JP2015534551A - モリンドン及びその塩の製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、モリンドンの新規合成方法、モリンドンの中間体の合成方法、及び高純度モリンドン組成物に関する。特に、本発明は、マンニッヒ反応によるモリンドンの合成方法に関する。【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、「METHODS OF PRODUCING MOLINDONE AND ITS SALTS」という名称で2012年9月14日に出願の米国仮出願第61/701,007号に対する優先権を主張し、この出願は、全体が参照により本明細書に組み込まれる。
発明の分野
本明細書で記載されるのは、モリンドンなどの医薬品有効成分(API)の改善された製造方法であり、該方法には、収率を高め、不純物量を減らす方法を含む。本開示は、新規多形を含むモリンドン塩酸塩などのAPIの塩についてさらに説明し、その特性を明らかにする。
モリンドンは、3−エチル−6,7−ジヒドロ−2−メチル−5−(モルホリノメチル)インドール−4(5H)−オン(CAS #7416−34−4)である。モリンドンの化学式を下記に示す:
Figure 2015534551
モリンドンは、pH値が中性から弱アルカリ性よりも酸性から弱酸性の媒体(すなわち、胃腸管の生理的pH範囲)においてより大きな溶解度を示す弱塩基である。弱塩基薬剤として、モリンドンは、通常は、塩の形の製剤で使用される。米国特許第3,491,093号及び同3,646,042号に開示されているような先行技術による種々のモリンドンの製造方法が知られている。しかし、先行技術の方法では、最近の純度要件に適合しない製剤が得られる場合がある。従って、当該技術分野において必要とされているのは、特定の不純物の生成を減らすか、又は除去しながら製造する方法である。
本明細書で提供されるのは、モリンドン及びその種々の塩、ならびにモリンドン関連化合物の改善された製造方法である。特に、本明細書の方法は、実質的に純粋な塩酸塩などのモリンドン塩のAPIを提供し、同時に望ましくない不純物の生成を防止する。該方法は、モリンドンの新規多形の合成、分離、同定、及び特徴付けステップをさらに提供する。モリンドンの新規中間体の特定方法と特徴付け方法、及びその合成方法、ならびにモリンドンの代表的代謝物及び代謝物の前駆物質の合成方法もまた提供される。
代表的一実施形態では、本発明は、医薬品有効成分としての使用に好適な実質的に純粋な組成物を提供し、該組成物は、モリンドン又は薬剤として許容されるその塩から基本的に成り、また、予測最大ヒト1日量当たり、約1.5μg未満の遺伝毒性不純物を含む。別の代表的実施形態では、該組成物は、予測最大ヒト1日量当たり、約0.5μg未満の何らかの遺伝毒性不純物を含む。
別の実施形態では、本発明は、2−メチル−3−エチル−4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロインドール(SUMO−2)とビスモルホリノメタンとの反応によりモリンドンを製造する方法を提供する。
さらに別の実施形態では、2−メチル−3−エチル−4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロインドール(SUMO−2)は、2,3−ペンタンジオン−2−オキシムと、1,3−シクロヘキサンジオンの反応により製造される。
別の実施形態では、SUMO−2は、2−アミノペンタン−3−オンと1,3−シクロヘキサンジオンを反応させることにより製造される。さらなる実施形態では、2−アミノペンタン−3−オンは、2,3−ペンタンジオン−2−オキシムを還元して生成される。
更なる実施形態では、2,3−ペンタンジオン−2−オキシム(SUMO−1)は、2,3−ペンタンジオンとヒドロキシルアミン塩酸塩との反応により製造される。
特定の実施形態では、本発明は、3段プロセスによりモリンドンを製造する方法を提供し、1段目では2,3−ペンタジオンとヒドロキシルアミン塩酸塩を反応させて2,3−ペンタンジオン−2−オキシム(SUMO−1)を製造し、2段目では、2,3−ペンタンジオン−2−オキシムと1,3−シクロヘキサンジオンを反応させて2−メチル−3−エチル−4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロインドール(SUMO−2)を製造し、3段目では、2−メチル−3−エチル−4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロインドールをビスモルホリノメタンと反応させてモリンドン(SUMO−3)を製造する。
さらに別の実施形態では、本発明は、モリンドン塩基を製造し,それを酸と反応させることによるモリンドン塩の製造方法を提供する。
更なる実施形態では、種々のモリンドン塩の多形相が調製される。
またさらなる実施形態では、本発明は、5段プロセスによりモリンドンを製造する方法を提供し、1段目では2,3−ペンタジオンとヒドロキシルアミン塩酸塩を反応させて2,3−ペンタンジオン−2−オキシム(SUMO−1)を製造し、2段目では、2,3−ペンタンジオン−2−オキシムと1,3−シクロヘキサンジオンを反応させて2−メチル−3−エチル−4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロインドール(SUMO−2)を製造し、及び3段目では、2−メチル−3−エチル−4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロインドールをビスモルホリノメタンと反応させてモリンドン(SUMO−3)を製造し、4段目では、モリンドンをモリンドン塩に変換し、5段目では、モリンドン塩を精製/再結晶し、さらに、任意選択で、モリンドン塩の種々の多形相を調製する。
さらに、本発明は、モリンドン関連化合物の製造方法を提供する。
本発明は、化合物SUMO−3を調製するプロセスに関し、該プロセスは(SUMO−2)と、ビスモルホリノメタンとを反応させるステップを含む。本発明の一態様では、該プロセスは、酸性条件下で濾過するステップと、木炭でオリゴマー化合物を吸着するステップと、SUMO−3遊離塩基を溶媒から結晶化させるステップとによりメチレンSUMO−2を除去するステップを含む。溶媒は、エタノール、メタノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、エーテル、メチル−t−ブチルエーテル、ニトロメタン、酢酸エチル、トルエン、又はこれらの組み合わせから選択できるがこれらに限定されない。一実施形態では、上述のプロセスのいずれかは、SUMO−3の塩の形成と結晶化のステップをさらに含む。限定されないが、塩は、モリンドン塩酸塩、モリンドン硫酸塩、モリンドンリン酸塩、モリンドンリン酸一水素塩、モリンドンリン酸二水素塩、モリンドン臭化物、モリンドンヨウ化物、モリンドン酢酸塩、モリンドンプロピオン酸塩、モリンドンデカン酸塩、モリンドンカプリル酸塩、モリンドン蟻酸塩、モリンドンシュウ酸塩、モリンドンマロン酸塩、モリンドンコハク酸塩、モリンドンフマル酸塩、モリンドンマレイン酸塩、モリンドンクエン酸塩、モリンドン乳酸塩、モリンドン酒石酸塩、モリンドンメタンスルホン酸塩、又はモリンドンマンデル酸塩であってよい。本明細書で記載のプロセスのいずれかの別の実施形態では、残留異性体SUMO−3の量は、0.2%未満である。
