JP2016000389A - 濁水処理システム及び濁水処理方法 - Google Patents

濁水処理システム及び濁水処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】災害廃棄物や津波堆積物等の洗浄に伴って生じる濁水を安定して処理することができる濁水処理システム及び濁水処理方法を提供する。
【解決手段】濁水処理システム200は、第1凝集反応槽202内の第1被処理水がアルカリ性になるようにアルカリ性物質を添加するアルカリ添加手段214と、第2凝集反応槽205内の第2被処理水が酸性になるように酸性物質を添加する酸添加手段213と、第1被処理水に第1凝集剤を添加するための第1凝集剤添加手段と、第2被処理水に第2凝集剤を添加するための第2凝集剤添加手段と、濁水の濁度又はSS濃度を検出する濁度/SS検出手段と、濁度/SS検出手段によって検出された濁度又はSS濃度に基づいて第1凝集剤の添加量を制御する凝集剤制御手段220と、を備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、濁水処理システム及び濁水処理方法に関する。
土木工事現場等で発生する濁水は、pHやSS(浮遊物質)濃度が環境基準値内になるように処理される。例えば特許文献1には、原水を貯留する原水槽と、凝集剤が添加された原水をスラッジと分離水とに分離する固液分離装置とを備えるシステムが記載されている。この特許文献1に記載されたシステムでは、土木工事現場で発生した濁水を原水とし、原水が高アルカリと検出されたとき、固液分離装置へ移送するラインに凝集剤を添加して固液分離する。
特開2002−205075号公報
ところで、地震災害によって発生した災害廃棄物や津波災害によって発生した津波堆積物等を処理するために分級洗浄を行う場合、この分級洗浄により発生した洗浄後水は、多量の無機物や有機物を含む濁水となる。しかも、災害廃棄物や津波堆積物の汚染状態はばらつきが大きいため、濁水の性状は時間的に大きく変動する。そのため、従来の処理システムでは、このような性状が大きく変動する濁水を安定して処理することは困難である。
本発明は、災害廃棄物や津波堆積物等の洗浄に伴って生じる濁水を安定して処理することができる濁水処理システム及び濁水処理方法を提供することを目的とする。
本発明による濁水処理システムは、濁水を導入して凝集沈殿処理する第1凝集反応槽及び第1沈殿槽と、第1沈殿槽の後段に設けられて第1沈殿槽からの被処理水を導入して凝集沈殿処理する第2凝集反応槽及び第2沈殿槽と、を備える濁水処理システムであって、第1凝集反応槽内の第1被処理水がアルカリ性になるようにアルカリ性物質を添加するアルカリ添加手段と、第2凝集反応槽内の第2被処理水が酸性になるように酸性物質を添加する酸添加手段と、第1被処理水に第1凝集剤を添加するための第1凝集剤添加手段と、第2被処理水に第2凝集剤を添加するための第2凝集剤添加手段と、濁水の濁度又はSS濃度を検出する濁度/SS検出手段と、濁度/SS検出手段によって検出された濁度又はSS濃度に基づいて第1凝集剤の添加量を制御する凝集剤制御手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明による濁水処理方法は、濁水を導入して凝集沈殿する第1凝集反応槽及び第1沈殿槽と、第1沈殿槽の後段に設けられて第1沈殿槽からの被処理水を導入して凝集沈殿処理する第2凝集反応槽及び第2沈殿槽と、を備える濁水処理システムを用いた濁水処理方法であって、第1凝集反応槽内の第1被処理水がアルカリ性になるようにアルカリ性物質を添加するアルカリ添加工程と、第2凝集反応槽内の第2被処理水が酸性になるように酸性物質を添加する酸添加工程と、第1被処理水に第1凝集剤を添加する第1凝集剤添加工程と、第2被処理水に第2凝集剤を添加する第2凝集剤添加工程とを含み、第1凝集剤添加工程では、濁水の濁度又はSS濃度に基づいて第1凝集剤の添加量を制御することを特徴とする。
このような濁水処理システム及び濁水処理方法によれば、2段階の凝集沈殿処理が行われる。第1凝集反応槽内の第1被処理水は、アルカリ性に調整されて凝集沈殿処理される。続いて、第2凝集反応槽内の第2被処理水は、酸性に調整されて凝集沈殿処理される。1段目の凝集沈殿処理では、主に重金属やSS等が低減され、2段目の凝集沈殿処理では、主にCOD等の有機性物質が低減される。本発明者らは、災害廃棄物や津波堆積物等の洗浄に伴って生じる、性状変動の大きい濁水を処理する際、濁水の濁度又はSS濃度を指標とすることが有効であることを見出した。第1凝集剤の添加量は、凝集剤制御手段(凝集剤制御工程)によって、濁水の濁度又はSS濃度に基づいて制御される。これにより、濁水の性状が変動した場合でも、1段目の凝集沈殿処理が良好に行われる。また、濁水の性状の変動が2段目の凝集沈殿処理に及ぼす影響を低減できる。その結果として、災害廃棄物や津波堆積物等の洗浄に伴って生じる濁水を安定して処理することができる。
