JP2015535209A - 慢性腎臓病患者の治療におけるクエン酸第二鉄の使用 - Google Patents

慢性腎臓病患者の治療におけるクエン酸第二鉄の使用 Download PDF

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Abstract

慢性腎臓病患者において、血清リンレベルを低下させ及び/もしくは制御し、血清重炭酸塩レベルを増加させ、1以上の鉄貯蔵パラメータを改善し(例えば、血清フェリチンレベルを増加させ、トランスフェリン飽和度(TSAT)を増加させ、ヘモグロビン濃度を増加させ)、鉄吸収を増加させ、鉄貯蔵を維持し、鉄欠乏を治療し、貧血を治療し、IV鉄の必要性を低下させ、並びに/又は赤血球生成刺激剤(ESA)の必要性を低下させるために、クエン酸第二鉄を投与する方法が開示されている。【選択図】なし

Description

(分野)
本明細書に開示される方法及び組成物は、一般に、慢性腎臓病(CKD)患者を治療するためのクエン酸第二鉄の使用に関する。
(背景)
慢性腎臓病(CKD)とは、老廃物を排泄し、尿を濃縮し、電解質を保存する腎臓の能力が段階的かつ進行性に失われることである。米国国立腎臓財団(U.S. National Kidney Foundation)は、腎臓病のタイプ(臨床診断)にかかわらず、腎損傷の有無及び腎機能のレベルによって慢性腎臓病を定義している。腎機能の主な尺度は、糸球体濾過量(GFR)であり、これは、多くの場合、血清からのクレアチニンクリアランス及び尿クレアチニン濃度として推定される。慢性腎臓病又は慢性腎不全は、3カ月以上の間、60ml/分未満のGFRを有するものと定義されている。米国国立腎臓財団は、GFRに基づく腎機能障害の5ステージ分類を提案している:
Figure 2015535209
上の表に示されているように、ステージ1は最も重度が低く、ステージ5、すなわち、ESRDは、最も重度が高い。CKDの初期段階、例えば、ステージ1〜4では、透析は、通常、必要とされない。したがって、CKDの初期段階を経験している患者は、非透析依存性慢性腎臓病を有するといわれる。そのような患者は、一般に、非透析慢性腎臓病(ND-CKD)患者とも呼ばれる。貧血は、通常、透析が必要になるずっと前の、GFRが60cc/分未満であるCKDステージ3で初めて現われるが、貧血は、CKDのどのステージでも現れ得る。ステージ5では、患者は、週に数回の透析治療を必要とし得る。腎臓の変性プロセスが始まると、CKDにおける腎機能は、末期腎臓病(ESRD、ステージ5)へと不可逆的に悪化する。ESRDに罹患している患者は、透析又は腎移植なしで生存することができない。
米国国立腎臓財団によれば、約2,600万人の米国成人がCKDを有し、その他の何百万人もの人に高いリスクがある。CKDの初期段階を経験している患者は、通常、年齢が一致した非CKD一般集団と比較して、患者1人当たり年間14,000米$〜22,000米$の医療費増を負担している。しかしながら、CKDと関連する費用増及び有害転帰の一部を、予防対策、早期検出、及び早期治療によって予防し、又は遅延させることができるという証拠が増えつつある。
鉄欠乏及び貧血は、ESRDを含むCKDの一般的な合併症である。貧血は、循環赤血球質量の減少の臨床症状であり、通常、低血中ヘモグロビン濃度によって検出される。適切に機能する腎臓は、エリスロポエチンを産生する。エリスロポエチンは、赤血球前駆体の増殖及び分化を刺激し、それにより、最終的に赤血球生成(赤血球産生)をもたらすホルモンである。CKDの腎臓では、エリスロポエチン産生が損なわれ、エリスロポエチン欠乏及び付随する赤血球生成の欠乏が生じることが多い。貧血は、有害な心血管転帰、ESRD、死亡、及び生活の質の低下と関連している(Macdougallの文献、Curr Med Res Opin(2010) 26:473-482)。腎機能が低下するので、CKDにおける貧血の罹患率は増加する。非透析慢性腎臓病患者の約50%が貧血となり、CKD患者が透析を開始する時までに、最大70%が貧血となる(Macdougallの文献、上記、及びMcClellanらの文献、Curr Med Res Opin(2004) 20: 1501-1510)。
鉄欠乏は、CKD患者における貧血の大きな一因である。推定される罹患率は、25〜70%の範囲である(Hsuらの文献、J Am Soc Nephrol(2002) 13: 2783-2786; Gotloibらの文献、J Nephrol(2006) 19: 161-167; Mafraらの文献、J Ren Nutr(2002) 12: 38-41 ; Kalantar-Zadehらの文献、Am J Kidney Dis(1995) 26: 292-299;及びPostらの文献、Int Urol Nephrol(2006) 38: 719-723)。原因としては、鉄の摂取もしくは吸収の減少、炎症の結果としての鉄捕捉、失血、及び赤血球生成刺激剤(ESA)に応答した赤血球産生への鉄使用の増加が挙げられる(Fishbaneらの文献、Am J Kidney Dis(1997) 29: 319-333; Kooistraらの文献、Nephrol Dial Transplant(1998) 13: 82-88;及びAkmalらの文献、Clin Nephrol(1994) 42: 198-202)。CKDステージに応じて、CKD患者の20〜70%は、低い鉄指数を示す(Quinbiらの文献、Nephrol Dial Transplant(2011) 26: 1599-1607)。米国における100万人を上回るCKDステージ3又は4患者は、鉄欠乏に罹患していると推定される。低い鉄貯蔵(「絶対的」鉄欠乏)又は赤血球生成の要求を満たすために利用可能な鉄の不足(「機能的」鉄欠乏)のいずれかの存在は、CKD患者におけるヘモグロビンレベルの低下と顕著に相関する。鉄欠乏は、例えば、食料摂取からの鉄の不足、鉄利用の増加、胃腸による鉄吸収の不良、並びに腎不全及び細菌異常増殖による広範性の吸収不良、並びに胃腸出血を含む、任意の1以上の複数の要因に起因し得る(Macdougallの文献、上記)。
CKD患者の貧血及び/又は鉄欠乏に対する現在の標準的ケアは、赤血球生成刺激剤(ESA)の投与及び/又は鉄補給である。国立腎臓財団腎臓病転帰品質イニシアティブの指針により、CKDステージ1〜5を有し、かつ透析を受けていない患者に対して経口用又は経静脈用のいずれかの鉄が推奨された(「鉄剤の使用:慢性腎臓病における貧血に対するKDOQI臨床実践指針及び臨床実践勧告(Using iron agents: KDOQI clinical practice guidelines and clinical practice recommendations for anemia in chronic kidney disease)」、Am J Kidney Dis(2006) 47: S58-S70を参照されたい)。第二鉄形態の鉄(別名、鉄(III)又はFe3+)は、経口投与されたときにバイオアベイラビリティが低いことが昔から知られている。したがって、CKD患者における鉄補給用の経口製剤は、通常、第一鉄形態の鉄(別名、鉄(II)又はFe2+)を含有する。グルコン酸第一鉄、フマル酸第一鉄、及び硫酸第一鉄を含む、いくつかの第一鉄経口鉄製剤が治療に利用可能である。最も一般的な経口鉄補給剤は、硫酸第一鉄であり、これは、鉄欠乏症のCKD患者を治療するための十分な用量を提供するために1日に最大3回投与することができる。しかしながら、一部のCKD患者では、経静脈鉄は、有害な副作用のために忍容性が低いか、又は鉄の十分な体内貯蔵を維持する効果がない。副作用としては、一般に、胃腸障害、例えば、下痢、吐き気、膨満、及び腹部不快感が挙げられる。さらに、それらが通常投与される頻度のために、経口第一鉄形態は、患者に錠剤負担を課し、顕著なマイナスの胃腸の副作用を有し、これは、経口治療レジメンに対するノンコンプライアンスをもたらす(Mehdiらの文献、上記)。
代替法は、CKD患者に経静脈鉄を投与することである。いくつかの研究により、経静脈鉄製剤は、経口第二鉄補給剤又は経口第一鉄補給剤よりも、CKD患者における鉄欠乏及び/又は貧血の治療に効果的であることが示された(Mehdiらの文献、上記)。CKD患者の治療のための有効な経静脈製剤としては、カルボキシマルトース第二鉄、フェルモキシトール、グルコン酸第二鉄、鉄スクロース、及び鉄デキストランが挙げられる。しかしながら、経静脈鉄は、アナフィラキシー及び死亡などの短期的リスク、並びにアテローム性動脈硬化症、感染症の発症、及び死亡の増加を含む、長期毒性と関連する(Quinibiの文献、Arzneimittelforschung(2010) 60:399-412)。さらに、多くのCKD診療所、特に、コミュニティサイトは、透析センターのインフラがないため、経静脈鉄を投与するには設備が不十分である。このため、CKD鉄欠乏症患者の大部分が経静脈鉄治療を受けないままになっている。
したがって、CKD患者の治療のための改善された方法を開発する必要がある。
(概要)
本開示のある態様は、非透析CKD(ND-CKD)患者及び末期腎臓病(ESRD)患者を含むCKD患者において、血清リンレベルを低下させ及び/もしくは制御し、血清重炭酸塩レベルを増加させ、1以上の鉄貯蔵パラメータを改善し(例えば、血清フェリチンレベルを増加させ、トランスフェリン飽和度(TSAT)を増加させ、ヘモグロビン濃度を増加させ)、鉄吸収を増加させ、鉄貯蔵を維持し、鉄欠乏を治療し、貧血を治療し、IV鉄の必要性を低下させ、並びに/又は赤血球生成刺激剤(ESA)の必要性を低下させるために使用することができる臨床的に安全かつ有効なリン酸塩結合剤を提供する。ある態様において、該リン酸塩結合剤は、CKD患者への長期投与、例えば、少なくとも56週間(56週を含む)の連続投与に臨床的に安全かつ有効である。
本開示のある実施態様によれば、リン酸塩結合剤として行政によって販売承認される候補は、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄(別名、KRX-0502(クエン酸第二鉄)、実施例1参照)である。前臨床研究により、食事性リンに結合し、食事性リンの腸内吸収を減少させ、及び血清リン酸塩レベルを低下させる本明細書に開示されるクエン酸第二鉄の能力が示された(Mathewらの文献、J Am Soc Nephrol(2006) 17: 357A; Voormolenらの文献、Nephrol Dial Transplant(2007) 22: 2909-2916;及びTonelliらの文献、Circulation(2005) 112: 2627-2633)。ESRD患者における本明細書に開示されるクエン酸第二鉄(例えば、KRX-0502(クエン酸第二鉄))に関する4つの臨床研究が実施され、KRX-0502(クエン酸第二鉄)研究新薬(IND)申請の一部として米国食品医薬品局に報告された。これらの研究の1つである第3相長期研究(本明細書に記載)により、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄(別名、KRX-0502)が、4週間の有効性評価期間にわたって、プラセボと比べた血清リンの極めて統計的に有意な変化を示し、52週間の安全性評価期間にわたって、活性対照薬物と比較したとき、ESRD患者において、フェリチン及びトランスフェリン飽和度(TSAT)を増加させ、経静脈鉄及び赤血球生成刺激剤の使用を低下させることが確認された。
本開示によれば、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄を臨床的に安全かつ有効なリン酸塩結合剤として用いて、非透析CKD(ND-CKD)患者及び末期腎臓病(ESRD)患者を含むCKD患者において、血清リンレベルを制御し及び/もしくは低下させ、血清重炭酸塩レベルを増加させ、1以上の鉄貯蔵パラメータを改善し(例えば、血清フェリチンレベルを増加させ、トランスフェリン飽和度(TSAT)を増加させ、ヘモグロビン濃度を増加させ、鉄吸収を増加させ)、鉄貯蔵を維持し、鉄欠乏を治療し、貧血を治療し、IV鉄の必要性を低下させ、並びに/又は赤血球生成刺激剤(ESA)の必要性を低下させることができることが分かった。
一態様において、本開示は、それを必要とする患者において血清リンを低下させ及び/又は制御する方法を提供する。いくつかの実施態様において、本方法は、クエン酸第二鉄を、CKD患者、例えば、末期腎臓病患者に、210mg〜2,520mgの範囲の第二鉄の用量で経口投与することを含み、ここで、該クエン酸第二鉄は、2.00〜2.50mg/dlの血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、各々の剤形が210mgの第二鉄を含む、1グラムの錠剤剤形で投与される。いくつかの実施態様において、該患者に、1日当たり最大18の錠剤剤形が投与される。いくつかの実施態様において、該患者に、1日当たり6つの錠剤剤形が投与される。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、該患者による食事又は間食の摂取後1時間以内に投与される。いくつかの実施態様において、該患者は、該クエン酸第二鉄の投与前に少なくとも3カ月間、週3回の血液透析で、又は腹膜透析で処置された。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、約16m2/gを超えるBET活性表面積を有する。いくつかの実施態様において、BET活性表面積は、約16m2/g〜約20m2/gの範囲である。いくつかの実施態様において、BET活性表面積は、約27.99m2/g〜約32.34m2/gの範囲である。いくつかの実施態様において、BET活性表面積は、27.99m2/g、28.87m2/g、及び32.34m2/gから選択される。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.88〜4.0mg/cm2/分の固有溶出率を有する。
別の態様において、本開示は、それを必要とする患者において血清リンを低下させる方法を提供する。いくつかの実施態様において、本方法は、クエン酸第二鉄を、CKD患者、例えば、末期腎臓病患者に、210mg〜2,520mgの範囲の第二鉄の用量で経口投与することを含み、ここで、該クエン酸第二鉄は: 12週間にわたって投与したとき、1.90、1.91、1.92、1.93、1.94、1.95、1.96、1.97、1.98、1.99、2.00、2.01、2.02、2.03、2.04、2.05、2.06、2.07、2.08、2.09、及び2.10mg/dlから選択される血清リンの平均低下; 24週間にわたって投与したとき、2.10、2.11、2.12、2.13、2.14、2.15、2.16、2.17、2.18、2.19、2.20、2.21、2.22、2.23、2.24、及び2.25mg/dl血清リンの平均低下; 36週間にわたって投与したとき、2.10、2.11、2.12、2.13、2.14、2.15、2.16、2.17、2.18、2.19、及び2.20mg/dlから選択される血清リンの平均低下; 48週間にわたって投与したとき、1.95、1.96、1.97、1.98、1.99、2.00、2.01、2.02、2.03、2.04、2.05、2.06、2.07、2.08、2.09、2.10、2.11、2.12、2.13、2.14、及び2.15mg/dlから選択される血清リンの平均低下;並びに52週間にわたって投与したとき、1.95、1.96、1.97、1.98、1.99、2.00、2.01、2.02、2.03、2.04、2.05、2.06、2.07、2.08、2.09、2.10、2.11、2.12、2.13、2.14、2.15、2.16、2.17、2.18、2.19、2.20、2.21、2.22、2.23、2.24、2.25、2.26、2.27、2.28、2.29、及び2.30mg/dlから選択される血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、12週間にわたって投与したとき、2.00mg/dlの血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、24週間にわたって投与したとき、2.20mg/dlの血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、36週間にわたって投与したとき、2.20mg/dlの血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、48週間にわたって投与したとき、2.10mg/dlの血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、52週間にわたって投与したとき、2.10mg/dlの血清リンの平均低下をもたらす。
また別の態様において、本開示は、それを必要とする患者において血清重炭酸塩を増加させる方法を提供する。いくつかの実施態様において、本方法は、クエン酸第二鉄を、CKD患者、例えば、末期腎臓病患者に、210mg〜2,520mgの範囲の第二鉄の用量で経口投与することを含み、ここで、該クエン酸第二鉄は、少なくとも52週間にわたって投与したとき、0.70、0.71、0.72、0.73、0.74、0.75、0.76、0.77、0.78、0.79、及び0.80mEq/Lから選択される血清重炭酸塩の増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.71mEq/Lの血清重炭酸塩濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、各々の剤形が210mgの第二鉄を含む、1グラムの錠剤剤形で投与される。いくつかの実施態様において、該患者に、1日当たり最大18の錠剤剤形が投与される。いくつかの実施態様において、該患者に、1日当たり6つの錠剤剤形が投与される。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、該患者による食事又は間食の摂取後1時間以内に投与される。いくつかの実施態様において、該患者は、該クエン酸第二鉄の投与前に少なくとも3カ月間、週3回の血液透析で、又は腹膜透析で処置された。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、約16m2/gを超えるBET活性表面積を有する。いくつかの実施態様において、BET活性表面積は、約16m2/g〜約20m2/gの範囲である。いくつかの実施態様において、BET活性表面積は、約27.99m2/g〜約32.34m2/gの範囲である。いくつかの実施態様において、BET活性表面積は、27.99m2/g、28.87m2/g、及び32.34m2/gから選択される。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.88〜4.0mg/cm2/分の固有溶出率を有する。
また別の態様において、本開示は、それを必要とする患者において鉄貯蔵を維持する方法を提供する。いくつかの実施態様において、本方法は、クエン酸第二鉄を、CKD患者、例えば、非透析慢性腎臓病患者又は末期腎臓病患者に、1日当たり約1g〜約18gの範囲の量で経口投与することを含む。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1グラムの錠剤剤形で投与される。いくつかの実施態様において、該患者に、1日当たり最大18の錠剤剤形が投与される。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、約16m2/gを超えるBET活性表面積を有する。いくつかの実施態様において、BET活性表面積は、約16m2/g〜約20m2/gの範囲である。いくつかの実施態様において、BET活性表面積は、約27.99m2/g〜約32.34m2/gの範囲である。いくつかの実施態様において、BET活性表面積は、27.99m2/g、28.87m2/g、及び32.34m2/gから選択される。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.88〜4.0mg/cm2/分の固有溶出率を有する。
また別の態様において、本開示は、それを必要とする患者において1以上の鉄貯蔵パラメータを改善する方法を提供する。いくつかの実施態様において、本方法は、クエン酸第二鉄を、CKD患者、例えば、非透析慢性腎臓病患者又は末期腎臓病患者に、1日当たり約1g〜約18gの範囲の量で経口投与することを含む。いくつかの実施態様において、少なくとも1つの鉄貯蔵パラメータは、血清フェリチンレベル、トランスフェリン飽和度(TSAT)、ヘモグロビン濃度、ヘマトクリット値、全鉄結合能、鉄吸収レベル、血清鉄レベル、肝臓鉄レベル、脾臓鉄レベル、及びこれらの組合せから選択することができる。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1グラムの錠剤剤形で投与される。いくつかの実施態様において、該患者に、1日当たり最大18の錠剤剤形が投与される。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、約16m2/gを超えるBET活性表面積を有する。いくつかの実施態様において、BET活性表面積は、約16m2/g〜約20m2/gの範囲である。いくつかの実施態様において、BET活性表面積は、約27.99m2/g〜約32.34m2/gの範囲である。いくつかの実施態様において、BET活性表面積は、27.99m2/g、28.87m2/g、及び32.34m2/gから選択される。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.88〜4.0mg/cm2/分の固有溶出率を有する。
別の実施態様において、少なくとも1つの鉄貯蔵パラメータはヘマトクリット値であり、及び改善することは、患者のヘマトクリット値を増加させることを含む。他の実施態様において、少なくとも1つの鉄貯蔵パラメータはヘモグロビン濃度であり、及び改善することは、患者のヘモグロビン濃度を増加させることを含む。また他の実施態様において、少なくとも1つの鉄貯蔵パラメータは全鉄結合能であり、及び改善することは、患者の全鉄結合能を減少させることを含む。また他の実施態様において、少なくとも1つの鉄貯蔵パラメータはトランスフェリン飽和度であり、及び改善することは、患者のトランスフェリン飽和度を増加させることを含む。また他の実施態様において、少なくとも1つの鉄貯蔵パラメータは血清鉄レベルであり、及び改善することは、患者の血清鉄レベルを増加させることを含む。また他の実施態様において、少なくとも1つの鉄貯蔵パラメータは肝臓鉄レベルであり、及び改善することは、患者の肝臓鉄レベルを増加させることを含む。また他の実施態様において、少なくとも1つの鉄貯蔵パラメータは脾臓鉄レベルであり、及び改善することは、患者の脾臓鉄レベルを増加させることを含む。また他の実施態様において、少なくとも1つの鉄貯蔵パラメータは血清フェリチンレベルであり、及び改善することは、患者の血清フェリチンレベルを増加させることを含む。
また別の実施態様において、少なくとも1つの鉄貯蔵パラメータは血清フェリチンレベルであり、及び本開示は、それを必要とする患者において血清フェリチンを増加させる方法を提供する。いくつかの実施態様において、本方法は、クエン酸第二鉄を、CKD患者、例えば、末期腎臓病患者に、210mg〜2,520mgの範囲の第二鉄の用量で経口投与することを含み、ここで、該クエン酸第二鉄は、少なくとも52週間にわたって投与したとき、該患者における150〜310、151〜309、152〜308、153〜307、154〜306、155〜306、155〜305、155〜304、155〜303、及び155〜302ng/mlから選択される血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、150〜305ng/mlの血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、各々の剤形が210mgの第二鉄を含む、1グラムの錠剤剤形で投与される。いくつかの実施態様において、該患者に、1日当たり最大18の錠剤剤形が投与される。いくつかの実施態様において、該患者に、1日当たり6つの錠剤剤形が投与される。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、該患者による食事又は間食の摂取後1時間以内に投与される。いくつかの実施態様において、該患者は、該クエン酸第二鉄の投与前に少なくとも3カ月間、週3回の血液透析で、又は腹膜透析で処置された。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、約16m2/gを超えるBET活性表面積を有する。いくつかの実施態様において、BET活性表面積は、約16m2/g〜約20m2/gの範囲である。いくつかの実施態様において、BET活性表面積は、約27.99m2/g〜約32.34m2/gの範囲である。いくつかの実施態様において、BET活性表面積は、27.99m2/g、28.87m2/g、及び32.34m2/gから選択される。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.88〜4.0mg/cm2/分の固有溶出率を有する。
また別の実施態様において、少なくとも1つの鉄貯蔵パラメータはトランスフェリン飽和度(TSAT)であり、及び本開示は、それを必要とする患者においてトランスフェリン飽和度(TSAT)を増加させる方法を提供する。いくつかの実施態様において、本方法は、クエン酸第二鉄を、CKD患者、例えば、末期腎臓病患者に、210mg〜2,520mgの範囲の第二鉄の用量で経口投与することを含み、ここで、該クエン酸第二鉄は、少なくとも52週間にわたって投与したとき、5〜10%のTSATの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、6〜9%の該患者におけるトランスフェリン飽和度(TSAT)の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、8%の該患者におけるトランスフェリン飽和度(TSAT)の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、各々の剤形が210mgの第二鉄を含む、1グラムの錠剤剤形で投与される。いくつかの実施態様において、該患者に、1日当たり最大18の錠剤剤形が投与される。いくつかの実施態様において、該患者に、1日当たり6つの錠剤剤形が投与される。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、該患者による食事又は間食の摂取後1時間以内に投与される。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、約16m2/gを超えるBET活性表面積を有する。いくつかの実施態様において、BET活性表面積は、約16m2/g〜約20m2/gの範囲である。いくつかの実施態様において、BET活性表面積は、約27.99m2/g〜約32.34m2/gの範囲である。いくつかの実施態様において、BET活性表面積は、27.99m2/g、28.87m2/g、及び32.34m2/gから選択される。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.88〜4.0mg/cm2/分の固有溶出率を有する。
また別の実施態様において、少なくとも1つの鉄貯蔵パラメータはヘモグロビン濃度であり、及び本開示は、それを必要とする患者においてヘモグロビン濃度を増加させる方法を提供する。いくつかの実施態様において、本方法は、クエン酸第二鉄を、CKD患者、例えば、末期腎臓病患者に、210mg〜2,520mgの範囲の第二鉄の用量で経口投与することを含み、ここで、該クエン酸第二鉄は、少なくとも52週間にわたって投与したとき、0.3〜0.6g/dlの該患者におけるヘモグロビン濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.3〜0.5g/dlの該患者におけるヘモグロビン濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.4g/dlのヘモグロビン濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、各々の剤形が210mgの第二鉄を含む、1グラムの錠剤剤形で投与される。いくつかの実施態様において、該患者に、1日当たり最大18の錠剤剤形が投与される。いくつかの実施態様において、該患者に、1日当たり6つの錠剤剤形が投与される。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、該患者による食事又は間食の摂取後1時間以内に投与される。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、約16m2/gを超えるBET活性表面積を有する。いくつかの実施態様において、BET活性表面積は、約16m2/g〜約20m2/gの範囲である。いくつかの実施態様において、BET活性表面積は、約27.99m2/g〜約32.34m2/gの範囲である。いくつかの実施態様において、BET活性表面積は、27.99m2/g、28.87m2/g、及び32.34m2/gから選択される。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.88〜4.0mg/cm2/分の固有溶出率を有する。
また別の態様において、本開示は、それを必要とする患者において鉄吸収を増加させる方法を提供する。いくつかの実施態様において、本方法は、クエン酸第二鉄を、CKD患者、例えば、非透析慢性腎臓病患者又は末期腎臓病患者に、1日当たり約1g〜約18gの範囲の量で経口投与することを含む。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1グラムの錠剤剤形で投与される。いくつかの実施態様において、該患者に、1日当たり最大18の錠剤剤形が投与される。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、約16m2/gを超えるBET活性表面積を有する。いくつかの実施態様において、BET活性表面積は、約16m2/g〜約20m2/gの範囲である。いくつかの実施態様において、BET活性表面積は、約27.99m2/g〜約32.34m2/gの範囲である。いくつかの実施態様において、BET活性表面積は、27.99m2/g、28.87m2/g、及び32.34m2/gから選択される。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.88〜4.0mg/cm2/分の固有溶出率を有する。
また別の態様において、本開示は、それを必要とする患者において鉄欠乏を治療する方法を提供する。いくつかの実施態様において、本方法は、クエン酸第二鉄を、CKD患者、例えば、非透析慢性腎臓病患者又は末期腎臓病患者に、1日当たり約1g〜約18gの範囲の量で経口投与することを含む。いくつかの実施態様において、該鉄欠乏は貧血である。いくつかの実施態様において、該治療は、該患者における12.0g/dl及び7.4mmol/Lから選択されるレベル又はそれを上回るヘモグロビンレベルをもたらす。他の実施態様において、該治療は、該患者における13.0g/dl及び8.1mmol/Lから選択されるレベル又はそれを上回るヘモグロビンレベルをもたらす。また他の実施態様において、該治療は、該患者における6.8mmol/L、7.1mmol/L、7.4mmol/L、及び8.1mmol/Lから選択されるレベル又はそれを上回るヘモグロビンレベルをもたらす。また他の実施態様において、該治療は、該患者における11.0g/dl、11.5g/dl、12.0g/dl、及び13.0g/dlから選択されるレベル又はそれを上回るヘモグロビンレベルをもたらす。いくつかの実施態様において、該治療は、疲労、目眩、蒼白、脱毛、興奮、衰弱、異食症、脆い又は亀裂のある爪、プランマー・ヴィンソン症候群、免疫機能障害、氷食症、レストレスレッグ症候群、及びそれらの組合せから選択される少なくとも1つの鉄欠乏の症状を軽減する。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1グラムの錠剤剤形で投与される。いくつかの実施態様において、該患者に、1日当たり最大18の錠剤剤形が投与される。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、約16m2/gを超えるBET活性表面積を有する。いくつかの実施態様において、BET活性表面積は、約16m2/g〜約20m2/gの範囲である。いくつかの実施態様において、BET活性表面積は、約27.99m2/g〜約32.34m2/gの範囲である。いくつかの実施態様において、BET活性表面積は、27.99m2/g、28.87m2/g、及び32.34m2/gから選択される。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.88〜4.0mg/cm2/分の固有溶出率を有する。
