JP2015528527A - 耐熱老化性エチレン酢酸ビニルコポリマー組成物およびその製造方法 - Google Patents

耐熱老化性エチレン酢酸ビニルコポリマー組成物およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

連続EVAコポリマー相および不連続ポリアミド相を含むポリアミド充填EVAコポリマー組成物が、溶融混合法によって製造される。過酸化物硬化剤で架橋されたときに、当該ポリアミド充填EVAコポリマー組成物は、カーボンブラックまたは他の無機充填剤で強化されたEVAエラストマー組成物と比較して向上した熱老化に対する耐性を示す。

Description

本発明は、エチレン酢酸ビニルコポリマー組成物、その過酸化物硬化性組成物、向上した熱老化性能を有する硬化性エチレン酢酸ビニルエラストマー組成物を製造する方法、およびこれらの過酸化物硬化性エチレン酢酸ビニル組成物からの硬化物品に関する。
耐油性エチレン酢酸ビニルエラストマー(EVA)は、エチレンおよび少なくとも40wt%の酢酸ビニルを共重合させることにより形成されるよく知られている合成材料である。エチレン酢酸ビニル(EVA)コポリマーは、共重合されたエチレン単位および酢酸ビニル単位のみを含有し得るか、または当該コポリマーは、共重合されたエチレン単位、酢酸ビニル単位、およびさらなる共重合モノマー、例えば、不飽和カルボン酸のエステル(例えば、アクリル酸メチルまたはアクリル酸ブチル)を含み得る。ガムまたはゴム状物質としても知られる原料ポリマーは、フリーラジカル発生剤(例えば、過酸化物、アジド)によって、または高エネルギー照射の使用によって硬化されて、エラストマー物品を形成し得る。エラストマー物品を形成するために硬化され得る市販のEVAコポリマーの例としては、E.I.du Pont de Nemours and CompanyからのElvax(登録商標)樹脂製品およびLanxess Corp.からのLevapren(登録商標)製品が挙げられる。
他の耐油性エラストマーと比較して低いそれらのコストのために、エチレン酢酸ビニルコポリマーは、ワイヤーおよびケーブル外被の製造において、ならびに自動車部品(例えば、ホースおよびシール)の生産において広く使用されている。
熱気への長時間にわたる曝露を意味する熱老化に対する耐性は、ボンネット下自動車用途(例えば、ホース、ガスケット、およびシール)において使用されるゴム部品における特に望ましい特性である。そのような部品は定期的に数時間の期間、180℃以上の温度に曝され得るので、酸化脆化による物性の劣化が起こり得る。硬化エチレン酢酸ビニル(EVA)物品から作製された物品において、これは、多くの場合、ゴム物品の伸長性の低下ならびに硬度および弾性率の上昇を結果としてもたらす。そのような影響は、例えば特許公報EP1081188号明細書に開示されている。エラストマーEVA物品の耐熱老化性を向上させる方法は、より効果的な酸化防止剤系を特定しようとする試みを包含するものであった。しかしながら、これらのコポリマーの耐熱老化性を改善する必要性は依然として存在する。
充填剤の存在は、エラストマーの高温安定性に悪影響を及ぼし得ることが知られているが、エラストマー処方物(当該技術分野においてはエラストマー配合物とも称される)中の充填剤の存在は、一般的に、硬化(すなわち、架橋)組成物におけるおよび硬化組成物を含む物品における特定の物性(例えば、引張強度および弾性率)の強化および発展のために必要である。カーボンブラックは、その優れた強化特性および低いコストのために最も広く使用されている充填剤である。EVAコポリマーを強化するために一般的に使用されている充填剤の他の例としては、アルミナ水和物、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、ケイ酸マグネシウム、カオリン粘土、およびシリカが挙げられる。全てのこれらの充填剤は、EVAコポリマーから作製された硬化物品の熱老化に悪影響を及ぼす。
充填剤は、ポリマー−充填剤界面への酸素の輸送を促進することによりEVAコポリマーの熱老化を加速すると仮定されている。これは、酸化反応によるそのような場所でのフリーラジカルの形成速度の増加に繋がる。このようにして生成されたフリーラジカルは、架橋反応を促進し、それにより、最終的にはエラストマーの脆化を結果としてもたらす。N330およびN550などの強化グレードのカーボンブラックは、それらは空気を輸送し得る細孔を含有しているので、酸素の輸送を促進するのに特に効果的である。しかしながら、無孔充填剤でさえも、固体充填剤粒子とエラストマーとの間に界面領域を生成する。そのような界面領域にはポリマー鎖はほとんど存在せず、その結果として空気の拡散が高められ得る。したがって、空気へのエラストマーの曝露は、充填剤を含まないEVAコポリマーに比べて充填EVAコポリマーにおいてより大きいと考えられる。
従来の充填剤の強化力、すなわち、硬化エラストマー組成物のショアーA硬度を高める充填剤の能力が高まるにつれて、熱老化の有害作用に対するエラストマーの耐性を低めるそうした充填剤の傾向もまた高まる。硬化充填エラストマーにおける良好な弾性特性(例えば、耐圧縮永久歪性および破断引張伸び(tensile elongation to break))の達成を可能にし、かつ充填剤強化(すなわち、高い引張強度、弾性率およびショアーA硬度)の利点をさらに提供するが、高温(すなわち、160℃以上)において酸化劣化を促進しない、代替的充填剤を利用可能にすることは望ましいであろう。
充填剤としてのポリアミドの使用によって、優れた耐熱老化性を示す、高い硬度、強度、および弾性の硬化EVAエラストマー組成物を製造することが可能であることが今回見出された。
多くのEVAコポリマー−ポリアミドブレンド組成物が、先行技術において開示されている。例えば、強化された熱可塑性組成物を形成するために未硬化のEVAコポリマー(すなわち、ガム)をポリアミドに添加することが知られている。米国特許第4,174,358号明細書は、ポリアミドのための強化添加剤として20wt%までのレベルでの未硬化のEVAコポリマーの使用を例示している。無水マレイン酸グラフト化EVAコポリマーなどの相溶化剤(compatibilizer)もまた、J.Polymer Science:Part B:Polymer Physics,Vol.47,877−887(2009)に開示されるように、EVAコポリマー−ポリアミドブレンドに含まれ得る。これらの組成物中のポリアミド成分が、連続ポリマーマトリックスを構成し、未硬化EVAコポリマーは、僅かな添加剤である。ポリアミドがブレンド中の連続相を構成する場合、組成物は、一般的に、ポリアミドの溶融温度よりも低い温度で加工され得ないか、またはそのような温度においては大きな困難を伴ってしか加工され得ない。
EVAコポリマーおよびポリアミドを含む熱可塑性エラストマー組成物を形成することもまた知られている。例えば、米国特許第5,948,503号明細書は、未硬化の弾性ポリマー、微細繊維の形態のポリアミド、および80℃から250℃の溶融温度を有するポリオレフィンを含む組成物を開示している。さらに、特定の加硫組成物がそこに開示されている。
EVAコポリマーが動的に架橋される(すなわち、別のポリマーの連続相中のエラストマー粒子の分散を生じる剪断混合下において架橋される)EVAおよびポリアミドを含む熱可塑性加硫物もまた知られている。そのような組成物は、欧州特許第2098566号明細書に開示されており、米国特許第7,691,943号明細書に開示される無水マレイン酸グラフト化EVAコポリマーなどのカップリング剤の使用によって改善され得る。
米国特許第7,608,216号明細書および米国特許出願公開第2006/0100368号明細書は、未硬化エラストマー(例えば、EVAコポリマー)を熱可塑性ポリマーまたは別の未硬化(ガム)エラストマーと混合することにより調製される組成物を開示している。分別硬化(fractional curing)、部分動的加硫、または高性能強化充填剤の使用などの技術が、未硬化のまたは部分的に硬化された配合物の生強度を高めることが開示されている。混合された組成物は、その後エラストマー成分のための硬化剤で架橋され得る。
本明細書で開示されるように、ポリアミド粒子の分散体が連続EVAエラストマーにおける従来の粒状強化剤の全てまたは著しい部分の代わりに使用される場合、結果として生じる組成物は、フリーラジカル発生剤によって硬化されたときに、熱老化の間の物性の損失に対する向上した耐性を示すことが今回見出された。さらに、そのような組成物は、従来の強化充填剤を含有する組成物を特徴付ける優れた引張強度、弾性率、硬度、および弾性特性(例えば、圧縮永久歪および破断点伸び)を保持する。
本明細書で開示されるのは、ポリアミド充填EVAコポリマー組成物を含むポリマーブレンドであって、前記ポリアミド充填EVAコポリマー組成物は、(a)1種以上のEVAコポリマーを含む約40wt%〜約95wt%のEVAコポリマー成分であって、当該EVAコポリマーは少なくとも40重量%の共重合酢酸ビニルモノマー単位を含む、EVAコポリマー成分と、(b)少なくとも160℃の溶融ピーク温度を有する1種以上のポリアミドを含む約5wt%〜約60wt%のポリアミド成分とから本質的になり、ここで、i)当該ポリアミド充填EVAコポリマー組成物は、5〜200のASTM D1646に従って測定されるムーニー粘度(ML 1+4、100℃)を有し、ii)EVAコポリマー成分およびポリアミド成分の重量パーセントは、当該ポリアミド充填EVAコポリマー組成物中のEVAコポリマーおよびポリアミドを合わせた重量に基づくものである、ポリマーブレンドである。
同様に本明細書で開示されるのは、(a)(i)1種以上のEVAコポリマーを含む40〜95wt%のEVAコポリマー成分であって、当該EVAコポリマーは少なくとも40重量%の共重合酢酸ビニル単位を含む、EVAコポリマー成分と、(ii)少なくとも160℃の溶融ピーク温度を有する1種以上のポリアミドを含む5〜60wt%のポリアミド成分とを含むポリアミド充填EVAコポリマー組成物であって、i)当該ポリアミド充填EVAコポリマー組成物は、ASTM D1646に従って測定される場合に5〜200のムーニー粘度(ML 1+4、100℃)を有し、ii)EVAコポリマー成分およびポリアミド成分の重量パーセントは、当該ポリアミド充填EVAコポリマー組成物中のEVAコポリマーおよびポリアミドを合わせた重量に基づくものである、ポリアミド充填EVAコポリマー組成物と、(b)過酸化物硬化剤とを含む、硬化性ポリアミド充填EVAコポリマー組成物である。
