JP2015536359A - Led光硬化用3−ケトクマリン - Google Patents

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Abstract

本発明は、LED光硬化において光開始剤として用いられることができる3−ケトクマリンに、および前記3−ケトクマリンを含む組成物を硬化する方法に関する。

Description

技術分野
本発明は、LED光硬化において光開始剤として用いられることができる3−ケトクマリンに、および前記3−ケトクマリンを含む組成物を光硬化する方法に関する。
先行技術
光重合性(photopolymerizable)システムは、分子内に、適切な波長の光放射に対する曝露によって、重合化を開始することができるラジカルを生成する官能基を有する光開始剤を含む。
当該分野において用いられる光放射源の中で、従来の中圧水銀アーク硬化ランプと比較して低温操作および極度の長寿命の利点から、発光ダイオード(LED)、半導体光源が、過去数年間、有意な開発の目的であった。LEDランプは、LEDユニットの本来的な小サイズ、そのより長い寿命、その堅牢さ、および、その設計が容易にできることによって、例えば、商業用印刷システムにおいて、有利である。
インクおよびコーティングを光硬化するのにLEDランプを用いたとき、この光源の波長に同調される、選択された光開始剤システムを用いる必要がある。水銀アークランプは、典型的には、200〜450nmでのUV−可視スペクトルの全領域の光を放射する、多色放射スペクトルを有するが、LEDランプは、通常、365〜420nmの範囲で単一の放射バンドのみを有する。
したがって、365nmと420nmとの間の領域において吸収する光開始剤が、出力の向上を伴うLEDの近年の開発を十分に活用するために求められている。さらに、高濃度の光活性物質が、通常、LED応用品のために求められているから、光開始剤は、光重合性システムに高い適合性を有しているべきである。イソプロピルチオキサントン(ITX)およびその誘導体などのチオキサントンおよびアシルホスフィンオキシドは、この分野で一般に用いられる光開始剤である。
残念ながら、光開始剤および増感剤(sensitizer)の両方として一般に用いられるチオキサントン誘導体は、曝露されると黄変しがちであり、それにより、安定性が制限された分解物(degradation products)が形成される。結果として、もとの黄変によって、貯蔵中に予期できないシフトが起こり得る。特に、例えば、インクジェット印刷などのイメージングにおいて、この不安定な黄変挙動は、最終イメージにおけるイメージの色調の制御をずいぶん困難にする。
一方、アシルホスフィンオキシド開始剤は、中揮発性アルデヒドタイプの分解物をもたらし、もはや受け入れることができない、硬化したコーティングまたは印刷したイメージの背後にある臭いを生成する。さらに、アシルホスフィンオキシド開始剤の多量での使用は、いくつかの健康および安全性の問題を創生する。
カンファーキノンおよびその誘導体ならびに1−フェニルプロパンジオンなどのアルファ−ジケトンは、LED光源と組み合わせて、特に、歯科応用のために用いられる、異なる光開始剤の例であるが、残念ながら、それらの活性は、特に、着色システム(pigmented system)において、ずいぶん低い。
したがって、365nmと420nmとの間の領域で吸収し、予測可能な黄変挙動、良好な光化学反応性を有し、分解物の臭いがなく、そして、健康や安全への障害がない、異なる光開始剤の開発への要求が高まりつつある。
クマリン誘導体は、光開始剤として、とくに、最大約550nmまでの波長で働く増感剤として、長い間提案されてきたが、以前からずっと広帯域スペクトルの化学線ランプ(actinic lamp)に用いられている。
GB 1,578,662には、3−ケトクマリンでもあり得る3−置換クマリン化合物を増感剤として含む不飽和の放射線感応性材料または光重合性アジド材料を含む組成物が記載されている。US 4,278,751には、エチレン性不飽和を含む重合性化合物、光重合アクチベーター(光開始剤)およびアミン置換ケトクマリン増感剤を少なくとも含む、光重合性組成物が記載されている。用いられ得る光源は、キセノンまたはカーボンアークを含む、フィルター処理またはフィルター処理しない広帯域スペクトル光源、水銀ランプなどの狭帯域スペクトル源を含む。
US 4,289,844には、エチレン性不飽和を含む重合性化合物、光重合性アクチベーター(光開始剤)および増感剤を少なくとも含む光重合性組成物が記載されており、該増感剤は、C〜C12のアルキル基またはアルケニル基、または、5〜20個の炭素およびヘテロ原子を有する炭素環基またはヘテロ環基を含む3−ケトクマリンから選択される。この特許において、中圧水銀ランプが光源として用いられる。
驚くべきことに、本発明者らは、芳香族3−ケトクマリンの特定の誘導体が、最先端の光開始剤および他の3−ケトクマリンに比べて、365nmと420nmとの間に含まれる波長を有するLED光源に曝露されると、速い硬化速度を示すことを見出した。それらは、望まない黄変挙動を示すことなく、同時に光重合性システムに優れた親和性を維持している。
したがって、本発明の目的は、3−ケトクマリンの特定の芳香族誘導体、および、これらの芳香族誘導体を光開始剤および増感剤の両方として包含する光重合性組成物を光硬化する方法である。かかる光重合性組成物が、LED光源からの放射へ曝露されると硬化し得るインクまたはコーティング組成物中への包含に好適であることが見出された。
本明細書において、本発明者らは、エネルギー伝達プロセスを介して、光開始剤単独では反応しない波長で光開始剤を活性化する化合物が増感剤を意味するものとした。
本発明の説明
本発明の目的は、光重合性組成物を光硬化する方法であって、該方法は、
I)a)50〜99.9重量%、好ましくは70〜98.9重量%の少なくとも1つのエチレン性不飽和化合物、
b)0.1〜35重量%、好ましくは0.1〜20重量%、および、さらに好ましくは0.2〜15重量%の少なくとも1つの式I:
式中:
は、水素、または置換または未置換のC〜C12アルキル基であり;
Couは、式:
式中:
、R、RおよびRは、互いに独立して、水素;または、−S−R、ここでRは、水素、C〜C12アルキル、C〜C12アルケニル、置換または未置換のフェニル、アリールまたはヘテロアリール、C〜Cシクロアルキル、SHで置換されたC〜C12アルキル、−N(C〜Cアルキル)、ピペリジノ、モルホリノ、ピペラジノ、−OH、−O(C〜C12アルキル)、−COOHであり;または、C〜C12アルコキシであり;および、R、R、RおよびRの少なくとも1つはHとは異なっており;
は、水素、ヒドロキシル基、または、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基である、
で表されるクマリン基であるか;
または、Couは、式:
