JP2016002047A - 細胞培養用基板及び細胞培養容器 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明に係る細胞培養用基板10は、図1〜図3に示すように、細胞接着性領域5と細胞接着阻害性領域6とがパターン形成された櫛形電極8を有している。そして、櫛形電極8は、基部14と、その基部14から延びた櫛部15とを有している。櫛部15は、基部14側の端部となる第1の端部領域16と、基部14とは反対側の端部となる第2の端部領域17と、第1の端部領域16と第2の端部領域17との間の中間領域18とで構成されている。この細胞培養用基板10は、第2の端部領域17における櫛部15の幅W2は、第1の端部領域16における櫛部15の幅W1よりも大きいことに特徴がある。
図2に示す細胞接着性領域5と細胞接着阻害性領域6は、図1〜図3に示すように、細胞培養用基板10が有する櫛形電極11,12の上にパターン形成されている。ここでの細胞接着性とは、細胞が接着すること又は細胞が接着しやすいことを意味し、細胞接着阻害性とは、細胞が接着しにくいこと又は細胞が接着しないことを意味している。そのため、細胞接着性領域5と細胞接着阻害性領域6とがパターン形成された細胞培養用基板10上に細胞を播くと、細胞接着性領域5には細胞が接着するが、細胞接着阻害性領域6には細胞が接着しない。その結果、細胞培養用基板10の表面には、細胞が細胞接着性領域5と同じパターンで配列されることになる。
基材1は、図2に示すように、その上に導電膜2を形成できる絶縁材料であれば特に限定されない。また、その表面に炭素酸素結合を有する有機化合物膜4を形成することができる材料で形成されたものであることが好ましい。具体的には、ガラス、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、感光性ガラス、酸化アルミニウム、サファイア、セラミクス、フォルステライト、シリコン、エラストマー、プラスチック(例えば、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、ナイロン、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、メチルペンテン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂)で代表される有機材料等を挙げることができる。
導電膜2は、図2及び図5に示すように、基材1上に櫛歯電極構造で設けられている。この櫛歯電極構造は、図1及び図3に示すように、第1櫛形電極11と第2櫛形電極12とが、櫛形電極間のスリット部13を挟んで櫛歯状に配置された構造である。
櫛形電極8(11,12)は、基部14と、その基部14から延びた櫛部15とを有した櫛歯電極構造であり、その櫛部15は、基部14側の端部となる第1の端部領域16と、基部14とは反対側の端部となる第2の端部領域17と、第1の端部領域16と第2の端部領域17との間の中間領域18とで構成されているものとし、その第2の端部領域17における櫛部15の幅W2が、第1の端部領域16における櫛部15の幅W1よりも大きいことに特徴がある。なお、以下において、幅を「W」としたときは、各部でのW1,W2,W3に共通するものとして説明する。
有機化合物膜4は、図2及び図5に示すように、各櫛形電極11,12上にパターン形成されて、細胞接着阻害性領域6を構成するように作用する。そうした有機化合物膜4は、炭素酸素結合を有する有機化合物により形成される親水性膜である。この有機化合物膜4は、水溶性や水膨潤性を有する膜であり、炭素酸素結合を有する有機化合物を主原料とする膜である。そして、酸化又は分解される前の有機化合物膜4は、細胞接着阻害性を有し、酸化及び/又は分解された後は、細胞接着性を有しているものであれば特に限定されない。
なお、下地膜3は、必要に応じて設けられ、図2及び図5に示すように、有機化合物膜4と導電膜2との間に設けられて、有機化合物膜4の導電膜2への密着性を向上させるように作用する。下地膜3は、結合部分(リンカー)を有する材料を含む膜であることが好ましい。リンカーとリンカーに結合させる材料の末端の官能基との組み合わせとしては、エポキシ基と水酸基、フタル酸無水物と水酸基、カルボキシル基とN−ハイドロキシスクシイミド、カルボキシル基とカルボジイミド、アミノ基とグルタルアルデヒド等を挙げることができる。それぞれの組み合わせにおいて、いずれがリンカーであってもよい。これらの方法においては、有機化合物膜4を形成する前に、導電膜2上にリンカーを有する材料により下地膜3を形成する。好ましくは、エポキシ基を末端に有するシランカップリング剤(エポキシシラン)を挙げることができる。
細胞培養用基板10は、図5(C)に示すように、有機化合物膜4がパターン形成された箇所が細胞接着性領域5になり、有機化合物膜4が形成されていない箇所が細胞接着性領域5になっている。こうして形成された細胞培養用基板10に細胞30を播種すると、図6(A)に示すように、細胞30は、細胞接着性領域5に接着し、細胞接着阻害性領域6には接着しない。
