以下に、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して説明する。
<システムの構成>
図1は、一実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。情報処理システム100は、車両A101−1、車両B101−2、車両C101−3、及びネットワーク103に接続された管理サーバ102等を有する。尚、以下の説明の中で、複数の車両である車両A101−1、車両B101−2、車両C101−3のうちの任意の車両を示す場合、「車両101」を用いる。また、図1の車両101の数は一例であって、2台以上の他の数であっても良い。
車両101は、本実施形態に係る情報処理装置の一例である。本実施形態に係る情報処理装置は、自動車等の車両であっても良いし、車両に搭載されたナビゲーション装置や、自動走行制御装置等であっても良い。また、本実施形態に係る情報処理装置は、例えば、ノートPC(Personal Computer)、タブレット端末、スマートフォン等の情報端末であっても良い。
車両101は、例えば、3G(3rd Generation)、LTE(Long Term Evolution)、WiMAX(登録商標)(Worldwide Interoperability for Microwave Access)等の無線通信により、ネットワーク103に接続し、管理サーバ102等と通信する通信手段を有する。また、例えば、車両A101−1は、他の車両B101−2、車両C102−3と共通の目的地までの経路を示す経路情報(ルート情報)を共有している。
尚、このとき複数の車両101で共有する経路情報は、例えば、各車両101の出発地点から、各車両101の最初の合流地点までの区間等、一部異なる経路を含んでいても良い。つまり、車両101は、所定の場所への経路を示す情報の少なくとも一部を他の車両101と共有する。
管理サーバ102は、例えば、PC等の情報処理装置であり、複数の車両101が利用する経路情報や、経路情報を共有する複数の車両101等を管理する。尚、管理サーバ102は、必ずしも1台の情報処理装置で実現されるものでなくても良い。例えば、管理サーバ102は、複数の情報処理装置で構成されるものであっても良いし、所謂クラウドサービス等により実現されるものであっても良い。
上記構成において、各車両101は、通信手段を用いてネットワーク103に接続し、管理サーバ102から自車両の経路情報を取得する。また、本実施形態では、各車両101は、経路情報を取得した後、自己の通信手段を省電力状態へ移行させ、それぞれ目的地へ向かって走行する。
尚、通信手段は、省電力状態において、予め定められた通知(例えば、省電力状態の解除要求)を受信し、データ通信等を行わない。受信時の消費電力は、データ通信時の消費電力と比べて十分に少ないので、通信手段は、省電力状態において、消費電力を削減することができる。一方、省電力状態では、データ通信を行うことができないため、データ通信を行う場合は、通信手段の省電力状態を解除する。
図2、3は、一実施形態に係る情報処理システムの概要を説明するための図である。
図2において、車両A101−1、車両B101−2、車両C101−3は、管理サーバ102から経路情報を取得し、通信手段を省電力状態に移行して、所定の目的地へ向かって走行中であるものとする。また、車両A101−1、車両B101−2、車両C101−3は、矢印の方向に進行中であり、経路情報に従って、交差点201を右折する予定であるものとする。尚、車両C101−3からは、他の車202が壁となり、車両A101−1、車両B101−2が見え難い状態にある。
次に、図3に示すように、車両A101−1、車両B101−2は、予定通り交差点201を右折し、車両C101−3は、誤って交差点201を直進してしまったものとする。この場合、車両C101−3は、自装置が記憶する経路情報が示す経路を外れたことを、例えば、位置情報等により判断し、通信手段の省電力状態を解除する。また、車両C101−3は、所定の経路を外れたことを示す情報を、例えば、管理サーバ102に送信する。
管理サーバ102は、例えば、車両C101−3から所定の経路を外れたことを示す情報を受信すると、車両C101−3と共通の目的地への経路情報を共有する車両A101−1、車両B101−2に、省電力状態の解除要求の通知を送信する。
管理サーバ102から省電力状態の解除要求の通知を受信した車両A101−1、車両B101−2は、それぞれの通信手段の省電力状態を解除する。これにより、共通の目的地への経路情報を利用する車両A101−1、車両B101−2、車両C101−3の省電力状態が解除され、各車両101は、管理サーバ102や、他の車両101と通信が行えるようになる。
管理サーバ102は、合流に必要な情報、例えば、各車両101の位置情報等を取得し、各車両101が合流可能な合流ポイントを含む経路情報を生成する。また、各車両101は、生成された新たな経路情報を管理サーバ102から取得し、記憶している経路情報を更新する。
経路情報の更新が終わると、車両A101−1、車両B101−2、及び車両C101−3は、再び通信手段を省電力状態に移行させる。
上記動作により、情報処理システム100では、共通の目的地への経路情報を利用する複数の車両101は、経路情報を取得/更新すると通信手段を省電力状態へ移行させる。また、いずれかの車両101が所定の経路を外れたとき、各車両101の通信手段の省電力状態を解除する。これにより、いずれかの車両101がルートを外れたときに、経路情報を更新するためのデータ通信可能となり、かつ経路情報の更新が必要ないときは、通信手段の消費電力を低減させることができる。
尚、上記構成はあくまで一例であり、本発明の範囲を限定するものではない。例えば、情報処理システム100は、管理サーバ102を有さず、複数の車両101の1台が管理サーバ102の機能を有していても良い。この場合、管理サーバ102の機能を有する車両101は、通信手段を省電力状態に移行せずに、例えば、通信可能な状態を維持する。