また別の態様において、本開示は、CKD患者、例えば、末期腎臓病患者において経静脈(IV)鉄使用を低下させる方法を提供する。いくつかの実施態様において、本方法は、クエン酸第二鉄を、該患者に、210mg〜2,520mgの範囲の第二鉄の用量で経口投与することを含み、ここで、該クエン酸第二鉄は、少なくとも52週間にわたって投与したとき、末期腎臓病患者にIV鉄を投与する必要性を、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、及び60%から選択される量だけ低下させる。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、51.0、51.1、51.2、51.3、51.4、51.5、51.6、51.7、51.9、及び52.0%から選択される平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、51.6%の平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、各々の剤形が210mgの第二鉄を含む、1グラムの錠剤剤形で投与される。いくつかの実施態様において、該患者に、1日当たり最大18の錠剤剤形が投与される。いくつかの実施態様において、該患者に、1日当たり6つの錠剤剤形が投与される。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、該患者による食事又は間食の摂取後1時間以内に投与される。いくつかの実施態様において、該患者は、該クエン酸第二鉄の投与前に少なくとも3カ月間、週3回の血液透析で、又は腹膜透析で処置された。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、約16m2/gを超えるBET活性表面積を有する。いくつかの実施態様において、BET活性表面積は、約16m2/g〜約20m2/gの範囲である。いくつかの実施態様において、BET活性表面積は、約27.99m2/g〜約32.34m2/gの範囲である。いくつかの実施態様において、BET活性表面積は、27.99m2/g、28.87m2/g、及び32.34m2/gから選択される。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.88〜4.0mg/cm2/分の固有溶出率を有する。
また別の態様において、本開示は、CKD患者、例えば、末期腎臓病患者において赤血球生成刺激剤(ESA)の使用を低下させる方法を提供する。いくつかの実施態様において、本方法は、クエン酸第二鉄を、該患者に、210mg〜2,520mgの範囲の第二鉄の用量で経口投与することを含み、ここで、該クエン酸第二鉄は、少なくとも52週間にわたって投与したとき、該患者に1以上のESAを投与する必要性を、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、及び30%の量だけ低下させる。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、27.0、27.1、27.2、27.3、27.4、27.5、27.6、27.7、27.9、及び28.0%から選択されるESA摂取中央値の減少をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、27.1%の平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、各々の剤形が210mgの第二鉄を含む、1グラムの錠剤剤形で投与される。いくつかの実施態様において、該患者に、1日当たり最大18の錠剤剤形が投与される。いくつかの実施態様において、該患者に、1日当たり6つの錠剤剤形が投与される。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、該患者による食事又は間食の摂取後1時間以内に投与される。いくつかの実施態様において、該患者は、該クエン酸第二鉄の投与前に少なくとも3カ月間、週3回の血液透析で、又は腹膜透析で処置された。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、約16m2/gを超えるBET活性表面積を有する。いくつかの実施態様において、BET活性表面積は、約16m2/g〜約20m2/gの範囲である。いくつかの実施態様において、BET活性表面積は、約27.99m2/g〜約32.34m2/gの範囲である。いくつかの実施態様において、BET活性表面積は、27.99m2/g、28.87m2/g、及び32.34m2/gから選択される。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.88〜4.0mg/cm2/分の固有溶出率を有する。
(詳細な説明)
いくつかの態様において、本開示は、クエン酸第二鉄を用いて、慢性腎臓病(CKD)患者において、血清リンレベルを低下させ及び/もしくは制御し、血清重炭酸塩レベルを増加させ、1以上の鉄貯蔵パラメータを改善し(例えば、血清フェリチンレベルを増加させ、トランスフェリン飽和度(TSAT)を増加させ、ヘモグロビン濃度を増加させ)、鉄吸収を増加させ、鉄貯蔵を維持し、鉄欠乏を治療し、貧血を治療し、IV鉄の必要性を低下させ、並びに/又は赤血球生成刺激剤(ESA)の必要性を低下させる方法を提供する。どの場合も、本方法は、クエン酸第二鉄を、非透析CKD(ND-CKD)患者及び末期腎臓病(ESRD)患者を含むCKD患者に投与することを含む。いくつかの態様において、クエン酸第二鉄の投与は、例えば、最大52週間(52週を含む)を含む長期間にわたって行われる。いくつかの実施態様において、クエン酸第二鉄の投与は、最大56週間(56週を含む)にわたって行われる。
これらの開示された方法の各々において、クエン酸第二鉄を、CKD患者に、少なくとも52週間、及びいくつかの実施態様において、最大56週間(56週を含む)又はそれより長い期間にわたって投与することができる。さらに、これらの方法の各々において、クエン酸第二鉄を、CKD患者に、210mgの第二鉄を含有する1gの錠剤又はカプレットの剤形で経口投与することができる。最大18の錠剤又はカプレットを1日かけて投与することができる。
本開示は、CKD患者に投与し得る、鉄補給剤でもあり得る医薬組成物も提供する。該組成物/鉄補給剤は、クエン酸第二鉄及び下記のような他の医薬として許容し得る成分を含む。該組成物/鉄補給剤は、鉄をCKD患者に提供するために製剤化され、該組成物/鉄補給剤によって提供される鉄の量は、CKD患者において、鉄吸収を増加させ、1以上の鉄貯蔵パラメータを改善し、鉄欠乏を治療し、及び/又は貧血を治療するのに十分である。該組成物/鉄補給剤は、下記のような、任意の数の形態で提供することができる。特に、該組成物/鉄補給剤は、経口錠剤剤形として提供することができる。
次に、クエン酸第二鉄、剤形、組成物、合成方法、及び使用方法の特定の実施態様について詳細に言及する。開示される実施態様は、特許請求の範囲の限定を意図するものではない。それとは反対に、特許請求の範囲は、全ての代替物、修飾物、及び等価物を含むことを意図するものである。
(クエン酸第二鉄の治療的使用)
以下でより詳細に示すように、本明細書に開示されるのは、非透析CKD(ND-CKD)患者及び末期腎臓病(ESRD)患者を含むCKD患者において、血清リンレベルを低下させ及び/もしくは制御し、血清重炭酸塩レベルを増加させ、1以上の鉄貯蔵パラメータを改善し(例えば、血清フェリチンレベルを増加させ、トランスフェリン飽和度(TSAT)を増加させ、ヘモグロビン濃度を増加させ)、鉄吸収を増加させ、鉄貯蔵を維持し、鉄欠乏を治療し、貧血を治療し、IV鉄の必要性を低下させ、並びに/又は赤血球生成刺激剤(ESA)の必要性を低下させるために使用することができる方法及び剤形である。
したがって、様々な態様において、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄をCKD患者に投与して、血清リンを低下させ及び/又は制御することができる。様々な態様において、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄をCKD患者に投与して、血清重炭酸塩を増加させることができる。様々な態様において、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄をCKD患者に投与して、血清フェリチンを増加させること、トランスフェリン飽和度(TSAT)を増加させること、及びヘモグロビン濃度を増加させることを含め、1以上の鉄貯蔵パラメータを改善することができる。様々な態様において、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄をCKD患者に投与して、鉄吸収を増加させることができる。様々な態様において、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄をCKD患者に投与して、鉄貯蔵を維持することができる。様々な態様において、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄をCKD患者に投与して、鉄欠乏を治療することができる。様々な態様において、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄をCKD患者に投与して、貧血を治療することができる。様々な態様において、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄をCKD患者に投与して、IV鉄及び/又は赤血球生成刺激剤(ESA)の必要性を低下させることができる。
CKD患者を治療する方法も開示される。様々な態様において、本開示は、血清リンを低下させ及び/又は制御する方法であって、クエン酸第二鉄をCKD患者に経口投与することを含む方法を提供し、ここで、該クエン酸第二鉄は、血清リンの低下をもたらす。様々な態様において、本開示は、血清重炭酸塩を増加させる方法であって、クエン酸第二鉄をCKD患者に経口投与することを含む方法を提供し、ここで、該クエン酸第二鉄は、血清重炭酸塩の増加をもたらす。様々な態様において、本開示は、1以上の鉄貯蔵パラメータを改善する方法であって、クエン酸第二鉄をCKD患者に経口投与することを含む方法を提供し、ここで、該クエン酸第二鉄は、1以上の鉄貯蔵パラメータの改善をもたらす。様々な態様において、本開示は、血清フェリチンを増加させる方法であって、クエン酸第二鉄をCKD患者に経口投与することを含む方法を提供し、ここで、該クエン酸第二鉄は、血清フェリチンの増加をもたらす。様々な態様において、本開示は、トランスフェリン飽和度(TSAT)を増加させる方法であって、クエン酸第二鉄をCKD患者に経口投与することを含む方法を提供し、ここで、該クエン酸第二鉄は、TSATの増加をもたらす。様々な態様において、本開示は、ヘモグロビン濃度を増加させる方法であって、クエン酸第二鉄をCKD患者に経口投与することを含む方法を提供し、ここで、該クエン酸第二鉄は、ヘモグロビン濃度の増加をもたらす。様々な態様において、本開示は、鉄吸収を増加させる方法であって、クエン酸第二鉄をCKD患者に経口投与することを含む方法を提供し、ここで、該クエン酸第二鉄は、鉄吸収の増加をもたらす。様々な態様において、本開示は、鉄貯蔵を維持する方法であって、クエン酸第二鉄をCKD患者に経口投与することを含む方法を提供し、ここで、該クエン酸第二鉄は、鉄貯蔵の維持をもたらす。様々な態様において、本開示は、鉄欠乏を治療する方法であって、クエン酸第二鉄をCKD患者に経口投与することを含む方法を提供し、ここで、該クエン酸第二鉄は、鉄欠乏の治療をもたらす。様々な態様において、本開示は、貧血を治療する方法であって、クエン酸第二鉄をCKD患者に経口投与することを含む方法を提供し、ここで、該クエン酸第二鉄は、貧血の治療をもたらす。様々な態様において、本開示は、CKD患者において経静脈(IV)鉄使用を低下させる方法であって、クエン酸第二鉄をCKD患者に経口投与することを含む方法を提供し、ここで、該クエン酸第二鉄は、該CKDにIV鉄を投与する必要性を低下させる。様々な態様において、本開示は、CKD患者において赤血球生成刺激剤(ESA)を低下させる方法であって、クエン酸第二鉄をCKD患者に経口投与することを含む方法を提供し、ここで、該クエン酸第二鉄は、投与された場合、該CKD患者に1以上のESAを投与する必要性を低下させる。これらの方法の各々において、該クエン酸第二鉄は、最大56週間(56週を含む)を含む、最大52週間(52週を含む)の期間にわたって投与することができる。
(慢性腎臓病患者)
様々な態様において、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄を任意の慢性腎臓病(CKD)患者に投与して、CKDと関連する状態及び障害のいずれか、例えば、本明細書に記載される状態及び障害を治療する。糸球体濾過量(GFR)が、3カ月間、<60ml/分/1.73m2である全ての個体は、腎損傷の有無にかかわらず、CKDを有すると分類される。透析又は腎移植のどちらかを必要とするCKDの個体は、通常、末期腎臓病(ESRD)患者と呼ばれる。したがって、患者が、CKDの透析非依存的な初期段階の最後に到達している場合、該患者は、伝統的に、ESRD患者と分類される。その時より前は、これらの患者は、透析非依存的CKD患者と呼ばれる。しかしながら、透析をまだ開始していない、又は移植が勧められていない、進行期、例えば、ステージ5のCKDを有する患者も、通常、透析非依存的なCKD患者と呼ばれる。
非透析CKD(ND-CKD)患者とは、初期の慢性腎臓病と診断された患者及び透析を受けるように医学的にまだ指示されていない患者である。上述のように、米国国立腎臓財団は、慢性腎臓病の5つのステージを定義した。通常、患者は、透析が医学的に必要となる前に、ステージ1から4を経て進行する。
本明細書で使用されるように、ND-CKDは、慢性腎臓病と診断されたが、クエン酸第二鉄の投与中は透析を受けていない全ての患者を含むことが意図される。そのような患者としては、例えば、今まで透析を受けたことがない患者、及びいくつかの実施態様において、透析を受けたことがあるが、クエン酸第二鉄の投与中は透析を受けていない患者を挙げることができる。
様々な態様において、ESRD患者とは、通常、後期の慢性腎臓病と診断された患者である。場合により、「末期腎臓病」という語句は、第5ステージのCKDを示すために使用される。したがって、本明細書で使用されるように、ESRD患者とは、進行期、例えば、ステージ5のCKDを有する患者、並びに血液透析もしくは腹膜透析のどちらかを開始した患者及び/又は医療提供者によって腎移植が勧められている患者である。
いくつかの実施態様において、CKD患者は、以下の特徴: 2.5mg/dL〜8.0mg/dLの血清リンレベル;リン酸塩結合剤から取り除いたとき、6.0mg/dL以上の血清リンレベル; 3〜18ピル/日の酢酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸ランタン、セベラマー(炭酸塩もしくは塩酸塩もしくは同等のセベラマー粉末)、リン酸塩結合剤としての役割を果たす任意の他の薬剤、又は上記のいずれかの組合せを服用している; 1000mg/L未満の血清フェリチンレベルを有する;スクリーニング時に50%未満のトランスフェリン飽和度レベル(TSAT)を有する; 1年を超える平均余命を有する;或いは上記のいずれかの組合せのうちの1つ又は複数を示す。
さらに、CKD患者は、クエン酸第二鉄以外のリン結合剤を服用していてもよいが、これは必要とされない。CKD患者は、哺乳動物であることができ、いくつかの実施態様において、ヒトである。いくつかの実施態様において、CKD患者は、任意の年齢及び/又は重量の女性又は男性である。いくつかの実施態様において、CKD患者は、少なくとも18歳であり、かつ少なくとも3カ月間、週3回の血液透析、及び/又は腹膜透析を受けている男性又は非妊娠、非授乳期の女性である。
(血清リン)
リン酸塩は、広範囲の細胞過程に極めて重要である。それは、骨格の主要な構成要素のうちの1つであり、かつDNA及びRNAを構成する核酸の不可欠な構成要素である。さらに、アデノシン三リン酸(ATP)のリン酸結合は、全ての細胞機能に必要とされるエネルギーを担持している。リン酸塩は、骨、血清、及び尿中の緩衝剤として機能し、酵素及びタンパク質へのリン酸基の付加並びに/又は酵素及びタンパク質からのリン酸基の欠失は、それらの活性の調節のための共通機構である。リン酸塩が有する影響の大きさを考慮すると、そのホメオスタシスは、当然のことながら、高度に調節された過程である。
CKD患者は、通常、血清リン酸塩のレベルの上昇を示す。非CKD患者では、正常な血清リン酸塩レベルは、0.81mmol/L〜1.45mmol/Lであるべきである。しかしながら、CKD患者では、腎機能が失われ、体が尿からリン酸塩を排泄するその能力を失うので、血清リン酸塩レベルは、通常、顕著に増加している。これは、CKD患者が、通常、高リン血症を経験することを意味する。高リン血症は、血液中のリン酸塩のレベルが異常に上昇している電解質平衡異常である。高リン血症は、大多数のCKD患者で発症し、通常、二次性副甲状腺機能亢進症及び腎性骨ジストロフィーの進行を伴う。さらに、高リン血症は、最近、透析患者における心血管死の増加と関連付けられている。血清リンの適切な制御は、二次性副甲状腺機能亢進症の進行を軽減するために、並びに血管石灰化及び心血管死のリスクを低下させるために、CKD患者の臨床管理において重要である。CKD患者において血清リン酸塩レベルを制御するために取られる典型的な対策としては、食事性リン制限、透析、及び経口リン酸塩結合剤が挙げられる。残念ながら、食事制限は、進行期のCKD、例えば、ESRDでは限られた効果しかない。したがって、CKD患者においてリンの食事性吸収を制限するためには、経口リン酸塩結合剤が必要である。
本明細書に開示される方法に従って治療されるCKD患者は、血清リン酸塩レベルの改善を経験し得る。いくつかの実施態様において、本明細書に開示される方法に従って治療されるCKD患者は、血清リン酸塩レベルの減少を経験する。いくつかの実施態様において、本開示は、CKD患者において血清リンを低下させる方法であって、クエン酸第二鉄を、CKD患者、例えば、末期腎臓病患者又は非透析慢性腎臓病患者に経口投与することを含む方法を提供し、ここで、該クエン酸第二鉄は、該患者における血清リンの低下をもたらす。いくつかの実施態様において、本開示は、CKD患者における高リン血症の治療のための方法であって、クエン酸第二鉄を、CKD患者、例えば、末期腎臓病患者又は非透析慢性腎臓病患者に経口投与することを含む方法を提供し、ここで、該クエン酸第二鉄は、該患者における血清リンの低下をもたらす。いくつかの実施態様において、本開示は、血清リンを低下させる方法であって、クエン酸第二鉄を、末期腎臓病患者に、210mg〜2,520mgの範囲の第二鉄の用量で経口投与することを含む方法を提供し、ここで、該クエン酸第二鉄は、該患者における血清リンの低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、12週間にわたって投与される。いくつかの実施態様において、24週間にわたり、いくつかの実施態様において、36週間にわたり、いくつかの実施態様において、48週間にわたり、いくつかの実施態様において、52週間にわたり、及びいくつかの実施態様において、最大56週間(56週を含む)にわたる。いくつかの実施態様において、53週間にわたる。いくつかの実施態様において、54週間にわたり、いくつかの実施態様において、55週間にわたる。いくつかの実施態様において、56週間にわたる。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.00〜3.00mg/dlの血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.10〜2.90mg/dlの血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.20〜2.80mg/dlの血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.30〜2.70mg/dlの血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.40〜2.60mg/dlの血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.50〜2.50mg/dlの血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.60〜2.40mg/dlの血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.70〜2.30mg/dlの血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.80〜2.20mg/dlの血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.90〜2.10mg/dlの血清リンの平均低下をもたらす。上記の範囲は、効率目的でこの形式で開示されており、上記の範囲のいずれかを、任意の方法、製剤、又はこれらの組合せと組み合わせることができる。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.00〜1.25mg/dl、1.00〜1.50mg/dlの血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.00〜1.75mg/dlの血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.00〜2.00mg/dlの血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、2.00〜2.25mg/dlから選択される血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、2.00〜2.50mg/dlから選択される血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、2.00〜2.75mg/dlから選択される血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、2.00〜3.00mg/dlから選択される血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.00〜2.25mg/dlから選択される血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.00〜2.50mg/dlから選択される血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.00〜2.75mg/dlから選択される血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.00〜3.00mg/dlから選択される血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、2.00〜2.50mg/dlの血清リンの平均低下をもたらす。上記の範囲は、効率目的でこの形式で開示されており、上記の範囲のいずれかを、任意の方法、製剤、又はこれらの組合せと組み合わせることができる。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.00を超える血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.10を超える血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.20超から選択される血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.30を超える血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.40を超える血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.50を超える血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.60を超える血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.70を超える血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.80を超える血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.90を超える血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、2.00を超える血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、2.10を超える血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、2.20を超える血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、2.30を超える血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、2.40を超える血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、2.50を超える血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、2.60を超える血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、2.70を超える血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、2.80を超える血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、2.90mg/dlを超える血清リンの平均低下をもたらす。上記の限度は、効率目的でこの形式で開示されており、上記の限度のいずれかを、任意の方法、製剤、下で開示される下限、又はこれらの組合せと組み合わせることができる。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、3.00mg/dl未満の血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、2.90mg/dl未満の血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、2.80mg/dl未満の血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、2.70mg/dl未満の血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、2.60mg/dl未満の血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、2.50mg/dl未満の血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、2.40mg/dl未満の血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、2.30mg/dl未満の血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、2.20mg/dl未満の血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、2.10mg/dl未満の血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、2.00mg/dl未満の血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.90mg/dl未満の血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.80mg/dl未満の血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.70mg/dl未満の血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.60mg/dl未満の血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.50mg/dl未満の血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.40mg/dl未満の血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.30mg/dl未満の血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.20mg/dl未満の血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.10mg/dl未満の血清リンの平均低下をもたらす。上記の限度は、効率目的でこの形式で開示されており、上記の限度のいずれかを、任意の方法、製剤、上で開示された上限、又はこれらの組合せと組み合わせることができる。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、12週間にわたって投与したとき、約1.90、1.91、1.92、1.93、1.94、1.95、1.96、1.97、1.98、1.99、2.00、2.01、2.02、2.03、2.04、2.05、2.06、2.07、2.08、2.09、及び2.10mg/dlのうちの1つの血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、12週間にわたって投与したとき、約2.00mg/dlの血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、24週間にわたって投与したとき、約2.10、2.11、2.12、2.13、2.14、2.15、2.16、2.17、2.18、2.19、2.20、2.21、2.22、2.23、2.24、及び2.25mg/dlのうちの1つの血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、24週間にわたって投与したとき、約2.20mg/dlの血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、36週間にわたって投与したとき、約2.10、2.11、2.12、2.13、2.14、2.15、2.16、2.17、2.18、2.19、及び2.20mg/dlのうちの1つの血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、36週間にわたって投与したとき、約2.20mg/dlの血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、48週間にわたって投与したとき、1.95mg/dl、1.96、1.97、1.98、1.99、2.00、2.01、2.02、2.03、2.04、2.05、2.06、2.07、2.08、2.09、2.10、2.11、2.12、2.13、2.14、及び2.15mg/dlのうちの1つの血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、48週間にわたって投与したとき、約2.10mg/dlの血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、52週間にわたって投与したとき、約1.95mg/dl、1.96、1.97、1.98、1.99、2.00、2.01、2.02、2.03、2.04、2.05、2.06、2.07、2.08、2.09、2.10、2.11、2.12、2.13、2.14、2.15、2.16、2.17、2.18、2.19、2.20、2.21、2.22、2.23、2.24、2.25、2.26、2.27、2.28、2.29、及び2.30mg/dlのうちの1つの血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、52週間にわたって投与したとき、約2.10mg/dlの血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、56週間にわたって投与したとき、52週のベースラインから測定して、約.20、0.21、0.22、0.23、0.24、0.25、0.26、0.27、0.28、0.29、0.30、0.31、0.32、0.33、0.34、及び0.35mg/dlのうちの1つの血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、56週間にわたって投与したとき、52週のベースラインから測定して、0.30mg/dlの血清リンの平均低下をもたらす。