本明細書における別の開示は、ポリアミド充填EVAコポリマー組成物の製造方法であって、当該方法は、(a)少なくとも40重量%の酢酸ビニルモノマーを含むEVAコポリマーから本質的になる1種以上のEVAコポリマーと、少なくとも160℃の溶融ピーク温度を有する1種以上のポリアミドとを供給する工程と、(b)当該1種以上のEVAコポリマーと当該1種以上のポリアミドとを当該1種以上のポリアミドの溶融ピーク温度よりも高い温度で混合し、当該1種以上のEVAコポリマー内に当該1種以上のポリアミドを分散させる工程であって、当該1種以上のEVAコポリマーおよび1種以上のポリアミドはブレンド中のEVAコポリマーおよびポリアミドの総量に基づき5〜60wt%のポリアミドを含むポリアミド充填EVAコポリマー組成物を形成するのに十分な量で存在する工程と、(c)当該1種以上のポリアミドの結晶化ピーク温度よりも低い温度までポリアミド充填EVAコポリマー組成物を冷却し、それにより、ASTM D1646に従って測定される場合に5〜200のムーニー粘度(ML 1+4、100℃)を有するポリアミド充填EVAコポリマー組成物を形成する工程とを含み、ここで、ポリアミド充填EVAコポリマー組成物が当該1種以上のポリアミドの結晶化ピーク温度よりも低く冷却された後に前記コポリマー組成物に過酸化物硬化剤がさらに添加されることも添加されないこともあり得、当該添加は160℃未満の温度で行われる、方法である。
本明細書におけるさらに別の開示は、EVAエラストマー組成物を調製するための方法であって、(a)以下の工程:(i)i)少なくとも40重量%の共重合酢酸ビニルモノマー単位を含む1種以上のEVAコポリマーと、ii)少なくとも160℃の溶融ピーク温度を有する1種以上のポリアミドとを供給する工程;(ii)当該1種以上のEVAコポリマーと1種以上のポリアミドとを当該1種以上のポリアミドの溶融ピーク温度よりも高い温度で混合し、当該1種以上のEVAコポリマー内に当該1種以上のポリアミドを分散させる工程であって、当該1種以上のEVAコポリマーおよび1種以上のポリアミドはポリアミド充填EVAコポリマー組成物中のEVAコポリマーおよびポリアミドの総重量に基づき5〜60wt%の1種以上のポリアミドを含むポリアミド充填EVAコポリマー組成物を形成するのに十分な量で存在する工程;ならびに(iii)当該1種以上のポリアミドの結晶化ピーク温度よりも低い温度までポリアミド充填EVAコポリマー組成物を冷却し、それによりASTM D1646に従って測定される場合に5〜200のムーニー粘度(ML 1+4、100℃)を有するポリアミド充填EVAコポリマー組成物を形成する工程を含む方法によって調製されたポリアミド充填EVAコポリマー組成物を供給する工程と、(b)冷却されたポリアミド充填EVAコポリマー組成物に160℃未満の温度で過酸化物硬化剤を添加して、硬化性ポリアミド充填EVAコポリマー組成物を形成する工程と、(c)硬化性ポリアミド充填EVAコポリマー組成物を約2〜60分間、約160℃〜約220℃の温度に曝露することにより硬化性ポリアミド充填EVAコポリマー組成物を硬化させて、ASTM D 2240−06(1秒後の読み取り)に従って測定される場合に40より高いショアーA硬度を有するEVAエラストマー組成物を形成する工程とを含む方法である。
同様に本明細書で開示されるのは、硬化性EVAコポリマー組成物であって、(a)(i)少なくとも40重量%の共重合酢酸ビニルモノマー単位を含む1種以上のEVAコポリマーを含む40〜95wt%のEVAコポリマー成分と、(ii)少なくとも160℃の溶融ピーク温度を有する1種以上のポリアミドを含む5〜60wt%のポリアミド成分とを含むポリマーブレンド組成物であって、当該ポリマーブレンドは、ASTM D1646に従って測定される場合に5〜200のムーニー粘度(ML 1+4、100℃)を有し、EVAコポリマー成分およびポリアミド成分の重量パーセントは、ブレンド組成物中のEVAコポリマーおよびポリアミドを合わせた重量に基づくものである、ポリマーブレンド組成物と、(b)過酸化物硬化剤と、(c)強化充填剤であって、当該強化充填剤は、当該強化充填剤の不在以外は同一の組成のものであるコントロール組成物のショアーA硬度と比較して約20ポイント以下の硬化EVAコポリマー組成物のショアーA硬度の上昇をもたらす量で硬化性EVAコポリマー組成物中に存在し、ここで、i)当該硬化性EVAコポリマー組成物およびコントロール組成物は、1mm〜2.5mm厚さの試験片に形成され、当該試験片は少なくとも10MPaの圧力において、密閉金型中、10分間、175℃の温度へ曝露することによって硬化され、次いで金型から取り出され、30分間、175℃の温度で熱風炉において後硬化され、ii)後硬化EVAコポリマー組成物および後硬化コントロール組成物のショアーA硬度がASTM D 2240−06(1秒読み取り)に従って測定され、ならびにiii)当該硬化EVAコポリマー組成物は、40より高いショアーA硬度を有する、強化充填剤とを含む、硬化性EVAコポリマー組成物である。
本発明は、フリーラジカル源(例えば、過酸化物硬化剤系)で硬化されたときに、熱老化または熱空気老化の間の物性の損失に対する向上した耐性を示す、EVA(エチレン酢酸ビニル)コポリマーとポリアミドとのブレンドを含む組成物に関する。本発明はまた、EVAコポリマー/ポリアミドブレンド組成物の調製方法、硬化性EVAコポリマー/ポリアミドブレンド組成物の調製方法、硬化性EVAコポリマー/ポリアミドブレンド組成物からの硬化物品の調製方法に関する。
EVAコポリマーが連続相を形成しポリアミドが不連続相を形成するような具合に硬化性EVAコポリマー(EVMゴムとしても知られる)において従来の強化充填剤(例えば、カーボンブラックおよび無機充填剤)の代わりに主としてポリアミド粒子が使用される場合に、結果として生じる組成物は、硬化されたときに、物性の驚くべき改善を示すことが見出された。すなわち、一般的に架橋または加硫とも称される硬化プロセスは、ポリアミド充填EVAコポリマー組成物を、もっぱらカーボンブラックまたは無機強化充填剤に依拠するEVAエラストマー組成物に比べて向上した耐熱老化性を示すEVAエラストマー組成物に変換する。酢酸ビニル含有量に依存して、EVAコポリマーは、非晶質であり得るか、または約50℃までの溶融ピーク温度を示し得る。用語「強化」とは、同様に架橋されたが無充填のEVAエラストマーと比べた、硬化された(すなわち、架橋された)組成物の硬度および引張強度の増加をいう。特に、40以下のショアーA硬度(ASTM D2240−06、1秒読み取り)を有する架橋EVAエラストマー組成物は、EVAエラストマー用途の大半にとって柔らかすぎ、したがって、十分に強化されていないと見なされ得る。4MPa未満の引張強度(ASTM D412−06、ダイC)を有する架橋EVAエラストマー組成物は、EVAエラストマー用途の大半にとって弱すぎ、同じく十分に強化されていないと見なされ得る。
本発明の1つの実施形態は、ポリマーブレンド組成物と硬化剤(通常は過酸化物硬化剤)とを含む硬化性EVAコポリマー組成物である。当該ポリマーブレンド組成物は、ASTM D1646、ML 1+4、100℃に従って測定される場合に5〜200のムーニー粘度を有することを特徴とする。
当該ポリマーブレンド組成物は、EVAコポリマー成分とポリアミド成分との2つのポリマー成分を含み、または一部の実施形態においてはそれらの2つのポリマー成分から本質的になり、本明細書において、ポリアミド充填EVAコポリマー組成物と称される。当該ブレンドのEVAコポリマー成分は、各々少なくとも40wt%の酢酸ビニル共重合単位を含む1種以上のEVAコポリマーを含む。
本明細書で使用される場合、用語「本質的になる」とは、本明細書に記載されるポリマーブレンド組成物に関して、80℃よりも高い溶融ピーク温度を有する30重量部以下のポリオレフィンが、EVAコポリマー100重量部当たりに存在することを意味し、当該ポリマーブレンド組成物は、ASTM D1646、ML 1+4、100℃に従って測定される場合に5〜200のムーニー粘度を有することを特徴とする。30重量部より多くのそのような高融点ポリオレフィンがポリマーブレンド組成物中に存在する場合は、当該ポリマーブレンド組成物は、硬化性組成物へと加工することが困難であり得、成功裏に加工されたとしても、それは乏しい弾性および80よりも高いショアーA硬度を有し得る。
本明細書に記載される本発明の実施において有用なEVAコポリマーは、エチレンモノマーおよび酢酸ビニルモノマーの共重合単位を含む。他のモノマー(プロペン酸のアルキルエステルもしくはアルコキシアルキルエステル、一酸化炭素、α−オレフィン(例えば、プロペン、1−ブテン、1−ヘキセンなど)、またはEVAポリマーにおいてエポキシド、無水物、もしくは酸官能基を提供するコモノマー(例えば、メタクリル酸グリシジル、無水マレイン酸およびその半エステル、または(メタ)アクリル酸)を含む)が、任意選択で存在し得る。
これらのEVAコポリマー中に存在する酢酸ビニルコモノマーの濃度は、コポリマー中のエチレンコモノマー単位および酢酸ビニルコモノマー単位の重量に基づき、少なくとも40重量パーセントであろう。好ましくは、EVAコポリマー中の酢酸ビニルコモノマー濃度は、少なくとも45重量パーセント、より好ましくは少なくとも50重量パーセントであろう。酢酸ビニルの濃度が40wt%より低ければ、そのEVAコポリマーは、弾性特性が欠如しているであろう。さらに、非極性コモノマー(例えば、エチレン)の高い含有率は、EVAコポリマーとポリアミドとの相溶性を低減し、したがって、硬化組成物の物性(例えば、引張および引裂強度)に悪影響が及ぼされ得る。
EVAコポリマーの例としては、E.I.du Pont de Nemours and Companyから入手可能なElvax(登録商標)40L03樹脂およびLanxess Corp.から入手可能なLevapren(登録商標)グレード400〜900が挙げられる。
