JP2015530237A - フルオロポリマー樹脂製造における限外ろ過による廃水処理 - Google Patents

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Abstract

本発明は、フルオロポリマー樹脂廃棄物固体を含有する廃水を処理するための方法であって、廃水を中空繊維膜に通して、フルオロポリマー樹脂廃棄物固体を分離し、処理されたろ過水を生成する工程と;廃水からフルオロポリマー樹脂廃棄物固体を除去する工程とを含む方法を提供する。

Description

本発明は、限外ろ過膜を用いて廃棄物固体を除去することによって、フルオロポリマー樹脂の製造から生じる廃水を処理するための方法に関する。
フッ素化モノマーの水性分散液重合のための典型的なプロセスは、フッ素系界面活性剤および脱イオン水を含む加熱された反応器にフッ素化モノマーを供給する工程を含む。パラフィンワックスが、ある種の重合、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ホモポリマーのための安定剤として反応器中で用いられる。ラジカル開始剤溶液が用いられ、重合が進行するにつれて、重合を維持するために、さらなるフッ素化モノマーが加えられる。ワックスを用いない(wax−free)重合が、一般に、溶融加工性TFEコポリマーに使用され、連鎖移動剤が、溶融粘度を制御するために、これらのコポリマーのいくつかの重合に用いられる。数時間以下の期間の後、供給が停止され、反応器は通気され、未加工の分散体が保持容器に移される。
金属、ガラスおよび布帛に適用されるフルオロポリマーコーティングに使用するために、ポリマー分散体が、典型的に、分散安定化および濃縮操作に移され、それにより、コーティングとして使用される分散体が生成される。特定のグレードのPTFE分散体が、微粉末の生成のために作製される。この用途のために、ポリマー分散体は、凝集され、水性媒体は除去され、PTFEは、乾燥されて微粉末が生成される。成形樹脂用途のための溶融加工性フルオロポリマーの分散体も凝集され、凝集された粉末が乾燥され、次に、後の溶融加工操作に使用するためのフレーク、チップまたはペレットなどの好都合な形態へと加工される。記載されるようなフルオロポリマー樹脂の製造により、多くの廃水流れが生成され、この廃水流れは、典型的に、いくらかの量のフッ素系界面活性剤を含む、廃棄物ポリマー固体および他の成分を含有する。
パーフルオロオクタンカルボン酸および塩(一般的なフッ素系界面活性剤)に関する最近の環境への懸念のため、フルオロポリマー重合プロセスおよび廃棄物流れにおけるパーフルオロアルカンカルボン酸および塩を減少させるかまたはなくすことに関心が集まっている。最近、フルオロポリマーの重合におけるパーフルオロアルカンカルボン酸または塩の代わりにフッ素系界面活性剤としてフルオロエーテルカルボン酸または塩を使用することに関心が集まっている。フルオロポリマーの製造業者はまた、フッ素重合プロセスおよび得られる廃棄物流れにおけるフルオロエーテルカルボン酸または塩の界面活性剤を減少させ、再利用し、または他の形で抑制することに関心を示している。
廃水流れからフッ素系界面活性剤を除去または回収する前に、固体の凝集を防ぐために安定化界面活性剤を加えるか、または後のフッ素系界面活性剤除去プロセスに使用される機器の汚染を避けるために沈殿によってフルオロポリマー樹脂廃棄物固体を除去することが必要とされている。両方の代替例が、Hintzerらへの米国特許出願公開第2007/0027251号明細書に開示されている。安定化界面活性剤を加えることに関して、特に、廃水がフッ素系界面活性剤を回収するために処理される場合、処理を必要とする、廃水へのさらなる有機化学薬品の添加は一般に望ましくない。フルオロポリマー廃棄物固体を除去することに関して、Felixらに付与された米国特許第6,613,941号明細書およびHintzerらへの米国特許出願公開第2007/0027251号明細書には、フルオロポリマー粒子を沈殿させた後、沈殿物を分離することを含む、2段階プロセスによって、廃水からフルオロポリマー粒子および他の微細固体を除去することが開示されている。このような沈殿は、化学的にまたは電気凝固法によって誘発され得る。分離は、ろ過、デカンテーション、浮上分離(floatation)または沈降などのいくつかの公知の機械的方法によって達成され得る。化学剤の添加を必要としない、フルオロポリマー樹脂廃棄物固体を含有する廃水を処理するための簡素化された方法が必要とされている。
本発明は、フルオロポリマー樹脂廃棄物固体を含有する廃水を処理するための方法であって、
フルオロポリマー樹脂廃棄物固体を分離し、処理されたろ過水を生成するために、前記廃水を中空繊維膜に通す工程と;
廃水からフルオロポリマー樹脂廃棄物固体を除去する工程と、
を含む方法を提供する。
好ましい実施形態において、フルオロポリマー樹脂廃棄物固体は、好ましくは、すくい取り(skimming)によって、廃水の表面から除去される。他の実施形態において、廃水は、界面活性剤、好ましくは、フルオロエーテルカルボン酸または塩の界面活性剤を含有し、これは、処理されたろ過水とともに中空繊維膜に通される。一実施形態において、処理されたろ過水は、濃縮されて、濃縮された処理されたろ過水が得られる。別の実施形態において、界面活性剤、好ましくは、フルオロエーテルカルボン酸または塩の界面活性剤は、処理されたろ過水から回収される。
処理されたろ過水を生成し、処理されたろ過水からフルオロポリマー樹脂廃棄物固体を分離する、本発明の廃水処理プロセスに使用される中空繊維限外ろ過膜モジュールの好ましい一実施形態の概略図である。 処理されたろ過水を生成し、処理されたろ過水からフルオロポリマー樹脂廃棄物固体を分離する、本発明の廃水処理プロセスに使用される中空繊維限外ろ過膜モジュールの好ましい一実施形態の概略図である。 処理されたろ過水を生成し、処理されたろ過水からフルオロポリマー樹脂廃棄物固体を分離する、本発明の廃水処理プロセスに使用される中空繊維限外ろ過膜モジュールの好ましい一実施形態の概略図である。 処理されたろ過水を生成し、処理されたろ過水からフルオロポリマー樹脂廃棄物固体を分離する、本発明の廃水処理プロセスに使用される中空繊維限外ろ過膜モジュールの好ましい一実施形態の概略図である。 廃水処理タンクに沈められたいくつかの限外ろ過膜モジュールの使用およびフルオロポリマー樹脂廃棄物固体の除去を示す、本発明の廃水処理プロセスの実施に有用な装置の好ましい一実施形態の概略図である。
廃水
本発明は、フルオロポリマー樹脂廃棄物固体を含有する廃水を処理するための方法に関する。廃水は、フルオロポリマー樹脂製造中に生成される任意の水性廃棄物流れである。フルオロポリマー樹脂廃棄物固体を含有することに加えて、廃水は、水に加えられるかまたはフルオロポリマー製造中に生成される化学薬品とともに、フッ素系界面活性剤などの界面活性剤を含有し得る。溶解塩が、典型的に存在し、存在するイオン種としては、アンモニウムイオン、炭酸イオン、硫酸イオン、開始剤副生成物、フッ化物イオンなどが挙げられる。