また、情報処理システム100は、管理サーバ102の機能を利用せず、車両101間の通信により、共有の経路情報の生成、更新、取得等を行うものであっても良い。この場合、例えば、所定の経路を外れたことを検知した車両A101−1は、経路情報を共有する車両B101−2、車両B101−3にそれぞれ省電力状態の解除要求を送信すると良い。
また、図1〜3では、情報処理装置が車両101であるものとして説明を行ったが、あくまで一例であり、情報処理装置は、例えば、団体行動中の利用者が所有するスマートフォンや、タブレット端末等の汎用の情報端末や、専用の端末装置等であっても良い。
<ハードウェア構成>
次に各装置のハードウェア構成について説明する。
(情報処理装置のハードウェア構成)
図4は、一実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成例である。情報処理装置400は、一般的なコンピュータの構成を有しており、例えば、CPU(Central Processing Unit)401、RAM(Random Access Memory)402、ROM(Read Only Memory)403、ストレージ部404、外部I/F(Interface)部405、入力表示部406、GPS(Global Positioning System)部407、RTC部408、通信I/F部409、バス410等を有する。
CPU401は、ROM403やストレージ部404等に格納されたプログラムやデータをRAM402上に読み出し、処理を実行することで、情報処理装置400の各機能を実現する演算装置である。RAM402は、CPU401のワークエリア等として用いられる揮発性のメモリである。ROM403は、電源を切ってもプログラムやデータを保持する不揮発性のメモリである。ストレージ部404は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等のストレージ装置であり、OS(Operation System)、アプリケーションプログラム、及び各種データ等を記憶する。
外部I/F405は、外部装置とのインタフェースである。外部装置には、例えば、記録媒体411等がある。情報処理装置400は、外部I/F405を介して、記録媒体411の読取り、書き込みを行うことができる。記録媒体411には、例えば、光学ディスク、磁気ディスク、メモリカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ等が含まれる。また、記録媒体411に所定のプログラムを格納し、この記録媒体411に格納されたプログラムを外部I/F405を介して、情報処理装置400にインストールすることにより、所定のプログラムが実行可能となる。
入力表示部406は、例えば、タッチパネルディスプレイ等で構成され、情報処理装置400に各種操作等を入力する機能と、情報処理装置400による処理結果等を表示する機能とを有する。GPS部407は、GPS衛星等から受信した電波に基づいて現在の位置情報等を取得する。RTC部408は、情報処理装置400の電源が切られているときも動作を続ける時計機能を有し、CPU401等の要求に応じて、現在の時刻、日付等の時刻情報を出力する。
通信I/F408は、無線通信により、情報処理装置400をネットワーク103等に接続するインタフェースである。バス410は、上記各構成要素に接続され、アドレス信号、データ信号、及び各種制御信号等を伝送する。
(管理サーバのハードウェア構成)
管理サーバ102は、例えば、一般的なコンピュータの構成を有している。
図6は、一実施形態に係るコンピュータの一例のハードウェア構成図である。コンピュータ500の構成は、図4の情報処理装置400とほぼ同様なので、ここでは差分を中心に説明する。
コンピュータ500は、必ずしもGPS部407等の位置情報取得手段を有していなくても良い。また、情報処理装置400の入力表示部406に代えて、例えば、入力部506、表示部507等をコンピュータ500の外部、又は内部等に有している。入力部506は、例えば、マウス等のポインティングデバイスや、キーボード等を含み、ユーザの入力操作等を受付ける。表示部507は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)等のディスプレイであり、コンピュータ500の処理結果等を表示する。
<機能構成>
図6は、一実施形態に係る情報処理システムの機能構成図である。
(情報処理装置の機能構成)
情報処理装置400は、例えば、無線通信手段601、取得手段602、電力制御手段603、判断手段604、通知手段605、更新手段606、位置情報取得手段607、時間情報取得手段608、記憶手段609等を有する。
無線通信手段(通信手段)601は、無線通信によりネットワーク103に接続し、管理サーバ102、他の情報処理装置400等とデータの送受信を行う手段である。無線通信手段601は、例えば、図4の通信I/F部409、及び図4のCPU401で動作するプログラム等により実現される。
取得手段602は、無線通信手段601を介して、管理サーバ102から他の情報処理装置400と共通の目的地への経路情報を取得し、記憶手段609に、例えば、経路情報610として記憶する。
電力制御手段603は、取得手段602が管理サーバ102から経路情報を取得した後、又は更新手段606が経路情報を更新した後、無線通信手段601を省電力状態に移行させる。省電力状態に移行した無線通信手段601は、データ通信処理を停止し、省電力状態の解除要求等の予め定められた通知の受信を行う。
好ましくは、無線通信手段601は、省電力状態において、間欠受信を行いながら待ち受けを行い、無線エリアの移動等に応じて位置登録等、待ち受けに必要な処理を行うことが望ましい。これにより、管理サーバ102からの予め定められた通知を受信可能な状態を維持しつつ、無線通信手段601の消費電力を効果的に低減させることができる。