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、20〜35%から選択される血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、20〜35%、22〜33%、及び25〜30%から選択される血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、27〜28.5%の血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、27〜28.4%の血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、20%超、21%超、22%超、23%超、24%超、25%超、26%超、27%超、28%超、29%超、30%超、31%超、32%超、33%超、及び34%超から選択される血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、35%未満、34%未満、33%未満、32%未満、33%未満、32%未満、31%未満、30%未満、29%未満、28%未満、27%未満、26%未満、25%未満、24%未満、23%未満、22%未満、及び21%未満から選択される血清リンの平均低下をもたらす。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、12週間にわたって投与したとき、1.90、1.91、1.92、1.93、1.94、1.95、1.96、1.97、1.98、1.99、2.00、2.01、2.02、2.03、2.04、2.05、2.06、2.07、2.08、2.09、及び2.10mg/dlから選択される血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、12週間にわたって投与したとき、2.00mg/dlの血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、24週間にわたって投与したとき、2.10、2.11、2.12、2.13、2.14、2.15、2.16、2.17、2.18、2.19、2.20、2.21、2.22、2.23、2.24、及び2.25mg/dlから選択される血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、24週間にわたって投与したとき、2.20mg/dlの血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、36週間にわたって投与したとき、2.10、2.11、2.12、2.13、2.14、2.15、2.16、2.17、2.18、2.19、及び2.20mg/dlから選択される血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、36週間にわたって投与したとき、2.20mg/dlの血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、48週間にわたって投与したとき、1.95、1.96、1.97、1.98、1.99、2.00、2.01、2.02、2.03、2.04、2.05、2.06、2.07、2.08、2.09、2.10、2.11、2.12、2.13、2.14、及び2.15mg/dlから選択される血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、48週間にわたって投与したとき、2.10mg/dlの血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、52週間にわたって投与したとき、1.95、1.96、1.97、1.98、1.99、2.00、2.01、2.02、2.03、2.04、2.05、2.06、2.07、2.08、2.09、2.10、2.11、2.12、2.13、2.14、2.15、2.16、2.17、2.18、2.19、2.20、2.21、2.22、2.23、2.24、2.25、2.26、2.27、2.28、2.29、及び2.30mg/dlから選択される血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、52週間にわたって投与したとき、2.10mg/dlの血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、56週間にわたって投与したとき、52週のベースラインから測定して、0.20、0.21、0.22、0.23、0.24、0.25、0.26、0.27、0.28、0.29、0.30、0.31、0.32、0.33、0.34、及び0.35mg/dlから選択される血清リンの平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、56週間にわたって投与したとき、52週のベースラインから測定して、0.30mg/dlの血清リンの平均低下をもたらす。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、表Aに示すような血清リンの平均低下をもたらす:
表A:
Figure 2015535209
1 最終観察繰越法(Last observation carried forward)を欠測データに用いた。
2 LS平均治療差及びp-値は、治療を固定効果とし、ベースラインを共変量とするANCOVAモデルによって求められる。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、表Bに示すような血清リンの平均低下をもたらす:
表B:
Figure 2015535209
1 最終観察繰越法を欠測データに用いた。
いくつかの実施態様において、本明細書に開示される方法に従って治療されるCKD患者、例えば、ESRD患者は、その血清リンレベルの維持を経験し、その結果、その血清リンレベルは、クエン酸第二鉄の投与の間、実質的に不変であり続ける。
(血清重炭酸塩)
代謝性アシドーシスは、体が過剰な量の酸を産生するときに、及び/又は腎臓が体から十分な酸を除去していないときにCKD患者で生じる状態である。抑制されなければ、代謝性アシドーシスは酸血症を引き起こし、その場合、血液のpHは、体による水素の産生増加及び/又は体による腎臓での重炭酸塩(HCO3-)形成不能が原因で、7.35未満に下がる。CKD患者における代謝性アシドーシスの結果は、昏睡及び死を含め、重大であり得る。したがって、CKD患者が、その血流中の重炭酸塩の正常なレベルを維持することは重要である。非CKD患者について、血清重炭酸塩の一般的な基準は、それぞれ、22mEq/L〜28mEq/L、又は22mmol/L〜28mmol/Lの範囲である。しかしながら、CKD患者では、腎臓が重炭酸塩を産生するその能力を失うので、血清重炭酸塩濃度は大きく低下し得る。
本明細書に開示される方法に従って治療されるCKD患者は、血清重炭酸塩濃度の増加を経験し得る。いくつかの実施態様において、本明細書に開示される方法に従って治療されるCKD患者は、血清重炭酸塩濃度の増加を経験する。いくつかの実施態様において、本開示は、CKD患者、例えば、ESRD患者又はND-CKD患者において血清重炭酸塩濃度を増加させる方法であって、クエン酸第二鉄をCKD患者に経口投与することを含む方法を提供し、ここで、該クエン酸第二鉄は、該患者における血清重炭酸塩濃度の増加をもたらす。いくつかの実施態様において、本開示は、血清重炭酸塩濃度を増加させる方法であって、クエン酸第二鉄を、CKD患者に、210mg〜2,520mgの範囲の第二鉄の用量で経口投与することを含む方法を提供し、ここで、該クエン酸第二鉄は、該患者における血清重炭酸塩濃度の増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該患者に、1日当たり最大18の錠剤剤形が投与される。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、12週間にわたって、いくつかの実施態様において、36週間にわたって、いくつかの実施態様において、52週間にわたって、及びいくつかの実施態様において、最大56週間(56週を含む)にわたって投与される。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.1〜1.0mEq/Lの該患者における血清重炭酸塩濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.70、0.71、0.72、0.73、0.74、0.75、0.76、0.77、0.78、0.79、及び0.80mEq/Lから選択される該患者における血清重炭酸塩濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.71mEq/Lの該患者における血清重炭酸塩濃度の平均増加をもたらす。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.70mEq/L超の血清重炭酸塩濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.71mEq/L超の血清重炭酸塩濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.72mEq/L超の血清重炭酸塩濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.73mEq/L超の血清重炭酸塩濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.74mEq/L超の血清重炭酸塩濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.75mEq/L超の血清重炭酸塩濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.76mEq/L超の血清重炭酸塩濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.77mEq/L超の血清重炭酸塩濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.78mEq/L超の血清重炭酸塩濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.79mEq/L超の血清重炭酸塩濃度の平均増加をもたらす。上記の限度は、効率目的でこの形式で開示されており、上記の限度のいずれかを、任意の方法、製剤、下で開示される下限、又はこれらの組合せと組み合わせることができる。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.80mEq/L未満の血清重炭酸塩濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.79mEq/L未満の血清重炭酸塩濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.78mEq/L未満の血清重炭酸塩濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.77mEq/L未満の血清重炭酸塩濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.76mEq/L未満の血清重炭酸塩濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.75mEq/L未満の血清重炭酸塩濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.74mEq/L未満の血清重炭酸塩濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.73mEq/L未満の血清重炭酸塩濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.72mEq/L未満の血清重炭酸塩濃度の平均増加をもたらす。上記の限度は、効率目的でこの形式で開示されており、上記の限度のいずれかを、任意の方法、製剤、上で開示された上限、又はこれらの組合せと組み合わせることができる。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、52週間にわたって投与したとき、0.71mEq/Lの血清重炭酸塩濃度の平均増加をもたらす。
いくつかの実施態様において、本明細書に開示される方法に従って治療されるCKD患者、例えば、ESRD患者は、その血清重炭酸塩濃度の維持を経験し、その結果、その血清重炭酸塩レベルは、クエン酸第二鉄の投与の間、実質的に不変であり続ける。
(鉄貯蔵パラメータ)
CKD患者は、全身鉄状態のマーカーの低下又は不足を示し得る。これは、CKD患者が、適切な鉄レベルを維持するための十分な鉄をその体内に貯蔵していない可能性があることを意味する。先進工業国で暮らしている、栄養状態の良好な大部分の非CKDの人々は、約4〜5グラムの鉄をその体内に貯蔵している。この鉄のうちの約2.5gは、血液を通じて酸素を運ぶヘモグロビンに含まれる。残りの約1.5〜2.5グラムの鉄の大部分は、全ての細胞に存在する鉄結合複合体に含まれるが、これは、骨髄並びに肝臓及び脾臓などの臓器に、より高度に濃縮されている。鉄の肝貯蔵は、非CKDの体における鉄の主な生理的予備力である。体の全鉄含有量のうち、約400mgが、酸素貯蔵(ミオグロビン)又はエネルギーを生産するレドックス反応を行うこと(シトクロムタンパク質)などの細胞過程に鉄を使用するタンパク質に利用される。貯蔵鉄に加えて、通常、約3〜4mgの少量の鉄が、トランスフェリンと呼ばれるタンパク質に結合した血液血漿を通じて循環する。その毒性のために、遊離の可溶性第一鉄(鉄(II)又はFe2+)は、通常、体内では低濃度で維持される。
鉄欠乏により、体内の貯蔵鉄がまず枯渇する。体によって利用される鉄の大部分は、ヘモグロビンに必要とされるので、鉄欠乏性貧血は、鉄欠乏の主な臨床症状である。組織への酸素運搬は人の生命にとって非常に重要であるので、重篤な貧血は、その臓器から酸素を奪うことによって、ND-CKD患者及びESRD患者を含むCKDの人々を害し、又は死なせる。鉄欠乏症のCKD患者は、細胞が細胞内プロセスに必要とされる鉄を使い果たすよりもずっと前に、酸素の枯渇が原因で生じる臓器障害に苦しみ、場合によっては、そのために死ぬこともある。
CKD患者が適度な健康を維持するのに十分な鉄貯蔵を有するかどうかを決定するために測定することができる全身鉄状態のいくつかのマーカーがある。これらのマーカーは、循環鉄貯蔵、鉄結合複合体に貯蔵される鉄、又はその両方に関するものであり得、一般に、鉄貯蔵パラメータとも呼ばれる。鉄貯蔵パラメータとしては、例えば、ヘマトクリット値、ヘモグロビン濃度(Hb)、全鉄結合能(TIBC)、トランスフェリン飽和度(TSAT)、血清鉄レベル、肝臓鉄レベル、脾臓鉄レベル、及び血清フェリチンレベルを挙げることができる。これらのうち、ヘマトクリット値、ヘモグロビン濃度(Hb)、全鉄結合能(TIBC)、トランスフェリン飽和度(TSAT)、及び血清鉄レベルは、一般に、循環鉄貯蔵として知られている。肝臓鉄レベル、脾臓鉄レベル、及び血清フェリチンレベルは、一般に、貯蔵鉄又は鉄結合複合体に貯蔵される鉄と呼ばれる。
いくつかの実施態様において、本開示は、それを必要とする患者において1以上の鉄貯蔵パラメータを改善する方法を提供する。いくつかの実施態様において、本方法は、クエン酸第二鉄を、CKD患者、例えば、非透析慢性腎臓病患者又は末期腎臓病患者に、1日当たり約1g〜約18gの範囲の量で経口投与することを含む。いくつかの実施態様において、少なくとも1つの鉄貯蔵パラメータは、血清フェリチンレベル、トランスフェリン飽和度(TSAT)、ヘモグロビン濃度、ヘマトクリット値、全鉄結合能、鉄吸収レベル、血清鉄レベル、肝臓鉄レベル、脾臓鉄レベル、及びこれらの組合せから選択され得る。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1グラムの錠剤剤形で投与される。いくつかの実施態様において、該患者に、1日当たり最大18の錠剤剤形が投与される。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、12週間にわたって、いくつかの実施態様において、36週間にわたって、いくつかの実施態様において、52週間にわたって、及びいくつかの実施態様において、最大56週間(56週を含む)にわたって投与される。
別の実施態様において、少なくとも1つの鉄貯蔵パラメータはヘマトクリット値であり、及び改善することは、該患者のヘマトクリット値を増加させることを含む。他の実施態様において、少なくとも1つの鉄貯蔵パラメータはヘモグロビン濃度であり、及び改善することは、該患者のヘモグロビン濃度を増加させることを含む。また他の実施態様において、少なくとも1つの鉄貯蔵パラメータは全鉄結合能であり、及び改善することは、該患者の全鉄結合能を減少させることを含む。また他の実施態様において、少なくとも1つの鉄貯蔵パラメータはトランスフェリン飽和度であり、及び改善することは、該患者のトランスフェリン飽和度を増加させることを含む。また他の実施態様において、少なくとも1つの鉄貯蔵パラメータは血清鉄レベルであり、及び改善することは、該患者の血清鉄レベルを増加させることを含む。また他の実施態様において、少なくとも1つの鉄貯蔵パラメータは肝臓鉄レベルであり、及び改善することは、該患者の肝臓鉄レベルを増加させることを含む。また他の実施態様において、少なくとも1つの鉄貯蔵パラメータは脾臓鉄レベルであり、及び改善することは、該患者の脾臓鉄レベルを増加させることを含む。また他の実施態様において、少なくとも1つの鉄貯蔵パラメータは血清フェリチンレベルであり、及び改善することは、該患者の血清フェリチンレベルを増加させることを含む。
(血清フェリチン)
フェリチンの肝貯蔵は、体内の貯蔵鉄の主な供給源である。フェリチンは、鉄を貯蔵し、それを制御された形で放出する細胞内タンパク質である。医学的に、血液試料中及び/又は肝組織の試料中に存在するフェリチンの量は、肝臓に貯蔵される鉄の量を反映する(とはいえ、フェリチンは遍在性であり、肝臓に加えて、体内の多くの他の組織に見出すことができる)。フェリチンは、鉄を肝臓に無毒な形態で貯蔵し、それをそれが必要とされる部位に輸送する役割を果たす。非CKD患者では、基準範囲と呼ばれることもある正常フェリチン血液血清レベルは、通常、男性で30〜300ng/ml、女性で15〜200ng/mlである。しかしながら、CKD患者では、フェリチンによって結合され、肝臓に貯蔵されることができる鉄の量が減少している(これは、体が鉄を吸収及び貯蔵するその能力を失うために起こる)ので、血清フェリチンレベルは、通常、顕著に低下している。
いくつかの実施態様において、本明細書に開示される方法に従って治療されるCKD患者は、血清フェリチンレベルの増加を経験する。いくつかの実施態様において、本開示は、それを必要とする患者において血清フェリチンを増加させる方法であって、クエン酸第二鉄を、CKD患者、例えば、ESRD患者又はND-CKD患者に経口投与することを含む方法を提供し、ここで、該クエン酸第二鉄は、血清フェリチンの増加をもたらす。いくつかの実施態様において、本開示は、血清フェリチンを増加させる方法であって、クエン酸第二鉄を、CKD患者に、210mg〜2,520mgの範囲の第二鉄の用量で経口投与することを含む方法を提供し、ここで、該クエン酸第二鉄は、該患者における血清フェリチンの増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、12週間にわたって、いくつかの実施態様において、24週間にわたって、いくつかの実施態様において、36週間にわたって、いくつかの実施態様において、48週間にわたって、及びいくつかの実施態様において、52週間にわたって投与される。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、100〜400ng/mlの血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、110〜390ng/mlの血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、120〜380ng/mlの血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、130〜370ng/mlの血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、約140〜360ng/mlの血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、150〜350ng/mlの血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、160〜340ng/mlの血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、170〜330ng/mlの血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、180〜320ng/mlの血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、190〜310ng/mlの血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、200〜300ng/mlの血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、210〜290ng/mlの血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、220〜280ng/mlの血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、230〜270ng/mlの血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、240〜260ng/mlの血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、100〜400ng/mlの血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、100〜375ng/mlの血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、100〜350ng/mlの血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、100〜325ng/mlの血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、100〜300ng/mlの血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、100〜275ng/mlの血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、150〜310ng/mlの血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、151〜309ng/mlの血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、152〜308ng/mlの血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、153〜307ng/mlの血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、154〜306ng/mlの血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、155〜306ng/mlの血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、155〜305ng/mlの血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、155〜304ng/mlの血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、155〜303ng/mlの血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、155〜302ng/mlの血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、150〜305ng/mlの血清フェリチンの平均増加をもたらす。上記の範囲は、効率目的でこの形式で開示されており、上記の範囲のいずれかを、任意の方法、製剤、又はこれらの組合せと組み合わせることができる。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、52週間にわたって投与したとき、302ng/mlの血清フェリチンの平均増加をもたらす。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、100ng/mlを超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、110ng/mlを超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、120ng/mlを超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、130ng/mlを超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、140ng/mlを超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、150ng/mlを超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、160ng/mlを超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、170ng/mlを超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、180ng/mlを超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、190ng/mlを超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、200ng/mlを超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、210ng/mlを超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、220ng/mlを超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、230ng/mlを超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、240ng/mlを超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、250ng/mlを超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、260ng/mlを超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、270ng/mlを超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、280ng/mlを超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、290ng/mlを超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、300ng/mlを超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、310ng/mlを超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、320ng/mlを超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、330ng/mlを超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、340ng/mlを超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、350ng/mlを超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、360ng/mlを超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、370ng/mlを超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、380ng/mlを超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、390ng/mlを超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。上記の限度は、効率目的でこの形式で開示されており、上記の限度のいずれかを、任意の方法、製剤、下で開示される下限、又はこれらの組合せと組み合わせることができる。