PTFE微粉末またはフルオロポリマー成形樹脂が、凝集などによって分散体から単離されるときおよびフルオロポリマー樹脂廃棄物固体の一部の小粒子が、場合によりフッ素系界面活性剤の一部と一緒に水中に残る場合、廃水が凝集から生じ得る。重合の後、フルオロポリマーが、水性媒体から単離されるとき、フッ素系界面活性剤の一部が、典型的に、フルオロポリマー中に残る。他のこのような廃水流れは、凝集されたポリマーの洗浄からまたは水搬送プロセスによる凝集されたポリマーの移送から生じ得る。別の実施形態において、廃水は、フルオロポリマーの乾燥の際に生成される排出ガスのスクラビングから生じるスクラビング液体(scrubbing liquid)であり得る。フルオロポリマーが乾燥のために加熱されるとき、フッ素系界面活性剤は、揮発され、乾燥器または炉の排出ガス中で運び去られ得る。環境中へのフッ素系界面活性剤の放出を避けるために、排出ガスは、排出ガス流れからフッ素系界面活性剤を回収するために、スクラバー溶液を含むスクラバーに排出ガスを通すことによって処理される。したがって、スクラバー溶液は、フッ素系界面活性剤およびいくらかのフルオロポリマー樹脂廃棄物固体を含有し得る。これらの場合の全てにおいて、重合および/または安定化を助けた界面活性剤が存在する場合、このような界面活性剤を回収することが望ましいであろう。後述されるように、廃水からフッ素系界面活性剤を回収することが特に望ましい。廃水流れが、様々なフルオロポリマーのためのフルオロポリマー製造プロセスからおよび/または単一のフルオロポリマーの製造における様々な時点から生じる上述されるものなどの複数の流れで構成され得る。
フルオロポリマー樹脂廃棄物固体は、典型的に、分散重合から生じる粒子、オリゴマーから形成される粒子および/またはより小さい粒子の凝集物などの小さいフルオロポリマー粒子である。フルオロポリマー粒子は、一般に球形であるが、任意の形状を有していてもよく、大きさが幅広く異なり得る。フルオロポリマー粒子は、典型的に、約10nm〜約3000nmの範囲の数平均粒度を有する。この範囲の下端の粒子は、典型的に、コロイド粒子または分散粒子であるとみなされ、約30nm〜約500nm、より典型的に、約50nm〜約500nmの数平均粒度を有し得る。多くの場合、50nmより小さい粒子は、例えば、注入(pumping)の際、空気の導入の際などに、廃水中の乱流によって引き起こされる粒子間衝突により、凝集してより大きくなる。より大きい粒子、例えば、数平均粒度で約500nm〜約3000nmのサイズを有する粒子は、典型的に、廃水中で懸濁される。より大きい粒子が、廃水を限外ろ過膜で処理する前に粗ろ過工程を用いて除去され得るが、本発明の方法は、このような粒子を除去するのに有利には用いられる。廃水中のフルオロポリマー粒子の量は、一般に限定され、典型的に、廃水流れの組成物を基準にして、重量分率で5%未満または重量分率で1%未満であり、重量分率で0.01〜0.5%が一般的である。
本発明は、フルオロポリマー樹脂廃棄物固体の除去に対処する。本方法は、特に、後の界面活性剤の除去および回収プロセスを用いるプロセスにおいて、特に、界面活性剤がフッ素系界面活性剤である場合、このような固体が廃水の排出を妨げるのを防ぐのに特に有用である。
限外ろ過
本発明は、廃水を中空繊維膜に通して、フルオロポリマー樹脂廃棄物固体を分離し、処理されたろ過水を生成する工程を含む。中空繊維は、約1.5mm〜約5.0mm、好ましくは、約1.5mm〜約3.0mmの外径を有する、ポリエーテルスルホンまたはポリフッ化ビニリデンなどのポリマー膜であるのが好ましい。膜は、膜の内側に設けられた繊維の組紐(textile braid)などの補強材により高い機械的強度を有するのが好ましい。繊維は、好ましくは、1000mm〜2700mmの長さ、例えば、1800mmの長さを有し、好ましくは、束として構成される。束の典型的な有効表面積は、約3.3m2であり得る。
中空繊維膜は、約0.03〜約0.07μm、好ましくは、約0.05μm(50ナノメートル)の細孔径を有するのが好ましい。例示のために、Koch Membrane Systems,Inc.(Wilmington,Massachusetts)製のPuron(登録商標)Hollow Fiber Modulesから入手可能なものなどの好ましい膜システムが、図2に示される本発明の変更例とともに図1a〜1dに記載されている。図1aに示されるように、本発明に使用される中空繊維膜(1)は、好ましくは、環状の束(2)として構成される。Koch Membranes Systemsによって販売されているシステムの各束は、約3.3m2の有効面積を有する。図2に示されるように、束(2)は、好ましくは、廃水を含むタンク(3)中に垂直に沈められる。示される好ましいシステムにおいて、タンク(3)には、廃水の露出された上部表面(18)が生じるように、廃水入口(25)を通して廃水が充填され得る。図1aに示されるように、中空の膜繊維の下端が、好ましくは、ボトムヘッダー(5)によって固定される一方、上端は、個別にシールされる。空気ノズル(7)が、好ましくは、膜の束(2)の中心でボトムヘッダー(5)に配置され、以後、より詳細に記載されるように空気洗浄を提供する。図1bに示されるように、Koch Membrane Systemsによって販売されている好ましい膜は、中空繊維に機械的強度および完全性を与える、膜内に埋め込まれた編組された補強材(6)を含む。
Koch Membrane Systemsによって販売されている好ましい膜システムにおいて、中空繊維膜の複数の束(2)のためのボトムヘッダー(5)は、図1cに示されるように列(8)で中空繊維膜の束(2)を支持するトレー(19)によって提供される。いくつかのトレー(19)が、フレーム(3)によって支持されて、図1dに示されるようにモジュール(9)が得られる。トレー(19)は、中空繊維膜の下端から液体流を提供する内部通路(図示せず)と、ノズル(7)に空気流を供給するための通路(図示せず)とを含む。各列(8)のための中空繊維膜の束(2)は、支持体(27)によって緩く支持され、それにより、中空の膜の上端が、自由に横方向に移動することができる。この移動の自由は、後述されるように、気泡(12)の洗浄作用を助ける。代替的な実施形態において、空気流が、束の外部に提供され、膜表面における同様の空気洗浄作用が提供され得る。
