JP2016003164A - 多結晶シリコン棒の表面温度の算出方法および制御方法、多結晶シリコン棒の製造方法、多結晶シリコン棒、ならびに、多結晶シリコン塊 - Google Patents

多結晶シリコン棒の表面温度の算出方法および制御方法、多結晶シリコン棒の製造方法、多結晶シリコン棒、ならびに、多結晶シリコン塊 Download PDF

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Abstract

【課題】シーメンス法で多結晶シリコン棒を製造する際の析出プロセス中における多結晶シリコン棒の表面温度を高精度で管理するための新たな手法の提供。
【解決手段】本発明では、第1の回折チャートと第2の回折チャートから、回転角度(φ)についての平均回折強度比(y=(h1,k1,l1)/(h2,k2,l2))を求め、この平均回折強度比に基づいて、析出時の表面温度を算出する。そして、算出された多結晶シリコン棒の表面温度と該多結晶シリコン棒の析出時の供給電流と印加電圧のデータに基づき、多結晶シリコン棒を新たに製造する際の供給電流と印加電圧を制御して、析出プロセス中の表面温度を制御する。このような温度制御方法を用いることにより、析出プロセス中における多結晶シリコン棒の中心温度Tcと表面温度Tsの差ΔT(=Tc−Ts)を制御して、多結晶シリコン棒中の残留応力値を制御することも可能である。
【選択図】図4

Description

本発明は、シーメンス法で多結晶シリコン棒を製造する際の、析出プロセス中の表面温度を算出乃至制御する技術に関する。
高純度かつ高品質なシリコン基板は、今日の半導体デバイス等の製造に不可欠な半導体材料である。
このようなシリコン基板は多結晶シリコンを原料としてCZ法やFZ法により製造され、半導体グレードの多結晶シリコンは、多くの場合、シーメンス法により製造される(例えば、特許文献1(特表2004−532786号公報)を参照)。シーメンス法とは、トリクロロシランやモノシラン等のシラン原料ガスを、加熱されたシリコン芯線に接触させることにより、当該シリコン芯線の表面に多結晶シリコンをCVD(Chemical Vapor Deposition)法により気相成長(析出)させる方法である。
シーメンス法では、一般に、反応ガスとして、キャリアガスとしての水素ガスと原料ガスとしてのトリクロロシランが用いられる。また、多結晶シリコンの生産性を高めるべく、トリクロロシランのガス濃度を可能な限り高めるとともに、多結晶シリコンの析出速度を上げるために、ベルジャ内での反応温度は概ね900℃から1200℃程度の範囲に制御される。
シーメンス法により多結晶シリコンを製造するプロセス中での多結晶シリコン棒の表面温度を測定する手法のひとつが、特許文献2(特開2001−146499号公報)に開示されている。この文献に開示されている方法は、(i)反応炉内に設置されたシリコン棒の直径とシリコン棒に付与される電圧・電流とからシリコン棒の抵抗率を求め、(ii)この抵抗率を用いてシリコン棒の温度を求め、(iii)この温度を用いて特定時点における気相成長速度を求め、(iv)この気相成長速度から所定時間経過後のシリコン棒の直径を求めて直径の更新を行い、(v)これらの手順を繰り返して所定時間毎にシリコン棒の直径及び温度を求めて管理するというものである。
引用文献2に開示の方法では、全長がLで直径がDのシリコン棒の抵抗率(ρ)を、シリコン棒に印加される電圧(E)とシリコン棒に流れる電流(I)の値から求めることとされ、具体的には、抵抗率(ρ)を下式(1)により求める。
そして、この抵抗率(ρ)から、下式(2)により、シリコン棒の温度(T)を求めている。なお、式2中のa、b、cは定数であり、公知のものを用いたり、予め実験により求められたものを用いるとされている。
式(1):R=E/I=ρ×L/(D/2)2×π
式(2):T=a×ln(ρ/b)−c
しかし、この方法には、シーメンス法により多結晶シリコンを製造するプロセス中における多結晶シリコン棒の表面温度を高精度で測定するという観点からは、少なくとも下記の欠点がある。
第1に、この方法では、多結晶シリコン棒の温度(T)を求める前提としての多結晶シリコン棒の直径Dは仮定によるものであるため、実際の直径Dとの差がそのまま、多結晶シリコン棒の温度Tの誤差となってしまうことである。
特に、多結晶シリコン棒の表面にポップコーン状の空隙率の大きい結晶粒が存在している場合、実質直径(真値)は、上記の仮定直径よりもかなり小さいものとなり、その結果、算出される多結晶シリコン棒の温度Tの誤差が大きくなる。
また、CVD工程中の多結晶シリコン棒の断面は完全な円形でなく、僅かに楕円形となっており、しかもその楕円度は多結晶シリコン棒の高さに依存するが、引用文献2に開示の方法では、多結晶シリコン棒の直径Dの部位依存性を考慮されないから、特定の部位の温度を測定(推定)することができない。
第2に、多結晶シリコンの析出が進行するにつれてシリコン棒の直径Dは当然に大きくなるが、直径が大きくなればなるほど、シリコン棒に流れる電流Iは、シリコン棒の中心領域に流れやすくなる。これは、シリコン棒の表面側はガスの流れによって冷却されて無視できない温度の低下があることに由来するが、シリコン棒の直径が大きくなればなるほどシリコン棒の内部での温度分布の不均一性が顕著になり、中心から距離に応じた減衰曲線を描くものであり、中心対称性が低い。