本発明に係る細胞培養容器20は、図1〜図3に示すように、上記した細胞培養用基板10を有するものである。詳しくは、細胞接着性領域5と細胞接着阻害性領域6とがパターン形成された櫛形電極8を有する細胞培養用基板10と、細胞培養用基板10を搭載した容器本体21とを備えた細胞培養容器20である。そして、櫛形電極8は、上記したのと同様、基部14と基部14から延びた櫛部15とを有し、その櫛部15は、基部側の端部となる第1の端部領域16と、基部15とは反対側の端部となる第2の端部領域17と、第1の端部領域16と第2の端部領域17との間の中間領域18とからなっている。そして、第2の端部領域17における櫛部15の幅W2が、第1の端部領域16における櫛部15の幅W1よりも大きいことに特徴がある。
細胞30は、細胞培養用基板10に播種する細胞として容器内に投入される。そうした細胞30としては、血球系細胞やリンパ系細胞等の浮遊細胞でもよいし、接着性細胞でもよいが、本発明においては、細胞培養用基板10を構成する細胞接着性領域5に接着性を有する細胞であることが好ましい。また、遊走する性質を有する細胞に対して好適に使用される。
2 導電膜
3 下地膜(シランカップリング膜)
4 有機化合物膜(ポリエチレングリコール膜)
5 細胞接着性領域
6 細胞接着阻害性領域
7 細胞
8 櫛形電極
9 レジスト
10,10A,10B 細胞培養用基板
11 第1櫛形電極
12,12A,12B 第2櫛形電極
13 櫛形電極間のスリット部
14 基部
15 櫛部
16 基部側の端部(第1の端部領域)
17 基部側の反対側の端部(第2の端部領域)
18 中間領域
19 突起
20 細胞培養容器
21 容器本体
22 培養液注入口
23 開口部(細胞培養用基板装着部)
24 底面
25 上面
26 蓋
30 細胞
W1 第1の端部領域の櫛部の幅
W2 第2の端部領域の櫛部の幅
W3 中間領域の櫛部の幅
W4 基部の幅(櫛部が延びる方向における基部の幅)
Claims (7)
- 細胞接着性領域と細胞接着阻害性領域とがパターン形成された櫛形電極を有する細胞培養用基板であって、
前記櫛形電極は、基部と該基部から延びた櫛部とを有し、
前記櫛部は、前記基部側の端部となる第1の端部領域と、前記基部とは反対側の端部となる第2の端部領域と、前記第1の端部領域と前記第2の端部領域との間の中間領域とからなり、
前記第2の端部領域における櫛部の幅が、前記第1の端部領域における櫛部の幅よりも大きい、ことを特徴とする細胞培養用基板。 - 前記細胞接着阻害性領域が、前記櫛形電極に電圧を印加することによって細胞接着性領域に変わる、請求項1に記載の細胞培養用基板。
- 前記第2の端部領域の幅方向の片端又は両端が、突起を有する、請求項1又は2に記載の細胞培養用基板。
- 細胞接着性領域と細胞接着阻害性領域とがパターン形成された櫛形電極を有する細胞培養用基板と、前記細胞培養用基板を搭載した容器本体とを備えた細胞培養容器であって、
前記櫛形電極は、基部と該基部から延びた櫛部とを有し、
前記櫛部は、前記基部側の端部となる第1の端部領域と、前記基部とは反対側の端部となる第2の端部領域と、前記第1の端部領域と前記第2の端部領域との間の中間領域とからなり、
前記第2の端部領域における櫛部の幅が、前記第1の端部領域における櫛部の幅よりも大きい、ことを特徴とする細胞培養容器。 - 前記細胞接着阻害性領域が、前記櫛形電極に電圧を印加することによって細胞接着性領域に変わる、請求項4に記載の細胞培養容器。
- 前記容器本体は、前記細胞培養用基板を底面に配置するための開口部を備えている、請求項4又は5に記載の細胞培養容器。
- 前記細胞培養用基板が有する櫛形電極の端子部が、前記容器本体の外に延びている、請求項4〜6のいずれか1項に記載の細胞培養容器。
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Cited By (1)
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KR102282942B1 (ko) * | 2020-04-02 | 2021-07-28 | 재단법인 구미전자정보기술원 | 나노 패턴을 갖는 구조체에 기초한 세포 배양기 및 그 생성 방법 |
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JP2013192523A (ja) * | 2012-03-21 | 2013-09-30 | Dainippon Printing Co Ltd | 細胞試験用基板及びそれを用いた細胞試験方法 |
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Title |
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LANGMUIR, vol. Vol.24, JPN6010074557, 2008, pages 6837 - 6844 * |
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