図1cおよび1dに示されるように、各トレー(19)は、中空繊維膜の束(2)の下端と流体連通する内部通路に連結するろ液上昇管(filtrate riser)(20)を含む。モジュール(9)において、ろ液上昇管は、モジュールの上部の近くに位置決めされたろ液マニホルド(21)に連結される。図2に示される2つのモジュール(9)などのタンク(3)中のいくつかのモジュール(9)を用いる好ましい膜システムにおいて、モジュールのろ液マニホルド(21)は、適切な導管(図示せず)によって、ろ液出口(26)に連結される。好ましいシステム中の各モジュール(9)は、送気管(22)も含み、送気管(22)は、モジュールの上部から延在し、中空繊維膜の各束(2)のためのノズル(7)に空気流を供給するトレー(19)の通路と流体連通している。複数のモジュールが図2のように使用されるとき、空気は、各モジュールの送気管(22)に連結される入口(24)に供給され得る。図示されていないが、フッ素系界面活性剤の蒸気が流出するのを防ぎ、フルオロポリマー樹脂廃棄物固体の粉塵が環境に入るのを防ぐために、タンク(3)にはカバーが設けられる。
浮上分離または沈殿などのフルオロポリマー樹脂廃棄物固体の除去のための手段が存在する場合、GE Water & Process Technologies(Trevose,PAに本社がある)によって提供されるZeeWeed(登録商標)膜のモジュールなどの二重ヘッダー膜も使用され得る。典型的に、約40nmの細孔径および約1.9mmの外径を有するこのような膜。上記の単一のヘッダー膜システムは、中空繊維の移動の自由度の増大という利点を有し、それにより、二重ヘッダーシステムと比較して膜の汚染の速度が低下される。
ろ液出口(26)に準大気圧をかけることによって、フルオロポリマー樹脂廃棄物固体(10)が膜の外側に残り、矢印(11)によって示される処理されたろ過水が中空繊維膜の内側へと流れるように、廃水が、好ましくは、各モジュール(9)における中空繊維膜(1)に通される。好ましいシステムにおける処理されたろ過水(11)は、繊維の内側を伝ってボトムヘッダー(5)へと、トレー(19)の通路であるが、ろ液上昇管(20)を上昇し、ろ液マニホルド(21)中に入り、ろ液出口(26)へと流れる。後に説明されるように、存在する場合、界面活性剤、特に、フッ素系界面活性剤、例えば、フルオロエーテルカルボン酸または塩の界面活性剤が、処理されたろ過水とともに中空繊維膜に通される一方、膜の細孔より大きい粒度を有するフルオロポリマー樹脂廃棄物固体(10)は、処理されたろ過水(11)から分離される。次に、ろ液出口(26)からの処理されたろ液は、界面活性剤を除去または回収するなど、必要に応じてさらに処理され得る。加圧空気を入口(24)に供給することによって、空気が、空気ノズル(7)に供給される。再度、図1aを参照すると、気泡(12)が、空気ノズル(7)から上昇し、膜表面を洗浄して、フルオロポリマー固体が膜表面に堆積するのを防ぎ、膜表面に固体の堆積がない状態を保つ。
重い廃棄物固体が廃水処理タンクの底に沈む同様の膜モジュールを使用する都市の汚泥処理と異なり、疎水性フルオロポリマー樹脂廃水粒子は、好ましくは、空気ノズル(7)から供給される疎水性気泡の一部を捕捉して浮揚性になり、廃水タンクの表面に浮遊し、ここで、それらの粒子は、後述されるように廃水から除去される。このように、空気ノズル(7)から廃水中への空気流は、好ましくは、フルオロポリマー廃棄物固体(10)を、膜の外側から、それが除去され得る廃水の表面へと移動するのを助ける。任意のフルオロポリマー樹脂廃棄物固体がタンクの底に沈降する場合、このような固体は、図2に示される排水管(17)における水または汚泥の抜き取りおよび脱水によって、通常除去される。廃棄物流れが限外ろ過の前に粗ろ過にかけられた場合、除去される水または汚泥は、フルオロポリマー樹脂廃棄物粒子および他の固体粒子、例えばろ材を含有し得る。
廃水は、典型的に、約0〜約1バールの膜間圧の範囲の圧力で、約2〜約45l/m2.時の範囲の流量で中空の膜を通して抜き取られる。この遅い流動速度はまた、膜表面における固体の堆積を最小限に抑えるのに役立つ。本方法により、好ましくは、フルオロポリマー樹脂を実質的に含まない処理されたろ過水が生成され、すなわち、処理されたろ過水は、好ましくは、ろ過水の量に基づく重量基準で、300ppm未満、より好ましくは、100ppm未満、最も好ましくは、50ppm未満のフルオロポリマー樹脂を含有する。処理されたろ過水は、好ましくは、Hach Turbiditimeter,Model 2100N(Loveland,Colorado)で測定される際に0.1〜0.9NTU、より好ましくは、0.2〜0.4NTUの水の濁度を有する。
好ましい実施形態において、限外ろ過膜に供給される廃水流れのpHは、約5未満、好ましくは、約3〜約5の範囲である。廃水流れの酸性化により、廃水処理タンク中の廃棄物固体の凝集が促進される。さらなる酸性化により、廃水中の炭酸イオンの、二酸化炭素ガスへの転化が促進され、それにより、後述されるように、炭素床がフッ素系界面活性剤の除去に使用されるときの吸着が増加される。
本発明の廃水処理の方法は、好ましくは、実施例により詳細に記載されるように限外ろ過システムの以下のサイクルを含む。
通気−送風機をサイクルさせて、フルオロポリマー樹脂廃棄物固体の除去を助ける(実施形態によっては、各工程または緩和(relaxation)工程を除く全ての工程において空気を吹き込むのが好ましいであろう)。
真空−真空圧力をサイクルさせて、膜を通して廃水を引き抜く。0〜1バールの膜間圧の圧力。
逆洗−真空の方向を逆転してサイクルさせて、膜の清浄化を助ける。0〜1バールの膜間圧の圧力。
脱気−脱気を用いて、UF膜の内側のポケット中の空気/ガスを除去する。膜を通して、廃水の増加した流れを引き抜くことによって脱気を行う。
スクラビング/緩和−空気をシステムに供給するが、真空をかけないため、廃水が中空の膜を通って流れない。この任意選択の工程を含めることで、汚染を減少させることによって膜の寿命が延長される。
排出/除去−空気をシステムに供給せず、水位を上昇させる。すくい取りを行う。すくい取りの後、膜タンクの中身を部分的に排出させる。
廃棄物固体の除去
本発明は、廃水から、好ましくは、廃水の表面からフルオロポリマー樹脂廃棄物固体を除去する工程を含む。このような除去は、すくい取りまたは機械的補助を用いるなどの手作業であるいは空気流または水流からの補助によって行われ得る。好ましいプロセスにおいて、フルオロポリマー樹脂廃棄物固体が、廃水の表面から固体をすくい取ることによって除去される。フルオロポリマー樹脂廃棄物固体を除去するための好ましい実施形態は、図2に示されるように、パドル(13)を含むパドルアセンブリを用いることによるものであり、このパドル(13)は、廃水を含むタンク(3)の上部にわたって延在し、廃水(18)の表面をすくい取るために沈められた中空の膜モジュール(9)の上の水に及ぶように支持される。パドル(13)は、端部に隣接してパドル(13)に連結する2つのチェーン(15)を含むチェーンドライブシステムによって、すくい取り動作のために支持されるのが好ましい。チェーンは、示される方向にチェーンを移動させるために電動機駆動装置(図示せず)によって駆動されるスプロケット(16)上に載置される。例示されるように、パドルアセンブリを分解するかまたは取り外す必要なくパドル間の空間を通して膜モジュール(9)の取り外しを可能にするために、パドルアセンブリのパドル間に十分な間隔を設けるために、少数のパドルを使用することが望ましい。好ましい製造設備において、その微粒子の性質および低いかさ密度のために毛羽(fluff)とも呼ばれるフルオロポリマー樹脂廃棄物固体(10)が、すくい取られ、廃棄物固体の廃棄の前に水をドレンパン(23)などの中に排出させるために、B.A.G.Corp.(Dallas,Texas)によって供給されるDewatering Super Sack(登録商標)またはGreif(Moerdijk,the Netherlands)によって供給されるDewatering Bagなどのフィルタバッグ(14)中に堆積される。