で表される、置換または未置換のナフト−クマリン基であり、
但し、R、R、RおよびRの少なくとも1つはHとは異なっており、および、
Couが(a)であり、かつR、R、RおよびRの少なくとも1つがC〜C12アルコキシである場合、または、Couが(b)、(c)または(d)である場合、Rは、置換または未置換のC〜C12アルキル基である、
で表される3−ケトクマリン;
を含む光重合性組成物を調製すること、
II)そのように得られた光重合性組成物を、365nmと420nmとの間に含まれる波長で放射するLED光源で光重合すること、
を含む。
本発明のさらなる目的は、式I:
式中:
は、水素、または置換または未置換のC〜C12アルキル基であり;
Couは、式:
式中、R、R、RおよびRの少なくとも1つは、1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基であり、Rは、水素、ヒドロキシル基または1〜4個の炭素原子を有するアルキル基である、
で表されるクマリン基であるか;
または、Couは、式:
で表される置換または未置換のナフト−クマリンである、
で表される3−ケトクマリンである。
本発明の他の目的は、式I:
式中:
は、水素、または置換または未置換のC〜C12アルキル基であり;
Couは、式:
式中、R、R、RおよびRの少なくとも1つは−S−Rであり、ここでRは、水素、C〜C12アルキル、C〜C12アルケニル、置換または未置換のフェニル、アリールまたはヘテロアリール、C〜Cシクロアルキル、SHで置換されたC〜C12アルキル、−N(C〜Cアルキル)、ピペリジノ、モルホリノ、ピペラジノ、−OH、−O(C〜C12アルキル)、−COOHであり、および、Rは、水素、ヒドロキシル基または1〜4個の炭素原子を有するアルキル基である、で表されるクマリン基である、
で表される3−ケトクマリンである。
本発明の詳細な説明
本書において、「アルキル」または「アルキル基」との表現は、異なる明示がない限り、直鎖または分枝状の1〜12個の炭素原子を有するアルキル鎖を意味し、アルキル基における炭素原子の各個数に対する全ての可能性のある変異体、すなわち、3個の炭素原子に対して、n−プロピルおよびイソプロピル、4個の炭素原子に対して、n−ブチル、イソブチルおよびターシャリーブチル、5個の炭素原子に対して、n−ペンチル、1,1−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピルおよび2−メチルブチルなどを含む。
「シクロアルキル」または「シクロアルキル基」との表現は、異なる明示がない限り、4〜12個の炭素原子を含む脂肪族環を意味し、それは、例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル、シクロドデシルなどであり得る。
「アリール」または「アリール基」との表現は、例えば、置換または未置換のフェニル基、置換または未置換のナフチル基、アントラセニル基、インデニル基、フルオレニル基およびその他を意味する。
「ヘテロアリール」または「ヘテロアリール基」との表現は、例えば、フラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、ピラン、ピリジン、ピロリジン、ピペリジン、インドール、キノリン、イソキノリン、キサンテン、カルバゾール、アクリジン、インデリン、ジュロリジンおよびその他を意味する。
「アルケニル」または「アルケニル基」は、3〜12個の炭素原子を含む不飽和の基を意味し、それは、例えば、アリル、メタリルまたはウンデセニルなどであり得る。
「置換(された)(substituted)」との用語は、基が置換基を有することを意味し、該置換基は、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アルキルチオ基またはアリールチオ基、ヘテロ環基、より具体的には、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、フェニル基、トリフルオロメチル基、シアノ基、アセチル基、エトキシカルボニル基、カルボキシル基、カルボキシラート基、アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基、アセチルアミノ基、ピペリジノ基、ピロリジル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、フェノキシ基、ヒドロキシル基、アセトキシ基、−POH基、メチルチオ基、エチルチオ基、i−プロピルチオ基、n−プロピルチオ基、フェニルチオ基、メルカプト基、アセチルチオ基、チオシアノ基、メチルスルフィニル基、メチルスルホニル基、ジメチルスルホニル基、スルホナート基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリメチルスタンニル基、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピペリジノ基、モルホリノ基、ピロリジル基などであり得る。
これまでの段落において述べた置換基の中で、例えばメトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、tert−ブトキシ基またはフェノキシ基などのアルコキシ基などの電子供与基;メチル基、エチル基、イソプロピル基、ヒドロキシル基、アセトキシ基、ベンゾイルオキシ基、または、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、i−プロピルチオ、ブチルチオ、ペンチルチオなどのチオアルキル基、または、フェニルチオなどのアリールチオ基が、好ましくは含まれる。
式IにおけるRは、好ましくは、置換または未置換のC〜C12アルキル基、より好ましくは、2〜6個の炭素原子を有するC〜Cアルキル基である。
式Iで表される3−ケトクマリンであって、ここで、Couが式(a)(式中、R、R、RおよびRの少なくとも1つが、C〜C、とくにC〜Cアルコキシ基であるか、または、−S−Rであり、ここでRは、1〜6個、とくに1〜3個の炭素原子を有するアルキル基である)で表されるクマリン基であるものが、本発明の具体化において好ましい。
は、好ましくは、水素である。
本発明の他の好ましい態様において、Couは、式(b)、(c)または(d)で表される未置換のナフト−クマリン基である。
他の好ましい態様において、式Iで表される3−ケトクマリンにおけるCouは、式(a)で表されるクマリン基であり、式(a)中、Rは水素であり、R、R、RおよびRの少なくとも2つは、C〜Cアルコキシ基であり、Rは置換または未置換のC〜C12アルキル基である。
式Iで表示される化合物は、当業者に知られる従来の方法に従って製造されることができる。例えば、下記:
式中、R、R、R、R、RおよびRは、上記のものと同じ意味を有する、
