JP2015530451A - ポリマー基板にコーティングを適用するための方法 - Google Patents

ポリマー基板にコーティングを適用するための方法 Download PDF

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Abstract

ポリマー基板にコーティングを適用するための単一工程の方法であって、ポリマー基板の存在下で水性溶媒光反応性化合物およびポリマー化合物を紫外線照射に晒して、光反応性化合物およびポリマー化合物の反応生成物を含んで成る共有結合させたコーティングをポリマー基板上に得ることを含む、方法。より具体的には、本発明は、適用されるコーティングの特性と同様の特性を基板に与えることで基板に対する溶解した検体の吸着を減じるポリマー基板にコーティングを適用する方法に関する。

Description

本発明は、ポリマー基板に対する検体(又は分析物;analyte)の吸着(又は吸収;adsorption)を回避するためにポリマー基板にコーティングを適用する(又は施す又は塗布する;apply)ための方法に関する。より具体的には、本発明は、適用されるコーティングの特性と同様の特性を基板に与えることで基板に対する溶解した検体の吸着を減じるポリマー基板にコーティングを適用する方法に関する。
多くの分析システムは、ポリマー材から形成されたチャネルを介して又は表面にわたって関心のある水性検体を導く。ほとんどの有機検体、特に強固な疎水性分子および/もしくは親油性分子並びに/または両親媒性分子は、ポリマー表面に接触時に非特異的に吸着される。つまり、分析のポイントに到達する前に検体溶液濃度の大変相当な減少がもたらされ、それによって、著しく誤った分析結果となってしまう。非特異的な吸着は、表面対体積の比が大きいためマイクロ流体システムで際立つ。これは、検知システムで薬品(又は薬剤又はドラッグ;drug)の有効性の著しい過小評価につながる。
ある例として、自動パッチクランプシステムのためのマイクロシステムがあり、薬品パネルの抑制濃度(IC50)が、ポリマー表面への検体の低減により、疎水性薬品の分子の10倍を上回って非常に高くなることが最近報告されている(ジャーナル薬理および毒物学的方法52号(2005年)123〜135頁のグオLらによる“電位のQT延長のための薬品の前臨床評価での自動電気生理学”)。
表面コーティング又は検体溶液への界面活性剤の追加を含む検体の吸着を制限するための異なる方法が開発されている(ジャーナル膜科学(2010年)のシェンCらによる“薬品吸着および肝細胞の自己組織化に耐えるためのポリエチレングリコールによるポリスルホン膜の化学修飾”);ジャーナル生物医学および生命科学893〜894(2012年)134〜143頁のシルベスターSらによるクロマトグラフィB分析技術の“人の尿サンプルのAZD9164の非特異的な吸着問題の克服:生物学的分析および代謝産物分析の同定手法の考察”)。多くの分析では、界面活性剤の添加が感度を妨げ細胞分析で有毒となり得る。
ポリエチレングリコール(PEG)を用いた表面コーティングはウシ血清アルブミン(BSA)又はフィブリノゲン等のタンパク質の吸着を著しく制限することが以前より示されている(J.ビオムド.マーター.レス1992年26号779〜790頁のバーグストロームKらによるPEGで被覆されたポリスチレン表面上におけるフィブリノゲン吸着の低減)
シェンらは、上記に示すようにポリスルホン−PEGコポリマーから作られた膜からμMレベルで薬品の吸着を制限するためのPEGの能力を開示している。しかしながら、当該コポリマーの使用は異なるポリマー材に低結合をもたらすために容易に活用されない。更に、多くの薬品はμMの範囲に代えてnMの範囲のIC50又はエフェクター濃度(EC50)を有し、シェンらの結果では、疎水性薬品の低結合特性をnMの形態にまで及ばすことは期待され得なかった。
PEGコーティングは、典型的にはまずメタノール又はアセトン中のベンゾフェノンを表面にスピンコーティングし、次いでUV光と共にPEGモノアクリレート(PEGA)を追加する多工程(又は多段階)の手順で光化学反応を通じて形成される(ジャーナル膜科学115号(1996年)31〜47頁のウルブリヒトMらの“親水性および低タンパク質の吸着限外ろか膜形成のための光誘起グラフト重合表面修飾”)。
ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)フィルムは、外気でUV照射下でアセトン中のスピンコートされたマクロモノマー、ポリエチレングリコールモノアクリレート(PEGA)の溶液を結び付けることで表面修飾されており、ベンゾフェノンはPMMAフィルムの表面でポリマーラジカルを発生させるために光増感剤として使用される(サーフ.インターフェースアナル2008年40号386〜390頁のイグアーブOらの“BSA吸着を抑制するためポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)フィルム上へのポリエチレングリコールモノアクリレート(PEGA)のグラフト重合”)。
上記の従来の方法は、例えば幅広く使用されるポリスチレン等の多くのポリマー材を溶解させ又は大きくすることができる低極性の有機溶媒の使用、および当該有機溶媒の炭素原子自体がベンゾフェノンと反応する傾向があることによる望ましくない副反応を含む欠点を抱えている。また、形成されるコーティングは、典型的にはマイクロ流体用に問題のある厚みである。更に、多工程手順はコーティングの複雑さおよびコストを増大させる。
シリコーンゴムは、タンパク質吸着、細胞粘着、およびシリコーンゴムに対する異物反応を回避するために光化学固定化技術を通じて被覆される。コーティング試薬は、PEG(ポリエチレングリコール)、mPEG−アミン(メトキシPEG−アミン)、PAAm(ポリアクリルアミド)、PVP(ポリビニルピロリドン)、GVGVP(グリシン−バリン−グリシン−バリン−プロリン)、CL−GVGVP(ガンマ照射を通じて架橋されたGVGVP)およびHA(ヒアルロン酸)等の異なるポリマーに結合された光反応性部分として4−ベンゾイル安息香酸(BBA)で合成された(ジャーナル生物医学材料調査1999年44巻第3号298〜307頁のデファイフK.Mらによる“タンパク質吸着、細胞粘着およびシリコーンゴムに対する異物反応での光化学固定化ポリマーコーティングの効果”)
