JP2016004249A - 定着装置およびこれを備える画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】非接触方式の温度検知部によって検知された温度を高精度に補正することが可能な定着装置およびこれを備える画像形成装置を提供する。【解決手段】定着装置16は、ヒーターを内蔵する加熱ローラー71と、これに圧接される加圧ローラー72を備える。加熱ローラー71の接触領域R1には、同円周上に位置する検知点91,92が設定されており、各検知点の温度が温度センサー78A,78Bによって検知される。補正制御部68は、第1温度センサー78Aによる第1温度T1を第2温度センサー78Bによる第2温度T2に基づいて補正する。【選択図】図3

Description

本発明は、加熱装置によって加熱される第1回転体とこれに圧接される第2回転体とを備える定着装置及び画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置は、印刷用紙(被転写シート)に転写されたトナー像を印刷用紙に定着させる定着装置を備えている。前記定着装置は、加熱ローラー(第1回転体)と加圧ローラー(第2回転体)とを備えており、これらのローラーは互いに圧接された状態で回転可能に支持されている。前記加熱ローラーと前記加圧ローラーとの間に印刷用紙が通紙されると、その際に前記加熱ローラーから熱が伝達され、これにより、前記トナー像を構成するトナーが溶融して印刷用紙に画像が定着する。
トナーを溶融するためには、加熱装置による加熱を制御して、加熱ローラーを適切な温度(定着温度)に維持する必要がある。このため、定着装置には、加熱ローラーの温度を検知する非接触方式の温度センサー(以下、非接触センサーと略す。)が設けられており、前記非接触センサーの検知温度が前記定着温度となるように、加熱ローラーの温度が温度制御される。
前記非接触センサーとして、サーモパイルなどの放射温度センサーが知られている。前記放射温度センサーは、対象物から放射されるなどの電磁波の強度を測定して、対象物の温度を測定する。放射温度センサーは、電磁波が入力される入力窓が汚れたり、対象物からの放射率が変化したりすると、検知温度に狂いが生じる。そのため、従来、加熱ローラーの非通紙領域の温度を検知する接触方式の温度センサー(以下、接触センサーと略す。)を定着装置に別途設け、接触センサーの検知温度に基づいて非接触センサーの検知温度を補正するようにしている(特許文献1参照)。
特開2007−316169号公報
しかしながら、従来の温度補正は、加熱ローラー上の非通紙領域の温度を接触センサーで検知し、加熱ローラー上の通紙領域の温度を非接触センサーで検知している。前記通紙領域は、印刷用紙の通紙によって温度が奪われて低下する領域であるが、前記非通紙領域は、印刷用紙の通紙によって温度が奪われる領域ではない。このように、温度低下を伴う領域と伴わない領域とでは、各領域における温度状況は異なる。このため、温度状況の異なる一方の領域の温度に基づいて他方の領域の温度を検知する非接触センサーが補正されても、十分な補正が行われないおそれがある。また、前記非通紙領域と前記通紙領域との間の温度勾配を考慮して非接触センサーの検知温度が補正されるとしても、前記温度勾配は通紙領域の汚れや劣化などによって変化するため、温度勾配そのものの変化によって補正が正確に行われなくなる。
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、非接触方式の温度検知部によって検知された温度を高精度に補正することが可能な定着装置およびこれを備える画像形成装置を提供することにある。
本発明の一の局面に係る定着装置は、第1回転体と、第2回転体と、第1温度検知部と、第2温度検知部と、を備える。前記第1回転体は、加熱装置によって加熱されるものであり、被転写シートに接触可能に構成されている。前記第2回転体は、前記第1回転体に圧接されて前記被転写シートを通過可能なニップ部を形成可能に構成されている。前記第1温度検知部は、前記加熱装置による前記第1回転体の温度制御に用いられる。前記第1温度検知部は、前記被転写シートが接触される前記第1回転体の接触領域における第1検知点の温度を検知する非接触方式のものである。前記第2温度検知部は、前記第1温度検知部により検知される前記第1温度の補正に用いられる。前記第2温度検知部は、前記第1検知点を通る前記第1回転体の円周上に定められた第2検知点の温度を検知する接触方式のものである。
本発明の他の局面に係る画像形成装置は、前記定着装置を備える。
