか否かを判断する(ステップS1002)。普通図柄変動開始コマンドである場合(ステップS1002でYES)、演出制御基板130は、示唆演出制御処理を行う(ステップS1003)。この示唆演出制御処理の詳細については後述する。
またメイン制御基板100から受信したコマンドが普通図柄変動開始コマンドでない場合(ステップS1002でNO)、演出制御基板130は、受信コマンドが補助遊技開始コマンドであるか否かを判断する(ステップS1004)。その結果、補助遊技開始コマンドである場合(ステップS1004でYES)、演出制御基板130は、補助遊技演出制御処理を行う(ステップS1005)。この補助遊技演出制御処理の詳細については後述する。
またメイン制御基板100から受信したコマンドが補助遊技開始コマンドでない場合(ステップS1004でNO)、演出制御基板130は、受信コマンドが補助遊技終了コマンドであるか否かを判断する(ステップS1006)。その結果、補助遊技終了コマンドである場合(ステップS1006でYES)、演出制御基板130は、補助遊技演出320の実行中であるか否かを判断し(ステップS1007)、補助遊技演出320の実行中であればその補助遊技演出320を終了させる(ステップS1008)。
またメイン制御基板100から受信したコマンドが補助遊技終了コマンドでなかった場合(ステップS1004でNO)、演出制御基板130は、その受信コマンドに対応するその他の演出制御処理を実行する(ステップS1009)。例えば特別図柄の変動開始に伴う変動開始コマンドを受信した場合には、ステップS1009で装飾図柄を変動させる図柄変動演出を行う。また大当たり開始コマンドを受信した場合には、メイン制御基板100によって行われる特別遊技の種類に対応した大当たり演出(特別遊技演出)を行う。
図42は、示唆演出制御処理(ステップS1003)の詳細を示すフローチャートである。演出制御基板130は、普通図柄変動開始コマンドの受信に伴い、示唆演出制御処理を開始すると、まず遊技機1の遊技状態が通常遊技状態ST1であるか否かを判断する(ステップS1101)。通常遊技状態ST1でない場合(ステップS1101でNO)、第2始動口21aが開放されるか否かを示唆する示唆演出310を行わないため、この処理を終了する。これに対し、通常遊技状態ST1である場合(ステップS1101でYES)、演出制御基板130は、メイン制御基板100で行われた補助遊技判定(普通図柄抽選)の結果、第2の当たりに当選しているか否かを判断する(ステップS1102)。その結果、第2の当たりに当選している場合、ステップS1105へと進む。また第2の当たりに当選していない場合(ステップS1103)、演出制御基板130は、示唆演出を行うか否かの演出抽選を行い(ステップS1103)、その抽選結果に基づいて示唆演出を行うか否かを判断する(ステップS1104)。例えば演出抽選では所定の乱数が取得され、その乱数値が予め定められた当選値に一致すれば、示唆演出を行うと判断される。つまり、第2の当たりに当選していない場合でも、ステップS1103,S1104の処理が行われることにより、所定の確率で示唆演出を行うと判断される。そして示唆演出を行うと判断された場合(ステップS1104でYES)、ステップS1105へと進む。
演出制御基板130は、示唆演出を行う場合(ステップS1102又はS1104でYES)、補助遊技判定の結果に対応する示唆演出310をセットする(ステップS1105)。すなわち、第2の当たりに当選していれば(ステップS1102でYES)、最終的に当選画像313(図26(b)参照)が表示される示唆演出310をセットし、第2の当たりに当選していなければ(ステップS1104でYES)、最終的にハズレ画像314(図26(b)参照)が表示される示唆演出310をセットする。そして演出制御基板130は、ステップS1105でセットした示唆演出310の実行を開始する(ステップS1106)。
上記のような示唆演出制御処理により、通常遊技状態ST1において補助遊技判定(普通図柄抽選)が行われた場合には、所定条件下で第2始動口21aが開放するか否かを遊技者に示唆する示唆演出310が行われるようになる。この示唆演出310は、特別遊技判定が行われることに伴って行われる図柄変動演出とは別に行われ、第2始動口21aを開放して遊技者に遊技な遊技価値が付与されるか否かを示唆する。そのため、遊技者は、図柄変動演出が大当たりとなるか否かを楽しみながら遊技を行うだけでなく、示唆演出310が当選するか否かを楽しみながら遊技を行うことができる。尚、ここでは詳細には説明しないが、示唆演出310として特別図柄の変動に対応した演出(図柄変動演出)の一部を行うようにしても良い。例えば、特別図柄の変動表示中に行われる図柄変動演出として、大当たりとなる期待度が通常よりも高い演出が選択された場合、示唆演出310として当該図柄変動演出で大当たりとなる期待度が高いことを報知しても良い。
