JP2016001068A - 非水系蓄電デバイス用セパレータの乾燥方法、及び蓄電装置の製造方法 - Google Patents

非水系蓄電デバイス用セパレータの乾燥方法、及び蓄電装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】有機系材料を用いたセパレータに熱収縮を生じさせることなく、低沸点溶媒と水との共沸現象を利用して水の沸点を下げて乾燥しやすくすることにより短時間での乾燥を可能として生産性を向上させると共に、可及的に水分の残留を少なくする。
【解決手段】100℃以下の熱収縮開始温度以上で熱収縮する物性を持つ有機系材料を用いた非水系蓄電デバイス用セパレータの乾燥方法において、水との親和性を有し水の沸点よりも低い温度で共沸現象を起こす物質の溶媒と前記セパレータとを触れさせて前記セパレータ中の水分と前記溶媒による共沸点を前記熱収縮の温度より低くする溶媒含浸工程101と、前記溶媒に触れさせたセパレータを、当該セパレータが熱収縮する温度より低く、且つ前記共沸点より高い温度で乾燥させる乾燥工程102と、を順に行う。
【選択図】図5

Description

本発明は、非水系蓄電デバイス用セパレータの乾燥方法、及び当該乾燥方法にて乾燥させたセパレータを用いた蓄電装置の製造方法に関する。詳しくは、乾燥時間を短縮化するセパレータの乾燥方法、及び当該乾燥方法により乾燥されたセパレータを備える蓄電装置の製造方法に関する。
リチウムイオン二次電池等の非水系蓄電デバイスは、携帯用電子機器や自動車用バッテリーに用いられる。当該非水系蓄電デバイスは高エネルギーを貯蔵することから、安全性の確保が重要とされている。非水系蓄電デバイスは多孔質の絶縁膜のセパレータを介して正極と負極が対向配置されて構成される。セパレータが破れると、正極と負極が直接接触(ショート)する恐れがあるため、安全上の観点で重要な役割を果たしている。
また、非水系蓄電デバイスは、市場に普及させるための課題として生産性の向上を図ることが指摘されている(下記特許文献1参照)。非水系蓄電デバイスは、組立時に水分が混入すると、電解液が分解して所望の電池性能が得られない。このため電解液の注液工程までに、正極部材、負極部材、及びセパレータを十分乾燥し、組立てている。
一般的に正極部材、負極部材、及びセパレータの乾燥は、減圧下の加熱状態で行われる。正極部材、負極部材の乾燥は、用いられる材質から常圧下における水の沸点である100℃以上で乾燥することが可能であり、比較的短時間(2時間程度)で乾燥することができる。因みに、通常、正極部材の材質は集電箔がアルミ、塗膜がリチウム酸化物とされており、負極部材の材質は集電箔が銅、塗膜が天然黒鉛とされている。しかし、セパレータの乾燥は、セパレータの材質が一般的には熱収縮の始まる温度が100℃以下であるポリオレフインとされていることから、100℃以上の高温の温度環境に曝すと熱収縮して所望する特性が得られなくなるため、高温乾燥ができなく、ポリオレフイン材質のセパレータが熱収縮を開始し始める温度以下の温度の低圧下で乾燥させている。この場合、減圧環境下の乾燥温度70℃で、乾燥時間約12時間要している。
特開2000−188114号公報
上述したように、従来の一般的なセパレータの乾燥方法においては、乾燥時間に時間を要し生産性が悪いという問題があった。また、乾燥温度が水分の沸点以下であることから、長時間乾燥しているにもかかわらず、セパレータに水分が残留し、十分な電池性能が得られないという問題もあった。
而して、本発明は上述した問題を解消せんとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、有機系材料を用いたセパレータに熱収縮を生じさせることなく、低沸点溶媒と水との共沸現象を利用して水の沸点を下げて乾燥しやすくすることにより短時間での乾燥を可能として生産性を向上させると共に、可及的に水分の残留を少なくすることにある。
上記課題を解決するため、本発明は次の手段をとる。
先ず、本発明に係る非水系蓄電デバイス用セパレータの乾燥方法の基本的手段は、100℃以下の熱収縮開始温度以上で熱収縮する物性を持つ有機系材料を用いた非水系蓄電デバイス用セパレータの乾燥方法において、水との親和性を有し水の沸点よりも低い温度で共沸現象を起こす物質の溶媒と前記セパレータとを触れさせて前記セパレータ中の水分と前記溶媒による共沸点を前記熱収縮開始温度より低くする溶媒含浸工程と、前記溶媒に触れさせたセパレータを乾燥させる乾燥工程と、を順に行う。