つまり、多結晶シリコン棒に流れる電流Iは、シリコン棒中を均一にではなく、中心領域では多く流れる一方、表面近傍領域では少なく流れるという不均一性があり、このような不均一性は、引用文献2に開示の方法のみならず、従来の方法では全く考慮されておらず、その結果、シリコン棒の温度Tの大きな誤差を生じさせる。
このような多結晶シリコン棒の表面温度Tの誤差の程度は、仮定されたシリコン棒の直径Dの真値との誤差の程度に依存するため、シリコン棒の仮定直径Dの誤差が大きい場合には温度Tの誤差も大きくなり、シリコン棒の真の温度が高くなりすぎた場合には局所的、部分的にシリコンの融点1420℃を超えるまでに至って、熔断を引き起こしたり、シリコン棒の真の温度が低くなりすぎた場合には析出速度が著しく低下して生産性を低下させてしまうという問題がある。
一方、多結晶シリコン棒の表面温度を放射温度計で測定するという方法もあるが、反応炉内にはシリコン原料のガスであるトリクロロシランが供給されているため、このトリクロロシランとCVDの副生成物であるジクロロシラン、四塩化ケイ素、塩酸、SiCl2が存在し、これらは双極子モーメントが大きいために赤外活性物質であり、これらの成分が多結晶シリコン棒から発生する赤外光を吸収するために、光路障害を引き起こし、正確な温度を測定することは出来ない。
例えば、反応炉内に水素ガスのみを供給した状態で多結晶シリコン棒表面の温度を放射温度計にて測定すると、トリクロロシランを供給した状態での温度の差は数100℃〜150℃程度あり、トリクロロシランをガス供給すると表面温度は一気に低下する。この温度低下は、供給されるトリクロロシランガスの濃度や絶対量に依存しており、トリクロロシランの濃度と供給量が増えるほど、放射温度計による多結晶シリコン棒の表面温度の値は、低下が顕著になる。
このような事情により、放射温度計により多結晶シリコン棒の表面温度を正確に測定できるのは、反応炉内にクロロシランガスが存在しない状態、即ち、水素ガスのみが存在する時の析出反応開始前のシリコン芯線の初期エージングの段階、および、多結晶シリコン棒の育成が終了した時に限られていた。
更には、放射温度計による測定は、反応器に加工、取り付けた「覗き窓」を通して行うために、反応器内の最も外側のロッドに限定されてしまうという致命的な欠点がある。
CVD反応炉内の温度分布を把握するには、少なくとも炉内中央部の温度を知ることが不可欠であるが、生産性向上のために炉内に複数のシリコン芯線を配置する態様(多環式ロッド配置)においては、炉内中央部に配置されたシリコン芯線上に析出して育成される多結晶シリコン棒の表面温度をモニタするための放射温度計の光路の確保は甚だ困難である。例え光路が確保されたとしても、当該光路中には各種のガス成分が複雑に入り乱れて流れていることは上述のとおりであり、光路障害のために正確な温度を測定することは出来ない。
このように、従来の手法は、シーメンス法により多結晶シリコンを製造するプロセス中での多結晶シリコン棒の表面温度を正確に測定するという観点からは、不十分なものと言わざるを得ない。
特表2004−532786号公報 特開2001−146499号公報 特開2014−1096号公報
シーメンス法により多結晶シリコンを製造するプロセス中での多結晶シリコン棒の表面温度を高精度で正確に制御することは、結晶物性の均一性確保や残留応力の制御等の観点のみならず、多結晶シリコンの用途に応じた機械的強度(破砕難度)を得るという実用的な観点からも、極めて重要な技術である。
多結晶シリコンの用途がCZ法による単結晶シリコン製造のための原料である場合には、これを粉砕してナゲット状(多結晶シリコン塊)とし易いように、適度な割れ易さを有しているが好ましい。
一方、多結晶シリコンの用途がFZ法による単結晶シリコン製造のための原料である場合には、多結晶シリコン棒をFZ炉内にセットした状態で落下や倒壊等しないように、破砕し難く、且つ、残留応力の少ないものが好まれる。
このような作り込みを可能とするためには、シーメンス法で多結晶シリコン棒を製造する際の析出プロセス中における多結晶シリコン棒の表面温度を高精度で管理することが必要不可欠であるところ、従来の手法ではこれを正確に測定することは困難であった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、シーメンス法で多結晶シリコン棒を製造する際の析出プロセス中における多結晶シリコン棒の表面温度を高精度で管理するための新たな手法に基づき、多結晶シリコン棒を製造する技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る多結晶シリコン棒の表面温度の算出方法は、シーメンス法により育成される多結晶シリコン棒の析出プロセス中の表面温度の算出方法であって、前記多結晶シリコン棒を析出させるシリコン芯線の中心線から半径Rに対応する位置から、前記多結晶シリコン棒の径方向に垂直な断面を主面とする板状試料を採取するステップと、前記板状試料をミラー指数面(h1,k1,l1)からのブラッグ反射が検出される位置に配置し、スリットにより定められるX線照射領域が前記板状試料の主面上をφスキャンするように該板状試料の中心を回転中心として回転角度φで面内回転させ、前記ミラー指数面(h1,k1,l1)からのブラッグ反射強度の前記板状試料の回転角度(φ)依存性を示す第1の回折チャートを求めるステップと、前記板状試料をミラー指数面(h2,k2,l2)からのブラッグ反射が検出される位置に配置し、スリットにより定められるX線照射領域が前記板状試料の主面上をφスキャンするように該板状試料の中心を回転中心として回転角度φで面内回転させ、前記ミラー指数面(h2,k2,l2)からのブラッグ反射強度の前記板状試料の回転角度(φ)依存性を示す第2の回折チャートを求めるステップと、前記第1の回折チャートと前記第2の回折チャートから、前記回転角度(φ)についての平均回折強度比(y=(h1,k1,l1)/(h2,k2,l2))を求めるステップと、前記平均回折強度比に基づいて、前記多結晶シリコン棒の半径Rに対応する位置の多結晶シリコンの析出時の表面温度を算出するステップと、を備えていることを特徴とする。
好ましい態様では、前記表面温度の算出は、予め求めておいた、平均回折強度比(y)と表面温度の換算表に基づいてなされる。
好ましくは、前記換算表は、多結晶シリコン棒の径、該多結晶シリコン棒への供給電流と印加電圧から算出した前記多結晶シリコン棒の抵抗率に基づく推定温度をxとしたときに、該推定温度xと前記平均回折強度比yの関係を回帰式化して得られる換算式に基づく。
また、好ましくは、前記ミラー指数面(h1,k1,l1)および前記ミラー指数面(h2,k2,l2)は(111)および(220)である。
本発明に係る多結晶シリコン棒の表面温度の制御方法は、シーメンス法により多結晶シリコン棒を製造する際の温度制御方法であって、上述の方法で算出された多結晶シリコン棒の表面温度と該多結晶シリコン棒の析出時の供給電流と印加電圧のデータに基づき、多結晶シリコン棒を新たに製造する際の供給電流と印加電圧を制御して、析出プロセス中の表面温度を制御する。
本発明に係る多結晶シリコン棒の製造方法は、上述の温度制御方法を用い、析出プロセス中における多結晶シリコン棒の中心温度Tcと表面温度Tsの差ΔT(=Tc−Ts)を制御して、前記多結晶シリコン棒中の残留応力値を制御する。
好ましい態様では、前記析出プロセス中におけるΔTを、一貫して70℃以下に制御する。
本発明では、上述の多結晶シリコン棒の製造方法において、前記ΔTを160℃以上に制御して育成された多結晶シリコン棒を得ることとしてもよい。
また、本発明では、上述の多結晶シリコン棒を破砕して多結晶シリコン塊を得ることとしてもよい。
さらに、本発明では、上述の多結晶シリコン棒の製造方法において、前記ΔTを160℃未満に制御して育成された多結晶シリコン棒を得ることとしてもよい。
本発明では、シーメンス法により多結晶シリコン棒を製造する際の温度を制御するに際し、上述の方法で算出された多結晶シリコン棒の表面温度と該多結晶シリコン棒の析出時の供給電流と印加電圧のデータに基づき、多結晶シリコン棒を新たに製造する際の供給電流と印加電圧を制御して、析出プロセス中の表面温度を制御することが可能となる。そして、このような温度制御方法を用いることにより、析出プロセス中における多結晶シリコン棒の中心温度Tcと表面温度Tsの差ΔT(=Tc−Ts)を制御して、多結晶シリコン棒中の残留応力値を制御することも可能である。
このように、本発明により、シーメンス法で多結晶シリコン棒を製造する際の析出プロセス中における多結晶シリコン棒の表面温度を高精度で管理するための新たな手法が提供され、これに基づき、多結晶シリコン棒を製造する技術が提供される。
シーメンス法で析出させて育成された多結晶シリコン棒からの、X線回折測定用の板状試料の採取例について説明するための図である。 シーメンス法で析出させて育成された多結晶シリコン棒からの、X線回折測定用の板状試料の採取例について説明するための図である。 板状試料からのX線回折プロファイルをφスキャン法で求める際の測定系例の概略を説明するための図である。 図2に示したφスキャン測定をミラー指数面(111)および(220)について行って得られたチャートの一例である。 本発明に係る多結晶シリコン棒の表面温度の算出方法の概略を説明するためのフロー図である。 種々のRから採取した板状試料を用いて求めた、ミラー指数面(1,1,1)からの第1の回折チャートおよびミラー指数面(2,2,0)からの第2の回折チャートの比(=(1,1,1)/(2,2,0))である。 多結晶シリコン棒の直径が10〜30mmの範囲における、推定温度xと(111)/(220)の比の関係を示す図である。 多結晶シリコン棒の概ねR0/2の位置から採取した板状試料をφスキャンして得た、ミラー指数面(111)およびミラー指数面(220)からの回折チャートである。
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
本発明者らは、シーメンス法で多結晶シリコン棒を製造する際の析出プロセス中における多結晶シリコン棒の表面温度を高精度で管理するための新たな手法を開発することを目的として、様々なCVD温度により合成された多結晶シリコンの結晶性を、X線回折法により評価した。