本発明によれば、非接触方式の温度検知部によって検知された温度を高精度に補正することが可能である。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る定着装置の構成を示す図である。 図2に示す定着装置の加熱ローラーの構成を示す図である。 図1に示す画像形成装置が備える制御部の構成を示すブロック図である。 図4に示す制御部によって実行される温度補正処理の手順を示すフローチャートである。
以下、適宜図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例にすぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
[画像形成装置10]
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置10(画像形成装置の一例)の概略構成を示す模式図である。図1に示されるように、画像形成装置10は、いわゆるタンデム方式のカラー画像形成装置であり、複数の画像形成部1〜4と、中間転写ベルト5と、レジスト検出センサー6と、駆動ローラー7Aと、従動ローラー7Bと、露光装置14と、二次転写装置15と、定着装置16(定着装置の一例)と、制御部8と、給紙トレイ17と、排紙トレイ18とを備えている。なお、本発明の実施形態に係る画像形成装置10の具体例は、例えばプリンターや複写機、ファクシミリ、又は、これらの各機能を備えた複合機である。また、画像形成装置10は、カラー画像を形成可能なものであるが、本発明の画像形成装置は、モノクロの画像を形成可能に構成されたものであってもよい。
画像形成部1〜4は、並設された複数の感光体ドラム21それぞれに色の異なるトナー像を所謂電子写真方式によって形成し、そのトナー像を走行中(移動中)の中間転写ベルト5へ順次重ね合わせて転写する。図1に示される例では、中間転写ベルト5の移動方向(矢印19方向)の下流側から順に、ブラック用の画像形成部1、イエロー用の画像形成部2、シアン用の画像形成部3、及びマゼンタ用の画像形成部4がその順番で一列に配置されている。
画像形成部1〜4それぞれは、トナー像を担持する感光体ドラム21、帯電装置22、現像装置23、一次転写装置24等を備えている。露光装置14は、帯電された感光体ドラム21の表面を露光して光を走査することにより静電潜像を形成する。現像装置23は、前記静電潜像をトナーによって現像する。そして、一次転写装置24によって、感光体ドラム21上のトナー像が中間転写ベルト5に転写される。
中間転写ベルト5は、例えばポリイミド樹脂やウレタンゴムなどの弾性層及びフッ素樹脂などの離型層を積層した無端環状のベルトである。中間転写ベルト5は、駆動ローラー7A及び従動ローラー7Bによって回転駆動可能に支持されている。駆動ローラー7A及び従動ローラー7Bによって支持されることにより、中間転写ベルト5は、その表面が各感光体ドラム21の表面に接しながら移動可能となる。そして、中間転写ベルト5は、その表面が各感光体ドラム21と一次転写装置24との間を通過する際に、感光体ドラム21からトナー像が順に重ね合わせて転写される。
二次転写装置15は、中間転写ベルト5に転写されたトナー像を給紙トレイ17から搬送されてきた印刷用紙(被転写シートの一例)に転写する。トナー像が転写された印刷用紙は、図示しない搬送部によって定着装置16に搬送される。
[定着装置16]
以下、図1乃至図3を参照して定着装置16について説明する。ここで、図3は、加熱ローラー71と温度センサー78A,78Bの配置位置を示す図である。
図2に示されるように、定着装置16は、加熱ローラー71(第1回転体の一例)と、加圧ローラー72(第2回転体の一例)と、第1温度センサー78A(第1温度検知部の一例)と、第2温度センサー78B(第2温度検知部の一例)と、を備えている。更に、定着装置16は、第2温度センサー78Bを変位させる変位部95(変位部の一例)を備えている。以下、第1温度センサー78A及び第2温度センサー78Bを総称して、温度センサー78A,78Bをいうことがある。
加熱ローラー71は、円筒形状に形成されたローラー本体71Aを有する。ローラー本体71Aの外周面(ローラー面)が定着時に印刷用紙の転写面(トナー像が付着している面)に接触される。ローラー本体71Aは、熱伝導率の高い材料で形成されており、例えば、アルミなどの金属で形成されている。ローラー本体71Aの両端部には回転時の回動軸となる支軸71B(図3参照)が取り付けられている。支軸71Bが定着装置16のフレーム(不図示)に回転可能に支持されている。これにより、加熱ローラー71が回転可能となる。図1に示されるように、加熱ローラー71は、印刷用紙の搬送経路(図1において破線矢印で示される経路)よりも中間転写ベルト5側に配置されており、ローラー本体71Aの外周面が印刷用紙の転写面に接触可能な位置に配置されている。