上述した本発明によれば、溶媒含浸工程において水より低沸点で共沸現象を起こす物質の溶媒をセパレータに触れさせてセパレータ中の水分と前記溶媒による共沸点をセパレータが熱収縮を開始する熱収縮開始温度より低くする。そして、これを乾燥工程で乾燥する。したがって、共沸点は水の沸点より低いため、従来より乾燥時間を短縮化することが可能となり、生産性の向上を図ることができる。この場合、セパレータが乾燥工程で熱収縮しないようにするため、セパレータが熱収縮を開始する熱収縮開始温度より低い温度で、かつ前記共沸点と同じかそれ以上の温度で乾燥をすることにより、セパレータ中の水分を効率よく除去することができ、セパレータ中の水分を可及的に少なくすることができる。
なお、上述の本発明の非水系蓄電デバイス用セパレータの乾燥方法は、好ましくは次の様な態様手段とするのが良い。
先ず、上述した基本的手段における前記乾燥工程は、前記有機系材料の熱収縮開始温度より低く、且つ当該乾燥工程が行われる圧力状態での共沸点より高い温度で乾燥させるのが好ましい。これによればセパレータをより効率よく乾燥を行うことができる。
次に、上述した基本的手段における前記乾燥工程は、大気圧より低圧状態で行うのが好ましい。これにより共沸点を大気圧状態の温度より低い温度にすることができて、それだけ効率よく乾燥することができる。
次に、上述した基本的手段における前記溶媒はエタノールであるのが好ましい。エタノールは、取り扱い上安全であり取り扱い易い。
次に、上述した基本的手段における前記セパレータに用いられる有機系材料はポリオレフインであるのが好ましい。ポリオレフインは一般にコスト上有利である。市場での入手もし易い。
更に、本発明に係る蓄電装置の製造方法の基本的手段は、正極部材と、負極部材と、電解液と、セパレータと、これらの部材を収納する収納部材とを有する蓄電装置の製造方法において、前述したいずれかに記載の非水系蓄電デバイス用セパレータの乾燥方法にて乾燥されたセパレータを用いて蓄電装置を製造する。この蓄電装置の製造においても、前述した各セパレータの乾燥方法を用いるものであるため、当該乾燥方法で得られたのと同様の作用効果を得ることができる。
本発明は、上記した手段をとることにより、有機系材料を用いたセパレータに熱収縮を生じさせることなく、低沸点溶媒と水との共沸現象を利用して水の沸点を下げて乾燥しやすくすることにより短時間での乾燥を可能として生産性を向上させると共に、可及的に水分の残留を少なくすることができる。
本実施形態の蓄電装置を分解状態で示す図である。 本実施形態の蓄電装置の外観を示す斜視図である。 蓄電装置の非水系蓄電デバイスを構成する正極部材、負極部材、セパレータを単品状態で示す平面図である。 図3に示す非水系蓄電デバイスの各部材が組合わされて積層された状態を示す平面図である。 セパレータの製造工程図である。 水と共沸する低沸点溶媒例を示す図表である。 溶媒含浸工程の一例を示す図である。 蓄電装置の製造工程図である。 容積維持率を示す図表である。
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。本実施形態は、非水系蓄電デバイスの構成形態が積層型の場合である。
図1は本実施形態の蓄電装置10の構成概念を分解図状態で示し、図2は組立てられた外観状態を示す。蓄電装置10は図1で見て上下の両側に配設される収納部材としてのラミネートフィルム12間に非水系蓄電デバイス20及び電解液28が配設されて構成される。非水系蓄電デバイス20は正極部材22、負極部材24、及びセパレータ26とからなっている。非水系蓄電デバイス20は、正極活性物質が表面に塗布等された薄板状あるいは箔状の正極部材22と、負極活性物質が表面に塗布等された薄板状あるいは箔状の負極部材24とが交互に積層状態で配置され、この両者22,24の間、及び積層方向の両端に薄膜状のセパレータ26が配置されて構成される。そして、これら各部材22,24,26は、図2に示すように、収納部材としての両側のラミネートフィルム12に積層された状態として封入される。その際、その内部には非水電解液28も封入され、これら各部材22,24,26間に介在する。
図3は非水系蓄電デバイス20を構成する正極部材22、負極部材24、及びセパレータ26の各部材の単品状態を示す。これらの各部材22,24,26は板状形状に形成されており、正極部材22と負極部材24のそれぞれの端面には正極端子22Aと負極端子24Aが設けられている。この正極端子22Aと負極端子24Aは積層された際に異なる位置状態となるように設定されている。図4は積層された配置状態を示す。