にスキーム化されるように、2−ヒドロキシ−1−アリールアルデヒド(−アリールケトン)の、対応するアルキルベンゾイルアセタートとのクネーフェナーゲル縮合によって、合成されることができる。
本発明の光重合性組成物はまた、重合率を増大させる水素供与体として作用する分子である共開始剤(co-initiator)も適宜含むことができる。共開始剤は、当該技術分野で知られており、それらは、典型的には、ヘテロ原子に隣接する炭素に結合される利用可能な水素を有するアルコール、チオール、アミンまたはエステルである。かかる共開始剤は、一般的には、0.2重量%と15重量%との間、好ましくは0.2〜8重量%で含まれる量で存在する。好適な共開始剤は、これらに限定されないが、脂肪族アミン、脂環式アミン、芳香族アミン、アリール−脂肪族アミン、複素環アミン、オリゴマーアミンまたはポリマーアミンを含む。それらは、例えば、ブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルジメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N−フェニルグリシン、トリエチルアミン、フェニルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、ピリジン、キノリン、ジメチルアミノ安息香酸のエステル、ミヒラーのケトン(Michler’s ketone)(4,4’−ビスジメチルアミノベンゾフェノン)などの第一級、第二級または第三級アミンおよび対応する誘導体であり得る。
アミン共開始剤のように、アミン修飾アクリラート化合物を用いられることができ、かかるアミン修飾アクリラートの例には、US 3,844,916、EP 280222、US 5,482,649またはUS 5,734,002に記載されている第一級または第二級アミンとの反応によって修飾されたアクリラートが含まれる。
好ましい共開始剤は、Esacure A198(ビス−N,N−[4−ジメチルアミノベンゾイル)オキシエチレン−1−イル]−メチルアミン)およびEsacure EDB(エチル−4−ジメチルアミノベンゾアート)(両方ともLamberti S.p.A., ITによって上市されている)、2−エチルヘキシル−4−ジメチルアミノベンゾアートおよびN−フェニルグリシンである。
本発明の光重合性組成物はまた、当該分野において一般に用いられている他の光開始剤も適宜含むことができる。
式Iで表される3−ケトクマリンと組み合わせて用いられることができる光開始剤の例には、アシルホスフィンオキシド、モノアシルホスフィンオキシドおよびビスアシルホスフィンオキシドの両方、クマリンまたは他のケトクマリン、芳香族オニウム塩化合物、有機過酸化物、チオキサントン、ヘキサアリールビスイミダゾール、ケトオキシムエステル、ボラート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、ベンゾフェノン、a−ジケトン、ケトスルホン、α−アミノケトン、ベンゾインおよびベンゾインエーテル、ベンジルケタール、α−ヒドロキシケトンおよびそれらの混合物が含まれる。
チオキサントン誘導体の例は、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、または、n−ドデシル−7−メチル−チオキサントン−3−カルボキシラートおよびN,N−ジイソブチル−7−メチル−チオキサントン−3−カルバミドなどの特許出願PCT/EP2011/069514に記載されているものである。
α−ヒドロキシケトンおよびα−アミノケトンの例は、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)ベンジル]フェニル}−2−メチルプロパン−1−オン)、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノプロパン−1−オン)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1および(2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン)である。
オキシム系光開始剤の例は、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−,2−(O−ベンゾイルオキシム)およびエタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾイル−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)である。
アシルホスフィン系光開始剤の例には、これらに限定されないが、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキシドおよびビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシドが含まれる。
クマリン誘導体の例には、4−メチル−7−ジメチルアミノクマリン、4−メチル−7−エチルアミノクマリン、4−メチルピペリジノ[3.2−g]クマリン、4−メチル−7−シクロヘキシルアミノクマリン、4−トリフルオロメチル−7−ジエチルアミノクマリン、3−フェニル−4−メチル−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2’−N−メチルベンズイミダゾール)−7−ジエチルアミノクマリン、4−トリフルオロメチル−6−メチル−7−エチルアミノクマリンおよび3−フェニル−7−アミノクマリンが含まれ得る。
光開始剤の他の具体例には、アセトフェノン、アセトフェノンベンジルケタール、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、アントラキノン、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーのケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテルおよびベンジルジメチルケタールが含まれる。
好ましい追加の光開始剤は、アシルホスフィンオキシド、α−ヒドロキシケトン、α−アミノケトン、ケトスルホン、アルファ−ジケトンおよび、例えば、Esacure 1001およびEsacure ONE(両方ともLamberti S.p.A., ITによって上市されている)などの二官能性光開始剤である。
追加の光開始剤または異なる光開始剤の混合物は、本発明の光重合性組成物に、0.5重量%と15重量%との間、好ましくは1重量%と8重量%との間に含まれる量で添加され得る。
本発明のとくに好ましい態様において、式Iで表される3−ケトクマリンは、光重合性組成物における増感性(sensitizable)光開始剤の増感剤として用いられる。
