JP2016007392A - 歯科用補綴物の作製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 加圧操作を行うことなく、機械的強度及び耐摩耗性に優れた歯科用補綴物を作製することが可能な方法を提供する。【解決手段】(a)(メタ)アクリレート化合物、(b)フィラー、(c)光重合触媒を含むペースト状の光重合型レジンを歯科用補綴物の形状に成形した後、光重合を行い、その後加圧することなく、150〜300℃に保持することを特徴とする歯科用補綴物の作製方法とする。【選択図】 なし

Description

本発明は歯科分野において使用される歯科用補綴物の作製方法に関する。より詳細には、光重合型レジンを用いた歯科用補綴物の作製方法に関する。
歯科分野において、歯の欠損部位を補うインレー、クラウン、ブリッジ等の歯科用補綴物を作製する際、歯科用補綴物を簡便に作製できる利点を有する歯科用コンポジットレジン、歯科用硬質レジン等のレジン系材料が広く用いられている。しかしながらレジン系材料は、金属材料やセラミックス材料と比較して機械的強度や耐摩耗性等が劣るため改善が望まれていた。
また、レジン系材料にも幾つか種類があり、常温重合型レジン、加熱重合型レジン、光重合型レジン等がある。この中で、重合触媒として光重合触媒が配合された光重合型レジンは、光照射により硬化を制御できるため有用であり歯科分野で広く用いられている。その一方で、光が届きにくい部位が存在する場合では、重合が不完全となり機械的強度や耐摩耗性等が低下してしまう傾向がある。このように、光重合型レジンには、他の型のレジンと比較して重合が不完全となりやすい問題があった。
光重合型レジンの機械的強度や耐摩耗性等を高める方法としては、石膏模型等の基台上に圧着された光重合型レジンに対して光照射を行ってそれを重合硬化させ、基台上のレジン表面に透光性軟質シートを被覆し、その上からガス圧により、1kg/cm2〜10kg/cm2程度の加圧を加え、さらに加熱も加えながら光照射を行うことを特徴とする歯科用光重合型レジンの重合方法(例えば、特許文献3参照。)や、口腔内形状の複製模型を元に目的とする歯科用補綴物の蝋型を作製し、該蝋型を埋没用の材料中に埋没し該蝋型を除去して鋳型を製作する歯科用補綴物の作製方法であって、該鋳型内にコンポジットレジンを0.5〜30MPa程度の圧力で圧入し、加熱及び加圧しながら該コンポジットレジンを硬化させることを特徴とする歯科用補綴物の作製方法(例えば、特許文献4参照。)が開示されている。しかしこれらの方法は、何れも加圧操作が必須であり、そのための特別な装置や鋳型が必要であるため、簡便に用いることができない欠点があった。
特開平5−310525号公報 特開平5−97625号公報 特開平2−224655号公報 特開2001−137263号公報
そこで本発明は、加圧操作を行うことなく、機械的強度及び耐摩耗性に優れた歯科用補綴物を作製することが可能な方法を提供することを課題とする。
本発明者等は上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ペースト状の光重合型レジンを用いて歯科用補綴物の形状に成形した後、光重合を行い、その後加圧することなく、特定の温度に保持すれば、加圧操作を行わなくとも機械的強度及び耐摩耗性に優れた歯科用補綴物が得られることを見出して本発明を完成させた。
即ち本発明は、
(a)(メタ)アクリレート化合物
(b)フィラー
(c)光重合触媒
を含むペースト状の光重合型レジンを歯科用補綴物の形状に成形した後、光重合を行い、その後加圧することなく、150〜300℃に保持することを特徴とする歯科用補綴物の作製方法である。
本発明に係る歯科用補綴物の作製方法によれば、加圧操作を行わなくとも機械的強度及び耐摩耗性に優れた歯科用補綴物を作製することが可能である。
本発明に係る歯科用補綴物の作製方法においては、(a)(メタ)アクリレート化合物、(b)フィラー、及び(c)光重合触媒を含むペースト状の光重合型レジンを用いる。
(a)成分の(メタ)アクリレート化合物は、重合硬化することにより硬化体となる。本発明において、「(メタ)アクリレート化合物」とは、アクリレート化合物又はメタクリレート化合物の各種のモノマー,オリゴマー,プレポリマーを意味する。
