JP2016005259A - ピーク抑圧装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】マルチキャリア信号のピーク抑圧を行う無線送信装置の回路規模を削減すること。【解決手段】ピーク抑圧装置7は、振幅波形取得部23と、ピーク検出用信号生成部24と、ピーク検出部25と、ピーク抑圧部5とを有する。振幅波形取得部23は、マルチキャリア信号の振幅波形によって表される振幅信号MC1を取得する。ピーク検出用信号生成部24は、振幅信号MC1において互いに隣接する複数のピーク点を順に繋いだ波形によって表されるピーク接合信号ENを、ピーク検出用信号として生成する。ピーク検出部25は、ピーク検出用信号を用いてマルチキャリア信号のピーク値及びピークタイミングを検出する。ピーク抑圧部5は、検出されたピーク値及びピークタイミングに基づいて、マルチキャリア信号のピークを抑圧する。【選択図】図3
Description
本発明は、ピーク抑圧装置に関する。
無線通信システムにおける無線送信装置には、送信信号の電力を増幅する増幅器(Power Amplifier;以下では「PA」と呼ぶことがある)が備えられている。無線送信装置では、一般的に、PAの電力効率を高めるために、PAの飽和領域付近でPAを動作させる。
また、近年、周波数の利用効率を向上させるために、無線送信装置から送信される信号を、互いに異なる複数のキャリア周波数の信号を含む「マルチキャリア信号」とすることがある。マルチキャリア信号の一例として、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号が挙げられる。しかし、マルチキャリア信号は、ピーク電力対平均電力比(PAPR:Peak to Average Power Ratio)が高くなる傾向がある。このため、飽和領域付近で動作するPAにマルチキャリア信号が入力されると、PAの非線形歪の影響により、PAから出力される信号波形が歪んでしまう。
そこで、マルチキャリア信号を送信する無線送信装置では、PAに入力されるマルチキャリア信号のピーク振幅(以下では、単に「ピーク」と呼ぶことがある)をPAの入力前に予め抑圧する「ピーク抑圧」が行われる。
ピーク抑圧の手法の一つとして、図1に示すように、マルチキャリア信号の振幅波形においてピークが生じるタイミング(以下では、「ピークタイミング」と呼ぶことがある)に合わせて、マルチキャリア信号に抑圧信号を加えるものがある。マイナスの加算量である減算量、つまり、抑圧量は、ピーク値と目標値との差分から求められる。また、抑圧信号として、インパルス応答信号が用いられる。これにより、マルチキャリア信号のピークが目標値まで抑圧されるため、PAから出力される信号の線形性を維持できる。図1は、ピーク抑圧の一例を示す図である。
ここで、マルチキャリア信号において互いに隣接する2つのキャリア間の間隔(以下では「キャリア間隔」と呼ぶことがある)が広くなると、図2に示すように、マルチキャリア信号の時間軸方向での振幅変動が激しくなる。このため、キャリア間隔が広くなると、目標値を超えるピークが、短時間の範囲に複数個、例えば8個検出されることがある。図2は、課題の説明に供する図である。
これに対し、8個のピークのそれぞれに合わせてマルチキャリア信号にインパルス応答信号を加えたのでは、ピークが目標値より大きく低下する過剰なピーク抑圧となってしまう。よって、目標値を超えるピークが短時間の範囲に複数個検出された場合は、インパルス応答信号を加えるタイミングを、それらのピークに対応する複数のピークタイミングのうちの1つに決定することが好ましい。しかしながら、マルチキャリア信号の様々な振幅パターンに合わせて、複数のピークタイミングの中から、インパルス応答信号を加える最適な1つのタイミングを決定するには、処理が複雑になって無線送信装置の回路規模が大きくなってしまう。
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、マルチキャリア信号のピーク抑圧を行う無線送信装置の回路規模を削減することを目的とする。
開示の態様では、ピーク抑圧装置は、取得部と、生成部と、検出部と、抑圧部とを有する。前記取得部は、マルチキャリア信号の振幅波形によって表される第一の信号を取得する。前記生成部は、前記第一の信号において互いに隣接する複数のピーク点を順に繋いだ波形によって表される第二の信号を、前記マルチキャリア信号のピーク検出用の信号として生成する。前記検出部は、前記ピーク検出用の信号を用いて前記マルチキャリア信号のピーク値及びピークタイミングを検出する。前記抑圧部は、前記ピーク値及び前記ピークタイミングに基づいて、前記マルチキャリア信号のピークを抑圧する。
開示の態様によれば、マルチキャリア信号のピーク抑圧を行う無線送信装置の回路規模を削減することができる。
以下に、本願の開示するピーク抑圧装置の実施例を図面に基づいて説明する。なお、この実施例により本願の開示するピーク抑圧装置が限定されるものではない。また、各実施例において同一の機能を有する構成部には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
[実施例1]
<無線送信装置の構成>
図3は、実施例1の無線送信装置の構成例を示すブロック図である。図3において、無線送信装置1は、ベースバンドユニット11−1,11−2と、遅延器12−1,12−2と、ピーク抑圧装置7と、乗算器14−1,14−2と、加算器15と、DAC(Digital to Analog Converter;デジタル−アナログ変換器)16とを有する。また、無線送信装置1は、アップコンバータ17と、PA18と、アンテナ19とを有する。
