JP5885698B2 - 定着装置、画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、加熱される第1回転体と回転駆動される第2回転体とに張架された定着ベルトを備えた定着装置及び画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置は、印刷用紙に転写されたトナー像を印刷用紙に定着させる定着装置を備えている。定着装置としては、加熱ローラー(第1回転体)と、定着ローラー(第2回転体)と、これらの各ローラーに張架された定着ベルトと、加圧ローラーと、加熱ローラーを加熱して定着ベルトを間接的に加熱する加熱装置とを備えている。定着ローラーと加圧ローラーとの間に形成されたニップ部に印刷用紙が搬送されると、定着ローラー及び加圧ローラーによって印刷用紙上のトナー像が加圧され、更に定着ベルトによって加熱される。これにより、前記トナー像が印刷用紙に定着される。この種の定着装置では、定着ベルトの表面温度を温度センサーで測定し、その測定結果に基づいて定着ベルトの温度が設定温度となるように加熱装置が加熱制御されている。
ところで、定着ベルトを有する定着装置においては、定着ベルトの撓みや破断などの異常が生じる場合がある。このような異常を判定する手段として、特許文献1には、加熱体(加熱ローラー)の温度を検出する第1温度検出部と、加圧部材(定着ローラー)及び定着ベルトの接触領域に対向して設けられた第2温度検出部とを備え、各温度検出部による検出温度に基づいて定着ベルトの異常を判定する画像形成装置が提案されている。
特開2008−058645号公報
しかしながら、特許文献1の画像形成装置などの従来の異常判定手段は、定着ベルトの温度勾配が負の方向に増大して所定値(負の閾値)を下回ると、定着ベルトに異常が生じたと判定するものである。言い換えると、定着ベルトが破断したことにより定着ベルトに熱が伝わり難くなって定着ベルトの検出温度が低下したときの温度勾配が所定値よりも大きくなると、定着ベルトに異常が生じたと判定される。この場合、異常判定までの間は、定着ベルトの温度が低下する。そのため、前記加熱制御においては、異常が判定されるまで加熱装置による加熱温度が上昇され、加熱ローラーが異常なほどに加熱されるという問題がある。特に、制御部の不具合が併発していて、異常判定の制御が実行されなかった場合は、前記加熱制御が長時間継続されて、加熱ローラーが過剰に加熱される。この異常な加熱は、定着装置に詰まった印刷用紙を発火させたり、装置内の他の部材を溶融させたりするため、好ましくない。
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、定着ベルトの異常を原因とする加熱ローラーの過剰な加熱を防止することが可能な定着装置及び画像形成装置を提供することにある。
本発明の定着装置は、加熱装置と、第1回転体と、第2回転体と、定着ベルトと、温度検知部と、温度制御部と、を備える。前記第1回転体は、前記加熱装置によって加熱される。前記第2回転体は、前記第1回転体に平行に設けられている。前記定着ベルトは、前記第1回転体及び前記第2回転体に張架され、前記第2回転体の回転駆動により従動し第1方向へて回転されるものである。前記温度検知部は、前記定着ベルトと前記第1回転体との接触領域において前記第1方向の下流側の端部よりも前記第1方向の下流側に設けられ、前記定着ベルトに近接して配置されている。前記温度制御部は、前記温度検知部によって検知された温度が予め定められた設定温度となるように前記加熱装置の加熱を制御する。
また、本発明の画像形成装置は、前記定着装置を備えて構成されている。
本発明によれば、定着ベルトの異常を原因とする加熱ローラーの過剰な加熱を防止することが可能である。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る定着装置の構成を示す図である。 図2に示す定着装置における定着ベルトの異常状態を示す図である。 図1に示す画像形成装置が備える制御部の構成を示すブロック図である。 図4に示す制御部によって実行される加熱制御の手順を示すフローチャートである。 図4に示す制御部によって実行される異常判定処理の手順を示すフローチャートである。 図2に示す定着装置が備える誘導加熱装置の加熱制御中に定着ベルトの異常が生じたときの温度センサーを用いて検出した温度の変化を示す図である。 図2に示す定着装置が備える誘導加熱装置の加熱制御中に定着ベルトの異常が生じたときの温度センサーを用いて検出した温度の変化を示す図である。