本発明の硬化性ポリアミド充填EVAコポリマー組成物を調製するために使用されるEVAコポリマーは硬化性ガムである、すなわち、それらは実質的に未硬化のゴムである。実質的に未硬化とは、ブレンドされていないEVAコポリマーが、成形または押出によって完成品へと造形されるのに十分に低い粘度を有していることを意味する。好ましくは、EVAコポリマーのムーニー粘度(ASTM D1646、100℃におけるML 1+4)は、120未満、より好ましくは80未満、最も好ましくは40未満である。架橋に向けての反応性を保持するとは、成形品または押出品の製造が意図される硬化性組成物(すなわち、EVAエラストマー、ポリアミド、硬化剤および任意選択で従来の充填剤を含む組成物)が、24分間177℃の条件でASTM D5289−07aに従ってローターレス加硫計(rotorless cure meter)で試験される場合に少なくとも2.5dN−m、より好ましくは少なくとも4dN−m、最も好ましくは5.5dN−mより大きなトルクの増加(MH−ML)を示すことを意味する。一部の実施形態において、EVAコポリマーは、半結晶質熱可塑性樹脂というよりむしろ、非晶質ポリマーである。すなわち、EVAコポリマーの融解熱は、ASTM D3418−08によって測定される場合に一般的には4J/g未満、好ましくは2J/g未満、最も好ましくは約0J/gであろう。
本明細書に記載されるポリアミド充填EVAコポリマー組成物は、ASTM D
3418−08に従って測定される場合に少なくとも約160℃、好ましくは270℃未満の溶融ピーク温度を有する1種以上のポリアミドを含む。好ましくは、ポリアミドは、EVAコポリマーの硬化温度において固体であり、このことは、当該硬化温度がポリアミドの溶融ピーク温度よりも低いことを意味する。最も好ましくは、ポリアミド成分は、約180℃〜260℃の溶融ピーク温度を有する。理論に拘束されることを望むものではないが、ポリアミドが硬化温度において固体でない場合は、硬化剤が容易にポリアミド中に拡散し、ブレンドを硬化させにくくする。ポリアミド樹脂は、当該技術分野においてよく知られており、少なくとも5,000の重量平均分子量を有する半結晶質樹脂を包含し、ナイロンと一般的に称される組成物を含む。したがって、本発明の実施において有用なポリアミド成分としては、ナイロン6、ナイロン7、ナイロン6/6、ナイロン6/10、ナイロン6/12、ナイロン11、ナイロン12、芳香族モノマーを含むポリアミド、およびポリアミドブロックエラストマー(例えば、コポリ(アミド−エーテル)またはコポリ(アミド−エステル))などの、ポリアミドおよびポリアミド樹脂が挙げられる。これらの樹脂は、任意の物理的形態(例えば、ペレットおよび任意の形状または大きさの粒子(ナノ粒子を含む))にあり得る。
ポリアミド樹脂の粘度は、本発明の目的を満たしながら幅広く変化し得る。ポリアミドがEVAコポリマーの連続相内に分散した状態になることを確実にするために、ポリアミドは、25℃の試験温度で96重量%硫酸を溶媒として使用してASTM D2857−95に従って測定される場合に、0.9dL/gより大きい、より好ましくは1.1dL/gより大きい、最も好ましくは1.3dL/gより大きい固有粘度を有することが望ましい。一般的に、EVAエラストマーブレンド中のポリアミドの濃度が増加するにつれて、より高い固有粘度のポリアミドの使用がより望ましくなる。
本明細書に記載されるポリアミド樹脂は、商業的に容易に入手可能である。それらはまた、等モル量の4個〜12個の炭素原子を含有する飽和ジカルボン酸とジアミンとの縮合重合によって製造され得、このジアミンは4個〜14個の炭素原子を含有するものである。ポリアミドはまた、開環重合反応によって(例えば、ナイロン6)、またはアミノカルボン酸の縮合によって(例えば、ナイロン7または11)も調製され得る。
ポリアミドの例としては、ポリヘキサメチレンアジポアミド(66ナイロン)、ポリヘキサメチレンアゼラアミド(69ナイロン)、ポリヘキサメチレンセバクアミド(610ナイロン)およびポリヘキサメチレンドデカノアミド(612ナイロン)、ラクタムの開環によって製造されるポリアミド(すなわち、ポリカプロラクタム、ポリラウリンラクタム(polylauriclactam))、ポリ−11−アミノウンデカン酸、およびビス(p−アミノシクロへキシル)メタンドデカノアミドが挙げられる。上記のポリマーのうちの2つのものの重合または上記のポリマーもしくはそれらの成分の三元共重合によって調製されるポリアミド(例えば、アジピン酸イソフタル酸ヘキサメチレンジアミンエラストマー)の使用もまた可能である。
典型的に、ポリアミドは、1種以上のジカルボン酸と1種以上のジアミンとの縮合物、および/または1種以上のアミノカルボン酸の縮合物、および/または1種以上の環状ラクタムの開環重合物である。ポリアミドは、完全に脂肪族であっても、半芳香族であってもよい。
本発明の実施において有用な完全に脂肪族のポリアミドは、脂肪族および脂環式モノマー(例えば、ジアミン、ジカルボン酸、ラクタム、アミノカルボン酸、およびそれらの反応性等価物)から形成される。好適なアミノカルボン酸は、11−アミノドデカン酸である。好適なラクタムは、カプロラクタムおよびラウロラクタムである。本発明の文脈において、用語「完全に脂肪族のポリアミド」はまた、2種以上のそのようなモノマーから誘導されるエラストマーおよび2種以上の完全に脂肪族のポリアミドのブレンドをいう。線状、分岐、および環状のモノマーが使用され得る。
完全に脂肪族のポリアミド中に含まれるカルボン酸モノマーとしては、例えば、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、デカン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカン二酸、およびペンタデカン二酸などの脂肪族カルボン酸が挙げられるがこれらに限定されない。ジアミンは、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、デカメチレンンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、2−エチルテトラメチレンジアミン、2−メチルオクタメチレンジアミン;トリメチルヘキサメチレンジアミン、メタ−キシリレンジアミン、および/またはそれらの混合物が挙げられるがこれらに限定されない、4個以上の炭素原子を有するジアミンから選択され得る。
半芳香族ポリアミドもまた、本発明における使用に好適である。そのようなポリアミドは、芳香族基を含有するモノマーから形成されるホモポリマー、ジポリマー、ターポリマーまたはより高次のポリマーである。1種以上の芳香族カルボン酸は、テレフタル酸またはテレフタル酸と1種以上の他のカルボン酸(例えば、イソフタル酸、フタル酸、2−メチルテレフタル酸およびナフタル酸)との混合物であり得る。さらに、1種以上の芳香族カルボン酸は、1種以上の脂肪族ジカルボン酸と混合され得る。あるいは、芳香族ジアミン(例えば、メタ−キシリレンジアミン)が、半芳香族ポリアミドを提供するために使用され得、その一例は、メタ−キシリレンジアミンとアジピン酸とを含むホモポリマーである。
ブロックコポリ(アミド)エラストマーもまた、ポリアミドブロックの溶融ピーク温度が少なくとも160℃であるという条件で、ポリアミド成分としての使用に好適である。低軟化点材料がブロックコポリ(アミド)エラストマー(例えば、ポリエーテルオリゴマーまたはポリアルキレンエーテル(例えば、ポリ(エチレンオキシド))を含む場合は、その時は、ブロックポリマーはコポリ(アミド−エーテル)であろう。ブロックコポリ(アミド)エラストマーの低軟化点材料がエステル(例えば、ポリラクトン(例えば、ポリカプロラクトン))を含む場合は、その時は、ブロックエラストマーは、コポリ(アミド−エステル)であろう。任意のそのような低軟化点材料が、ブロックコポリ(アミド)エラストマーを形成するために使用され得る。任意選択で、ブロックコポリ(アミド)エラストマーのより低い軟化点の材料は、混合物(例えば、上述のより低い軟化点の材料のうちの任意のものの混合物)を含み得る。さらに、より低い軟化点の材料の前記混合物は、ランダムもしくはブロック配置で、またはそれらの混合物として存在し得る。好ましくは、ブロックコポリ(アミド)エラストマーは、ブロックコポリ(アミド−エステル)、ブロックコポリ(アミド−エーテル)、またはそれらの混合物である。より好ましくは、ブロックコポリ(アミド)エラストマーは、少なくとも1種のブロックコポリ(アミド−エーテル)またはそれらの混合物である。好適な市販の熱可塑性コポリ(アミド−エーテル)としては、PEBAX(登録商標)4033および6333を含む、Elf−AtochemからのPEBAX(登録商標)ポリエーテルブロックアミドが挙げられる。最も好ましくは、ポリアミドは、ブロックコポリ(アミド−エーテル)またはコポリ(アミド−エステル)以外である。他のポリアミドは、一般的により高い溶融ピーク温度を有しており、EVAコポリマーを強化するのにより効果的である。ポリ(アミド−エーテル)はまた、ポリエーテルブロックを欠く従来のポリアミドと比較してより少ない熱老化を示す。
好ましいポリアミドは、ホモポリマーまたはコポリマーであり、ここで、コポリマーという用語は、2種以上のアミドおよび/またはジアミド分子反復単位を有するポリアミドをいう。