この場合において、光重合性組成物は、70〜98.9重量%の少なくとも1つの光重合性化合物、0.1〜10重量%の少なくとも1つの式Iで表される3−ケトクマリン(増感剤として)および1〜15重量%の少なくとも増感性光開始剤(例えば、ケトスルホンまたはα−アミノケトンなど)、および、任意に、0.2〜8重量%の共開始剤を含む。
好ましい増感性光開始剤は、1−[4−[(4−ベンゾイル−フェニル)−チオ]−フェニル]−2−メチル,2−[(4−メチル−フェニル)−スルホニル]−プロパン−1−オン(Esacure 1001(Lamberti S.p.A.より))、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノプロパン−1−オン)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、および(2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン)である。
エチレン性不飽和化合物とは、本発明者らは、ラジカル重合を受けることができる、少なくとも1つの不飽和二重結合を有するモノマー、オリゴマー、プレポリマー、またはそれらの混合物を意味するものとした。また、異なる不飽和度を有する、モノマーの組み合わせ、オリゴマーおよびプレポリマーも用いられることができる。
本発明の実現に好適なモノマーは、当該分野で一般に用いられるものであって、例えば、ビニルエーテル、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、トリメチロールプロパンジアリルエーテルなどの単官能性および多官能性アリルエーテル、スチレンおよびアルファ−メチルスチレン、(メタ)アクリル酸と脂肪族アルコールとのエステル、グリコール、ペンタエリスリトールまたはトリメチロールプロパンなどのポリヒドロキシ化された化合物、ビニルアルコールとアクリル酸または脂肪酸とのエステル、フマル酸およびマレイン酸の誘導体から選ばれることができる。
本発明の好適なオリゴマーまたはプレポリマーは、例えば、ポリエステル、ポリアクリラート、ポリウレタン、エポキシ樹脂、アクリル酸、マレイン酸またはフマル酸の官能性を有するポリエーテルを含む。
光重合性インクに一般に用いられるモノマー、オリゴマーおよびプレポリマーが好ましい。これらの化合物は当業者によく知られ、例えば、EP 1911814、US 2012/029108、US 2011/0074897、WO 2006/102524およびEP 2388146において記載されている。具体的な例には、以下に報告された式:
で表示される化合物などの単官能性、二官能性および多官能性のモノマーが含まれる。
前記の化合物のほか、当該分野において普通に用いられ、当業者に知られている他の成分が、本発明の光重合性化合物に添加し得る。例えば、熱安定剤、光酸化安定剤、抗酸化剤、充填剤、分散剤、着色および/または不透明化物質、ならびに、一般的用途の他の添加剤。本発明の光重合性組成物の他の成分は、化学的に不活性物質としての非光重合性ポリマー、例として、ニトロセルロース、ポリアクリル酸エステル、ポリオレフィンなどであり得る。
本発明においてクレームされる方法は、金属、木、紙およびプラスチックの表面のコーティングにおいて有用である。
式Iで表される3−ケトクマリンは、透明な光重合性組成物、および、不透明または着色された組成物の両方において働き、とくに、LED光源により光重合性であるインクの製造において有用である。これらの光開始剤は、とくにインクジェット印刷用の光重合性インクの製造に好適である。
この理由から、本発明の光重合性組成物は、さらに0.01〜30重量%の着色料を含むことができる。
本発明のLED光重合性インクにおいて用いられることができる着色料は、染料、顔料またはそれらの組合せである。有機および/または無機の顔量が用いられることができる。着色料は、好ましくは顔料またはポリマー染料であり、最も好ましくは顔料である。顔料は、黒、白、シアン、マゼンタ、黄、赤、オレンジ、紫、青、緑、茶、それらの混合などであり得る。
例示的な有機顔料には、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、アゾレーキおよびキレートアゾ顔料;フタロシアニン顔料、ペリレン顔料およびペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料およびキノフタロン顔料などの多環式顔料;塩基性染料キレートおよび酸性染料キレートなどの染料キレート;塩基性染料レーキおよび酸性染料レーキなどの染料レーキ;およびニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックおよび蛍光顔料が含まれる。
LED光重合性白インクのために、白色着色料は、好ましくは、インク組成物の3重量%〜30重量%、より好ましくは5%〜25%の量で存在する。通常、他の着色料は、本発明のLED光重合性インクにおいて、0.01〜10重量%の範囲で、好ましくは、0.1〜5重量%の範囲で存在する。インジェット印刷用の着色料がとくに好ましい。
主要成分に加えて、LED光重合性インクは、共開始剤などの他の特定成分および、これまでの段落に記載されたもののような他の光開始剤、および、同量で、分散剤、界面活性剤、および当業者によく知られている他の添加剤もまた含むことができる。これらの成分の選択は、とくに限定されない。
分散剤は、顔料の分散性を増大させるためにインクに添加される。本発明の実現のために、ポリマー分散剤などの、顔料分散液のために一般的に用いられる分散剤が用いられることができる。かかるポリマー分散剤の例には、ポリオキシアルキレン、ポリアルキレン、ポリアミン、ビニルポリマーおよびコポリマー、アクリルポリマーおよびコポリマー、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、アミノポリマー、シリコン含有ポリマー、硫黄含有ポリマー、フッ素含有ポリマーおよびエポキシ樹脂が含まれる。
本発明による式Iで表される3−ケトクマリンおよび光重合性組成物の製造の例は、説明の目的のためだけであり、限定するものではないが、続く段落において報告される。

例1(比較)
3−ベンゾイル−7−(N,N−ジエチルアミノ)クマリンの製造
0.49g(2.58mmol)のエチルベンゾイルアセタートおよび0.3g(3.52mmol)のピペリジンを、10mlのエタノール中、0.5g(2.58mmol)の4−(N,N−ジエチルアミノ)−2−ヒドロキシ−ベンズアルデヒドの溶液に撹拌しながら加えた。2時間の還流の後、反応物を冷却した。
室温での結晶化の後、反応産物をろ過し、乾燥し、0.6g(1.86mmol、収率72%)の黄色結晶を得た。
m.p. 147-150 ℃
1H-NMR (CDCl3, δ ppm): 1.24(t,6H), 3.45(q,4H), 6.50(d,1H), 6.62 (dd,1H), 7.35(d,1H),7.45(m,2H), 7.55(m,1H),7.81(d,2H), 8.09 (s,1H).