また、本発明において、第1凝集反応槽及び第2凝集反応槽には、第1被処理水のpH及び第2被処理水のpHを検出するpH検出手段がそれぞれ設けられており、pH検出手段によって検出されたpHに基づいて、第1凝集反応槽内の第1被処理水がアルカリ性になるようにアルカリ添加手段を制御すると共に第2凝集反応槽内の第2被処理水が酸性になるように酸添加手段を制御するpH制御手段を備えてもよい。この構成により、第1被処理水がアルカリ性に、第2被処理水が酸性になるように確実に調整することができる。
また、凝集剤制御手段は、濁度/SS検出手段によって検出された濁度又はSS濃度に基づいて第2凝集剤の添加量を制御してもよい。この構成により、濁水の性状の変動に合わせて第2凝集剤の添加量が調整される。よって、災害廃棄物や津波堆積物等の洗浄に伴って生じる濁水をより安定して処理することができる。
また、第1凝集剤及び/又は第2凝集剤は、高分子凝集剤を含んでもよい。この場合、凝集反応により形成されたフロックは、大きく成長されやすくなる。よって、第1沈殿槽及び/第2沈殿槽内で行われる固液分離の効果が一層発揮される。
また、第1凝集剤と第2凝集剤とは、異なる凝集剤であってもよい。この場合、対応できる無機物や有機物の種類範囲が広くなるので、濁水の性状の変動が大きくなっても、安定的な処理を行うことができる。
本発明によれば、災害廃棄物や津波堆積物等の洗浄に伴って生じる濁水を安定して処理することができる。
混合廃棄物のリサイクル方法の概要を示すフロー図である。 破砕選別工程を示すフロー図である。 土壌洗浄工程を示すフロー図である。 津波堆積物のリサイクル方法の概要を示すフロー図である。 本発明の一実施形態に係る濁水処理システムを示すフロー図である。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。便宜上、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。本発明は、種々の廃棄物を洗浄した場合に生じる、性状の変動が大きい濁水に対して広く適用可能である。ここでは、一例として、津波災害によって発生した廃棄物等に対してリサイクル処理を行う場合における、分級洗浄等の処理によって発生した濁水に対する濁水処理システム及び濁水処理方法について説明する。
津波災害における廃棄物は、大きく、災害廃棄物と津波堆積物とに分類することができる。本実施形態において、災害廃棄物は、さらにコンクリートガラ、木くず及び混合廃棄物に分類される。また、津波堆積物は、規定以上の有害物を含む津波堆積物と、規定以上の有害物を含まない津波堆積物とに分類される。混合廃棄物及び津波堆積物は、いずれも、津波災害に由来しているため、海底から巻き上げられた土砂分を含んでいる。混合廃棄物及び津波堆積物に対してリサイクル処理を行うとき、分級洗浄等の処理により濁水が生じる。本実施形態の濁水処理システムは、このような濁水を凝集沈殿処理するものである。以下、混合廃棄物と津波堆積物に関するリサイクル処理と、本実施形態の濁水処理システム及び濁水処理方法について説明する。
混合廃棄物は、可燃物(木くず、廃プラスティック、紙、布等)、不燃物(土砂、石、コンクリートガラ、ガラス、陶磁器くず、金属等)、危険物(石綿含有物、PBC等の有害物を含む廃棄物、ガスボンベ、消火器等)、思い出の品(写真、アルバム、位牌、貴重品等の個人にとって特別な意味をもつ物品)等と、津波に由来する土砂分とが雑多に混合された状態となっている。
図1に示されるように、混合廃棄物のリサイクルシステム1は、破砕選別工程S100、土壌洗浄工程S200及び焼却工程S300を備えている。破砕選別工程S100は、そのままリサイクル材となる廃棄物と、リサイクル材となるまでにさらに工程が必要な細粒物及び可燃物とが破砕選別手段によって選別される工程である。土壌洗浄工程S200は、洗浄手段によって細粒物を洗浄し、付着した粘性土等を分離する洗浄工程S200aと、洗浄工程S200によって発生した濁水A(図3参照)を処理する濁水処理工程S200bとを含んでいる。焼却工程S300は、破砕選別工程S100等によって選別された可燃物を可燃物焼却手段によって焼却し、リサイクル材に加工する工程である。以下、各工程について、詳細に説明する。
図2は、破砕選別工程S100の詳細を示すフロー図である。図2に示されるように、破砕選別工程S100は、所定の大きさ以上の廃棄物を破砕する工程(粗破砕工程S102、破砕工程S107)と、大きさの異なる廃棄物が混合された廃棄物群を大きさによって複数のクラスに分ける工程(分級工程S103、S108)と、廃棄物から可燃物、不燃物、金属等を選別する工程(粗選別工程S101、手選別工程S104、磁力選別工程S105,S106,S111、風力選別工程S109、回転棒選別工程S110)と、を含んでいる。