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、400ng/ml未満から選択される血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、390ng/ml未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、380ng/ml未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、370ng/ml未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、360ng/ml未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、350ng/ml未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、340ng/ml未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、330ng/ml未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、320ng/ml未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、310ng/ml未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、300ng/ml未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、290ng/ml未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、280ng/ml未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、270ng/ml未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、260ng/ml未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、250ng/ml未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、240ng/ml未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、230ng/ml未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、220ng/ml未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、210ng/ml未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、200ng/ml未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、190ng/ml未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、180ng/ml未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、170ng/ml未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、160ng/ml未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、150ng/ml未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、140ng/ml未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、130ng/ml未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、120ng/ml未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、110ng/ml未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。上記の限度は、効率目的でこの形式で開示されており、上記の限度のいずれかを、任意の方法、製剤、上で開示された上限、又はこれらの組合せと組み合わせることができる。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、52週間にわたって投与したとき、約280、281、282、283、284、285、286、287、288、289、290、291、292、293、294、295、296、297、298、299、300、301、302、303、304、305、306、307、308、309、及び310mg/dlから選択される血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、52週間にわたって投与したとき、302mg/dlの血清フェリチンの平均増加をもたらす。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、約1〜100%の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、約10〜90%の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、約20〜80%の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、約30〜70%の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、約40〜60%の血清フェリチンの平均増加をもたらす。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、及び60%から選択される血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、48.0、48.1、48.2、48.3、48.4、48.5、48.6、48.7、48.9、49.0、49.1、49.2、49.3、49.4、49.5、49.6、49.7、49.8、49.9、50.0、50.1、50.2、50.3、50.4、50.5、50.6、50.7、50.8、50.9、及び50.8%から選択される血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、50.8%の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、52週間にわたって投与したとき、50.8%の血清フェリチンの平均増加をもたらす。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1%を超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、10%を超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、20%を超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、30%を超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、40%を超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、50%を超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、60%を超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、70%を超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、80%を超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、90%を超える血清フェリチンの平均増加をもたらす。上記の限度は、効率目的でこの形式で開示されており、上記の限度のいずれかを、任意の方法、製剤、下で開示される下限、又はこれらの組合せと組み合わせることができる。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、100%未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、90%未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、80%未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、70%未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、60%未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、50%未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、40%未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、30%未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、20%未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、10%未満の血清フェリチンの平均増加をもたらす。上記の限度は、効率目的でこの形式で開示されており、上記の限度のいずれかを、任意の方法、製剤、上で開示された上限、又はこれらの組合せと組み合わせることができる。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、52週間にわたって投与したとき、49.0、49.1、49.2、49.3、49.4、49.5、49.6、39.7、49.8、49.9、及び50.0%から選択される血清フェリチンの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、52週間にわたって投与したとき、49.2%の血清フェリチンの平均増加をもたらす。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、表Cに示す血清フェリチンの平均増加をもたらす:
表C:
Figure 2015535209
1 最終観察繰越法を欠測データに用いた。
2 LS平均治療差及びp-値は、治療を固定効果とし、ベースラインを共変量とするANCOVAモデルによって求められる。
いくつかの実施態様において、本明細書に開示される方法に従って治療されるCKD患者、例えば、ESRD患者は、その血清フェリチンレベルの維持を経験し、その結果、その血清フェリチンレベルは、クエン酸第二鉄の投与の間、実質的に不変であり続ける。
(トランスフェリン飽和度(TSAT))
貯蔵鉄に加えて、通常、約3〜4mgの少量の鉄が、トランスフェリンと呼ばれるタンパク質に結合した血液血漿を通じて循環する。したがって、血清鉄レベルは、タンパク質のトランスフェリンに結合している、血液中に循環している鉄の量によって表すことができる。トランスフェリンは、1個又は2個の第二鉄(鉄(III)又はFe3+)イオンに結合することができる、肝臓によって産生される糖タンパク質である。これは、最も一般的かつ動的な血液中の鉄の担体であり、したがって、全身で使用するための貯蔵鉄を輸送する身体能力の必須構成要素である。トランスフェリン飽和度(又はTSAT)は、百分率として測定され、血清鉄と全鉄の結合能の比に100を乗じたものとして計算される。この値は、鉄に結合することができるトランスフェリンの総量に対して、どのくらいの血清鉄が実際に結合しているかを臨床医に知らせる。例えば、35%のTSAT値は、血液試料中のトランスフェリンの利用可能な鉄結合部位の35%が鉄によって占められていることを意味する。非CKD患者では、典型的なTSAT値は、男性で約15〜50%、女性で12〜45%である。しかしながら、CKD患者では、トランスフェリンによって結合されることができる鉄の量が減少している(これは、体が鉄を吸収及び貯蔵するその能力を失うために起こる)ので、TSAT値は、通常、顕著に低下している。
いくつかの実施態様において、本明細書に開示される方法に従って治療されるCKD患者は、TSAT値の増加を経験する。いくつかの実施態様において、本開示は、それを必要とする患者においてトランスフェリン飽和度(TSAT)を増加させる方法であって、クエン酸第二鉄を、CKD患者、例えば、ESRD患者又はND-CKD患者に経口投与することを含む方法を提供し、ここで、該クエン酸第二鉄は、該患者におけるTSATの増加をもたらす。いくつかの実施態様において、本開示は、トランスフェリン飽和度(TSAT)を増加させる方法であって、クエン酸第二鉄を、末期腎臓病患者に、210mg〜2,520mgの範囲の第二鉄の用量で経口投与することを含む方法を提供し、ここで、該クエン酸第二鉄は、該患者におけるTSATの増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、12週間にわたって、いくつかの実施態様において、24週間にわたって、いくつかの実施態様において、36週間にわたって、いくつかの実施態様において、48週間にわたって、及びいくつかの実施態様において、52週間にわたって投与される。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1〜20%のトランスフェリン飽和度(TSAT)の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1〜15%のトランスフェリン飽和度(TSAT)の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1〜12%のトランスフェリン飽和度(TSAT)の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、5〜12%のトランスフェリン飽和度(TSAT)の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、5〜10%のトランスフェリン飽和度(TSAT)の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、6〜9%のトランスフェリン飽和度(TSAT)の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、8%のトランスフェリン飽和度(TSAT)の平均増加をもたらす。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1%超のトランスフェリン飽和度(TSAT)の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、2%超のトランスフェリン飽和度(TSAT)の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、3%超のトランスフェリン飽和度(TSAT)の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、4%超のトランスフェリン飽和度(TSAT)の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、5%超のトランスフェリン飽和度(TSAT)の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、6%超のトランスフェリン飽和度(TSAT)の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、7%超のトランスフェリン飽和度(TSAT)の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、8%超のトランスフェリン飽和度(TSAT)の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、9%超のTSATの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、10%超のTSATの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、11%超のTSATの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、12%超のTSATの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、13%超のTSATの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、14%超のTSATの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、15%超のTSATの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、16%超のTSATの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、17%超のTSATの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、18%超のTSATの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、19%超のTSATの平均増加をもたらす。上記の限度は、効率目的でこの形式で開示されており、上記の範囲のいずれかを、任意の方法、製剤、下で開示される下限、又はこれらの組合せと組み合わせることができる。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、20%未満のトランスフェリン飽和度(TSAT)の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、19%未満のTSATの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、18%未満のTSATの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、17%未満のTSATの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、16%未満のTSATの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、15%未満のTSATの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、14%未満のTSATの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、13%未満のTSATの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、12%未満のTSATの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、11%未満のTSATの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、10%未満のTSATの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、9%未満のTSATの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、8%未満のTSATの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、7%未満のTSATの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、6%未満のTSATの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、5%未満のTSATの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、4%未満のTSATの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、3%未満のTSATの平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、2%未満のTSATの平均増加をもたらす。上記の限度は、効率目的でこの形式で開示されており、上記の範囲のいずれかを、任意の方法、製剤、上で開示された上限、又はこれらの組合せと組み合わせることができる。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、52週間にわたって投与したとき、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、及び18%から選択されるトランスフェリン飽和度(TSAT)の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、52週間にわたって投与したとき、8%のトランスフェリン飽和度(TSAT)の平均増加をもたらす。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、表Dに示すトランスフェリン飽和度(TSAT)の平均増加をもたらす:
表D:
Figure 2015535209
1 最終観察繰越法を欠測データに用いた。
2 LS平均治療差及びp-値は、治療を固定効果とし、ベースラインを共変量とするANCOVAモデルによって求められる。
いくつかの実施態様において、本明細書に開示される方法に従って治療されるCKD患者、例えば、ESRD患者は、そのTSAT値の維持を経験し、その結果、そのトランスフェリン飽和度(TSAT)値は、クエン酸第二鉄の投与の間、実質的に不変であり続ける。
(ヘマトクリット値)
充填細胞体積又は赤血球体積率とも呼ばれるヘマトクリット値は、血液中の赤血球の体積百分率である。非CKD患者について、ヘマトクリット値は、通常、男性で血液体積の約45%、女性で血液体積の約40%である。しかしながら、CKD患者では、ヘマトクリット値は、鉄吸収の不足及び/又は鉄貯蔵能の不足が原因で、顕著に減少していることが多い。
本明細書に開示されるクエン酸第二鉄をCKD患者に投与して、ヘマトクリット値を増加させることができる。投与の正確なタイミングは、例えば、CKD患者によって経験されるCKDの重症度、患者が経験している又は経験していない鉄吸収のレベル、及び治療を施す医療専門家の判断によって、必然的に患者毎に異なる。いくつかの実施態様において、本開示は、それを必要とする患者においてヘマトクリット値を増加させる方法であって、クエン酸第二鉄を、CKD患者、例えば、ESRD患者又はND-CKD患者に経口投与することを含む方法を提供し、ここで、該クエン酸第二鉄は、該患者のヘマトクリット値の増加をもたらす。いくつかの実施態様において、本開示は、CKD患者においてヘマトクリット値を増加させる方法であって、クエン酸第二鉄を、該患者に、210mg〜2,520mgの範囲の第二鉄の用量で経口投与することを含む方法を提供し、ここで、該クエン酸第二鉄は、該患者のヘマトクリット値の増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、52週間にわたって投与される。いくつかの実施態様において、該増加は、1%〜30%である。いくつかの実施態様において、該増加は、1%〜20%である。いくつかの実施態様において、該増加は、1%〜15%であり、いくつかの実施態様において、該増加は、1%〜12%であり、いくつかの実施態様において、該増加は、1%〜10%であり、いくつかの実施態様において、該増加は、1%〜9%であり、いくつかの実施態様において、該増加は、1%〜8%であり、いくつかの実施態様において、該増加は、1%〜7%であり、いくつかの実施態様において、該増加は、1%〜6%であり、いくつかの実施態様において、該増加は、1%〜5%であり、いくつかの実施態様において、該増加は、1%〜4%であり、いくつかの実施態様において、該増加は、1%〜3%であり、及びいくつかの実施態様において、該増加は、1%〜2%である。
いくつかの実施態様において、本明細書に開示される方法に従って治療されるCKD患者、例えば、ESRD患者は、そのヘマトクリット値レベルの維持を経験し、その結果、その血液中の赤血球の全体積は、クエン酸第二鉄の投与の間、実質的に不変であり続ける。
(ヘモグロビン濃度)
平均赤血球ヘモグロビン濃度又はMCHCとも呼ばれるヘモグロビン濃度は、所与の体積の充填赤血球中のヘモグロビンタンパク質の濃度の尺度である。これは、通常、ヘモグロビンタンパク質の総量をヘマトクリット値で除することにより計算される。ヘモグロビン濃度を、質量又は重量分率として測定し、百分率(%)として示すこともできる。しかしながら、血液血漿中の1g/mlの赤血球密度及びごくわずかなヘモグロビン損失を仮定すると、数字上、ヘモグロビン濃度の質量又はモル濃度測定値と質量又は重量分率(%)は、同一である。非CKD患者について、ヘモグロビン濃度の典型的な質量又はモル濃度測定値は、それぞれ、32g/dl〜36g/dl、又は4.9mmol/L〜5.5mmol/Lの範囲である。しかしながら、CKD患者では、体が鉄を吸収及び貯蔵するその能力を失うので、ヘモグロビン濃度は大きく低下し得る。
いくつかの実施態様において、本明細書に開示される方法に従って治療されるCKD患者は、ヘモグロビン濃度の増加を経験する。いくつかの実施態様において、本開示は、それを必要とする患者においてヘモグロビン濃度を増加させる方法であって、クエン酸第二鉄を、CKD患者、例えば、ESRD患者又はND-CKD患者に経口投与することを含む方法を提供し、ここで、該クエン酸第二鉄は、該患者におけるヘモグロビン濃度の増加をもたらす。いくつかの実施態様において、本開示は、ヘモグロビン濃度を増加させる方法であって、クエン酸第二鉄を、CKD患者に、210mg〜2,520mgの範囲の第二鉄の用量で経口投与することを含む方法を提供し、ここで、該クエン酸第二鉄は、該患者におけるヘモグロビン濃度の増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、12週間にわたって、いくつかの実施態様において、24週間にわたって、いくつかの実施態様において、36週間にわたって、いくつかの実施態様において、48週間にわたって、及びいくつかの実施態様において、52週間にわたって投与される。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.1〜5.0g/dlのヘモグロビン濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.1〜4.0g/dlのヘモグロビン濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.1〜3.0g/dlのヘモグロビン濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.1〜2.0g/dlのヘモグロビン濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.1〜1.0g/dlのヘモグロビン濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.2〜0.9g/dlのヘモグロビン濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.3〜0.8g/dlのヘモグロビン濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.3〜0.7g/dlのヘモグロビン濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.3〜0.6g/dlのヘモグロビン濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.3〜0.5g/dlのヘモグロビン濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.4g/dlのヘモグロビン濃度の平均増加をもたらす。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.1g/dl超のヘモグロビン濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.2g/dl超のヘモグロビン濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.3g/dl超のヘモグロビン濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.4g/dl超のヘモグロビン濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.5g/dl超のヘモグロビン濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.6g/dl超のヘモグロビン濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.7g/dl超のヘモグロビン濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.8g/dl超のヘモグロビン濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.9g/dl超のヘモグロビン濃度の平均増加をもたらす。上記の限度は、効率目的でこの形式で開示されており、上記の限度のいずれかを、任意の方法、製剤、下で開示される下限、又はこれらの組合せと組み合わせることができる。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1.0g/dl未満のヘモグロビン濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.9g/dl未満のヘモグロビン濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.8g/dl未満のヘモグロビン濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.7g/dl未満のヘモグロビン濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.6g/dl未満のヘモグロビン濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.5g/dl未満のヘモグロビン濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.4g/dl未満のヘモグロビン濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.3g/dl未満のヘモグロビン濃度の平均増加をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、0.2g/dl未満のヘモグロビン濃度の平均増加をもたらす。上記の限度は、効率目的でこの形式で開示されており、上記の限度のいずれかを、任意の方法、製剤、上で開示された上限、又はこれらの組合せと組み合わせることができる。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、表Eに示すヘモグロビン濃度の平均増加をもたらす:
表E:
Figure 2015535209
1 最終観察繰越法を欠測データに用いた。
2 LS平均治療差及びp-値は、治療を固定効果とし、ベースラインを共変量とするANCOVAモデルによって求められる。
いくつかの実施態様において、本明細書に開示される方法に従って治療されるCKD患者、例えば、ESRD患者は、そのヘモグロビン濃度の維持を経験し、その結果、そのヘモグロビンレベルは、クエン酸第二鉄の投与の間、実質的に不変であり続ける。
(全鉄結合能(TIBC))
全鉄結合能(TIBC)は、鉄をタンパク質トランスフェリンと結合させる血液の能力の尺度である。TIBCは、通常、血液試料を採取し、該試料が担持することができる鉄の最大量を測定することにより測定される。したがって、TIBCは、血液中で鉄を輸送するタンパク質であるトランスフェリンを間接的に測定するものである。非CKD患者について、TIBCの典型的な質量又はモル濃度測定値は、それぞれ、250〜370μg/dL又は45〜66μmol/Lの範囲にある。しかしながら、CKD患者では、体が、ヘモグロビンを産生するよう、鉄を赤血球前駆細胞に送達するために、より多くのトランスフェリンを産生しなければならないので、TIBCは、通常、これらのレベルを上回って増加している。
いくつかの実施態様において、本明細書に開示される方法に従って治療されるCKD患者は、TIBCの低下を経験する。いくつかの実施態様において、本開示は、それを必要とする患者においてTIBCを低下させる方法であって、クエン酸第二鉄を、CKD患者、例えば、ESRD患者又はND-CKD患者に経口投与することを含む方法を提供し、ここで、該クエン酸第二鉄は、該患者のTIBCの低下をもたらす。いくつかの実施態様において、本開示は、CKD患者においてTIBCを低下させる方法であって、クエン酸第二鉄を、該患者に、210mg〜2,520mgの範囲の第二鉄の用量で経口投与することを含む方法を提供し、ここで、該クエン酸第二鉄は、該患者のTIBCの低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、52週間にわたって投与される。いくつかの実施態様において、該低下は、0.1%〜30%であり、いくつかの実施態様において、該低下は、0.1%〜28%であり、いくつかの実施態様において、該低下は、0.1%〜26%であり、いくつかの実施態様において、該低下は、0.1%〜25%であり、いくつかの実施態様において、該低下は、0.1%〜24%であり、いくつかの実施態様において、該低下は、0.1%〜23%であり、いくつかの実施態様において、該低下は、0.1%〜22%であり、いくつかの実施態様において、該低下は、0.1%〜21%であり、いくつかの実施態様において、該低下は、0.1%〜20%であり、いくつかの実施態様において、該低下は、0.1%〜15%であり、いくつかの実施態様において、該低下は、0.1%〜10%であり、及びいくつかの実施態様において、該低下は、0.1%〜5%である。
