JP2003297428A - 非水電解液二次電池 - Google Patents

非水電解液二次電池

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JP2003297428A
JP2003297428A JP2002104389A JP2002104389A JP2003297428A JP 2003297428 A JP2003297428 A JP 2003297428A JP 2002104389 A JP2002104389 A JP 2002104389A JP 2002104389 A JP2002104389 A JP 2002104389A JP 2003297428 A JP2003297428 A JP 2003297428A
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Japan
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electrode
secondary battery
aqueous electrolyte
electrolyte secondary
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JP2002104389A
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Ayako Kobayashi
彩子 小林
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Toshiba Corp
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 初充電等の電池作動時でのガス発生に伴う外
装缶の膨れを防止することが可能な非水電解液二次電池
を提供する。 【解決手段】 正極、負極およびセパレータを有する電
極群と、非水電解液とを具備した非水電解液二次電池に
おいて、前記電極群は、0.5CmAの定電流で4.0
Vに達するまで充電を行なう初充電での水素発生量が電
極群の単位容積(cm3)当り15μL以下になる水分
量を有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウム二次電池
に関し、特に正極、負極およびセパレータを有する電極
群を改良した非水電解液二次電池に係わる。
【0002】
【従来の技術】近年、非水電解液二次電池は高エネルギ
ー密度を有する他、作動電圧範囲が広く、小型・軽量で
あるという点から携帯用電子機器の電源として注目され
ている。
【0003】中でも、角型非水電解液二次電池の需要が
伸びており、小型・軽量化の要求化が進む一方、電池の
形状から外装缶の膨れが問題となっている。さらに軽量
化を重視して外装缶として軟質金属であるアルミニウム
等を用いた場合、初充電時に生じるガスにより前記外装
缶が顕著に膨れるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、初充電等の
電池作動時でのガス発生に伴う外装缶の膨れを防止する
ことが可能な非水電解液二次電池を提供しようとするも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る非水電解液
二次電池は、正極、負極およびセパレータを有する電極
群と、非水電解液とを具備した非水電解液二次電池にお
いて、前記電極群は、0.5CmAの定電流で4.0V
に達するまで充電を行なう初充電での水素発生量が電極
群の単位容積(cm3)当り15μL以下になる水分量
を有することを特徴とするものである。
【0006】本発明に係る別の非水電解液二次電池は、
正極、負極およびセパレータを有する電極群と、非水電
解液とを具備した非水電解液二次電池において、前記正
極、負極およびセパレータは、水溶性で、かつ低沸点の
有機溶剤により共沸状態で水分を蒸発させ、乾燥された
ものであることを特徴とするものである。
【0007】本発明に係るさらに別の非水電解液二次電
池は、正極、負極およびセパレータを有する電極群と、
非水電解液とを具備した非水電解液二次電池において、
前記電極群は、水溶性で、かつ低沸点の有機溶剤により
共沸状態で水分を蒸発させ、乾燥されたものであること
を特徴とするもんである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る非水電解液二
次電池を図1に示す角型非水電解液二次電池を例にして
詳細に説明する。
【0009】例えばアルミニウムまたはアルミニウム合
金のような金属からなる有底矩形筒状外装缶1は、例え
ば正極端子を兼ね、底部に絶縁体2が配置されている。