破砕選別工程S100では、まず、混合廃棄物が粗選別工程S101に送られる。この粗選別工程S101では、混合廃棄物から、燃料や原料として利用可能な木くず、スクラップとして利用可能な金属くず、再生砕石として利用可能なコンクリートガラや石及び燃料として利用可能な廃プラスティックが、リサイクル材として取り除かれる。また、粗選別工程S101では、リサイクルに適さない危険物及び思い出の品も取り除かれる。
粗選別工程S101を経た長尺物を含む廃棄物は、粗破砕工程S102によって約300mm以下に粗粉砕される。粗破砕工程S102では、例えば、二軸せん断式破砕機のような破砕手段としての破砕機が用いられる。粗破砕された廃棄物は、分級工程S103によって100mmより大きなものと、30mm〜100mmのものと、30mm以下のものとに分けられる。この分級工程S103では、例えば分級手段としての振動篩が用いられる。
100mmより大きなものは、手選別工程S104によって、非鉄金属、コンクリートガラ・石、瓦・煉瓦及びガラス・陶磁器が選別される。非鉄金属、コンクリートガラ・石は、スクラップとして利用可能なリサイクル材となる。瓦・煉瓦、ガラス・陶磁器は土木資材として利用可能なリサイクル材となる。このようなリサイクル材が取り除かれた廃棄物は、続いて磁力選別工程S105に送られる。この磁力選別工程S105によって、鉄くずが、利用可能なリサイクル材として選別される。磁力選別工程S105によって鉄くずが除去されたものは、可燃物として焼却工程S300に送られる。
分級工程S103によって30mm〜100mmに分級されたものは、磁力選別工程S106によって鉄くずがスクラップとして利用可能なリサイクル材として選別される。鉄くずが除去された廃棄物は、破砕工程S107において、ハンマークラッシャ等の破砕機によって破砕される。破砕後のものは、振動篩を用いた分級工程S108によって30mm以下のものと、30mmより大きなものとに分けられる。そして、30mm以下のものは、細粒物として選別され、土壌洗浄工程S200に送られる。
分級工程S108によって30mmより大きいとして分級された廃棄物は、風力選別工程S109に送られる。風力選別工程S109では、風力選別手段としての風力選別装置を用いた選別によって、可燃物が選別される。選別された可燃物は、焼却工程S300に送られる。
風力選別工程S109において不燃物回収部に回収されたものは、その多くが不燃物であるが、風力選別装置で選別しきれなかった可燃物を含んでいる。そこで、さらに回転棒選別手段としての回転棒選別装置によって精選別されることで、一部が可燃物として選別され、焼却工程S300に送られる。残った廃棄物(不燃物)は、土木資材として利用可能なリサイクル材として回収される。
分級工程S103によって30mm以下として分級された廃棄物は、磁力選別によって鉄くずが除去された後、細粒物(篩下)として選別される。なお、鉄くずはスクラップとしてリサイクルされる。破砕選別工程S100によって選別された細粒物は、土壌洗浄工程S200に送られる。
土壌洗浄工程S200では、細粒物から、土木資材として利用可能な礫・砂と、同じく土木資材として利用可能な固化物(脱水汚泥)とがリサイクル材として選別される。図3は、土壌洗浄工程S200の詳細を示すフロー図である。図3に示されるように、土壌洗浄工程S200は、細粒物を洗浄し、付着した粘性土等を分離する洗浄工程S200aと、洗浄工程S200aによって発生した濁水Aに対して凝集沈殿処理及び不溶化・脱水固化処理を行う濁水処理工程S200bとを有している。なお、洗浄工程S200aによって発生した汚水が濁水Aとなる。
細粒物は、30mm以下の混合廃棄物であり、例えば、礫、砂、鉄くず等の不燃物と、可燃物との混合物に粘性土(シルト、粘土)が付着したものである。また、この細粒物には、ヒ素、ホウ素、フッ素等の有害物が含有されている。これらの有害物は、礫や砂よりも粒径の小さな粘性土に付着しやすい性質をもっている。
洗浄工程S200aでは、まず、浮力選別手段としての浮力選別装置を用いた浮力選別工程S201によって可燃物が選別される。浮力選別工程S201によって、細粒物から可燃物が取り除かれる。
続いて、可燃物が取り除かれた細粒物は、磁力選別工程S202に送られる。磁力選別工程S202では、細粒物から鉄くずが選別される。鉄くずが除去された細粒物は、解泥洗浄工程S203に送られる。解泥洗浄工程S203では、ドラムスクラバ等によって、細粒物に付着した粘性土が解きほぐされることで、細粒物から粘性土が汚水として除去(選別)される。なお、図3では、汚水の流れが破線によって示されている。