以下、適宜図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例にすぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
[画像形成装置10]
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置10(本発明の画像形成装置の一例)の概略構成を示す模式図である。図1に示されるように、画像形成装置10は、いわゆるタンデム方式のカラー画像形成装置であり、複数の画像形成部1〜4と、中間転写ベルト5と、レジスト検出センサー6と、駆動ローラー7Aと、従動ローラー7Bと、二次転写装置15と、定着装置16(本発明の定着装置の一例)と、制御部8と、給紙トレイ17と、排紙トレイ18とを備えている。なお、本発明の実施形態に係る画像形成装置10の具体例は、例えばプリンターや複写機、ファクシミリ、これらの各機能を備えた複合機である。また、カラー画像形成装置に限られず、モノクロの画像形成装置でもかまわない。
画像形成部1〜4は、並設された複数の感光体ドラム11〜14それぞれに色の異なるトナー像を形成し、そのトナー像を走行中(移動中)の中間転写ベルト5へ順次重ね合わせて転写する電子写真方式の画像形成部である。図1に示される例では、中間転写ベルト5の移動方向(矢印19方向)の下流側から順に、ブラック用の画像形成部1、イエロー用の画像形成部2、シアン用の画像形成部3、及びマゼンタ用の画像形成部4がその順番で一列に配置されている。
画像形成部1〜4それぞれは、トナー像を担持する感光体ドラム11〜14、その感光体ドラム11〜14の表面を帯電させる帯電装置21〜24、帯電された感光体ドラム11〜14の表面を露光して光を走査することにより静電潜像を形成する露光装置31〜34、感光体ドラム11〜14上の静電潜像をトナーにより現像する現像装置41〜44、感光体ドラム11〜14上のトナー像を中間転写ベルト5に転写する一次転写装置51〜54等を備えている。なお、図1には示されていないが、各画像形成部1〜4は、感光体ドラム11〜14上の残存トナー像を除去するクリーニング装置も備えている。
中間転写ベルト5は、例えばゴムやウレタンのような素材からなる無端環状のベルトである。中間転写ベルト5は、駆動ローラー7A及び従動ローラー7Bによって回転駆動可能に支持されている。駆動ローラー7Aは定着装置16に近い位置(図1において右側)に配置されており、従動ローラー7Bは定着装置16から離れた位置(図1において左側)に配置されている。駆動ローラー7Aの表面は中間転写ベルト5との摩擦力を高めるために例えばゴムやウレタンのような素材で形成されている。駆動ローラー7A及び従動ローラー7Bによって支持されることにより、中間転写ベルト5は、その表面が各感光体ドラム11〜14の表面に接しながら移動可能となる。そして、中間転写ベルト5は、その表面が感光体ドラム11〜14と一次転写装置51〜54との間を通過する際に、感光体ドラム11〜14からトナー像が順に重ね合わせて転写される。
二次転写装置15は、中間転写ベルト5に転写されたトナー像を給紙トレイ17から搬送されてきた印刷用紙に転写するものである。トナー像が転写された印刷用紙は、図示しない搬送部によって定着装置16に搬送される。
[定着装置16]
図2に示されるように、定着装置16は、加熱ローラー71と、定着ローラー72と、定着ベルト75と、誘導加熱装置76と、温度センサー78(78A,78B)と、加圧ローラー80とを備えている。ここで、図2(A)は、定着装置16の構成を示す図であり、図2(B)は、定着装置16における温度センサー78(78A,78B)の配置位置を示す図である。
加熱ローラー71は、誘導加熱装置76によって磁束の変動による誘導加熱によって加熱されるものであり、本発明の第1回転体の一例である。加熱ローラー71は、強磁性材料を含む。例えば、加熱ローラー71は、スチールなどの金属で形成されている。加熱ローラー71は、中心に支軸71Aを有しており、支軸71Aが定着装置16のフレームなどに回転可能に支持されている。これにより、加熱ローラー71が回転可能となる。