図43は、補助遊技演出制御処理(ステップS1005)の詳細を示すフローチャートである。演出制御基板130は、補助遊技開始コマンドの受信に伴い、補助遊技演出制御処理を開始すると、まず遊技機1の遊技状態が通常遊技状態ST1であるか否かを判断する(ステップS1201)。通常遊技状態ST1でない場合(ステップS1201でNO)、補助遊技演出320を行わないため、この処理を終了する。これに対し、通常遊技状態ST1である場合(ステップS1201でYES)、演出制御基板130は、メイン制御基板100で行われた補助遊技判定において当選した当たりが第2の当たりであるか否かを判断する(ステップS1202)。その結果、第2の当たりではない場合(ステップS1202でNO)、補助遊技演出320を行わないため、この処理を終了する。これに対し、第2の当たりである場合(ステップS1202でYES)、演出制御基板130は、補助遊技開始コマンドに基づいて第2始動口21aの開放パターンを判定し(ステップS1203)、複数の補助遊技演出パターンの中から第2始動口21aの開放パターンに対応する補助遊技演出320を選択してRAM133にセットする(ステップS1204)。そして演出制御基板130は、RAM133にセットした補助遊技演出320の実行を開始する。上記のような補助遊技演出制御処理により、通常遊技状態ST1において第2の当たりに対応する補助遊技が開始されることに伴い、その第2の当たりの種類に応じた補助遊技演出320が行われるようになる。
以上のように本実施形態の遊技機1は、次のような特徴的構成を備えるものである。
◆まず第1に、本実施形態の遊技機1は、所定領域(第2始動口21a)への遊技球の入球を条件として遊技者に有利な特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定部203と、所定領域に遊技球が入球し難い第1態様と、所定領域に遊技球が入球し易くなる第2態様とに切り換え可能な補助部材(電動チューリップ20)と、所定領域への遊技球の入球を補助する補助遊技を行うか否かを判定する補助遊技判定部213と、補助遊技判定部213により補助遊技を行うと判定された場合に、補助部材を駆動して補助遊技を行う補助遊技制御部215と、を備えている。そして補助遊技制御部215は、補助遊技において補助部材を第2態様に切り換えて所定領域に遊技球が入球し易い状態を所定時間継続させる第1補助遊技を行った後、補助部材を第1態様に切り換えて所定領域に遊技球が入球し難い状態を所定時間継続させる非補助遊技を行い、非補助遊技の後に補助部材を再び第2態様に切り換えて所定領域に遊技球が入球し易い状態を所定時間継続させる第2補助遊技を行うことができるように構成される。このような構成によれば、補助部材を複数回駆動することにより、所定領域に遊技球を入球させることができる補助遊技を遊技者に対して複数回享受させることができるため、従来よりも遊技者に対して有利な遊技価値を付与することができるようになる。
また上記第1の構成を有する遊技機1において、補助遊技制御部215は、第2補助遊技状態へ移行して行われる補助遊技の開始時に第2態様に切り換えて第1態様に戻す初期動作を補助部材に行わせ、その初期動作の後に第1補助遊技を行うように構成される。このような構成によれば、第1補助遊技が開始されるまでに、所定領域に遊技球を入球させることが可能な状態になることを遊技者に予告することができるようになる。またこの場合において、補助遊技制御部215は、非補助遊技の継続時間(インターバル時間)を、初期動作を行った後に第1補助遊技を開始するまでの時間よりも長くすることがより好ましい構成である。非補助状態の継続時間を長くすることにより、第1補助遊技において遊技球が所定領域に入球して記憶された保留を非補助遊技の継続中に消化することができるため、より有利な遊技価値を遊技者に付与することができるという利点がある。
◆また第2に、本実施形態の遊技機1は、所定領域(第2始動口21a)への遊技球の入球を条件として遊技者に有利な特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定部203と、所定領域に遊技球が入球し難い第1態様と、所定領域に遊技球が入球し易くなる第2態様とに切り換え可能な補助部材(電動チューリップ20)と、所定領域への遊技球の入球を補助する補助遊技を行うか否かの補助遊技判定を行う補助遊技判定部213と、補助遊技判定部213により補助遊技を行うと判定された場合、所定期間経過後に補助部材を駆動して補助遊技を開始する補助遊技制御部215と、補助遊技判定部213による補助遊技判定が行われることに伴い、所定期間が経過するまでの間に所定の示唆演出を画像表示器8などの所定の演出手段に行わせると共に、補助遊技制御部215により補助遊技が開始されることに伴い、演出手段に補助遊技演出を行わせる演出制御基板130と、を備えている。ここで補助遊技制御部215は、補助遊技を開始することに伴い、補助部材を第1態様から第2態様へと切り換えて所定領域に遊技球が入球し易い状態を保持した後に補助部材を第2態様から第1態様へと戻す切り換え動作を複数回行わせることが可能である。そして演出制御基板130は、演出手段に補助遊技演出を行わせているとき、補助遊技制御部215により補助部材が第2態様から第1態様へと戻されてから次に第1態様から第2態様へと切り換えられるまでのインターバル期間において演出手段に前記示唆演出を行わせる構成である。このような構成によれば、従来よりも有利な遊技価値を遊技者に付与することができるだけでなく、補助遊技が開始されることに伴って行われる補助遊技演出により、遊技者は、あたかも補助遊技抽選に複数回当選したかのような印象を受けるため、興趣性の高い遊技機が実現される。