WO90/00887には、ポリマー分子により運搬された潜在的反応基の外部活性を通じてポリマー分子をポリマー表面に共有結合させることによるポリマー表面の形成が開示されている。
US2009/0226629A1には、ディスプレイ基板の製造方法が開示されており、アライメントフィルムで基板を被覆し、次いで、光反応モノマー材層でアライメントフィルムを被覆し、続いて光反応モノマー材層の第1領域にUV光照射を選択的に行う旨が開示されている。
WO2009/091224A2は、液晶アライメント層のための組成物、当該組成物を使用して液晶アライメントを形成する方法、および液晶アライメント層を含んで成る光学フィルムに関する。
WO2005/040294A1には、(i)少なくとも1つのオルガノアルコキシシラン、(ii)少なくとも1つのアミノアルキルアルコキシシラン、(iii)少なくとも1つのポリオール、(iv)任意には別のアルコキシシランまたはアルコキシシロキサン、および(v)任意には少なくとも1つのナノ又はマイクロスケールの半金属酸化物若しくは金属酸化物、半金属酸化物水酸化物若しくは金属酸化物水酸化物、又は半金属水酸化物若しくは金属水酸化物、および/又は(vi)少なくとも1つの凝縮体、および/または(vii)加水分解条件下で生成される反応生成物、および(viii)有機溶媒を含んで成る、ガスのためのバリア層を生成するためのオルガノシラン系組成物に関する。
WO03/093329A1には、UV照射による架橋に耐性があり、また熱可塑性ポリマーから形成された容器の外部保護に特に適していると言われているガスバリア特性を有したマルチコーティングシステムに関する。
DE10149587B4は、別々に形成されたマトリックス膜に基づき、表面が官能化されている、光反応被覆された複合膜に関する。少なくとも1つの官能モノマーを含む反応混合物は、2つの異なる反応条件を用いて2つの異なるポリマー層構造を形成するために使用されている。
EP0274596A2は、(i)少なくとも1つの多官能性アクリレートモノマー、(ii)少なくとも1つのアセトフェノン光開始剤、および(iii)ベンゾトリアゾ−ル、シアノアクリレート、およびヒドロキシベンゾフェノン又はこれらの混合物から選択される少なくとも1つの活性紫外線照射吸着体から成る、プラスチック基板のための紫外線照射で硬化可能なコーティング組成物に関する。
しかしながら、薄いコーティングをもたらし、開放又は閉鎖ボリューム(例えばチャネルシステム)のいずれにおいても有機溶媒を使用することなく1つの工程で実施し得、また巨視的および微視的な長さスケールで被覆層をパターン可能な、ポリマー基板をコーティングする単純な方法のための必要性がまだある。
本発明の目的は、コーティングが検体、特に疎水性分子および/もしくは親油性分子並びに/または両親媒性分子の吸着を効率的に回避し、またコーティングが単純で信頼できる方法を通じてポリマー基板に適用され得る、ポリマー基板にコーティングを適用する(又は施す又は塗布する;apply)ための方法を供することである。
本発明者らは、有機溶媒を使用することなく単一工程(又は一工程又は単一段階又は単一ステップ;single step)の方法によりポリマー基板に低吸着性のコーティングを供することができることを見出した。
第1態様においては、本発明は、ポリマー基板にコーティングを適用する(又は施す又は塗布する;apply)ための単一工程の方法であって、ポリマー基板の存在下で水性溶媒に溶解させた光反応性化合物およびポリマー化合物を紫外線照射に晒して、光反応性化合物およびポリマー化合物の反応生成物を含んで成る共有結合させたコーティングをポリマー基板上に得ることを含む、方法に関する。
別の態様では、本発明は、本発明の方法により得ることができる、ポリマー基板に共有結合するために適したコーティングに関する。
別の態様では、本発明は、ポリマー基板に溶解した検体の吸着を減じるための本発明によるコーティングの使用に関する。
図1は、30分間UV照射を行った修飾ポリスチレン(A)又はUV照射を行っていない修飾ポリスチレン(B)のXPS表面分析結果を示す。 図2は、0、2、10又は50mMの濃度でBzおよびNHS−PEGの全ての組合せを用いた30分間の光活性反応後の処理済みポリスチレン表面上の酸素濃度のXPS分析結果を示す。 図3は、PBS中の10mMのBzおよび10mMのNHS−PEGを用いたUV照射時間に応じた窒素および酸素表面濃度のXPS分析結果を示す。 図4は、ガラス、Bz+NHS−PEG被覆されたポリスチレン又は未処理のポリスチレン上の100nMの薬液の培養結果を示す。 図5は、修飾ポリスチレンと未修飾ガラスおよびポリスチレン上の100nMのアミオダロンの培養結果を示す。 図6は、10mMのBz+10mMのNHS−PEGで修飾されたポリスチレン表面上の3日間のアステミゾールの吸着結果を示す。 図7は、窒素含有BSAで4時間培養前後の異なるポリマータイプでのタンパク質(BSA)吸着のXPS分析結果を示す。 図8は、4時間修飾又は未修飾ポリスチレン上の変化する濃度での(A)小から大のタンパク質と(B)+(C)DNAの吸着のXPS分析結果を示す。吸着量は(タンパク質の)窒素又は(DNAの)窒素およびリンの表面濃度で決定される。 図9は、10mMのBz+10mMのNHS−PEGを用いたUV照射時間に応じたIgG(0.1mg/mL;4時間)の吸着結果を示す。 図10は、(A)30分間UV照射後の修飾ポリスチレン基板のXPS分析結果;(B)BSA(0.1mg/mL;4時間)を用いた培養後の修飾ポリスチレン基板のXPS分析結果を示す。 図11は、60分間UV照射後のNHS−PEG(7.5mg/mL)と共に異なるタイプのベンゾフェノンで修飾されたポリスチレン基板のXPS分析結果を示す。 図12は、水溶性バッファーで30分間UV照射後の異なるポリマーと共にベンゾフェノンで修飾されたポリスチレン基板のXPS分析結果を示す。括弧内の数は濃度をmg/mlで特定したものである。 図13は、コーティング無し、PEGコーティング有り又はガラスコーティング有りのポリプロピレンプレートに1時間設置後のアステミゾールのIC50値を示す。