<無線送信装置の構成>
図3は、実施例1の無線送信装置の構成例を示すブロック図である。図3において、無線送信装置1は、ベースバンドユニット11−1,11−2と、遅延器12−1,12−2と、ピーク抑圧装置7と、乗算器14−1,14−2と、加算器15と、DAC(Digital to Analog Converter;デジタル−アナログ変換器)16とを有する。また、無線送信装置1は、アップコンバータ17と、PA18と、アンテナ19とを有する。
ピーク抑圧装置7は、乗算器21−1,21−2と、加算器22と、振幅波形取得部23と、ピーク検出用信号生成部24と、ピーク検出部25と、ピーク抑圧部5とを有する。
ピーク抑圧部5は、抑圧量調節部26と、インパルス応答発生部27と、減算器13−1,13−2とを有する。
ベースバンドユニット11−1は、入力される送信データ1に対して符号化処理及び変調処理等のベースバンド処理を行って送信ベースバンド信号1を生成し、生成した送信ベースバンド信号1を遅延器12−1及び乗算器21−1へ出力する。ベースバンドユニット11−2は、入力される送信データ2に対して符号化処理及び変調処理等のベースバンド処理を行って送信ベースバンド信号2を生成し、生成した送信ベースバンド信号2を遅延器12−2及び乗算器21−2へ出力する。
ここで、送信データ1は、マルチキャリア信号のキャリア周波数f1に割り当てられるデータであり、送信データ2は、マルチキャリア信号のキャリア周波数f2に割り当てられるデータである。つまり、無線送信装置1では、複数の互いに異なるキャリア周波数f1,f2の信号を含むマルチキャリア信号を生成する。
図4は、実施例1のマルチキャリア信号の一例を示す図である。図4に示すように、マルチキャリア信号は、例えば、周波数f1のキャリアf1と、周波数f2のキャリアf2との2つのキャリア周波数を有する。キャリアf1とキャリアf2とは互いに隣接する。キャリアf1はBW1のキャリア帯域幅を有し、キャリアf2はBW2のキャリア帯域幅を有する。通常、BW1とBW2とは同一値「bw」である。また、キャリアf1とキャリアf2との間のキャリア間隔は、「Δf」または「Δfg」によって規定される。Δfは、BW1の中心周波数である周波数f1と、BW2の中心周波数である周波数f2との間の間隔である。Δfgは、BW1における最大周波数、つまり、「f1+(BW1/2)」と、BW2における最小周波数、つまり、「f2−(BW2/2)」との間の間隔である。
図3において、遅延器12−1は、送信ベースバンド信号1を遅延量Dだけ遅延させ、遅延後の送信ベースバンド信号1を減算器13−1へ出力する。遅延器12−2は、送信ベースバンド信号2を遅延量Dだけ遅延させ、遅延後の送信ベースバンド信号2を減算器13−2へ出力する。ここで、乗算器21−1,21−2、加算器22、振幅波形取得部23、ピーク検出用信号生成部24、ピーク検出部25、抑圧量調節部26、及び、インパルス応答発生部27でのトータルの処理遅延量をDとする。
減算器13−1は、インパルス応答発生部27から入力されるインパルス応答信号を、遅延後の送信ベースバンド信号1から減算して送信ベースバンド信号1に対するピーク抑圧を行い、ピーク抑圧後の送信ベースバンド信号1を乗算器14−1へ出力する。減算器13−2は、インパルス応答発生部27から入力されるインパルス応答信号を、遅延後の送信ベースバンド信号2から減算して送信ベースバンド信号2に対するピーク抑圧を行い、ピーク抑圧後の送信ベースバンド信号2を乗算器14−2へ出力する。
乗算器14−1は、ピーク抑圧後の送信ベースバンド信号1にキャリア周波数f1を乗算して周波数f1のキャリア信号1を生成し、生成したキャリア信号1を加算器15へ出力する。乗算器14−2は、ピーク抑圧後の送信ベースバンド信号2にキャリア周波数f2を乗算して周波数f2のキャリア信号2を生成し、生成したキャリア信号2を加算器15へ出力する。
加算器15は、キャリア信号1とキャリア信号2とを加算して合成し、合成した信号をDAC16へ出力する。よって、加算器15から出力される信号は、キャリア信号1とキャリア信号2とを含むマルチキャリア信号となる。また、加算器15から出力される信号は、ピーク抑圧が為されたマルチキャリア信号となる。
DAC16は、マルチキャリア信号をデジタル信号からアナログ信号に変換してアップコンバータ17へ出力する。
アップコンバータ17は、アナログのマルチキャリア信号をアップコンバートし、アップコンバート後のマルチキャリア信号をPA18へ出力する。
PA18は、アップコンバート後のマルチキャリア信号の電力を増幅し、電力増幅後のマルチキャリア信号をアンテナ19へ出力する。
アンテナ19は、電力増幅後のマルチキャリア信号を無線送信する。
乗算器21−1は、送信ベースバンド信号1にキャリア周波数f1を乗算して周波数f1のキャリア信号1’を生成し、生成したキャリア信号1’を加算器22へ出力する。乗算器21−2は、送信ベースバンド信号2にキャリア周波数f2を乗算して周波数f2のキャリア信号2’を生成し、生成したキャリア信号2’を加算器22へ出力する。
加算器22は、キャリア信号1’とキャリア信号2’とを加算して合成し、合成した信号を振幅波形取得部23へ出力する。よって、加算器22から出力される信号は、キャリア信号1’とキャリア信号2’とを含むマルチキャリア信号となる。このマルチキャリア信号は、ピーク抑圧が為されていないマルチキャリア信号に相当し、レプリカ信号と呼ばれることがある。
振幅波形取得部23は、マルチキャリア信号の振幅波形によって表される信号(以下では「振幅信号」と呼ぶことがある)を取得し、取得した振幅信号をピーク検出用信号生成部24へ出力する。