一実施形態において、有効なすくい取りのために、タンク中の水位が上昇され、空気流デバイスが、オフにされ、処理されたろ過水の除去が停止される。システムがこの状態で、フルオロポリマー廃棄物固体は、上記の好ましい装置を用いたすくい取りなどによって、廃水から定期的に除去され得る。典型的に、廃棄物固体を定期的に除去するフルオロポリマー製造工場の操作において、固体は、限外ろ過処理操作を再開する前に、約1分間〜30分間にわたってすくい取られ得る。あるいは、本発明は、限外ろ過膜分離プロセスを妨げずにタンクの表面におけるフルオロポリマー廃棄物樹脂固体の連続した除去を有利には可能にする。このような連続プロセスにおいて、固体除去は、上記のパドルアセンブリを用いる場合、ゆっくりとしたすくい取りなどによって行われるであろう。
フルオロポリマー
フルオロポリマー樹脂は、水性媒体中でフルオロモノマーを重合して、水性フルオロポリマー分散体を形成することによって生成される。フルオロポリマーは、少なくとも1つのフッ素化モノマー(フルオロモノマー)(すなわち、モノマーのうちの少なくともがフッ素を含有する)、好ましくは、二重結合された炭素に結合された少なくとも1つのフッ素またはフルオロアルキル基を有するオレフィンモノマーから作製される。フッ素化モノマーおよびそれから得られるフルオロポリマーはそれぞれ、好ましくは、少なくとも35重量%のF、好ましくは、少なくとも50重量%のFを含有し、フッ素化モノマーは、好ましくは、独立して、テトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、トリフルオロエチレン、ヘキサフルオロイソブチレン、パーフルオロアルキルエチレン、フルオロビニルエーテル、フッ化ビニル(VF)、フッ化ビニリデン(VF2)、パーフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール(PDD)、パーフルオロ−2−メチレン−4−メチル−1,3−ジオキソラン(PMD)、パーフルオロ(アリルビニルエーテル)およびパーフルオロ(ブテニルビニルエーテル)およびそれらの混合物からなる群から選択される。好ましいパーフルオロアルキルエチレンモノマーは、パーフルオロブチルエチレン(PFBE)である。好ましいフルオロビニルエーテルとしては、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PPVE)、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)(PEVE)、およびパーフルオロ(メチルビニルエーテル)(PMVE)などのパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)モノマー(PAVE)が挙げられる。エチレンおよびプロピレンなどの非フッ素化オレフィンコモノマーが、フッ素化モノマーと共重合され得る。
フルオロビニルエーテルとしては、フルオロポリマー中に官能基を導入するのに有用なものも挙げられる。これらとしては、CF2=CF−(O−CF2CFRfa−O−CF2CFR’fSO2F(ここで、RfおよびR’fが、独立して、F、Clまたは1〜10個の炭素原子を有する過フッ素化アルキル基から選択され、a=0、1または2である)が挙げられる。このタイプのポリマーは、米国特許第3,282,875号明細書(CF2=CF−O−CF2CF(CF3)−O−CF2CF2SO2F、パーフルオロ(3,6−ジオキサ−4−メチル−7−オクテンスルホニルフルオリド))、ならびに米国特許第4,358,545号明細書および同第4,940,525号明細書(CF2=CF−O−CF2CF2SO2F)に開示されている。別の例は、米国特許第4,552,631号明細書に開示されている、CF2=CF−O−CF2−CF(CF3)−O−CF2CF2CO2CH3、パーフルオロ(4,7−ジオキサ−5−メチル−8−ノネンカルボン酸)のメチルエステルである。ニトリル、シアネート、カルバメート、およびホスホン酸の官能基を有する同様のフルオロビニルエーテルが、米国特許第5,637,748号明細書;同第6,300,445号明細書;および同第6,177,196号明細書に開示されている。
本発明の方法は、ポリマーの鎖または主鎖を形成する炭素原子における一価の置換基が全てフッ素原子であるパーフルオロポリマーのフルオロポリマーの好ましい種類に有用であるが、コモノマー、末端基、または側基構造を除く可能性がある。好ましくは、コモノマー、末端基、または側基構造は、パーフルオロポリマーの総重量に対して、2重量%以下のC−H部分、より好ましくは、1重量%以下のC−H部分を与える。好ましくは、パーフルオロポリマーの水素含量は、ある場合、パーフルオロポリマーの総重量を基準にして、0.2重量%以下である。
特に有用なのは、変成PTFEを含むポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のフルオロポリマーである。ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)は、(a)コモノマーがそれほど存在しない、重合されたテトラフルオロエチレン自体、すなわち、ホモポリマーおよび(b)得られるポリマーの融点がPTFEの融点よりそれほど低下されないこのような少ない濃度のコモノマーを有するTFEのコポリマーである変性PTFEを指す。変性されたPTFEは、焼成(溶融(fusing))の際の塗膜形成能力を向上させるために結晶性を低下させる少量のコモノマー変性剤を含有する。このようなモノマーの例としては、パーフルオロオレフィン、特に、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)またはパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)(ここで、アルキル基は、1〜5つの炭素原子を含有し、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)(PEVE)およびパーフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PPVE)が好ましい)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、パーフルオロブチルエチレン(PFBE)、または嵩高な側基をポリマー分子中に導入する他のモノマーが挙げられる。