JP2016000546A - キャスタ付物品のキャスタ配設構造及びそのキャスタ配設構造を備えた台車 - Google Patents

キャスタ付物品のキャスタ配設構造及びそのキャスタ配設構造を備えた台車 Download PDF

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真次 松田
曽根 誠
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▲祐▼二 三谷
山本 直樹
Naoki Yamamoto
直樹 山本
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Abstract

【課題】凹凸や段差のある箇所でも押し易く、安定して所定の速度を保って走行させることができるキャスタ付物品のキャスタ配設構造及び当該構造を備えた台車を提供する。
【解決手段】本体部10の下面13にキャスタ20が配設され、これにより本体部10が移動自在とされたキャスタ付物品1のキャスタ配設構造で、キャスタ20は、本体部10に取り付けられて車輪22を支持する支持部材21を有し、支持部材21は、進行方向Aの前側にヒンジ部30を有し、ヒンジ部30を中心として進行方向Aの後側が上下動し、本体部10と支持部材21とが離間する方向Bに付勢する付勢手段45がヒンジ部30の後側に設けられ、車輪22の下側部分に前側から衝撃Cが加えられたときに、付勢手段45の付勢力に抗してヒンジ部30を中心として支持部材21が回動し、ヒンジ部30の後側の支持部材21が上方Dに移動する。
【選択図】図3

Description

本発明は、キャスタ付物品のキャスタ配設構造及びそのキャスタ配設構造を備えた台車に関するものである。
従来、下側にキャスタを有し、当該キャスタによって移動自在に構成されたキャスタ付物品としては、特許文献1に示すような、荷物を載せて移動する台車が挙げられる。このような台車200は、例えば、図6及び図7に示すように、荷台211が設けられると共に進行方向Aの後端部からハンドル212が立設された台車本体部210を有しており、この台車本体部210の下面に、前側の左右に並んだ2つの前側キャスタ220と後側の左右に並んだ2つの後側キャスタ230が、それぞれネジN等によって固定された構成となっている。
また、このような台車200では、台車本体部210の下面に配設された複数のキャスタ220,230の中の2つの前側キャスタ220が、略鉛直方向に延びる軸を中心として回動する構造となっているものがある。このようにキャスタが回動することによって、移動時に容易に左右に曲がることができるようになっている。
特開2013−23123号公報
ここで、従来、前記したような台車200が、地面に凹凸のある箇所や段差のある箇所を通るときに、その振動によって、回動する前側キャスタ220と台車本体部210とが共振し、前側キャスタ220が大きく振れてしまい、図8の二点鎖線で示すように進行方向Aに向いていた前側キャスタ220が、図8の実線で示すように、進行方向とは異なる方向に向いてしまうことがあった。このように前側キャスタ220等のキャスタが進行方向とは異なる方向を向いてしまうと、台車200の走行が乱れて作業者が押し難くなって、台車200の走行速度が遅くなり、ひいては荷物の運搬が遅延する等の不具合を生じさせる虞があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、凹凸や段差のある箇所でも押し易く、安定して所定の速度を保って走行させることができるキャスタ付物品のキャスタ配設構造及びそのキャスタ配設構造を備えた台車を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の発明は、本体部の下面にキャスタが配設されており、該キャスタにより前記本体部が移動自在に構成されているキャスタ付物品のキャスタ配設構造において、前記キャスタは、前記本体部に取り付けられると共に車輪を支持する支持部材を有しており、該支持部材は、設定された進行方向の前側にヒンジ部を有しており、該ヒンジ部を中心として、進行方向の後側が上下動するように回動可能となっており、前記本体部と前記支持部材とが離間する方向に付勢する付勢手段が、前記ヒンジ部の後側に設けられており、前記車輪の下側部分に前側から衝撃が加えられたときに、前記付勢手段の付勢力に抗して、前記ヒンジ部を中心として前記支持部材が回動し、前記ヒンジ部の後側の前記支持部材が上方に移動するようになっているキャスタ付物品のキャスタ配設構造としたことを特徴とする。