ピーク検出用信号生成部24には、キャリア周波数f1,f2と、キャリア帯域幅BW1,BW2とをそれぞれ示す信号が入力される。ピーク検出用信号生成部24は、f1,f2,BW1及びBW2に基づいて、振幅信号において互いに隣接する複数のピーク点を順に繋いだ波形によって表される信号(以下では「ピーク接合信号」と呼ぶことがある)を生成する。ピーク接合信号の生成についての詳細は後述する。ピーク検出用信号生成部24は、生成したピーク接合信号をピーク検出部25へ出力する。つまり、ピーク検出用信号生成部24は、マルチキャリア信号のピークの検出用の信号(以下では「ピーク検出用信号」と呼ぶことがある)として、ピーク接合信号を生成する。
ピーク検出部25は、ピーク検出用信号を用いてマルチキャリア信号のピーク値及びピークタイミングを検出し、検出したピーク値を抑圧量調節部26へ出力し、検出したピークタイミングをインパルス応答発生部27へ出力する。
ピーク抑圧部5は、ピーク検出部5から入力されたピーク値及びピークタイミングに基づいて、マルチキャリア信号のピークを以下のようにして抑圧する。
すなわち、抑圧量調節部26は、ピーク値と目標値との差分の2分の1の値を抑圧量として算出し、算出した抑圧量をインパルス応答発生部27へ出力する。
インパルス応答発生部27は、抑圧量調節部26から入力された抑圧量に等しい最大振幅を有するインパルス応答信号を、ピーク検出部25から入力されたピークタイミングで発生して減算器13−1,13−2のそれぞれへ出力する。つまり、インパルス応答発生部27は、ピーク値と目標値との差分の2分の1の値を最大振幅として有するインパルス応答信号を、ピークタイミングに合わせて、抑圧信号として減算器13−1,13−2のそれぞれへ出力する。
そして、上記のように、減算器13−1は、インパルス応答発生部27から入力されるインパルス応答信号を、遅延後の送信ベースバンド信号1から減算して送信ベースバンド信号1に対するピーク抑圧を行う。また、減算器13−2は、インパルス応答発生部27から入力されるインパルス応答信号を、遅延後の送信ベースバンド信号2から減算して送信ベースバンド信号2に対するピーク抑圧を行う。
<無線送信装置の動作>
図5は、実施例1の無線送信装置の動作の説明に供する図である。
図5は、実施例1の無線送信装置の動作の説明に供する図である。
振幅波形取得部23は、加算器22から入力されるマルチキャリア信号から振幅信号MC1を取得する。
ピーク検出用信号生成部24は、振幅信号MC1からピーク接合信号ENを生成する。
ピーク検出部25は、ピーク接合信号ENをピーク検出用信号として用い、ピーク接合信号ENにおいて目標値TGを超えるピークP1,P2と、ピークP1のピークタイミングt1と、ピークP2のピークタイミングt2とを検出する。また、ピーク検出部25は、ピークP1のピーク値A1と、ピークP2のピーク値A2とを検出する。
抑圧量調節部26は、「(A1−TG)/2」をピークタイミングt1における抑圧量として算出する。また、抑圧量調節部26は、「(A2−TG)/2」をピークタイミングt2における抑圧量として算出する。
インパルス応答発生部27は、ピークタイミングt1で、「(A1−TG)/2」を最大振幅として有するインパルス応答信号I1を発生して減算器13−1,13−2へ出力する。また、インパルス応答発生部27は、ピークタイミングt2で、「(A2−TG)/2」を最大振幅として有するインパルス応答信号I2を発生して減算器13−1,13−2へ出力する。
よって、ピークタイミングt1に合わせて、減算器13−1では送信ベースバンド信号1からインパルス応答信号I1が減算されるとともに、減算器13−2では送信ベースバンド信号2からインパルス応答信号I1が減算される。また、ピークタイミングt2に合わせて、減算器13−1では送信ベースバンド信号1からインパルス応答信号I2が減算されるとともに、減算器13−2では送信ベースバンド信号2からインパルス応答信号I2が減算される。よって、ピークP1及びピークP2のそれぞれは、目標値TGまで抑圧される。つまり、加算器15から出力される信号は、ピークが抑圧されたマルチキャリア信号となる。
<ピーク検出用信号生成部の構成>
図6は、実施例1のピーク検出用信号生成部の構成例を示すブロック図である。図6において、ピーク検出用信号生成部24は、マックスホールド処理部31と、フィルタ部32と、信号生成制御部33とを有する。
図6は、実施例1のピーク検出用信号生成部の構成例を示すブロック図である。図6において、ピーク検出用信号生成部24は、マックスホールド処理部31と、フィルタ部32と、信号生成制御部33とを有する。
信号生成制御部33には、キャリア周波数f1,f2と、キャリア帯域幅BW1,BW2とをそれぞれ示す信号が入力される。信号生成制御部33は、f1,f2,BW1,BW2から、マックスホールドパラメータと、フィルタパラメータとを算出し、マックスホールドパラメータをマックスホールド処理部31へ出力し、フィルタパラメータをフィルタ部32へ出力する。
マックスホールド処理部31は、振幅信号MC1から図7に示すマックスホールド信号MHを生成し、生成したマックスホールド信号MHをフィルタ部32へ出力する。すなわち、マックスホールド処理部31は、図8に示すようにして、マックスホールド信号MHを生成する。図7及び図8は、実施例1のマックスホールド処理の説明に供する図である。
すなわち、t=t0のときのマックスホールド処理部31への入力信号をx(t0)、t=t0のときのマックスホールド処理部31からの出力信号をy(t0)とすると、図8のy(t0)は以下の式(1)によって表される。
y(t0)=max[x(t0-α),x(t0-α+1),
…x(t0-1),x(t0),x(t0+1),…x(t0+α-1),x(t0+α)] …(1)
y(t0)=max[x(t0-α),x(t0-α+1),
…x(t0-1),x(t0),x(t0+1),…x(t0+α-1),x(t0+α)] …(1)
ただし、式(1)において、αは、マックスホールドのサンプル範囲であり、サンプリングレートを「n」としたとき、「n/Δf」によって算出されるサンプル範囲である。max[]は、最大値を取得する関数である。サンプル範囲αは、キャリア周波数f1,f2と、サンプリングレートnとに基づいて信号生成制御部33によって算出されて、マックスホールドパラメータとしてマックスホールド処理部31に設定される。サンプリングレートnは、マックスホールド処理部31に既知である。キャリア間隔Δfは、キャリア周波数f1,f2に基づいて信号生成制御部33によって算出される。図8では、周期が8サンプルの振幅信号MC1を一例として示し、α=8としている。このとき、「(t0−α)≦t≦(t0+α)」の範囲で振幅最大値をとる「x(t0+2)」(図8中の“max”)が、x(t0)のマックスホールド値y(t0)となる。
マックスホールド処理部31は、サンプル範囲αを時間軸方向に1サンプルずつ順次シフトさせながらサンプル範囲αでの振幅最大値y(t0)を順次取得する。そして、マックスホールド処理部31は、図8に示すように、取得した複数の振幅最大値y(t0)を順に繋いだ波形によって表されるマックスホールド信号MHを生成する。
一方で、信号生成制御部33は、フィルタ部32に設定するフィルタパラメータとして、カットオフ周波数と、遷移帯域とを図9に示すようにして算出する。図9は、実施例1のフィルタパラメータの設定の説明に供する図である。「遷移帯域」とは、フィルタ部32のゲインが落ち始める周波数fsから、フィルタ部32のゲインが完全に落ち切った周波数feまでの周波数帯域を示す。
すなわち、信号生成制御部33は、例えば、キャリア間隔Δfに基づいて、「Δf/2」をカットオフ周波数としてフィルタ部32に設定する。また、信号生成制御部33は、例えば、キャリア帯域幅BW1,BW2に基づいて、「4bw」を周波数fsとして、「Δf−4bw」を周波数feとしてフィルタ部32に設定する。ここでは、キャリア帯域幅BW1,BW2を同一値「bw」とした。
フィルタ部32は、信号生成制御部33から設定されたフィルタパラメータに従って、LPF(Low Pass Filter)として動作する。すなわち、例えば、代表的な窓関数法を用いた場合には、フィルタ部32は、カットオフ周波数と遷移帯域幅とに従って、図9に示すフィルタ特性を有するLPFとして動作する。また例えば、Remez法を用いた場合には、フィルタ部32は、周波数fsと周波数feとに従って、図9に示すフィルタ特性を有するLPFとして動作する。Remez法を用いる場合には、信号生成制御部33は、周波数fsと周波数feとをフィルタパラメータとしてフィルタ部32に設定する。
図7に示すマックスホールド信号MHがフィルタ部32によってフィルタリングされることにより、図5に示すピーク接合信号ENが得られる。つまり、フィルタ部32は、マックスホールド信号MHを、キャリア周波数f1,f2及びキャリア帯域幅BW1,BW2に基づいてフィルタリングしてピーク接合信号ENを生成する。
以上のように、実施例1によれば、ピーク抑圧装置7は、振幅波形取得部23と、ピーク検出用信号生成部24と、ピーク検出部25と、ピーク抑圧部5とを有する。振幅波形取得部23は、マルチキャリア信号の振幅波形によって表される振幅信号MC1を取得する。ピーク検出用信号生成部24は、振幅信号MC1において互いに隣接する複数のピーク点を順に繋いだ波形によって表されるピーク接合信号ENを、ピーク検出用信号として生成する。ピーク検出部25は、ピーク検出用信号を用いてマルチキャリア信号のピーク値及びピークタイミングを検出する。ピーク抑圧部5は、検出されたピーク値及びピークタイミングに基づいて、マルチキャリア信号のピークを抑圧する。
こうすることで、振幅波形のピークの数を減少させることができる。このため、図2に示すように、マルチキャリア信号において目標値を超えるピークが短時間の範囲に複数個存在する場合でも、これらの複数個のピークを図8に示すようなピークP1またはピークP2の1つのピークとして扱うことができる。このため、マルチキャリア信号において目標値を超えるピークが短時間の範囲に複数個存在する場合でも、その短時間の範囲における最適な1つのピークタイミングを検出することができる。これにより、マルチキャリア信号の様々な振幅パターンに合わせて、目標値を超える複数のピークに対応する複数のピークタイミングの中から、インパルス応答信号を加える最適な1つのタイミングを決定することができる。よって、実施例1によれば、インパルス応答信号を加える最適なタイミングを決定する処理が簡易になるため、無線送信装置の回路規模を削減することができる。
また、実施例1によれば、ピーク検出用信号生成部24は、振幅信号MC1における所定のサンプル範囲αを順次シフトさせながら、所定のサンプル範囲α内での振幅最大値y(t0)を順次取得する。また、ピーク検出用信号生成部24は、取得した複数の振幅最大値y(t0)を順に繋いだ波形によって表されるマックスホールド信号MHを生成する。そして、ピーク検出用信号生成部24は、マックスホールド信号MHを、キャリア周波数f1,f2及びキャリア帯域幅BW1,BW2に基づいてフィルタリングしてピーク接合信号ENを生成する。
こうすることで、ピーク検出用信号としてのピーク接合信号ENを、マックスホールド処理とフィルタリング処理という簡易な処理で生成することができる。
[実施例2]
実施例2では、ピーク検出用信号生成部24の構成が実施例1と異なる。