このようなコモノマーの濃度は、PTFE中に組み込まれるTFEおよびコモノマーの総重量を基準にして、好ましくは、1重量%未満、より好ましくは、0.5重量%未満である。最小量の少なくとも約0.05重量%が、好ましくは、有意な効果を得るために使用される。PTFE(および変性PTFE)は、典型的に、少なくとも約1×106Pa・秒、好ましくは、少なくとも1×108Pa・秒の溶融クリープ粘度を有し、このような高い溶融粘度では、ポリマーは、溶融状態で流動しないため、溶融加工性ポリマーではない。溶融クリープ粘度の測定は、米国特許第7,763,680号明細書の第4欄に開示されている。PTFEの高い溶融粘度は、例えば少なくとも106の非常に高い分子量(Mn)に起因する。PTFEはまた、第1の加熱の際の、少なくとも330℃のその高い溶融温度を特徴とし得る。非常に高い溶融粘度に起因するPTFEの非溶融流動性は、メルトフローレート(MFR)が、372℃でASTM D 1238に準拠しておよび5kgの重りを用いて測定される場合、非溶融流れ条件(すなわち、MFRが0である)をもたらす。PTFEの高い分子量は、その標準比重(SSG)を測定することによって特徴付けられる。SSG測定手順(米国特許第4,036,802号明細書にも記載されているASTM D 4894)は、SSG試料の寸法を変更せずにその溶融温度より高い温度で独立したSSG試料を焼結する工程(閉じ込め(containment)なし)を含む。SSG試料は、焼結中に流動しない。
本発明の方法は、上記のPTFEと区別するようにPTFE微粉末として一般的に知られている低分子量PTFEにも有用である。PTFE微粉末の分子量は、PTFEと比べて低く、すなわち、分子量(Mn)は、一般に、104〜105の範囲である。PTFE微粉末のこのより低い分子量の結果は、溶融流動性でないPTFEと対照的に、PTFE微粉末が溶融状態で流動性を有することである。PTFE微粉末は、溶融流動性を有し、これは、溶融ポリマー上の5kgの重りを用いて372℃で、ASTM D 1238に準拠して測定される際、少なくとも0.01g/10分、好ましくは、少なくとも0.1g/10分、より好ましくは、少なくとも5g/10分、さらにより好ましくは、少なくとも10g/10分のメルトフローレート(MFR)によって特徴付けられ得る。
本発明の方法は、溶融二次加工性(melt−fabricable)でもある溶融加工性(melt−processible)フルオロポリマーに特に有用である。溶融加工性とは、フルオロポリマーが、溶融状態で加工され得る、すなわち、押出機および射出成形機などの従来の加工装置を用いて、溶融物からフィルム、繊維、およびチューブなどの成形品へと二次加工され得ることを意味する。溶融二次加工性とは、得られる二次加工品がそれらの意図される目的に有用であるように十分な強度および靭性を示すことを意味する。この十分な強度は、米国特許第5,703,185号明細書に開示されるように測定される、少なくとも1000サイクル、好ましくは、少なくとも2000サイクルのMIT屈曲寿命(MIT Flex Life)を示すフルオロポリマー自体によって特徴付けられ得る。フルオロポリマーの強度は、それが脆性でないことによって示される。
このような溶融加工性フルオロポリマーの例としては、通常、コポリマーの融点を、PTFEの融点よりかなり低く、例えば、315℃以下の溶融温度まで低下させるのに十分な量でポリマー中に存在する、ポリクロロトリフルオロエチレンおよびポリフッ化ビニリデン(PVDF)などのホモポリマーまたはテトラフルオロエチレン(TFE)と少なくとも1つのフッ素化共重合性モノマー(コモノマー)とのコポリマーが挙げられる。
溶融加工性TFEコポリマーは、典型的に、溶融ポリマー上の5kgの重りおよび特定のコポリマーに標準的な溶融温度を用いてASTM D−1238に準拠して測定される際に、0.1〜200g/10分のメルトフローレート(MFR)を有するコポリマーを得るために、所定の量のコモノマーをコポリマー中に組み込む。MFRは、好ましくは、1〜100g/10分、最も好ましくは、約1〜約50g/10分の範囲である。さらなる溶融加工性フルオロポリマーは、エチレン(E)またはプロピレン(P)と、TFEまたはCTFE、特に、ETFEおよびECTFEとのコポリマーである。
本発明の実施に使用するための好ましい溶融加工性コポリマーは、少なくとも40〜99モル%のテトラフルオロエチレン単位および1〜60モル%の少なくとも1つの他のモノマーを含む。さらなる溶融加工性コポリマーは、60〜99モル%のPTFE単位および1〜40モル%の少なくとも1つの他のモノマーを含有するものである。パーフルオロポリマーを形成するためのTFEとの好ましいコモノマーは、パーフルオロモノマー、好ましくは、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、および/またはパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)(ここで、直鎖状または分枝鎖状のアルキル基が、1〜5つの炭素原子を含有する)などの、3〜8つの炭素原子を有するパーフルオロオレフィンである。好ましいPAVEモノマーは、アルキル基が、1つ、2つ、3つまたは4つの炭素原子を含有するものであり、コポリマーは、いくつかのPAVEモノマーを用いて作製され得る。好ましいTFEコポリマーとしては、FEP(TFE/HFPコポリマー)、PFA(TFE/PAVEコポリマー)、TFE/HFP/PAVE(ここで、PAVEが、PEVEおよび/またはPPVEである)、MFA(TFE/PMVE/PAVE、ここで、PAVEのアルキル基が、少なくとも2つの炭素原子を有する)およびTHV(TFE/HFP/VF2)が挙げられる。
全てのこれらの溶融加工性フルオロポリマーは、溶融加工性TFEコポリマーについて上述されるようにMFRによって、すなわち、PFAおよびFEPのMFR測定用の可塑度計で、溶融ポリマー上の5kgの重りを含む、特定のポリマーのための標準的な条件を用いて、ASTM 1238の手順によって特徴付けられ得る。
本発明の方法は、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)の塗膜形成ポリマーおよびフッ化ビニリデンのコポリマーならびにポリフッ化ビニル(PVF)およびフッ化ビニルのコポリマーであるポリマーにさらに有用である。