また上記第2の構成を有する遊技機1において、補助遊技制御部215は、補助部材を第1態様から前記第2態様へと切り換えるとき、第2態様での保持時間を所定時間に設定する第1補助態様と、第2態様での保持時間を所定時間よりも短い時間に設定する第2補助態様とのいずれか一方を選択することが可能であり、演出制御基板130は、補助遊技制御部215により補助部材が第2態様から第1態様へと戻された後、次に第1補助態様で第1態様から第2態様へと切り換えられる場合にはインターバル期間における示唆演出として補助部材が第2態様となることを示唆する演出を行わせ、補助遊技制御部215により補助部材が第2態様から第1態様へと戻された後、次に第2補助態様で第1態様から第2態様へと切り換えられる場合にはインターバル期間における示唆演出として補助部材が第2態様とならないことを示唆する演出を行わせることが可能な構成である。このような構成によれば、インターバル期間において行われる示唆演出は、補助部材が第2態様となることを示唆したり、しなかったりするため、インターバル期間中における演出の興趣性が向上し、遊技者はインターバル期間中の示唆演出に注目するようになる。
◆また第3に、本実施形態の遊技機1は、所定領域(第2始動口21a)への遊技球の入球を条件として遊技者に有利な特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定部203と、所定領域に遊技球が入球し難い第1態様と、所定領域に遊技球が入球し易くなる第2態様とに切り換え可能な補助部材(電動チューリップ20)と、所定領域への遊技球の入球を補助する補助遊技を行うか否かの補助遊技判定を行う補助遊技判定部213と、補助遊技判定部213により補助遊技を行うと判定された場合、所定期間経過後に補助部材を駆動して補助遊技を開始する補助遊技制御部215と、補助遊技判定部213による補助遊技判定が行われることに伴い、所定期間が経過するまでの間に所定の示唆演出を画像表示器8などの所定の演出手段に行わせると共に、補助遊技制御部215により補助遊技が開始されることに伴い、演出手段に補助遊技演出を行わせる演出制御基板130と、を備えている。ここで補助遊技制御部215は、補助遊技の開始時に補助部材を第1態様から第2態様へ切り換えて第1態様へ戻す初期動作を行った後に、補助部材を第1態様から第2態様へと切り換えて所定領域に遊技球が入球し易い状態を保持する動作を行うように制御する。そして演出制御基板130は、補助遊技制御部215により初期動作が行われた後に、演出手段に示唆演出を行わせることが可能な構成である。このような第3の構成においても、上述した第2の構成と同様に、従来よりも有利な遊技価値を遊技者に付与することができるだけでなく、補助遊技が開始されることに伴って行われる補助遊技演出により、遊技者は、あたかも補助遊技抽選に複数回当選したかのような印象を受けるため、興趣性の高い遊技機が実現される。
◆また第4に、本実施形態の遊技機1は、所定領域(第2始動口21a)への遊技球の入球を条件として遊技者に有利な特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定部203と、所定領域に遊技球が入球し難い第1態様と、所定領域に遊技球が入球し易くなる第2態様とに切り換え可能な補助部材(電動チューリップ20)と、所定領域への遊技球の入球を補助する補助遊技を行うか否かの補助遊技判定を行う補助遊技判定部213と、補助遊技判定部213により補助遊技を行うと判定された場合に補助部材を駆動して補助遊技を開始する補助遊技制御部215と、補助遊技制御部215により補助遊技が開始されることに伴い、画像表示器8などの演出手段に補助遊技演出を行わせる演出制御基板130と、を備えている。ここで、補助遊技制御部215は、補助遊技において補助部材を第1態様から第2態様へと切り換えて所定領域に遊技球が入球し易い状態を保持した後に補助部材を第2態様から第1態様へと戻す切り換え動作を複数回行わせることが可能である。そして演出制御基板130は、演出手段に補助遊技演出を行わせているとき、補助遊技制御部215により補助部材が第2態様から第1態様へと戻されてから次に第1態様から第2態様へと切り換えられるまでのインターバル期間において補助部材が第2態様に切り換えられることを報知する演出を行わせることが可能な構成である。このような構成によれば、補助部材が第1態様から第2態様へ切り換えられ、その後、第2態様から第1態様へと戻ってしまった場合でも、その後さらに、補助部材が第2態様に切り換えられることを報知する演出が行われるため、遊技者はインターバル期間中の演出に注目するようになり、補助遊技状態における興趣性を向上させることができる。また、この場合においても、従来よりも有利な遊技価値を遊技者に付与することができる点は、上述した各構成と同様である。