図1A及び図1Bは、シーメンス法で析出させて育成された多結晶シリコン棒10からの、X線回折プロファイル測定用の板状試料20の採取例について説明するための図である。図中、符号1で示したものは、表面に多結晶シリコンを析出させてシリコン棒とするためのシリコン芯線である。なお、この例では、多結晶シリコン棒の析出時の表面温度の径方向依存性を確認すべく3つの部位(CTR:シリコン芯線1に近い部位、EDG:多結晶シリコン棒10の側面に近い部位、R0/2:CTRとEGDの中間の部位)から板状試料20を採取しているが、このような部位からの採取に限定されるものではない。
図1Aで例示した多結晶シリコン棒10の直径は概ね120mm(半径R0≒60mm)であり、この多結晶シリコン棒10の側面側から、直径が概ね19mmで長さが概ね60mmのロッド11を、シリコン芯線1の長手方向と垂直にくり抜く。
そして、図1Bに図示したように、このロッド11のシリコン芯線1に近い部位(CTR)、多結晶シリコン棒10の側面に近い部位(EDG)、CTRとEGDの中間の部位(R/2)からそれぞれ、多結晶シリコン棒10の径方向に垂直な断面を主面とする厚みが概ね2mmの板状試料(20CTR、20EDG、20R/2)を採取する。
なお、ロッド11を採取する部位、長さ、および本数は、シリコン棒10の直径やくり抜くロッド11の直径に応じて適宜定めればよく、円板状試料20もくり抜いたロッド11のどの部位から採取してもよいが、シリコン棒10全体の性状(すなわち、析出時の表面温度)を合理的に推定可能な位置であることが好ましい。
例えば2枚の板状試料を取得する場合には、シリコン棒の周の半径に対し、中心から半径の2分の1である点よりも中心側にある位置と、外側にある位置の2箇所から板状試料を取得することが好ましい。更に、例えば比較を行う2つのサンプルの取得位置を、中心から半径の3分の1である点よりも中心側にある位置と、中心から半径の3分の2である点よりも外側にある位置とした場合、より高精度な比較ができる。また、比較する板状試料は2枚以上であればよく、特に上限はない。
また、板状試料20の直径を概ね19mmとしたのも例示に過ぎず、直径はX線回折測定時に支障がない範囲で適当に定めればよい。
上述の手順により、多結晶シリコン棒10を析出させるシリコン芯線1の中心線から半径Rに対応する位置から採取した板状試料20の結晶性(すなわち、析出時の表面温度)をX線回折法により評価するにあたり、先ず、上記板状試料20を第1のミラー指数面(h1,k1,l1)からのブラッグ反射が検出される位置に配置し、スリットにより定められるX線照射領域が板状試料20の主面上をφスキャンするように板状試料20の中心を回転中心として回転角度φで面内回転させ、ミラー指数面(h1,k1,l1)からのブラッグ反射強度の板状試料20の回転角度(φ)依存性を示す第1の回折チャートを求める。
図2は、板状試料20からのX線回折プロファイルをφスキャン法で求める際の測定系例の概略を説明するための図で、この図に示した例では、スリット30から射出されてコリメートされたX線ビーム40(Cu−Kα線:波長1.54Å)を、板状試料20の両周端に渡る領域にスリットにより定められる細い矩形の領域に入射させる。そして、このX線照射領域が板状試料20の全面をスキャンするように円板状試料20の中心を回転中心としてYZ面内で回転(φ=0°〜360°)させ、ミラー指数面(h1,k1,l1)からのブラッグ反射強度の板状試料20の回転角度(φ)依存性を示す第1の回折チャートを求める。
これに続き、上記と同様の手順により、板状試料20を第2のミラー指数面(h2,k2,l2)からのブラッグ反射が検出される位置に配置し、スリットにより定められるX線照射領域が板状試料20の主面上をφスキャンするように板状試料20の中心を回転中心として回転角度φで面内回転させ、ミラー指数面(h2,k2,l2)からのブラッグ反射強度の板状試料20の回転角度(φ)依存性を示す第2の回折チャートを求める。
図3は、上記φスキャン測定を、ミラー指数面(111)および(220)について行って得られたチャートの一例である。
そして、これら第1の回折チャートと第2の回折チャートから、回転角度(φ)についての平均回折強度比(y=(h1,k1,l1)/(h2,k2,l2))を求め、この平均回折強度比に基づいて、多結晶シリコン棒10の半径Rに対応する位置の多結晶シリコンの析出時の表面温度を算出する。
図4は、本発明に係る多結晶シリコン棒の表面温度の算出方法の概略を説明するためのフロー図である。
すなわち、本発明に係る多結晶シリコン棒の表面温度の算出方法では、上述の手順により、多結晶シリコン棒の径方向に垂直な断面を主面とする板状試料を採取し(S101)、この板状試料のミラー指数面(h1,k1,l1)からのブラッグ反射強度を求めて回転角度(φ)依存性を示す第1の回折チャートを求め(S102)、続いて、板状試料のミラー指数面(h2,k2,l2)からのブラッグ反射強度を求めて回転角度(φ)依存性を示す第2の回折チャートを求める(S103)。そして、上述の第1の回折チャートと第2の回折チャートから回転角度(φ)についての平均回折強度比(y=(h1,k1,l1)/(h2,k2,l2))を求め(S104)、この平均回折強度比に基づいて、多結晶シリコン棒の半径Rに対応する位置の多結晶シリコンの析出時の表面温度を算出する(S105)。