いくつかの実施態様において、本明細書に開示される方法に従って治療されるCKD患者、例えば、ESRD患者は、そのTIBCの維持を経験し、その結果、そのTIBCレベルは、クエン酸第二鉄の投与の間、実質的に不変であり続ける。
(鉄吸収)
CKD患者は、鉄枯渇及び貧血などの他の健康問題を引き起こし得る鉄吸収の低下又は不足に苦しむことがある。ヒトの場合、食品又は栄養補助食品から吸収される鉄の大部分は、小腸で、特に、十二指腸内膜に存在する特殊な腸細胞によって、十二指腸で吸収される。これらの細胞は、該細胞が鉄を腸管腔から体内に移動させるのを可能にする特殊な輸送体分子を有する。吸収されるためには、食事性鉄は、ヘムなどのタンパク質の一部として存在しなければならないか、又はそれは、第一鉄(鉄(II)又はFe2+)形態でなければならない。腸細胞は、第二鉄(鉄(III)又はFe3+)を第一鉄に還元する第二鉄レダクターゼ酵素Dcytbを発現する。二価金属輸送体タンパク質は、その後、腸細胞の細胞膜を越えて、細胞内に鉄を輸送する。
非CKDの人では、体は、これらの段階のうちの1つ又は複数に関連するタンパク質の発現レベルを変化させることによって、鉄レベルを調節する。例えば、鉄欠乏性貧血に応答して、細胞は、腸管腔から吸収される鉄の量を増加させるために、一層多くのDcytb酵素及び一層多くの金属輸送体タンパク質を産生することができる。CKD患者では、これらの段階のうちの1つ又は複数を調節する体の能力が損なわれ、これがさらに、鉄吸収の低下又は不足をもたらす。
本明細書に開示される方法に従って治療されるCKD患者は、鉄吸収の増加を経験し得る。いくつかの実施態様において、吸収される鉄は、該CKD患者に投与されるクエン酸第二鉄によって提供され;腸管腔から体内に吸収されるのは、第二鉄イオンである。クエン酸第二鉄は経口投与されるので、鉄吸収の増加は、腸を通じて生じる。任意の理論に束縛されることを望まないが、鉄吸収の増加は、該CKD患者に投与されるクエン酸第二鉄中のクエン酸塩の存在によるものであり得ると考えられる。いくつかの研究により、クエン酸塩と組み合わせた鉄(クエン酸の共役塩基)の投与が、食事供給源から吸収される鉄の量を顕著に(例えば、数倍)増加させる働きをすることが示されている(例えば、Ballotらの文献、Br. J. Nutr.(1987) 57, 331-343; Gilloolyらの文献、Br. J. Nutr.(1983) 49, 331-342; Zhangらの文献、Eur. J. Nutr.(2007) 46, 95-102;及びSalovaaraらの文献、J. Agric. Food Chem.(2002) 50, 6233-6238を参照されたい)。
本明細書に開示されるクエン酸第二鉄をCKD患者に投与して、鉄吸収を増加させることができる。投与の正確なタイミングは、例えば、CKD患者によって経験されるCKDのステージ、患者が経験している又は経験していない鉄吸収のレベル、及び治療を施す医療専門家の判断によって、必然的に患者毎に異なる。いくつかの実施態様において、本開示は、末期腎臓病患者において鉄吸収を増加させる方法であって、クエン酸第二鉄を該患者に経口投与することを含む方法を提供し、ここで、該クエン酸第二鉄は、該患者によって吸収される鉄の量の増加をもたらす。いくつかの実施態様において、本開示は、末期腎臓病患者において鉄吸収を増加させる方法であって、クエン酸第二鉄を、該患者に、210mg〜2,520mgの範囲の第二鉄の用量で経口投与することを含む方法を提供し、ここで、該クエン酸第二鉄は、該患者によって吸収される鉄の量の増加をもたらす。いくつかの実施態様において、クエン酸第二鉄は、52週間にわたって投与される。
(鉄欠乏及び貧血)
上記のように、先進工業国で暮らしている、栄養状態の良好な大部分の非CKDの人々は、約4〜5グラムの鉄を、何らかの方法で(例えば、循環鉄又は貯蔵鉄又はその両方として)、その体内に貯蔵している。この量の減少は、鉄欠乏を表し、これは、CKD患者によく見られる。鉄欠乏の症状は、該状態が鉄欠乏性貧血に進行する前に、CKD患者で生じ得る。鉄欠乏の症状としては、例えば、とりわけ、疲労、目眩、蒼白、脱毛、興奮、衰弱、異食症、脆い又は亀裂のある爪、プランマー・ヴィンソン症候群(舌、咽頭、及び食道を覆う粘膜の有痛性萎縮)、免疫機能障害、氷食症、並びにレストレスレッグ症候群を挙げることができる。
本明細書に開示される方法に従って治療されるCKD患者は、鉄欠乏の改善を経験し得る。いくつかの実施態様において、本明細書に開示される方法に従って治療されるCKD患者は、鉄欠乏の減少を経験する。この減少は、CKD患者の体内の鉄の総量が本明細書に開示されるクエン酸第二鉄の投与によって増加するために起こり得る。いくつかの実施態様において、本明細書に開示される方法に従って治療されるCKD患者は、鉄欠乏の1以上の症状の減少を経験し、ここで、該症状は、疲労、目眩、蒼白、脱毛、興奮、衰弱、異食症、脆い又は亀裂のある爪、プランマー・ヴィンソン症候群(舌、咽頭、及び食道を覆う粘膜の有痛性萎縮)、免疫機能障害、氷食症、レストレスレッグ症候群、並びに前記の組合せから選択される。いくつかの実施態様において、本明細書に開示される方法に従って治療されるCKD患者は、鉄欠乏の1以上の症状の消失を経験し、ここで、該症状は、疲労、目眩、蒼白、脱毛、興奮、衰弱、異食症、脆い又は亀裂のある爪、プランマー・ヴィンソン症候群(舌、咽頭、及び食道を覆う粘膜の有痛性萎縮)、免疫機能障害、氷食症、レストレスレッグ症候群、並びに前記の組合せから選択される。
いくつかの実施態様において、鉄欠乏は、貧血である。いくつかの実施態様において、鉄欠乏は、鉄欠乏性貧血である。鉄欠乏性貧血は、循環赤血球のレベルの低さを特徴とし、CKD患者では、鉄の不十分な食事摂取、吸収、及び/又は貯蔵によって生じ得る。赤血球は、ヘモグロビンタンパク質中に結合した鉄を含有し、通常、体内の鉄の量が不足しているときは生成されない。
鉄欠乏性貧血は、通常、蒼白(皮膚及び粘膜内の酸素ヘモグロビンの低下によって生じる血色の悪さ)、疲労、立ちくらみ、並びに衰弱を特徴とする。しかしながら、鉄欠乏性貧血の兆候は、CKD患者間で異なり得る。CKD患者における鉄欠乏はゆっくりと発症する傾向があるので、該疾患への適応が起こり得、これは、しばらくの間、認識されないまま進むことがある。場合により、CKD患者は、とりわけ、呼吸困難(dyspnea)(呼吸困難(trouble breathing))、異食症(異常な強迫的食物渇望)、OCD型の衝動強迫及び強迫観念をもたらすことが多い不安症、興奮又は悲嘆、狭心症、便秘、眠気、耳鳴、口腔内潰瘍、動悸、脱毛、失神又は気が遠くなる感じ、鬱病、労作時の息切れ、筋肉の痙攣、淡黄色の皮膚、ヒリヒリ感(しびれ)又は灼熱感、月経周期の停止、月経過多期、社会性の発達の遅れ、舌炎(舌の炎症又は感染)、口角炎(口角の炎症性病変)、匙状爪(スプーン形の爪)又は弱いもしくは脆い爪、食欲不振、掻痒症(全身の痒み)、プランマー・ヴィンソン症候群(舌、咽頭、及び食道を覆う粘膜の有痛性萎縮)、及びレストレスレッグ症候群を発症することがある。
貧血は、通常、患者由来の血液試料から測定される全血算値に基づいて診断される。通常、試料中の赤血球の総数、ヘモグロビンレベル、及び赤血球のサイズをフローサイトメトリーによって報告する自動計数器が利用される。しかしながら、試料中の赤血球の総数を計数し、貧血を診断するために、顕微鏡スライド上の染色された血液スメアを、顕微鏡を用いて調べることができる。多くの国々では、貧血の存在を決定するために、4つのパラメータ(赤血球数、ヘモグロビン濃度、平均赤血球体積、及び赤血球分布幅)が測定される。世界保健機構は、ヘモグロビンレベル(Hb)についての特定の閾値を設定しており、そのため、CKD患者のヘモグロビンレベルがその値を下回ったときに、貧血の診断を行うことができる。その値は: 0.5〜5.0歳の子供では、Hb=11.0g/dL又は6.8mmol/L; 5〜12歳の子供では、Hb=11.5g/dL又は7.1mmol/L; 12〜15歳の十代では、Hb=12.0g/dL又は7.4mmol/L; 15歳以上の非妊娠女性では、Hb=12.0g/dL又は7.4mmol/L;妊娠女性では、Hb=11.0g/dL又は6.8mmol/L;及び15歳を超える男性では、Hb=13.0g/dL又は8.1mmol/Lである。
本明細書に開示される方法に従って治療されるCKD患者は、貧血の改善を経験し得る。本明細書に開示される方法に従って治療されるCKD患者は、鉄欠乏性貧血の改善を経験し得る。いくつかの実施態様において、本明細書に開示される方法に従って治療されるCKD患者は、貧血又は鉄欠乏性貧血の1以上の症状の減少を経験する。いくつかの実施態様において、本明細書に開示される方法に従って治療されるCKD患者は、貧血又は鉄欠乏性貧血の1以上の症状の消失を経験する。いくつかの実施態様において、貧血又は鉄欠乏性貧血の1以上の症状は、蒼白、疲労、立ちくらみ、衰弱、呼吸困難、異食症、不安症、興奮又は悲嘆、狭心症、便秘、眠気、耳鳴、口腔内潰瘍、動悸、脱毛、失神又は気が遠くなる感じ、鬱病、労作時の息切れ、筋肉の痙攣、淡黄色の皮膚、ヒリヒリ感(しびれ)又は灼熱感、月経周期の停止、月経過多期、社会性の発達の遅れ、舌炎、口角炎、匙状爪、食欲不振、掻痒症、プランマー・ヴィンソン症候群、レストレスレッグ症候群、及び前記の組合せから選択される。
いくつかの実施態様において、本明細書に開示される方法に従って治療されるCKD患者は、ヘモグロビンレベルが閾値レベルを超えて上昇し、及び/又は維持されるので、貧血及び/又は鉄欠乏性貧血の改善を経験し得る。いくつかの実施態様において、CKD患者において貧血を治療する方法であって、クエン酸第二鉄を該CKD患者に経口投与することを含む方法が開示され、ここで、該クエン酸第二鉄は、11.0g/dL、11.5g/dL、12.0g/dL、及び13.0g/dLから選択されるレベルを含む、11.0g/dL〜13.0g/dLの範囲のレベル又はそれを上回るCKD患者におけるヘモグロビンレベルをもたらす。いくつかの実施態様において、CKD患者において貧血を治療する方法であって、クエン酸第二鉄を該CKD患者に経口投与することを含む方法が開示され、ここで、該クエン酸第二鉄は、6.8mmol/L、7.1mmol/L、7.4mmol/L、及び8.1mmol/Lから選択されるレベル又はそれを上回るCKD患者におけるヘモグロビンレベルをもたらす。いくつかの実施態様において、男性CKD患者において貧血を治療する方法であって、クエン酸第二鉄を該男性CKD患者に経口投与することを含む方法が開示され、ここで、該クエン酸第二鉄は、13.0g/dL及び8.1mmol/Lから選択されるレベル又はそれを上回る該男性CKD患者におけるヘモグロビンレベルをもたらす。いくつかの実施態様において、女性CKD患者において貧血を治療する方法であって、クエン酸第二鉄を該女性CKD患者に経口投与することを含む方法が開示され、ここで、該クエン酸第二鉄は、12.0g/dL及び7.4mmol/Lから選択されるレベル又はそれを上回る該女性CKD患者におけるヘモグロビンレベルをもたらす。
いくつかの実施態様において、CKD患者において貧血を治療する方法で使用するためのクエン酸第二鉄が開示され、ここで、該クエン酸第二鉄は、11.0g/dL、11.5g/dL、12.0g/dL、及び13.0g/dLから選択されるレベルを含む、11.0g/dL〜13.0g/dLの範囲のレベル又はそれを上回る該CKD患者におけるヘモグロビンレベルをもたらす。いくつかの実施態様において、CKD患者において貧血を治療する方法で使用するためのクエン酸第二鉄が開示され、ここで、該クエン酸第二鉄は、6.8mmol/L、7.1mmol/L、7.4mmol/L、及び8.1mmol/Lから選択されるレベル又はそれを上回る該CKD患者におけるヘモグロビンレベルをもたらす。いくつかの実施態様において、男性CKD患者において貧血を治療する方法で使用するためのクエン酸第二鉄が開示され、ここで、該クエン酸第二鉄は、13.0g/dL及び8.1mmol/Lから選択されるレベル又はそれを上回る該男性CKD患者におけるヘモグロビンレベルをもたらす。いくつかの実施態様において、女性CKD患者において貧血を治療する方法で使用するためのクエン酸第二鉄が開示され、ここで、該クエン酸第二鉄は、12.0g/dL及び7.4mmol/Lから選択されるレベル又はそれを上回る該女性CKD患者におけるヘモグロビンレベルをもたらす。
(経静脈鉄)
CKD患者は、鉄欠乏のリスクがあり得るか、又は鉄欠乏を罹患し得る。鉄欠乏症又は低鉄血症とも呼ばれる鉄欠乏は、よくあるタイプの栄養欠乏であり、体が腸管腔から鉄を吸収し、及び/又は長期使用のために鉄を貯蔵するその能力を失うために、CKD患者で起こり得る。体内の鉄の損失又は減少が、例えば、食事からの十分な鉄の摂取によって補われない場合、鉄欠乏が時間経過とともに発症し得る。鉄欠乏の状態が直されないままでいると、それは、鉄欠乏性貧血へと至り得る。したがって、治療されない、長期の鉄欠乏の直接的な結果は、鉄欠乏性貧血、場合によっては、貧血であり得る。
CKD患者では、通常、鉄欠乏性貧血を治療することができる手段が3つある。第一の手法は、鉄を豊富に含む食品を食べることによるものである。それで不十分ならば、臨床医は、経口鉄補給剤を処方してもよい。しかしながら、多くの経口鉄補給剤は、CKD患者において数々の有害な副作用を引き起こし、これは、患者のノンコンプライアンスをもたらす。CKD患者が経口鉄補給剤を服用することができない場合、該患者は経静脈鉄補給を受けなければならない可能性がある。
経静脈(IV)鉄補給は、筋肉への、又は静脈内への針による注射によって、鉄を送達する方法である。IV鉄を受けているCKD患者は、経口鉄を服用することができないので、通常、そのようにする。特に、ESRD患者は、透析を受けており、透析中に血液を失うことが多い。これらの患者は、通常、赤血球生成刺激剤(ESA-下記参照)も服用しており、それが理由で、同じく追加の鉄を必要とする場合がある。経静脈鉄は、鉄溶液を含むIVバッグに取り付けられている針を通してCKD患者の静脈内に送達される。処置は、医院又は診療所で行われ、医師がどの治療を処方したかによって、最長で数時間かかる場合がある。CKD患者は、通常、その鉄レベルが妥当なものとなるまで、数回の診察にわたって鉄注射を受ける。場合により、CKD患者は、恒久的なIV鉄補給を必要とする場合がある。
IV鉄補給の副作用としては、とりわけ:吐き気及び差し込みを含む胃腸痛;呼吸困難;発疹を含む皮膚の問題;胸痛;低血圧;並びにアナフィラキシーが挙げられる。
本明細書に開示される方法に従って治療されるCKD患者は、IV鉄補給の必要性の減少を経験し得る。いくつかの実施態様において、本明細書に開示される方法に従って治療されるCKD患者は、累積的IV鉄補給の減少を経験する。いくつかの実施態様において、本開示は、それを必要とする患者において経静脈(IV)鉄使用を低下させる方法であって、クエン酸第二鉄を、CKD患者、特に、ESRD患者に経口投与することを含む方法を提供し、ここで、該クエン酸第二鉄は、該患者におけるIV鉄使用の低下をもたらす。いくつかの実施態様において、本開示は、末期腎臓病患者において経静脈(IV)鉄使用を低下させる方法であって、クエン酸第二鉄を、該患者に、210mg〜2,520mgの範囲の第二鉄の用量で経口投与することを含む方法を提供し、ここで、該クエン酸第二鉄は、該患者におけるIV鉄使用の低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、52週間にわたって投与される。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1〜100%の平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、10〜90%の平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、20〜80%の平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、30〜70%の平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。上記の範囲は、効率目的でこの形式で開示されており、上記の範囲のいずれかを、任意の方法、製剤、又はこれらの組合せと組み合わせることができる。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、40〜60%の平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、及び60%から選択される平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、51.0、51.1、51.2、51.3、51.4、51.5、51.6、51.7、51.9、及び52.0%から選択される平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、51.6%の平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、52週間にわたって投与したとき、51.6%の平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、10%を超える平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、20%を超える平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、30%を超える平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、40%を超える平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、50%を超える平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、100%未満から選択される平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、90%未満の平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、80%未満の平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、70%未満の平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、60%未満の平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、50%未満の平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、40%未満の平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、30%未満の平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、20%未満の平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、10%未満の平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。上記の限度は、効率目的でこの形式で開示されており、上記の限度のいずれかを、任意の方法、製剤、上で開示された上限、又はこれらの組合せと組み合わせることができる。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、60%を超える平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、70%を超える平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、%を超える平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、90%を超える平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。上記の限度は、効率目的でこの形式で開示されており、上記の限度のいずれかを、任意の方法、製剤、下で開示される下限、又はこれらの組合せと組み合わせることができる。
いくつかの実施態様において、本明細書に開示される方法に従って治療されるCKD患者、例えば、ESRD患者は、必要とされるIV鉄補給の量の維持を経験し、その結果、該CKD患者によって受容されるIV鉄補給の総量は、クエン酸第二鉄の投与の間、実質的に不変であり続ける。
(赤血球生成刺激剤)
上で示された、CKD患者における鉄欠乏性貧血を制御する手段に加えて、CKD患者、特に、ESRD患者は、貧血を制御するために、1以上の赤血球生成刺激剤(ESA)を服用することもできる。ESAは、体が赤血球を産生するのを助けることによって作用する。これらの赤血球は、その後、骨髄から血流中に放出され、そこで血液鉄レベルの維持を助ける。
一般にESAと略記される赤血球生成刺激剤は、体内での赤血球産生(赤血球生成)を刺激するサイトカインであるエリスロポエチンと構造及び/又は機能が類似している薬剤である。典型的なESAは、構造的かつ生物学的に、天然タンパク質のエリスロポエチンと類似している。市販のESAの例としては、エリスロポエチン(Epo)、エポエチンアルファ(Procrit/Epogen)、エポエチンベータ(NeoRecormon)、ダルべポエチンアルファ(Aranesp)、及びメトキシポリエチレングリコール-エポエチンベータ(Mircera)が挙げられる。米国での販売が現在許可されている2つのESAは、エポエチンアルファ(Procrit, Epogen)及びダルべポエチンアルファ(Aranesp)である。
ESAは、一般に、ESRD患者に投与される。これらの患者は、十分なエリスロポエチンを産生することができないので、通常、ヘモグロビンレベルがより低い。ESA使用によって最もよく生じる副作用としては、とりわけ:高血圧;腫脹;発熱;目眩;吐き気;及び注射部位での疼痛が挙げられる。これらの副作用に加えて、ESA使用によって生じるいくつかの安全性の問題がある。ESAは、静脈血栓塞栓症(静脈内の血栓)のリスクを高める。ESAは、ヘモグロビンをあまりに高く上昇させることもあり、これにより、患者の心臓発作、脳卒中、心不全、及び死のリスクが高まる。
本明細書に開示される方法に従って治療されるCKD患者は、ヘモグロビンレベルを維持するために必要とされるESAの量の減少を経験し得る。いくつかの実施態様において、本明細書に開示される方法に従って治療されるCKD患者は、ESA使用の減少を経験する。いくつかの実施態様において、本開示は、CKD患者、特に、ESRD患者においてESA使用を低下させる方法であって、クエン酸第二鉄を該患者に経口投与することを含む方法を提供し、ここで、該クエン酸第二鉄は、該患者におけるESA使用の低下をもたらす。いくつかの実施態様において、本開示は、末期腎臓病患者においてESA使用を低下させる方法であって、クエン酸第二鉄を、該患者に、210mg〜2,520mgの範囲の第二鉄の用量で経口投与することを含む方法を提供し、ここで、該クエン酸第二鉄は、該患者におけるESA使用の低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、52週間にわたって投与される。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1〜50%となるESA摂取中央値の減少をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、10〜40%となるESA摂取中央値の減少をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、20〜30%となるESA摂取中央値の減少をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、及び30%から選択されるESA摂取中央値の減少をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、27.0、27.1、27.2、27.3、27.4、27.5、27.6、27.7、27.9、及び28.0%から選択されるESA摂取中央値の減少をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、27.1%のESA摂取中央値の減少をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、52週間にわたって投与したとき、27.1%のESA摂取中央値の減少をもたらす。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、20%を超える平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、21%を超える平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、22%を超える平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、23%を超える平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、24%を超える平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、25%を超える平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、26%を超える平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、27%を超える平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、28%を超える平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、29%を超える平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。上記の限度は、効率目的でこの形式で開示されており、上記の限度のいずれかを、任意の方法、製剤、下で開示される下限、又はこれらの組合せと組み合わせることができる。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、30%未満の平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、29%未満の平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、28%未満の平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、27%未満の平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、26%未満の平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、25%未満の平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、24%未満の平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、23%未満の平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、22%未満の平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、21%未満の平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす。上記の限度は、効率目的でこの形式で開示されており、上記の限度のいずれかを、任意の方法、製剤、上で開示された上限、又はこれらの組合せと組み合わせることができる。
いくつかの実施態様において、本明細書に開示される方法に従って治療されたCKD患者、特に、ESRD患者は、ヘモグロビンレベルを維持するために必要とされるESAの量の維持を経験し、その結果、該患者によるESA使用の総量は、クエン酸第二鉄の投与の間、実質的に不変であり続ける。
(経口鉄補給剤)
いくつかの実施態様において、本開示は、CKD患者において鉄吸収を増加させるのに有効な量のクエン酸第二鉄を含む経口鉄補給剤を提供する。いくつかの実施態様において、本開示は、CKD患者において鉄貯蔵を維持するのに有効な量のクエン酸第二鉄を含む経口鉄補給剤を提供する。いくつかの実施態様において、本開示は、CKD患者において1以上の鉄貯蔵パラメータを改善するのに有効な量のクエン酸第二鉄を含む経口鉄補給剤を提供する。いくつかの実施態様において、該1以上の鉄貯蔵パラメータは、ヘマトクリット値、ヘモグロビン濃度(Hb)、全鉄結合能(TIBC)、トランスフェリン飽和度(TSAT)、血清鉄レベル、肝臓鉄レベル、脾臓鉄レベル、及び血清フェリチンレベルから選択される。いくつかの実施態様において、本開示は、CKD患者において鉄欠乏を治療するのに有効な量のクエン酸第二鉄を含む経口鉄補給剤を提供する。いくつかの実施態様において、本開示は、CKD患者において貧血を治療するのに有効な量のクエン酸第二鉄を含む経口鉄補給剤を提供する。
いくつかの実施態様において、本開示は、210mgの用量の第二鉄を有するクエン酸第二鉄を含む経口鉄補給剤を提供する。いくつかの実施態様において、クエン酸第二鉄を含む経口鉄補給剤は、第二鉄の用量が210mg〜2,520mgの範囲となるように投与することができる。
いくつかの実施態様において、本開示は、CKD患者において鉄吸収を増加させるための経口鉄補給剤の製造で使用するためのクエン酸第二鉄を提供する。いくつかの実施態様において、本開示は、CKD患者において鉄貯蔵を維持するための経口鉄補給剤の製造で使用するためのクエン酸第二鉄を提供する。いくつかの実施態様において、本開示は、CKD患者において1以上の鉄貯蔵パラメータを改善するための経口鉄補給剤の製造で使用するためのクエン酸第二鉄を提供する。いくつかの実施態様において、該1以上の鉄貯蔵パラメータは、ヘマトクリット値、ヘモグロビン濃度(Hb)、全鉄結合能(TIBC)、トランスフェリン飽和度(TSAT)、血清鉄レベル、肝臓鉄レベル、脾臓鉄レベル、及び血清フェリチンレベルから選択される。いくつかの実施態様において、本開示は、CKD患者において鉄欠乏を治療するための経口鉄補給剤の製造で使用するためのクエン酸第二鉄を提供する。いくつかの実施態様において、本開示は、CKD患者において貧血を治療するための経口鉄補給剤の製造で使用するためのクエン酸第二鉄を提供する。
いくつかの実施態様において、本開示は、210mgの用量の第二鉄を含む経口鉄補給剤の製造で使用するためのクエン酸第二鉄を提供する。
(クエン酸第二鉄)
様々な態様において、本開示は、CKD患者において、血清リンレベルを低下させ及び/もしくは制御し、血清重炭酸塩レベルを増加させ、1以上の鉄貯蔵パラメータを改善し(例えば、血清フェリチンレベルを増加させ、トランスフェリン飽和度(TSAT)を増加させ、ヘモグロビン濃度を増加させ)、鉄吸収を増加させ、鉄貯蔵を維持し、鉄欠乏を治療し、貧血を治療し、IV鉄の必要性を低下させ、並びに/又は赤血球生成刺激剤(ESA) の必要性を低下させるためのクエン酸第二鉄の使用に関する。様々な態様において、本開示は、CKD患者において、血清リンレベルを低下させ及び/もしくは制御し、血清重炭酸塩レベルを増加させ、1以上の鉄貯蔵パラメータを改善し(例えば、血清フェリチンレベルを増加させ、トランスフェリン飽和度(TSAT)を増加させ、ヘモグロビン濃度を増加させ)、鉄吸収を増加させ、鉄貯蔵を維持し、鉄欠乏を治療し、貧血を治療し、IV鉄の必要性を低下させ、並びに/又は赤血球生成刺激剤(ESA)の必要性を低下させるためのクエン酸第二鉄及び医薬として許容し得る結合剤を含む医薬組成物の使用に関する。
したがって、本明細書に開示されるのは、クエン酸第二鉄の製剤及びクエン酸第二鉄を含む医薬組成物である。様々な実施態様において、クエン酸第二鉄製剤、及び該クエン酸第二鉄製剤を含む医薬組成物は、特定の溶出、錠剤化、及び崩壊基準を満たす。様々な態様において、該医薬組成物は、活性成分としてのクエン酸第二鉄と、結合剤とを含むことができる。該医薬組成物は、滑沢剤及び/又は崩壊剤(これは、いくつかの実施態様において、結合剤と同じであり得る)も含むことができる。