図2に示されるように、加熱ローラー71は、メインヒーター75と、サブヒーター76とを有する。メインヒーター75及びサブヒーター76は、加熱装置の一例である。メインヒーター75及びサブヒーター76は、加熱ローラー71の内部に設けられている。加熱ローラー71のローラー本体71Aは、メインヒーター75及びサブヒーター76によって内部から加熱される。メインヒーター75は、ローラー本体71Aの中央部80Cを加熱するためのものである。サブヒーター76は、ローラー本体71Aの中央部80C(図3参照)よりも軸方向の外側の端部80E(図3参照)を加熱するためのものである。メインヒーター75及びサブヒーター76それぞれは、加熱対象となる領域に対応して配置されたハロゲンランプなどの発熱部を有する。なお、前記加熱装置は、メインヒーター75及びサブヒーター76からなるものに限られず、一つのヒーターのみからなるものであってもよい。
ローラー本体71Aは、定着装置16で定着可能な最大幅の印刷用紙と接触可能な長さに形成されている。本実施形態では、A3サイズ(420mm×297mm)の印刷用紙が定着装置16で定着可能であり、ローラー本体71Aは、A3サイズの短手寸法(297mm)よりも長く形成されている。このため、ローラー本体71Aの外周面(ローラー面)には、定着時に印刷用紙が接触される接触領域R1(図3参照)と、定着時に印刷用紙が接触されない非接触領域R2(図3参照)とが存在する。
加圧ローラー72は、加熱ローラー71に対向配置されている。加圧ローラー72は、加熱ローラー71に平行であって、加熱ローラー71の表面に圧接された状態で回転可能に支持されている。加圧ローラー72は、中心に支軸72Aを有しており、支軸72Aが定着装置16のフレーム(不図示)に回転可能に支持されている。これにより、加圧ローラー72が回転可能となる。加圧ローラー72は、制御部8のモータードライバー66(図4参照)によって駆動制御されるモーター67(図4参照)に不図示の駆動伝達機構を介して連結されている。加圧ローラー72は、モーター67が回転駆動されることによって、その回転駆動力が伝達されて、所定方向へ回転する。本実施形態では、加圧ローラー72は、図2において時計回転方向(矢印47の方向)へ回転される。加圧ローラー72の支軸72Aには弾性を有するシリコンや多孔質ゴムなどの筒形状の弾性部72Bが設けられている。加圧ローラー72は、加熱ローラー71へ向けてバネ(不図示)などによって弾性付勢されており、加熱ローラー71に圧接されている。これにより、弾性部72Bがローラー本体71Aによって弾性変形されて湾曲状に凹まされたニップ部82が形成される。このニップ部82に印刷用紙が挟持されつつ搬送される。つまり、ニップ部82は、印刷用紙が通過可能に構成されている。
定着装置16においては、印刷用紙はニップ部82を下から上へ抜けるように搬送される。回転駆動される加圧ローラー72の圧接により、ニップ部82に摩擦力が生じる。この摩擦力によって、加熱ローラー71が、図2において反時計回転方向(矢印46の方向)へ従動回転される。このため、ニップ部82に進入した印刷用紙は、加熱ローラー71及び加圧ローラー72によって挟持されつつ、加熱ローラー71から熱の供給を受けながら、上方へ搬送される。このときに、加熱ローラー71から供給された熱によって、印刷用紙のトナー像が溶融して、印刷用紙に定着する。
温度センサー78A,78Bは、加熱ローラー71の表面温度を検知するためのものである。詳細には、温度センサー78A,78Bは、ローラー本体71Aの外周面における接触領域R1(図3参照)の温度の検知に用いられる。温度センサー78A,78Bは、加熱ローラー71の周辺に設けられている。第1温度センサー78Aは、加熱ローラー71の下方に設けられたブラケット79に取り付けられている。第2温度センサー78Bは、変位部95を介してブラケット79に取り付けられている。温度センサー78A,78Bは、加熱ローラー71と加圧ローラー72との接触部分であるニップ部82よりも矢印46で示される回転方向の上流側に配置されている。これにより、温度センサー78A,78Bは、ニップ部82で印刷用紙に熱が奪われる前の加熱ローラー71の表面温度を検知可能である。