また、電力制御手段603は、判断手段604により、自装置が経路情報610が示す経路を外れたと判断された場合、又は無線通信手段601が省電力状態の解除要求等の通知を受信した場合、無線通信手段601の省電力状態を解除する。
判断手段604は、自装置が経路情報610が示す経路を外れたことを、例えば、記憶手段609に記憶された経路情報610と、位置情報取得手段607が取得した位置情報等を比較して判断する。さらに、判断手段604は、時間情報取得手段608が取得した時間情報を加味して、自装置が経路情報610が示す経路を外れたことを判断するものであっても良い。尚、時間情報を加味して判断する方法については、第2の実施形態で後述する。
通知手段605は、判断手段604により、自装置が経路情報610が示す経路を外れたと判断され、省電力状態が解除された後、所定の経路を外れたことを示す情報を、無線通信手段601を介して管理サーバ102に送信する。
更新手段606は、自装置、又は経路情報610を共有する他の情報処理装置400が所定の経路を外れ、省電力状態が解除された後、管理サーバ102、又は他の情報処理装置400と通信を行い、経路情報610を更新する。本実施の形態では、更新手段606は、自装置の位置情報を管理サーバ102へ送信し、管理サーバ102から配信された新たな経路情報を用いて、記憶手段609に記憶した経路情報610を更新する。別の一例として、更新手段606は、経路情報610を共有する他の情報処理装置400等から受信した情報に基づいて記憶手段609に記憶された経路情報610を更新するものであっても良い。
尚、取得手段602、電力制御手段603、判断手段604、通知手段605、更新手段606等は、例えば、図4のCPU401で動作するプログラム等により実現される。
位置情報取得手段607は、自装置の現在の位置情報を取得する。位置情報取得手段607は、例えば、図4のGPS部407、及び図4のCPU401で動作するプログラム等により実現される。
時間情報取得手段608は、現在の時刻情報や、タイマ値等を取得する。時間情報取得手段608は、例えば、図4のRTC部408、及び図4のCPU401で動作するプログラム等により実現される。
記憶手段609は、例えば、取得手段602が取得した経路情報610等を記憶する手段であり、例えば、図4のストレージ部404等により実現される。
上記構成により、情報処理装置400は、他の情報処理装置400と共通の目的地への経路を示す経路情報を管理サーバ102から取得し、無線通信手段601を省電力状態に移行させる。また、情報処理装置400は、自装置、又は他の情報処理装置400が、経路情報が示す所定の経路から外れた場合、無線通信手段601の省電力状態を解除して、経路情報を更新し、その後、無線通信手段601を省電力状態に移行させる。
これにより、情報処理装置400は、複数の情報処理装置400間で経路情報を共有しつつ、無線通信手段(通信部)601の消費電力を低減させることが容易になる。
尚、情報処理装置400は、前述した様々な構成が想定されるため、図6の機能構成図には、様々な構成に共通の構成を中心に記載している。
例えば、情報処理装置400がカーナビゲーション装置である場合は、情報処理装置400は、カーナビゲーション機能を実現するナビゲーション手段、タッチパネルディスプレイ等の入力表示手段等をさらに有することが望ましい。
また、情報処理装置400が自動運行制御装置である場合は、情報処理装置400は、車両の運行を制御する自動運行制御手段等をさらに有することが望ましい。
さらに、情報処理装置400がスマートフォンや、タブレット端末などの情報端末である場合は、タッチパネルディスプレイ等の入力表示手段や、カーナビゲーション装置と通信するための近距離無線通信手段等をさらに有することが望ましい。
さらにまた、情報処理装置400が自動車等の車両である場合は、車両の制御に必要な車両制御手段等をさらに有することが望ましい。
(管理サーバの機能構成)
管理サーバ102は、例えば、通信手段611、ID管理手段612、経路情報管理手段613、記憶手段614等を有する。
通信手段611は、管理サーバ102をネットワーク103に接続し、情報処理装置400とのデータの送受信を行う。通信手段611は、例えば、図5の通信I/F部509、及び図5のCPU501で動作するプログラム等によって実現される。
ID管理手段612は、同じ経路情報を共有する情報処理装置400のグループIDと、各情報処理装置400のIDとを対応づけて、例えば、ID情報615として記憶手段614に記憶する。このID情報615により、同じ経路情報を共有する情報処理装置400を特定することができる。
図7は、一実施形態に係るID情報の例を示す図である。ID情報700は、例えば、グループID701と車両702の識別情報又は名称等を対応づけて記憶している。図7の例では、車両A、B及びDが共通のグループID「0001」を有しており、経路情報を共有していることが判る。同様に、車両CとEが、共通のグループID「0002」を有しており、別の経路情報を共有していることが判る。
ここで、図6に戻って管理サーバ102の機能構成の説明を続ける。
経路情報管理手段613は、複数の情報処理装置400が共有する経路情報616を生成し、記憶手段614に記憶する。また、生成した経路情報616を、共通のグループIDを有する複数の情報処理装置400に配信する。
また、経路情報616を共有する情報処理装置400のいずれかの情報処理装置400から、所定の経路を外れたことを示す情報を受信した場合、経路情報616を共有する他の情報処理装置400に省電力状態の解除要求の通知を送信する。
好ましくは、経路情報管理手段613は、省電力状態から復帰した経路情報616を共有する複数の情報処理装置400の位置情報等を取得し、経路情報616を更新する。例えば、経路情報管理手段613は、複数の情報処理装置400が合流可能な合流ポイントを算出し、合流ポイントを含むように経路情報616を更新する。さらに、経路情報管理手段613は、更新した経路情報616を共通のグループIDを有する複数の情報処理装置400に配布する。