粘性土が除去された細粒物は、分級工程S204に送られる。分級工程S204では、トロンメル等によって、10mm以上のものと、2mmより大きく10mm未満のものと、2mm以下のものとに分級される。10mm以上のものは、浮力選別装置を用いた浮力選別工程S205によって可燃物と不燃物とに分けられる。不燃物は土木資材としてリサイクル可能な礫として選別される。同様に、2mmより大きく10mm未満のものは、浮力選別装置を用いた浮力選別工程S206によって可燃物と不燃物とに分けられる。不燃物は土木資材としてリサイクル可能な礫として選別される。2mm以下のものは、さらにハイメッシュセパレータを用いた分級工程S207によって0.074mmより大きなものと、0.074mm以下のものを含んだ汚水とに分級される。0.074mmより大きなものは、ロッグウォッシャを用いたもみ洗い工程S208によって洗浄され、土木資材としてリサイクル可能な砂として選別される。0.074mm以下のものを含んだ汚水と、解泥洗浄工程S203、分級工程S204及びもみ洗い工程S208で発生した汚水とは、濁水Aとなって濁水処理工程S200bに送られる。
濁水処理工程S200bは、凝集沈殿処理を行う凝集沈殿処理工程S210と、凝集沈殿処理工程S210で生じた汚泥に対し不溶化・脱水固化処理を行う不溶化・脱水固化処理S211を含む。この濁水処理工程S200bについては、後述する。
次に、津波堆積物の処理方法について説明する。津波堆積物は、土砂分の中に基準値以上の有害物が含有されているかの土壌分析が所定量(例えば、約900m)ごとに行われる。基準値は、例えば土壌汚染対策法によって規定されるものである。土壌分析の結果、基準値を超過したしたものは津波堆積物(汚染有)に分類され、基準値を超過しなかったものは津波堆積物(汚染無)に分類される。津波堆積物(汚染有)と津波堆積物(汚染無)とは、それぞれ別のシステムによってリサイクルが行われる。
図4を参照して、津波堆積物(汚染有)のリサイクルシステム4について説明する。津波堆積物(汚染有)は、その多くが土砂によって構成されているが、土砂以外の廃棄物も含まれている。そのため、津波堆積物(汚染有)のうち、振動篩を用いた分級工程S401によって、100mm以下のものが選別される。100mmより大きな津波堆積物(汚染有)は、廃棄物として、混合廃棄物の処理工程における破砕選別工程S100に送られる。
100mm以下の津波堆積物(汚染有)は、磁力選別工程S402に送られ、スクラップとしてリサイクル可能な鉄くずが除去される。鉄くずが除去された津波堆積物(汚染有)は、解泥洗浄工程S403に送られる。解泥洗浄工程S403では、ドラムスクラバ等によって、津波堆積物(汚染有)に付着した粘性土が解きほぐされることで、津波堆積物(汚染有)から粘性土が汚水として除去(選別)される。なお、図4では、汚水の流れが破線によって示されている。
粘性土が除去された津波堆積物(汚染有)は、分級工程S404に送られる。分級工程S404では、トロンメル等によって、40mm以上のものと、2mmより大きく40mm未満のものと、2mm以下のものとに分級される。40mm以上のものは、混合廃棄物として混合廃棄物のリサイクルシステム1に送られる。2mmより大きく40mm未満のものは、浮力選別装置を用いた浮力選別工程S405によって可燃物と不燃物とに分けられる。可燃物は焼却工程S300に送られる。不燃物は土木資材としてリサイクル可能な礫として選別される。2mm以下のものは、ロッグウォッシャを用いたもみ洗い工程S406によって洗浄され、分級工程S407に送られる。分級工程S407では、2mm以下のものが、洗浄分級機によって0.074mmより大きなものと、0.074mm以下のものを含んだ汚水とに分級されるとともに、さらに洗浄が行われる。0.074mmより大きなものは、土木資材としてリサイクル可能な砂として選別される。0.074mm以下のものを含んだ汚水と、解泥洗浄工程S403及び分級工程S404で発生した汚水等が濁水Bとなって濁水処理工程S400に送られる。濁水処理工程S400は、凝集沈殿処理を行う凝集沈殿処理工程S410と、凝集沈殿処理工程S410で生じた汚泥に対し不溶化・脱水固化処理を行う不溶化・脱水固化処理工程S411とを含む。
以下、濁水Aと濁水Bとに対し、それぞれ凝集沈殿処理及び不溶化・脱水固化処理を行う濁水処理工程S200b及び濁水処理工程S400について説明する。濁水処理工程S200b及び濁水処理工程S400は、それぞれ濁水処理システム200を用いて実施される。
図5に示されるように、濁水処理システム200は、濁水A又は濁水Bを導入する原水槽201と、濁水A又は濁水Bに対して1段目の凝集沈殿処理を行う第1凝集反応槽202及び第1沈殿槽203と、2段目の凝集沈殿処理を行う第2凝集反応槽205及び第2沈殿槽206と、を備える。第1沈殿槽203と第2凝集反応槽205との間には、第1pH調整槽204が設けられている。第2沈殿槽206の後段には、第2pH調整槽207と、貯水槽208とが設けられている。
濁水処理システム200は、さらに、酸添加手段213と、アルカリ添加手段214と、無機凝集剤添加手段211と、高分子凝集剤添加手段212と、不溶化・脱水固化手段240とを備える。以下、原水槽201から流出して第1凝集反応槽202に流入する被処理水及び第1凝集反応槽202内の被処理水を第1被処理水といい、第1沈殿槽203から流出して第2凝集反応槽205に流入する被処理水及び第2凝集反応槽205内の被処理水を第2被処理水という。