(定義付け)
本明細書において、用語“光反応性化合物”とは紫外線照射等の電磁照射の追加により反応する化合物を意味する。
本明細書において、用語“水溶性化合物”とは水に少なくとも10g/L、例えば少なくとも20g/L、より好ましくは少なくとも30g/Lの溶解性を有する化合物を意味する。
本明細書において、用語“検体(又は分析物;analyte)”とは任意の溶解した化合物又は分子を意味し、その存在を分析することができる。検体としては、限定されるものではないが、低分子薬品、ペプチド、タンパク質、DNA、RNAおよび抗体が挙げられる。
本明細書において、“ベンゾフェノン誘導体”等の用語“誘導体”とは、親化合物の骨格(又は主鎖;backbone)を有するが、1つ以上の置換基を有する化合物を意味する。
(本発明の具体的態様)
本発明の態様では、光反応性化合物は、紫外線照射に反応してポリマー化合物と反応可能な官能部分(又は官能部又は官能基;functional moiety)および上記基板に共有結合形成可能な潜在的(又は潜在性又は潜在;latent)官能基を含んで成る水溶性化合物である。
本発明の態様では、光反応性化合物の官能部分は、−(CH0−4−NHR、−(CH0−4−COOR、−(CH0−4−O−(CH0−4−Rから成る群から選択され、RはH又はC1−4−アルキルである。
本発明の態様では、共有結合形成可能な光反応性化合物の潜在的官能基は、フェニル−C(=O)−、キノイドC=O、およびチオキサンテンC=Oから成る群から選択される。
つまり、官能部分は、光反応性化合物とポリマー化合物との間の共有結合の形成を容易にすることに加えて、水性媒体での光反応性化合物の溶解性を高めることが分かっている。潜在的官能基は、多くの異なるポリマー基板との共有結合を形成することが分かっている。
本発明の態様では、光反応性化合物は、ベンゾフェノン誘導体、アセトフェノン誘導体、アントラキノン誘導体、チオキサントン誘導体、およびケトクマリン誘導体から成る群から選択される芳香族ケトンである。
本発明の態様では、光反応性化合物は、4−ベンゾイルベンジルアミン、2−アミノベンゾフェノン、3−アミノベンゾフェノン、4−アミノベンゾフェノン、3,4−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、2−ベンゾイル安息香酸、4−ベンゾイル安息香酸、2−アミノアセトフェノン、2’−アミノアセトフェノン、2−アミノベンゾフェノン−2’−カルボン酸、4−ヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−アセチル安息香酸、4−アセチル安息香酸、2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸、アントラキノン−2−カルボン酸、1−アミノアントラキノン、1,4−ジアミノアントラキノン、2−アミノ−7−メチル−9H−チオキサンテン−9−オン、2−カルボキシ−9H−チオキサンテン−9−オン、及び2−(3−スルホプロポキシ)−9H−チオキサンテン−9−オン、またはこれらの無機塩又は有機塩から成る群から選択され、好ましくは4−ベンゾイルベンジルアミン又は4−ベンゾイルベンジルアミン塩酸塩である。
つまり、上記の化合物は水性媒体で有利な溶解性を有し、ポリマー化合物に対して共有結合を形成することができると分かっている。特に、4−ベンゾイルベンジルアミンは水性媒体に高い溶解性を有し、4−ベンゾイルベンジルアミンのアミン官能性により光反応性化合物がポリマー化合物へ共有結合できることが分かっている。
本発明のある態様では、ポリマー化合物は、炭素に結合した水素を含み、光反応性化合物の官能部分と反応可能な官能部分を有するポリマーである。
本発明のある態様では、ポリマー化合物は、ポリエチレングリコール(PEG)化合物、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、ポリアクリル酸(PAA)、ポリアクリルアミド(PAAM)、デキストラン、およびポリ(オキサゾリン)化合物、およびエステル、アミン、酸、スクシンイミジル修飾酸、マレイミド、ビオチン化エステル、ビオチン化アミン、ビオチン化酸、およびこれらのビオチン化マレイミドから成る群から選択される。
本発明のある態様では、ポリマー化合物は、OMe−PEG−NHS(アルファ−メトキシ−オメガ−カルボン酸スクシンイミジルエステルポリ(エチレングリコール))、OPSS−PEG−NHS(アルファ−[3−(o−ピリジルジスルフィド)プロパノイルアミド]−オメガ−カルボン酸スクシンイミジルエステルポリ(エチレングリコール))、およびビオチン−PEG−NHS(アルファ−ビオチン−オメガ−カルボン酸スクシンイミジルエステルポリ(エチレングリコール))から成る群から選択され、好ましくはOMe−PEG−NHSである。
つまり、ポリマー基板に対するPEG化合物の反応性が、例えばアミン−PEGと比べてPEG鎖の端部でNHSエステル等の特定のアミノ反応基を有することで増えることが分かっている。
本発明のある態様では、溶媒は、水、1つ以上の無機塩又は有機塩の水性溶液、無機酸の水性溶液、およびアンモニアから成る群から選択される。
本発明のある態様では、溶媒は、炭酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、および塩化カリウムから成る群から選択される少なくとも1つの塩の水性溶液であり、好ましくはリン酸緩衝生理食塩水(PBS)である。