例2(比較)
2,3,5,6−1H,4H−テトラヒドロキノリジノ[9,9a,1−gh]クマリン,9−ベンゾイルの製造
0.21g(1.10mmol)のエチルベンゾイルアセタートおよび0.21g(1.10mmol)のピペリジンを、10mlのエタノール中、0.3g(1.10mmol)の2,3,6,7−テトラヒドロ−8−ヒドロキシ−1H,5H−ベンゾ[ij]キノリジン−9−カルボキシアルデヒドの溶液に撹拌しながら加えた。2時間の還流の後、反応物を室温まで冷却し、溶媒を真空下の蒸留によって除去した。反応産物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィ(塩化メチレン)によって精製し、0.3g(0.68mmol、収率78%)の橙赤色の結晶を得た。
m.p. 194-196 ℃
1H-NMR (CDCl3, δ ppm): 2.00(m,4H), 2.28(t,2H), 2.94(t,2H), 3.35 (m,4H), 6.95(s,1H), 7.45(t,2H), 7.55(m,1H),7.81(d,2H), 8.03 (s,1H).
例3(比較)
3−ベンゾイル−7−メトキシクマリンの製造
0.37g(1.90mmol)のエチルベンゾイルアセタートおよび0.16g(1.90mmol)のピペリジンを、7mlのエタノール中、0.3g(1.90mmol)の4−メトキシ−2−ヒドロキシ−ベンズアルデヒドの溶液に撹拌しながら加えた。2時間の還流の後、反応物を室温まで冷却し、溶媒を真空下の蒸留によって除去した。反応産物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィ(塩化メチレン:酢酸エチル 95:5)によって精製し、0.42g(1.49mmol、収率78%)の淡黄色の結晶を得た。
m.p. 150-153 ℃; 1H-NMR (CDCl3, δ ppm): 3.91(s,3H), 6.90(m,2H), 7.42-7.51(m,3H), 7.60(m,1H), 7.86(d,2H), 8.10 (s,1H).
例4
7−メトキシ−3−(4−tertブチル−ベンゾイル)クマリンの製造
メチル3−(4−t−ブチルフェニル)−3−オキソ−プロパノアートの製造
15.6g(0.129mmol)の33%NaOHを、0℃で50%THF/水の溶液中、15g(0.129mmol)のアセト酢酸メチルの溶液に撹拌しながら滴下して加えた。90分後、25.5g(0.130mmol)の4−t−ブチル−ベンゾイルクロリドを加え、混合物を60分間撹拌しながら、60℃まで加熱した。室温に冷却した後、反応物を、200mlの水および200mlの塩化メチレンに希釈した。有機相を分離し、硫酸ナトリウムで脱水した(anhydrified)。溶媒を真空下の蒸留によって除去し、黄色油として粗製のメチル3−(4−t−ブチルフェニル)−3−オキソ−プロパノアートを得た。
7−メトキシ−3−(4−tertブチルベンゾイル)クマリンの製造
0.76g(3.28mmol)のメチル3−(4−t−ブチルフェニル)−3−オキソ−プロパノアートを、10mlのエタノール中、0.5g(3.28mmol)の4−メトキシ−2−ヒドロキシ−ベンズアルデヒドおよび0.28g(3.28mmol)のピペリジンの溶液に加えた。溶液を2時間還流下で撹拌した。室温に冷却した後、溶媒を真空下の蒸留によって除去した。反応産物は、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィ(塩化メチレン:酢酸エチル 95:5)によって精製し、0.50g(1.48mmol、収率50%)の淡黄色の結晶を得た。
m.p. 123-127 ℃
1H-NMR (CDCl3, δ-NMR (CDCl0(s,9H), 3.86(s,3H), 6.75-6.90(m,2H), 7.40-7.50(m,3H), 7.76(d,2H), 8.00(s,1H).
例5
3−(4−tertブチルベンゾイル)ベンゾ[f]クマリンの製造
2−ヒドロキシ−ナフタレン1−カルボアルデヒドの製造
66gのNaOH、33%水溶液(520mmol)を、200mlのメタノール中、15g(104mmol)の2−ヒドロキシナフタレンの溶液に加えた。撹拌下、30分後、20g(165mmol)のトリクロロメタンを、温度を60℃に維持しながら、ゆっくりと加えた。2時間後、反応混合物を室温まで冷却し、溶媒を真空下の蒸留によって除去した。反応産物を200mlの塩化メチレンに溶解し、100mlの5%塩酸で洗浄した。有機相を分離し、溶媒を真空下で蒸発させた後、2−ヒドロキシ−ナフタレン1−カルボアルデヒドをシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィ(トルエン)によって精製し、8.7g(収率48%)の白色結晶を得た。
1H-NMR (CDCl3, δ ppm):7.25 (d,1H), 7.45(t,1H), 7.63(t,1H), 7.80(d,1H), 8.00(d,1H), 8.38(d,1H), 10.84(s,1H).