第1凝集反応槽202は、原水槽201から流出した第1被処理水を導入して凝集反応を行うものである。第1凝集反応槽202には、第1凝集剤を添加するための無機凝集剤添加手段211及び高分子凝集剤添加手段212が接続されている。ここで、無機凝集剤添加手段211及び高分子凝集剤添加手段212と、これらが第1凝集反応槽202に接続されるラインとは、第1凝集剤を添加するための第1凝集剤添加手段に相当する。第1凝集反応槽202には、第1凝集剤添加手段によって第1凝集剤が添加される。また、第1凝集反応槽202には、アルカリ性物質を添加するためのアルカリ添加手段214が接続されている。第1凝集反応槽202内の第1被処理水は、アルカリ添加手段214によってアルカリ性物質が添加されることにより、アルカリ性に調整される。よって、第1凝集反応槽202内の、第1凝集剤と第1被処理水との凝集反応は、アルカリ性の条件下で行われる。
第1凝集剤は、第1凝集剤添加手段によって第1凝集反応槽202に添加される。この第1凝集剤は、アルカリ性の環境で第1被処理水と凝集反応することで、フロックを形成し成長させる。第1凝集剤には、例えば無機凝集剤、高分子凝集剤、又は無機系凝集剤と高分子凝集剤とを組み合わせたものが用いられる。無機凝集剤としては、例えば、硫酸バンド、塩化アルミ、PAC(ポリ塩化アルミ)、塩化第二鉄、ポリ硫酸第二鉄等が挙げられる。高分子凝集剤としては、例えば、アニオン性凝集剤、ノニオン性凝集剤、カチオン性凝集剤等が挙げられる。第1凝集剤は、無機凝集剤を含む。第1凝集剤は、アルカリ性環境で第1被処理水と凝集反応するので、1段目の凝集沈殿処理では重金属やSS等が低減されやすい。第1凝集剤は、高分子凝集剤を含むことが好ましい。この場合、無機凝集剤の凝集反応によって形成されたフロックは、高分子凝集剤により大きく成長されやすくなる。凝集反応で形成されたフロックが大きくなると、次の第1沈殿槽203で行われる固液分離の効果が一層発揮される。
アルカリ添加手段214は、第1凝集反応槽202内の第1被処理水を第1凝集剤との凝集反応に適するpH値に調整するために、当該第1被処理水にアルカリ性物質を添加する。アルカリ性物質としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等のアルカリ金属の水酸化物が挙げられる。
第1沈殿槽203は、第1凝集反応槽202からの第1被処理水と第1凝集剤との混合液を導入し、分離水と汚泥とに固液分離する。第1沈殿槽203の上部の分離水は、第1pH調整槽204に流入する。第1pH調整槽204には、酸性物質を添加するための酸添加手段213が接続されている。酸添加手段213は、第1pH調整槽204内の第2被処理水を2段目の凝集反応に適するpH値に調整するために、当該第2被処理水に酸性物質を添加する。酸性物質としては、例えば無機酸、有機酸、又は酸性の無機酸塩等が挙げられる。なお、酸添加手段213は、第2凝集反応槽205に接続されて、第2凝集反応槽205内の第2被処理水に酸性物質を添加する構成であってもよい。第1沈殿槽203の下部の汚泥は、汚泥ポンプにより不溶化・脱水固化手段240に送られる。
第2凝集反応槽205は、第2pH調整槽207から流出した第2被処理水を導入して凝集反応を行うものである。第2凝集反応槽205には、第2凝集剤を添加するための無機凝集剤添加手段211及び高分子凝集剤添加手段212が接続されている。ここで、無機凝集剤添加手段211及び高分子凝集剤添加手段212と、これらが第2凝集反応槽205に接続されるラインとは、第2凝集剤を添加するための第2凝集剤添加手段に相当する。第2凝集反応槽205には、第2凝集剤添加手段により第2凝集剤が添加される。
第2凝集剤は、酸性の環境で凝集反応を行うことが可能なものである。この第2凝集剤は、酸性の環境で第2被処理水と凝集反応することで、フロックを形成し成長させる。第2凝集剤としては、上記した第1凝集剤と共通の(すなわち同一の)凝集剤が用いられ得る。
第2沈殿槽206は、第2凝集反応槽205からの第2被処理水と第2凝集剤との混合液を導入し、分離水と汚泥とに固液分離する。第2沈殿槽206の上部の分離水は、第2pH調整槽207に流入する。なお、第2沈殿槽206の下部の汚泥は、汚泥ポンプにより不溶化・脱水固化手段240に送られる。
第2pH調整槽207には、酸添加手段213とアルカリ添加手段214とが接続されている。酸添加手段213またはアルカリ添加手段214によって、第2沈殿槽206からの分離水が中性域のpHに調整される。中性域のpHに調整された被処理水は、貯水槽208に貯留され、混合廃棄物及び津波堆積物の洗浄設備に供される(循環利用される)。
不溶化・脱水固化手段240は、第1沈殿槽203及び第2沈殿槽206からの汚泥を導入し、不溶化・脱水固化処理を行うものである。不溶化・脱水固化手段240には、不溶化剤が添加され、汚泥と不溶化剤とが混合される。不溶化剤が混合された汚泥は、例えばフィルタープレス等の脱水装置(固化手段)によって脱水される。これにより、汚泥は、脱水ケーキと水分(脱離液)とに分離される。脱水ケーキは、例えば石膏系の固化材が添加されることで、固化され、固化物となる。この固化物は、土木資材としてリサイクルすることが可能である。