実施例2では、ピーク検出用信号生成部24の構成が実施例1と異なる。
<ピーク検出用信号生成部の構成>
図10は、実施例2のピーク検出用信号生成部の構成例を示すブロック図である。図10において、ピーク検出用信号生成部24は、複数のフィルタ部41−1〜41−nと、複数の振幅カット部42−1〜42−mとを有する。「m=n−1」である。以下では、フィルタ部41−1〜41−nを区別しない場合には、フィルタ部41と総称することがある。また、振幅カット部42−1〜42−mを区別しない場合には、振幅カット部42と総称することがある。フィルタ部41と振幅カット部42とは交互に接続される。フィルタ部41は、実施例1と同様にしてLPFとして動作して、フィルタ部41に入力される信号に対してフィルタリング処理を行う。振幅カット部42は、フィルタ部41でのフィルタリング処理後の信号に基づいて、振幅カット部42に入力される信号の振幅の一部をカットする振幅カット処理を行う。
図10は、実施例2のピーク検出用信号生成部の構成例を示すブロック図である。図10において、ピーク検出用信号生成部24は、複数のフィルタ部41−1〜41−nと、複数の振幅カット部42−1〜42−mとを有する。「m=n−1」である。以下では、フィルタ部41−1〜41−nを区別しない場合には、フィルタ部41と総称することがある。また、振幅カット部42−1〜42−mを区別しない場合には、振幅カット部42と総称することがある。フィルタ部41と振幅カット部42とは交互に接続される。フィルタ部41は、実施例1と同様にしてLPFとして動作して、フィルタ部41に入力される信号に対してフィルタリング処理を行う。振幅カット部42は、フィルタ部41でのフィルタリング処理後の信号に基づいて、振幅カット部42に入力される信号の振幅の一部をカットする振幅カット処理を行う。
<ピーク検出用信号生成部の動作>
図11〜13は、実施例2のピーク検出用信号生成部の動作の説明に供する図である。
図11〜13は、実施例2のピーク検出用信号生成部の動作の説明に供する図である。
フィルタ部41−1及び振幅カット部42−1には、振幅波形取得部23から振幅信号MC1が入力される。
フィルタ部41−1は、図11に示すような振幅信号MC1に対してフィルタリング処理を行い、フィルタリング処理後の信号LP1を振幅カット部42−1へ出力する。フィルタリング処理後の信号LP1の波形は、振幅信号MC1の振幅変動の平均値を通る波形となる。
振幅カット部42−1は、振幅信号MC1において、信号LP1の振幅以下の振幅をカットし、図12に示すようなカット後の信号OP1をフィルタ部41−2及び振幅カット部42−2へ出力する。
フィルタ部41−2は、図12に示すような信号OP1に対してフィルタリング処理を行い、フィルタリング処理後の信号LP2を振幅カット部42−2へ出力する。フィルタリング処理後の信号LP2の波形は、信号OP1の振幅変動の平均値を通る波形となる。
振幅カット部42−2は、信号OP1において、信号LP2の振幅以下の振幅をカットし、カット後の信号を後段のフィルタ部41及び後段の振幅カット部42へ出力する。
つまり、図10に示すピーク検出用信号生成部24は、振幅信号MC1に対して、キャリア周波数f1,f2及びキャリア帯域幅BW1,BW2に基づくフィルタリング処理と、フィルタリング処理後の信号に基づいて振幅の一部をカットする振幅カット処理とを、複数回繰り返し行う。
このように、振幅信号MC1に対して、フィルタリング処理と振幅カット処理とを複数回繰り返し行うことにより、図13に示すように、フィルタリング処理後の信号LP1〜LP5の波形は徐々にピーク接合信号ENの波形に近づき、最終段のフィルタ部41−nから出力される信号LPnは、ピーク接合信号ENと同等の信号となる。つまり、振幅信号MC1に対してフィルタリング処理と振幅カット処理とを複数回繰り返し行うことにより、ピーク検出用信号としてのピーク接合信号ENを得ることができる。
以上のように、実施例2によれば、ピーク検出用信号生成部24は、フィルタリング処理と振幅カット処理とを、振幅信号MC1に対して複数回繰り返し行ってピーク接合信号ENを生成する。
こうすることで、ピーク検出用信号としてのピーク接合信号ENを、フィルタリング処理と振幅カット処理という簡易な処理で生成することができる。
[実施例3]
実施例3では、ピーク検出用信号として用いる信号を、ピーク間隔に基づいて、ピーク接合信号と振幅信号との間で切り替える点が実施例1と相違する。
実施例3では、ピーク検出用信号として用いる信号を、ピーク間隔に基づいて、ピーク接合信号と振幅信号との間で切り替える点が実施例1と相違する。
上記のように、マルチキャリア信号においてキャリア間隔が広くなると、図2に示すように、マルチキャリア信号の時間軸方向での振幅変動が激しくなる。このため、キャリア間隔が広くなると、目標値を超えるピークが、短時間の範囲に複数個検出されることがある。
一方で、マルチキャリア信号においてキャリア間隔が狭くなると、マルチキャリア信号の時間軸方向での振幅変動が緩やかになる。このため、キャリア間隔が狭くなると、短時間の範囲では、目標値を超えるピークが1つしか検出されないことが多い。
ここで、「キャリア間隔が広い」場合とは、例えば「N・bw≦Δf」の場合であり、「キャリア間隔が狭い」場合とは、例えば「N・bw>Δf」の場合である。ここでの「N」は整数であり、例えば、4,7,8の何れかである。例えば、「N」は、マルチキャリア信号の周波数スペクトルにおいてそれぞれ切り出すことが可能な周波数成分のうち0Hzに現れる周波数成分の幅を、bwによって除した値(小数点以下切り捨て)に設定される。
<ピーク検出用信号生成部の構成>