本明細書で記載のプロセスのいずれかの別の実施形態では、化合物SUMO−2は、SUMO−1と1,3−シクロヘキサンジオンとを反応させることにより調製される。さらなる実施形態では、化合物SUMO−2は、触媒の存在下でSUMO−1と1,3−シクロヘキサンジオンとを反応させることにより調製される。代表的な触媒としては、パラジウム炭素(Pd/C)又はラネーニッケルが挙げられる。
本発明のさらなる実施形態では、化合物SUMO−2は、酢酸中で触媒(Zn)の存在下、SUMO−1と1,3−シクロヘキサンジオンとを反応させることにより調製される。Znは、粉末の形で存在してもよい。さらなる代表的実施形態では、該粉末は、約2ミクロン〜約50ミクロンの粒径であってよい。一部の実施形態では、1,3−シクロヘキサンジオンの添加前に、SUMO−1を水素添加条件に供することができる。さらなる代表的実施形態では、水素添加条件には、Zn/HOACなどの水素添加試薬又はPd/C又はラネーニッケルなどの触媒の使用が含まれる。
本明細書で記述される本発明の実施形態によるプロセスは、約15℃〜約40℃の第1の温度で開始できる。一実施形態では、プロセスの反応温度は、約80℃〜約110℃の第2温度まで上昇させることができる。
本発明の別の態様では、化合物SUMO−1は、塩基の存在下で2,3−ペンタジオンとヒドロキシルアミン塩酸塩を反応させることにより調製される。限定されないが、塩基は、LiOH、NaOH、KOH、LiCO、KCO、NaCO、NaHCO、又はこれらの組み合わせであってよい。少なくとも1つの実施形態では、SUMO−1の調製は、8〜9のpHで行い、位置選択性が最適化される。
少なくとも1つの実施形態では、SUMO−1の調製は、SUMO−1/SUMO−1異性体の比率が少なくとも5:1となるような方法で行うことができる。
本発明の別の態様は、モリンドン又は薬学的に許容可能なそれらの塩を含む実質的に純粋な組成物に関し、該組成物は、予測最大ヒト1日量当たり、1.5μg未満の何らかの遺伝毒性不純物を含む。
以降で行う詳細な説明がより良く理解されるように、また、当該技術に対する本発明の寄与がよく理解されるように、これまで本発明の特徴についてかなり広範に概要を述べてきた。当然のことながら、以下でさらに記載される本発明の追加の特徴が存在する。
この点に関し、本発明の少なくとも1つの実施形態が詳細に説明される前に、本発明は、以下の記述で説明される、又は図面に示される用途における要素の構成及び配置の詳細に限定されないことが理解されるべきである。本発明は、他の実施形態が可能でありかつ様々な方法で実施又は実行できる。また、本明細書で使用される語法及び用語は、説明目的のためであり、制限と見なされるべきではないことを理解されたい。
従って、当業者なら、本発明の幾つかの目的を実行するための他の構成、方法及びシステムの設計用のベースとして、本開示が拠り所としている概念を容易に利用できる。従って、本発明の趣旨と範囲からから逸脱することのない限り、等価の構成が本発明に含まれることは重要である。
本発明、本発明の実行上の利点、及び本発明の使用により達成される具体的目的のより良い理解のために、本発明の好ましい実施態様を例示する添付図面及び説明的事項に関して言及することが必要となる。
上記及び本発明の説明を通して使用される次の用語は、別段の指示がない限り、以下の通り定義されるものとする:
「当量(equivalent)」又は「eq.」という用語は、対象化合物のモル当量を意味する。
「未希釈(neat)」という用語は、対象酸又は塩基が溶媒で希釈されていないことを意味する。
「塩基化剤(basifying agent)」という用語は、組成物中のその存在によりその組成物のpHを少なくとも0.05pH単位、例えば、0.1pH単位だけ高めるいずれかの化合物を意味する。
本明細書で提供されるのは、医薬用途に適した材料を提供するための改善された不純物の制御による、モリンドン及び薬剤として許容されるその塩の実質的に純粋な組成物に対する新規で改善された製造方法である。
便宜のためであって、何ら限定するものではないが、モリンドンの製造方法を幾つかの独立したステップに分割し、それぞれの独立ステップを多数の非制限的、かつ独立した実施形態として本明細書で開示する。これらの独立したステップは、1〜3段及び任意の4、5段のステップを含み、1段目では2,3−ペンタジオンとヒドロキシルアミン塩酸塩とを反応させて2,3−ペンタンジオン−2−オキシム(SUMO−1)を製造し、2段目では、2,3−ペンタンジオン−2−オキシムと1,3−シクロヘキサンジオンとを反応させて2−メチル−3−エチル−4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロインドール(SUMO−2)を製造し、3段目では、2−メチル−3−エチル−4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロインドールとビスモルホリノメタンとを反応させてモリンドン(SUMO−3)を製造する。
4段目では、モリンドンをモリンドン塩に変換し、5段目では、モリンドン塩を精製/再結晶してモリンドン塩の種々の多形相を調製する。
上述のステップは、以降でより詳細に考察する。
SUMO−3調製ステップ
期せずして、SUMO−2とマンニッヒ試薬の反応によりモリンドン(SUMO−3)が調製できることを発見した。
一実施形態では、SUMO−3の調製に使用したマンニッヒ試薬は、ビスモルホリノメタンである。
該合成は、反応1に従って進行する:
反応1:
Figure 2015534551
反応1に有用なビスモルホリノメタンの原料は限定されない。十分な純度のビスモルホリノメタンは、商業的供給源から得ることも、又はその場で合成することもできる。特定の一実施形態では、ビスモルホリノメタンは、反応2に従ってその場で合成される。
反応2:
Figure 2015534551
