JP2016002926A - 動力伝達継手、ウォーム減速機及び電動パワーステアリング装置 - Google Patents

動力伝達継手、ウォーム減速機及び電動パワーステアリング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】動力伝達面での接触打音による異音の発生を抑制する動力伝達継手を提供する。
【解決手段】動力伝達継手20が、互いの係合突起29,30を回転方向Zの交互に配置する第1回転要素23及び第2回転要素24と、両回転要素23,24をトルク伝達可能に連結する中間要素25とを備える。中間要素25が、両回転要素23,24の係合突起29,30間に介在する動力伝達部32を含む。動力伝達部32は、両係合突起29,30の動力伝達面29a,30aに係合する一対の動力伝達面32a,32bを含む。中間要素25は、軸方向Xに対向する一対の端部層(樹脂層41)と、端部層間に介在する弾性層(ゴム層42)とを重ね合わせたユニットである。動力伝達部32の一対の動力伝達面32a,32bは、弾性層(ゴム層42)の一部により形成される。
【選択図】図3

Description

本発明は、動力伝達継手、ウォーム減速機及び電動パワーステアリング装置に関する。
一般的に、電動パワーステアリング装置では、ウォーム減速機のバックラッシュを低減するために、ウォームシャフトをウォームホイール側に向けて付勢する構造を採用している。したがって、ウォームシャフトは、電動モータ側に設けられた軸受を中心に傾動するため、ウォームシャフトと電動モータの出力シャフトとの連結部に軸ずれが発生する。この軸ずれを許容して電動モータの回転トルクをウォームシャフトに伝達するための継手が必要となる。
その継手として、モータ側ジョイントと、ウォーム側ジョイントと、両ジョイント間に介在し各ジョイントの突出部に各別に嵌合されるキャップと、を備える継手が提案されている(例えば特許文献1を参照)。キャップは、ゴム等の弾性部材を一対の樹脂部材で挟んだ3層構造とされている。キャップは、各ジョイントの突出部に対向する動力伝達面を含み、各動力伝達面では、弾性部材が、樹脂部材から若干量突出している。
特開2013−173440号公報
電動モータのトルクが急激に加わったときに、動力伝達面において、弾性部材の突出部分が急激に圧縮された後に、樹脂部材が、鉄鋼材料からなる各ジョイントの突出部に対して勢い良く衝突し、打音による異音を発生するおそれがある。
また、樹脂部材と弾性部材とが相対的にスライドすることにより、弾性部材の面および樹脂部材の面が、面一の動力伝達面を形成し、当該動力伝達面とジョイントの突出部との間に、隙間が生ずる場合がある。このような隙間が生じた状態で、継手が振動を受けると、動力伝達面において、弾性部材による緩衝を伴わずに、樹脂部材が、ジョイントの突出部と接触する。このため、打音による異音が発生するおそれがある。
本発明の目的は、動力伝達面における接触打音に起因する異音の発生を抑制することができる動力伝達継手、ウォーム減速機および電動パワーステアリング装置を提供することである。
請求項1の発明は、軸方向(X)に対向する第1シャフト(14a)および第2シャフト(18)の間にトルクを伝達する動力伝達継手であって、前記第1シャフトに接続される第1回転要素(23)と、前記第2シャフトに接続される第2回転要素(24)と、前記第1回転要素と前記第2回転要素との間に介在し、両回転要素をトルク伝達可能に連結する中間要素(25)と、を備え、前記第1回転要素および前記第2回転要素は、軸方向に延びる複数の係合突起(29,30)をそれぞれ含み、互いの係合突起は、回転方向(Z)に交互に並ぶように配置され、各係合突起は動力伝達面(29a,30a)を含み、前記中間要素は、両回転要素の対応する係合突起間にそれぞれ介在する複数の動力伝達部(32)を含み、各前記動力伝達部は、両回転要素の対応する係合突起の動力伝達面にそれぞれ係合する一対の動力伝達面(32a,32b)を含み、前記中間要素は、軸方向に対向する一対の端部層(41)と、前記一対の端部層間に介在する弾性層(42)と、を重ね合わせたユニットとして構成され、各前記動力伝達部の前記一対の動力伝達面は、前記弾性層の一部により形成されている動力伝達継手(20)を提供する。