以下、図6を援用して実施例3のピーク検出用信号生成部24について説明する。
以下、図6を援用して実施例3のピーク検出用信号生成部24について説明する。
信号生成制御部33は、キャリア周波数f1,f2に基づいてキャリア間隔Δfを算出する。そして、信号生成制御部33は、「N・bw」を閾値として、Δfが「N・bw≦Δf」の条件を満たすか否かを判断する。ここでは、キャリア帯域幅BW1,BW2を同一値「bw」とした。
信号生成制御部33は、Δfが「N・bw≦Δf」の条件を満たす場合、つまり、キャリア間隔が広い場合、実施例1と同様にして、マックスホールドパラメータをマックスホールド処理部31に設定し、フィルタパラメータをフィルタ部32に設定する。よって、キャリア間隔が広い場合は、実施例1と同様にして生成されたピーク接合信号ENをピーク検出用信号として用いてピーク抑圧が行われる。
一方で、Δfが「N・bw≦Δf」の条件を満たさない場合、つまり、キャリア間隔が狭い場合、信号生成制御部33は、「α=0」のサンプル範囲をマックスホールドパラメータとしてマックスホールド処理部31に設定する。これにより、マックスホールド処理部31では、マックスホールド処理が行われなくなって、振幅波形取得部23から入力される振幅信号がそのままフィルタ部32へ出力される。また、キャリア間隔が狭い場合、信号生成制御部33は、∞(無限大)のカットオフ周波数をフィルタパラメータとしてフィルタ部32に設定する。これにより、フィルタ部32はカットオフ周波数が∞のLPFとして動作するため、フィルタ部32では、フィルタリング処理が行われなくなって、マックスホールド処理部31から入力される振幅信号がそのままピーク検出部25へ出力される。つまり、キャリア間隔が狭い場合は、ピーク検出用信号生成部24へ入力された振幅信号がマックスホールド処理とフィルタリング処理とをスルーして、そのままピーク検出用信号生成部24から出力される。よって、キャリア間隔が狭い場合は、振幅波形取得部23で取得された振幅信号がそのままピーク検出用信号となる。
<無線送信装置の動作>
図14は、実施例3の無線送信装置の動作の説明に供する図である。図14には、キャリア間隔が狭い場合の動作例を示す。なお、キャリア間隔が広い場合の動作例は、実施例1と同一であるため説明を省略する。
図14は、実施例3の無線送信装置の動作の説明に供する図である。図14には、キャリア間隔が狭い場合の動作例を示す。なお、キャリア間隔が広い場合の動作例は、実施例1と同一であるため説明を省略する。
振幅波形取得部23は、加算器22から入力されるマルチキャリア信号から、図14に示すような振幅信号MC2を取得し、取得した振幅信号MC2をピーク検出用信号生成部24へ出力する。ここではキャリア間隔が狭いため、振幅信号MC2では、マルチキャリア信号の時間軸方向での振幅変動が、図5の振幅信号MC1に比べて、緩やかになっている。
ピーク検出用信号生成部24は、振幅信号MC2をそのままピーク検出部25へ出力する。
ピーク検出部25は、振幅信号MC2をピーク検出用信号として用い、振幅信号MC2において目標値TGを超えるピークP3,P4と、ピークP3のピークタイミングt3と、ピークP4のピークタイミングt4とを検出する。また、ピーク検出部25は、ピークP3のピーク値A3と、ピークP4のピーク値A4とを検出する。
抑圧量調節部26は、「(A3−TG)/2」をピークタイミングt3における抑圧量として算出する。また、抑圧量調節部26は、「(A4−TG)/2」をピークタイミングt4における抑圧量として算出する。
インパルス応答発生部27は、ピークタイミングt3で、「(A3−TG)/2」を最大振幅として有するインパルス応答信号I3を発生して減算器13−1,13−2へ出力する。また、インパルス応答発生部27は、ピークタイミングt4で、「(A4−TG)/2」を最大振幅として有するインパルス応答信号I4を発生して減算器13−1,13−2へ出力する。
よって、ピークタイミングt3に合わせて、減算器13−1では送信ベースバンド信号1からインパルス応答信号I3が減算されるとともに、減算器13−2では送信ベースバンド信号2からインパルス応答信号I3が減算される。また、ピークタイミングt4に合わせて、減算器13−1では送信ベースバンド信号1からインパルス応答信号I4が減算されるとともに、減算器13−2では送信ベースバンド信号2からインパルス応答信号I4が減算される。よって、ピークP3及びピークP4のそれぞれは、目標値TGまで抑圧される。つまり、加算器15から出力される信号は、ピークが抑圧されたマルチキャリア信号となる。
<無線送信装置の処理>
図15は、実施例3の無線送信装置の処理の説明に供するフローチャートである。図15に示すフローチャートは、一定時間毎に開始される。
図15は、実施例3の無線送信装置の処理の説明に供するフローチャートである。図15に示すフローチャートは、一定時間毎に開始される。
ピーク検出用信号生成部24の信号生成制御部33は、「N・bw≦Δf」か否か、つまり、キャリア間隔Δfがキャリア帯域幅bwのN倍以上か否かを判断する(ステップS51)。
キャリア間隔Δfがキャリア帯域幅bwのN倍以上の場合(ステップS51:Yes)、ピーク検出用信号生成部24は、実施例1と同様にして生成したピーク接合信号をピーク検出用信号としてピーク検出部25へ出力する(ステップS52)。
一方で、キャリア間隔Δfがキャリア帯域幅bwのN倍未満の場合(ステップS51:No)、ピーク検出用信号生成部24は、振幅波形取得部23から入力される振幅信号をそのままピーク検出用信号としてピーク検出部25へ出力する(ステップS53)。