正極部材22は、従来から知られている公知の方法で構成されている。正極部材22は、アルミニウム製の箔やラス加工やエッチング処理された箔からなる集電体の片側または両側に正極活性物質と結着剤、必要に応じて導電剤を溶剤に混練分散させたペーストを塗布、乾燥、圧延して作製されている。正極活性物質としては、リチウムイオンをゲストとして受け入れ得るリチウム含有遷移金属化合物が使用される。なお、正極部材22の厚みは130μm〜200μmで、柔軟性に富むのがよい。
負極部材24も、従来から知られている公知の方法で構成されている。負極部材24は、負極集電体の片側または両側に負極活性物質と結着剤、必要に応じて導電剤を溶剤に混練分散させたペーストを塗布、乾燥、圧延して作製されている。負極集電体としては銅または銅合金が用いられる。その他、圧延箔、電解箔でも良く、形状も箔、孔開き箔、エキスパンド材、ラス材等であってもよい。負極活性物質としては、リチウムイオンを吸蔵、脱離し得る天然黒鉛や人造黒鉛が使用される。なお、負極部材24の厚みは140μm〜210μmで、柔軟性に富むのがよい。
セパレータ26としては100℃以下の熱収縮開始温度(例えば80℃)以上で熱収縮する物性を持つ有機系材料が用いられる。有機系材料としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などの微多孔性ポリオレフィン系樹脂が好ましい。ポリオレフィン系樹脂は蓄電デバイス20が過熱した場合に安全装置として機能し、取り扱い易く、コストも安い。なお、コスト上の観点からはイソプロパノールが好ましい。有機系材料を用いた本実施形態のセパレータ26の製造方法は後述する。なお、熱収縮開始温度とは、当該材料を加熱した際において熱変形を生じ始める温度である。
電解液28も従来公知のものである。非水溶媒に電解質を溶解したものが用いられる。非水溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチレルカーボネート等を用いることができ、これらの非水溶液は、単独或いは二種類以上の混合溶媒として、使用することができる。
上記の構成より成る非水系蓄電デバイス20によれば、正極部材22の正極活性物質としてリチウム(Li)含有遷移金属化合物が使用されているので、正極部材22は、充電時にはリチウムをイオンの形態で放出し、放電時にはリチウムイオンを吸蔵する。負極部材24は負極活性物質として天然黒鉛や人造黒鉛が使用されており、充電時にはそのリチウムイオンを吸蔵し、放電時にはそのリチウムイオンを放出する。
セパレータ26は、正極部材22と負極部材24における充放電時のリチウムイオンの放出、吸蔵作用を可能としつつ、正極部材22と負極部材24との短絡を防止するために、両者22、24間に配置される。そのため、通常、セパレータ26は3層構造で構成される。中央層がポリエチレン樹脂(PE)の非結晶性ポーラス層とされ、両側層がポリプロピレン樹脂(PP)の高結晶性層とされている。これにより通常はリチウムイオンは各層に形成された微細な通路を通過できる状態にあり両部材による放出、吸蔵作用が可能となっている。しかし、発熱状態になるとセパレータ26は破れることなく溶けて各層に形成された微細な通路がふさがれてリチウムイオンの通過を遮断して、それ以上高熱となるのを阻止し、安全性を確保している。このようにセパレータ26は安全上の観点でも重要な部品である。
次に、上述したセパレータ26の製造方法を説明する。なお、本実施形態の説明では、製造工程におけるセパレータの水分を除去するまでの製造過程中のセパレータ素材を符号26Aで表し、水分を除去した後の製品を符号26で表している。
図5はセパレータ26の製造工程を示す工程図である。先ず、工程100はセパレータ素材の成形工程である。このセパレータ素材の成形工程100によりセパレータ素材26Aの成形を行う。セパレータ素材26Aの材料としては、前述もしたように100℃以下の熱収縮開始温度以上で熱収縮する物性を持つ有機系材料が用いられる、本実施形態の場合は微多孔性ポリオレフィン系樹脂が用いられる。セパレータ素材26Aの形状、大きさは、図2から図4に示すように、板状の方形状とされており、外形枠が正極部材22及び負極部材24の外形枠より一回り大きく形成されている。