マンニッヒ試薬(例えば、ビスモルホリノメタン)は、1当量〜4当量で該反応に使用される。一実施形態では、マンニッヒ試薬(例えば、ビスモルホリノメタン)の量は、1当量〜2当量の範囲で変化する。別の実施形態では、その量は、2当量〜4当量である。
反応1は、酸の存在下で行うのが都合がよい。代表的な酸は、塩酸、酢酸、ギ酸、硫酸、硝酸、リン酸、トリフルオロ酢酸、及びこれらの組み合わせから選択でき、また、1当量から始まり、溶媒無添加で未希釈の酸中で反応混合物を形成する場合まで広範囲の量で使用できる。
さらに、何らかの溶媒を反応混合物に添加してもよい。溶媒は、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ペンタノール、エチレングリコール、エトキシエタノール、メトキシエタノール、1,4−ジオキサン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、ベンゼン、及びこれらの組み合わせから選択できる。
高温を使って反応が促進される。反応は、好ましくは、40℃〜110℃の温度、より好ましくは、50℃〜90℃の温度で行われる。
反応1の添加順、試薬の比率、及び反応条件を制御して、最大収率を得ることができ、生成物の純度を改善でき、又は不純物の形成に繋がる副反応を制御できる。
一実施形態では、反応は、60℃〜110℃の温度、好ましくは、70℃〜100℃の一定温度で行われる。
別の実施形態では、反応は、温度範囲の低端の温度で開始され、その後、反応中に昇温される。例えば、反応中に、65℃から100℃に昇温してもよい。
さらなる実施形態では、マンニッヒ試薬(例えば、ビスモルホリノメタン)の全量が反応開始時に予め添加される。
また別の実施形態では、マンニッヒ試薬は、反応の開始時に初期量の添加後、段階的に添加され、続けて、一定の期間後に追加の量が添加される。マンニッヒ試薬の2回目及びその後の添加のタイミングは、変わってもよいが、通常は1時間〜4時間の間隔から選択される。試薬の初期量は、試薬の合計量の50%〜90%、又は60%〜80%である。本発明の一部の実施形態では、マンニッヒ試薬は、一定の時間にわたり連続的に添加される。マンニッヒ試薬の連続的な添加の代表的時間は、約1時間〜約4時間である。
より少ない不純物を含むモリンドンを製造するためのさらなる実施形態では、反応は、温度範囲の下端温度でマンニッヒ試薬(例えば、ビスモルホリノメタン)の初期量を使って開始し、その後続けて昇温し、さらに前の実施形態に記載のように試薬を添加するのが有利である。
反応1の生成物は、さらに精製される。一実施形態では、反応1の生成物を含む酸性溶液は、水で処理されてモリンドンが溶解され、続けて濾過される。追加の酸を加えて水相中のモリンドン遊離塩基の溶解度を高めてもよい。この実施形態の追加の酸は、塩酸(HCl)、硫酸(HSO)、硝酸(HNO)又はリン酸(HPO)から選択できる。
反応1の完了時に、反応生成物を含む酸性水溶液は、塩基で処理されて7を超えるpHとしてモリンドン(SUMO−3)遊離塩基を沈殿する。モリンドン塩基沈殿に使用される塩基は、アンモニア、炭酸塩、重炭酸塩、水酸化物、及びこれらの組み合わせから選択できる。該塩基は、溶液又は無希釈の形態で使用してもよい。特定の実施形態では、さらに、塩基処理ステップ中に吸着剤を使用して、モリンドン沈殿物の濾過を容易にし、不純物を除去してもよい。吸着剤は、木炭、ゼオライト、ケイ酸塩、及びセライトから選択できる。
沈殿したモリンドン塩基は、さらに溶解し、再結晶化させてもよい。再結晶化に有用な代表的溶剤としては、エタノール、メタノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、エーテル、メチル−t−ブチルエーテル、ニトロメタン、酢酸エチル、トルエン、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
反応1に起因する潜在的な不純物には、
Figure 2015534551
Figure 2015534551
Figure 2015534551
が挙げられる。
ステップ1の新規反応スキームは、上に挙げた不純物の内の1種または複数種の形成を最小化するか、又は排除する。
代替的実施形態では、SUMO−3は、反応3による新規反応プロセスにより調製でき、この場合、モルホリンは、マンニッヒ試薬として使用される。反応3は、ステップ3a〜3dを含み、2種の新規中間体であるホルミルSUMO−2及びホルミルSUMO−2のエナミンの形成を経由して進行する。
反応3:
3a.
Figure 2015534551
3b.
Figure 2015534551
3c.
Figure 2015534551
3d.
Figure 2015534551
SUMO−2調製ステップ
本発明の実施によりモリンドンの製造に使用されるSUMO−2の調製方法は、当技術分野において既知であるが、期せずして、触媒の存在下の水素添加条件を使ってSUMO−1と1,3−シクロヘキサンジオンの反応により都合よくSUMO−2が製造できることが発見された。該反応は、次の反応4に従って進行する:
反応4:
Figure 2015534551
さらに、最初に、次の式の中間体を製造し、続けて段階的にSUMO−2を製造することにより、好都合にも、より少ない不純物を含むSUMO−2が製造できることも発見された。
Figure 2015534551
一実施形態では、反応4は、中間体を経由することなく一段反応で実行される。好都合にも、前記反応は酸の存在下で行われる。酸は、塩酸、硫酸、硝酸、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、及びこれらの組み合わせから選択される無機酸であっても、有機酸であってもよい。バリエーションの1つでは、酸は酢酸である。
本実施形態の反応において生じ得る副生成物が同定された:
Figure 2015534551
Figure 2015534551
別の実施形態では、反応4は、2段反応として実行され、この場合、反応の1段目は水素添加段階であり、2段目は環化段階である。
水素添加段階は、触媒の存在下、低から中程度の水素圧力で行われる。好都合にも、水素添加段階で酸を使用して反応時間を短縮できる。水素圧力は、1〜5barに設定できる。この実施形態の実施に有用な酸は、HCl、硫酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、硝酸、及びこれらの組み合わせから選択できる。一具体例では、酸は酢酸である。別の例では、酸は、酢酸と、溶媒、例えば、酢酸エチル、エタノール、メタノール、ベンゼン、トルエン、キシレン、及びこれらの組み合わせとの混合物を含む。