このように、本発明に係る多結晶シリコン棒の表面温度の算出方法は、シーメンス法により育成される多結晶シリコン棒の析出プロセス中の表面温度の算出方法であって、前記多結晶シリコン棒を析出させるシリコン芯線の中心線から半径Rに対応する位置から、前記多結晶シリコン棒の径方向に垂直な断面を主面とする板状試料を採取するステップと、前記板状試料をミラー指数面(h1,k1,l1)からのブラッグ反射が検出される位置に配置し、スリットにより定められるX線照射領域が前記板状試料の主面上をφスキャンするように該板状試料の中心を回転中心として回転角度φで面内回転させ、前記ミラー指数面(h1,k1,l1)からのブラッグ反射強度の前記板状試料の回転角度(φ)依存性を示す第1の回折チャートを求めるステップと、前記板状試料をミラー指数面(h2,k2,l2)からのブラッグ反射が検出される位置に配置し、スリットにより定められるX線照射領域が前記板状試料の主面上をφスキャンするように該板状試料の中心を回転中心として回転角度φで面内回転させ、前記ミラー指数面(h2,k2,l2)からのブラッグ反射強度の前記板状試料の回転角度(φ)依存性を示す第2の回折チャートを求めるステップと、前記第1の回折チャートと前記第2の回折チャートから、前記回転角度(φ)についての平均回折強度比(y=(h1,k1,l1)/(h2,k2,l2))を求めるステップと、前記平均回折強度比に基づいて、前記多結晶シリコン棒の半径Rに対応する位置の多結晶シリコンの析出時の表面温度を算出するステップと、を備えている。
ステップS105における表面温度の算出は、例えば、予め求めておいた、平均回折強度比(y)と表面温度の換算表に基づいてなされる。
このような換算表は、例えば、多結晶シリコン棒の径、該多結晶シリコン棒への供給電流と印加電圧から算出した多結晶シリコン棒の抵抗率に基づく推定温度をxとしたときに、該推定温度xと平均回折強度比yの関係を回帰式化して得られる換算式に基づいて得られる。
ミラー指数面(h1,k1,l1)およびミラー指数面(h2,k2,l2)は、好ましくは、(111)および(220)である。
図5は、種々のRから採取した板状試料を用いて求めた、ミラー指数面(h1,k1,l1)からの第1の回折チャートおよびミラー指数面(h2,k2,l2)からの第2の回折チャートの比(=(h1,k1,l1)/(h2,k2,l2))の一例で、ここでは、ミラー指数面(h1,k1,l1)=(1,1,1)であり、ミラー指数面(h2,k2,l2)=(2,2,0)である。
この図では、直径が約160mm(R0≒80mm)の多結晶シリコン棒を育成し、その析出に用いたシリコン芯線の中心線から半径方向に8〜12mm間隔で10枚(計20枚)の板状試料を採取し、各試料から得た回折強度比(y=(111)/(220):左縦軸)と、当該回折強度比に対応する換算表面温度(右縦軸)を示している。
この多結晶シリコン棒は、従来の手法である電流値制御法により析出中の表面温度の一定化を図って育成されたものであるが、(111)/(220)の比(つまり結晶性)は部位により異なることが分かる。このことは、多結晶シリコン棒の表面温度が部位により異なることを意味している。そして、析出時の表面温度が低いほど(111)の回折が優勢となる一方、析出時の表面温度が高いほど(220)の回折が優勢となる。
つまり、上述の手法により第1の回折チャートと第2の回折チャートを求め、回転角度(φ)についての平均回折強度比(y=(h1,k1,l1)/(h2,k2,l2))を求めることにより、多結晶シリコン棒の半径Rに対応する位置の多結晶シリコンの析出時の表面温度を算出することが可能である。
このような表面温度の算出のためには、平均回折強度比(y)と表面温度の対応関係を予め確認しておく必要がある。
そこで、本発明者らは、以下のような実験を行った。多結晶シリコン棒の径が細い状態では、中心温度と表面温度の差は極めて小さい。そのため、多結晶シリコン棒の径、該多結晶シリコン棒への供給電流と印加電圧から算出した多結晶シリコン棒の抵抗率に基づく推定温度をxとしたときに、該推定温度xは実際の表面温度に近い値となる。つまり、多結晶シリコン棒の径が細い状態における上記推定温度xと上記(111)/(220)の比の関係を知れば、これを基に、析出が進行した状態での(111)/(220)の比から、当該状態での表面温度を算出することができる。
そこで、直径が10〜30mmの範囲における、上記推定温度xと上記(111)/(220)の比の関係を求めた。
図6は、多結晶シリコン棒の直径が10〜30mmの範囲における、推定温度xと(111)/(220)の比の関係を示す図である。図中に示した式は、推定温度xと前記平均回折強度比yの関係を回帰式化して得られる換算式である。
この図に示した結果は、平均回折強度比(y)と表面温度の関係(便宜上「換算表」と呼ぶ)を予め求めておけば、シーメンス法により育成される多結晶シリコン棒の析出プロセス中の表面温度の算出が可能であることを示している。このような換算表は、例えば、多結晶シリコン棒の径、該多結晶シリコン棒への供給電流と印加電圧から算出した前記多結晶シリコン棒の抵抗率に基づく推定温度をxとしたときに、該推定温度xと前記平均回折強度比yの関係を回帰式化して得られる換算式に基づくものとすることができる。