本明細書での使用について開示されているクエン酸第二鉄製剤のある実施態様は、米国特許第7,767,851号、第8,093,423号、第8,299,298号、及び第8,338,642号、並びにPCT公開WO 2004/074444号、WO 2007/022435号、WO 2007/089571号、WO 2007/089577号、及びWO 2011/011541号にも開示されている。しかしながら、該クエン酸第二鉄製剤のある実施態様は、本開示に特有である。本明細書に開示されるクエン酸第二鉄製剤は、市販又は化学等級形態のクエン酸第二鉄と比べて増大したBET活性表面積を示す。BET理論は、固体表面への気体分子の物理的吸着を説明するものである。この理論は、材料の比表面積の測定の根拠として役立つ。この理論は、非常に正確な形での材料の表面積の計算を可能にし、それにより、それ以外の方法では同じ材料であるように見える別々の製剤の違いを見分けることができる。例えば、活性炭は、それが極めて多孔性となり、それにより、非常に大きい表面積を有するように加工されている炭素の形態である。活性炭は、BET理論から導き出される計算を用いて、約3000m2g-1の表面積を有することが実験的に明らかにされている。この表面積は、同じ材料でできているとしても、炭素の他の調製物の活性表面積よりも顕著に大きい。
いくつかの実施態様において、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄製剤は、16m2/gを超えるBET活性表面積を有する。いくつかの実施態様において、本明細書に開示される高純度クエン酸第二鉄製剤は、20m2/gを超えるBET活性表面積を有する。いくつかの実施態様において、本明細書に開示される高純度クエン酸第二鉄製剤は、25m2/gを超えるBET活性表面積を有する。いくつかの実施態様において、本明細書に開示される高純度クエン酸第二鉄製剤は、30m2/gを超えるBET活性表面積を有する。いくつかの実施態様において、本明細書に開示される高純度クエン酸第二鉄製剤は、35m2/gを超えるBET活性表面積を有する。いくつかの実施態様において、本明細書に開示される高純度クエン酸第二鉄製剤は、40m2/gを超えるBET活性表面積を有する。いくつかの実施態様において、本明細書に開示される高純度クエン酸第二鉄製剤は、45m2/gを超えるBET活性表面積を有する。いくつかの実施態様において、本明細書に開示される高純度クエン酸第二鉄製剤は、50m2/gを超えるBET活性表面積を有する。いくつかの実施態様において、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄製剤は、16.17m2/g〜19.85m2/gの範囲のBET活性表面積を有する。いくつかの実施態様において、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄製剤は、16.17m2/g及び19.85m2/gから選択されるBET活性表面積を有する。いくつかの実施態様において、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄製剤は、27m2/gを超えるBET活性表面積を有する。いくつかの実施態様において、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄製剤は、27.99m2/g〜32.34m2/gの範囲のBET活性表面積を有する。いくつかの実施態様において、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄製剤は、28.5m2/g〜31.5m2/gの範囲のBET活性表面積を有する。いくつかの実施態様において、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄製剤は、27.99m2/g、28.87m2/g、及び32.34m2/gから選択されるBET活性表面積を有する。いくつかの実施態様において、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄製剤は、28.5m2/g、29.1m2/g、30.6m2/g、及び31.5m2/gから選択されるBET活性表面積を有する。これは、クエン酸第二鉄の他の製剤、例えば、本開示の出願日の時点で公知かつ市販されている化学等級製剤とは際立って対照的である。クエン酸第二鉄の市販等級製剤は、本開示のクエン酸第二鉄製剤よりも実質的に小さいBET活性表面積を有する。したがって、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄製剤は、吸着又は化学反応に利用可能な顕著により大きい表面積を有し、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄の製剤は、市販の製剤よりも実質的に反応性が高くなっている。
PCT公開WO2004/074444号に開示されている方法によって製造される5つのクエン酸第二鉄製剤について測定されたBET活性表面積が明らかにされている。これらのBET活性表面積を、クエン酸第二鉄の市販等級製剤のBET活性表面積と比較して、下の表1に示す:
表1.様々な形態のクエン酸第二鉄のBET活性表面積
Figure 2015535209
PCT公開WO2011/011541号に開示されている方法によって製造される5つのクエン酸第二鉄製剤について測定されたBET活性表面積が明らかにされている。これらのBET活性表面積を、クエン酸第二鉄の市販等級製剤のBET活性表面積と比較して、下の表2に示す:
表2. BET活性表面積
Figure 2015535209
1 PCT公開WO 2011/011541号の実施例10から引用。
2 PCT公開WO 2011/011541号の実施例10から引用。
3 PCT公開WO 2011/011541号の実施例11から引用。
4 PCT公開WO 2011/011541号の実施例11から引用。
5 PCT公開WO 2011/011541号の実施例11から引用。
本明細書に開示される方法によって製造される4つの追加のクエン酸第二鉄製剤についてのBET活性表面積も明らかにされている。これらのBET活性表面積を、クエン酸第二鉄の市販等級製剤のBET活性表面積と比較して、下の表3に示す:
表3. BET活性表面積
Figure 2015535209
表1、2、及び3に開示されているクエン酸第二鉄製剤の実施態様のBET活性表面積は、このように、市販等級クエン酸第二鉄のBET活性表面積よりも顕著に大きい。
表4は、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄の第二鉄のアッセイ含有量を示す。第二鉄のアッセイ含有量は、表4に示す各々のクエン酸第二鉄の製剤中の第二鉄の量を表す。いくつかの実施態様において、第二鉄のアッセイ含有量は、約20%w/wを上回るか又はそれを超える。いくつかの実施態様において、第二鉄のアッセイ含有量は、21.2%w/wである。いくつかの実施態様において、第二鉄のアッセイ含有量は、22.1%w/wである。いくつかの実施態様において、第二鉄のアッセイ含有量は、22.4%w/wである。いくつかの実施態様において、第二鉄のアッセイ含有量は、21%w/w〜23%w/wである。
表4:クエン酸第二鉄含量
Figure 2015535209
本明細書に開示されるクエン酸第二鉄は、鉄(III)とクエン酸の錯体である。いくつかの態様において、鉄(III)対クエン酸のモル比は、1:0.70〜1:0.78である。いくつかの態様において、鉄(III)対クエン酸のモル比は、1:0.69〜1:0.87である。いくつかの態様において、鉄(III)対クエン酸のモル比は、1:0.75〜1:1.10である。いくつかの態様において、鉄(III)対クエン酸のモル比は、1:0.78〜1:0.95である。いくつかの態様において、鉄(III)対クエン酸のモル比は、1:0.80〜1:0.92である。いくつかの態様において、鉄(III)対クエン酸のモル比は、1:0.81〜1:0.91である。いくつかの態様において、鉄(III)対クエン酸のモル比は、1:0.75〜1:1.15である。いくつかの態様において、鉄(III)対クエン酸のモル比は、1:0.80〜1:1.10である。
いくつかの態様において、鉄(III)対水のモル比は、1:0.32〜1:0.42である。いくつかの態様において、鉄(III)対水のモル比は、1:0.32〜1:0.46である。いくつかの態様において、鉄(III)対水のモル比は、1:1.8〜1:3.2である。いくつかの態様において、鉄(III)対水のモル比は、1:1.8〜1:3.2である。いくつかの態様において、鉄(III)対水のモル比は、1:2.4〜1:3.1である。いくつかの態様において、鉄(III)対水のモル比は、1:2.7〜1:3.1である。
本明細書に開示されるクエン酸第二鉄製剤は、市販又は化学等級形態のクエン酸第二鉄と比べて、より可溶性である。溶出試験では、5分以内に溶出した本開示のクエン酸第二鉄のパーセンテージは、装置IIを用いて、USP<711>容器中で、クエン酸第二鉄製剤に対して行われた溶出試験において、91%以上であり、15分以内では96%以上、30分以内では96%以上、及び60分以内では、95%以上である。表5は、本開示によるクエン酸第二鉄の4つの例示的バッチについての溶出試験データを示す。溶出試験に使用される特定の標準は、100という基準値を設定するものであり、したがって、あるバッチが100%を超えて溶出する程度まで、それは、その標準と比べた溶出率である。
表5.溶出試験データ
Figure 2015535209
したがって、いくつかの実施態様において、15分以内に溶出したクエン酸第二鉄のパーセンテージは、装置IIを用いてUSP<711>容器中で行われた溶出試験において80%以上である。いくつかの実施態様において、15分以内に溶出したクエン酸第二鉄のパーセンテージは、装置IIを用いてUSP<711>容器中で行われた溶出試験において85%以上である。いくつかの実施態様において、15分以内に溶出したクエン酸第二鉄のパーセンテージは、装置IIを用いてUSP<711>容器中で行われた溶出試験において90%以上である。いくつかの実施態様において、15分以内に溶出したクエン酸第二鉄のパーセンテージは、装置IIを用いてUSP<711>容器中で行われた溶出試験において91%以上である。いくつかの実施態様において、15分以内に溶出したクエン酸第二鉄のパーセンテージは、装置IIを用いてUSP<711>容器中で行われた溶出試験において95%以上である。いくつかの実施態様において、15分以内に溶出したクエン酸第二鉄のパーセンテージは、装置IIを用いてUSP<711>容器中で行われた溶出試験において96%以上である。いくつかの実施態様において、15分以内に溶出したクエン酸第二鉄のパーセンテージは、装置IIを用いてUSP<711>容器中で行われた溶出試験において97%以上である。いくつかの実施態様において、15分以内に溶出したクエン酸第二鉄のパーセンテージは、装置IIを用いてUSP<711>容器中で行われた溶出試験において100%以上である。
本明細書に開示されるクエン酸第二鉄製剤は、市販又は化学等級形態のクエン酸第二鉄と比べて、より可溶性である。本明細書に開示されるクエン酸第二鉄製剤のこの溶解度の増加は、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄製剤の特有の、顕著に大きい活性表面積の結果であると考えられる。固有溶出率は、一定の表面積の条件下での純物質の溶出率と定義される。原薬の固有溶出率及び生体利用率は、その固体状態特性の影響を受け、該特性には:結晶化度、無定形性、多形性、水和、溶媒和、粒径、及び粒子表面積が含まれる。測定される固有溶出率は、これらの固体状態特性に左右され、通常、一定の温度、撹拌速度、及びpHを維持しながら、材料の一定の表面積を適当な溶出媒体に露出させることによって決定される。
いくつかの実施態様において、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄製剤は、2.28mg/cm2/分を上回る固有溶出率を有する。いくつかの実施態様において、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄製剤は、2.28mg/cm2/分を超える固有溶出率を有する。いくつかの実施態様において、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄製剤は、2.99mg/cm2/分の固有溶出率を有する。いくつかの実施態様において、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄製剤は、2.28mg/cm2/分〜2.99mg/cm2/分の範囲の固有溶出率を有する。いくつかの実施態様において、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄製剤は、2.28mg/cm2/分及び2.99mg/cm2/分から選択される固有溶出率を有する。これは、クエン酸第二鉄の他の製剤、例えば、公知かつ市販の化学等級製剤とは際立って対照的である。クエン酸第二鉄の市販等級製剤は、本開示のクエン酸第二鉄製剤よりも実質的に低い固有溶出率を有する。したがって、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄製剤は、顕著により高い固有溶出率を有し、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄の製剤は、市販の製剤よりも実質的に可溶性が高くなっている。
固有溶出率を、本開示に従って製造されるクエン酸第二鉄の製剤について決定した。平均固有溶出率を、クエン酸第二鉄の市販等級製剤の溶出率と比較して、下の表6に示す:
表6.固有溶出率
Figure 2015535209
表6に開示されているクエン酸第二鉄製剤の固有溶出率は、このように、市販等級のクエン酸第二鉄の固有溶出率よりも顕著に高い。
(製造方法)
本開示によって提供されるクエン酸第二鉄の製剤の例示的な製造方法は、米国特許第7,767,851号、第8,093,423号、第8,299,298号、及び第8,338,642号、並びにPCT公開WO 2004/074444号、WO 2007/022435号、WO 2007/089571号、WO 2007/089577号、及びWO 2011/011541号に開示されている。
(投与様式)
本明細書に開示されるクエン酸第二鉄は、ヒト用医薬品で有利に使用することができる。本明細書に開示されるように、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄は、CKD患者において、血清リンレベルを低下させ及び/もしくは制御し、血清重炭酸塩レベルを増加させ、1以上の鉄貯蔵パラメータを改善し(例えば、血清フェリチンレベルを増加させ、トランスフェリン飽和度(TSAT)を増加させ、ヘモグロビン濃度を増加させ)、鉄吸収を増加させ、鉄貯蔵を維持し、鉄欠乏を治療し、貧血を治療し、IV鉄の必要性を低下させ、並びに/又は赤血球生成刺激剤(ESA)の必要性を低下させるのに有用である。本明細書に開示されるクエン酸第二鉄は、鉄補給剤として有利に使用することもできる。様々な態様において、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄は、経口投与することができる。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、経口剤形で投与される。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、経口錠剤剤形で投与される。いくつかの実施態様において、該錠剤は、カプレットの形態である。
上記の疾患及び/もしくは状態を治療するために使用する場合、又は鉄補給剤として使用する場合、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄は、単独で、又は他の薬剤と組み合わせて投与又は適用することができる。本明細書に開示されるクエン酸第二鉄は、単独で、又はCKD患者において、血清リンレベルを低下させ及び/もしくは制御し、血清重炭酸塩レベルを増加させ、1以上の鉄貯蔵パラメータを改善し(例えば、血清フェリチンレベルを増加させ、トランスフェリン飽和度(TSAT)を増加させ、ヘモグロビン濃度を増加させ)、鉄吸収を増加させ、鉄貯蔵を維持し、鉄欠乏を治療し、貧血を治療し、IV鉄の必要性を低下させ、並びに/もしくは赤血球生成刺激剤(ESA)の必要性を低下させることが知られている他の薬剤を含む、他の医薬活性物質と組み合わせて、投与又は適用することもできる。
治療方法は上で開示されており、クエン酸第二鉄を患者に210mg〜2,520mgの範囲の第二鉄の用量で経口投与することを含む。したがって、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄は、経口投与することができる。様々な態様において、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄は、1グラムのクエン酸第二鉄及び約210mgの用量の第二鉄を含む経口錠剤剤形で投与してもよい。
本明細書に開示されるクエン酸第二鉄は、腸管腔からの鉄の吸収を強化し、及び吸収後の鉄の貯蔵を強化/維持する働きをする。鉄の吸収及び貯蔵の強化は、CKD患者に投与されるクエン酸第二鉄中のクエン酸塩の存在によるものであり得ると考えられる。任意の理論に束縛されることを望まないが、いくつかの研究により、クエン酸塩と組み合わせた鉄(クエン酸の共役塩基)の投与が、食事供給源から吸収される鉄の量を顕著に(例えば、数倍)増加させる働きをすることが示されている(例えば、Ballotらの文献、Br. J. Nutr.(1987) 57, 331-343; Gilloolyらの文献、Br. J. Nutr.(1983) 49, 331-342; Zhangらの文献、Eur. J. Nutr.(2007) 46, 95-102;及びSalovaaraらの文献、J. Agric. Food Chem.(2002) 50, 6233-6238を参照されたい)。
本明細書に開示されるクエン酸第二鉄は、いくつかの実施態様において、1日に1回、いくつかの実施態様において、1日に2回、いくつかの実施態様において、1日に3回、いくつかの実施態様において、1日に3回以上、投与することができる。様々な態様において、該クエン酸第二鉄は、1日のうちで分割される日用量の形態で投与してもよい。例として、クエン酸第二鉄の1日用量は6グラムであってもよく、その6グラムを、午前中に2グラムを服用し、午後に2グラムを服用し、夜に最後の2グラムを服用して、1日で合計6グラムとなるように、1日の間に分散させてもよい。
本明細書に開示されるクエン酸第二鉄を用いて、CKD患者において、血清リンレベルを低下させ及び/もしくは制御し、血清重炭酸塩レベルを増加させ、1以上の鉄貯蔵パラメータを改善し(例えば、血清フェリチンレベルを増加させ、トランスフェリン飽和度(TSAT)を増加させ、ヘモグロビン濃度を増加させ)、鉄吸収を増加させ、鉄貯蔵を維持し、鉄欠乏を治療し、貧血を治療し、IV鉄の必要性を低下させ、並びに/又は赤血球生成刺激剤(ESA)の必要性を低下させると同時に、既知の形態の経口鉄補給剤(例えば、第一鉄含有補給剤)及び/又はIV鉄補給剤と関連する薬物副作用を軽減することもできる。
(医薬組成物及び鉄補給剤)
本明細書に開示されるのは、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄製剤及び結合剤を含むクエン酸第二鉄含有医薬組成物である。いくつかの実施態様において、該医薬組成物は、CKD患者に鉄補給剤として提供することができる。いくつかの実施態様において、該医薬組成物は、CKD患者に、リン酸塩結合剤として、及び/又はCKD患者において血清リンレベルを低下させ及び/もしくは制御し、血清重炭酸塩レベルを増加させ、1以上の鉄貯蔵パラメータを改善し(例えば、血清フェリチンレベルを増加させ、トランスフェリン飽和度(TSAT)を増加させ、ヘモグロビン濃度を増加させ)、鉄吸収を増加させ、鉄貯蔵を維持し、鉄欠乏を治療し、貧血を治療し、IV鉄の必要性を低下させ、並びに/又は赤血球生成刺激剤(ESA)の必要性を低下させるために提供することができる。様々な実施態様において、該医薬組成物は、特定の溶出、錠剤化、及び/又は崩壊基準を満たす。様々な態様において、該医薬組成物は、活性成分としてのクエン酸第二鉄と、結合剤とを含むことができる。該医薬組成物は、滑沢剤及び/又は崩壊剤(これは、いくつかの実施態様において、結合剤と同じであり得る)も含むことができる。いくつかの実施態様において、該医薬組成物は、経口錠剤剤形である。
本開示によって提供される医薬組成物及び経口錠剤剤形のある実施態様は、PCT公開WO 2011/011541号に開示されている。しかしながら、他の実施態様は、本開示に特有である。
(経口錠剤剤形及び経口鉄補給剤)
一態様において、該医薬組成物は、クエン酸第二鉄及び結合剤を含む錠剤である。本明細書で使用されるように、「錠剤」は、例えば、打錠機を用いた、圧縮力により製造される材料である。他の実施態様において、錠剤は、クエン酸第二鉄、結合剤、滑沢剤、及び崩壊剤を含むことができる。いくつかの実施態様において、単一の錠剤は、210mg用量の第二鉄を有する1グラムのクエン酸第二鉄を含む。いくつかの実施態様において、錠剤を用いて、CKD患者において、血清リンレベルを低下させ及び/もしくは制御し、血清重炭酸塩レベルを増加させ、1以上の鉄貯蔵パラメータを改善し(例えば、血清フェリチンレベルを増加させ、トランスフェリン飽和度(TSAT)を増加させ、ヘモグロビン濃度を増加させ)、鉄吸収を増加させ、鉄貯蔵を維持し、鉄欠乏を治療し、貧血を治療し、IV鉄の必要性を低下させ、並びに/又は赤血球生成刺激剤(ESA)の必要性を低下させることができる。いくつかの実施態様において、錠剤をCKD患者に経口鉄補給剤として投与することができる。
いくつかの実施態様において、錠剤及び/又は経口鉄補給剤は、クエン酸第二鉄が、錠剤及び/又は経口鉄補給剤中に、製剤の約65重量%を超える、製剤の約70重量%を超える、製剤の約75重量%を超える、製剤の約80重量%を超える、製剤の約85重量%を超える、製剤の約90重量%を超える、及び製剤の約92%にも達する値で存在する、高度に薬物負荷されたものと特徴付けることができる。約80重量%のクエン酸第二鉄、約85重量%のクエン酸第二鉄、及び約90重量%のクエン酸第二鉄などの中間値も、クエン酸第二鉄錠剤及び/又は経口鉄補給剤で使用することができる。これらの高充填重量パーセントで製造される錠剤及び/又は経口鉄補給剤の特徴は、例えば、結合剤、結合剤の量、崩壊剤、崩壊剤の量、使用される製剤化方法(例えば、造粒、直接圧縮)、錠剤化パラメータなどの変数によって制御される。したがって、錠剤及び/又は経口鉄補給剤が作られ、それが微量のラミネーション又はキャッピングを有する場合、上記の変数のうちの1つ又は複数を変化させることによって、該ラミネーション又はキャッピングを補正することができる。
様々な実施態様において、錠剤及び/又は経口鉄補給剤は、1以上の結合剤、1以上の滑沢剤、及び1以上の崩壊剤の中から選択される1以上の成分を含有する。
結合剤は、当技術分野で公知の任意の結合剤であることができる。限定するものではないが、結合剤の例としては、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸、グアーガム、アラビアゴム、キサンタンゴム、カルボポル(carbolpol)、セルロースゴム(カルボキシメチルセルロース)、エチルセルロース、マルトデキストリン、PVP/VA、ポビドン、微結晶性セルロース、デンプン、部分又は完全アルファ化デンプン、及びメチルセルロースのうちの1つ又は複数を挙げることができる。クエン酸第二鉄錠剤及び/又は経口鉄補給剤中で使用される場合、マルトデキストリン、PVP/VA、及びメチルセルロースは、即放性結合剤として機能する。
結合剤の組合せを用いて、結合剤の効果を制御し、変化させることができることも理解されるべきである。例えば、結合剤系を、微結晶性セルロースの有無にかかわらず、ヒドロキシプロピルセルロース及びポリビニルピロリドン(ポビドン)から作製することができる。ヒドロキシプロピルセルロース及びポビドンのうちの一方又は両方をアルファ化デンプンと置き換えることができる。
様々な態様において、錠剤及び/又は経口鉄補給剤は、滑沢剤を含むことができる。クエン酸第二鉄錠剤及び/又は経口鉄補給剤用の滑沢剤の一例として、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、及び組合せを使用することができる。他の好適な滑沢剤としては、ポリエチレングリコール(3350を上回る分子量)、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク、鉱油、ロイシン、及びポロキサマーのうちの1つ又は複数が挙げられる。
様々な態様において、錠剤及び/又は経口鉄補給剤は、崩壊剤を含むことができる。崩壊剤を錠剤及び/又は経口鉄補給剤に含めることができる。崩壊剤は、結合剤と同じもの又は異なるものであることができる。限定するものではないが、例として、微結晶性セルロースは、結合剤と崩壊剤の両方の性質を有しており、微結晶性セルロースは、錠剤及び/又は経口鉄補給剤中の唯一の結合剤/崩壊剤として使用することができる。他の好適な崩壊剤の例としては、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、グリコール酸デンプンナトリウム、及びデンプンが挙げられる。
結合剤は、錠剤及び/又は経口鉄補給剤中に、約4.5重量%〜約30重量%の範囲の量で存在することができる。崩壊剤は、錠剤及び/又は経口鉄補給剤中に、約1.5重量%〜約15重量%の範囲の量で存在することができる。様々な実施態様において、いくつかの非デンプン崩壊剤は、より低い重量パーセント、例えば、わずか0.25%程度で使用されることが多く、したがって、錠剤及び/又は経口鉄補給剤中に存在する崩壊剤は、いくつかの条件では、わずか0.25%程度であり得る。
滑沢剤は、錠剤及び/又は経口鉄補給剤中に、約0.5重量%〜約3重量%の範囲の量で存在することができる。微結晶性セルロースなどのいくつかの成分は、崩壊剤と結合剤の両方の性質をもって機能することができることが理解されるべきである。
個々の錠剤及び/又は経口鉄補給剤の重量は、製造されるべき最終投薬量;例えば、125mg、250mg、500mg、667mg、750mg、及び1,000mgのクエン酸第二鉄によって決まる。いくつかの実施態様において、錠剤は、1グラムのクエン酸第二鉄、したがって、210mgの用量の第二鉄を含む。
様々な実施態様において、錠剤及び/又は経口鉄補給剤を、Opadry懸濁液又は同等物を穿孔パンコーターで用いて、約2%〜5%の重量増までコーティングする。ステアリン酸カルシウム及びOpadryパープルを、それぞれ、異なる滑沢剤もしくはコーティング系に置き換えるか、又はそれらとともに使用することができる。
他のバリエーションにおいて、錠剤及び/又は経口鉄補給剤は、水分含有量が低い。一実施態様において、LOD%で測定したときの錠剤の水分含有量は、20%未満である。別の実施態様において、LOD%で測定したときの錠剤の水分含有量は、19%未満である。別の実施態様において、LOD%で測定したときの錠剤の水分含有量は、18%未満である。別の実施態様において、LOD%で測定したときの錠剤の水分含有量は、17%未満である。別の実施態様において、LOD%で測定したときの錠剤の水分含有量は、16%未満である。別の実施態様において、LOD%で測定したときの錠剤の水分含有量は、15%未満である。別の実施態様において、LOD%で測定したときの錠剤の水分含有量は、14%未満である。別の実施態様において、LOD%で測定したときの錠剤の水分含有量は、13%未満である。別の実施態様において、LOD%で測定したときの錠剤の水分含有量は、12%未満である。別の実施態様において、LOD%で測定したときの水分含有量は、11%未満である。別の実施態様において、LOD%で測定したときの水分含有量は、10%未満である。別の実施態様において、LOD%で測定したときの錠剤の水分含有量は、9%未満である。別の実施態様において、LOD%で測定したときの錠剤の水分含有量は、8%未満である。別の実施態様において、LOD%で測定したときの錠剤の水分含有量は、7%未満である。別の実施態様において、LOD%で測定したときの錠剤の水分含有量は、6%未満である。別の実施態様において、LOD%で測定したときの錠剤の水分含有量は、5%未満である。
LOD(乾燥減量)は、熱重量水分測定の方法である。熱重量分析過程において、材料の水分は、加温中に揮発する物質を含み、したがって、該材料の質量損失の一因となる。水と同時に、これは、アルコール又は分解産物も含み得る。熱重量測定法(赤外線、ハロゲン、マイクロ波、又はオーブンを用いて乾燥させる)を使用する場合、水と他の揮発性成分とは区別されない。
いくつかの実施態様において、錠剤及び/又は経口鉄補給剤は、約1000mg、約667mg、約500mg、約250mg、及び約125mgから選択される量のクエン酸第二鉄を含む。いくつかの実施態様において、錠剤及び/又は経口鉄補給剤は、1グラム(1000mg)のクエン酸第二鉄を含む。いくつかの実施態様において、錠剤及び/又は経口鉄補給剤は、約210mgの第二鉄を含有する1グラムのクエン酸第二鉄を含む。
いくつかの実施態様において、錠剤及び/又は経口鉄補給剤は、1.3グラムのクエン酸第二鉄を含む。いくつかの実施態様において、錠剤及び/又は経口鉄補給剤は、1.5グラムのクエン酸第二鉄を含む。いくつかの実施態様において、錠剤及び/又は経口鉄補給剤は、1.6グラムのクエン酸第二鉄を含む。いくつかの実施態様において、錠剤及び/又は経口鉄補給剤は、100mg、125mg、150mg、175mg、200mg、225mg、250mg、275mg、300mg、325mg、350mg、375mg、400mg、425mg、450mg、475mg、500mg、525mg、550mg、575mg、600mg、625mg、650mg、675mg、700mg、725mg、750mg、775mg、800mg、825mg、850mg、875mg、900mg、925mg、950mg、975mg、1000mg、1025mg、1050mg、1075mg、1100mg、1125mg、1150mg、1175mg、1200mg、1225mg、1250mg、1275mg、1300mg、1325mg、1350mg、1375mg、1400mg、1425mg、1450mg、1475mg、1500mg、1525mg、1550mg、1575mg、1600mg、1625mg、1650mg、1675mg、1700mg、1725mg、1750mg、1775mg、1800mg、1825mg、1850mg、1875mg、1900mg、1925mg、1950mg、1975mg、及び2000mgから選択される量のクエン酸第二鉄を含む。
いくつかの実施態様において、錠剤及び/又は経口鉄補給剤は、約65重量%〜92重量%のクエン酸第二鉄;約4.5重量%〜30重量%の結合剤;及び0.5重量%〜3重量%の滑沢剤を含む。いくつかの実施態様において、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、及びフマル酸ステアリルナトリウムのうちの1つ又は複数から選択される。