また上記第4の構成を有する遊技機1において、補助遊技制御部215は、補助部材を第1態様から第2態様へと切り換えるとき、第2態様での保持時間を所定時間に設定する第1補助態様と、第2態様での保持時間を所定時間よりも短い時間に設定する第2補助態様とのいずれか一方を選択することが可能であり、演出制御基板130は、補助遊技制御部215により補助部材が第2態様から第1態様へと戻された後、次に第1補助態様で第1態様から第2態様へと切り換えられる場合にはインターバル期間において補助部材が第2態様に切り換えられることを報知する演出を行わせる一方、補助遊技制御部215により補助部材が第2態様から第1態様へと戻された後、次に第2補助態様で第1態様から第2態様へと切り換えられる場合にはインターバル期間において補助部材が第2態様に切り換えられないことを報知する演出を行わせることが可能な構成である。このような構成によれば、インターバル期間において行われる演出は、補助部材が第2態様に切り換えられたり、切り換えられなかったりすることを、示唆演出とは異なる態様で遊技者に報知するため、インターバル期間中における演出の興趣性が向上し、遊技者はインターバル期間中の演出に注目するようになる。
◆また第5に、本実施形態の遊技機1は、所定領域(第2始動口21a)への遊技球の入球を条件として遊技者に有利な特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定部203と、所定領域に遊技球が入球し難い第1態様と、所定領域に遊技球が入球し易くなる第2態様とに切り換え可能な補助部材(電動チューリップ20)と、所定領域への遊技球の入球を補助する補助遊技を行うか否かの補助遊技判定を行う補助遊技判定部213と、補助遊技判定部213により補助遊技を行うと判定された場合に補助部材を駆動して補助遊技を開始する補助遊技制御部215と、補助遊技制御部215により補助遊技が開始されることに伴い、画像表示器8などの演出手段に補助遊技演出を行わせる演出制御基板130と、を備えている。ここで補助遊技制御部215は、補助遊技において補助部材を第1態様から第2態様へと切り換えて所定領域に遊技球が入球し易い状態を保持した後に補助部材を第2態様から第1態様へと戻す切り換え動作を複数回行わせることが可能である。そして演出制御基板130は、補助遊技制御部215により補助部材が第1態様から第2態様へ切り換える動作が複数回行われる期間において、所定領域への遊技球の入球個数に応じた演出を補助遊技演出として行わせることが可能である。このような構成によれば、遊技機1において補助遊技が開始されることに伴い、遊技者は、より多くの遊技球を所定領域に入球させようとするため、従来よりも興趣性の高い演出が可能である。
◆また第6に、本実施形態の遊技機1は、所定領域(第2始動口21a)への遊技球の入球を条件として遊技者に有利な特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定部203と、所定領域に遊技球が入球し難い第1態様と、所定領域に遊技球が入球し易くなる第2態様とに切り換え可能な補助部材(電動チューリップ20)と、所定領域への遊技球の入球を補助する補助遊技を行うか否かの補助遊技判定を行う補助遊技判定部213と、補助遊技判定部213により補助遊技を行うと判定された場合に補助部材を駆動して補助遊技を開始する補助遊技制御部215と、補助遊技制御部215により補助遊技が開始されることに伴い、画像表示器8などの演出手段に補助遊技演出を行わせる演出制御基板130と、を備えている。ここで補助遊技制御部215は、補助遊技において補助部材を第1態様から第2態様へと切り換えて所定領域に遊技球が入球し易い状態を保持した後に補助部材を第2態様から第1態様へと戻す切り換え動作を複数回行わせることが可能である。そして演出制御基板130は、補助遊技制御部215により補助部材が第1態様から第2態様へ切り換える動作が複数回行われる過程において、遊技者にとって遊技球の発射操作のための参考となる第1案内情報325と第2案内情報326とを所定のタイミングで切り換えて表示させることが可能な構成である。このような構成によれば、遊技者は、補助遊技状態において所定領域に遊技球を効率的且つ効果的に入球させることができるようになり、遊技球を無駄にすることなく、有利な遊技価値を享受することができるようになる。
◇また第7に、本実施形態の遊技機1は、遊技盤10に設けられる第1始動装置19又は第2始動装置21への遊技球の入球を条件として遊技者に有利な特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定部203と、遊技盤10に設けられ、特別遊技判定部203により特別遊技を行うと判定された場合の特別遊技において閉鎖状態から開放状態に切り換えられ、遊技球が入賞可能となる第1可変入賞装置22と、遊技盤10において遊技球の通過経路に沿って第1可変入賞装置22に隣接して設けられ、特別遊技判定部203により特別遊技を行うと判定された場合の特別遊技において閉鎖状態から開放状態に切り換えられ、遊技球が入賞可能となる第2可変入賞装置23と、遊技盤10における遊技球の通過経路において第1可変入賞装置22及び第2可変入賞装置23の下流側に設けられ、遊技球の通過を検知するスルーゲート16bと、そのスルーゲート16bが遊技球の通過を検知することに伴い、第2始動装置21への遊技球の入球を補助する補助遊技を行うか否かの補助遊技判定を行う補助遊技判定部213と、を備える構成である。このような構成によれば、特別遊技中に、遊技球がスルーゲート16bを通過することを抑制することができるため、特別遊技中に補助遊技が開始されることを防ぐことができる。それ故、速やかに時短遊技状態ST3や確変遊技状態ST4に対応した遊技進行を開始することができるので、特別遊技終了後においても遊技者に有利な遊技価値を付与することが可能である。