3−(4−tertブチルベンゾイル)ベンゾ[f]クマリンの製造
例4において報告したように製造した1.6g(6.83mmol)の粗製のメチル3−(4−t−ブチルフェニル)−3−オキソ−プロパノアートおよび0.4g(4.64mmol)のピペリジンを、10mlのエタノール中、0.8g(4.64mmol)の2−ヒドロキシ−ナフタレン1−カルボアルデヒドの溶液に撹拌しながら加えた。2時間の還流の後、反応混合物を冷却した。室温で結晶化した反応産物をろ過により回収した。0.76g(収率47%)の産物を得た。
m.p. 161-163 ℃
1H-NMR (CDCl3, δ ppm):1.35 (s,9H), 7.48-7.56(m,3H), 7.58-7.65(t,1H), 7.68-7.75(t,1H), 7.85-7.90(m,2H), 7.92-7.70(d,1H), 8.08-8.12(d,1H), 8.23-8.28(d,1H), 8.87(s,1H).
例6
7−エチルチオ−3−ベンゾイルクマリンの製造
4−エチルチオ−2−ヒドロキシ−ベンズアルデヒドの製造
3g(19mmol)の3−エチルチオ−フェノールを窒素雰囲気下で、100mlの無水THF中、1.76g(58.2mmol)の無水パラホルムアルデヒド、5.31(52.5mmol)の無水トリエチルアミンおよび5g(52.5mmol)の無水MgClの溶液に撹拌しながら加えた。60℃で40分後、反応混合物を室温に冷却し、100mlの水に希釈し、塩酸でpH1に酸性化した。酢酸エチルでの抽出および溶媒の真空蒸発の後、粗製産物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィ(塩化メチレン)によって精製し、黄色油として2.0g(収率57%)の4−エチルチオ−2−ヒドロキシ−ベンズアルデヒドを得た。
1H-NMR (CDCl3, δ ppm): 1.40(t,3H), 3.05(q,2H), 6.58(s,1H), 6,59(d,1H), 7.40(d,1H), 9.80(s,1H).
7−エチルチオ−3−ベンゾイルクマリンの製造
0.83g(4.33mmol)のエチルベンゾイルアセタートおよび0.37g(4.33mmol)のピペリジンを、10mlのエタノール中、0.79g(4.33mmol)の4−エチルチオ−2−ヒドロキシ−ベンズアルデヒドの溶液に加えた。混合物を2時間還流下で撹拌し、次いで冷却した。室温での結晶化の後、反応産物をろ過により集め、0.90gの淡黄色の結晶を得た(収率67%)。
m.p. 122-124 ℃
1H-NMR (CDCl3, δ ppm): 1.45(t,3H), 3.08(q,2H), 7.18(d,2H), 7.42-7.55 (m,3H), 7.60-7.65(m,1H), 7.88(d.1H), 8.08(s,1H).
例7(比較)
3−ベンゾイル−5,7−ジメトキシクマリンの製造
4,6−ジメトキシ−2−ヒドロキシ−ベンズアルデヒドの製造
3g(19.5mmol)の3,5−ジメトキシ−フェノールを窒素雰囲気下で、100mlの無水THF中、1.76g(58.2mmol)の無水パラホルムアルデヒド、5.31g(52.5mmol)の無水トリエチルアミンおよび5g(52.5mmol)の無水MgClの溶液に撹拌しながら加えた。60℃で40分後、反応混合物を室温に冷却し、100mlの水で希釈し、塩酸でpH1に酸性化した。酢酸エチルでの抽出および溶媒の真空蒸発の後、粗製産物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィ(塩化メチレン)によって精製し、0.6g(収率17%)の4,6−ジメトキシ−2−ヒドロキシ−ベンズアルデヒドを白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3, δ ppm): 3.84(s,3H), 3.85(s,3H), 5.91(s,1H), 6.02(s,1H), 10.10(s,1H).
3−ベンゾイル−5,7−ジメトキシクマリンの製造
0.63g(3.29mmol)のエチルベンゾイルアセタートおよび0.28g(3.29mmol)のピペリジンを、10mlのエタノール中、0.60g(3.29mmol)の4,6−ジメトキシ−2−ヒドロキシ−ベンズアルデヒドの溶液に加えた。混合物を還流下で2時間撹拌し、次いで冷却した。室温での結晶化の後、反応産物をろ過により回収し、0.80gの白色の結晶を得た(収率78%)。
m.p. 175-178 ℃
1H-NMR (CDCl3, δ ppm): 3.92(s,6H), 6.30(s,1H), 6.47(s,1H), 7.45(t,2H), 7.87(d,2H), 8.44(s,1H).