本発明の方法は、フッ化炭素エラストマー(フルオロエラストマー)にも有用である。これらのエラストマーは、典型的に、25℃未満のガラス転移温度を有し、室温でほとんどまたは全く結晶性を示さず、ほとんどまたは全く溶融温度を示さない。本発明の方法によって作製されるフルオロエラストマーは、典型的に、フルオロエラストマーの総重量を基準にして、25〜75重量%の、フッ化ビニリデン(VF2)またはテトラフルオロエチレン(TFE)であり得る第1のフッ素化モノマーの共重合された単位を含有するコポリマーである。フルオロエラストマー中の残りの単位は、フッ素化モノマー、炭化水素オレフィンおよびそれらの混合物からなる群から選択される、第1のモノマーと異なる1つ以上のさらなる共重合されたモノマーを含む。フルオロエラストマーは、任意選択で、1つ以上の硬化部位モノマーの単位も含み得る。存在する場合、共重合された硬化部位モノマーは、典型的に、フッ化炭素エラストマーの総重量を基準にして、0.05〜7重量%のレベルで存在する。好適な硬化部位モノマーの例としては、i)臭素を、ヨウ素を、または塩素を含有するフッ素化オレフィンまたはフッ素化ビニルエーテル;ii)ニトリル基を含有するフッ素化オレフィンまたはフッ素化ビニルエーテル;iii)パーフルオロ(2−フェノキシプロピルビニルエーテル);およびiv)非共役ジエンが挙げられる。
好ましいTFE系フルオロエラストマーコポリマーとしては、TFE/PMVE、TFE/PMVE/E、TFE/PおよびTFE/P/VF2が挙げられる。好ましいVF2系フッ化炭素エラストマーコポリマーとしては、VF2/HFP、VF2/HFP/TFE、およびVF2/PMVE/TFEが挙げられる。これらのエラストマーコポリマーのいずれも、硬化部位モノマーの単位をさらに含み得る。
フッ素化モノマーの水性分散液重合は、典型的に、フッ素系界面活性剤および脱イオン水を含む加熱された反応器にフッ素化モノマーを供給する工程を含む。ラジカル開始剤溶液が用いられ、重合が進行するにつれ、圧力を維持するために、さらなるフッ素化モノマーが加えられる。PTFE型のポリマーなどのパラフィンワックスが、ある種の重合のための安定剤として使用され得る。連鎖移動剤は、溶融粘度を制御するために、ある種のポリマー、例えば、溶融加工性TFEコポリマーの重合に用いられる。数時間後、供給が停止され、反応器が通気され、未加工の分散体が、保持容器に移される。
界面活性剤
重合助剤および/または安定化助剤がフルオロポリマー製造に使用されるかどうかにかかわらず、界面活性剤が、フルオロポリマー樹脂廃棄物固体を含む廃水中に存在し得る。これらの界面活性剤は、フッ素系界面活性剤であり得る。界面活性剤は、廃水中に存在する場合、処理されたろ過水とともに中空繊維膜に通される。界面活性剤は、以下の説明において説明されるようにおよびフルオロエーテルカルボン酸または塩の界面活性剤で例示されるように、廃水から除去または回収され得る。
フッ素系界面活性剤は、典型的に、フルオロポリマーの分散重合における重合助剤として使用され、フッ素系界面活性剤は、主に、非テロゲン性(non−telogenic)分散剤として働く。例えば、フッ素系界面活性剤としてのアンモニウムパーフルオロオクタノエートの以前の説明は、米国特許第2,559,752号明細書(Berry)に見られる。パーフルオロオクタンカルボン酸および塩に関する最近の環境への懸念のため、フルオロポリマー重合プロセスおよび廃棄物流れにおけるパーフルオロオクタンカルボン酸および塩を減少させるかまたはなくすことに関心が集まっている。最近、フルオロポリマーの重合におけるパーフルオロアルカンカルボン酸または塩の代わりにフッ素系界面活性剤としてのフルオロエーテルカルボン酸または塩を使用することに関心が集まっている。フルオロポリマーの製造業者はまた、フッ素重合プロセスおよび得られる廃棄物流れにおけるフルオロエーテルカルボン酸界面活性剤を減少させ、再利用し、または他の形で抑制することに関心を示している。
好適なフルオロエーテル界面活性剤の例が、Garrisonに付与された米国特許第3,271,341号明細書;Hintzerらへの米国特許出願公開第2007/0015864号明細書、同第2007/0015865号明細書、および同第2007/0015866号明細書;Maruyaらへの米国特許出願公開第2005/0090613号明細書およびMoritaらへの同第2006/0281946号明細書;HiguchiらへのPCT特許公報の国際公開第2007046345号パンフレット、Funakiらへの同第2007046377号パンフレット、Hoshikawaらへの同第2007046482号パンフレット、およびMatsuokaらへの同第2007/049517号パンフレットに記載されている。さらなるフッ素系界面活性剤が、米国特許第7,705,074号明細書(Brothersら)に開示されており、これは、少なくとも800g/モルの数平均分子量を有するフルオロポリエーテルと、式
[R1−On−L−A-]Y+ (I)
(式中:
1が、エーテル結合を含有し得る直鎖状または分枝鎖状の部分的にまたは完全にフッ素化された脂肪族基であり;
nが、0または1であり;
Lが、フッ素化されていないか、部分的にフッ素化されているかまたは完全にフッ素化されていてもよく、エーテル結合を含有し得る直鎖状または分枝鎖状のアルキレン基であり;
-が、カルボン酸アニオン、スルホン酸アニオン、スルホンアミドアニオン、およびホスホン酸アニオンからなる群から選択されるアニオン性基であり;
+が、水素、アンモニウムまたはアルカリ金属カチオンであり;
ただし、R1−On−L−の鎖長が、6つ以下の原子である)
で表される短鎖フッ素系界面活性剤との組合せである。
本出願において使用される際の「鎖長」は、本発明の方法に用いられるフッ素系界面活性剤の疎水性尾部の最長の直鎖中の原子の数を指す。鎖長は、界面活性剤の疎水性尾部の鎖中の炭素に加えて、酸素原子などの原子を含むが、最長の直鎖からの分枝を含まず、またはアニオン性基の原子を含まず、例えば、カルボキシレート中の炭素を含まない。本出願において使用される際の「短鎖」は、6以下の鎖長を指す。「長鎖」は、6を超える鎖長を指す(例えば、7〜14個の原子の鎖長を有するフッ素系界面活性剤)。
好ましくは、R1−On−L−の鎖長は、3〜6つの原子である。本発明の好ましい一形態によれば、R1−On−L−の鎖長は、4〜6つの原子である。本発明の別の好ましい形態によれば、R1−On−L−の鎖長は、3〜5つの原子である。最も好ましくは、R1−On−L−の鎖長は、4〜5つの原子である。
好ましい短鎖界面活性剤は、式C37O−CF(CF3)−COOHで表される、ヘキサフルオロプロピレンエポキシドの二量体酸である。
パーフルオロポリエーテル(PFPE)酸またはその塩は、分子の主鎖中の酸素原子が1〜3つの炭素原子を有する飽和フッ化炭素基によって分離される任意の鎖構造を有し得る。2つ以上のタイプのフッ化炭素基が、分子中に存在し得る。代表的な構造は、下式に表される繰返し単位を有する。