尚、上記第7の構成を有する遊技機1は、より具体的に説明すると、次のような構成を有する。すなわち、遊技機1は、第1始動装置19又は第2始動装置21への遊技球の入球を条件として遊技者に有利な特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定部203と、遊技盤10に設けられ、特別遊技判定部203により特別遊技を行うと判定された場合に特別遊技において閉鎖状態から開放状態に切り換えられ、遊技球が入賞可能となる第1可変入賞装置22と、遊技盤10において遊技球の通過経路に沿って第1可変入賞装置22に隣接して設けられ、特別遊技判定部203により特別遊技を行うと判定された場合に特別遊技において閉鎖状態から開放状態に切り換えられ、遊技球が入賞可能となる第2可変入賞装置23と、特別遊技判定部203により特別遊技を行うと判定された場合に第1可変入賞装置22と第2可変入賞装置23とを交互に閉鎖状態から開放状態に切り換えることにより特別遊技を行わせる特別遊技制御部205と、第2始動装置21に遊技球が入球し難い第1態様と、第2始動装置21に遊技球が入球し易くなる第2態様とに切り換え可能な補助部材(電動チューリップ20)と、遊技盤10における遊技球の通過経路において第1可変入賞装置22及び第2可変入賞装置23の下流側に設けられた特定の通過領域を遊技球が通過したことを検知するスルーゲート16bと、スルーゲート16bが遊技球の通過を検知することに伴い、第2始動装置21への遊技球の入球を補助する補助遊技を行うか否かの補助遊技判定を行う補助遊技判定部213と、補助遊技判定部213により補助遊技を行うと判定された場合に、補助部材を第1態様から第2態様へと切り換えて第2始動装置21に遊技球が入球し易い状態を第1の時間継続させてから補助部材を第1態様へと戻した状態を第1の時間よりも長い第2の時間継続させる動作を所定回数回行わせる第1の補助遊技と、補助部材を第1態様から第2態様へと切り換えて第2始動装置21に遊技球が入球し易い状態を第1の時間よりも長い第3の時間継続させてから補助部材を第1態様へと戻した状態を第2の時間よりも短い第4の時間継続させる動作を所定回数回行わせる第2の補助遊技とを行わせることが可能な補助遊技制御部215と、を備えている。ここで補助遊技制御部215は、特別遊技制御部205による特別遊技が終了していないときには第1の補助遊技を行わせると共に、特別遊技制御部205による特別遊技が終了した後には第2の補助遊技を行わせる。そして特別遊技制御部205は、特別遊技において第1可変入賞装置22及び第2可変入賞装置23のいずれか一方による最後の開放状態を閉鎖状態へ戻したタイミングで特別遊技を終了させる構成である。
(第2実施形態)
次に第2実施形態について説明する。本実施形態では、特別遊技状態において開閉動作する第1可変入賞装置22及び第2可変入賞装置23のうちの一方の可変入賞装置23に遊技球が通過可能な特別通過領域が設けられ、特別遊技状態にST2おいてその特別通過領域を遊技球が通過した場合に、その特別遊技状態ST2の後の遊技状態が確変遊技状態ST4へと移行し、特別遊技状態にST2おいて特別通過領域を遊技球が通過しなかった場合にはその特別遊技状態ST2の後の遊技状態が時短遊技状態ST3へと移行する遊技機1について説明する。
図44は、遊技盤10において第1可変入賞装置22及び第2可変入賞装置23が設けられた部分を拡大した図である。図44に示すように、第1可変入賞装置22は、蓋部材22bを水平な回動軸周りに回動させて遊技盤10の前方側に傾倒した状態へと駆動することにより、第1大入賞口22aを開放する。第1大入賞口22aには、入球した遊技球を入賞として検知して遊技盤10の背面側に案内するための入賞検知口501が設けられる。第1大入賞口22aに入球した遊技球は、常にその入賞検知口501を通って遊技盤10の背面側へと案内される。
一方、第2可変入賞装置23は、蓋部材23bを水平な回動軸周りに回動させて遊技盤10の前方側に傾倒した状態へと駆動することにより、第2大入賞口23aを開放する。第2大入賞口23aには、第1大入賞口22aと同様、入球した遊技球を入賞として検知して遊技盤10の背面側に案内するための入賞検知口601が設けられると共に、第1大入賞口22aには設けられていない特別通過領域である特別入賞検知口602が設けられる。特別入賞検知口602は、入球した遊技球を入賞として検知すると共に、遊技球の通過を検知すると特別遊技後の遊技状態を確変遊技状態ST4へ移行させることができる遊技球通過領域である。したがって、特別遊技中に、第2大入賞口23aに遊技球が入球し、その遊技球が更に特別入賞検知口602に入球すると、その後の遊技状態は確変遊技状態ST4へと移行する。