第1温度センサー78Aは、非接触方式の温度センサーである。図3に示されるように、第1温度センサー78Aは、加熱ローラー71の軸方向の中央に配置されている。非接触方式の温度センサーは、物体(検知対象物)から発せられる赤外線などの電磁波を計測することでその物体の表面温度を検知するものであり、例えば、サーモパイルである。第1温度センサー78Aは、前記赤外線を検出するセンサーヘッド87がローラー本体71Aの外周面に対向するように配置されている。センサーヘッド87には、前記赤外線を集光するための集光レンズが設けられており、前記集光レンズを介して前記赤外線を検出する。第1温度センサー78Aから出力されるセンサー信号は、制御部8のセンサー処理部69に送出されて、制御部8が前記センサー信号に基づいてローラー本体71Aの表面温度を算出する。このように算出された温度は、メインヒーター75及びサブヒーター76による加熱ローラー71の温度制御(図5のS20)に用いられる。なお、第1温度センサー78Aは、加熱ローラー71の表面温度を検知するために用いられる非接触方式のものであれば、如何なるタイプのものでも適用可能である。
第2温度センサー78Bは、接触方式の温度センサーである。図3に示されるように、第2温度センサー78Bは、加熱ローラー71の軸方向の中央に配置されている。接触方式の温度センサーは、物体(検知対象物)に接触させる感熱素子を含む接触部88を有しており、熱を受けて感熱素子の抵抗が変化したことに基づいてその物体の接触部分の温度を検知するものであり、例えば、サーミスター、測温抵抗体、熱電対などである。第2温度センサー78Bは、接触部88がローラー本体71Aの外周面に接触した状態でブラケット79に取り付けられている。第2温度センサー78Bから出力されるセンサー信号は、制御部8のセンサー処理部69に送出されて、制御部8が前記センサー信号に基づいてローラー本体71Aの表面温度を算出する。このように算出された温度は、第1温度センサー78Aを用いて算出された温度の補正(図5のS19)に用いられる。なお、第2温度センサー78Bは、加熱ローラー71の表面温度を検知するために用いられる接触方式のものであれば、如何なるタイプのものでも適用可能である。
第1温度センサー78Aは、加熱ローラー71のローラー本体71Aの外周面上に定められた第1検知点91の温度を検知可能なように配置されている。本実施形態では、図2に示されるように、第1検知点91は、ローラー本体71Aの外周面上において、ローラー本体71Aの中心から鉛直下方の位置(中心線と外周面とが公差する位置)に設定されている。更に詳細には、図3に示されるように、第1検知点91は、ローラー本体71Aの外周面上の接触領域R1内であって、且つ、ローラー本体71Aの軸方向の中央に位置している。
また、第2温度センサー78Bは、加熱ローラー71のローラー本体71Aの外周面上に定められた第2検知点92の温度を検知可能なように配置されている。本実施形態では、図2に示されるように、第2検知点92は、ローラー本体71Aの外周面上において、第1検知点91を通るローラー本体71Aの同一円周上に設定されている。更に詳細には、図3に示されるように、第2検知点92は、第1検知点91を通る同一円周上であって、第1検知点91から加熱ローラー71の回転方向(矢印46の方向)の上流側へ所定の間隔Dを隔てた位置に設定されている。
ここで、前記間隔Dは、第2温度センサー78Bが第1温度センサー78Aによる温度検知に干渉しない程度の距離である。前記間隔Dが小さければ小さい程、間隔Dに起因する温度測定後差が小さくなるため、後述の温度補正が高精度に行われる。そのため、第1検知点91と第2検知点92とは、前記同一円周上において近接していることが望ましい。ただし、第1検知点91及び第2検知点92の前記間隔Dは、第1温度センサー78Aの視野角や第1検知点91における放射率などの影響を受ける。そのため、前記間隔Dは、前記視野角や放射率に基づいて、最も干渉しない最小間隔に設定することが好ましい。