また、本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に加え、前記支持部材に対して、前記車輪が略鉛直方向の軸を中心に回動自在に配設されているキャスタ付物品のキャスタ配設構造としたことを特徴とする。
また、本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のキャスタ付物品のキャスタ配設構造を備えた台車としたことを特徴とする。
本発明の請求項1に記載の発明によれば、車輪の下側部分に前側から衝撃が加えられたときに、前側のヒンジ部を中心として後側が上下動する構造を有していることで、凹凸や段差のある箇所でのキャスタと本体部との共振を防止して振動を吸収するため、凹凸や段差のある箇所でも押し易く、安定して所定の速度を保って走行させることができる。
また、本発明の請求項2に記載の発明によれば、支持部材に対して車輪が回動して左右に曲がり易く構成されたキャスタ付物品において、車輪の下側部分に前側から衝撃が加えられたときに、前側のヒンジ部を中心として後側が上下動する構造を有していることで、凹凸や段差のある箇所でのキャスタと本体部との共振を防止して、凹凸や段差のある箇所でも押し易く、安定して所定の速度を保って走行させることができる。
また、本発明の請求項3に記載の発明によれば、台車が、前記した請求項1又は2に記載したキャスタ付物品のキャスタ配設構造を有していることで、凹凸や段差のある箇所でのキャスタと本体部との共振を防止して振動を吸収し、凹凸や段差のある箇所でも押し易く、安定して所定の速度を保って走行させることができ、荷物を運搬し易くなる台車とすることができる。
本発明の実施の形態1に係る台車の側面図である。 同実施の形態に係る台車の下面図である。 同実施の形態に係る台車における前側キャスタの構造を示す断面図である。 同実施の形態に係る台車における後側キャスタの構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態2に係る台車における前側キャスタの構造を示す断面図である。 従来の台車の側面図である。 従来の台車の下面図である。 従来の台車において前側キャスタが進行方向と異なる向きになる不具合を説明するための前側キャスタの下面図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
[発明の実施の形態1]
始めに、本発明の実施の形態1について、図1〜図4を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る台車の側面図である。図2は、同実施の形態に係る台車の下面図である。図3は、同実施の形態に係る台車における前側キャスタの構造を示す断面図である。図4は、同実施の形態に係る台車における後側キャスタの構造を示す断面図である。
この実施の形態のキャスタ付物品としての台車1は、荷物を載せて作業者が押して走行させるものであり、図1及び図2に示すように、本体部としての台車本体部10と、その下面13に配設されたキャスタとしての2つの前側キャスタ20及び2つの後側キャスタ50を有している。このうち、台車本体部10は、略平面形状の荷台11を有しており、進行方向Aに対する後側端部に、作業車が台車10を押すための折畳み可能なハンドル12が立設されている。
また、前記したように、台車本体部10の下面13には、2つの前側キャスタ20と2つの後側キャスタ50が配設されている。まず、前側キャスタ20について、図3を用いて説明する。
本実施の形態の前側キャスタ20は、図3に示すように、台車本体部10に取り付けられると共に車輪としての前側車輪22を支持する支持部材としての前側キャスタ支持部材21を有している。この前側キャスタ支持部材21は、進行方向Aの前側に設けられたヒンジ部としての前側キャスタヒンジ部30と、進行方向Aの後側に設けられた前側キャスタ上下動部40とを介して、台車本体部10の荷台11に取り付けられている。また、前側キャスタ上下動部40には、台車本体部10と前側キャスタ支持部材21とが離間する方向Bに付勢する付勢手段としてのコイルスプリング45が設けられている。そして、前側車輪22が道路の凹凸等に衝突して前側からの衝撃Cが加えられたときに、前側キャスタヒンジ部30を中心として、前側キャスタ上下動部40が下方への付勢力に抗して上方Dに回動し、前側キャスタ支持部材21と、前側キャスタ支持部材21に対して前側車輪22が略鉛直方向の軸を中心に回動自在に配設された回動機構23を介して前側キャスタ支持部材21に支持された前側車輪22とが、上方Dに移動するようになっている。以下、詳述する。