(−CFCF3−CF2−O−)n (VII)
(−CF2−CF2−CF2−O−)n (VIII)
(−CF2−CF2−O−)n−(−CF2−O−)m (IX)
(−CF2−CFCF3−O−)n−(−CF2−O−)m (X)
これらの構造は、Kasaiによって、J.Appl.Polymer Sci.57,797(1995)に記載されている。この文献に開示されるように、このようなPFPEは、一端または両端にカルボン酸基またはその塩を有し得る。同様に、このようなPFPEは、一端または両端にスルホン酸またはホスホン酸基またはその塩を有し得る。
種類として、パーフルオロエーテルカルボン酸および塩は、水への親和性がより高いため、廃水流れからの回収が、パーフルオロオクタンカルボン酸および塩より経済的に魅力的である。ここで、フルオロポリマー樹脂製造プロセスにおいて、低分子量フルオロエーテルカルボン酸または塩の界面活性剤の一定の部分が廃水中に残ることが分かった。本発明の好ましい実施形態において、廃水は、処理されたろ過水とともに中空繊維膜に通されるフルオロエーテルカルボン酸または塩の界面活性剤を含有する。次に、処理されたろ過水は、任意の数のフッ素系界面活性剤除去プロセスにかけられ得る。一実施形態において、処理されたろ過水は、Felixらに付与された米国特許第6,613,941B1号明細書に記載されるように、フルオロエーテルカルボン酸または塩の界面活性剤を除去するためにアニオン交換樹脂と接触され得る。別の実施形態において、処理されたろ過水は、Le Becへの米国特許出願公開第2005/000904号明細書およびHintzerらへの米国特許出願公開第2007/0027251号明細書に開示されているように、活性炭、シリカゲル、粘土およびゼオライトなどの他の吸着剤粒子と接触され得る。別の実施形態において、処理されたろ過水は、濃縮された処理されたろ過水を得るために、逆浸透膜またはナノろ過膜を用いるなどの膜分離技術を用いてさらに濃縮される。好ましくは、フルオロエーテルカルボン酸または塩の界面活性剤の濃度は、約10%に、より好ましくは、約15%に、最も好ましくは、約20%に増加される。約0.0001〜0.008マイクロメートルの細孔径を有する膜が、この濃縮プロセスに使用され得る。逆浸透膜は、一般に、約0.0001〜約0.0015マイクロメートルの範囲の細孔径を有する。ナノろ過膜は、一般に、約0.0009〜約0.008マイクロメートルの範囲の細孔径を有する。本発明の方法の好ましい実施形態において、ナノろ過膜は、濃縮されたろ過水を得るのに使用される。本発明の一実施形態において、濃縮された処理されたろ過水を得るのに使用されるナノろ過膜は、0.004〜約0.006マイクロメートルの範囲の細孔径を有する。
別の実施形態において、活性炭を用いた処理などの吸着処理が、膜分離濃縮と組み合わされ得る。処理されたろ過水を、膜分離を用いて濃縮した後、透過された液体中に残っているフルオロエーテルカルボン酸または塩の界面活性剤は、活性炭による吸着によって減少され得る。特に、透過された液体中がシステムの外側に廃棄される場合、液体を、活性炭による吸着処理にかけた後、廃棄が行われるのが有効である。
さらに別の実施形態において、膜分離を用いたろ過処理によって得られる濃縮物は、再利用のために回収される。濃縮物は、高純度を有するフルオロエーテルカルボン酸または塩の界面活性剤を得るように、精製処理工程にかけられ得る。例えば、酸(例えば硫酸)が、フルオロエーテルカルボン酸または塩の界面活性剤を塩形態で含有し、かつ界面活性剤の濃度がろ過処理によって10質量%に増加される濃縮物に加えられる場合、塩は、水への溶解性が低いその酸形態に変換され、それによって、フルオロエーテルカルボン酸または塩の界面活性剤は、ろ過水から有機相として分離され、次に回収される。結果として、85質量%の量のフルオロエーテルカルボン酸または塩の界面活性剤(残りは実質的に水である)を含有する高純度のデカント物(decantate)が得られる。デカント物は、(好ましくは、減圧下での)加熱によって蒸留されて、まず水を蒸発および除去し、さらに加熱されて、蒸留物として酸形態でのフルオロエーテルカルボン酸または塩の界面活性剤が得られ、それによって、96%以上の純度を有するフルオロエーテルカルボン酸または塩の界面活性剤が回収され得る。要約すると、濃縮された処理されたろ過水は、酸を加える工程(例えば、硫酸を加える工程)と、デカント物を分離する工程と、デカント物を蒸留する工程とからなる精製工程にかけられ得る。米国特許第6,437,159号明細書および同第6,281,374号明細書(両方ともSchulzに付与された)に記載されるものと同様の精製システムが使用され得る。
フルオロエーテルカルボン酸は、酸形態で使用されるかまたは任意の適切な用途のために界面活性剤として使用するために塩として中和されてもよく、全くそのままでまたはさらなる処理後、例えば、界面活性剤は、フルオロモノマーの重合の際にまた分散剤として使用され得る。フルオロエーテルカルボン酸または塩の界面活性剤の濃縮のための膜細孔径の選択は、廃水流れ中の該当する界面活性剤または任意の他の塩またはガスの輸送速度を考慮して行われる。一般に、より小さい細孔を有する逆浸透膜が、純水を得る目的で、イオン種を分離するのに一般的に使用される。いくらか大きい細孔を有するナノろ過膜は、良好な透過物流動速度を提供し、より小さいイオン種(主に、小さい一価のイオンならびにアンモニアおよび二酸化炭素のようなガス)の通過を可能にするが、濃縮物中に約99%のフルオロエーテルカルボン酸または塩の界面活性剤を保持することが分かった。フルオロエーテルカルボン酸または塩の界面活性剤がフッ素化モノマーの重合に使用される場合、廃水は、典型的に、5重量%以下、好ましくは、1.5重量%以下の量のフルオロエーテルカルボン酸または塩の界面活性剤を含有する。他の実施形態において、廃水は、約1ppm〜約3000ppm、好ましくは、約50ppm〜約3000ppmの量のフルオロエーテルカルボン酸または塩を有し得る。
[実施例]
処理実施例
流れが、他の塩とともにフルオロポリマー樹脂廃棄物固体およびフルオロエーテルカルボン酸または塩の界面活性剤を含有するフッ素化モノマーの水性分散液重合のためのプロセスからの廃水が、2つの60m3の供給タンクから、限外ろ過システムへと供給され、この限外ろ過システムは、15m3/時の合計最大流量で分流を処理するための並列設計の2つの限外ろ過ユニットを含む。各限外ろ過ユニットは、図1a〜1dおよび図2に示されるタイプのものであり、それぞれ、12m3の容量を有する廃水処理タンクに垂直に沈められた膜モジュールを含む。2つの供給タンクは、限外ろ過システムの上流に保持容量(hold−up capacity)を提供する。別の12m3ガロンのタンクが、後続のナノろ過膜分離ユニットのための逆洗および緩衝(buffer)を使用するために限外ろ過システムの下流に配置される。限外ろ過システムに供給される前に、廃水流れは、3.5〜4.0のpHを得るようにHClで処理される。