電極群3は、前記外装缶1内に収納されている。前記電
極群3は、正極4、セパレ―タ5及び負極6をこの順序
で積層した帯状物を前記正極4が外側に位置するように
渦巻き状に巻回し、扁平状に圧縮した構造になってい
る。
【0010】前記外装缶1内には、非水電解液が収容さ
れている。中央部が開口された合成樹脂からなる絶縁体
7は、前記外装缶1内の前記電極群3の上方に載置され
ている。金属製蓋体8は、前記外装缶1の上部開口部に
配置され、かつ前記上部開口部付近を例えばレーザー溶
接により接合されている。前記金属製蓋体8は前記外装
缶1に密に固定されている。負極端子9は、前記金属製
蓋体8の中央に位置しており、負極端子の周りは樹脂製
の絶縁材を介してシールされている。前記負極6は、負
極リ―ド11を介して負極端子である前記金属製蓋体8
の中央に接続されている。前記正極4は図示しない正極
リードを介して、正極端子である前記外装缶1に接続さ
れている。
【0011】次に、前記正極4、前記負極6、前記セパ
レータ5および前記非水電解液について詳しく説明す
る。
【0012】1)正極4 この正極4は、活物質およびバインダーを含む合剤を集
電体に担持させた構造を有する。
【0013】前記活物質としては、リチウムを脱ドープ
し、かつドープすることが可能な活物質、例えばリチウ
ムマンガン複合酸化物、リチウム含有ニッケル酸化物、
リチウム含有コバルト化合物、リチウム含有ニッケルコ
バルト酸化物、リチウム含有鉄酸化物、リチウムを含む
バナジウム酸化物などを挙げることができる。中でも、
リチウムコバルト酸化物(LiCoO2)、リチウムニ
ッケル酸化物(LiNiO2)、リチウムマンガン酸化
物(LiMn24またはLiMnO2)を用いると、高
電圧が得られるために好ましい。
【0014】前記バインダーとしては、例えばポリテト
ラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデ
ン(PVdF)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合
体(EPDM)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)
等を用いることができる。
【0015】前記活物質と前記バインダーとの配合割合
は、活物質85〜99重量%とバインダー1〜15重量
%にすることが好ましい。
【0016】前記正極の合剤中には、さらに例えばアセ
チレンブラック、カーボンブラック、黒鉛等の導電材を
配合することを許容する。前記集電体としては、例えば
厚さ5〜50μmのアルミニウム箔、ステンレス箔、ニ
ッケル箔等を用いることができる。
【0017】2)負極6 この負極6は、活物質およびバインダーを含む合剤を集
電体に担持させた構造を有する。
【0018】前記活物質としては、例えば人造黒鉛、天
然黒鉛、熱分解炭素、コークス、有機高分子の焼成体、
メソフェーズ小球体、メソフェーズ系ピッチから選ばれ
る少なくとも1つの炭素質材料を用いることができる。
【0019】前記バインダーは、ポリフッ化ビニリデン
(PVdF)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体
(EPDM)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、
カルボキシメチルセルロース(CMC)等を挙げること
ができる。
【0020】前記活物質および前記バインダーの配合割
合は、活物質80〜99重量%、バインダー1〜20重
量%にすることが好ましい。前記バインダーの配合割合
を1重量%未満にすると、前記活物質同士を相互の繋ぎ
止めるとともに、活物質を集電体に良好に密着させるこ
とが困難になる。一方、前記バインダーの配合割合が2
0重量%を超えると、合剤中の活物質量が相対的に低下
して容量および充放電サイクル寿命が低下する恐れがあ
る。
【0021】前記合剤中には、さらに例えばアセチレン
ブラック、カーボンブラック等の導電材を配合すること
を許容する。
【0022】前記電体としては、例えば厚さ5〜50μ
mの銅箔等を挙げることができる。
【0023】(3)セパレータ5 このセパレータ5としては、例えばポリエチレン、ポリ
プロピレンなどのポリオレフィン系樹脂の不織布、多孔
膜等を用いることができる。
【0024】(4)非水電解液 この非水電解液は、電解質を非水溶媒で溶解した組成を
有する。
【0025】前記電解質としては、例えばホウフッ化リ
チウム(LiBF)、六フッ化リン酸リチウム(Li
PF)、過塩素酸リチウム(LiClO)、六フッ
化砒素リチウム(LiAsF)、トリフルオロメタン
スルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、塩化アルミニ