ポリアミド成分は、少なくとも約160℃だが約210℃未満の溶融ピーク温度を有し、そして脂肪族または半芳香族ポリアミド(例えば、ポリ(ペンタメチレンデカンジアミド)、ポリ(ペンタメチレンドデカンジアミド)、ポリ(ε−カプロラクタム/ヘキサメチレンヘキサンジアミド)、ポリ(ε−カプロラクタム/ヘキサメチレンデカンジアミド)、ポリ(12−アミノドデカンアミド)、ポリ(12−アミノドデカンアミド/テトラメチレンテレフタルアミド)、およびポリ(ドデカメチレンドデカンジアミド))を含むグループ(I)ポリアミド;少なくとも約210℃の溶融ピーク温度を有し、そしてポリ(テトラメチレンヘキサンジアミド)、ポリ(ε−カプロラクタム)、ポリ(ヘキサメチレンヘキサンジアミド)、ポリ(ヘキサメチレンドデカンジアミド)、およびポリ(ヘキサメチレンテトラデカンジアミド)からなる群から選択される脂肪族ポリアミドを含むグループ(II)ポリアミド;少なくとも約210℃の溶融ピーク温度を有し、そして(i)8個〜20個の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸および4個〜20個の炭素原子を有する脂肪族ジアミンからなる群のうちの1種以上から選択されるモノマーに由来する約20〜約35モルパーセントの半芳香族反復単位と;6個〜20個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸および4個〜20個の炭素原子を有する前記脂肪族ジアミン;ならびに4個〜20個の炭素原子を有するラクタムおよび/またはアミノカルボン酸からなる群のうちの1種以上から選択されるモノマーに由来する約65〜約80モルパーセントの脂肪族反復単位とを含むグループ(III)ポリアミド;8個〜20個の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸および4個〜20個の炭素原子を有する脂肪族ジアミンからなる群のうちの1種以上から選択されるモノマーに由来する約50〜約95モルパーセントの半芳香族反復単位と;6個〜20個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸および4個〜20個の炭素原子を有する前記脂肪族ジアミン;ならびに4個〜20個の炭素原子を有するラクタムおよび/またはアミノカルボン酸からなる群のうちの1種以上から選択されるモノマーに由来する約5〜約50モルパーセントの脂肪族反復単位とを含むグループ(IV)ポリアミド;少なくとも約260℃の溶融ピーク温度を有し、8個〜20個の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸および4個〜20個の炭素原子を有する脂肪族ジアミンからなる群のうちの1種以上から選択されるモノマーに由来する95モルパーセントより多くの半芳香族反復単位と;6個〜20個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸および4個〜20個の炭素原子を有する前記脂肪族ジアミン;ならびに4個〜20個の炭素原子を有するラクタムおよび/またはアミノカルボン酸からなる群のうちの1種以上から選択されるモノマーに由来する5モルパーセント未満の脂肪族反復単位とを含むグループ(V)ポリアミドから選択される1種以上のポリアミドを含み得る。本発明で使用される1種以上のポリアミドはまた、2種以上のポリアミドのブレンドであり得る。
好ましいポリアミドとしては、ナイロン6、6/10、10/10、11、6/12、12、6/6、および約270℃未満の溶融ピーク温度を有するグループIVポリアミドが挙げられる。これらのポリアミドは、硬化性ポリアミド充填EVAコポリマーの用途の範囲を限定しないように十分に高いが、ブレンドの製造がEVAコポリマーの著しい劣化を引き起こすほどには高くない溶融ピーク温度を有する。
本発明における使用に好適なポリアミドは広く市販されており、例えば、E.I.du Pont de Nemours and Company,Wilmington,Delaware,USAから入手可能なZytel(登録商標)樹脂、Lanxess,Germanyから入手可能なDurethan(登録商標)樹脂、およびBASF,USAから入手可能なUltramid(登録商標)樹脂である。
好ましくは、ポリアミド充填EVAコポリマー組成物のポリアミド成分は、ほぼ球形の粒子(すなわち、粒子のアスペクト比が10:1未満である)の形態でEVAコポリマー中に存在する。アスペクト比が約10:1を超える場合は、ブレンドの粘度が高まり、ポリアミド成分の溶融ピーク温度未満の温度でのブレンドの成形または押出しが困難になる。ポリアミド粒子の大きさは、比較的重要ではないが、硬化組成物の引張強度は、粒子の大半が直径約2マイクロメートル以下である場合に最適となる。そのような組成物は、従来の硬化剤系で架橋されて多種多様なエラストマー物品を形成し得る硬化性組成物を製造するために、従来の技術を用いて混合、成形および/または押出しされ得る。
本発明の硬化性ポリアミド充填EVAコポリマー組成物は、EVAコポリマー成分およびポリアミド成分の総重量に基づき、約40〜95重量パーセントの本明細書に記載されるEVAコポリマー成分と約5〜約60重量パーセントの本明細書に記載されるポリアミド成分とを含む。EVAコポリマー成分は、本発明の実施における使用に好適であると本明細書に記載される種類の1種または2種以上のEVAコポリマーからなり得る。同様に、ポリアミド成分は、本発明の実施における使用に好適であると本明細書に記載される種類の1種または2種以上のポリアミドからなり得る。好ましくは、硬化性組成物は、EVAコポリマー成分およびポリアミド成分の総重量に基づき、約60〜約90重量パーセントのEVAコポリマー成分と約10〜約40重量パーセントのポリアミド成分とを含むであろう。より好ましくは、硬化性組成物は、EVAコポリマー成分およびポリアミド成分の総重量に基づき、約55〜約70重量パーセントのEVAコポリマー成分と約30〜約45重量パーセントのポリアミド成分とを含むであろう。これらの比は、強化充填剤が硬化組成物の硬度をさらに高めるためにほとんどまたは全く必要とされないような十分なショアーA硬度をそれから作製された硬化物品が示すようなポリアミド充填EVAコポリマー組成物を提供する。好ましくは、硬化組成物は、約80以下のショアーA硬度を示す。さらに、ポリマーブレンドは、ASTM D1646に従って測定される場合に、5〜200、好ましくは10〜150、最も好ましくは20〜100のムーニー粘度(ML 1+4、100℃)を示す。
硬化性ポリアミド充填EVAコポリマー組成物は、EVAコポリマーの動的硬化を生じさせない条件下において、ポリアミドの溶融ピーク温度よりも高い温度でポリアミド成分をEVAコポリマー成分に混ぜ込み、続いてそうして作製されたポリマーブレンドを冷却してポリアミド充填EVAコポリマー組成物を形成することにより形成され得る。動的硬化とは、硬化剤の存在下において同時に硬化剤を消費、分解、または消耗しながらEVAコポリマーおよびポリアミドを混合するとことを意味する。動的硬化により、ほとんどまたはもはや活性でない硬化剤が混合プロセス後に残るので、結果として生じる組成物は、0.5°アークでおよび24分間177℃の試験条件で動作するAlpha TechnologiesからのMDR 2000を用いてASTM D5289−07aに従って測定される場合に許容可能な硬化応答を示さないであろう。すなわち、硬化剤、一般的には過酸化物硬化剤は、ポリアミド成分およびEVAコポリマー成分が混合されているときには存在しないであろう。これは、(1種以上のポリアミドの溶融ピーク温度より高い)指定される混合温度が、過酸化物の存在下でEVAコポリマーの架橋および/またはゲル化が起こるであろう温度よりも高いからである。溶融ポリアミドとの混合の間のEVAコポリマーのゲル化または架橋は、ポリアミドがブレンド中の連続相にならざるを得なくし、その結果、ブレンドが冷却してポリアミドが凝固した後に、ブレンドをポリアミド成分の溶融ピーク温度未満の温度でさらに加工することが困難または不可能になる。特に、連続ポリアミド相を有するポリマーブレンドは、200よりも高いムーニー粘度(ML 1+4、100℃)を示し得るか、またはこれは、ムーニー粘度が測定され得ないような流動挙動を示し得る。ブレンドのムーニー粘度が測定できないことは、ブレンドがポリアミドの溶融ピーク温度未満の温度で従来のゴム加工技術によってムーニー試験片に形成され得ないためか、または試験片がムーニー試験の間に崩れるためかのいずれかのために起こる。
EVAコポリマー成分およびポリアミド成分を混合することにより形成されたポリマーブレンドの冷却は、ポリアミドが固体になり、したがって、後の混合の際(例えば、硬化性組成物を形成するために過酸化物硬化剤と混合される時)に融合して連続相を形成することができないように、ポリアミド領域を結晶化させるのに役立つ。それよりも下にブレンドが冷却されなければならない温度は、ASTM D3418−08に従って結晶化ピーク温度を測定することにより決定され得る。ポリアミド充填EVAコポリマー組成物は、複数の結晶化ピーク温度を示し得る。そのような場合には、最も低い結晶化ピーク温度が、ポリアミド成分を完全に凝固させるためにそれよりも下にブレンドが冷却されなければならない温度と見なされる。一般的に、ブレンドは、本発明の実施において有用なポリアミドを凝固させるのに十分である、40℃以下に冷却されるであろう。
本明細書に記載される硬化性ポリアミド充填EVAコポリマー組成物はまた、過酸化物硬化剤も含む。過酸化物硬化系としても知られる好適な過酸化物硬化剤は、過酸化物および任意選択で共作用剤(coagent)を含む。過酸化物および共作用剤の例としては、加硫の間に使用される温度において作用する、当該技術分野において一般的に知られている硬化剤系(本明細書に記載されるものを含む)が挙げられる。例えば、有用な有機過酸化物は、150℃〜220℃の温度範囲内で迅速に分解するものである。これらとしては、例えば、過酸化ジクミル、2,5−ビス(t−ブチルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン、およびα’,α’−ビス(t−ブチルペルオキシ)−ジイソプロピルベンゼン(Vul−Cup(登録商標)過酸化物という商品名でArkema Inc.,USAから入手可能)が挙げられる。典型的な加硫物組成物において、過酸化物は、約0.5〜5部phr(ゴム100部当たりの部、すなわち、存在する1種以上のEVAポリマー100部当たりの部)の量で存在する。過酸化物は、不活性キャリア(例えば、炭酸カルシウム、カーボンブラックまたは珪藻土)上に吸着され得る。キャリアの重量は、上記の範囲重量限定には含まれないということに特に言及される。一般的に、任意選択の共作用剤は、完成品の硬化状態を高めるために存在するであろう。共作用剤は、例えば、N,N’−(m−フェニレン)ジマレイミド、トリメチロールプロパントリメチルアクリレート、テトラアリルオキシエタン、トリアリルシアヌレート、テトラメチレンジアクリレート、またはポリエチレンオキシドグリコールジメタクリレートであり得る。好ましい共作用剤は、HVA−2としてE.I.du Pont de Nemours and Company,Wilmington,DE,USAから入手可能なN,N’−(m−フェニレン)ジマレイミドである。使用される共作用剤の量は、一般的にはEVAポリマー100部当たり(phr)約0〜約5重量部、好ましくは約1〜約5部phrである。共作用剤は、通常、複数の不飽和基(例えば、アリル基またはアクリル酸エステル基)を含有する。