ただし、第2大入賞口23aの内側には、第2大入賞口23aに入球した遊技球を、入賞検知口601と特別入賞検知口602とのいずれか一方に振り分けられるための振分部材が設けられる。図45は、第2可変入賞装置23が第2大入賞口23aを開放するときの動作態様の一例を示す図である。図45(a)は、第2可変入賞装置23の蓋部材23bが第2大入賞口23aを閉鎖した状態を示している。この状態で特別遊技が開始され、第2大入賞口23aを開放させるラウンドになると、第2可変入賞装置23は、図45(b)に示すように蓋部材23bを前方側に回動させて第2大入賞口23aを開放する。第2大入賞口23aの内側には、例えば左右方向にスライド可能なシャッタ状の振分部材23cが設けられており、蓋部材23bが第2大入賞口23aを開放した時点において振分部材23cは特別入賞検知口602を閉鎖しており、入賞検知口601を開放した状態となっている。そのため、第2大入賞口23aの開放直後に遊技球が第2大入賞口23aに入球すると、その遊技球は入賞検知口601へと案内され、入賞検知口601を通って第2大入賞口23aへの入賞として検知される。振分部材23cは、蓋部材23bによる第2大入賞口23aの開放後、所定時間経過後に動作し、図45(c)に示すように、特別入賞検知口602を開放し、入賞検知口601を閉鎖する状態へと変化する。ここで振分部材23cが動作するタイミングは、蓋部材23bによる第2大入賞口23aの開放後、1秒程度以上の時間が経過したタイミングである。図45(c)に示すように特別入賞検知口602が開放状態になると、第2大入賞口23aへ入球した遊技球は、特別入賞検知口602に向かって案内され、特別入賞検知口602を通って第2大入賞口23aへの入賞として検知される。そして遊技球が特別入賞検知口602を通過することにより、特別遊技が終了した後の遊技状態が確変遊技状態ST4となる。確変遊技状態ST4は、上述したように特別遊技判定において大当たりに当選する確率が高確率となるため、時短遊技状態ST3よりも遊技者に有利な遊技価値を付与することができる遊技状態である。
そして本実施形態では、特別遊技判定部203が第1始動口19a又は第2始動口21aへの入球によって取得された遊技データに含まれる大当たり乱数が大当たりの当選値に一致すると判定した場合、第1実施形態と同様に、第1特別遊技241と第2特別遊技242とのいずれの特別遊技を行うかを決定する。ただし、本実施形態では、第1実施形態のように特別遊技判定部203が大当たり判定を行う際に特別遊技終了後の遊技状態を判定することはなく、特別遊技中において遊技球が特別入賞検知口602に入球したか否かによって特別遊技終了後の遊技状態が確変遊技状態ST4と時短遊技状態ST3とのいずれか一方に制御される。また本実施形態では、特別遊技状態ST2において、第1実施形態のように第1大入賞口22a及び第2大入賞口23aが交互に開放されるのではなく、予め定められた開放パターンに基づいて第1大入賞口22a及び第2大入賞口23aのそれぞれが所定のラウンドで開放されるようになる。
図46は、第1特別遊技241と第2特別遊技242の開放パターンの一例を示す図である。第1特別遊技241及び第2特別遊技242のいずれであっても、第1大入賞口22a及び第2大入賞口23aのいずれか一方を開放するラウンドが所定回数(例えば合計16ラウンド)行われる。そして第1ラウンドから第4ラウンドまでは第1大入賞口22aが開放し、第5ラウンドでは第2大入賞口23aが開放する。その後、第6ラウンドから第15ラウンドまでは再び第1大入賞口22aが開放し、最後の第16ラウンドでは再び第2大入賞口23aが開放する。以上の点は、第1特別遊技241及び第2特別遊技242において共通する。
第1特別遊技241及び第2特別遊技242が互いに相違する点は、各ラウンドにおける第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aの開放時間である。すなわち、第1大入賞口22a及び第2大入賞口23aのいずれにもロング開放とショート開放とが定められており、各特別遊技241,242に対し、ラウンド毎にロング開放とショート開放のいずれか一方が設定されている。ロング開放の場合、第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aの開放時間が例えば30秒程度の比較的長い時間に設定される。これに対し、ショート開放の場合には、第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aの開放時間が例えば0.2秒程度の極めて短い時間に設定される。そのため、第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aがロング開放となるラウンドでは、第1又は第2大入賞口22a,23aに対して遊技球が入賞し易い状態となるのに対し、ショート開放となるラウンドでは、開放中の大入賞口22a,23aに遊技球を入賞させることが極めて困難になる。またロング開放及びショート開放のいずれの場合であっても、第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aの開放中に所定の上限個数(例えば9個程度)の遊技球が入賞すれば、開放時間が経過する前であっても第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aは閉鎖する。ただし、ショート開放の場合には、第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aの開放中に1個又は2個程度の遊技球が入賞することはあっても、所定の上限個数(例えば9個程度)の遊技球が入賞することはほとんど無いと言える。そのため、ショート開放の場合には、0.2秒程度の開放時間が経過することによって第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aを閉鎖することが多くなる。