本発明のある態様では、曝露のために使用される紫外線照射は、250〜400nm、好ましくは330〜380nm、例えば360〜370nmの波長を有する。
本発明のある態様では、紫外線照射曝露は1〜300J/cm、好ましくは10〜200J/cm、例えば20〜100J/cmの照射線量で行われる。
照射線量は、本発明のある態様では、長時間低照射速度で例えば18J/cmの照射線量を得るために30分間10mW/cmで、又は本発明の別の態様では、短時間高照射速度で例えば200J/cmの照射線量を得るために1秒間200W/cmで紫外線照射曝露からもたらされ得る。つまり、照射速度および紫外線照射曝露時間は特定の状況に応じて変わり、上記に示すように、照射線量は、概してポリマー基板に満足いく結合を得るのに十分である。
本発明のある態様では、水性溶媒中の光反応性化合物の濃度は2〜50mM、好ましくは5〜20mM、例えば10〜15mMである。
本発明のある態様では、水性溶媒中のポリマー化合物の濃度は0.5〜50mM、好ましくは1〜15mM、例えば2〜10mMである。
本発明のある態様では、ポリマー基板は、ポリスチレン(PS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリイミド(PI)、環状オレフィンコポリマー(COC)、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、ポリ(ジメチルシロキサン)(PDMS)、エポキシ、ポリ(カプロラクトン)(PCL)、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリ(オキシメチレン)(POM)、ポリアミド(PA)、ポリエステル、ポリウレタン(PUR)、ポリ(エチレンオキシド)(PEO)、ポリイソプレン、ポリ(ブタジエン)、ポリ(乳酸)(PLA)、ポリ(グリコール酸)(PGA)、ポリ(ビニルピロリドン)、ヒアルロン酸(HA)、ヘパリン、アルギン酸塩、アガロース、コラーゲン、ゼラチン、およびこれらのコポリマーおよびブレンドおよび架橋材から成る群から選択される材料、好ましくはポリスチレンを含んで成る。
本発明のある態様は、ポリマー基板上にコーティングを適用する(又は施す又は塗布する;apply)ための方法であって、水性溶媒中の光反応性化合物およびポリマー化合物を反応させて、光反応性化合物およびポリマー化合物の反応生成物を得ること、および、ポリマー基板の存在下でUV照射に反応生成物を晒して共有結合したコーティングをポリマー基板上に得ることを含む、方法である。
本発明のある態様では、本発明は、ポリマー基板への疎水性分子および/もしくは親油性分子並びに/または両親媒性分子の吸着を制限するために使用される。
本発明のある態様では、コーティングを有するポリマー基板に吸着される溶解した分子種の量は、コーティング無しのポリマー基板に吸着される量の50%未満に、例えば40%、30%、20%および10%未満に、好ましくはコーティング無しのポリマー基板に吸着される量の5%未満にまで減じられる。
下記の非制限的な例を用いて本発明をより詳細に説明する。
(材料および方法)
ポリスチレン(PS、BASFグレード158K)をNunc(デンマーク)から入手したφ5cmのペトリ皿で使用した。グレード6013の環状オレフィンコポリマー(COC)箔をトーパスアドバンスポリマー社(ドイツ)から入手した。グレードULTRALAM3000の液晶ポリマー(LCP)箔をロジャー社(AZ)から入手した。4−ベンゾイルベンジルアミン塩酸塩(Bz)をフルオロケム(UK)から入手した。N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)、メタノール(MeOH)、酢酸、テルフェナジン、アステミゾール、ドフェチリド、アミオダロン、ソタロール、ウシ血清アルブミン(BSA)、非特異的ヒトIgG、ヒトインスリン、サケの精巣からのDNAナトリウム塩、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)、HO−PEG−OMe(750Da、PEG)、デキストラン(6kDa)、ポリ(ビニルピロリドン)(10kDa、PVP)、およびポリ(2−エチル−2−オキサゾリン)(5kDa、PEOXA)をシグマアルドリッチ社から入手した。OMe−PEG−NHS(750Da、PEG1166.0001、NHS−PEG)をアイリスバイオテク(ドイツ)から入手した。6nmの細孔サイズを有するYMCパックの5μmジオールHPLCカラム(8×500mm)をミクロラボアーフス(デンマーク)から入手した。X線光電子分光法(XPS)を、調査又は高分解能スペクトルのためそれぞれ200ev又は50evのパスエネルギーで400μmのワイド単色化AlKaX線スポットを用いるK−アルファスペクトロメータ(サーモフィッシャーサイエンティフィック社、UK)で行った。
エレクトロスプレーイオン化質量分光法(ESI−MS)はアジレント6100シリーズのシングルクアドLC/MSシステムを用いて実施した。
接触角を製造業者のSCA−20ソフトウェアを実行するデータフィジックス社のOCA20ゴニオメーター(ドイツ)を用いて決定した。静的前進および後退接触角を表面に5μLの水滴を適用した後に測定した。
(ポリマー表面のコーティングのための一般的手順)
ポリマー表面のコーティング
NHS−PEG、Bz−PEG、PEGおよびBzを50mM以下の濃度でPBSに溶解させ、デキストラン、PVPおよびPEOXAを2.5mg/mLの濃度のBzと共に7.5mg/mLの固定濃度でPBSに溶解させた。その反応溶液をポチスチレン容器内のポリマーフィルムに加え、その表面を、18mW/cmの照度で最大330〜380nmの広範囲の照明の(フィリップスクレオS−R80蛍光管)を有する特注の光反応器を使用してUV光に晒した。晒したサンプルを水およびエタノールで3回洗い流した。
BSA、インスリン、IgG又はDNAの吸着