ポリアミド充填EVAコポリマー組成物への硬化剤の添加は、過酸化物の分解温度よりも低くかつ架橋反応が起こる温度よりも低い温度で望ましくは行われるであろう。一般的に、添加は、160℃より低い温度で、好ましくは140℃より低い温度で、最も好ましくは120℃以下の温度で行われるであろう。硬化剤の添加は、任意選択の加工成分(例えば、着色剤、従来のカーボンブラックまたは鉱物強化剤、酸化防止剤、加工助剤、充填剤および可塑剤)の添加と同時に行われ得るか、またはそれは、他の成分の添加とは別個の操作であり得る。添加は、ゴム用二本ロール機で、またはゴム状物質組成物を配合するのに好適な密閉式ミキサー(Banbury(登録商標)密閉式ミキサー、Haake Rheocord(登録商標)ミキサー、Brabender Plastograph(登録商標)ミキサー、Farrel Continuous Mixer、または一軸および二軸スクリュー押出機を含む)を用いることにより行われ得る。
ポリアミド充填EVA組成物への硬化剤および他の任意選択の成分(例えば、充填剤、可塑剤、顔料、酸化防止剤、加工助剤など)の添加後に、結果として生じる化合物は、0.5°アークでおよび24分間177℃の試験条件で動作するAlpha TechnologiesからのMDR 2000を用いてASTM D5289−07aに従って測定される場合に強力な硬化応答を望ましくは示す。好ましくは、この試験で測定されるトルクの増加は、少なくとも2.5dN−m、より好ましくは少なくとも4dN−m、最も好ましくは少なくとも5.5dN−mである。トルクの増加は、差MH−MLであり、ここで、MLは、測定される最小トルク値を表し、MHは、MLの測定後に達成される最大トルク値を表す。
最適な耐熱老化性を達成するために、酸化防止剤が、硬化に先立って硬化性EVAコポリマー組成物に望ましくは添加される。有用な酸化防止剤としては、アリールアミン、フェノール類、イミダゾール、およびホスファイトが挙げられるが、これらに限定されない。したがって、一部の実施形態においては、酸化防止剤は、リンエステル酸化防止剤、ヒンダードフェノール酸化防止剤、アミン酸化防止剤、またはこれらの化合物のうちの2種以上のものの混合物であろう。組成物中の酸化防止剤化合物の割合は、典型的に、0.1〜5phr、好ましくは約0.5〜2.5phrである。混合物中のフェノールまたはアミン酸化防止剤とリン化合物との重量比は、約0.5〜3であり、好ましくはこの比は約1である。
有用な酸化防止剤であり得るアリールアミンの例としては、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、ジフェニルアミンおよびアルキル化ジフェニルアミン、4−アミノジフェニルアミン、ならびにN−フェニル−N’−(p−トルエンスルホニル)−p−フェニレンジアミンが挙げられる。フェノール酸化防止剤の例としては、4,4’−ブチレンビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、および4,4’−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)が挙げられる。ホスファイト酸化防止剤の例としては、トリフェニルホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペントラエリスリトールジホスファイト、およびトリス(2,4−ジtert−ブチルフェニル)ホスファイトが挙げられる。イミダゾール酸化防止剤の例としては、2−メルカプトメチルベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、および亜鉛4−および−5−メチル−2−メルカプト−ベンゾイミダゾールが挙げられる。酸化防止剤の組み合わせは、一般的に、配合物中のEVAコポリマー100部に基づき0.5〜5phrの間のレベルで使用され得る。
好適なヒンダードフェノール酸化防止剤は、例えば、4,4’−ブチリデンビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス−(3,5−ジ−t ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、2,6−ジ−t−ブチル−α−ジメチルアミノ−p−クレゾールおよび4,4’−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)であり得る。
欧州特許第1081188号明細書に開示されている、任意選択でカルボジイミドと組み合わされる、強塩基と弱酸との塩を含む酸化防止剤もまた、ポリアミド充填EVA組成物において使用され得る。
好ましい酸化防止剤組成物は、4,4’−ブチリデンビス(6−t−ブチル−m クレゾール)または4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミンのいずれかと混合されたトリ(混合モノ−およびジノニルフェニル)ホスフェートを含有する。好ましい酸化防止剤組成物は、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(Chemtura Corp.からNaugard(登録商標)445として市販されている)を含有する。酸化防止剤は、EVAコポリマーがポリアミドと溶融混合されている間に、またはブレンドが冷却した後に、添加され得る。
ポリマーブレンドはまた、さらなるポリマーを含み得るが、但し、そのようなポリマーの添加がポリアミドの溶融ピーク温度よりも高い温度で行われたときに、そのようなポリマーの存在が、結果として生じる組成物のASTM D1646に従って測定される場合のムーニー粘度(ML 1+4、100℃)を200より上に高めないことを条件とする。共重合またはグラフト化されたアミンまたは酸反応性官能基を含むエチレンコポリマーは、ポリアミド充填EVAコポリマー組成物の引張強度および伸びなどの特性を改善するのに有用であり得る。例は、無水マレイン酸またはグリシジルメタクリレートでグラフト化された、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、酢酸ビニル、メチルアクリレート、エチルアクリレート、またはブチルアクリレートのエチレンコポリマーである。そのようなポリマーは、Fusabond(登録商標)C250またはN493樹脂としてE.I.du Pont de Nemours and Companyから入手可能である。さらなる例は、マレイン酸もしくはフマル酸またはそれらの半エステルもしくはジエステルの共重合単位を含むエチレンコポリマーおよびエチレン(メタ)アクリレートエラストマーである。そのようなポリマーは、Vamac(登録商標)エチレンアクリルエラストマーとしてE.I.du Pont de Nemours and Companyから入手可能である。効果的であるためには、アミンまたは酸反応性エチレンコポリマーは、ポリアミドが溶融されたときにブレンド中に存在しなければならない。
他の実施形態において、本発明のポリマーブレンド組成物は、本発明の組成物のポリアミド含有量を希釈するために、さらなるポリマー(例えば、エラストマー)と、任意の混合プロセスにより、ポリアミドの溶融ピーク温度よりも上または下のいずれかにおいてブレンドされ得るが、但し、さらなるポリマーの存在が、結果として生じる組成物のムーニー粘度(ML 1+4、100℃)を200より上に高めないことを条件とする。ブレンディングプロセスのために使用されるさらなるポリマーは、代替的に、本発明の組成物を構成するEVAコポリマーのものと同じまたは異なる組成を有するEVAコポリマーであり得、充填剤、硬化剤、または他の成分をさらに含み得る。好ましくは、そのような希釈は、ポリアミドの溶融ピーク温度の温度よりも低く、かつ、硬化剤が存在する場合には、硬化を開始するために必要とされる温度よりも低い温度で行われる。
さらに、硬化性EVAコポリマー組成物は、可塑剤、加工助剤、蝋、顔料、および着色剤を含むさらなる成分を任意選択で含み得る。そのような任意選択の成分は、一般的に、EVAゴムの重量に基づき約0.1phr〜約30phrの量で存在するであろう。そのような任意選択の成分の添加は、ポリマーブレンドの調製の間に、または硬化剤とコポリマーブレンドとの混合時に行われ得る。
一般的に、EVAコポリマーとポリアミドとの混合の結果として生じる組成物は、離散した不連続のポリアミド粒子が連続EVAコポリマーマトリックス内に存在するものから、高アスペクト比ポリアミド「繊維」が存在する組成物、共連続構造体(co−continuous structure)を含む組成物、離散したEVAコポリマー領域をポリアミドの連続相内に含む組成物に及ぶ、多様なブレンド形態を含み得る。これらの組成物の大半は、本発明における使用に適していない形態を有している。というのは、ブレンドが、非常に高いムーニー粘度(すなわち、約200より高いムーニー粘度 ML 1+4、100℃)を有するか、またはムーニー粘度が測定され得ないような乏しい加工性をポリアミドの溶融ピーク温度未満の温度で示すからである。200より高いムーニー粘度、またはムーニー粘度が測定できないことは、ポリアミドがブレンド中の連続相または繊維相を構成することを示している。そのようなブレンドは、押出しまたは成形のための乏しい加工性を示し、硬化物品が成功裏に形成され得るとしても、硬化後に乏しい弾性特性を示す。200未満、好ましくは150未満、最も好ましくは100未満のムーニー粘度は、EVAコポリマーが連続相を構成し、ポリアミドが不連続相を構成するブレンド形態を確証するものである。「不連続ポリアミド相」とは、ポリアミドが、本発明のポリマーブレンド組成物中に、分散した粒子、または連続EVAコポリマーマトリックスによって囲まれた領域として存在することを意味する。一般的に、本発明のポリアミド充填EVAコポリマー組成物中のポリアミド領域は、好ましくは、連続EVAコポリマーマトリックス内で互いに完全に分離されているであろう。しかしながら、特定の場合において、ポリアミド領域が凝集または互いに結合している、ポリマーブレンド組成物中の約5%未満の小さな割合の局所部位が存在し得る。