以上のように、実施例3によれば、ピーク検出部25は、キャリア間隔がキャリア帯域幅の所定整数倍以上であるときは、ピーク接合信号をピーク検出用信号として用いて、ピーク値及びピークタイミングを検出する。一方で、ピーク検出部25は、キャリア間隔がキャリア帯域幅の所定整数倍未満であるときは、振幅信号をピーク検出用信号として用いて、ピーク値及びピークタイミングを検出する。
こうすることで、キャリア間隔が狭い場合は、マックスホールド処理及びフィルタリング処理を省いてピーク検出用信号を生成できるため、キャリア間隔が狭い場合のピーク検出信号の生成処理を簡略にすることができる。
[実施例4]
実施例4では、ピーク検出用信号として用いる信号を、ピーク間隔に基づいて、ピーク接合信号と振幅信号との間で切り替える点は実施例3と同様である。ただし、実施例4では、ピーク検出用信号生成部24が実施例2(図10)の構成を採る点が実施例3と相違する。
実施例4では、ピーク検出用信号として用いる信号を、ピーク間隔に基づいて、ピーク接合信号と振幅信号との間で切り替える点は実施例3と同様である。ただし、実施例4では、ピーク検出用信号生成部24が実施例2(図10)の構成を採る点が実施例3と相違する。
<ピーク検出用信号生成部の構成>
以下、図10を援用して実施例4のピーク検出用信号生成部24について説明する。
以下、図10を援用して実施例4のピーク検出用信号生成部24について説明する。
信号生成制御部33は、キャリア周波数f1,f2に基づいてキャリア間隔Δfを算出する。そして、信号生成制御部33は、「N・bw」を閾値として、Δfが「N・bw≦Δf」の条件を満たすか否かを判断する。ここでは、キャリア帯域幅BW1,BW2を同一値「bw」とした。
信号生成制御部33は、Δfが「N・bw≦Δf」の条件を満たす場合、つまり、キャリア間隔が広い場合、実施例2と同様にして、フィルタパラメータをフィルタ部41に設定する。よって、キャリア間隔が広い場合は、実施例2と同様にして生成されたピーク接合信号ENをピーク検出用信号として用いてピーク抑圧が行われる。
一方で、Δfが「N・bw≦Δf」の条件を満たさない場合、つまり、キャリア間隔が狭い場合、信号生成制御部33は、∞(無限大)のカットオフ周波数をフィルタパラメータとしてフィルタ部41に設定する。これにより、フィルタ部41はカットオフ周波数が∞のLPFとして動作するため、フィルタ部41では、フィルタリング処理が行われなくなって、前段の機能部から入力される振幅信号がそのまま後段の機能部へ出力される。よって、振幅カット部42では、振幅カット処理の対象となる信号と、振幅カット処理の基準となる信号とが同一の信号になるため、振幅カット処理が行われなくなる。
つまり、キャリア間隔が狭い場合は、ピーク検出用信号生成部24へ入力された振幅信号がフィルタリング処理と振幅カット処理とをスルーして、そのままピーク検出用信号生成部24から出力される。よって、キャリア間隔が狭い場合は、振幅波形取得部23で取得された振幅信号がそのままピーク検出用信号となる。
よって、実施例4によれば、実施例3と同様に、ピーク検出部25は、キャリア間隔がキャリア帯域幅の所定整数倍以上であるときは、ピーク接合信号をピーク検出用信号として用いて、ピーク値及びピークタイミングを検出する。一方で、ピーク検出部25は、キャリア間隔がキャリア帯域幅の所定整数倍未満であるときは、実施例3と同様に、振幅信号をピーク検出用信号として用いて、ピーク値及びピークタイミングを検出する。
これにより、実施例3と同様に、キャリア間隔が狭い場合は、マックスホールド処理及びフィルタリング処理を省いてピーク検出用信号を生成できるため、キャリア間隔が狭い場合のピーク検出信号の生成処理を簡略にすることができる。
以上、実施例1〜4について説明した。
[他の実施例]
[1]実施例1〜4では、キャリア間隔としてΔfを用いたが、Δfの代わりにΔfgをキャリア間隔として用いてもよい。キャリア間隔Δfgは、キャリア周波数f1,f2及びキャリア帯域幅BW1,BW2に基づいて算出される。Δfgをキャリア間隔として用いる場合、カットオフ周波数、遷移帯域を示す周波数fs,fe、及び、サンプル範囲αは以下のようにして算出される。なお、キャリア帯域幅BW1,BW2を同一値「bw」とする。
カットオフ周波数=(Δfg+bw)/2
周波数fs=4bw
周波数fe=Δfg−3bw
サンプル範囲α=サンプリングレート/(Δfg+bw)
[1]実施例1〜4では、キャリア間隔としてΔfを用いたが、Δfの代わりにΔfgをキャリア間隔として用いてもよい。キャリア間隔Δfgは、キャリア周波数f1,f2及びキャリア帯域幅BW1,BW2に基づいて算出される。Δfgをキャリア間隔として用いる場合、カットオフ周波数、遷移帯域を示す周波数fs,fe、及び、サンプル範囲αは以下のようにして算出される。なお、キャリア帯域幅BW1,BW2を同一値「bw」とする。
カットオフ周波数=(Δfg+bw)/2
周波数fs=4bw
周波数fe=Δfg−3bw
サンプル範囲α=サンプリングレート/(Δfg+bw)
また、キャリア間隔としてΔfgを用いる場合、実施例3,4において、キャリア間隔の広狭は以下のようにして判断する。すなわち、例えば「8bw≦Δf」の条件を満たすか否かでキャリア間隔の広狭を判断することに代えて、「7bw≦Δfg」の条件を満たすか否かでキャリア間隔の広狭を判断するとよい。
[2]ピーク抑圧装置7は、ハードウェアとして、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)、LSI(Large Scale Integrated circuit)またはプロセッサ等により実現される。プロセッサの一例として、CPU(Central Processing Unit),DSP(Digital Signal Processor)等が挙げられる。また、ピーク抑圧装置7は、メモリを有してもよい。例えば、メモリには、サンプリングレートnが記憶される。