この実施形態の第一のバリエーションでは、反応物質(SUMO−1及び1,3−シクロヘキサンジオン)が予め添加され、触媒の存在下のより低い温度で水素添加段階が実行される。このバリエーションでは、SUMO−2中間体はより低い温度で形成される。水素添加段階の後に、より高い温度で実行される環化段階が続く。水素添加段階の温度は、15℃〜40℃の範囲であってよい。好ましくは、水素添加段階は、15℃〜25℃の温度で起こる。環化段階の温度は、70℃〜110℃、例えば、70℃〜90℃、又は90℃〜100℃、又は100℃〜110℃の範囲である。
本実施形態の第二のバリエーションでは、温度プロトコルは第一のバリエーションに相当するが、水素添加段階は、1,3−シクロヘキサンジオンがない状態(高温環化段階で後程添加される)で進行する。このバリエーションでは、好都合にも、2−アミノペンタン−3−オンが最初に製造される。SUMO−1のみを還元条件に供し、その後の段階で1,3−シクロヘキサンジオンを添加することにより、反応4の選択性及びSUMO−2の収率と純度が改善されることが期せずして発見された。
一手法では、反応4の水素添加段階は、ラネーニッケル触媒、PtO、及びPd触媒などの触媒の存在が必要である。
反応4の一実施形態では、触媒はラネーニッケル触媒を含む。本実施形態では、触媒は、0.01g/g〜0.4g/gの量で使用され、より詳細には、0.05g/g〜0.3g/gの量で使用される。
反応4の別の実施形態では、触媒はPd/C触媒を含む。
この実施形態では、触媒は、0.01g/g〜0.2g/gの量で使用され、より詳細には、0.05g/g〜0.15g/gの量で使用される。
任意選択で、使用済み触媒は、副生成物の形成を防ぐために水素添加段階後に反応混合物から取り出される。
あるいは、反応4の水素添加段階で必要な水素は、酢酸の存在下で亜鉛粉末の添加によりその場で生成してもよい。この場合には、反応は、開始時により低い温度で全反応物質を添加して、続けて温度上昇プロトコルにより行うか、又は還元段階でSUMO−1、亜鉛、酸を添加し、シクロヘキサンジオンを環化段階でのみ添加して、昇温プロトコルを使って、もしくは使わないで行うことができる。任意選択で、残留物亜鉛及び酢酸亜鉛が濾別される。亜鉛粉末の粒径は、2μ〜50μ、好ましくは、5μ〜20μの範囲である。
さらなる一実施形態では、SUMO−2は、好都合にも、1,3−シクロヘキサンジオンと、以下の構造の2−アミノペンタン−3−オン(2,3−ペンタンジオン−2−オキシム(SUMO−1)を還元することにより得ることができる)とを反応させることにより、より少ない不純物で製造できる。
Figure 2015534551
非限定的実施例では、2−アミノペンタン−3−オンは、2,3−ペンタンジオン−2−オキシム(SUMO−1)を還元することにより得ることができる。
不純物及び好ましくない異性体を取り除くために、任意選択で、反応4の生成物、SUMO−2を少なくとも1回の再結晶化サイクルに供する。
SUMO−2の調製のための新規反応スキームは、上に挙げた不純物の内の1種または複数種の形成を最小化するか、又は防ぐ。
SUMO−1調製ステップ
SUMO−2の調製に使用されるSUMO−1の調製方法は、当技術分野において既知である。SUMO−1は、例えば、塩基の存在下での2,3−ペンタジオンとヒドロキシルアミン塩酸塩との反応(反応5)により調製できる。
一般に、2,3−ペンタジオンとヒドロキシルアミンとの反応のSUMO−1に対する位置選択性は高くはなく、所望の生成物である2,3−ペンタンジオン−2−オキシム(SUMO−1)と一緒に、SUMO−1の異性体の2,3−ペンタジオン−3−オキシム及び2,3−ペンタジオン−2,3−ジオキシムを生じる。
反応5:
Figure 2015534551
この反応の位置選択性は、塩基化剤の性質と量、pH、溶剤、温度、及び添加順などの反応条件の注意深い制御により最適化できることを期せずして発見した。
反応5のプロセスは、4.5〜9.5の範囲のpH値で実行できる。
一実施形態では、反応5は、4.5〜8の範囲のpH値で起こる。別の実施形態では、反応は、8〜9.5の範囲のpH値で起こる。
必要なpHを達成するのに有用な塩基は、水酸化リチウム(LiOH)、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)、炭酸リチウム(LiCO)、炭酸カリウム(KCO)、炭酸ナトリウム(NaCO)、及びこれらの組み合わせから選択できる。塩基は、1.0〜3.0当量、例えば、1.05〜1.5当量又は1.05〜2.0当量で使用できる。
SUMO−1調製の一実施形態では、塩基は、NaOH、KOH、及びこれらの組み合わせから選択される。別の実施形態では、塩基は、LiCO、KCO、NaCO、及びこれらの組み合わせから選択される。
また別の実施形態では、塩基は、NaCOで、1〜3当量で使用できる。この実施形態の1バリエーションでは、炭酸ナトリウムは、約1.0当量で使用された。この実施形態のさらなるバリエーションでは、炭酸ナトリウムは、1.1当量で使用された。
この実施形態のさらに別のバリエーションでは、炭酸ナトリウムは、1.2当量で使用された。
より低い反応温度がより良い選択性につながることが発見されたが、これと同様に、反応5は、好都合にも、5℃〜20℃の温度で起こる。一実施形態では、反応は、5℃〜0℃の温度で起こる。別の実施形態では、温度は、0℃〜−15℃である。さらに別の実施形態では、温度は、−5℃〜−10℃に設定される。
さらに、溶液の凝固点を下げるために、凍結防止剤の添加が反応にとって有益である。凍結防止剤は、アルカリ及びアルカリ土類金属ハロゲン化物、例えば、塩化ナトリウム(NaCl)、塩化カリウム(KCl)、塩化カルシウム(CaCl)、塩化マグネシウム(MgCl)、などから選択できる。
反応5の反応に有用な溶剤は、水、メチル第3ブチルエーテル(MTBE)、メタノール、イソプロパノール、テトラヒドロフラン(THF)、アセトニトリル、ピリジン、エチルエーテル、酢酸、及びこれらの組み合わせから選択される。次の溶剤をさらに添加して凍結防止特性を与えることができる:グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、及びこれらの組み合わせ。
反応5の上述した実施形態を実現することにより、生成物中に生成する不純物量の低減と同時に、90%を超えるSUMO−1の高収率が得られる。
次の化合物を反応5から生ずる潜在的副生成物として特定した:
Figure 2015534551
このステップの新規反応スキームは、上に挙げた不純物の内の1種または複数種の形成を最小化するか、又は防ぐ。
SUMO−1異性体に対するSUMO−1の比率は、5超、好ましくは6超、更により好ましくは、6.5超であると特定された。