別の実施形態において、本発明は、ポリアミド充填EVAコポリマー組成物を含むポリマーブレンド組成物に関する。ポリアミド充填EVAコポリマー組成物は、少なくとも40重量%の酢酸ビニルを含む1種以上のEVAコポリマーと、ASTM D3418−08に従って測定される場合に少なくとも約160℃の溶融ピーク温度を有する1種以上のポリアミドとから本質的になり、当該ポリアミド充填EVAコポリマー組成物は、200未満のムーニー粘度(ML 1+4、100℃)によりさらに特徴付けられる。
別の実施形態において、本発明は、硬化性ポリアミド充填EVAコポリマー組成物を提供するために後で過酸化物硬化剤が添加され得るEVAコポリマー組成物の製造方法に関する。当該方法は、少なくとも40重量%の酢酸ビニルを含む1種以上のEVAコポリマーを供給し、ASTM D3418−08に従って測定される場合に少なくとも約160℃の溶融ピーク温度を有する1種以上のポリアミドを供給する第1の工程を含む。第2の工程において、40〜95wt%のEVAコポリマーと5〜60wt%のポリアミドとから本質的になるポリアミド充填EVA組成物(ここで、EVAコポリマーおよびポリアミドの重量パーセントは、これらの成分の総重量に基づくものである)を形成するのに適切な量の1種以上のEVAコポリマーと1種以上のポリアミドとが、ポリアミド(1種または複数)の溶融ピーク温度より高い温度で混合される。ポリアミドの結晶化ピーク温度未満の温度に冷却された後、結果として生じるポリアミド充填EVAコポリマー組成物は、200未満のムーニー粘度(ML 1+4、100℃)を有している。冷却は、一般的に、好ましくは40℃未満の温度までであろう。約160℃より低い混合温度でのポリアミド充填EVA組成物への過酸化物硬化剤の添加によって、硬化性組成物がもたらされる。
本発明の硬化性ポリアミド充填EVAコポリマー組成物の硬化または架橋(加硫とも称される)は、典型的に、任意の任意選択の成分(すなわち、別の硬化性配合物)を含有する硬化性組成物を、EVAコポリマーを架橋するのに十分な時間、高温および高圧に曝露することを含む。そのような操作は、一般的に、プレス機中の加熱された金型内に、硬化性ポリアミド充填EVAコポリマー組成物を入れることにより行われる(多くの場合、プレス硬化と称される)。あるいは、硬化性組成物は、様々な形状に押出され得る。そのような押出形材または部品は、多くの場合、加圧オートクレーブで硬化される。プレス硬化またはオートクレーブサイクルが完了した後に、この初期硬化に続いて、EVAコポリマーをさらに硬化させるための周囲圧力での任意選択の後硬化加熱サイクルが行われ得る。例えば、加硫物は、約2〜60分間にわたる約160℃〜約220℃での従来のプレス硬化手順を用いて形成され、硬化され得る。後硬化加熱は、1時間〜数時間、約160℃から約200℃で行われ得る。いったん架橋されると、本明細書に記載される組成物は熱可塑性ではなく、熱硬化性である。好適な硬化条件は、特定の硬化性配合物処方に依存するものであり、当業者には知られている。
本発明のさらなる実施形態は、ポリアミド充填剤に加えて従来の強化充填剤を含む硬化性EVAコポリマーに関する。そのような強化充填剤は当業者に知られており、カーボンブラック、沈降およびヒュームドシリカ、結晶質シリカ(例えば、珪藻土)、粘土(例えば、カオリン、ベントナイト、ラポナイト、およびモンモリロナイト)、ケイ酸塩鉱物(例えば、ケイ酸マグネシウム)、加えて二酸化チタン、珪灰石、酸化アンチモン、アルミナ水和物、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、およびこれらの充填剤の混合物を含む。充填剤は任意選択で、EVAコポリマー中の充填剤分散またはEVAコポリマーへの付着のいずれかを改善するために、知られている方法によって有機化合物を用いて改変され得る。そのような方法は、オルガノシランまたは第4級アンモニウム化合物で充填剤を処理することを含む。従来の強化充填剤は、最も好ましくは、ポリアミド充填EVAコポリマー組成物の製造後にポリアミドの溶融ピーク温度未満の混合温度で添加される。この方法は、充填剤がEVAコポリマー相中に存在することを確実にする。
本明細書に記載されたように、本発明のポリマーブレンドが従来の強化充填剤しか存在しない同様の組成物に比べて向上した耐熱老化性を有することが、本発明のポリマーブレンドの基本的特徴である。強化充填剤の存在は、一般的に耐熱性に有害であるが、特定の場合において、良好な耐熱性を有する硬化EVAコポリマーが、ポリアミド充填剤と1種以上の強化充填剤との特定のブレンドが存在するときに形成され得ることが見出された。そのような強化組成物は、a)約5〜200のムーニー粘度(ML 1+4、100℃)を有しかつi)約40〜約95wt%の本明細書に記載される1種以上のEVAコポリマーとii)少なくとも160℃の溶融ピーク温度を有する約5〜60wt%の1種以上のポリアミドとを有するポリアミド充填EVAコポリマー(重量パーセントは、EVAコポリマーおよびポリアミドの総重量に基づくものである)と、b)過酸化物硬化剤と、c)強化充填剤とを含む。存在する強化充填剤の量は、硬化ポリアミド充填EVAコポリマー組成物のショアーA硬度の過度の上昇をもたらさない量である。強化充填剤の適切な量は、以下の方法によって容易に決定され得る。非ポリアミド強化充填剤の有無の点でのみ異なる2つの硬化性EVAコポリマー配合物が調製される。一方の配合物は強化充填剤を含まないが、他方はある量の1種また複数の強化充填剤を含む。これらの2つの配合物は、1〜2.5mm厚さの試験片を形成するために少なくとも10MPaの圧力において、密閉金型中、10分間、175℃の温度へ曝露することによって硬化され、続いて、熱風炉において30分間、175℃で後硬化される。成形され、後硬化された試料のショアーA硬度が、ASTM D2240−06(1秒読み取り)に従って21°〜25℃の試験温度で測定される。強化充填剤を含有する試料のショアーA硬度から強化充填剤を含まない試料のショアーA硬度を差し引くと、充填された試料の充填剤含有率に起因するショアーA硬度の上昇が明らかになる。存在する任意の非ポリアミド強化充填剤含有量が先に記載した方法によって測定される場合に約20ポイント以下のショアーA硬度の上昇を結果としてもたらすポリアミド充填EVAコポリマーを含む硬化性配合物は、本発明の組成物の特徴である耐熱性を有するであろう。
本明細書に記載されるポリアミド充填EVAコポリマー組成物から調製される加硫物は、1週間にわたる190℃での熱老化後の破断点引張伸びの減少量の低減および熱老化の結果としてのショアーA硬度の上昇の低減によって証明されるように、熱老化の間の脆化に対する好ましくかつ格別に良好な耐性を示す。例えば、カーボンブラックのポリアミドへの置き換えは、1週間にわたる190℃での熱老化後の引張伸びの百分率減少を、50%を超えて減少させ得、ショアーAの変化を約20ポイント〜4に制限し得る。この改善の程度は格別である。さらに、熱老化におけるこれらの利点は、耐圧縮永久歪性における犠牲を何ら伴わずに得られるものである。
本明細書に記載される方法によって調製されるポリアミド充填EVAコポリマー組成物の加硫物は、ワイヤーおよびケーブル外被、スパークプラグブーツ、ホース、ベルト、種々雑多な成形ブーツ、シールならびにガスケットを含む物品の製造のために、多種多様な工業用途において使用され得る。ホース用途としては、ターボチャージャーホース、トランスミッションオイルクーラーホース、パワーステアリングホース、空調ホース、エアダクト、燃料ラインカバー、およびベントホースが挙げられる。
シールの例としては、エンジンヘッドカバーガスケット、オイルパンガスケット、オイルシール、リップシールパッキン、O−リング、トランスミッションシールガスケット、クランク軸またはカム軸用のシールガスケット、バルブステムシール、パワーステアリングシール、およびベルトカバーシールが挙げられる。
自動車チューブ用途としては、車軸ベントチューブ、PCVチューブおよび他のエミッションコントロール部品が挙げられる。加硫物はまた、広い温度範囲にわたる高い減衰が高い圧縮歪および剪断歪下において必要とされるクランクシャフトトーショナルダンパーの製造のためにも有用である。加硫物はまた、騒音管理部品(例えば、グロメット)を調製するためにも使用され得る。
本発明を以下の実施例によりさらに説明する。以下の実施例において、別段の指示がない限り、全ての部は重量による。
材料
EVAコポリマー
A1 エチレンと45wt%の酢酸ビニルとのコポリマー、19の100℃でのムーニー粘度(ML 1+4)、Levapren(登録商標)450樹脂としてLanxess Corp.から入手可能。
A2 エチレンと50wt%の酢酸ビニルとのコポリマー、25の100℃でのムーニー粘度(ML 1+4)、Levapren(登録商標)500樹脂としてLanxess Corp.から入手可能。
A3 エチレンと40wt%の酢酸ビニルとのコポリマー、17の100℃でのムーニー粘度(ML 1+4)、Elvax(登録商標)40L03樹脂としてE.I.du Pont de Nemours and Company,Wilmington,DE(DuPont Co.)から入手可能。
ポリアミド
P1 ポリアミド6、固有粘度1.450dL/g、溶融ピーク温度220℃、Ultramid(登録商標)B40としてBASFから入手可能。
P2 ポリアミド6、0.867dL/gの固有粘度、220℃の溶融ピーク温度、Ultramid(登録商標)B24としてBASFから入手可能。
P3 0.892dL/gの固有粘度および262℃の溶融ピーク温度を有する、ヘキサメチレンジアミン、アジピン酸、およびテレフタル酸の共重合単位を含むポリアミドコポリマー。
P4 1.167dL/gの固有粘度および225℃の溶融ピーク温度を有するポリアミド6/10、E.I.DuPont de Nemours and Companyから入手可能。
相溶化剤
C1 Vamac(登録商標)Ultra HTエラストマー、E.I.DuPont de Nemours and Company,Wilmington,DE(DuPont Co.)から入手可能。