上記構成により、管理サーバ102は、共通のグループIDを有する複数の情報処理装置400のうちのいずれかから、経路を外れたことを示す情報を受信すると、共通のグループIDを有する他の情報処理装置400の省電力状態を解除させる。また、管理サーバ102は、省電力状態を解除した複数の情報処理装置400から、位置情報などを収集し、経路情報616を更新する。さらに、管理サーバ102は、更新した経路情報616を、共通のグループIDを有する複数の情報処理装置400に配信する。
<処理の流れ>
[第1の実施形態]
(電力制御処理)
図8は、第1の実施形態に係る情報処理装置の電力制御処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS801において、情報処理装置400の取得手段602は、他の情報処理装置400と共有する経路情報を、例えば、管理サーバ102から取得し、記憶手段609に経路情報610として記憶する。
ステップS802において、情報処理装置400の電力制御手段603は、無線通信手段601を省電力状態へ移行させる。以後、無線通信手段601は、データ通信を停止し、受信処理を行うことにより、消費電力を低減させることができる。
ステップS803において、情報処理装置400の判断手段604は、経路情報610が示す所定の経路と、位置情報取得手段607が取得した自装置の位置情報とを比較して、自装置が所定の経路を外れたか否かを判断する。ステップS803において、所定の経路を外れたと判断された場合、ステップS804へ移行する。一方、ステップS803において、所定の経路を外れていないと判断された場合、ステップS808へ移行する。
ステップS804において、情報処理装置400の電力制御手段603は、無線通信手段601の省電力状態を解除する。これにより、無線通信手段601は、管理サーバ102、他の情報処理装置等と通信が行えるようになる。
ステップS805において、情報処理装置400の通知手段605は、自装置が所定の経路を外れたことを示す通知を、無線通信手段601を介して管理サーバ102へ送信する。
ステップS806において、情報処理装置400の更新手段606は、管理サーバ102、他の情報処理装置400等と必要な情報を通信し、他の情報処理装置と共有する経路情報の更新処理を行う。例えば、更新手段606は、自装置の位置情報を管理サーバ102へ送信し、管理サーバ102から、更新された経路情報を取得し、記憶手段609に記憶された経路情報610を更新する。
ステップS807において、情報処理装置400の電力制御手段603は、ステップS806の経路情報の更新後、無線通信手段601を省電力状態へ移行させる。
一方、ステップS803において、所定の経路を外れていないと判断された場合の処理について説明する。
ステップS808において、電力制御手段603は、所定の通知、本実施の形態では、省電力状態の解除を要求する通知(省電力状態の解除要求)を受信したか否かを判断する。例えば、無線通信手段601は、省電力状態中に受信した通知をRAM402上の所定のエリア、又は無線通信手段601の受信バッファ等に記憶しておくと良い。これにより、電力制御手段603は、その記憶された通知の内容を確認し、所定の通知を受信したか否かを判断することができる。
ステップS808において、所定の通知を受信したと判断された場合、ステップS809において、電力制御手段603は、無線通信手段601の省電力状態を解除し、ステップS806へ移行する。
一方、ステップS808において、所定の通知を受信していないと判断された場合、ステップS803へ移行し、処理を繰り返す。
ここで、無線通信手段601の省電力状態の一例について説明する。
図9は、第1の実施形態に係る電力状態の一例について説明するための図である。本実施の形態では、無線通信手段601は、通常状態901と、省電力状態902の2つの電力状態を有している。図9に示すように、通常状態901は、いつでも自由にデータの送受信ができる状態であり、省電力状態902は、受信処理を行い、データ送信を行わない状態である。また、省電力状態902に受信した情報が、所定の通知(省電力状態の解除要求)以外の情報である場合、その情報は、例えば、無視又は破棄される。
尚、図9の電力状態はあくまで一例である。例えば、電力状態(省エネレベル)の数は、3つ以上の任意の数であっても良い。また、無線通信手段601の電力状態は、情報処理装置400の電力状態と共に管理されるものであっても良い。さらに、無線通信手段601は、省電力状態において、例えば、位置登録要求等の呼制御に係る情報の送信が可能であっても良い。
情報処理装置400の電力制御手段603は、他の情報処理装置400と経路情報を共有しているときに、無線通信手段601を実質的に省電力状態902に移行/解除できるものであれば良い。
(経路情報の取得処理)
図10は、第1の実施形態に係る経路情報の取得処理のシーケンスチャートである。ここでは、所定の経路情報を共有する情報処理装置400が、図1の車両A101−1と、車両B101−2であるものとし、車両A101−1の乗員をユーザA、車両B101−2の乗員をユーザBとして、具体的な処理の流れを説明する。
ユーザAは、車両A(通信装置)101−1の入力表示部406等の操作により、グループ1へのグループ登録操作を行う(ステップS1001)。ユーザAとユーザBは、例えば、事前の話し合い等により、グループ1(グループID701が「0001」)に登録すること、目的地等を決めておくと良い。
車両A101−1は、ユーザAのグループ登録操作を受付けると、車両A101−1の車両702と、指定されたグループIDとを含むグループ登録要求を管理サーバに送信する(ステップS1002)。
管理サーバ102は、車両A101−1からグループ登録要求を受信すると、受信した車両IDと、グループIDとを対応づけて、記憶手段614にID情報615として記憶する(ステップS1003)。