図3に示すように、前側車輪22は、車輪回動軸22cに回動自在に取り付けられている。そして、この車輪回動軸22cを、板状の車輪支持板22aから下方に突出した2つの車輪支持突出部22bで支持している。
また、車輪支持板22aは、前側キャスタ支持部材21に対して略鉛直方向の軸(図示省略)を中心として回動自在に配設されている。具体的には、図3に示すように、車輪支持板22aの上面に環状に設けられた下側保持部材22dと、前側キャスタ支持部材21の下面に環状に設けられた上側保持部材21aとで、ボールベアリング23aを上下から保持した回動機構23を有しており、この回動機構23により、車輪22が略鉛直方向の軸に沿って滑らかに回動可能となるように構成されている。
また、このように車輪22を回動自在に支持した前側キャスタ支持部材21は、図3に示すように、進行方向Aの前側に設けられたヒンジ部としての前側キャスタヒンジ部30と、進行方向Aの後側に設けられた前側キャスタ上下動部40とを介して、台車本体部10に対して取り付けられている。
まず、前側キャスタヒンジ部30について説明する。図3に示すように、この前側キャスタヒンジ部30が設けられる台車本体部10の箇所は、荷台11の上面にネジ用凹部14a、荷台11の下面13に弾性部材用凹部16aが設けられており、2つの凹部14a,16aの間にネジ31を通すための貫通孔18aが形成されている。また、前側キャスタヒンジ部30が設けられる前側キャスタ支持部材21の箇所は、貫通カラー34を通すための貫通孔21bが設けられている。そして、貫通孔18aの下面から貫通孔21bを貫通した箇所の間に貫通カラー34が配設され、ネジ用凹部14aからネジ31が挿入されて、貫通カラー34内を通して、前側キャスタ支持部材21の下面側でワッシャ33及びナット32で固定するようになっている。
また、台車本体部10の弾性部材用凹部16aと前側キャスタ支持部材21の間における貫通カラー34の周囲には、ゴム等の弾性体で構成された弾性部材35が配設されている。これにより、前側キャスタ支持部材21の前側が台車本体部10に対して離間する方向に付勢されて、所定量だけ上下動可能となっている。また、前側キャスタ支持部材21の貫通孔21bと貫通カラー34の間又は台車本体部10の貫通孔18aとネジ31の間に所定の間隙を有していて、前側キャスタヒンジ部30を中心に所定量だけ回動して前側キャスタ支持部材21を傾斜させることが可能となっている。
次に、前側キャスタ上下動部40について説明する。図3に示すように、この前側キャスタ上下動部40が設けられる台車本体部10の箇所は、荷台11の上面にネジ用凹部14b、荷台11の下面13にコイルスプリング用凹部17aが設けられており、2つの凹部14b,17aの間にネジ41を通すための貫通孔18bが形成されている。また、前側キャスタ上下動部40が設けられる前側キャスタ支持部材21の箇所は、貫通カラー44を通すための貫通孔21cが設けられている。そして、貫通孔18bの下面から貫通孔21cを貫通した箇所の間に貫通カラー44が配設され、ネジ用凹部14bからネジ41が挿入されて、貫通カラー44内を通して、前側キャスタ支持部材21の下面側から所定量離間した位置でワッシャ43及びナット42で固定するようになっている。
また、台車本体部10のコイルスプリング用凹部17aと前側キャスタ支持部材21の間における貫通カラー44の周囲には、付勢手段としてのコイルスプリング45が配設されている。これにより、前側キャスタ支持部材21の後側が台車本体部10に対して離間する方向Bに付勢されて、所定量だけ上下動可能となっている。この上下動の移動量は、前側キャスタヒンジ部30より大きな距離を移動可能に構成されており、また、前側キャスタヒンジ部30よりも弾性率が低く(すなわち、容易に変形可能に)構成されている。また、前側キャスタ支持部材21の貫通孔21cと貫通カラー44の間又は台車本体部10の貫通孔18bとネジ41の間に所定の間隙を有していて、前側キャスタヒンジ部30を中心に所定量だけ回動させたときに、前側キャスタ支持部材21の前側キャスタ上下動部40側も対応して回動、傾斜するようになっている。