SUMO−1の調製の一実施形態では、2,3−ペンタジオン−2,3−ジオキシム不純物のレベルは、0.2%を超えず、好ましくは、0.1%を超えない。
本発明の実施により製造された精製モリンドン(SUMO−3)遊離塩基は、例えば、塩化物、硫酸塩、リン酸塩、リン酸一水素塩、リン酸二水素塩、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、プロピオン酸塩、デカン酸塩、カプリル酸塩、ギ酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、マンデル酸塩などのモリンドン塩に変換できる。塩は、温かいアルコール溶液中でのモリンドン塩基と酸との反応と、その後の冷却により調製できる。塩形成に有用な溶媒は、MTBE、メタノール、エタノール、イソプロパノール、THF、アセトニトリル、及びこれらの組み合わせから選択でき、これらの溶媒は、酢酸エチル、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、又は水と混合することができる。結晶化用のアルコール溶液の温度は、好ましくは、−20℃〜25℃の範囲である。
具体的で非制限的な一実施形態では、塩はモリンドンHClである。
本発明は、モリンドン又は薬学的に許容可能なそれらの塩から基本的に成る実質的に純粋な組成物をさらに提供する。「実質的に純粋な」という用語は、本質的に医薬品有効成分のみを含み、予測最大ヒト1日量当たり、約1.5μg未満(又は好ましくは、約0.5pg未満)の何らかの遺伝毒性不純物を含む組成物を意味し、従って、この組成物はヒトの消費を目的とする医薬製剤の調製における使用に適する。さらに、「実質的に純粋な」という用語は、医薬品有効成分の重量の、少なくとも約98%(又は、より好ましくは少なくとも約99%、又は、さらにより好ましくは少なくとも約99.5%)を含む組成物を意味する。またさらに、「実質的に純粋な」という用語は、約0.1%未満のいずれかの未知の不純物を含む組成物を意味する。これに関連して、「不純物」は、反応副生成物又は反応中間体又は残留試薬又はそれらの望ましくない生成物を意味し、これらは、合成後に医薬品有効成分中に残る可能性がある。また、本明細書における「実質的に純粋な」組成物は、主な、又は唯一の生理学的又は薬理学的活性成分としての本発明の医薬品有効成分のみを含む組成物であるのが好ましい。
本明細書において、「遺伝毒性の」という用語は、遺伝的変異、染色体切断、および/または染色体再構成を誘導することが疑われるか、又はそれが実証されている化合物もしくは物質を意味する。
例えば、「実質的に純粋な」モリンドン(又は薬剤として許容されるその塩)の組成物は、最大モリンドン1日量当たり、約1.5μg未満、約1.0μg未満、及び約0.5μg未満の何らかの遺伝毒性不純物を含む。
別の実施形態では、本発明は、次の式の新規化合物を提供する:
Figure 2015534551
Figure 2015534551
Figure 2015534551
Figure 2015534551
Figure 2015534551
本発明のさらなる実施形態では、上記で開示された新規で改善されたモリンドンの製造方法を使って、対応するSUMO−1類似体及びビスモルホリノメタン類似体を使用してモリンドン関連化合物を調製できる。調製は、反応6、7、8及び9で例示され、式中、R1、R2、R3、R4、及びR5は、−H、−OH、アルコキシ、アルキル、又は置換アルキル基から選択される。
反応6:
Figure 2015534551
反応7:
Figure 2015534551
反応8:
Figure 2015534551
反応9:
Figure 2015534551
反応6、7、8及び9により調製できるモリンドン類似体の例には、限定されないが、下記が挙げられる:
MA−1:
Figure 2015534551
MA−2:
Figure 2015534551
MA−3:
Figure 2015534551
MA−4:
Figure 2015534551
MA−5:
Figure 2015534551
さらに、下記式のヒドロキシメチルSUMO−2:
Figure 2015534551
は、SUMO−2とホルムアルデヒドを反応させることにより調製でき、ビスモルホリノメタン類似体と一緒に使用して本明細書で開示された方法と組み合わせて次の式のモリンドン類似体を製造できる:
MA−6:
Figure 2015534551
実施例
これまで本発明について一般的に説明してきたが、次の実施例に言及することによりさらに容易に理解されるであろう。これらの実施例は、特定の態様及び本発明の実施形態を例示する目的のためのみに挙げられており、本発明を限定する意図はない。
SUMO−1調製ステップの実施例
実施例1.SUMO−1の調製
2,3−ペンタジオン及びヒドロキシルアミン塩酸塩を別々に水/EtOH(3/1;w/w%)に溶解した。その後、所定のpH及び低温又は室温で、ヒドロキシルアミン塩酸塩の溶液を2,3−ペンタジオンの溶液に添加した。反応混合物のpH値を1NのNaOHで調節した。反応混合物中の2,3−ペンタジオンの最終濃度は約3.5%であった。反応後、溶液をMTBEで抽出した。
種々の温度及びpH値で同一手順を繰り返した。結果を表1と表2に示す。
Figure 2015534551
Figure 2015534551
実施例2.SUMO−1の調製
炭酸ナトリウム水溶液(約12% wt/wt)を0℃に冷却し、続けてヒドロキシルアミン塩酸塩の水溶液(約20% wt/wt)を添加した。その後、ペンタンジオンのエタノール溶液(50重量%)を0℃で2時間かけて添加した。
0℃で1時間エージング後に、反応混合物を室温まで暖め、MTBEを加えて(6g MTBE/g ペンタンジオン)、部分的に沈殿し、部分的にオイル状の生成物を溶解した。水層を破棄し、有機層を減圧下(40℃、300〜50mbar)で濃縮して、得られたオイルは室温での静置で固化した。
ステップ2への移行を容易にするために、完全に溶媒を取り除き、オイルを固化させることをしないで、MTBE/EtOHから第二のステップで使われる溶媒(酢酸)への溶媒の切替を行った。
種々の温度で塩基の量を各種変えて、同一手順を繰り返した結果を表3と表4に示す。
Figure 2015534551
Figure 2015534551
SUMO−2調製ステップの実施例
実施例3.1段反応によるSUMO−2の調製
1当量のSUMO−1及び1当量の1,3−シクロヘキサンジオンを酢酸に溶解した。25℃〜40℃、1〜5barの水素圧力下、小規模で行い、4種の触媒(2種のPd/C及び2種のラネーニッケル)を使った。SUMO−1は、4種の全ての触媒で最終的に完全に消費されたが、反応は、ラネーニッケル触媒よりPd/C触媒の方がわずかに速かった。低温では、次の式の中間体が形成され、