BSA、インスリン、IgGおよびDNAを1mg/mL以下の濃度でPBSに各々溶解させ、ポリスチレン容器に加えた。被覆した又は被覆させていないフィルムのサンプルは水よりも小さな質量密度を有しており、被覆側がテスト溶液と面するよう水相に浮かばせて当該サンプルをテスト溶液に晒した。培養を室温で4時間行った。サンプルを5回水で注意深く洗い、次いでXPS分析で吸着量を定量化する前に乾燥した。
薬品の吸着
異なる濃度の薬品を50%アセトニトリル/50%HOの0.5mMのストック溶液から2mLのHOに溶解させ、被覆したポリスチレン容器又は被覆していないポリスチレン容器、および参照材料として作用するガラス容器に加えた(2mLの溶液を径33mmの円形の容器にそれぞれ加えた)。250nm以下の薬品濃度を調査した。異なる時間で250μLの上澄液を分析のため採取した。各サンプルを、内部標準として200nMのソタロール又はドフェチリドを含む250μLの99.8%MeOH/0.2%酢酸と混合した。50%HO/50%MeOH/0.1%酢酸ランニング緩衝液(0.1mL/分)を用いてESI−MSによりサンプルを分析した。
調合例1
ベンゾフェノンへのNHS−PEGの結合
NHS−PEG(126mg、151μモル)、Bz(35mg、141μモル)およびEDC−HCl(138mg、720μモル)60を0.5mLPBSに加えて、室温で24時間反応させることでBz−PEGを合成した。その生成物を、6nmの細孔サイズを有した5μmのジオールカラムを使用し、また50mMNaClの50%MeOH/50%HOのランニング緩衝液(1mL/分)を使用するHPLCで純化した。1mLのHOに溶解する前に純化した生成物を集め、溶媒濃縮した。Bz−PEGの濃度を99μLのHOに溶解させて、HPLCに注入した1μLのサンプルから決定した。
実施例1
UV光照射前にPBS中のベンゾフェノンアミン(Bz)およびNHS−PEG(750Da)を異なるポリマー表面に加える1工程で表面コーティングを行った(図表1:図で“Bz+NHS−PEG”と示す)。
Figure 2015530451
活性NHSエステル基を介した結合の意義を、(図で“Bz+PEG”と示されている)Bzおよび末端NHSエステルが無い同一の大きさのPEGを使用して別の一式の実験で調査した。また、BzおよびNHS−PEGをアミド結合を通じて第1に共有結合させてBz−PEGを形成する2工程(又は2段階)方法を調査した。Bz−PEG生成物をHPLCで純化し、次いでUV光照射前に異なるポリマー表面に加えた(“Bz−PEG”と示す)。2つの方法による表面コーティングは、有機溶媒を通常使用することに代えて水性緩衝液で行うという利点を有し、光活性化ベンゾフェノンと反応することができる。更に、実際の光活性化コーティングは単一工程で行われる。“Bz”と示す結果は溶解したベンゾフェノンのみの反応を示している。全ての化合物を10mMの濃度でPBSに溶解させた。“ブランク”は純PBSで処理した。ポリスチレン表面を一式の異なる手順を用いてUV照射で光活性し又は光活性することなく処理した。反応後十分にサンプルを洗浄し、物理吸着した試薬を取り除いた。乾燥したサンプルのXPS分析結果では、(図1B)のUV光無しの場合と比べて(図1A)のBz+NHS−PEGサンプルでの酸素(14.7原子%)および窒素(3.4原子%)の濃度が大きく増加していることを示していた。PEG無しのBzによる光活性化コーティングは酸素(3.4原子%)および窒素(1.0原子%)の量がかなり低くなっていた。この事はNHS−PEGが光活性化されたBzを含む処理で表面に結合されたことを示唆している。Bz+PEGサンプル(7.6原子%)およびBz−PEGサンプル(7.3原子%)は酸素濃度を増加させることを示し、PEGがわずかながらこれらのサンプルに付いたことを示していた。UV照射無しの全ての操作は大変低い酸素および窒素表面濃度となり、光活性がポリスチレン表面を修飾するために必要であることを示していた。
実施例2
反応度におけるBzおよびNHS−PEGの影響を、30分間のUV照射で0〜50mMで2つの濃度を変えることで調査した(図2参照)。14原子%の最大酸素濃度を10mMBzおよび2MmNHS−PEGで処理したサンプルで測定した。
実施例3
UV照射時間の影響をBz+NHS−PEG反応において調査した(図3)。酸素および窒素表面濃度は最大60分の照射時間と共に増加し(18.9原子%の酸素および4.8原子%の窒素)、その照射時間は調査した最も長い時間であった。
実施例4
薬品の吸着
低結合のBz+NHS−PEGコーティングの有効性を、幅広い疎水性を有する100nM溶液での被覆されたおよび被覆されていないポリスチレンの拡張された培養により調べた。ガラス表面をポリスチレンと呼ぶことに含めた。培養液の上澄みを異なる時間で採取し、内部標準の追加後エレクトロスプレーイオン化質量分光法(ESI−MS)により薬品濃度を決定した。
最初に追加した薬品濃度に対する上澄み中の薬品濃度の比で回収率を算出した。Bz+NHS−PEG(各化合物は10mM)により修飾されたポリスチレン表面は、殆どの疎水性薬品(cLogPがそれぞれ8.95、6.5および5.7であるアミオダロン、テルフェナジンおよびアステミゾール)において修飾されていないポリスチレンよりもかなり高い回収率を示した(図4)。疎水性の高い薬品であるドフェチリドおよびソタロール(cLogPがそれぞれ1.99および0.23である)は全ての表面で高い回収率を示した。
最も高い疎水性薬品であるアミオダロンはガラス表面でさえ高い吸着性を示した。しかしながら、図4では、実際の薬品測定を行う前に最大3日間採取した上澄みの保存のためにガラスバイアルを使用した。そのため、測定結果は、保存用のガラスバイアルへの後の吸着によりテスト表面に吸着した量をおそらく多く見積もっている。別の一連の実験は、異なる表面コーティング方法の低結合の質のため好感度の測定としてアミオダロンを使用し、サンプリング後1時間以内に薬品濃度を測定することでガラスバイアルでの吸着の問題を最小にした(図5)。ガラスは予想通り最小の薬品吸着を示した。しかしながら、Bz+NHS−PEGで被覆されたポリスチレンは1時間後に76%の高い回収率、5時間後に50%の回収率、および1週間後に13%の回収率を示し、後者はガラスに相当する。それに比べて、初期のアミオダロンの3%未満が被覆されていないポリスチレンに5時間後に溶解したままであった。