ウムリチウム(LiAlCl)から選ばれる1種または
2種以上のリチウム塩を挙げることができる。
【0026】前記非水溶媒としては、例えばエチレンカ
ーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボ
ネート、γ−ブチロラクトン、スルホラン、アセトニト
リル、1,2−ジメトキシエタン、1,3−ジメトキシ
プロパン、ジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、2
−メチルテトラヒドロフラン、炭酸ジメチル、炭酸ジエ
チルおよびエチルメチルカーボネートから選ばれる1種
または2種以上の混合物を挙げることができる。
【0027】前記電解質の非水溶媒に対する溶解量は、
0.5〜1.5モル/Lとすることが望ましい。
【0028】本発明に係る非水溶媒二次電池において、
前記電極群は0.5CmAの定電流で4.0Vに達する
まで充電を行なう初充電での水素発生量が電極群の単位
容積(cm3)当り15μL以下になる水分量を有す
る。前記電極群が前記初充電条件での水素発生量が電極
群の単位容積(cm3)当り15μLを超える水分量を
含有すると、初充電等の電池作動時でのガス発生に伴う
外装缶の膨れを防止することが困難になる。
【0029】このような水分量を低減した電極群は、次
のような手法により得ることができる。
【0030】(1)前記正極、負極およびセパレータを
それぞれ水溶性で、かつ低沸点の有機溶剤により共沸状
態で水分を蒸発させ、乾燥させた後、前記正極および負
極をこれらの間およびその片側に前記セパレータを配置
し、捲回し、必要に応じてプレスして扁平化することに
よって前記水分量を低減した電極群を得る。
【0031】(2)正極および負極をこれらの間および
その片側に前記セパレータを配置し、捲回し、必要に応
じてプレスして扁平化した後、水溶性で、かつ低沸点の
有機溶剤により共沸状態で水分を蒸発させ、乾燥させる
ことによって前記水分量を低減した電極群を得る。
【0032】前記水溶性でかつ低沸点の有機溶剤として
は、例えば1、2−ジメトキシエタン、エタノール等を
用いることができる。
【0033】前記水溶性でかつ低沸点の有機溶剤による
共沸状態で水分蒸発、乾燥は、例えば遠心分離機と真空
乾燥機を併用して行うことができる。さらに、電極群を
外装缶に装填した後に真空雰囲気で処理することを許容
する。
【0034】以上説明したのように本発明によれば、
0.5CmAの定電流で4.0Vに達するまで充電を行
なう初充電での水素発生量が単位容積(cm3)当り1
5μL以下になる水分量を有する電極群を備えることに
よって、初充電等の電池作動時でのガス発生に伴う外装
缶の膨れを防止した信頼性の高い非水電解液二次電池を
得ることができる。
【0035】すなわち、本発明者は初充電等の電池作動
時での外装缶の膨れが電池内の水分、特に電極群を構成
する正極、負極およびセパレータに残留する水分の分解
に伴なう水素発生に起因することを究明した。
【0036】このようなことから、本発明者は所定の初
充電条件(0.5CmAの定電流で4.0Vに達するま
で充電を行なう初充電)での水素発生量を指標とし、こ
の水素発生量が単位容積(cm3)当り15μL以下に
なる水分量に抑えた電極群を用いることによって、初充
電等の電池作動時でのガス発生に伴う外装缶の膨れを防
止した信頼性の高い非水電解液二次電池を得ることがで
きることを見出した。
【0037】また、正極、負極およびセパレータをそれ
ぞれ水溶性で、かつ低沸点の有機溶剤により共沸状態で
水分を蒸発させ、乾燥させるか、または電極群を水溶性
で、かつ低沸点の有機溶剤により共沸状態で水分を蒸発
させ、乾燥させることによって、それら部材の劣化(特
に正負極のバインダー成分の劣化)を招くことなく、そ
れら部材中の水分を速やかにかつほぼ完全に除去でき、
初充電等の電池作動時でのガス発生に伴う外装缶の膨れ
を防止した信頼性の高い非水電解液二次電池を得ること
ができる。
【0038】なお、電極群中の水分を除去する手法とし
て水の沸点である100℃より高温に保って真空乾燥す
る方法が考えられる。しかしながら、この方法では前記
電極群の水分を十分に除去できないばかりか、正負極の
バインダーやセパレータが100℃以上の高温下に曝さ
れるため、それらバインダーやセパレータが劣化して電
池特性に悪影響を与える。このような点から、捲回した
後の電極群を高温で乾燥することは好ましくなく、電極
群から水分を除去することは不可能であった。
【0039】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例を詳細に説明
する。
【0040】(実施例1) <正極の作製>活物質として平均粒径5μmのLiCo