そして、このような構成を有しているため、前側車輪22の下側部分に前側から凹凸や段差等による衝撃Cが加えられたときに、前側キャスタヒンジ部30を中心として、より移動し易い後側の前側キャスタ上下動部40が大きく回動して上方Dに移動するようになっている。これにより、振動を吸収して台車本体部10と前側キャスタ20との共振を防止し、台車1が過度に振動することを防止できるようになっている。
次に、後側キャスタ50について、図4を用いて説明する。
本実施の形態の後側キャスタ50は、図4に示すように、前側キャスタ20に設けられた回動機構23を有しておらず、進行方向Aに対して直進するように固定して配設されている。すなわち、後側キャスタ50は、台車本体部10に取り付けられると共に車輪としての後側車輪52を支持する支持部材としての後側キャスタ支持部材51を有している。この後側キャスタ支持部材51は、進行方向Aの前側に設けられたヒンジ部としての後側キャスタヒンジ部60と、進行方向Aの後側に設けられた後側キャスタ上下動部70とで、台車本体部10の荷台11に取り付けられている。また、後側キャスタ上下動部70には、台車本体部10と後側キャスタ支持部材51とが離間する方向Bに付勢する付勢手段としてのコイルスプリング75が設けられている。そして、後側車輪52が道路の凹凸等に衝突したときに、後側キャスタヒンジ部60を中心として、後側キャスタ上下動部70が下方への付勢力に抗して上方Dに回動し、後側キャスタ支持部材51と、この後側キャスタ支持部材51に支持された後側車輪52とが、上方Dに移動するようになっている。以下、詳述する。
図4に示すように、後側車輪52は、前側車輪22と同様に、車輪回動軸52cに回動自在に取り付けられている。そして、この車輪回動軸52cを、板状の車輪支持板52aから下方に突出した2つの車輪支持突出部52bで支持している。
また、車輪支持板52aは、後側キャスタ支持部材51に対して固定されている。また、このように後側車輪52を支持した後側キャスタ支持部材51は、進行方向Aの前側に設けられたヒンジ部としての後側キャスタヒンジ部60と、進行方向Aの後側に設けられた後側キャスタ上下動部70とを介して、台車本体部10に対して取り付けられている。
まず、後側キャスタヒンジ部60について説明する。図4に示すように、この後側キャスタヒンジ部60が設けられる台車本体部10の箇所は、荷台11の上面にネジ用凹部15a、荷台11の下面13に弾性部材用凹部16bが設けられており、2つの凹部15a,16bの間にネジ61を通すための貫通孔19aが形成されている。また、後側キャスタヒンジ部60が設けられる後側キャスタ支持部材51の箇所は、貫通カラー64を通すための貫通孔51bが設けられている。そして、貫通孔19aの下面から貫通孔51bを貫通した箇所の間に貫通カラー64が配設され、ネジ用凹部15aからネジ61が挿入されて、貫通カラー64内を通して、前側キャスタ支持部材21の下面側でワッシャ63及びナット62で固定するようになっている。
また、台車本体部10の弾性部材用凹部16bと後側キャスタ支持部材51の間における貫通カラー64の周囲には、ゴム等の弾性体で構成された弾性部材65が配設されている。これにより、後側キャスタ支持部材51の前側が台車本体部10に対して離間する方向Bに付勢されて、所定量だけ上下動可能となっている。また、後側キャスタ支持部材51の貫通孔51bと貫通カラー64の間又は台車本体部10の貫通孔19aとネジ61の間に所定の間隙を有していて、後側キャスタヒンジ部60を中心に所定量だけ回動して後側キャスタ支持部材51を傾斜させることが可能となっている。
次に、後側キャスタ上下動部70について説明する。図4に示すように、この後側キャスタ上下動部70が設けられる台車本体部10の箇所は、荷台11の上面にネジ用凹部15b、荷台11の下面13にコイルスプリング用凹部17bが設けられており、2つの凹部15b,17bの中央部にネジ71を通すための貫通孔19bが形成されている。また、後側キャスタ上下動部70が設けられる後側キャスタ支持部材51の箇所は、貫通カラー74を通すための貫通孔51cが設けられている。そして、貫通孔19bの下面から貫通孔51cを貫通した箇所の間に貫通カラー74が配設され、ネジ用凹部15bからネジ71が挿入されて、貫通カラー74内を通して、後側キャスタ支持部材51の下面側から所定量離間した位置でワッシャ73及びナット72で固定するようになっている。