なお、括弧内の英数字は、後述する実施形態における対応構成要素等を表すが、このことは、むろん、本発明がそれらの実施形態に限定されるべきことを意味するものではない。以下、この項において同じ。
請求項2のように、前記弾性層は、前記一対の端部層と接着されていてもよい。
請求項3のように、前記弾性層は、前記一対の端部層と加硫接着されたゴムであってもよい。
請求項4のように、前記一対の端部層としての樹脂層と前記弾性層としてのゴム層とが、二色成形により一体に形成されていてもよい。
請求項5のように、前記動力伝達部において、前記弾性層は、前記一対の端部層間に介在する主体部(42c)と、前記主体部の両端に連結され、それぞれ動力伝達面を有する一対のフランジ(42d,42e)と、を含んで略I字形形状をなしていてもよい。
請求項6の発明は、前記第1シャフトとしての電動モータの出力シャフト(14a)とは同軸に配置される前記第2シャフトとしてのウォームシャフト(18)と、前記ウォームシャフトのウォームに噛み合うウォームホイール(19)と、前記回転軸と前記ウォームシャフトとをトルク伝達可能に連結する請求項1から5に記載の動力伝達継手(20)と、を備えるウォーム減速機(15)を提供する。
請求項7のように、前記ウォームシャフトは、前記動力伝達継手に連結される第1端部(18a)と、第1端部とは反対側の第2端部(18b)と、を含み、前記ウォームシャフトおよび前記ウォームホイールを収容するハウジング(17)と、前記ハウジングによって、前記ウォームシャフトと前記ウォームホイールとの中心間距離(D1)を増減する方向に変位可能に支持され、前記ウォームシャフトの前記第2端部を回転可能に支持する軸受(34)と、前記軸受を前記中心間距離が減少する方向に付勢する付勢部材(60)と、をさらに備えていてもよい。
請求項8の発明は、前記ウォーム減速機を備える電動パワーステアリング装置(1)を提供する。
請求項1の発明によれば、中間要素の動力伝達部の一対の動力伝達面が、弾性層の一部により形成されている。したがって、第1シャフトおよび第2シャフトが互いに傾斜する場合にも、中間要素の動力伝達部において、一対の端部層が、両回転要素の係合突起の動力伝達面と接触することがない。したがって、両回転要素の係合突起の動力伝達面に対する接触打音に起因する異音の発生を抑制することができる。
請求項2の発明によれば、一対の端部層と両端部層間に介在する弾性層との間のガタツキに起因する異音の発生を抑制することができる。
請求項3の発明によれば、弾性層としてのゴムが一対の端部層と加硫接着により一体化されるので、従来必要であった、別部品を互いに組み付けるような組付け工程を削減することができる。
請求項4の発明によれば、二色成形を用いることにより、中間要素を容易且つ確実に一体に成形することができる。
請求項5の発明によれば、一対の端部層と弾性層との間のガタツキ音に起因する異音の発生を確実に抑制することができる。
請求項6の発明によれば、ウォームシャフトの軸線が電動モータの出力シャフトの軸線に対して傾きを生じた場合にも、異音の発生を抑制して静粛なウォーム減速機を実現することができる。
請求項7の発明によれば、ウォームシャフトとウォームホイールとのバックラッシを抑制するために、ウォームシャフトの第2端部が、ウォームシャフトとウォームホイールとの中心間距離を減少する方向に変位されて、ウォームシャフトの軸線が電動モータの出力シャフトの軸線対して傾斜したとしても、動力伝達継手において、両回転要素の係合突起の動力伝達面に対して端部層が接触することがない。したがって、接触打音に起因する異音の発生を抑制して静粛なウォーム減速機を実現することができる。
請求項8の発明によれば、静粛な電動パワーステアリング装置を実現することができる。