289重量%、導電材としてのグラファイト8重量%
およびバインダーとしてのポリフッ化ビニリデン3重量
%をN−メチル−2−ピロリドンに分散させてペースト
を調製した。つづいて、このスラリーを帯状のアルミニ
ウム箔の両面に塗付した後、乾燥させ、さらにプレス、
スリット加工を施して、厚さ180μmのリール状正極
を作製した。
【0041】<負極の作製>グラファイト95重量%と
バインダーとしてのSBR3重量%、CMC2重量%を
水に分散させ、ペーストを調製した。つづいて、このス
ラリーを銅箔に塗付した後、乾燥させ、さらにプレス、
スリット加工を施して厚さ160μmのリール状負極を
作製した。
【0042】次いで、前記正極、負極および微孔性ポリ
プロピレンフィルムからなるセパレータを1,2−ジメ
トキシエタンに1分間浸漬した後、室温下で3000r
pmの遠心分離機で3分間処理して余分な有機溶剤を水
分とともに共沸状態で除去した。
【0043】次いで、前記正極および前記負極をセパレ
ータで挟んだ後、渦巻き状に捲回して円筒状物とし、さ
らにこの円筒状物を10kg/cm2の圧力でプレスす
ることによれ扁平状の電極群を作製した。つづいて、こ
の電極群をアルミニウム製の外装缶内に挿入し、80℃
に保ちながら12時間真空乾燥処理を施し、共沸状態で
水分を除去した。真空乾燥処理後、アルゴンガス雰囲気
下で室温まで放置した後に非水電解液を注入し、封口板
を前記外装缶の開口部に封口体をレーザー溶接すること
により前述した図1に示す角形非水電解液二次電池(リ
チウム二次電池)を10個組立てた。なお、非水電解液
には、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)をエチレ
ンカーボネートとエチルメチルカーボネートの混合溶媒
(エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネートの
容量比1:2)に1.0モル/L溶解した組成のものを
使用した。
【0044】(実施例2)実施例1と同様な方法で作製
した正極、負極およびセパレータをエタノールに1分間
浸漬した後、室温下で3000rpmの遠心分離機で3
分間処理し、電極群を作製し、この電極群を外装缶内に
挿入し、80℃に保ちながら12時間真空乾燥処理を施
した以外、実施例1と同様な方法により前述した図1に
示すリチウム二次電池を10個組立てた。
【0045】(実施例3)実施例1と同様な方法で作製
した正極、負極を微孔性ポリプロピレンフィルムからな
るセパレータで挟んだ後、渦巻き状に捲回して円筒状物
とし、さらにこの円筒状物を10kg/cm2の圧力で
プレスすることによれ扁平状の電極群を作製した。つづ
いて、この電極群を1,2−ジメトキシエタンに5分間
浸漬した後、室温下で3000rpmの遠心分離機で5
分間処理して余分な有機溶剤を水分とともに共沸状態で
除去した。
【0046】次いで、水分除去の処理を施した前記電極
群をアルミニウム製の外装缶内に挿入し、80℃に保ち
ながら12時間真空乾燥処理を施し、共沸状態で水分を
除去した。真空乾燥処理後、アルゴンガス雰囲気下で室
温まで放置した後に実施例1と同様の組成を有する非水
電解液を注入し、封口板を前記外装缶の開口部に封口体
をレーザー溶接することにより前述した図1に示すリチ
ウム二次電池を10個組立てた。
【0047】(比較例1)実施例1と同様に作製した正
極、負極を水分の除去を施さずに微孔性ポリプロピレン
フィルムからなるセパレータで挟んだ後、渦巻き状に捲
回して円筒状物とし、さらにこの円筒状物を10kg/
cm2の圧力でプレスすることによれ扁平状の電極群を
作製した。つづいて、この電極群をアルミニウム製の外
装缶内に挿入し、実施例1と同様の組成を有する非水電
解液を注入し、封口板を前記外装缶の開口部に封口体を
レーザー溶接することにより前述した図1に示す構造の
リチウム二次電池を10個組立てた。
【0048】(比較例2)実施例1と同様に作製した正
極、負極を水分の除去を施さずに微孔性ポリプロピレン
フィルムからなるセパレータで挟んだ後、渦巻き状に捲
回して円筒状物とし、さらにこの円筒状物を10kg/
cm2の圧力でプレスすることによれ扁平状の電極群を
作製した。つづいて、この電極群をアルミニウム製の外
装缶内に挿入し、120℃に保ちながら24時間真空乾
燥処理を施した。真空乾燥処理後、アルゴンガス雰囲気
下で室温まで放置した後に実施例1と同様の組成を有す
る非水電解液を注入し、封口板を前記外装缶の開口部に
封口体をレーザー溶接することにより前述した図1に示
す構造のリチウム二次電池を10個組立てた。
【0049】得られた実施例1〜3および比較例1、2
のリチウム二次電池の10個について、それらの上部を
開け、外装缶内のガスを捕集して発生量および発生ガス