各限外ろ過ユニットは、独立した操作および同時の操作用に設計される。各ユニットは、標準的な流れのために10l/時.m2の流束でおよび捕捉容量(catch up capacity)および姉妹ユニット(sister unit)における休止時間用のカバーとして働くように短期間にわたって20l/時.m2の流束で動作するように設計される。2つの膜システムユニットは、Koch Membrane Systems,Inc製のPuron(登録商標)Hollow Fiber Modulesから入手可能である。各ユニットは、約0.05マイクロメートル(50ナノメートル)の中空繊維膜細孔径を有する合わせた合計で1500m2の膜のために、Koch Puron製の3つの250m2の膜モジュールからなる。個々の繊維膜は、0.1インチ(2.6mm)の外径および約0.05インチ(1.4mm)の内径を有する。廃水は、真空によって膜を通して抜き取られる。流れは、所望のレベルに固定され、所望の流れを得るために真空を監視することによって調整される。廃水は、フルオロポリマー樹脂廃棄物固体が膜の外側に残り、処理されたろ過水が中空繊維膜の内側へと流れるように、約0.5バールの絶対圧力で中空繊維膜を通して抜き取られる。処理されたろ過水は、繊維の内側を伝って、ボトムヘッダーへと流れる。上記の通気は、空気洗浄を提供する。気泡が膜気泡の中心に位置する空気ノズルから上昇し、膜表面を洗浄して、膜表面に固体の堆積がない状態を保つ。フルオロポリマー樹脂廃水固体は、浮揚性であり、空気流により廃水タンクの表面に浮遊する。真空ポンプは、逆流の機能(capability)を有する。処理されたろ過水を用いた逆洗が、膜を清浄化するのに役立つように、特定の周波数で行われる。
この実施例において、以下のサイクルが、本発明を行うのに有利には用いられる。
通気−150Nm3/時で65秒間オンで65秒間オフ
真空−7.5m3/時で12分間
逆洗−22.5m3/時で12分間ごとに30秒間
脱気−22.5m3/時で6時間ごとに90秒間
スクラビング/緩和−6時間ごとに30分間
すくい取り−3日ごとに2分間
各ユニットは、廃水の表面からフルオロポリマー樹脂廃棄物固体を除去するために、上記で説明されるようなパドルシステムの形態のすくい取り機能を備えている。すくい取られた固体は脱水され、廃棄物固体の廃棄の前に水を排出させる、Greif(Moerdijk,the Netherlands)によって供給されるDewatering Big Bag(登録商標)というフィルタバッグ中に堆積される。深皿(basin)が、脱水段階からあふれた分(overflow)および水を捕捉するために設けられる。通気システムも、処理操作から生成される蒸気を捕捉し、方向を変えるために設けられる。各ユニットは、廃水処理タンクの底部から汚泥の堆積を除去するために、タンク洗浄(tank flush)のための機能を有する。
処理されたろ過水は、Hach Turbiditimeter Model 2100N(Loveland,Coloarado)を用いて測定される1NTU未満の懸濁度とともに、約50ppm未満のフルオロポリマー樹脂廃棄物固体含量を有する。処理されたろ過水は、約200〜300ppmのフルオロエーテルカルボン酸または塩の界面活性剤含量を有する。処理されたろ過水は、濃縮されたフルオロエーテルカルボン酸または塩の界面活性剤溶液を回収するために、処理されたろ過水の濃縮のために、0.004〜0.006マイクロメートルの細孔径を有する膜を有する複数のナノろ過ユニットに注入される。ナノろ過ユニットによって生成されたろ液(透過物)は、活性炭床を用いて除去され得る低レベルの界面活性剤を含有する。ナノろ過処理を用いた複数の段階の濃縮の後、回収された濃縮されたフルオロエーテルカルボン酸または塩溶液は、約20%のフルオロエーテルカルボン酸または塩の界面活性剤含量を有する。

Claims (15)

  1. フルオロポリマー樹脂廃棄物固体を含有する廃水を処理するための方法であって、
    フルオロポリマー樹脂廃棄物固体を分離し、処理されたろ過水を生成するために、前記廃水を中空繊維膜に通す工程と;
    前記廃水から前記フルオロポリマー樹脂廃棄物固体を除去する工程と、
    を含む方法。
  2. 前記廃水が、前記廃水の露出された上部表面を提供するタンクに含まれる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記フルオロポリマー樹脂廃棄物固体が、前記廃水の前記表面から除去される、請求項2に記載の方法。
  4. フルオロポリマー樹脂廃棄物固体が、前記廃水の前記表面から前記固体をすくい取ることによって除去される、請求項3に記載の方法。
  5. 前記処理されたろ過水が、フルオロポリマー樹脂を実質的に含まない、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 廃棄物固体が前記膜の外側に残り、処理されたろ過水が前記中空繊維膜の内側へと流れるように、前記廃水が、前記中空繊維膜に通される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記廃水中への空気流が、前記膜の外側から前記廃水の前記表面へと前記フルオロポリマー廃棄物固体を移動させるのに役立つ、請求項6に記載の方法。
  8. 前記中空繊維膜に前記廃水を通す工程が、外側より低い、前記中空繊維膜の内側の圧力によって補助される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記廃水が、前記処理されたろ過水とともに前記中空繊維膜に通される界面活性剤を含有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記廃水が、前記処理されたろ過水とともに前記中空繊維膜に通されるフルオロエーテルカルボン酸または塩の界面活性剤を含有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記処理されたろ過水が、濃縮されて、濃縮された処理されたろ過水が得られる、請求項10に記載の方法。
  12. 前記フルオロエーテルカルボン酸または塩の界面活性剤が、前記処理されたろ過水から回収される、請求項10に記載の方法。
  13. 前記フルオロポリマー廃棄物固体が、前記廃水から定期的に除去される、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記処理されたろ過水が、膜分離によって濃縮される、請求項11に記載の方法。
  15. 前記膜分離がナノろ過である、請求項14に記載の方法。
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