上述したように、定着装置16には、変位部95が設けられている。図2に示されるように、変位部95は、ブラケット79に固定されている。変位部95は、例えば、駆動信号の入力を条件にプランジャー96が軸方向へ変位するソレノイドである。プランジャー96の先端に第2温度センサー78Bが固定されている。このため、プランジャー96が変位すると、第2温度センサー78Bもプランジャー96の位置に応じた位置に変位する。具体的には、変位部95は、第2温度センサー78Bを図2において破線で示す離間位置と、図2において実線で示す接触位置とに変位させる。前記離間位置は、接触部88が第2検知点92から離間して接触領域R1から離れた位置である。前記接触位置は、接触部88が第2検知点92に接触する位置である。変位部95は、後述するように、制御部8によって駆動制御される。本実施形態では、制御部8による駆動制御によって、加熱ローラー71が回転されている状態(回転状態)のときに、変位部95は第2温度センサー78Bを前記離間位置にする。また、加熱ローラーが回転しておらず停止している状態(非回転状態)のときに、変位部95は第2温度センサー78Bを前記接触位置にする。
[制御部8]
制御部8は、画像形成装置10を統括的に制御するものであり、図4に示されるように、CPU61とROM62とRAM63とからなる演算部64、モータードライバー66、PID制御部65、補正制御部68、及びセンサー処理部69などを有している。演算部64は、CPU61によってROM62に格納された所定のプログラムにしたがった各種処理を実行する。また、PID制御部65は、演算部64からの制御信号を受けることによって、メインヒーター75及びサブヒーター76を駆動させて加熱ローラー71の表面温度を制御する後述の温度制御を実行する。制御部8の演算部64やPID制御部65によって、本発明の温度制御部が実現される。補正制御部68は、演算部64からの制御信号を受けることによって、センサー処理部69における第1温度センサー78Aの出力に基づき算出された温度(算出結果)を補正する。演算部64及び補正制御部68によって、本発明の補正制御部が実現される。
本実施形態では、後述の温度補正処理(図5参照)に用いられるデータがROM62に格納されている。例えば、図5のフローチャートにおけるステップS20の温度制御(PID制御)で用いられる駆動電流のデューティ比や、ステップS12に用いられる設定温度などの閾値がROM62に格納されている。
モータードライバー66、センサー処理部69、及び補正制御部68は、例えば、集積回路(ASIC)などの電子回路や内部メモリなどで構成されている。なお、モータードライバー66及びセンサー処理部69は、集積回路(ASIC)などの電子回路で構成されたものに限られず、例えば、CPU61によって所定のプログラムが実行されることで実現されてもよい。
モータードライバー66はモーター67に電気的に接続されている。モータードライバー66は、演算部64からの指示信号に基づいて、モーター67を駆動制御する。これにより、加圧ローラー72の回転駆動が制御される。
センサー処理部69は、温度センサー78A,78Bから入力されたセンサー信号をデジタル信号に変換するとともに、変換された信号に基づいて各信号に応じた温度値を算出する。具体的には、温度センサー78A,78Bを用いて検知された加熱ローラー71の第1検知点91及び第2検知点92の表面温度の温度値を算出する。以下、第1検知点91の表面温度として算出された温度値を第1温度T1と称する。また、第2検知点92の表面温度として算出された温度値を第2温度T2と称する。算出された温度情報は演算部64に送出される。
補正制御部68は、センサー処理部69で算出された第2温度T2に基づいて、第1温度T1を補正する。具体的には、第2温度T2から第1温度T1を減算して得られる正の温度差ΔTがある場合に、その温度差ΔTを第1温度T1に加算する補正を行う。
PID制御部65は、演算部64に電気的に接続されている。演算部64からの制御信号によって、PID制御部65によるメインヒーター75及びサブヒーター76を用いた加熱ローラー71の温度制御が行われる。演算部64は、前記制御信号として、PID制御部65によるPID制御に用いる目標温度や、PID制御に用いるデューティ比などをPID制御部65に送出する。ここで、前記目標温度は、定着装置16において定着可能な温度(所謂定着温度)である。PID制御部65は、補正制御部68によって補正された第1温度T1に基づいて前記温度制御を行う。具体的には、PID制御部65は、第1温度T1が前記目標温度となるように、メインヒーター75及びサブヒーター76を制御して、加熱ローラー71の温度制御を行う。
また、制御部8は、変位部95に電気的に接続されている。制御部8は、変位部95に対して駆動信号を送出することにより、変位部95を駆動制御する。例えば、変位部95がソレノイドの場合は、駆動信号の出力又は停止に応じてプランジャー95を変位させる。
[温度補正処理]