C2 Fusabond(登録商標)C250相溶化剤、E.I.DuPont de Nemours and Company,Wilmington,DE(DuPont Co.)から入手可能。
他の成分
過酸化物:α,α’−ビス(tert−ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼンのパラおよびメタ異性体の混合物、カオリン粘土キャリア上40%の過酸化物有効成分、Vul−Cup(登録商標)40KE、Arkema Inc.から入手可能。
共作用剤:N,N’−(m−フェニレン)ジマレイミド、HVA−2、E.I.DuPont de Nemours and Company Wilmington,DEから入手可能。
カーボンブラック:N550グレード、Sterling(登録商標)SOカーボンブラック、Cabot Corp.から入手可能。
シリカ:Ultrasil(登録商標)VN3としてEvonik Corp.から入手可能。
酸化防止剤(AO):Naugard(登録商標)445酸化防止剤、Chemtura Corp.から入手可能。
試験方法
ムーニー粘度:ASTM D1646、ML 1+4、100℃。
硬化応答:0.5°アークで動作するAlpha TechnologiesからのMDR 2000を用いてASTM D5289−07aに従って測定される。24分間177℃の試験条件。MLは、試験の間に測定される最小トルク値を表し、MHは、ML後に達成される最大トルク値を表す。T50およびT90は、MHとMLとの間の差の、それぞれ50%および90%トルクまでの時間を表す。
圧縮永久歪:10分間175℃のプレス硬化条件を用い、続いて175℃の熱風炉での30分間の後硬化を用いて調製されたタイプB成形ボタンを使用する、ISO 815−1:2008、25%圧縮。指定される通りの試験条件の時間および温度。報告されるデータは、3つの試験体の中央値である。
引張特性:ASTM D412−06、ダイC。175℃で10分間プレス硬化され、熱風炉において175℃で30分間後硬化され、続いて23℃および50%相対湿度の周囲条件で24時間老化させた1.5〜2.5mm厚さの試験片から切り出された試料。報告されるデータは、3つの試験体の中央値である。25%、50%、100%、および200%の伸びでの応力は、それぞれ、M25、M50、M100、およびM200として記載される。引張強度および伸びの破断特性は、TbおよびEb(それぞれ、破断点引張(tensile at break)および破断点伸び)として示される。試験温度は、23℃±2℃である。
ショアーA硬度:タイプ2オペレーティングスタンドを使用して、ASTM D2240−05試験方法に従って、引張特性について記載した通りに硬化および後硬化させ、23℃および50%相対湿度の周囲条件で24時間老化させた、2mm厚さの層からなる6mm厚さの試料を用いて測定される。5つの読み取りの中央値が報告される。
熱老化:上に記載した通りに調製した引張試験体を、指定の時間および温度に熱風炉に吊るす。試験体を、引張特性を測定する前に少なくとも24時間、23℃および50%RHの周囲条件で状態調整する。
ポリアミドの固有粘度:25℃の試験温度で96重量%硫酸を溶媒として使用して、ASTM D2857−95に従って測定される。試験前に、試料を80℃の真空炉中で12時間乾燥させた。
溶融ピーク温度:ASTM D3418−08に従って測定される。
実施例1
EVAコポリマー(A1、A2またはA3)とポリアミド(P1、P2またはP3)とを表1に示される比で混合することにより、ポリアミド充填EVAコポリマーブレンドB1〜B8を調製した。ポリアミド充填EVAコポリマーブレンドを次のように調製した。EVAコポリマーおよびポリアミドポリマーを、ポリアミドの溶融ピーク温度よりも20℃高い設定温度および約30rpmのローター速度で運転される、ローラーブレードを備えたHaake Rheocord(登録商標)混合ボウルに投入した。混合ボウルに完全に投入すると、ローター速度を100rpmに上げた。ポリマーブレンド溶融温度をモニタリングし、ポリマーブレンド温度がポリアミド成分の溶融ピーク温度に達したときに、タイマーを始動させた。同時に、ボウル温度の整定値をポリアミドの溶融ピーク温度と一致するように下げ、ボウルの空気冷却を開始した。3分間の混合後、ローターを停止させ、その時点で、ポリマーブレンドの温度は、ポリアミドの溶融ピーク温度よりも20℃〜35℃高い範囲にあった。次いで、ポリアミド充填EVAコポリマーブレンドをボウルから取り出し、さらなる加工の前に室温(約25℃)に冷却した。
ブレンドB7およびB8についてのムーニー粘度測定値は測定され得なかったのであるが、このことは、ポリアミド成分がブレンド中で連続相を形成したことを示している。しかしながら、ブレンドB1、B2、およびB3は、表2に示される硬化性組成物E1、E2、およびE3を生じるように、周囲温度でロールミル混合によってさらに配合した。比較組成物CE1およびCE2は、同じEVAコポリマーならびに共作用剤、過酸化物、および酸化防止剤を使用するが、強化をポリアミドの分散体の代わりにカーボンブラックに依拠する。
全ての5つの硬化性組成物が良好な硬化応答を示し、プレス硬化および後硬化後に同様のショアーA硬度、引張特性、および圧縮永久歪を示す。しかしながら、1週間の190℃での熱老化後に、比較組成物は、硬くかつ脆くなった。有意な引張強度または伸びのデータを、これらの比較組成物を試験した際に得ることができず、それらは18〜21ポイントの範囲のショアーA硬度の上昇を示した。他方において、組成物E1〜E3は、140〜150%の破断点伸び、および4ポイントの僅かなショアーA硬度の低下を示した。
実施例2
以下の実施例は、EVAコポリマーおよびポリアミドのための相溶化剤の使用を実証するものである。ポリアミド充填EVAコポリマーB9〜B12を、表3に示される組成を生じるように、実施例1の方法に従ってHaake Rheocord(登録商標)混合ボウル中で混合した。
B9〜B12を、表4に示される硬化性組成物E4〜E7を生じるように、ロールミル混合によってさらに配合した。表4中の全ての配合物が良好な硬化応答を示す。これらをさらにプレス硬化および後硬化して、引張試験のための試料を形成した。E1(相溶化剤を欠く)に比べて、E4〜E8は、熱老化の前後の両方において、僅かに改善した引張強度および破断伸び(elongation to break)を示す。
実施例3
以下の実施例は、ポリアミド充填EVA組成物への従来のカーボンブラック充填剤の添加を実証するものである。ポリアミド充填EVAコポリマーB13〜B15を、表5中の組成を形成するように、実施例1の方法に従って作製した。
次いで、ブレンドB13〜B15を用いて、表6に示される処方に従って、硬化性組成物E8〜E11をロールミル混合によって作製した。E8およびE10は、配合物中のEVAおよびポリアミドの総量に基づき20wt%のポリアミド、および比較的低いレベルの従来のカーボンブラック強化材(9phr)を含む。E9およびE10は、より少ないポリアミド(10wt%)およびより多くのカーボンブラック(27phr)を含む。比較例CE4〜CE6は、0〜27phrのカーボンブラックを含有し、ポリアミドを含有しない。
CE5またはCE6のショアーA硬度から無充填の配合物CE4のショアーA硬度を差し引くことにより、9phrのカーボンブラックの結果として生じる硬度の上昇は、6ポイントのショアーAであると決定され、同様に、27phrのカーボンブラックについての硬度の上昇は、18ポイントであることが見出される。従って、配合物E8〜E11は、配合物中のカーボンブラックによる強化から20ポイント未満のショアーAを得る。E8〜E11は、比較例CE4〜CE6よりもはるかに優れた、熱風老化に対する優れた耐性を示す。
実施例4
以下の実施例は、ポリアミド充填EVA組成物への従来のシリカ充填剤の添加を実証するものである。表7に示されるように30wt%のポリアミドP4を含むポリアミド充填EVAコポリマー組成物B16を、実施例1の方法に従って作製した。
次いで、B16をEVA樹脂A1でロールミル混合によってさらに希釈して、P4含有率が20wt%〜5wt%の範囲であるブレンドB17〜B19を作製した。ロールミル混合は、40℃の温度で行った。
ブレンドB16〜B19およびEVAコポリマーA1を、表9中の処方に従う硬化性組成物E12〜E14およびCE7〜CE11を形成するように、ロールミル混合によって配合した。硬化性組成物E12は、強化をもっぱらポリアミドに依拠するものであるが、E13、E14、およびCE7は、漸増レベルのシリカおよび漸減レベルのポリアミドを、プレス硬化および後硬化後に比較的一定したショアーA硬度を維持するために使用する。比較組成物CE8〜CE11は、シリカ充填剤の存在に起因する硬度上昇が決定され得るように、0〜36phrのシリカ充填剤を含み、ポリアミドを含まない。
190℃での1週間の熱老化後に、少なくとも5wt%のポリアミドを含みかつシリカ充填剤から20ポイント未満のショアーA硬度を得る配合物は、100%より高い破断伸びを示すが、ポリアミドを欠くまたはシリカ充填剤から20ポイントを超えるショアーA硬度を得る配合物は、これらの条件下において35%以下の伸びを示す。
実施例5
この実施例は、硬化性配合物および耐熱性物品を作製するためにさらに加工される、高含有率のポリアミドを含む表10に示されるポリアミド充填EVAコポリマーを作製するための二軸スクリュー押出機の使用を実証するものである。ポリアミドP1を、減量フィーダー(weight loss feeder)によって、150rpmのスクリュー速度で動作する、9つのバレルセクションを有する28mmのBerstorff(登録商標)共回転(co−rotating)二軸スクリュー押出機の第1のバレルセクションに計量供給した。同時にEVAコポリマーA2を、当該押出機の第4のセクションに、特別に構成された押出機によって計量供給した。ポリアミド/EVAコポリマーブレンドの溶融温度は約250℃に達した。ダイを出た後、結果として生じたポリアミド充填EVAコポリマーを、冷却したベルト上に流延し、さらなる加工の前に25℃に冷却した。