同様に、ユーザBは、車両B(通信装置)101−2の入力表示部406等の操作により、グループ1へのグループ登録操作を行う(ステップS1004)。
車両B101−2は、ユーザBのグループ登録操作を受付けると、車両B101−2の車両702と、指定されたグループIDとを含むグループ登録要求を管理サーバに送信する(ステップS1005)。
管理サーバ102は、車両B101−2からグループ登録要求を受信すると、受信した車両IDと、グループIDとを対応づけて、記憶手段614にID情報615として記憶する(ステップS1006)。
次に、ユーザAは、車両A101−1の入力表示部406等の操作により、目的地の設定操作を行う(ステップS1007)。尚、目的地の設定は、例えば、目的地の地名、駅名、住所、電話番号等を用いて、従来のカーナビゲーション装置等と同様の設定方法であっても良い。
車両A101−1は、ユーザAの目的地の設定操作を受付けると、目的地の設定要求を車管理サーバに送信する(ステップS1008)。
管理サーバ102は、車両A101−1から目的地の設定要求を受信すると、目的地の設定要求に含まれる目的地までの経路を決定する(ステップS1009)。
また、管理サーバ102は、ID情報615を参照し(ステップS1010)、車両A101−1と同じグループIDに対応づけされた車両B101−2を特定する。管理サーバ102は、車両A101−1と、車両A101−1と同じグループIDに対応する車両B101−2に、ステップS1009で決定した経路情報を配信する(ステップS1011、S1012)。
車両A101−1は、管理サーバ102から配信された経路情報を、記憶手段609に経路情報610として記憶し(ステップS1013)、無線通信手段601を省電力状態へ移行させる(ステップS1014)。
同様に、車両B101−2は、管理サーバ102から配信された経路情報を、記憶手段609に経路情報610として記憶し(ステップS1015)、無線通信手段601を省電力状態へ移行させる(ステップS1016)。
上記処理により、車両A101−1、及び車両B101−2は、管理サーバ102から経路情報を取得した後、無線通信手段601を省電力状態へ移行させ、車両A101−1、又は車両B101−2が所定の経路を外れるまで、省電力状態を維持する。これにより、複数の車両(情報処理装置)間で経路(ルート)情報を共有しつつ、通信部(無線通信手段601)の消費電力を低減させることができる。
(経路情報の更新処理)
図11は、第1の実施形態に係る経路情報の更新処理のシーケンスチャートである。図11において、車両A101−1、車両B101−2は、管理サーバ102から経路情報を取得し、省電力状態にあるものとする。
この状態で、車両A101−1が、経路情報610が示す経路を外れると、車両A101−1の判断手段604は所定の経路を外れたと判断し(ステップS1101)、電力制御手段603は、無線通信手段601の省電力状態を解除する(ステップS1102)。続いて、車両A101−1の通知手段605は、車両A101−1が所定の経路を外れたことを示す通知を、無線通信手段601を介して管理サーバ102に送信する(ステップS1103)。
管理サーバ102は、車両A101−1から、所定の経路を外れたことを示す通知を受信すると、ID情報615を参照し(ステップS1104)、車両A101−1と同じグループIDの車両を特定する。本実施の形態では、車両B101−2が、車両A101−1と同じグループIDを有し、経路情報を共有しているので、管理サーバ102は、車両B101−2に省電力の解除要求を通知する(ステップA1105)。
車両B101−2は、管理サーバ102から、省電力状態の解除要求の通知を受信すると、電力制御手段603により、無線通信手段601の省電力状態を解除する(ステップS1106)。以後、車両A101−1と、車両B101−2と、管理サーバ102との間でデータ通信が可能となる。
ここで、共有する経路情報の更新処理が行われる(ステップS1107)。経路情報更新処理は、任意の方法で良いが、例えば、車両A101−1、及び車両B101−2が位置情報を管理サーバ102へ送信し、管理サーバ102は、受信した位置情報に基づいて、経路情報を更新するものであっても良い。この場合、管理サーバ102は、更新された経路情報を車両A101−1、及び車両101−2に配信する。また、車両A101−1、及び車両101−2は、配信された経路情報を用いて、記憶手段609の経路情報610を更新して、経路情報の更新処理を終了する。
この時、更新された経路情報は、例えば、現在の地点に近い所定の合流地点を経由して、目的地へ向かうものであることが望ましい。所定の合流地点は、例えば、コンビニエンスストア、大型店舗、ガソリンスタンド、ファミリーレストラン等であっても良いし、合流が容易な場合は、交差点や、道路等であっても良い。
車両A101−1は、ステップS1107で経路情報の更新処理が終わると、電力制御手段603により、無線通信手段601を再び省電力状態へ移行させる(ステップS1108)。
同様に、車両B101−2は、ステップS1107で経路情報の更新処理が終わると、電力制御手段603により、無線通信手段601を再び省電力状態へ移行させる(ステップS1109)。
上記処理により、経路情報を共有する複数の車両101のうち、少なくとも1台が所定の経路を外れると、経路情報を共有する複数の車両101の省電力状態が解除され、経路情報の更新処理が行われる。また、経路情報の更新処理が終わると、経路情報を共有する複数の車両101は、省電力状態に移行する。
以上、ここでは、情報処理装置400が車両101である場合の例について説明を行ったが、情報処理装置400が車両101以外の場合であっても、共通の経路情報を取得後に無線通信手段601を省電力状態に移行させる動作は同様である。また、経路情報を共有する複数の情報処理装置400のうちの少なくとも一つが、所定の経路を外れた場合に、各情報処理装置400の省電力状態を解除させ、経路情報を更新後に再度省電力状態に移行する動作も同様である。