実際のCVDプロセス中では、トリクロロシランガスの濃度、流量、水素ガス濃度、流量が変更されると、合成されるシリコン多結晶の表面温度も当然、変化することになるが、その変化は結晶性の変化にそのまま反映する。そのため、当該変化は(111)/(220)比に現れる。
従って、シーメンス法により多結晶シリコン棒を製造する際の温度を制御するに際し、上述の方法で算出された多結晶シリコン棒の表面温度と該多結晶シリコン棒の析出時の供給電流と印加電圧のデータに基づき、多結晶シリコン棒を新たに製造する際の供給電流と印加電圧を制御して、析出プロセス中の表面温度を制御することが可能となる。
そして、このような温度制御方法を用いることにより、析出プロセス中における多結晶シリコン棒の中心温度Tcと表面温度Tsの差ΔT(=Tc−Ts)を制御して、多結晶シリコン棒中の残留応力値を制御することも可能である。
例えば、析出プロセス中におけるΔTを、一貫して70℃以下、あるいは、ΔTを160℃未満に制御するようにしたり(例えば、中心温度と表面温度の差ΔTを無くすなど)、これとは逆に、ΔTを160℃以上に制御して多結晶シリコン棒を育成するなども可能である。
なお、上述したように、多結晶シリコンの用途がCZ法による単結晶シリコン製造のための原料である場合には、これを粉砕してナゲット状(多結晶シリコン塊)とし易いように、適度な割れ易さを有していることが好ましいため、ΔTを160℃以上に制御して育成された多結晶シリコン棒を破砕して得られた多結晶シリコン塊は、この用途に適する。
一方、多結晶シリコンの用途がFZ法による単結晶シリコン製造のための原料である場合には、多結晶シリコン棒をFZ炉内にセットした状態で落下や倒壊等しないように、破砕し難く、且つ、残留応力の少ないものが好まれるから、ΔTを160℃未満に制御して育成された多結晶シリコン棒は、この用途に適する。
なお、本発明者らの実験によれば、ΔTが160℃以下であれば、CVDプロセスが終了して室温に冷却された時に残留している応力は、圧縮応力のみであり、引っ張り応力は発生していなかった。この実験における残留応力の測定は、X線回折法による面間隔値dを精密測定する方法を採用した。測定方向は、成長方向rr方向、rr方向と直角方向のθθ方向、鉛直方向のzz方向の3方向を測定した。
以下に、実施例により、本発明に係る多結晶シリコン棒の表面温度の算出方法および表面温度の制御方法について説明する。
[実施例1](析出時表面温度と平均回折強度比)
表面温度の算出に用いる円板状試料(直径19mm、厚み2mm)を、特開2014−1096号公報(特許文献3)に記載の方法に従いサンプリングした。逆U字状に組んだシリコン芯線上に析出させて得た多結晶シリコン棒の直径は160mmであり、下端部から上端部(ブリッジ近傍)までの高さは約1,800mmである。また、上記シリコン芯線は、炉内中央部およびその周辺に多環式ロッド配置し、これらのシリコン芯線上に多結晶シリコンを析出させた。
このようにして得た3本の多結晶シリコン棒のブリッジ近傍および下端部から300mmの部位のそれぞれから、直角方向(成長方向)を中心とする19mm径の円柱状のコアをくり抜き、8〜12mmの一定間隔にて上記円板状試料を得た。
X線回折測定のためには、試料表面は平坦であることが必要である。このため、スライス跡を除去するため、研磨剤(カーボンランダム#300)にて表面を研磨し、研磨後にHF:HNO3=1:5(HF=50wt%、HNO3=70wt%)の混酸で1分間のエッチングを行って鏡面化した。
これらの円板状試料のそれぞれにつき、特開2014−1096号公報(特許文献3)に記載の方法に従い、ミラー指数面(111)および(220)からのφスキャンX線回折チャートを得て、回折強度の平均値を試料毎に算出した。なお、回折強度の平均値は、回折チャート中にピークが存在しない場合にはチャート上にて目視判断して平均値を読み取っても良いが、回折チャート中にピークが多く検出される場合には、これらのピークの回折強度も平均化のための検出量に含める。
これらの測定結果によれば、析出時表面温度が低いほどミラー面(111)からの回折が優勢となり、析出時表面温度が高いほどミラー面(220)からの回折が優勢となる。本発明者らは、その理由につき、以下のように理解している。
Siの電子構造は、1s22s22p63s23p2であり、価電子即ち、最外殻電子は、3s軌道に2個、3p軌道に2個、合計4個存在する。そのため、例えばSiの2分子がCVD反応により形成される際には、一方の分子の最外殻にある4つの電子と他方の分子の最外殻にある4つの電子の合計8つの電子が閉殻構造をとることで安定化する。
比較的低温でシリコンが結晶として析出する際にも、これと同様のことが起こる。よく知られているように、s軌道とp軌道が混成された電子軌道は、正四面体の頂点を互いに109.5°の角度をなす4つの等価な軌道を形成する。これらの軌道の4つの頂点は正四面体の頂点に対応し、その各面が{111}に対応する。面心立方格子の{111}面は単位面積あたりの原子数が一番多い最稠密面であり、最も安定な結晶面であるために結晶成長の初期において優勢となり、トリクロロシラン系のCVD反応では、600〜700℃程度といったかなりの低温でも{111}面の結晶成長が確認される。