定着ローラー72は、加熱ローラー71に平行であって所定間隔を隔てた位置に設けられており、本発明の第2回転体の一例である。定着ローラー72は、中心に支軸72Aを有しており、支軸72Aが定着装置16のフレームなどに回転可能に支持されている。これにより、定着ローラー72が回転可能となる。定着ローラー72は、制御部8のモータードライバー66によって駆動制御されるモーター67に不図示の駆動伝達機構を介して連結されている。定着ローラー72は、モーター67が回転駆動されることによって、その回転駆動力が伝達されて、所定方向へ回転する。本実施形態では、図2(A)において反時計回転方向へ回転駆動される。定着ローラー72の外周面には弾性を有するシリコンや多孔質ゴムのような弾性部材で覆われている。
定着ベルト75は、加熱ローラー71及び定着ローラー72に張架されている。定着ベルト75は、本発明の定着ベルトの一例である。定着ベルト75は、定着ローラー72の回転駆動によって従動して回転される無端状のベルトである。定着ベルト75が加熱ローラー71等に張架されることにより、誘導加熱装置76を用いて加熱された加熱ローラー71から定着ベルト75に熱が伝わる。本実施形態では、定着ローラー72が回転駆動されることによって、定着ベルト75が図2の矢印46で示される第1方向へ回転する。
誘導加熱装置76は、電磁誘導を利用する誘導加熱方式によって加熱する装置であり、本発明の加熱装置の一例である。誘導加熱装置76は、加熱ローラー71の周面に隙間を介して覆うように設けられている。誘導加熱装置71は、IHヒーター76からの磁力線の影響を受けてジュール熱を発生して自己発熱する。
定着ベルト75の周辺に、温度センサー78(78A,78B)が設けられている。温度センサー78は、本発明の温度検知部の一例である。温度センサー78は、定着ローラー72の下方に設けられたフレーム79に設けられている。温度センサー78は、定着ベルト75と加熱ローラー71との接触領域75Aにおいて矢印46の第1方向の下流側の端部91よりも前記第1方向の下流側において定着ベルト75の外側面と対向するように設けられている。温度センサー78は、定着ベルト75に近接して配置されている。より詳細には、温度センサー78は、定着ベルト75と定着ローラー72との接触領域75Bにおいて矢印46の第1方向の上流側の端部92よりも前記第1方向の上流側において定着ベルト75の外側面と対面するように設けられている。つまり、温度センサー78は、端部91と端部92との間において、定着ベルト75の外側面に近接した位置に設けられている。
本実施形態では、温度センサー78として、物体から発せられる赤外線を計測することで温度を測定する非接触式の温度センサーが採用される。温度センサー78は、前記赤外線を検出するセンサーヘッド87が定着ベルト75の外側面に対向するように配置されている。また、温度センサー78は、センサーヘッド81が加熱ローラー71のローラー面に対向するように配置されている。更に、加熱ローラー71のローラー面及び定着ベルト75の外側面は、温度センサー78を用いて温度が検知可能な検知範囲内に配置されている。言い換えると、温度センサー78の検知範囲内の所定の第1位置に加熱ローラー71のローラー面が配置されており、前記検知範囲内において、前記第1位置よりも温度センサー78側の第2位置に定着ベルト75の外側面が配置されている。このため、温度センサー78を用いて加熱ローラー71と温度センサー78との間に介在する定着ベルト75の外側面の温度を正確に検知することができる。また、加熱ローラー71と温度センサー78との間に定着ベルト75が存在しない場合は、温度センサー78は、加熱ローラー71のローラー面の温度を正確に検知することができる。なお、温度センサー78は、加熱ローラー71の表面温度、及び定着ベルト75の表面温度を検知するために用いられるものであれば、如何なるタイプのものでも適用可能である。
図2(B)に示されるように、温度センサー78(78A,78B)は、加熱ローラー71の軸方向の両端部それぞれのローラー面に対向する位置に設けられている。具体的には、温度センサー78Aは、図2(B)において加熱ローラー71の軸方向の左端部に対向する位置に設けられており、温度センサー78Bは、図2(B)において加熱ローラー71の軸方向の右端部に対向する位置に設けられている。このため、温度センサー78(78A,78B)を用いて、加熱ローラー71と温度センサー78との間に介在する定着ベルト75の幅方向の両端部分の表面の温度を検知することができる。
加圧ローラー80は、定着ローラー72に対向配置されている。加圧ローラー80は、定着ローラー72に対してバネなどによって圧接されている。これにより、加圧ローラー80と定着ローラー72との間にニップ部82が形成される。