このように、本実施の形態に係る情報処理装置は、所定の場所への経路を示す情報を他の情報処理装置と共有する情報処理装置(400)であって、無線通信を行う通信手段(601)を有する。また、情報処理装置(400)は、通信手段(601)により前記経路を示す情報を取得する取得手段(602)と、自装置(400)が前記経路を外れたことを判断する判断手段(604)を有する。さらに、情報処理装置(400)は、前記経路を示す情報を取得した後、通信手段(601)を省電力状態に移行させ、判断手段(604)により自装置(400)が前記経路を外れたと判断された場合、及び通信手段(601)により予め定められた通知を受信した場合、前記省電力状態を解除する電力制御手段(603)を有する。
上記構成により、情報処理装置(400)は、複数の情報処理装置(400)間で経路情報を共有しつつ、通信部(601)の消費電力を低減させることを容易にすることができる。
尚、上記括弧内の参照符号、及び名称は、理解を容易にするために付したものであり、あくまで一例であって、本発明の範囲を限定するためのものではない。
[第2の実施形態]
第1の実施形態では、情報処理装置400の判断手段604は、記憶手段609に記憶された経路情報610と、位置情報取得手段607が取得した位置情報とに基づいて、自装置が所定の経路を外れたことを判断する場合の例について説明を行った。
第2の実施形態では、判断手段604が、経路情報610と、位置情報とに加えて、時間情報取得手段608から取得した時間情報を加味して、所定の経路を外れたことを判断する場合の例について説明する。
図12は、第2の実施形態に係る経路情報について説明するための図である。本実施の形態に係る経路情報は、現在地1201と、目的地1202とに加えて、現在地1201と目的地1202とを結ぶ経路1203上に、複数のチェックポイント1204、1205を有する。また、本実施の形態に係る経路情報は、チェックポイント毎に、通過が予想される時間である通過予想時刻を示す情報を含む。
図12の例では、経路情報は、現在地1201を13時に出発し、目的地1202に14時に到着予定であることに加え、経路1203上のチェックポイント1204を13時10分に通過予定であることを示す情報を含んでいる。同様に、経路情報は、経路1203上のチェックポイント1205を13時40分に通過予定であることを示す情報を含んでいる。
本実施の形態に係る判断手段604は、自装置が経路1203を外れた場合に加え、自装置が各チェックポイントの通過予定時刻から所定の時間内に通過しなかった場合にも、所定の経路を外れたと判断する。これにより、例えば、何らかのアクシデント等により、経路情報を共有する複数の情報処理装置のうち、少なくとも1台に遅れが発生した場合でも、経路情報を更新し、合流を促すことができるようになる。
尚、経路情報がチェックポイントの通過予定時刻を示す情報を含むことと、判断手段604が、時間情報を加味して自装置が経路を外れたことを判断すること以外は、第1の実施形態と同様である。そのため、ここでは、差分である判断手段604の処理を中心に説明を行う。
図13は、第2の実施形態に係る判断手段の処理の流れを示すフローチャートである。尚、この処理は、例えば、第1の実施形態の図9ステップS903の処理に対応する。
ステップS1301において、判断手段604は、位置情報取得手段607から自装置の現在の位置情報を取得する。
ステップS1302において、判断手段604は、現在の位置が、記憶手段609に記憶した経路情報610が示す経路の範囲内であるか否かを判断する。例えば、判断手段604は、経路情報610が示す経路から所定の距離以上離れた場合、現在の位置が、所定の経路の範囲内ではないと判断する。ステップS1302において、現在の位置が経路情報610が示す経路の範囲内ではないと判断された場合、ステップS1306へ移行し、所定の経路を外れたと判断する。一方、ステップS1302において、現在の位置が経路情報610が示す経路の範囲内であると判断された場合、ステップS1303へ移行する。
ステップS1303において、判断手段604は、現在の位置がチェックポイントか否かを判断する。例えば、判断手段604は、現在の位置が、経路情報610に含まれるチェックポイントから所定の範囲内(例えば100m以内)である場合、現在の位置がチェックポイントであると判断する。ステップS1303において、現在の位置がチェックポイントではないと判断された場合、ステップS1305へ移行し、所定の経路を外れていないと判断する。一方、ステップS1303において、現在の位置がチェックポイントであると判断された場合、ステップS1304へ移行する。
ステップS1304において、判断手段604は、現在位置するチェックポイントの通過予定時刻と、時間情報取得手段608から取得した現在時刻とを比較し、その差が予め定められたしきい値以内(例えば、30分以内)であるか否かを判断する。ステップS1304において、通過予定時刻と、現在時刻との差がしきい値以内と判断された場合、ステップS1305へ移行し、所定の経路を外れていないと判断する。一方、ステップS1304において、通過予定時刻と、現在時刻との差がしきい値以内ではないと判断された場合、ステップS1306へ移行し、所定の経路を外れたと判断する。
上記処理により、本実施の形態では、所定の経路情報を共有する複数の情報処理装置400のうち、少なくとも1台に所定の時間以上の遅れが発生した場合、経路情報を更新して、合流を促すことができる。
[第3の実施形態]
第2の実施形態では、チェックポイント毎の通過予想時刻と、実際に通過した時刻との差がしきい値内に収まっていない場合に、各情報処理装置の省電力状態を解除させていた。この方法だと、例えば、交通渋滞や、事故等により、全ての情報処理装置(例えば、車両101)のチェックポイントの通過が遅れている場合、無駄な通信が発生してしまう恐れがある。本実施の形態では、例えば、渋滞等により、経路情報を共有する全ての車両(情報処理装置)101に遅れが発生している場合の処理について説明する。