次に、図5のフローチャートを参照して、制御部8によって実行される温度補正処理の手順の一例について説明する。図中のS11、S12、・・・は処理手順(ステップ)の番号を表している。各ステップにおける処理は、制御部8によって、より詳細には演算部64のCPU61がROM62内のプログラムを実行することにより、或いは、PID制御部65により、或いは、補正制御部68によって行われる。
制御部8は、外部から印刷ジョブが入力されると、通常動作モードに移行して、加熱ローラー71の各ヒーター75,76の駆動を制御して、温度制御を開始する。一方、前記印刷ジョブが所定時間入力されなかった場合は、各ヒーター75,76の駆動を停止して、省電力モードに移行する。本実施形態では、ステップS11において、いずれの動作モードであっても、制御部8は、予め定められた温度補正タイミングであるかどうかを判定する。前記温度補正タイミングは、例えば、所定枚数の印刷が行われたとき、予め定められた時間が経過したとき、省電力モードから通常動作モードに移行したとき、閾値を越える濃度の画像形成が所定枚数連続して行われたとき、などが考えられる。これらのタイミングは、いずれも、第1温度センサー78Aのセンサーヘッド87が、温度検知精度の低下を招く程度に汚された可能性のあるタイミングであり、或いは、ローラー本体71Aの接触領域R1の劣化が生じた可能性のあるタイミングである。つまり、このタイミングは、後述のステップS19における第1温度T1の補正の必要可否を判定するタイミングである。
次のステップS12では、制御部8は、第1温度T1を算出し、第1温度T1が予め定められた設定温度以上であるかどうかを判定する。前記設定温度は、例えば、定着装置16において定着可能な温度(所謂定着温度)であり、前記目標温度である。第1温度センサー78Aは、加熱ローラー71の温度を前記定着温度となるようにする温度制御に用いられるものであり、前記定着温度付近における分解能が高いものが採用されている。このため、前記定着温度付近にて後述の温度補正を行うべく、ステップS12における判定処理が行われる。なお、前記設定温度は、前記定着温度に限られず、精度よく後述の温度補正が可能な温度であればよい。
ステップS12において第1温度T1が前記設定温度未満であると判定されると、ステップS13に進み、加熱ローラー71を前記設定温度まで昇温させる昇温制御が行われる。具体的には、制御部8は、第1温度T1が前記設定温度となるまでPID制御部65にヒーター75,76を加熱制御させる。
ステップS12において第1温度T1が前記設定温度以上であると判定されると、ステップS14に進む。制御部8は、ステップS14において、加熱ローラー71が停止しているかどうかを判定し、停止していない場合(回転している場合)は、加熱ローラー71の駆動を停止して(S15)、次のステップS16に進む。一方、加熱ローラー71が停止している場合は、ステップS16に進む。なお、加熱ローラーの回転又は停止の判定は、回転駆動制御中であるかどうか、或いは、加熱ローラー71に設けられたロータリエンコーダーなどの回転センサー(不図示)などに基づいて判定可能である。
ステップS16では、制御部8は、第2温度センサー78Bの接触部88を第2検知点92に接触させる。具体的には、制御部8は、変位部95を駆動させて、第2温度センサー78Bを前記離間位置から前記接触位置に変位させる。これにより、接触部88が第2検知点92に接触して、第2温度センサー78Bは第2検知点92の温度を検知可能となる。つまり、制御部8は、第2温度センサー78Bに基づいて第2検知点92の温度を算出可能となる。
次のステップS17では、制御部8は、温度センサー78A,78Bそれぞれからの検知信号に基づいて、前記第1温度T1及び前記第2温度T2を算出する。
その後、ステップS18において、第2温度T2から第1温度T1を減算してそれらの温度差ΔTを算出する。そして、制御部8は、その温度差ΔTが予め定められた閾値以上であるかどうかを判定する。ここで、前記閾値は、温度差ΔTが、第1温度T1の補正が必要な程度のものであるかどうかを判定するためのものである。温度差ΔTが前記閾値未満である場合は、温度差ΔTは、第1温度T1の補正が必要無いほどの微差であるとして、制御部8は、温度補正を行わずにステップS20に進む。一方、温度差ΔTが前記閾値以上である場合は、ステップS19に進み、温度補正を行う。
ステップS19では、制御部8は、ステップS17で算出された第2温度T2に基づいて、ステップS17で算出された第1温度T1を補正する。具体的には、制御部8は、温度差ΔTが正である場合に、その温度差ΔTを第1温度T1に加算して、新たな第1温度T1とする補正を行う。ここで、補正後の新たな第1温度T1が、本発明の補正後温度に相当する。