また、台車本体部10のコイルスプリング用凹部17bと後側キャスタ支持部材51の間における貫通カラー74の周囲には、付勢手段としてのコイルスプリング75が配設されている。これにより、後側キャスタ支持部材51の後側が台車本体部10に対して離間する方向Bに付勢されて、所定量だけ上下動可能となっている。この上下動の移動量は、後側キャスタヒンジ部60より大きな距離を移動可能に構成されており、また、後側キャスタヒンジ部60よりも弾性率が低く(すなわち、容易に変形可能に)構成されている。また、後側キャスタ支持部材51の貫通孔51cと貫通カラー74の間又は台車本体部10の貫通孔19bとネジ71の間に所定の間隙を有していて、後側キャスタヒンジ部60を中心に所定量だけ回動させたときに、後側キャスタ支持部材51の後側キャスタ上下動部70側も対応して回動、傾斜するようになっている。
そして、このような構成を有しているため、後側車輪52の下側部分に前側から凹凸や段差等による衝撃Cが加えられたときに、後側キャスタヒンジ部60を中心として、より移動し易い後側の後側キャスタ上下動部70が大きく回動して上方Dに移動するようになっている。これにより、振動を吸収して台車本体部10と後側キャスタ50との共振を防止し、台車1が過度に振動することを防止できるようになっている。
ここで、従来、台車1の荷台11に荷物を載せ、作業者がハンドル12を持って台車1を進行方向Aに前進させたときに、点字ブロック等の凹凸や段差が続くところを進んでいるときには、前側車輪22及び後側車輪52への衝撃Cによる振動が生じ易く、台車本体部10とキャスタ20,50との共振が生じて前側車輪22が曲がり易くなるものである。このように、略鉛直方向の軸を中心に回動自在に配設されている前側車輪22が当該軸を中心に回動して前側車輪22が進行方向Aに対して曲がると、台車1が進行方向Aに前進し難くなり、台車1の走行が乱れて遅くなってしまう。
これに対し、前記したような本実施の形態に係る台車1によれば、前側キャスタ支持部材21に対して前側車輪22が回動して左右に曲がり易く構成された台車1において、前側車輪22及び後側車輪52の下側部分に前側から衝撃Cが加えられたときに、前側の前側キャスタヒンジ部30及び後側キャスタヒンジ部60を中心として後側が上下動する構造を有していることで、凹凸や段差のある箇所での前側キャスタ20や後側キャスタ50と台車本体部10との共振を防止して振動を吸収するため、前側キャスタ20が曲がらずに進行方向Aに対して真っ直ぐな方向を保つことができ、直進性の優れた台車1とすることができ、凹凸や段差のある箇所でも押し易く、安定して所定の速度を保って走行させることができる、荷物を運搬し易くなる台車1とすることができる。
また、前側キャスタ支持部材21を台車本体部10に取り付けている前側キャスタヒンジ部30及び前側キャスタ上下動部40の構成と、後側キャスタ支持部材51を台車本体部10に取り付けている後側キャスタヒンジ部60及び後側キャスタ上下動部70の構成において、前側を取り付けている各キャスタヒンジ部30,60にも、後側を取り付けている各キャスタ上下動部40,70にも弾性体(弾性部材35,65及びコイルスプリング45,75)を備えているため、各キャスタ20,50が所定のクッション性を有する構成となる。その上で、前側の弾性部材35,65よりも後側のコイルスプリング45,75の弾性率を低くすることで、前側のキャスタヒンジ部30,60を中心に後側のキャスタ上下動部40,70が回動して、前側のキャスタヒンジ部30,60より大きく上下動し、凹凸等の衝撃Cによる振動を後側が大きく上下動することで吸収する構成とすることができる。このような構成により、キャスタ20,50にクッション性と直進性の双方を備えさせることができるものである。
[発明の実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2について、図5を参照して説明する。なお、本実施の形態における前記した発明の実施の形態1と同様の構成については、同じ符号を付して、説明を省略している。
図5は、本発明の実施の形態2に係る台車における前側キャスタの構造を示す断面図である。