図14は、第3の実施形態に係る渋滞時の処理について説明するための図である。図14において、車両A101−1、車両B101−2、車両C101−3の3台で目的地1202までの経路1203を示す経路情報を共有しており、経路情報には、チェックポイント1205の通過予想時刻として、13時40分が含まれているものとする。
しかし、現在時刻が14時20分であるにも関わらず、車両A101−1、車両B101−2、車両C101−3の3台はいずれもチェックポイント1205に至っていない。この場合、実施例2の方法では、車両A101−1、車両B101−2、車両C101−3のそれぞれが、チェックポイント1205を通過する度に通信が発生し、無駄な電力を消費することになる。尚、車両A101−1、車両B101−2、車両C101−3は、本実施形態に係る情報処理装置400の一例である。
図15は、第3の実施形態に係る渋滞フラグ設定処理の流れを示すフローチャートである。
車両101は、時間情報取得手段608から時刻情報を取得し(ステップS1501)、位置情報取得手段607から位置情報を取得する(ステップS1502)。
続いて、車両101は、ステップS1503において、所定の時間(例えば、5分)の経過後に、再度、時間情報取得手段608から時刻情報を取得し(ステップS1504)、位置情報取得手段607から位置情報を取得する(ステップS1505)。
ステップS1506において、判断手段604は、ステップS1503、及びステップS1504で取得した時間及び位置の情報と、前回取得した時間及び位置の情報とを用いて、車両101の平均速度を算出する。また、判断手段604は、算出した平均速度が所定の速度(例えば、5km/h)以下であるか否かを判断する。
ステップS1506において、平均速度が所定の速度以下であると判断された場合、判断手段604は、渋滞フラグを設定する(ステップS1507)。
一方、ステップS1506において、平均速度が所定の速度以下ではないと判断された場合、ステップS1503に戻り、処理を繰り返す。
上記処理により、車両101は、所定の時間内の速度が所定の速度以下である場合、渋滞が発生していると判断し、渋滞フラグを設定することができる。
図16は、第3の実施形態に係る渋滞時の省電力状態の解除処理のシーケンスチャートである。車両101は、渋滞フラグが設定されている場合には、例えば、第2の実施形態の処理から、図16の処理に省電力状態の解除処理を切り替えるものとする。
ステップS1601において、車両A101−1が、例えば、チェックポイント1を通過すると、車両A101−1の電力制御手段603は、車両A101−1の無線通信手段601の省電力状態を解除する(ステップS1602)。
無線通信手段601の省電力状態が解除されると、車両A101−1は、チェックポイント1の通過時刻を管理サーバ102に通知し(ステップS1603)、その後、再度、無線通信手段601を省電力状態に移行させる(ステップS1604)。
管理サーバ102は、車両A101−1から受信した、通過時刻を記憶手段614等に記憶する(ステップS1605)。
続いて、ステップS1606において、車両B101−2が、チェックポイント1を通過すると、車両B101−2の電力制御手段603は、車両B101−2の無線通信手段601の省電力状態を解除する(ステップS1607)。
無線通信手段601の省電力状態が解除されると、車両B101−2は、チェックポイント1の通過時刻を管理サーバ102に通知し(ステップS1608)、その後、再度、無線通信手段601を省電力状態に移行させる(ステップS1609)。
管理サーバ102は、車両B101−2から受信した、通過時刻を記憶手段614等に記憶する(ステップS1610)。
また、管理サーバ102は、車両A101−1がチェックポイント1を通過した時刻と、車両B101−2がチェックポイント1を通過した時刻を比較し、時間差を判断する(ステップS1611)。
本実施形態では、管理サーバ102は、渋滞フラグが設定された車両101からチェックポイントの通過時刻が通知されると、その時間差がしきい値(例えば20分)以上であるか否かを判断する。そして、時間差がしきい値以上である場合、経路情報の更新を行う。
ステップS1612において、時間差がしきい値以上である場合、管理サーバ102は、ID情報615を参照し、車両A101−1、及び車両B101−2と経路情報を共有する車両101を特定する。
管理サーバ102は、ステップS1612で特定した車両101、ここでは、車両A101−1、及び車両B101−2に省電力状態の解除要求を通知する(ステップS1613、S1614)。
省電力状態の解除要求を受信した車両A101−1、及び車両B101−2は、省電力状態を解除する(ステップS1615、S1616)。
以後の、経路情報の更新処理、及びその後の省電力状態への移行処理は、第1の実施形態と同様で良い。
以上、本実施形態によれば、渋滞時の無駄な通信を抑制し、車両101の電力消費を効果的に抑制することができる。
尚、上記説明では、情報処理装置400が車両101であり、共通の遅延が渋滞によるものとして説明したが、情報処理装置400は、例えば、スマートフォン等の情報端末であり、共通の遅延が電車などの交通機関の遅れによるもの等であっても良い。
[第4の実施形態]
本実施形態では、経路情報を共有する複数の車両101のうちの一台が、例えば、コンビニエンスストアや、ガソリンスタンド等に寄り道するために、経路情報を変更する際の処理の例について説明する。
図17、18は、第4の実施形態に係る寄り道ポイントについて説明するための図である。図17において、車両A101−1、車両B101−2、車両C101−3は、共通の経路1203を示す経路情報に従って、目的地1202へ向かっているものとする。