例8(比較)
7−メトキシ−3−(4−メチル−ベンゾイル)クマリンの製造
0.4g(2.60mmol)の4−メトキシ−2−ヒドロキシ−ベンズアルデヒドを、5mlのエタノール中、0.5g(2.60mmol)の3−オキソ−3−p−トリル−プロピオン酸メチルエステル(Aldrichから購入)および0.22g(2.60mmol)のピペリジンの溶液に加えた。還流下で2時間後、反応混合物を冷却した。室温で結晶化された反応産物は、ろ過により回収した。0.36g(収率50%)の産物が白色固体として得られた。
1H-NMR (CDCl3, δ ppm): 2.42 (s, 3H), 3.92 (s, 3H), 6.9 (m, 2H), 7.28 (d, 2H), 7,47 (d, 1H), 7.78 (d, 2H), 8.05 (s, 1H)
例9(比較)
3−(4−メチルベンゾイル)ベンゾ[f]クマリンの製造
例5において報告したように製造した0.4g(2.60mmol)の2−ヒドロキシ−ナフタレン1−カルボアルデヒドを、5mlのエタノール中、0.5g(2.60mmol)の3−オキソ−3−p−トリル−プロピオン酸メチルエステル(Aldrichから購入)および0.22g(2.60mmol)のピペリジンの溶液に加えた。還流下で2時間後、反応混合物を冷却した。室温で結晶化された反応産物は、ろ過により回収した。0.31g(収率40%)の産物が黄色固体として得られた。
1H-NMR (CDCl3, a ppm): 2.44 (s, 3H), 7.30 (d, 2H), 7.52 (d, 1H), 7,60 (t, 1H), 7.71 (t, 1H), 7.82 (d, 2H), 7.94 (d, 1H), 8.10 (d, 1H), 8.25 (d, 1H), 8.88 (s, 1H)
例10
3−(4tertブチルベンゾイル)−5,7−ジメトキシクマリンの製造
例7において報告したように製造した0.6g(3.21mmol)の4,6−ジメトキシ−2−ヒドロキシ−ベンズアルデヒドを、5mlのエタノール中、例4において報告したように製造した0.81g(3.21mmol)のメチル3−(4−t−ブチルフェニル)−3−オキソ−プロパノアートおよび0.30g(3.21mmol)のピペリジンの溶液に加えた。還流下で2時間後、反応混合物を冷却した。室温で結晶化された反応産物は、ろ過により回収した。0.55g(収率50%)の産物が白色固体として得られた。
m.p. 166-168℃
1H-NMR (CDCl3, δ ppm): 1.34 (s, 9H), 3.90 (s, 6H), 6.3 (d, 1H), 6.45 (d, 1H), 7.47 (d, 2H), 7.80 (d, 2H), 8.40 (s, 1H)
例11
7−(sec−ブチルチオ)−3−ベンゾイルクマリンの製造
4−(sec−ブチルチオ)−2−ヒドロキシ−ベンズアルデヒドの製造
7.1g(39mmol)の3−(sec-ブチルチオ)−フェノールを窒素雰囲気下で撹拌しながら、150mlの無水THF中、7.89g(236mmol)の無水パラホルムアルデヒド、14.77(146mmol)の無水トリエチルアミンおよび5.6g(58.5mmol)の無水MgClの溶液に加えた。60℃で2時間後、反応混合物を室温に冷却し、100mlの水で希釈し、塩酸でpH1に酸性化した。
産物をエチルアセタートで抽出し、硫酸ナトリウムで脱水した。
溶液を真空下で蒸留によって除去し、粗製の4−(sec−ブチルチオ)−2−ヒドロキシ−ベンズアルデヒドを黄色油として得た。
1H-NMR (CDCl3, δ ppm): 1.03(t,3H), 1.38(d,3H), 1.56-1.82(m,2H), 3.36(q,1H), 6.80-6.90(m,2H), 7.47(d,1H), 9.75(s,1H).
7−(sec−ブチルチオ)−3−ベンゾイルクマリンの製造
2.74g(14.2mmol)のエチルベンゾイルアセタートおよび1.2g(14.2mmol)のピペリジンを、20mlのエタノール中、3g(14.2mmol)の4−(sec−ブチルチオ)−2−ヒドロキシ−ベンズアルデヒドの溶液を加えた。還流下で反応混合物を2時間撹拌し、次いで冷却した。産物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィ(トルエン:酢酸エチル 9:1)によって回収し、1.92g(5.68mmol、収率40%)の黄色結晶を得た。
1H-NMR (CDCl3, δ ppm): 1.05(t,3H), 1.40(d,3H), 1.58-1.84(m,2H), 3.40 (q,1H), 7.15-7.26(m,2H), 7.40-7.50 (m,3H), 7.60(t,1H), 7.85(d,2H), 8.05(s,1H)
3−ケトクマリン光開始剤の評価
清澄な(clear)処方物
本発明の3−ケトクマリンを、先行技術の2つの3−ケトクマリンおよび当該分野で一般に用いられている2つの光開始剤:イソプロピルチオキサントン(Isopropyl Thioxanthone)(ITX)およびトリフェニルホスフィンオキシド(Triphenylphosphine Oxide)(TPO)と比較した。
テストのための光重合性組成物は、光開始剤および共開始剤、Esacure EDB(Lamberti S.p.Aにより上市されている)を夫々Ebecryl 605およびEbecryl 350(Cytec Industries Inc.)の混合物(99.5:0.5(重量))において3重量(wt)%の濃度で溶解して製造した。
FT−IR(FT-IR 430-Jasco)のサンプルロッジメントに置いた光重合性組成物を、サンプルから65mmの距離で30°の角度で配置したLED源(400nmまたは385nm)に曝露した。IRスペクトルは、光重合の間、一定の時間間隔で取得され、アクリル二重結合に割り当てられる1408cm−1および810cm−1のピークのエリアの時間の減少をIRのソフトウェアを用いて決定した。
これによって、重合度、したがって光開始剤の効率の定量化が可能になる。
時間に対する重合の%として表現される385nmおよび400nmでの結果を表1に報告する。
シアンインク
テストのための光重合性組成物を、インクジェット印刷用のシアンインクに夫々5.0wt%の濃度で光開始剤および共開始剤Esacure EDBに溶解することによって製造した。
FT−IR(FT-IR 430-Jasco)のサンプルロッジメントに置いた光重合性組成物を、サンプルから65mmの距離で30°の角度で配置したLED源(400nmまたは385nm)に曝露した。