不溶化剤としては、例えば、鉄塩系、キレート系、マグネシウム系、アルミニウム塩系、無機鉱物系等の不溶化剤が用いられ、これらには、生石灰、二水石膏、半水石膏、酸化マグネシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、塩化第一鉄、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄等、有害物質や重金属溶出を抑制する物質が含まれる。
本実施形態の濁水処理システム200は、濁水の濁度又はSS濃度を検出する濁度/SS検出手段と、濁度/SS検出手段によって検出された濁水の濁度又はSS濃度に基づいて第1凝集剤の添加量を制御する凝集剤制御手段220とをさらに備えている。
濁度/SS検出手段は、原水槽201に設けられたSS計209を含む。濁度/SS検出手段は、原水槽201に設けられた濁度計を含んでもよい。濁度/SS検出手段は、凝集剤制御手段220に接続されており、検出した情報を凝集剤制御手段220に送る。凝集剤制御手段220は、濁度/SS検出手段から取得した濁水の濁度又はSS濃度に基づいて第1凝集剤の添加量を算出し、算出した添加量に基づき第1凝集剤添加手段を制御する。このようにして、凝集剤制御手段220は、濁水の濁度又はSS濃度に基づいて、第1凝集反応槽202に添加される第1凝集剤の添加量を制御する。
凝集剤制御手段220は、濁水の濁度又はSS濃度に基づいて、第2凝集反応槽205へ添加する第2凝集剤の添加量を制御する。この場合、凝集剤制御手段220は、濁度/SS検出手段によって検出された情報に基づいて第2凝集剤の添加量を算出し、算出した添加量に基づき第2凝集剤添加手段を制御する。このようにして、凝集剤制御手段220は、濁水の濁度又はSS濃度に基づいて、第1凝集剤の添加量と第2凝集剤の添加量とをそれぞれ制御可能である。この場合、濁水の性状の変動に合わせて第2凝集剤の添加量を調整できる。よって、濁水の性状の変動により1段目の凝集反応処理の効果にばらつきが生じても、第2凝集剤による2段目の凝集反応処理により、安定して凝集沈殿処理を行うことができる。つまり、濁水をより安定して処理することができる。
濁水処理システム200は、第1凝集反応槽202内の第1被処理水がアルカリ性になるように制御するpH制御手段230を備える。第1凝集反応槽202には、pH値を検出するpH検出手段が設けられている。このpH検出手段は、pH制御手段230に接続されており、検出したpH値をpH制御手段230に送る。pH制御手段230は、取得したpH値に基づいてアルカリ性物質の添加量を算出し、算出した添加量に基づきアルカリ添加手段214を制御する。よって、第1被処理水へのアルカリ性物質の添加量を制御できる。pH制御手段230は、第1凝集反応槽202内の第1被処理水が所定のアルカリ性になるように制御可能である。1段目の凝集反応における好適なpHは、たとえば、8〜11程度である。
さらに、pH制御手段230は、第2凝集反応槽205内の第2被処理水が酸性になるように酸添加手段213を制御する。第1pH調整槽204には、pH値を検出するpH検出手段が設けられている。このpH検出手段は、pH制御手段230に接続されており、検出したpH値をpH制御手段230に送る。pH制御手段230は、取得したpH値に基づいて酸性物質の添加量を算出し、算出した添加量に基づき酸添加手段213を制御する。よって、第2被処理水への酸性物質の添加量を制御できる。pH制御手段230は、第1pH調整槽204内の第2被処理水が所定の酸性になるように制御可能である。2段目の凝集反応における好適なpHは、たとえば、4〜6程度である。なお、濁水の性状に応じて、ジャーテスト等を実施して好適なpH値を適宜決定してもよい。
上記したpH制御手段230により、第1凝集反応槽202内の第1被処理水は、アルカリ添加手段214によって所定のアルカリ性になるように調整される。第2凝集反応槽205内の第2被処理水は、酸添加手段213によって所定の酸性になるように調整される。この構成により、第1被処理水が所定のアルカリ性に、第2被処理水が所定の酸性になるように確実に調整でき、安定して凝集沈殿処理を行うことができる。
以上説明した濁水処理システム200を用いた濁水処理方法について説明する。
まず、混合廃棄物によって発生した濁水A又は津波堆積物によって発生した濁水Bを原水槽201に流入させる。原水槽201で濁水を攪拌機等により濃度むらがないように撹拌し、第1凝集反応槽202に導入する。
アルカリ添加手段214によって、第1凝集反応槽202内の第1被処理水にアルカリ性物質を添加して、第1被処理水をアルカリ性に調整する(アルカリ添加工程)。また、第1凝集剤添加手段によって、第1凝集反応槽202内の第1被処理水に第1凝集剤を添加する(第1凝集剤添加工程)。この第1凝集剤添加工程では、濁水の濁度又はSS濃度に基づいて、第1凝集剤の添加量を制御する。第1凝集反応槽202において、アルカリ性の条件下で1段目の凝集反応を行う。