本発明の一実施形態の動力伝達継手を含むウォーム減速機が適用された電動パワーステアリング装置の模式図である。 電動パワーステアリング装置の要部の断面図である。 動力伝達継手の分解斜視図である。 動力伝達継手の中間要素の要部の分解斜視図である。 中間要素の動力伝達部の断面図である。 図2のVI−VI線に沿って切断した概略断面図であり、ウォームシャフトの第2端部を支持する構造を示している。 ウォーム減速機のバックラッシを除去するための付勢部材としての板ばねの概略斜視図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に従って説明する。
図1は本発明の一実施形態の動力伝達継手を含む電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。図1に示すように、電動パワーステアリング装置1は、運転者のステアリングホイール2(操舵部材)の操作に基づき転舵輪3を転舵させる操舵機構4と、運転者のステアリング操作を補助するアシスト機構5を備えている。
操舵機構4は、ステアリングホイール2の回転軸となるステアリングシャフト6を備えている。ステアリングシャフト6は、ステアリングホイール2の中心に連結されるコラムシャフト7と、コラムシャフト7の一端(軸方向下端)に自在継手8を介して連結されるインターミディエイトシャフト9と、インターミディエイトシャフト9の一端(軸方向下端)に自在継手10を介して連結されるピニオンシャフト11とを含む。
コラムシャフト7は、ステアリングホイール2に連結される入力シャフト7aと、インターミディエイトシャフト9に連結される出力シャフト7bと、入力シャフト7aおよび出力シャフト7bを同軸上に連結するトーションバー7cとを備えている。
ピニオンシャフト11の軸方向下端にはピニオン11aが設けられている。操舵機構4は、ピニオン11aと噛み合うラック12aを形成したラックシャフト12を備えている。ピニオン11aとラック12aとにより、運動変換機構であるラックアンドピニオン機構Aが形成されている。
運転者のステアリング操作に伴いステアリングシャフト6が回転すると、その回転運動が、ラックアンドピニオン機構Aを介して、ラックシャフト12の軸方向の往復直線運動に変換される。そのラックシャフト12の往復直線運動が、ラックシャフト12の両端に連結されたタイロッド13を介して転舵輪3に伝達される。これにより、転舵輪3の転舵角が変化し、車両の進行方向が変更される。
アシスト機構5は、コラムシャフト7にアシストトルクを付与する電動モータ14と、電動モータ14の回転をコラムシャフト7に伝達するウォーム減速機15と、電動モータ14の動作を制御するECU(Electronic Control Unit) 16とを備えている。
ウォーム減速機15は、ハウジング17と、ウォームシャフト18と、ウォームシャフト18と噛み合うウォームホイール19と、電動モータ14の出力シャフト14a(第1シャフト)とウォームシャフト18(第2シャフト)とをトルク伝達可能に連結する動力伝達継手20とを含む。ウォームシャフト18、ウォームホイール19および動力伝達継手20は、ハウジング17内に収容されている。
電動モータ14の回転が、ウォーム減速機15を介してコラムシャフト7に伝達されることによりステアリングシャフト6にモータトルクが付与され、ステアリング操作が補助される。
また、電動パワーステアリング装置1には、運転者のステアリング操作に際してステアリングシャフト6に付与されるトルクである操舵トルクTを、コラムシャフト7の入力シャフト7aと出力シャフト7bとの相対回転に基づいて検出するトルクセンサ21が設けられている。一方、車両には、車速V(車両の走行速度)を検出する車速センサ22が設けられている。
ECU16は、検出される操舵トルクTおよび検出される車速Vに基づいて、目標アシスト力を設定し、電動モータ14からコラムシャフト7に付与されるアシストトルクが目標アシストトルクとなるように電動モータ14に供給される電流をフィードバック制御する。