いくつかの実施態様において、錠剤及び/又は経口鉄補給剤は、65重量%〜92重量%のクエン酸第二鉄及び4.5重量%〜30重量%の結合剤を含み、ここで、該錠剤の平均表面積対質量比は、1グラム当たり1m2以上であり、及びここで、該錠剤のLOD%水は、20%水w/w未満である。いくつかの実施態様において、錠剤及び/又は経口鉄補給剤の平均表面積対質量比は、1グラム当たり5m2以上であることができる。いくつかの実施態様において、錠剤及び/又は経口鉄補給剤の平均表面積対質量比は、1グラム当たり10m2以上であることができる。いくつかの実施態様において、錠剤及び/又は経口鉄補給剤は、少なくとも70重量パーセントのクエン酸第二鉄を含む。いくつかの実施態様において、錠剤及び/又は経口鉄補給剤は、少なくとも80重量パーセントのクエン酸第二鉄を含む。いくつかの実施態様において、錠剤及び/又は経口鉄補給剤は、少なくとも90重量パーセントのクエン酸第二鉄を含む。いくつかの実施態様において、結合剤は、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸、グアーガム、アラビアゴム、キサンタンゴム、カルボポル、セルロースゴム(カルボキシメチルセルロース)、エチルセルロース、マルトデキストリン、PVP/VA、ポビドン、微結晶性セルロース、デンプン(部分又は完全アルファ化デンプン)、及びメチルセルロースのうちの1つ又は複数を含む。いくつかの実施態様において、錠剤及び/又は経口鉄補給剤のLOD%水は、15%水w/w未満である。いくつかの実施態様において、錠剤及び/又は経口鉄補給剤のLOD%水は、10%水w/w未満である。いくつかの実施態様において、錠剤及び/又は経口鉄補給剤は、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム、及びデンプンのうちの1つ又は複数から選択される崩壊剤をさらに含む。いくつかの実施態様において、錠剤及び/又は経口鉄補給剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、及びフマル酸ステアリルナトリウムのうちの1つ又は複数から選択される滑沢剤をさらに含む。いくつかの実施態様において、錠剤及び/又は経口鉄補給剤は、0.5%〜3%の滑沢剤を含む。いくつかの実施態様において、結合剤は、アルファ化デンプンを含む。いくつかの実施態様において、滑沢剤は、ステアリン酸カルシウム及びフマル酸ステアリルナトリウムを含む。いくつかの実施態様において、錠剤及び/又は経口鉄補給剤中のクエン酸第二鉄の少なくとも80%は、試験法USP<711>で測定したとき60分以下の時間で溶出させられる。いくつかの実施態様において、錠剤及び/又は経口鉄補給剤は、約1000mgのクエン酸第二鉄を含む。いくつかの実施態様において、錠剤及び/又は経口鉄補給剤は、約667mgのクエン酸第二鉄を含む。いくつかの実施態様において、錠剤及び/又は経口鉄補給剤は、約500mgのクエン酸第二鉄を含む。
表7は、本開示の一実施態様によるクエン酸第二鉄錠剤及び/又は経口鉄補給剤用の製剤を提供する:
表7.クエン酸第二鉄錠剤及び/又は経口鉄補給剤の製剤化
Figure 2015535209
*-精製水は製造プロセスの乾燥段階で除去される
表8は、本開示の一実施態様によるクエン酸第二鉄錠剤及び/又は経口鉄補給剤用の製剤を提供する:
表8:
Figure 2015535209
(1)-ステアリン酸カルシウム又はフマル酸ステアリルナトリウムのどちらかを滑沢剤として使用する
*-精製水は除去される
表9は、本開示の一実施態様によるクエン酸第二鉄錠剤及び/又は経口鉄補給剤用の製剤を提供する:
表9:
Figure 2015535209
表10は、本開示の一実施態様によるクエン酸第二鉄錠剤及び/又は経口鉄補給剤用の製剤を提供する:
表10:
Figure 2015535209
*精製水は除去される。
表11は、本開示の一実施態様によるクエン酸第二鉄錠剤及び/又は経口鉄補給剤用の製剤を提供する:
表11:
Figure 2015535209
*精製水は除去される。
(投薬)
本明細書に開示される錠剤及び/又は経口鉄補給剤は、多くの用量のクエン酸第二鉄を収容するように作製することができる。個々の錠剤及び/又は経口鉄補給剤の重量は、製造されるべき最終投薬量;例えば、1錠当たり125mg、250mg、500mg、667mg、750mg、及び1,000mgのクエン酸第二鉄によって決まり得る。様々な態様において、該クエン酸第二鉄は、約210mgの第二鉄を含有する1グラムのクエン酸第二鉄を含む錠剤剤形で提供される。投与される錠剤及び/又は経口鉄補給剤の数は、投与されるべきクエン酸第二鉄の所望の量に適合するように調整することができる。例えば、CKD患者が、単回投与で毎日4グラムのクエン酸第二鉄を服用するように指示される場合、該CKD患者は、各々1グラムのクエン酸第二鉄を含む4つの錠剤及び/又は経口鉄補給剤を服用してもよいし、又は各々500mgのクエン酸第二鉄を含む8つの錠剤及び/又は経口鉄補給剤を服用してもよい。
いくつかの実施態様において、CKD患者に投与されるクエン酸第二鉄の日用量は、210mg〜3,780mgの範囲の第二鉄の用量で、1グラム〜18グラムであることができる。いくつかの実施態様において、各錠剤が210mgの用量の第二鉄を有する1グラムのクエン酸第二鉄を含む1以上の錠剤は、CKD患者において血清リンレベルを低下させ及び/もしくは制御し、血清重炭酸塩レベルを増加させ、1以上の鉄貯蔵パラメータを改善し(例えば、血清フェリチンレベルを増加させ、トランスフェリン飽和度(TSAT)を増加させ、ヘモグロビン濃度を増加させ)、鉄吸収を増加させ、鉄貯蔵を維持し、鉄欠乏を治療し、貧血を治療し、IV鉄の必要性を低下させ、並びに/又は赤血球生成刺激剤(ESA)の必要性を低下させるために投与される。
いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1日当たり1錠の日用量で投与され、該錠剤は、210mgの第二鉄を含有する1グラムのクエン酸第二鉄を含み、総日用量は、1グラムのクエン酸第二鉄及び210mgの第二鉄になる。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1日当たり2錠の日用量で投与され、各々の錠剤は、210mgの第二鉄を含有する1グラムのクエン酸第二鉄を含み、総日用量は、2グラムのクエン酸第二鉄及び420mgの第二鉄になる。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1日当たり3錠の日用量で投与され、各々の錠剤は、210mgの第二鉄を含有する1グラムのクエン酸第二鉄を含み、総日用量は、3グラムのクエン酸第二鉄及び630mgの第二鉄になる。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1日当たり4錠の日用量で投与され、各々の錠剤は、210mgの第二鉄を含有する1グラムのクエン酸第二鉄を含み、総日用量は、4グラムのクエン酸第二鉄及び840mgの第二鉄になる。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1日当たり5錠の日用量で投与され、各々の錠剤は、210mgの第二鉄を含有する1グラムのクエン酸第二鉄を含み、総日用量は、5グラムのクエン酸第二鉄及び1,050mgの第二鉄になる。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1日当たり6錠の日用量で投与され、各々の錠剤は、210mgの第二鉄を含有する1グラムのクエン酸第二鉄を含み、総日用量は、6グラムのクエン酸第二鉄及び1,260mgの第二鉄になる。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1日当たり7錠の日用量で投与され、各々の錠剤は、210mgの第二鉄を含有する1グラムのクエン酸第二鉄を含み、総日用量は、7グラムのクエン酸第二鉄及び1,470mgの第二鉄になる。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1日当たり8錠の日用量で投与され、各々の錠剤は、210mgの第二鉄を含有する1グラムのクエン酸第二鉄を含み、総日用量は、8グラムのクエン酸第二鉄及び1,680mgの第二鉄になる。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1日当たり9錠の日用量で投与され、各々の錠剤は、210mgの第二鉄を含有する1グラムのクエン酸第二鉄を含み、総日用量は、9グラムのクエン酸第二鉄及び1,890mgの第二鉄になる。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1日当たり10錠の日用量で投与され、各々の錠剤は、210mgの第二鉄を含有する1グラムのクエン酸第二鉄を含み、総日用量は、10グラムのクエン酸第二鉄及び2,100mgの第二鉄になる。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1日当たり11錠の日用量で投与され、各々の錠剤は、210mgの第二鉄を含有する1グラムのクエン酸第二鉄を含み、総日用量は、11グラムのクエン酸第二鉄及び2,310mgの第二鉄になる。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1日当たり12錠の日用量で投与され、各々の錠剤は、210mgの第二鉄を含有する1グラムのクエン酸第二鉄を含み、総日用量は、12グラムのクエン酸第二鉄及び2,520mgの第二鉄になる。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1日当たり13錠の日用量で投与され、各々の錠剤は、210mgの第二鉄を含有する1グラムのクエン酸第二鉄を含み、総日用量は、13グラムのクエン酸第二鉄及び2,730mgの第二鉄になる。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1日当たり14錠の日用量で投与され、各々の錠剤は、210mgの第二鉄を含有する1グラムのクエン酸第二鉄を含み、総日用量は、14グラムのクエン酸第二鉄及び2,940mgの第二鉄になる。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1日当たり15錠の日用量で投与され、各々の錠剤は、210mgの第二鉄を含有する1グラムのクエン酸第二鉄を含み、総日用量は、15グラムのクエン酸第二鉄及び3,150mgの第二鉄になる。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1日当たり16錠の日用量で投与され、各々の錠剤は、210mgの第二鉄を含有する1グラムのクエン酸第二鉄を含み、総日用量は、16グラムのクエン酸第二鉄及び3,360mgの第二鉄になる。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1日当たり17錠の日用量で投与され、各々の錠剤は、210mgの第二鉄を含有する1グラムのクエン酸第二鉄を含み、総日用量は、17グラムのクエン酸第二鉄及び3,570mgの第二鉄になる。いくつかの実施態様において、該クエン酸第二鉄は、1日当たり18錠の日用量で投与され、各々の錠剤は、210mgの第二鉄を含有する1グラムのクエン酸第二鉄を含み、総日用量は、18グラムのクエン酸第二鉄及び3,780mgの第二鉄になる。
(実施例)
以下の実施例は、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄の使用を詳細に記載するものである。材料と方法の両方に対する多くの修正が、本開示の範囲を逸脱することなく行われ得ることが当業者には明らかであろう。
(実施例1)
(透析を受けている末期腎臓病(ESRD)患者におけるリン酸塩結合剤としてのクエン酸第二鉄の3期の58週間試験)
この試験の第一の目的は、次の通りであった:
1.血液透析又は腹膜透析のいずれかを受けている末期腎臓病患者における最大12(12)カプレット/日のKRX-0502(クエン酸第二鉄)の52週間にわたる長期安全性を決定すること
2. 4週間の無作為化非盲検プラセボ対照有効性評価期間におけるKRX-0502(クエン酸第二鉄)の有効性を決定すること。
(研究の理論的根拠)
以前の臨床試験により、クエン酸第二鉄が、週3回の血液透析を受けているESRD患者において、血清リンレベルを低下させることができることが示された。これらの試験では、最大約12g/日のクエン酸第二鉄が4週間使用された。
本臨床試験により、安全性評価期間内の52週間の実薬対照及び4週間の無作為化非盲検プラセボ対照有効性評価期間内のプラセボと比較したときの56週間の治療期間にわたる血清リンレベルの制御及び維持におけるクエン酸第二鉄の長期安全性が決定された。
(研究設計)
本試験は、3期の多施設安全性及び有効性臨床試験であった。第一の期間は、2週間の休薬(休薬期間)であり、第二の期間は、52週間の無作為化非盲検実薬対照安全性評価(安全性評価期間)であり、第三の期間は、安全性評価期間中、クエン酸第二鉄による治療に無作為に割り付けられた患者のみでの4週間の無作為化非盲検プラセボ対照有効性評価(有効性評価期間)であった。
(第1期(休薬期間))
患者を、最大約2週間、その時点のリン酸塩結合剤から休薬させた。休薬期間中、≧6.0mg/dLの血清リンを達成する患者のみを安全性評価期間に移した。休薬中、≧6.0mg/dLの血清リンを達成しなかった患者をスクリーニング不適格者とした。
(第2期(安全性評価期間))
休薬後、患者を、PI及び/又は患者の判断により、クエン酸第二鉄群、又は酢酸カルシウム、炭酸セベラマー、もしくは酢酸カルシウムと炭酸セベラマーの任意の組合せのいずれかの実薬対照群のどちらかに、2:1で無作為に割り付けた。クエン酸第二鉄と実薬対照薬はどちらも、スポンサーによって提供された。患者は、52週間にわたる安全性評価のための無作為化割当てに従った。患者が、少なくとも2回連続受診して、12カプレット/日のクエン酸第二鉄又は12ピル/日の酢酸カルシウム及び/もしくは炭酸セベラマーを80%以上順守し、かつ>8.0mg/dLの血清リンを有していた場合、該患者を治療不適格者とみなし、治験薬を中止したが、引き続き、全ての試験診察を完了した。クエン酸第二鉄又は実薬対照薬を中止し、患者をその担当の腎臓専門医のケアに戻したが、引き続き、全ての試験診察及び転帰について追跡調査した。
(第3期(有効性評価期間))
安全性評価期間の後、クエン酸第二鉄による治療に無作為に割り付けられた患者は、4週間の無作為化非盲検プラセボ対照有効性評価期間に入った。有効性評価期間に入った患者を、クエン酸第二鉄又はプラセボによる治療に、1:1で再び無作為に割り付けた。
栄養士は、研究で支給されるビタミンDが豊富な食物のリストを、休薬期間中又は無作為化診察時のどちらかで患者に提供し、該患者に、試験を通してできる限り、ビタミンDが豊富な食物に関して一貫した食事を維持するように指示した。有効性評価期間の開始前30日以内に、栄養士は、ビタミンDが豊富な食物のリストを患者とともに再検討し、患者に、できれば試験の終わりまで、ビタミンDが豊富な食物に関して一貫した食事を維持するよう努めるように念を押した。栄養士は、有効性評価期間中のクエン酸第二鉄又はプラセボの割当てについては知らされなかった。
安全性及び有効性を評価するために、研究を通して、検査室測定を実施した。投与される用量及び具体的なIV鉄製剤(必要な場合)は、PIの判断に委ねられた。経口鉄療法は許可されなかった。カルシウム含有薬物は、投与されるにしても、食物摂取の2時間以内には許可されなかった(カルシウム含有薬物は、血清カルシウムを上昇させる目的で、食物摂取の2時間以上前又は食物摂取後又は就寝前には許可された)。ビタミンC補給剤は許可されなかった。患者は、少量のビタミンCを含む水溶性ビタミン(例えば、Centrum、Nephrocaps、Renaphro)を毎日服用することは認められたが、これらの患者は、それを、食物摂取の2時間以上前又は食物摂取後又は就寝前に服用するよう指示された。IV鉄療法は、フェリチンレベルが>1000マイクログラム/Lであるか、又はTSATが>30%である場合、許可されなかった。これらのパラメータ以外のIV鉄を受けることが患者の最善の利益と考えられれば、臨床コーディネーティングセンター(CCC)に相談し、承認及び文書化された場合、プロトコルの例外とみなされなかった。
(研究期間)
試験期間は、約18〜24カ月とし、約6〜8カ月を、患者スクリーニング、休薬期間、及び無作為化に割り当て、12カ月を安全性評価期間に割り当て、1(1)カ月を有効性評価期間に割り当てた。
(研究集団)
スクリーニング診察(0回目の診察)前に少なくとも3カ月、週3回の血液透析を受けているか、又は腹膜透析を受けているESRD患者であって、その時点で、≧3かつ<18ピル/日の酢酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸ランタン、及び/又はセベラマー(炭酸塩もしくは塩酸塩もしくはセベラマー錠と同等のセベラマー粉末)、或いはリン酸塩結合剤として働く任意の他の薬剤、或いはこれらの薬剤の任意の組合せを服用している者に登録の資格があった。米国に約20〜40施設及びイスラエルに約5〜10施設あると予想された。最大で約775人の患者をスクリーニングし、約350人の患者をクエン酸第二鉄群又は実薬対照群に無作為に割り付けた。約25〜50カ所の各施設は、約35人以下の患者を割り付けるよう求められた。
(組み入れ基準:)
・男性、又は非妊娠、非授乳期の女性
・18歳以上
・スクリーニング診察(0回目の診察)前の少なくとも直近3カ月間、週3回の血液透析を受けているか、又は腹膜透析を受けている
・スクリーニング診察(0回目の診察)時に、≧2.5mg/dLかつ<8.0mg/dLの血清リンレベル
・休薬期間(2回目又は3回目の診察)中、≧6.0mg/dLの血清リン
・スクリーニング診察(0回目の診察)時に患者によって報告される、3〜18ピル/日の酢酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸ランタン、及び/又はセベラマー(炭酸塩もしくは塩酸塩もしくは同等のセベラマー粉末)、或いはリン酸塩結合剤として働く任意の他の薬剤、或いはこれらの薬剤の任意の組合せの服用
・スクリーニング診察(0回目の診察)時に、<1000マイクログラム/Lの血清フェリチン及び<50%のTSAT
・その時点のリン酸塩結合剤を中断し、クエン酸第二鉄又は実薬対照群に無作為に割り付けられることを受け入れること
・インフォームドコンセントを受け入れ、それを与えることができること
・1年以上の平均余命
(除外基準:)
・スクリーニング診察(0回目の診察)前6カ月以内の副甲状腺摘出
・活動症候性胃腸出血又は炎症性腸疾患
・スクリーニング診察(0回目の診察)前3カ月以内の(透析部でルーチンに行われる)3カ月に1回の検査の全てにおいて報告される≧10.0mg/dLの血清リンレベル
・最近5年以内の悪性腫瘍歴(CCCが承認すれば、治療済みの子宮頸癌又は非黒色腫皮膚癌は許可される場合がある)
・経口鉄療法の絶対的必要性
・ビタミンC(マルチビタミン[Nephrocaps、Renaphroなど]も認められる)の絶対的必要性
・食事と一緒のカルシウム、マグネシウム、又はアルミニウム含有薬物の絶対的必要性
・経口鉄含有製品への不耐性
・経口投与される酢酸カルシウム及び炭酸セベラマーへの不耐性
(治験薬)
KRX-0502(クエン酸第二鉄)は、本研究で検討中の薬物であった。該薬物は、カプレットとして投与され、各々のカプレットは、約210mgの第二鉄を含有する1グラム(1,000mg)のクエン酸第二鉄を含んでいた。
(治験薬投与)
血清リンの標的目標値は、3.5〜5.5mg/dLであった。
クエン酸第二鉄、実薬対照、及びプラセボを治験薬とみなした。休薬期間後に≧6.0mg/dLの血清リンレベルを有する適格な患者をクエン酸第二鉄群又は実薬対照群に2:1の比で無作為に割り付けた。クエン酸第二鉄に無作為に割り付けられた患者については、開始用量は、6カプレット/日であった。実薬対照群に無作為に割り付けられた患者については、リン酸塩結合剤の開始用量は、(患者が同じリン酸塩結合剤を服用し続けた場合)休薬期間の開始直前に投与された最後の用量であったか、又は患者が結合剤を変えた場合、添付文書の手引きを受けたPIの判断に委ねられた。しかしながら、リン酸塩結合剤の過去の用量が12ピル/日を超える患者について、実薬対照群に無作為に割り付けられた場合、その実薬対照薬の開始用量は、PIの判断に委ねられたが、12ピル/日を超えることはない。試験期間中、酢酸カルシウムの667mgカプセル及び炭酸セベラマーの800mg錠が使用され、Keryx Biopharmaceuticals社(Keryx)によって供給された。
血清リン及びカルシウムを、5回目の診察(第1週)時に、4回目の診察(無作為化診察)後の最初の12週間2週間毎に、及び安全性評価期間の残りの期間毎月、チェックした。有効性評価期間中、血清リン及びカルシウムを毎週採取した。これらの値が、治験薬投与の指針となった。治験薬の服用中、他のリン酸塩結合剤の使用は許可されなかった。クエン酸第二鉄の用量調整は、用量設定スケジュールによって導かれた。52週間の安全性評価期間を通した酢酸カルシウム及び炭酸セベラマーの用量設定は、これらの薬剤についてのその時点の添付文書に準拠し、及び/又は施設PIの判断に委ねられた。
患者は、治験薬を、食事もしくは間食とともに、又は食事もしくは間食の1時間以内に経口で服用した。患者は、その食事又は間食を摂取してから1時間以上が経過している場合、治験薬を服用しないように指示された。各施設のPI又は被委任者は、治験薬を患者に調剤し、該患者にその投与の仕方を教えた。間食したために、又は食事を取り忘れたために、一部の患者は、ある特定の日に異なるピルの分配を必要とすることが認識された。食事に合わせた分配がどうであれ、患者がプロトコルによって要求される1日当たりのピルの総数を服用している場合、CCCによる承認の必要はなかった(例えば、開始用量のクエン酸第二鉄6g/日を服用する患者は、朝食とともに1カプレット、間食とともに1カプレット、昼食とともに2カプレット、夕食とともに2カプレットを服用してもよい)。
(検査による評価)
血液透析を受けている患者については、血液試料を、可能であれば、その週の第二又は第三の透析期間の透析前に取得した。月曜日、水曜日、又は金曜日に透析される血液透析を受けている患者については、全ての血液試料を、可能であれば、水曜日又は金曜日の透析前に採取した。火曜日、木曜日、又は土曜日に透析される患者については、全ての血液試料を、可能であれば、木曜日又は土曜日の透析前に採取した。イスラエルでは、これらの収集方法は、施設によって異なることが許された。試験関連分析用に各患者から収集される血液の総量は、1回の診察につき約15mlであった。
腹膜透析を受けている患者については、血液試料を、研究プロトコル通りに、透析部又は診療所のどちらかで収集した。
血清リン及びカルシウムは、スクリーニング(0回目の診察)時; 1回目の診察(第-2週)後の休薬期間中、毎週; 4回目の診察(無作為化診察)時; 52週間の安全性評価期間の5回目の診察(第1週)、6回目の診察(第2週)、7回目の診察(第4週)、8回目の診察(第6週)、9回目の診察(第8週)、10回目の診察(第10週)、11回目の診察(第12週)、12回目の診察(第16週)、13回目の診察(第20週)、14回目の診察(第24週)、15回目の診察(第28週)、16回目の診察(第32週)、17回目の診察(第36週)、18回目の診察(第40週)、19回目の診察(第44週)、20回目の診察(第48週)、及び21回目の診察(第52週)時;並びに有効性評価期間の22回目の診察(第53週)、23回目の診察(第54週)、24回目の診察(第55週)、及び25回目の診察(第56週)時に実施された。
完全血球測定(CBC)(白血球[WBC]数、白血球型[WBC像]、赤血球[RBC]数、ヘマトクリット値[HCT]、ヘモグロビン[Hgb]、赤血球指数、血小板(platelet)[血小板(thrombocyte)]数)は、無作為化診察(4回目の診察)時; 52週間の安全性評価期間の11回目の診察(第12週)、14回目の診察(第24週)、17回目の診察(第36週)、20回目の診察(第48週)、及び21回目の診察(第52週)時;並びに有効性評価期間の25回目の診察(第56週)時に行われた。
完全化学プロファイル(ナトリウム、カリウム、塩化物、血液尿素窒素(BUN)、クレアチニン、グルコース[無作為]、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ[AST]、アラニンアミノトランスフェラーゼ[ALT]、アルカリ性リン酸塩[ALP]、総ビリルビン、総タンパク質、アルブミン、及びアルブミン調整カルシウム)は、無作為化診察(4回目の診察)時; 52週間の安全性評価期間の11回目の診察(第12週)、14回目の診察(第24週)、17回目の診察(第36週)、20回目の診察(第48週)、及び21回目の診察(第52週)時;並びに有効性評価期間の25回目の診察(第56週)時に行われた。
血清鉄、フェリチン、TSAT、及び全鉄結合能を含む鉄の検討は、スクリーニング(0回目の診察)時;無作為化診察(4回目の診察)時; 52週間の安全性評価期間の7回目の診察(第4週)、9回目の診察(第8週)、11回目の診察(第12週)、12回目の診察(第16週)、13回目の診察(第20週)、14回目の診察(第24週)、15回目の診察(第28週)、16回目の診察(第32週)、17回目の診察(第36週)、18回目の診察(第40週)、19回目の診察(第44週)、20回目の診察(第48週)、及び21回目の診察(第52週)時;並びに有効性評価期間の25回目の診察(第56週)時に行われた。
無傷副甲状腺ホルモン(iPTH)レベルは、無作為化診察(4回目の診察)時;安全性評価期間中の11回目の診察(第12週)、17回目の診察(第36週)、及び21回目の診察(第52週)時;並びに有効性評価期間の25回目の診察(第56週)時に行われた。
血清ビタミン(25-ジヒドロキシ-ビタミンD3、ビタミンA、ビタミンB-12、ビタミンE、ビタミンK、及び葉酸)は、無作為化診察(4回目の診察)時;並びに安全性評価期間中の11回目の診察(第12週)、17回目の診察(第36週)、及び21回目の診察(第52週)時に行われた。
脂質プロファイル(総コレステロール、低密度リポタンパク質[LDL]、高密度リポタンパク質[HDL]、及びトリグリセリド)は、無作為化診察(4回目の診察)時;安全性評価期間中の11回目の診察(第12週)、17回目の診察(第36週)、及び21回目の診察(第52週)時に行われた。
血清アルミニウムは、無作為化診察(4回目の診察)時及び21回目の診察(第52週)時に行われた。
血清重炭酸塩は、地域の検査室で実施され、無作為化診察(4回目の診察)時;安全性評価期間中の11回目の診察(第12週)、14回目の診察(第24週)、17回目の診察(第36週)、20回目の診察(第48週)、及び21回目の診察(第52週)時;並びに有効性評価期間の25回目の診察(第56週)時に行われた。
地域で収集及び測定される血清重炭酸塩を除き、全ての検査は、Spectra Clinical Research, Rockleigh, NJ, USAによって実施された。
(統計的考察:有効性)
別途明記されない限り、全ての仮説を0.05の両側有意水準で検定し、95%信頼区間を両側とした。全ての解析を、SASバージョン9を用いて実施した。
データベースロックの前に、詳細な統計解析計画(SAP)を完成させ、ファイルに入れた。データ解析計画は、統計解析で使用される方法に関する下記のものよりも包括的な説明を含んでいた。データ解析計画は、該解析を実施するために使用される規則及びデータ取扱い規約、並びに欠測データを説明するために使用される手順も含んでいた。
まとめの集計では、観察の回数、平均値、標準偏差、中央値、最小値、最大値、及び連続変数についての適当なパーセンタイル値、並びにカテゴリーデータについてのカテゴリー別の数及びパーセンテージを示した。まとめには、治療群別の、及び適切な場合、全体的な、データが提示されている。データ一覧には、全ての入手可能な有効性及び安全性データが含まれる。
有効性解析は、少なくとも1用量の治験薬を服用した全ての患者からなる全解析(FA)集団に基づくものであり、ベースライン有効性評価及び少なくとも1回のポストベースライン有効性評価を提供した。安全性解析は、少なくとも1用量の治験薬を服用した全ての患者からなる安全性集団に基づくものであった。
2つの独特かつ個別のベースライン評価があった。安全性評価期間のベースラインは、無作為化診察(4回目の診察)であり、「第0週のベースライン」と定義された。有効性評価期間のベースラインは、安全性評価期間の最後の診察(21回目の診察、第52週)であり、「研究ベースライン」と定義された。
この試験の主要有効性転帰は、研究ベースライン(21回目の診察、第52週)から有効性評価期間の終わり(25回目の診察、第56週)までの血清リンの変化に対する、プラセボと比べたクエン酸第二鉄の効果である。主要有効性変数を、治療を固定効果とし、研究ベースラインを共変量として、ANCOVAモデルで解析した。治療間差を推定し、該差の両側95%信頼区間を提示した。
この試験の二次エンドポイントは、以下のものを含む:
(1.第52週におけるベースラインからのフェリチンの変化)
ベースライン(4回目の診察)と比較したときの第52週におけるベースラインからのフェリチンの変化。この変数を、LOCF法を用いて解析する。ANCOVAを利用する。本モデルは、治療(固定効果)及びベースライン(共変量)を含む。感度解析を、MMRM法を用いて実施する。
(2.第52週におけるベースラインからのTSATの変化)
ベースライン(4回目の診察)と比較したときの第52週におけるベースラインからのTSATの変化。この変数を、LOCF法を用いて解析する。ANCOVAを利用する。本モデルは、治療(固定効果)及びベースライン(共変量)を含む。感受性解析を、MMRM法を用いて実施する。
(3. 52週間にわたるIV鉄の累積使用)
無作為化から第52週までの累積的IV鉄摂取を治療群間で比較する。この変数を、ANCOVA法を用いて、主要有効性変数として同様に解析する。全ての上記の比較についての治療差の両側95%信頼区間を提示する。
(4. 52週間にわたるEPO(ESA)の累積使用)
無作為化から第52週まで投与される累積的EPO(ESA)を治療群間で比較する。この変数を、ANCOVA法を用いて、主要有効性変数として同様に解析する。全ての上記の比較についての治療差の両側95%信頼区間を提示する。
クエン酸第二鉄と全ての実薬対照結合剤の治療差、並びに4回目の診察のベースラインからの血清リン、リン×カルシウムの積、及び血清カルシウムの変化に関する第12週(11回目の診察)における単剤としてのクエン酸第二鉄と炭酸セベラマーの差を解析する。この変数を、LOCF法を用いて解析する。ANCOVAを利用する。本モデルは、治療(固定効果)及び4回目の診察のベースライン(共変量)を含む。MMRM法を用いる解析を感度解析として実施する。治療効果の最小二乗平均推定値及び治療効果の両側95%信頼区間(CI)を導出する。治療差の両側95%信頼区間の下限が対照の最小二乗平均の20%以内である場合、非劣性が主張される。
(5.リン目標値を達成する患者のパーセンテージ)
1.第12週、第24週、第36週、第48週、第52週、及び第56週でリン目標値(≦5.5mg/dL)を達成する患者のパーセンテージ-これらの変数をχ二乗検定で解析する。パーセンテージでの治療間差を推定し、該差の両側95%信頼区間を、連続性補正なしで正規近似を用いて算出する。
2. 4週間の有効性評価期間中、治験薬を服用し続けている患者についての、第56週でリン目標値(≦5.5mg/dL)を達成する患者のパーセンテージ-これらの変数をχ二乗検定で解析する。パーセンテージでの治療間差を推定し、該差の両側95%信頼区間を、連続性補正なしで正規近似を用いて算出する。
3. 4週間の有効性評価期間中の任意の時点で≧9.0mg/dLの血清リンを得る患者のパーセンテージ-これらの変数をχ二乗検定で解析する。パーセンテージでの治療間差を推定し、該差の両側95%信頼区間を、連続性補正なしで正規近似を用いて算出する。
(6.血清リン濃度の変化)
1.ベースライン(4回目の診察)と比較したときの第12週、第24週、第36週、第48週、及び第52週における血清リン濃度の変化。この変数を、LOCF法を用いて解析する。ANCOVAを利用する。本モデルは、治療(固定効果)及びベースライン(共変量)を含む。
(7.他の検査測定量の変化)
1.ベースライン(4回目の診察)と比較したときの第12週、第24週、第36週、第48週、及び第52週における血清カルシウム濃度の変化。この変数を、LOCF法を用いて解析する。ANCOVAを利用する。本モデルは、治療(固定効果)及びベースライン(共変量)を含む。
2.ベースライン(4回目の診察)と比較したときの第12週、第24週、第36週、及び第48週におけるフェリチン及びTSATの変化。この変数を、LOCF法を用いて解析する。ANCOVAを利用する。本モデルは、治療(固定効果)及びベースライン(共変量)を含む。
3.ベースライン(4回目の診察)と比較したときの第12週、第24週、第36週、第48週、及び第52週における血清鉄及びTIBC変化。この変数を、LOCF法を用いて解析する。ANCOVAを利用する。本モデルは、治療(固定効果)及びベースライン(共変量)を含む。
4.ベースライン(4回目の診察)と比較したときの第12週、第24週、第36週、第48週、及び第52週におけるCa×Pの積の変化。この変数を、LOCF法を用いて解析する。ANCOVAを利用する。本モデルは、治療(固定効果)及びベースライン(共変量)を含む。
5.ベースライン(4回目の診察)と比較したときの第12週、第36週、第52週、及び第56週におけるiPTHの変化。この変数を、LOCF法を用いて解析する。ANCOVAを利用する。本モデルは、治療(固定効果)及びベースライン(共変量)を含む。