定着装置16においては、印刷用紙はニップ部82を下から上へ抜けるように搬送される。ニップ部82よりも搬送方向下流側には分離ブレード83が設けられている。定着ベルト75に印刷用紙が張り付かないようにニップ部82を印刷用紙が抜けるタイミングで、分離ブレード83によって印刷用紙が定着ベルト75から剥がされる。
このように構成された定着装置16においては、定着ベルト75が横ずれしたり、斜行しながら回転することにより、図3(A)に示されるように、定着ベルト75が左端へ詰め寄せられて、定着ローラー72や加熱ローラー71の端部からめくれ上がったり、他の部材と接触して破断したりする。また、ニップ部82に詰まった印刷用紙を除去する際に、作業者が定着ベルト75を傷つけて穴85を空けてしまう場合もある。この場合、めくれ上がった部分又は孔85に対向する位置に配置された温度センサー78Bは、定着ベルト75の表面の温度を検知できず、加熱ローラー71の表面の温度を検知する。加熱ローラー71は、定着ベルト75よりも高温に発熱しているため、温度センサー78Bを用いて検知した制御は、定着ベルト75の温度よりも高くなる。そのため、本実施形態では、制御部8によって、後述の加熱制御や異常判定処理が実行されることによって、加熱ローラー71が過剰に高温することや、加熱ローラー71の高温化による印刷用紙の発火や、装置内の他の部材の溶融などが防止される。
[制御部8]
制御部8は、画像形成装置10を統括的に制御するものであり、図4に示されるように、CPU61とROM62とRAM63とからなる演算部64、モータードライバー66、及びセンサー処理部69などを有している。演算部64では、CPU61によってROM62に格納された所定のプログラムにしたがった後述の加熱制御や異常判定処理などが実行される。なお、制御部8及び演算部64によって、本発明の温度制御部が実現される。
本実施形態では、後述の加熱制御や異常判定処理に用いられる閾値がRAM63に格納されている。具体的には、後述のステップS11の判定処理に使用される閾値や、ステップS12の判定処理に用いられる設定温度T1などが格納されている。また、RAM63には、定着ベルト75が異常であると判定された場合にON又はOFFにセットされるフラグ情報が記憶される。なお、制御部8による加熱制御や異常判定処理は、CPU61によってプログラム実行されるものに限られず、例えば、集積回路(ASIC)などの電子回路で実現されるものであってもよい。
演算部64は、誘導加熱装置76に電気的に接続されており、演算部64によって誘導加熱装置76を用いた定着ベルト75の加熱が制御される。例えばニップ部82に必要な定着温度が175℃である場合は、ニップ部82が175℃となるように前記設定温度T1が定められており、演算部64は、温度センサー78を用いた検知温度が前記設定温度T1となるように誘導加熱装置76を用いた定着ベルト75の温度制御を行う。
モータードライバー66及びセンサー処理部69は、例えば、集積回路(ASIC)などの電子回路や内部メモリなどで構成されている。モータードライバー66はモーター67に電気的に接続されている。モータードライバー66は、演算部64からの指示信号に基づいて、モーター67を駆動制御することにより駆動ローラー7Aの回転や定着ローラー72の回転を制御する。センサー処理部69は、カバーセンサー65及び温度センサー78に電気的に接続されている。ここで、カバーセンサー65は、例えば、定着装置16に詰まった印刷用紙を除去する際に開閉されるカバーの開閉状態を検知するためのセンサーである。なお、前記カバーは、画像形成装置10の筐体に設けられている。前記カバーが開けられると、演算部64は、作業者を保護するために誘導加熱装置76を用いた定着ベルト75の加熱制御やモーター67の駆動を停止し、前記カバーが閉じられると、演算部64は誘導加熱装置76の加熱制御及びモーター67の駆動を再開する。
センサー処理部69は、温度センサー78から入力された出力信号をデジタル信号に変換する。演算部64は、センサー処理部69で変換された信号に基づいて、温度センサー78を用いて検知された定着ベルト75の温度を求める。なお、モータードライバー66及びセンサー処理部69は、集積回路(ASIC)などの電子回路で構成されたものに限られず、例えば、CPU61によって所定のプログラムが実行されることで実現されてもよい。
[加熱制御]