本実施形態では、電動パワーステアリング装置1が、電動モータ14がコラムシャフト7に動力を付与する、いわゆるコラムアシストタイプである例に則して説明するが、これに限らず、本発明は、電動モータがピニオシャフトに動力を付与する、いわゆるピニオンアシストタイプの電動パワーステアリング装置に適用することができる。
図2に示すように、ウォームシャフト18は、電動モータ14の出力シャフト14aと同軸上に配置される。出力シャフト14a(第1シャフト)とウォームシャフト18(第2シャフト)とは軸方向Xに対向している。すなわち、出力シャフト14aとウォームシャフト18とは、互いの端部を軸方向Xに対向させている。
ウォームシャフト18は、その軸長方向に離隔する第1端部18aおよび第2端部18bと、第1端部18aおよび第2端部18b間の中間部の歯部18cとを有する。
ウォームホイール19は、コラムシャフト7の出力シャフト7bの軸方向中間部に一体回転可能に且つ軸方向移動不能に連結されている。ウォームホイール19は、出力シャフト7bに一体回転可能に結合された環状の芯金19aと、芯金19aの周囲を取り囲み外周に歯部19cを形成した樹脂部材19bとを備える。芯金19aは、例えば樹脂部材19bの樹脂成形時に金型内にインサートされる。
ウォームシャフト18の第1端部18aとこれに対向する電動モータ14の出力シャフト14aの端部とは、動力伝達継手20を介して、トルク伝達可能に且つ互いに揺動可能に連結されている。
具体的には、動力伝達継手20は、ウォームシャフト18の第1端部18aに一体回転可能に固定された第1回転要素23と、電動モータ14の出力シャフト14aに一体回転可能に固定された第2回転要素24と、第1回転要素23と第2回転要素24との間に介在し、両回転要素23,24間にトルクを伝達する中間要素25とを備えている。
図3に示すように、第1回転要素23は、ウォームシャフト18の第1端部18a(図2参照)が圧入される嵌合孔26aが形成されたボス26と、ボス26から径方向外方へ延びる環状のフランジ27とを備えている。ボス26は、ウォームシャフト18の第1端部18aに一体回転可能に且つ軸方向移動不能に嵌合されている。
第2回転要素24は、電動モータ14の出力シャフト14a(図2参照)が圧入される嵌合孔28aが形成されて、第1回転要素23のフランジ27に軸方向Xに対向する環状の本体28を備えている。
第1回転要素23のフランジ27は、第2回転要素24の本体28に向けて軸方向Yに突出する複数の係合突起29を回転方向Z(周方向に相当)に等間隔離隔するように設けている。
また、第2回転要素24の本体28は、第1回転要素23のフランジ27に向けて軸方向Yに突出する複数の係合突起30を回転方向Z(周方向に相当)に等間隔離隔するように設けている。係合突起29と係合突起30とは、回転方向Z(周方向)の交互に配置されている。
中間要素25は、環状の支持部31と、支持部31から放射状に延びる複数のアーム状の動力伝達部32とを備えている。各動力伝達部32は、第1回転要素23および第2回転要素24の対応する係合突起29,30間にそれぞれ介在する。
各動力伝達部32は、第1回転要素23および第2回転要素24の対応する係合突起29,30の動力伝達面29a,30aにそれぞれ係合する一対の動力伝達面32a,32bを含む。
分解斜視図である図4および動力伝達部32の断面図である図5に示すように、中間要素25は、軸方向Yに対向する一対の端部層としての樹脂層41と、一対の樹脂層41間に介在する弾性層としてのゴム層42とを重ね合わせた3層構造(サンドイッチ構造)のユニットとして構成されている。
樹脂層41としては、ポリアセタール(POM)、ポリプロピレン(PP)、ポリアミト(PA)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等の樹脂を用いることができる。ゴム層42としては、シリコーンゴム、ウレタンゴム、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、熱可塑性エラストマ(TPE)等のゴムを用いることができる。