より詳細には、第1凝集剤添加工程で添加する第1凝集剤の添加量は、濁水の濁度又はSS濃度に基づいて制御される。まず、濁水の濁度又はSS濃度を濁度/SS濃度検出手段により検出する。濁度/SS濃度検出手段により検出した濁度又はSS濃度は、凝集剤制御手段220に送られる。凝集剤制御手段220は、取得した濁度又はSS濃度に基づいて、第1凝集剤の添加量を算出する。凝集剤制御手段220は、算出した第1凝集剤の添加量に基づいて、第1凝集剤添加手段を制御し、第1凝集剤の添加量を制御する。
続いて、第1凝集反応槽202内の凝集反応によって形成されたフロックを含む第1被処理水を第1沈殿槽203に導入し、汚泥と分離水とに固液分離する。この分離水を第2被処理水として第1pH調整槽204に送る。酸添加手段213によって、第1pH調整槽204内の第2被処理水に酸性物質を添加して、第2被処理水を酸性に調整する(酸添加工程)。酸性に調整された第2被処理水を第2凝集反応槽205に送る。
第2凝集剤添加手段によって、第2凝集反応槽205内の第2被処理水に第2凝集剤を添加する(第2凝集剤添加工程)。第2凝集反応槽205において、酸性の条件下で2段目の凝集反応を行う。凝集反応によって形成されたフロックを含む第2被処理水を第2沈殿槽206に導入し、汚泥と分離水とに固液分離する。この分離水を第2pH調整槽207に送り、中性域のpHに調整した後、処理水として貯水槽208に貯留する。貯水槽208に貯留された処理水は、混合廃棄物や津波堆積物に対する洗浄設備等に循環利用される。
本実施形態では、濁水Aは、混合廃棄物に対する洗浄工程S200aにより生じるため、0.074mm以下の土粒子の細粒分を含んでいる。濁水Bは、津波堆積物に対する分級洗浄工程等により生じるため、0.074mm以下の土粒子の細粒分を含むと共に、津波堆積物に巻き込まれた物質による重金属、砒素、フッ素等を含む有害物質を含んでいる。さらに、濁水A及び濁水Bは、津波災害や自然由来によるCOD等の有機性物質を含む。しかも、混合廃棄物や津波堆積物は、一次仮置きされている場所ごとによって性状が大きく異なる。したがって、混合廃棄物や津波堆積物のリサイクル処理を行う際に生じる濁水の性状は、時間的に大きく変動する。
本発明者らは、災害廃棄物や津波堆積物等の洗浄に伴って生じる、性状変動の大きい濁水を処理する際、濁水の濁度又はSS濃度を指標とすることが有効であることを見出し、本実施形態に至った。
すなわち、本実施形態の濁水処理システム200及び濁水処理方法によれば、1段目の凝集沈殿処理では、主に重金属やSS等が低減され、2段目の凝集沈殿処理では、主にCOD等の有機性物質が低減される。第1凝集剤の添加量は、凝集剤制御手段(凝集剤制御工程)220によって、濁水の濁度又はSS濃度に基づいて制御される。これにより、濁水の性状が変動した場合でも、1段目の凝集沈殿処理が良好に行われる。また、濁水の性状の変動が2段目の凝集沈殿処理に及ぼす影響を低減できる。その結果として、災害廃棄物や津波堆積物等の洗浄に伴って生じる濁水を安定して処理することができる。
また、第1凝集反応槽202には、酸添加手段213が接続されている。これにより、濁水が高アルカリ性のpH値になった場合であっても、第1凝集反応槽202内の第1被処理水が適切なアルカリ性のpH値に調整され、第1凝集反応槽202の凝集反応が好適に行われる。第2凝集反応槽205には、アルカリ添加手段214が接続されている。これにより、1段目の凝集沈殿処理によって第2被処理水のpH値が低下しすぎた場合であっても、第2凝集反応槽205内の第2被処理水が適切な酸性のpH値に調整され、第2凝集反応槽205の凝集反応が好適に行われる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。例えば、上記実施形態では、第1凝集剤添加手段又は第2凝集剤添加手段は、無機凝集剤添加手段211と高分子凝集剤添加手段212とを共用しているが、単独の第1凝集剤添加手段及び第2凝集添加手段をそれぞれ設けてもよい。この場合、第1凝集剤の添加と第2凝集剤の添加とが独立しているので、第1凝集剤の添加量及び第2凝集剤の添加量を別個に制御することができる。
また、第1凝集剤と第2凝集剤とは、異なる凝集剤であってもよい。この場合、対応できる無機物や有機物の種類範囲が広くなるので、濁水の性状の変動が大きくなっても、安定的な凝集沈殿処理を行うことができる。
また、第1凝集剤添加手段は、原水槽201と第1凝集反応槽202とを連結するラインに接続されてもよい。この場合、第1凝集剤は、第1凝集反応槽202に流入する前の第1被処理水に添加される。この構成により、第1凝集剤と第1被処理水との混合が十分に行われるので、第1凝集反応槽202内の凝集反応が十分に行われる。第2凝集剤添加手段は、第1沈殿槽203と第2凝集反応槽205とを接続するライン又は第1pH調整槽204に接続されてもよい。この場合、第2凝集剤は、第2凝集反応槽205に流入する前の第2被処理水に添加される。この構成により、第2凝集剤と第2被処理水との混合が十分に行われるので、第2凝集反応槽205内の凝集反応は十分に行われる。