しかし、析出温度が高くなると、析出速度が顕著に高まって結晶形成に関与するシリコン原子の数が増加する。このため、結晶バルク全体としての構造安定性の観点から、{110}面をはじめとする他の結晶面(例えば、{100}面)の結晶成長が優勢となる。
図7は、直径R0=160mmの多結晶シリコン棒の概ねR0/2の位置から採取した板状試料をφスキャンして得た、ミラー指数面(111)およびミラー指数面(220)からの回折チャートである。ミラー指数面(111)の回折チャートにはピークが観察されない一方、ミラー指数面(220)の回折チャートにはピークが多数観察される。この回折ピークの存在は、析出途中において、局所的に、[220]方向に針状結晶が成長していることを意味している。
上述のとおり、ミラー指数面(111)および(220)からのφスキャンX線回折チャートを得て回折強度の平均値を試料毎に求め、その平均値を、図6に示した推定温度xと(111)/(220)の比の関係に照らし、析出時の表面温度を算出する。
その結果から、以下の事実が判明した。第1に、ブリッジ近傍の部位の表面温度は下端部から300mmの部位の表面温度よりも高い。第2に、上記表面温度の差は炉の中心側の方が小さい。第3に、成長方向の温度差ΔTは下端部から300mmの部位においてよりもブリッジ近傍の方が低い。これらの知見は、本発明により初めて明らかにされた事実である。
図5に示した回折チャート比(=(1,1,1)/(2,2,0))は、本実施例において、上述の下端部から300mmの部位から採取した板状試料を用いて得た結果である。
この図に示した例では、中心部(シリコン芯線に近い部位)の析出時表面温度が相対的に低く、最表面側に近くなるほど相対的に高く、その差ΔTは164℃に達している。
このような条件で育成された多結晶シリコン棒は割れ易く、残留応力測定によれば、多結晶シリコン棒のすべての部位において、圧縮応力と引張応力が混在している状態にある。
上記表面温度差ΔTを小さくするための温度制御を行い、その他の条件はそのままとして多結晶シリコン棒の育成を行った。具体的には、シリコン芯線近傍の析出時には表面温度が1180℃となるように電流供給を行い、析出の全工程において表面温度が1150〜1180℃の目標温度範囲となるように供給電流を制御した。
このような条件下で育成された多結晶シリコン棒について上述の回折強度比を求めて温度換算したところ、すべての部位において、表面温度差ΔTは48〜73℃に制御されているとの結果が得られた。また、この多結晶シリコン棒の残留応力の測定を行ったところ、全ての部位において圧縮応力のみが認められた。
CZ法によるシリコン単結晶育成用の多結晶シリコン塊(ナゲット)を得るための多結晶シリコン棒としては、破砕し易いことが望ましい。そのためには、多結晶シリコン棒内の残留応力の引張応力値が高いほど有利である。しかし、このような多結晶シリコン棒は、析出工程の終了後の冷却工程中に反応炉内で倒壊し易い等の難点がある。従って、多結晶シリコン棒中に残留する引張応力には、適正な上限値がある。
多結晶シリコン棒内の残留引張応力を上述の適正上限値以下とするためには、析出行程中における、中心部(シリコン芯線に近い部位)の析出時表面温度と最表面部の析出時表面温度の差ΔTは200℃以下に制御する必要がある。
一方、FZ法によるシリコン単結晶育成用の多結晶シリコンやCZ法によるシリコン単結晶育成時のリチャージ用の多結晶シリコンを得るための多結晶シリコン棒としては、破砕し難いことが望ましく、上記ΔTは小さいほどよい。
本発明によれば、シーメンス法で多結晶シリコン棒を製造する際の析出プロセス中における多結晶シリコン棒の表面温度を高精度で管理することが可能となるため、上記ΔTの制御も高精度で行うことが可能である。
つまり、上述の温度制御方法を用い、析出プロセス中における多結晶シリコン棒の中心温度Tcと表面温度Tsの差ΔT(=Tc−Ts)を制御して、多結晶シリコン棒中の残留応力値を制御して多結晶シリコン棒を製造することで、CZ法によるシリコン単結晶育成用の多結晶シリコン塊(ナゲット)を得るための多結晶シリコン棒と、FZ法によるシリコン単結晶育成用の多結晶シリコンやCZ法によるシリコン単結晶育成時のリチャージ用の多結晶シリコンを得るための多結晶シリコン棒の、作り分けも可能となる。
例えば、CZ法によるシリコン単結晶育成用の多結晶シリコン塊(ナゲット)を得るための多結晶シリコン棒の場合、上記ΔTを160℃以上に制御して育成する。
一方、FZ法によるシリコン単結晶育成用の多結晶シリコンやCZ法によるシリコン単結晶育成時のリチャージ用の多結晶シリコンを得るための多結晶シリコン棒の場合には、上記ΔTを160℃未満に制御して育成する。好ましくは、上記ΔTを、一貫して70℃以下に制御する。
[実施例2](析出プロセス中の表面温度制御)
図5に示した結果に基づき算出された多結晶シリコン棒の表面温度と該多結晶シリコン棒の析出時の供給電流と印加電圧のデータに基づき、多結晶シリコン棒を新たに製造する際の供給電流と印加電圧を制御して析出プロセス中の表面温度を制御しながら、新たに、直径160mmの多結晶シリコン棒を育成した。
この多結晶シリコン棒の種々の部位から板状試料を採取して、析出時の表面温度を算出した。その結果を表1に纏めた。