第1特別遊技241は、図46(a)に示すように、第1〜第4ラウンドまで第1大入賞口22aがロング開放となり、第5ラウンド以降では第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aが全てショート開放となる遊技である。また第2特別遊技242は、図46(b)に示すように、第1〜第16ラウンドの全てのラウンドで第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aがロング開放となる遊技である。
ここで第2大入賞口23aが開放する第5及び第16ラウンドに着目すると、第1特別遊技241ではいずれのラウンドでもショート開放となっている。そのため、遊技機1において第1特別遊技241が行われるときには、第2大入賞口23aに遊技球が入球する可能性は低い。これに対し、第2特別遊技242では第5及び第16ラウンドの双方で第2大入賞口23aがロング開放する。そのため、遊技機1において第2特別遊技242が行われるときには、比較的簡単に第2大入賞口23aに遊技球を入球させることが可能である。
上述したように第2大入賞口23aの開放中に第2大入賞口23aに入球した遊技球が特別入賞検知口602を通過すると、遊技機1のその後の遊技状態が確変遊技状態ST4となる。そのため、第2特別遊技242は、第2大入賞口23aがロング開放されるラウンドを有するため、遊技機1の遊技状態を確変遊技状態ST4にすることができる遊技となっている。これに対し、第1特別遊技241には第2大入賞口23aがロング開放されるラウンドがないため、遊技機1の遊技状態を確変遊技状態にすることができない遊技となる。
ここで第2大入賞口23aのショート開放の場合でも、遊技球が第2大入賞口23aに入球する確率は0ではない。すなわち、第2大入賞口23aが0.2秒程度の僅かな時間だけ開放したタイミングで遊技球が第2大入賞口23aに入球する可能性がある。しかし、そのようなショート開放時に第2大入賞口23aに遊技球が入球した場合には、その遊技球が特別入賞検知口602を通過することがないように振分部材23cの動作が制御される。すなわち、上述したように振分部材23cは、蓋部材23bが第2大入賞口23aを開放したときには特別入賞検知口602を閉鎖しており、蓋部材23bが第2大入賞口23aを開放した後に1秒以上経過してから特別入賞検知口602を開放する。このような動作は、第2大入賞口23aがロング開放される場合もショート開放される場合も同様である。したがって、第2大入賞口23aがショート開放される場合において、振分部材23cが特別入賞検知口602を開放するときには、既に蓋部材23bが第2大入賞口23aを閉鎖しているため、第2大入賞口23aに入球した遊技球が特別入賞検知口602へ入球することはない。
このように本実施形態では、第2可変入賞装置23に設けられた蓋部材23bを補助部材とし、特別遊技中において、所定領域である特別入賞検知口602に遊技球が入球し難い状態の第1態様(閉鎖状態)と、所定領域である特別入賞検知口602に遊技球が入球し易い状態の第2態様(ロング開放の開放状態)とに補助部材を切り換え可能な構成である。そして本実施形態の遊技機1では、特別遊技判定部203が特別遊技を行うと判定した場合、特別遊技として第1特別遊技241と第2特別遊技242とのいずれを行うかを判定することにより、所定領域である特別入賞検知口602に遊技球が入球し易くなるように補助部材である蓋部材23bをロング開放して特別入賞検知口602への遊技球の入球を補助する補助遊技を行うか否かを判定する。そして補助遊技を行うと判定された場合、特別遊技制御部205は、第2特別遊技242に対応する開放パターンで第2可変入賞装置23に設けられた蓋部材23bを開閉駆動することにより、特別遊技において特別入賞検知口602への遊技球の入球を補助する補助遊技を行う。つまり、本実施形態では、特別遊技判定部203が補助遊技を行うか否かを判定する補助遊技判定手段として機能し、特別遊技制御部205が補助部材である蓋部材23bを駆動して補助遊技を行う補助遊技制御手段として機能する。
そして本実施形態では、特別遊技制御部205が、特別遊技中における補助遊技として、補助部材である蓋部材23bを第2態様(ロング開放状態)に切り換えて所定領域(特別入賞検知口602)に遊技球が入球し易い状態を所定時間継続させる第1補助遊技(第5ラウンド目のラウンド遊技)を行った後、補助部材である蓋部材23bを第1態様(閉鎖状態)に切り換えて所定領域(特別入賞検知口602)に遊技球が入球し難い状態を所定時間継続させる非補助遊技(第6〜第15ラウンドのラウンド遊技)を行い、非補助遊技の後に補助部材である蓋部材23bを再び第2態様(ロング開放状態)に切り換えて所定領域(特別入賞検知口602)に遊技球が入球し易い状態を所定時間継続させる第2補助遊技(第16ラウンド目のラウンド遊技)を行うことができる構成である。