濃度が10nM〜250nMの疎水性の低いアステミゾールを用いた3日間のBz+NHS−PEGで被覆したポリスチレンの培養は、最小濃度でさえ20%を超える回収率を示し、薬品濃度が高くなるにつれて回収率も増えた(図6)。対して、被覆していないポリスチレンはテストした全ての薬品濃度でゼロに近い回収率を示した。
実施例5
ポリスチレン、環状オレフィンコポリマー、液晶ポリマーおよびポリイミドを含む微量分析システムに関連する幅広いポリマーでのタンパク質吸着を減じるBz+NHS−PEGコーティングの有効性をテストした。修飾および未修飾のポリマー表面を4時間PBS中で0〜1mg/mLのウシ血清アルブミン(BSA)と共に培養した。十分に洗浄した後、培養した表面をXPSで分析した(図7)。
BSAを用いた培養前後の窒素表面濃度の違いをポリイミドが分子構造に窒素を含んでいるという暫定特許を用いて吸着したタンパク質の量の測定値であるとした。BSA吸着後窒素の大きな増加(最大7原子%)を、被覆していないサンプルおよび全てのテストしたポリマー材のためBz被覆したサンプルで観察した。対して、Bz+NHS−PEG又はBz−PEGを使用して修飾したポリマー表面はわずかに窒素濃度が増えたことを示し(<0.6原子%)、これらのPEGで被覆したサンプル上でのBSA吸着量が低いことを示した。Bz+PEGで処理されたポリマー表面は、BSAで培養後全てのポリマー材上の表面窒素濃度が高くなっていることから明らかなように、Bz+NHS−PEGで修飾した材料よりも劣った小さなタンパク質結合特性を示した。
実施例6
Bz+NHS−PEGで被覆した又は被覆していないポリスチレン表面上の幅広い分子量にわたる異なる種類のタンパク質の吸着を分析した(図8A)。表面のコーティングは小さいサイズのタンパク質および中間サイズのタンパク質(それぞれインスリンおよびBSAに対応)の吸着を強力に制限した。大きなサイズのタンパク質(IgG)に関しては、0.1mg/mL以下の濃度で同じ効果を観察し、最も高いテストしたIgG濃度である1mg/mLでは少しその効果を示した。
実施例7
DNAは多くの異なる材料表面に吸着することが示されている。1mg/mL以下の濃度のサケの精巣からのDNAを用いて培養した後のDNA吸着を減じるためのBz+NHS−PEGコーティングの能力をポリスチレン表面上でテストした。吸着は、図8Bおよび図8Cにそれぞれ示すように、ヌクレオチドからの窒素の表面濃度の増加およびDNA骨格からのリンの増加を生じさせる。リンのシグナルはDNAの吸着量のより一貫したマーカーになることが分かっている。2つの高い濃度(1mg/mLおよび0.1mg/mL)では、ポリスチレン表面に1原子%を上回るリンをもたらし多くの吸着があった一方、0.01mg/mLのDNAを用いた培養では0.3原子%のリンをもたらした(図8C)。対して、Bz+NHS−PEGにより被覆されたポリスチレン上で培養されたDNA溶液は検出限界近傍の大変低いリン濃度(0.1原子%未満)をもたらした。つまり、DNAの吸着は表面修飾後強力に減じられる。
実施例8
最終のPEGコーティングの密度および厚さを図3に示すようにUVリアクターでの照射時間を制御することで制御することができる。異なる照射時間で形成したサンプルを4時間PBS中の0.1mg/mLのIgGを用いて培養し、タンパク質の吸着量をXPSを用いて分析して、窒素および硫黄の表面濃度を調べた(図9)。タンパク質の吸着は5分以下のUV照射により形成したサンプルで高く、一方10分を超える照射時間では照射時間の増加と共にタンパク質の吸着が減じられた。0.08原子%の最小窒素濃度および0.07原子%の最小硫黄濃度はそれぞれ最長照射時間である60分で観察された。この事は、UV照射時間およびおそらくUV線量がPEGコーティング量を制御し、それによって表面の低結合の質を制御するための重要なパラメーターであることを示している。
実施例9
デキストラン、PVPおよびPEOXAをポリマー表面に対するタンパク質の吸着を減じるためのPEGに代えて使用することができる。ポリスチレン基板を、デキストラン、PVP又はPEOXAのいずれかを有するBzの溶液を用いて30分間UV照射により表面修飾した。得られた表面をXPSで分析し、制御したサンプルにわたって酸素および窒素の両方の表面濃度が増えていることを示していた(図10A)。続いて4時間0.1mg/mLのBSAを用いた培養では、制御したサンプルに比べて全ての修飾基板上でタンパク質の吸着が減じられていることを示していた(図10B)。
実施例10
ポリスチレン基板を、アミン反応官能部分、カルボン酸スクシンイミジルエステルを有するPEG(NHS−PEG)、又はアミンの少ない反応官能部分、修飾されていないカルボン酸を有する同等のPEG(HOOC−PEG)のいずれかで表面修飾した。修飾基板の分析結果は、より高密度表面コーティングを示すHOOC−PEG修飾面(8.3原子%)上の酸素濃度よりもNHS−PEG修飾面(10.5原子%)上の酸素濃度が高いことを示した。続いて4時間0.1mg/mLのBSAを用いた培養結果は、HOOC−PEG被覆基板の吸着(3.05原子%の窒素;0.13原子%の硫黄)よりもNHS−PEG被覆基板上のタンパク質の吸着(0.95原子%の窒素;0.01原子%の硫黄)がかなり低いことを示していた。この結果は、光反応性化合物の官能部分と共有反応可能なポリマー化合物における官能部分はタンパク質吸着の低いコーティングを生じさせることを示している。
実施例11