Figure 2015534551
遅延溶出ピーク(9.6分)により特徴付けられた。反応温度を100℃まで上げた場合は、遅延溶出ピークが減少し始め、SUMO−2が増加した。
実施例4.Pd/C触媒を使ったSUMO−2中間体の調製
SUMO−1(1当量)及び1,3−シクロヘキサンジオン(1当量)を酢酸エチル/酢酸(3:1)に溶解し、0.1g/gのPd/C触媒を加えた。反応を1barの水素下、50℃で行い、中間体への変換は順調に進行した。
実施例5.Pd/C触媒を使った2段反応によるSUMO−2の調製
酢酸中のSUMO−1(約10重量%)をオートクレーブに装填し、続けて0.1g/gのPd/Cを添加した。水素ガスを使ってオートクレーブを3barに加圧した。水素の消費により完全な変換が示されるまで反応混合物を25℃で撹拌した(約15時間)。その後、触媒を濾別し、少しの酢酸中の1,3−シクロヘキサンジオン(約50重量%)(1.1当量)を加えた。
反応混合物を110℃のジャケット温度(内部で約100℃〜105℃)に加熱し、GCが完全に変換するまで(5時間)攪拌した。
その後、反応混合物を50℃に冷却し、減圧下で酢酸の一部を除去した(約3g/gのSUMO−1まで)。この溶液を3倍の重量の冷却水(2℃)中にゆっくり加えた。2℃で1時間エージング後、生成物を濾過により単離し、水で洗浄後40℃で減圧下乾燥して、54%のSUMO−2粗製物(約11%の異性体を含む)を得た。SUMO−2粗製物を室温でメタノール/水(2/1(v/v)(10重量%))中に懸濁させた。その後、反応混合物を75℃のジャケット温度に加熱し、凡そ内部温度60℃〜70℃で透明溶液を得た。次いで、反応混合物を2時間以内に0℃に冷却し、反応混合物を0℃で1時間エージングした。その後、生成物を濾過により単離し、メタノール/水で洗浄し、減圧下40℃で乾燥して、SUMO−2粗製物から計算して76%のSUMO−2(すなわち、全収率としては41%)と約2%の異性体を得た。
実施例6.ラネーニッケル触媒を使った2段反応によるSUMO−2の調製
0.3g/gのラネーニッケルの存在下、25℃、3barの水素中で、酢酸中のSUMO−1(約10%)を1,3ーシクロヘキサジオンと反応させた。触媒を濾別し、温度を100℃に上げた。42.4%の収率でSUMO−2が得られた。
実施例7.Zn/HOAcを使ったSUMO−2の調製
17.5g(156.5mmol)の1,3−シクロヘキサンジオン及び16.8g(144mmol)のSUMO−1(PER−3143−1)を室温で156gの酢酸中に溶解した。20.5g(313mmol)の粉末Znを少しずつ約1時間かけて加え、混合物を還流させながら1時間攪拌した。懸濁液を室温まで冷却した。その後、懸濁液をセライトを使って濾別し、セライトを40gの酢酸で洗浄した。黄褐色の溶液を真空下で50gの溶液に濃縮し、次に、150gの冷水(2℃)を15分かけて加えた。わずかに褐色の固体が沈殿した。懸濁液を2℃で1時間さらに攪拌した後、濾別した。フィルターケーキを40mlの冷水で2回洗浄した。わずかに褐色の固体を真空下、40℃で乾燥した。
収量:19.7g(77%)
実施例8.Zn/HOAcを使った2段反応によるSUMO−2の調製
1,3−シクロヘキサンジオン及びSUMO−1を室温で酢酸に溶解した。その後、粉末Znを少しずつ添加した。次に、混合物を還流下攪拌した。実施例7に記載のように反応混合物を後処理した。
SUMO−1を室温で酢酸中に溶解した。粉末Znを少しずつ添加した。次に、混合物を還流下攪拌した。その後、濾過によりZnを除去した。1,3−シクロヘキサンジオンを加えた。反応混合物を還流下攪拌した。実施例7に記載のように反応混合物を後処理した。
Figure 2015534551
実施例9.SUMO−2の精製
1.実施例5に開示のようにSUMO−2を調製した。
酢酸の除去後、反応混合物を4つに分けた。
a.温かいSUMO−2の酢酸中溶液をゆっくり冷水中に添加した。
b.再結晶化手順と同様にして、SUMO−2を70℃で残留酢酸、メタノール及び水中に溶解し、2℃にゆっくり冷却することにより、第2の部分を結晶化し、好ましくない異性体の除去を促進した。
c.第3の部分では、SUMO−2の残留酢酸及びメタノール中冷溶液に水を加えた。
d.第4の部分は、最終的に、残留酢酸中のSUMO−2の約50℃の温かい溶液に冷水を加えた。
Figure 2015534551
2.第1の再結晶化:18gの実施例7由来の粗製SUMO−2を、75℃で162gのMeOH/水(2/1;v/v%)に溶解し、2時間かけて溶液を0℃まで冷却した。懸濁液を0℃で1時間攪拌し、濾別した。フィルターケーキを50mlのMeOH/水(2/1;v/v%)で2回洗浄し、真空下、40℃で乾燥した。合計収量:12.8g。
3.第2の再結晶化:第1の再結晶化後に得た12.5gのSUMO−2を、75℃で120gのMeOH/水(2/1;v/v%)に溶解し、2時間かけて溶液を0℃まで冷却した。懸濁液を0℃で1時間攪拌し、濾別した。フィルターケーキを35mlのMeOH/水(2/1;v/v%)で2回洗浄し、真空下、40℃で乾燥した。合計収量10.5g(45%)を達成した。
SUMO−3調製ステップの実施例
実施例10.N−ヒドロキシメチルSUMO−2の調製
酸性水溶液(HCl水溶液、HOAc水溶液、又はH2SO4水溶液)の存在下でSUMO−2をホルムアルデヒドと反応させて下記の構造のN−ヒドロキシメチル−SUMO−2を製造する。
Figure 2015534551
実施例11.SUMO−2とビスモルホリノメタンとの反応によるSUMO−3の調製
異なる溶剤及び酸:エタノール、エタノール/HCl及び酢酸をそれぞれ高温で使って、ビスモルホリノメタンとSUMO−2との反応を行った。エタノール中で、酸を含まない中性の条件は、2時間後、実質上無反応であることを示した。塩酸を含むエタノール中では、2時間後、SUMO−3の約10%の面積カウントが形成された。酢酸中では、2時間後、SUMO−3の約50%の面積カウントが形成され、SUMO−2の約25%の面積カウントが残された。
Figure 2015534551
実施例12.SUMO−2とビスモルホリノメタンとの反応によるSUMO−3の調製
a.SUMO−2を酢酸に溶解し、65℃に加熱した。ビスモルホリノメタン(1.5当量)を約30分かけて加え、反応の進行をHPLCで追跡した。3時間後、反応温度を80℃に上げた。80℃で3時間後、rrt=0.82の化合物の9%の面積カウントが残され、44%のSUMO−3の面積カウントが形成され、25%のSUMO−2の面積カウント(及び1%未満のメチレン−SUMO−2の面積カウント)が残された。前記反応混合物を80℃で一晩攪拌し、80℃で18時間後、次のHPLCが観察された:rrt=0.82の化合物の1%未満の面積カウント、SUMO−3の59%の面積カウント、SUMO−2の20%の面積カウント、及びメチレン−SUMO−2の7%の面積カウント。