したがって、本実施形態の遊技機1は、第1実施形態と同様、所定領域(特別入賞検知口602)への遊技球の入球を条件として遊技者に有利な特別遊技(確変遊技状態ST4での遊技)を行うか否かを判定する特別遊技判定部203と、所定領域に遊技球が入球し難い第1態様と、所定領域に遊技球が入球し易くなる第2態様とに切り換え可能な補助部材(蓋部材23b)と、所定領域への遊技球の入球を補助する補助遊技を行うか否かを判定する補助遊技判定手段(特別遊技判定部203)と、補助遊技判定手段により補助遊技を行うと判定された場合に、補助部材を駆動して補助遊技を行う補助遊技制御手段(特別遊技制御部205)と、を備えている。そして補助遊技制御手段は、補助遊技において補助部材を第2態様に切り換えて所定領域に遊技球が入球し易い状態を所定時間継続させる第1補助遊技を行った後、補助部材を第1態様に切り換えて所定領域に遊技球が入球し難い状態を所定時間継続させる非補助遊技を行い、非補助遊技の後に補助部材を再び第2態様に切り換えて所定領域に遊技球が入球し易い状態を所定時間継続させる第2補助遊技を行うことができるように構成される。このような構成によれば、補助部材を複数回駆動することにより、所定領域に遊技球を入球させることができる補助遊技を遊技者に対して複数回享受させることができるため、従来よりも遊技者に対して有利な遊技価値を付与することができるようになる。例えば、5ラウンド目のラウンド遊技のときに遊技球を第2大入賞口23aに入球させることができなかった場合でも、16ラウンド目のラウンド遊技のときに遊技球を第2大入賞口23aに入球させることができれば、確変遊技状態ST4へ移行させることができるため、遊技者に対して確変遊技状態ST4という有利な遊技価値を確実に付与することが可能である。尚、本実施形態において上述した点以外については、第1実施形態と同様である。
(変形例)
以上、本発明に関する実施形態について説明したが、本発明は上述した内容に限られるものではなく、種々の変形例が適用可能である。
例えば、上記第1実施形態においては、特別遊技の一例として第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aが開放される遊技について説明したが、特別遊技はから必ずしも第1大入賞口22a又は第2大入賞口23aが開放される遊技には限られるものではなく、遊技者に対して何らかの特別な遊技価値が付与される遊技状態であれば良い。
また上記第1実施形態では、補助遊技判定に当選した場合に行う示唆演出310及び補助遊技演出320として、様々な態様の演出を行う場合を例示した。しかし、示唆演出310や補助遊技演出320は、上述したパターンの演出に限られるものではなく、上述した様々な態様の演出を組み合わせたパターンの演出として行うものであっても良い。
また上記実施形態では、第2始動口21aに入球して記憶された保留が第1始動口19aに入球して記憶された保留よりも優先的に消化されるように構成された遊技機1を例示したが、これに限られるものでもなく、例えば第1始動口19a及び第2始動口21aのそれぞれに入球して記憶された保留を入球順に消化していくものであっても構わない。
1 遊技機
10 遊技盤
19 第1始動装置
19a 第1始動口
21 第2始動装置
21a 第2始動口
20 電動チューリップ
22 第1可変入賞装置
22a 第1大入賞口
23 第2可変入賞装置
23a 第2大入賞口
100 メイン制御基板
130 演出制御基板
203 特別遊技判定部
205 特別遊技制御部
213 補助遊技判定部
215 補助遊技制御部

Claims (1)

  1. 遊技盤に設けられる始動装置への遊技球の入球を条件として遊技者に有利な特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定手段と、
    前記遊技盤に設けられ、前記特別遊技判定手段により特別遊技を行うと判定された場合に前記特別遊技において閉鎖状態から開放状態に切り換えられ、遊技球が入賞可能となる第1可変入賞装置と、
    前記遊技盤において遊技球の通過経路に沿って前記第1可変入賞装置に隣接して設けられ、前記特別遊技判定手段により特別遊技を行うと判定された場合に前記特別遊技において閉鎖状態から開放状態に切り換えられ、遊技球が入賞可能となる第2可変入賞装置と、
    前記遊技盤における遊技球の通過経路において前記第1可変入賞装置及び前記第2可変入賞装置の下流側に設けられ、遊技球の通過を検知する検知手段と、
    前記検知手段が遊技球の通過を検知することに伴い、前記始動装置への遊技球の入球を補助する補助遊技を行うか否かの補助遊技判定を行う補助遊技判定手段と、
    を備えることを特徴とする遊技機。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017143880A (ja) * 2016-02-15 2017-08-24 京楽産業.株式会社 遊技機
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JP2018198878A (ja) * 2017-05-29 2018-12-20 株式会社三洋物産 遊技機

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