樹脂層41の正面形状とゴム層42の正面形状とは概ね一致している。樹脂層41は、支持部31の一部を形成する環状の第1部分41aと、第1部分41aから放射状に延び動力伝達部32の一部を形成する複数の第2部分41bとを含む。
ゴム層42は、支持部31の一部を形成する環状の第1部分42aと、第1部分42aから放射状に延び動力伝達部32の一部を形成する複数の第2部分42bとを含む。
また、ゴム層42の第2部分42bは、一対の樹脂層41の第2部分41b間に介在する主体部42cと、主体部42cの両端に連結された一対のフランジ42d,42eとを含んで、断面略I字形形状をなしている。
図5に示すように、ゴム層42の第2部分42bの各フランジ42d,42eが、両樹脂層41の第2部分41bの周方向の端面を覆っている。ゴム層42の第2部分42bの各フランジ42d,42eの周方向の端面が、動力伝達面32a,32bを構成している。すなわち、各動力伝達部32の一対の動力伝達面32a,32bは、ゴム層42の一部により形成されている。
ゴム層42は、一対の樹脂層41と接着されている。具体的には、ゴム層42は、一対の樹脂層42と加硫接着されたゴムである。一対の端部層としての樹脂層41と弾性層としてのゴム層42とが、二色成形により一体に形成されている。
再び、図2を参照して、ウォームシャフト18の第1端部18aは、第1軸受33を介してハウジング17に回転可能に支持されている。ウォームシャフト18の第2端部18bは、第2軸受34を介してハウジング17に回転可能に支持されている。
動力伝達継手20の中間要素25のゴム層42が弾性変形することで、第1軸受33の軸受中心を中心として、電動モータ14の出力シャフト14aに対するウォームシャフト18の揺動が許容されている。
第1軸受33および第2軸受34は、例えば玉軸受により構成されている。
第1軸受33は、ウォームシャフト18の第1端部18aに一体回転可能に嵌合された内輪35と、ハウジング17に設けられた軸受孔36に固定された外輪37とを備えている。
外輪37が、軸受孔36の端部に設けられた位置決め段部38と、軸受孔36に設けられたねじ部にねじ嵌合された止定部材39との間で軸方向に挟持されている。これにより、外輪37の軸方向移動が規制されている。
第2軸受34の内輪50は、ウォームシャフト18の第2端部18bの外周に設けられた嵌合凹部51に一体回転可能に嵌合されている。内輪50の一方の端面が、第2端部18bの外周に設けられた位置決め段部52に当接しており、これにより、ウォームシャフト18に対する内輪50の軸方向移動が規制されている。
ハウジング17には、第2軸受34を保持するための軸受孔53が設けられている。軸受孔53は、第2軸受34を、ウォームシャフト18とウォームホイール19の中心間距離D1(ウォームシャフト18の回転中心C1とウォームホイール19の回転中心C2との距離に相当)が増減する方向Y1,Y2(増加する方向Y1および減少する方向Y2)に偏倚可能に保持することのできる偏倚孔に形成されている。
軸受孔53の内周と、第2軸受34の外輪54との間に、例えば環状の板ばねからなる付勢部材60が介在している。付勢部材60は、第2軸受34を中心間距離D1が減少する方向Y2に付勢する。付勢部材60は、例えば板金により形成される薄板状の部材である。
図2のVI−VI線に沿う断面図である図6および斜視図である図7を参照して、付勢部材60は、第2軸受34の外輪54の外周54aを包囲する有端環状をなす主体部61と、主体部61の周方向の端部である第1端部61aおよび第2端部61bからそれぞれ折り曲げ状に延設された一対の回転規制部62と、各回転規制部62からそれぞれ折り曲げ状に延びる一対の片持ち状の弾性舌片63とを含む。