(a)(メタ)アクリレート化合物として具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジ(メタ)アクリロキシプロパン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジル(メタ)アクリレートが挙げられ、これらのモノマー或いはオリゴマー或いはプレポリマーが好適に使用できる。また、ウレタン結合を持つ(メタ)アクリレートとして、ジ−2−(メタ)アクリロキシエチル−2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジカルバメート、1,3,5−トリス[1,3−ビス{(メタ)アクリロイルオキシ}−2−プロポキシカルボニルアミノヘキサン]−1,3,5−(1H,3H,5H)トリアジン−2,4,6−トリオン、2,2−ビス[4−{3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル}フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−{(メタ)アクリロキシエトキシ}フェニル]プロパン等があり、その他2,2'−ジ(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンと2−オキシパノンとヘキサメチレンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとから成るウレタンオリゴマーの(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールとヘキサメチレンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとから成るウレタンオリゴマーの(メタ)アクリレート等が例示される。これらは単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
(a)(メタ)アクリレート化合物として、酸基を有する(メタ)アクリレート化合物を用いることもできる。酸基を有する(メタ)アクリレート化合物としては、リン酸基、ピロリン酸基、チオリン酸基、ホスホン酸基、スルホン酸基、カルボン酸基等の酸性基を少なくとも1個有する(メタ)アクリレート化合物が使用できる。
(a)(メタ)アクリレート化合物の配合量は、ペースト状の光重合型レジン中に5〜79重量%であることが好ましい。5重量%未満では操作性の高い1ペースト化が難しく、79重量%を超えると操作性が低下し、強度も低下する傾向がある。より好ましくは15〜55重量%である。
(b)成分のフィラーとしては、従来からコンポジットレジン等の歯科用重合性組成物に配合されているものを特に制限なく使用することができる。例えば無水ケイ酸,バリウムガラス,アルミナガラス,カリウムガラス,フルオロアルミノシリケートガラス等のガラス類、合成ゼオライト、リン酸カルシウム、長石、アエロジル(登録商標)等のヒュームドシリカ,ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、炭酸マグネシウム、含水ケイ酸、含水ケイ酸カルシウム、含水ケイ酸アルミニウム、石英等の粉末がある。また、バリウムやストロンチウム,イットリウム等の酸化物や、その硫化物,フッ化物を含むガラスが必要に応じてX線造影性を有するために使われる。
(b)フィラーは、例えば、γ―メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリ(メトキシエトキシ)シラン等のシランカップリング剤で表面処理されていてもよい。このシランカップリング剤に酢酸等を加えることができる。中でも、無水ケイ酸、含水ケイ酸、含水ケイ酸カルシウム、含水ケイ酸アルミニウムは、長期間保存した場合でも重合前の各成分がゲル化するのを防止する効果があり好ましい。
また、(b)フィラーを予め前述の(a)(メタ)アクリレート化合物と混合して硬化させた後、粉砕して作製した有機無機複合フィラーも使用することができる。これらのフィラーは単独で又は2種以上を混合して使用することができる。ペーストの粘度を調整するために、0.01〜0.1μmの微細なケイ酸を使用することもできる。
(b)フィラーの配合量は、ペースト状の光重合型レジン中に20〜94重量%であることが好ましい。20重量%未満ではペーストとしての粘度が不十分となる傾向があり、94重量%を超えるとペーストが硬すぎて操作性が低下する傾向がある。より好ましくは、45〜85重量%である。
(c)光重合触媒は、光照射することで光重合型レジンのペーストを任意のタイミングで重合させるために配合される。光重合触媒は、増感剤と還元剤との組み合わせが一般に用いられる。増感剤には、カンファーキノン、ベンジル、ジアセチル、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール、ベンジルジ(2−メトキシエチル)ケタール、4,4’−ジメチルベンジル−ジメチルケタール、アントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−クロロアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、1−ヒドロキシアントラキノン、1−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、1−ブロモアントラキノン、チオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−ニトロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2−クロロ−7−トリフルオロメチルチオキサントン、チオキサントン−10,10−ジオキシド、チオキサントン−10−オキサイド、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、イソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾフェノン、ビス(4−ジメチルアミノフェニル)ケトン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、アジド基を含む化合物等があり、単独又は混合して使用できる。
還元剤としては3級アミンが一般に使用される。3級アミンとしては、ジメチルアミノエチルメタクリレート,トリエタノールアミン,4−ジメチルアミノ安息香酸メチル,4−ジメチルアミノ安息香酸エチル,4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルが好ましい。また他の還元剤として、ベンゾイルパーオキサイド、有機金属化合物、スルフィン酸誘導体等が挙げられる。このようにして得られる光重合型歯科用修復材組成物は紫外線若しくは可視光線等の活性光線を照射することにより重合反応が達せられる。
(c)光重合触媒の配合量は、ペースト状の光重合型レジン中に0.01〜5重量%であることが好ましい。0.01重量%未満では少量すぎて十分な重合効果が得られ難く、5重量%を超えて配合しても光重合の効果はほとんど変わらない。より好ましくは0.1〜3重量%である。
本発明に係る歯科用補綴物の作製方法において用いるペースト状の光重合型レジンは、(c)光重合触媒のみで十分な効果を得ることが可能であるが、さらに加熱重合触媒を併用しても良い。加熱重合触媒としては、アゾ化合物としてアゾビスイソブチロニトリル、トリブチルホウ素等のような有機金属化合物が好ましく、芳香族を有するジアシルパーオキシド類や過安息香酸のエステルとみなされるようなパーオキシエステル類、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロルベンゾイルパーオキシド、m−トリルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、2,5−ジメチル−2,5ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ[(o−ベンゾイル)ベンゾイルパーオキシ]ヘキサン等も使用可能である。
本発明に係る歯科用補綴物の作製方法において用いるペースト状の光重合型レジンには、その他の成分として、ジエチル−2,5−ジヒドロキシテレフタレート等の蛍光剤、2,5−ビス(5’−t−ブチルベンゾオキサゾリル−2’)チオフェン等の紫外線吸収剤を配合してもよい。
本発明に係る歯科用補綴物の作製方法においては、まず、上述したペースト状の光重合型レジンを目的とする歯科用補綴物の形状に成形する。この段階では、特段の加熱や加圧等を加えることなく、ほぼ常温常圧下で歯科用補綴物の形状に成形する。例えば、ヘラ等を用いて成形しても良いし、歯科用印象材等の型材に軽く押し当てて成形しても良い。
次に、目的とする歯科用補綴物の形状に成形されたペースト状の光重合型レジンの光重合を行う。これによりペースト状の光重合型レジンは重合し硬化する。光重合は通常、LED、ハロゲンランプ、キセノンランプ等の光源を用いた光照射により行われる。また、光重合の時間は、光エネルギーや光重合触媒の反応性によるが、1〜300秒間であることが好ましい。
本発明に係る歯科用補綴物の作製方法においては、上述した光重合により、歯科用補綴物の形状で重合硬化した光重合型レジンを、加圧することなく、150〜300℃に保持する。この操作により、加圧操作を行わなくとも光重合型レジン硬化体の機械的強度や耐摩耗性等の物性が向上する。150〜300℃に保持する手段としては、例えば加熱装置等を用いることができる。150℃より低い温度では歯科用補綴物の機械的強度等が不十分となり、300℃を超える温度で加熱を行うと歯科用補綴物に変色や変形等の異常が生じる。より好ましい保持温度は170〜270℃であり、さらに好ましくは180〜250℃であり、最適には210〜250℃である。
また、150℃〜300℃に保持する時間は、0.5〜90分間であることが好ましい。0.5分間未満では加熱の効果が得られ難く、90分間を超えると変色や変形等の異常が生じる虞がある。より好ましい保持時間は1〜60分間であり、さらに好ましくは5〜30分間である。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの
実施例に限定されるものではない。