b.ビスモルホリノメタンの漸増添加
80℃で、酢酸に溶解したSUMO−2に、2.0当量のビスモルホリノメタンを直接添加した。この温度で、SUMO−3が既に最初のHPLC測定時からかなりの量で出現し始め、rrt=0.82の中間体が少量のみ形成された。3時間後、追加の0.5当量のビスモルホリノメタンを添加した。20時間後、SUMO−3の約62%の面積カウント、rrt=0.82の化合物の1%未満の面積カウント、SUMO−2の約15%の面積カウント、及びメチレン−SUMO−2の約15%の面積カウントで反応を停止させた。
c.SUMO−2を酢酸中に溶解し、50℃に加熱した。反応を90%変換させるように進め、ビスモルホリノメタンの2.5当量の添加で反応を開始し、数時間後、さらに0.5当量を加えることにより90%変換を達成した。11%未満のSUMO−2(及び80%超のrrt=0.82の中間体)が残された状態で、温度を80℃に上げ、反応混合物を10時間攪拌した。
驚くべきことに、80℃で10時間後、反応混合物は、59%のSUMO−3、3%のrrt=0.82の中間体及び20%のSUMO−2を含んでいた。
d.SUMO−2を酢酸中に溶解し、50℃に加熱した。
50℃で2当量のビスモルホリノメタンを加えた。2時間後、温度を80℃に上げた。80℃で2時間エージング後、追加の1当量のビスモルホリノメタンを加え、続けて80℃で10時間エージングした。残留SUMO−2が11%のみ残され、SUMO−3の収率はほぼ60%の面積カウントであった。
Figure 2015534551
実施例13.SUMO−2とビスモルホリノメタンとの反応後のSUMO−3の後処理
メチレン−SUMO−2及びSUMO−2などの不純物を除くために、大部分の酢酸を留去し、水を加えた。HClやHSOなどの別の酸を使って水溶液のpHを調節してもよい。SUMO−3は溶液中に残り、一方で、不純物はわずかに粘着性の固体として分離し、濾過により除去された。その後、反応混合物を40℃に暖め、MTBEを加え、水酸化ナトリウムを使ってpHを7超に調節した。後で、層を分離させ、水層をMTBEで2回抽出した。MTBE相を濃縮し、冷却によりSUMO−3遊離塩基を50.8%収率(89.8%純度)で晶出させた。
あるいは、上述のように分離した不純物の濾過後、次のように酸性溶液のpH調節を行った:酸性溶液を入れ、45℃に暖め、木炭を加え、エタノールを加えて、その後水酸化ナトリウムを添加してSUMO−3遊離塩基を遊離させる。木炭を加えて半固形副生成物を固めて、濾過による除去を容易にし、後でMTBE/EtOH溶媒で洗浄した。合わせたMTBE/EtOHを濃縮し、SUMO−3遊離塩基結晶を生成させた。
実施例14.SUMO−3遊離塩基
MTBE/EtOH混合物又はEtOHからSUMO−3遊離塩基を晶出させた。
高純度(98%)で45%の合計収率が得られた。
実施例15.モリンドン塩酸塩形成
HCl/EtOH(i−PrOH)でSUMO−3遊離塩基を塩酸塩に変換し、エタノール又はイソプロパノールから晶出させた。モリンドンHClが高収率(95%)、高純度(99.5%)で得られた。
本発明の実施形態
1.SUMO−2とマンニッヒ試薬とを反応させるステップを含む化合物SUMO−3の調製プロセス。
2.マンニッヒ試薬がビスモルホリノメタンである項目1のプロセス。
3.マンニッヒ試薬がモルホリンである項目1のプロセス。
4.次のステップの少なくとも1つをさらに含む項目1のプロセス:
(a)酸性条件下での濾過によるメチレンSUMO−2の除去;
(b)オリゴマー化合物の木炭への吸着;
(c)溶媒からのSUMO−3遊離塩基の濾過と結晶化。
5.SUMO−3の塩の形成と結晶化ステップをさらに含む項目1のプロセス。
6.前記塩が、モリンドン塩酸塩、モリンドン硫酸塩、モリンドンリン酸塩、モリンドンリン酸一水素塩、モリンドンリン酸二水素塩、モリンドン臭化物、モリンドンヨウ化物、モリンドン酢酸塩、モリンドンプロピオン酸塩、モリンドンデカン酸塩、モリンドンカプリル酸塩、モリンドン蟻酸塩、モリンドンシュウ酸塩、モリンドンマロン酸塩、モリンドンコハク酸塩、モリンドンフマル酸塩、モリンドンマレイン酸塩、モリンドンクエン酸塩、モリンドン乳酸塩、モリンドン酒石酸塩、モリンドンメタンスルホン酸塩、又はモリンドンマンデル酸塩である項目5のプロセス。
7.化合物SUMO−2がSUMO−1と1,3−シクロヘキサンジオンとを反応させることにより調製される項目1のプロセス。
8.化合物SUMO−2が、水素添加触媒の存在下でSUMO−1と1,3−シクロヘキサンジオンとを反応させることにより調製される項目7のプロセス。
9.化合物SUMO−2が、Znの存在下、酢酸中でSUMO−1と1,3−シクロヘキサンジオンとを反応させることにより調製される項目7のプロセス。
10.前記触媒がPd/Cを含む項目8のプロセス。
11.前記触媒がラネーニッケルを含む項目8のプロセス。
12.SUMO−1が、1,3−シクロヘキサンジオンの添加の前に水素添加条件に供される項目7のプロセス。
13.SUMO−1が、Zn及び酸の存在下で水素添加される項目12のプロセス。
14.Znが、1,3−シクロヘキサンジオンの添加の前に除去される項目13のプロセス。
15.SUMO−1が、触媒の存在下で水素添加される項目12のプロセス。
16.触媒が、1,3−シクロヘキサンジオンの添加の前に除去される項目15のプロセス。
17.前記触媒がPd/Cを含む項目15のプロセス。
18.前記触媒がラネーニッケルを含む項目15のプロセス。
19.前記プロセスが15℃〜40℃の第1の温度で開始される項目7のプロセス。
20.前記温度が前記プロセス中に80℃〜110℃の第2の温度まで昇温される項目19のプロセス。
21.化合物SUMO−1が、塩基の存在下で2,3−ペンタジオンとヒドロキシルアミン塩酸塩とを反応させることにより調製される項目7のプロセス。
22.前記塩基が、LiOH、NaOH、KOH、LiCO、KCO、NaCO、NaHCO、又はこれらの組み合わせである項目21のプロセス。
23.SUMO−1の調製が、8〜9のpHで行なわれて、位置選択性が最適化される項目21のプロセス。
24.SUMO−1/SUMO−1異性体の比率が、少なくとも5:1である項目23のプロセス。
25.残留異性体SUMO−3の量が、0.2%未満である項目2のプロセス。
26.前記溶媒が、エタノール、メタノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、エーテル、メチル−t−ブチルエーテル、ニトロメタン、酢酸エチル、又はトルエンである項目4のプロセス。