ここで、車両C101−3の利用者が、何らかの理由(例えば、ガソリンの補給、コンビニエンスストアでの買い物等)により、寄り道ポイント1702に立ち寄る必要が発生するものとする。この場合、このとき、車両C101−3が経路情報の変更を行わずに、寄り道ポイント1702へ向かうと、経路1203を外れたと判断され、他の車両101も含めて、省電力状態が解除されてしまう。
そこで、本実施の形態では、車両C101−3の利用者は、例えば、図4の入力表示部406上に表示された寄り道ポイント1702にタッチすること等により、経路の変更を管理サーバ102に要求する。
この要求に応じて、管理サーバ102は、例えば、図18に示すように、寄り道ポイント1702を経由して、目的地1202へ向かう経路情報1801を生成する。尚、この場合、車両A101−1、及び車両B101−2は、必ずしも寄り道ポイント1702に寄らなくても良いと考えられる。そのため、本実施の形態では、管理サーバ102は、生成した経路情報1801を、経路の変更を要求した車両C101−3に配信し、車両A101−1、及び車両B101−2には、例えば、配信しない。
この処理により、車両C101−3及びその利用者は、車両A101−1、及び車両B101−2の省電力状態を解除させることなく、寄り道ポイント1702に立ち寄ることができるようになる。
例えばこのように、複数の車両101で共有する経路情報は、車両101毎に一部異なる経路を含んでいても良い。つまり、車両101は、所定の場所への経路を示す情報の少なくとも一部を他の車両101と共有していれば良い。
図19は、第4の実施形態に係る寄り道ポイントを指定した場合の処理の一例のシーケンスチャートである。
例えば、車両C101−3の利用者であるユーザCが寄り道ポイントの指定操作を行う(ステップS1901)。この操作に応じて、車両C101−3は、無線通信手段601の省電力状態を解除し(ステップS1902)、寄り道ポイント1702の情報を含む経路情報の更新要求を管理サーバ102に送信する(ステップS1903)。
管理サーバ102は、経路情報の更新要求に含まれる寄り道ポイントを経由して、目的地1202へ向かう経路情報を生成し(ステップS1904)、車両C101−3に配信する(ステップS1905)。
車両C101−3は、管理サーバ102から更新された経路情報を受信すると、更新した経路情報により、記憶手段609に記憶した経路情報610を更新する(ステップS1906)。経路情報の更新が終わると、車両C101−3は、無線通信手段601を省電力状態へ移行させる(ステップS1906)。
上記処理により、車両C101−3、及びその利用者は、車両A101−1、車両B101−2の省電力状態を解除させることなく、寄り道ポイント1701に立ち寄り、その後、目的地1202へ向かう経路に復帰することができるようになる。
[第5の実施形態]
本実施形態では、例えば、車両A101−1の利用者が、他の車両101の経路情報も含めて更新する場合の処理について説明する。
図20は、第5の実施形態に係る経路情報の変更処理のシーケンスチャートである。
例えば、車両A101−1の利用者であるユーザAが目的地の変更操作を行う(ステップS2001)。この変更操作に応じて、車両A101−1は、無線通信手段601の省電力状態を解除し(ステップS2002)、目的地の情報を含む目的地の変更要求を管理サーバ102へ送信する(ステップS2003)。
管理サーバ102は、目的地の変更要求を受信すると、変更要求に含まれる目的地に基づいて経路情報を更新する(ステップS2004)。また、管理サーバ102は、ID情報615を参照し(ステップS2005)、車両A101−1と同じグループIDを有する車両101、ここでは、車両B101−2に省電力状態の解除要求を通知する(ステップS2006)。
車両B101−2は、省電力状態の解除要求の通知を受信すると、無線通信手段601の省電力状態を解除する(ステップS2007)。
管理サーバ102は、更新した経路情報を車両A101−1、車両B101−2に配信する(ステップS2008、ステップS2009)。
車両A101−1は、経路情報を受信すると、受信した経路情報により記憶手段609に記憶した経路情報610を更新し(ステップS2010)、その後、無線通信手段601を省電力状態に移行させる(ステップS2011)。
同様に、車両B101−2は、経路情報を受信すると、受信した経路情報により記憶手段609に記憶した経路情報610を更新し(ステップS2012)、その後、無線通信手段601を省電力状態に移行させる(ステップS2013)。
上記処理により、車両A101−1は、自装置と同じグループIDを有する複数の車両101の経路情報(目的地)を変更することができる。
尚、図20に示す経路情報の変更方法では、基本的に各車両101から経路情報(目的地等)の変更が可能であるため、複数の車両101から個別に経路情報の変更を行うことにより、無駄な通信が多発する恐れがある。このような問題を防ぐため、例えば、管理サーバ102が管理するID情報615は、目的地の変更可否を示す情報を有していることが望ましい。
図21は、第5の実施形態に係るID情報の例を示す図である。図21において、ID情報615は、グループID701、車両702を示す情報に加えて、目的地の変更可否2101を示す情報を有している。
図21の例では、グループID701が「1」である車両702は、「車両A」、「車両B」、及び「車両D」の3台であり、「車両A」及び「車両D」から目的地の変更が可能であることが判る。
以上、本実施状態によれば、消費電力を抑制しつつ、経路情報の目的などを容易に変更できるようになる。
<まとめ>
以上、本発明に係る情報処理装置は、他の情報処理装置と共通の目的地までの経路情報を取得し、その後は、通信手段を省電力状態に移行させる。また、取得した経路情報から外れた場合に通信手段の省電力状態を解除し、経路情報の更新のための通信を行う。これにより、複数の情報処理装置間で経路情報を共有するシステムにおいて、他の情報処理装置と経路情報を共有しつつ、消費電力を低減させることを容易にする情報処理装置を提供することができるようになる。