上記後、工程101の溶媒含浸工程に進む。この溶媒含浸工程101は後工程の乾燥工程102の前工程として行われる。セパレータ26が非水系蓄電デバイス20として使用されるとき、この非水系蓄電デバイス20に水分が混入していると、電解液28が分解して所望の電池性能が得られない。このため、このセパレータ26を含む非水系蓄電デバイス20における水分を除去する乾燥が必要とされる。したがって、セパレータ素材26Aについても、後工程の乾燥工程102で乾燥が行われ水分が除去される。この乾燥工程102における乾燥時間を短時間で効率良く行うために、前工程101として上記により成形したセパレータ素材26Aに溶媒を含浸させる。
セパレータ素材26Aに含浸させる溶媒としては、水に溶け込むことのできる水と親和性があり水より低沸点で共沸現象を起こす物質が用いられる。このような物質の溶媒を含浸させることにより後工程の乾燥工程における水を除去できる共沸点を水の沸点より低くすることができて乾燥時間の短縮化を図ることができる。ここで親和性とは水と混ざり合うことができるという性質である。また、共沸現象とは液体の混合物が沸騰する際に液相と気相が同じ組成になる現象のことをいい、このような混合物を共沸混合物という。通常の液体混合物は沸騰するにしたがって組成が変化し、沸騰する温度が徐々に上昇していくが、共沸混合物の場合は組成が変わらず沸点も一定のままである。また、例えば、水(沸点100℃)とエタノール(沸点78.3℃)の共沸混合物の沸点(共沸点)は、水、及びエタノールのそれぞれの単体の沸点より低い78.2℃であり、一定の温度で沸騰する。なお、共沸混合物の中には、それぞれの単体の沸点よりも高い沸点となるものもある。本発明でいう共沸現象とは、それぞれの液体を混合して共沸混合物とした際に、それぞれの単体の液体の沸点よりも低い沸点となる現象、かつ沸騰中も温度が一定である現象をいう。
図6の図表は水と共沸する低沸点溶媒の一例を示す。また、この図表は用いられる溶媒の水との共沸点と、水の組成との関係も示している。この図表における「水の組成」における「共沸限界濃度(wt.%)」とは、水の沸点降下現象が維持できる限界濃度である。本実施形態では、溶媒としてはエタノールが用いられる。エタノールは取り扱い上安全であり、取り扱いやすい。このエタノールを溶媒として用いた場合の大気圧状態での共沸点は78.17℃であり、水の沸点が約20℃低下する。そして、この場合の共沸限界濃度は4.0wt.%である。これは、例えばセパレータ素材26Aにエタノールを100g含浸させると水4gまで共沸点温度で蒸発させて除去できることを意味する。セパレータ素材26Aの水分含有率は具体的には共沸限界濃度の4.0wt.%よりはるかに低いため、実際上問題となることはない。
図7はエタノールの溶媒30をセパレータ素材26Aに含浸させる方法の一例を示す。図7に示す溶媒の含浸方法は、エタノールが入った容器32にセパレータ素材26Aをいわゆるドブ付けして含浸させるものである。その他の含浸させる方法として、セパレータ素材26Aにスポイドでエタノールを滴下させて行う方法等各種方法がある。
セパレータ素材26Aにエタノールの溶媒30を含浸させたら、次に、これを乾燥工程102で乾燥する。乾燥は減圧下状態で加熱して行う。本実施形態の場合は、真空状態に減圧された状態として乾燥を行う。その真空圧状態は、1×10-1Pa程度である。これにより共沸点を図6に示す大気圧状態の共沸点より低下させることができ、乾燥をより効率良く行うことができる。乾燥温度は有機系材料のセパレータ素材26Aが熱収縮する温度より低く、前記減圧下状態での共沸点より高い温度とされる。本実施形態では、セパレータ素材26Aとしてポリオレフィンが用いられていることから、約80℃以上の温度となると熱収縮する。そして、溶媒のエタノールの真空状態での共沸点は70℃より低くなることから、乾燥温度は70℃で行った。これによりセパレータ素材26Aは加熱乾燥時に熱収縮することなく、乾燥が行われる。この実施形態の乾燥法によれば、ポリオレフィンの熱収縮温度が約80℃であり、熱収縮温度が100℃以上のような物質に比べて低い温度で熱収縮を開始するため、蓄電装置が過熱状態になった際に、より確実にイオン通過を遮断できて安全性を確保しやすい。
上記状態にて乾燥を行った結果、セパレータ素材26Aの残留水分をほとんど無くすことができた。条件によっては絶対乾燥も可能である。これにより工程103によりセパレータ26が完成し、その製作が完了する。上述した本実施形態の乾燥方法によれば、乾燥時間も1時間程度となり、従来12時間要していたのに比べ、大幅に短縮することができる。
次に、上述した乾燥方法にて乾燥されて製作されたセパレータを用いて蓄電装置を製造する方法を、図8に示す工程図に基づいて説明する。