取り付けられる異なる反応基を有するベンゾフェノンは異なる表面反応性を有する。下記のタイプのベンゾフェノンを水性緩衝液中のポリスチレン表面にNHS−PEGを取り付けるための能力のため評価を行った:4−ベンゾイルベンジルアミン塩酸塩(BZ)、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン(4xOH−Bz)、4−ヒドロキシベンゾフェノン(1xOH−Bz)、2−アミノベンゾフェノン−2’−カルボン酸(1xNH−1xCOOH−Bz)、3,4−ジアミノベンゾフェノン(2xNH−Bz)、2−ベンゾイル安息香酸(1xCOOH−Bz)、2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸(1xCOOH−CH−Bz)。図11は、60分のUV処理後のポリスチレン上のNHS−PEG(7.5mg/ml)と共に異なる種類のベンゾフェノン(2.5mg/ml)の処理後、結合したベンゾフェノンおよびNHS−PEGから生じる酸素および窒素の量を示している。酸素および窒素の量は、サンプルに相当量のPEGと結びついていない他のタイプのベンゾフェノンと比べて、Bz+NHS−PEGおよび1xCOOH−CH−Bz+NHS−PEGを有したサンプルにおいて著しく多かった。これらの結果は、ベンゾフェノンアミン(Bz)は、水性溶媒中で他の変異型のベンゾフェノンと比べてポリマー表面にPEGを取り付けることが好ましいことを示していた。
実施例12
ベンゾフェノン(Bz)はポリマー表面に異なるポリマーを取り付けるために使用することができる。図12は、水性媒体中でBzと共に30分UV照射した後のポリアクリル酸(PAA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリアクリルアミド(PAAM)およびデキストランのXPS分析結果を示している。低分子量(5kDa)又は高分子量(15kDa)のPAAを用いた結合反応では、UV曝露後において酸素および窒素の量が増大したが、UV曝露無しでは酸素および窒素を検出できなかった。この事はPAAの光化学の取り付けが有効であることを示していた。PVPおよびPAAMを用いた結合反応は高い効率性ではないがUV照射が共有表面結合に左右していることに従い、UV照射後にポリマー表面に中間量の酸素および窒素を示し、UV照射無しでは少量の酸素および窒素を示した。
実施例13
ポリプロピレンから成る化合物マイクロタイタープレートを水中でNHS−PEG(7.5mg/ml)およびBz(2.5mg/ml)を用いてPEGで被覆し、UV光に晒した。薬品のアステミゾールをPEG被覆したプレート、被覆していないプレート、およびガラス被覆したプレートに異なる濃度で加え、1時間保存した。続けて保存した薬液を自動化パッチクランプシステムを用いて調査した。hERGイオンチャネルでの薬品の影響をイオン電流を測定し、算出したIC50値の結果により分析した。被覆していないプレートに保管した薬液は、PEG被覆したプレート又はガラス被覆したプレートに保管した薬液と比べてIC50値が高いという結果になり、PEG被覆したプレートから得られるIC50値は参照のガラス被覆したプレートで得られる値と殆ど同じであった。高く算出されたIC50値、すなわち溶液中の低い有効薬品濃度は、被覆されていないポリプロピレンプレートの表面に相当に薬品化合物が吸着したことによるものである。この結果は、そのような望ましくない薬品吸着をプレートの事前のPEGコーティングにより強力に減じることができることを示していた。
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・ジャーナル生物医学および生命科学893〜894(2012年)134〜143頁のクロマトグラフィB分析技術のシルベスターSらによる“人の尿サンプルのAZD9164の非特異的な吸着問題の克服:生物学的分析および代謝産物分析の同定手法の考察”
・J.ビオムド.マーター.レス1992年26号779〜790頁のバーグストロームKらによるPEGで被覆されたポリスチレン表面上におけるフィブリノゲン吸着の低減
・ジャーナル膜科学115号(1996年)31〜47頁のウルブリヒトMらの“親水性および低タンパク質の吸着限外ろか膜形成のための光誘起グラフト重合表面修飾”
・サーフ.インターフェースアナル2008年40号386〜390頁のイグアーブOらの“BSA吸着を抑制するためポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)フィルム上へのポリエチレングリコールモノアクリレート(PEGA)のグラフト重合”
・ジャーナル生物医学材料調査1999年44巻第3号298〜307頁のデファイフK.Mらによる“タンパク質吸着、細胞粘着およびシリコーンゴムに対する異物反応での光化学固定化ポリマーコーティングの効果”
・WO90/00887

Claims (16)

  1. ポリマー基板にコーティングを適用するための単一工程の方法であって、
    前記ポリマー基板の存在下で水性溶媒に溶解した光反応性化合物およびポリマー化合物を紫外線照射に晒して、光反応性化合物およびポリマー化合物の反応生成物を含んで成る共有結合させたコーティングをポリマー基板上に得ることを含む、方法。
  2. 前記光反応性化合物は、紫外線照射に反応して前記ポリマー化合物と反応可能な官能部分および前記基板に共有結合形成可能な潜在的官能基を含んで成る水溶性化合物である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記光反応性化合物の前記官能部分は、−(CH0−4−NHR、−(CH0−4−COOR、および−(CH0−4−O−(CH0−4−Rから成る群から選択される部分であり、RはH又はC1−4−アルキルである、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 