次に、図5のフローチャート、図7及び図8のグラフを参照して、制御部8によって実行される加熱制御の手順の一例について説明する。図中のS11、S12、・・・は処理手順(ステップ)の番号を表している。各ステップにおける処理は、制御部8によって、より詳細には演算部64のCPU61がROM62内のプログラムを実行することによって行われる。なお、以下の説明においては、ステップS11の時点で、誘導加熱装置76の加熱制御が行われている状態にあるものとする。
まず、図7及び図8を参照して、定着ベルト75の加熱時の温度変化について説明する。ここで、図7(A)のグラフ86は、誘導加熱装置76を用いた定温制御が実行されているときに定着ベルト75に異常が生じて温度センサー78を用いて検知した温度が急上昇したときの測定温度の変化を示す。図7(B)のグラフ87は、誘導加熱装置76を用いた昇温が実行されているときに定着ベルト75に異常が生じて温度センサー78を用いて検知した温度が急上昇したときの測定温度の変化を示す。図8のグラフ88は、誘導加熱装置76を用いた昇温制御が実行されているときに定着ベルト75に異常が生じて温度センサー78を用いて検知した温度が急上昇したときの測定温度の変化を示す。
まず、ステップS11では、制御部8は、温度センサー78を用いて検知した温度の変化量が閾値以上であるかどうかを判定する。この閾値としては、例えば、定着ベルト75の異常と判定できる程度の温度情報である。ここで、検知温度の変化量が前記閾値以上であると判定された場合は、制御部8は、次のステップ12において、検知温度が設定温度T1よりも高いかどうかを判定する。例えば、図7(A)に示されるように、温度センサー78を用いて検知した温度が設定温度T1となるように定温制御している最中に定着ベルト75に異常が生じると、温度センサー78を用いて、加熱ローラー71のローラー面の温度を検知することになる。このとき、加熱ローラー71の温度は、定着ベルト75よりも高温であるため、温度センサー78を用いて検知した温度は設定温度T1を超えた高温値(図7(A)の囲み部86A参照)を示す。また、温度センサー78を用いて検知した温度が設定温度T1となるように昇温制御している最中に定着ベルト75に異常が生じると、温度センサー78を用いて、加熱ローラー71のローラー面の温度を検知して、図7(B)に示されるように、検知した温度が設定温度T1よりも高温値(図7(B)の囲み部87A参照)を示す場合がある。このような場合は、制御部8は、温度センサー78を用いて検知した温度が設定温度T1となるようにフィードバック制御によって降温制御が行われる(S13)。一方、図8に示されるように、温度センサー78を用いて検知した温度が設定温度T1よりも低温値(図8の囲み部88A参照)を示す場合は、制御部8は、温度センサー78を用いて検知した温度が設定温度T1となるようにフィードバック制御によって昇温制御が行われる(S14)。
その後、温度センサー78を用いて検知した温度が設定温度T1になると(S15)、制御部8は、温度センサー78を用いて検知した温度が設定温度T1となるように定温制御を行う。
このように、本実施形態では、定着ベルト78が正常なときには、温度センサー78を用いて、定着ベルト78に外側面の温度が検知される。また、定着ベルト78がめくれ上がったり穴85があいたりして温度センサー78を用いて定着ベルト75の温度を検知できないときは、制御部8は、定着ベルト75よりも高温の加熱ローラー71のローラー面の温度を検知する。従来の定着装置では、定着ベルト78に異常が生じると定着ベルト75の温度が測定されなくなり、温度センター78を用いて検知した温度が低い温度を示すため、誘導加熱装置76による昇温制御が行われていたが、本実施形態の定着装置では、誘導加熱装置76は、定着ベルト75よりも高い温度の加熱ローラー71の温度を基準にしてフィードバック制御による降温制御が行われるから、加熱ローラー71が過剰に高温とならなくなり、印刷用紙の発火や他の部材の溶融が防止される。
[異常判定制御]
次に、図6のフローチャートを参照して、制御部8によって実行される異常判定処理の手順の一例について説明する。図中のS21、S22、・・・は処理手順(ステップ)の番号を表している。各ステップにおける処理は、制御部8によって、より詳細には演算部64のCPU61がROM62内のプログラムを実行することによって行われる。