各回転規制部62の幅は、主体部61の幅よりも細くされている。主体部61は、摩擦係合によりハウジング17の軸受孔53の内周に保持されている。図7に示すように、一対の弾性舌片63の一方は第1側縁61c側に配置され、他方の弾性舌片63は第2側縁61d側に配置されて、互い違いとされている。
再び図6を参照して、ハウジング17の軸受孔53は、その内周の一部に、第2軸受34に対してウォームホイール19側(中心間距離が減少する方向Y2)とは反対の方向(中心間距離が増加する方向Y1)に窪む受け凹部64を形成している。付勢部材60の各弾性舌片63の先端は、軸受孔53の受け凹部64の底64cによって受けられ、各弾性舌片63の付勢力が、第2軸受34を介してウォームシャフト18の第2端部18bを、中心間距離D1が減少する方向Y2に付勢している。
受け凹部64はそれぞれ軸受孔53の回転方向Z(周方向)に対向する一対の内壁64a,64bを有しており、付勢部材60の各回転規制部62は、対応する内壁64a,64bに当接することにより、軸受孔53の回転方向Z(周方向)への、付勢部材60の回転を規制する。
本実施形態によれば、図5に示すように、中間要素25の動力伝達部32の一対の動力伝達面32a,32bが、弾性層(ゴム層42)の一部により形成されている。したがって、第1シャフト(出力シャフト14a)に対して第2シャフト(ウォームシャフト18)が傾斜する場合にも、中間要素25の動力伝達部32において、一対の端部層(樹脂層41の第2部分41b)が、第1回転要素23および第2回転要素24の係合突起29,30の動力伝達面29a,30aと接触することがない。したがって、両回転要素23,24の係合突起29,30の動力伝達面29,30aに対する接触打音に起因する異音の発生を抑制することができる。
また、弾性層(ゴム層42)が一対の端部層(樹脂層41)と接着されているので、各端部層と弾性層との間のガタツキに起因する異音の発生を抑制することができる。
また、弾性層としてのゴム層42が一対の端部層(樹脂層41)と加硫接着により一体化されるので、従来必要であった、別部品を互いに組み付けるような組付け工程を削減することができる。
また、一対の端部層としての樹脂層41と弾性層としてのゴム層42とが、二色成形により一体に形成されている。二色成形を用いることにより、中間要素25を容易且つ確実に一体に成形することができる。
また、動力伝達部32において、一対の端部層(樹脂層41)に接着される弾性層42が、一対の端部層(樹脂層41)間に介在する主体部42cと、それぞれ動力伝達面32a,32bを有する一対のフランジ42d,42eと含む略I字形形状に形成されている。したがって、一対の端部層と弾性層との間のガタツキ音に起因する異音の発生を確実に抑制することができる。
また、ウォームシャフト18の軸線が電動モータ14の出力シャフト14aの軸線に対して傾きを生じた場合にも、異音の発生を抑制して静粛なウォーム減速機15を実現することができる。
また、ウォームシャフト18とウォームホイール19とのバックラッシを抑制するために、ウォームシャフト18の第2端部18bが、ウォームシャフト18とウォームホイール19との中心間距離D1を減少する方向Y2に変位されて、ウォームシャフト18の軸線が電動モータ14の出力シャフト14aの軸線に対して傾斜したとしても、動力伝達継手25において、両回転要素23,24の係合突起29,30の動力伝達面29a,30aに対して端部層(樹脂層41)が接触することがない。したがって、動力伝達面29a,30aに対する接触打音に起因する異音の発生を抑制して静粛なウォーム減速機15を実現することができる。
また、静粛な電動パワーステアリング装置1を実現することができる。
本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、中間要素において一対の端部層と弾性層とを接着剤を用いて接着するようにしてもよい。その他、本発明は、特許請求項記載の範囲内で種々の変更を施すことができる。