ステップS20では、制御部8は、補正後の新たな第1温度T1で加熱ローラー71の表面温度を温度制御する。具体的には、制御部8は、新たな第1温度T1が前記定着温度となるように、PID制御部65に各ヒーター75,76の駆動を制御させて、温度制御を行う。なお、ステップS20の温度制御は、印刷ジョブが入力されている場合に限り行うようにしてもよい。
このように制御部8による温度補正処理が行われるため、第1検知点91に近接する同円周上の第2検知点92の第2温度T2に基づいて第1温度T1が補正される。このため、第1検知点91が汚れたり劣化したりして第1温度センサー78Aによる検知精度が低下しても、或いは、センサーヘッド87の前記集光レンズが汚れて第1温度センサー78Aによる検知精度が低下した場合でも、第1温度T1が高精度に補正される。
なお、上述の実施形態では、第1検知点91及び第2検知点92が、ローラー本体71Aの軸方向中央に設定された例を説明したが、本発明は、これに限られない。第1検知点91及び第2検知点92は、接触領域R1において同一円周上にあればよい。
また、上述の実施形態では、メインヒーター75及びサブヒーター76が加熱ローラー71に内蔵された構成について説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、外部から加熱ローラー71の表面を加熱する構成であってもよい。また、メインヒーター75及びサブヒーター76は加熱装置の一例であり、これに代えて、種々の加熱装置を適用可能である。例えば、メインヒーター75及びサブヒーター76として、電磁誘導を利用する誘導加熱方式によって加熱する構成のものを適用することができる。
また、上述の実施形態では、変位部95としてソレノイドを例示したが、変位部95は、ソレノイド以外のモーターなどの駆動部から駆動力を得て第2温度センサー78Bを変位させる構成であってもよい。また、加圧ローラー72を回転駆動させる駆動力が伝達機構を経て伝達されて、その駆動力によって第2温度センサー78Bを変位させる構成であってもよい。
8:制御部
10:画像形成装置
16:定着装置
64:演算部
65:PID制御部
68:補正制御部
71:加熱ローラー
72:加圧ローラー
75:メインヒーター
76:サブヒーター
78A:第1温度センサー
78B:第2温度センサー

Claims (6)

  1. 加熱装置によって加熱され、被転写シートに接触可能な第1回転体と、
    前記第1回転体に圧接されて前記被転写シートを通過可能なニップ部を形成する第2回転体と、
    前記加熱装置による前記第1回転体の温度制御に用いられ、前記被転写シートが接触される前記第1回転体の接触領域における第1検知点の温度を検知する非接触方式の第1温度検知部と、
    前記第1温度検知部により検知される前記第1温度の補正に用いられ、前記第1検知点を通る前記第1回転体の円周上に定められた第2検知点の温度を検知する接触方式の第2温度検知部と、を備える定着装置。
  2. 前記第1回転体が回転状態のときに前記第2温度検知部を前記第2検知点から離間させ、前記第1回転体が非回転状態のときに前記第2温度検知部を前記第2検知点に接触させるように前記第2温度検知部を変位させる変位部をさらに備える請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記第2検知点は、前記円周上において前記第1検知点に近接した位置に設定されている請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 前記第2温度検知部によって検知された第2温度に基づいて前記第1温度検知部により検知される第1温度を補正する補正制御部と、
    前記補正制御部によって前記第1温度が補正された後の補正後温度が予め定められた目標温度になるように前記加熱装置による加熱を制御する温度制御部と、を更に備える請求項1から3のいずれかに記載の定着装置。
  5. 前記補正制御部は、前記第1回転体が非回転状態にあるときの予め定められたタイミングで前記第1温度を補正するものであり、
    前記変位部は、前記補正制御部によって補正が行われるときに前記第2温度検知部を前記第2検知点に接触させる請求項4に記載の定着装置。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の定着装置を備える画像形成装置。
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