共有結合形成可能な前記光反応性化合物の前記潜在的官能基は、フェニル−C(=O)−、キノイドC=O、およびチオキサンテンC=Oから成る群から選択される、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記光反応性化合物は、ベンゾフェノン誘導体、アセトフェノン誘導体、アントラキノン誘導体、チオキサントン誘導体、およびケトクマリン誘導体から成る群から選択される芳香族ケトンであり、好ましくは、前記光反応性化合物は、4−ベンゾイルベンジルアミン、2−アミノベンゾフェノン、3−アミノベンゾフェノン、4−アミノベンゾフェノン、3,4−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、2−ベンゾイル安息香酸、4−ベンゾイル安息香酸、2−アミノアセトフェノン、2’−アミノアセトフェノン、2−アミノベンゾフェノン−2’−カルボン酸、4−ヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−アセチル安息香酸、4−アセチル安息香酸、2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸、アントラキノン−2−カルボン酸、1−アミノアントラキノン、1,4−ジアミノアントラキノン、2−アミノ−7−メチル−9H−チオキサンテン−9−オン、2−カルボキシ−9H−チオキサンテン−9−オン、および2−(3−スルホプロポキシ)−9H−チオキサンテン−9−オン、またはこれらの無機塩又は有機塩から成る群から選択され、好ましくは4−ベンゾイルベンジルアミン又は4−ベンゾイルベンジルアミン塩酸塩である、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記ポリマー化合物は、炭素に結合した水素を含み、および光反応性化合物の前記官能部分と反応可能な官能部分を有するポリマーである、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 前記ポリマー化合物は、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、ポリアクリル酸(PAA)、ポリアクリルアミド(PAAM)、デキストラン、およびポリ(オキサゾリン)化合物、並びにエステル、アミン、酸、スクシンイミジル修飾酸、マレイミド、ビオチン化エステル、ビオチン化アミン、ビオチン化酸、およびこれらのビオチン化マレイミドから成る群から選択される、請求項6に記載の方法。
  8. 前記ポリマー化合物は、OMe−PEG−NHS(アルファ−メトキシ−オメガ−カルボン酸スクシンイミジルエステルポリ(エチレングリコール))、OPSS−PEG−NHS(アルファ−[3−(o−ピリジルジスルフィド)プロパノイルアミド]−オメガ−カルボン酸スクシンイミジルエステルポリ(エチレングリコール))、およびビオチン−PEG−NHS(アルファ−ビオチン−オメガ−カルボン酸スクシンイミジルエステルポリ(エチレングリコール))から成る群から選択され、好ましくはOMe−PEG−NHSである、請求項7に記載の方法。
  9. 前記溶媒は、水、1つ以上の無機塩又は有機塩の水性溶液、無機酸の水性溶液、およびアンモニアから成る群から選択され、好ましくは、溶媒は、炭酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、および塩化カリウムから成る群から選択される少なくとも1つの塩の水性溶液であり、好ましくはリン酸緩衝生理食塩水(PBS)である、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 紫外線照射の曝露は、250〜400nm、好ましくは330〜380nm、例えば360〜370nmの波長の放射線を用いて行われる、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 紫外線照射の曝露は、1〜300J/cm、好ましくは10〜200J/cm、例えば20〜100J/cmの放射線量で行われる、請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 水性溶媒中の光反応性化合物の濃度は、2〜50mM、好ましくは5〜20mM、例えば10〜15mMである、請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
  13. 水性溶媒中のポリマー化合物の濃度は、0.5〜50mM、好ましくは1〜15mM、例えば2〜10mMである、請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
  14. ポリマー基板は、ポリスチレン(PS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリイミド(PI)、環状オレフィンコポリマー(COC)、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、ポリ(ジメチルシロキサン)(PDMS)、エポキシ、ポリ(カプロラクトン)(PCL)、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリ(オキシメチレン)(POM)、ポリアミド(PA)、ポリエステル、ポリウレタン(PUR)、ポリ(エチレンオキシド)(PEO)、ポリイソプレン、ポリ(ブタジエン)、ポリ(乳酸)(PLA)、ポリ(グリコール酸)(PGA)、ポリ(ビニルピロリドン)、ヒアルロン酸(HA)、ヘパリン、アルギン酸塩、アガロース、コラーゲン、ゼラチン、並びにこれらのコポリマーおよびブレンドおよび架橋材から成る群から選択される材料、好ましくはポリスチレンを含んで成る、請求項1〜13のいずれかに記載の方法。
  15. 請求項1〜14のいずれかに記載の方法により得ることが可能な、ポリマー基板に共有結合させるために適したコーティング。
  16. ポリマー基板に溶解した検体の吸着を減じるため、好ましくはポリマー基板への疎水性分子および/もしくは親油性分子並びに/または両親媒性分子の吸着を制限するための請求項15に記載のコーティングの使用。
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