6.ベースライン(4回目の診察)と比較したときの第12週、第36週、及び第52週における血清25-ジヒドロキシ-ビタミンD3、ビタミンA、ビタミンB-12、ビタミンE、ビタミンK、及び葉酸の変化。この変数を、LOCF法を用いて解析する。ANCOVAを利用する。本モデルは、治療(固定効果)及びベースライン(共変量)を含む。
7.ベースライン(4回目の診察)と比較したときの第12週、第36週、及び第52週における血清重炭酸塩濃度の変化。この変数を、LOCF法を用いて解析する。ANCOVAを利用する。本モデルは、治療(固定効果)及びベースライン(共変量)を含む。
8.ベースライン(4回目の診察)と比較したときの第12週、第24週、第36週、第48週、及び第52週におけるIV鉄摂取の変化。この変数を、LOCF法を用いて解析する。ANCOVAを利用する。本モデルは、治療(固定効果)及びベースライン(共変量)を含む。
9.ベースライン(4回目の診察)と比較したときの第12週、第24週、第36週、第48週、及び第52週における投与されるEPO(ESA)の使用の変化。この変数を、LOCF法を用いて解析する。ANCOVAを利用する。本モデルは、治療(固定効果)及びベースライン(共変量)を含む。
10.ベースライン(4回目の診察)と比較したときの第12週、第24週、第36週、第48週、及び第52週におけるビタミンD補給剤(及びその類似体)並びにSensipar(シナカルセト)の使用の変化。この変数を、LOCF法を用いて解析する。ANCOVAを利用する。本モデルは、治療(固定効果)及びベースライン(共変量)を含む。
11.ベースライン(4回目の診察)と比較したときの第12週、第36週、及び第52週におけるLDL、HDL、及びトリグリセリドの変化。この変数を、LOCF法を用いて解析する。ANCOVAを利用する。本モデルは、治療(固定効果)及びベースライン(共変量)を含む。
(統計的考察:安全性)
治療割当て別の有害事象、同時に行われる投薬使用、身体検査、及び連続血液を記録し、これらをモニタリングすることにより、安全性を評価した。有害事象の割合を、全体として、並びに治療割当て別の臓器系の種類、好ましい期間、重症度、及び治験薬との疑わしい関係別にまとめた。AEを、治療割り当て別の休薬期間、安全性評価期間、及び有効性評価期間について個別にまとめた。ベースラインからの検査パラメータの経時的変化を治療割当て別にまとめた。
(統計的考察:検出力)
約434人の患者を、安全性評価期間中に治療される、クエン酸第二鉄(約288人の患者)又は実薬対照(約146人の患者)のどちらかに、2:1の比で無作為に割り付けた。この試料サイズは、治療差が1.2であり、共通の標準偏差が2であると仮定すると、5%有意水準でクエン酸第二鉄とプラセボの治療差を検出する少なくとも90%の検出力を提供した。
(結果)
単剤としてのクエン酸第二鉄と炭酸セベラマーの間の第12週における研究ベースラインからの血清リン、リン×カルシウムの積、及び血清カルシウム変化の治療差(ANCOVA法)、全解析集団のまとめを表12に示す:
表12:
Figure 2015535209
注記:[1]血清リン、Ca×P、及びCaの変化についてのLS平均治療差及びp-値は、治療を固定効果とし、第0日のベースラインを共変量とするANCOVAモデルによって求められる。
治療間の差は、LS平均(KRX-0502)−LS平均(対照)として算出される。関心対象のパラメータのベースライン観測とベースライン後観測の両方を有する対象のみが含まれた。
治療別の第12週、第24週、第36週、第48週、及び第52週における平均血清リン値及び研究ベースラインからの変化のまとめ(ANCOVA法)、全解析集団を表13に示す:
表13:
Figure 2015535209
Figure 2015535209
注記:[1]フェリチンの変化についてのLS平均治療差及びp-値は、治療を固定効果とし、第0日のベースラインを共変量とするANCOVAモデルによって求められる。
治療間の差は、LS平均(KRX-0502)−LS平均(対照)として算出される。関心対象のパラメータのベースライン観測とベースライン後観測の両方を有する対象のみが含まれた。
有効性評価期間中の治療及び診察別の平均血清リン値及び第52週のベースラインからの変化のまとめ(ANCOVA法)、全解析集団を表14に示す:
表14:
Figure 2015535209
注記:[1]血清リンの変化についてのLS平均治療差及びp-値は、治療を固定効果とし、第52週のベースラインを共変量とするANCOVAモデルによって求められる。
治療間の差は、LS平均(KRX-0502)−LS平均(プラセボ)として算出される。関心対象のパラメータのベースライン観測とベースライン後観測の両方を有する対象のみが含まれた。
治療別の第12週、第24週、第36週、第48週、及び第52週における平均フェリチン並びに研究ベースラインからの変化のまとめ(ANCOVA法)、全解析集団を表15に示す:
表15:
Figure 2015535209
Figure 2015535209
注記:[1]フェリチンの変化についてのLS平均治療差及びp-値は、治療を固定効果とし、第0日のベースラインを共変量とするANCOVAモデルによって求められる。
治療間の差は、LS平均(KRX-0502)−LS平均(対照)として算出される。関心対象のパラメータのベースライン観測とベースライン後観測の両方を有する対象のみが含まれた。
治療別の第12週、第24週、第36週、第48週、及び第52週における平均TSAT並びに研究ベースラインからの変化のまとめ(ANCOVA法)、全解析集団を表16に示す:
表16:
Figure 2015535209
Figure 2015535209
注記:[1]フェリチンの変化についてのLS平均治療差及びp-値は、治療を固定効果とし、第0日のベースラインを共変量とするANCOVAモデルによって求められる。
治療間の差は、LS平均(KRX-0502)−LS平均(対照)として算出される。関心対象のパラメータのベースライン観測とベースライン後観測の両方を有する対象のみが含まれた。
治療別の第12週、第24週、第36週、第48週、及び第52週における平均ヘモグロビン並びに研究ベースラインからの変化のまとめ(ANCOVA法)、全解析集団を表17に示す:
表17:
Figure 2015535209
Figure 2015535209
注記:[1]フェリチンの変化についてのLS平均治療差及びp-値は、治療を固定効果とし、第0日のベースラインを共変量とするANCOVAモデルによって求められる。
治療間の差は、LS平均(KRX-0502)−LS平均(対照)として算出される。関心対象のパラメータのベースライン観測とベースライン後観測の両方を有する対象のみが含まれた。
治療別の第12週、第24週、第36週、第48週、及び第52週における平均血清重炭酸塩濃度並びに研究ベースラインからの変化のまとめ(ANCOVA法)、全解析集団を表18に示す:
表18:
Figure 2015535209
Figure 2015535209
注記:[1]フェリチンの変化についてのLS平均治療差及びp-値は、治療を固定効果とし、第0日のベースラインを共変量とするANCOVAモデルによって求められる。
治療間の差は、LS平均(KRX-0502)−LS平均(対照)として算出される。関心対象のパラメータのベースライン観測とベースライン後観測の両方を有する対象のみが含まれた。
治療別の第52週までの累積的IV鉄摂取、全解析集団、重複用量を取り扱うための方法1のまとめを表19に示す:
表19:
Figure 2015535209
注記:[1]累積IV鉄摂取についてのLS平均治療差及びp-値は、治療を固定効果とするANCOVAモデルによって求められる。治療間の差は、LS平均(KRX-0502)−LS平均(対照)として算出される。
注記:[2]第52週までの累積IV鉄摂取に基づく平均1日IV鉄摂取は、全累積IV鉄摂取を、治験薬を服用した全日数で除したものとして算出される。
注記:[3]重複用量を取り扱うための方法1は、以下の通りである:重複用量は、安全性評価期間で治験薬を服用している期間中の用量のみを含むよう、日数に基づいて配分される。
注記:[4] ANCOVAの基本前提が満たされない場合、ウィルコクソン順位和検定を用いてp-値を算出し、CI及びLS平均を削除する。
治療別の第52週まで投与される累積EPO(ESA)、全解析集団、重複用量を取り扱うための方法1のまとめを表20に示す:
表20:
Figure 2015535209
注記:[1]累積EPO(ESA)摂取についてのLS平均治療差及びp-値は、治療を固定効果とするANCOVAモデルによって求められる。治療間の差は、LS平均(KRX-0502)−LS平均(対照)として算出される。
注記:[2]第52週までの累積EPO(ESA)摂取に基づく平均1日IV鉄摂取は、全累積EPO(ESA)摂取を、治験薬を服用した全日数で除したものとして算出される。
注記:[3]重複用量を取り扱うための方法1は、以下の通りである:重複用量は、安全性評価期間で治験薬を服用している期間中の用量のみを含むよう、日数に基づいて配分される。
注記:[4] ANCOVAの基本前提が満たされない場合、ウィルコクソン順位和検定を用いてp-値を算出し、CI及びLS平均を削除する。
(実施例2)
透析を受けていないステージIII〜Vの慢性腎臓病を有する貧血の対象での血清リン及び鉄欠乏の管理におけるKRX-0502(クエン酸第二鉄)の研究
第2相、概念実証型、多施設無作為化プラセボ対照非盲検臨床試験を実施する。
研究を約5〜7カ月継続し、約8〜12週間を対象のスクリーニングに、2週間を、対象をその時点のリン酸塩結合剤から休薬させることに(リン酸塩結合剤を服用している場合)、12週間を治験薬による治療に割り当てる。該治験薬は、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄、又はプラセボのどちらかである。本実施例のために、本明細書に開示されるクエン酸第二鉄をKRX-0502(クエン酸第二鉄)と呼ぶ。
研究の目的は、透析非依存的なステージIII〜Vの慢性腎臓病(CKD)を有する貧血の対象での血清リン及び鉄欠乏の管理におけるKRX-0502(クエン酸第二鉄)の有効性及び安全性を決定することである。
最大で約200人の対象をスクリーニングして、約140人の対象に無作為に割り付ける。有資格対象を、KRX-0502(クエン酸第二鉄)又はプラセボのどちらかに、1:1の比で無作為に割り付ける。治療群当たり約70人の対象が割り付けられる。2週間の休薬期間及び12週間の治療期間における脱落率は約20%であり、したがって、約110人の対象が治験薬(KRX-0502(クエン酸第二鉄)又はプラセボ)による12週間の治療を完了する。約55人の対象が治験薬(KRX-0502(クエン酸第二鉄)又はプラセボ)による12週間の治療を完了することになっている。
試験は、3つの期間:スクリーニング期間、2週間の休薬期間、及び12週間の治療期間からなる。約200人の対象を約10〜15の施設でスクリーニングするには、約8〜12週間かかる。2週間の休薬期間は、リン酸塩結合剤をその時点で服用している対象だけのためのものである。
試験には、2つの異なるタイプの貧血ステージIII〜VのCKD対象が登録される。該対象は、次の通りである: 1)低リン酸食に失敗し、リン酸塩結合剤の服用を開始しておらず(デノボ対象)、かつ貧血歴の報告がある、≧4.5mg/dLかつ<6.0mg/dLの血清リンを有する対象;又は2)その血清リンを管理するためにリン酸塩結合剤をその時点で服用しており、かつ貧血歴の報告がある対象。デノボ対象は、休薬期間に入らず、リン酸塩結合剤をその時点で服用している対象は、2週間の休薬期間に入る。2週間の休薬の後、これらの対象は、12週間の治療期間に入るために、≧4.5mg/dLかつ<6.0mg/dLの血清リンを有する。
登録は、デノボ対象とリン酸塩結合剤をその時点で服用している対象について階層化されない。
(研究設計/方法)
本試験は、スクリーニング期間、2週間の休薬期間、及び12週間の治療期間からなる3期の臨床試験である。対象に登録の資格があると決定した後、該対象を、KRX-0502(クエン酸第二鉄)又はプラセボのどちらかに無作為に割り付ける。該対象を、KRX-0502(クエン酸第二鉄)又はプラセボのどちらかに、1:1の比で無作為に割り付ける。
リン酸塩結合剤をその時点で服用している対象を2週間の休薬期間に入れ、該2週間の休薬期間の終了後、KRX-0502(クエン酸第二鉄)又はプラセボのどちらかに無作為に割り付ける。リン酸塩結合剤を服用していない有資格対象は、直ちに治験薬(KRX-0502(クエン酸第二鉄)又はプラセボ)の服用を開始する。この対象集団には休薬期間がない。全ての対象は、12週間の治療期間に入るために、≧4.5mg/dLの血清リンを有する。
治験薬(KRX-0502(クエン酸第二鉄)又はプラセボ)による治療を開始した後、対象を、治療目標値(3.0〜4.0mg/dLの血清リン)に用量設定する。対象が、12週間の治療期間中、少なくとも2回連続の診察で、≧6.0mg/dLの血清リンを有する場合、該対象を治療不適格者とみなし、治験薬を中止し、研究を中断する。
IV鉄及びエリスロポエチン刺激剤(ESA)の使用は、2週間の休薬期間及び12週間の治療期間中は許可されない。対象のヘモグロビンレベル(Hgb)が、2週間の休薬中、<9.0g/dLである場合、該対象は、スクリーニング不適格者となる。対象のHgbが、12週間の治療期間中、少なくとも2回連続の診察で<9.0g/dLである場合、該対象を治療不適格者とみなし、治験薬を中止し、研究を中断する。
血清リン、血清カルシウム、血清クレアチニン(糸球体濾過量を推定するために使用される)、無傷線維芽細胞成長因子23(FGF23)、無傷副甲状腺ホルモン(iPTH)、並びにいくつかの血液学的パラメータ(フェリチン、TSAT、不飽和鉄結合能(UIBC)、TIBC、血清鉄、ヘマトクリット値(HCT)、及びHgb)を、スクリーニング時、休薬期間中、4回目の診察(第0週)時の治験薬(KRX-0502(クエン酸第二鉄)又はプラセボ)の投与前、及び12週間の治療期間中毎週、決定する。
尿中リンを、12週間の治療期間中の4回目の診察(第0週)時、7回目の診察(第4週)時、及び9回目の診察(第8週)時、並びに12週間の治療期間の最後(11回目の診察、第12週)に、治験薬(KRX-0502(クエン酸第二鉄)又はプラセボ)の投与前に決定する。
この試験の組み入れ基準は、次の通りである:
1.男性、及び非妊娠、非授乳期の女性;
2.18歳を超える;
3.血清リンを制御するための低リン酸食に失敗し、かつ:(i)その血清リンを管理するためにリン酸塩結合剤をその時点で服用しており、スクリーニング時に>2.5mg/dLかつ<6.0mg/dLの血清リンを有するか、又は(ii)リン酸塩結合剤を服用しておらず、スクリーニング時に、≧4.5mg/dLかつ<6.0mg/dLの血清リンレベルを有する、透析を受けていないステージIII〜VのCKD対象;
4.貧血歴の報告がある;
5.<200ng/mLの血清フェリチン及び20%のTSAT;
6.>9.5g/dLかつ<11.5g/dLのヘモグロビン;
7.<60ml/分の糸球体濾過量(GFR);
8.リン酸塩結合剤をその時点で服用している場合、その時点のリン酸塩結合剤を中断し、休薬期間に入り、KRX-0502(クエン酸第二鉄)又はプラセボのどちらかに無作為に割り付けられることを受け入れること;並びに
9.インフォームドコンセントを受け入れ、それを与えることができること。
この試験の除外基準は、次の通りである:
1.スクリーニング診察(0回目の診察)前6カ月以内の副甲状腺摘出;
2.スクリーニング診察(0回目の診察)前3カ月以内の症候性胃腸出血、及び炎症性腸疾患;
3.透析を受けている;
4.無作為化(4回目の診察、第0週)前60日以内にIV鉄が投与された;
5.無作為化(4回目の診察、第0週)前60日以内の輸血;
6.無作為化(4回目の診察、第0週)前3(3)カ月以内に腎臓移植又は透析の開始が予想される;
7.鉄欠乏以外の貧血の原因;
8.>1000pg/mlの血清副甲状腺ホルモン;
9.複数の薬物に対するアレルギー歴;
10.過去5年以内の悪性腫瘍歴(承認されれば、治療済みの子宮頸癌又は皮膚癌は許可される場合がある);
11.経口クエン酸第二鉄に対する過去の不耐性;
12.経口鉄療法の絶対的必要性;
13.ビタミンCの絶対的必要性;しかし、マルチビタミン(すなわち、Centrum、Nephrocaps、Renaphroなど)は認められる;
14.食事と一緒のカルシウム、マグネシウム、又はアルミニウム含有薬物の絶対的必要性;
15.研究プロトコルに従う対象の能力を妨げる精神障害;
16.研究中に手術又は入院の予定がある(予定された外来内視鏡下手術(outpatient access surgery)は認められる);
17.対象が研究を終えられないもしくは終えられそうにない状態にするか、又は研究への最適な参加を妨げ、もしくは対象に重大なリスクをもたらす任意の他の医学的状態;
18.無作為化(4回目の診察、第O週)から30日以内に何らかの治験薬を受けたこと;並びに
19.研究員と協力することできないこと、又はノンコンプライアンス歴。
(治験薬投与)
KRX-0502(クエン酸第二鉄)を、約210mgの第二鉄を含有するクエン酸第二鉄の1グラムカプレットとして、クエン酸第二鉄に無作為に割り付けられた対象に供給する。
対応するプラセボを、プラセボに無作為に割り付けられた対象に供給する。
全ての対象が、1日に3カプレットの固定用量のKRX-0502(クエン酸第二鉄)(約630mgの第二鉄としての約3グラムのクエン酸第二鉄)又はプラセボ(1日に約3個の対応するカプレット)で治験薬の服用を開始する。血清リンの目標レベルは、3.0〜4.0mg/dLである。対象を次のように用量設定する:
1.血清リンが目標値(3.0〜4.0mg/dL)に達している場合、用量を調整する必要はない。
2.血清リンが<3.0mg/dLである場合、KRX-0502(クエン酸第二鉄)又はプラセボの用量を1日に1カプレット減らし、対象の血清リンを7日以内に再検査する。
3.血清リンが>4.0mg/dLである場合、KRX-0502(クエン酸第二鉄)又はプラセボの用量を1日に1カプレット増やし、対象の血清リンを7日以内に再検査する。
1日当たりのKRX-0502(クエン酸第二鉄)又はプラセボカプレットの最大数は12、すなわち、クエン酸第二鉄は12g/日である。対象が、12週間の治療期間中、少なくとも連続2回の診察で、≧6.0mg/dLの血清リンを有する場合、該対象を治療不適格者とみなし、治験薬を中止し、研究を中断する。
対象のHgbが、2週間の休薬中、<9.0g/dLである場合、該対象は、スクリーニング不適格者である。対象のHgbが、12週間の治療期間中、少なくとも連続2回の診察で、<9.0g/dLである場合、該対象を治療不適格者とみなし、治験薬を中止し、研究を中断する。
対象は、食事もしくは間食とともに、又はその食事もしくは間食後1時間以内に、KRX-0502(クエン酸第二鉄)又はプラセボを経口的に服用する。対象は、その食事又は間食を摂取してから1時間以上が経過している場合、KRX-0502(クエン酸第二鉄)又はプラセボを服用しないように指示される。
(統計的考察:有効性)
ベースラインから12週間後の治療の終わりまでの血清リン、フェリチン、及びTSATレベルの変化を一次エンドポイントとする。
この研究は、ベースライン(4回目の診察、第0週)から終点(11回目の診察、第12週)までの、リン酸塩結合剤を必要とする、透析を受けていない、貧血ステージIII〜VのCKD対象における血清リン及び鉄欠乏の管理において、KRX-0502(クエン酸第二鉄)がプラセボよりも統計的に優れていることを示している。
ベースライン(4回目の診察、第0週)から治療の終点(11回目の診察、第12週)までの、カルシウム×リンの積、血清カルシウム、推定糸球体濾過量(eGFR)、尿中リン、重炭酸塩レベル、血清鉄、UIBC、TIBC、iPTH、及び無傷線維芽細胞成長因子23(FGF23)の変化も、二次エンドポイントとして評価する。
(統計的考察:試料サイズ)
最大で約200人の対象をスクリーニングして、約140人の対象を無作為に割り付ける。有資格対象を、KRX-0502(クエン酸第二鉄)又はプラセボのどちらかに、1:1の比で無作為に割り付ける。治療群当たり約70人の対象が割り付けられる。2週間の休薬期間及び12週間の治療期間における脱落率は約20%であり、したがって、約110人の対象が治験薬(KRX-0502(クエン酸第二鉄)又はプラセボ)による12週間の治療を完了する。約55人の対象が治験薬(KRX-0502(クエン酸第二鉄)又はプラセボ)による12週間の治療を完了することになっている。
11回目の診察(第12週)時の終点血清リンは、KRX-0502(クエン酸第二鉄)群で約4.3mg/dL であり、プラセボ処置群で4.6mg/dLである。共通の標準偏差は、約0.5mg/dLである。これらのパラメータに基づき、本試験は、2群間の差を検出する少なくとも80%の検出力を有する(α=0.05、両側)。
11回目の診察(第12週)時の終点フェリチンレベルは、KRX-0502(クエン酸第二鉄)群で約300ng/mLであり、プラセボ処置群で150ng/mLである。共通の標準偏差は、約75ng/mLである。これらのパラメータに基づき、本試験は、2群間の差を検出する少なくとも80%の検出力を有する(α=0.05、両側)。
11回目の診察(第12週)時の終点TSATレベルは、KRX-0502(クエン酸第二鉄)群で約25%であり、プラセボ処置群で17%である。共通の標準偏差は、約5%である。これらのパラメータに基づき、本試験は、2群間の差を検出する少なくとも80%の検出力を有する(α=0.05、両側)。
最後に、本明細書に開示される実施態様を実施する別の方法があることに留意すべきである。したがって、本実施態様は、制限的なものではなく、例示的なものとみなされるべきである。さらに、特許請求の範囲は、本明細書に示された詳細に限定されるべきではなく、その完全な範囲及びその同等物が権利として認められる。

Claims (43)

  1. 210mg〜2,520mgの範囲の第二鉄の用量での慢性腎臓病(CKD)患者への経口投与によって血清リンを低下させる方法において使用するためのクエン酸第二鉄であって、2.00〜2.50mg/dlの該CKD患者における血清リンの平均低下をもたらす、前記クエン酸第二鉄。
  2. 前記クエン酸第二鉄が:
    12週間にわたって投与したとき、1.90、1.91、1.92、1.93、1.94、1.95、1.96、1.97、1.98、1.99、2.00、2.01、2.02、2.03、2.04、2.05、2.06、2.07、2.08、2.09、及び2.10mg/dlから選択される前記CKD患者における血清リンの平均低下;又は
    24週間にわたって投与したとき、2.10、2.11、2.12、2.13、2.14、2.15、2.16、2.17、2.18、2.19、2.20、2.21、2.22、2.23、2.24、及び2.25mg/dlから選択される前記CKD患者における血清リンの平均低下;又は
    36週間にわたって投与したとき、2.10、2.11、2.12、2.13、2.14、2.15、2.16、2.17、2.18、2.19、及び2.20mg/dlから選択される前記CKD患者における血清リンの平均低下;
    48週間にわたって投与したとき、1.95、1.96、1.97、1.98、1.99、2.00、2.01、2.02、2.03、2.04、2.05、2.06、2.07、2.08、2.09、2.10、2.11、2.12、2.13、2.14、及び2.15mg/dlから選択される前記CKD患者における血清リンの平均低下;又は
    52週間にわたって投与したとき、1.95、1.96、1.97、1.98、1.99、2.00、2.01、2.02、2.03、2.04、2.05、2.06、2.07、2.08、2.09、2.10、2.11、2.12、2.13、2.14、2.15、2.16、2.17、2.18、2.19、2.20、2.21、2.22、2.23、2.24、2.25、2.26、2.27、2.28、2.29、及び2.30mg/dlから選択される前記CKD患者における血清リンの平均低下;
    をもたらす、請求項1記載の方法。
  3. 210mg〜2,520mgの範囲の第二鉄の用量での慢性腎臓病(CKD)患者への経口投与によって血清重炭酸塩を増加させる方法において使用するためのクエン酸第二鉄であって、0.1〜1.0mEq/Lの該CKD患者における血清重炭酸塩の増加をもたらす、前記クエン酸第二鉄。
  4. 少なくとも52週間にわたって投与したとき、0.70、0.71、0.72、0.73、0.74、0.75、0.76、0.77、0.78、0.79、及び0.80mEq/Lから選択される該CKD患者における血清重炭酸塩濃度の平均増加をもたらす、請求項3記載のクエン酸第二鉄。
  5. 1g〜18gの範囲の量での慢性腎臓病(CKD)患者への経口投与によって鉄吸収を増加させる方法において使用するためのクエン酸第二鉄であって、該CKD患者における鉄吸収の増加をもたらす、前記クエン酸第二鉄。
  6. 1g〜18gの範囲の量での慢性腎臓病(CKD)患者への経口投与によって鉄貯蔵を維持する方法において使用するためのクエン酸第二鉄であって、該CKD患者における鉄貯蔵の維持をもたらす、前記クエン酸第二鉄。
  7. 1g〜18gの範囲の量での慢性腎臓病(CKD)患者への経口投与によって少なくとも1つの鉄貯蔵パラメータを改善する方法において使用するためのクエン酸第二鉄であって、該CKD患者における少なくとも1つの鉄貯蔵パラメータの改善をもたらす、前記クエン酸第二鉄。
  8. 前記少なくとも1つの鉄貯蔵パラメータが、ヘマトクリット値、ヘモグロビン濃度、全鉄結合能、トランスフェリン飽和度、血清鉄レベル、肝臓鉄レベル、脾臓鉄レベル、血清フェリチンレベル、及びこれらの組合せから選択される、請求項7記載のクエン酸第二鉄。
  9. 前記少なくとも1つの鉄貯蔵パラメータがヘマトクリット値であり、及び改善することが、前記CKD患者の該ヘマトクリット値を増加させることを含む、請求項7又は8記載のクエン酸第二鉄。
  10. 前記少なくとも1つの鉄貯蔵パラメータがヘモグロビン濃度であり、及び改善することが、前記CKD患者において該ヘモグロビン濃度を増加させることを含む、請求項7又は8記載のクエン酸第二鉄。
  11. 210mg〜2,520mgの範囲の第二鉄の用量で投与され、及び0.3〜0.6g/dlの前記CKD患者におけるヘモグロビン濃度の平均増加をもたらす、請求項10記載のクエン酸第二鉄。
  12. 前記少なくとも1つの鉄貯蔵パラメータが全鉄結合能であり、及び改善することが、前記CKD患者において該全鉄結合能を減少させることを含む、請求項7又は8記載のクエン酸第二鉄。
  13. 前記少なくとも1つの鉄貯蔵パラメータがトランスフェリン飽和度(TSAT)であり、及び改善することが、前記CKD患者において該トランスフェリン飽和度を増加させることを含む、請求項7又は8記載のクエン酸第二鉄。
  14. 210mg〜2,520mgの範囲の第二鉄の用量で投与され、及び5〜10%の前記CKD患者におけるTSATの平均増加をもたらす、請求項13記載のクエン酸第二鉄。
  15. 前記少なくとも1つの鉄貯蔵パラメータが血清鉄レベルであり、及び改善することが、前記CKD患者において該血清鉄レベルを増加させることを含む、請求項7又は8記載のクエン酸第二鉄。
  16. 前記少なくとも1つの鉄貯蔵パラメータが肝臓鉄レベルであり、及び改善することが、前記CKD患者において該肝臓鉄レベルを増加させることを含む、請求項7又は8記載のクエン酸第二鉄。
  17. 前記少なくとも1つの鉄貯蔵パラメータが脾臓鉄レベルであり、及び改善することが、前記CKD患者において該脾臓鉄レベルを増加させることを含む、請求項7又は8記載のクエン酸第二鉄。
  18. 前記少なくとも1つの鉄貯蔵パラメータが血清フェリチンレベルであり、及び改善することが、前記CKD患者において該血清フェリチンレベルを増加させることを含む、請求項7又は8記載のクエン酸第二鉄。
  19. 210mg〜2,520mgの範囲の第二鉄の用量で投与され、100〜400ng/mlの前記CKD患者における血清フェリチンの平均増加をもたらす、請求項18記載のクエン酸第二鉄。
  20. 1g〜18gの範囲の量での慢性腎臓病(CKD)患者への経口投与によって鉄欠乏を治療する方法において使用するためのクエン酸第二鉄であって、該CKD患者における鉄欠乏の治療をもたらす、前記クエン酸第二鉄。
  21. 疲労、目眩、蒼白、脱毛、興奮、衰弱、異食症、脆い又は亀裂のある爪、プランマー・ヴィンソン症候群、免疫機能障害、氷食症、レストレスレッグ症候群、及びこれらの組合せから選択される少なくとも1つの鉄欠乏の症状を軽減する、請求項20記載のクエン酸第二鉄。
  22. 前記治療される鉄欠乏が貧血である、請求項20記載のクエン酸第二鉄。
  23. 11.0g/dl、11.5g/dl、12.0g/dl、及び13.0g/dlから選択されるレベル又はそれを上回る前記CKD患者におけるヘモグロビンレベルをもたらす、請求項22記載のクエン酸第二鉄。
  24. 6.8mmol/L、7.1mmol/L、7.4mmol/L、及び8.1mmol/Lから選択されるレベル又はそれを上回る前記CKD患者におけるヘモグロビンレベルをもたらす、請求項22記載のクエン酸第二鉄。
  25. 前記慢性腎臓病患者が末期腎臓病(ESRD)患者である、請求項1〜24のいずれか一項記載のクエン酸第二鉄。
  26. 前記慢性腎臓病患者が非透析慢性腎臓病(ND-CKD)患者である、請求項1〜25のいずれか一項記載のクエン酸第二鉄。
  27. 27.99m2/g〜32.34m2/gのBET活性表面積を有する、請求項1〜26のいずれか一項記載のクエン酸第二鉄。
  28. 27.99m2/g、28.87m2/g、及び32.34m2/gから選択されるBET活性表面積を有する、請求項1〜27のいずれか一項記載のクエン酸第二鉄。
  29. 錠剤剤形で投与される、請求項1〜28のいずれか一項記載のクエン酸第二鉄。
  30. 前記錠剤剤形が1グラムの前記クエン酸第二鉄を含む、請求項29記載のクエン酸第二鉄。
  31. 210mg〜2,520mgの範囲の第二鉄の用量での末期腎臓病(ESRD)患者への経口投与によって経静脈(IV)鉄使用を低下させる方法において使用するためのクエン酸第二鉄であって、該ESRD患者にIV鉄を投与する必要性を40〜60%の範囲量で低下させる、前記クエン酸第二鉄。
  32. 少なくとも52週間にわたって投与したとき、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、及び60%から選択される前記ESRD患者の平均累積IV鉄摂取の平均低下をもたらす、請求項31記載のクエン酸第二鉄。
  33. 210mg〜2,520mgの範囲の第二鉄の用量での末期腎臓病(ESRD)患者への経口投与によって赤血球生成刺激剤(ESA)の使用を低下させる方法において使用するためのクエン酸第二鉄であって、該ESRD患者に1以上のESAを投与する必要性を20〜30%の範囲量で低下させる、前記クエン酸第二鉄。
  34. 少なくとも52週間にわたって投与したとき、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、及び30%から選択される前記患者のESA摂取中央値の減少をもたらす、請求項33記載のクエン酸第二鉄。
  35. 各々の剤形が210mgの第二鉄を含む1グラムの錠剤剤形で投与される、請求項31〜34のいずれか一項記載のクエン酸第二鉄。
  36. 前記ESRD患者に、1日当たり最大18の錠剤剤形が投与される、請求項35記載のクエン酸第二鉄。
  37. 前記ESRD患者に、1日当たり6つの錠剤剤形が投与される、請求項35記載のクエン酸第二鉄。
  38. 前記患者による食事又は間食の摂取後1時間以内に投与される、請求項31〜37のいずれか一項記載のクエン酸第二鉄。
  39. 前記ESRD患者が、前記クエン酸第二鉄の投与前に少なくとも3カ月間、週3回の血液透析で、又は腹膜透析で処置された、請求項31〜38のいずれか一項記載のクエン酸第二鉄。
  40. 慢性腎臓病患者において、鉄吸収を増加させ、鉄貯蔵を維持し、1以上の鉄貯蔵パラメータを改善し、鉄欠乏を治療し、又は貧血を治療するのに有効な量のクエン酸第二鉄を含む、経口鉄補給剤。
  41. 錠剤を含む、請求項40記載の経口鉄補給剤。
  42. 前記錠剤が少なくとも70重量%のクエン酸第二鉄を含む、請求項40又は41記載の経口鉄補給剤。
  43. 少なくとも約500mgのクエン酸第二鉄を含む、請求項40〜42のいずれか一項記載の経口鉄補給剤。
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