表10中の結果は、ポリアミド含有率が56.7%であってもB20は74のムーニー粘度を有しており、したがって、表11に示される硬化性配合物E15を作製するために、ポリアミドの溶融ピーク温度未満の温度でさらに加工され得るものであったことを示している。

Claims (20)

  1. ポリアミド充填EVAコポリマー組成物を含むポリマーブレンドであって、前記ポリアミド充填EVAコポリマー組成物は、
    (a)1種以上のEVAコポリマーを含む、約40wt%〜約95wt%のEVAコポリマー成分であって、前記EVAコポリマーは少なくとも40重量%の共重合酢酸ビニルモノマー単位を含む、EVAコポリマー成分と、
    (b)少なくとも160℃の溶融ピーク温度を有する1種以上のポリアミドを含む、約5wt%〜約60wt%のポリアミド成分と
    から本質的になり、ここで、i)前記ポリアミド充填EVAコポリマー組成物は、5〜200のASTM D1646に従って測定されるムーニー粘度(ML 1+4、100℃)を有し、ii)前記EVAコポリマー成分およびポリアミド成分の前記重量パーセントは、前記ポリアミド充填EVAコポリマー組成物中の前記EVAコポリマーおよびポリアミドを合わせた重量に基づくものである、ポリマーブレンド。
  2. 前記EVAコポリマー組成物が、約60wt%〜約90wt%の前記EVA成分と、10wt%〜40wt%の前記ポリアミド成分とから本質的になる、請求項1に記載のポリマーブレンド。
  3. 前記ポリアミド充填EVAコポリマー組成物の前記ムーニー粘度が、約10〜約150である、請求項1に記載のポリマーブレンド。
  4. (a)(i)1種以上のEVAコポリマーを含む、40〜95wt%のEVAコポリマー成分であって、前記EVAコポリマーは少なくとも40重量%の共重合酢酸ビニル単位を含む、EVAコポリマー成分と、
    (ii)少なくとも160℃の溶融ピーク温度を有する1種以上のポリアミドを含む、5〜60wt%のポリアミド成分と
    を含むポリアミド充填EVAコポリマー組成物であって、i)前記ポリアミド充填EVAコポリマー組成物は、ASTM D1646に従って測定される場合に5〜200のムーニー粘度(ML 1+4、100℃)を有し、ii)前記EVAコポリマー成分およびポリアミド成分の前記重量パーセントは、前記ポリアミド充填EVAコポリマー組成物中の前記EVAコポリマーおよびポリアミドを合わせた重量に基づくものである、ポリアミド充填EVAコポリマー組成物と、
    (b)過酸化物硬化剤と
    を含む、硬化性ポリアミド充填EVAコポリマー組成物。
  5. 前記ポリアミドが、約180℃〜260℃の溶融ピーク温度を有する、請求項4に記載の硬化性組成物。
  6. 前記組成物が、24分間177℃の条件でASTM D5289−07aに従ってローターレス加硫計で試験される場合に少なくとも2.5dN−mのトルクの増加(MH−ML)を有する、請求項4に記載の硬化性組成物。
  7. 約60wt%〜90wt%の前記EVA成分と、約10wt%〜40wt%の前記ポリアミド成分とを含む、請求項4に記載の硬化性組成物。
  8. ポリアミド充填EVAコポリマー組成物の製造方法であって、前記方法は、
    (a)少なくとも40重量%の酢酸ビニルモノマーを含むEVAコポリマーから本質的になる1種以上のEVAコポリマーと、少なくとも160℃の溶融ピーク温度を有する1種以上のポリアミドとを供給する工程と、
    (b)前記1種以上のEVAコポリマーと前記1種以上のポリアミドとを、前記1種以上のポリアミドの前記溶融ピーク温度よりも高い温度で混合し、前記1種以上のEVAコポリマー内に前記1種以上のポリアミドを分散させる工程であって、前記1種以上のEVAコポリマーおよび1種以上のポリアミドはブレンド中のEVAコポリマーおよびポリアミドの総量に基づき5〜60wt%のポリアミドを含むポリアミド充填EVAコポリマー組成物を形成するのに十分な量で存在する工程と、
    (c)前記1種以上のポリアミドの結晶化ピーク温度よりも低い温度まで前記ポリアミド充填EVAコポリマー組成物を冷却し、それにより、ASTM D1646に従って測定される場合に5〜200のムーニー粘度(ML 1+4、100℃)を有するポリアミド充填EVAコポリマー組成物を形成する工程と
    を含む、方法。
  9. 前記ポリアミド充填EVAコポリマー組成物が前記1種以上のポリアミドの前記結晶化ピーク温度よりも低く冷却された後に、前記コポリマー組成物に過酸化物硬化剤を添加する工程をさらに含み、前記添加は160℃未満の温度で行われる、請求項8に記載の方法。
  10. 前記ポリアミドが、約180℃〜260℃の溶融ピーク温度を有する、請求項9に記載の方法。
  11. EVAエラストマー組成物を調製するための方法であって、
    (a)以下の工程:
    (i)i)少なくとも40重量%の共重合酢酸ビニルモノマー単位を含む1種以上のEVAコポリマーと、ii)少なくとも160℃の溶融ピーク温度を有する1種以上のポリアミドとを供給する工程;
    (ii)前記1種以上のEVAコポリマーと1種以上のポリアミドとを前記1種以上のポリアミドの前記溶融ピーク温度よりも高い温度で混合し、前記1種以上のEVAコポリマー内に前記1種以上のポリアミドを分散させる工程であって、前記1種以上のEVAコポリマーおよび1種以上のポリアミドはポリアミド充填EVAコポリマー組成物中のEVAコポリマーおよびポリアミドの総重量に基づき5〜60wt%の1種以上のポリアミドを含むポリアミド充填EVAコポリマー組成物を形成するのに十分な量で存在する工程;ならびに
    (iii)前記1種以上のポリアミドの結晶化ピーク温度よりも低い温度まで前記ポリアミド充填EVAコポリマー組成物を冷却し、それによりASTM D1646に従って測定される場合に5〜200のムーニー粘度(ML 1+4、100℃)を有するポリアミド充填EVAコポリマー組成物を形成する工程
    を含む方法によって調製されたポリアミド充填EVAコポリマー組成物を供給する工程と、
    (b)前記冷却されたポリアミド充填EVAコポリマー組成物に160℃未満の温度で過酸化物硬化剤を添加して、硬化性ポリアミド充填EVAコポリマー組成物を形成する工程と、
    (c)前記硬化性ポリアミド充填EVAコポリマー組成物を約2〜60分間約160℃〜約220℃の温度に曝露することにより前記硬化性ポリアミド充填EVAコポリマー組成物を硬化させて、ASTM D 2240−06(1秒後の読み取り)に従って測定される場合に40より高いショアーA硬度を有するEVAエラストマー組成物を形成する工程と
    を含む、方法。
  12. 前記ポリアミドが、約180℃〜260℃の溶融ピーク温度を有する、請求項11に記載の方法。
  13. 前記EVA成分が、前記EVAコポリマー成分およびポリアミド成分の合計の60〜90重量パーセントを構成し、前記ポリアミド成分が10〜40重量パーセントを構成する、請求項12に記載の方法。
  14. 硬化性EVAコポリマー組成物であって、
    (a)(i)少なくとも40重量%の共重合酢酸ビニルモノマー単位を含む1種以上のEVAコポリマーを含む、40〜95wt%のEVAコポリマー成分と、
    (ii)少なくとも160℃の溶融ピーク温度を有する1種以上のポリアミドを含む、5〜60wt%のポリアミド成分と
    を含むポリマーブレンド組成物であって、前記ポリマーブレンドは、ASTM D1646に従って測定される場合に、5〜200のムーニー粘度(ML 1+4、100℃)を有し、前記EVAコポリマー成分およびポリアミド成分の前記重量パーセントは、前記ブレンド組成物中の前記EVAコポリマーおよびポリアミドを合わせた重量に基づくものである、ポリマーブレンド組成物と、
    (b)過酸化物硬化剤と、
    (c)強化充填剤であって、前記強化充填剤は、前記強化充填剤の不在以外は同一の組成のものであるコントロール組成物のショアーA硬度と比較して約20ポイント以下の硬化EVAコポリマー組成物のショアーA硬度の上昇をもたらす量で前記硬化性EVAコポリマー組成物中に存在し、ここで、i)前記硬化性EVAコポリマー組成物およびコントロール組成物は、1mm〜2.5mmの厚さの試験片に形成され、前記試験片は少なくとも10MPaの圧力において、密閉金型中、10分間、175℃の温度へ曝露することによって硬化され、次いで前記金型から取り出され、30分間、175℃の温度で熱風炉において後硬化され、ii)前記後硬化EVAコポリマー組成物および前記後硬化コントロール組成物のショアーA硬度がASTM D 2240−06(1秒読み取り)に従って測定され、ならびにiii)前記硬化EVAコポリマー組成物は、40より高いショアーA硬度を有する、強化充填剤と
    を含む、硬化性EVAコポリマー組成物。
  15. 前記強化充填剤が、カーボンブラックである、請求項14に記載の組成物。
  16. 相溶化剤をさらに含む、請求項4に記載の組成物。
  17. 前記強化充填剤が、前記強化充填剤の不在以外は同一の組成のものであるコントロール組成物のショアーA硬度と比較して約10ポイント以下の硬化EVAコポリマー組成物のショアーA硬度の上昇をもたらす量で前記硬化性EVAコポリマー組成物中に存在し、ここで、i)前記硬化性EVAコポリマー組成物およびコントロール組成物は、1mm〜2.5mmの厚さの試験片に形成され、前記試験片は少なくとも10MPaの圧力において、密閉金型中、10分間、175℃の温度へ曝露することによって硬化され、次いで、前記金型から取り出され、30分間、175℃の温度で熱風炉において後硬化され、ii)前記後硬化EVAコポリマー組成物および前記後硬化コントロール組成物のショアーA硬度がASTM D 2240−06(1秒読み取り)に従って測定され、ならびにiii)前記硬化EVAコポリマー組成物は、40より高いショアーA硬度を有する、請求項14に記載の組成物。
  18. 前記EVA成分が、少なくとも45重量パーセントの酢酸ビニルを含む、請求項6に記載の組成物。
  19. 前記EVA成分が、少なくとも50重量パーセントの酢酸ビニルを含む、請求項6に記載の組成物。
  20. 約80以下のショアーA硬度を有する、請求項14に記載の組成物。
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