先ず、工程110〜112において、予め、セパレータ26、正極部材22、負極部材24の各部品を製作しておき用意する。本実施形態では、セパレータ26は上述した乾燥方法を用いて製作されたものである。正極部材22及び負極部材24は前述において説明した構成のものである。この正極部材22及び負極部材24も、その製作工程において乾燥工程があるが、正極部材22及び負極部材24に用いる材質の特性から高温乾燥がもともと可能とされており、比較的短時間で乾燥することができ、その製作時間も短時間となっている。
次に、工程113により、別途、収納部材12を用意する。本実施形態では、収納部材12は図1及び図2に示すラミネートフィルムである。なお、収納部材12の材質は、耐圧強度の観点からマンガン、銅等の金属を微量含有するアルミニウム合金や、安価なニッケルメッキを施した鉄で形成してもよい。
上述により別途用意された収納部材12に、工程114において正極部材、負極部材、及びセパレータを所定の配置として収納する。そして、これも、工程115において、別途用意する電解液28を工程116において注入する。これにより工程117において蓄電装置10として完成する。
上述により製造された蓄電装置10の製作時間は、セパレータ26の製作時間が大幅に短縮されるに伴って、同様に大幅に短縮される。また、上述した本実施形態のセパレータ26の乾燥方法により乾燥して製作されたセパレータ26を用いて製作した蓄電装置10によれば、図9に示すようにサイクル試験後の容積維持率が10%程度向上した。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はその他各種の形態で実施できる。例えば、上記実施形態の蓄電デバイスの構成形態が積層型であったが、巻回型にも適用可能であり、正極と負極の間にセパレータを有する種々の非水系蓄電デバイスに適用可能である。
また、上記実施形態では、セパレータ素材26Aの乾燥は真空に減圧された状態で行うものであるが、大気圧状態で行ってもよい。しかし、減圧状態の方が沸点が低くなり、乾燥効率がよい。
10 蓄電装置
12 ラミネートフィルム(収納部材)
20 非水系蓄電デバイス
22 正極部材
24 負極部材
26 セパレータ
26A セパレータ素材
28 電解液
30 溶媒

Claims (6)

  1. 100℃以下の熱収縮開始温度以上で熱収縮する物性を持つ有機系材料を用いた非水系蓄電デバイス用セパレータの乾燥方法において、
    水との親和性を有し水の沸点よりも低い温度で共沸現象を起こす物質の溶媒と前記セパレータとを触れさせて前記セパレータ中の水分と前記溶媒による共沸点を前記熱収縮開始温度より低くする溶媒含浸工程と、
    前記溶媒に触れさせたセパレータを乾燥させる乾燥工程と、
    を順に行う非水系蓄電デバイス用セパレータの乾燥方法。
  2. 請求項1に記載の非水系蓄電デバイス用セパレータの乾燥方法において、
    前記乾燥工程は前記有機系材料の前記熱収縮開始温度より低く、且つ当該乾燥工程が行われる圧力状態での共沸点より高い温度で乾燥させる非水系蓄電デバイス用セパレータの乾燥方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の非水系蓄電デバイス用セパレータの乾燥方法において、
    前記乾燥工程は大気圧より低圧状態で行われる非水系蓄電デバイスの乾燥方法。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の非水系蓄電デバイス用セパレータの乾燥方法において、
    前記溶媒はエタノールである非水系蓄電デバイス用セパレータの乾燥方法。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の非水系蓄電デバイス用セパレータの乾燥方法において、
    前記セパレータに用いられる有機系材料はポリオレフインである非水系蓄電デバイス用セパレータの乾燥方法。
  6. 正極部材と、負極部材と、電解液と、セパレータと、これらの部材を収納する収納部材とを有する蓄電装置の製造方法において、
    前記請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の非水系蓄電デバイス用セパレータの乾燥方法にて乾燥させたセパレータを用いて蓄電装置を製造する蓄電装置の製造方法。

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