なお、この多結晶シリコン棒内の残留応力は、上述の3方向の何れについても圧縮応力のみであった。また、同様の条件で育成した多結晶シリコン棒を原料としてFZ法によりシリコン単結晶を育成したが、倒壊や落下といったトラブルは発生しなかった。
[実施例3](析出プロセス中の表面温度差ΔTと残留応力)
析出プロセス中の表面温度差ΔT(℃)と残留応力の関係を求めた。その結果を表2に纏めた。
ΔTが160℃以上の場合には、圧縮応力と引張応力の残留が認められる一方、
ΔTが160℃未満の場合には、圧縮応力の残留のみが認められ引張応力の残留は認められない。
また、ΔTが170℃を超えると、CVD反応炉内での倒壊が生じることがある。なお、ΔTが200℃を超えると、CVD反応炉内での倒壊が頻繁に生じ危険なため、本実施例では対象外とした。さらに、ΔT=160℃を境にハンマーによる破砕の難易度が変わり、160℃以上では破砕し易く、160未満では破砕し難い。なお、ΔTが170℃以上となると極めて脆く、FZ炉内に把持させることが躊躇されるほどである。ΔT=165℃で育成した多結晶シリコン棒から得た多結晶シリコン原料をFZ炉内に把持させた際には、炉内落下が生じることがあった。
本発明は、シーメンス法で多結晶シリコン棒を製造する際の析出プロセス中における多結晶シリコン棒の表面温度を高精度で管理するための新たな手法に基づき、多結晶シリコン棒を製造する技術を提供する。
1 シリコン芯線
10 多結晶シリコン棒
11 ロッド
20 板状試料
30 スリット
40 X線ビーム

Claims (10)

  1. シーメンス法により育成される多結晶シリコン棒の析出プロセス中の表面温度の算出方法であって、
    前記多結晶シリコン棒を析出させるシリコン芯線の中心線から半径Rに対応する位置から、前記多結晶シリコン棒の径方向に垂直な断面を主面とする板状試料を採取するステップと、
    前記板状試料をミラー指数面(h1,k1,l1)からのブラッグ反射が検出される位置に配置し、スリットにより定められるX線照射領域が前記板状試料の主面上をφスキャンするように該板状試料の中心を回転中心として回転角度φで面内回転させ、前記ミラー指数面(h1,k1,l1)からのブラッグ反射強度の前記板状試料の回転角度(φ)依存性を示す第1の回折チャートを求めるステップと、
    前記板状試料をミラー指数面(h2,k2,l2)からのブラッグ反射が検出される位置に配置し、スリットにより定められるX線照射領域が前記板状試料の主面上をφスキャンするように該板状試料の中心を回転中心として回転角度φで面内回転させ、前記ミラー指数面(h2,k2,l2)からのブラッグ反射強度の前記板状試料の回転角度(φ)依存性を示す第2の回折チャートを求めるステップと、
    前記第1の回折チャートと前記第2の回折チャートから、前記回転角度(φ)についての平均回折強度比(y=(h1,k1,l1)/(h2,k2,l2))を求めるステップと、
    前記平均回折強度比に基づいて、前記多結晶シリコン棒の半径Rに対応する位置の多結晶シリコンの析出時の表面温度を算出するステップと、を備えていることを特徴とする多結晶シリコン棒の表面温度の算出方法。
  2. 前記表面温度の算出は、予め求めておいた、平均回折強度比(y)と表面温度の換算表に基づいてなされる、請求項1に記載の多結晶シリコン棒の表面温度の算出方法。
  3. 前記換算表は、多結晶シリコン棒の径、該多結晶シリコン棒への供給電流と印加電圧から算出した前記多結晶シリコン棒の抵抗率に基づく推定温度をxとしたときに、該推定温度xと前記平均回折強度比yの関係を回帰式化して得られる換算式に基づく、請求項1または2に記載の多結晶シリコン棒の表面温度の算出方法。
  4. 前記ミラー指数面(h1,k1,l1)および前記ミラー指数面(h2,k2,l2)は(111)および(220)である、請求項1〜3の何れか1項に記載の多結晶シリコン棒の表面温度の算出方法。
  5. シーメンス法により多結晶シリコン棒を製造する際の温度制御方法であって、
    請求項1〜4の何れか1項に記載の方法で算出された多結晶シリコン棒の表面温度と該多結晶シリコン棒の析出時の供給電流と印加電圧のデータに基づき、
    多結晶シリコン棒を新たに製造する際の供給電流と印加電圧を制御して、析出プロセス中の表面温度を制御する、多結晶シリコン棒の表面温度の制御方法。
  6. 請求項5に記載の温度制御方法を用い、析出プロセス中における多結晶シリコン棒の中心温度Tcと表面温度Tsの差ΔT(=Tc−Ts)を制御して、前記多結晶シリコン棒中の残留応力値を制御する、多結晶シリコン棒の製造方法。
  7. 前記析出プロセス中におけるΔTを、一貫して70℃以下に制御する、請求項6に記載の多結晶シリコン棒の製造方法。
  8. 請求項6に記載の多結晶シリコン棒の製造方法において、前記ΔTを160℃以上に制御して育成された、多結晶シリコン棒。
  9. 請求項8に記載の多結晶シリコン棒を破砕して得られた多結晶シリコン塊。
  10. 請求項6に記載の多結晶シリコン棒の製造方法において、前記ΔTを160℃未満に制御して育成された、多結晶シリコン棒。
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