以下、本実施の形態の前側キャスタ120について、図5を用いて説明する。本実施の形態の前側キャスタ120は、図5に示すように、台車本体部10に取り付けられると共に車輪としての前側車輪22を支持する支持部材としての前側キャスタ支持部材121を有している。この前側キャスタ支持部材121には、前側キャスタヒンジ機構130が設けられており、この前側キャスタヒンジ機構130を介して、前側車輪22が台車本体部10の荷台11に取り付けられている。また、前側キャスタヒンジ機構130における後側には、前側キャスタ上下動部140が設けられており、ここに、台車本体部10と前側キャスタ支持部材121におけるキャスタヒンジ機構130の下側の部材とが離間する方向Bに付勢する付勢手段としての弾性部材141が設けられている。そして、前側車輪22が道路の凹凸等に衝突して前側からの衝撃Cが加えられたときに、前側キャスタヒンジ機構130のヒンジ部133を中心として、前側キャスタヒンジ機構130の一部が下方への付勢力に抗して上方Dに回動し、前側キャスタヒンジ機構130の一部と、前側キャスタヒンジ機構130に対して前側車輪22が略鉛直方向の軸を中心に回動自在に配設された回動機構23を介して支持された前側車輪22とが、上方Dに移動するようになっている。以下、詳述する。
まず、前側キャスタ支持部材121は、台車本体部10にネジ122によって固定されている。具体的には、台車本体部10の荷台11の前側2箇所、後側2箇所に設けられたネジ用凹部114の下方に設けられた貫通孔118にネジ122が挿入され、さらにネジ用凹部114に対応するように前側キャスタ支持部材121に設けられた貫通孔121aにネジ122が挿入されて、前側キャスタ支持部材121の下面側でワッシャ124及びナット123で固定するようになっている。また、前側キャスタ支持部材121における下部に、前側キャスタ支持部材121の一部として前側キャスタヒンジ機構130が配設されている。
また、前側車輪22は、前記した発明の実施の形態1と同様に回動機構23を介して、前側キャスタヒンジ機構130の後述する可動部材132に対して略鉛直方向の軸(図示省略)を中心として回動自在に配設されている。また、このように前側車輪22を回動自在に支持した前側キャスタヒンジ機構130は、上側の固定部材131と下側の可動部材132とこれらが回動可能に接続されるヒンジ部133を有している。
このうち、固定部材131は、前側キャスタ支持部材121に接着,溶接,ネジ止め等の所定の手段によって固定されている。また、固定部材131は、略水平状態から下方に屈曲した形状となっており、進行方向Aの前側に、ヒンジ部133が形成されている。このヒンジ部133は、固定部材131と板状の可動部材132とが蝶番状に接続されて回動可能に構成されたものである。また、固定部材131と可動部材132の間におけるヒンジ部133の後側には、前側キャスタ上下動部140が設けられている。本実施の形態における前側キャスタ上下動部140は、付勢手段としてゴム等で構成された略球状の中実の弾性部材141が、固定部材131と可動部材132の間に挟持されるように配置されている。これにより、前側キャスタ上下動部140が台車本体部10に対して離間する方向Bに付勢されて、所定量だけ上下動可能となっている。
そして、このような構成を有しているため、前側車輪22の下側部分に前側から凹凸や段差等による衝撃Cが加えられたときに、前側キャスタ上下動部140の弾性部材141の付勢力に抗して、前側キャスタヒンジ機構130のヒンジ部133を中心として、可動部材132が回動して上方Dに移動するようになっている。これにより、振動を吸収して台車本体部10と前側キャスタ120との共振を防止し、、台車1が過度に振動することを防止できるようになっている。
なお、本実施の形態の後側キャスタについては、キャスタヒンジ機構やキャスタ上下動部の構成は本実施の形態の前側キャスタヒンジ機構130や前側キャスタ上下動部140と同様であり、その他の構成は前記した発明の実施の形態1の後側キャスタと同様であるので、説明を省略する。
以上のように、本実施の形態に係る台車1によれば、前記した本発明の実施の形態1と同様に、前側キャスタ支持部材121の前側キャスタヒンジ機構130に対して前側車輪22が回動して左右に曲がり易く構成された台車1において、前側車輪22や後側車輪52の下側部分に前側から点字ブロック等の凹凸や段差による衝撃Cが加えられたとしても、前側のヒンジ部133を中心として後側が上下動する構造を有していることで、凹凸や段差のある箇所での前側キャスタ120と台車本体部10との共振を防止して振動を吸収するため、前側キャスタ120が曲がらずに進行方向Aに対して真っ直ぐな方向を保つことができ、直進性の優れた台車1とすることができ、凹凸や段差のある箇所でも押し易く、安定して所定の速度を保って走行させることができる、荷物を運搬し易くなる台車1とすることができる。また、本実施の形態の構成によれば、ヒンジ部やキャスタ上下動部の部品点数を少なくして、製造効率を向上させることができる。
なお、以上説明した各実施の形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。