IRスペクトルは、光重合の間、一定の時間間隔で取得され、アクリル二重結合に割り当てられる1408cm−1および810cm−1のピークのエリアの時間の減少をIRのソフトウェアを用いて決定した。これによって重合度、したがって光開始剤の効率の定量化が可能になる。
時間に対する重合の%として表現される385nmおよび400nmでの結果を表2に報告する。
同じテストを、Esacure EDBの代わりに共開始剤としてのフェニルグリシンを5wt%の濃度で用い、400nmのLED光源で行った。
時間に対する重合の%として表現される結果を表3に報告する。
結果は、本発明の3−ケトクマリンが、清澄システムまたは着色システムの両方において、LED光源での光開始剤として、先行技術の3−ケトクマリンよりもはるかに優れた性能を有すること、および、最先端の光開始剤と同等の性能を有すること、を示している。

Claims (12)

  1. 光重合性組成物を光硬化する方法であって、
    I)a)50〜99.9重量%の少なくとも1つのエチレン性不飽和化合物;
    b)0.1〜35重量%の少なくとも1つの式I:
    式中:
    は、水素または置換または未置換のC〜C12アルキル基であり、
    Couは、式:
    式中:
    、R、RおよびRは、互いに独立して、水素;
    または、−S−R、ここでRは、水素、C〜C12アルキル、C〜C12アルケニル、置換または未置換のフェニル、アリールまたはヘテロアリール、C〜Cシクロアルキル、SHで置換されたC〜C12アルキル、−N(C〜Cアルキル)、ピペリジノ、モルホリノ、ピペラジノ、−OH、−O(C〜C12アルキル)、−COOHであり;
    または、C〜C12アルコキシであり;
    は、水素、ヒドロキシル基、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基である、
    で表されるクマリン基であるか;
    または、Couは、式:
    で表される、置換または未置換のナフト−クマリン基であり、
    但し、R、R、RおよびRの少なくとも1つはHとは異なっており、および、Couが(a)であり、かつR、R、RおよびRの少なくとも1つがC〜C12アルコキシである場合、または、Couが(b)、(c)または(d)である場合、Rは、置換または未置換のC〜C12アルキル基である、
    で表される3−ケトクマリン
    を含む光重合性組成物を製造すること;
    II)そのように得られた光重合性組成物を、365nmと420nmとの間に含まれる波長で放射するLED光源で光重合すること、
    を含む、前記光重合性組成物を光硬化する方法。
  2. 光重合性組成物が、
    a)70〜98.9重量%の少なくとも1つのエチレン性不飽和化合物;
    b)0.1〜20重量%の少なくとも1つの式Iで表される3−ケトクマリン
    を含む、請求項1に記載の光重合性組成物を光硬化する方法。
  3. 式Iで表される3−ケトクマリンにおいて、Couが式(a)で表されるクマリン基であり、および、R、R、RおよびRの少なくとも1つが−S−Rであり、および、Rが1〜6個の炭素原子を有するアルキル基である、請求項1に記載の光重合性組成物を光硬化する方法。
  4. 式Iで表される3−ケトクマリンにおいて、Couが式(a)、式中Rが水素であり、R、R、RおよびRの少なくとも2つがC〜Cアルコキシ基である、で表されるクマリン基であり、および、Rが置換または未置換のC〜C12アルキル基である、請求項1に記載の光重合性組成物を光硬化する方法。
  5. 式Iで表される3−ケトクマリンにおいて、Couが式(b)、(c)または(d)で表される未置換のナフト−クマリン基である、請求項1に記載の光重合性組成物を光硬化する方法。
  6. 光重合性組成物が、0.2〜15重量%の少なくとも1つの共開始剤および/または0.5〜15重量%の少なくとも1つの追加の光開始剤をさらに含む、請求項1に記載の光重合性組成物を光硬化する方法。
  7. 光重合性組成物が、70〜98.9重量%の少なくとも1つの光重合性化合物、0.1〜10重量%の少なくとも1つの式Iで表される3−ケトクマリン、1〜15重量%の少なくとも1つの増感性光開始剤、および、任意に、0.2〜8重量%の共開始剤を含む、請求項6に記載の光重合性組成物を光硬化する方法。
  8. 光重合性組成物が、さらに、c)0.01〜30重量%の着色料を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の光重合性組成物を光硬化する方法。
  9. 着色料が、インクジェット印刷用の着色料である、請求項8に記載の光重合性組成物を光硬化する方法。
  10. 式I:
    式中:
    は、水素または置換または未置換のC〜C12アルキル基であり;
    Couは、式:
    式中、R、R、RおよびRの少なくとも1つは−S−Rであり、ここでRは、水素、C〜C12アルキル、C〜C12アルケニル、置換または未置換のフェニル、アリールまたはヘテロアリール、C〜Cシクロアルキル、SHで置換されたC〜C12アルキル、−N(C〜Cアルキル)、ピペリジノ、モルホリノ、ピペラジノ、−OH、−O(C〜C12アルキル)、−COOHであり、および、Rは、水素、ヒドロキシル基または1〜4個の炭素原子を有するアルキル基である、
    で表されるクマリン基である、
    で表される3−ケトクマリン。
  11. が、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基である、請求項10に記載の式Iで表される3−ケトクマリン。
  12. 式I:
    式中:
    は、置換または未置換のC〜C12アルキル基であり;
    Couは、式:
    式中、R、R、RおよびRの少なくとも1つは、1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基であり、および、Rは、水素、ヒドロキシル基または1〜4個の炭素原子を有するアルキル基である、
    で表されるクマリン基であるか、
    または、Couは、式:
    で表される置換または未置換のナフト−クマリンである、
    で表される3−ケトクマリン。
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