ステップS11において、温度センサー78を用いて検知した温度の変化量が閾値以上であると判定されると、制御部8は、この判定結果を受けて、定着ベルト75に異常が生じていると判定し、RAM63に異常フラグをONする。そして、制御部8は、異常フラグがONである場合に、定着ベルト75に異常が生じたと判定して、誘導加熱装置76を用いた加熱制御を停止する(S21,S22)。
しかしながら、温度センサー78の検知温度の変化量が閾値以上である場合であっても、画像形成装置10にシステム異常が生じている場合は、制御部8は、RAM63に異常フラグをONしない。この場合は、所定時間が経過した後に(S23)、再びステップS21と同様に異常フラグがONであるかどうかを判定するリトライ処理を行う(S24)。このときに、異常フラグがONである場合は、定着ベルト75に異常が生じたと判定して、誘導加熱装置76を用いた加熱制御を停止する(S22)。
一方、前記リトライ処理によっても異常フラグがONにはならないと判定されると、制御部8は、システム異常が生じたと判定して、誘導加熱装置76の加熱制御を停止するだけでなく、全ての制御をリセットする処理を行う(S25)。
このような異常判定処理においては、システム異常などが生じた場合にシステム異常であると判定するまでに時間がかかる。この判定に要した時間中でも、制御部8が誘導加熱装置76を用いた加熱制御を継続する。しかしながら、前述したように、本実施形態の加熱制御は、定着ベルト75に異常が生じた場合に、定着ベルト75よりも温度の高い加熱ローラー71の温度が検知され、その検知温度によって降温制御が行われる。そのため、異常の判定に不必要に長い時間を要することが無いので、加熱ローラー71が異常なほどに高温になるような制御が行われない。つまり、誘導加熱装置76は、定着ベルト75よりも高い温度の加熱ローラー71の温度を基準にしてフィードバック制御による降温制御が行われるから、加熱ローラー71が過剰に高温とならなくなり、印刷用紙の発火や他の部材の溶融が防止される。
なお、上述の実施形態では、定着装置16を備えた画像形成装置10について例示したが、もちろん、本発明は定着装置16のみの単体製品にも適用可能である。また、上述の実施形態では、温度センサー78を加熱ローラー71の両端それぞれに対向する位置に配置させた例について説明したが、温度センサー78の配置はこれに限られない。例えば、温度センサー78は、加熱ローラー78の中央付近に対向する位置に設けられていてもよい。また、加熱ローラー78の軸方向に沿ってアレイ状に温度センサー78が配置された構成であっても、本発明は適用可能である。
8:制御部
10:画像形成装置
16:定着装置
64:演算部
71:加熱ローラー
72:定着ローラー
75:定着ベルト
76:誘導加熱装置
78:温度センサー

Claims (4)

  1. 加熱装置と、
    前記加熱装置によって加熱される第1回転体と、
    前記第1回転体に平行に設けられた第2回転体と、
    前記第1回転体及び前記第2回転体に張架され、前記第2回転体の回転駆動により従動して第1方向へ回転される定着ベルトと、
    前記定着ベルトと前記第1回転体との接触領域において前記第1方向の下流側の端部よりも前記第1方向の下流側に設けられ、前記定着ベルトに近接して配置された温度検知部と、
    前記温度検知部によって検知された温度が予め定められた設定温度となるように前記加熱装置の加熱を制御する温度制御部と、を具備し、
    前記温度検知部を用いて検知が可能な検知範囲内の所定の第1位置に前記第1回転体の外面が配置され、前記検知範囲内において前記第1位置よりも前記温度検知部側の第2位置に前記定着ベルトの外面が配置されている定着装置。
  2. 前記温度検知部は、前記定着ベルトと前記第2回転体との接触領域において前記第1方向の上流側の端部よりも前記第1方向の上流側に設けられている請求項に記載の定着装置。
  3. 前記温度制御部は、前記温度検知部を用いて、前記第2位置に前記定着ベルトの外面があるときに前記定着ベルトの外面の温度を検知してその検知温度が前記設定温度となるように前記加熱装置の加熱を制御し、前記第2位置に前記定着ベルトの外面がないときに前記第1回転体の外面の温度を検知してその検知温度が前記設定温度となるように前記加熱装置を制御する請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 請求項1からのいずれかに記載の定着装置を備える画像形成装置。
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