例えば、前記した各実施の形態では、車輪が略鉛直方向の軸を中心に回動自在に配設されている2つの前側キャスタと、車輪が略鉛直方向の軸を中心に回動自在にはなっておらず回動不可能な2つの後側キャスタを有する台車について説明したが、これに限るものではない。例えば、キャスタの数は、これに限るものではなく、適宜の数のキャスタの台車に適用可能である。また、回動するキャスタの数や全体に対する割合(例えば、全て回動可能なものでも良いし、全て回動不可能なものでも良い)も適宜である。また、台車以外のキャスタを有するキャスタ付物品(例えば、スーツケースや手押し車等)にも本発明のキャスタ配設構造を適用可能である。
また、ヒンジ部としては、前記した発明の実施の形態1では、ネジ31の周囲にゴムからなる弾性部材35を有する前側キャスタヒンジ部30及び後側キャスタヒンジ部60が用いられ、前記した発明の実施の形態2では、固定部材131と可動部材132とを回動可能に接続する蝶番状のヒンジ部133を用いていた。しかし、ヒンジ部としては、これに限るものではなく、ヒンジ部の構成や形状や大きさ、ヒンジ部を構成する部材の材質等は、適宜決定すれば良い。
また、付勢手段としては、前記した発明の実施の形態1では、前側キャスタ上下動部40及び後側キャスタ上下動部70にコイルスプリング45からなる付勢手段が配設されており、前記した発明の実施の形態2では、前側キャスタ上下動部140に中実のゴムからなる弾性部材141で構成された付勢手段が配設されていた。しかし、付勢手段としては、これに限るものではなく、付勢手段の構成や形状、大きさ、材質等は、適宜決定すれば良い。例えば、付勢手段の材質としては、コイルスプリングや中実のゴム以外に、中空のゴム、中空又は中実の弾性力を有するプラスチック、板バネ、トーションバネ等を用いても良い。
1 台車(キャスタ付物品)
10 台車本体部(本体部)
13 本体部の下面
20 前側キャスタ(キャスタ)
21 前側キャスタ支持部材(支持部材)
22 前側車輪(車輪)
23 回動機構
30 前側キャスタヒンジ部(ヒンジ部)
40 前側キャスタ上下動部
45 コイルスプリング(付勢手段)
50 後側キャスタ(キャスタ)
51 後側キャスタ支持部材(支持部材)
52 後側車輪(車輪)
60 後側キャスタヒンジ部(ヒンジ部)
70 後側キャスタ上下動部
75 コイルスプリング(付勢手段)
120 前側キャスタ(キャスタ)
121 前側キャスタ支持部材(支持部材)
133ヒンジ部
140 前側キャスタ上下動部
141 弾性部材(付勢手段)
A 進行方向
B 本体部と支持部材とが離間する方向
C 車輪の下側部分に対する前側からの衝撃
D 上方

Claims (3)

  1. 本体部の下面にキャスタが配設されており、該キャスタにより前記本体部が移動自在に構成されているキャスタ付物品のキャスタ配設構造において、
    前記キャスタは、前記本体部に取り付けられると共に車輪を支持する支持部材を有しており、
    該支持部材は、設定された進行方向の前側にヒンジ部を有しており、該ヒンジ部を中心として、進行方向の後側が上下動するように回動可能となっており、
    前記本体部と前記支持部材とが離間する方向に付勢する付勢手段が、前記ヒンジ部の後側に設けられており、
    前記車輪の下側部分に前側から衝撃が加えられたときに、前記付勢手段の付勢力に抗して、前記ヒンジ部を中心として前記支持部材が回動し、前記ヒンジ部の後側の前記支持部材が上方に移動するようになっていることを特徴とするキャスタ付物品のキャスタ配設構造。
  2. 前記支持部材に対して、前記車輪が略鉛直方向の軸を中心に回動自在に配設されていることを特徴とする請求項1に記載のキャスタ付物品のキャスタ配設構造。
  3. 請求項1又は2に記載のキャスタ付物品のキャスタ配設構造を備えたことを特徴とする台車。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2018069966A1 (ja) * 2016-10-11 2018-04-19 cocoa motors.株式会社 一人乗り移動機器
JP2021100656A (ja) * 2020-02-03 2021-07-08 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 遊技機

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