中の水素量(電極群の単位容積cm3当りの量)を測定
した。これらのガス測定は、以下のようにして行った。
【0050】多量の流動パラフィン(JIS K 90
03試薬)に電池を入れ、流動パラフィンで満たした内
容量1mLのメスピペットを電池の上に位置するように
立てて置き、ニッパーで電池上部を開いて電池内部から
出てきたガスをメスピペット内に捕集する。メスピペッ
ト内に補集したガス量を読み取り、発生ガス量とした。
【0051】電極群の単位容積(cm3)当りの水素量
は、前記メスピペット内に捕集したガスをガスタイトシ
リンジで0.1mL採取し、このガスをガスクロマトグ
ラフ装置(島津製作所社製商品名;GC−14A[カラ
ム;モレキュラシーブ5A,キャリアガス;Ar])に
より0.1mL中の水素量を測定し、さらにこの水素量
を下記式(1)に代入することによって求めた。
【0052】 G={[(Gt×GH)/0.1]/S}×1000 …(1) ここで、Gは電極群の単位容積(cm3)当りの水素量
(μL)、Gtは発生ガス量(mL)、GHは採取した
0.1mLのガス中の水素量(mL)、Sは電極群の容
積(cm3)を示す。
【0053】これらの結果を下記表1に示す。
【0054】また、実施例1〜3および比較例1、2の
リチウム二次電池の10個について、電池の中央部の厚
みを測定した。この後、0.5CmA定電流で4.0V
に達するまで初充電し、充電後に電池の厚さの変化量を
調べた。その結果を下記表2に示す。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】前記表1,2から明らかなように実施例1
〜3の二次電池ではいずれも初充電時の電極群の単位容
積(cm3)当り水素発生量が15μL以下で、かつ総
ガス発生量も少ないため、初充電時の外装缶の膨れによ
る厚さ変化を低減できることがわかる。これは、電極群
を構成する正極、負極、セパレータまたは電極群そのも
のの水分を水溶性でかつ低沸点有機溶剤にて共沸状態で
容易に除去することができたためである。また、比較的
低温度での乾燥が可能なため、電極群に含まれるバイン
ダーやセパレータの劣化を生じることなく水分を除去で
きた。
【0058】これに対し、電極群を乾燥しなかった比較
例1の電池は初充電時の水素発生量が電極群の単位容積
(cm3)当り15μLを超え、かつ総発生ガス量が多
く、外装缶の厚さ変化が大きいことがわかる。また、高
温で長時間真空乾燥した比較例2においても、実施例1
〜3と同等の効果は得られていない。
【0059】なお、実施例1〜3では水溶性低沸点有機
溶剤として1,2−ジメトキシエタン、エタノールを用
いたが、これ以外の水溶性低沸点有機溶剤でも同様の効
果が得られる。ただし、電池特性等を考慮すると、非水
電解液として利用されている水溶性低沸点有機溶剤を使
用するのが好ましい。
【0060】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば初
充電等の電池作動時でのガス発生に伴う外装缶の膨れを
防止した信頼性の高い非水電解液二次電池を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る角形非水電解液二次電池を示す断
面図。
【符号の説明】
1…外装缶、 2…絶縁板、 3…電極群、 4…正極、 5…セパレータ、 6…負極、 7…絶縁体、 8…金属製蓋体、 9…負極端子、 10…負極リード。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極、負極およびセパレータを有する電
    極群と、非水電解液とを具備した非水電解液二次電池に
    おいて、 前記電極群は、0.5CmAの定電流で4.0Vに達す
    るまで充電を行なう初充電での水素発生量が電極群の単
    位容積(cm3)当り15μL以下になる水分量を有す
    ることを特徴とする非水電解液二次電池。
  2. 【請求項2】 正極、負極およびセパレータを有する電
    極群と、非水電解液とを具備した非水電解液二次電池に
    おいて、 前記正極、負極およびセパレータは、水溶性で、かつ低
    沸点の有機溶剤により共沸状態で水分を蒸発させ、乾燥
    されたものであることを特徴とする非水電解液二次電
    池。
  3. 【請求項3】 正極、負極およびセパレータを有する電
    極群と、非水電解液とを具備した非水電解液二次電池に
    おいて、 前記電極群は、水溶性で、かつ低沸点の有機溶剤により
    共沸状態で水分を蒸発させ、乾燥されたものであること
    を特徴とする非水電解液二次電池。
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