また、第1凝集反応槽202内の第1被処理水がアルカリ性のpH値に調整された後に、第1凝集剤を添加してもよい。このとき、第1凝集剤は、第1凝集剤の凝集反応に適したアルカリ性に調整されてから添加されるので、第1凝集反応槽202での凝集反応が十分に行われる。第2凝集反応槽205内の第2被処理水が酸性のpH値に調整された後に、第2凝集剤を添加してもよい。このとき、第2凝集剤は、第2凝集剤の凝集反応に適した酸性に調整されてから添加されるので、第2凝集反応槽205での凝集反応が十分に行われる。
上記実施形態では、凝集剤制御手段220により第1凝集剤の添加量及び第2凝集剤の添加量を制御する場合について説明したが、凝集剤制御手段220は、第1凝集剤の添加量のみを制御してもよい。すなわち、第2凝集剤の添加量を一定にしてもよい。上記実施形態では、pH制御手段230により第1凝集反応槽202におけるアルカリ性のpH値及び第2凝集反応槽205における酸性のpH値を制御する場合について説明したが、このpH制御手段230を省略してもよい。
200…濁水処理システム、202…第1凝集反応槽、203…第1沈殿槽、204…第1pH調整槽、205…第2凝集反応槽、206…第2沈殿槽、211…無機凝集剤添加手段、212…高分子凝集剤添加手段、213…酸添加手段、214…アルカリ添加手段、220…凝集剤制御手段、230…pH制御手段、240…不溶化・脱水固化手段。

Claims (6)

  1. 濁水を導入して凝集沈殿処理する第1凝集反応槽及び第1沈殿槽と、前記第1沈殿槽の後段に設けられて前記第1沈殿槽からの被処理水を導入して凝集沈殿処理する第2凝集反応槽及び第2沈殿槽と、を備える濁水処理システムであって、
    前記第1凝集反応槽内の第1被処理水がアルカリ性になるようにアルカリ性物質を添加するアルカリ添加手段と、
    第2凝集反応槽内の第2被処理水が酸性になるように酸性物質を添加する酸添加手段と、
    前記第1被処理水に第1凝集剤を添加するための第1凝集剤添加手段と、
    前記第2被処理水に第2凝集剤を添加するための第2凝集剤添加手段と、
    前記濁水の濁度又はSS濃度を検出する濁度/SS検出手段と、
    前記濁度/SS検出手段によって検出された濁度又はSS濃度に基づいて前記第1凝集剤の添加量を制御する凝集剤制御手段と、
    を備えることを特徴とする濁水処理システム。
  2. 前記第1凝集反応槽及び前記第2凝集反応槽には、前記第1被処理水のpH及び前記第2被処理水のpHを検出するpH検出手段がそれぞれ設けられており、
    前記pH検出手段によって検出されたpHに基づいて、前記第1凝集反応槽内の第1被処理水がアルカリ性になるように前記アルカリ添加手段を制御すると共に前記第2凝集反応槽内の第2被処理水が酸性になるように酸添加手段を制御するpH制御手段を備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の濁水処理システム。
  3. 前記凝集剤制御手段は、前記濁度/SS検出手段によって検出された濁度又はSS濃度に基づいて前記第2凝集剤の添加量を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の濁水処理システム。
  4. 前記第1凝集剤及び/又は前記第2凝集剤は、高分子凝集剤を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の濁水処理システム。
  5. 前記第1凝集剤と前記第2凝集剤とは、異なる凝集剤であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の濁水処理システム。
  6. 濁水を導入して凝集沈殿する第1凝集反応槽及び第1沈殿槽と、前記第1沈殿槽の後段に設けられて前記第1沈殿槽からの被処理水を導入して凝集沈殿処理する第2凝集反応槽及び第2沈殿槽と、を備える濁水処理システムを用いた濁水処理方法であって、
    前記第1凝集反応槽内の第1被処理水がアルカリ性になるようにアルカリ性物質を添加するアルカリ添加工程と、
    第2凝集反応槽内の第2被処理水が酸性になるように酸性物質を添加する酸添加工程と、
    前記第1被処理水に第1凝集剤を添加する第1凝集剤添加工程と、
    前記第2被処理水に第2凝集剤を添加する第2凝集剤添加工程と、を含み、
    前記第1凝集剤添加工程では、前記濁水の濁度又はSS濃度に基づいて前記第1凝集剤の添加量を制御する
    ことを特徴とする濁水処理方法。
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