表1に示した配合にて各成分を混練し、ペースト状の光重合型レジンを作製した。
Figure 2016007392
表1中の略語はそれぞれ以下のとおりである。
UDMA:ジ−2−メタクリロキシエチル−2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジカルバメート
UTMA:1,3,5−トリス[1,3−ビス(メタクリロイルオキシ)−2−プロポキシカルボニルアミノヘキサン]−1,3,5−(1H,3H,5H)トリアジン−2,4,6−トリオン
NPG:ネオペンチルグリコールジメタクリレート
3G:トリエチレングリコールジメタクリレート
TMPT:トリメチロールプロパントリメタクリレート
バリウムガラス:平均粒径0.7μmのバリウムガラス
R972:アエロジル(登録商標)R972(平均粒径0.016μm)
CQ:カンファーキノン
DME:4−ジメチルアミノ安息香酸エチル
DMI:4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル
LZ:ジエチル−2,5−ジヒドロキシテレフタレート
TF:2,5−ビス(5’−t−ブチルベンゾオキサゾリル−2’)チオフェン
表1中の下記成分の調製方法はそれぞれ以下のとおりである。
<有機無機複合充填材A>
重量比1:1のUDMAと3G、及び1重量%のアゾイソブチロニトリルを含む混合液50重量%と、ガラス粉末50重量%(平均粒径2μm)の混合物を加熱し、得られた重合硬化体を平均粒径10μmに粉砕したもの。
<有機無機複合充填材B>
重量比1:1のUDMAと3G、及び1重量%のアゾイソブチロニトリルを含む混合液70重量%と、ジルコニア粉末30重量%(平均粒径0.003μm)の混合物を加熱し、得られた重合硬化体を平均粒径10μmに粉砕したもの。
<アルミノシリケートガラス>
酸化アルミニウム:18g,無水硅酸:62g,酸化カリウム:12g,酸化ナトリウム:4g及び酸化ホウ素:4gの混合粉体を1200℃の高温電気炉中で5時間溶融し、冷却して得られた塊状ガラスを、ボールミルを用いて10時間粉砕した後、200メッシュ(ASTM)篩を通過させ平均粒径1μmに調整したガラス粉末。
<機械的強度の評価>
各実施例及び比較例のペースト状の光重合型レジンを、2mm×2mm×25mmの柱状に成形し試験片とした。この試験片の表裏両面に対し、技工用光照射器を用いて3分間光照射を行った。さらに表1に示した保持温度にて試験片を保持し(比較例5を除く)、その後37℃の水中に24時間浸漬した。浸漬後の試験片を曲げ強さ試験装置(オートグラフ,株式会社島津製作所製)に取り付け、クロスヘッドスピード1mm/min.、支点間距離20mmの条件で曲げ強さを測定し、これを機械的強度とした。
<耐摩耗性の評価>
各実施例及び比較例のペースト状の光重合型レジンを、直径2mm、高さ5mmの円柱状に成形し試験片とした。この試験片の表裏両面に対し、技工用光照射器を用いて3分間光照射を行った。さらに表1に示した保持温度にて試験片を保持し(比較例5を除く)、その後37℃の水中に24時間浸漬した。浸漬後の試験片を耐摩耗性試験装置に取り付け、0.84MPaの荷重をかけてアクリル板に衝突させ、さらにアクリル板の上をスライドさせた。これを1万回繰り返した。マイクロメーターで試験片の高さを測定し、試験の前後の高さの差を摩耗量とした。耐摩耗性の評価は以下の基準で行った。
◎:摩耗量が20μm未満
○:摩耗量が20〜40μm
×:摩耗量が40μm超

Claims (8)

  1. (a)(メタ)アクリレート化合物
    (b)フィラー
    (c)光重合触媒
    を含むペースト状の光重合型レジンを歯科用補綴物の形状に成形した後、光重合を行い、その後加圧することなく、150〜300℃に保持することを特徴とする歯科用補綴物の作製方法。
  2. (a)(メタ)アクリレート化合物 :5〜79重量%
    (b)フィラー :20〜94重量%
    (c)光重合触媒 :0.01〜5重量%
    を含むペースト状の光重合型レジンを用いる、請求項1に記載の歯科用補綴物の作製方法。
  3. 加熱重合触媒を含まないペースト状の光重合型レジンを用いる、請求項1又は2に記載の歯科用補綴物の作製方法。
  4. 保持温度が170〜270℃である請求項1〜3の何れか1項に記載の歯科用補綴物の作製方法。
  5. 保持温度が180〜250℃である請求項1〜3の何れか1項に記載の歯科用補綴物の作製方法。
  6. 保持温度が210〜250℃である請求項1〜3の何れか1項に記載の歯科用補綴物の作製方法。
  7. 保持時間が0.5〜90分間である請求項1〜6の何れか1項に記載の歯科用補綴物の作製方法。
  8. 保持時間が1〜60分間である請求項1〜6の何れか1項に記載の歯科用補綴物の作製方法。
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