1…電動パワーステアリング装置、2…ステアリングホイール、3…転舵輪、4…操舵機構、5…アシスト機構、6…ステアリングシャフト、7…コラムシャフト、14…電動モータ、14a…出力シャフト(第1シャフト)、15…ウォーム減速機、16…ECU、17…ハウジング、18…ウォームシャフト、18a…第1端部、18b…第2端部、18c…歯部、19…ウォームホイール、20…動力伝達継手、23…第1回転要素、24…第2回転要素、25…中間要素、26…ボス、27…フランジ、28…本体、29,30…係合突起、29a,30a…動力伝達面、31…支持部、32…動力伝達部、32a,32b…動力伝達面、34…第2軸受、41…樹脂層(端部層)、41a…第1部分、41b…第2部分、42…ゴム層(弾性層)、42a…第1部分、42b…第2部分、42c…主体部、42d,42e…フランジ、60…付勢部材、C1,C2…回転中心、D1…中心間距離、X…軸方向、Y1…中心間距離が増大する方向、Y2…中心間距離が減少する方向、Z…回転方向

Claims (8)

  1. 軸方向に対向する第1シャフトおよび第2シャフトの間にトルクを伝達する動力伝達継手であって、
    前記第1シャフトに接続される第1回転要素と、
    前記第2シャフトに接続される第2回転要素と、
    前記第1回転要素と前記第2回転要素との間に介在し、両回転要素をトルク伝達可能に連結する中間要素と、を備え、
    前記第1回転要素および前記第2回転要素は、軸方向に延びる複数の係合突起をそれぞれ含み、互いの係合突起は、回転方向に交互に並ぶように配置され、各係合突起は動力伝達面を含み、
    前記中間要素は、両回転要素の対応する係合突起間にそれぞれ介在する複数の動力伝達部を含み、各前記動力伝達部は、両回転要素の対応する係合突起の動力伝達面にそれぞれ係合する一対の動力伝達面を含み、
    前記中間要素は、軸方向に対向する一対の端部層と、前記一対の端部層間に介在する弾性層と、を重ね合わせたユニットとして構成され、
    各前記動力伝達部の前記一対の動力伝達面は、前記弾性層の一部により形成されている動力伝達継手。
  2. 請求項1において、前記弾性層は、前記一対の端部層と接着されている動力伝達継手。
  3. 請求項2において、前記弾性層は、前記一対の端部層と加硫接着されたゴムである動力伝達継手。
  4. 請求項3において、前記一対の端部層としての樹脂層と前記弾性層としてのゴム層とが、二色成形により一体に形成されている動力伝達継手。
  5. 請求項2〜4の何れか一項において、前記動力伝達部において、前記弾性層は、前記一対の端部層間に介在する主体部と、前記主体部の両端に連結され、それぞれ動力伝達面を有する一対のフランジと、を含んで略I字形形状をなしている動力伝達継手。
  6. 前記第1シャフトとしての電動モータの出力シャフトとは同軸に配置される前記第2シャフトとしてのウォームシャフトと、
    前記ウォームシャフトのウォームに噛み合うウォームホイールと、
    前記回転軸と前記ウォームシャフトとをトルク伝達可能に連結する請求項1〜5の何れか一項に記載の動力伝達継手と、を備えるウォーム減速機。
  7. 請求項6において、前記ウォームシャフトは、前記動力伝達継手に連結される第1端部と、第1端部とは反対側の第2端部と、を含み、
    前記ウォームシャフトおよび前記ウォームホイールを収容するハウジングと、
    前記ハウジングによって、前記ウォームシャフトと前記ウォームホイールとの中心間距離を増減する方向に変位可能に支持され、前記ウォームシャフトの前記第2端部を回転可能に支持する軸受と、
    前記軸受を前記中心間距離が減少する方向に付勢する付勢部材と、をさらに備えるウォーム減速機。
  8. 請求項6または7に記載のウォーム減速機を備える電動パワーステアリング装置。
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