1 無線送信装置
5 ピーク抑圧部
7 ピーク抑圧装置
11−1,11−2 ベースバンドユニット
12−1,12−2 遅延器
13−1,13−2 減算器
14−1,14−2,21−1,21−2 乗算器
15,22 加算器
16 DAC
17 アップコンバータ
18 PA
19 アンテナ
23 振幅波形取得部
24 ピーク検出用信号生成部
25 ピーク検出部
26 抑圧量調節部
27 インパルス応答発生部
31 マックスホールド処理部
32,41−1〜41−n フィルタ部
33 信号生成制御部
42−1〜42−m 振幅カット部
5 ピーク抑圧部
7 ピーク抑圧装置
11−1,11−2 ベースバンドユニット
12−1,12−2 遅延器
13−1,13−2 減算器
14−1,14−2,21−1,21−2 乗算器
15,22 加算器
16 DAC
17 アップコンバータ
18 PA
19 アンテナ
23 振幅波形取得部
24 ピーク検出用信号生成部
25 ピーク検出部
26 抑圧量調節部
27 インパルス応答発生部
31 マックスホールド処理部
32,41−1〜41−n フィルタ部
33 信号生成制御部
42−1〜42−m 振幅カット部
Claims (4)
- マルチキャリア信号の振幅波形によって表される第一の信号を取得する取得部と、
前記第一の信号において互いに隣接する複数のピーク点を順に繋いだ波形によって表される第二の信号を、前記マルチキャリア信号のピーク検出用の信号として生成する生成部と、
前記ピーク検出用の信号を用いて前記マルチキャリア信号のピーク値及びピークタイミングを検出する検出部と、
前記ピーク値及び前記ピークタイミングに基づいて、前記マルチキャリア信号のピークを抑圧する抑圧部と、
を具備するピーク抑圧装置。 - 前記生成部は、
前記第一の信号における所定のサンプル範囲を順次シフトさせながら、前記所定のサンプル範囲内での振幅最大値を順次取得し、取得した複数の前記振幅最大値を順に繋いだ波形によって表される第三の信号を生成し、
前記第三の信号を、前記マルチキャリア信号のキャリア周波数及びキャリア帯域幅に基づいてフィルタリングして前記第二の信号を生成する、
請求項1に記載のピーク抑圧装置。 - 前記生成部は、
前記マルチキャリア信号のキャリア周波数及びキャリア帯域幅に基づくフィルタリング処理と、前記フィルタリング処理後の信号に基づいて振幅の一部をカットする振幅カット処理とを、前記第一の信号に対して複数回繰り返し行って前記第二の信号を生成する、
請求項1に記載のピーク抑圧装置。 - 前記検出部は、
前記マルチキャリア信号において互いに隣接する2つのキャリア間の間隔が閾値以上であるときは、前記第二の信号を前記ピーク検出用の信号として用いて、前記ピーク値及び前記ピークタイミングを検出し、
前記2つのキャリア間の前記間隔が、前記閾値未満であるときは、前記第一の信号を前記ピーク検出用の信号として用いて、前記ピーク値及び前記ピークタイミングを検出する、
請求項1に記載のピーク抑圧装置。
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Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2014126703A JP2016005259A (ja) | 2014-06-19 | 2014-06-19 | ピーク抑圧装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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---|---|---|---|
JP2014126703A Withdrawn JP2016005259A (ja) | 2014-06-19 | 2014-06-19 | ピーク抑圧装置 |
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JP (1) | JP2016005259A (ja) |
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JP2002305489A (ja) | 2001-04-05 | 2002-10-18 | Fujitsu Ltd | 符号多重信号送信装置 |
JP2006174364A (ja) * | 2004-12-20 | 2006-06-29 | Fujitsu Ltd | マルチキャリア信号送信装置、マルチキャリア信号受信装置、マルチキャリア信号送信方法、マルチキャリア信号受信方法、及び通信システム |
JP4992741B2 (ja) * | 2008-01-25 | 2012-08-08 | 富士通株式会社 | 電力増幅器 |
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2014
- 2014-06-19 JP JP2014126703A patent/JP2016005259A/ja not_active Withdrawn
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2015
- 2015-04-28 US US14/697,897 patent/US9515861B2/en not_active Expired - Fee Related
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