27.前記反応が、酸の存在下で行われる項目2のプロセス。
28.前記酸が、塩酸、酢酸、ギ酸、硫酸、硝酸、リン酸、又はトリフルオロ酢酸である項目27のプロセス。
29.SUMO−1と1,3−シクロヘキサンジオンとを反応させるステップを含む化合物SUMO−2の調製プロセス。
30.2−アミノペンタン−3−オンと1,3−シクロヘキサンジオンとを反応させることによる化合物SUMO−2の調製プロセス。
31.前記反応が、溶媒の存在下で行われる項目2のプロセス。
32.モリンドン又は薬学的に許容可能なそれらの塩から基本的に構成される実質的に純粋な組成物であって、予測最大ヒト1日量当たり、1.5μg未満の何らかの遺伝毒性不純物を含む前記組成物。
33.Znが、2μ〜50μの粒径の粉末の形態で存在する項目9のプロセス。
34.(a)SUMO−2とギ酸エチルとを反応させることによりホルミルSUMO−2を形成するステップと、(b)ホルミルSUMO−2とモルホリンとを反応させてホルミルSUMO−2のエナミンを形成するステップと、(c)エナミンを還元してモリンドンを形成するステップとを含む化合物SUMO−3を調製するプロセス。
35.次式の化合物。
Figure 2015534551
36.次式の化合物。
Figure 2015534551

Claims (32)

  1. SUMO−2とビスモルホリノメタンとを反応させるステップを含む化合物SUMO−3の調製プロセス。
  2. (d)酸性条件下での濾過によりメチレンSUMO−2を除去するステップ
    (e)オリゴマー化合物を木炭へ吸着させるステップ
    (f)溶媒からSUMO−3遊離塩基を濾過し、結晶化させるステップ
    のうちの少なくとも1つのステップをさらに含む、請求項1に記載のプロセス。
  3. SUMO−3の塩の形成および結晶化ステップをさらに含む、請求項1に記載のプロセス。
  4. 前記塩が、モリンドン塩酸塩、モリンドン硫酸塩、モリンドンリン酸塩、モリンドンリン酸一水素塩、モリンドンリン酸二水素塩、モリンドン臭化物、モリンドンヨウ化物、モリンドン酢酸塩、モリンドンプロピオン酸塩、モリンドンデカン酸塩、モリンドンカプリル酸塩、モリンドン蟻酸塩、モリンドンシュウ酸塩、モリンドンマロン酸塩、モリンドンコハク酸塩、モリンドンフマル酸塩、モリンドンマレイン酸塩、モリンドンクエン酸塩、モリンドン乳酸塩、モリンドン酒石酸塩、モリンドンメタンスルホン酸塩、又はモリンドンマンデル酸塩である、請求項3に記載のプロセス。
  5. 前記化合物SUMO−2がSUMO−1と1,3−シクロヘキサンジオンとを反応させることにより調製される、請求項1〜4のいずれか1項に記載のプロセス。
  6. 前記化合物SUMO−2が、水素添加触媒の存在下でSUMO−1と1,3−シクロヘキサンジオンとを反応させることにより調製される、請求項5に記載のプロセス。
  7. 前記化合物SUMO−2が、Znの存在下、酢酸中でSUMO−1と1,3−シクロヘキサンジオンとを反応させることにより調製される、請求項5に記載のプロセス。
  8. 前記触媒がPd/Cを含む、請求項6に記載のプロセス。
  9. 前記触媒がラネーニッケルを含む、請求項6に記載のプロセス。
  10. SUMO−1が、1,3−シクロヘキサンジオンの添加の前に前記水素添加条件に供される、請求項1〜9のいずれか1項に記載のプロセス。
  11. SUMO−1が、Zn及び酸の存在下で水素添加される、請求項10に記載のプロセス。
  12. Znが、1,3−シクロヘキサンジオンの添加の前に除去される、請求項11に記載のプロセス。
  13. SUMO−1が、触媒の存在下で水素添加される、請求項10に記載のプロセス。
  14. 前記触媒が、1,3−シクロヘキサンジオンの添加の前に除去される、請求項13に記載のプロセス。
  15. 前記触媒がPd/Cを含む、請求項13に記載のプロセス。
  16. 前記触媒がラネーニッケルを含む、請求項13に記載のプロセス。
  17. 前記プロセスが15℃〜40℃の第1の温度で開始される、請求項5〜16のいずれか1項に記載のプロセス。
  18. 前記温度が、前記プロセス中に80℃〜110℃の第2の温度まで昇温される、請求項17に記載のプロセス。
  19. 前記化合物SUMO−1が、塩基の存在下で2,3−ペンタジオンとヒドロキシルアミン塩酸塩とを反応させることにより調製される、請求項5〜18のいずれか1項に記載のプロセス。
  20. 前記塩基が、LiOH、NaOH、KOH、LiCO、KCO、NaCO、NaHCO、又はこれらの組み合わせである、請求項19に記載のプロセス。
  21. SUMO−1の調製が、8〜9のpHで行なわれ、位置選択性が最適化される、請求項19に記載のプロセス。
  22. SUMO−1/SUMO−1異性体の比率が、少なくとも5:1である、請求項21に記載のプロセス。
  23. 前記残留異性体SUMO−3の量が、0.2%未満である、請求項1に記載のプロセス。
  24. 前記溶媒が、エタノール、メタノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、エーテル、メチル−t−ブチルエーテル、ニトロメタン、酢酸エチル、又はトルエンである、請求項2に記載のプロセス。
  25. 前記反応が、酸の存在下で行われる、請求項1に記載のプロセス。
  26. 前記酸が、塩酸、酢酸、ギ酸、硫酸、硝酸、リン酸、又はトリフルオロ酢酸である、請求項25に記載のプロセス。
  27. SUMO−1と1,3−シクロヘキサンジオンとを反応させるステップを含む化合物SUMO−2の調製プロセス。
  28. 2−アミノペンタン−3−オンと1,3−シクロヘキサンジオンとを反応させることによる化合物SUMO−2の調製プロセス。
  29. 前記反応が、溶媒の存在下で行われる、請求項1に記載のプロセス。
  30. モリンドン又は薬学的に許容されるそれらの塩から基本的に構成される実質的に純粋な組成物であって、予想最大ヒト1日量当たり、1.5μg未満の何らかの遺伝毒性不純物を含む前記組成物。
  31. 前記Znが粉末の形態で存在し、前記粉末が2μ〜50μの粒径を有する、請求項7に記載のプロセス。
  32. (a)SUMO−2とギ酸エチルとの反応によりホルミルSUMO−2を形成させるステップと、
    (b)ホルミルSUMO−2とモルホリンとを反応させてホルミルSUMO−2のエナミンを形成させるステップと、
    (c)前記エナミンを還元してモリンドンを形成するステップと
    を含む、化合物SUMO−3の調製プロセス。
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